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特表2024-544433ガラス化設備の起動方法および起動ユニット
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  • 特表-ガラス化設備の起動方法および起動ユニット 図1
  • 特表-ガラス化設備の起動方法および起動ユニット 図2
  • 特表-ガラス化設備の起動方法および起動ユニット 図3
  • 特表-ガラス化設備の起動方法および起動ユニット 図4
  • 特表-ガラス化設備の起動方法および起動ユニット 図5
  • 特表-ガラス化設備の起動方法および起動ユニット 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-02
(54)【発明の名称】ガラス化設備の起動方法および起動ユニット
(51)【国際特許分類】
   C03B 5/02 20060101AFI20241125BHJP
【FI】
C03B5/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537101
(86)(22)【出願日】2023-05-15
(85)【翻訳文提出日】2024-06-19
(86)【国際出願番号】 KR2023006537
(87)【国際公開番号】W WO2023224335
(87)【国際公開日】2023-11-23
(31)【優先権主張番号】10-2022-0059513
(32)【優先日】2022-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518442000
【氏名又は名称】コリア ハイドロ アンド ニュークリアー パワー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ヨン ファン
(72)【発明者】
【氏名】キム,チョン ウ
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ソク ジュ
(57)【要約】
ガラス化設備の起動方法および起動ユニットを提供する。ガラス化設備の起動方法は、点火モジュールを準備する段階;前記点火モジュールが前記低温溶融炉チャンバに投入される段階;および前記低温溶融炉外部の高周波加熱手段と連携して前記点火モジュールが前記低温溶融炉チャンバの内部で点火動作を行う段階を含み、前記点火モジュールは、形態が可変する前の初期状態で前記低温溶融炉チャンバに投入され、前記低温溶融炉チャンバに投入されると、前記初期状態から形態が可変された可変状態になって前記点火動作を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス化設備の起動方法であって、
点火モジュールを準備する段階;
前記点火モジュールが低温溶融炉チャンバに投入される段階;および
前記低温溶融炉外部の高周波加熱手段と連携して前記点火モジュールが前記低温溶融炉チャンバの内部で点火動作を行う段階を含み、
前記点火モジュールは、
形態が可変する前の初期状態で前記低温溶融炉チャンバに投入され、
前記低温溶融炉チャンバに投入されると、前記初期状態から形態が可変された可変状態になって前記点火動作を行う、ガラス化設備の起動方法。
【請求項2】
前記低温溶融炉は内部と外部の間を連通させるゲートが備えられ、
前記点火モジュールは前記初期状態で前記ゲートを経由して前記低温溶融炉内部に投入され、
前記点火モジュールの前記可変状態は前記初期状態の前記点火モジュールの体積よりも大きく拡張された形態を含む、請求項1に記載のガラス化設備の起動方法。
【請求項3】
前記点火モジュールは、
前記初期状態の体積値である第1体積値が前記ゲートの面積値以下の値を有し、
前記可変状態の体積値である第2体積値が前記ゲートの面積値を超える値を有する、請求項2に記載のガラス化設備の起動方法。
【請求項4】
前記点火モジュールは、
前記初期状態ないし前記可変状態が行われる点火体と、
前記初期状態である前記点火体を内部に収容して前記点火体が前記初期状態を維持するようにする保管体を含む、請求項2に記載のガラス化設備の起動方法。
【請求項5】
前記点火モジュールの前記点火体は、
多数の関節部と、前記関節部を回動させる回動部と、前記関節部と前記回動部の少なくとも一部上に外挿され、前記回動部の前記関節部それぞれに対する弾性復元力を付与する弾性部を含む、請求項4に記載のガラス化設備の起動方法。
【請求項6】
前記点火モジュールの前記保管体は、
前記低温溶融炉の前記ゲートに投入される過程で外力が加えられて少なくとも一部が破損され、
前記点火モジュールの前記点火体は、
前記保管体の前記破損により前記保管体の外部に排出されながら前記可変状態となる、請求項4に記載のガラス化設備の起動方法。
【請求項7】
前記保管体はゴム、ガラス、プラスチックのうちいずれか一つの材質を含む、請求項6に記載のガラス化設備の起動方法。
【請求項8】
ガラス化設備の起動ユニットであって、
低温溶融炉チャンバの内部に投入され、点火動作を行う点火モジュールを含み、
前記点火モジュールは、
低温溶融炉チャンバに形態が可変する前の初期状態で前記低温溶融炉に投入され、
前記低温溶融炉チャンバに投入されると、前記初期状態から形態が可変する可変状態になり、前記低温溶融炉内部の溶融物と接触して前記点火動作を行い、
前記低温溶融炉外部の高周波加熱手段と連携して前記低温溶融炉チャンバの内部で点火動作を行う、ガラス化設備の起動ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガラス化設備の起動ユニットおよび起動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス化設備の動作と関連して低温溶融炉の起動のためにはチタンリング(Ti ring)を使用した点火が必須である。円形などに定形化されたチタンリングは可変的状況(例:狭いゲートの通過など)に対応することが容易ではない。したがって、独自の規格の制約とそれによる低温溶融炉の運用上の効率性が低下する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、ガラス化設備の運用と関連して定形化されたチタンリングではなく可変型動作が可能な複合構造を有するガラス化設備の起動ユニットおよび起動方法を提供することにある。
【0004】
また、このような複合構造を有するチタンリングにより低温溶融炉の相対的に狭いゲートを通過するときは収縮した形態で移動し、低温溶融炉内部で拡張された形態に配置されるようにすることができるガラス化設備の起動ユニットおよび起動方法を提供することにある。
【0005】
また、このようなチタンリングを電磁気的解析に基づいて半径を適切に調節する過程を適用することができるため、低温溶融炉上の点火を効率的に達成できるガラス化設備の起動ユニットおよび起動方法を提供することにある。
【0006】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を達成するための本発明の一態様(aspect)によるガラス化設備の起動方法は、点火モジュールを準備する段階;前記点火モジュールが低温溶融炉チャンバに投入される段階;および前記低温溶融炉外部の高周波加熱手段と連携して前記点火モジュールが前記低温溶融炉チャンバの内部で点火動作を行う段階を含み、前記点火モジュールは、形態が可変する前の初期状態で前記低温溶融炉チャンバに投入され、前記低温溶融炉チャンバに投入されると、前記初期状態から形態が可変された可変状態になって前記点火動作を行う。
【0008】
また、前記低温溶融炉は内部と外部の間を連通させるゲートが備えられ、前記点火モジュールは前記初期状態で前記ゲートを経由して前記低温溶融炉内部に投入され、前記点火モジュールの前記可変状態は前記初期状態の前記点火モジュールの体積よりも大きく拡張された形態を含む。
【0009】
また、前記点火モジュールは、前記初期状態の体積値である第1体積値が前記ゲートの面積値以下の値を有し、前記可変状態の体積値である第2体積値が前記ゲートの面積値を超える値を有する。
【0010】
また、前記点火モジュールは、前記初期状態ないし前記可変状態が行われる点火体と、前記初期状態である前記点火体を内部に収容して前記点火体が前記初期状態を維持するようにする保管体を含む。
【0011】
また、前記点火モジュールの前記点火体は、多数の関節部と、前記関節部を回動させる回動部と、前記関節部と前記回動部の少なくとも一部上に外挿され、前記回動部の前記関節部それぞれに対する弾性復元力を付与する弾性部を含む。
【0012】
また、前記点火モジュールの前記保管体は、前記低温溶融炉の前記ゲートに投入される過程で外力が加えられて少なくとも一部が破損され、前記点火モジュールの前記点火体は、前記保管体の前記破損により前記保管体の外部に排出されながら前記可変状態となる。
【0013】
また、前記保管体はゴム、ガラス、プラスチックのうちいずれか一つの材質を含む。
【0014】
前記課題を達成するための本発明の他の態様によるガラス化設備の起動ユニットは、前記低温溶融炉チャンバの内部に投入され、点火動作を行う点火モジュールを含み、前記点火モジュールは、低温溶融炉チャンバに形態が可変する前の初期状態で前記低温溶融炉に投入され、前記低温溶融炉チャンバに投入されると、前記初期状態から形態が可変する可変状態になり、前記低温溶融炉内部の溶融物と接触して前記点火動作を行い、前記低温溶融炉外部の高周波加熱手段と連携して前記低温溶融炉チャンバの内部で点火動作を行う。
【発明の効果】
【0015】
前記のような本発明のガラス化設備の起動ユニットおよび起動方法によれば、次のような効果が一つあるいはそれ以上ある。
【0016】
本発明はガラス化設備の運用と関連して定形化されたチタンリングではなく、可変型動作が可能なチタンリングを提供して効率的なガラス化設備の運用が可能である。
【0017】
特に、このような可変型のチタンリングを介して低温溶融炉の相対的に狭いゲートを通過するときは収縮した形態で移動し、低温溶融炉内部で拡張された形態に配置されるようにすることができるため、効率的にガラス化設備の運用が可能である。
【0018】
また、このようなチタンリングを電磁気的解析に基づいて半径を適切に調節する過程を適用して低温溶融炉上の点火を効率的に達成できるガラス化設備の起動ユニットおよび起動方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態によるガラス化設備の起動方法を順次に示すフローチャートである。
図2】本発明の一実施形態によるガラス化設備の起動ユニットを示す図である。
図3図2による構成を示す図である。
図4図2による構成を示す図である。
図5図2による構成が投入される過程を示す図である。
図6図2による構成の一部構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一の参照符号は同一の構成要素を指すものとする。
【0021】
図1を参照すると、本発明の一実施形態によるガラス化設備の起動方法S100は、まず点火モジュール100を準備する。準備された前記点火モジュール100は前記低温溶融の起動、再起動などのために前記低温溶融炉50チャンバに投入される。
【0022】
さらに前記点火モジュール100は、前記低温溶融炉50外部の高周波加熱手段と連携して前記点火モジュール100が前記低温溶融炉50チャンバの内部で点火動作を行う。
【0023】
前記点火モジュール100は形態が可変する前の初期状態で前記低温溶融炉50チャンバに投入される。さらに前記低温溶融炉50チャンバに投入されると、前記初期状態から形態が可変された可変状態となる。
【0024】
ここで前記低温溶融炉50に投入された前記点火モジュール100は、前記可変状態で前記低温溶融炉50内部の溶融物と接触して前記点火動作を行う。
【0025】
図2ないし図6を参照すると、本発明の一実施形態によるガラス化設備の起動ユニットは点火モジュール100を含む。前記点火モジュール100は点火体110および保管体120を含む。前記点火体110は関節部111、回動部112および弾性部113を含む(図2および図6を参照)。
【0026】
前記点火モジュール100は前記低温溶融炉50チャンバに投入される。前記低温溶融炉50外部の高周波加熱手段と連携する。前記点火モジュール100は前記高周波加熱手段の動作に基づいて前記低温溶融炉50チャンバの内部で点火動作を行う(図2ないし図4参照)。
【0027】
ここで前記低温溶融炉50は内部と外部の間を連通させるゲート50Hが備えられる。前記点火モジュール100は前記初期状態で前記ゲート50Hを経由して前記低温溶融炉50内部に投入される(図2および図4を参照)。
【0028】
前記点火モジュール100の前記可変状態は、前記初期状態である前記点火モジュール100の体積よりも大きく拡張された形態などを含む。前記点火モジュール100は前記初期状態の体積値である第1体積値P1がゲート50Hの面積値P3以下の値を有する(図5を参照)。
【0029】
さらに前記点火モジュール100は、前記可変状態の体積値である第2体積値P2が前記ゲート50Hの面積値P3を超える値を有する。前記点火モジュール100の前記点火体110は前記初期状態ないし前記可変状態が行われる(図3ないし図4を参照)。
【0030】
前記点火モジュール100の前記保管体120は、前記初期状態である前記点火体110を内部に収容して前記点火体110が前記初期状態を維持するようにする(図2を参照)。
【0031】
前記点火体110の前記関節部111は多数で備えられ、互いに隣り合って複合的に位置する。前記点火体110の前記回動部112はこのような多数の前記関節部111を回動させる(図6を参照)。
【0032】
前記点火体110の前記弾性部113は、前記関節部111と前記回動部112の少なくとも一部上に外挿され、前記回動部112上の前記関節部111それぞれに対する弾性復元力を付与する(図6を参照)。
【0033】
前記点火モジュール100の前記保管体120は、前記低温溶融炉50の前記ゲート50Hへの投入過程で外力あるいは熱ににより少なくとも一部が破損される。前記点火モジュール100の前記点火体110は、前記保管体120の前記破損ににより前記保管体120の外部に排出されながら前記可変状態となる(図5を参照)。
【0034】
このような前記保管体120はゴム、ガラス、プラスチックのうちいずれか一つの材質を含む。例えば、前記ゴム材質である場合、前記破損により少なくとも一部が裂ける形態となる。前記ガラス、プラスチックなどの材質である場合、外力によって少なくとも一部が砕かれる形態となる。
【0035】
以上と添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】