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特表2024-544503廃棄物を収集および圧縮処理するための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】廃棄物を収集および圧縮処理するための装置
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/14 20060101AFI20241126BHJP
   B09B 3/32 20220101ALI20241126BHJP
   B30B 9/30 20060101ALI20241126BHJP
   B30B 1/00 20060101ALI20241126BHJP
   B65F 1/06 20060101ALI20241126BHJP
   B65F 1/10 20060101ALI20241126BHJP
   B65F 1/16 20060101ALI20241126BHJP
   B65F 1/00 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
B65F1/14 Z
B09B3/32
B30B9/30 D
B30B1/00
B65F1/06 Z
B65F1/10
B65F1/16
B65F1/00 101
B65F1/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527082
(86)(22)【出願日】2022-10-14
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 EP2022078628
(87)【国際公開番号】W WO2023078655
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】21206532.0
(32)【優先日】2021-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524168851
【氏名又は名称】デーエルエル ゲーベーエル
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100216105
【弁理士】
【氏名又は名称】守安 智
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・ヨゼフ・ルカス
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・クリストフ・ダベンポート
(72)【発明者】
【氏名】アンドレイ・フォン・シュテンバッハ・パイツィアク
【テーマコード(参考)】
3E023
4D004
4E090
【Fターム(参考)】
3E023AA12
3E023AA14
3E023AA19
3E023GA05
3E023GB04
3E023GC05
3E023GD03
3E023HA01
3E023HA05
3E023KA10
3E023MA00
3E023MC03
4D004AA01
4E090AB01
4E090BA01
4E090CA10
4E090HA10
(57)【要約】
本発明は、廃棄物を収集および圧縮処理するための装置、特に廃棄物容器に関する。本発明はまた更に、廃棄物を収集および圧縮処理するための方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物を収集および圧縮処理するための装置(1)であって、
a)廃棄物袋を収容するための容器(2)であって、側壁(3)、内部にある可動ベースプレート(4)、および開口部(6)にある第1の封止体(5)を含む、容器と、
b)第2の封止体(8)を有するカバー(7)であって、
・廃棄物袋を内部に入れるために容器(2)の開口部(6)にアクセス可能となるように容器(2)の開口部(6)に対する開位置にすることができ、
・カバー(7)が容器(2)の開口部と能動的に相互作用し、その結果、容器(2)の内部に入れられた廃棄物袋を第1の封止体(5)と第2の封止体(8)との間でカバー(7)に対して気密に封止できるように容器(2)の開口部(6)に対する閉位置にすることができるように構成および配置されている、カバーと、
c)圧縮空気を生成するための手段(9)と、
d)負圧を生成するための手段(10)と、
e)カバーが閉位置にあるときに容器(2)の内部に入れられた廃棄物袋を熱封止するための手段(11)であって、容器の開口部(6)におよび/またはカバー(7)上に位置する、手段と、を含み、
カバー(7)は吸引開口部(12)を有し、該吸引開口部はカバー(7)上に、閉位置において、容器(2)の内部に入れられた廃棄物袋の内部から負圧を生成するための手段(10)によって気体雰囲気を部分的に吸引できるように配置されており、
開口部(6)が閉じられると容器(2)は気密に封止され、
容器のベースプレート(4)は側壁(3)に対して、および閉位置ではカバー(7)の方向に、移動可能であり、
該装置(1)は側壁(3)に対してベースプレート(4)を移動させるための手段(14)を有し、
容器(2)は圧縮空気用の入口ポート(15)を有し、該入口ポートは入口弁(16)によって制御され、圧縮空気を生成するための手段(9)によって供給される圧縮空気を充填可能であることを特徴とする、前記装置。
【請求項2】
カバー(7)は廃棄物袋を穿孔するための手段(21)を含む、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
ベースプレート(4)を移動させるための手段(14)は、圧縮空気を生成するための手段(9)によって供給される圧縮空気によって駆動される、請求項1または2に記載の装置(1)。
【請求項4】
ベースプレート(4)を移動させるための手段(14)に使用される圧縮空気を、入口弁(16)によって制御される入口ポート(15)にも送達できるように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項5】
ベースプレートを移動させるための手段(14)は空圧で動作し、好ましくは1つもしくは複数の空圧シリンダまたは1つもしくは複数の空圧ベローズである、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項6】
カバー(7)内には負圧を生成するための手段(10)、好ましくは真空ポンプが配置されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項7】
負圧を生成するための手段(10)はフィルタ、好ましくはカーボンフィルタ、および/または液体センサを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項8】
カバー(7)は容器の内部にUV光を照射するための手段を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項9】
容器の開口部(6)上に廃棄物袋を取り付けるための手段(17)、好ましくはクランプフレームを有する、請求項1~8のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項10】
廃棄物袋の機械的圧縮と該廃棄物袋の外部空気圧負荷とを同時に行いながら、廃棄物を収容した廃棄物袋から気体雰囲気の一部を吸引する工程を含む、廃棄物を収集および圧縮処理するための方法。
【請求項11】
廃棄物袋の機械的圧縮と該廃棄物袋の外部空気圧負荷とを同時に行いながら、廃棄物を収容した廃棄物袋から気体雰囲気の一部を吸引する工程の前に、廃棄物袋の機械的圧縮のみが行われる工程が最初に実行され、続いて廃棄物袋から気体雰囲気の第1の部分の追加の吸引が行われる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
廃棄物袋の機械的圧縮と該廃棄物袋の外部空気圧負荷とを同時に行いながら、廃棄物を収容した廃棄物袋から気体雰囲気の一部を吸引する工程の前に、廃棄物袋は該袋の一部または該廃棄物袋の別の部分を押圧することによって該一部または該部分によって封止され、廃棄物袋の該一部または廃棄物袋の別の部分が穿孔され、穿孔されたポートを通して廃棄物袋から気体雰囲気の一部が吸引される、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
廃棄物袋からの気体雰囲気の一部の吸引中または吸引後に熱封止によって廃棄物袋を封止する工程を更に含む、請求項10~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1から9のいずれか1項に記載の装置が使用される、請求項10~13のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物を収集および圧縮処理するための装置、特に廃棄物容器に関する。本発明は特に、請求項1の包括的な記載の特徴を有する装置に関する。本発明はまた更に、廃棄物を収集および圧縮処理するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術において廃棄物を収集および圧縮処理するための装置が知られている。特許文献1には、台所廃棄物を圧縮処理する装置が開示されている。この装置では、運び込まれた廃棄物はポンプで空気を吸引することによる大気圧にさらされ、それにより廃棄物が圧縮処理される。
【0003】
特許文献2には、乾燥したごみ、湿気のある廃棄物などを収集および処分するための装置が開示されている。この装置は密閉封止要素で固定されるカバーを有する容器を含み、容器の内部には密閉されたチャンバを形成するスライド可能なピストンがある。廃棄物圧縮処理および液体排出要素、ならびにまた空気および液体吸入要素が更に存在し、これらはチャンバにおよび可撓性容器の内部に連結されている。しかしながら、ピストンはばねによって後退するだけで、廃棄物を能動的に圧縮することはない。
【0004】
特許文献3には、内部に袋と、袋から気体、特に空気を吸引するための真空ポンプとがあり、気体を吸引する前に袋の内部の物質を押圧し、このことによりその物質を圧縮することのできる押圧ユニットを備えた、廃棄物容器、が開示されている。しかしながら、押圧ユニットの詳細は開示されておらず、「下向き」に駆動される押圧プレートが言及されているだけである。同文献には更に、袋を気密に封止するための封止ユニットが開示されている。
【0005】
したがって、先行技術で知られている廃棄物容器では、廃棄物袋を圧縮処理するために実質的に大気圧のみが使用されるか、または不特定の押圧プレートが「下向き」に駆動される。しかしながら、ごみ、廃物、容器などを含む廃棄物に対する空間要件が一般に高く、またおよび圧縮率が低い場合、ごみ、典型的には廃棄物の袋を収集、貯蔵、および処分するために余分なスペースおよび余分な設備の両方が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許第209639A1号
【特許文献2】欧州特許第1498364A1号
【特許文献3】国際公開第2007/076964A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、先行技術の上述した欠点を克服すること、ならびに特に、廃棄物を収集および貯蔵し、可能な限り圧縮処理し、その後クリーンに処分することができ、同時に操作が容易な、廃棄物容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、本発明によれば、廃棄物を収集および圧縮処理するための装置(1)であって、
a)廃棄物袋を収容するための容器(2)であって、側壁(3)、ベースプレート(4)、および開口部(6)にある第1の封止体(5)を含む、容器と、
b)第2の封止体(8)を有するカバー(7)であって、廃棄物袋を内部に入れるために容器(2)の開口部(6)にアクセス可能となるように容器(2)の開口部(6)に対する開位置にすることができ、および、カバー(7)が容器(2)の開口部と能動的に相互作用し、その結果、容器(2)の内部に入れられた廃棄物袋を第1の封止体(5)と第2の封止体(8)との間でカバー(7)に対して気密に封止できるように容器(2)の開口部(6)に対する閉位置にすることができるように構成および配置されている、カバーと、
c)圧縮空気を生成するための手段(9)と、
d)負圧を生成するための手段(10)と、
e)カバーが閉位置にあるときに容器(2)の内部に入れられた廃棄物袋を熱封止するための手段(11)であって、容器の開口部(6)におよび/またはカバー(7)上に位置する、手段と、を含み、ここで、装置において、
f)カバー(7)は吸引開口部(12)を有し、吸引開口部はカバー(7)上に、閉位置において、容器(2)の内部に入れられた廃棄物袋の内部から負圧を生成するための手段(10)によって気体雰囲気を吸引できるように配置されており、
g)開口部(6)が閉じられているとき容器(2)は気密状態であり、
h)容器のベースプレート(4)は側壁(3)に対して、および閉位置ではカバー(7)の方向に、移動可能であり、
i)側壁(3)に対してベースプレート(4)を移動させるための手段(14)が提供され、
j)容器(2)は圧縮空気用の入口ポート(15)を有し、入口ポートは入口弁(16)によって制御され、圧縮空気を生成するための手段(9)によって供給される圧縮空気で負荷される、装置、によって達成される。
【0009】
この目的はまた、廃棄物を収集および圧縮処理するための方法であって、
a)廃棄物を収容した廃棄物袋から気体雰囲気の一部を吸引する工程であって、
b)同時の廃棄物袋の機械的圧縮と、
c)同時の廃棄物袋への外部空気圧負荷とを伴う、工程、を含む、方法、によっても達成される。
【0010】
この方法は本発明に係る装置によって特に有利に実行することができる。
【0011】
装置のおよび方法の有利な構成は、従属請求項の対象である。
【0012】
本発明は、廃棄物の収集および圧縮処理が、圧縮処理が廃棄物袋からの空気の吸引によってだけでなく、特に廃棄物袋の機械的圧縮処理とその空気圧負荷とを同時に追加で行うことによっても行われる場合に、特に有利になる、という知見に基づいている。この結果、単純な手段で廃棄物の空間要件が特に低くなり、したがってリソースが可能な限り最大限に活用されるようになる。
【0013】
ここで本発明を好ましい実施形態によって更に詳細に説明する。
【0014】
本発明による廃棄物を収集および圧縮処理するための装置は、廃棄物袋を収容するための容器を含む。先行技術において典型的な容器が知られており、それらの容器は典型的には実質的に直方体または円筒の形状である。容器は、通常は上面全体であるのが好ましい開口部と、通常は直方体の4つの側壁または円筒の円筒面である側壁と、容器底部と、を含む。本発明によれば、容器は開口部が閉じられているとき気密状態である。このことは、開口部が気密に封止されている場合、側壁と容器底部または容器内部の可動ベースプレートとが、自己完結型の気密空間を形成することを意味する。適切な材料はプラスチックまたは金属材料、特にガラス繊維強化プラスチック材料、例えばGFK30またはGFK40、PEEKプラスチック、PA6、および更にはステンレス鋼またはアルミニウムである。
【0015】
本発明による装置の容器は更に、開口部に、典型的には側壁に垂直な(および容器底部と平行な)容器の上面の表面上に、第1の封止体を有する。封止体は開口部の周囲に沿って配設される、つまり、容器の開口部全体を取り囲んでいる。この封止体は、典型的な廃棄物袋の場合、カバーの第2封止体との適切な相互作用により、開口部の気密な閉鎖を実現することができる。適切な封止体は先行技術で知られている。
【0016】
本発明において封止体が使用される限りにおいて、適切な封止材材料は専門家に本質的に知られており、典型的な材料は、シリコーン、発泡シリコーン、EPDM、NBR、CR、セルラーゴム、発泡ゴム、フルオロエラストマー、例えばViton(登録商標)、アラミド繊維ベースの繊維封止材、例えばKLINGERSIL(登録商標)、PTFE(Teflon(登録商標))、ポリウレタン(Vulkollan(登録商標))、PVC、およびPMMAを含む。第1および第2の封止体の好ましい材料はEPDMおよびシリコーンである。封止および切断電極には、フルオロエラストマー、例えばViton(登録商標)を使用するのが好ましい。
【0017】
好ましい実施形態では、装置は、容器の開口部に廃棄物袋を固定するための手段、好ましくはクランプフレームまたはテンションクランプを有する。このようなクランプフレームは、例えばヒンジによって容器に固定され、容器の開口部全体を取り囲む。したがって開口部にはフレームが折り返されたときに自由にアクセス可能であり、このため廃棄物袋を容器に入れることができ、その場合廃棄物袋は開口部における第1の封止体と接触する。クランプフレームまたはテンションクランプはその後閉じられ、その結果廃棄物袋を容器に固定するための位置をとる。この場合、一実施形態では、廃棄物袋に覆われた第1の封止体は廃棄物袋を固定するための手段によっては覆われていないか、または部分的にしか覆われておらず、特にカバーの第2の封止体と相互作用できるように実質的にアクセス可能なままである。代替の実施形態では、第1の封止体には、廃棄物袋が内部に入れられた場合、廃棄物袋を固定するための手段が廃棄物袋の上で接触し、更に閉位置において、容器開口部にある第1の封止体とカバーの第2の封止体との間に全体が位置する。クランプフレームを使用する利点は、内部に入れられたときに廃棄物袋が既に容器開口部にある第1の封止体の上に整然と位置し、廃棄物袋を固定するための手段、好ましくはクランプフレームまたはテンションクランプによって容器に固定可能なことである。このことにより、カバー上の第2の封止体が閉位置において廃棄物袋と、および必要であれば廃棄物袋を固定するための手段と接触するときに、より良好な封止が保証される。
【0018】
本発明による装置の容器は、典型的には実質的に平面状である可動ベースプレートを内部に有する。本発明によれば、ベースプレートは一種のピストンとして設計され、容器の内部でベースプレートの表面に対して垂直に移動可能に、つまり側壁に沿って変位可能に配置される。一実施形態では、容器のベースプレートは、この場合側壁に対して気密な、第3の封止体によって封止される。この実施形態では、開口部が閉じられると、側壁およびベースプレートは、容器の気密内部空間を形成する。この実施形態では、ベースプレートは好ましくは、圧縮空気がベースプレートの上面の方向に駆動されることを可能にする手段を有する。好ましい代替の実施形態では、容器のベースプレートはこの場合、第3の封止体によって側壁に対して封止されるが気密ではなく、開口部が閉じられたときに、側壁および容器底部が気密容器を形成する。後者の実施形態の利点は、第3の封止体が圧縮空気に対してこれが容器内に供給される時点から気密である必要のないことであり、そうでない場合は使用される材料に高い要件が課されることになる。ベースプレートの下にある入口ポートは、容器の内部に圧縮空気を充填するのに十分なものである。
【0019】
ベースプレートは本質的に側壁に対して移動可能であり、カバーが閉位置にあるときにはカバーの方向(ベースプレートの表面に対して垂直な方向)に移動可能である。このため側壁には適切な案内溝またはストリップを設けることが好ましい。ベースプレートを移動させることで、廃棄物袋を入れることのできるスペースによって画成される容器の容積を小さくすることができる。移動中、第3の封止体(「ベースプレート上の封止体」とも称される)は、上記した実施形態のうちの1つにおいて、典型的には少なくともベースプレートの下で塵芥が侵入可能になるのを防止するために、ベースプレートをそのいずれの位置においても側壁に対して気密に封止する。容器開口部が閉じられると、容器はその結果側壁(これらも気密性がある)によって、および、ベースプレートによってまたは少なくとも容器底部によってのいずれかで、密閉封止される。
【0020】
開口部を閉じた状態で、容器が適用された500ミリバール(内部の絶対圧)の負圧を少なくとも30分間800ミリバール(内部の絶対圧)未満に保持するとき、容器は気密とみなされる。
【0021】
本発明によれば、容器は圧縮空気用の入口ポートを有し、入口ポートは好ましくは入口弁によって制御され、圧縮空気を生成するための手段によって提供される圧縮空気で負荷される。このことにより、気密である容器の内部空間に圧縮空気を注入することができる。容器開口部に廃棄物袋が被せられているとき、および、廃棄物袋を固定するための手段を介してまたは閉位置にあるカバーの第2の封止体を介してのいずれかで廃棄物袋が第1の封止体と相互作用するとき、廃棄物袋と容器との間の空間は気密に封止される。廃棄物袋と容器との間の空間に圧縮空気を導入し、カバーを閉じた状態にすると、その結果廃棄物袋の圧縮、および引いてはその内容物の圧縮処理がもたらされる。本発明によれば、装置は好ましくは、これがベースプレートを移動させるための手段に使用される場合に、入口弁によっても制御される入口ポートへと、およびそれにより容器の内部へと圧縮空気を駆動できるように構成される。
【0022】
ベースプレートを固定および移動させるために、本発明による装置は、ベースプレートを側壁に対して移動させるための手段を有する。ベースプレートを移動させるためのこれらの手段は、一方では容器の容積の最大範囲の位置にベースプレートを保持できるのが通常であるが、いずれにしても、容器の容積を減少させることができるように、ベースプレートをその表面に対して垂直に、および、カバーが閉位置にある状態でカバーの方向へとまたは容器開口部の方向へと、移動させることができる。ベースプレートを移動させるための手段はこの場合、ベースプレートを容器開口部の方向に、好ましくは約50kPa~約1000kPa、好ましくは約100kPa~約800kPa、特に約300kPa~約600kPaの圧縮力で、移動させることが可能である。この力によって、カバーが閉じられると、それにより内容物と一緒に容器に入れられた廃棄物袋を機械的に圧縮することができる。ベースプレートの移動の可能範囲は少なくとも、開口部がカバーによって閉じられた状態で、廃棄物袋を挿入できる空間によって画成される容器の容積を、50%だけ、すなわち最大範囲の50%まで、好ましくは70%だけ、すなわち最大範囲の30%まで、縮小できるようなものであるのが好ましい。ベースプレートを移動させるための適切な手段は例えば、ねじ棒、空気、水、または油を媒体として使用できる液圧シリンダ、好ましくは空圧シリンダまたはベローズである。後者の空圧シリンダまたはベローズは有利には、本発明による装置に含まれる圧縮空気を生成するための手段によって供給可能な圧縮空気によって駆動することができる。移動手段は好ましくは後退要素、例えばらせんばねを含む。後退要素は、廃棄物袋の機械的圧縮処理の完了後に、(カバーから離れる方への)ベースプレートの後退を実行または補助する。後退力は通常は圧縮力よりも小さく、好ましくは約50kPa~約500kPa、好ましくは約100kPa~約300kPaである。ベースプレートを移動させるための手段はこの場合、上で規定した圧縮力と後退力の両方、したがって両者の合力を与えることができるように構成される。
【0023】
本発明による装置は、カバーを更に有する。これは容器の開口部を覆うように構成されており、この目的のために、容器の開口部と相互作用する封止体である第2の封止体を、側部に有する。カバーは装置において、廃棄物袋を挿入するために容器の開口部にアクセス可能となるように、容器の開口部に対する開位置にすることができ、容器の内部に入れられた廃棄物袋を(容器開口部にある)第1の封止体と(カバー上の)第2の封止体との間でカバーに対して気密に封止できるよう、カバーが容器の開口部と能動的に相互作用するように、容器の開口部に対する閉位置にすることができるように構成および配置されている。第2の封止体の範囲はしたがって、実質的に第1の封止体の範囲と、つまり、実質的に容器開口部の範囲と一致する。したがって、廃棄物袋が容器に入れられ、開口部の上に、したがって第1の封止体に被せられる場合、廃棄物袋は、第1の封止体と第2の封止体、妥当な場合は廃棄物袋を固定するための手段との間の閉位置でクランプされ、封止される。それにより廃棄物袋はカバーで閉じられ、袋の内部空間はこの時点でカバー(および実際の袋)にのみ接触している。
【0024】
本発明によれば、カバーは吸引開口部を有し、吸引開口部はカバー上に、閉位置において、容器の内部に入れられた廃棄物袋の内部から負圧を生成するための手段によって気体雰囲気を少なくとも部分的に吸引できるように配置されている。上で概説したように、カバーは、廃棄物袋が廃棄物袋の閉位置において、第1の封止体と第2の封止体、妥当な場合には廃棄物袋を固定するための手段との間でクランプされ、封止されるように構成される。廃棄物袋はこの結果カバーで閉じられ、袋の内部空間はこの時点でカバー(および実際の袋)にのみ接触している。このことにより気体雰囲気を、カバーに設けた吸引開口部を通して廃棄物袋から吸引することができる。このために必要な負圧は、以下で更に規定するような負圧を生成するための手段によって提供される。液体センサは好ましくは、カバー上で吸引開口部の隣に設けられる。このセンサは、廃棄物袋からの液体がカバーに到達した、またはカバー上に吸引された場合に、装置の構成要素を汚染から守るために、吸引プロセスを確実に停止させることができる。
【0025】
本発明による装置は、圧縮空気を生成するための手段を更に有する。適切な手段、例えばポンプまたはコンプレッサが先行技術で知られている。生成可能な圧縮空気は好ましくは、少なくとも1.0*10Pa(100kPa、1バール)の過圧、好ましくは少なくとも2.0*10Pa(200kPa、2バール)の過圧を有する。圧縮空気を、入口ポートを通して容器空間内に導入することができ、ベースプレートを移動させるための手段が空気によって駆動される手段、例えば空圧シリンダまたはベローズである限り、それらのために使用することができる。
【0026】
本発明による装置は、負圧を生成するための手段を更に有する。適切な手段、例えば真空ポンプが先行技術で知られている。生成可能な負圧は好ましくは、少なくとも5.0*10Pa(50kPa、500ミリバール)の絶対圧、好ましくは少なくとも2.0*10Pa(20kPa、200ミリバール)の絶対圧である。真空ポンプはしたがって、容器内部空間内および引いては廃棄物袋内で、500ミリバール、好ましくは200ミリバールの絶対圧を生成できねばならない。負圧は、廃棄物袋から気体雰囲気を吸引するために使用される。装置は好ましくは、カバーに、特にカバーに設けた吸引開口部に負圧を供給するための適切な手段、例えば負圧ホースを有する。負圧を生成するための手段は好ましくは、フィルタ、好ましくはカーボンフィルタ、および/または液体センサを含む。液体センサは、廃棄物袋から液体が吸引された場合に、装置の構成要素を汚染から守るために、吸引プロセスを確実に停止させることができる。
【0027】
一実施形態では、圧縮空気を生成するための手段および負圧を生成するための手段は別々の構造ユニット、例えばコンプレッサおよび別個の真空ポンプである。好ましい実施形態では、圧縮空気を生成するための手段および負圧を生成するための手段は、圧縮空気および負圧を生成するための手段として実装される、すなわち、本発明による装置の1つの構造ユニットとして組み合わされる。例えば、真空ポンプからの排気を、本発明による圧縮空気として直接使用することができる。好ましくは、圧縮空気および負圧を生成するための手段は、真空/圧縮空気ポンプを組み合わせたものである。圧縮空気として排気を直接使用することもできる適切な真空ポンプが先行技術で知られており、例えばダイヤフラムポンプである。
【0028】
本発明による装置は更に、容器の内部に入れられた廃棄物袋を熱封止するための手段を有する。この手段は、容器の開口部におよび/またはカバー上に位置付けることができる。先行技術において、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、またはPLA(ポリラクチド)製の廃棄物袋などのプラスチック袋を熱封止するのに適した手段が知られている。熱封止とは、プラスチックフィルムの複数のシートをまず加熱し、次いで圧力下で一緒にプレスして、それらを恒久的に結合するプロセスを意味する。熱封止のための典型的な手段は加熱電極、特に先行技術で知られており市販されているストリップ電極である。通常はカンタルストリップまたはワイヤが使用される。プロセスに応じて適切な封止温度が使用され、約80℃~140℃の範囲内、例えば、PPおよびPEのような熱可塑性材料では約80℃、PLAフィルムでは最大140℃であり得る。適切な封止時間は約0.1~5秒、好ましくは約0.5~3秒である。封止時間は好ましくは温度制御され、温度制御は先行技術で知られているように、カンタルストリップまたはワイヤの電気抵抗によって決定される。このことにより、完全で緊密な封止部にとって十分な耐久性が確保される。
【0029】
例えばカンタルストリップまたはワイヤの寸法およびプラスチックフィルムを熱封止するための電源を指定するものなど、適切なパラメータが、先行技術で知られている。カンタルストリップまたはワイヤは、プラスチックフィルムが付着するのを防ぐために、PTFE層でコーティングされるのが好ましい。容器の開口部におよび/またはカバー上に位置付けられた手段は、カバーが閉位置にあるとき、容器の開口部を覆って張られた廃棄物袋が、袋の適切な部分、例えば袋の折り返されたフラップ、または別の部分が開口部に被せられたときに、このフラップまたは別の部分を用いて閉鎖および封止可能となるように、配置される。熱封止手段、特にストリップ電極は好ましくは、第1および第2の封止体と実質的に平行に、いずれもカバー上におよび/または容器開口部に配置される。この場合の熱封止手段は好ましくは、廃棄物袋の完全な封止を保証するために、容器開口部の周囲の全周に沿って配置される。このことは熱封止手段、特にストリップ電極によって達成することができ、それらはカバー上に第2の封止体と実質的に平行に、または容器開口部において第1の封止体と実質的に平行に、それぞれ(容器開口部の周囲の)全周に沿って配置される。熱封止手段、特にストリップ電極が、部分的にカバー上に第2の封止体と実質的に平行に、および同時に部分的に容器開口部に第1の封止体と実質的に平行に配置される限りにおいて、容器開口部の周囲でこれらの手段が一緒に実質的に全周に沿って配置され、その結果一緒に全周を確保すれば十分であり、好ましい。全周は、対向する手段に、つまり、一方では第2の封止体と実質的に平行なカバー上におよび他方では第1の封止体と実質的に平行な容器開口部において、少なくとも少し重なりがある場合に保証される。このことにより廃棄物袋の完全な封止が保証される。第1の封止体および第2の封止体に関して、熱封止手段、特にストリップ電極は、封止体によって囲まれたそれぞれのエリア内に配置されるのが好ましい。
【0030】
一実施形態では、本発明による装置は、容器の開口部、およびしたがって内部に入れられた廃棄物袋を覆う別の部分であるフィルムを切り離すための手段を有する。そのような手段、例えば切断刃または引き裂き刃、好ましくは切断電極が、先行技術で知られている。切断電極は上記したような封止に使用されるものと実質的に同じ電極であるが、箔材料が切断されるように封止時間および/または温度だけが増加されている。典型的な温度は約140℃~約150℃であり、時間は約1.5秒~3秒である。
【0031】
本発明による装置は本質的に、様々な廃棄物袋との使用に適しており、熱封止可能なプラスチック袋、例えば、PE(ポリエチレン)およびPP(ポリプロピレン)などのポリオレフィン製の、ならびにPLA(ポリラクチド)などのポリエステル製の廃棄物袋が、本発明による装置とのおよび本発明による方法での使用には好ましい。当技術分野で知られている市販のもの(例えば、ドイツ、オクセンハウゼンのSUDPACK Verpackungen GmbH & Co.KGの「Planova PLA 50」)などの生分解性PLAフィルムで作られる、熱封止可能なプラスチック袋が使用されるのが好ましい。廃棄物袋のフィルムの原料は、EN13432に準拠した堆肥化可能なものであるのが好ましい。
【0032】
好ましい実施形態では、本発明による装置は更に、カバー上に廃棄物袋に穿孔するための手段を有する。これらは通常、第2の封止体によって囲まれたエリア内での穿孔が可能になるように、第2の封止体によって囲まれたエリアの内側に、特にカバー上に配置される。この手段は通常、熱封止手段によって囲まれたエリアの外側にも配置される。本発明によれば、容器の開口部の上に張られた廃棄物袋が、袋の適切な部分、例えば袋の折り返されたフラップ、または別の部分が開口部に被せられたときにそのフラップまたは別の部分によって閉じられるとすぐに、廃棄物袋を圧縮するために、機械的圧縮が生じる、および/または、容器内の圧縮空気が圧縮される、および/または、袋の内部から気体雰囲気が吸引される。しかしながら、廃棄物袋は、袋の適切な部分、例えば袋の折り返されたフラップ、または別の部分を容器開口部に被せることにより、そのフラップまたは別の部分を廃棄物袋に押し付けることによって、既に閉じられており、カバーおよび第2の封止体によって閉位置へと押し込まれているので、空気はもはや袋の内部から逃げることができない。この目的のために、廃棄物袋に穿孔するための手段によって廃棄物袋上に、好ましくは閉鎖タブ、すなわち例えば袋の折り返されたフラップ上に、または別の部分上に、画成された「出口ポート」が作られる。廃棄物袋に穿孔するための適切な手段は例えば、1つまたはそれ以上のスパイクまたは切断刃である。廃棄物袋に穿孔するための手段の使用は好ましくは電気的に制御することができ、したがって恒久的に起動しているものではなく、好ましくは電気的に起動させることができる。例えばこれには、1つもしくは複数の電気で伸長可能なスパイクまたは1つもしくは複数の電気で伸長可能な切断刃が含まれ、これらは後で再び後退する。これは圧縮または吸引の工程の前に起動させることができる。事後にこの手段を後退させることは、廃棄物袋を交換するときに負傷するリスクが低減するという利点を有する。好ましい実施形態では、廃棄物袋に穿孔するための手段は、吸引開口部内に配置されるか、または吸引開口部を貫通して穿孔される。
【0033】
好ましい実施形態では、本発明による装置は、廃棄物袋の閉鎖タブを固定するための手段を含む。廃棄物袋の吸引または封止の前に、容器開口部には、袋の対応する部分、例えば袋の折り返されたフラップ、または別の部分が被せられる。ここでは閉鎖タブとして示されているこの部分の滑りを防止するために、本発明による装置は、廃棄物袋の閉鎖タブを固定するための手段、典型的には1つまたはそれ以上のクランプまたはクランプストリップを含む。これらは好ましくは容器の前側に、例えば容器開口部の下に位置する。廃棄物袋の閉鎖タブを固定するための手段、典型的には1つまたはそれ以上のクランプまたはクランプストリップは、好ましくは、廃棄物袋の閉鎖タブを固定するためのスパイクと相互作用する。スパイクもまた、例えばそれに応じて、容器の前側の容器開口部の下に位置する。好ましくは、例えば同じく容器の前側の容器開口部の直下に、回路ブレーカも設けられ、これらは廃棄物袋の閉鎖タブと相互作用するように、例えば閉鎖タブとの接触によってトリガされるように、配置される。回路ブレーカによりこうして、廃棄物袋の開閉タブが適正に取り付けられているかどうかを確認することが可能になる。後者の場合のみ、封止または切断の工程が行われる。
【0034】
好ましい実施形態では、本発明による装置は更に、カバー上に、容器の内部にUV光(380~100nm)、特にUV-C光(280~100nm)を照射するための手段を有する。廃棄物にUV光、特にUV-C光を照射すると、有害な微生物が減少し不活性化され、それにより腐敗および他の代謝のプロセスが抑制され、その結果臭いの発生が防止される。UV光、特にUV-C光を生成するための適切な照明手段は先行技術で知られており、例えばUV LEDがある。カバーは好ましくはまた、特に不使用の場合の、容器の内部を照射するための手段用の保護装置も含む。適切な保護手段としては、カバー上に位置付けられたUVランプの回転式もしくは旋回式の調光器または遮光具が考えられる。廃棄物袋の機械的圧縮中、カバーは反圧力表面として機能する。保護装置はしたがって好ましくは、容器の内部を照射するための手段の正面に移動する、例えば、展開されるかまたは展開状態を維持し、照射中は、好ましくは照射中にのみ、再び畳まれ、それにより容器の内部への照射経路が解放される。展開された保護装置は好ましくは、容器の方向に向けられたカバーの面と実質的に平面を形成する。保護装置により、特に圧縮中の、汚染および更には照射手段の損傷の、両方を防止することができる。
【0035】
本発明は更に、b)同時の廃棄物袋の機械的圧縮と、c)同時の廃棄物袋への外部空気圧負荷と、を伴って、a)廃棄物を収容した廃棄物袋から気体雰囲気の一部を吸引する工程を含む、廃棄物を収集および圧縮処理するための方法に関する。したがって本発明によれば、廃棄物の体積を減らすために、3つの手段が使用される。第1には、廃棄物袋からの気体雰囲気の吸引である。第2には、気体雰囲気の除去を補助するための、およびとりわけ廃棄物に対するより大きな圧力を可能にする、機械的圧縮である。この理由としては、吸引中には空気柱の1バール(10Pa)の圧力しか作用しないためである。最後に第3には、廃棄物袋の外面に対して圧縮空気を作用させることである。最後の手段はこの場合、「あらゆる方向からの」圧力を可能にする。本発明によれば、これらa)、b)、およびc)の措置は、少なくともプロセスの1つの時点において、同時に実行される。
【0036】
プロセスa)、b)、およびc)で使用される圧力は、上記した装置で指定された圧力と一致するのが好ましい。したがって、工程a)では好ましくは、少なくとも5.0*10Pa(50kPa、500ミリバール)の絶対圧、好ましくは少なくとも2.0*10Pa(20kPa、200ミリバール)の絶対圧の負圧が生成される。工程b)では、廃棄物袋は好ましくは、約50kPa~約1000kPa、より好ましくは約100kPa~約800kPa、特に約300kPa~約600kPaの圧縮力で、機械的に負荷される。工程c)では、廃棄物袋は好ましくは、少なくとも1.0*10Pa(100kPa、1バール)の過圧、好ましくは少なくとも2.0*10Pa(200kPa、2バール)の過圧の圧縮空気で負荷される。本発明による装置は好ましくは、工程a)、b)、およびc)についてこれらの圧力を、特に同時に可能にするように構成される。
【0037】
本発明による方法においては、廃棄物袋からの気体雰囲気の第1の部分の追加の吸引が続くのが好ましい、すなわち圧縮空気の負荷を伴わない、廃棄物袋が機械的にのみ圧縮される第1の工程が、同時の吸引、機械的圧縮、および大気圧負荷の工程a)、b)、およびc)の前に、すなわち、廃棄物袋の機械的圧縮と外部からの廃棄物袋の大気圧負荷とを同時に行う、廃棄物を収容した廃棄物袋から気体雰囲気の一部を吸引する工程の前に、実行される。本発明によれば、とりわけ好ましくは廃棄物袋の大気圧負荷もまた最終的に行われるその前に、廃棄物袋が、好ましくは最初に機械的に圧縮され、その後好ましくは追加で吸引される。
【0038】
本発明による方法においては、好ましくは、廃棄物袋の機械的圧縮と外部からの廃棄物袋の大気圧負荷とを同時に行いながら、廃棄物を収容した廃棄物袋から気体雰囲気の一部を吸引する工程の前に、廃棄物袋が、「廃棄物袋の一部または廃棄物袋の別の部分」(場合によっては単に「部分」と称される)を押圧することにより、その部分によって閉じられ、封止される。この時点で廃棄物袋からはこれ以上空気が抜けなくなったので、上記のように、閉鎖タブに1箇所穿孔を行う。今や穿孔開口部を通って気体雰囲気が抜け出すことが可能であり、必要であれば、気体雰囲気の一部を廃棄物袋から吸引することができる。
【0039】
本発明による圧縮および吸引による廃棄物体積の減少に続いて、典型的には、好ましくは廃棄物袋からの気体雰囲気の一部の吸引中または吸引(直)後に、閉鎖タブを用いた熱封止によって廃棄物袋を封止する工程が続く。
【0040】
本発明によれば、上で詳細に記載したように、本発明による装置を本発明による方法に有利に使用することができ、本発明による方法はしたがって、上記したような本発明による装置を使用して実行される。特に、可動ベースプレートは廃棄物袋の機械的圧縮を可能にし、その場合、廃棄物袋を側壁に対して閉位置にあるカバーの方向へと移動させることができ、その結果容器の容積を減らすことができる。その後、好ましくはベースプレートからの機械的圧縮圧力を維持しながら、廃棄物を収容した廃棄物袋からカバーを通して、気体雰囲気の一部を吸引することができる。最後に、圧縮空気を生成するための手段によって供給される圧縮空気が、好ましくはベースプレートからの圧縮圧力を維持しながらおよび/または吸引を維持しながら、例えば入口弁によって制御される容器の入口ポートを通して注入され、廃棄物袋はその結果更に圧縮される。このことにより廃棄物の最大限の圧縮が達成される。廃棄物袋内の廃棄物は最終的にシュリンク包装して処分することができる。
【0041】
ここで本発明を図面に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明による装置の概略図である。
図2】本発明による装置の背面側の概略図である。
図3】容器を伸長させた本発明による装置の概略図である。
図4】本発明による装置の2つの容器の概略図である。
図5】クランプフレームが開いた状態の、本発明による装置の2つの容器の概略図である。
図6】本発明による装置の2つの容器の背面側の概略図である。
図7】本発明による装置の2つの容器の詳細図である。
図8】容器側壁を有さない本発明による装置の2つの容器の概略図である。
図9】容器側壁を有さずベースプレートを有さない、本発明による装置の2つの容器の概略図である。
図10】ベースプレートを移動させるための手段を伸長させた、容器側壁を有さない本発明による装置の2つの容器の概略図である。
図11】ベースプレートのない状態でベースプレートを移動させるための手段を伸長させた、容器側壁を有さない本発明による装置の2つの容器の概略図である。
図12】伸長位置における本発明による装置の2つのカバーの概略図である。
図13】本発明による装置の2つのカバーの詳細図である。
図14】背面側からの本発明による装置の2つのカバーの詳細図である。
図15】本発明による装置の詳細図である。
図16図15に示した断面A-Aを示す図である。
図17図16の断面A-Aの詳細図Bである。
図18図16の断面A-Aの詳細図Cである。
図19図16の断面A-Aの詳細図Bである。
図20図16の断面A-Aの詳細図Cである。
図21】本発明による装置の2つの容器の詳細図である。
図22】本発明による装置の2つの容器の詳細図である。
図23図22の本発明による装置を通る断面図である。
図24図23の詳細図である。
図25図23の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
例えばキッチンユニットとして適した、前面パネルと制御要素とベースボードとを有するベースユニットとして具現化された、本発明による装置(1)が図1に示されている。側部引き出しランナで固定された伸長可能な中間部分は容器ユニットを含み、制御要素を有する上側部分はカバーユニットを含み、このカバーユニットも、操作上の目的で引き出されるように設計されるのが好ましい。
【0044】
図2には、例えばキッチンユニットとして適した、ここでも前面パネルとベースボードとを有するベースユニットとして設計された、本発明による装置(1)が、背面側から示されている。背面側からは、ここではコンプレッサとして示されている、圧縮空気を生成するための手段(9)と、ここでは真空ポンプとして示されている、負圧を生成するための手段(10)とを見ることができる。これらの手段はいずれも容器ユニット内に配設される。活性炭フィルタ(19)はここでは真空ポンプの上方に取り付けられている。圧力/負圧ラインは示されていない。
【0045】
図3には、例えばキッチンユニットとして適した、ベースボードと制御要素とを有するベースユニットとして設計された、図1に示す本発明による装置(1)が示されている。前面パネルは図示されていない。容器ユニットを含む中央部分は、側部引き出しランナによって引き出された状態で示されている。カバーユニットを含む制御エレメントを備えた上側部分は後退位置で示されている。容器ユニットは、それぞれの側壁(3)および開口部(6)を有する、2つの容器(2)を含む。第1の封止体(5)は各容器の開口部に設けられている。
【0046】
図4は、本発明による装置(1)の2つの容器の詳細図を示す。容器は実質的に、側壁(3)と容器底部(ここでは見えない)とから形成されている。可動ベースプレート(4)は容器の内部に位置付けられる。第1の封止体(5)は各容器の開口部(6)に設けられている。熱封止手段(11)は開口部(6)にあるストリップ電極として具現化されるが、開口部(6)の円周の約3分の1にわたるに過ぎない。ここでは図示していないカバー上の対応する電極(図12を参照)によって、開口部の周囲の全周にわたる熱封止手段(11)が完成する。このことにより、封止中に廃棄物袋が完全に封止されることが保証される。別法として、ストリップ電極を容器開口部の周囲の全周に沿って配設することもできる。熱封止手段用の制御ユニット(11a)は、開口部(6)またはカバー(7)にある熱封止手段(11)に電力を供給する。ベースプレート上の封止体(13)(「第3の封止体」とも称される)は、上で詳細に記載した実施形態において、好ましくは少なくともベースプレート(4)の下で塵芥が場合によっては侵入可能になるのが防止されるように、側壁(3)に対するベースプレート(4)を、その全ての位置において気密に封止する。容器開口部(6)が閉じられると、容器はその結果側壁(3)(これらにも気密に作られている)によって、および、ベースプレート(4)によってまたは少なくとも容器底部(18)(ここでは図示せず、例えば図9を参照されたい)によってのいずれかで、密閉封止される。圧縮空気は、制御された圧縮空気入口弁(16)を介して、入口ポート(15)を通って容器の内部に入ることができる。この圧縮空気は、カバーが閉位置にあり、廃棄物袋が第1の封止体(5)を押圧しているときに、容器内部(およびベースプレートの上方)に配置された廃棄物袋内の廃棄物を圧縮するために使用される。封止体(13)が気密に作られている場合、圧縮空気はベースプレートの上方にある容器の内部空間に注入される。ここではクランプフレームとして設計され、閉位置で示されている固定手段(17)は外側で開口部(6)を取り囲み、廃棄物袋(ここでは図示せず)が(クランプフレームが開いた状態で)内部に入れられると、廃棄物袋をクランプし、それによりこれを容器に固定することができる。固定手段(17)は封止体(5)を部分的にしか覆っておらず、この図では手前に示されている開口部(6)の端部のところである。この領域内に、本発明の好ましい実施形態による固定手段(17)を使用して、穿孔用の凹部(25)が形成される。クランプフレーム(17)を開いた状態で内部に入れられた廃棄物袋は、クランプフレームによって第1の封止体(5)の上でクランプされる。第1の封止体(5)を覆っている間にクランプフレームによって形成されるのが好ましい穿孔凹部(25)がなければ、封止のために廃棄物袋を覆うときに閉鎖タブ(廃棄物袋の一部または別の部分)と廃棄物袋が互いに直接重なって存在することになり、そのため、穿孔手段(21)によって閉鎖タブを穿孔できないか、または場合によると選択的にしか穿孔できない可能性がある。穿孔凹部(25)はしたがって穿孔手段(21)から廃棄物袋を保護し、このため穿孔手段(21)は、気体雰囲気を吸引するため、および/または、廃棄物袋の内部から気体雰囲気が抜け出すことを可能にするために、閉鎖タブのみを穿孔できる。このことは図17を用いてより詳細に説明される。
【0047】
図5は、図4に対応する本発明による装置(1)の容器(2)の詳細図を示すが、ここではクランプフレームとして設計されている固定手段(17)が、開位置に示されている点が異なる。この位置では、廃棄物袋(ここでは図示せず)を開口部(6)を通して容器の内部に入れることができる。
【0048】
図6は、背面側からの、本発明による装置(1)の容器(2)の詳細図を示す。容器(2)は側壁(3)と容器底部(ここでは見えない)とを含み、開口部(6)を有する。ここではクランプフレームとして設計され閉位置で示されている固定手段(17)は外側で開口部(6)を取り囲み、廃棄物袋(ここでは図示せず)が(クランプフレームが開いた状態で)内部に入れられると、廃棄物袋をクランプし、それによりこれを容器に固定することができる。特に装置が例えばキッチンユニットとして適したベースユニットとして構成される場合に、本発明による装置(1)内の空間を有利に使用するために、ここではコンプレッサとして示されている圧縮空気を生成するための手段(9)と、ここでは真空ポンプとして示されている負圧を生成するための手段(10)とが、容器の後方の装置の容器ユニット内に配置される。活性炭フィルタ(19)はここでは真空ポンプの上方に取り付けられている。コンプレッサの下方には、熱封止手段用の制御部(11a)が配置されている。
【0049】
図7は、本発明による装置(1)の容器(2)の内部の詳細図を示す。中で廃棄物袋が延びることのできる容器(2)の領域は、側壁(3)と、ここでは「高伸長」位置で示されている、可動ベースプレート(4)とによって限定される。第1の封止体(5)は、熱封止手段(11)とともに、容器の開口部(6)に配設される。ベースプレート上の封止体(13)は、ベースプレート(4)を側壁(3)に対して気密に、または、好ましくは少なくともベースプレート(4)の下で塵芥が侵入する可能性を防止するように、のいずれかで封止する。固定手段(17)は封止体(5)を部分的にしか覆っておらず、ここでは図の手前に示されている開口部の端部のところである。この領域において、本発明の好ましい実施形態によれば、固定手段(17)は、穿孔凹部(25)を形成するためにも使用される。
【0050】
図8は、本発明による装置(1)の容器(2)の内部の詳細図を示す。容器は実質的に、側壁(3)(前方の側壁は図示せず)と容器底部(18)とから形成されている。中で廃棄物袋が延びることのできる容器(2)の領域は、側壁(3)と、ここでは「降下」位置で示されている、可動ベースプレート(4)とによって限定される。ベースプレート上の封止体(13)は、ベースプレート(4)を側壁(3)に対して気密に、または、好ましくは少なくともベースプレート(4)の下で塵芥が侵入する可能性を防止するように、のいずれかで封止する。本発明によるベースプレートを移動させるための手段(14)は好ましくは、ベースプレート(4)をカバーの方向に押すことのできる、ここではベローズとして形成されているスライド要素と、ここではらせんばねとして設計されている後退要素と、を含む。
【0051】
図9は、本発明に係る装置(1)の容器(2)の内部の図8に対応する詳細図を示す。容器は実質的に、側壁(3)(前方の側壁は図示せず)と容器底部(18)とから形成されている。図8と比較すると、ベースプレート(4)が図示されていない。ここでは「降下」位置で示されている、本発明によるベースプレートを移動させるための手段(14)は、好ましくは、ベースプレート(4)をカバーの方向に押すことのできる、ここではホルダによって連結されているベローズとして形成されているスライド要素と、ここではらせんばねとして設計されている後退要素と、を含む。
【0052】
図10には、本発明による装置(1)の容器(2)の内部の図8に対応する詳細図が示されているが、可動ベースプレート(4)が、ベースプレートを移動させるための手段(14)によって「高伸長」位置にされている。本発明に従うのが好ましい、ベースプレートを移動させるための手段(14)は、ベースプレート(4)をカバーの方向に押すことのできる、ここではベローズとして形成されているスライド要素と、ここではらせんばねとして設計されている後退要素と、を含む。後退要素は「高伸長」位置で張力がかけられ、例えば容器を空にした後、すなわち圧縮され封止された廃棄物袋を取り出した後で、ベースプレートを後退させることができる。
【0053】
図11は、本発明に係る装置(1)の容器(2)の内部の図10に対応する詳細図を示す。ベースプレートを移動させるための手段(14)は「高伸長」位置に示されており、ベースプレートは図示されていない。
【0054】
図12には本発明による装置(1)のカバー(7)の詳細図が示されており、ここでは(操作の目的で)引き出しランナによって伸長された位置にある。カバー(7)はカバー上に第2の封止体(8)を含み、この第2の封止体(8)は閉位置において、容器開口部(ここでは図示せず)にある第1の封止体(5)と相互作用する。熱封止手段(11)はストリップ電極として設計されているが、開口部の円周の約3分の2にわたるに過ぎない。ここでは図示していない容器開口部にある対応する電極(例えば図4を参照)によって、開口部の周囲の全周に対する熱封止手段(11)が完成する。このことにより封止中の廃棄物袋の完全な封止が保証される。廃棄物袋から吸引開口部(12)を通して雰囲気を吸引することができる。
【0055】
図13は、ここでは容器の方向で下方から示した、本発明による装置(1)のカバー(7)の詳細図を示す。カバー(7)はカバー上に第2の封止体(8)を含み、この第2の封止体(8)は閉位置において、容器開口部(ここでは図示せず)にある第1の封止体(5)と相互作用する。熱封止手段(11)はストリップ電極として設計されているが、開口部の円周の約3分の2にわたるに過ぎない。廃棄物袋から吸引開口部(12)を通して雰囲気を吸引することができる。吸引開口部(12)には穿孔手段(21)も収容される。保護装置(20)は動作中は隠れるように畳むことができ、それにより照射手段、典型的にはUVランプが、容器の内部に光学的にアクセスできるようになる。UVランプからの光はしたがって、保護装置(20)が側方に移動される、例えば回転されるか、または押されるとすぐに、容器の内部に到達することができる。閉位置において、保護装置(20)は、閉位置では容器方向に向けられているカバー(7)の側面と、実質的に平面を形成する。
【0056】
本発明による装置(1)のカバー(7)は、図1および図3に示すように、装置の通常動作中も後退位置にある。廃棄物を廃棄物袋に入れるために、容器ユニットは通常、図3に示すように伸長され、廃棄物を内部に入れた後で、図1に示すように再び後退する。後退位置では、第2の封止体(8)を有するカバー(7)は通常は降下し、その結果第2の封止体(8)は閉位置において容器開口部にある第1の封止体(5)と相互作用し、廃棄物袋はカバー(7)によって封止される。このことにより廃棄物に起因する不快な臭いが防止され、またこの目的のために、容器ユニットを後退させた後で、カバー上にある容器の内部を照射するための手段によって、廃棄物に追加のUV光を照射することができる。一実施形態では、照射は、廃棄物を内部に入れた後、および/または雰囲気の一部がごみ袋から吸引された後で、容器ユニットを後退させるごとに行われる。
【0057】
図14は、ここでは上方から示した、本発明による装置(1)のカバー(7)の詳細図を示す。廃棄物袋から吸引開口部(12)を通して雰囲気を吸引することができる。通常であれば、吸引開口部とUVランプ(26)と保護装置(20)とをハウジングが囲い込んでいるが、それは図示していない。廃棄物袋には、吸引開口部(12)を通して、ここでは刃として示されている穿孔手段(21)によって穿孔することができ、その結果半円形の切断領域が得られる。手前に示されているカバー上にはUVランプ(26)および保護装置(20)は見えておらず、通常は保護装置(20)によって埋められる開口部のみが示されている。
【0058】
図15は、図16に示す断面A-Aの位置を説明するために、本発明による装置(1)を上方から概略的に示している。
【0059】
図16図15の断面A-Aを示す。この図には、カバー(7)、UVランプ(26)、および保護装置(20)を有するカバーユニット、ならびに容器開口部の、両方が示されている。ここでは刃として示されている穿孔手段(21)は、吸引開口部(12)を通して突出し、廃棄物袋の一部、または好ましくは廃棄物袋を覆う別の部分に穿孔する。このことが、セクションBを説明する図17および図19に詳細に示されている。容器(2)については、側壁(3)、クランプフレーム(17)、および容器の開口部が示されている。廃棄物袋も、廃棄物袋の一部、または好ましくは廃棄物袋を覆い、したがって容器開口部の上に張られている別の部分とともに示されている。これは図17図20に詳細に示されている。
【0060】
図17は、穿孔および吸引のプロセスの工程に関する、より詳細な図16のセクションBを示す。セクションBは、容器の開口部に第1の封止体(5)を有する容器(2)の上縁部を示す。カバー(7)は閉位置に示されており、カバー上の第2の封止体(8)は、ここではクランプフレーム上に対応する更なる封止体(17a)を含むクランプフレーム(17)の部分の上で、第1の封止体(5)と相互作用する。熱封止手段(11)はカバー上に配置されており、ここではストリップ電極として設計されている。容器の内部には廃棄物袋(23)が入れられ、容器の内部で側壁(3)に当接して置かれている。廃棄物袋は、ここではクランプフレームとして設計されている廃棄物袋を固定するための手段(17)によって、容器開口部の上に、特に容器の開口部にある第1の封止体(5)の上に張られている。セクションBの場合、クランプフレーム(17)は廃棄物袋(23)を第1の封止体(5)上へと直接押し付けるが、その理由は、クランプフレーム(17)がここではクランプフレーム上に更なる封止体(17a)を含んで、第1の封止体(5)の上方に突出しているためである。例えば図4に図示し、図4を用いて説明したように、廃棄物袋を固定するための手段(17)が第1の封止体(5)の上方に突出しない領域では、廃棄物袋を固定するための手段(17)は、廃棄物袋を第1の封止体(5)の上にしか張らせない。所定の充填レベルに達したときに廃棄物袋を封止するために、本発明によれば、廃棄物袋の一部、例えばフラップ、または好ましくは、例えば連続ロールからの、廃棄物袋の別の部分(24)を、容器開口部に被せねばならない。このことは通常、容器ユニットを引き出した状態で手動で行われるが、一部分、例えば、廃棄物袋のフラップ、または好ましくは、例えば連続ロールからの、別の部分(24)を、容器開口部の上に自動的に位置決めする、適切な手段を設けることもできる。このことはまた、容器ユニットが図1に示すような後退位置にある場合にも想定することができる。容器ユニットを本発明による装置(1)内に後退させた後で、カバーは図17に示すように閉位置にされるが、この後退としては、手動または自動によるもの、例えばボタンへの接触によるものを想定し、実行することができる。この場合、カバーの第2の封止体(8)は対応する更なる封止体(17a)を含むクランプフレーム(17)に押し付けられ、この封止体(17a)は第1の封止体(5)に押し付けられる。例えば図4に図示し、図4を用いて説明したように、クランプフレームが第1の封止体(5)の上方に突出しない領域では、クランプフレームは廃棄物袋を第1の封止体(5)の上にしか張らせない。この場合、カバーの第2の封止体(8)は、第1の封止体(5)に直接押し付けられる。いずれの場合も、カバーの第2の封止体(8)は廃棄物袋(23)に対して、廃棄物袋の一部、例えば廃棄物袋のフラップを、または好ましくは別の部分(24)を封止する。この位置では、廃棄物袋の内部は周囲に対して密閉封止されている。しかしながらこのことはまた、この状態では、廃棄物袋の内部から雰囲気を吸引できない、または、廃棄物袋を圧縮することによって廃棄物袋の内部から雰囲気が抜け出すことができないことも意味する。このことを可能にするために、穿孔手段(21)によって廃棄物袋の閉鎖タブに、画成された開口部が作られる。第1の封止体(5)を重ねることによってクランプフレーム(17)によって作られる穿孔凹部(25)は、図17に示すように、廃棄物袋の重なり部分、例えば廃棄物袋のフラップ、または好ましくは別の部分(24)の、選択的な穿孔を可能にする。同じく図17でセクションBに示されているように、本発明の好ましい実施形態によれば、固定手段(17)は、穿孔用の凹部(25)を形成するために使用される。第1の封止体(5)を覆っている間にクランプフレームによって形成されるのが好ましい穿孔凹部(25)がなければ、封止のために廃棄物袋を覆うときに閉鎖タブ(廃棄物袋の一部または別の部分)と廃棄物袋が互いに直接重なって存在することになり、そのため、穿孔手段(21)が閉鎖タブだけを選択的に穿孔することが不可能になる。穿孔凹部(25)はしたがって穿孔手段(21)から廃棄物袋を保護し、穿孔手段(21)はこのため閉鎖タブのみを穿孔することができる。穿孔の完了後、雰囲気の一部を、矢印で示すように吸引開口部(12)を通して廃棄物袋の内部から吸引することができる、または、廃棄物袋を圧縮することにより、実際には廃棄物袋(23)と廃棄物袋の重なり部分、例えば廃棄物袋のフラップもしくは好ましくは別の部分(24)との間に残る吸引スロット(22)を通して、廃棄物袋の内部から雰囲気の一部が抜け出すことができる。
【0061】
図18は、図17における場合の穿孔および吸引プロセスの工程に対応する、より詳細な図16のセクションCを示す。セクションCは、容器の開口部に第1の封止体(5)を有する容器(2)の上縁部を示す。カバー(7)は閉位置で示されており、カバー上の第2の封止体(8)は第1の封止体(5)と相互作用する。熱封止手段(11)は容器上に配置されており、ここではストリップ電極として設計されている。容器内には廃棄物袋(23)が入れられ、容器の内部で側壁(3)に当接して置かれている。廃棄物袋は、ここではクランプフレームとして設計されている廃棄物袋を固定するための手段(17)によって、容器開口部の上に、特に容器の開口部にある第1の封止体(5)の上に張られている。本発明による廃棄物袋を封止するために、廃棄物袋の一部、例えばフラップ、または好ましくは、例えば連続ロールからの、廃棄物袋の別の部分(24)が、容器開口部に被せられる。図18に示すように、図17と対応して、カバーは閉位置にされている。このことによりカバーの第2の封止体(8)は第1の封止体(5)に押し付けられ、カバーの第2の封止体(8)は、廃棄物袋(23)に対して、廃棄物袋の一部、例えば廃棄物袋のフラップ、または好ましくは別の部分(24)を封止する。この位置では、廃棄物袋の内部は周囲に対して密閉封止されている。廃棄物袋(23)と、廃棄物袋の重なり部分、例えば廃棄物袋のフラップまたは好ましくは別の部分(24)との間の、吸引スロット(22)は、熱封止手段(11)と対応する対向する合わせ面との間に残る。
【0062】
図19は、封止プロセスの工程に関する、より詳細な図16のセクションBを示す。図17におけるように、カバーは同じく閉位置に示されているが、廃棄物袋を封止できるように更に降下している。この場合カバーは、第1の封止体(5)を有する容器(2)の上縁部に向かって更に移動され、カバー上の第2の封止体(8)は、ここでは対応する更なる封止体(17a)を含むクランプフレーム(17)の部分を越えて、第1の封止体(5)と更に相互作用する。ここではストリップ電極として設計されている、カバー上に配置された熱封止手段(11)は、この時点で容器開口部の対応する合わせ手面上に直接置かれ、図17にまだ存在している吸引スロット(22)は閉じられる。容器の内部に入れられた廃棄物袋(23)はしたがって、廃棄物袋の一部、例えばフラップが、または好ましくは、例えば連続ロールからの、廃棄物袋の別の部分(24)が接触した状態で、熱封止手段(11)の下にあり、その部分に封止され、それにより封止が完成する。
【0063】
図20は、封止プロセスの工程に関する、より詳細な図16のセクションCを示す。図18と比較すると、カバーは同じく閉位置に示されているが、廃棄物袋を封止できるように更に降下している。この場合カバーは、第1の封止体(5)を有する容器(2)の上縁部に向かって更に移動され、カバー上の第2の封止体(8)は、ここでは対応する更なる封止体(17a)を含むクランプフレーム(17)の部分を越えて、第1の封止体(5)と更に相互作用する。ここではストリップ電極として設計されている、容器(2)上に配置された熱封止手段(11)は、この時点でカバーの対応する合わせ面に直接接触しており、図18にまだ存在している吸引スロット(22)は閉じられる。容器の内部に入れられた廃棄物袋(23)はしたがって、廃棄物袋の一部、例えばフラップが、または好ましくは、例えば連続ロールからの、廃棄物袋の別の部分(24)が接触した状態で、熱封止手段(11)の上方にあり、その部分に封止され、それにより封止が完成する。
【0064】
図21には、例えばキッチンユニットとして適した、前面パネルと制御要素とベースボードとを有するベースユニットとして設計された、本発明による好ましい装置の断面が示されている。側部引き出しランナによって固定された引き出し式の中間部分は容器ユニットを含み、ここでは2つの容器が、前面パネルをわずかに畳んだ状態で、引き出された位置で示されている。図示した実施形態では、熱封止手段(11)は容器の開口部上に全周に沿って配設されているが、これは本発明によれば好ましい。手前に示した容器では、容器の開口部は廃棄物袋の別の部分(24)で覆われており、したがって閉じた状態で示されている。廃棄物袋の別の部分(24)は、図に示すようにロール(30)(連続ロール)から供給され、このロール(30)は、廃棄物袋を覆うために提供される廃棄物袋のいくつかの部分(24)を供給する。ロール(30)は好ましくは容器の後端部に、すなわち、容器の前面パネルから距離の遠い方の端部に配置される。図21に示す状態におけるように、ロール(30)はしたがって、廃棄物袋を閉じるために、本発明によれば、ロール(30)から廃棄物袋の別の部分(24)を繰り出すことができ、これを容器開口部に被せることができるように配置されるのが好ましい。その後廃棄物袋の部分(24)を、ここでは容器の前側にある折り畳み式フレームとして設計されている、廃棄物袋の閉鎖タブを固定するための手段(27)によって固定することができる。この場合、廃棄物袋の部分(24)の廃棄物袋の閉鎖タブを固定するための手段(27)は好ましくは、廃棄物袋の閉鎖タブを固定するためのスパイク(27a)を押圧する。ここでは切断電極として設計されている切断するための手段(29)は通常、ロール(30)と容器の開口部との間に存在する。別法として、切断手段(29)を引き裂き棒として設計することもできる。回路ブレーカ(28)は好ましくは、廃棄物袋の部分(24)が容器開口部に適正に被せられると起動するように構成される。この構成により、廃棄物袋を閉じることになる廃棄物袋の部分(24)が容器開口部に被せられるとすぐに、部分(24)が廃棄物袋の閉鎖タブを固定するための手段(27)によって固定されることになり、その場合、部分(24)が容器開口部に適正に被せられると、回路ブレーカ(28)が起動する。その後廃棄物袋を、熱封止手段(11)によって容器開口部上で全周に沿って封止し、その結果閉じることができ、好ましくは廃棄物袋を封止した後で、部分(24)が切断手段(29)によって、ロール(30)から切断される。最後に、封止された廃棄物袋を、閉鎖タブを固定するための手段(27)および廃棄物袋を固定するための手段(17)を開いた後で、容器から取り出すことができる。
【0065】
図22は、図21に対応する本発明による好ましい装置を通る断面図を示す。手前に示した容器では、容器開口部は廃棄物袋の別の部分(24)で覆われており、閉じた状態で示されている。図21と比較すると、ここでは容器の前面側にある折り畳み式フレームとして設計されている、廃棄物袋の閉鎖タブを固定するための手段(27)は、閉じられて示されている。廃棄物袋の部分(24)はこの結果固定される。この場合、廃棄物袋の部分(24)の廃棄物袋の閉鎖タブを固定するための手段(27)は好ましくは、廃棄物袋の閉鎖タブを固定するためのスパイク(27a)を押圧し、回路ブレーカ(28)(ここでは図示せず)を起動させる。
【0066】
図23は、図16に対応する本発明による装置を通る断面図を示す。図示されている容器では、容器開口部は廃棄物袋の別の部分(24)で覆われており、したがって内部に入れられた廃棄物袋(23)は閉じて示されている。廃棄物袋の別の部分(24)は、図に示すようにロール(30)(連続ロール)から送られ、このロール(30)は、廃棄物袋を覆うために提供される廃棄物袋のいくつかの部分(24)を供給する。本発明による方法では、廃棄物体積を減らすために3つの手段が同時に使用され、第1には、廃棄物袋からの気体雰囲気の吸引であり、第2には、気体雰囲気の除去を補助するために使用され、とりわけ廃棄物に対するより高い圧力を可能にする、機械的圧縮であり、最後に第3には、廃棄物袋の外面に対する圧縮空気の適用である。廃棄物袋から気体雰囲気が吸引され、このことにより廃棄物袋の内部に負圧が生成される様子を、図に「A」として示す。圧縮負荷は「B」と印付けた矢印で示されている。圧縮負荷は、ここではベースプレートの下にある容器に、圧縮空気を注入することによって行われる。圧縮空気はベースプレートの封止体を通過して流れ、カバーに対して封止された廃棄物袋に作用する。ベースプレートを持ち上げることに起因する力によって、廃棄物の機械的圧縮がもたらされる。
【0067】
図24は、穿孔および吸引ならびに空気圧負荷のプロセスの工程を更に詳細に示す、図17に対応するセクションを示す。容器の上縁部が示されており、カバーは閉位置に示されており、カバー上の第2の封止体は、ここではクランプフレーム上に対応する更なる封止体を含むクランプフレームの部分の上で、第1の封止体と相互作用する(図17の場合と同様)。熱封止手段(11)は容器開口部に配置されており、ここではストリップ電極として設計されている。容器内には廃棄物袋(23)が示されており、容器の内部で側壁(およびベースプレート、ここでは図示せず)に当接して置かれている。廃棄物袋は、ここではクランプフレームとして設計されている廃棄物袋を固定するための手段によって、容器開口部の上に張られている。所定の充填レベルに達したときに廃棄物袋を閉じるために、本発明によれば、廃棄物袋の一部、例えばフラップ、または好ましくは、例えば連続ロールからの、廃棄物袋の別の部分(24)が、容器開口部に被せられる。このことは通常、容器ユニットを引き出した状態で手動で行われるが、例えば連続ロールからの、別の部分(24)を、容器開口部の上に自動的に位置決めする、適切な手段を想定することもできる。廃棄物袋の別の部分(24)は廃棄物袋の閉鎖タブを固定するための手段(27)によってクランプされ、適正に設置された部分(24)によって、回路ブレーカ(28)が起動する。カバーが閉位置にあるとき、カバーの第2の封止体は、容器の第1の封止体の上に直接位置する(図17をより厳密に参照されたい)。カバーのおよび容器の封止体は、廃棄物袋(23)に対して別の部分(24)を封止する。この位置では、廃棄物袋の内部は周囲に対して密閉封止されている。袋の内部から雰囲気を吸引できるようにするために、穿孔手段によって廃棄物袋の閉鎖タブに、画成された開口部が作られる。穿孔の完了後、雰囲気の一部をカバーに設けた吸引開口部を通して廃棄物袋の内部から吸引することができる、または、廃棄物袋を圧縮することによってその内部から雰囲気の一部が抜け出すことができる。廃棄物袋から気体雰囲気が吸引され、このことにより廃棄物袋内に負圧が生成される様子を、図に「A」として示す。圧力負荷は「B」と印付けた矢印で示されている。圧力負荷は、ここではベースプレートの下にある容器に、圧縮空気を注入することによって行われる。圧縮空気はベースプレートの封止体を通過して流れ、カバーに対して封止された廃棄物袋に作用する。ベースプレートを持ち上げることに起因する力によって、廃棄物の機械的圧縮がもたらされる。
【0068】
図25は、図18に対応する、容器の他端における図24に対応する部分を示す。容器の上縁部が示されており、カバーは閉位置にあり、カバー上の第2の封止体は第1の封止体と相互作用している(図18の場合と同様)。熱封止手段(11)は容器開口部に配置されており、ここではストリップ電極として設計されている。容器の内部に入れられた廃棄物袋(23)が示されている。廃棄物袋は、ここではクランプフレームとして設計されている廃棄物袋を固定するための手段によって、容器開口部の上に張られている。示された好ましい実施形態によれば、容器ユニットを引き出した状態で、典型的には手動で、容器開口部およびその中に入れられた廃棄物袋の上に、ロール(30)からの廃棄物袋の別の部分(24)が位置決めされるが、別の部分(24)を容器開口部の上に自動的に位置決めする、適切な手段を設けることもできる。カバーのおよび容器の封止体は、廃棄物袋(23)に対して別の部分(24)を封止する。廃棄物袋から気体雰囲気が吸引され、このことにより廃棄物袋内に負圧が生成される様子を、図に「A」として示す。圧力負荷は「B」と印付けた矢印で示されている。吸引後、廃棄物袋はこれを別の部分(24)に封止することによって閉じられ、別の部分(24)は、ここでは切断電極として設計されている別の部分を切断するための手段(29)によって、ロール(30)から切り離される。
【0069】
このことにより、比較的大量の廃棄物を収集および貯蔵することができ、その廃棄物は最大限に圧縮処理しその後クリーンに廃棄することが可能であり、同時に操作が容易な、廃棄物容器が提供される。
【符号の説明】
【0070】
1 装置
2 容器
3 側壁
4 ベースプレート
5 容器開口部の第1の封止体
6 容器開口部
7 カバー
8 カバーに設けた第2の封止体
9 圧縮空気を生成するための手段
10 負圧を生成するための手段
11 熱封止手段
11a 熱封止手段用の制御部
12 カバーに設けた吸引開口部
13 ベースプレートに設けた封止部
14 ベースプレートを移動させるための手段
15 容器に設けた入口ポート
16 圧縮空気用の入口弁
17 廃棄物袋を固定するための手段
17a 廃棄物袋を固定するための手段に設けた封止体
18 容器底部
19 活性炭フィルタ
20 UVランプ用の保護装置
21 穿孔手段
22 吸引スロット
23 廃棄物袋
24 廃棄物袋のフラップまたは別の部分
25 穿孔用の凹部
26 UVランプ
27 廃棄物袋のカバーパネルを固定するための手段
27a 廃棄物袋のカバーパネルを固定するためのスパイク
28 回路ブレーカ
29 別の部分を切断するための手段
30 廃棄物袋を覆うための別の部分のロール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図15
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【国際調査報告】