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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】携帯型プリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 3/407 20060101AFI20241126BHJP
   B41J 3/28 20060101ALI20241126BHJP
   B41J 3/36 20060101ALI20241126BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20241126BHJP
   A45D 34/04 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
B41J3/407
B41J3/28
B41J3/36 Z
B41J2/01 109
B41J2/01 301
A45D34/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525131
(86)(22)【出願日】2022-10-20
(85)【翻訳文提出日】2024-04-25
(86)【国際出願番号】 KR2022016085
(87)【国際公開番号】W WO2023075294
(87)【国際公開日】2023-05-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0143969
(32)【優先日】2021-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0017075
(32)【優先日】2022-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0116407
(32)【優先日】2022-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2022-0130679
(32)【優先日】2022-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514112488
【氏名又は名称】エルジー・エイチアンドエイチ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100195796
【弁理士】
【氏名又は名称】塩尻 一尋
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ファン・ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ジ・ヒ・イ
(72)【発明者】
【氏名】カン・ウグ・イ
(72)【発明者】
【氏名】スン・ヒョン・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・ジン・クウォン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ・ナ・チョン
(72)【発明者】
【氏名】ジ・ヒ・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヨン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ハ・ヨン・キム
【テーマコード(参考)】
2C055
2C056
【Fターム(参考)】
2C055AA00
2C055AA03
2C055AA06
2C055CC00
2C055CC03
2C055CC05
2C056HA12
(57)【要約】
本発明は携帯型プリンタに関し、軟質または硬質の表面を有する対象体にプリンティング物質を伝達するノズルを有するカートリッジが収容可能であり、携帯可能な形態の本体と、上記本体の下部から外部に露出するように設けられて上記対象体の表面と対向し、上記ノズルを少なくとも部分的に囲む装着部と、上記対象体にプリンティング物質を伝達するために上記本体が上記対象体の表面に沿って移動する方向を基準として上記本体の下部において上記ノズルの前方及び後方にそれぞれ設けられるローラと、上記ノズルと上記ローラとの高さ差を調整して上記ノズルと上記対象体の表面との高さ差を調整するプリンティング調整部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質または硬質の表面を有する対象体にプリンティング物質を伝達するノズルを有するカートリッジが収容可能であり、携帯可能な形態の本体と、
前記本体の下部から外部に露出するように設けられて前記対象体の表面と対向し、前記ノズルを少なくとも部分的に囲む装着部と、
前記対象体にプリンティング物質を伝達するために前記本体が前記対象体の表面に沿って移動する方向を基準として前記本体の下部において前記ノズルの前方及び後方にそれぞれ設けられるローラと、
前記ノズルと前記ローラとの高さ差を調整して前記ノズルと前記対象体の表面との高さ差を調整するプリンティング調整部と、
を含む、携帯型プリンタ。
【請求項2】
前記装着部及び前記ローラのうち少なくとも前記ローラを前記本体の内外方向に移動させて前記ノズルと前記ローラとの高さ差を調整する、請求項1に記載の携帯型プリンタ。
【請求項3】
前記プリンティング調整部によって前記ノズルと前記対象体の表面との高さ差を調整することにより、皮膚及び紙の兼用に設けられる、請求項1または2に記載の携帯型プリンタ。
【請求項4】
前記ローラは、
前記装着部に設けられ、前記プリンティング調整部によって前記装着部とともに一体で移動する、請求項1に記載の携帯型プリンタ。
【請求項5】
前記ノズルは前記ローラに比べて前記本体の内側に偏って配置され、
前記プリンティング調整部は、
軟質の皮膚にプリンティング物質を伝達する場合、前記ローラを突出位置に移動させて前記ノズルと前記ローラとの高さを6.0mm~7.0mmに調整し、
硬質の紙にプリンティング物質を伝達する場合、前記ローラを引込位置に移動させて前記ノズルと前記ローラとの高さを0.5mm~2.5mmに調整する、請求項1に記載の携帯型プリンタ。
【請求項6】
前記ローラは、
前記本体の移動方向を基準として前記ノズルの前方に設けられる第1ローラと、
前記本体の移動方向を基準として前記ノズルの後方に設けられる第2ローラと、
を含み、
前記第1ローラ及び前記第2ローラは、
前記プリンティング調整部による前記ローラの移動時に、前記ノズルとの高さ差を等しく保持する、請求項1に記載の携帯型プリンタ。
【請求項7】
前記プリンティング調整部は、
前記本体と前記装着部との間に設けられて、前記本体を基準として前記装着部を引込位置または突出位置の何れか1つである復元位置に保持しようとする弾性力を有する弾性部材と、
前記装着部に設けられ、外部操作によって前記本体を基準として前記装着部を引込位置または突出位置のうち他の1つの変更位置に配置させる操作部材と、
を含む、請求項1に記載の携帯型プリンタ。
【請求項8】
前記弾性部材は、前記装着部を前記引込位置に保持しようとする引張ばねであり、
前記操作部材は、外部操作によって前記弾性部材を引っ張りながら前記装着部から前記本体を押し出すように変形されて前記装着部を前記突出位置に配置させる、請求項7に記載の携帯型プリンタ。
【請求項9】
前記操作部材は、
外部に露出されて水平方向に移動できるように設けられる操作ボタンと、
前記装着部と前記本体との間に設けられ、一端が前記操作ボタンによって回転すると、前記本体と対向する他端の高さが可変するカムと、
を含む、請求項8に記載の携帯型プリンタ。
【請求項10】
前記弾性部材は、前記装着部を前記引込位置に保持しようとする引張ばねであり、
前記操作部材は、前記本体の引っ掛け突起に引っ掛かって前記装着部を前記突出位置に保持するか、または外部操作により前記本体の引っ掛け突起との引っ掛けが解除されると、前記装着部が前記弾性部材によって移動して前記引込位置に配置されるようにする、請求項7に記載の携帯型プリンタ。
【請求項11】
前記操作部材は、
一端が外部に露出し、他端が前記引っ掛け突起と当接して前記弾性部材による前記装着部の移動を制限し、一端の加圧時に他端が回転して前記引っ掛け突起とずれて前記弾性部材による前記装着部の移動を許容する操作ボタンを含む、請求項10に記載の携帯型プリンタ。
【請求項12】
前記操作ボタンは複数個設けられ、
前記複数個の操作ボタンの一端は前記装着部の前記対象体の表面と対向する一面に均一な高さで突出する、請求項11に記載の携帯型プリンタ。
【請求項13】
前記操作ボタンは、
一端が前記装着部においてローラに比べて相対的にさらに突出するように設けられ、硬質の表面を有する前記対象体によって加圧されて前記引っ掛け突起との引っ掛けが解除されるようにする、請求項11に記載の携帯型プリンタ。
【請求項14】
前記本体の内部に設けられ、前記カートリッジが着脱できるように結合されるキャリッジと、
前記本体内で前記キャリッジまたは前記カートリッジのうち少なくとも前記カートリッジを移動させるカートリッジ交換部と、
をさらに含む、請求項1に記載の携帯型プリンタ。
【請求項15】
前記カートリッジ交換部は、
外部に露出して水平方向に移動できるように設けられる交換ボタンと、
前記キャリッジと前記本体との間に設けられ、一端が前記交換ボタンによって回転すると、前記キャリッジと対向する他端の高さが可変するカムと、
を含む、請求項14に記載の携帯型プリンタ。
【請求項16】
前記カートリッジ交換部は、前記カムの他側に設けられる加圧突起をさらに含み、
前記キャリッジは、前記加圧突起の貫通を許容するスリットを有し、
前記加圧突起は、前記カムが一定角度以上に回転するとき前記スリットを貫通して前記キャリッジを基準として前記カートリッジを押し出す、請求項15に記載の携帯型プリンタ。
【請求項17】
前記プリンティング物質は、
4mPa*s~6mPa*sの粘度を有するプリンティング溶液である、請求項1に記載の携帯型プリンタ。
【請求項18】
対象体にプリンティング物質を伝達するノズルを有するカートリッジが収容可能であり、携帯可能な形態の本体と、
前記本体の下部から外部に露出するように設けられて前記対象体の表面と対向し、前記ノズルを少なくとも部分的に囲む装着部と、
前記対象体にプリンティング物質を伝達するために、前記本体が前記対象体の表面に沿って移動する方向を基準として前記本体の下部において前記ノズルの前方及び後方にそれぞれ設けられるローラと、
を含み、
前記ローラは、
前記本体の移動方向を基準として前記ノズルの前方に設けられる第1ローラと、
前記本体の移動方向を基準として前記ノズルの後方に設けられる第2ローラと、
を含み、
前記第1ローラ及び前記第2ローラのうち少なくとも前記第1ローラの下端と前記ノズルとの高さ差は4.5mm~8.5mmである、携帯型プリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯型プリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、身体の皮膚は人の外観を形成し、皮膚にはタトゥーを入れることができる。例えば、施術者はタトゥー用針にタトゥー用インクを付けてからタトゥー用針を皮膚に浸透させてタトゥーを入れることができる。施術者がこの過程を繰り返すことにより皮膚に特定の模様のタトゥーが入れられる。
【0003】
一方、タトゥー用針にインクを付けて皮膚に浸透させる過程は長時間にわたって行われるため、タトゥーの施術時間が長くなり、これにより、被施術者の苦痛が長くなることがある。また、被施術者の真皮にタトゥーを施術するため、一度入れたタトゥーは除去しにくく、タトゥーの施術時間が長くなるにつれてタトゥーの施術費用も増加し得る。
【0004】
このようにタトゥーが有する問題を解消する代案として、ヘナ、ボディペインティング、ステッカーなどの方法が用いられており、さらに皮膚に特定の図案がプリンティングできるプリンタ製品に対する研究及び開発も行われている。
【0005】
プリンタ製品の場合、ユーザの所望のイメージを皮膚に容易に印刷することができ、様々なイメージが利用できるというメリットがある。しかし、皮膚は平面ではないため、プリンタ製品のノズルと皮膚との間隔は一定に保たれず、ユーザが印刷したい原本イメージと皮膚上に印刷されたイメージとの間に大きなキャップが発生する可能性がある。
【0006】
一方、用紙や印画紙などへのプリンティングには家庭用インクジェットプリンタが使用されている。ところが、一般に、家庭用インクジェットプリンタは決まったサイズと種類の用紙を使用しなければならない。
【0007】
従って、ダイアリーや手帳、ステッカーなどのように用紙のサイズや種類に関係なくプリントするためにはノズルとローラが移動可能な携帯用プリンタが必要である。このような携帯用プリンタはユーザがプリントしたい箇所にノズルとローラの位置を移動させるという点で皮膚に使用する携帯用プリンタと類似する特徴を有する。しかし、皮膚と紙は軟質と硬質で性質が異なり、同じローラ、ノズル構造で兼用に使用することは不可能であるという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記のような従来技術の問題点を解決するために創出されたものであり、本発明の一目的は、皮膚とノズルとの距離を一定に保持して鮮明なイメージを皮膚上に印刷することができる携帯型プリンタを提供することである。
【0009】
また、本発明の一目的は、プリンティング物質が印刷される対象体が皮膚などの軟質である場合や紙などの硬質である場合の両方に対して円滑な印刷ができるように、ノズルと対象体の表面との距離を適切に変更することができる携帯型プリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面による携帯型プリンタは、対象体にプリンティング物質を伝達するノズルを有するカートリッジが収容可能であり、携帯可能な形態の本体と、上記本体の下部から外部に露出するように設けられて上記対象体の表面と対向し、上記ノズルを少なくとも部分的に囲む装着部と、上記対象体にプリンティング物質を伝達するために、上記本体が上記対象体の表面に沿って移動する方向を基準として上記本体の下部において上記ノズルの前方及び後方にそれぞれ設けられるローラと、を含み、上記ローラは、上記本体の移動方向を基準として上記ノズルの前方に設けられる第1ローラと、上記本体の移動方向を基準として上記ノズルの後方に設けられる第2ローラと、を含み、上記第1ローラ及び上記第2ローラのうち少なくとも上記第1ローラの下端と上記ノズルとの高さ差は4.5mm~8.5mmである。
【0011】
具体的に、上記第1ローラは、上記ノズルに平行に設けられる少なくとも1つの第1回転軸と、上記第1回転軸に設けられる少なくとも1つの第1ホイールと、を含み、上記第2ローラは、上記ノズルに平行に設けられる少なくとも1つの第2回転軸と、上記第2回転軸に設けられる少なくとも1つの第2ホイールと、を含んでもよい。
【0012】
具体的に、上記ノズルが軟質の表面を有する上記対象体または硬質の表面を有する上記対象体にプリンティング物質を伝達することによって皮膚及び紙の兼用として設けられてもよい。
【0013】
具体的に、上記第1回転軸及び上記第1ホイールは上記本体の移動方向に沿って上記ノズルと重畳するように設けられ、上記第2回転軸及び上記第2ホイールは複数個設けられ、それぞれ上記本体の移動方向に沿って上記ノズルとずれた位置に設けられてもよい。
【0014】
具体的に、上記第1回転軸及び上記第2回転軸は上記本体の移動方向に沿って上記ノズルと重畳するように設けられ、上記第1ホイール及び上記第2ホイールは複数個設けられ、それぞれ上記本体の移動方向に沿って上記ノズルとずれた位置に設けられてもよい。
【0015】
具体的に、上記第1回転軸及び上記第1ホイールは上記本体の移動方向に沿って上記ノズルと重畳するように設けられ、上記第2回転軸及び上記第2ホイールは上記本体の移動方向に沿って上記ノズルとずれた位置に設けられ、上記ローラは上記本体の移動方向を基準として上記ノズルの側方に設けられる第3ローラをさらに含んでもよい。
【0016】
具体的に、上記ローラは少なくとも上記対象体の表面と当接する部分が軟質からなってもよい。
【0017】
具体的に、平面上において、上記第1ローラと上記ノズルとの離隔距離は上記第2ローラと上記ノズルとの離隔距離と同じであってもよい。
【0018】
具体的に、平面上において、上記ローラと上記ノズルとの離隔距離は6.9mm~13.1mmであってもよい。
【0019】
具体的に、上記本体の移動方向に沿って上記装着部の前方及び後方の少なくとも何れか1つに設けられ、上記ノズルの中央に対応して上記対象体のセンターラインを確認する光学センサをさらに含んでもよい。
【0020】
具体的に、上記光学センサは上記本体の移動方向を基準として上記複数個の第2ホイールの間に設けられてもよい。
【0021】
具体的に、上記光学センサは上記本体の移動方向を基準として上記第2ローラの後方に設けられてもよい。
【0022】
具体的に、上記プリンティング物質は4mPa*s~6mPa*sの粘度を有するプリンティング溶液であってもよい。
【0023】
本発明の一側面による携帯型プリンタは、軟質または硬質の表面を有する対象体にプリンティング物質を伝達するノズルを有するカートリッジが収容可能であり、携帯可能な形態の本体と、上記本体の下部から外部に露出するように設けられて上記対象体の表面と対向し、上記ノズルを少なくとも部分的に囲む装着部と、上記対象体にプリンティング物質を伝達するために上記本体が上記対象体の表面に沿って移動する方向を基準として上記本体の下部において上記ノズルの前方及び後方にそれぞれ設けられるローラと、上記ノズルと上記ローラとの高さ差を調整して上記ノズルと上記対象体の表面との高さ差を調整するプリンティング調整部と、を含む。
【0024】
具体的に、上記装着部及び上記ローラのうち少なくとも上記ローラを上記本体の内外方向に移動させて上記ノズルと上記ローラとの高さ差を調整することができる。
【0025】
具体的に、上記プリンティング調整部によって上記ノズルと上記対象体の表面との高さ差を調整することにより、皮膚及び紙の兼用に設けられてもよい。
【0026】
具体的に、上記ローラは上記装着部に設けられ、上記プリンティング調整部によって上記装着部とともに一体で移動することができる。
【0027】
具体的に、上記ノズルは上記ローラに比べて上記本体の内側に偏って配置され、上記プリンティング調整部は、軟質の皮膚にプリンティング物質を伝達する場合、上記ローラを突出位置に移動させて上記ノズルと上記ローラとの高さを6.0mm~7.0mmに調整し、硬質の紙にプリンティング物質を伝達する場合、上記ローラを引込位置に移動させて上記ノズルと上記ローラとの高さを0.5mm~2.5mmに調整することができる。
【0028】
具体的に、上記ローラは、上記本体の移動方向を基準として上記ノズルの前方に設けられる第1ローラと、上記本体の移動方向を基準として上記ノズルの後方に設けられる第2ローラと、を含み、上記第1ローラ及び上記第2ローラは、上記プリンティング調整部による上記ローラの移動時に、上記ノズルとの高さ差を等しく保持することができる。
【0029】
具体的に、上記プリンティング調整部は、上記本体と上記装着部との間に設けられて、上記本体を基準として上記装着部を引込位置または突出位置の何れか1つである復元位置に保持しようとする弾性力を有する弾性部材と、上記装着部に設けられ、外部操作によって上記本体を基準として上記装着部を引込位置または突出位置のうち他の1つの変更位置に配置させる操作部材と、を含んでもよい。
【0030】
具体的に、上記弾性部材は上記装着部を上記引込位置に保持しようとする引張ばねであり、上記操作部材は外部操作によって上記弾性部材を引っ張りながら上記装着部から上記本体を押し出すように変形されて上記装着部を上記突出位置に配置させることができる。
【0031】
具体的に、上記操作部材は、外部に露出されて水平方向に移動できるように設けられる操作ボタンと、上記装着部と上記本体との間に設けられ、一端が上記操作ボタンによって回転すると、上記本体と対向する他端の高さが可変するカムと、を含んでもよい。
【0032】
具体的に、上記弾性部材は上記装着部を上記引込位置に保持しようとする引張ばねであり、上記操作部材は上記本体の引っ掛け突起に引っ掛かって上記装着部を上記突出位置に保持するか、または外部操作により上記本体の引っ掛け突起との引っ掛けが解除されると、上記装着部が上記弾性部材によって移動して上記引込位置に配置されるようにすることができる。
【0033】
具体的に、上記操作部材は、一端が外部に露出し、他端が上記引っ掛け突起と当接して上記弾性部材による上記装着部の移動を制限し、一端の加圧時に他端が回転して上記引っ掛け突起とずれて上記弾性部材による上記装着部の移動を許容する操作ボタンを含んでもよい。
【0034】
具体的に、上記操作ボタンは複数個設けられ、上記複数個の操作ボタンの一端は上記装着部の上記対象体の表面と対向する一面に均一な高さで突出してもよい。
【0035】
具体的に、上記操作ボタンは、一端が上記装着部においてローラに比べて相対的にさらに突出するように設けられ、硬質の表面を有する上記対象体によって加圧されて上記引っ掛け突起との引っ掛けが解除されるようにすることができる。
【0036】
具体的に、上記本体の内部に設けられ、上記カートリッジが着脱できるように結合されるキャリッジと、上記本体内で上記キャリッジまたは上記カートリッジのうち少なくとも上記カートリッジを移動させるカートリッジ交換部と、をさらに含んでもよい。
【0037】
具体的に、上記カートリッジ交換部は、外部に露出して水平方向に移動できるように設けられる交換ボタンと、上記キャリッジと上記本体との間に設けられ、一端が上記交換ボタンによって回転すると、上記キャリッジと対向する他端の高さが可変するカムと、を含んでもよい。
【0038】
具体的に、上記カートリッジ交換部は上記カムの他側に設けられる加圧突起をさらに含み、上記キャリッジは上記加圧突起の貫通を許容するスリットを有し、上記加圧突起は上記カムが一定角度以上に回転するとき上記スリットを貫通して上記キャリッジを基準として上記カートリッジを押し出することができる。
【0039】
具体的に、上記プリンティング物質は4mPa*s~6mPa*sの粘度を有するプリンティング溶液であってもよい。
【0040】
本発明の一側面による携帯型プリンタは、軟質または硬質の表面を有する対象体にプリンティング物質を伝達するノズルを有するカートリッジが収容可能であり、携帯可能な形態の本体と、上記対象体にプリンティング物質を伝達するために、上記本体が上記対象体の表面に沿って移動する方向を基準として上記本体の下部において上記ノズルの前方及び後方にそれぞれ設けられるローラと、上記ノズルと上記ローラとの高さ差を調整して上記ノズルと上記対象体の表面との高さ差を調整するプリンティング調整部と、を含み、上記プリンティング調整部は、上記本体を基準として上記ローラを引込位置または突出位置の何れか1つである復元位置に保持しようとする弾性力を有する弾性部材と、上記本体に設けられ、外部操作によって上記本体を基準として上記ローラを引込位置または突出位置のうち他の1つの変更位置に配置させる操作部材と、を含む。
【0041】
具体的に、上記本体の下部から外部に露出するように設けられて上記対象体の表面と対向し、上記ノズルを少なくとも部分的に囲む装着部をさらに含み、上記ローラは上記装着部に設けられ、上記プリンティング調整部によって上記装着部とともに一体で移動することができる。
【0042】
具体的に、上記プリンティング調整部は、上記弾性部材は上記装着部を上記突出位置に保持しようとする圧縮ばねであり、上記操作部材は外部操作によって上記装着部との引っ掛けが解除されると、上記装着部が上記弾性部材によって移動して上記突出位置に配置されるようにすることができる。
【0043】
具体的に、上記装着部は上記操作部材と対向する一側に引っ掛け突起が設けられ、上記操作部材は一端が外部で操作可能であり、他端が上記引っ掛け突起と当接して上記弾性部材による上記装着部の移動を制限し、一端の操作時に他端が移動して上記引っ掛け突起とずれて上記弾性部材による上記装着部の移動を許可する操作ボタンを含んでもよい。
【0044】
本発明の一側面による携帯型プリンタは、軟質または硬質の表面を有する対象体にプリンティング物質を伝達するノズルを有するカートリッジが収容可能であり、携帯可能な形態の本体と、上記対象体にプリンティング物質を伝達するために、上記本体が上記対象体の表面に沿って移動する方向を基準として上記本体の下部において上記ノズルの前方及び後方にそれぞれ設けられるローラと、上記ノズルと上記ローラとの高さ差を調整して上記ノズルと上記対象体の表面との高さ差を調整するプリンティング調整部と、を含み、上記プリンティング調整部は、上記本体に引っ込まれる方向に移動するとき、上記本体に設けられる引っ掛けピンが移動する第1経路と、上記第1経路の端に連結され、上記引っ掛けピンが装着されて上記本体から突出する方向の移動が制限されるグルーブと、上記グルーブの端と上記第1経路の一端を連結する第2経路を有する調整片と、上記本体を基準として上記ローラを引込位置または突出位置の何れか1つである復元位置に保持しようとする弾性力を有する弾性部材と、を含む。
【0045】
具体的に、上記本体の下部から外部に露出するように設けられて上記対象体の表面と対向し、上記ノズルを少なくとも部分的に囲む装着部をさらに含み、上記ローラは上記装着部に設けられ、上記プリンティング調整部によって上記装着部とともに一体で移動することができる。
【0046】
具体的に、上記装着部が外部操作によって上記本体に引き込まれると、上記引っ掛けピンが上記調整片の第1経路の端を通りすぎて上記グルーブに装着されて上記装着部が上記引込位置に配置され、上記装着部が外部操作によって上記本体にさらに引き込まれると、上記引っ掛けピンが上記グルーブから外れて上記第2経路に沿って上記第1経路の一端に復帰し、上記装着部が上記突出位置に配置されることができる。
【0047】
本発明の一側面による携帯型プリンタは、軟質または硬質の表面を有する対象体にプリンティング物質を伝達するノズルを有するカートリッジが収容可能であり、携帯可能な形態の本体と、上記対象体にプリンティング物質を伝達するために、上記本体が上記対象体の表面に沿って移動する方向を基準として上記本体の下部において上記ノズルの前方及び後方にそれぞれ設けられるローラと、上記ノズルと上記ローラとの高さ差を調整して上記ノズルと上記対象体の表面との高さ差を調整するプリンティング調整部と、を含み、上記プリンティング調整部は、上記本体に設けられる回転突起を収容するホールを有し、上記回転突起の偏心回転によって並進移動する形態を有する調整片と、上記本体を基準として上記ローラを引込位置または突出位置の何れか1つである復元位置に保持しようとする弾性力を有する弾性部材と、を含む。
【0048】
具体的に、上記本体の下部から外部に露出するように設けられて上記対象体の表面と対向し、上記ノズルを少なくとも部分的に囲む装着部をさらに含み、上記ローラは上記装着部に設けられ、上記プリンティング調整部によって上記装着部とともに一体で移動することができる。
【0049】
具体的に、上記回転突起が上記本体の内側に向かって偏心回転すると、上記弾性部材は圧縮され、上記装着部が上記調整片によって上記引込位置に移動し、上記回転突起が上記本体の外側に向かって偏心回転すると、上記装着部が上記調整片及び上記弾性部材によって上記突出位置に移動することができる。
【0050】
本発明の一側面による携帯型プリンタは、軟質または硬質の表面を有する対象体にプリンティング物質を伝達するノズルを有するカートリッジが収容可能であり、携帯可能な形態の本体と、上記対象体にプリンティング物質を伝達するために、上記本体が上記対象体の表面に沿って移動する方向を基準として上記本体の下部において上記ノズルの周辺に設けられるローラと、上記本体を基準として上記ローラを引込位置または突出位置の何れか1つに移動させて上記ノズルと上記ローラとの高さ差を調整することで上記ノズルと上記対象体の表面との高さ差を調整するプリンティング調整部と、上記本体に着脱され、上記ノズルを密閉するプリンタカバーと、を含み、上記プリンタカバーは上記プリンティング調整部と干渉して上記ローラを上記引込位置に配置させる干渉部材を含む。
【0051】
具体的に、上記本体の下部から外部に露出するように設けられて上記対象体の表面と対向し、上記ノズルを少なくとも部分的に囲む装着部をさらに含み、上記ローラは上記装着部に設けられ、上記プリンティング調整部によって上記装着部とともに一体で移動し、上記プリンティング調整部は、上記本体と上記装着部との間に設けられて、上記本体を基準として上記装着部を引込位置または突出位置の何れか1つである復元位置に保持しようとする弾性力を有する弾性部材と、上記装着部に設けられ、外部操作によって上記本体を基準として上記装着部を引込位置または突出位置のうち他の1つの変更位置に配置させる操作部材と、を含んでもよい。
【0052】
具体的に、上記干渉部材は上記操作部材と干渉して上記装着部を上記引込位置に配置させることができる。
【0053】
具体的に、上記弾性部材は上記装着部を上記引込位置に保持しようとする引張ばねであり、 上記操作部材は外部操作によって上記弾性部材を引っ張りながら上記装着部から上記本体を押し出すように変形されて上記装着部を上記突出位置に配置させることができる。
【0054】
具体的に、上記干渉部材は、上記操作部材が上記弾性部材を引っ張りながら上記装着部から上記本体を押し出すように変形された状態のとき、上記プリンタカバーが上記ノズルを密閉する過程で上記操作部材を移動させて上記装着部を上記弾性部材によって上記引込位置に復元させることができる。
【0055】
具体的に、上記干渉部材は、一端が上記プリンタカバーの外部で操作できるように設けられ、他端が上記操作部材に隣接して設けられ、上記操作部材が上記弾性部材を引っ張りながら上記装着部から上記本体を押し出すように変形された状態のとき、一端の操作によって他端が上記操作部材を移動させて上記装着部を上記弾性部材によって上記引込位置に復元させることができる。
【0056】
具体的に、上記プリンティング物質は4mPa*s~6mPa*sの粘度を有するプリンティング溶液であってもよい。
【発明の効果】
【0057】
本発明による携帯型プリンタは皮膚とノズルとの最適距離を一定に保持して鮮明なイメージを皮膚上に印刷することができる。
【0058】
また、本発明による携帯型プリンタはヘッド部分の突出程度が調整できるようにして、ノズルと対象体の表面との距離を適切に変更することができ、対象体の硬度が変わっても印刷品質を保障することができ、皮膚と紙の兼用として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】本発明の第1実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図2】本発明の第1実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図3】本発明の第1実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図4】本発明の第1実施例による携帯型プリンタの切開斜視図である。
図5】本発明の第1実施例による携帯型プリンタの下部平面図である。
図6】本発明の第1実施例による携帯型プリンタの部分断面図である。
図7】本発明の第1実施例による携帯型プリンタの第1高さのプリンティングイメージを示す図である。
図8】本発明の第1実施例による携帯型プリンタの第2高さのプリンティングイメージを示す図である。
図9】本発明の第1実施例による携帯型プリンタの第3高さのプリンティングイメージを示す図である。
図10】本発明の第2実施例による携帯型プリンタの下部平面図である。
図11】本発明の第3実施例による携帯型プリンタの下部平面図である。
図12】本発明の第4実施例による携帯型プリンタの側面図である。
図13】本発明の第4実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図14】本発明の第4実施例による携帯型プリンタの部分断面図である。
図15】本発明の第5実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図16】本発明の第5実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図17】本発明の第5実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図18】本発明の第5実施例による携帯型プリンタの下部平面図である。
図19】本発明の第5実施例による携帯型プリンタの側面図である。
図20】本発明の第5実施例による携帯型プリンタの側面透視図である。
図21】本発明の第5実施例による携帯型プリンタの概念図である。
図22】本発明の第5実施例による携帯型プリンタの側面透視図である。
図23】本発明の第6実施例による携帯型プリンタの下部平面図である。
図24】本発明の第6実施例による携帯型プリンタの側面透視図である。
図25】本発明の第6実施例による携帯型プリンタの分解斜視図である。
図26】本発明の第6実施例による携帯型プリンタの側面透視図である。
図27】本発明の第6実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図28】本発明の第6実施例による携帯型プリンタの側面透視図である。
図29】本発明の第7実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図30】本発明の第7実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図31】本発明の第7実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図32】本発明の第8実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図33】本発明の第8実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図34】本発明の第8実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図35】本発明の第8実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図36】本発明の第9実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図37】本発明の第9実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図38】本発明の第10実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図39】本発明の第11実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図40】本発明の第12実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図41】本発明の第13実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図42】本発明の第14実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図43】本発明の第15実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図44】本発明の第16実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図45】本発明の第17実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図46】本発明の第18実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図47】本発明の第19実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図48】本発明の第20実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図49】本発明の第21実施例による携帯型プリンタの概念図である。
図50】本発明の第21実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図51】本発明の第21実施例による携帯型プリンタの断面図である。
図52】本発明の第22実施例による携帯型プリンタの側面図である。
図53】本発明の第22実施例による携帯型プリンタの側面図である。
図54】本発明の第23実施例による携帯型プリンタの側面図である。
図55】本発明の第24実施例による携帯型プリンタの側面図である。
図56】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの側面図である。
図57】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの側面図である。
図58】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの平面図である。
図59】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの側面図である。
図60】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの平面図である。
図61】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図62】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図63】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
図64】本発明の第25実施例による携帯型プリンタのキャリッジの部分側面図である。
図65】本発明の第25実施例による携帯型プリンタのプリンタカバーの斜視図である。
図66】本発明の第25実施例による携帯型プリンタのプリンタカバーの側面図である。
図67】本発明の第25実施例による携帯型プリンタのプリンタカバーの側面図である。
図68】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの部分斜視図である。
図69】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの内部斜視図である。
図70】本発明の第25実施例による携帯型プリンタの内部側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
本発明の目的、特定の利点及び新規な特徴は、添付の図面に関連する以下の詳細な説明及び好ましい実施例からより明らかになるであろう。本明細書では、各図面の構成要素に参照番号を付するにおいて、同じ構成要素に限ってはたとえ異なる図面上に表示されても、できるだけ同じ番号を付したことに留意されたい。また、本発明を説明するにあたり、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に不明確にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0061】
参考までに、本明細書で説明する携帯型プリンタはプリンティング物質を対象体に伝達することができるが、このとき、対象体とは軟質または硬質の表面を有するものであってもよい。例えば、対象体は軟質の皮膚であるか、または硬質の紙など(皮膚やネイルなどに付着可能なベース紙を含む)であってもよい。
【0062】
本発明による携帯型プリンタは、対象体の強度に応じて一部の構成が移動などにより変更されることがあり、後述する軟質または硬質の意味は相対的なものである。例えば、本発明はユーザの皮膚(部位を限定しない)を軟質の対象体とし、皮膚より硬い物体は硬質の対象体と定義することができる。以下において、皮膚と称する対象体は説明の便宜上のものであり、紙などの対象体として解釈できることは言うまでもない。
【0063】
また、本発明におけるイメージは文字や数字、絵、図案などを含むかまたは組み合わせたものであり、その形状や模様、色彩などを限定しない。また、イメージは肉眼で識別できる色相からなるものだけを含むのではなく、特殊装備などを通じてのみ識別できる色相からなるものも含む。
【0064】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
【0065】
図1図3は本発明の第1実施例による携帯型プリンタの斜視図である。図1及び図2はプリンタカバー70が設けられた状態であり、図3はプリンタカバー70が取り外された状態を示す。
【0066】
また、図4は本発明の第1実施例による携帯型プリンタの切開斜視図であり、図5は本発明の第1実施例による携帯型プリンタの下部平面図であり、図6は本発明の第1実施例による携帯型プリンタの部分断面図である。
【0067】
図7は本発明の第1実施例による携帯型プリンタの第1高さのプリンティングイメージを示す図であり、図8は本発明の第1実施例による携帯型プリンタの第2高さのプリンティングイメージを示す図であり、図9は本発明の第1実施例による携帯型プリンタの第3高さのプリンティングイメージを示す図である。
【0068】
このとき、第1~第3高さはローラ21とノズル33の間の高さであり、第1高さは4.5mm未満、第2高さは4.5mm~8.5mm、第3高さは8.5mm超過の値である。
【0069】
図1図9を参照すると、本発明の第1実施例による携帯型プリンタ1は本体10、装着部20、ローラ21、プリンタカバー70などを含む。
【0070】
本体10はノズル33を有するカートリッジ31を収容する。ノズル33は軟質または硬質の表面を有する対象体にプリンティング物質を伝達する部分であってもよい。本体10は携帯可能な形態を有することができ、これはサイズ、重さなどが一般に知られている携帯性が認められる程度であることを意味する。
【0071】
本体10は携帯型プリンタ1の外観を形成することができる。本体10はユーザが把持できるように様々な形状を有することができる。例えば、本体10はボックス状であってもよく、携帯性を向上させるために角の部分が曲面状になっていてもよい。
【0072】
本体10は上部本体11と下部本体12を含んでもよい。上部本体11及び下部本体12は一側に設けられる分離ボタン13Cによって着脱可能であってもよい。
【0073】
このとき、分離ボタン13Cは本体10の一側にのみ設けられてもよい。このような分離ボタン13Cは本体10の移動方向をガイドすることができる。即ち、分離ボタン13Cはプリンティングのために本体10が移動する方向を基準として前方に配置され、ユーザが分離ボタン13Cを触感などで感知することにより、本体10によるプリンティング開始位置を肉眼で確認することができる。
【0074】
また、分離ボタン13CはLEDなどによって発光または透光可能な構造で設けられる。分離ボタン13Cはプリンティングが開始されると、光源を通じて点灯表示することによりユーザの利便性を向上させることができる。
【0075】
上部本体11は携帯型プリンタ1の作動のための様々な構成を収容することができる内部空間を提供する。即ち、上部本体11は携帯型プリンタ1の作動のための様々な構成が出納できるように下部が開放できる構造であってもよい。
【0076】
一方、本実施例では、上部本体11の下部が開放される構造を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、上部本体11は上部が開放される構造を有し、携帯型プリンタ1の作動のための様々な構成が出納可能であってもよい。この場合、下部本体12は上部本体11の上部に着脱できるように結合されることができる。
【0077】
下部本体12は上部本体11の開放された下部に結合されて、携帯型プリンタ1の作動のための様々な構成が外部に露出するのを防止することができる。勿論、下部本体12は携帯型プリンタ1のプリンティングのための構成である装着部20、ローラ21、ノズル33などが外部に露出されるように下部が開放された形状であってもよい。
【0078】
本体10の外観には携帯型プリンタ1の作動のための少なくとも1つの作動ボタンが設けられてもよい。作動ボタンはプリンティングボタン13A及び電源ボタン13Bなどを含んでもよい。
【0079】
プリンティングボタン13Aは上部本体11の上部に設けられてもよい。プリンティングボタン13Aはユーザの操作によってノズル33がプリンティング物質を吐出するようにすることができる。一方、図2では、プリンティングボタン13Aが上部本体11の上部に設けられていることを例示したが、これに限定されない。例えば、プリンティングボタン13Aは上部本体11の外観の側部に設けられてもよく、ユーザが便利に使用できる位置に多様に配置されることができる。
【0080】
電源ボタン13Bは下部本体12の下部に設けられてもよい。電源ボタン13Bは携帯型プリンタ1の電源をオン/オフ(On/Off)させることができる。
【0081】
図3では、電源ボタン13Bは下部本体12の下部に設けられることを例示したが、これに限定されない、例えば、電源ボタン13Bは下部本体12の側部に設けられてもよく、ユーザが便利に使用できる位置に多様に配置されてもよい。
【0082】
下部本体12の外観の一部には少なくとも1つのランプ14が設けられてもよい。ランプ14は携帯型プリンタ1の作動状態を表示することができる。図3では、ランプ14が下部本体12の下部に設けられることを例示したが、これに限定されない。例えば、ランプ14は下部ハウジングの側部に設けられてもよく、ユーザが携帯型プリンタ1の作動状態を容易に認知できる位置に多様に配置されることができる。
【0083】
一方、上部本体11の内部空間には携帯型プリンタ1の作動のための様々な構成が設けられてもよい。例えば、上部本体11の内部空間にはカートリッジ31、バッテリ40、制御部50などが設けられてもよい。
【0084】
バッテリ40は充放電が可能なリチウム電池のような二次電池で具現されてもよく、少なくとも1つで設けられてもよい。バッテリ40は携帯型プリンタ1の作動に必要な電力を提供することができる。
【0085】
制御部50は携帯型プリンタ1の作動を制御することができる。例えば、制御部50はユーザの電源ボタン13Bの操作によって携帯型プリンタ1の電源をオン/オフ(On/Off)させることができる。
【0086】
制御部50はユーザのプリンティングボタン13Aの操作による信号を介してカートリッジ31に収容されたプリンティング物質をノズル33を介して吐出させて人体の皮膚上にイメージをプリンティングさせることができる。
【0087】
制御部50は通信部60を利用してプリントしたいイメージを外部から受信して保存することができる。ここで、通信部60はUSB端子、ブルートゥース(登録商標)モジュール、またはWIFI送受信モジュールなどで具現されてもよい。即ち、通信部60は有無線通信を介して外部機器から対象体にプリントしたいイメージを受信することができる。
【0088】
カートリッジ31はプリンティングに必要なプリンティング物質を収容することができ、プリンティング物質を吐出するノズル33が下部に設けられてもよい。ノズル33は本体10の移動方向に垂直な方向に延びたスリット240状であってもよく、ノズル33の周囲はヘッド32と定義することができる。
【0089】
プリンティング物質は4mPa*s~6mPa*sの粘度を有するプリンティング溶液であってもよいが、これに限定されない。プリンティング物質は少なくとも一部が液体及び固体(粉末など)の少なくとも何れか1つを含んでもよく、ガス成分を含んでもよい。以下において、プリンティング溶液と説明しても必ずしも100%液体成分からなるものを意味しないことに留意されたい。
【0090】
カートリッジ31は少なくとも1つで設けられてもよい。例えば、カートリッジ31は単一色相のプリンティング物質を収容して1つで設けられてもよい。カートリッジ31が単一色相のプリンティング物質を収容する場合、携帯型プリンタ1は単一色相で構成されるイメージを対象体にプリントすることができる。
【0091】
また、カートリッジ31は異なる色相のプリンティング物質を収容する複数の収容部(不図示)を備え、ノズル33を介してプリンティング物質を吐出してもよい。従って、カートリッジ31が異なる色相のプリンティング物質を収容する複数の収容部を備える場合、携帯型プリンタ1はカラーイメージを対象体にプリントすることができる。
【0092】
また、カートリッジ31は複数個で設けられ、各カートリッジ31は異なる色相のプリンティング物質を収容してもよい。また、カートリッジ31が複数個で設けられる場合、複数のカートリッジ31を1つのモジュールで構成することもできる。
【0093】
このようなカートリッジ31は本体10内に設けられるキャリッジ30に収容されることができ、キャリッジ30はカートリッジ31が着脱できるように装着される構成であって、下部本体12の開放された下部を介してカートリッジ31のヘッド32及びノズル33が下方に露出するように少なくとも一部が開口された形状であることができる。
【0094】
キャリッジ30はカートリッジ31の形状に対応する形状であってもよく、1つ以上のカートリッジ31が1つのキャリッジ30に装着されることができる。勿論、キャリッジ30は複数個のカートリッジ31が分かれて装着されるように、部分的に区画された構造であってもよい。
【0095】
本発明によるプリンティング溶液は4mPa*s~6mPa*sの粘度を有することができる。プリンティング溶液の粘度が4mPa*s未満の場合、プリンティング溶液がノズル33から漏れ出たり、皮膚に吐出されてから皮膚上において流動し得る。また、プリンティング溶液の粘度が6mPa*sを超えると、プリンティング溶液が皮膚に吐出されてから乾燥に長時間がかかる可能性がある。特に、プリンティング溶液の粘度が10mPa*sを超えると、プリンティング溶液がノズル33から吐出されないか、プリンティング溶液がノズル33に吸着されてノズル33が閉鎖され得る。
【0096】
プリンティング溶液は顔料または染料と、顔料または染料を分散させる溶媒を含んでもよい。溶媒は精製水と有機溶媒を含み、有機溶媒はプリンティング溶液の粘度を決めることができる。
【0097】
ここで、有機溶媒は不揮発性有機溶媒でありながら分子構造が親水性基を含み、水と混合されたときに容易に分離されない物質であることができる。例えば、有機溶媒はPEG-8、グリセリン、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、プロパンジオールのうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0098】
プリンティング溶液内の有機溶媒の含量が10wt%以下である場合、プリンティング溶液の粘度が4mPa*s未満となり、プリンティング溶液がノズル33から漏れ出たり、皮膚に吐出されてから皮膚上において流動し得る。また、プリンティング溶液内の有機溶媒の含量が40wt%以上であると、プリンティング溶液の粘度が6mPa*sを超えてプリンティング溶液がノズル33から吐出されないか、プリンティング溶液の乾燥に長時間がかかる可能性がある。また、プリンティング溶液内の単一有機溶媒の含量が20wt%を超えると、プリンティング溶液が皮膚に密着されずに、皮膚上で流動するか、ねばつきが増加することがある。
【0099】
下記の表1は実施例1~実施例4と比較例1~比較例10のプリンティング溶液の組成を示しており、表2は実施例1~実施例4と比較例1~比較例10の特性評価の結果を示している。
【0100】
【表1】
【0101】
表1において、実施例1~実施例4及び比較例1~比較例10は表1に記載した各成分と含量に応じて計量し、300rpmで20分間撹拌してから脱泡し、気孔0.45μmのフィルターで濾過して製造したプリンティング溶液である。
【0102】
【表2】
【0103】
表2において、プリンティング溶液の粘度評価はブルックフィールドDV-E粘度計(Brookfield DV-E viscometer)でスピンドルナンバー1(Spindle Number 1)、60rpm、及び常温条件で測定しており、mPa*s単位で表される。プリンティング溶液の漏液評価はプリンティング溶液をHP62カートリッジ31に5ml充填してから3日間常温でノズル33部が下を向くように放置して評価を行い、表2では漏液が発生すると「O」と表記し、漏液が発生しないと「X」と表記する。
【0104】
プリンティング溶液の吐出評価はプリンティング溶液が充填されたカートリッジ31を機器に装着してイメージプリンティングを行って評価する。特に、10回繰り返してプリンティングを行い、鮮明にプリントされたイメージの数を確認し、鮮明なイメージが75%を超えると「O」と表記し、鮮明なイメージが50%~75%であれば「△」と表記し、鮮明なイメージが50%未満であれば「X」と表記する。
【0105】
プリンティング溶液の印刷時の滲み評価はプリンティング溶液が充填された携帯型プリンタ1を利用して前腕部にイメージをプリントした直後のイメージの鮮明度を確認する。プリントされたイメージに滲みが発生すると「O」と表記し、滲みが発生しないと「X」と表記する。
【0106】
プリンティング溶液の乾燥後の滲み評価はイメージをプリントし、1分間乾燥させた後、3回こすってプリンティング溶液の乾燥状態及び滲みの有無を確認する。1分間乾燥したイメージに滲みが発生すると「O」と表記し、滲みが発生しないと「X」と表記する。
【0107】
上述の表1及び表2を参照すると、プリンティング溶液全体において、有機溶媒の含量が10wt%以下である比較例1、比較例2、比較例5、比較例6及び比較例9で漏液が発生することが分かる。
【0108】
また、プリンティング溶液全体に対して有機溶媒の含量が40wt%以上である比較例4、比較例8及び比較例10において、カートリッジ31からプリンティング溶液の吐出が円滑でないことが分かる。
【0109】
プリンティング溶液全体に対して有機溶媒の含量が10wt%以下である比較例1、比較例2、比較例5、比較例6及び比較例9において、皮膚に吐出されてから皮膚上で流動しイメージの滲みが発生することが分かる。
【0110】
プリンティング溶液全体に対して単一有機溶媒の含量が20wt%を超えた比較例3、比較例4、比較例7及び比較例8において、乾燥が十分に行われず、こすったときに滲みが発生することが分かる。
【0111】
装着部20は本体10の下部から外部に露出するように設けられて対象体の表面と対向する。装着部20は下部本体12の下部から下方に露出または突出していてもよく、ノズル33を少なくとも部分的に囲むように設けられてもよい。
【0112】
カートリッジ31は装着部20とともに昇降可能であってもよい。カートリッジ31が装着部20とともに昇降可能であれば、携帯型プリンタ1の使用中にユーザによって押されても、皮膚とノズル33との距離が鮮明なイメージをプリントすることができる程度に保持されることができる。
【0113】
カートリッジ31の一側には皮膚とノズル33との距離を測定するための距離センサが設けられてもよい。距離センサは皮膚とノズル33との距離を測定し、測定した距離値を制御部50に伝送することができる。
【0114】
また、制御部50はカートリッジ31の一側に設けられた距離センサから伝送された皮膚とノズル33との距離を利用して皮膚とノズル33との距離を調整することができる。即ち、制御部50は距離センサで測定した皮膚とノズル33との距離が適正値から外れた場合、カートリッジ31及び装着部20などを昇降させて皮膚とノズル33との距離を調整することができる。
【0115】
装着部20は下部本体12の下部、即ち、携帯型プリンタ1のイメージプリンティング時に下部本体12において皮膚と対向する面に設けられてもよい。装着部20はカートリッジ31の下部に設けられるノズル33を露出させることができる。
【0116】
一方、装着部20はカートリッジ31とともに昇降可能であってもよい。ここで、装着部20は昇降のためにラック及びピニオン構造を備えてもよい。特に、装着部20はラックに連結されてピニオンの回転により昇降可能であってもよい。装着部20がカートリッジ31とともに昇降可能であれば、携帯型プリンタ1の使用中にユーザによって押されても、皮膚とノズル33との距離が鮮明なイメージのプリンティングを保障する程度に保持されることができる。
【0117】
ローラ21は、本体10の下部においてノズル33の前方及び後方にそれぞれ設けられる。ここで、前方及び後方とは、対象体にプリンティング物質を伝達するために本体10が対象体の表面に沿って移動する方向を基準としたものである。即ち、対象体の表面に本体10がスライドする方向を基準としてノズル33の前方及び後方にローラ21が設けられる。
【0118】
ローラ21は対象体の表面と密接に接触しながらも対象体に不便を与えずに本体10の移動を円滑にガイドするために、対象体と当接する部分が軟質からなってもよい。即ち、ローラ21は軟質の材質からなってもよく、またはプラスチック硬質材料に軟質材料がコーティングされた形態などに設けられてもよい。
【0119】
ローラ21は第1ローラ21Aと第2ローラ21Bを含む。第1ローラ21Aは下部本体12の下部に回転できるように結合されてもよい。第1ローラ21Aは本体10の移動方向を基準としてノズル33の前方に設けられ、イメージがプリントされる皮膚とノズル33を離隔させることができる。例えば、第1ローラ21Aはノズル33に平行に設けられる少なくとも1つの第1回転軸(符号不図示)と、第1回転軸に設けられる少なくとも1つの第1ホイール(符号不図示)と、を含む。このとき、第1ホイールは本体10の移動方向に沿ってノズル33と重なるように設けられてもよい。
【0120】
一方、携帯型プリンタ1を利用してプリンタにイメージをプリントする場合、ユーザは携帯型プリンタ1及び皮膚の密着のために圧力を加えることができる。この場合、皮膚とカートリッジ31のノズル33との間に離隔される垂直距離はユーザが加える圧力に応じて減少することができる。
【0121】
但し、イメージの鮮明なプリンティングのために皮膚とカートリッジ31のノズル33との離隔距離は0.5mm~2.5mmに保持されることが好ましい。より好ましくは、皮膚とカートリッジ31のノズル33との離隔距離は1.0mm~2.0mmであることができる。
【0122】
皮膚とノズル33との間に離隔される垂直距離が0.5mm未満であるか、2.5mmを超えると、携帯型プリンタ1を利用してプリントされるイメージに損傷が発生し得る。即ち、ユーザが望むイメージと皮膚上にプリントされたイメージとの間に差が生じる可能性がある。
【0123】
特に、皮膚とノズル33との間に離隔される垂直距離が0.5mm未満である場合、ノズル33が皮膚と接触するおそれがある。ノズル33が皮膚と接触すると、ノズル33の後端及びヘッド32が皮膚と接触することができる。この場合、ノズル33から吐出されたプリンティング溶液がノズル33の後端及びヘッド32によって損傷され得る。
【0124】
皮膚とノズル33との間に離隔される垂直距離が2.5mmを超えると、皮膚とノズル33との距離が遠くてノズル33から吐出されるプリンティング溶液が広範囲に分散されて、低い解像度のイメージが皮膚上に形成されることができる。
【0125】
また、皮膚とカートリッジ31のノズル33との離隔距離を0.5mm~2.5mmに保持するために、携帯型プリンタ1の断面上において第1ローラ21Aの下端とノズル33との高さ差Hは4.5mm~8.5mmの範囲を有することができる。好ましくは、第1ローラ21Aの下端とノズル33との高さ差Hは5.5mm~7.5mmの範囲であることができる。第1ローラ21Aの下端とノズル33との高さ差Hが4.5mm~8.5mmに保持されると、図8に示すような鮮明なイメージが皮膚上にプリントされることができる。
【0126】
第1ローラ21Aの下端とノズル33との高さ差Hが4.5mm未満であるかまたは8.5mmを超えると、携帯型プリンタ1を利用してプリントされるイメージに損傷が発生し得る。即ち、ユーザが望むイメージと皮膚上にプリントされるイメージとの間に差が生じる可能性がある。
【0127】
特に、第1ローラ21Aの下端とノズル33との高さ差Hが4.5mm未満である場合、図7に示すように皮膚とノズル33との距離が近くてノズル33から吐出されるプリンティング物質が塊りになることによって皮膚上にプリントされたイメージに損傷が発生し得る。これは、第1ローラ21Aの下端とノズル33との高さ差Hが4.5mm未満であると、ノズル33またはヘッド32が皮膚に当接するようになって携帯型プリンタ1の移動の際に皮膚にプリントされたイメージに損傷を与えるためである。
【0128】
また、第1ローラ21Aの下端とノズル33との高さ差Hが8.5mmを超えると、図9に示すように、皮膚とノズル33との距離が遠くてノズル33から吐出されるプリンティング溶液が広範囲に分散されて低い解像度のイメージが皮膚上に形成されることができる。即ち、鮮明ではないイメージが皮膚上に形成されることができる。
【0129】
第1ローラ21Aは携帯型プリンタ1のプリンティング方向を案内することができる。即ち、第1ローラ21Aは本体10の移動を案内することができる。
【0130】
第1ローラ21Aはノズル33に平行に延びた形状であってもよい。例えば、第1ローラ21Aは一定長さのロール状であり、本体10の移動方向においてヘッド32(ノズル33)の前方に設けられてもよい。ここで、第1ローラ21Aの長さはノズル33が延びた長さと同じであるか、またはノズル33が延びた長さより長くてもよい。
【0131】
また、携帯型プリンタ1の平面上において第1ローラ21Aとノズル33との離隔距離W1は、ノズル33から噴射されるプリンティング溶液によって第1ローラ21Aが汚染されない程度の距離であってもよい。例えば、第1ローラ21Aとノズル33との離隔距離W1は6.9mm~13.1mmであってもよい。好ましくは、第1ローラ21Aとノズル33との離隔距離W1は8.5mm~11.5mmであることができる。
【0132】
第1ローラ21Aとノズル33との離隔距離W1が6.9mm未満であると、ノズル33から噴射されるプリンティング溶液によって第1ローラ21Aが汚染され得る。また、第1ローラ21Aとノズル33との離隔距離W1が13.1mmを超えると、第1ローラ21Aによって皮膚が押されてもノズル33に対応する領域の皮膚が皮膚の弾性によって回復して、ノズル33と皮膚との距離が0.5mm未満となることができる。従って、第1ローラ21Aとノズル33との離隔距離W1が13.1mmを超えると、ノズル33またはヘッド32が皮膚と当接するようになって携帯型プリンタ1の移動の際にプリントされたイメージに損傷を与える可能性がある。
【0133】
第2ローラ21Bは下部本体12の下部に回転できるように結合されてもよい。第2ローラ21Bは本体10の移動方向を基準としてヘッド32(ノズル33)の後方に設けられてもよい。第2ローラ21Bはイメージがプリントされる皮膚と下部本体12の下面を離隔させ、第1ローラ21Aとともに皮膚に沿ってローリングすることができる。
【0134】
第2ローラ21Bは皮膚との接触面積を減らすためにホイール状に設けられてもよい。例えば、第2ローラ21Bはノズル33に平行に設けられる複数個の第2回転軸(符号不図示)と、複数個の第2回転軸にそれぞれ設けられる複数個の第2ホイール(符号不図示)と、を含んで複数個で形成されてもよい。このとき、複数個の第2ホイールは本体10の移動方向に沿ってノズル33とずれて設けられる。即ち、第2ローラ21Bはノズル33の移動ラインと離隔して配置されてもよい。
【0135】
第2ローラ21Bは、例えば、2つ設けられてもよい。2つの第2ローラ21Bは互いに離隔されて配置されてもよい。例えば、2つの第2ローラ21Bは少なくともノズル33の延びた長さ以上に互いに離隔されて配置されてもよい。
【0136】
従って、携帯型プリンタ1のプリンティング経路に沿って第2ローラ21Bが移動しながら、吐出されたプリンティング溶液と接触しないことができる。吐出されたプリンティング溶液と第2ローラ21Bが接触しないことにより、滲みなく原本イメージと類似するイメージを皮膚上にプリントすることができる。
【0137】
また、吐出されたプリンティング溶液と第2ローラ21Bが接触しないため、第2ローラ21Bによってプリンティング溶液が第2ローラ21Bに移染されてから皮膚に転写されることを防止することができる。
【0138】
携帯型プリンタ1の平面上において第2ローラ21Bとノズル33との離隔距離W2は第1ローラ21Aとノズル33との離隔距離W1と実質的に同じであってもよい。例えば、携帯型プリンタ1の平面上において第2ローラ21Bとノズル33との離隔距離W2は6.9mm~13.1mmであってもよい。好ましくは、第2ローラ21Bとノズル33との離隔距離W2は8.5mm~11.5mmであることができる。
【0139】
第2ローラ21Bとノズル33との離隔距離W2が6.9mm未満であると、ノズル33から噴射されるプリンティング物質によって第2ローラ21Bが汚染されることができる。また、第2ローラ21Bとノズル33との離隔距離W2が13.1mmを超えると、第2ローラ21Bによって皮膚が押されてもノズル33に対応する領域の皮膚が皮膚の弾性によって回復して、ノズル33と皮膚との距離が0.5mm未満となることができる。従って、第2ローラ21Bとノズル33との離隔距離W2が13.1mmを超えると、ノズル33またはヘッド32が皮膚と当接するようになって携帯型プリンタ1の移動の際にプリントされたイメージに損傷を与える可能性がある。
【0140】
一方、本実施例では、第2ローラ21Bが本体10の移動方向においてヘッド32の後方に設けられ、ノズル33の移動ラインと離隔して配置された2つの第2ローラ21Bで設けられることを例に挙げて説明したが、これに限定されない。
【0141】
一方、第1ローラ21A及び第2ローラ21Bは昇降可能な構造を有することができる。第1ローラ21A及び第2ローラ21Bが昇降可能であれば、携帯型プリンタ1の使用中にユーザによって押されても、皮膚とノズル33との距離が鮮明なイメージのプリンティングを保障する程度に保持されることができる。
【0142】
第1ローラ21Aなどのローラ21は本体10の移動方向を一方向に制限するように設けられてもよい。即ち、ローラ21は上述の分離ボタン13Cによるプリンティング開始位置の案内と連携して、本体10によるプリンティング方向が一方になるように誘導することができる。
【0143】
例えば、ローラ21は構造的に正方向にのみ回転可能な構造で設けられてもよい。ただし、ユーザが無理にローラ21を逆方向に回転する場合に備えて、ローラ21の逆方向の回転を無理に制限する代わりに、ローラ21の回転が逆方向であることをユーザが明確に認知できるように音などで案内する構造を有することができる。一例として、ローラ21は正方向への回転時には無理なく転がるが、逆方向への回転時には一定の引っ掛かりが発生して騒音が発生することができる。
【0144】
下部本体12の下部には光学センサ22が設けられてもよい。また、携帯型プリンタ1のプリンティング方向において、光学センサ22はヘッド32の後方でノズル33の中央に対応して設けられてもよい。携帯型プリンタ1がイメージを皮膚上にプリントする場合、光学センサ22はノズル33の移動ラインのセンターラインを確認することができる。
【0145】
プリンタカバー70は本体10及び装着部20の少なくとも何れか1つに着脱され、ノズル33を密閉する。プリンタカバー70は下部本体12の下部に着脱できるように結合されて、下部本体12の下部をカバーすることができる。即ち、プリンタカバー70は下部本体12の下部に露出または突出するヘッド32、第1ローラ21A、第2ローラ21B、及び光学センサ22などをカバーすることができる。
【0146】
従って、プリンタカバー70はヘッド32、第1ローラ21A、第2ローラ21B、及び光学センサ22などの汚染を防止し、プリンティング溶液が不要な所に付着するのを抑え、外部衝撃からヘッド32及びノズル33を保護することができる。
【0147】
以下では、上述した携帯型プリンタ1の作動について説明する。
【0148】
先ず、ユーザは携帯型プリンタ1を利用して皮膚にイメージをプリントする前に、皮膚上に皮膚平坦化のためのプライマーを塗布することができる。上述したプライマーは皮膚を平坦化して携帯型プリンタ1によって皮膚にプリントされるイメージをより鮮明にすることができる。ここで、プライマーは液状プライマーまたは固形プライマーであってもよい。
【0149】
液状プライマーは急速な乾燥のために大量の揮発性溶媒、例えば、エタノール及び皮膜成分を含んでもよい。しかし、液状プライマーはエタノールが揮発性溶媒であるため、皮膚に刺激を与えることができる。また、皮膜成分は皮膚刺激性が強く、クレンジングし難い可能性がある。
【0150】
一方、固形プライマーは揮発性溶媒の含量が液状プライマーに比べて著しく低いため、皮膚刺激性が低いことができる。また、固形プライマーは揮発性溶媒の含量が低いため、迅速に皮膚を平坦化することができる。固形プライマーは皮膜成分を含有しないため、クレンジングが容易であることができる。
【0151】
従って、プライマーとしては固形プライマーを使用することが望ましい。
【0152】
ユーザは皮膚にプライマーを塗布した後、携帯型プリンタ1を利用して皮膚上にイメージをプリントすることができる。
【0153】
ユーザは携帯型プリンタ1のプリンタカバー70を取り外す。それから、ユーザは電源ボタン13Bを利用して携帯型プリンタ1をオン(On)状態に切り替えることができる。
【0154】
携帯型プリンタ1がオン(On)になると、バッテリ40は携帯型プリンタ1において電力を必要とする各部分に電力を提供して、携帯型プリンタ1がプリンティング動作を行うようにすることができる。
【0155】
これをより詳細に説明すると、以下の通りである。携帯型プリンタ1がオン(On)になると、ユーザは通信部60に有無線で接続された外部機器、例えば、スマートフォン、タブレット、またはコンピュータなどを利用して皮膚にプリントするイメージを選択することができる。
【0156】
ここで、イメージは携帯型プリンタ1に予め保存されていたイメージの何れか1つであってもよい。また、イメージは外部機器に保存されているか、または外部機器に接続されたサイトで取得可能なイメージであってもよい。外部機器に保存されているか、外部機器に接続されたサイトのイメージは通信部60を介して携帯型プリンタ1の制御部50に伝送されてもよい。
【0157】
ユーザにより皮膚にプリントするイメージが選択されると、ユーザは携帯型プリンタ1を皮膚に装着させることができる。
【0158】
携帯型プリンタ1が皮膚に装着されると、ユーザはプリンティングボタン13Aを操作して選択されたイメージのプリンティングを開始することができる。
【0159】
選択されたイメージのプリンティングが開始されると、ユーザは一定速度で携帯型プリンタ1を移動させながら、携帯型プリンタ1が選択されたイメージをプリントするようにすることができる。ここで、携帯型プリンタ1は第1ローラ21Aによってガイドされて移動することができる。また、携帯型プリンタ1が移動する間、プリンティング溶液を皮膚上に吐出するノズル33は第1ローラ21Aによって皮膚と一定間隔離隔されることができる。
【0160】
即ち、携帯型プリンタ1がユーザによって携帯された状態で皮膚の表面上を移動する間、イメージが皮膚上に鮮明にプリントされるように、皮膚とノズル33との距離が第1ローラ21Aによって0.5mm~2.5mmに保持されることができる。
【0161】
携帯型プリンタ1によってイメージがプリントされた後には、イメージを保護するための固着コーティングが行われてもよい。固着コーティングはスプレー方式で行われてもよい。
【0162】
上述したように、本発明の携帯型プリンタ1はイメージをプリントする間、皮膚とノズル33との距離が0.5mm~2.5mmに保持されるため、皮膚に鮮明なイメージをプリントすることができる。
【0163】
また、イメージをプリントする前にプライマーを利用して皮膚を平坦化すると、より鮮明なイメージを皮膚上にプリントすることができる。
【0164】
図10は本発明の第2実施例による携帯型プリンタの下部平面図である。
【0165】
以下では、本実施例が他の実施例と異なる点を中心に説明し、説明を省略する部分は他の実施例における内容に代える。この事項は本明細書内のすべての実施例に適用される。
【0166】
本発明は、第1実施例において、第1ローラ21Aは本体10の移動方向においてヘッド32の前方に設けられ、ノズル33に平行に延びた形状を例に挙げて説明したが、これに限定されない。図10に示すように、本発明は、第2実施例において、第1ローラ21Aはノズル33に平行に延びた1つの第1回転軸(符号不図示)と、第1回転軸の両端のそれぞれに連結された少なくとも1つのホイール(符号不図示)と、を含む構造で具現されてもよい。
【0167】
また、本実施例は、第2ローラ21Bも第1実施例と異なって、ノズル33に平行に延びた第2回転軸(符号不図示)と、第2回転軸の両端のそれぞれに連結された少なくとも1つの第2ホイール(符号不図示)と、を含む構造で具現されてもよい。
【0168】
ここで、第2ローラ21Bの第2回転軸はノズル33の移動ラインと重畳することができるが、第2回転軸の両端の第2ホイールはノズル33の移動ラインと重畳しないことができる。
【0169】
図11は本発明の第3実施例による携帯型プリンタの下部平面図である。
【0170】
図11に示すように、本発明の第3実施例では、第1ローラ21Aは本体10の移動方向においてヘッド32の前方に設けられるが、第2ローラ21Bは本体10の移動方向においてヘッド32の後方のうちヘッド32と重畳しない位置に設けられることができる。
【0171】
この場合、ローラ21は本体10の移動方向を基準としてヘッド32の側方に設けられる第3ローラ21Cをさらに含んでもよい。即ち、第1~第3ローラ21A、21B、21Cは事実上、三角形状に配置されることができる。
【0172】
このように、本発明における第1ローラ21A及び第2ローラ21Bなどを含むローラ21は、本体10の移動方向に沿ってヘッド32の前方または後方にその位置が規定されるものではない。また、本発明は上述した第1ローラ21A及び第2ローラ21Bの配置以外にも、ノズル33と皮膚との間の適正な垂直高さを保持しながらプリンティング溶液による汚染を防止することができれば、様々なローラ21の配置を使用することができる。
【0173】
図12は本発明の第4実施例による携帯型プリンタの側面図であり、図13は本発明の第4実施例による携帯型プリンタの斜視図であり、図14は本発明の第4実施例による携帯型プリンタの部分断面図である。
【0174】
このとき、図12の(A)、図13の(A)、図14の(A)は装着部20が突出位置にある状態であり、図12の(B)、図13の(B)、図14の(B)は装着部20が引込位置にある状態である。
【0175】
第1実施例などではカートリッジ31が昇降することにより皮膚とノズル33との距離が調整される場合について説明した。一方、本発明の第4実施例による携帯型プリンタ1は、カートリッジ31のノズル33を基準としてローラ21または装着部20の高さが異なることによってノズル33と対象体の表面との垂直高さが調整されることができる。
【0176】
具体的に、本実施例はプリンティング調整部100を含む。プリンティング調整部100は装着部20及びローラ21のうち少なくともローラ21を本体10の内外方向に移動させる。但し、ローラ21の回転軸は装着部20に設けられてもよいため、ローラ21はプリンティング調整部100によって装着部20とともに一体で移動することができる。
【0177】
プリンティング調整部100は装着部20を移動させることにより装着部20及びローラ21を本体10の内外方向に移動させることができる。ここで、プリンティング調整部100による移動は本体10の内側方向と外側方向の何れか1つの方向であってもよく、他の方向はユーザによって手動で行われてもよい。
【0178】
プリンティング調整部100は装着部20などを本体10の内外方向に移動させることでノズル33とローラ21との高さ差を調整する。これにより、本実施例はノズル33と対象体の表面との高さ差を調整することができる。
【0179】
冒頭で述べたように、本発明は軟質の皮膚または硬質の紙に兼用で使用することができる。しかし、第1ローラ21Aと第2ローラ21Bとの間において、皮膚は皮膚の弾性によってノズル33に向かって凸状に変形するが、紙はそうでない。
【0180】
軟質の対象体が第1ローラ21A及び第2ローラ21Bによって加圧されると第1ローラ21Aと第2ローラ21Bとの間でノズル33に向かって凸状に変形する特性を考慮して、本発明はプリンティング調整部100を利用して対象体の硬度に応じてノズル33の垂直高さを調整することができる。
【0181】
例えば、ノズル33はローラ21に比べて本体10の内側に偏って配置され、プリンティング調整部100は軟質の皮膚にプリンティング物質を伝達する場合、ローラ21を突出位置に移動させてノズル33とローラ21との間の高さを6.0mm~7.0mmに調整することができる。
【0182】
または、プリンティング調整部100は硬質の紙にプリンティング物質を伝達する場合、ローラ21を引込位置に移動させてノズル33とローラ21との間の高さを0.5mm~2.5mmに調整することができる。
【0183】
上述したように、プリンティング調整部100はローラ21の移動を自動的に具現するのではなく、外部の加圧によってローラ21が移動するように補助する構成であることができる。
【0184】
ノズル33が皮膚のような軟質の対象体にイメージをプリントする場合、プリンティング調整部100はヘッド32とローラ21の下端の垂直高さが好ましく6.5mm前後に保持されるようにすることができる。これにより、ノズル33と皮膚との間に適正な間隔が形成されて、プリンティング物質の滲みまたは塊りが防止される。
【0185】
一方、ノズル33が紙類を含む硬質の物体(ネイルステッカー用ベース紙など)である場合、プリンティング調整部100はヘッド32とローラ21の下端の垂直高さが好ましく2.0mm前後に保持されるようにすることができる。これにより、ノズル33と紙との間に適正な間隔が形成されるため、プリンティング物質の鮮明度が保障されることができる。
【0186】
即ち、本実施例は、対象体の硬度に応じてノズル33と対象体の表面との距離、正確には対象体を加圧するローラ21と対象体にプリンティング物質を伝達するノズル33との垂直距離を変更させる。これにより、本実施例は、対象体の硬度が異なってもプリンティングの品質を十分に保障することができる。
【0187】
上述のようにヘッド32とローラ21の下端の垂直高さを変更するのは、対象体が軟質である場合に第1ローラ21Aと第2ローラ21Bとの間でヘッド32に向かって対象体が凸状に変形し得ることを考慮しており、本発明はプリンティング調整部100を活用することによって、対象体の表面とノズル33との垂直高さが対象体の硬質/軟質の有無に関わらず全て同じように形成されるようにすることができる。
【0188】
なお、ノズル33とヘッド32は両方ともカートリッジ31の下端に設けられる構成であり、ヘッド32はノズル33の周辺部を意味し、本明細書においてノズル33とヘッド32は同じ垂直高さに配置される。従って、ヘッド32とローラ21の垂直高さが変更されると、ノズル33とローラ21の垂直高さも変更される。ただし、上述したように、ノズル33及びヘッド32を基準として対象体の表面までの垂直高さは、対象体の硬度に応じてローラ21が移動することによって比較的一定に調整される。
【0189】
以下では、ユーザが本発明のプリンティング調整部100を活用して、装着部20が下部本体12から下方に突出した状態と、装着部20が下部本体12から下方に向かって相対的に少なめに突出した状態に切り替えて使用する方法について詳細に説明する。
【0190】
まず、ユーザがイメージをプリントする対象体として皮膚を選択した場合、ユーザは、図12の(A)などに示すように装着部20及びローラ21が突出位置にある状態で使用することができる。この場合、ヘッド32の前方及び後方に第1ローラ21A及び第2ローラ21Bがそれぞれ設けられるが、第1ローラ21A及び第2ローラ21Bはプリンティング調整部100によるローラ21の内外への移動時にノズル33との高さ差を等しく保持する。
【0191】
図14の(A)において、第1ローラ21Aとノズル33間の垂直高さ及び第2ローラ21Bとノズル33間の垂直高さは約6.5mm前後を形成することができる。従って、皮膚が皮膚の弾性によって凸状に変形する特性があるとしても、第1ローラ21Aと第2ローラ21Bとの間でノズル33と皮膚との距離は適正な水準に離隔される。
【0192】
ユーザは図12の(A)などに示す携帯型プリンタ1を皮膚に密着させ、第1ローラ21Aなどを利用して本体10を皮膚上でスライドさせる。このとき、ノズル33と皮膚との距離が適正である2.0mm前後に離隔されるため、皮膚には鮮明なイメージがプリントされることができる。
【0193】
一方、ユーザがイメージをプリントする対象体として紙などの硬質の物体を選択した場合、ユーザは図12の(B)などに示すように、装着部20及びローラ21が引込位置にある状態で使用することができる。この場合、ヘッド32の前方及び後方に設けられる第1ローラ21A及び第2ローラ21Bはプリンティング調整部100による装着部20の内外への移動時にノズル33との高さ差を等しく保持する。
【0194】
図14の(B)において、第1ローラ21Aとノズル33間の垂直高さ及び第2ローラ21Bとノズル33間の垂直高さは約2.0mm前後を形成することができる。従って、第1ローラ21Aと第2ローラ21Bとの間で凸状に変形しない紙に対して、ノズル33との垂直距離は適正な水準に離隔される。
【0195】
ユーザは図12の(B)などに示す携帯型プリンタ1を紙に密着させ、第1ローラ21Aなどを利用して本体10を紙上でスライドさせる。このとき、ノズル33と紙との距離が適正である2.0mm前後に離隔されるため、紙には鮮明なイメージがプリントされることができる。
【0196】
本実施例において、プリンティング調整部100が具現する装着部20及びローラ21に対する内外方向の移動はラック及びラックギヤなどを利用することができる。または、その他に、装着部20の垂直高さを2つ以上の値に変更及び保持することができる様々な手段を用いてもよいが、以下では、本発明のプリンティング調整部100が有し得る具体的な構造を他の実施例として例示的に説明する。
【0197】
図15図17は本発明の第5実施例による携帯型プリンタの斜視図であり、図18は本発明の第5実施例による携帯型プリンタの下部平面図であり、図19は本発明の第5実施例による携帯型プリンタの側面図である。
【0198】
また、図20は本発明の第5実施例による携帯型プリンタの側面透視図であり、図21は本発明の第5実施例による携帯型プリンタの概念図であり、図22は本発明の第5実施例による携帯型プリンタの側面透視図である。
【0199】
図15図22を参照すると、本発明の第5実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が弾性部材110及び操作部材120を利用して装着部20(またはローラ21の高さを調整することができる。
【0200】
このとき、図15図17図19の(A)、図22は装着部20が突出位置にある状態であり、図16図19の(B)、図20は装着部20が引込位置にある状態である。
【0201】
弾性部材110は本体10と装着部20との間に設けられ、本体10を基準として装着部20を引込位置または突出位置の何れか1つである復元位置に保持しようとする弾性力を有する。
【0202】
装着部20は本体10の内部に引き込まれて上部本体11の内部まで延びる壁体23を有することができ、壁体23の一地点と本体10の特定地点との間に弾性部材110が設けられてもよい。従って、本体10と装着部20との間には高さ方向に弾性力が付与される。
【0203】
弾性部材110は装着部20を引込位置に保持しようとする引張ばねであってもよい。即ち、弾性部材110は引っ張られると弾性力によって反対方向の動きを具現するばねであってもよい。例えば、本体10を基準として装着部20が突出すると、本体10と壁体23との間の弾性部材110が引っ張られるため、装着部20は本体10内に引き込まれる引込位置に戻ろうとする弾性力を受けることになる。
【0204】
即ち、弾性部材110は装着部20に対して引込位置を復元位置と設定することができる。従って、プリンティング調整部100は弾性部材110を利用して装着部20を引き込ませることができる。
【0205】
操作部材120は装着部20に設けられ、外部操作により本体10を基準として装着部20を引込位置または突出位置のうち他の1つの変更位置に配置されるようにする。弾性部材110が引込位置を復元位置と設定する場合、操作部材120は装着部20が突出位置に配置されるようにすることができる。
【0206】
例えば、操作部材120は、外部操作により弾性部材110を引っ張りながら装着部20から本体10を押し出すように変形されることで、装着部20を突出位置に配置させることができる。即ち、操作部材120は装着部20を基準として本体10を上昇させるか、逆に本体10を基準として装着部20が下降させることができる。
【0207】
操作部材120は外部に露出する操作ボタン121を利用することができる。操作ボタン121は装着部20上に設けられてもよく、装着部20の表面から露出するように配置されてもよい。また、操作ボタン121は装着部20により囲まれ、装着部20より突出しないように設けられることにより、プリンティングを妨げないように設けられる。
【0208】
操作ボタン121は水平方向に移動できるように設けられる。即ち、操作ボタン121は操作の有無に関係なく、装着部20から下方に突出しないように設けられることができる。操作ボタン121は弾性部材110によって装着部20が引込位置に復元された状態のとき、第1位置に配置され、水平方向に第2位置に移動すると、装着部20を基準として本体10を上昇させる力を誘導することができる。
【0209】
操作部材120は操作ボタン121に連結されるカム122を含む。カム122は装着部20と本体10との間に設けられ、一端が操作ボタン121によって回転できるように設けられる。即ち、カム122は回転軸(符号不図示)を基準として回転する形態で設けられるが、一端と他端は非対称的に設けられてもよい。
【0210】
カム122は一端が操作ボタン121によって回転すると、本体10と対向する他端の高さが可変することができる。即ち、操作ボタン121が第1位置から第2位置に移動すると、カム122が一定方向に回転しながら他端の高さが上昇することができる。カム122の他端は本体10内部の一定地点と当接するように設けられてもよく、カム122の他端の高さが上昇すると、装着部20を基準として本体10が上昇する。
【0211】
このとき、弾性部材110は弾性力以上の力が加えられて引っ張られ、装着部20は本体10を基準として突出した位置に配置される。特に、カム122は図21の(B)に示すように本体10を押し上げる部分が平面状を有するようにして、図21の(B)の状態で弾性部材110の弾性力にもかかわらず、装着部20を突出位置に保持することができる。
【0212】
以下では、当該プリンティング調整部100を利用する方法について説明する。
【0213】
まず、本実施例において、操作部材120が第1位置にあり、弾性部材110によって装着部20が本体10に引き込まれた引込位置にある場合、携帯型プリンタ1は図16などに示す形態を有する。このとき、第1ローラ21Aや第2ローラ21B対比でノズル33の高さは2.0mm前後となる。
【0214】
ユーザはこの状態の携帯型プリンタ1を紙に当ててスライドさせることで、イメージが紙などに適正な解像度でプリントされるようにすることができる。このとき、装着部20は本体10内で構造的に噛み合い、追加の引き込みが制限されてもよく、装着部20の自重にもかかわらず弾性部材110によって装着部20の突出も制限される。従って、装着部20に設けられるローラ21とノズル33との間隔が一定に保持されることができる。
【0215】
一方、ユーザが紙の代わりに皮膚などの軟質の対象体にプリントする場合、ユーザは図21でのように操作ボタン121を水平方向に押して移動させる。
【0216】
このとき、操作ボタン121と連携されたカム122が回転するようになり、カム122の他端が本体10を押し上げて固定し、本体10と装着部20との間に設けられる弾性部材110は引っ張られる。
【0217】
ユーザは図17などに示す状態の携帯型プリンタ1を皮膚に当ててスライドさせることで、イメージが皮膚に適正な解像度でプリントされるようにすることができる。このとき、カム122の他端の平坦な部分が本体10の内部に当接しているため、装着部20は本体10の内側への移動が制限される。また、引っ張られた弾性部材110の弾性力によって装着部20の追加突出が厳しく制限されることができる。従って、装着部20に設けられるローラ21とノズル33との間隔は6.5mm前後に保持される。
【0218】
ユーザが図17などに示す状態の携帯型プリンタ1を図16などの状態に切り替えたい場合、ユーザは操作ボタン121を第2位置から第1位置に移動させる。このとき、カム122の他端の平坦な部分が本体10の内部で当接する部分から外れる瞬間、弾性部材110の弾性力によって装着部20及びローラ21は自動的に本体10の内側に移動するようになる。
【0219】
即ち、操作ボタン121は装着部20を引込位置から突出位置に移動させるために第1位置から第2位置への移動が必要なとき、弾性部材110の弾性力以上の外力が求められる。一方、操作ボタン121は装着部20を突出位置から引込位置に移動させるために第2位置から第1位置に水平移動が必要なときには弾性部材110の弾性力が補助で使用されるため、装着部20を突出させる場合に比べて少ない外力が求められる。
【0220】
従って、本実施例における装着部20は本体10に引き込まれた状態を主に保持できるようになるため、装着部20やローラ21などを外部衝撃や異物から保護することができる。
【0221】
図23は本発明の第6実施例による携帯型プリンタの下部平面図であり、図24は本発明の第6実施例による携帯型プリンタの側面透視図であり、図25は本発明の第6実施例による携帯型プリンタの分解斜視図である。
【0222】
また、図26は本発明の第6実施例による携帯型プリンタの側面透視図であり、図27は本発明の第6実施例による携帯型プリンタの斜視図であり、図28は本発明の第6実施例による携帯型プリンタの側面透視図である。
【0223】
なお、図24図27図28はカートリッジ31が引き込まれた状態であり、図25図26はカートリッジ31が突出した状態である。
【0224】
図23図28を参照すると、本発明の第6実施例による携帯型プリンタ1は第5実施例と比べてプリンティング調整部100を含む点では共通するが、プリンティング調整部100の構成に変化がある。
【0225】
上述の実施例は本体10を基準として装着部20を内外方向に移動させるように設けられるが、本実施例も本体10を基準として装着部20を内外方向に移動させるように設けられる。
【0226】
また、上述の第5実施例はプリンティング調整部100に設けられる引張ばねである弾性部材110によって装着部20が引き込まれた状態を保持するように設けられるが、本実施例もプリンティング調整部100が備える引張ばねである弾性部材110によって装着部20の引込位置が復元位置に設定されることができる。
【0227】
但し、上述の第5実施例は操作部材120が弾性部材110を引っ張ることで装着部20を突出させるが、本実施例は操作部材120が弾性部材110が引っ張られた状態を固定して装着部20の突出位置を保持することができる。
【0228】
即ち、第5実施例は装着部20が引込位置から突出位置に変更されるとき、操作部材120による外部操作及び弾性部材110の強制的な引張が行われるが、本実施例は装着部20が引込位置から突出位置に変更されるとき、弾性部材110の強制的な引張が行われる。
【0229】
一方、第5実施例は装着部20が突出位置から引込位置に変更されるとき、操作部材120の操作及び弾性部材110の弾性収縮が行われるが、本実施例は装着部20が突出位置から引込位置に変更されるとき、操作部材120の引っ掛け解除及び弾性部材110の弾性収縮が行われる。
【0230】
具体的に、本実施例のプリンティング調整部100は装着部20を引込位置に保持しようとする弾性部材110と、本体10との引っ掛けまたは引っ掛け解除される操作部材120と、を含む。弾性部材110は上述の第5実施例の説明と同一/類似するように装着部20を引込位置に保持しようとする引張ばねであってもよく、このとき、引張ばねは本体10と装着部20との間に設けられてもよい。または、引張ばねはカートリッジ31と装着部20との間に設けられてもよい。
【0231】
操作部材120は本体10の引っ掛け突起130に引っ掛かったり、引っ掛け解除されるように設けられる。装着部20は本体10の内部に延びる壁体23を備えてもよく、本体10の壁体23と隣接する部分には引っ掛け突起130が設けられてもよい。このとき、引っ掛け突起130は三角断面形状を有し、操作部材120を基準として上方移動は容易であるが、下方移動は制限されることができる。
【0232】
以下で説明するが、操作部材120も逆三角断面形状を有することができ、これにより操作部材120は引っ掛け突起130を基準として上方への移動は制限されるが、引っ掛け突起130が下方移動する動きは許容されることができる。
【0233】
操作部材120は本体10の引っ掛け突起130に引っ掛かって装着部20を突出位置に保持することができる。装着部20が外部操作や内部構成による作動などを通じて本体10を基準として突出すると、引っ掛け突起130の下端の下に操作部材120の上端が配置される。この場合、引っ掛け突起130の下面と操作部材120の上面は互いに当接することができる。
【0234】
装着部20が突出位置にある場合、弾性部材110は引っ張られた状態であって弾性復元しようとする力を有する。しかし、操作部材120と引っ掛け突起130が互いに当接することによって装着部20の本体10の内部への移動が制限される。
【0235】
従って、本実施例は、装着部20が突出した状態で操作部材120が本体10の引っ掛け突起130に引っ掛かり、装着部20を突出位置に保持させることができる。これにより、本実施例はヘッド32とローラ21との間の高さが増大するため、誤使用による皮膚の損傷を防止することができる。
【0236】
一方、操作部材120が外部操作によって本体10の引っ掛け突起130との引っ掛けが解除されると、弾性部材110の弾性復元力が装着部20に作用する。この場合、装着部20は本体10を基準として内側に移動して引込位置に位置することができる。引込位置にある装着部20は弾性部材110である引張ばねの弾性力により引込位置が保持されることができる。
【0237】
即ち、引っ掛け突起130は装着部20が突出状態にあるとき、操作部材120に引っ掛かることができる。操作部材120が本体10の引っ掛け突起130に引っ掛かった第1状態は弾性部材110が引っ張られた状態であることができる。
【0238】
一方、操作部材120は外部操作によって本体10の引っ掛け突起130と引っ掛け解除される第2状態に切り替わってもよい。操作部材120が外部操作によって本体10との引っ掛けが解除されると、装着部20は弾性部材110によって移動して引込位置に位置することができる。
【0239】
即ち、弾性部材110は装着部20を引込位置に変えようとするが、操作部材120は本体10の引っ掛け突起130に引っ掛かって装着部20の引込を妨げるかまたは引っ掛け突起130とずれて装着部20の引込を許容することができる。
【0240】
具体的に、操作部材120は一端が外部に露出し、他端が引っ掛け突起130に当接する操作ボタン121を含む。操作ボタン121は引っ掛け突起130に他端が引っ掛かると、弾性部材110による装着部20の引込移動を制限することができる。
【0241】
一方、操作ボタン121は装着部20の下部に一端が露出されてもよく、露出された一端が加圧されると、他端が回転することができる。即ち、操作ボタン121は回転するバー状であってもよい。
【0242】
操作ボタン121の他端は本体10内で引っ掛け突起130から離れる方向に回転することができ、これにより、操作ボタン121は引っ掛け突起130とずれて弾性部材110による装着部20の移動を許容することができる。
【0243】
即ち、操作ボタン121と引っ掛け突起130は弾性部材110が引っ張られて装着部20が突出した状態を固定するための構成であり、操作ボタン121が引っ掛け突起130と引っ掛け解除されると、弾性部材110によって自動的に装着部20が引き込まれる。
【0244】
装着部20が引き込まれるとは、装着部20に設けられるローラ21とノズル33間の垂直高さが減少することを意味する。これは、携帯型プリンタ1が紙類などにプリントするのに適した状態に切り替わることであり、皮膚にプリントするには不適切な状態であることができる。
【0245】
一方、装着部20が突出するとは、装着部20上のローラ21とノズル33間の垂直高さが増加して皮膚にイメージをプリントするのに適した状態であることができる。従って、本実施例は皮膚に対する誤使用を防止するために、操作部材120を利用して装着部20を皮膚へのプリンティングに適した突出位置に固定させることができる。
【0246】
また、本実施例の操作ボタン121は複数個設けられる。このとき、複数個の操作ボタン121の一端は装着部20において対象体の表面と対向する一面に均一な高さで突出する。
【0247】
操作ボタン121のそれぞれは本体10に設けられる引っ掛け突起130に引っ掛かるように設けられてもよく、操作ボタン121の全てが引っ掛け突起130から解除されなければ、装着部20は円滑に引込移動できない。
【0248】
図28に示すように、操作ボタン121の一部は引っ掛け突起130に引っ掛かっており、残りだけが引っ掛け突起130から引っ掛け解除された場合、装着部20は本体10を基準として引込位置に移動することができない。
【0249】
即ち、操作ボタン121の全ての一端が一度に加圧されなければ、装着部20の引込移動ができない。ただし、操作ボタン121はユーザの指などによって操作される代わりに、対象体の表面に直接押されて操作されることができる。このために、複数個の操作ボタン121は一端が装着部20においてローラ21対比で相対的にさらに突出するように設けられる。
【0250】
しかし、対象体が皮膚である場合は、操作ボタン121がローラ21対比で下方に突出していても、皮膚によって操作ボタン121が押されない可能性がある。即ち、本実施例の携帯型プリンタ1は皮膚に適するように装着部20とヘッド32間の垂直高さが大きくなった状態を固定し、ローラ21を皮膚に密着させてスライドさせても装着部20が引き込まれないことができる。
【0251】
一方、対象体が紙である場合は、操作ボタン121がローラ21対比で下方に突出しており、硬質の紙によって操作ボタン121が押されることができる。従って、本実施例の携帯型プリンタ1は皮膚にプリントするのに適した状態を保持した状態で、紙などに装着部20を当てて操作ボタン121が紙によって押されるようにして、装着部20が引き込まれるようにすることができる。これにより、ユーザは携帯型プリンタ1においてローラ21とノズル33間の垂直高さが減少するように変形させることができる。
【0252】
以下では、本実施例においてユーザがプリントされる対象体を切り替える方法について説明する。
【0253】
本実施例では、ローラ21を有する装着部20は弾性部材110によって本体10に引き込もうとする力を受ける。しかし、装着部20が突出位置にあるとき、操作ボタン121が引っ掛け突起130に引っ掛かっており、装着部20は突出位置を保持する。
【0254】
特に、操作ボタン121はばねなどを利用して他端が引っ掛け突起130に引っ掛かった状態に戻ろうとする形態を有することができる。また、上述したように、操作ボタン121は下側が傾斜して設けられ、上側は平坦な逆三角形に設けられることにより、引っ掛け突起130が操作ボタン121を下側から上側に通ることはできるが、上側から下側には通れない。
【0255】
これを考慮すると、本実施例の携帯型プリンタ1は操作ボタン121の他端が引っ掛け突起130より上方に位置した状態(装着部20の引込位置)で、装着部20が外力などによって突出すると、操作ボタン121の他端が引っ掛け突起130から離れるように開いてもよい。
【0256】
その後、装着部20が一定水準以上に突出して操作ボタン121の他端が引っ掛け突起130を越えると、操作ボタン121の他端の平坦な上側が引っ掛け突起130の平坦な下側と対向するようになる。従って、操作ボタン121は引っ掛け突起130を基準として上昇が抑えられるため、装着部20は突出した状態が保持される。
【0257】
即ち、装着部20が突出すると、弾性部材110は引っ張られ、操作ボタン121の他端は引っ掛け突起130によって引っ掛け突起130から離れる側方に開き、引っ掛け突起130が操作ボタン121の他端を越えることになる。
【0258】
その後、操作ボタン121の他端は自己弾性力により引っ掛け突起130に引っ掛かった状態に切り替わり、操作ボタン121と引っ掛け突起130が引っ掛かるため、弾性部材110が圧縮しようとする弾性力にもかかわらず、装着部20は図24のように突出位置を安定して保持することができる。
【0259】
参考として、装着部20はユーザが直接引っ張ることで引込位置から突出位置に変更されてもよく、またはプリンタカバー70に装着部20との引っ掛け構造が適用されることにより、プリンタカバー70を利用して装着部20が突出位置に移動することもできる。即ち、本実施例において装着部20が突出位置に移動する方法は制限されない。
【0260】
一方、ユーザが紙などの硬質の対象体にプリントする場合、ユーザは複数個の操作ボタン121の他端を同時に押して操作ボタン121と引っ掛け突起130との引っ掛けを全て解除することができる。この場合、弾性部材110の弾性復元力により、装着部20は本体10に向かって引き込まれて図26に示す状態となる。
【0261】
または、ユーザは紙などの対象体に装着部20を近づけて操作ボタン121が対象体の表面によって直接押されるようにすることもできる。このとき、操作ボタン121の一部ではなく操作ボタン121の全てが押されなければ、装着部20が突出位置から引込位置に変更されないため、本実施例はユーザがヘッド32と対象体の表面を水平状態にするよう誘導することができる。
【0262】
図29図31は本発明の第7実施例による携帯型プリンタの断面図である。
【0263】
なお、図29は携帯型プリンタ1から装着部20が突出した状態を示し、図30は装着部20が引き込まれる途中の状態であり、図31は装着部20が引き込まれた状態を示す。
【0264】
図29図31によると、本発明の第7実施例による携帯型プリンタ1は上述の第5及び第6実施例と比較してプリンティング調整部100の構成に違いがある。
【0265】
本実施例のプリンティング調整部100が有する弾性部材110は、本体10と装着部20との間に設けられる点では上述の実施例と同じであり、また、弾性部材110が本体10を基準として装着部20を引込位置または突出位置のうち復元位置に保持しようとする弾性力を有することも上述の実施例と同じである。
【0266】
ただし、本実施例の弾性部材110は装着部20を突出位置に保持しようとする圧縮ばねである点において、引張ばねを使用する第5、6実施例とは異なる。即ち、本実施例の携帯型プリンタ1は圧縮ばねを利用することにより装着部20が弾性力によって本体10を基準として突出するようにすることができる。即ち、本実施例の装着部20は弾性部材110の弾性力に基づいて突出位置を復元位置として保持することができる。
【0267】
この場合、本実施例の携帯型プリンタ1は装着部20が突出した位置にあると、ヘッド32とローラ21間の垂直高さが6.5mm前後となることができる。このとき、皮膚にローラ21をスライドさせる過程で弾性部材110が十分な弾性力を装着部20に提供することにより、ヘッド32とローラ21間の垂直高さが適切に保持されることができる。
【0268】
本実施例の操作部材120は外部操作によって装着部20を引込位置または突出位置のうち他の1つの変更位置に配置させるという点において第5、6実施例と同じである。
【0269】
一方、本実施例の操作部材120は装着部20ではない本体10に設けられてもよい。即ち、上述の実施例の携帯型プリンタ1は装着部20で操作を行って装着部20を変更位置に配置させるが、本実施例の携帯型プリンタ1は本体10で操作を行って装着部20を変更位置に配置させることができる。
【0270】
本実施例の変更位置は第5、6実施例と同様に、装着部20が引き込まれた引込位置であってもよい。操作部材120は本体10に設けられて本体10の外観を介して操作できるように設けられてもよい。例えば、操作部材120は一端が本体10の外部に露出していてもよく、または、本体10の外部の操作部分が本体10の内部に収容された操作部材120の一端と連結されていてもよい。
【0271】
操作部材120は装着部20が引き込まれた状態で装着部20の突出を制限するように引っ掛かる構造を有する。このために、装着部20には操作部材120と対向する一側に引っ掛け突起140が設けられてもよい。引っ掛け突起140と操作部材120が互いに当接すると、内外方向への移動が制限されることができる。
【0272】
操作部材120は、一端が外部に露出するか、外部で操作できるように設けられ、他端が引っ掛け突起140と当接して弾性部材110による装着部20の移動を制限する操作ボタン121を含むことができる。但し、装着部20が引込位置に配置される前は操作ボタン121が引っ掛け突起140に引っ掛からない可能性がある。一方、装着部20が引込位置に配置されると、操作ボタン121が引っ掛け突起140に引っ掛かる位置に移動することができ、操作ボタン121の移動によって操作ボタン121が引っ掛け突起140と内外方向に対向する位置に配置される。この場合、弾性部材110の弾性力にもかかわらず、装着部20は突出せずに引込位置を保持する。
【0273】
一方、操作ボタン121は一端の操作により他端が移動することで引っ掛け突起140とずれると、弾性部材110により装着部20が外側方向に移動する弾性力を受けるようになり、装着部20の移動が許容される。
【0274】
即ち、本実施例は第6実施例と反対の動作からなることができる。第6実施例は装着部20の引込が操作ボタン121と引っ掛け突起130の引っ掛け解除及び弾性部材110の弾性力によって行われるが、本実施例は装着部20のの引込が装着部20の加圧によって行われることができる。また、第6実施例において装着部20が引込位置を保持するのは弾性部材110によって行われるが、本実施例は操作ボタン121と引っ掛け突起140との引っ掛けによって行われる。
【0275】
一方、第6実施例は装着部20の突出が人為的な操作によって行われるが、本実施例は装着部20の突出が操作ボタン121と引っ掛け突起の引っ掛け解除及び弾性部材110の弾性力によって行われる。また、第6実施例において装着部20が突出位置を保持するのは操作ボタン121と引っ掛け突起130との引っ掛けによって行われるが、本実施例は弾性部材110によって行われる。
【0276】
従って、本実施例は第6実施例と比べて、装着部20の引込、突出、位置保持などにおいて反対の方法で具現されることができる。また、本実施例と第6実施例を組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0277】
以下では、本実施例において、ユーザが装着部20を引込/突出させる方法について説明する。
【0278】
本実施例の携帯型プリンタ1は先ず図29に示すように装着部20が突出した状態にあることができる。この場合、ノズル33とローラ21との間の高さは皮膚にイメージをプリントするのに適した値であることができる。
【0279】
ユーザが紙などの硬質の対象体にプリントする場合、ユーザは装着部20を本体10の内側方向に移動させることができる。ここで、装着部20の移動は装着部20に対する直接的な操作によって行われてもよく、または、その他の本明細書で説明される様々な構成を活用することもできる。
【0280】
装着部20が一定水準まで引き込まれると、ユーザは操作ボタン121を操作して操作ボタン121が引っ掛け突起140と対向する位置に配置されるようにする。このとき、装着部20を引き込ませようとする力が除去されても、操作ボタン121が引っ掛け突起140と当接して装着部20の突出を抑制することができる。従って、この場合、弾性部材110は圧縮された状態を保持することができる。
【0281】
その後、ユーザが皮膚などの軟質の対象体にプリントする場合、ユーザは操作ボタン121を引っ掛け突起140からずれる方向に操作する。このとき、装着部20は弾性部材110の弾性力によって自動的に突出するため、ノズル33とローラ21との垂直高さは再び6.5mm前後に復元されることができる。
【0282】
本発明は第7実施例における操作ボタン121と引っ掛け突起140が互いに逆転した場合を包括することができる。例えば、変更実施例として、第7実施例の操作ボタン121に対応する部分が本体10内に固定的に設けられた引っ掛け部分であり、第7実施例の引っ掛け突起140に対応する部分が装着部20上に設けられて移動可能な操作部分であってもよい。
【0283】
即ち、本発明は、本実施例において操作ボタン121と引っ掛け突起140間の相対的な移動をそのまま利用するが、操作ボタン121が装着部20に設けられ、引っ掛け突起140が装着部20に設けられる変更例示も含むことができる。
【0284】
図32図35は本発明の第8実施例による携帯型プリンタの断面図である。
【0285】
このとき、図32は装着部20が突出した状態であり、図33は装着部20が引き込まれた状態であり、図34は装着部20が引込位置に固定された状態である。一方、図35は装着部20が引込位置から突出位置に変更される状態である。
【0286】
本実施例は本発明とは異なる技術分野に属する製品に適用される構成(Pop-up buttonなど)を借用することができる。以下に詳細に説明する。
【0287】
本実施例はプリンティング調整部100を利用して装着部20の突出位置または引込位置を変更/保持することができる。このとき、プリンティング調整部100は調整片153と弾性部材110を有する。
【0288】
調整片153は本体10に設けられる引っ掛けピン160が移動する経路または引っ掛けピン160が引っ掛かるグルーブ1532を有する形状からなる。調整片153は本体10の内外方向に移動することができ、このとき、調整片153に設けられる経路及びグルーブ1532に沿って引っ掛けピン160が動きながら装着部20の位置を変更または固定することができる。
【0289】
調整片153は装着部20に固定されるように設けられて装着部20とともに本体10の内外方向に移動することができる。このような調整片153は装着部20が本体10に引き込まれる方向に移動するときに引っ掛けピン160が移動する第1経路1531を有する。
【0290】
第1経路1531は傾斜して設けられてもよく、このために引っ掛けピン160は本体10内で回転可能な構造を有することができる。例えば、引っ掛けピン160はコの字状に設けられ、上端が本体10内で回転可能に位置固定され、他端が調整片153上に装着されていてもよい。
【0291】
調整片153は第1経路1531の端に連結され、引っ掛けピン160が装着されるグルーブ1532を有する。グルーブ1532は本体10の内側方向に膨らんだ形状であってもよい。グルーブ1532上に引っ掛けピン160が位置すると、調整片153及び装着部20は本体10から突出する方向への移動が制限されることができる。
【0292】
また、調整片153はグルーブ1532の端と第1経路1531の一端とを連結する第2経路1533を有する。第2経路1533は直線状からなってもよく、グルーブ1532から外れる引っ掛けピン160を第1経路1531に復帰させることができる。
【0293】
本実施例のプリンティング調整部100は装着部20と本体10との間に弾性部材110を備えてもよい。このとき、弾性部材110は装着部20と本体10との間の他に、本体10と調整片153との間に設けられてもよい。
【0294】
以下では、本実施例における装着部20の内外方向への移動方式を説明する。
【0295】
図32において、装着部20は突出位置に配置されている。このとき、装着部20の突出は弾性部材110の弾性力によって支持され、追加の突出は装着部20と下部本体12との間の引っ掛け構造などによって制限されることができる。
【0296】
図33のように、装着部20が外部操作によって本体10に引き込まれる方向に移動すると、引っ掛けピン160は調整片153の第1経路1531に沿って傾斜して移動する。その後、装着部20が十分に本体10内に引き込まれると、引っ掛けピン160は調整片153に設けられる第1経路1531の端を超えて図34に示すようにグルーブ1532に装着されることができる。
【0297】
このように引っ掛けピン160が第1経路1531からグルーブ1532に移動できるように、第1経路1531とグルーブ1532との間には引っ掛けピン160の移動を誘導する傾斜面/曲面構造などが適用されていてもよい。
【0298】
図34に示す状態では、引っ掛けピン160はグルーブ1532に装着されているため、弾性部材110の弾性力にもかかわらず、調整片153は本体10の外側方向に移動することができない。従って、調整片153と一体に固定される装着部20も本体10対比で突出されず、引込位置を保持することができる。
【0299】
その後、ユーザの操作により装着部20が本体10にさらに引き込まれると、引っ掛けピン160はグルーブ1532からはずれて第2経路1533に入り、図35に示す状態となる。図35において、弾性部材110は装着部20を押し出すことができるため、装着部20は本体10を基準として突出する方向に移動して突出位置に変更され、引っ掛けピン160は第2経路1533を通って第1経路1531の一端に復帰する。
【0300】
即ち、本実施例は、装着部20を内側方向に押す作動によって装着部20が突出位置または引込位置を交互に保持するようにすることができ、装着部20の高さ調整が容易である。
【0301】
図36及び図37は本発明の第9実施例による携帯型プリンタの断面図である。
【0302】
このとき、図36は装着部20が突出した状態であり、図37は装着部20が引き込まれた状態である。
【0303】
本実施例のプリンティング調整部100は調整片153と弾性部材110を含む点で第8実施例と類似するが、本実施例の調整片153はその形状が上述の実施例と異なる。
【0304】
本実施例の調整片153は装着部20に連結されて装着部20と一体で内外方向に移動できるように設けられてもよい。このとき、調整片153は本体10に設けられる回転突起170を収容する溝を有する。
【0305】
本体10はモータを含む駆動源または外部操作などにより回転可能な回転突起170が内部に設けられてもよいが、回転突起170は偏心回転する形態を有する。即ち、回転突起170を回転させる回転軸(不図示)は回転突起170と中心が並ばないように設けられる。従って、回転突起170は回転軸の回転時に本体10の内外方向に位置が変更されることができる。
【0306】
調整片153はホール154内に回転突起170を収容し、回転突起170の偏心回転によって並進移動する形態を有する。回転突起170は偏心回転することによって本体10内で一定の円形の経路に沿って移動することができる。このとき、ホール154は回転突起170の円形の動きを収容しながらも、回転突起170の内外方向の動きによって押されて調整片153の動きを誘導する。
【0307】
本実施例のプリンティング調整部100は弾性部材110を備えるが、弾性部材110は本体10と装着部20との間、または本体10と調整片153との間に設けられる。弾性部材110は引張ばねまたは弾性ばねのうち少なくとも何れか1つであってもよく、装着部20を本体10から押し出す方向への弾性力を有することができる。この場合、ホール154内に収容された回転突起170は常にホール154の内側端と対向することができる。
【0308】
以下では、図面を参照して装着部20の内外方向の移動を説明する。
【0309】
図36によると、回転突起170は偏心回転する円形経路上において最も外側端に位置する。ホール154は弾性部材110の弾性力によって内側端が回転突起170と当接するため、調整片153は外側に移動した状態となる。従って、図36では装着部20が突出位置に配置されることができる。
【0310】
一方、図37の場合、回転突起170は偏心回転する円形経路上において最も内側端に位置する。このとき、ホール154は内側端が回転突起170と当接した状態で内側に移動しなければならないため、調整片153は内側に移動する。従って、図37では装着部20が引込位置に配置されることができる。
【0311】
装着部20が突出位置にある場合、装着部20は弾性部材110の弾性力及び回転突起170とホール154との接触によって一定の位置が保持される。また、装着部20が引込位置にある場合も、装着部20は弾性部材110の弾性力及び回転突起170とホール154との接触によって一定の位置を保持することができる。
【0312】
本実施例は、調整片153が内外方向に垂直移動するようにガイドするためのガイド路(符号不図示)及びガイドピン(符号不図示)をさらに備えてもよい。ガイド路はガイドピンの直径に対応する幅を有して垂直に延びた形態からなる。ガイドピンは本体10に固定されて設けられることができるため、調整片153の移動時にガイド路内のガイドピンの位置が一定に変更されることにより、調整片153の揺れを抑えることができる。
【0313】
図38は本発明の第10実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0314】
このとき、図38の(A)は装着部20が突出した状態であり、図38の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0315】
図38を参照すると、本発明の第10実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が操作ギヤ181、ラック182を含む。
【0316】
ラック182は装着部20から本体10の内側に向かって延びるように設けられ、装着部20に垂直に設けられてもよい。この場合、ラック182による装着部20の移動は本体10の内外方向に沿って行われる。
【0317】
ラック182には操作ギヤ181が噛み合うことができる。操作ギヤ181は外部操作または内部操作、自動/手動操作などによって操作されてもよく、操作によって一定角度または一定数の回転ができるように設けられる。
【0318】
操作ギヤ181とラック182は互いにギヤの歯(符号不図示)を通じて噛み合っている。この場合、操作ギヤ181が回転すると、操作ギヤ181と噛み合ったラック182が並進運動する。ラック182には装着部20が一体に設けられることができるため、ラック182の移動時に装着部20が本体10の内外方向に移動する。
【0319】
本実施例において、ユーザはボタンなどの制限されない操作を本体10に入力し、この入力によって操作ギヤ181が回転稼働する。操作ギヤ181の回転時にラック182が動いて装着部20が昇降することができる。
【0320】
上述のように、操作ギヤ181の稼働はユーザによる手動操作に加えて、対象体の表面感知による自動操作も可能であることは言うまでもない。
【0321】
また、本実施例は、ラック182とラック182ギヤを利用するため、弾性部材110を省略することができる。また、本実施例は装着部20の高さが対象体の表面が軟質の場合の高さと硬質の場合の高さの他に、中間高さでも使用されることができる。
【0322】
図39は本発明の第11実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0323】
このとき、図39の(A)は装着部20が突出した状態であり、図39の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0324】
図39を参照すると、本発明の第11実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が弾性部材110及びリンクアーム183を含む。
【0325】
弾性部材110は装着部20を突出する方向に押し出す圧縮ばねであってもよい。弾性部材110は1つ以上で設けられ、装着部20において対象体と対向する一面全体に対して均一な弾性力を提供する。
【0326】
リンクアーム183は1つ以上の曲げポイントを有する関節構造からなる。リンクアーム183は装着部20に固定された固定ポイントと操作ポイントを有し、操作ポイントと固定ポイントの間に曲げポイントを備える。このリンクアーム183は複数のバー(bar)がポイントで回転可能に連結された形態を有することができる。
【0327】
このようなリンクアーム183は、操作ポイントに連結されたバーを操作バー(符号不図示)、装着部20の固定ポイントに連結されたバーを昇降バー(符号不図示)などということができ、図のように操作バーと昇降バーは直接連結されてもよく、またはその間に1つ以上の連結バーが追加されてもよい。このような場合、操作バーが内部/外部/自動/手動操作によって操作ポイントを起点として回転すると、曲げポイントを介して操作バーに連結された昇降バーも回転することになる。
【0328】
このとき、昇降バーは曲げポイントと固定ポイントの間に連結されており、操作バーの回転時に曲げポイントが内外方向に移動するようになる。従って、昇降バーも内外方向に動くが、昇降バーが部分的に回転しながら固定ポイントと曲げポイントが内外方向に多少ずれるようになる。
【0329】
即ち、リンクアーム183は操作ポイントでの回転操作を固定ポイントでの昇降動作に繋げられる構成であり、ユーザによってまたは本体10の内部的に操作バーの回転が行われると、装着部20の昇降が具現される。
【0330】
このとき、リンクアーム183の回転を滑らかにし、装着部20の突出または引込状態を安定的に保持するために弾性部材110が使用されるが、必要に応じて弾性部材110は圧縮ばねの他に弾性ばねを使用または付加することができる。
【0331】
図40は本発明の第12実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0332】
このとき、図40の(A)は装着部20が突出した状態であり、図40の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0333】
図40を参照すると、本発明の第12実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が駆動ボルト184及び被動ナット185を含む。
【0334】
駆動ボルト184は本体10内に設けられ、一側が外部で操作できるように設けられてもよい。駆動ボルト184は頭の部分が本体10の外部に設けられて本体10の外で駆動ボルト184の回転を具現することができる形態で備えられてもよい。この場合、駆動ボルト184の頭の部分のうち少なくともユーザの操作が入力される部分には操作の利便性を向上するための凹凸構造が適用されてもよい。
【0335】
被動ナット185は装着部20において本体10の内側方向に設けられてもよい。被動ナット185は駆動ボルト184とネジ結合され、駆動ボルト184のネジ回転時に被動ナット185は回転が制限される。従って、駆動ボルト184が回転すると、被動ナット185は回転されずにネジ山に沿って昇降する形態を有することができる。このため、駆動ボルト184は回転はできるが、昇降はできない構造で設けられることができる。
【0336】
駆動ボルト184と被動ナット185は2つで設けられてもよく、1つの装着部20に2つの被動ナット185が設けられると、被動ナット185は自然に回転が制限される。または、本体10において被動ナット185の周囲には被動ナット185の回転を制限する干渉構造が設けられてもよい。
【0337】
本実施例において、ユーザが駆動ボルト184を操作すると、駆動ボルト184の回転時に被動ナット185は回転が制限された状態で駆動ボルト184のネジ山に沿って昇降する。このとき、駆動ボルト184を有する装着部20は本体10の内外方向に移動するようになる。
【0338】
本実施例は第10実施例と同様にネジ昇降方式を用いるため、弾性部材110を省略することができる。また、ネジ昇降方式を用いると、装着部20の微細昇降が可能であり、装着部20の高さを2段階ではなく、それ以上の複数の段階に調整することができる。
【0339】
但し、対象体が軟質または硬質である場合に応じて最適の高さに装着部20をそれぞれセッティングすることが好ましいため、駆動ボルト184や本体10などには対象体の表面に応じた最適の位置を識別することができる識別因子が付加されてもよい。
【0340】
また、装着部20や被動ナット185などには、装着部20が紙プリンティングまたは皮膚プリンティングのための高さに達したときに引っ掛かる触感または音を発生させる構造が適用されて、プリンティング品質の信頼性を向上させることができる。
【0341】
上のように装着部20の高さを一定値に制限または提案する方式は本実施例以外の他の実施例にも十分に適用することができる。
【0342】
図41は本発明の第13実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0343】
このとき、図41の(A)は装着部20が突出した状態であり、図41の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0344】
図41を参照すると、本発明の第13実施例による携帯型プリンタ1は第12実施例と比較してプリンティング調整部100が操作ボルト186をさらに含んでもよい。
【0345】
本実施例は駆動ボルト184及び被動ナット185を含むが、上述の実施例は、駆動ボルト184が複数個の場合、ユーザが複数個の駆動ボルト184を同時に操作しなければ装着部20が平行に昇降することができない。
【0346】
即ち、上述の実施例では、ユーザが複数の駆動ボルト184に対して操作を異ならせると、装着部20が傾いて昇降に問題が発生し得る。従って、本実施例は駆動ボルト184が複数個の場合、複数の駆動ボルト184の全てを1つの操作ボルト186で操作するようにする。
【0347】
このとき、駆動ボルト184は頭の部分にウォームギヤ1841が設けられ、ウォームギヤ1841は操作ボルト186のネジ山と噛み合って操作ボルト186の回転時に駆動ボルト184が操作ボルト186とは異なる方向に回転することができる。
【0348】
即ち、本実施例は、装着部20の安定した昇降のために駆動ボルト184が複数個設けられる場合、複数の駆動ボルト184を1つの操作ボルト186で一度に操作することにより、装着部20が対象体の表面と平行な状態を均一に保持しながら昇降するようにすることができる。
【0349】
図42は本発明の第14実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0350】
このとき、図42の(A)は装着部20が突出した状態であり、図42の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0351】
図42を参照すると、本発明の第14実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が弾性部材110及び操作レバー187を含んでもよい。
【0352】
弾性部材110は装着部20を本体10の内側方向に弾性移動させる構成であり、引張ばねであってもよい。即ち、弾性部材110は外力がない場合に装着部20を図42の(B)に復元させる構成であってもよい。
【0353】
操作レバー187は一端が外部で操作できるように設けられてもよい。このとき、操作レバー187は他端に設けられる回転中心を基準として回転できるように設けられ、操作レバー187の他端には偏心ピン1871が設けられてもよい。
【0354】
偏心ピン1871は装着部20と当接することができ、装着部20の本体10の内側方向への移動を制限することができる。さらに、偏心ピン1871は装着部20を本体10の外側方向に押し出すことができる。
【0355】
偏心ピン1871は操作レバー187の回転中心に対して離隔した位置に設けられてもよい。この場合、操作レバー187を回転させると、操作レバー187の他端に設けられる偏心ピン1871は偏心移動して装着部20を基準として内外方向に移動する。
【0356】
偏心ピン1871が図42の(A)の状態になると、装着部20は本体10から突出した位置に配置されることができ、偏心ピン1871が図42の(B)の状態になると、装着部20は弾性部材110によって本体10の内側に引き込まれることができる。
【0357】
逆に、偏心ピン1871が操作レバー187の回転によって図42の(B)の状態から図42の(A)の状態に変わると、偏心ピン1871は弾性部材110の引張弾性力に耐えて装着部20を本体10の外側に押し出すことができる。このような方式は図21でのカム方式と多少類似するが、本体10の側面で操作可能であるという点で操作の利便性が増大することができる。
【0358】
図43は本発明の第15実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0359】
このとき、図43の(A)は装着部20が突出した状態であり、図43の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0360】
図43を参照すると、本発明の第15実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が操作ギヤ181、被動ギヤ1811、偏心軸1812を含む。
【0361】
操作ギヤ181は図38の説明と類似しており、本実施例では図のように操作ギヤ181を操作するためのレバーが操作ギヤ181に一体に設けられてもよい。逆に、図38に示す実施例の場合もレバーが付加できることは言うまでもない。
【0362】
操作ギヤ181には被動ギヤ1811が連結されてもよい。被動ギヤ1811は操作ギヤ181とギヤの歯を通じて噛み合っており、操作ギヤ181の回転によって一定方向に沿って回転する。
【0363】
被動ギヤ1811には偏心軸1812が設けられてもよく、偏心軸1812は装着部20と連結される。装着部20は偏心軸1812が空回りできる構造を有する。例えば、装着部20は偏心軸1812を軸受などで包むように設けられ、偏心軸1812の回転が装着部20の動きを発生させないようにすることができる。ただし、装着部20は偏心軸1812が内外方向などに移動する場合、偏心軸1812とともに移動する構造で設けられてもよい。
【0364】
偏心軸1812は被動ギヤ1811の回転による本体10の内外方向への動きの他に、円弧状の経路に沿って動くことができるため、装着部20に対して水平方向の動きを発生させる恐れがある。
【0365】
これを防止するために、装着部20は偏心軸1812が空回りするようにカバーする軸受部分に対して、ヒンジ回転可能な構造で連結されることができる。即ち、装着部20は偏心軸1812が円に沿って回転する場合、偏心軸1812の公転の動きを並進の動きに変更する構造を有する。従って、装着部20において軸受が設けられる部分は装着部20の昇降過程で一定角度以内に傾くことができる。
【0366】
偏心軸1812が設けられる被動ギヤ1811は操作ギヤ181に直接噛み合ってもよく、または操作ギヤ181の操作性(操作角度、操作方向など)を考慮して偏心軸1812が設けられた被動ギヤ1811と操作ギヤ181との間に少なくとも1つ以上の連結ギヤ(符号不図示)が設けられてもよい。
【0367】
図43の(A)において、ユーザがレバーなどを介して操作ギヤ181を回転操作すると、操作ギヤ181と噛み合った被動ギヤ1811が回転する。このとき、偏心軸1812は図43の(B)のように本体10の内側に回転移動する。
【0368】
偏心軸1812は円弧を描いて移動することができるが、装着部20は偏心軸1812の動きのうち本体10の内側に向かって動いたこと以外は全て伝達を受けないことができる。即ち、装着部20は軸受、ヒンジ回転構造などを通じて、偏心軸1812の公転にもかかわらず、装着部20で対象体の表面と対向する部分が水平回転したり傾かないようにすることができる。
【0369】
即ち、装着部20は偏心軸1812の公転時に、偏心軸1812が本体10において内外方向に位置移動することを利用して内外方向に移動することができる。
【0370】
本実施例はネジ結合を用いないが、上述の第10実施例などと同様に弾性部材110を省略することができる。但し、装着部20と対象体の表面との間の安定した接触のために、弾性部材110(圧縮ばね及び引張ばねのうち少なくとも何れか1つ)が追加されてもよい。
【0371】
図44は本発明の第16実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0372】
このとき、図44の(A)は装着部20が突出した状態であり、図44の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0373】
図44を参照すると、本発明の第16実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が被動ギヤ1811、偏心軸1812を含んでもよく、また、操作ボルト186を備えてもよい。
【0374】
本実施例は第15実施例で説明した被動ギヤ1811及び偏心軸1812を通じて装着部20の昇降を具現するが、被動ギヤ1811の回転のために、操作ギヤ181ではない操作ボルト186を使用することができる。
【0375】
操作ボルト186は被動ギヤ1811と噛み合ってもよく、操作ボルト186の中心軸が被動ギヤ1811の中心軸と垂直な図面の場合、被動ギヤ1811はウォームギヤの形態で設けられてもよい。または、操作ボルト186の中心軸と被動ギヤ1811の中心軸が平行であれば、被動ギヤ1811は一般的なサンギヤの形態で設けられてもよい。
【0376】
本実施例は上述の実施例の操作ギヤ181を操作ボルト186に置き換えたものであり、本実施例では、操作ボルト186を回転させると被動ギヤ1811が回転し、偏心軸1812を経て装着部20には昇降の動きのみが具現されることができる。偏心軸1812などに関するより具体的な内容は上述の実施例の内容に代える。
【0377】
図45は本発明の第17実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0378】
このとき、図45の(A)は装着部20が突出した状態であり、図45の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0379】
図45を参照すると、本発明の第17実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が弾性部材110、操作ギヤ181、スライダ188を含む。
【0380】
弾性部材110は装着部20を本体10の内側方向に移動させるために構成であり、引張ばねであってもよい。
【0381】
操作ギヤ181は外部または内部操作によって回転することができる。また、上述したようにユーザによって手動でまたはセンシングなどを介して自動で操作ギヤ181が操作されてもよい。
【0382】
スライダ188は操作ギヤ181と当接する駆動スライダ1881と、装着部20に固定された被動スライダ1882と、を含んでもよい。駆動スライダ1881には操作ギヤ181と当接する部分にラック(符号不図示)が形成されてもよく、操作ギヤ181の回転時に駆動スライダ1881は図面を基準として上下に並進運動することができる。
【0383】
駆動スライダ1881と被動スライダ1882は傾斜面を通じて互いに当接することができる。このとき、傾斜面は摩擦力が低減される材質(HDPEなど)からなるか、該当材質がコーティングされていてもよく、傾斜面は駆動スライダ1881の並進運動に対して傾斜していてもよい。
【0384】
駆動スライダ1881が図面を基準として上下に動くと、傾斜面を通じて駆動スライダ1881と当接した被動スライダ1882は図面を基準として左右に動くことができる。このとき、被動スライダ1882が図面の右側に動くのは弾性部材110によるものであってもよく、逆に被動スライダ1882が図面の左側に動くのは駆動スライダ1881によるものであってもよい。
【0385】
被動スライダ1882は装着部20に一体に設けられ、被動スライダ1882が図面を基準として左右に動くことにより、装着部20は本体10の内外方向に昇降することができる。
【0386】
即ち、本実施例は、スライダ188が傾斜面で当接する駆動スライダ1881と被動スライダ1882とを含んで形成されることにより、駆動スライダ1881の水平方向の動きを被動スライダ1882が垂直方向の動きに切り替えて装着部20に伝達することができる。
【0387】
この場合、傾斜面の傾斜角度は装着部20の昇降範囲、操作程度などに応じて多様に決まってもよい。装着部20の昇降をゆっくり調整したい場合は、駆動スライダ1881の並進運動方向に対して傾斜面の傾斜角度が45度以内であり、逆に装着部20の昇降が迅速に切り替わるようにしたい場合は、駆動スライダ1881の並進運動方向に対して傾斜面の傾斜角度が45度以上であることができる。
【0388】
図46は本発明の第18実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0389】
このとき、図46の(A)は装着部20が突出した状態であり、図46の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0390】
図46を参照すると、本発明の第18実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が弾性部材110、操作ローラ189を含む。また、プリンティング調整部100はスライダ188のうち被動スライダ1882を含んでもよい。
【0391】
本実施例は上述の実施例と類似するように、被動スライダ1882の傾斜面を通じて装着部20の昇降を具現することができる。ただし、本実施例は駆動スライダ1881の代わりに、操作ローラ189を利用することができる。
【0392】
操作ローラ189は一端がユーザによってまたは自動で操作できるように設けられてもよく、図面を基準として上下移動が可能な形態で設けられてもよい。例えば、図面において操作ローラ189は本体10に設けられるナット(不図示)とネジ結合されて、操作ローラ189の回転時に操作ローラ189は本体10を基準として上下移動することができる。
【0393】
または、操作ローラ189は一端が外力によって加圧されて図面を基準として上下移動することも可能である。即ち、操作ローラ189は回転方式またはプッシュ方式などによって操作されることができる。
【0394】
操作ローラ189は他端が被動スライダ1882の傾斜面に当接する。このために、操作ローラ189の他端には傾斜面を有する円錐または円錐台が形成されてもよい。操作ローラ189が図面を基準として上下移動すると、上述の第17実施例で駆動スライダ1881が移動するのと類似する動作が行われることができる。
【0395】
従って、操作ローラ189は被動スライダ1882と傾斜面を通じて互いに接触し、図面を基準として上方に移動するときに被動スライダ1882が弾性部材110によって本体10の内側方向に移動して装着部20が引込位置に配置されるようになる。逆に操作ローラ189は被動スライダ1882と傾斜面で接触した状態で図面を基準として下方に移動すると、被動スライダ1882が操作ローラ189によって本体10の外側方向に押し出されて装着部20が突出位置に配置されるようになる。
【0396】
図47は本発明の第19実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0397】
このとき、図47の(A)は装着部20が突出した状態であり、図47の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0398】
図47を参照すると、本発明の第19実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が電磁石190を含んでもよい。
【0399】
電磁石190は装着部20に設けられる接着片1901と相互磁性によって接着されることができ、接着片1901は金属または磁石などの材質からなってもよい。
【0400】
電磁石190は接着片1901を基準として一側に設けられてもよく、磁性の極性が変更できるように設けられる。即ち、電磁石190は外部または内部信号によって電力が切り替わって接着片1901に対して斥力または引力を有することができる。
【0401】
接着片1901は装着部20に固定設置され、装着部20とともに一体で動く。このとき、電磁石190が接着片1901に対して斥力または引力を有することにより、電磁石190を基準として接着片1901は一定方向に動くことができる。
【0402】
ただし、斥力と引力に基づいて装着部20が安定して動くようにするために、電磁石190は本体10の内外方向を基準として接着片1901の両側に設けられてもよい。
【0403】
図47の(A)によると、電磁石190において接着片1901の内側に位置する一端は斥力、接着片1901の外側に位置する他端は引力を有することができる。その後、信号入力により電磁石190の極性が反転することができ、電磁石190において接着片1901の内側に位置する一端は引力、接着片1901の外側に位置する他端は斥力を有することができる。
【0404】
このように電磁石190が接着片1901の両側に全て設けられると、斥力と引力を一度に活用して接着片1901の移動を迅速かつ正確に誘導することができる。ただし、本実施例において電磁石190が接着片1901に対して適用する磁性の程度は、接着片1901の移動は許容するが、本体10内の周辺構成の作動には影響を与えない程度に設定されることができる。
【0405】
本実施例は、電磁石190の極性反転により装着部20を突出位置または引込位置の何れか1つにのみ選択的に変えることができる。これは、上述の第10実施例などにおいてネジ結合を利用する場合とは異なる。第10実施例などはネジ結合を利用するため、装着部20が突出位置と引込位置との間で連続的に動き、中間位置でも停止が可能である。一方、本実施例は装着部20の切り替えは迅速に行えるが、装着部20が中間位置に停止することはできない。
【0406】
図48は本発明の第20実施例による携帯型プリンタ1の断面図である。
【0407】
このとき、図48の(A)は装着部20が突出した状態であり、図48の(B)は装着部20が引き込まれた状態である。
【0408】
図48を参照すると、本発明の第20実施例による携帯型プリンタ1は、プリンティング調整部100が弾性部材110及び非対称ローラ191を含んでもよい。
【0409】
弾性部材110は装着部20を本体10の外側方向に押し出す構成であり、圧縮ばねであってもよい。
【0410】
非対称ローラ191は断面が非円形であり、放射状非対称の形態からなってもよい。例えば、非対称ローラ191は楕円形の断面を有する。非対称ローラ191は外部または内部操作によって回転するが、非対称ローラ191には装着部20に固定されたベルト1911が連結されてもよい。
【0411】
ベルト1911はチェーンやバンド、ワイヤなどを含む構成で、非対称ローラ191の少なくとも一部に巻かれていてもよい。ベルト1911は両端が装着部20に固定された状態で中央部分が非対称ローラ191に巻かれていてもよい。
【0412】
非対称ローラ191は回転できるように設けられ、非対称ローラ191が回転すると、ベルト1911は非対称ローラ191に当接する部分の長さは勿論のこと、本体10において非対称ローラ191と当接した最も内側の地点の位置が変更されることができる。
【0413】
この場合、ベルト1911は中央部分が非対称ローラ191によって引っ張られたり緩んだりしながらベルト1911の両端が本体10の内外方向に移動することができる。即ち、非対称ローラ191が楕円の断面形状を利用してベルト1911をさらに巻くかまたは解く方法に基づいて、ベルト1911は装着部20を本体10の内側方向に移動させるかまたは外側方向への移動を許容することができる。
【0414】
このように、本実施例は弾性部材110の補助及び非対称ローラ191の回転によって装着部20を突出位置または引込位置に配置させることができる。また、本実施例は突出位置及び引込位置の両方において装着部20に弾性部材110の弾性力を提供することができるため、装着部20を硬質または軟質の対象体の表面に弾性接触させて利便性を向上させることができる。
【0415】
図49は本発明の第21実施例による携帯型プリンタの概念図であり、図50及び図51は本発明の第21実施例による携帯型プリンタの断面図である。
【0416】
本実施例は上述の実施例で説明した構成の他に、カートリッジ31を交換するための構成をさらに含んでもよい。
【0417】
本体10の内部にはカートリッジ31が収容され、カートリッジ31はヘッド32及びノズル33が外部に露出できる形状のキャリッジ30内に装着されてもよい。カートリッジ31は本体10内で交換できるように搭載され、キャリッジ30も本体10内で分離可能であってもよい。
【0418】
本体10の内部に設けられるキャリッジ30にはカートリッジ31が着脱できるように結合されるため、携帯型プリンタ1は本体10内にキャリッジ30を設け、キャリッジ30内にカートリッジ31を締結することにより、ノズル33を介したプリンティングが可能な状態となることができる。
【0419】
本実施例の携帯型プリンタ1はキャリッジ30またはカートリッジ31のうち少なくともカートリッジ31を移動させてカートリッジ31が容易に交換できるようにするカートリッジ交換部200を含む。
【0420】
カートリッジ交換部200は本体10内に設けられ、キャリッジ30やカートリッジ31を本体10の外部方向に押し上げることができる。例えば、カートリッジ交換部200は交換ボタン210とカム220を含む。交換ボタン210は外部に露出されて水平方向に移動できるように設けられるものであり、上述の第5実施例の操作ボタン121と類似する形状であってもよい。
【0421】
カム220はキャリッジ30と本体10との間に設けられる。上述の第5実施例でもカム122に触れたが、第5実施例は装着部20と本体10との間に設けられるため、本実施例とは異なる。
【0422】
本実施例のカム220はキャリッジ30と本体10との間に設けられて本体10を基準としてキャリッジ30などを押し上げるためのものであり、第5実施例のカム122は装着部20と本体10との間に設けられて装着部20を基準として本体10を押し上げるためのものである。
【0423】
ただし、本実施例のカム220は第5実施例で説明したカム122の形態を少なくとも一部借用することができ、また、カム220は加圧突起230をさらに含んでもよい。
【0424】
キャリッジ30と本体10との間に設けられるカム220は、一端が交換ボタン210と連結され、他端がキャリッジ30の下端と対向する状態であってもよい。カム220の一端は交換ボタン210によって回転できるように設けられ、カム220の一端が回転すると、カム220の他端は高さが可変される。即ち、カム220の回転時にカム220の他端が上昇すると、キャリッジ30も上昇することができる。
【0425】
この場合、本体10を基準としてキャリッジ30が上昇するが、キャリッジ30内に装着されたカートリッジ31はキャリッジ30とともに上昇するため、カートリッジ31のみの交換はまだ難しい状態であることができる。
【0426】
カム220はカートリッジ31をキャリッジ30から分離するために加圧突起230を利用することができる。カートリッジ交換部200はカム220の他側に加圧突起230を備えてもよく、キャリッジ30は加圧突起230の貫通を許容するスリット240を有する。
【0427】
スリット240はカム220の回転方向を考慮して加圧突起230が貫通する位置及び大きさを有するように設けられ、スリット240の上部にはカートリッジ31の下部が隣接して配置されてもよい。
【0428】
カム220はキャリッジ30を押し上げない第1状態において、交換ボタン210によって回転してキャリッジ30を本体10から押し上げる第2状態に回転されることができる。その後、カム220はさらに回転することができるが、交換ボタン210の追加操作によりカム220がさらに回転すると、カム220に設けられる加圧突起230はスリット240を貫通してキャリッジ30を基準としてカートリッジ31を押し上げることができる。
【0429】
即ち、加圧突起230はカム220が一定角度以上に回転する第3状態で、スリット240を通過してキャリッジ30内のカートリッジ31のみを押し上げることでカートリッジ31の交換を容易にすることができる。
【0430】
以下では、図面を参照してカートリッジ31の交換方法を説明する。
【0431】
まず、図49の(A)及び図50の(A)に示すように、カートリッジ31はキャリッジ30内に収容され、キャリッジ30は本体10内に装着された状態において、カム220は回転されていない第1状態にあることができる。
【0432】
このとき、カム220は本体10内に位置してもよく、交換ボタン210のみが本体10の外部に設けられて本体10の外部での操作によりカム220の回転が可能な形態に設けられてもよい。
【0433】
ユーザが交換ボタン210を利用してカム220を第2状態に回転させると、図49の(B)及び図50の(B)のように、カム220の他端は高さが上昇することにより本体10内でキャリッジ30を押し上げることができる。
【0434】
ただし、この場合、キャリッジ30が押し上げられた状態を保持する必要性が大きくないため、カム220の他端は図面と異なって曲面や傾斜面状であってもよい。
【0435】
図49の(B)の状態をみると、キャリッジ30は本体10から分離されているが、キャリッジ30内にカートリッジ31は装着された状態を保持している。このとき、ユーザは交換ボタン210を水平方向にさらに押してカム220を第3状態にさらに回転させる。この場合、図49の(C)及び図50の(C)に示すように、カム220に設けられる加圧突起230がカートリッジ31のスリット240を通過してキャリッジ30のみを押し上げるようになる。
【0436】
ただし、カートリッジ31の上方への取り外しのために、上部本体11は上方が開閉される構造であってもよい。または、カートリッジ31及びキャリッジ30が下部本体12に締結されるのであれば、カム220が第1状態から第3状態に切り替わる過程にて、下部本体12を基準として上部本体11が分離されることによってカートリッジ31の上方が開放された状態となることができる。
【0437】
ユーザはカム220の追加回転によってカートリッジ31がキャリッジ30から分離されたことを確認し、本体10の開放された上部を介してカートリッジ31及びキャリッジ30のうち少なくともカートリッジ31を容易に交換することができる。
【0438】
一方、ユーザが新しいカートリッジ31を装着する場合、ユーザはカートリッジ31をキャリッジ30に押し込み、カートリッジ31を加圧してキャリッジ30を下降させる。この場合、加圧突起230がカートリッジ31によって押され、カム220がキャリッジ30によって押されることで、カートリッジ交換部200が元の状態に復元されることができる。
【0439】
または、ユーザは交換ボタン210を利用してカム220を第1状態に戻した後、カートリッジ31を本体10内に装着することも可能である。
【0440】
図52及び図53は本発明の第22実施例による携帯型プリンタの側面図である。
【0441】
図52及び図53を参照すると、本発明の第22実施例による携帯型プリンタ1は上述の実施例と比べて、プリンタカバー70を利用した装着部20の位置調整が可能である。
【0442】
ただし、以下で説明する本実施例及び第23、24実施例は第5実施例で説明したプリンティング調整部100を含むことを前提とすることができる。
【0443】
本実施例のプリンタカバー70は操作部材120と干渉する干渉部材300を含んでもよい。プリンタカバー70は下部本体12または装着部20に結合されてヘッド32とノズル33を外部から保護する構成であるが、特に本実施例のプリンタカバー70は本体10などに結合されると、装着部20の高さが自動的に引き込まれるようにすることができる。
【0444】
第5実施例を再び参照して、操作部材120と弾性部材110の作動方式を参酌すると、操作ボタン121は装着部20を突出させるとき弾性部材110の弾性力に耐えなければならず、逆に装着部20を引き込むときは弾性部材110の弾性力の補助を受けることができる。
【0445】
即ち、第5実施例における操作ボタン121は装着部20を突出させる操作に比べて、装着部20を引き込ませる操作が相対的に少ない力で容易に行われることができる。
【0446】
本実施例ではこの点を考慮して、プリンタカバー70が結合される際にプリンタカバー70に設けられた干渉部材300によって操作ボタン121が装着部20を突出位置から引込位置に変更させる方向に操作されるようにする。
【0447】
即ち、干渉部材300は、操作部材120が弾性部材110を引っ張って装着部20から本体10を押し出すように変形された状態のとき、プリンタカバー70がノズル33を密閉する過程で操作ボタン121を水平方向に押し出す。
【0448】
従って、干渉部材300によって操作ボタン121が移動すると、カム220が本体1をこれ以上押し上げない状態に回転されるため、弾性部材110によって装着部20が引込位置に復元されることができる。
【0449】
このとき、干渉部材300は、内部にばねを備えて自ら弾性力を有するプッシャ(Pusher)であってもよく、傾斜して設けられるプッシャが操作ボタン121を水平方向に押し出すことで装着部20を引込位置に切り替える。
【0450】
プリンタカバー70は下部本体12に結合されることができるが、装着部20が突出位置にあると、プリンタカバー70と下部本体12との間で装着部20がプリンタカバー70の結合を妨げることができる。従って、本実施例では、プリンタカバー70を結合する際に装着部20が自動的に引込位置に復元されるようにして、装着部20によってプリンタカバー70と下部本体12との締結が不完全になるのを防ぐことができる。
【0451】
図54は本発明の第23実施例による携帯型プリンタの側面図である。
【0452】
図54を参照すると、本発明の第23実施例による携帯型プリンタ1は、干渉部材300が上述の実施例と比べて固定された形態で設けられてもよい。即ち、本実施例の干渉部材300はプリンタカバー70の内側に設けられる傾斜突起の形態であってもよく、プリンタカバー70を下部本体12に結合する際に傾斜突起が操作ボタン121と当接することができる。
【0453】
このとき、操作ボタン121は傾斜突起によって自然に押されて水平方向に移動することができるため、図54の(A)から図54の(B)の状態に切り替わって装着部20が引き込まれることができる。
【0454】
図55は本発明の第24実施例による携帯型プリンタの側面図である。
【0455】
図55を参照すると、本発明の第24実施例による携帯型プリンタ1はプリンタカバー70が結合される過程で操作ボタン121が水平移動する代わりに、プリンタカバー70が結合された後、手動操作で操作ボタン121が水平移動して装着部20が引き込まれることができる。
【0456】
例えば、干渉部材300は一端がプリンタカバー70の外部で操作できるように設けられ、他端が操作ボタン121に隣接して設けられる。このとき、干渉部材300の他端はプリンタカバー70が下部本体12に結合された状態で操作ボタン121と対向することができる。
【0457】
干渉部材300は操作ボタン121が弾性部材110を引っ張って装着部20を突出位置に変形させた状態で、一端の操作により他端が操作ボタン121を移動させることができる。即ち、ユーザはプリンタカバー70を下部本体12に噛み合わせた後、干渉部材300の一端を押して他端によって操作ボタン121を移動させる。従って、装着部20は弾性部材110によって引込位置に復元されることができる。
【0458】
この場合、プリンタカバー70と下部本体12との間の装着部20による締結干渉を解消するために、干渉部材300には留め具310が設けられ、下部本体12には引っ掛けフック320が設けられる。従って、干渉部材300がユーザによって移動すると、操作ボタン121が水平移動しながら装着部20が引き込まれるとともに、干渉部材300の留め具310と下部本体12の引っ掛けフック320が引っ掛かる。
【0459】
このとき、留め具310と引っ掛けフック320は図のよう逆L字状及びL字状であってもよく、また部分的に傾斜した形状を有して引っ掛かる過程で引っ掛けフック320を基準として留め具310の上昇移動を誘導することもできる。
【0460】
この場合、ユーザはプリンタカバー70を下部本体12に完全に装着せずに隣接して配置した状態で、干渉部材300を用いて装着部20を引込位置に変更させることができる。このとき、干渉部材300が移動しながら引っ掛けフック320を基準として留め具310が多少上昇移動して引っ掛かることにより、プリンタカバー70が一部上昇して下部本体12に完全に締結されることができる。
【0461】
一方、本実施例の場合、上述の第22、23実施例と異なって、プリンタカバー70が下部本体12に引っ掛かっているため、干渉部材300の操作後にプリンタカバー70の取り外しが可能である。
【0462】
図56及び図57は本発明の第25実施例による携帯型プリンタの側面図であり、図58は本発明の第25実施例による携帯型プリンタの平面図である。また、図59は本発明の第25実施例による携帯型プリンタの側面図であり、図60は本発明の第25実施例による携帯型プリンタの平面図であり、図61図63は本発明の第25実施例による携帯型プリンタの斜視図である。
【0463】
なお、図56図58は上部本体11が下部本体12に結合された状態であり、図59図63は上部本体11が取り外された状態である。また、図64は本発明の第25実施例による携帯型プリンタのキャリッジの部分側面図である。
【0464】
また、図65は本発明の第25実施例による携帯型プリンタのプリンタカバーの斜視図であり、図66及び図67は本発明の第25実施例による携帯型プリンタのプリンタカバーの側面図である。
【0465】
また、図68は本発明の第25実施例による携帯型プリンタの部分斜視図であり、図69は本発明の第25実施例による携帯型プリンタの内部斜視図であり、図70は本発明の第25実施例による携帯型プリンタの内部側面図である。
【0466】
図56図70を参照すると、本発明の第25実施例による携帯型プリンタ1は上述の実施例に比べて、本体10に識別部12Aをさらに含む。
【0467】
識別部12Aは上述の第1実施例において分離ボタン13Cを通じて説明した一部の機能を具現する構成であってもよい。例えば、識別部12Aは本体10の移動方向を案内し、本体10のプリンティング開始位置を肉眼で確認できるようにする。
【0468】
特に、識別部12Aはノズル33からプリンティング物質が噴射される部分に対応して形成され、プリンティング開始位置及びプリンティング領域を案内することができる。即ち、識別部12Aはノズル33と同じまたは類似する幅を有するように設けられて、プリンティング物質がプリントされる領域の幅に対応する大きさを有することができる。従って、ユーザは識別部12Aの位置及び大きさに基づいてプリントされる位置と大きさなどを予想しながら使用することができる。
【0469】
識別部12Aは下部本体12などから外側に一定の高さだけ突出してもよく、ユーザは本体10を把持する際に識別部12Aを指などで触ってプリンティング開始地点及びプリンティング方向などを認識することができる。
【0470】
識別部12Aは第1実施例でも述べたように、発光による案内を具現することができる。即ち、識別部12Aは内部に設けられるLEDなどの光源から発生する光を外部に伝達する構造や材質からなり、プリンティング開始時またはプリンティング中に発光を利用してプリンティング状態を案内することができる。
【0471】
識別部12Aが発光でプリンティング状態を案内する機能は電源ボタン13Bによっても具現されることができる。ユーザが本体10を把持した状態において識別部12Aは指などで覆われる可能性があることを考慮して、電源ボタン13Bなどは識別部12Aを補助するように設けられてもよい。
【0472】
また、本実施例は、図59を参照すると、下部本体12または上部本体11のうち少なくとも何れか1つには引っ掛け具24が設けられてもよい。引っ掛け具24は逆L字状などの断面からなって分離方向への動きを制限する形態を有する。
【0473】
引っ掛け具24は分離ボタン13Cと一体に連結されてもよく、分離ボタン13Cが押されることによって引っ掛け具24が図59を基準として水平移動することができる。下部本体12に設けられる引っ掛け具24に対応して上部本体11にも引っ掛け具(不図示)が設けられてもよいが、上部本体11の引っ掛け具は逆三角形の形状を有し、上部本体11が下部本体12に締結されるとき、上部本体11の引っ掛け具の傾斜面が下部本体12の引っ掛け具24を弾性的に押し出すことができる。
【0474】
その後、上部本体11の引っ掛け具が下部本体12の引っ掛け具24を越えると上部本体11と下部本体12の締結が完了する。このとき、下部本体12に設けられる分離ボタン13Cを押すと、下部本体12の引っ掛け具24が水平移動しながら上部本体11の引っ掛け具と上下がずれるようになり、上部本体11が下部本体12から引っ掛かることなく分離されることができる。
【0475】
以下では、図60図64を参照して本実施例においてカートリッジ31が分離される方式を説明する。
【0476】
他の実施例で説明したように、本体10内にはカートリッジ31を収容するキャリッジ30が内蔵されてもよい。例えば、カートリッジ31は凹凸構造を通じてキャリッジ30内に挿入されて嵌合され、装着部20上においてノズル33が適正位置に整列されることができる。
【0477】
また、カートリッジ31はキャリッジ30から分離できるように設けられてもよい。例えば、本実施例はレバー34を利用してカートリッジ31の分離を具現することができる。レバー34はキャリッジ30内で回転できるように設けられる。レバー34は回転中心点から遠い一側がユーザによって容易に持ち上げられるように面積が拡張された形状であってもよい。キャリッジ30及び下部本体12などはレバー34の少なくとも一部を収容するために部分的に陥没した形状を有する。
【0478】
レバー34にはリフト部341が設けられてもよい。リフト部341に関連してカートリッジ31には段差311が設けられてもよく、リフト部341は段差311の下部に配置される。リフト部341はレバー34の回転中心点から離隔した位置に設けられ、レバー34がユーザによって回転すると、リフト部341は上方に移動することができる。この場合、リフト部341がカートリッジ31の段差311を上部に押し上げるため、カートリッジ31はキャリッジ30内で上方に上昇する。
【0479】
ただし、キャリッジ30を安定して上昇させるために、レバー34は少なくともカートリッジ31の両側を取り囲む形態のコの字またはロの字状を有し、リフト部341はカートリッジ31の段差311に対応して一対で設けられてもよい。
【0480】
以下、図面を用いてカートリッジ31の分離方法を説明する。まず、図60及び図61はレバー34が収納された状態であって、カートリッジ31がキャリッジ30内に完全に締結された状態を示す。一方、図62はレバー34を上方に一定角度回転させたものであり、図62には見えないリフト部341がカートリッジ31を一定高さだけ上昇させる。
【0481】
その後、図63のようにユーザがレバー34をさらに回転させると、リフト部341がカートリッジ31を十分に上昇させ、カートリッジ31はキャリッジ30から分離が容易な状態となる。
【0482】
逆に、カートリッジ31を装着する際、ユーザは新しいカートリッジ31をキャリッジ30内に装着させた後、レバー34を回転させることができる。ここで、レバー34はカートリッジ31の上面の周縁の少なくとも一部を押す構造であってもよい。または、ユーザはレバー34の回転の代わりにカートリッジ31を押すことができ、このとき、カートリッジ31の段差311がレバー34のリフト部341と干渉してカートリッジ31が下降することによってレバー34が回転することができる。
【0483】
カートリッジ31が完全にキャリッジ30内に入ると、カートリッジ31はキャリッジ30に設けられる引っ掛け片35によって引っ掛かることができる。引っ掛け片35はレバー34の回転中心とは反対側またはその他の位置に設けられてもよく、弾性変形可能な材質または形態からなってもよい。
【0484】
引っ掛け片35はカートリッジ31の分離を制限する構成であってもよく、一方、レバー34はカートリッジ31の分離を誘導する構成であってもよい。レバー34の回転時にカートリッジ31は上昇しながら引っ掛け片35を押し出して引っ掛け片35との引っ掛かりが自然に解除されることができる。逆に、カートリッジ31をキャリッジ30内に入れるときには、カートリッジ31が下降しながら引っ掛け片35を押し出した後、引っ掛け片35に引っ掛かることができる。
【0485】
さらに、本実施例は、レバー34の回転ピン342を通じてレバー34の回転に対する利便性を向上させることができる。レバー34の回転ピン342は頭の部分の断面が拡大された釘のような形状を有し、キャリッジ30を貫通してレバー34の回転中心点をなす。このとき、キャリッジ30は回転ピン342が貫通する第1部分301は円形からなるが、回転ピン342の頭の部分を囲む第2部分302は円弧に非円形部分302Aが組み合わさった形状(部分的に切り取られた円形など)からなってもよい。
【0486】
図64に示すように、回転ピン342は少なくとも頭の部分が開いた形態で設けられる。ここで、回転ピン342の頭の部分は開こうとする弾性力を有することができる。
【0487】
図64は、レバー34が下部本体12内に収納された状態でカートリッジ31がキャリッジ30に結合された状態を示す。このとき、回転ピン342の頭の部分は弾性力によって開くが、回転ピン342の弾性力はキャリッジ30の第2部分302における非円形部分302Aとは干渉しない。
【0488】
一方、カートリッジ31を分離するためにレバー34を回転させると、開いていた回転ピン342の頭の部分のうち少なくとも一側が第2部分302の非円形部分302Aによって加圧されて回転ピン342で開いていた頭の部分が縮まり、回転が多少抑制される。その後、レバー34を十分に回転させると、回転ピン342は第2部分302の非円形部分302Aを通過した後、弾性力によって開いた状態に戻る。
【0489】
このように本実施例では、レバー34の回転過程において、レバー34の回転ピン342がキャリッジ30の干渉を受ける。即ち、レバー34は収納状態で持ち上げられるときにキャリッジ30の干渉を受け、逆に十分に持ち上げられた状態で再び収納状態に向かって回転するときキャリッジ30の干渉を受ける。
【0490】
これにより、レバー34は収納状態またはカートリッジ31を分離するために十分に回転した状態を最も安定的に保持することができ、レバー34の不要な回転が抑えらえる。
【0491】
以下では、図65図68などを参照して本実施例のプリンタカバー70を説明する。なお、図68の(A)はプリンタカバー70が取り外された携帯型プリンタ1を一側から見た様子を示しており、図68の(B)はプリンタカバー70が取り外された携帯型プリンタ1を他側から見た様子を示す。
【0492】
本実施例のプリンタカバー70は本体10に対して着脱できるように設けられてもよく、内カバー(符号不図示)及び外カバー(符号不図示)などを含んで二重構造で作製されてもよい。
【0493】
このとき、内カバーなどにはフック71が設けられる。フック71は本体10または装着部20などに引っ掛かってプリンタカバー70を本体10に結合させることができる。フック71はプリンタカバー70の両端に設けられてもよいが、1つ以上が制限されない位置に備えられてもよい。フック71と締結のために、装着部20にはフック71に対向する位置に引っ掛け溝12Bが設けられてもよい。
【0494】
フック71は弾性アーム状に設けられて弾性締結を具現することができる。フック71はプリンタカバー70を本体10に結合する過程で装着部20によって外側に開くように弾性変形され、引っ掛け溝12Bの位置から元の状態に復元され、引っ掛け溝12B内に引っ掛かる。
【0495】
このとき、フック71のうち少なくとも一側は外側に突出して設けられ、ユーザによって変更できるように設けられる。従って、本体10に結合されたプリンタカバー70を分離する場合、ユーザは外側に突出したフック71を弾性変形させて該当フック71を引っ掛け溝12Bから離脱させることができる。この場合、プリンタカバー70において変形したフック71が位置した一側は装着部20から分離されるため、その後、プリンタカバー70の他側に対する分離が容易に行われることができる。
【0496】
プリンタカバー70の強固な締結のために、フック71及び引っ掛け溝12Bは一対で備えられてもよい。ただし、一対のフック71は非対称状であってもよく、これにより本体10に対するプリンタカバー70の結合方向を案内することができる。このため、プリンタカバー70に設けられるシーリング部72がノズル33を適切にカバーできるようにする。これについては後述する。
【0497】
プリンタカバー70はノズル33などを密閉するためのシーリング部72を備える。ノズル33はプリンティングのためのプリンティング物質を吐出する箇所であり、プリンティング物質が乾くのを防ぐために密閉されることが好ましい。
【0498】
従って、プリンタカバー70はシーリング部72を設け、プリンタカバー70が本体10に締結されるときノズル33を一次的に密閉させることができる。このために、シーリング部72は少なくとも一部分が弾性材質からなってもよく、ばねなどの弾性体(不図示)によってノズル33に向かう方向に弾性力を受けることができる。
【0499】
装着部20に設けられるノズル33は装着部20の外面上において左右非対称の位置に設けられてもよい。その場合、ノズル33を密閉するシーリング部72もプリンタカバー70の平面上において非対称の位置に設けられる。
【0500】
ここで、ノズル33とシーリング部72を互いに当接させるために、上述したように一対のフック71を非対称に設けることができる。即ち、非対称に設けられるフック71により、本体10に対するプリンタカバー70の結合方向が一方向に制限されるため、プリンタカバー70が本体10に結合されるときシーリング部72は常にノズル33と対向することができる。
【0501】
プリンタカバー70にはピン73が設けられる。ピン73は装着部20に設けられるホール25に挿入されてもよい。このため、プリンタカバー70はフック71により装着部20に締結された状態で揺れが抑えられることができる。プリンタカバー70にホール25が設けられ、装着部20にピン73が設けられることもできる。また、プリンタカバー70にピン73とホール25の両方が設けられ、装着部20に反対の構成が配置されてもよい。ピン73とホール25を利用すると、プリンタカバー70と装着部20の締結方向が制限されることができる。
【0502】
以下では、図69及び図70を参照して本実施例のプリンティング調整部100について説明する。
【0503】
本実施例は第5実施例などで説明したプリンティング調整部100を備えることができる。即ち、プリンティング調整部100は弾性部材110と操作部材120を含み、操作部材120は操作ボタン121及び操作ボタン121に連結されたカム122を含んでもよい。
【0504】
さらに、本実施例は操作ボタン121にグルーブ1211を設け、グルーブ1211に当接する弾性突起123を備えてもよい。グルーブ1211は操作ボタン121に複数個設けられ、グルーブ1211は弾性突起123と協力して操作ボタン121の状態を拘束することができる。
【0505】
弾性突起123は本体10の一定位置に固定設置されてもよく、操作ボタン121が装着部20を突出位置または引込位置に切り替えるたびに選択的にグルーブ1211と弾性突起123が噛み合うことができる。
【0506】
従って、グルーブ1211と弾性突起123は、装着部20が突出位置にあるときまたは装着部20が引込位置にあるとき操作ボタン121の位置を保持させることができる。即ち、グルーブ1211及び弾性突起123は装着部20の昇降のための操作ボタン121の操作時に必要な外力の下限を設定することができる。
【0507】
ただし、操作ボタン121がグルーブ1211と弾性突起123の引っ掛けに耐えて移動すると、操作ボタン121が装着部20の一部分に衝突して騒音が発生することができる。これを解消するために、本実施例は操作ボタン121の周辺に弾性パッド124を備えることができる。
【0508】
弾性パッド124は、装着部20を突出位置または引込位置に切り替えるために操作ボタン121を位置移動させるとき、操作ボタン121の端部と当接して衝撃を低減させる。このため、弾性パッド124はシリコンなどの弾性材質からなってもよく、操作ボタン121の操作時に発生する騒音を減らし、操作ボタン121と装着部20との衝突を抑えて耐久性を向上させることができる。
【0509】
弾性パッド124は装着部20に設けられるが、操作ボタン121の両側に設けられて操作ボタン121が一側または他側に移動するとき操作ボタン121を衝撃から保護することができる。
【0510】
本発明は上述した実施例に限定されず、上記実施例の少なくとも2つ以上を組み合わせたものや上記実施例の少なくとも何れか1つと公知技術を組み合わせたものを新たな実施例として含むことができる。
【0511】
以上、本発明を具体的な実施例を通じて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有する者によりその変形や改良が可能であることは明らかである。
【0512】
本発明の単なる変形ないし変更はすべて本発明の領域に属し、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲によって明らかになるであろう。
【符号の説明】
【0513】
1 携帯型プリンタ
10 本体と
20 装着部
21 ローラ
31 カートリッジ
33 ノズル
100 プリンティング調整部
図1
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図3
図4
図5
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図9
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図12
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図14(A)】
図14(B)】
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図69
図70
【国際調査報告】