(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-02
(54)【発明の名称】電磁弁
(51)【国際特許分類】
F16K 31/06 20060101AFI20241125BHJP
【FI】
F16K31/06 305L
F16K31/06 305M
F16K31/06 305V
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024529196
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-07-04
(86)【国際出願番号】 CN2022140443
(87)【国際公開番号】W WO2023116721
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202123359794.5
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】張 文▲ロン▼
(72)【発明者】
【氏名】金 鉅
(72)【発明者】
【氏名】李 浙鵬
【テーマコード(参考)】
3H106
【Fターム(参考)】
3H106DA07
3H106DA13
3H106DA23
3H106DB02
3H106DB12
3H106DB23
3H106DB32
3H106DC02
3H106DC17
3H106DD03
3H106EE40
3H106GA19
3H106GB11
3H106GB18
3H106JJ04
(57)【要約】
弁蓋(60)及び弁蓋(60)内に取り付けられた弁芯(20)と、第1密封構造(43)及び密封スリーブ(42)であって、密封スリーブ(42)は弁蓋(60)の一端に取り付けられ、第1密封構造(43)は密封スリーブ(42)の弁蓋(60)に近接した一端に設けられて弁口(41)を形成する第1密封構造(43)及び密封スリーブ(42)と、弁芯(20)を駆動して軸方向に沿って移動させて弁口(41)を開閉する駆動アセンブリ(30)と、を含み、第1密封構造における弁芯に係合される部分と弁芯との間に硬度差を有する電磁弁が開示されており、従来技術における弁芯が弁口を封止する際に弁口で媒体漏れが発生しやすい問題を解決できる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁蓋(60)及び前記弁蓋(60)内に取り付けられた弁芯(20)と、
第1密封構造(43)及び密封スリーブ(42)であって、前記密封スリーブ(42)は前記弁蓋(60)の一端に取り付けられ、前記第1密封構造(43)は前記密封スリーブ(42)の前記弁蓋(60)に近接した一端に設けられて弁口(41)を形成する第1密封構造(43)及び密封スリーブ(42)と、
前記弁芯(20)を駆動して軸方向に沿って移動させて前記弁口(41)を開閉する駆動アセンブリ(30)と、を含み、
前記第1密封構造(43)における前記弁芯(20)に係合される部分と前記弁芯(20)との間に硬度差を有する、電磁弁。
【請求項2】
ソフト密封が形成されるように、前記第1密封構造(43)の硬度が前記弁芯(20)の硬度より低い、請求項1に記載の電磁弁。
【請求項3】
ソフト密封が形成されるように、前記弁芯(20)の硬度が前記第1密封構造(43)の硬度より低い、請求項1に記載の電磁弁。
【請求項4】
前記第1密封構造(43)の硬度が前記密封スリーブ(42)の硬度より小さい、請求項1に記載の電磁弁。
【請求項5】
前記第1密封構造(43)は、ゴム、シリカゲル及びプラスチックのうちの1つで作製される、請求項1又は4に記載の電磁弁。
【請求項6】
前記第1密封構造(43)は、前記弁蓋(60)と前記密封スリーブ(42)との間に制限され、前記弁蓋(60)は、
弁蓋本体(63)と、
前記弁蓋本体(63)の前記駆動アセンブリ(30)から離れた側に設けられて前記密封スリーブ(42)に当接される環状板(61)と、
前記環状板(61)の内面に設けられ且つ前記第1密封構造(43)に当接される環状段差(62)であって、前記環状段差(62)と前記環状板(61)との間に、取り囲んで取り付け空間が形成され、前記第1密封構造(43)が前記取り付け空間内に設けられる環状段差(62)と、を含む、請求項1又は4に記載の電磁弁。
【請求項7】
前記弁口(41)は、互いに接続された第1孔セグメント(431)及び第2孔セグメント(432)を含み、前記第1孔セグメント(431)は、前記第2孔セグメント(432)を介して前記密封スリーブ(42)の内部空洞に連通され、前記第1孔セグメント(431)はテーパ孔であり、前記第1密封構造(43)から前記密封スリーブ(42)への方向に沿って、前記テーパ孔の内径が徐々に減少する、請求項1又は4に記載の電磁弁。
【請求項8】
前記駆動アセンブリは、第1磁気吸引構造(31)及び第2磁気吸引構造(32)を含み、前記弁芯(20)は、前記第1磁気吸引構造(31)の前記第2磁気吸引構造(32)から離れた一端に接続され、前記第1磁気吸引構造(31)内に貫通孔が設けられており、前記弁芯(20)内に均衡化孔(21)が設けられており、前記均衡化孔(21)は前記貫通孔に連通される、請求項1に記載の電磁弁。
【請求項9】
前記均衡化孔(21)は、前記貫通孔に近接した第1セグメント及び前記貫通孔から離れた第2セグメントを含み、前記第2セグメントの内径が前記第1セグメントより大きい、請求項8に記載の電磁弁。
【請求項10】
取り付け通路及び流れ通路を有する弁座(10)であって、前記弁蓋(60)、前記密封スリーブ(42)及び前記第1密封構造(43)は、いずれも前記取り付け通路に取り付けられている弁座(10)を更に含む、請求項1に記載の電磁弁。
【請求項11】
前記密封スリーブ(42)と前記弁座(10)との間に設けられた第2密封構造(50)、又は、
前記弁蓋(60)と前記弁座(10)との間に設けられた第3密封構造(70)、又は、
第2密封構造(50)及び第3密封構造(70)であって、前記第2密封構造(50)は前記密封スリーブ(42)と前記弁座(10)との間に設けられており、前記第3密封構造(70)は第2密封構造(50)及び前記弁蓋(60)と前記弁座(10)との間に設けられている第2密封構造(50)及び第3密封構造(70)を更に含む、請求項10に記載の電磁弁。
【請求項12】
前記密封スリーブ(42)は、密封スリーブ本体(421)及び前記密封スリーブ本体(421)の外周面に設けられた環状凸部(422)を含み、前記環状凸部(422)は環状溝(4221)を有し、前記第2密封構造(50)は前記環状溝(4221)内に設けられている、請求項11に記載の電磁弁。
【請求項13】
前記第1密封構造(43)に第1係合部が設けられており、前記弁芯(20)に第2係合部が設けられており、前記第1係合部及び前記第2係合部のうちの一方が第1突起であり、前記第1係合部及び前記第2係合部のうちの他方が第1凹部であり、前記第1突起は前記第1凹部内に入り込んで前記第1凹部に制限係合される、請求項1に記載の電磁弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は電磁弁の技術分野に関し、具体的には、電磁弁に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電磁弁の運転過程において、弁芯は、弁口を遮断する非連通状態と、弁口を回避する連通状態とを有する。
【0003】
しかしながら、従来技術において、弁芯が弁口を封止する際、弁芯と弁口とが激しく接触し、弁口で媒体が漏れる現象が存在し、電磁弁の運転信頼性に影響を与える。
【発明の概要】
【0004】
本出願は、従来技術における弁芯が弁口を封止する際に弁口で媒体漏れが発生しやすい問題を解決するための電磁弁を提供することを主な目的とする。
【0005】
上記の目的を実現するために、本出願は、弁蓋及び弁蓋内に取り付けられた弁芯と、第1密封構造及び密封スリーブであって、密封スリーブは弁蓋の一端に取り付けられ、第1密封構造は密封スリーブの弁蓋に近接した一端に設けられて弁口を形成する第1密封構造及び密封スリーブと、弁芯を駆動して軸方向に沿って移動させて弁口を開閉する駆動アセンブリと、を含み、第1密封構造における弁芯に係合される部分と弁芯との間に硬度差を有する電磁弁を提供する。
【0006】
本出願の技術態様を適用すると、弁芯と第1密封構造との間にソフト密封が形成されて、弁芯と弁口との接続部位の密封を実現し、更に、弁口内に入り込んだ媒体が弁芯と弁口との接続部位を介して漏れて電磁弁の運転信頼性に影響を与えることを回避し、従来技術における弁芯が弁口を封止する際に弁口で媒体漏れが発生しやすい問題を解決する。
【0007】
好ましくは、ソフト密封が形成されるように、第1密封構造の硬度が弁芯の硬度より低い。
【0008】
好ましくは、ソフト密封が形成されるように、弁芯の硬度が第1密封構造の硬度より低い。
【0009】
好ましくは、第1密封構造の硬度が密封スリーブの硬度より小さい。
【0010】
好ましくは、第1密封構造は、ゴム、シリカゲル及びプラスチックのうちの1つで作製される。
【0011】
好ましくは、第1密封構造は、弁蓋と密封スリーブとの間に制限され、弁蓋は、弁蓋本体と、弁蓋本体の駆動アセンブリから離れた側に設けられて密封スリーブに当接される環状板と、環状板の内面に設けられ且つ第1密封構造に当接される環状段差であって、環状段差と環状板との間に、取り囲んで取り付け空間が形成され、第1密封構造が取り付け空間内に設けられる環状段差とを含む。
【0012】
好ましくは、弁口は、互いに接続された第1孔セグメント及び第2孔セグメントを含み、第1孔セグメントは、第2孔セグメントを介して密封スリーブの内部空洞に連通され、第1孔セグメントはテーパ孔であり、第1密封構造から密封スリーブへの方向に沿って、テーパ孔の内径が徐々に減少する。
【0013】
好ましくは、駆動アセンブリは、第1磁気吸引構造及び第2磁気吸引構造を含み、弁芯は、第1磁気吸引構造の第2磁気吸引構造から離れた一端に接続され、第1磁気吸引構造内に貫通孔が設けられており、弁芯内に均衡化孔が設けられており、均衡化孔は貫通孔に連通される。
【0014】
好ましくは、均衡化孔は、貫通孔に近接した第1セグメント及び貫通孔から離れた第2セグメントを含み、第2セグメントの内径が第1セグメントより大きい。
【0015】
好ましくは、電磁弁は、取り付け通路及び流れ通路を有する弁座であって、弁蓋、密封スリーブ及び第1密封構造がいずれも取り付け通路に取り付けられている弁座を更に含む。
【0016】
好ましくは、電磁弁は、密封スリーブと弁座との間に設けられた第2密封構造、又は、弁蓋と弁座との間に設けられた第3密封構造、又は、第2密封構造及び第3密封構造であって、第2密封構造は密封スリーブと弁座との間に設けられており、且つ第3密封構造は弁蓋と弁座との間に設けられている第2密封構造及び第3密封構造を更に含む。
【0017】
好ましくは、密封スリーブは、密封スリーブ本体及び密封スリーブ本体の外周面に設けられた環状凸部を含み、環状凸部は環状溝を有し、第2密封構造は環状溝内に設けられている。
【0018】
好ましくは、第1密封構造が密封スリーブの弁蓋に近接した一端に設けられて弁口を形成する場合、第1密封構造に第1係合部が設けられており、弁芯に第2係合部が設けられており、第1係合部及び第2係合部のうちの一方が第1突起であり、第1係合部及び第2係合部のうちの他方が第1凹部であり、第1突起は第1凹部内に入り込んで第1凹部に制限係合される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願を不適切に限定するものではない。
【0020】
【
図1】本出願による電磁弁の実施例1の断面図を示す。
【
図2】
図1における電磁弁のAでの拡大模式図を示す。
【0021】
ここで、上記の図面には以下の符号が含まれる。
10 弁座、11 弁チャンバ、12 第1貫通孔、13 第2貫通孔、20 弁芯、21 均衡化孔、30 駆動アセンブリ、31 第1磁気吸引構造、32 第2磁気吸引構造、41 弁口、431 第1孔セグメント、432 第2孔セグメント、42 密封スリーブ、421 密封スリーブ本体、422 環状凸部、4221 環状溝、43 第1密封構造、50 第2密封構造、60 弁蓋、61 環状板、62 環状段差、63 弁蓋本体、64 径方向連通孔、70 第3密封構造、80 バネ。
【発明を実施するための形態】
【0022】
説明すべきこととして、矛盾しない限り、本出願における実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照して、実施例と併せて本出願を詳細に説明する。
【0023】
なお、特に説明がない限り、本出願で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本出願の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を持つ。
【0024】
本出願において、反対の説明がなされていない場合、使用される「上、下」のような方位用語は、通常、図面に示された方向に対するものであるか、或いは、鉛直、垂直又は重力方向に対するものである。同様に、理解及び説明を容易にするために、「左、右」は、通常、図面に示された左、右に対するものであり、「内、外」は、各部材自身の輪郭に対する内、外を指すが、上記の方位用語は本出願を制限するためのものではない。
【0025】
本出願は、従来技術における弁芯が弁口を封止する際に弁口で媒体漏れが発生しやすい問題を解決するための電磁弁を提供する。
【0026】
実施例1
図1及び
図2に示すように、電磁弁は、弁蓋60、弁芯20、第1密封構造43、密封スリーブ42及び駆動アセンブリ30を含む。弁芯20は、弁蓋60内に取り付けられる。密封スリーブ42は弁蓋60の一端に取り付けられ、第1密封構造43は密封スリーブ42の弁蓋60に近接した一端に設けられて弁口41を形成する。駆動アセンブリ30は、弁芯20を駆動して軸方向に移動させて、弁口41を開閉する。ここで、第1密封構造43における弁芯20に係合される部分と弁芯20との間に硬度差を有する。
【0027】
本実施例の技術態様を適用すると、弁芯20と第1密封構造43との間にソフト密封が形成されて、弁芯20と弁口41との接続部位の密封を実現し、更に、弁口41内に入り込んだ媒体が弁芯20と弁口41との接続部位を介して漏れて電磁弁の運転信頼性に影響を与えることを回避し、従来技術における弁芯が弁口を封止する際に弁口で媒体漏れが発生しやすい問題を解決する。
【0028】
本実施例において、ソフト密封が形成されるように、第1密封構造43の硬度が弁芯20の硬度より低い。このように、上記の設計は、第1密封構造43と弁芯20との接触がソフトになるようにし、更に第1密封構造43と弁芯20との構造摩耗を減少させ、電磁弁の使用寿命を延長させる。同時に、弁芯20が第1貫通孔12に向かって移動する過程において、上記の設計は、第1密封構造43と弁芯20との衝撃力を減少させ、第1密封構造43及び弁芯20に構造的損傷が発生することを回避することができる。
【0029】
説明すべきこととして、第1密封構造43と弁芯20との間の硬度関係はこれに限定されず、作業条件及び使用要求に応じて調整することが可能である。
【0030】
図面に示されていない他の実施形態において、ソフト密封が形成されるように、弁芯の硬度が第1密封構造の硬度より低い。このように、上記の設計は、第1密封構造と弁芯との接触がソフトになるようにし、更に第1密封構造と弁芯との構造摩耗を減少させ、電磁弁の使用寿命を延長させる。同時に、弁芯が第1貫通孔に向かって移動する過程において、上記の設計は、第1密封構造と弁芯との衝撃力を減少させ、第1密封構造及び弁芯に構造的損傷が発生することを回避することができる。
【0031】
本実施例において、第1密封構造43の硬度が密封スリーブ42の硬度より小さい。このように、上記の設計は、第1密封構造43と密封スリーブ42との接触がソフトになるようにし、更に第1密封構造43と密封スリーブ42との構造摩耗を減少させ、第1密封構造43の使用寿命を延長させる。同時に、弁芯20が第1貫通孔12に向かって移動する過程において、上記の設計は、第1密封構造43と密封スリーブ42との衝撃力を減少させ、第1密封構造43及び密封スリーブ42に構造的損傷が発生することを回避することができる。
【0032】
図1に示すように、弁座10は、流れ通路を有し、第1貫通孔12及び第2貫通孔13を更に有し、第1貫通孔12及び第2貫通孔13は、いずれも流れ通路に連通される。弁芯20は、流れ通路内に可動的に設けられて、第1貫通孔12及び第2貫通孔13の連通及び遮断状態を制御するために用いられる。駆動アセンブリ30は、第1磁気吸引構造31及び第2磁気吸引構造32を含み、弁芯20は、第1磁気吸引構造31の第2磁気吸引構造32から離れた一端に接続され、第1磁気吸引構造31内に貫通孔が設けられており、弁芯20内に均衡化孔21が設けられており、均衡化孔21は貫通孔に連通される。このように、貫通孔は均衡化孔21を介して弁口41に連通され、媒体が弁口41内に入り込むとき、均衡化孔21を介して貫通孔内に迅速に入り込んで、弁芯20の両端の圧力差を効果的に均衡化させることができる。
【0033】
具体的には、駆動アセンブリ30が第2状態にあるとき、弁芯20と第1貫通孔12との間に第1密封構造43が設けられており、第1密封構造43は、弁芯20と第1貫通孔12との接続部位を密封することができ、更に第1貫通孔12内に入り込んだ媒体が弁芯20と第1貫通孔12との接続部位を介して第2貫通孔13内に漏れて電磁弁の運転信頼性に影響を与えることを回避し、従来技術における弁芯20が弁口を封止する際に弁口で媒体漏れが発生しやすい問題を解決する。同時に、駆動アセンブリ30が第1状態にあるとき、第1貫通孔12は、第1密封構造43の弁口41を介して第2貫通孔13に連通されることができ、媒体が第1貫通孔12を介して第2貫通孔13内に流れ込むことができることを確保する。
【0034】
選択的に、弁芯20と第1磁気吸引構造31とは、別体構造又は一体構造である。このように、上記の設計は、弁芯20と第1磁気吸引構造31との加工方式をより柔軟にして、異なる使用要求及び作業条件を満たすだけでなく、作業者の加工柔軟性も向上させる。
【0035】
本実施例において、均衡化孔21は、貫通孔に近接した第1セグメント及び貫通孔から離れた第2セグメントを含み、第2セグメントの内径が第1セグメントより大きい。このように、上記の設計は、大口径内の均衡機能を実現し、且つ第2セグメントの内径寸法は、弁口の流量要求に応じて調整することが可能である。
【0036】
図1に示すように、電磁弁は弁座10を更に含む。ここで、弁座10は、取り付け通路及び流れ通路を有し、弁蓋60、密封スリーブ42及び第1密封構造43は、いずれも取り付け通路に取り付けられている。このように、上記の設計は、電磁弁の着脱をより容易にし且つ簡素化させて着脱の難度を低下させ、電磁弁の小型化設計も実現し、電磁弁全体の占有スペースを減少させる。
【0037】
選択的に、第1密封構造43は、ゴム、シリカゲル及びプラスチックのうちの1つで作製される。このように、上記の設計は、第1密封構造43の材質選択をより多様化させて、異なる使用要求及び作業条件を満たす。具体的には、第1密封構造43はPTFEを採用して作製され、耐摩耗及びソフト密封作用を実現する。
【0038】
本実施例において、第1密封構造43は、密封スリーブ42に設けられ且つ密封スリーブ42に接続される。このように、第1密封構造43は密封スリーブ42に固定され、駆動アセンブリ30が第2状態にあるとき、弁芯20が第1密封構造43に当接され、第1貫通孔12内に入り込んだ媒体は弁口41を介して弁チャンバ11内に入り込み、第1密封構造43の上記の設計は、媒体が第1密封構造43と弁芯20との接続部位で漏れ且つ第2貫通孔13内に漏れることを回避し、更に電磁弁の密封信頼性を向上させることができる。
【0039】
図2に示すように、弁口41は、互いに接続された第1孔セグメント431及び第2孔セグメント432を含み、第1孔セグメント431は、第2孔セグメント432を介して密封スリーブ42の内部空洞に連通される。ここで、第1孔セグメント431はテーパ孔であり、第1密封構造43から密封スリーブ42への方向に沿って、テーパ孔の内径が徐々に減少する。このように、上記の設計は、弁芯20が第1孔セグメント431に入り込む動作をより簡素化させ、弁芯20が第1孔セグメント431を封止することもでき、更に駆動アセンブリ30が第2状態にあるように確保する。ここで、駆動アセンブリ30が第2状態にあるとき、弁芯20の少なくとも一部がテーパ孔内に入り込んでテーパ孔の孔壁に当接される。
【0040】
具体的には、第1孔セグメント431及び第2孔セグメント432の中心軸は同軸に設けられ、駆動アセンブリ30が第2状態にあるとき、弁芯20の少なくとも一部がテーパ孔内に入り込んでテーパ孔の内壁に当接される。媒体が第1貫通孔12内に入り込むと、密封スリーブ42及び第1密封構造43を介して弁チャンバ11内に入り込むことができ、弁芯20により第1孔セグメント431が封止されるため、媒体は第1密封構造43と弁芯20との接続部位を介して第2貫通孔13内に入り込むことができない。
【0041】
選択的に、電磁弁は、第2密封構造50を更に含み、第2密封構造50は密封スリーブ42と弁座10との間に設けられており、又は、電磁弁は、第3密封構造70を更に含み、第3密封構造70は弁蓋60と弁座10との間に設けられており、又は、電磁弁は、第2密封構造50及び第3密封構造70を更に含み、第2密封構造50は密封スリーブ42と弁座10との間に設けられており、第3密封構造70は弁蓋60と弁座10との間に設けられている。
【0042】
図1に示すように、電磁弁は、第2密封構造50を更に含む。第2密封構造50は、密封スリーブ42と弁座10との間に設けられている。ここで、第2密封構造50は、ゴム又はシリカゲルで作製される。このように、第2密封構造50は、第1密封構造43と弁チャンバ11との接続部位を密封するために用いられて、第1貫通孔12内に位置する媒体が第2密封構造50と弁チャンバ11との接続部位に入り込むことを回避し、電磁弁の密封度を更に向上させる。同時に、上記の設計は、第2密封構造50の構造をより簡単にし、且つ加工、達成しやすくして、第2密封構造50の加工コストを低減させる。
【0043】
選択的に、第2密封構造50は密封リングである。
【0044】
図1に示すように、弁蓋60は、第2貫通孔13に連通される径方向連通孔64を有することにより、媒体が電磁弁内で円滑に流れることができることを確保する。
【0045】
図1に示すように、電磁弁は、第3密封構造70を更に含み、第3密封構造70は弁蓋60と弁座10との間に設けられている。このように、第3密封構造70は、径方向連通孔64の上方を密封するために用いられ、媒体がこの部位で漏れることを回避する。
【0046】
図1に示すように、密封スリーブ42は、密封スリーブ本体421及び密封スリーブ本体421の外周面に設けられた環状凸部422を含み、環状凸部422は環状溝4221を有し、第2密封構造50は環状溝4221内に設けられている。このように、上記の設計は、第2密封構造50と密封スリーブ42との着脱をより容易にし且つ簡素化させて、両者の着脱の難度を低下させる。同時に、上記の設計は、密封スリーブ42の構造をより簡単にし、且つ加工、達成しやすくして、密封スリーブ42の加工コストを低減させる。
【0047】
図1に示すように、第1密封構造43は、弁蓋60と密封スリーブ42との間に制限され、弁蓋60は、弁蓋本体63、環状板61及び環状段差62を含む。ここで、環状板61は、弁蓋本体63の駆動アセンブリ30から離れた側に設けられて密封スリーブ42に当接される。環状段差62は、環状板61の内面に設けられ且つ第1密封構造43に当接され、環状段差62と環状板61との間に、取り囲んで取り付け空間が形成され、第1密封構造43が取り付け空間内に設けられる。このように、第1密封構造43は弁蓋60を介して密封スリーブ42に取り付けられて、第1密封構造43の交換及び着脱を容易にし且つ簡素化させて、着脱の難度を低下させる。
【0048】
具体的には、環状板61及び環状段差62の中心軸は同軸に設けられ、第1密封構造43が密封スリーブ42に押し付けられるように、環状段差62は第1密封構造43に押し付けて設けられ、更に媒体が第1密封構造43と密封スリーブ42との接続部位に入り込むことを回避する。
【0049】
図1に示すように、電磁弁は、バネ80を更に含み、バネ80は第1磁気吸引構造31と第2磁気吸引構造32との間に設けられている。
【0050】
選択的に、第1密封構造43に第1係合部が設けられており、弁芯20に第2係合部が設けられており、第1係合部及び第2係合部のうちの一方が第1突起であり、第1係合部及び第2係合部のうちの他方が第1凹部であり、第1突起は第1凹部内に入り込んで第1凹部に制限係合される。このように、第1係合部及び第2係合部の上記の設計は、第1密封構造43と弁芯20との間の密封信頼性を向上させ、弁口41において媒体漏れが発生することを回避する。
【0051】
本実施例において、第1係合部が第1突起であり、第2係合部が第1凹部である。
【0052】
説明すべきこととして、第1係合部及び第2係合部の構造はこれに限定されず、作業条件及び使用要求に応じて調整することが可能である。選択的に、第1係合部が第1凹部であり、第2係合部が第1突起である。
【0053】
実施例2
実施例2における電磁弁と実施例1との区別は、第1密封構造43の配置位置が異なることである。
【0054】
本実施例において、第1密封構造は弁芯に設けられ且つ弁芯に接続される。このように、上記の設計は、第1密封構造の配置位置をより柔軟にして、異なる使用要求及び作業条件を満たすだけでなく、作業者による加工もより柔軟になる。
【0055】
本実施例において、駆動アセンブリが第2状態にあるとき、第1密封構造の密封スリーブに向かう表面と密封スリーブの第1密封構造に向かう表面とを互いに密着して設計する。このように、上記の設計は、媒体が第1密封構造と密封スリーブとの接触面に入り込むことを回避し、更に媒体が第2貫通孔内に入り込むことを防止し、電磁弁に漏れが発生することを回避することができる。
【0056】
選択的に、第1密封構造43に第3係合部が設けられており、弁口41の内壁に第4係合部が設けられており、第3係合部及び第4係合部のうちの一方が第2突起であり、第3係合部及び第4係合部のうちの他方が第2凹部であり、第1突起は第2凹部内に入り込んで第2凹部に制限係合される。このように、第3係合部及び第4係合部の上記の設計は、第1密封構造43と弁芯20との間の密封信頼性を向上させ、弁口41において媒体漏れが発生することを回避する。
【0057】
本実施例において、第3係合部が第2突起であり、第4係合部が第2凹部である。
【0058】
説明すべきこととして、第3係合部及び第4係合部の構造はこれに限定されず、作業条件及び使用要求に応じて調整することが可能である。選択的に、第3係合部が第2凹部であり、第4係合部が第2突起である。
【0059】
以上の説明から分かるように、本出願の上記の実施例は、以下のような技術効果を実現している。
弁芯と第1密封構造との間にソフト密封が形成されて、弁芯と弁口との接続部位の密封を実現し、更に、弁口に入り込んだ媒体が弁芯と弁口との接続部位を介して漏れて電磁弁の運転信頼性に影響を与えることを回避し、従来技術における弁芯が弁口を封止する際に弁口で媒体漏れが発生しやすい問題を解決する。
【0060】
上述した実施例は、本出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。本出願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力なしに得られる全ての他の実施例は、何れも本出願の保護の範囲に属するべきである。
【0061】
ここで用いられる用語は、具体的な実施形態を説明するためのものにすぎず、本出願による例示的な実施形態を限定することを意図するものではないことに注意すべきである。ここで用いられるように、文脈上明確な指摘がなされていない限り、単数形式は複数形式を含むことも意図し、更に、本明細書において、「包含する」及び/又は「含む」という用語が用いられる場合、特徴、ステップ、操作、デバイス、アセンブリ及び/又はそれらの組み合わせが存在することを意味することも理解されるべきである。
【国際調査報告】