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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】毛トリミングシステム
(51)【国際特許分類】
   B26B 19/04 20060101AFI20241126BHJP
   B26B 19/20 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
B26B19/04 Z
B26B19/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527488
(86)(22)【出願日】2022-11-17
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 EP2022082282
(87)【国際公開番号】W WO2023104467
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】21213171.8
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(74)【代理人】
【識別番号】100145654
【弁理士】
【氏名又は名称】矢ヶ部 喜行
(72)【発明者】
【氏名】ダーウィンケル ヒアート ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ハルゼーニャ マーライン シヴァン ウィーブ
(72)【発明者】
【氏名】ファン ケンペン ウォウター
【テーマコード(参考)】
3C056
【Fターム(参考)】
3C056CA02
3C056CA08
3C056CA13
3C056CA42
(57)【要約】
ある態様によれば、ハンドルとヘッドとを有する毛トリミングシステムが提供され、ヘッドは、毛髪を切断するための切断ユニットを含み、ヘッドは、ハンドルに対して移動可能であり、ヘッドが、ハンドルに受容されるよう構成される基部を有し、基部は、ハンドルとヘッドとを接続するためにハンドルと協働するよう構成され、かつ、接続部の周りでハンドルに対するヘッドの枢動運動を可能にするよう構成された接続部を有し、基部は、主窪みと中間窪みとを有し、上記ハンドルは、上記主窪み及び上記中間窪みの各々に別個に受容されるよう構成される可動ストップを含む保持機構を有し、上記ヘッドを上記ハンドルに固定するように、上記接続部の周りで上記ハンドルに対する上記ヘッドの枢動運動が制限され、ストップは、ハンドルに対してロック位置にバイアスされ、ロック位置で、ストップは、ヘッドをハンドルに固定するため、主窪み及び中間窪みの一方に受容され、ストップが主窪みに受け入れられるとき、ヘッドの基部は、動作構成でハンドル内に受け入れられ、ストップが中間窪みに受容されるとき、ヘッドは、開放構成で、動作構成に対してハンドルから離れるように枢動される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛トリミングシステムであって、ハンドルとヘッドとを有し、前記ヘッドが、毛髪を切断する切断ユニットを含み、前記ヘッドは、前記ハンドルに対して移動可能であり、
前記ヘッドが、前記ハンドルに受け入れられる基部を含み、前記基部は、前記ハンドル及び前記ヘッドを接続するために前記ハンドルと協働する接続部を含み、前記接続部の周りで前記ハンドルに対して前記ヘッドの枢動運動が可能にされ、前記基部は、主窪み及び中間窪みを含み、
前記ハンドルに前記ヘッドを固定するよう、前記接続部の周りで前記ハンドルに対する前記ヘッドの枢動運動を制限するべく、前記ハンドルは、前記主窪み及び前記中間窪みの各々に別個に受容される可動ストップを含む保持機構を有し、前記ストップは、前記ハンドルに対してロック位置にバイアスされ、前記ハンドルに前記ヘッドを固定するため、前記ロック位置で、前記ストップは主窪み及び中間窪みの一方に受け入れられ、
前記ストップが、前記主窪みに受け入れられるとき、前記ヘッドの基部は、動作構成で前記ハンドルに受け入れられ、
前記ストップが前記中間窪みに受け入れられるとき、前記ヘッドは、開放構成で、前記動作構成に対して前記ハンドルから離れるように枢動される、毛トリミングシステム。
【請求項2】
前記ストップが、板バネの端部に取り付けられる、請求項1に記載の毛トリミングシステム。
【請求項3】
前記ヘッドが、前記ハンドルから取り外し可能である、請求項1又は2に記載の毛トリミングシステム。
【請求項4】
前記ヘッドの接続部が、ロック用フックを有し、前記ハンドルは、前記ロック用フックを前記ハンドル内に取り外し可能に保持するための対応するロック用オーバーハングを有する、請求項3に記載の毛トリミングシステム。
【請求項5】
前記ハンドル上に配置され、前記ハンドルに対して中立位置から解除位置まで移動可能な解除ボタンを更に有し、前記解除ボタンは、前記解除位置に向かって動かされるとき前記ヘッドに当接し、前記ハンドルから離れるよう前記ヘッドを押し、前記ハンドルに対して前記接続部の周りで前記ヘッドを枢動させる、請求項1乃至4のいずれかに記載の毛トリミングシステム。
【請求項6】
前記解除ボタンが、円弧状の経路を描くガイドレール上に配置され、前記解除ボタンが、前記円弧状経路に沿って前記中立位置と前記解除位置との間を移動する、請求項5に記載の毛トリミングシステム。
【請求項7】
前記ハンドルが、前記解除位置を超える前記解除ボタンの移動を阻止する解除ブロックを有し、
前記解除ボタンが前記解除位置で前記ヘッドに当接するとき、前記ストップが前記中間窪みに受け入れられる、請求項5又は6に記載の毛トリミングシステム。
【請求項8】
前記主窪み及び前記中間窪みが、間にピークを規定し、前記中間窪みは、前記ピークから前記中間窪みの谷まで連続した表面を有する、請求項7に記載の毛トリミングシステム。
【請求項9】
前記解除ボタンが前記解除位置で前記ヘッドに当接するとき、前記ストップが、前記ピーク及び前記中間窪みの谷の間の前記連続表面上に受け入れられ、前記ストップが前記中間窪みの谷に受け入れられるまで、前記ハンドルから離れるよう前記ヘッドを前記ストップが推進させることを、前記ロック位置への前記ストップのバイアス力がもたらす、請求項7又は8に記載の毛トリミングシステム。
【請求項10】
前記解除ボタンが前記解除位置に向かって動かされるとき、前記ロック位置から前記ストップを押し又は引くよう、前記解除ボタンが、前記ストップと相互作用する突出部を有する、請求項5乃至9のいずれかに記載の毛トリミングシステム。
【請求項11】
前記ヘッドが、2つの隣接する主窪み及び2つの隣接する中間窪みを有し、
前記ハンドルは、2つの対応するストップを有し、各ストップは、前記主窪みの1つ及び前記中間窪みの1つに受け入れられる、請求項1乃至10のいずれかに記載の毛トリミングシステム。
【請求項12】
複数の交換可能なヘッドを有する、請求項3に従属する請求項1乃至11のいずれかに記載の毛トリミングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛を切断するための毛トリミングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
毛トリミングシステムは通常、ハンドルとヘッドとを有し、ヘッドは毛を切断する切断ユニットを有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
いくつかの毛トリミングシステムでは、切断ユニットが毛で詰まり、この毛は、切断ユニットから掃除するのが困難である。過去に考えられてきたいくつかの毛トリミングシステムでは、ヘッドがハンドルから取り外し可能であるが、取り外しは、制御されることができない又は実現困難な可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の具体的な態様によれば、ハンドルとヘッドとを有する毛トリミングシステムが提供され、ヘッドは、毛髪を切断するための切断ユニットを有し、ヘッドは、ハンドルに対して移動可能であり、ヘッドが、ハンドルに受容されるよう構成される基部を有し、基部は、ハンドルとヘッドとを接続するためにハンドルと協働するよう構成され、かつ、接続部の周りでハンドルに対するヘッドの枢動運動を可能にするよう構成される接続部を含み、基部は、主窪みと中間窪みとを有し、上記ハンドルは、上記主窪み及び上記中間窪みの各々に別個に受容されるよう構成される可動ストップを含む保持機構を有し、上記ヘッドを上記ハンドルに固定するように、上記接続部の周りで上記ハンドルに対する上記ヘッドの枢動運動が制限され、ストップは、ハンドルに対してロック位置にバイアスされ、ロック位置で、ストップは、ヘッドをハンドルに固定するため、主窪み及び中間窪みの一方に受けられ、ストップが主窪みに受け入れられるとき、ヘッドの基部は、動作構成でハンドル内に受け入れられ、ストップが中間窪みに受容されるとき、ヘッドは、開放構成で、動作構成に対してハンドルから離れるように枢動される。
【0005】
接続部分は、主窪み及び中間窪みに対する基部の対向する側に配置されてもよい。
【0006】
ストップは、板バネの端に取り付けられることができる。
【0007】
ヘッドは、ハンドルから取り外し可能とすることができる。ヘッドの接続部は、ロック用フックを有し、ハンドルは、ロック用フックをハンドル内に取り外し可能に保持するための対応するロック用オーバーハングを有することができる。
【0008】
毛トリミングシステムは、ハンドル上に配置され、ハンドルに対して中立位置から解除位置まで移動可能な解除ボタンを更に含んでもよい。解除ボタンは、解除位置に向かって動かされるときヘッドに当接し、ハンドルから離れるようヘッドを押し、ハンドルに対して接続部の周りでヘッドを枢動させるよう構成され得る。
【0009】
解除ボタンは、円弧状の経路を描くガイドレール上に配置されることができ、その結果、解除ボタンが円弧状経路に沿って中立位置と解除位置との間を移動するよう構成される。
【0010】
ハンドルは、解除位置を超える解除ボタンの移動を阻止するよう構成された解除ブロックを有することができ、解除ボタンが解除位置でヘッドに当接するとき、ストップは中間窪みに受け入れられる。
【0011】
主窪み及び中間窪みは、その間にピークを規定することができる。中間窪みは、ピークから中間窪みの谷まで連続した表面を有することができる。
【0012】
解除ボタンが解除位置でヘッドに当接するとき、ストップは、ピーク及び中間窪みの谷の間の連続表面で受けられることができる。その結果、ストップが中間窪みの谷に受け入れられるまで、ストップがハンドルから遠ざかるようヘッドを推進することをロック位置へのストップにおけるバイアス力がもたらす。
【0013】
解除ボタンが解除位置に向かって動かされるとき、ロック位置から離れるようストップを押す又は引くため、解除ボタンは、ストップと相互作用するよう構成される突出部を含んでいてもよい。
【0014】
ヘッドは、2つの隣接する主窪み及び2つの隣接する中間窪みを有することができ、ハンドルは、2つの対応するストップを有することができる。各ストップは、主窪みの1つ及び中間窪みの1つに受け入れられるよう構成される。
【0015】
毛トリミングシステムは、複数の交換可能なヘッドを有することができる。
【0016】
これら及び他の側面が、以下に記載される実施形態から明らかとなり、実施形態を参照して説明されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1の例示的な毛トリミングシステムの斜視表示を概略的に示す図である。
図2A図1の毛トリミングシステムのヘッドの斜視表示を概略的に示す図である。
図2B図1の毛トリミングシステムのヘッドの側面表示を概略的に示す図である。
図3A図1の毛トリミングシステムの動作構成の断面表示を概略的に示す図である。
図3B図1の毛トリミングシステムの中間構成の断面表示を概略的に示す図である。
図3C図1の毛トリミングシステムの開放構成の断面表示を概略的に示す図である。
図4A】動作構成における第1の例示的な毛トリミングシステムの異なる断面表示を概略的に示す図である。
図4B】開放構成における第1の例示的な毛トリミングシステムの異なる断面表示を概略的に示す図である。
図5A】第2の例示的な毛トリミングシステムの一部を概略的に示す図である。
図5B】動作構成における第2の例示的な毛トリミングシステムの断面表示を概略的に示す図である。
図5C】開放構成における第2の例示的な毛トリミングシステムの断面表示を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、例示的な実施形態が、例示に過ぎない以下の図面を参照しながら説明される。
【0019】
図1は、ハンドル12とヘッド14とを有する第1の例示的な毛トリミングシステム10を示す。ハンドル12は、ユーザにより保持されるよう構成され、ヘッド14は、刃のような毛髪を切断するための切断ユニット16を有する。ハンドル12は、電子機器と、毛髪を切断するために切断ユニット16に動きを誘発するための移動機構とを有することができる。
【0020】
この実施例では、ヘッド14はハンドル12から着脱可能であり、その結果、ヘッド14はハンドル12に対して移動可能であり、取り外されるとき、それは、別のヘッドと交換可能されることができる。従って、毛トリミングシステム10は、それぞれがハンドル12に着脱可能に接続され得る複数のヘッド14を有し得る。他の例では、ヘッドは、着脱可能でなく、単にハンドルに対して移動可能であってもよい。例えば、ヘッドは、ピンを用いてハンドルに接続されることができ、その結果、それは、ヘッドがハンドルから離脱することを許すことなく、ピンの周りでハンドルに対して枢動可能である。
【0021】
毛トリミングシステム10は、ハンドル12上に配置され、ハンドル12から離れるようヘッド14を押すためにハンドル12に対して移動可能な解除ボタン18を更に有する。従って、解除ボタン18は、ヘッド14に向かって動かされるとき、ヘッド14に当接するよう構成される。
【0022】
図2A及び2Bは、ヘッド14を分離して示す。ヘッド14は、基部20とガード22とを有する。基部20は、(図3A~3Cに示すように)毛トリミングシステム10のハンドル12に受容されるよう構成され、ガード22は、毛髪を切断するための切断ユニット16を受容するよう構成される。
【0023】
基部20は、接続部24を有し、これは、ハンドル12をヘッド14に接続するべくハンドル12と協働し、(図3A~3Cに示すように)ハンドル12に対するヘッド14の枢動運動を可能にするよう構成される。
【0024】
この例では、接続部24は、ハンドル12のロック用オーバーハング36(図3A~3Cに示す)と協働するロック用フック25を有する。ロック用オーバーハング36は、ロック用フック25をハンドル12内に取り外し可能に保持する。ロック用フック25とロック用オーバーハング36との協働は、ハンドル12からのヘッド14の取り外しを可能にしつつ、ロック用フック25の周りでのハンドル12に対するヘッド14の枢動運動を可能にする。
【0025】
他の例では、接続部は、ピンを用いて、又はハンドルからのヘッドの離脱を許容する又は許容しない他の任意の機構を用いて、ハンドルに枢動可能に接続されてもよい。
【0026】
ヘッド14の基部20は、ガード22から突出する一対の突出部26を有する。
【0027】
各突出部26は、主窪み30及び中間窪み40を有する。各突出部の主窪み30及び中間窪み40は同一であるため、以下では単一の主窪み30及び中間窪みのみが説明される。主窪み30は、中間窪み40よりも突出部26上のガード22に近い。
【0028】
他の例では、基部は単一の突出部を有する、又は突出部を持たない場合がある。突出部がない例では、基部は単に厚い層を有し、主窪み及び中間窪みは厚い層において凹んでいる。
【0029】
接続部24は、主窪み30及び中間窪み40に対して基部20の対向する側に配置される。
【0030】
図3A~3Cはそれぞれ、動作構成、中間構成、及び開放構成における第1の例示的な毛トリミングシステム10の断面図を示す。ヘッド14はハンドル12に受けられ、ハンドル12は、ヘッド14をハンドル12に固定するよう、接続部24の周りでのハンドル12に対するヘッド13の枢動運動を制限するための、保持機構を有する。
【0031】
保持機構は、一対の可動ストップ32を有し、各ストップ32は、ハンドル12に対するロック位置に向けて付勢される個別の板バネ34の端部に取り付けられるフックの形をしている。各ストップ32は同一であり、各ストップ32は、同じ態様で、ヘッド14の個別の突出部26上の主窪み30及び中間窪み40と相互作用するよう構成される。従って、以下では、単一のストップ32のみが説明される。単一の突出部のみ、又は単一の主窪み及び中間窪みのみを備える例では、単一の対応するストップのみが存在する点を理解されたい。
【0032】
ストップ32は、単一の突出部26の主窪み30及び中間窪み40のそれぞれに別々に受け入れられるよう構成される。ロック位置では、接続部24の周りでのハンドル12に対するヘッド14の枢動運動を防止することにより、ヘッド14をハンドル12に固定するよう、ストップ32は、主窪み30及び中間窪み40の一方に受容される。他の例では、可動ストップは、任意の適切な手段により、ハンドルに対してロック位置にバイアスされるだけでよい。
【0033】
ストップ32及びハンドル12のロック用オーバーハング36からヘッド14に作用する相反する力は、別の外力がなければヘッド14がハンドル12から離れるのを防ぐ。外力が加わったとしても、ロック用オーバーハング36は動かない。その結果、ヘッド14の接続部24は効果的に所定の位置に保持され、ストップ32はロック位置に付勢され、その結果、外力が加わるとき、ヘッド14が突起部26でハンドル12から離れるように移動し、これによりヘッド14が接続部24の周りでハンドル12から離れるように枢動される。
【0034】
図3Aでは、毛トリミングシステム10が動作構成で示される。動作構成では、ヘッド14の基部20はハンドル12に受け止められ、ストップ32は主窪み30に受け止められる。動作構成では、毛トリミングシステム10は毛を切断するために使用されることができる。
【0035】
主窪み30及び中間窪み40は、それらの間にピークを規定し、ピークから個別の窪み30、40の谷まで連続した表面を規定する。従って、ストップ32は、ピークを越えて主窪み30から表面に沿って、及び中間窪み40まで表面に沿って、スライドすることができる。
【0036】
ハンドル12に配置される解除ボタン18は、中立位置(図3A及び図3Cに示す)から解除位置(図3Bに示す)まで移動可能である。毛トリミングシステム10が動作構成にあり、解除ボタン18が解除位置に向かって動かされるとき、解除ボタン18は、ハンドル12から離れるように接続部24の周りでヘッド14を枢動させるために、ヘッド14に当接するよう構成される。こうしてハンドル12から離れるようヘッド14を枢動させることは、ストップ32が主窪み30に沿ってピークに向かってスライドすることをもたらし、ストップ32がピークに達するとき(図3Bに示すように)、付勢されるストップ32はハンドル12から更に離れるようヘッド14を自動的に押す。なぜなら、ストップ32が中間窪み40に受容されるまで、それは、ピーク及び中間窪み40の谷の間の連続面に沿ってスライドするからである。ストップ32が中間窪み40に受け入れられると、ヘッド14は、図3Cに示される開放構成で、動作構成に対してハンドル12から離れるように枢動される。
【0037】
開放構成では、ヘッド14及びハンドル12は、部分的に分離される。その結果、切断ユニットを含むヘッド14のガード22が、切断される毛髪からより容易に掃除されることができる。更に、開放構成では、制御された態様でハンドル12からヘッド14を取り外すために、ヘッド14がユーザによって一層容易に握られることができる。ストップ32を捕らえる中間窪みがなければ、解除ボタン18が解除位置に動かされるとき、ヘッド14は、制御されない態様で単にハンドル12から飛び出す。従って、中間窪み40は、清掃のためのアクセスを改善し、ハンドル12からのヘッド14の制御不能な態様での排出を防止するために、複数の機能を同時に果たす。
【0038】
開放構成から、ハンドル12に向かってヘッド14を押すことにより、ヘッド14は動作構成に戻るよう動かされることができ、これは、ストップ32を中間窪み40から主窪み30に押す。
【0039】
図4A及び図4Bは、図3Aから図3Cに示す断面図とは異なる、平行な断面における毛トリミングシステム10の断面図を示す。図4A及び図4Bはそれぞれ、動作構成及び開放構成を示す。図4A及び図4Bから、ハンドル12は、(図4Bに示されるように)解除位置を超える解除ボタン18の動きを阻止するよう構成された解除ブロック140を有することがわかる。解除ブロック140は、解除ボタン18が解除位置にあるとき(図4B)、解除ボタン18上のブトレス142が解除ブロック140に当接するよう配置される、その結果、ヘッドが開放構成にあるとき(即ち、ストップ32が中間窪み40に受け入れられるようにヘッド14が配置されるとき)、解除ボタン18がヘッド14に当接するほど十分に延在することができない。言い換えると、解除ブロック140は解除ボタン18のオーバーシュートを防止するよう解除ボタン18と協働する。
【0040】
ストップ32が中間窪み40に受け入れられるまで、ハンドル12から離すようヘッド14を押すべく、解除ボタン18の解除位置が制限されるよう、解除ブロック140は配置される。この例では、解除ボタン18の解除位置までヘッド14が解除ボタン18により押されるとき(即ち、解除ボタンが解除位置でまだヘッド14に当接しているとき)、ストップは、ピークと中間窪み40の谷との間の連続面において受容される。次に、ストップ32が中間窪み40の谷に受け入れられるまで、ストップ32のバイアス力が、ハンドル12から離れる方向にヘッド14を推進する。この態様で解除ボタン18の動きを制限することは、許容範囲を構築する。その結果、ストップ32が中間窪み40を越えて押され、ハンドル12から完全にヘッド14を誤って排出する程度まで、解除ボタン18は、ハンドル12から離れるようヘッド14を誤って押すことはできない。
【0041】
更に、この例における解除ボタン18は、ハンドル12に対して中立位置(図4Aに示す)にバイアスされる。これは、使用中に解除ボタン18が不注意に切断ユニット16に干渉するのを防ぐのに役立つ。解除ボタン18は、解除ボタン18により保持され、ハンドル12の一部に引っ掛けられるバネ(図示省略)により中立位置にバイアスされる。いくつかの例では、解除ボタンは、任意の適切な手段により、ハンドルに対して中立位置にバイアスされることができる。
【0042】
いくつかの例では、解除ボタン18は、円弧状の経路を描くガイドレール(図示省略)上に配置されることができ、その結果、解除ボタン18が、中立位置と解除位置との間で円弧状の経路に沿って移動する。これは、接続部24の周りでヘッド14の枢動運動中、解除ボタン18がヘッド14の同じ部分に確実に接触するのに役立つ。
【0043】
図5A-5Cは、第1の例示的な毛トリミングシステム10と同じヘッド14及びストップ32を持ち、第2の例示的なハンドル212及び解除ボタン218を持つ点で異なる、第2の例示的な毛トリミングシステム200を示す。図5Aは、第2の例示的なハンドル212及び解除ボタン218のみを示し、図5B及び図5Cは、それぞれ動作構成及び開放構成における第2の例示的な毛トリミングシステム200の断面図を示す。
【0044】
この例では、解除ボタン218は、ハンドル12から離れるヘッド14の動きに垂直な方向において、中立位置と解除位置との間でハンドル12に対して動くよう構成される。解除ボタン218は、作動要素244と協働するよう構成される。作動要素は、各ストップ32について、解除ボタン218と協働するよう構成されるボタンアーム246と、ボタンアーム246から分岐される一対の作動アーム248、250とを有する。第1の作動アーム248は、解除ボタン218が作動されるとき、ロック位置から離れるようストップ32を押すべく構成される。第2の作動アーム250は円弧状部分を有し、これは、解除ボタン218の移動を、解除ボタン218の移動から90度オフセットされた第2の作動アーム250の端部の移動へと変換し、ハンドル12から離れるようヘッド14を押すべく構成される。これは、円弧状表面を記述するガイドレール252により達成される。この表面に沿って、ハンドル212から離れるヘッド14の移動を誘導するよう第2の作動アーム250を案内するため、第2の作動アーム250の円弧状部分が移動することができる。解除ボタン218の動きからの第2の作動アーム250の動きのオフセットは、90度である必要はなく、解除ボタン18の動きからの任意の適切なオフセットであってよい点を理解されたい。
【0045】
従って、解除ボタン218の作動は同時に、ヘッド14の主窪み30又は中間窪み40のいずれか(図5Bに示すように)からストップ32を除くべく、ロック位置(図5Aに示すように)から離れるようストップ32を押し、ハンドル12から離れるようヘッド14を押す。その後、解除ボタン218を離すことは、ストップ32のバイアスにより、それが元の位置に戻ることを可能にする。これは、ストップ32がロック位置に戻ることも可能にする。ヘッド14がハンドル212から離れるように動かされるので、ストップは中間窪み40に戻り、その結果、毛トリミングシステム200は開放構成になる。
【0046】
いくつかの例では、例えば第1の例示的な毛トリミングシステム10において、作動要素244は、ハンドル12から離れるヘッド14の移動方向に移動する解除ボタンで作動するように反転されることができる。斯かる例では、アームが、ストップ32と協働して、主窪み又は中間窪みからストップを引くことができる。
【0047】
この例は、主窪み30が比較的鋭くあることを可能にし、その結果、ハンドル12からヘッド14を手動で単に引き離すことは、ストップ32を主窪み30から切り離すことにならず、解除ボタン18の作動のみが、ストップ32を主窪み30から切り離すことを可能にする。中間窪み40からストップ32を押し出して主窪み30に戻すよう、ハンドル12に向かってヘッド14を手動で押すことを可能にするため、中間窪み40の谷からピークまでの連続表面は、本実施例及び/又は第1の例字的な毛トリミングシステム10において、比較的緩やかな曲率の変化を持つことができる。
【0048】
実施例は、解除ボタンが、ハンドル12、212から離れるようヘッド14を移動させる直線経路に沿って移動されることを示すが、他の例では、解除ボタンは、枢動により、又はハンドルから離れるようヘッドを移動させる作動アームの移動を誘発する、ある点の周りでの回転により、移動されることができる。
【0049】
開示された実施形態への変形は、図、開示、及び添付の請求項の検討から、本書に記載された原理及び技術を実施する当業者により理解及び実施されることができる。特許請求の範囲において、「有する」という語は、他の要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は複数性を除外するものではない。ある手段が相互に異なる従属請求項に記載されるという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示すものではない。特許請求の範囲に記載される任意の参照符号は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
【国際調査報告】