IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エナジー ソリューション リミテッドの特許一覧

特表2024-544470熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック
<>
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図1
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図2
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図3
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図4
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図5
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図6
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図7
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図8
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図9
  • 特表-熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/35 20210101AFI20241126BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20241126BHJP
   H01M 50/503 20210101ALI20241126BHJP
   H01M 50/524 20210101ALI20241126BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20241126BHJP
   H01M 50/591 20210101ALI20241126BHJP
【FI】
H01M50/35
H01M50/505
H01M50/503
H01M50/524
H01M50/588
H01M50/591
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024521866
(86)(22)【出願日】2023-10-25
(85)【翻訳文提出日】2024-04-10
(86)【国際出願番号】 KR2023016612
(87)【国際公開番号】W WO2024090976
(87)【国際公開日】2024-05-02
(31)【優先権主張番号】10-2022-0139104
(32)【優先日】2022-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ウォン・テ・イ
(72)【発明者】
【氏名】スン・ウ・ユン
(72)【発明者】
【氏名】スン・タク・ファン
【テーマコード(参考)】
5H012
5H043
【Fターム(参考)】
5H012BB11
5H012CC08
5H043FA04
5H043GA23
5H043GA25
(57)【要約】
本発明は熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パックに関し、具体的には、電気的連結のためのメタルプレートと、前記メタルプレートの一部を取り囲むカバー部材と、を含み、前記メタルプレートは、長手方向に前記メタルプレートを貫通する一つ以上の第1貫通ホールが形成されており、前記第1貫通ホールには第1栓部材が挿入されていることを特徴とする、熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パックに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的連結のためのメタルプレートと、
前記メタルプレートの一部を取り囲むカバー部材と、
を含み、
前記メタルプレートは、長手方向に前記メタルプレートを貫通する一つ以上の第1貫通ホールが形成されており、
前記第1貫通ホールには第1栓部材が挿入されている、インターモジュールバスバー。
【請求項2】
前記第1栓部材は、熱可塑性素材からなる、請求項1に記載のインターモジュールバスバー。
【請求項3】
前記熱可塑性素材は、シリコン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される1種以上を含む、請求項2に記載のインターモジュールバスバー。
【請求項4】
前記カバー部材には、長手方向に前記メタルプレートが貫通する第2貫通ホール、及び前記第2貫通ホールから離隔して位置する一つ以上の第3貫通ホールが形成され、
前記第3貫通ホールには第2栓部材が挿入されている、請求項1に記載のインターモジュールバスバー。
【請求項5】
前記第2栓部材は、熱可塑性素材からなる、請求項4に記載のインターモジュールバスバー。
【請求項6】
前記熱可塑性素材は、シリコン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される1種以上を含む、請求項5に記載のインターモジュールバスバー。
【請求項7】
前記メタルプレートは、水平方向に切断された上端メタルプレート及び下端メタルプレートからなる、請求項1に記載のインターモジュールバスバー。
【請求項8】
前記第1栓部材の長さは、前記第1貫通ホールの長さの半分未満である、請求項1に記載のインターモジュールバスバー。
【請求項9】
前記第1栓部材は、前記第1貫通ホールに2個以上挿入される、請求項8に記載のインターモジュールバスバー。
【請求項10】
前記カバー部材は、高耐熱性のシリコン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、アクリル繊維、及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択される1種以上を含む、請求項1に記載のインターモジュールバスバー。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載のインターモジュールバスバーを含む、電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2022年10月26日付け韓国特許出願第10-2022-0139104号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パックに関し、具体的には電池パックに収容された電池セルでの熱暴走による火災及びベンティングガスの転移による高圧及び高温などによる爆発を抑制することができる、熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
最近、化石燃料の使用による大気汚染、エネルギー枯渇による代替エネルギーの開発によって生産された電気エネルギーを貯蔵することができる二次電池に対する需要が増加している。充放電の可能な二次電池は、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などの日常生活に密接に使用されている。
【0004】
現代社会で必要不可欠に使用されている各種の電子機器のエネルギー源として使用されている二次電池は、モバイル機器の使用量の増加及び複雑化、電気自動車などの開発によって所要容量が増加している。使用者の需要を満たすために、小型機器には多数の電池セルを配置しているが、自動車などには多数の電池セルを電気的に連結する電池モジュール又はこのような電池モジュールを多数備えた電池パックが使用される。
【0005】
一方、電池モジュールに収容された電池セルは、外部の衝撃、短絡及び過電流などによって火災及びベンティングガスが発生することがあり、このような火災及びベンティングガスは瞬間的に発生し得るので、高温及び高圧などによる爆発などの被害が発生することもある。
【0006】
図1は従来技術によるフレキシブルバスバーアセンブリーを示す斜視図である。図1に示すように、従来技術によるフレキシブルバスバーアセンブリーは、電気的に隣接した電池モジュールを連結するバスバー10と、バスバー10を取り囲むカバー部材20と、を含む。
【0007】
従来技術によるフレキシブルバスバーアセンブリーは、必要な部分を曲げるなど、変形によって所望の形状に形成することにより、経路が複雑な所に備えられた電池モジュールを容易に電気的に連結することができる。
【0008】
しかし、電池モジュール内の電池セルの熱暴走によって火災及びベンティングガスが発生するとき、ベンティングガスによって上昇する圧力を解消することができる手段を備えていないので、高圧による爆発が発生することがある。
【0009】
また、高温によってカバー部材20が溶け、火災及びベンティングガスがその隙間を通して隣接したすべての電池モジュールに移動することができるので、熱暴走転移現象が発生して被害が一層大きくなることがあるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2015-0101154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前記のような問題点を解決するために、本発明は、電池セルでの火災によるベンティングガスの移動を近隣の空間に誘導することができるので、高圧による爆発を遅延及び抑制することができる、熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パックを提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、カバー部材が高温で溶けないので、熱暴走による高温によってカバー部材が溶けて電池パックの内部全体に火災及び熱暴走が転移することを抑制することができる、インターモジュールバスバー及びこれを含む電池パックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記のような目的を達成するために、本発明によるインターモジュールバスバーは、電気的連結のためのメタルプレート(100)と、前記メタルプレート(100)の一部を取り囲むカバー部材(200)と、を含み、前記メタルプレート(100)は、長手方向に前記メタルプレート(100)を貫通する一つ以上の第1貫通ホール(110)が形成されており、前記第1貫通ホール(110)には第1栓部材(300)が挿入されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明によるインターモジュールバスバーにおいて、前記第1栓部材(300)は、熱可塑性素材からなることを特徴とする。
【0015】
また、本発明によるインターモジュールバスバーにおいて、前記熱可塑性素材は、シリコン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される1種以上を含むことを特徴とする。
【0016】
また、本発明によるインターモジュールバスバーにおいて、前記カバー部材(200)には、長手方向に前記メタルプレート(100)が貫通する第2貫通ホール(210)と、前記第2貫通ホール(210)から離隔して位置する一つ以上の第3貫通ホール(220)とが形成され、前記第3貫通ホール(220)には第2栓部材(400)が挿入されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明によるインターモジュールバスバーにおいて、前記第2栓部材(400)は、熱可塑性素材からなることを特徴とする。
【0018】
また、本発明によるインターモジュールバスバーにおいて、前記熱可塑性素材は、シリコン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される1種以上を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明によるインターモジュールバスバーにおいて、前記メタルプレート(100)は、水平方向に切断された上端メタルプレート(120)及び下端メタルプレート(130)からなることを特徴とする。
【0020】
また、本発明によるインターモジュールバスバーにおいて、前記第1栓部材(300)の長さは、前記第1貫通ホール(110)の長さの半分未満であることを特徴とする。
【0021】
また、本発明によるインターモジュールバスバーにおいて、前記第1栓部材(300)は、前記第1貫通ホール(110)に2個以上挿入されることを特徴とする。
【0022】
また、本発明によるインターモジュールバスバーにおいて、前記カバー部材(200)は、高耐熱性のシリコン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、アクリル繊維、及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択される1種以上を含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、前述した特徴を有するインターモジュールバスバーを含む電池パックであり得る。
【発明の効果】
【0024】
以上で説明したように、本発明によるインターモジュールバスバーは、電池セルで火災及びベンティングガスが発生するとき、栓部材が溶けて貫通ホールが開放することによってベンティングガスの移動を誘導することができるので、熱暴走転移及び高圧発生による爆発を抑制することができるという利点がある。
【0025】
また、本発明によるインターモジュールバスバーは、カバー部材が高温で溶けないので、火災及びベンティングガスの流出によって熱暴走現象が電池パックの内部全体に拡散することを抑制することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】従来技術によるフレキシブルバスバーアセンブリーを示す斜視図である。
図2】本発明の好適な第1実施例によるインターモジュールバスバーを示す斜視図である。
図3】本発明の好適な第1実施例によるインターモジュールバスバーを示す分解斜視図である。
図4図2に示すインターモジュールバスバーを正面から見た平面図である。
図5】本発明の好適な第2実施例によるインターモジュールバスバーを示す分解斜視図である。
図6図5に示すインターモジュールバスバーを正面から見た平面図である。
図7】本発明の好適な第3実施例によるインターモジュールバスバーを示す分解斜視図である。
図8図7に示すインターモジュールバスバーを正面から見た平面図である。
図9】本発明の好適な第4実施例によるインターモジュールバスバーを示す分解斜視図である。
図10図9に示すインターモジュールバスバーを正面から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面に基づき、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施することができる実施例を詳細に説明する。ただし、本発明の好適な実施例の動作原理を詳細に説明するにあたり、関連した公知の機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにする可能性があると判定される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0028】
また、図面全般にわたって類似の機能及び作用をする部分に対しては同じ図面符号を使う。明細書全般にわたって、ある部分が他の部分と連結されていると言うとき、これは直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、ある構成要素を含むというのは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0029】
以下、本発明による熱暴走転移を遅延させることができるインターモジュールバスバー及びこれを含む電池パックについて添付図面を参照しながら説明する。
【0030】
図2は本発明の好適な第1実施例によるインターモジュールバスバーを示す斜視図であり、図3は本発明の好適な第1実施例によるインターモジュールバスバーを示す分解斜視図であり、図4図2に示すインターモジュールバスバーを正面から見た平面図である。
【0031】
図2図4に示すように、本発明によるインターモジュールバスバーは、メタルプレート100と、カバー部材200と、第1栓部材300と、を含むことができる。
【0032】
メタルプレート100は、両端部がカバー部材200の外側に露出され、このような露出部が電池パック内に配置される電池モジュールを電気的に連結する役割を果たす。
【0033】
したがって、連結しようとする電池モジュールの距離を考慮してメタルプレート100の長さを決定することができ、通電する電流の量及び抵抗を考慮してその幅及び厚さを決定することができる。
【0034】
また、メタルプレート100は、電池モジュールのコネクタの位置を考慮して、必要に応じて特定の部分で折り曲げて多様な形状に形成することができる。
【0035】
メタルプレート100には、メタルプレート100の縁端から離隔し、長手方向に貫通する第1貫通ホール110が一つ以上形成され得る。
【0036】
このような第1貫通ホール110は電池セルでの火災及び熱暴走などによるベンティングガスの移動を誘導することができるので、多量のベンティングガスの瞬間的な発生による高圧によって爆発することを防止することができるという利点がある。
【0037】
より詳細に説明すると、一例として、電池パックには、隔壁からなる複数の収容空間が形成され、それぞれの収容空間に電池モジュールが収容され、収容された電池モジュールのうち、隣接した電池モジュール同士を隔壁を貫通してインターモジュールバスバーが電気的に連結することができる。
【0038】
ここで、複数の電池モジュールのうち、特定の電池モジュールに収容された電池セルで過電流及び熱暴走などによってベンティングガスが発生して、当該電池モジュールが収容された空間の圧力が上昇することがある。
【0039】
このようなベンティングガスによって、第1貫通ホール110に挿入されている第1栓部材300が高温によって溶融するか又は圧力によって離脱して第1貫通ホール110が開放すると、第1貫通ホール110に沿って隣接した収容空間にベンティングガスが移動してベンティングガスが発生した収容空間の圧力上昇を緩和することができるので、高圧による爆発を防止することができる。
【0040】
カバー部材200は、メタルプレート100の両端部を除いた部分を取り囲むことにより、メタルプレート100の取り囲まれた部分の絶縁状態を維持するためのものであり、絶縁性素材からなり得る。
【0041】
また、カバー部材200は、熱暴走によって発生する火災及びベンティングガスなどの高温で溶けない素材からなり、一例として、高耐熱性のシリコン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、アクリル繊維、及びポリベンゾイミダゾールからなる群から選択される1種以上を含むことができる。
【0042】
ここで、高耐熱性シリコンは、常温では通常使用されるシリコンと同じ性能を示すが、高温ではセラミック化構造に転換してセラミック特性を有するようになり、一定の強度を維持しながら耐衝撃性を有するようになる。
【0043】
したがって、カバー部材200は高温で損傷するか又は破損することなしに形態を維持することができ、メタルプレート100の絶縁状態を維持することができるので、近隣の金属素材とメタルプレート100との接触による短絡の発生を防止することができるという利点がある。
【0044】
カバー部材200には、中央部の付近に長手方向に貫通する第2貫通ホール210が形成され、第2貫通ホール210には前述したメタルプレート100が挿入されて位置し得る。
【0045】
ここで、メタルプレート100は、両端部がカバー部材200の外側に露出されるように位置し得る。
【0046】
第1栓部材300は長棒形状を有し、メタルプレート100の第1貫通ホール110に挿入されて位置し、熱可塑性素材からなり得る。
【0047】
第1栓部材300は第1貫通ホール110と同じ形状に形成され得る。
【0048】
第1栓部材300を成している熱可塑性素材は、一例として、シリコン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される1種以上を含むことができる。
【0049】
したがって、第1栓部材300は、普段は第1貫通ホール110を塞げることで、第1貫通ホール110を通して近隣の電池モジュールがある空間に空気が移動することを遮断していて、高温の火災及びベンティングガスによって溶けて消失すると、第1貫通ホール110を通してベンティングガスが移動するようになる。
【0050】
ここで、第1栓部材300は、高温及び高圧などの条件が満たされないときは形態を維持しているので、必要以上に火災及びベンティングガスが近隣の電池モジュールがある空間に移動することを抑制することができるという利点がある。
【0051】
図5は本発明の好適な第2実施例によるインターモジュールバスバーを示す分解斜視図であり、図6図5に示すインターモジュールバスバーを正面から見た平面図である。
【0052】
図5及び図6を参照して説明すると、本発明の好適な第2実施例によるインターモジュールバスバーは、カバー部材200の形状及び第2栓部材400をさらに備えることを除き、図2図4で説明した第1実施例によるインターモジュールバスバーと同様であるので、同じ構成についての説明は省略する。
【0053】
本発明の第2実施例によるインターモジュールバスバーにおいて、カバー部材200には、メタルプレート100が挿入される第2貫通ホール210から一定の距離だけ離隔し、カバー部材200の長手方向に貫通する第3貫通ホール220が形成され得る。
【0054】
第3貫通ホール220は、電池セルの熱暴走によってベンティングガスが発生する場合、ベンティングガスの移動を誘導することができるので、ベンティングガスによる圧力を緩和することができるという利点がある。
【0055】
第3貫通ホール220には、長棒形状の第2栓部材400が挿入されて位置し得る。
【0056】
第2栓部材400は熱可塑性素材からなり、一例として、シリコン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、及びポリ塩化ビニルからなる群から選択される1種以上を含むことができる。
【0057】
したがって、第2栓部材400は、普段は第3貫通ホール220を塞げることで、第3貫通ホール220を通して近隣の電池モジュールがある空間に空気が移動することを遮断していて、高温の火災及びベンティングガスによって溶けて消失すると、 第3貫通ホール220を通してベンティングガスが移動するようになる。
【0058】
すなわち、第2栓部材400の消失によってベンティングガスが移動することにより、ベンティングガスによる圧力上昇が緩和されるので、高圧による爆発を抑制することができるという利点がある。
【0059】
図7は本発明の好適な第3実施例によるインターモジュールバスバーを示す分解斜視図であり、図8図7に示すインターモジュールバスバーを正面から見た平面図である。
【0060】
図7及び図8を参照して説明すると、本発明の好適な第3実施例によるインターモジュールバスバーは、メタルプレート100の形状を除き、図2図4で説明した第1実施例によるインターモジュールバスバーと同様であるので、同じ構成についての説明は省略する。
【0061】
本発明の第3実施例によるメタルプレート100は、水平方向に切断された上端メタルプレート120及び下端メタルプレート130からなり得る。
【0062】
メタルプレート100が上端メタルプレート120及び下端メタルプレート130のそれぞれの構成に形成され、メタルプレート100の第1貫通ホール110に第1栓部材300を容易に位置させることができるので、製造効率が向上するという利点がある。
【0063】
図9は本発明の好適な第4実施例によるインターモジュールバスバーを示す分解斜視図であり、図10図9に示すインターモジュールバスバーを正面から見た平面図である。
【0064】
図9及び図10を参照して説明すると、本発明の好適な第4実施例によるインターモジュールバスバーは、第1栓部材300の形状を除き、図2図4で説明した第1実施例によるインターモジュールバスバーと同様であるので、同じ構成についての説明は省略する。
【0065】
本発明の第4実施例による第1栓部材300の長さは第1貫通ホール110の長さの半分未満に形成され得る。
【0066】
第1栓部材300は、一つの第1貫通ホール110に2個以上が挿入され得る。
【0067】
第1貫通ホール110内に第1栓部材300が満たされない部分が形成されるので、製造コストを節減することができ、第1栓部材300が高圧によって押されて第1貫通ホール110の外部に排出されることによりベンティングガスの移動を誘導することができるので、高圧に対する圧力調節性能がより向上することができるという利点がある。
【0068】
また、図6及び図7に示す第2実施例による第2栓部材400も、前述した第1栓部材300と同様に、第3貫通ホール220の長さの半分未満に形成され、一つの第3貫通ホール220に複数の第2栓部材400が挿入されて位置し得る。
【0069】
また、本発明は前述したインターモジュールバスバーを含む電池パックであり、前記記載した電池パックが装着されたデバイスであり得る。
【0070】
本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば前記内容に基づいて本発明の範疇内で多様な応用及び変形をなすことが可能であろう。
【符号の説明】
【0071】
100 メタルプレート
110 第1貫通ホール
120 上端メタルプレート
130 下端メタルプレート
200 カバー部材
210 第2貫通ホール
220 第3貫通ホール
300 第1栓部材
400 第2栓部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】