(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】バッテリーパック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/293 20210101AFI20241126BHJP
H01M 50/244 20210101ALI20241126BHJP
H01M 50/202 20210101ALI20241126BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20241126BHJP
H01M 50/213 20210101ALI20241126BHJP
H01M 50/236 20210101ALI20241126BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20241126BHJP
【FI】
H01M50/293
H01M50/244 Z
H01M50/202 501P
H01M50/202 501C
H01M50/211
H01M50/213
H01M50/236
H01M50/284
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527516
(86)(22)【出願日】2023-05-24
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 KR2023007047
(87)【国際公開番号】W WO2023229359
(87)【国際公開日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0063157
(32)【優先日】2022-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,デホ
(72)【発明者】
【氏名】オ,ソンジン
【テーマコード(参考)】
5H040
【Fターム(参考)】
5H040AA14
5H040AS12
5H040AS13
5H040AS14
5H040AT01
5H040AT04
5H040DD08
5H040LL06
(57)【要約】
本発明の一実施例に関連するバッテリーパックは、少なくとも一つのバッテリーセル、実装面に素子部品が実装され、前記バッテリーセルに電気的に連結される回路モジュール、前記バッテリーセルが装着されるセル装着部及び前記回路モジュールが装着されるモジュール装着部を有するパックフレーム、及び前記回路モジュールを支持するように前記モジュール装着部に挿入され、素子部品と接触時に弾性変形可能に形成されたモジュール支持部を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのバッテリーセル;
実装面に素子部品が実装され、前記バッテリーセルに電気的に連結される回路モジュール;
前記バッテリーセルが装着されるセル装着部及び前記回路モジュールが装着されるモジュール装着部を有するパックフレーム;及び
前記回路モジュールを支持するように前記モジュール装着部に挿入され、素子部品と接触時に弾性変形可能に形成されたモジュール支持部を含むことを特徴とする、バッテリーパック。
【請求項2】
前記モジュール支持部は、弾性材質で形成され、
前記モジュール支持部は、実装面と対向し、素子部品と接触するとき、弾性変形が可能に形成された接触面を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記モジュール支持部は、前記モジュール装着部と前記実装面の間に配置されるブロック形態を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記モジュール装着部は、一対の側壁及び一対の側壁の間に形成された装着面を有し、
前記モジュール支持部は、一対の側壁と装着面からなる空間に挿入されることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記装着面は、平坦面で形成されたことを特徴とする、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
前記モジュール支持部は、一対の側壁及び装着面にそれぞれ接触するように配置されたことを特徴とする、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記回路モジュールは、実装面が装着面と対応するようにした一対の側壁の間に配置されることを特徴とする、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
前記モジュール支持部は、前記装着面から前記空間に突出したリブを有しないことを特徴とする、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項9】
前記モジュール装着部は、前記装着面を上下に貫通する少なくとも一つの第1開口を有することを特徴とする、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項10】
前記セル装着部及び前記モジュール装着部は、パックフレーム内で区画されるように形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項11】
前記セル装着部は、前記パックフレームを貫通する少なくとも一つの第2開口を有することを特徴とする、請求項10に記載のバッテリーパック。
【請求項12】
前記第2開口は、前記バッテリーセルが前記セル装着部に装着されると、前記バッテリーセルの一部領域を外部に露出させるように形成されたことを特徴とする、請求項11に記載のバッテリーパック。
【請求項13】
前記モジュール支持部は、熱可塑性ポリエステルエラストマー材質で形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項14】
前記モジュール支持部は、D25~D40範囲内のショア硬さを有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項15】
前記パックフレームに装着され、前記回路モジュールを取り囲む保護カバーを追加で含むことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、バッテリーパックに関し、詳しくは、回路モジュールを弾性支持し、パックフレームの剛性を補強し得るバッテリーパックに関する。
【0002】
本出願は、2022年5月24日に出願された大韓民国特許出願第10-2022-0063157号に基づく優先権の利益を主張し、該当大韓民国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
携帯用機器に対する技術開発と需要が増加するに従って電力供給装置としてのバッテリーセルの需要が急激に増加している。携帯用機器の種類によって、単一バッテリーセルの形態で使用されたり多数のバッテリーセルが電気的に連結された形態で使用されたりする。
【0004】
多数のバッテリーセル又は単一のバッテリーセルを含むバッテリーパックが長期間安定的に動作するためには、バッテリーパックを成す構成要素の間の電気的連結が安定的に行われなければならない。特に、動作中に静電気(ESD)のような外部要因によりバッテリーパックの電気的連結及び構成要素が損傷されてはいけない。
【0005】
図1及び
図2は、従来のバッテリーパックの構造を説明するための図である。
【0006】
図1及び
図2を参照すると、従来のノート型パソコン用バッテリーパック10は、複数個のバッテリーセル20、パックフレーム30及び回路モジュール40を含む。
【0007】
前記回路モジュール40は、基板41及び基板41に実装された複数個の素子42で構成される。素子42は、機能によって規格が相異なるところ、規格が相異なる素子42が配列されることによって、基板41の一面に突出した素子42どうしの間で高さの差が発生する。
【0008】
また、パックフレーム30は、回路モジュール40が装着されるモジュール装着部32を含み、前記モジュール装着部32は、外部衝撃から素子42を保護するために基板41に実装された素子42の配列と素子42の高さを考慮して製作される。
【0009】
モジュール装着部32は、回路モジュール40が装着及び収容される空間を提供するための複数個の支持リブ32、32aを含み、複数個の支持リブ32、32aは、回路モジュール40が装着する部分の剛性を補強すると同時にそれぞれの素子42を安定的に支持するように形成される。また、隣接する支持リブ32、32aの間には、素子42が配置される空間32bが形成される。
【0010】
一方、複数個の支持リブ32、32aは、素子42の配列及び高低に対応するように多様な高さで形成され、それによって、パックフレーム30の内部構造が複雑となり、パックフレーム30の製造単価が上昇するという問題があった。
【0011】
また、従来には、回路モジュール40の設計によって回路モジュール40を支持するモジュール装着部32の構造が変更されることによって新しいパックフレーム30を製作しなければならないという問題があった。
【0012】
また、従来のバッテリーパック10は、回路モジュール40とパックフレーム30の間に空間32bがあり、回路モジュール40から発生した熱Qにより前記空間32bで対流が発生し、それによって放熱効率が下がるという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、従来の回路モジュールを支持するためにパックフレームに射出成形された支持リブを代替し得るモジュール支持部を有するバッテリーパックを提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、回路モジュールを弾性支持し、パックフレームの剛性を補強し得るバッテリーパックを提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明は、モジュール支持部が回路モジュールとパックフレームの間の空間に充填されることによって、回路モジュールから発生した熱がモジュール支持部を通じてパックフレームに伝達され得るバッテリーパックを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した課題を解決するために、本発明の一実施例によるバッテリーパックは、少なくとも一つのバッテリーセル、実装面に素子部品が実装され、前記バッテリーセルに電気的に連結される回路モジュール、前記バッテリーセルが装着されるセル装着部及び前記回路モジュールが装着されるモジュール装着部を有するパックフレーム、及び前記回路モジュールを支持するように前記モジュール装着部に挿入され、素子部品と接触時に弾性変形が可能に形成されたモジュール支持部を含む。
【0017】
また、前記モジュール支持部は、弾性材質で形成され得る。
【0018】
また、前記モジュール支持部は、実装面と対向し、素子部品と接触時に弾性変形が可能に形成された接触面を有することができる。
【0019】
また、前記モジュール支持部は、前記モジュール装着部と前記実装面の間に配置されるブロック形態を有することができる。
【0020】
また、前記モジュール装着部は、一対の側壁及び一対の側壁の間に形成された装着面を有し、前記モジュール支持部は、一対の側壁と装着面からなる空間に挿入され得る。
【0021】
また、前記装着面は、平坦面で形成され得る。
【0022】
また、前記モジュール支持部は、一対の側壁及び装着面にそれぞれ接触するように配置され得る。
【0023】
また、前記回路モジュールは、実装面が装着面と対向するように一対の側壁の間に配置され得る。
【0024】
また、前記モジュール支持部は、前記装着面から前記空間に突出したリブを有しないように形成され得る。
【0025】
また、前記モジュール装着部は、前記装着面を上下に貫通する少なくとも一つの第1開口を有することができる。
【0026】
また、前記セル装着部及び前記モジュール装着部は、パックフレーム内で区画されるように形成され得る。
【0027】
また、前記セル装着部は、前記パックフレームを貫通する少なくとも一つの第2開口を有することができる。また、前記第2開口は、前記バッテリーセルが前記セル装着部に装着されると、前記バッテリーセルの一部領域を外部に露出させるように形成され得る。
【0028】
また、前記モジュール支持部は、熱可塑性ポリエステルエラストマー(Thermoplastic polyester elastomer)材質で形成され得る。
【0029】
また、前記モジュール支持部は、D25~D40範囲内のショア硬さ(shore hardness)を有することができる。
【0030】
また、前記バッテリーパックは、前記パックフレームに装着され、前記回路モジュールを取り囲む保護カバーを追加で含むことができる。
【発明の効果】
【0031】
以上説明したように、本発明の一実施例に関連するバッテリーパックは次のような効果を有する。
【0032】
従来の回路モジュールの設計に符合するようにパックフレームに射出成形された支持リブをモジュール支持部で代替でき、モジュール支持部が回路モジュールを弾性支持すると同時にパックフレームの剛性を補強することができる。
【0033】
前記モジュール支持部が回路モジュールの素子部品の配列及び素子部品の高低に合わせて形状が可変することによって、前記モジュール支持部は、回路モジュールの素子部品を弾性支持し得、外部衝撃時に回路モジュールに加えられる衝撃を安定的に緩衝させ得る。
【0034】
また、モジュール支持部が回路モジュールとパックフレームの間の空間を満たすことよって、回路モジュールから発生した熱が前記空間で対流を起こさず、回路モジュールから発生した熱がモジュール支持部を通じてパックフレームに伝達され得る。これによって、回路モジュールの放熱効率を向上させ得る。
【0035】
従来のパックフレームは、回路モジュールが装着される部分が回路モジュールの素子部品の配列及び高さに合わせて支持リブが形成されることによってパックフレームの構造が複雑である一方、本発明は、ブロック(block)形態のモジュール支持部を通じてパックフレームの構造を単純化することができる。
【0036】
また、回路モジュールの設計変更によってパックフレームの構造を変更する必要がないため、パックフレームの製造単価を節減させ、生産効率を向上させ得る。
【0037】
従来には、回路モジュールの素子部品の配列及び支持リブに合わせて回路モジュールがパックフレームに組み立てられる一方、本発明では、モジュール支持部をパックフレームのモジュール装着部に配置させた後、回路モジュールをモジュール支持部に装着させる方式で組み立て工程を単純化させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】
図1は、従来のバッテリーパック構造を説明するための図である。
【
図2】
図2は、従来のバッテリーパック構造を説明するための図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1実施例によるバッテリーパックの構造を説明するための図である。
【
図4】
図4は、本発明の第1実施例によるバッテリーパックの断面構造及び回路モジュールから発生した熱の伝達経路を説明するための図である。
【
図5】
図5は、本発明の第1実施例によるバッテリーパックの断面構造及び回路モジュールから発生した熱の伝達経路を説明するための図である。
【
図6】
図6は、本発明の第1実施例によるバッテリーパックの組み立て工程を説明するための図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2実施例によるバッテリーパックの構造を説明するための図である。
【
図8】
図8は、本発明の第2実施例によるバッテリーパックの構造を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の一実施例によるバッテリーパックを添付した図面を参考して詳しく説明する。
【0040】
また、図面符号に関係なく同一であるか対応する構成要素は、同一又は類似した参照番号を付与し、これに対する重複説明は省略し、説明の便宜のために図示された各構成部材のサイズ及び形状は、誇張するか縮小することができる。それに対して説明する。
【0041】
図3は、本発明の第1実施例によるバッテリーパック100の構造を説明するための図であり、
図4及び
図5は、本発明の第1実施例によるバッテリーパックの断面構造及び回路モジュールから発生した熱の伝達経路を説明するための図である。
【0042】
また、
図6は、本発明の第1実施例によるバッテリーパックの組み立て工程を説明するための図である。
【0043】
本発明の第1実施例に関連するバッテリーパック100は、パックフレーム110、バッテリーセル120、モジュール支持部130及び回路モジュール140を含む。
【0044】
前記バッテリーパック100は、少なくとも一つのバッテリーセル120、実装面143に素子部品142が実装され、前記バッテリーセル120に電気的に連結される回路モジュール140、前記バッテリーセル120が装着されるセル装着部111及び前記回路モジュール140が装着されるモジュール装着部115を有するパックフレーム110、及び前記回路モジュール140を支持するように前記モジュール装着部115に挿入され、素子部品142と接触時に弾性変形が可能に形成されたモジュール支持部130を含む。
【0045】
バッテリーセル120は、再充電が可能な二次電池である。バッテリーセル120は、リチウム-イオン電池で構成され得る。一例として、バッテリーセル120は、電極組立体及び電極組立体を収容するケースを含むことができ、前記ケースは、円筒状缶又はパウチであってもよい。
【0046】
また、電極組立体は、陽極板とセパレーター及び陰極板を順に複数回積層して製作され得る。本実施例では、バッテリーセル120がリチウム-イオン電池である場合を説明したが、本発明はこれに限定されない。また他の実施例として、バッテリーセル120は、ニッケル-カドミウム電池又はニッケル-水素電池で具現され得る。
【0047】
バッテリーセル120の一側に陰極タブと陽極タブが突出し得る。陰極タブは、電極組立体の陰極板と電気的に連結され、陽極タブは、電極組立体の陽極板と電気的に連結される。
【0048】
前記バッテリーパック100は、単一のバッテリーセル120又は複数個のバッテリーセル120を含むことができる。
【0049】
また、前記回路モジュール140は、バッテリーセル120と電気的に連結され、バッテリーセル120の過充電、過放電及び過電流を制御する保護回路を有することができる。
【0050】
前記回路モジュール140は、基板141と基板141上に実装された複数個の素子部品142を含む。基板141には、回路が形成される。本明細書では、回路が形成され、素子部品142が実装された基板141の一面を「実装面143」と指称する。
【0051】
また、素子部品142は、基板141上の回路領域に実装される。素子部品142は、抵抗及びコンデンサーのような受動素子や電界トランジスターのような能動素子からなる安全素子、又は集積回路を選択的に含むことができる。
【0052】
パックフレーム110は、バッテリーセル120と回路モジュール140を支持及び保護する。パックフレーム110には、保護カバー(図示せず)が結合され得る。保護カバー(図示せず)は、回路モジュール140を覆うようにパックフレーム110に設置され、回路モジュール140を保護する。
【0053】
パックフレーム110には、セル装着部111及びモジュール装着部115が形成される。ここで、セル装着部111は、バッテリーセル120が装着される部分を指称する。そして、モジュール装着部115は、回路モジュール140が装着される部分を指称する。また、前記セル装着部111及び前記モジュール装着部115は、パックフレーム内で区画されるように形成され得る。
【0054】
また、セル装着部111は、バッテリーセル120の設置個数によって複数個が形成され得る。本実施例では説明の便宜上、ノート型パソコンに適用されるパックフレーム110を例に挙げて説明する。
【0055】
セル装着部111は、バッテリーセル120の挿入方向に開放された構造を有する。セル装着部111は、バッテリーセル120が脱着可能に挟み結合されるように形成される。セル装着部111は、バッテリーセル120の側面が含まれた端領域を取り囲むように形成され、バッテリーセル120を側面支持する。
【0056】
また、前記セル装着部111は、前記パックフレーム110を貫通する少なくとも一つの第2開口111aを有することができる。また、前記第2開口111aは、前記バッテリーセル120が前記セル装着部111に装着されると、前記バッテリーセル120の一部領域を外部に露出させるように形成され得る。
【0057】
一例として、少なくとも一つの第2開口111aは、バッテリーセル120の挿入方向にパックフレーム110を上下に貫通するように形成され得る。ここで、第2開口111aは、バッテリーセル120の断面積より小さい面積を有することができる。
【0058】
バッテリーセル120のセル装着部111への挿入時、第2開口111aは、バッテリーセル120の一部領域を外部に露出させる。これによって、セル装着部111は、バッテリーセル120との接触面積を最小化してバッテリーセル120の熱は第2開口111aを通じて外部に容易に伝達され得る。
【0059】
また、前記モジュール装着部115は、モジュール支持部130を支持するように形成される。また、前記モジュール装着部115は、モジュール支持部130及び回路モジュール140が装着可能なサイズを有することができる。
【0060】
一例として、前記モジュール装着部115は、一対の側壁125及び一対の側壁125の間に形成された装着面115bを有する。前記モジュール装着部115は、装着面115bが形成された溝形態で形成され得る。
【0061】
前記モジュール支持部130は、一対の側壁125と装着面からなる空間に挿入され得る。また、前記装着面115bは、平坦面で形成され得る。また、前記モジュール支持部130は、前記装着面115bから前記空間に突出したリブ(
図1の符号32、32a)を有しないように形成され得る。
【0062】
また、モジュール装着部115は、前記装着面115bを上下に貫通する少なくとも一つの第1開口115aを有することができる。
【0063】
図4を参照すると、モジュール支持部130は、モジュール装着部115に挿入されてモジュール装着部115の装着面115bと実装面143の間に配置され、回路モジュール140を支持する。
【0064】
また、前記モジュール支持部130は、実装面143と対向し、素子部品142と接触するとき、弾性変形が可能に形成された接触面131を有することができる。
【0065】
また、前記モジュール支持部130は、前記モジュール装着部115と前記実装面143の間に配置されるブロック形態を有することができる。
【0066】
また、前記モジュール支持部130は、一対の側壁125及び装着面115bにそれぞれ接触するように配置され得る。
【0067】
図4及び
図5を参照すると、前記回路モジュール140は、実装面143が装着面115bと対向するように一対の側壁125の間に配置され得る。
【0068】
上述したように、モジュール支持部130は、モジュール装着部115の形態に対応するブロック構造を有することができ、モジュール支持部130は、モジュール装着部115に挿入されることによって装着面115bと実装面143の間の空間を満たすことになる。このような構造により、モジュール支持部130はモジュール装着部115の剛性を補強することができる。
【0069】
モジュール支持部130は、弾性を有した材質であって、回路モジュールと接する接触面131が回路モジュール140に実装された素子部品142と接触するときに変形され得、前記モジュール支持部130は、回路モジュール140を弾性支持する。
【0070】
図5を参照すると、モジュール支持部130は、回路モジュール140と接する接触面131が回路モジュール140に具備された素子部品142により押されながら素子部品142の形態に合わせて変形され得る。このような構造で、モジュール支持部130は、回路モジュール140の素子部品142を保護し、外部衝撃時に回路モジュール140に伝達される衝撃を緩衝する。
【0071】
また、モジュール支持部130は、熱可塑性ポリエステルエラストマー(Thermoplastic polyester elastomer)材質で形成され得る。モジュール支持部130は、D25~D40範囲内のショア硬さを有することができる。
【0072】
モジュール支持部130は、熱伝導性及び絶縁性を有した材質であって、回路モジュール140の熱Qをモジュール装着部115に伝達することができる。
【0073】
このように、モジュール支持部130を利用してパックフレーム110の剛性を補強することができ、パックフレーム110への外部衝撃時に回路モジュール140に加えられる衝撃を緩衝させて回路モジュール140を保護することができる。
【0074】
また、モジュール支持部130がパックフレーム110と回路モジュール140の間に配置されて回路モジュール140の素子部品142の配列及び素子部品142の間の高低に合わせて接触面131の形状が可変され得る。このように、回路モジュール140の素子部品142を弾性支持して外部衝撃時に回路モジュール140に加えられる衝撃を安定的に緩衝させ得る。
【0075】
本発明は、前記バッテリーパックを電源として含んでいるデバイスを提供する。前記デバイスは、携帯電話、携帯用コンピュータ、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブル電子機器などであってもよい。
【0076】
図7及び
図8は、本発明の第2実施例によるバッテリーパックの構造を説明するための図である。
【0077】
図7及び
図8を参照すると、本発明の第2実施例によるバッテリーパック200は、パックフレームに装着され、回路モジュールを取り囲む保護カバー250を追加で含むことができる。
【0078】
具体的に、バッテリーパック200は、パックフレーム210、バッテリーセル(図示せず)、モジュール支持部230、回路モジュール240及び保護カバー250を含む。本実施例によるバッテリーパック200は、円筒状バッテリーセルを含むことができる。
【0079】
パックフレーム210は、バッテリーセル及び回路モジュール240を保護するケースである。パックフレーム210には、セル装着部とモジュール装着部が形成される。
【0080】
セル装着部211は、バッテリーセルの挿入方向に開放された構造を有する。セル装着部211は、バッテリーセルが挿入可能な円筒状構造を有する。セル装着部211の一側にはモジュール装着部215が形成される。
【0081】
モジュール装着部215には、回路モジュール240が装着される。回路モジュール240は、基板241の実装面に実装された素子部品242を含み、前記回路モジュール240は、バッテリーセルと電気的に連結される。本実施例において、回路モジュール240は、素子部品242が保護カバー250のカバー面251に向くようにモジュール装着部に結合され得る。
【0082】
また、保護カバー250は、パックフレーム210に結合されて回路モジュール240を保護する。保護カバー250は、カバー面251が形成された溝構造を有する。ここで、カバー面251は、保護カバー250の内側底面である。
【0083】
上述した第1実施例とは異なり、本実施例によるモジュール支持部230は、回路モジュール240と保護カバー250の間に設置される。モジュール支持部230は、回路モジュール240を覆い、保護カバー250に挿入可能なブロック構造を有することができる。また、前記モジュール支持部230は、基板241の実装面とカバー面251の間の空間を満たすように形成され、保護カバー250の剛性を補強することができる。モジュール支持部230は、D25~D40範囲内のショア硬さを有することができる。
【0084】
また、モジュール支持部230は、弾性材質であって、回路モジュール240と接する面が回路モジュール240に実装された素子部品242に対応するように変形されることによって回路モジュール240を弾性支持する。一例として、モジュール支持部230は、熱可塑性ポリエステルエラストマー(Thermoplastic polyester elastomer)材質で形成され得る。また、モジュール支持部230は、熱伝導性及び絶縁性を有した材質であって、回路モジュール240の熱を保護カバー250に伝達することができる。
【0085】
具体的には、モジュール支持部230は、一面がカバー面251と接し、他の一面が回路モジュール240と接するように配置される。このような構造で、保護カバー250がパックフレーム210に結合されてモジュール支持部230を加圧する力により回路モジュール240と接するモジュール支持部230の一面が回路モジュール240に実装された素子部品242により変形されて回路モジュール240を弾性支持する。
【0086】
本実施例において、バッテリーセルの駆動時に回路モジュール240から発生した熱がモジュール支持部230を通じて保護カバー250に伝達され、従来のバッテリーパックと比較して同一条件で5℃以上温度を低めることができる。すなわち、バッテリーパックの冷却効率を向上させ得る。
【0087】
上で説明した本発明の一実施例は、例示の目的のために開示されたものであって、本発明に対する通常の知識を有した当業者であれは、本発明の思想と範囲内で多様な修正、変更、付加が可能であり、このような修正、変更及び付加は、下記の特許請求範囲に属するものと見なければならない。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明の一実施例に関連するバッテリーパックによると、従来の回路モジュールの設計に符合するようにパックフレームに射出成形された支持リブをモジュール支持部で代替でき、モジュール支持部が回路モジュールを弾性支持すると同時にパックフレームの剛性を補強することができる。
【国際調査報告】