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▶ エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】HBVの処置のための医薬組合せ
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/7088 20060101AFI20241126BHJP
   C12N 15/113 20100101ALI20241126BHJP
   C12Q 1/02 20060101ALI20241126BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20241126BHJP
   A61P 31/20 20060101ALI20241126BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20241126BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20241126BHJP
   A61K 38/21 20060101ALI20241126BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20241126BHJP
   A61K 31/7052 20060101ALI20241126BHJP
   C12N 15/85 20060101ALN20241126BHJP
【FI】
A61K31/7088
C12N15/113 Z ZNA
C12Q1/02
A61P43/00 121
A61P31/20
A61K45/00
A61K48/00
A61K38/21
A61K39/395 S
A61K39/395 N
A61K31/7052
C12N15/85 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527533
(86)(22)【出願日】2022-11-09
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 EP2022081355
(87)【国際公開番号】W WO2023083906
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】21207715.0
(32)【優先日】2021-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100196243
【弁理士】
【氏名又は名称】運 敬太
(72)【発明者】
【氏名】ルアンサイ,スーファローネ
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー,ヘンリク
(72)【発明者】
【氏名】ビセンテ,ヨハンナ・マリエ・ポーズ
(72)【発明者】
【氏名】アイト-ググルテ,マリカ
(72)【発明者】
【氏名】ドリーセン,ワウター・ヘンドリク・ピーター
【テーマコード(参考)】
4B063
4C084
4C085
4C086
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA20
4B063QQ08
4B063QR35
4B063QS05
4B063QS33
4B063QX02
4C084AA13
4C084AA19
4C084AA22
4C084BA44
4C084DA22
4C084MA02
4C084NA05
4C084ZB331
4C084ZC412
4C084ZC751
4C085AA14
4C085BA89
4C085EE03
4C086AA01
4C086AA02
4C086EA16
4C086MA02
4C086MA03
4C086MA04
4C086MA66
4C086NA05
4C086ZB33
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、少なくとも2つ、好ましくは2つ又は3つの異なるHBV治療薬を投与することを含む、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置するための医薬組合せに関する。特に、本発明は、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを含む医薬組合せに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチド、TLR7アゴニスト、インターフェロン-アルファ、抗HBV抗体、PD1シグナル伝達に拮抗する抗体、及びヌクレオチド類似体からなる群から選択される少なくとも2つのHBV治療薬を含む、HBVを処置するための医薬組合せ。
【請求項2】
前記組合せが、表2及び表3に列挙される組合せC1~C120のいずれか1つである、請求項1に記載の医薬組合せ。
【請求項3】
前記組合せが、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを含む、請求項1に記載の医薬組合せ。
【請求項4】
前記RNAiオリゴヌクレオチドが、HBsAg mRNAを標的とし、HBsAg mRNAの発現を減少させるsiRNAオリゴヌクレオチドである、請求項3に記載の医薬組合せ。
【請求項5】
前記RNAiオリゴヌクレオチドが、19~30ヌクレオチド長のアンチセンス鎖を含むオリゴヌクレオチドであり、前記アンチセンス鎖が、ACAANAAUCCUCACAAUA(配列番号1)として示されるHBsAg mRNAの配列に対して相補性の領域を含む、請求項3又は4に記載の医薬組合せ。
【請求項6】
前記RNAiオリゴヌクレオチドが、UUNUUGUGAGGAUUN(配列番号2)として示される配列に対して相補性の領域を有するセンス鎖を含む、請求項3~5のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項7】
前記RNAiオリゴヌクレオチドが、配列GACAANAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号8)を含むセンス鎖を含み、前記センス鎖上の-GAAA-配列のヌクレオチドの1つ又は複数がGalNac部分にコンジュゲートしており、好ましくは、前記RNAiオリゴヌクレオチドが、配列UUAUUGUGAGGAUUNUUGUCGG(配列番号4)を含むアンチセンス鎖をさらに含む、請求項3~6のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項8】
前記RNAiオリゴヌクレオチドが、アンチセンス鎖と二重鎖領域を形成するセンス鎖を含むオリゴヌクレオチドであり、
前記センス鎖が、配列GACAAAAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号9)であって、3位、8~10位、12位、13位及び17位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、2位、4~7位、11位、14~16位、18~26位及び31~36位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びに1位と2位のヌクレオチド間のホスホロチオエート結合を含む、配列からなり、前記センス鎖上の-GAAA-配列の各ヌクレオチドは、一価GalNac部分にコンジュゲートされており;
前記アンチセンス鎖が、配列UUAUUGUGAGGAUUUUUGUCGG(配列番号6)であって、2位、3位、5位、7位、8位、10位、12位、14位、16位及び19位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、4位、6位、9位、11位、13位、15位、17位、18位及び20~22位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びに1位と2位のヌクレオチド間、2位と3位のヌクレオチド間、3位と4位のヌクレオチド間、20位と21位のヌクレオチド間、及び21位と22位のヌクレオチド間のホスホロチオエート結合を含む、配列からなり、
前記アンチセンス鎖の5’-ヌクレオチドの糖の4’-炭素が、メトキシホスホネート(MOP)を含む、請求項3~7のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項9】
前記RNAiオリゴヌクレオチドが、アンチセンス鎖と二重鎖領域を形成するセンス鎖を含むオリゴヌクレオチドであり、
前記センス鎖が、配列GACAAAAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号9)であって、3位、8~10位、12位、13位及び17位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、2位、4~7位、11位、14~16位、18~26位及び31~36位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びに1位と2位のヌクレオチド間の1つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む、配列を含み、前記センス鎖上の-GAAA-配列の各ヌクレオチドは、一価GalNac部分にコンジュゲートされており、前記-GAAA-配列は、以下の構造:
【化1】
を含み、
前記アンチセンス鎖が、UUAUUGUGAGGAUUUUUGUCGG(配列番号6)に記載の配列であって、2位、3位、5位、7位、8位、10位、12位、14位、16位及び19位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、4位、6位、9位、11位、13位、15位、17位、18位及び20-22位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びにヌクレオチド1と2、2と3、3と4、20と21、及び21と22の間に5つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む、配列を含み、前記アンチセンス鎖の5’-ヌクレオチドは、以下の構造:
【化2】
又はその薬学的に許容され得る塩を有している、請求項3~8のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項10】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、PDL1を標的とし、PDL1の発現を減少させるアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項3~9のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項11】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、PDL1 mRNAのRNAseH媒介性分解を誘導するN-アセチルガラクトサミン(GalNAc)コンジュゲート化ロックド核酸(LNA)一本鎖オリゴヌクレオチド(SSO)である、請求項3~10のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項12】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、配列CCTATTTAACATCAGAC(配列番号11)を含む、請求項3~11のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項13】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、式GN2-C6CCtatttaacatcAGAC
(式中、C6は6個の炭素を有するアミノアルキル基を表し、大文字はβ-D-オキシLNAヌクレオシドを表し、小文字はDNAヌクレオシドを表し、すべてのLNA Cは5-メチルシトシンであり、下付き文字はホスホジエステルヌクレオシド結合を表し、特に指示しない限り、すべてのヌクレオシド間結合はホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、GN2は、以下の三価GalNAcクラスター:
【化3】
を表し、
さらに、前記三価GalNAcクラスターの波線は、前記C6アミノアルキル基への前記三価GalNAcクラスターのコンジュゲート部位を示す)
又はその薬学的に許容され得る塩を有している、請求項3~12のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項14】
前記組合せが、ビヒクル対照と比較して、患者の血清HBsAg、HBeAg及び/又はHBV-DNAを減少させることができる、請求項3~13のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項15】
前記組合せが、患者の血清HBsAg、HBeAg及び/又はHBV-DNAを減少させることができ、前記減少が、a)抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドなしで投与した場合にHBVを標的とする同じ用量のRNAiオリゴヌクレオチドによって提供される減少、及び/又はb)HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドなしで投与した場合に同じ用量の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドによって提供される減少よりも大きい、請求項3~14のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項16】
前記組合せが、患者の血清HBsAg、HBeAg及び/又はHBV-DNAを減少させることができ、前記減少が、a)抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドなしで投与した場合にHBVを標的とする同じ用量のRNAiオリゴヌクレオチドによって提供される減少及びb)HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドなしで投与した場合に同じ用量の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドによって提供される減少の合計よりも大きい、請求項3~15のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項17】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約12mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量をもたらす量で存在する、請求項3~16のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項18】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量をもたらす量で存在する、請求項3~17のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項19】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量をもたらす量で存在する、請求項3~17のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項20】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量をもたらす量で存在する、請求項3~19のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項21】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg又は約6mg/kgの用量をもたらす量で存在する、請求項3~20のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項22】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量又は少なくとも約6mg/kgの用量をもたらす量で存在する、請求項3~21のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項23】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約7mg/kg~約35mg/kgの用量をもたらす量で存在する、請求項3~20又は22のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項24】
前記医薬組合せが、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドからなるか、又はそれらから本質的になる、請求項3~23のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項25】
さらなる異なるHBV治療薬をさらに含む、請求項3~23のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項26】
前記さらなる異なるHBV治療薬が、TLR7アゴニスト、インターフェロン-アルファ、抗HBV抗体、PD1シグナル伝達を阻害する抗体、又はヌクレオチド類似体である、請求項25に記載の医薬組合せ。
【請求項27】
前記さらなる異なるHBV治療薬がTLR7アゴニストである、請求項26に記載の医薬組合せ。
【請求項28】
前記HBV治療薬の1つ又は2つ又はすべてが薬学的に許容され得る塩の形態である、請求項3~27のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項29】
前記HBV治療薬の1つ又は2つ又はすべてがプロドラッグの形態である、請求項3~28のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項30】
前記HBV治療薬の1つ又は2つ又はすべてが各々、薬学的に許容され得る担体、賦形剤、希釈剤又はアジュバントと共に組成物に含まれる、請求項3~29のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【請求項31】
請求項3~30のいずれか一項に記載の医薬組合せを含む組成物。
【請求項32】
B型肝炎ウイルス感染症を処置するための、請求項3~29のいずれか一項に記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドと共に投与するための説明書とを含む、パーツのキット。
【請求項33】
前記説明書において言及される前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、請求項3~30のいずれか一項に記載の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項32に記載のパーツのキット。
【請求項34】
前記キットが、請求項9に記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び請求項13に記載の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む、請求項32又は33に記載のパーツのキット。
【請求項35】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが皮下注射用に製剤化され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用に製剤化される、請求項32~34のいずれか一項に記載のパーツのキット。
【請求項36】
前記説明書に慢性B型肝炎ウイルス感染症の処置が記載されている、請求項32~35のいずれか一項に記載のパーツのキット。
【請求項37】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び/又は前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内で前記オリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態である、請求項3~36のいずれか一項に記載の医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項38】
B型肝炎ウイルス感染症を処置するための、請求項3~37のいずれか一項に記載の医薬組合せ、組成物、又はキットの使用。
【請求項39】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの初回用量又は単回用量が、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量又は単回用量の投与前に投与される、請求項38に記載の使用。
【請求項40】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約3週間後、少なくとも約4週間後、少なくとも約5週間後、少なくとも約6週間後、少なくとも約7週間後、少なくとも約8週間後、又は8週間超後に投与される、請求項38又は39に記載の使用。
【請求項41】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の少なくとも約4週間後に投与される、請求項38~40のいずれか一項に記載の使用。
【請求項42】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、請求項38~41のいずれか一項に記載の使用。
【請求項43】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、請求項38~42のいずれか一項に記載の使用。
【請求項44】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが少なくとも5回投与される、請求項38~43のいずれか一項に記載の使用。
【請求項45】
前記医薬組合せが48週間にわたって投与される、請求項38~44のいずれか一項に記載の使用。
【請求項46】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが薬学的有効量で投与される、請求項38~45のいずれか一項に記載の使用。
【請求項47】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、請求項38~46のいずれか一項に記載の使用。
【請求項48】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量で投与される、請求項38~47のいずれか一項に記載の使用。
【請求項49】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、請求項38~48のいずれか一項に記載の使用。
【請求項50】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約7mg/kgの用量、又は約7mg/kg~約35mg/kgの用量で投与され、好ましくは、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、最大5回の約3mg/kgの用量で投与され、前記用量が、2週間ごとに少なくとも1回投与される、請求項38~49のいずれか一項に記載の使用。
【請求項51】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約6mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量で投与される、請求項38~50のいずれか一項に記載の使用。
【請求項52】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量で投与される、請求項38~51のいずれか一項に記載の使用。
【請求項53】
抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、少なくとも約3mg/kgである、請求項38~52のいずれか一項に記載の使用。
【請求項54】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、請求項38~53のいずれか一項に記載の使用。
【請求項55】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである、請求項38~54のいずれか一項に記載の使用。
【請求項56】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgであり;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの各用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、請求項38~55のいずれか一項に記載の使用。
【請求項57】
処置される前記B型肝炎ウイルス感染症が慢性B型肝炎ウイルス感染症である、請求項38~56のいずれか一項に記載の使用。
【請求項58】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形であり、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形である、請求項38~57のいずれか一項に記載の使用。
【請求項59】
前記医薬組合せが、HBV mRNA転写物をコードする非表面抗原を標的とするRNAiオリゴヌクレオチドによる処置の非存在下で投与される、請求項38~58のいずれか一項に記載の使用。
【請求項60】
対象に、HBxAg mRNA転写物を選択的に標的化するRNAiオリゴヌクレオチドが投与されない、請求項38~59のいずれか一項に記載の使用。
【請求項61】
対象に有効量のエンテカビルを投与することをさらに含む、請求項38~60のいずれか一項に記載の使用。
【請求項62】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び/又は前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内で前記オリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、請求項38~61のいずれか一項に記載の使用。
【請求項63】
薬に使用するための、請求項3~37のいずれか一項に記載の医薬組合せ、組成物、又はキット。
【請求項64】
B型肝炎ウイルス感染症の処置での使用のための、請求項3~37のいずれか一項に記載の医薬組合せ、組成物、又はキット。
【請求項65】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の投与前に投与される、請求項63又は64に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項66】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約3週間後、少なくとも約4週間後、少なくとも約5週間後、少なくとも約6週間後、少なくとも約7週間後、少なくとも約8週間後、又は8週間超後に投与される、請求項63~65のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項67】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の少なくとも約4週間後に投与される、請求項63~66のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項68】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、請求項63~67のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項69】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、請求項63~68のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項70】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが少なくとも5回投与される、請求項63~69のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項71】
前記医薬組合せが48週間にわたって投与される、請求項63~70のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項72】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが薬学的有効量で投与される、請求項63~71のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項73】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、請求項63~72のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項74】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量で投与される、請求項63~73のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項75】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、請求項63~74のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項76】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約7mg/kgの用量、又は約7mg/kg~約35mg/kgの用量で投与され、好ましくは、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、最大5回の約3mg/kgの用量で投与され、前記用量が、2週間ごとに少なくとも1回投与される、請求項63~75のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項77】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約6mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量で投与される、請求項63~76のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項78】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量で投与される、請求項63~77のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項79】
抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、少なくとも約3mg/kgである、請求項63~78のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項80】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、請求項63~79のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項81】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである、請求項63~80のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項82】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgであり;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの各用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、請求項63~81のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項83】
処置される前記B型肝炎ウイルス感染症が慢性B型肝炎ウイルス感染症である、請求項63~82のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項84】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形であり、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形である、請求項63~83のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項85】
前記医薬組合せが、HBV mRNA転写物をコードする非表面抗原を標的とするRNAiオリゴヌクレオチドによる処置の非存在下で投与される、請求項63~84のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項86】
対象に、HBxAg mRNA転写物を選択的に標的化するRNAiオリゴヌクレオチドが投与されない、請求項63~85のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項87】
対象に有効量のエンテカビルを投与することをさらに含む、請求項63~86のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項88】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び/又は前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内で前記オリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、請求項63~87のいずれか一項に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【請求項89】
医薬の製造における、請求項3~37のいずれか一項に記載の医薬組合せ、組成物、又はキットの使用。
【請求項90】
B型肝炎ウイルス感染症を処置するための医薬の製造における、請求項3~37のいずれか一項に記載の医薬組合せ、組成物、又はキットの使用。
【請求項91】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の投与前に投与される、請求項89又は90に記載の使用。
【請求項92】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約3週間後、少なくとも約4週間後、少なくとも約5週間後、少なくとも約6週間後、少なくとも約7週間後、少なくとも約8週間後、又は8週間超後に投与される、請求項89~91のいずれか一項に記載の使用。
【請求項93】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の少なくとも約4週間後に投与される、請求項89~92のいずれか一項に記載の使用。
【請求項94】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、請求項89~93のいずれか一項に記載の使用。
【請求項95】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、請求項89~94のいずれか一項に記載の使用。
【請求項96】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが少なくとも5回投与される、請求項89~95のいずれか一項に記載の使用。
【請求項97】
前記医薬組合せが48週間にわたって投与される、請求項89~96のいずれか一項に記載の使用。
【請求項98】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが薬学的有効量で投与される、請求項89~97のいずれか一項に記載の使用。
【請求項99】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、請求項89~98のいずれか一項に記載の使用。
【請求項100】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量で投与される、請求項89~99のいずれか一項に記載の使用。
【請求項101】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、請求項89~100のいずれか一項に記載の使用。
【請求項102】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約7mg/kgの用量、又は約7mg/kg~約35mg/kgの用量で投与され、好ましくは、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、最大5回の約3mg/kgの用量で投与され、前記用量が、2週間ごとに少なくとも1回投与される、請求項89~101のいずれか一項に記載の使用。
【請求項103】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約6mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量で投与される、請求項89~102のいずれか一項に記載の使用。
【請求項104】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量で投与される、請求項89~103のいずれか一項に記載の使用。
【請求項105】
抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、少なくとも約3mg/kgである、請求項89~104のいずれか一項に記載の使用。
【請求項106】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、請求項89~105のいずれか一項に記載の使用。
【請求項107】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである、請求項89~106のいずれか一項に記載の使用。
【請求項108】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgであり;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの各用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、請求項89~107のいずれか一項に記載の使用。
【請求項109】
処置される前記B型肝炎ウイルス感染症が慢性B型肝炎ウイルス感染症である、請求項89~108のいずれか一項に記載の使用。
【請求項110】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形であり、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形である、請求項89~109のいずれか一項に記載の使用。
【請求項111】
前記医薬組合せが、HBV mRNA転写物をコードする非表面抗原を標的とするRNAiオリゴヌクレオチドによる処置の非存在下で投与される、請求項89~110のいずれか一項に記載の使用。
【請求項112】
対象に、HBxAg mRNA転写物を選択的に標的化するRNAiオリゴヌクレオチドが投与されない、請求項89~111のいずれか一項に記載の使用。
【請求項113】
対象に有効量のエンテカビルを投与することをさらに含む、請求項89~112のいずれか一項に記載の使用。
【請求項114】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び/又は前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内で前記オリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、請求項89~113のいずれか一項に記載の使用。
【請求項115】
B型肝炎ウイルス感染症を処置するための方法であって、治療有効量の、請求項3~37のいずれか一項に記載の医薬組合せ、組成物、又はキットを、B型肝炎ウイルス感染症に感染した対象に投与することを含む、方法。
【請求項116】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の投与前に投与される、請求項115に記載の方法。
【請求項117】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約3週間後、少なくとも約4週間後、少なくとも約5週間後、少なくとも約6週間後、少なくとも約7週間後、少なくとも約8週間後、又は8週間超後に投与される、請求項115又は116に記載の方法。
【請求項118】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの前記単回用量又は初回用量の少なくとも約4週間後に投与される、請求項115~117のいずれか一項に記載の方法。
【請求項119】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、請求項115~118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、請求項115~119のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが少なくとも5回投与される、請求項115~120のいずれか一項に記載の方法。
【請求項122】
前記医薬組合せが48週間にわたって投与される、請求項115~121のいずれか一項に記載の方法。
【請求項123】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが薬学的有効量で投与される、請求項115~122のいずれか一項に記載の方法。
【請求項124】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、請求項115~123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項125】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量で投与される、請求項115~124のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、請求項115~125のいずれか一項に記載の方法。
【請求項127】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約7mg/kgの用量、又は約7mg/kg~約35mg/kgの用量で投与され、好ましくは、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、最大5回の約3mg/kgの用量で投与され、前記用量が、2週間ごとに少なくとも1回投与される、請求項115~126のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約6mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量で投与される、請求項115~127のいずれか一項に記載の方法。
【請求項129】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量で投与される、請求項115~128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項130】
抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、少なくとも約3mg/kgである、請求項115~129のいずれか一項に記載の方法。
【請求項131】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、請求項115~130のいずれか一項に記載の方法。
【請求項132】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである、請求項115~131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項133】
前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの前記初回用量が、HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgであり;前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの各用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、請求項115~132のいずれか一項に記載の方法。
【請求項134】
処置される前記B型肝炎ウイルス感染症が慢性B型肝炎ウイルス感染症である、請求項115~133のいずれか一項に記載の方法。
【請求項135】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形であり、前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形である、請求項115~134のいずれか一項に記載の方法。
【請求項136】
前記医薬組合せが、HBV mRNA転写物をコードする非表面抗原を標的とするRNAiオリゴヌクレオチドによる処置の非存在下で投与される、請求項115~135のいずれか一項に記載の方法。
【請求項137】
前記対象に、HBxAg mRNA転写物を選択的に標的化するRNAiオリゴヌクレオチドが投与されない、請求項115~136のいずれか一項に記載の方法。
【請求項138】
前記対象に有効量のエンテカビルを投与することをさらに含む、請求項115~137のいずれか一項に記載の方法。
【請求項139】
HBVを標的とする前記RNAiオリゴヌクレオチド及び/又は前記抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内で前記オリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、請求項115~138のいずれか一項に記載の方法。
【請求項140】
細胞におけるB型肝炎ウイルス表面抗原の発現を減少させる方法であって、請求項3~37のいずれか一項に記載の医薬組合せ又は組成物を前記細胞に送達することを含む、方法。
【請求項141】
前記細胞が肝細胞である、請求項140に記載の方法。
【請求項142】
前記細胞がインビボである、請求項140又は141に記載の方法。
【請求項143】
前記細胞がインビトロである、請求項140又は141に記載の方法。
【請求項144】
治療用オリゴヌクレオチドが、前記細胞内で前記オリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、請求項140~143のいずれか一項に記載の方法。
【請求項145】
本明細書中において添付の図面を参照して実質的に記載される医薬組合せ、組成物、キット、使用、又は方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つ、好ましくは2つ又は3つの異なるHBV治療薬を投与することを含む、B型肝炎ウイルス(HBV)感染を処置するための医薬組合せに関する。特に、本発明は、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを含む医薬組合せに関する。
【背景技術】
【0002】
HBV感染は、推定3億5000万人の慢性キャリアに関する世界的に大きな健康問題のままである。キャリアのおおよそ25%は、慢性肝炎、肝硬変、又は肝臓癌で死亡すると予測することができる。B型肝炎ウイルスは、タバコに次いで2番目に重要な発癌物質であり、全原発性肝臓癌の60%~80%を引き起こす。
【0003】
HBVの外側エンベロープタンパク質は、B型肝炎表面抗原(HBsAg)として集合的に知られている。HBsAgは、重複するオープンリーディングフレーム(ORF)によってコードされるS、M、及びLと呼ばれる3つの関連するポリペプチドからなる。最小のエンベロープタンパク質は、S-ORFと呼ばれる226アミノ酸のSである。M及びLは上流の翻訳開始部位から産生され、それぞれ55及び108アミノ酸をSに付加する。HBVのS、M、及びLの糖タンパク質は、Dane粒子と呼ばれる無傷の感染性HBVビリオンのウイルスエンベロープに見られ、3つすべてが非常に過剰に産生及び分泌されて、慢性HBV患者の血液に見られる非感染性の亜ウイルス球状及び糸状粒子(両方ともデコイ粒子と呼ばれる)を形成する。デコイ粒子の表面上のHBsAgの存在量は、慢性HBV感染(CHB)患者の体液性免疫及び自発的クリアランスを阻害すると考えられている。
【0004】
慢性HBV感染の現在の標準治療は、HBV DNA合成を阻害することによってHBV複製の抑制を提供するが、HBsAgなどのウイルス抗原には直接作用しない、エンテカビル又はテノホビルなどの経口ヌクレオシ(チ)ド類似体による処置である。ヌクレオシ(チ)ド類似体は、長期間の治療であっても、低レベルのHBsAgクリアランスしか示さない。この点において、慢性B型肝炎患者は、非常に弱いHBV T細胞応答を示し、抗HBs抗体を欠いており、これが、これらの患者がウイルスを除去することができない理由の1つであると考えられる。
【0005】
臨床的に重要な目標は、HBsAgセロコンバージョン及び血清HBV-DNA除去として定義される慢性HBV感染の機能的治癒を達成することである。これにより、持続的な応答がもたらされ、それによって肝硬変及び肝臓癌の発症が予防され、生存期間が延長されると予想される。現在、慢性HBV感染は、感染肝細胞の核内の共有結合的に閉じた環状DNA(cccDNA)としてのウイルスゲノムの長期又は永続性のために完全に根絶することはできない。慢性HBV感染からの完全な治癒は、感染肝細胞からのこのcccDNAの除去を必要とするであろう。
【0006】
総説論文Soriano et al 2017 Expert Opinion on Investigational Drugs Vol.26,pp 843は、HBVの機能的治癒又は完全治癒のいずれかを達成することを目的とした薬物開発の現状を記載している。この論文は、HBV療法において現在試験されている30を超える薬物のいくつかを強調しており、治癒をもたらす任意の有効な処置がおそらくウイルス標的化療法と免疫療法の組合せを必要とすることにも言及している。
【0007】
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、標的核酸にハイブリダイズすることによって標的遺伝子の発現を調節することができる本質的に一本鎖オリゴヌクレオチドである。標的調節は、RNアーゼH媒介性分解又は転写の遮断による下方制御であり得る。アンチセンスオリゴヌクレオチドはまた、例えばスプライススイッチング又はマイクロRNA抑制を介して標的を上方制御することができる。肝臓における標的について、GalNAcコンジュゲーションは、アンチセンスオリゴヌクレオチドを送達するために非常に有効であることが証明されている。国際公開第2014/179627号及び国際公開第2015/173208号は、GalNAcコンジュゲーションと組み合わせて一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチドを使用する肝細胞におけるHBV mRNAの分解によるHBV処置を記載している。TLR7アゴニストGS-9620を含む様々な併用療法が国際公開第2015/173208号に簡単に言及されている。
【0008】
国際公開第2016/077321号は、センス鎖上のGalNAcコンジュゲーションと組み合わせて二本鎖siRNAを使用する肝細胞におけるHBV mRNAの分解によるHBV処置を記載している。TLR7アゴニストを含む様々な併用療法が簡単に言及される。
【0009】
国際公開第2017/157899号は、PD-L1発現を減少させるための一本鎖LNAオリゴヌクレオチドコンジュゲートを記載している。国際公開第2019/079781号は、HBsAgを標的とするRNAi治療薬を記載している。
【0010】
本発明者らの知る限りでは、HBVに対する治療用オリゴヌクレオチドの特定の組合せは、当技術分野においてインビトロ又はインビボで試験されていない。
【0011】
本発明の目的
本発明は、単剤療法処置を超える利点を提供するHBV治療薬の新規な医薬組合せを特定する。特に、本発明は、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとの新規な医薬組合せ、及びその有利な投薬計画を特定する。HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとの特異的な組合せは、これらの個々の治療薬単独で予想され得るものを超えて、HBV血清マーカーに対して驚くべき相乗効果を得る。
【発明の概要】
【0012】
本発明は、特許請求の範囲によって定義される。本説明は、本発明による実施形態及び代替形態のさらなる例示を提供する。
【0013】
一態様では、本発明は、少なくとも2つのHBV治療薬を含む医薬組合せを提供する。本明細書では、HBV治療薬は、HBV感染症に対して有用な任意の薬物又は処置である。HBV治療薬は、活性成分、プロドラッグ、組成物、コンジュゲート、又はその形態が患者に投与された場合に薬物の治療効果の実現をもたらす任意の他の形態であり得る。
【0014】
好ましい実施形態では、医薬組合せは、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1オリゴヌクレオチドを含む。
【0015】
一実施形態では、医薬組合せは、本明細書で治療薬T1と定義されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド、及び本明細書で治療薬T2と定義される抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。
【0016】
さらなる態様では、本発明は、本発明の医薬組合せを含む組成物を提供する。好ましくは、医薬組合せでは、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが第1の組成物に含まれ、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが第2の組成物に含まれ、任意の追加のHBV治療薬が第3の組成物に任意に含まれる。
【0017】
さらなる態様では、本発明は、B型肝炎ウイルス感染症を処置するための、本明細書で定義される医薬組合せに含まれる第1のHBV治療薬と、本明細書で定義される医薬組合せに含まれる第2のHBV治療薬と共に投与するための説明書とを含む、パーツのキットを提供する。いくつかの実施形態では、キットは、組合せに含まれる両方又はすべてのHBV治療薬を含む。
【0018】
さらなる態様では、本発明は、B型肝炎ウイルス感染症を処置するための本発明の医薬組合せ、組成物又はキットの使用を提供する。
【0019】
さらなる態様では、本発明は、薬に使用するための本発明の医薬組合せ、組成物又はキットを提供する。
【0020】
さらなる態様では、本発明は、B型肝炎ウイルス感染症の処置に使用するための、本発明の医薬組合せ、組成物又はキットを提供する。
【0021】
さらなる態様では、本発明は、医薬の製造における本発明の医薬組合せ、組成物又はキットの使用を提供する。
【0022】
さらなる態様では、本発明は、B型肝炎ウイルス感染症を処置するための医薬の製造における本発明の医薬組合せ、組成物又はキットの使用を提供する。
【0023】
さらなる態様では、本発明は、治療有効量の本発明の医薬組合せ、組成物、又はキットを、B型肝炎ウイルス感染症に感染した対象に投与することを含む、B型肝炎ウイルス感染症を処置するための方法を提供する。
【0024】
さらなる態様では、本発明は、本発明の医薬組合せ又は組成物を細胞に送達することを含む、細胞におけるB型肝炎ウイルス表面抗原の発現を減少させる方法を提供する。
【0025】
本発明はさらに、本発明の医薬組合せを投与するための有利な投薬計画を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本明細書の研究の経過中のHBsAgの血清レベル(パネルA)及びHBsAg血清レベルの変化(パネルB)を示す。
図2】本明細書の研究の経過中のHBeAgの血清レベル(パネルA)及びHBeAg血清レベルの変化(パネルB)を示す。
図3】本明細書の研究の経過中のHBV-DNAの血清レベル(パネルA)及びHBV-DNA血清レベルの変化(パネルB)を示す。
図4】試験の0日目と比較した、本明細書の研究の経過中のHBsAg、HBeAg及びHBV-DNA血清レベルの変化を示す。HBV siRNA代用物=sT1、PDL1 LNA=sT2。本発明の医薬組合せ(G10)を投与した研究群の結果を、ビヒクルコントロール(G1)、単剤療法としてHBVを標的とする等価な用量のRNAiオリゴヌクレオチド(G03)及び単剤療法として等価な用量の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチド(G06)を投与した試験群とは対照的に示す。
図5-1】本発明の好ましい医薬組合せで使用されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドである治療薬T1の特定の具体的な定義を示す。
図5-2】本発明の好ましい医薬組合せで使用されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドである治療薬T1の特定の具体的な定義を示す。
図5-3】本発明の好ましい医薬組合せで使用されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドである治療薬T1の特定の具体的な定義を示す。
図5-4】本発明の好ましい医薬組合せで使用されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドである治療薬T1の特定の具体的な定義を示す。
図6-1】同等の代用治療薬T1及び治療薬T3を単独及び組合せで投与したときの血清HBsAg及びHBV-DNAレベルの変化を含む実施例2の結果を示す。T1とT3との本発明の組合せでは、HBsAg及びHBV-DNAの有意な低下が見られる。
図6-2】同等の代用治療薬T1及び治療薬T3を単独及び組合せで投与したときの血清HBsAg及びHBV-DNAレベルの変化を含む実施例2の結果を示す。T1とT3との本発明の組合せでは、HBsAg及びHBV-DNAの有意な低下が見られる。
図7-1】実施例3で定義された同等の代用治療薬T1及びT5の投与時の血清HBsAg、HBV-DNA及びHBeAgレベルの変化を含む、実施例3の結果を示す。T1とT5との本発明の組合せでは、血清マーカーの有意な減少が見られ、特にこの組合せは、21~33日目のT5処置期間中にHBsAgとHBV-DNAの血清レベルの有意に低下させた。
図7-2】実施例3で定義された同等の代用治療薬T1及びT5の投与時の血清HBsAg、HBV-DNA及びHBeAgレベルの変化を含む、実施例3の結果を示す。T1とT5との本発明の組合せでは、血清マーカーの有意な減少が見られ、特にこの組合せは、21~33日目のT5処置期間中にHBsAgとHBV-DNAの血清レベルの有意に低下させた。
図7-3】実施例3で定義された同等の代用治療薬T1及びT5の投与時の血清HBsAg、HBV-DNA及びHBeAgレベルの変化を含む、実施例3の結果を示す。T1とT5との本発明の組合せでは、血清マーカーの有意な減少が見られ、特にこの組合せは、21~33日目のT5処置期間中にHBsAgとHBV-DNAの血清レベルの有意に低下させた。
図8-1】実施例3で定義された同等の代用治療薬T1及びT5の投与時の血清HBsAg、HBV-DNA及びHBeAgレベルの変化を含む、実施例3の結果を示す。T1とT5との本発明の組合せでは、血清マーカーの有意な減少が見られ、特にこの組合せは、21~33日目のT5処置期間中にHBsAgとHBV-DNAの血清レベルの有意に低下させた。
図8-2】実施例3で定義された同等の代用治療薬T1及びT5の投与時の血清HBsAg、HBV-DNA及びHBeAgレベルの変化を含む、実施例3の結果を示す。T1とT5との本発明の組合せでは、血清マーカーの有意な減少が見られ、特にこの組合せは、21~33日目のT5処置期間中にHBsAgとHBV-DNAの血清レベルの有意に低下させた。
図8-3】実施例3で定義された同等の代用治療薬T1及びT5の投与時の血清HBsAg、HBV-DNA及びHBeAgレベルの変化を含む、実施例3の結果を示す。T1とT5との本発明の組合せでは、血清マーカーの有意な減少が見られ、特にこの組合せは、21~33日目のT5処置期間中にHBsAgとHBV-DNAの血清レベルの有意に低下させた。
【0027】
定義
オリゴヌクレオチド
本明細書で用いられる「オリゴヌクレオチド」という用語は、2つ以上の共有結合したヌクレオシドを含む分子として当業者に一般に理解されるように定義される。このような共有結合したヌクレオシドはまた、核酸分子又はオリゴマーとも称されうる。オリゴヌクレオチドは、通常、固相化学合成と、その後の精製及び単離によって研究室内で作製される。オリゴヌクレオチドの配列に言及する場合には、共有結合したヌクレオチド又はヌクレオシドの核酸塩基部分の配列又は順序、若しくはその修飾が言及される。本発明のオリゴヌクレオチドは、人工のものであり、化学的に合成され、通常は精製又は単離される。本発明のオリゴヌクレオチドは、例えば2’糖修飾ヌクレオシド等の1種以上の修飾ヌクレオシド又はヌクレオチドを含んでもよい。
【0028】
さらに、オリゴヌクレオチドは、例えば、100ヌクレオチド長未満の短い核酸である。オリゴヌクレオチドは、一本鎖又は二本鎖であってよい。オリゴヌクレオチドは、二重鎖領域を有していても有していなくてもよい。一連の非限定的な例として、オリゴヌクレオチドは、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)、短鎖ヘアピンRNA(shRNA)、ダイサー基質干渉RNA(dsiRNA)、アンチセンスオリゴヌクレオチド、短鎖siRNA、又は一本鎖siRNAであり得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、二本鎖オリゴヌクレオチドは、RNAiオリゴヌクレオチドである。
【0029】
合成
本明細書で使用される場合、「合成」という用語は、人工的に合成された(例えば、機械(例えば、固体核酸合成装置)を使用する)か、そうでなければ、分子を通常産生する天然源(例えば、細胞又は生物)に由来しない核酸又は他の分子を指す。
【0030】
二本鎖オリゴヌクレオチド
本明細書で使用される場合、「二本鎖オリゴヌクレオチド」という用語は、実質的に二重鎖形態のオリゴヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態において、二本鎖オリゴヌクレオチドの二重鎖領域の相補的な塩基対合は、共有結合的に分離した核酸鎖のヌクレオチドの逆平行配列の間に形成される。いくつかの実施形態において、二本鎖オリゴヌクレオチドの二重鎖領域の相補的な塩基対合は、共有結合している核酸鎖のヌクレオチドの逆平行配列の間に形成される。いくつかの実施形態において、二本鎖オリゴヌクレオチドの二重鎖領域の相補的な塩基対合は、一緒に塩基対合するヌクレオチドの相補的な逆平行配列を提供するために(例えば、ヘアピンを介して)折り畳まれる一本鎖核酸から形成される。いくつかの実施形態において、二本鎖オリゴヌクレオチドは、互いと完全に二重鎖化された2本の共有結合的に分離した核酸鎖を含む。しかしながら、いくつかの実施形態では、二本鎖オリゴヌクレオチドは、部分的に二重鎖化されている、例えば一端又は両端にオーバーハングを有する2本の共有結合的に分離した核酸鎖を含む。いくつかの実施形態では、二本鎖オリゴヌクレオチドは、部分的に相補的なヌクレオチドの逆平行配列を含み、したがって、内部ミスマッチ又は末端ミスマッチを含み得る1つ又は複数のミスマッチを有し得る。
【0031】

本明細書で使用される「鎖」という用語は、ヌクレオチド間結合(例えば、ホスホジエステル結合、ホスホロチオエート結合)を介して互いに連結されたヌクレオチドの単一の連続した配列を指す。いくつかの実施形態において、鎖は、2つの自由端、例えば、5’末端及び3’末端を有する。
【0032】
二重鎖
本明細書で使用される場合、核酸(例えば、オリゴヌクレオチド)に関して「二重鎖」という用語は、2つの逆平行配列のヌクレオチドの相補的塩基対合によって形成される構造を指す。
【0033】
オーバーハング
本明細書で使用される「オーバーハング」という用語は、一方の鎖又は領域が二重鎖を形成する相補鎖の末端を越えて延びる一方の鎖又は領域から生じる末端非塩基対合ヌクレオチド(複数可)を指す。いくつかの実施形態では、オーバーハングは、二本鎖オリゴヌクレオチドの5’末端又は3’末端の二重鎖領域から延びる1つ又は複数の不対ヌクレオチドを含む。ある特定の実施形態では、オーバーハングは、二本鎖オリゴヌクレオチドのアンチセンス鎖又はセンス鎖上の3’又は5’オーバーハングである。
【0034】
ループ
本明細書で使用される用語「ループ」は、適切なハイブリダイゼーション条件下(例えば、リン酸緩衝液中、細胞中)で、不対合領域に隣接する2つの逆平行領域がハイブリダイズして二重鎖(「ステム」と呼ばれる)を形成するように互いに十分相補的な核酸の2つの逆平行領域に隣接する核酸(例えば、オリゴヌクレオチド)の不対合領域を指す。
【0035】
RNAiオリゴヌクレオチド
本明細書で使用される「RNAiオリゴヌクレオチド」という用語は、(a)センス鎖(パッセンジャー)及びアンチセンス鎖(ガイド)を有する二本鎖オリゴヌクレオチドであって、アンチセンス鎖又はその一部が、標的mRNAの切断においてアルゴノート2(Ago2)エンドヌクレアーゼによって使用される、二本鎖オリゴヌクレオチド、又は(b)一本鎖アンチセンス鎖を有する一本鎖オリゴヌクレオチドであって、そのアンチセンス鎖(又はその一部)が、標的mRNAの切断においてAgo2エンドヌクレアーゼによって使用される、一本鎖オリゴヌクレオチドのいずれかを指す。
【0036】
RNAi剤
本明細書で同じ意味で用いられる、用語「iRNA」、「RNAi剤」、「iRNA剤」、及び「RNA干渉剤」は、本明細書におけるRNAヌクレオシドを含有し、RNAが誘導するサイレンシング複合体(RISC)経路により、RNA転写産物の標的開裂を媒介する、作用物質、例えばRNAiオリゴヌクレオチドを意味する。iRNAは、RNA干渉(RNAi)として知られるプロセスを通して、mRNAの配列特異的分解を指令する。iRNAは、細胞、例えば、哺乳動物対象などの対象内の細胞における、標的核酸発現を調節する、例えば阻害する。RNAi剤は、一本鎖RNAi剤及び二本鎖siRNA、並びに短鎖ヘアピンRNA(shRNA)を含む。本発明のオリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列は、RNAi剤の形態であることができる、又は、siRNA若しくはshRNAなどのRNAi剤の一部を形成することができる。本発明のいくつかの実施形態では、本発明のオリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列は、siRNAなどのRNAi剤である。
【0037】
siRNA
用語「siRNA」は、小型の干渉性リボ核酸RNAi剤を意味し、二本鎖RNA分子の一種であり、当該技術分野においては、短鎖干渉RNA又はサイレンシングRNAとしても知られている。siRNAは典型的には、(パッセンジャー鎖とも呼ばれる)センス鎖、及び(ガイド鎖とも呼ばれる)アンチセンス鎖を含み、各鎖は17~30ヌクレオチド長、典型的には19~25ヌクレオシド長であり、アンチセンス鎖は、標的核酸(好適には成熟mRNA配列)に、完全に相補性であるといった、相補性であり、センス鎖はアンチセンス鎖に相補性であるために、センス鎖とアンチセンス鎖は二重鎖又は二重鎖領域を形成する。siRNA鎖は、平滑末端二重鎖を形成することができ、又は有利には、センス鎖及びアンチセンス鎖の3’末端は、例えば1、2、又は3個のヌクレオシドの3’オーバハングを形成することができる。いくつかの実施形態では、センス鎖及びアンチセンス鎖の両方は、2nt3’オーバーハングを有する。したがって、二重鎖領域は、例えば17~25ヌクレオチド長、例えば21~23ヌクレオチド長であり得る。
【0038】
一旦細胞内に入ると、アンチセンス鎖は、標的核酸の標的分解又は標的阻害を媒介するRISC複合体に組み込まれる。siRNAは、典型的には、RNAヌクレオシドに加えて修飾ヌクレオシドを含むか、又はいくつかの実施形態では、siRNA鎖のヌクレオチドのすべてが修飾され得る(LNA(例えば、国際公開第2004083430号、国際公開第2007085485号を参照)、2’-フルオロ、2’-O-メチル又は2’-O-メトキシエチルなどのセンス2’糖修飾ヌクレオシドがsiRNAに組み込まれてもよい)。いくつかの実施形態では、siRNAのパッセンジャー鎖は不連続であることができる(例えば、国際公開第2007107162号を参照のこと)。siRNAのアンチセンス鎖のシード領域にて生じる、熱不安定化ヌクレオチドの組み込みが、siRNAのオフターゲット活性の減少に有用であると、報告されている(例えば、国際公開第18098328号を参照)。
【0039】
いくつかの実施形態では、本発明のsiRNAなどの、dsRNA剤は、少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、センス鎖のヌクレオチドの実質的に全てが修飾を含む;アンチセンス鎖のヌクレオチドの実質的に全てが修飾を含む、又は、センス鎖のヌクレオチドの実質的に全て、及び、アンチセンス鎖のヌクレオチドの実質的に全てが修飾を含む。更に別の実施形態では、センス鎖のヌクレオチドの全てが修飾を含む;アンチセンス鎖のヌクレオチドの全てが修飾を含む;又は、センス鎖のヌクレオチドの全て、及び、アンチセンス鎖のヌクレオチドの全てが修飾を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオチドは、独立して、デオキシ-ヌクレオチド、3’末端デオキシ-チミン(dT)ヌクレオチド、2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、2’-デオキシ修飾ヌクレオチド、ロックドヌクレオチド、アンロックドヌクレオチド、配座的に制限されたヌクレオチド、拘束されたエチルヌクレオチド、無塩基ヌクレオチド、2’-アミノ修飾ヌクレオチド、2’-O-アリル修飾ヌクレオチド、2’-C-アルキル修飾ヌクレオチド、2’-ヒドロキシル修飾ヌクレオチド、2’-メトキシエチル修飾ヌクレオチド、2’-O-アルキル修飾ヌクレオチド、モルホリノヌクレオチド、ホスホルアミダート、ヌクレオチドを含む非天然塩基、非連結ヌクレオチド、テトラヒドロピラン修飾ヌクレオチド、1,5-アンヒドロヘキシトール修飾ヌクレオチド、シクロヘキセニル修飾ヌクレオチド、ホスホロチオエート基を含むヌクレオチド、メチルホスホネート基を含むヌクレオチド、5’-ホスフェートを含むヌクレオチド、5’-ホスフェート模倣物を含むヌクレオチド、グリコール修飾ヌクレオチド、及び2-O-(N-メチルアセトアミド)修飾ヌクレオチド、並びにそれらの組合せからなる群から選択され得る。好適には、siRNAは、アンチセンス鎖の5’末端に5’リン酸基又は5’リン酸模倣物を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖の5’末端は、RNAヌクレオシドである。
【0041】
一実施形態では、dsRNA剤は、少なくとも1つのホスホロチオエート又はメチルホスホネートヌクレオチド間結合をさらに含む。ホスホロチオエート若しくはメチルホスホネートのヌクレオチド間結合は一方若しくは両方の鎖の3’末端にあり得る(例えば、アンチセンス鎖又はセンス鎖)か、又はホスホロチオエート若しくはメチルホスホネートのヌクレオシド間結合は一方若しくは両方の鎖の5’末端にあり得る(例えば、アンチセンス鎖又はセンス鎖)か、又はホスホロチオエート若しくはメチルホスホネートのヌクレオシド間結合は一方又は両方の鎖の5’末端及び3’末端の両方にあり得る(例えば、アンチセンス鎖又はセンス鎖)。いくつかの実施形態では、残りのヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合である。
【0042】
dsRNA剤はリガンドを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、リガンドは、センス鎖の3’末端に結合する。生物学的分布については、siRNAを標的リガンドに結合させるか、及び/又は例えば、脂質ナノ粒子に製剤化することができる。
【0043】
本発明の他の態様は、治療的使用に適したsiRNA分子といったこれらのdsRNAを含む医薬組成物と、例えば本明細書に開示されている種々の疾患症状の処置のために、本発明のsiRNAといったdsRNA分子を投与することによって標的遺伝子の発現を阻害する方法と、に関する。
【0044】
テトラループ
本明細書で使用される場合、「テトラループ」という用語は、ヌクレオチドの隣接配列のハイブリダイゼーションによって形成される隣接二重鎖の安定性を増加させるループを指す。安定性の増加は、ランダムに選択されたヌクレオチドの配列からなる同等の長さのループのセットから平均して予想される隣接ステム二重鎖のTよりも高い隣接ステム二重鎖の融解温度(T)の増加として検出可能である。例えば、テトラループは、10mMのNaHPO中、少なくとも50℃、少なくとも55℃、少なくとも56℃、少なくとも58℃、少なくとも60℃、少なくとも65℃又は少なくとも75℃の融解温度を、長さが少なくとも2塩基対の二重鎖を含むヘアピンに与えることができる。いくつかの実施形態では、テトラループは、スタッキング相互作用によって隣接するステム二重鎖の塩基対を安定化し得る。さらに、テトラループ中のヌクレオチド間の相互作用には、非ワトソン・クリック塩基対合、スタッキング相互作用、水素結合及び接触相互作用(Cheong et al.,Nature 1990 Aug.16;346(6285):680-2;Heus and Pardi,Science 1991 Jul.12;253(5016):191-4)が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、テトラループは4~5個のヌクレオチドを含む。ある特定の実施形態では、テトラループは、修飾されていてもされていなくてもよい(例えば、標的化部分にコンジュゲートされていてもされていなくてもよい)、3、4、5、又は6個のヌクレオチドを含むか、又はそれらからなる。一実施形態では、テトラループは4つのヌクレオチドからなる。任意のヌクレオチドをテトラループに使用してもよく、Cornish-Bowden(1985)Nucl.Acids Res.13:3021-3030に記載されるように、そのようなヌクレオチドの標準IUPAC-IUB記号を使用してもよい。例えば、文字「N」は、任意の塩基がその位置にあり得ることを示すために使用され得、文字「R」は、A(アデニン)又はG(グアニン)がその位置にあり得ることを示すために使用され得、「B」は、C(シトシン)、G(グアニン)又はT(チミン)がその位置にあり得ることを示すために使用され得る。テトラループの例には、テトラループのUNCGファミリー(例えば、UUCG)、テトラループのGNRAファミリー(例えば、GAAA)、及びCUUGテトラループ(Woese et al.,Proc Natl Acad Sci USA.1990 November;87(21):8467-71;Antao et al.,Nucleic Acids Res.1991 Nov.11;19(21):5901-5)が含まれる。DNAテトラループの例には、テトラループのd(GNNA)ファミリー(例えば、d(GTTA))、テトラループのd(GNRA)ファミリー、テトラループのd(GNAB)ファミリー、テトラループのd(CNNG)ファミリー、及びテトラループのd(TNCG)ファミリー(例えば、d(TTCG))が含まれる。例えば、Nakano et al.Biochemistry,41(48),14281-14292,2002.SHINJI et al.Nippon Kagakkai Koen Yokoshu VOL.78th;NO.2;PAGE.731(2000)を参照のこと。これらの文献は関連する開示に関して本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、テトラループは、ニックが入ったテトラループ構造内に含まれる。
【0045】
ニックが入ったテトラループ構造
「ニックが入ったテトラループ構造」は、別個のセンス(パッセンジャー)鎖及びアンチセンス(ガイド)鎖の存在を特徴とするRNAiオリゴヌクレオチドの構造であり、センス鎖はアンチセンス鎖と相補性の領域を有し、鎖の少なくとも1つ、一般にセンス鎖は、少なくとも1つの鎖内に形成された隣接するステム領域を安定化するように構成されたテトラループを有する。
【0046】
アンチセンスオリゴヌクレオチド
本明細書で使用される場合、「アンチセンスオリゴヌクレオチド」という用語は、標的核酸、特に標的核酸上の連続配列にハイブリダイズすることによって標的遺伝子の発現を調節することができるオリゴヌクレオチドとして規定される。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、本質的に二本鎖ではなく、したがってsiRNA又はshRNAではない。好ましくは、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは一本鎖である。本発明の単鎖オリゴヌクレオチドは、自己内又は自己間の相補性の程度がオリゴヌクレオチドの全長にわたって50%未満である限り、ヘアピン又は分子間二重構造(同じオリゴヌクレオチドの2つの分子間の二重鎖)を形成することができるものと理解される。
【0047】
有利には、本発明の一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼ耐性を低下させるためRNAヌクレオシドを含まない。
【0048】
有利には、本発明のオリゴヌクレオチドは、例えば2’糖修飾ヌクレオシドなどの1つ以上の修飾ヌクレオシド又はヌクレオチドを含む。さらに、修飾されていないヌクレオシドがDNAヌクレオシドであることは有利である。
【0049】
連続ヌクレオチド配列
「連続ヌクレオチド配列」という用語は、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチドの領域を指す。この用語は、本明細書で「連続核酸塩基配列」という用語及び「オリゴヌクレオチドモチーフ配列」という用語と互換的に用いられる。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドのすべてのヌクレオチドが連続ヌクレオチド配列を構成する。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、連続ヌクレオチド配列、例えばF-G-F’ギャップマー領域を含み、任意に、さらなるヌクレオチド(複数可)、例えば、官能基を連続ヌクレオチド配列に結合するのに使用され得るヌクレオチドリンカー領域を含んでもよい。ヌクレオチドリンカー領域は、標的核酸に相補的であっても相補的でなくてもよい。オリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列は、それ自体としてオリゴヌクレオチドより長くなることはできないことと、オリゴヌクレオチドは連続ヌクレオチド配列より短くなることはできないことと、が理解される。
【0050】
ヌクレオチド
ヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド及びポリヌクレオチドの構成要素であり、本発明の目的では、天然に存在するヌクレオチド及び天然に存在しないヌクレオチドの両方を含む。本来、DNAヌクレオチド及びRNAヌクレオチドなどのヌクレオチドは、リボース糖部分、核酸塩基部分、及び1つ以上のリン酸基(ヌクレオシドには存在しない)を含む。ヌクレオシド及びヌクレオチドはまた、互換的に「単位」又は「モノマー」と呼ぶことができる。
【0051】
デオキシリボヌクレオチド
本明細書で使用される「デオキシリボヌクレオチド」という用語は、リボヌクレオチドと比較して、そのペントース糖の2’位にヒドロキシルの代わりに水素を有するヌクレオチドを指す。修飾デオキシリボヌクレオチドは、糖、リン酸基又は塩基の修飾又は置換を含む、2’位以外の原子の1つ又は複数の修飾又は置換を有するデオキシリボヌクレオチドである。
【0052】
リボヌクレオチド
本明細書中で使用される用語「リボヌクレオチド」は、そのペントース糖としてリボースを有し、その2’位にヒドロキシル基を含有するヌクレオチドのことを指す。修飾リボヌクレオチドは、リボース、リン酸基又は塩基の修飾又は置換を含む、2’位以外の原子の1つ又は複数の修飾又は置換を有するリボヌクレオチドである。
【0053】
修飾ヌクレオシド
本明細書で用いられる「修飾ヌクレオシド」又は「ヌクレオシド修飾」という用語は、糖部分又は(核酸)塩基部分の1つ以上の修飾の導入によって、同等のDNA又はRNAヌクレオシドと比較して修飾されたヌクレオシドを指す。好ましい実施形態では、修飾ヌクレオシドは、修飾された糖部分を含む。修飾ヌクレオシドという用語はまた、「ヌクレオシド類似体」又は修飾「ユニット」又は修飾「モノマー」という用語と互換的に使用されてもよい。非修飾DNA又はRNA糖部分を有するヌクレオシドは、本明細書ではDNA又はRNAヌクレオシドと称される。DNA又はRNAヌクレオシドの塩基領域に修飾を有するヌクレオシドは、それらがワトソン・クリック塩基対合可能な場合には、依然として一般的にDNA又はRNAと称される。
【0054】
修飾ヌクレオチド
本明細書で使用される「修飾ヌクレオチド」という用語は、アデニンリボヌクレオチド、グアニンリボヌクレオチド、シトシンリボヌクレオチド、ウラシルリボヌクレオチド、アデニンデオキシリボヌクレオチド、グアニンデオキシリボヌクレオチド、シトシンデオキシリボヌクレオチド及びチミジンデオキシリボヌクレオチドから選択される対応する参照ヌクレオチドと比較して1つ又は複数の化学修飾を有するヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオチドは、天然に存在しないヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオチドは、その糖、核酸塩基及び/又はリン酸基に1つ又は複数の化学修飾を有する。いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオチドは、対応する参照ヌクレオチドにコンジュゲートされた1つ又は複数の化学部分を有する。典型的には、修飾ヌクレオチドは、修飾ヌクレオチドが存在する核酸に1つ又は複数の望ましい特性を付与する。例えば、修飾ヌクレオチドは、熱安定性、分解に対する耐性、ヌクレアーゼ耐性、溶解性、バイオアベイラビリティ、生物活性、免疫原性の低下などを改善し得る。
【0055】
修飾ヌクレオシド間結合
「修飾ヌクレオシド間結合」という用語は、2つのヌクレオシドを共に共有結合する、ホスホジエステル(PO)結合以外の結合として当業者に一般的に理解されるように定義される。したがって、本発明のオリゴヌクレオチドは、修飾ヌクレオシド間結合を含み得る。いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合と比較して、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を増大させる。天然に存在するオリゴヌクレオチドでは、ヌクレオシド間結合は、隣接するヌクレオシド間のホスホジエステル結合を生成するリン酸基を含む修飾ヌクレオシド間結合は、インビボ使用のためのオリゴヌクレオチドの安定化に特に有用であり、本発明のオリゴヌクレオチドのDNA又はRNAヌクレオシドの領域、例えばギャップマーオリゴヌクレオチドのギャップ領域G内、並びに領域F及びF’などの修飾ヌクレオシドの領域におけるヌクレアーゼ切断から保護する役割を果たし得る。
【0056】
一実施形態では、オリゴヌクレオチドは、1つ以上の修飾ヌクレオシド間結合が、例えばヌクレアーゼ攻撃に対してより耐性であるように、天然のホスホジエステルから修飾された1つ以上のヌクレオシド間結合を含む。ヌクレアーゼ耐性は、オリゴヌクレオチドを血清中でインキュベートすることによって、又はヌクレアーゼ耐性アッセイ(例えば、ヘビ毒ホスホジエステラーゼ(SVPD))を使用することによって決定することができ、これらの両方は当該技術分野でよく知られている。オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を増強することができるヌクレオシド間結合は、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオシド間結合と呼ばれる。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列の少なくとも50%のヌクレオシド間結合が修飾されており、例えばオリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列の、少なくとも60%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも75%、例えば少なくとも80%、又は例えば少なくとも90%のヌクレオシド間結合が、修飾されている。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列のヌクレオシド間結合のすべてが修飾されている。いくつかの実施形態では、本発明のオリゴヌクレオチドを非ヌクレオチド官能基、例えばコンジュゲートに結合するヌクレオシドは、ホスホジエステルであり得ることが認識されるであろう。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列のヌクレオシド間結合はすべて、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオシド間結合である。
【0057】
本発明のオリゴヌクレオチドでは、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合を用いることが有利である。
【0058】
ホスホロチオエートヌクレオシド間結合は、ヌクレアーゼ耐性、有益な薬物動態、及び製造の容易さに起因して、特に有用である。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列の少なくとも50%のヌクレオシド間結合がホスホロチオエートであり、オリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列の少なくとも60%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも75%、例えば少なくとも80%又は例えば少なくとも90%のヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートである。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列のヌクレオシド間結合のすべてが、ホスホロチオアートである。
【0059】
いくつかの実施形態では、本発明のオリゴヌクレオチドは、ホスホロジチオエート結合(複数可)に加えて、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合と、2、3、又は4ホスホジエステル結合などの少なくとも1つのホスホジエステル結合との両方を含む。ギャップマーオリゴヌクレオチドでは、ホスホジエステル結合は、存在する場合には、ギャップ領域G内の連続DNAヌクレオシド間に適切に位置していない。
【0060】
ホスホロチオエート結合などのヌクレアーゼ耐性結合は、標的核酸と二重鎖を形成するときにヌクレアーゼを動員することができるオリゴヌクレオチド領域、例えばギャップマーの領域Gにおいて特に有用である。しかしながら、ホスホロチオエート結合は、非ヌクレアーゼ動員領域及び/又は親和性増強領域、例えばギャップマーの領域F及びF’においても有用でありうる。ギャップマーオリゴヌクレオチドは、いくつかの実施形態では、領域F若しくはF’、又は領域F及びF’の両方に1つ以上のホスホジエステル結合を含んでもよく、領域Gのヌクレオシド間結合の全てはホスホロチオエートであり得る。
【0061】
有利には、オリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列のすべてのヌクレオシド間結合がホスホロチオエートであるか、又はオリゴヌクレオチドのすべてのヌクレオシド間結合がホスホロチオエート結合である。特に、アンチセンスオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列のすべてのヌクレオシド間結合がホスホロチオエートであるか、又はアンチセンスオリゴヌクレオチドのすべてのヌクレオシド間結合がホスホロチオエート結合である。
【0062】
欧州特許第2742135号に開示されているように、治療用オリゴヌクレオチドは、他のヌクレオシド間結合(ホスホジエステル及びホスホロチオエート以外の)、例えばアルキルホスホネート/メチルホスホネートヌクレオシド間結合を含んでもよいことが認識され、これは欧州特許第2742135号によれば、例えば別のDNAホスホロチオエートのギャップ領域内で耐性であり得る。
【0063】
核酸塩基
核酸塩基という用語は、ヌクレオシド及びヌクレオチドに存在するプリン(例えばアデニン及びグアニン)及びピリミジン(例えばウラシル、チミン及びシトシン)部分を含み、これらは核酸ハイブリダイゼーションにおいて水素結合を形成する。本発明の文脈において、核酸塩基という用語はまた、天然に存在する核酸塩基とは異なっていてもよいが、核酸ハイブリダイゼーション中に機能する修飾核酸塩基も包含する。この文脈において、「核酸塩基」とは、アデニン、グアニン、シトシン、チミジン、ウラシル、キサンチン、及びヒポキサンチンなどの天然に存在する核酸塩基と、天然に存在しないバリアントとの両方を指す。このようなバリアントは、例えば、Hirao et al(2012)Accounts of Chemical Research vol 45 page 2055及びBergstrom(2009)Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry Suppl.37 1.4.1に記載されている。
【0064】
いくつかの実施形態では、核酸塩基部分は、プリン又はピリミジンを修飾プリン又はピリミジン、例えば置換プリン又は置換ピリミジン、例えばイソシトシン、シュードイソシトシン、5-メチルシトシン、5-チオゾロ-シトシン、5-プロピニル-シトシン、5-プロピニル-ウラシル、5-ブロモウラシル5-チアゾロ-ウラシル、2-チオ-ウラシル、2’-チオ-チミン、イノシン、ジアミノプリン、6-アミノプリン、2-アミノプリン、2,6-ジアミノプリン及び2-クロロ-6-アミノプリンから選択される核酸塩基に変えることにより修飾される。
【0065】
核酸塩基部分は、対応する各核酸塩基についての文字コード、例えば、A、T、G、C又はUにより示されてもよく、ここで、各文字は、任意に等価機能の改変された核酸塩基を含んでもよい。例えば、例示したオリゴヌクレオチドにおいて、核酸塩基部分は、A、T、G、C、及び5-メチルシトシンから選択される。任意に、LNAギャップマーについて、5-メチルシトシンLNAヌクレオシドが使用され得る。
【0066】
修飾オリゴヌクレオチド
修飾オリゴヌクレオチドという用語は、1つ以上の糖修飾ヌクレオシド及び/又は修飾ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドを表す。「キメラ」オリゴヌクレオチドという用語は、修飾ヌクレオシドを有するオリゴヌクレオチドを説明するために、文献で用いられている用語である。
【0067】
相補性
本明細書で使用される「相補的」は、(例えば、2つの対向する核酸上又は1本の核酸鎖の対向する領域上にある)2つのヌクレオチド間、又はヌクレオチドの2つの配列間の構造的関係であって、2つのヌクレオチド又はヌクレオチドの2つの配列が互いに塩基対を形成することを可能にする構造的関係を指す。例えば、対向する核酸のピリミジンヌクレオチドに相補的な1つの核酸のプリンヌクレオチドは、互いに水素結合を形成することによって塩基対を形成し得る。いくつかの実施形態において、相補的なヌクレオチドは、ワトソン-クリック様式で、又は安定な二重鎖の形成を可能にする任意の他の様式で塩基対合することができる。ワトソン・クリック塩基対は、グアニン(G)-シトシン(C)及びアデニン(A)-チミン(T)/ウラシル(U)である。オリゴヌクレオチドは修飾核酸塩基を有するヌクレオシドを含んでいてもよく、例えば5-メチルシトシンは、しばしばシトシンの代わりに用いられ、したがって、相補性という用語は、非修飾核酸塩基と修飾核酸塩基との間のワトソン・クリック塩基対合を包含することが理解されよう(例えば、Hirao et al(2012)Accounts of Chemical Research vol 45 page 2055 and Bergstrom(2009)Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry Suppl.37 1.4.1を参照されたい)。
【0068】
用語「%相補的」とは、本明細書で使用される場合、連続ヌクレオチド配列にわたって参照配列(例えば、標的配列又は配列モチーフ)に相補的である、核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチド)の連続ヌクレオチド配列のヌクレオチドの割合(パーセント)を指す。したがって、相補性のパーセンテージは、2つの配列間(標的配列5’-3’と3’-5’からのオリゴヌクレオチド配列とを整列させた場合)で(例えばワトソン・クリック塩基対から)相補的である整列した核酸塩基の数を数え、その数をオリゴヌクレオチド中のヌクレオチドの総数で割り、100を掛けることによって計算される。このような比較において、整列(例えば塩基対を形成)しない核酸塩基/ヌクレオチドは、ミスマッチと称される。挿入及び欠失は、連続ヌクレオチド配列の%相補性の計算において許容されない。相補性の決定において、核酸塩基の化学的修飾は、核酸塩基が、例えばワトソン・クリック塩基対合を形成する機能的能力が保持される限り、無視されることが理解されるであろう(例えば、5-メチルシトシンは、%同一性の計算の目的のために、シトシンと同一であると見なされる)。
【0069】
「完全に相補的な」という用語は、100%の相補性を指す。
【0070】
いくつかの実施形態では、2つの核酸は、本明細書に記載されるように、相補性の領域を形成するように互いに相補的な複数のヌクレオチドの領域を有し得る。
【0071】
相補性の領域
本明細書で使用される「相補性の領域」という用語は、適切なハイブリダイゼーション条件下、例えば、リン酸緩衝液中、細胞中などでヌクレオチドの2つの配列間のハイブリダイゼーションを可能にする、ヌクレオチドの逆平行配列に十分に相補的な核酸(例えば、二本鎖オリゴヌクレオチド)のヌクレオチドの配列を指す。
【0072】
同一性
本明細書で使用される「同一性」という用語は、連続ヌクレオチド配列にわたって参照配列(例えば、配列モチーフ)と同一である、核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチド)内の連続ヌクレオチド配列のヌクレオチドの割合(パーセントで表される)を指す。したがって、同一性のパーセンテージは、2つの配列(本発明の化合物の連続ヌクレオチド配列及び参照配列における)の間で同一の(一致する)整列された核酸塩基の数を数え、その数をオリゴヌクレオチドのヌクレオチドの総数で割り、100を掛けることにより計算される。したがって、同一性の百分率=(一致数×100)/整列領域(例えば、連続ヌクレオチド配列)の長さ。挿入及び欠失は、連続ヌクレオチド配列の同一性の百分率の計算において許容されない。同一性の決定において、核酸塩基の化学的修飾は、核酸塩基がWatson Crick塩基対を形成する機能的能力が保持される限り、無視されることが理解されよう(例えば、5-メチルシトシンは、同一性%の計算の目的のために、シトシンと同一であると見なされる)。
【0073】
ハイブリダイゼーション
本明細書で用いられる「ハイブリダイズ」又は「ハイブリダイズする」という用語は、2つの核酸鎖(例えば、オリゴヌクレオチド及び標的核酸)が対向する鎖上の塩基対間に水素結合を形成することにより二重鎖を形成することと理解されるべきである。2つの核酸鎖の間の結合の親和性は、ハイブリダイゼーションの強度である。これは、オリゴヌクレオチドの半分が標的核酸と二重鎖を形成する温度として定義される、融解温度(T)によって説明されることが多い。生理学的条件では、Tは親和性に厳密に比例しない(Mergny及びLacroix(2003年)「Oligonucleotides」第13巻第515~537頁)。標準状態ギブス自由エネルギーΔG°は、結合親和性をより正確に表し、ΔG°=-RTln(K)によって反応の解離定数(K)に関連付けられ、式中、Rは気体定数であり、Tは絶対温度である。したがって、オリゴヌクレオチドと標的核酸との間の反応の非常に低いΔG°は、オリゴヌクレオチドと標的核酸との間の強いハイブリダイゼーションを反映している。ΔG°は、水性濃度が1M、pHが7、温度が37℃の反応に関連したエネルギーである。標的核酸へのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、自発反応であり、自発反応の場合、ΔG°はゼロ未満である。ΔG°は、Hansen et al.,1965,Chem.Comm.36-38及びHoldgate et al.,2005,Drug Discov Todayに記載されているように、例えば等温滴定熱量測定(ITC)方法により、実験的に測定し得る。当業者は、ΔG°測定のために市販の装置が入手可能であることを知るであろう。ΔG°はまた、SantaLucia,1998,Proc Natl Acad Sci USA.95:1460-1465によって記載された最近傍モデルを使用することによって、Sugimoto et al.,1995,Biochemistry 34:11211-11216及びMcTigue et al.,2004,Biochemistry 43:5388-5405によって記載された適切に導出された熱力学パラメータを使用して、数値的に推定することができる。その意図した核酸標的をハイブリダイゼーションによって調節する可能性を確保するために、本発明のオリゴヌクレオチドは、10~30ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドに対して-10kcal未満の概算ΔG°値で標的核酸にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、ハイブリダイゼーションの程度又は強度は、標準状態ギブス自由エネルギーΔG°により測定される。オリゴヌクレオチドは、8~30ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドに対して-10kcalの範囲未満、例えば-15kcal未満、例えば-20kcal未満、及び例えば-25kcal未満の概算ΔG°値で標的核酸にハイブリダイズし得る。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、-10から-60kcal、例えば-12から-40、例えば-15から-30kcal、又は-16から-27kcal、例えば-18から-25kcalの推定ΔG°値で、標的核酸にハイブリダイズする。
【0074】
標的核酸
本発明によれば、標的核酸は、例えば遺伝子、RNA、mRNA、ウイルスmRNA、又はcDNA配列であり得る。
【0075】
インビボ又はインビトロ用途に関して、本発明のオリゴヌクレオチドは、典型的には、HBV標的核酸を発現する細胞内で、HBV標的核酸の発現を阻害することが可能である。本発明のオリゴヌクレオチドの核酸塩基の連続配列は、典型的には、オリゴヌクレオチドの長さにわたって測定され、任意に1つ又は2つのミスマッチを除いて、また任意に、オリゴヌクレオチドをコンジュゲートなどの任意の官能基に結合し得るヌクレオチドベースのリンカ領域、又は他の非相補的末端ヌクレオチド(例えば、D’又はD’’)を除いて、HBV標的核酸に相補的である。
【0076】
標的配列
本明細書で使用される用語「標的配列」は、本発明のオリゴヌクレオチドに相補的な核酸塩基配列を含む、標的核酸中に存在するヌクレオチドの配列を指す。いくつかの実施形態では、標的配列は、本発明のオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列に相補的な核酸塩基配列を有する標的核酸上の領域からなる。標的核酸のこの領域は、互換的に標的ヌクレオチド配列、標的配列、又は標的領域と称され得る。いくつかの実施形態では、標的配列は、単一オリゴヌクレオチドの相補的配列よりも長く、例えば本発明のいくつかのオリゴヌクレオチドによって標的化され得る標的核酸の好ましい領域を表すことができる。
【0077】
標的細胞
本明細書で使用される用語「標的細胞」は、標的核酸を発現している細胞を指す。いくつかの実施形態では、標的細胞は、インビボ又はインビトロであり得る。いくつかの実施形態では、標的細胞は、マウス細胞又はヒト細胞などのげっ歯類細胞、特にHBV感染肝細胞などの、HBV感染哺乳動物細胞である。
【0078】
好ましい実施形態では、標的細胞はHBV mRNAを発現し、HBsAg及びHBeAgを分泌する。
【0079】
肝細胞
本明細書で使用される「肝細胞」(単数又は複数)という用語は、肝臓の実質組織の細胞を指す。これらの細胞は、肝臓の質量のおおよそ70~85%を構成し、血清アルブミン、フィブリノーゲン、及び凝固因子のプロトロンビン群(因子3及び4を除く)を産生する。肝細胞系統細胞のマーカーとしては、トランスサイレチン(Ttr)、グルタミンシンセターゼ(Glul)、肝細胞核因子1a(Hnf1a)及び肝細胞核因子4a(Hnf4a)が挙げられ得るが、これらに限定されない。成熟肝細胞のマーカーとしては、シトクロムP450(Cyp3a11)、フマリルアセト酢酸ヒドロラーゼ(Fah)、グルコース6-リン酸(G6p)、アルブミン(Alb)及びOC2-2F8が挙げられ得るが、これらに限定されない。例えば、Huch et al.,(2013)、Nature,494(7436):247-250を参照のこと(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)。
【0080】
低下した発現
本明細書で使用される、遺伝子の「低下した発現」という用語は、適切な参照細胞又は対象と比較して、細胞又は対象における遺伝子によってコードされるRNA転写物又はタンパク質の量の減少及び/又は遺伝子の活性の量の減少を指す。例えば、医薬組合せ又は二本鎖オリゴヌクレオチド(例えば、HBsAg mRNA配列に相補的なアンチセンス鎖を有するもの)で細胞を処理する行為は、それぞれ医薬組合せ又は二本鎖オリゴヌクレオチドで処理されていない細胞と比較して、RNA転写物、タンパク質及び/又は酵素活性(例えば、HBVゲノムのS遺伝子によってコードされる)の量の低下をもたらし得る。同様に、本明細書で使用される「発現を減少させる」とは、遺伝子(例えば、HBVゲノムのS遺伝子)の発現の低下をもたらす行為を指す。
【0081】
天然に存在するバリアント
「その天然に存在するバリアント」という用語は、HBV遺伝子型A~Hなどの定義された分類群内に天然に存在する標的核酸のバリアントを指す。典型的には、ポリヌクレオチドの「天然に存在するバリアント」に言及する場合、この用語は、染色体転座又は重複によって見出されるゲノムDNA、及びそれに由来するRNA、例えばmRNAをコードする標的配列の任意の対立遺伝子バリアントも包含し得る。「天然に存在するバリアント」には、標的配列mRNAの選択的スプライシングに由来するバリアントも含まれ得る。例えば特定のポリペプチド配列に言及される場合、この用語は、例えばシグナルペプチド切断、タンパク質分解切断、グリコシル化などの同時又は翻訳後修飾によってプロセシングされ得る天然に存在する形態のタンパク質も含む。
【0082】
高親和性修飾ヌクレオシド
高親和性修飾ヌクレオシドは、修飾されたヌクレオチドであり、これは、オリゴヌクレオチドに組み込まれる場合、例えば融解温度(T)によって測定されるように、その相補的標的に対するオリゴヌクレオチドの親和性を高める。本発明の高親和性修飾ヌクレオシドは、好ましくは、修飾ヌクレオシドあたり+0.5~+12℃、より好ましくは+1.5~+10℃、最も好ましくは+3~+8℃の融解温度の上昇をもたらす。数多くの高親和性修飾ヌクレオシドが当該技術分野において知られており、例えば、多くの2’置換ヌクレオシド及びロックド核酸(LNA)が挙げられる(例えば、Freier&Altmann;Nucl.Acid Res.,1997,25,4429-4443及びUhlmann;Curr.Opinion in Drug Development,2000,3(2),293-213を参照されたい)。
【0083】
糖修飾
本発明のオリゴマーは、修飾された糖部分、すなわち、DNA及びRNAに見られるリボース糖部分と比較して、糖部分が修飾された1つ以上のヌクレオシドを含み得る。
【0084】
リボース糖部分の修飾を有する数多くのヌクレオシドは、親和性及び/又はヌクレアーゼ耐性などのオリゴヌクレオチドのある特定の性質を改善することを主な目的として作製されてきた。
【0085】
そのような修飾には、例えばヘキソース環(HNA)又は二環式環(典型的には、リボース環(LNA)のC2とC4炭素の間にバイラジカル架橋を有する)、又は典型的にはC2とC3炭素の間の結合を欠く非結合リボース環(例えば、UNA)で置き換えることにより、リボース環構造が修飾されているものが含まれる。他の糖修飾ヌクレオシドには、例えばビシクロヘキソース核酸(国際公開第2011/017521号)又は三環式核酸(国際公開第2013/154798号)が含まれる。修飾ヌクレオシドにはまた、糖部分が例えばペプチド核酸(PNA)又はモルホリノ核酸の場合には非糖部分で置き換えられているヌクレオシドが含まれる。
【0086】
糖修飾にはまた、リボース環上の置換基を、水素以外の基、又はDNA及びRNAヌクレオシド中に天然に存在する2’-OH基に変更することによってなされる修飾も含まれる。置換基は、例えば2’、3’、4’、又は5’位で導入され得る。
【0087】
2’糖修飾ヌクレオシド
2’糖修飾ヌクレオシドは、2’位にH若しくは-OH以外の置換基を有するヌクレオシド(2’置換ヌクレオシド)、又はリボース環の2’炭素と第2の炭素との間に架橋を形成できる2’結合バイラジカルを含むヌクレオシド、例えばLNA(2’-4’バイラジカル架橋)ヌクレオシドである。
【0088】
実際、2’糖置換ヌクレオシドの開発には多くの注目が集まっており、数多くの2’置換ヌクレオシドが、オリゴヌクレオチドに組み込まれた際に有益な特性を有することが見出されている。例えば、2’修飾糖は、高められた結合親和性及び/又は増大されたヌクレアーゼ耐性をオリゴヌクレオチドにもたらすことができる。2’置換修飾ヌクレオシドの例は、2’-O-アルキル-RNAヌクレオシド、2’-O-メチル-RNAヌクレオシド、2’-アルコキシ-RNAヌクレオシド、2’-O-メトキシエチル-RNA(MOE)ヌクレオシド、2’-アミノ-DNAヌクレオシド、2’-フルオロ-RNAヌクレオシド及び2’-F-ANAヌクレオシドである。更なる例については、例えばFreier&Altmann;Nucl.Acid Res.,1997,25,4429-4443及びUhlmann;Curr.Opinion in Drug Development,2000,3(2),293-213、及びDeleavey and Damha,Chemistry and Biology 2012,19,937を参照されたい。以下は、いくつかの2’置換修飾ヌクレオシドの例示である。
【化1】
【0089】
本発明に関して、2’置換糖修飾ヌクレオシドは、LNAのような2’架橋ヌクレオシドを含まない。
【0090】
ロックド核酸ヌクレオシド(LNAヌクレオシド)
「LNAヌクレオシド」は、上記ヌクレオシドのリボース糖環のC2’とC4’とを結合するバイラジカル(「2’-4’架橋」とも称される)を含む2’修飾ヌクレオシドであり、これはリボース環のコンホメーションを制限又は固定する。これらのヌクレオシドはまた、文献において、架橋核酸又は二環式核酸(BNA)とも称されている。リボースの立体配座の固定は、LNAが相補的RNA又はDNA分子のオリゴヌクレオチドに組み込まれる場合、ハイブリダイゼーションの親和性の向上(二重鎖の安定化)に関連している。これは、オリゴヌクレオチド/相補二重鎖の融解温度を測定することによって、日常的に決定され得る。
【0091】
非限定的で例示的なLNAヌクレオシドは、国際公開第99/014226、国際公開第00/66604、国際公開第98/039352、国際公開第2004/046160、国際公開第00/047599、国際公開第2007/134181、国際公開第2010/077578、国際公開第2010/036698、国際公開第2007/090071、国際公開第2009/006478、国際公開第2011/156202、国際公開第2008/154401、国際公開第2009/067647、国際公開第2008/150729、Morita et al.,Bioorganic&Med.Chem.Lett.12,73-76、Seth et al.J.Org.Chem.2010,Vol 75(5)pp.1569-81、及びMitsuoka et al.,Nucleic Acids Research 2009,37(4),1225-1238、及びWan and Seth,J.Medical Chemistry 2016,59,9645-9667に開示されている。
【0092】
さらなる非限定的な例示的LNAヌクレオシドを、スキーム1に開示する。
【化2】
【0093】
特定のLNAヌクレオシドは、ベータ-D-オキシ-LNA、6’-メチル-ベータ-D-オキシLNA、例えば(S)-6’-メチル-ベータ-D-オキシ-LNA(ScET)及びENAである。特定の有利なLNAは、ベータ-D-オキシ-LNAである。
【0094】
リン酸類似体
本明細書で使用される「リン酸模倣物」という用語は、リン酸基の静電特性及び/又は立体特性を模倣する化学部分を指す。いくつかの実施形態において、リン酸類似体は、酵素的除去を受けやすいことが多い5’-リン酸の代わりに、オリゴヌクレオチドの5’末端ヌクレオチドに配置される。いくつかの実施形態において、5’リン酸類似体は、ホスファターゼ耐性連結を含有する。リン酸類似体の例としては、5’メチレンホスホネート(5’-MP)及び5’-(E)-ビニルホスホネート(5’-VP)などの5’ホスホネートが挙げられる。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、5’末端ヌクレオチドに、糖の4’-炭素位置にリン酸類似体(「4’-リン酸類似体」と呼ばれる)を有する。4’-リン酸類似体の例は、オキシメチル基の酸素原子が糖部分(例えばその4’-炭素)に結合しているオキシメチルホスホネート又はその類似体である。例えば、2016年9月2日に出願された米国仮特許出願第62/383,207号及び2016年9月12日に出願された米国仮特許出願第62/393,401号を参照されたい。これらのリン酸類似体に関するそれぞれの内容は、参照により本明細書に組み込まれる。オリゴヌクレオチドの5’末端に対する他の修飾が開発されている(例えば、国際公開第2011/133871号;米国特許第8,927,513号明細書;及びPrakash et al.(2015),Nucleic Acids Res.,43(6):2993-3011を参照されたい。リン酸類似体に関するそれぞれの内容は参照により本明細書に組み込まれる)。
【0095】
ヌクレアーゼ媒介性分解
ヌクレアーゼ媒介性分解は、相補的なヌクレオチド配列と二重鎖を形成するときに、そのような配列の分解を媒介することができるオリゴヌクレオチドを指す。
【0096】
いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、標的核酸のヌクレアーゼ媒介性分解を介して機能することができ、本発明のオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼ、特にエンドヌクレアーゼ、好ましくはRNアーゼHなどのエンドリボヌクレアーゼ(RNアーゼ)を動員することができる。ヌクレアーゼ媒介機構を介して作用するオリゴヌクレオチド設計の例は、典型的には少なくとも5個又は6個の連続DNAヌクレオシドの領域を含み、親和性増強ヌクレオシド、例えばギャップマー、ヘッドマー及びテールマーが片側又は両側に隣接するオリゴヌクレオチドである。
【0097】
RNase Hの活性及び動員
一実施形態では、治療用オリゴヌクレオチドは、RNase Hを動員することができるアンチセンスオリゴヌクレオチドである。アンチセンスオリゴヌクレオチドのRNase H活性とは、相補的RNA分子との二重鎖にあるときにRNアーゼHを動員する能力を指す。国際公開第01/23613号は、RNase Hを動員する能力を決定するために使用され得る、RNase H活性を決定するためのインビトロ方法を提供する。典型的には、オリゴヌクレオチドが、相補的標的核酸配列が提供された場合に、試験されている修飾オリゴヌクレオチドと同じ塩基配列を有するが、オリゴヌクレオチド中の全てのモノマー間にホスホロチオアート結合を有するDNAモノマーのみを含有するオリゴヌクレオチドを使用し、国際公開第01/23613号(参照により本明細書に組み込まれる)の実施例91~95により提供される方法論を使用したときに決定された初期速度の少なくとも5%、例えば、少なくとも10%又は20%超のpmol/l/分で測定された初期速度を有する場合に、このオリゴヌクレオチドはRNase Hを動員し得ると見なされる。RNase H活性の決定に使用するために、組換えヒトRNase H1が、Lubio Science GmbH、Lucerne、Switzerlandから入手可能である。
【0098】
ギャップマー
本発明の治療用オリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドであるいくつかの実施形態において、本発明の核酸分子又はその連続ヌクレオチド配列は、ギャップマーアンチセンスオリゴヌクレオチドである。アンチセンスギャップマーは、通常、RNase H媒介性分解を介した標的核酸の阻害に用いられる。本発明の一実施形態では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、RNase Hを動員することが可能である。
【0099】
ギャップマーアンチセンスオリゴヌクレオチドは、少なくとも3つの区別される構造領域、5’-フランク、ギャップ、及び3’-フランク、F-G-F’を、5’->3’配向で含む。「ギャップ」領域(G)は、オリゴヌクレオチドがRNase Hを動員することを可能にする連続DNAヌクレオチドのストレッチを含む。ギャップ領域は、1つ又は複数の糖修飾ヌクレオシド、有利には高親和性糖修飾ヌクレオシドを含む5’フランキング領域(F)と、1つ又は複数の糖修飾ヌクレオシド、有利には高親和性糖修飾ヌクレオシドを含む3’フランキング領域(F’)が隣接する。領域F及びF’の1つ又は複数の糖修飾ヌクレオシドは、標的核酸に対するオリゴヌクレオチドの親和性を向上させる(すなわち、親和性向上糖修飾ヌクレオシドである)。いくつかの実施形態では、領域F及びF’の1つ又は複数の糖修飾ヌクレオシドは、例えばLNA及び2’-MOEから独立して選択される、高親和性2’糖修飾などの2’糖修飾ヌクレオシドである。
【0100】
ギャップマー設計において、ギャップ領域の最も5’及び3’のヌクレオシドはDNAヌクレオシドであり、それぞれ、5’(F)又は3’(F’)領域の糖修飾ヌクレオシドに隣接して配置されている。フランクはさらに、ギャップ領域から最も遠い端、即ち5’フランクの5’末端及び3’フランクの3’末端に少なくとも1つの糖修飾ヌクレオシドを有することによって定義されてもよい。
【0101】
領域F-G-F’は、連続ヌクレオチド配列を形成する。本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列は、式F-G-F’のギャップマー領域を含み得る。
【0102】
ギャップマー設計F-G-F’の全長は、例えば12から30ヌクレオシド、例えば13から24、例えば14から22ヌクレオシド、例えば13から17、例えば14から16ヌクレオシドでありうる。
【0103】
例として、本発明のギャップマーオリゴヌクレオチドは、以下の式によって表すことができる:
1-6-G6-16-F’1-6、例えば
1-4-G7-10-F’2-4
ただし、ギャップマー領域F-G-F’の全長は、少なくとも12、例えば少なくとも13ヌクレオチド長であることを条件とする。
【0104】
本発明の一態様では、アンチセンスオリゴヌクレオチド又はその連続ヌクレオチド配列は、式5’-F-G-F’-3’のギャップマーからなるか又はそれを含み、式中、領域F及びF’が独立して1~8個のヌクレオシドを含むか又はそれらからなり、そのうち1~4個が2’糖修飾され、F及びF’領域の5’及び3’末端を規定し、GがRNase Hを動員することができる6~16個のヌクレオシドの領域である。
【0105】
本発明の一実施形態では、連続ヌクレオチド配列は、式5’-F-G-F’-3’のギャップマーであり、領域F及びF’は、独立して、2~4個の2’糖修飾ヌクレオチドからなり、F及びF’領域の5’及び3’末端を規定し、Gは、RNアーゼHを動員することができる6~10個のDNAヌクレオシド領域である。
【0106】
いくつかの実施形態では、ギャップ領域Gは、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16個の連続するホスホロチオエート結合DNAヌクレオシドからなっていてもよい。いくつかの実施形態では、ギャップ領域Gは、7個~10個のDNAヌクレオシドからなる。いくつかの実施形態では、ギャップ内のすべてのヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエート結合である。
【0107】
いくつかの実施形態では、領域F及びF’は、独立して、糖修飾ヌクレオシドの連続する配列からなるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、領域Fの糖修飾ヌクレオシドは、独立して、2’-O-アルキル-RNA単位、2’-O-メチル-RNA、2’-アミノ-DNA単位、2’-フルオロ-DNA単位、2’-アルコキシ-RNA、MOE単位、LNA単位、アラビノ核酸(ANA)単位及び2’-フルオロ-ANA単位から選択されてもよい。
【0108】
いくつかの実施形態では、領域F若しくはF’、又はF及びF’の全ヌクレオシドは、例えばベータ-D-オキシLNA、ENA又はScETヌクレオシドから独立して選択されるような、LNAヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、領域Fは、1~5つ、例えば2~4つ、例えば3~4つ、例えば1、2、3、4又は5つの連続するLNAヌクレオシドからなる。いくつかの実施形態では、領域F及びF’の全ヌクレオシドは、ベータ-D-オキシLNAヌクレオシドである。
【0109】
いくつかの実施形態では、領域F若しくはF’、又はF及びF’の全ヌクレシドは、2’置換ヌクレオシド、例えばOMe又はMOEヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、領域Fは、1、2、3、4、5、6、7又は8つの連続するOMe又はMOEヌクレオシドからなる。いくつかの実施形態では、フランキング領域の一方のみが、2’置換ヌクレオシド、例えばOMe又はMOEヌクレオシドからなり得る。いくつかの実施形態では、2’置換ヌクレオシド、例えばOMe又はMOEヌクレオシドからなるのは5’(F)フランキング領域であり、一方、3’(F’)フランキング領域は、少なくとも1つのLNAヌクレオシド、例えばベータ-D-オキシLNAヌクレオシド又はcETヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、2’置換ヌクレオシド、例えばOMe又はMOEヌクレオシドからなるのは3’(F’)フランキング領域であり、一方、5’(F)フランキング領域は、少なくとも1つのLNAヌクレオシド、例えばベータ-D-オキシLNAヌクレオシド又はcETヌクレオシドを含む。
【0110】
さらなるギャップマー設計は、参照することによって本明細書に組み込まれる、国際公開第2004/046160号、国際公開第2007/146511号、及び国際公開第2008/113832号に開示されている。
【0111】
LNAギャップマー
LNAギャップマーは、領域F及びF’の一方又は両方に、LNAヌクレオシドを含むか、若しくはそれからなるギャップマーである。ベータ-D-オキシギャップマーは、領域F及びF’の一方又は両方に、ベータ-D-オキシLNAヌクレオシドを含むか、若しくはそれからなるギャップマーである。
【0112】
いくつかの実施形態では、LNAギャップマーは、式:[LNA]1-5-[領域G]6-10-[LNA]1-5であり、領域Gはギャップマー領域Gの定義で定義したとおりである。
【0113】
MOEギャップマー
MOEギャップマーは、領域F及びF’がMOEヌクレオシドからなるギャップマーである。いくつかの実施形態では、MOEギャップマは、設計[MOE]1-8-[領域G]5-16-[MOE]1-8、例えば[MOE]2-7-[領域G]6-14-[MOE]2-7、例えば[MOE]3-6-[領域G]8-12-[MOE]3-6のものであり、ここで、領域Gはギャップマの定義に規定した通りである。5-10-5設計(MOE-DNA-MOE)を有するMOEギャップマーは、当技術分野で広く使用されている。
【0114】
混合ウイングギャップマー
混合ウイングギャップマーは、領域F及びF’の一方又は両方が、2’置換ヌクレオシド、例えば2’-O-アルキル-RNA単位、2’-O-メチル-RNA、2’-アミノ-DNA単位、2’-フルオロ-DNA単位、2’-アルコキシ-RNA、MOE単位、アラビノ核酸(ANA)単位、及び2’-フルオロ-ANA単位からなる群から独立して選択される2’置換ヌクレオシド、例えばMOEヌクレオシドを含むLNAギャップマーである。領域F及びF’の少なくとも一方、又は領域F及びF’の両方が少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含むいくつかの実施形態では、領域F及びF’の残りのヌクレオシドは、MOE及びLNAからなる群から独立して選択される。領域F及びF’の少なくとも一方、又は領域F及びF’の両方が少なくとも2つのLNAヌクレオシドを含むいくつかの実施形態では、領域F及びF’の残りのヌクレオシドは、MOE及びLNAからなる群から独立して選択される。いくつかの混合ウイング実施形態では、領域F及びF’の一方又は両方が、1つ又は複数のDNAヌクレオシドをさらに含んでもよい。
【0115】
混合ウイングギャップマー設計は、国際公開第2008/049085号及び国際公開第2012/109395号(これらのいずれもが参照により本明細書に組み込まれる)に開示されている。
【0116】
オリゴヌクレオチド内の領域D’又はD’’
【0117】
本発明のオリゴヌクレオチドは、いくつかの実施形態では、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列、例えばギャップマーF-G-F’、並びにさらに5’及び/又は3’ヌクレオシドを含むか、又はそれからなり得る。さらなる5’及び/又は3’ヌクレオシドは、標的核酸に完全に相補的であっても、完全に相補的でなくてもよい。このようなさらなる5’及び/又は3’ヌクレオシドは、本明細書では領域D’及びD’’と称され得る。
【0118】
領域D’又はD’’の付加は、連続ヌクレオチド配列、例えばギャップマーをコンジュゲート部分又は別の官能基に連結する目的のために使用され得る。連続ヌクレオチド配列をコンジュゲート部分と連結するために使用される場合、それは生体切断可能なリンカーとして働くことができる。あるいは、それはエキソヌクレアーゼ保護を提供するために、又は合成若しくは製造を容易にするために使用され得る。
【0119】
領域D’及びD’’は、それぞれ、領域Fの5’末端又は領域F’の3’末端に結合して、以下の式D’-F-G-F’、F-G-F’-D’’又はD’-F-G-F’-D’’の設計を生成することができる。この場合、F-G-F’はオリゴヌクレオチドのギャップマー部分であり、領域D’又はD’’は、オリゴヌクレオチドの別個の部分を構成する。領域D’とF領域との間及び領域F’とD’’領域との間の移行は、D’又はD’’領域に向かうホスホジエステル結合及びF又はF’領域に向かうホスホロチオエート結合を有するヌクレオシドによって特徴付けられ、ヌクレオシドはギャップマー(標的核酸に相補的な連続ヌクレオチド配列)の一部であると考えられる。
【0120】
領域D’又はD’’は、独立して、1、2、3、4又は5個の追加のヌクレオチドを含むか、又はそれからなり、標的核酸に相補的であっても、相補的でなくてもよい。F又はF’領域に隣接するヌクレオチドは、DNA又はRNAなどの糖修飾ヌクレオチドではなく、若しくはこれらの塩基修飾バージョンでもない。D’又はD’’領域は、ヌクレアーゼ感受性の生体切断可能なリンカーとしての役割を果たしうる(リンカーの定義を参照されたい)。いくつかの実施形態では、追加の5’及び/又は3’末端ヌクレオチドは、ホスホジエステル結合で結合されており、DNA又はRNAである。領域D’又はD’’としての使用に好適なヌクレオチドベースの生体切断性リンカーは、国際公開第2014/076195号に開示されており、これには例としてホスホジエステル結合DNAジヌクレオチドが含まれる。いくつかの実施形態では、領域D’又はD’’は、標的核酸に対して相補的ではないか、又は少なくとも50%のミスマッチを含む。
【0121】
いくつかの実施形態では、領域D’又はD’’は、配列AA、AT、AC、AG、TA、TT、TC、TG、CA、CT、CC、CG、GA、GT、GC、又はGGのジヌクレオチドを含むか又はそれからなり、Cは5-メチルシトシンであってよく、及び/又はTはUで置き換えられてよい。ジヌクレオチド中のヌクレオシド間結合はホスホジエステル結合である。いくつかの実施形態では、領域D’又はD’’は、配列AAA、AAT、AAC、AAG、ATA、ATT、ATC、ATG、ACA、ACT、ACC、ACG、AGA、AGT、AGC、AGG、TAA、TAT、TAC、TAG、TTA、TTT、TTC、TAG、TCA、TCT、TCC、TCG、TGA、TGT、TGC、TGG、CAA、CAT、CAC、CAG、CTA、CTG、CTC、CTT、CCA、CCT、CCC、CCG、CGA、CGT、CGC、CGG、GAA、GAT、GAC、CAG、GTA、GTT、GTC、GTG、GCA、GCT、GCC、GCG、GGA、GGT、GGC、及びGGGのトリヌクレオチドからなるか、又はそれからなり、Cは5-メチルシトシンであってよく、及び/又は、Tは、Uで置き換えられてよい。ヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合である。(天然に存在する)核酸塩基A(アデニン、T(チミン)、U(ウラシル)、G(グアニン)、C(シトシン)に言及する場合、これらは、同等の天然核酸塩基(例えば、相補的ヌクレオシドとの塩基対)として機能する核酸塩基類似体で置換され得ることが理解されるであろう。
【0122】
一実施形態では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、ギャップマーを構成する連続ヌクレオチド配列に加えて、領域D’及び/又はD’’を含む。
【0123】
いくつかの実施形態において、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、以下の式によって表すことができる:
D’-F-G-F’、特に、D’1-3-F1-4-G6-10-F’2-4
F-G-F’-D’’、特に、F1-4-G6-10-F’2-4-D’’1-3
D’-F-G-F’-D’’、特に、D’1-3-F1-4-G6-10-F’2-4-D’’1-3
【0124】
いくつかの実施形態では、領域D’と領域Fとの間に位置するヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合である。いくつかの実施形態では、領域F’と領域D’’との間に位置するヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合である。
【0125】
コンジュゲート
本明細書で使用されるコンジュゲートという用語は、治療用オリゴヌクレオチドに共有結合することができるGalNAcクラスターなどの非ヌクレオチド部分(コンジュゲート)を指す。コンジュゲート及びクラスター又はコンジュゲート部分という用語は、互換的に使用され得る。いくつかの例において、コンジュゲートされた治療用オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドコンジュゲートとも称され得る。一実施形態では、コンジュゲートは標的化リガンドである。
【0126】
標的化リガンド
本明細書で使用される「標的化リガンド」という用語は、目的の組織又は細胞の同族分子(例えば、受容体)に選択的に結合する分子であって、目的の組織又は細胞に他の物質を標的化する目的で他の物質にコンジュゲート可能な分子(例えば、炭水化物、アミノ糖、コレステロール、ポリペプチド又は脂質)を指す。例えば、いくつかの実施形態では、標的化リガンドは、オリゴヌクレオチドを目的の特定の組織又は細胞に標的化する目的でオリゴヌクレオチドにコンジュゲートされ得る。いくつかの実施形態において、標的化リガンドは細胞表面受容体に選択的に結合する。したがって、いくつかの実施形態では、標的化リガンドは、オリゴヌクレオチドにコンジュゲートされた場合、細胞の表面に発現される受容体への選択的結合、並びに、オリゴヌクレオチド、標的化リガンド及び受容体を含む複合体の細胞によるエンドソーム内部移行によって、特定の細胞へのオリゴヌクレオチドの送達を容易にする。いくつかの実施形態において、標的化リガンドは、オリゴヌクレオチドが細胞内の標的化リガンドから放出されるように、細胞の内在化の後又は細胞の内在化の間に切断されるリンカーを介してオリゴヌクレオチドにコンジュゲートされる。
【0127】
オリゴヌクレオチドリンカー
結合又はリンカーは、1つ以上の共有結合を介して目的の1つの化学基又はセグメントを目的の別の化学基又はセグメントに連結する、2つの原子間の接続である。コンジュゲート基は、直接又は連結部分(例えば、リンカー又はテザー)を介してオリゴヌクレオチドに結合させることができる。リンカーは、コンジュゲート基を、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチド又は連続ヌクレオチド配列に共有結合的にコンジュゲートするのに役立つ。
【0128】
本発明のいくつかの実施形態では、治療用オリゴヌクレオチドは、任意に、標的核酸に相補的なオリゴヌクレオチド又は連続ヌクレオチド配列とコンジュゲートとの間に位置するリンカー領域を含む。
【0129】
そのようなリンカーは、哺乳動物の体内で通常遭遇する又は遭遇するものに類似した条件下で切断可能である生理学的に不安定な結合を含むか、又はそれからなる生体切断可能なリンカーであり得る。一実施形態では、生体切断可能なリンカーは、S1ヌクレアーゼ切断の影響を受けやすい。
【0130】
コンジュゲートと治療用オリゴヌクレオチドとの間に配置された生体切断可能なリンカーについては、標的組織(例えば、筋肉、肝臓、腎臓又は腫瘍)に見られる切断速度が血清に見られるものよりも大きいことが好ましい。いくつかの実施形態では、生体切断可能なリンカーは、標準と比較した場合、少なくとも約20%切断され、例えば少なくとも約30%切断され、例えば少なくとも約40%切断され、例えば少なくとも約50%切断され、例えば少なくとも約60%切断され、例えば少なくとも約70%切断され、例えば少なくとも約75%切断される。
【0131】
好ましい実施形態では、ヌクレアーゼ感受性リンカーは、少なくとも2つの連続したホスホジエステル結合、例えば、少なくとも3つ又は4つ又は5つの連続したホスホジエステル結合を含む、1から10の間のヌクレオシド、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10のヌクレオシド、より好ましくは2から6の間のヌクレオシド、最も好ましくは2から4の間の結合したヌクレオシドを含む。好ましくは、ヌクレオシドは、DNA又はRNAである。ホスホジエステルを含む生体切断可能なリンカー(POリンカー)は、国際公開第2014/076195号(参照することによって本明細書に組み込まれる)により詳細に記載されている。
【0132】
必ずしも生体切断可能ではないが、主にコンジュゲートをオリゴヌクレオチドに共有結合的に連結するのに役立つ追加の又は代替のリンカーも、単独で又はPOリンカーと組み合わせて使用され得る。切断不可能なリンカーは、エチレングリコール、アミノ酸単位、又はアミノアルキル基などの繰り返し単位の鎖構造又はオリゴマーを含みうる。いくつかの実施形態では、切断不可能なリンカーは、例えばC6~C12アミノアルキル基を含むC2~C36アミノアルキル基などのアミノアルキルである。好ましい実施形態では、リンカーは、C6アミノアルキル基である。
【0133】
B型肝炎ウイルス
本明細書で使用される「B型肝炎ウイルス」又は「HBV」は、おおよそ3,200塩基対の小さな二本鎖DNAゲノム及び肝細胞に対する親和性を有するヘパドナウイルス科のメンバーを指す。「HBV」には、様々な哺乳動物(例えば、ヒト、非ヒト霊長類など)及び鳥類(アヒル等)の宿主のいずれかに感染するB型肝炎ウイルスが含まれる。「HBV」は、任意の既知のHBV遺伝子型、例えば血清型A、B、C、D、E、F、及びG;任意のHBV血清型又はHBVサブタイプ;任意のHBV分離物;HBVバリアント、例えばHBeAg陰性バリアント、薬剤耐性HBVバリアント(例えば、ラミブジン耐性バリアント;アデホビル耐性突然変異体;テノホウイルス耐性突然変異体;エンテカビル耐性突然変異体等);などを含む。
【0134】
「HBV」は、オルトヘパドナウイルス属のタイプ種に分類される、ヘパドナウイルス科に属する小DNAウイルスである。HBVウイルス粒子(ビリオン)は、外側脂質エンベロープと、タンパク質で構成された正二十面体ヌクレオカプシドコアとを含む。ヌクレオカプシドは、一般に、ウイルスDNA及びレトロウイルスと同様の逆転写酵素活性を有するDNAポリメラーゼを封入する。HBV外側エンベロープは、感受性細胞のウイルス結合及びその中への侵入に関与する埋め込みタンパク質を含む。肝臓を攻撃するHBVは、配列に基づいて少なくとも10の遺伝子型(A~J)に従って分類されている。一般に、ゲノムによってコードされる4つの遺伝子があり、これらの遺伝子はC、P、S及びXと呼ばれる。コアタンパク質は、遺伝子C(HBcAg)によってコードされ、その開始コドンの前には上流のインフレームAUG開始コドンがあり、そこからプレコアタンパク質が産生される。HBeAgは、プレコアタンパク質のタンパク質分解プロセシングによって産生される。DNAポリメラーゼは遺伝子Pによってコードされる。遺伝子Sは表面抗原(HBsAg)をコードする。HBsAg遺伝子は1つの長いオープンリーディングフレームであるが、遺伝子を3つのセクション(pre-S1、pre-S2、及びS)に分ける3つのインフレーム「開始」(ATG)コドンを含む。複数の開始コドンのために、大、中、小と呼ばれる3つの異なるサイズのポリペプチド(プS1+プレS2+S、プレS2+S、又はS)が産生される。これらは、1:1:4の比を有し得る(Heermann et al,1984)。
【0135】
B型肝炎ウイルス(HBV)タンパク質は、いくつかのカテゴリ及び機能に編成することができる。ポリメラーゼは、逆転写酵素(RT)として機能してプレゲノムRNA(pgRNA)からウイルスDNAを作製し、またDNA依存性ポリメラーゼとして機能してウイルスDNAから共有結合閉環状DNA(cccDNA)を作製する。それらは、マイナス鎖の5’末端に共有結合している。コアタンパク質は、ウイルスキャプシド及び分泌されたE抗原を作製する。表面抗原は、肝細胞内在化リガンドであり、またウイルス球状粒子及び糸状粒子の主成分でもある。Aviral粒子は、Dane粒子(感染性ビリオン)の1000倍よりも多く産生され、免疫デコイとして作用し得る。
【0136】
B型肝炎ウイルス表面抗原
本明細書で使用される「B型肝炎ウイルス表面抗原」又は「HBsAg」という用語は、HBVゲノムの遺伝子S(例えば、ORF S)によってコードされるSドメインタンパク質を指す。B型肝炎ウイルス粒子は、大きな表面タンパク質、中間の表面タンパク質及び主要な表面タンパク質である、遺伝子Sによってコードされる3つのタンパク質によって包まれたコア粒子内にウイルス核酸を保有する。これらのタンパク質のうち、主要な表面タンパク質は、一般に約226アミノ酸であり、Sドメインのみを含む。
【0137】
B型肝炎e抗原(HBeAg):
本明細書で使用される場合、「B型肝炎e抗原」又は「HBeAg」という用語はウイルス複製の指標であるが、ウイルスのいくつかのバリアントはHBeAgを発現しない。活動性感染は、HBeAgが分泌されるかどうかに応じて、HBeAg陽性又はHBeAg陰性として説明することができる。
【0138】
感染
本明細書で使用される「感染」という用語は、対象におけるウイルスなどの微生物の病原性の侵入及び/又は増殖を指す。感染は溶原性であり得、例えば、ウイルスDNAが細胞内に休眠している。あるいは、感染は溶解性であり得、例えば、ウイルスが活発に増殖し、感染細胞の破壊を引き起こす。感染は、臨床的に明らかな症候を引き起こしても、引き起こさなくてもよい。感染は、局所的なままであってもよく、又は、例えば、対象の血液又はリンパ系を介して伝播してもよい。例えば、HBV感染を有する個体は、ウイルス量、表面抗原(HBsAg)、e抗原(HBeAg)、及び当技術分野で公知のHBV感染を検出するための様々な他のアッセイの1つ又は複数を検出することによって識別することができる。HBV感染を検出するためのアッセイは、HBsAg及び/又はHBeAgの存在について血清又は血液試料を試験すること、並びに任意に、HBV抗原が検出不能なレベルであり得る任意の期間を補うために1つ又は複数のウイルス抗体(例えば、IgM及び/又はIgG)の存在についてさらにスクリーニングすることを含み得る。
【0139】
HBV感染
用語「B型肝炎ウイルス感染症」又は「HBV感染症」とは、当該技術分野では一般的に知られており、B型肝炎ウイルス(HBV)によって引き起こされ、かつ肝臓に影響を及ぼす感染性疾患を指す。HBV感染症は急性感染症又は慢性感染症であり得る。感染者の中には、初期感染中に症候がなく、嘔吐、黄色がかった皮膚、疲労、暗色尿及び腹痛を伴う病気を急速に発症する者もいる(「B型肝炎ファクトシート204番」。who.int.2014年7月。2014年11月4日検索)。多くの場合、これらの症候は数週間続き、死に至る可能性がある。症候が始まるのに30~180日かかることがある。出生時の頃に感染した人の90%が慢性B型肝炎感染を発症し、5歳以降に感染した人の10%未満が発症する(2011年11月29日に検索された米国疾病管理予防センター(CDC)の「公衆伝染に関するB型肝炎のFAQs」)。慢性疾患を有する人の大部分は症候を有しないが、肝硬変及び肝臓癌が最終的に発症し得る(Chang,2007,Semin Fetal Neonatal Med,12:160-167)。これらの合併症は、慢性疾患を有する者の15~25%の死亡をもたらす(「B型肝炎ファクトシート204番」。who.int.2014年7月。2014年11月4日検索)。本明細書において、「HBV感染」という用語は、急性及び慢性B型肝炎感染を含む。「HBV感染」という用語はまた、HBV感染の初期感染の無症候性段階、症候性段階、並びに無症候性慢性段階を含む。
【0140】
肝臓炎症
本明細書で使用される「肝臓炎症」又は「肝炎」という用語は、特に肝毒性薬への曝露によって引き起こされ得る損傷又は感染の結果として、肝臓が腫脹、機能不全及び/又は有痛性になる身体症状を指す。症候としては、黄疸(皮膚又は眼の黄変)、疲労、脱力感、吐き気、嘔吐、食欲不振、及び体重減少が挙げられ得る。肝臓炎症は、処置せずに放置すると、線維症、肝硬変、肝不全、又は肝臓癌に進行する可能性がある。
【0141】
肝線維症
本明細書で使用される「肝線維症」又は「肝臓の線維症」という用語は、炎症及び肝細胞死に起因するコラーゲン(I、III、及びIV)、フィブロネクチン、ウンドリン(undulin)、エラスチン、ラミニン、ヒアルロナン、及びプロテオグリカンを含み得る細胞外マトリックスタンパク質の肝臓への過剰な蓄積を指す。肝線維症は、処置せずに放置すると、肝硬変、肝不全、又は肝臓癌に進行し得る。
【0142】
TLR7
本明細書で使用される「TLR7」は、任意の起源種(例えば、ヒト、マウス、ウッドチャックなど)のToll様受容体7を指す。
【0143】
TLR7アゴニスト
本明細書中で使用される「TLR7アゴニスト」とは、TLR7のアゴニストとして作用する化合物のことを指す。別段示されない限り、TLR7アゴニストは、任意の異性体(例えば、ジアステレオマー又はエナンチオマー)、塩、溶媒和物、多形などを含む任意の薬学的に許容され得る形態の化合物を含むことができる。特定の化合物に対するTLRアゴニズムは、任意の適切な様式で決定され得る。例えば、試験化合物のTLRアゴニズムを検出するためのアッセイは、例えば、2002年12月11日に出願された米国仮特許出願第60/432,650号に記載されており、そのようなアッセイに使用するのに適した組換え細胞株は、例えば、2002年12月11日に出願された米国仮特許出願第60/432,651号に記載されている。TLR7アゴニストを評価するためのさらなるアッセイは、国際公開第2016/091698号の実施例43に記載されるHEK293-Blue-hTLR-7細胞アッセイである(このアッセイは参照により本明細書に組み込まれる)。
【0144】
ジアステレオマージアステレオマー
本明細書において用いられる用語「ジアステレオマー」とは、2つ以上のキラル中心を有し、その分子が互いに鏡像ではない立体異性体を意味する。ジアステレオマーは、例えば、融点、沸点、スペクトル特性、活性及び反応性等の異なる物理特性を有する。
【0145】
1個又は数個のキラル中心を含む一般式(I)~(V)の化合物は、ラセミ体、ジアステレオマー混合物、又は光学活性単一異性体のいずれかとして存在することができる。ラセミ体は、既知の方法に従ってエナンチオマーに分離することができる。特に、結晶化によって分離することができるジアステレオマー塩は、例えば、D-若しくはL-酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸、乳酸又はカンファースルホン酸などの光学活性酸との反応によって、ラセミ混合物から形成される。
【0146】
薬学的に許容され得る塩
本発明による化合物は、その薬学的に許容され得る塩の形態で存在し得る。
【0147】
用語「薬学的に許容され得る塩」は、生物学的に又はそれ以外の点で望ましくないものではない、遊離塩基又は遊離酸の生物学的な有効性及び特性を保持する塩を指す。塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、特に塩酸、並びに、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、N-アセチルシステインなどの有機酸と共に形成される。
【0148】
あるいは、これらの塩は、無機塩基又は有機塩基を遊離酸に加えることによって調製することができる。無機塩基から誘導される塩には、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウムの塩が含まれるがこれらに限定されない。有機塩基から誘導される塩には、第一級、第二級、及び第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環式アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リジン、アルギニン、N-エチルピペリジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂の塩が含まれるが、これらに限定されない。式(I)の化合物は、双性イオンの形態で存在することもできる。特に好ましくは、式(I)の化合物の薬学的に許容され得る塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、及びメタンスルホン酸の塩である。
【0149】
医薬化合物の塩への化学修飾は、化合物の物理的及び化学的安定性、吸湿性、流動性並びに溶解性を改善するために、医薬系化学者に周知の技法である。例えば、Bastin,Organic Process Research&Development 2000,4,427-435又はAnsel,In:Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,6th ed.(1995),pp.196及び1456-1457に記載されている。例えば、本明細書で提供される化合物の薬学的に許容され得る塩は、ナトリウム塩であり得る。
【0150】
医薬組合せ
本明細書で使用される医薬組合せは、疾患を処置するための少なくとも2つの異なるHBV治療薬、例えば活性化合物又はプロドラッグ(医療用化合物又は医薬)の組合せとして理解される。医薬組合せは、物理的、化学的、又は他の方法で組み合わせられる化合物(例えば、同じバイアル内);一緒にパッケージ化される化合物(例えば、同時投与又は別々の投与のいずれかのための同じパッケージ(パーツのキット)内の2つの別々の物体として);又は別々に提供されているが一緒に使用されることが意図されている化合物(例えば、組合せが化合物ラベル、説明書又は添付文書に明示的に記載されている)を含み得る。一実施形態では、医薬組合せは、経口投与用に製剤化された医療用化合物及び皮下注射用に製剤化された医療用化合物からなる。
【0151】
おおよそ
本明細書で使用する場合、「おおよそ」又は「約」という用語は、関心対象の1つ以上の値に適用される場合、記載された参照値と同様の値を指す。ある特定の実施形態では、「おおよそ」又は「約」という用語は、特に記載がない限り、又は文脈から特に明白でない限り、記載された参照値のいずれかの方向(より大きいか又はより小さい)において、25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%又はそれより低い範囲内に収まる値の範囲を指す(このような数が、可能な値の100%を超過するであろう場合を除く)。
【0152】
投与
本明細書で使用される「投与する」又は「投与」という用語は、薬理学的に有用な様式(例えば、対象における症状を処置するため)で対象に物質(例えば、医薬組合せ又はオリゴヌクレオチド)を提供することを意味する。
【0153】
アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)
本明細書で使用される「アシアロ糖タンパク質受容体」又は「ASGPR」という用語は、主要な48kDaのサブユニット(ASGPR-1)と副次的な40kDaのサブユニット(ASGPR-2)によって形成される二成分C型レクチンを指す。ASGPRは、主に肝細胞の類洞表面に発現され、末端ガラクトース残基又はN-アセチルガラクトサミン残基(アシアロ糖タンパク質)を含有する循環糖タンパク質の結合、内在化、及びその後のクリアランスにおいて主要な役割を果たす。
【0154】
プロドラッグ
本明細書で使用される「プロドラッグ」という用語は、所望の薬理学的効果をもたらすために、生体内で、例えば生物学的流体又は酵素によって、投与後に対象によって化合物の薬理学的に活性な形態に代謝される化合物の形態又は誘導体を指す。プロドラッグは、例えば、Richard B.SilvermanによるOrganic Chemistry of Drug Design and Drug Action,Academic Press,San Diego,2004,Chapter 8 Prodrugs and Drug Delivery Systems,pp.497-558に記載されている。
【0155】
対象
本明細書で使用される「対象」という用語は、マウス、ウサギ、及びヒトを含む任意の哺乳動物を意味する。一実施形態では、対象は、ヒト又は非ヒト霊長類である。「個体」又は「患者」という用語は、「対象」と互換的に使用され得る。
【0156】
処置
本明細書で使用される「処置」、「処置すること」、「処置する」などの用語は、一般に、所望の薬理学的及び/又は生理学的効果を得ることを意味する。この効果は、疾患及び/又は疾患に起因する有害作用を部分的又は完全に治癒するという点で治療的である。効果は、既存の症状(例えば、既存のHBV感染)に関して対象の健康及び/又は幸福を改善する目的で、又は、症状の発生の可能性を予防又は低下させる目的(例えば、肝線維症、肝炎、肝臓癌又はHBV感染に関連する他の症状を予防すること)で、治療剤(例えば、医薬組合せ又はオリゴヌクレオチド)を対象に投与することによって提供される。本明細書で使用される「処置」という用語は、対象におけるHBV感染の任意の処置を包含し、以下を含む:(a)疾患を阻害すること、すなわち、HBsAg及び/又はHBeAgの増加を阻害することのように、その発症を停止させること;又は、(b)疾患を改善すること(すなわち、緩和)、すなわち、HBsAg及び/又はHBeAg産生の抑制のように、疾患の退縮を引き起こすこと。したがって、HBV感染を改善及び/又は阻害する化合物又は化合物の組合せは、HBV感染を処置する化合物又は化合物の組合せである。好ましくは、本明細書で使用される「処置」という用語は、既に定義され顕在化したHBV感染、特に慢性HBV感染の処置のような、既に顕在化した障害の医学的介入に関する。
【0157】
いくつかの実施形態では、処置は、対象が経験する症状(例えば、HBV感染又は関連する症状)の少なくとも1つの徴候、症候又は寄与因子の頻度又は重症度を減少させることを含む。HBV感染の間、対象は、皮膚及び眼の黄変(黄疸)、暗色尿、極度の疲労、悪心、嘔吐及び腹痛などの症候を示し得る。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書で提供される処置、例えば医薬組合せは、そのような症候の1つ又は複数の頻度又は重症度の減少をもたらし得る。しかしながら、HBV感染は、肝硬変、肝線維症、肝臓炎症又は肝臓癌などの1つ又は複数の肝臓症状に発展し得る。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書で提供される処置、例えば医薬組合せは、そのような症状の1つ又は複数の、頻度若しくは重症度の減少、又は予防若しくは軽減をもたらし得る。
【0158】
治療有効量
「治療有効量」という用語は、対象へ投与されると、(i)特定の疾患、症状若しくは障害を処置する若しくは予防する、(ii)特定の疾患、症状若しくは障害のうちの1つ以上の症候を減弱させる、寛解させる、若しくは除去する、又は(iii)本明細書に説明する特定の疾患、症状若しくは障害のうちの1つ以上の症候の発症を予防する若しくは遅延させる、本発明の化合物又は医薬組合せの量を表す。治療有効量は、化合物、処置される疾患の状態、処置される疾患の重症度、対象の齢及び相対的な健康状態、投与の経路及び形式、担当の医師又は獣医の判断、並びに他の因子によって変わることになる。
【0159】
賦形剤
本明細書で使用される「賦形剤」という用語は、例えば、所望の稠度又は安定化効果を提供又は寄与するために、医薬組合せの一部である医薬を含む組成物の1つ又は複数に含まれ得る非治療剤を指す。
【発明を実施するための形態】
【0160】
発明の詳細な説明
本発明は、少なくとも2つのHBV治療薬を含む医薬組合せに関する。より詳細には、本発明は、本明細書で定義される、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを含む医薬組合せに関する。
【0161】
ここで、本発明の医薬組合せに使用されるHBV治療薬及び投薬計画を詳細に説明する。
【0162】
HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド
一実施形態では、本発明の医薬組合せに使用される治療薬は、治療的利益を達成するために使用することができるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドである。このRNAiオリゴヌクレオチドは、HBsAg mRNAの発現を減少させることができる。
【0163】
一実施形態では、本発明の医薬組合せ中のRNAiオリゴヌクレオチドは、HBsAg mRNAを標的とするオリゴヌクレオチドである。
【0164】
一実施形態では、本発明の医薬組合せ中のRNAiオリゴヌクレオチドは、HBsAg mRNAを標的とし、それによりHBsAg mRNAの発現を減少させるオリゴヌクレオチドである。
【0165】
HBV表面抗原mRNAの検査及び異なるオリゴヌクレオチドの試験を通して、HBV感染を処置するためにHBV表面抗原(HBsAg)の発現を減少させるための強力なオリゴヌクレオチドが開発された。本明細書で提供されるRNAiオリゴヌクレオチドは、いくつかの実施形態では、すべての既知の遺伝子型にわたって既知のHBVゲノムの>95%をカバーするHBsAg mRNA配列を標的とするように設計される。いくつかの実施形態において、そのようなオリゴヌクレオチドは、本発明の医薬組合せの一部として使用される場合、肝臓においてHBVプレゲノムRNA(pgRNA)及びHBsAg mRNAの90%を超える減少をもたらす。いくつかの実施形態では、HBsAg発現の減少は、医薬組合せの処置レジメン後に長期間持続する。
【0166】
したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるRNAiオリゴヌクレオチドは、細胞内の転写物を標的化し、その発現を阻害する目的で、HBsAg mRNAに対して相補性の領域を有するように設計される。相補性の領域は、一般に、オリゴヌクレオチド(又はその鎖)をHBsAg mRNAに、その発現を阻害する目的でアニーリングすることを可能にするのに適した長さ及び塩基含有量である。いくつかの実施形態では、相補性の領域は、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19又は少なくとも20ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるオリゴヌクレオチドは、12~30(例えば、12~30、12~22、15~25、17~21、18~27、19~27、又は15~30)ヌクレオチド長の範囲にあるHBsAg mRNAに対して相補性の領域を有する。いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるRNAiオリゴヌクレオチドは、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30ヌクレオチド長である、HBsAg mRNAに対して相補性の領域を有する。
【0167】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供されるRNAiオリゴヌクレオチドは、HBsAgをコードするmRNA配列を標的とするように設計される。例えば、いくつかの実施形態では、以下に示される配列に対して相補性の領域を有するアンチセンス鎖を有するRNAiオリゴヌクレオチドが提供される:ACAANAAUCCUCACAAUA(配列番号1)、式中、Nは任意のヌクレオチド(A、G、T/U、又はC)を指す。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、アンチセンス鎖と二重鎖領域を形成するセンス鎖をさらに含む。いくつかの実施形態では、センス鎖は、以下に示される配列に対して相補性の領域を有する:UUNUUGUGAGGAUUN(配列番号2)。いくつかの実施形態では、センス鎖は、以下に示される配列(5’から3’に示される)に対して相補性の領域を含む:UUAUUGUGAGGAUUNUUGUC(配列番号3)。
【0168】
いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖は、以下に示される配列を含むか、又はそれからなる:UUAUUGUGAGGAUUNUUGUCGG(配列番号4)。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖は、以下に示される配列を含むか、又はそれからなる:UUAUUGUGAGGAUUCUUGUCGG(配列番号5)。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖は、以下に示される配列を含むか、又はそれからなる:UUAUUGUGAGGAUUUUUGUCGG(配列番号6)。いくつかの実施形態では、センス鎖は、以下に示される配列を含むか、又はそれからなる:ACAANAAUCCUCACAAUAA(配列番号7)。いくつかの実施形態では、センス鎖は、以下に示される配列を含むか、又はそれからなる:GACAANAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号8)。いくつかの実施形態では、センス鎖は、以下に示される配列を含むか、又はそれからなる:GACAAAAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号9)。いくつかの実施形態では、センス鎖は、以下に示される配列を含むか、又はそれからなる:GACAAGAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号10)。
【0169】
いくつかの実施形態では、HBsAg mRNAの発現を減少させるためのRNAiオリゴヌクレオチドは、アンチセンス鎖と二重鎖領域を形成するセンス鎖を含み、該センス鎖は、配列番号7~10のいずれか1つに記載の配列を含み、該アンチセンス鎖は、配列番号4~6のいずれか1つに記載の配列を含む。いくつかの実施形態では、センス鎖は、2’-フルオロ及び2’-O-メチル修飾ヌクレオチド並びに少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む。いくつかの実施形態では、センス鎖は、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)部分にコンジュゲートされる。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖は、2’-フルオロ及び2’-O-メチル修飾ヌクレオチド並びに少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖の5’-ヌクレオチドの糖の4’-炭素は、リン酸類似体を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖及びセンス鎖の各々は、2’-フルオロ及び2’-O-メチル修飾ヌクレオチド並びに少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含み、アンチセンス鎖の5’-ヌクレオチドの糖の4’-炭素は、リン酸類似体を含み、センス鎖は、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)部分にコンジュゲートされている。
【0170】
いくつかの実施形態では、配列番号8~10のいずれか1つに記載の配列を含むセンス鎖は、3位、8~10位、12位、13位及び17位の位置に2’-フルオロ修飾ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、センス鎖は、1位、2位、4~7位、11位、14~16位、18~26位及び31~36位に2’-O-メチル修飾ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、センス鎖は、1つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む。いくつかの実施形態では、センス鎖は、1位と2位のヌクレオチド間にホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む。いくつかの実施形態では、センス鎖は、N-アセチルガラクトサミン(GalNAc)部分にコンジュゲートされる。
【0171】
いくつかの実施形態では、配列番号4~6のいずれか1つに記載の配列を含むアンチセンス鎖は、2、3、5、7、8、10、12、14、16及び19位に2’-フルオロ修飾ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖は、1、4、6、9、11、13、15、17、18及び20~22位に2’-O-メチル修飾ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖は、3つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖は、1と2位のヌクレオチド間、2と3位のヌクレオチド間、3と4位のヌクレオチド間、20と21位のヌクレオチド間、及び、21と22位のヌクレオチド間のホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖の5’-ヌクレオチドの糖の4’-炭素は、リン酸類似体を含む。
【0172】
本発明の医薬組合せにおける一実施形態では、RNAiオリゴヌクレオチドは、19~30ヌクレオチド長のアンチセンス鎖を含むオリゴヌクレオチドであり、アンチセンス鎖は、ACAANAAUCCUCACAAUA(配列番号1)(Nは、任意のヌクレオチドA、G、C又はT/Uを指すことができる)として示されるHBsAg mRNAの配列に対して相補性の領域を含む。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、アンチセンス鎖と二重鎖領域を形成するセンス鎖をさらに含む。いくつかの実施形態では、センス鎖は、UUNUUGUGAGGAUUN(配列番号2)として示される配列に対して相補性の領域を有する:いくつかの実施形態では、センス鎖は、UUAUUGUGAGGAUUNUUGUC(配列番号3)として示される(5’から3’に示される)配列に対して相補性の領域を含む。
【0173】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるRNAiオリゴヌクレオチドは、B型肝炎ウイルス表面抗原(HBsAg)mRNAの発現を減少させるためのオリゴヌクレオチドであり、該オリゴヌクレオチドは、アンチセンス鎖と二重鎖領域を形成するセンス鎖を含み、
センス鎖は、配列GACAAAAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号9)であって、3位、8~10位、12位、13位及び17位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、2位、4~7位、11位、14~16位、18~26位及び31~36位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びに1位と2位のヌクレオチド間のホスホロチオエート結合を含む、配列からなり、センス鎖上の-GAAA-配列の各ヌクレオチドは、一価GalNac部分にコンジュゲートされており;
アンチセンス鎖は、配列UUAUUGUGAGGAUUUUUGUCGG(配列番号6)であって、2位、3位、5位、7位、8位、10位、12位、14位、16位及び19位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、4位、6位、9位、11位、13位、15位、17位、18位及び20~22位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びに1位と2位のヌクレオチド間、2位と3位のヌクレオチド間、3位と4位のヌクレオチド間、20位と21位のヌクレオチド間、及び21位と22位のヌクレオチド間のホスホロチオエート結合を含む、配列からなり、
アンチセンス鎖の5’-ヌクレオチドの糖の4’-炭素は、メトキシホスホネート(MOP)を含む。
【0174】
好ましい実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるRNAiオリゴヌクレオチドは、アンチセンス鎖と二重鎖領域を形成するセンス鎖を含むオリゴヌクレオチドであり、
センス鎖は、配列GACAAAAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号9)であって、3位、8~10位、12位、13位及び17位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、2位、4~7位、11位、14~16位、18~26位及び31~36位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びに1位と2位のヌクレオチド間の1つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む、配列を含み、センス鎖上の-GAAA-配列の各ヌクレオチドは、一価GalNac部分にコンジュゲートされており、-GAAA-配列は、以下の構造:
【化3】
を含み、
アンチセンス鎖は、UUAUUGUGAGGAUUUUUGUCGG(配列番号6)に記載の配列であって、2位、3位、5位、7位、8位、10位、12位、14位、16位及び19位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、4位、6位、9位、11位、13位、15位、17位、18位及び20-22位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びにヌクレオチド1と2、2と3、3と4、20と21、及び21と22の間に5つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む、配列を含み、アンチセンス鎖の5’-ヌクレオチドは、以下の構造:
【化4】
又はその薬学的に許容され得る塩を有している。本発明の医薬組合せで使用されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドのこの定義は、本明細書では「T1」又は「治療薬T1」と呼ばれる。
【0175】
特定の具体的な実施形態では、T1は、図5の分子としてさらに定義され得る。
【0176】
一実施形態では、RNAiオリゴヌクレオチドを皮下投与する。
【0177】
一実施形態では、RNAiオリゴヌクレオチドは、約0.1mg/kg~約12mg/kg、好ましくは約0.1mg/kg~約9mg/kg、より好ましくは約0.5mg/kg~約7mg/kg、より好ましくは約0.5mg/kg~約6.5mg/kg、より好ましくは約1mg/kg~約6mg/kg、より好ましくは約1.5mg/kg~約6mg/kg、より好ましくは約2mg/kg~約6mg/kg、最も好ましくは約3mg/kg又は約6mg/kgの初回用量で投与される。
【0178】
一実施形態では、RNAiオリゴヌクレオチドは、約6~約800mg、好ましくは約100mg、約200mg又は約400mgの初回用量で投与される。
【0179】
一実施形態では、初回用量は単回用量であるか、又は投与される唯一の用量である。
【0180】
一実施形態では、約0.1mg/kg~約12mg/kgの量のRNAiオリゴヌクレオチドの1又は複数の後続用量が投与される。一実施形態では、後続用量(複数可)は、約1.5mg/kg、約3mg/kg又は約6mg/kgである。
【0181】
一実施形態では、約6mg~約800mgである量のオリゴヌクレオチドの1又は複数の後続用量が投与される。一実施形態では、後続用量(複数可)は、約100mg、約200mg又は約400mgである。
【0182】
一実施形態では、各用量は、2週間に少なくとも約1回、3週間に少なくとも約1回、4週間に少なくとも約1回、5週間に少なくとも約1回、6週間に少なくとも約1回、7週間に少なくとも約1回、又は8週間に少なくとも約1回投与される。一実施形態では、用量は、少なくとも約4週間、互いに時間的に分離される。一実施形態では、約1mg/kg~6mg/kgの用量が投与され、それぞれ少なくとも約4週間分離される。
【0183】
一実施形態では、用量は、約4週間、互いに時間的に分離され、約48週間、約24週間、約3ヶ月又は約12週間の期間にわたって投与される。
【0184】
一実施形態では、用量の各々の間の期間は、約4週間、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月又は約6ヶ月からなる群から独立して選択される。
【0185】
本発明の医薬組合せにおけるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドのさらに有用な定義及び置換を以下に提供する。
【0186】
I.HBsAg mRNAを標的化するための二本鎖オリゴヌクレオチド
RNAi、miRNAなどを含む、本開示の医薬組合せにおけるHBsAg mRNA発現を標的化するのに有用なオリゴヌクレオチドの様々な構造が存在する。本明細書又は他の場所に記載される構造のいずれも、本明細書に記載の配列を組み込む又は標的とするためのフレームワークとして使用され得る。HBV抗原発現を(例えば、RNAi経路を介して)標的とするための二本鎖オリゴヌクレオチドは、一般に、互いに二重鎖を形成するセンス鎖及びアンチセンス鎖を有する。いくつかの実施形態では、センス鎖及びアンチセンス鎖は共有結合していない。しかしながら、いくつかの実施形態では、センス鎖及びアンチセンス鎖は共有結合している。
【0187】
本発明のいくつかの実施形態では、HBsAg mRNA発現の発現を減少させるための二本鎖オリゴヌクレオチドは、RNA干渉(RNAi)に関与する。例えば、RNAiオリゴヌクレオチドは、1~5ヌクレオチドの少なくとも1つの3’オーバーハングを有する19~25ヌクレオチドのサイズを有する各鎖を用いて開発されている(例えば、米国特許第8,372,968号を参照されたい)。Dicerによって処理されて活性RNAi産物を生成する、より長いオリゴヌクレオチドも開発されている(例えば、米国特許第8,883,996号を参照されたい)。さらなる研究により、鎖の1つが熱力学的に安定化するテトラループ構造を含む構造を含む、少なくとも1つの鎖の少なくとも1つの末端が二重鎖標的化領域を超えて伸長された伸長二本鎖オリゴヌクレオチドが生成された(例えば、米国特許第8,513,207号及び第8,927,705号、並びに国際公開第2010033225号を参照されたい。これらのオリゴヌクレオチドの開示について、参照により本明細書に組み込まれる)。そのような構造は、一本鎖伸長(分子の片側又は両側)並びに二本鎖伸長を含み得る。
【0188】
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるオリゴヌクレオチドは、Dicer酵素によって切断可能である。そのようなオリゴヌクレオチドは、センス鎖の3’末端にオーバーハング(例えば、1、2又は3ヌクレオチド長)を有し得る。そのようなオリゴヌクレオチド(例えば、siRNA)は、標的RNA及び相補的なパッセンジャー鎖に対してアンチセンスである21ヌクレオチドガイド鎖を含み得、両鎖はアニールして19bpの二重鎖及び3’末端のいずれか又は両方に2つのヌクレオチドオーバーハングを形成する。23ヌクレオチドのガイド鎖及び21ヌクレオチドのパッセンジャー鎖を有するオリゴヌクレオチドを含むより長いオリゴヌクレオチド設計も利用可能であり、分子の右側(パッセンジャー鎖の3’末端/ガイド鎖の5’末端)に平滑末端があり、分子の左側(パッセンジャー鎖の5’末端/ガイド鎖の3’末端)に2ヌクレオチドの3’ガイド鎖オーバーハングがある。そのような分子には、21塩基対の二重鎖領域が存在する。例えば、米国特許第9012138号、米国特許第9012621号、及び米国特許第9193753号を参照されたい。これらの各々は、それらの関連する開示について本明細書に組み込まれる。
【0189】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドは、両方とも17~26(例えば、17~26、20~25、19~21又は21~23)ヌクレオチド長の範囲にあるセンス鎖及びアンチセンス鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、センス鎖及びアンチセンス鎖は、等しい長さである。いくつかの実施形態では、両方とも21~23ヌクレオチド長の範囲にあるセンス鎖及びアンチセンス鎖を有するオリゴヌクレオチドの場合、センス鎖、アンチセンス鎖、又はセンス鎖及びアンチセンス鎖の両方の3’オーバーハングは、1又は2ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、23ヌクレオチドのガイド鎖及び21ヌクレオチドのパッセンジャー鎖を有し、分子の右側(パッセンジャー鎖の3’末端/ガイド鎖の5’末端)に平滑末端があり、分子の左側(パッセンジャー鎖の5’末端/ガイド鎖の3’末端)に2ヌクレオチドの3’ガイド鎖オーバーハングがある。そのような分子には、21塩基対の二重鎖領域が存在する。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、dicer酵素によって作用されると、成熟RISCに組み込まれるアンチセンス鎖をもたらす25ヌクレオチドのセンス鎖及び27ヌクレオチドのアンチセンス鎖を含む。
【0190】
本明細書に開示される組成物及び方法で使用するための他のオリゴヌクレオチド設計には、16量体siRNA(例えば、Nucleic Acids in Chemistry and Biology.Blackburn(ed.),Royal Society of Chemistry,2006を参照)、shRNA(例えば、19bp又はそれより短いステムを有する;例えば、Moore et al.Methods Mol.Biol.2010;629:141-158)を参照)、ブラントsiRNA(例えば、長さ19bps;例えば、Kraynack and Baker,RNA Vol.12,p163-176(2006)を参照)、非対称siRNA(aiRNA;例えば、Sun et al.,Nat.Biotechnol.26,1379-1382(2008)を参照)、非対称短鎖二重鎖siRNA(例えば、Chang et al.,Mol Ther.2009 Apr;17(4):725-32を参照)、フォークsiRNA(例えば、Hohjoh,FEBS Letters,Vol 557,issues 1-3;Jan 2004,p 193-198を参照)、一本鎖siRNA(Elsner;Nature Biotechnology 30,1063(2012))、ダンベル形状環状siRNA(例えば、Abe et al.J Am Chem Soc 129:15108-15109(2007)を参照)、及び、低分子内部セグメント化干渉RNA(sisiRNA;例えば、Bramsen et al.,Nucleic Acids Res.2007 Sep;35(17):5886-5897を参照)が含まれる。前述の参考文献の各々は、その中の関連する開示についてその全体が参照により組み込まれる。HBsAgの発現を低減又は阻害するためにいくつかの実施形態において医薬組合せで使用され得るオリゴヌクレオチド構造のさらなる非限定的な例は、マイクロRNA(miRNA)、短ヘアピンRNA(shRNA)、及び短siRNAである(例えば、Hamilton et al.,Embo J.,2002,21(17):4671-4679を参照;米国特許出願第20090099115号も参照)。
【0191】
a.アンチセンス鎖
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドのアンチセンス鎖は、「ガイド鎖」と呼ばれる場合がある。例えば、アンチセンス鎖がRNA誘導性サイレンシング複合体(RISC)と係合してアルゴノートタンパク質に結合することができるか、又は1つ若しくは複数の同様の因子と係合若しくは結合し、標的遺伝子の直接サイレンシングを行うことができる場合、それはガイド鎖と呼ばれ得る。いくつかの実施形態において、ガイドストランドと相補的なセンス鎖は、「パッセンジャー鎖」と呼ばれ得る。
【0192】
いくつかの実施形態において、本明細書中に提供されるオリゴヌクレオチドは、最大50ヌクレオチド長(例えば、最大30、最大27、最大25、最大21、又は最大19ヌクレオチド長)のアンチセンス鎖を含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に提供されるオリゴヌクレオチドは、少なくとも12ヌクレオチド長(例えば、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも19、少なくとも21、少なくとも25、又は少なくとも27ヌクレオチド長)であるアンチセンス鎖を含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に開示されるオリゴヌクレオチドのアンチセンス鎖は、12~50又は12~30(例えば、12~30、11~27、11~25、15~21、15~27、17~21、17~25、19~27、又は19~30)ヌクレオチド長の範囲内である。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドのいずれか1つのアンチセンス鎖は、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、又は50ヌクレオチド長である。
【0193】
b.センス鎖
いくつかの実施形態において、二本鎖オリゴヌクレオチドは、最大40ヌクレオチド長(例えば、最大40、最大35、最大30、最大27、最大25、最大21、最大19、最大17、又は最大12ヌクレオチド長)のセンス鎖を有し得る。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、少なくとも12ヌクレオチド長(例えば、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも19、少なくとも21、少なくとも25、少なくとも27、少なくとも30、少なくとも35、又は少なくとも38ヌクレオチド長)のセンス鎖を有し得る。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、12~50(例えば、12~40、12~36、12~32、12~28、15~40、15~36、15~32、15~28、17~21、17~25、19~27、19~30、20~40、22~40、25~40、又は32~40)ヌクレオチド長の範囲のセンス鎖を有し得る。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、又は40ヌクレオチド長のセンス鎖を有し得る。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドのセンス鎖は、27ヌクレオチドよりも長い(例えば、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39又は40ヌクレオチド)。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドのセンス鎖は、25ヌクレオチドよりも長い(例えば、26、27、28、29又は30ヌクレオチド)。
【0194】
いくつかの実施形態において、センス鎖は、その3’末端にステムループを含む。いくつかの実施形態において、センス鎖は、その5’末端にステムループを含む。いくつかの実施形態において、ステムループを含む鎖は、2~66ヌクレオチド長(例えば、2~66、10~52、14~40、2~30、4~26、8~22、12~18、10~22、14~26、又は14~30ヌクレオチド長)の範囲である。いくつかの実施形態において、ステムループを含む鎖は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、ステムは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14ヌクレオチド長の二重鎖を含む。いくつかの実施形態において、ステムループは、分解(例えば、酵素分解)に対する分子のより良好な保護を提供し、標的細胞への送達のための標的化特性を容易にする。例えば、いくつかの実施形態では、ループは、オリゴヌクレオチドの遺伝子発現阻害活性に実質的に影響を与えることなく修飾を行うことができる付加ヌクレオチドを提供する。ある特定の実施形態において、ここで、センス鎖が以下に記載されるステムループを(例えばその3’末端に)含むオリゴヌクレオチドが本明細書中に提供される:S-L-Sであって、式中、SはSと相補的であり、LはSとSとの間に最大10ヌクレオチド長(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10ヌクレオチド長)のループを形成する。
【0195】
いくつかの実施形態において、ステムループのループ(L)は、テトラループ(例えば、ニックが入ったテトラループ構造内)である。テトラループは、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、修飾ヌクレオチド、及びそれらの組合せを含み得る。典型的には、テトラループは4~5ヌクレオチドを有する。
【0196】
c.二重鎖の長さ
いくつかの実施形態において、センス鎖とアンチセンス鎖との間に形成される二重鎖は、少なくとも12(例えば、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、又は少なくとも21)ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、センス鎖とアンチセンス鎖との間に形成される二重鎖は、12~30ヌクレオチド長(例えば、12~30、12~27、12~22、15~25、18~30、18~22、18~25、18~27、18~30、19~30又は21~30ヌクレオチド長)の範囲である。いくつかの実施形態において、センス鎖とアンチセンス鎖との間に形成される二重鎖は、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29又は30ヌクレオチド長である。いくつかの実施形態において、センス鎖とアンチセンス鎖との間に形成される二重鎖は、センス鎖及び/又はアンチセンス鎖の全長に及んでいない。いくつかの実施形態において、センス鎖とアンチセンス鎖との間の二重鎖は、センス鎖又はアンチセンス鎖のいずれかの全長に及ぶ。ある特定の実施形態において、センス鎖とアンチセンス鎖との間の二重鎖は、センス鎖とアンチセンス鎖の両方の全長に及ぶ。
【0197】
d.オリゴヌクレオチド末端
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、センス鎖及びアンチセンス鎖を含み、それにより、センス鎖若しくはアンチセンス鎖のいずれか、又はセンス鎖及びアンチセンス鎖の両方に3’-オーバーハングが存在する。いくつかの実施形態において、本明細書において提供されるオリゴヌクレオチドは、他の5’末端と比較して熱力学的に安定でない1つの5’末端を有する。いくつかの実施形態において、センス鎖の3’末端に平滑末端を含み、アンチセンス鎖の3’末端にオーバーハングを含む非対称オリゴヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態において、アンチセンス鎖上の3’オーバーハングは1~8ヌクレオチド長(例えば、1、2、3、4、5、6、7又は8ヌクレオチド長)である。
【0198】
典型的には、RNAiのオリゴヌクレオチドは、アンチセンス(ガイド)鎖の3’末端に2つのヌクレオチドオーバーハングを有する。しかしながら、他のオーバーハングも可能である。いくつかの実施形態において、オーバーハングは、1~6ヌクレオチド、任意に、1~5、1~4、1~3、1~2、2~6、2~5、2~4、2~3、3~6、3~5、3~4、4~6、4~5、5~6ヌクレオチド又は1、2、3、4、5又は6ヌクレオチドの長さを含む3’オーバーハングである。しかしながら、いくつかの実施形態では、オーバーハングは、1~6ヌクレオチド、任意に、1~5、1~4、1~3、1~2、2~6、2~5、2~4、2~3、3~6、3~5、3~4、4~6、4~5、5~6ヌクレオチド、又は1、2、3、4、5又は6ヌクレオチドの長さを含む5’オーバーハングである。
【0199】
いくつかの実施形態において、センス鎖及び/又はアンチセンス鎖の3’末端又は5’末端の1つ又は複数(例えば、2、3、4個)の末端ヌクレオチドが修飾される。例えば、いくつかの実施形態において、アンチセンス鎖の3’末端の1つ又は2つの末端ヌクレオチドが修飾される。いくつかの実施形態において、アンチセンス鎖の3’末端の最後のヌクレオチドは、修飾されており、例えば、2’-修飾、例えば、2’-O-メトキシエチルを含む。いくつかの実施形態において、アンチセンス鎖の3’末端における最後の1つ又は2つの末端ヌクレオチドは標的と相補的である。いくつかの実施形態において、アンチセンス鎖の3’末端における最後の1つ又は2つのヌクレオチドは標的と相補的ではない。
【0200】
いくつかの実施形態において、ニックが入ったテトラループ構造を3’末端センス鎖に有し、そのアンチセンス鎖の3’末端に2つの末端オーバーハングヌクレオチドを有する二本鎖オリゴヌクレオチドが提供される。いくつかの実施形態において、2つの末端オーバーハングヌクレオチドはGGである。典型的には、アンチセンス鎖の2つの末端GGヌクレオチドの一方又は両方は、標的と相補的であるか、又は相補的ではない。
【0201】
いくつかの実施形態において、センス鎖又はアンチセンス鎖の5’末端及び/又は3’末端は逆キャップヌクレオチドを有する。
【0202】
いくつかの実施形態において、1つ又は複数(例えば、2、3、4、5、6個)の修飾ヌクレオチド間結合が、センス鎖及び/又はアンチセンス鎖の3’末端又は5’末端の末端ヌクレオチドの間に提供される。いくつかの実施形態において、修飾ヌクレオチド間結合が、センス鎖及び/又はアンチセンス鎖の3’末端又は5’末端におけるオーバーハングヌクレオチドの間に提供される。
【0203】
e.ミスマッチ
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、センス鎖とアンチセンス鎖との間に1つ又は複数(例えば、1、2、3、4、5個)のミスマッチを有し得る。センス鎖とアンチセンス鎖との間に2つ以上のミスマッチがある場合、それらは連続的に(例えば、連続して2、3又はそれ以上)配置され得るか、又は相補性の領域全体に散在し得る。いくつかの実施形態において、センス鎖の3’末端は、1つ又は複数のミスマッチを含有する。一実施形態において、2つのミスマッチがセンス鎖の3’末端に組み込まれる。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドのセンス鎖の3’末端におけるセグメントの塩基ミスマッチ又は不安定化は、おそらくDicerによるプロセシングを促進することによって、RNAiにおける合成二重鎖の効力を改善した。
【0204】
いくつかの実施形態では、アンチセンス鎖は、対応する転写物配列と比較して1つ又は複数のミスマッチを含むHBsAg転写物に対して相補性の領域を有し得る。オリゴヌクレオチド上の相補性の領域は、適切なハイブリダイゼーション条件下で転写物と相補的塩基対を形成する能力を維持する限り、最大1、最大2、最大3、最大4、最大5などのミスマッチを有し得る。あるいは、オリゴヌクレオチドの相補性の領域は、適切なハイブリダイゼーション条件下でHBsAg mRNAと相補的塩基対を形成する能力を維持する限り、1個以下、2個以下、3個以下、4個以下又は5個以下のミスマッチを有し得る。いくつかの実施形態では、相補性の領域に2つ以上のミスマッチがある場合、オリゴヌクレオチドが適切なハイブリダイゼーション条件下でHBsAg mRNAと相補的塩基対を形成する能力を維持する限り、それらは連続的に(例えば、連続して2、3、4、又はそれ以上)配置されるか、又は相補性の領域全体に散在し得る。
【0205】
II.一本鎖オリゴヌクレオチド
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のHBsAg発現を減少させるためのRNAiオリゴヌクレオチドは、HBsAg mRNAと相補性を有する一本鎖オリゴヌクレオチドである。そのような構造には、一本鎖RNAiオリゴヌクレオチドが含まれ得るが、これらに限定されない。最近の試みにより、一本鎖RNAiオリゴヌクレオチドの活性が実証されている(例えば、Matsui et al.(May 2016),Molecular Therapy,Vol.24(5),946-955を参照されたい)。
【0206】
そのような一本鎖RNAiオリゴヌクレオチドは、技術的にはアンチセンスオリゴヌクレオチドと見なされ得るが、依然としてRNA干渉の機構を介して機能することができ、RNAiオリゴヌクレオチドについて本明細書に記載されるような特徴を有する。
【0207】
III.オリゴヌクレオチド修飾
このセクションで論じられる修飾は、本発明のRNAiオリゴヌクレオチドでの実施に特に好ましい。
【0208】
オリゴヌクレオチドは、特異性、安定性、送達、バイオアベイラビリティ、ヌクレアーゼ分解からの耐性、免疫原性、塩基対形成特性、RNA分布及び細胞取り込み、並びに治療的又は研究的使用に関連する他の特徴を改善又は制御するために様々な方法で修飾され得る。例えば、Bramsen et al.,Nucleic Acids Res.,2009,37,2867-2881;Bramsen and Kjems(Frontiers in Genetics,3(2012):1-22)を参照のこと。したがって、いくつかの実施形態において、本開示の治療用オリゴヌクレオチドは、1つ又は複数の適切な修飾を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、修飾ヌクレオチドは、その塩基(又は核酸塩基)、糖(例えば、リボース、デオキシリボース)又はリン酸基において修飾を有する。
【0209】
オリゴヌクレオチド上の修飾の数及びそれらのヌクレオチド修飾の位置は、オリゴヌクレオチドの特性に影響を及ぼし得る。例えば、オリゴヌクレオチドは、それらを脂質ナノ粒子(LNP)又は同様の担体にコンジュゲートさせるか又は包含することによって、インビボで送達され得る。しかしながら、オリゴヌクレオチドがLNP又は同様の担体によって保護されていない場合、そのヌクレオチドの少なくともいくつかが修飾されることが有利であり得る。したがって、本明細書中に提供される治療用オリゴヌクレオチドのいずれかの特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドのヌクレオチドのすべて又は実質的にすべてが修飾される。ある特定の実施形態では、ヌクレオチドの半分よりも多くが修飾される。ある特定の実施形態では、ヌクレオチドの半分未満が修飾される。典型的には、裸の送達では、すべての糖が2’位で修飾される。これらの修飾は可逆的又は不可逆的であり得る。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドは、所望の特徴(例えば、酵素分解からの保護、インビボ投与後に所望の細胞を標的化する能力、及び/又は熱力学的安定性)を引き起こすのに十分な数及び種類の修飾ヌクレオチドを有する。
【0210】
IV.糖修飾
いくつかの実施形態では、修飾された糖(本明細書では糖類似体とも呼ばれる)は、修飾されたデオキシリボース又はリボース部分を含み、例えば、1つ又は複数の修飾が糖の2’、3’、4’及び/又は5’炭素位置で起こる。いくつかの実施形態では、修飾された糖はまた、非天然の代替炭素構造、例えば、ロックド核酸(「LNA」)(例えばKoshkin et al.(1998),Tetrahedron 54,3607-3630を参照)、アンロックド核酸(「UNA」)(例えば、Snead et al.(2013),Molecular Therapy-Nucleic Acids,2,e103を参照)、及び架橋核酸(「BNA」)(例えば、Imanishi and Obika(2002),The Royal Society of Chemistry,Chem.Commun.,1653-1659を参照)に存在するものを含み得る。Koshkin et al.、Snead et al.、及び、Imanishi and Obikaは、糖修飾に関するそれらの開示について参照により本明細書に組み込まれる。
【0211】
いくつかの実施形態において、糖におけるヌクレオチド修飾は、2’修飾を含む。2’修飾は、2’-アミノエチル、2’-フルオロ、2’-O-メチル、2’-O-メトキシエチル、及び2’-デオキシ-2’-フルオロ-β-d-アラビノ核酸であり得る。典型的には、修飾は、2’-フルオロ、2’-O-メチル又は2’-O-メトキシエチルである。いくつかの実施形態では、糖の修飾は、糖環の修飾を含み、これは糖環の1つ又は複数の炭素の修飾を含み得る。例えば、ヌクレオチドの糖の修飾は、糖の2’-酸素が糖の1’-炭素又は4’-炭素に結合しているか、又は2’-酸素がエチレン又はメチレン架橋を介して1’-炭素又は4’-炭素に結合していることを含み得る。いくつかの実施形態において、修飾ヌクレオチドは、2’-炭素-3’-炭素結合を欠く非環式糖を有する。いくつかの実施形態において、修飾ヌクレオチドは、例えば糖の4’位にチオール基を有する。
【0212】
いくつかの実施形態において、末端3’-末端基(例えば、3’-ヒドロキシル)は、リン酸基又は他の基であり、例えば、リンカー、アダプター若しくは標識を付着させるために、又はオリゴヌクレオチドを別の核酸に直接ライゲーションするために使用することができる。
【0213】
V.5’末端リン酸
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの5’末端リン酸基は、アルゴノート2との相互作用を増強する。しかしながら、5’-リン酸基を含むオリゴヌクレオチドは、ホスファターゼ又は他の酵素を介して分解されやすく、インビボでのそれらのバイオアベイラビリティを制限する可能性がある。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、そのような分解に耐性の5’リン酸の類似体を含む。いくつかの実施形態では、リン酸類似体は、オキシメチルホスホネート、ビニルホスホネート、又はマロニルホスホネートであり得る。ある特定の実施形態では、オリゴヌクレオチド鎖の5’末端は、天然の5’リン酸基(「リン酸模倣物」)の静電特性及び立体特性を模倣する化学部分に結合している(例えば、Prakash et al.(2015),Nucleic Acids Res.,Nucleic Acids Res.2015 Mar 31;43(6):2993-3011を参照のこと。リン酸類似体に関するその内容は参照により本明細書に組み込まれる)。5’末端に結合することができる多くのリン酸模倣物が開発されている(例えば、米国特許第8,927,513号を参照されたい。リン酸類似体に関するその内容が参照により本明細書に組み込まれる)。オリゴヌクレオチドの5’末端に対する他の修飾が開発されている(例えば、国際公開第2011/133871号を参照されたい。リン酸類似体に関するその内容は参照により本明細書に組み込まれる)。ある特定の実施形態において、ヒドロキシル基は、オリゴヌクレオチドの5’末端に結合している。
【0214】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、糖の4’-炭素位置にリン酸類似体(「4’-リン酸類似体」と呼ばれる)を有する。例えば、2016年9月2日に出願され4’-Phosphate Analogs and Oligonucleotides Comprising the Sameと題された米国仮特許出願第62/383,207号、及び、2016年9月12日に出願され4’-Phosphate Analogs and Oligonucleotides Comprising the Sameと題された米国仮特許出願第62/393,401号 を参照されたい。これらの各々のリン酸類似体に関する内容は、参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態において、本明細書において提供されるオリゴヌクレオチドは、5’末端ヌクレオチドに4’-リン酸類似体を含む。いくつかの実施形態では、リン酸類似体は、オキシメチル基の酸素原子が糖部分(例えばその4’-炭素)に結合しているオキシメチルホスホネート又はその類似体である。他の実施形態では、4’リン酸類似体は、チオメチルホスホネート又はアミノメチルホスホネート(チオメチル基の硫黄原子又はアミノメチル基の窒素原子が糖部分の4’-炭素に結合している)又はその類似体である。ある特定の実施形態において、4’リン酸類似体は、オキシメチルホスホネートである。いくつかの実施形態では、オキシメチルホスホネートは、式-O-CH-PO(OH)又は-O-CH-PO(OR)で表され、式中、Rは、H、CHアルキル基、CHCHCN、CHOCOC(CH、CHOCHCHSi(CH、又は保護基から独立して選択される。ある特定の実施形態において、アルキル基は、CHCHである。より典型的には、Rは、H、CH又はCHCHから独立して選択される。
【0215】
ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドに結合したリン酸類似体は、メトキシホスホネート(MOP)である。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドに結合したリン酸類似体は、5’モノメチル保護MOPである。いくつかの実施形態では、リン酸類似体を含む以下のウリジンヌクレオチドが、例えば、ガイド(アンチセンス)鎖の1位で使用され得:
【化5】
この修飾ヌクレオチドは、[Meホスホン酸-4O-mU]又は5’-メトキシ、ホスホン酸-4’オキシ-2’-O-メチルウリジンと呼ばれる。
【0216】
VI.修飾ヌクレオシド間結合
いくつかの実施形態において、リン酸修飾又は置換は、少なくとも1つ(例えば、少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ又は少なくとも5つ)の修飾ヌクレオチド間結合を含むオリゴヌクレオチドをもたらし得る。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドのいずれか1つは、1~10個(例えば、1~10、2~8、4~6、3~10、5~10、1~5、1~3、又は1~2個)の修飾ヌクレオチド間結合を含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に開示されるオリゴヌクレオチドのいずれか1つは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の修飾ヌクレオチド間結合を含む。
【0217】
修飾ヌクレオチド間結合は、ホスホロチオエート結合、ホスホロチオエート結合、ホスホトリエステル結合、チオノアルキルホスホネート結合、チオノアルキルホスホトリエステル結合、ホスホラミダイト結合、ホスホネート結合又はボラノホスフェート結合であり得る。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドのいずれか1つの少なくとも1つの修飾ヌクレオチド間結合は、ホスホロチオエート結合である。
【0218】
VII.塩基修飾
いくつかの実施形態において、本明細書において提供されるオリゴヌクレオチドは、1つ又は複数の修飾核酸塩基を有する。いくつかの実施形態において、修飾核酸塩基(本明細書では塩基類似体とも呼ばれる)は、ヌクレオチド糖部分の1’位に連結されている。ある特定の実施形態では、修飾核酸塩基は窒素塩基である。ある特定の実施形態では、修飾核酸塩基は窒素原子を含まない。例えば、米国特許出願公開第20080274462号を参照されたい。いくつかの実施形態において、修飾ヌクレオチドは、ユニバーサル塩基を含む。しかしながら、ある特定の実施形態では、修飾ヌクレオチドは核酸塩基を含有しない(脱塩基性)。
【0219】
いくつかの実施形態では、ユニバーサル塩基は、修飾ヌクレオチド中のヌクレオチド糖部分の1’位に位置する複素環部分、又は二重鎖中に存在する場合に二重鎖の構造を実質的に変化させることなく2種類以上の塩基の反対側に位置することができるヌクレオチド糖部分置換の等価な位置である。いくつかの実施形態では、標的核酸に完全に相補的な参照一本鎖核酸(例えば、オリゴヌクレオチド)と比較して、ユニバーサル塩基を含有する一本鎖核酸は、相補的核酸で形成された二重鎖よりも低いTを有する標的核酸との二重鎖を形成する。しかし、いくつかの実施形態では、ユニバーサル塩基が塩基で置換されて単一のミスマッチが生じる参照一本鎖核酸と比較して、ユニバーサル塩基を含む一本鎖核酸は、ミスマッチ塩基を含む核酸で形成された二重鎖よりも高いTを有する標的核酸との二重鎖を形成する。
【0220】
ユニバーサル結合ヌクレオチドの非限定的な例としては、イノシン、1-β-D-リボフラノシル-5-ニトロインドール、及び/又は1-β-D-リボフラノシル-3-ニトロピロールが挙げられる(Quayらによる米国特許出願公開米国特許第20070254362号明細書;Van Aerschot et al.,An acyclic 5-nitroindazole nucleoside analogue as ambiguous nucleoside,Nucleic Acids Res.1995 Nov 11;23(21):4363-70;Loakes et al.,3-Nitropyrrole and 5-nitroindole as universal bases in primers for DNA sequencing and PCR,Nucleic Acids Res.1995 Jul 11;23(13):2361-6;Loakes and Brown,5-Nitroindole as an universal base analogue,Nucleic Acids Res.1994 Oct 11;22(20):4039-43。上記の各々は、塩基修飾に関するそれらの開示について参照により本明細書に組み込まれる)。
【0221】
VIII.可逆的修飾
標的細胞に到達する前にオリゴヌクレオチドをインビボ環境から保護するための特定の修飾を行うことができるが、それにより、一旦標的細胞の細胞質ゾルに到達するとオリゴヌクレオチドの効力又は活性を低下し得る。可逆的修飾は、分子が細胞の外側で望ましい特性を保持するように行うことができ、その後、細胞の細胞質ゾル環境に入ると除去される。可逆的修飾は、例えば、細胞内酵素の作用又は細胞内の化学的条件によって(例えば、細胞内グルタチオンによる還元を介して)除去することができる。
【0222】
いくつかの実施形態では、可逆的に修飾ヌクレオチドは、グルタチオン感受性部分を含む。典型的には、核酸分子は、環状ジスルフィド部分で化学的に修飾されて、ヌクレオチド間二リン酸結合によって生成される負電荷をマスクし、細胞取り込み及びヌクレアーゼ耐性を改善する。Traversa Therapeutics,Inc.に最初に譲渡された米国特許出願公開第2011/0294869号(「Traversa」)、Solstice Biologics,Ltd.のPCT公開番号WO2015/188197(「Solstice」)、Meade et al.,Nature Biotechnology,2014,32:1256-1263(「Meade」)、Merck Sharp&Dohme CorpのPCT公開番号WO2014/088920を参照。これらの各々は、そのような修正の開示について参照により組み込まれる。ヌクレオチド間二リン酸架橋のこの可逆的修飾は、細胞質ゾルの還元環境(例えば、グルタチオン)によって細胞内で切断されるように設計されている。以前の例には、細胞内で切断可能であると報告された中和ホスホトリエステル修飾が含まれる(Dellinger et al.J.Am.Chem.Soc.2003,125:940-950)。
【0223】
いくつかの実施形態において、そのような可逆的修飾は、オリゴヌクレオチドがヌクレアーゼ及び他の過酷な環境条件(例えば、pH)に曝露されるインビボ投与(例えば、血液及び/又は細胞のリソソーム/エンドソーム区画を通過する)中の保護を可能にする。グルタチオンレベルが細胞外空間と比較して高い細胞の細胞質ゾルに放出されると、修飾が逆転し、切断されたオリゴヌクレオチドが得られる。可逆的グルタチオン感受性部分を使用すると、不可逆的な化学修飾を使用して利用可能な選択肢と比較して、目的のオリゴヌクレオチドに立体的により大きな化学基を導入することが可能である。これは、これらのより大きな化学基が細胞質ゾルで除去され、したがって、細胞の細胞質ゾル内のオリゴヌクレオチドの生物学的活性を妨げないからである。結果として、これらのより大きな化学基は、ヌクレアーゼ耐性、親油性、電荷、熱安定性、特異性、及び免疫原性の低下などの様々な利点をヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドに与えるように操作することができる。いくつかの実施形態では、グルタチオン感受性部分の構造を、その放出の動態を改変するように操作することができる。
【0224】
いくつかの実施形態では、グルタチオン感受性部分は、ヌクレオチドの糖に結合している。いくつかの実施形態では、グルタチオン感受性部分は、修飾ヌクレオチドの糖の2’-炭素に結合している。いくつかの実施形態では、グルタチオン感受性部分は、特に修飾ヌクレオチドがオリゴヌクレオチドの5’末端ヌクレオチドである場合、糖の5’炭素に位置する。いくつかの実施形態では、グルタチオン感受性部分は、特に修飾ヌクレオチドがオリゴヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドである場合、糖の3’炭素に位置する。いくつかの実施形態では、グルタチオン感受性部分はスルホニル基を含む。例えば、2016年8月23日に出願されCompositions Comprising Reversibly Modified Oligonucleotides and Uses Thereofと題された米国特許仮出願第62/378,635号を参照されたい。その内容は、その関連する開示について参照により本明細書に組み込まれる。
【0225】
IX.標的化リガンド
いくつかの実施形態において、本開示のオリゴヌクレオチドを1つ若しくは複数の細胞又は1つ若しくは複数の器官に標的化することが望ましい場合がある。そのような戦略は、他の器官における望ましくない影響を回避するのに役立ち得るか、又はオリゴヌクレオチドにとって利益にならない細胞、組織若しくは器官へのオリゴヌクレオチドの過度の喪失を回避し得る。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書中に開示されるオリゴヌクレオチドは、特定の組織、細胞又は器官の標的化を容易にするために、例えば、肝臓へのオリゴヌクレオチドの送達を容易にするために修飾され得る。ある特定の実施形態において、本明細書中に開示されるオリゴヌクレオチドは、肝臓の肝細胞へのオリゴヌクレオチドの送達を容易にするために修飾され得る。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、1つ又は複数の標的化リガンドにコンジュゲートさせたヌクレオチドを含む。
【0226】
標的化リガンドは、炭水化物、アミノ糖、コレステロール、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、又は、タンパク質(例えば、抗体又は抗体フラグメント)若しくは脂質の一部を含み得る。いくつかの実施形態において、標的化リガンドはアプタマーである。例えば、標的化リガンドは、腫瘍脈管構造又は神経膠腫細胞を標的化するために使用されるRGDペプチド、腫瘍脈管構造又はストーマを標的化するためのCREKAペプチド、トランスフェリン、ラクトフェリン、又はCNS脈管構造上に発現されるトランスフェリン受容体を標的化するためのアプタマー、又は神経膠腫細胞上のEGFRを標的化するための抗EGFR抗体であり得る。ある特定の実施形態において、標的化リガンドは、1つ又は複数のGalNAc部分である。
【0227】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの1つ又は複数(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヌクレオチドは、それぞれ、別個の標的化リガンドにコンジュゲートされる。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの2~4個のヌクレオチドは、それぞれ、別個の標的化リガンドにコンジュゲートされる。いくつかの実施形態において、標的化リガンドは、標的化リガンドが歯ブラシの剛毛に類似し、オリゴヌクレオチドが歯ブラシに類似するように、センス鎖又はアンチセンス鎖のいずれかの末端において2~4個のヌクレオチドにコンジュゲートされる(例えば、リガンドは、センス鎖又はアンチセンス鎖の5’末端又は3’末端上の2~4個のヌクレオチドのオーバーハング又は伸長にコンジュゲート化される)。例えば、オリゴヌクレオチドは、センス鎖の5’末端又は3’末端のいずれかにステムループを含み得、ステムのループの1、2、3又は4個のヌクレオチドは、標的化リガンドに個々にコンジュゲートされ得る。
【0228】
いくつかの実施形態では、HBV抗原の発現を減少させるオリゴヌクレオチドを対象の肝臓の肝細胞に標的化することが望ましい。この目的のために、任意の適切な肝細胞標的化部分を使用してもよい。
【0229】
GalNAcは、アシアロ糖タンパク質受容体(ASGPR)に対する高親和性リガンドであり、主に肝細胞の類洞表面に発現され、末端ガラクトース残基又はN-アセチルガラクトサミン残基(アシアロ糖タンパク質)を含有する循環糖タンパク質の結合、内在化、及びその後のクリアランスにおいて主要な役割を果たす。GalNAc部分の本開示のオリゴヌクレオチドへの(間接的又は直接的な)コンジュゲーションを使用して、これらのオリゴヌクレオチドをこれらの肝細胞上に発現されるASGPRに標的化することができる。
【0230】
いくつかの実施形態において、本開示のオリゴヌクレオチドは、一価GalNAcに直接的又は間接的にコンジュゲートされる。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、2つ以上の一価GalNAcに直接的又は間接的にコンジュゲートされる(すなわち、2個、3個又は4個の一価のGalNAc部分にコンジュゲートされ、典型的には、3個又は4個の一価のGalNAc部分にコンジュゲートされる)。いくつかの実施形態において、本開示のオリゴヌクレオチドは、1つ又は複数の二価GalNAc、三価GalNAc又は四価GalNAc部分にコンジュゲートされている。
【0231】
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの1つ又は複数(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヌクレオチドは、それぞれ、GalNAc部分にコンジュゲートされる。いくつかの実施形態において、ステムループのループ(L)の2~4個のヌクレオチドはそれぞれ、別個のGalNAcにコンジュゲートされる。いくつかの実施形態において、標的化リガンドは、GalNAc部分が歯ブラシの剛毛に類似し、オリゴヌクレオチドが歯ブラシに類似するように、センス鎖又はアンチセンス鎖のいずれかの末端において2~4個のヌクレオチドにコンジュゲートされる(例えば、リガンドは、センス鎖又はアンチセンス鎖の5’末端又は3’末端上の2~4個のヌクレオチドのオーバーハング又は伸長にコンジュゲート化される)。例えば、オリゴヌクレオチドは、センス鎖の5’末端又は3’末端のいずれかにステムループを含み得、ステムのループの1、2、3又は4個のヌクレオチドは、GalNAc部分に個々にコンジュゲートされ得る。いくつかの実施形態において、GalNAc部分は、センス鎖のヌクレオチドにコンジュゲートされる。例えば、4つのGalNAc部分をセンス鎖のテトラループ中のヌクレオチドにコンジュゲートさせることができ、各GalNAc部分は1つのヌクレオチドにコンジュゲートされる。
【0232】
いくつかの実施形態では、本明細書のオリゴヌクレオチドは、以下に示すように、[ademG-GalNAc]又は2’-アミノジエトキシメタノール-グアニジン-GalNAcと呼ばれるグアニジンヌクレオチドに結合した一価GalNAcを含む。
【化6】
【0233】
いくつかの実施形態では、本明細書のオリゴヌクレオチドは、以下に示すように、[ademA-GalNAc]又は2’-アミノジエトキシメタノール-アデニン-GalNAcと呼ばれるアデニンヌクレオチドに結合した一価GalNAcを含む。
【化7】
【0234】
そのようなコンジュゲーションの例を、5’から3’にヌクレオチド配列GAAAを含むループについて以下に示す(L=リンカー、X=ヘテロ原子)。ステム結合点が示される。化学式中、
【化8】
はオリゴヌクレオチド鎖への結合点である。
【化9】
【0235】
適切な方法又は化学(例えば、クリックケミストリー)を使用して、標的化リガンドをヌクレオチドに連結することができる。いくつかの実施形態では、標的化リガンドは、クリックリンカーを使用してヌクレオチドにコンジュゲートされる。いくつかの実施形態では、アセタール系リンカーは、標的化リガンドを本明細書中に記載されるオリゴヌクレオチドのいずれか1つのヌクレオチドにコンジュゲート化するために使用される。アセタール系リンカーは、例えば、2016年6月23日に公開された国際特許出願公開番号WO2016100401 A1に開示されており、そのようなリンカーに関する内容は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、リンカーは不安定なリンカーである。しかしながら、他の実施形態では、リンカーはかなり安定である。
【0236】
GalNAc部分がアセタールリンカーを使用してループのヌクレオチドに結合している、5’から3’にヌクレオチドGAAAを含むループの例を以下に示す。化学式中、
【化10】
はオリゴヌクレオチド鎖への結合点である。
【化11】
【0237】
抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチド
一実施形態では、本発明の医薬組合せに使用される治療薬は抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドである。
【0238】
一実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、PDL1 mRNAのRNAseH媒介性分解を誘導するN-アセチルガラクトサミン(GalNAc)コンジュゲート化ロックド核酸(LNA)一本鎖オリゴヌクレオチド(SSO)である。
【0239】
一実施形態では、本発明の医薬組合せ中の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、参照により本明細書に完全に組み込まれる国際公開第2017/157899号に開示されている。
【0240】
好ましい実施形態では、本発明の医薬組合せ中の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、国際公開第2017/157899号に開示されるCMP番号768_2又はその薬学的に許容され得る塩である。
【0241】
一実施形態では、本発明の医薬組合せ中の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列CCTATTTAACATCAGAC(配列番号11)を含む。
【0242】
好ましい実施形態では、本発明の医薬組合せ中の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、式GN2-C6CCtatttaacatcAGAC(式中、C6は6個の炭素を有するアミノアルキル基を表し、大文字はβ-D-オキシLNAヌクレオシドを表し、小文字はDNAヌクレオシドを表し、すべてのLNA Cは5-メチルシトシンであり、下付き文字はホスホジエステルヌクレオシド結合を表し、特に指示しない限り、すべてのヌクレオシド間結合はホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、GN2は、以下の三価GalNAcクラスターを表す。
【化12】
【0243】
さらに、三価GalNAcクラスターの波線は、C6アミノアルキル基への三価GalNAcクラスターのコンジュゲート部位を示す)又はその薬学的に許容され得る塩を有している。本発明の医薬組合せに使用される抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドのこの定義は、本明細書では「T2」又は「治療薬T2」と呼ばれる。
【0244】
一実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは皮下投与される。一実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、約0.1mg/kg~約35mg/kg、又は約0.1mg/kg~約15mg/kg、又は約0.1mg/kg~約10mg/kg、又は約0.2 m/kg to 約10mg/kg、又は約0.25mg/kg~約10mg/kg、又は約0.1mg/kg~約5mg/kg、又は約0.2mg/kg~約5mg/kg、又は約0.25mg/kg~約5mg/kgの用量で投与される。
【0245】
一実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、約7mg/kg~約35mg/kgの用量で投与される。
【0246】
一実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量は、1週間に1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回又は1ヶ月に1回投与される。
【0247】
本発明の医薬組合せのさらに好ましい実施形態では、特にHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドをさらに含む場合、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを最大5回投与する。好ましくは、各用量は約3mg/kgである。好ましくは、用量はQ2W(2週間ごと)で投与される。
【0248】
I.アンチセンスオリゴヌクレオチド修飾
このセクションで論じられる修飾は、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドでの実施に特に好ましい。
【0249】
連続核酸塩基配列(モチーフ配列)は、例えばヌクレアーゼ耐性及び/又は標的核酸に対する結合親和性を増大させるために修飾され得ることが理解される。
【0250】
一実施形態において、オリゴヌクレオチドの連続する核酸塩基配列は、少なくとも1つの修飾されたヌクレオシド間結合を含む。好適なヌクレオシド間修飾は、「修飾ヌクレオシド間結合」の「定義」セクションに記載されている。連続ヌクレオチド配列内のヌクレオシド間結合の、少なくとも75%、例えばすべてがヌクレオシド間結合である場合、有利である。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの連続する配列中の全てのヌクレオチド間結合は、ホスホロチオエート結合である。
【0251】
本発明のオリゴヌクレオチドは、修飾ヌクレオシド及びDNAヌクレオシドを用いて設計される。高親和性修飾ヌクレオシドを用いることが有利である。
【0252】
一実施形態では、オリゴヌクレオチドは、少なくとも3つの修飾ヌクレオシド、例えば少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、又は少なくとも16個の修飾ヌクレオシドを含む。一実施形態では、オリゴヌクレオチドは、3~8個の修飾ヌクレオシド、例えば4~6個の修飾ヌクレオシド、例えば4、5又は6個のヌクレオシド、例えば5又は6個の修飾ヌクレオシドを含む。好適な修飾は、「修飾ヌクレオシド」、「高親和性修飾ヌクレオシド」、「糖修飾」、「2’糖修飾」、及びロックド核酸(LNA)の「定義」セクションに記載されている。
【0253】
一実施形態では、オリゴヌクレオチドは、1つ以上の糖修飾ヌクレオシド、例えば2’糖修飾ヌクレオシドを含む。好ましくは、本発明のオリゴヌクレオチドは、2’-O-アルキル-RNA、2’-O-メチル-RNA、2’-アルコキシ-RNA、2’-O-メトキシエチル-RNA、2’-アミノ-DNA、2’-フルオロ-DNA、アラビノ核酸(ANA)、2’-フルオロ-ANA、及びLNAヌクレオシドからなる群から独立して選択される1つ以上の2’糖修飾ヌクレオシドを含む。修飾ヌクレオシド(複数可)の1つ又は複数又は全てがロックド核酸(LNA)である場合、有利である。
【0254】
いくつかの実施形態では、本発明のオリゴヌクレオチド、例えば連続ヌクレオチド配列は、少なくとも1つのLNAヌクレオシド、例えば1、2、3、4、5、6、7又は8個のLNAヌクレオシド、例えば2~6個のLNAヌクレオシド、例えば3~6個のLNAヌクレオシド、4~6個のLNAヌクレオシド、又は4、5若しくは6個のLNAヌクレオシドを含む。
【0255】
いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドの少なくとも75%、例えば修飾ヌクレオシドの少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%がLNAヌクレオシドである。なおさらなる実施形態では、オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドの全ては、LNAヌクレオシドである。さらなる実施形態では、LNAヌクレオシドは、ベータ-D-オキシLNA、チオLNA、アミノLNA、オキシLNA、ScET及び/又はENAから、ベータ-D若しくはアルファ-L配置又はそれらの組合せで選択される。さらなる実施形態では、全てのLNAヌクレオシドはベータ-D-オキシLNAである。さらなる実施形態では、シトシン単位は、5-メチル-シトシンである。オリゴヌクレオチド又は連続ヌクレオチド配列のヌクレアーゼ安定性にとって、ヌクレオチド配列の5’末端に少なくとも1つのLNAヌクレオシドと3’末端に少なくとも2つのLNAヌクレオシドとを有することが有利である。
【0256】
TLR7アゴニスト
一実施形態では、本発明の医薬組合せに使用される治療薬はTLR7アゴニストである。
【0257】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるTLR7アゴニストは、Toll様受容体アゴニスト活性を有する3-置換5-アミノ-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン化合物又はそのプロドラッグである。国際公開第2006/066080号、国際公開第2016/055553号及び国際公開第2016/091698号には、そのようなTLR7アゴニスト及びそれらのプロドラッグ並びにそれらの製造が記載されている(参照により本明細書に組み込まれる)。
【0258】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるTLR7アゴニストは、式(I):
【化13】
(式中、XはCH又はSであり、
は-OH又は-Hであり、
は、1-ヒドロキシプロピル又はヒドロキシメチルである)
又は式(II):
【化14】
(式中、XはCH又はSであり、
は、-OH又は-H又はアセトキシであり、
は、1-アセトキシプロピル又は1-ヒドロキシプロピル又は1-ヒドロキシメチル又はアセトキシ(シクロプロピル)メチル又はアセトキシ(プロピン-1-イル)メチルである)
によって表される、又はその薬学的に許容され得る塩、エナンチオマー若しくはジアステレオマーである。式(I)の化合物は、活性TLR7アゴニストである。
【0259】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおける式(I)の活性TLR7アゴニストのサブセットは、式(V):
【化15】
(式中、Rは-OHであり、Rは1-ヒドロキシプロピル又はヒドロキシメチルである)
によって表される、又はその薬学的に許容され得る塩、エナンチオマー若しくはジアステレオマーである。
【0260】
一実施形態では、式(I)又は(V)のRの置換基は、
【化16】
から選択される。
【0261】
式(II)の化合物は、TLR7アゴニストプロドラッグである。一実施形態では、プロドラッグは、Rに、
【化17】
から選択される置換基を有する単一のプロドラッグである。
【0262】
一実施形態では、プロドラッグは、Rに、
【化18】
から選択される置換基を有する二重プロドラッグである。
【0263】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおける式(II)のTLR7アゴニストプロドラッグのサブセットは、式(III):
【化19】
(式中、Rは-OH又はアセトキシであり、Rは1-アセトキシプロピル又は1-ヒドロキシプロピル又は1-ヒドロキシメチル又は
【化20】
である)
によって表される、又はその薬学的に許容され得る塩、エナンチオマー若しくはジアステレオマーであるか;
又は式(IV):
【化21】
(式中、Rは、アセトキシ(シクロプロピル)メチル又はアセトキシ(プロピン-1-イル)メチルであるか、又は
【化22】
である)
によって表される、又はその薬学的に許容され得る塩、エナンチオマー若しくはジアステレオマーである。
【0264】
式(IV)の化合物は、RがOHであり、Rが1-アセトキシプロピルである、式(III)の化合物と同様に二重プロドラッグである。Rがアセトキシであり、Rが三重プロドラッグである式(III)の化合物。
【0265】
投与後、式(II)、(III)又は式(IV)の化合物は、有用なTLR7アゴニストであるそれらの活性形態に代謝される。
【0266】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるTLR7アゴニストは、
[(1S)-1-[(2S,4R,5R)-5-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-4-ヒドロキシ-テトラヒドロフラン-2-イル]プロピル]アセテート(CMP番号VI);
5-アミノ-3-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]-6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(CMP番号VII);
5-アミノ-3-[(2R,3R,5S)-3-ヒドロキシ-5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]テトラヒドロフラン-2-イル]チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(CMP番号VIII);
5-アミノ-3-(3’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-3H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(CMP番号IX);
5-アミノ-3-(2’-O-アセチル-3’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-3H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2-オン(CMP番号X);
5-アミノ-3-(3’-デオキシ-β-D-リボフラノシル)-3H,6H-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-2,7-ジオン(CMP番号XI);
[(S)-[(2S,5R)-5-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-1,3-オキサチオラン-2-イル]-シクロプロピル-メチル]アセテート(CMP番号XII);及び
(1S)-1-[(2S,5R)-5-(5-アミノ-2-オキソ-チアゾロ[4,5-d]ピリミジン-3-イル)-1,3-オキサチオラン-2-イル]ブタ-2-イニル]アセテート(CMP番号XIII)
並びにそれらの薬学的に許容され得る塩、エナンチオマー又はジアステレオマーからなる群から選択される。
【0267】
表1は、本発明の医薬組合せの実施形態におけるTLR7アゴニストを、それらの製造を記載する文献の参照を含めて列挙する。

【表1-1】
【表1-2】
【0268】
本発明の医薬組合せにおける特に好ましい実施形態では、TLR7アゴニストは、CMP番号VIである。本発明の医薬組合せで使用されるTLR7アゴニストのこの定義は、本明細書では「T3」又は「治療薬T3」と呼ばれる。
【0269】
一実施形態では、TLR7アゴニストは経口投与される。
【0270】
一実施形態では、T3は、8~26週間、例えば10~24週間、例えば12又は13週間にわたって1日おき(QOD)に150~170mgの範囲の単位用量として経口投与され、続いて24~48週間、例えば30~40週間、例えば35週間にわたって毎週(QW)投与される。T3の投与される用量数は、処置期間を通して60~100用量、例えば75~90用量、例えば81、82、83又は84用量である。
【0271】
好ましくは、TLR7アゴニストは、12週間以下の期間にわたって投与される。
【0272】
一実施形態では、T1若しくはT2、並びにT3、T1及びT3、又はT2及びT3を含む本発明の医薬組合せは、1ヶ月未満の間隔、例えば1週間未満の間隔、例えば2日の間隔、例えば同日に投与される。
【0273】
一実施形態では、本発明の医薬組合せ中のTLR7アゴニストは、経腸的に(例えば、経口的に又は消化管を通して)投与される。本発明におけるTLR7アゴニスト化合物は、任意の便利な投与形態、例えば錠剤、粉末、カプセル、溶液、分散液、懸濁液、シロップ剤、スプレー、座薬、ゲル、エマルションの単位用量で投与され得る。特に、錠剤及びカプセルなどの経口単位剤形を使用することができる。一例では、本発明のTLR7アゴニスト化合物の薬学的有効量は、約75~250mg、例えば100~200mg、例えば150~170mg pr.用量の範囲である。投与は、毎日、1日おき(QOD)又は毎週(QW)であり得る。
【0274】
TLR7アゴニストを含む本発明の医薬組合せの好ましい実施形態では、TLR7アゴニストは、少なくとも約100mg、又は約100mg、又は好ましくは約150mgの用量で投与される。一実施形態では、TLR7アゴニストは、少なくともQW(毎週)、又はQW、又はより好ましくはQOD(1日おき)で投与される。
【0275】
好適な担体及び賦形剤は当業者に周知であり、例えば、Ansel,Howard C.,et al.,Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems.Philadelphia:Lippincott,Williams&Wilkins,2004;Gennaro,Alfonso R.,et al.Remington:The Science and Practice of Pharmacy.Philadelphia:Lippincott,Williams&Wilkins,2000;及びRowe,Raymond C.Handbook of Pharmaceutical Excipients.Chicago,Pharmaceutical Press,2005に詳細に記載されている。
【0276】
インターフェロン-アルファ
一実施形態では、本発明の医薬組合せに使用される治療薬はインターフェロン-アルファ(IFNα)である。
【0277】
様々な実施形態において、本発明の医薬組合せにおけるインターフェロン-アルファは、インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファ-2a及びインターフェロンアルファ-1(ペグ化及び非ペグ化)であり得る。
【0278】
さらに様々な実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるIFN-αは、Pegasys(登録商標)(Roche)、PEG-Intron(登録商標)(Merck&Co.,Inc.)又はY-ペグ化組換えインターフェロンアルファ-2a(YPEG-IFNα-2a、Xiamen Amoytop Biotech Co.,Ltd.)である。
【0279】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるIFNαは、ペグ化IFNαである。本発明の医薬組合せで使用されるIFNαのこの定義は、本明細書では「T4」又は「治療薬T4」と呼ばれる。
【0280】
一実施形態では、インターフェロン-アルファは皮下投与される。
【0281】
抗HBV抗体
一実施形態では、本発明の医薬組合せに使用される治療薬は抗HBV抗体である。
【0282】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおける抗HBV抗体は、B型肝炎表面抗原(抗HBsAg)に結合する抗体である。
【0283】
一実施形態では、オリゴヌクレオチド治療薬と抗HBV抗体とを含む組合せは、患者のHBsAgのセロクリアランスをもたらし得る。
【0284】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおける抗HBV抗体はモノクローナルである。
【0285】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおける抗HBV抗体はモノクローナルであり、ヒトである。
【0286】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおける抗HBV抗体は、抗HBsAgモノクローナル抗体である。本発明の医薬組合せで使用される抗HBV抗体のこの定義は、本明細書では「T5」又は「治療薬T5」と呼ばれる。
【0287】
T5を含む本発明の医薬組合せの好ましい実施形態では、具体的には、表2及び3で同定される組合せC4、C11、C17、C22、C27、C28、C29、C30、C39、C45、C50、C66、C71、C86、C55、C56、C57、C58、C76、C77、C78、C79、C91、C92、C93、C94、C101、C102、C103、C104、C111、C112、C113、C114、C115又はC116のいずれかの実施形態では、T5は、(a)NYGMQ(配列番号12)のアミノ酸配列を含むCDR-H1、(b)IIWADGTKQYYGDSVKG(配列番号13)のアミノ酸配列を含むCDR-H2、及び(c)DGLYASAPNDV(配列番号14)のアミノ酸配列を含むCDR-H3を含む重鎖可変ドメイン(VH)と、(d)RASQRISTYLN(配列番号15)のアミノ酸配列を含むCDR-L1、(e)GASSLQS(配列番号16)のアミノ酸配列を含むCDR-L2、及び(f)QQTYTLPPN(配列番号17)のアミノ酸配列を含むCDR-L3を含む軽鎖可変ドメイン(VL)とを含む、抗HBsAg抗体である。
【0288】
T5を含む本発明の医薬組合せの一実施形態では、具体的には、表2及び3で同定される組合せC4、C11、C17、C22、C27、C28、C29、C30、C39、C45、C50、C66、C71、C86、C55、C56、C57、C58、C76、C77、C78、C79、C91、C92、C93、C94、C101、C102、C103、C104、C111、C112、C113、C114、C115又はC116のいずれかの実施形態では、T5は、(a)SYAMS(配列番号18)のアミノ酸配列を含むCDR-H1、(b)AFSGTGGSTYYADSVKG(配列番号19)のアミノ酸配列を含むCDR-H2、及び(c)DPGHTSNWRDNYQYYQMDV(配列番号20)のアミノ酸配列を含むCDR-H3を含む重鎖可変ドメイン(VH)と、(d)RASQGIRNDLG(配列番号21)のアミノ酸配列を含むCDR-L1、(e)AASSLQS(配列番号22)のアミノ酸配列を含むCDR-L2、及び(f)LQHNSYPRT(配列番号23)のアミノ酸配列を含むCDR-L3を含む軽鎖可変ドメイン(VL)とを含む、抗HBsAg抗体である。
【0289】
T5を含む本発明の医薬組合せの一実施形態では、具体的には、表2及び3で同定される組合せC4、C11、C17、C22、C27、C28、C29、C30、C39、C45、C50、C66、C71、C86、C55、C56、C57、C58、C76、C77、C78、C79、C91、C92、C93、C94、C101、C102、C103、C104、C111、C112、C113、C114、C115又はC116のいずれかの実施形態では、T5は、(a)NYHIH(配列番号24)のアミノ酸配列を含むCDR-H1、(b)IINPRRLSTAYAPKFQG(配列番号25)のアミノ酸配列を含むCDR-H2、及び(c)DAGDDTSGPFDS(配列番号26)のアミノ酸配列を含むCDR-H3を含む重鎖可変ドメイン(VH)と、(d)RASQSINTWLA(配列番号27)のアミノ酸配列を含むCDR-L1、(e)KASSLES(配列番号28)のアミノ酸配列を含むCDR-L2、及び(f)QQYNTFS(配列番号29)のアミノ酸配列を含むCDR-L3を含む軽鎖可変ドメイン(VL)とを含む、抗HBsAg抗体である。
【0290】
T5を含む本発明の医薬組合せの一実施形態では、具体的には、表2及び3で同定される組合せC4、C11、C17、C22、C27、C28、C29、C30、C39、C45、C50、C66、C71、C86、C55、C56、C57、C58、C76、C77、C78、C79、C91、C92、C93、C94、C101、C102、C103、C104、C111、C112、C113、C114、C115又はC116のいずれかの実施形態では、T5は、(a)TNNWWS(配列番号30)のアミノ酸配列を含むCDR-H1、(b)EIHHIGSTNYNPSLKS(配列番号31)のアミノ酸配列を含むCDR-H2、及び(c)GRLGITRDRYYFDS(配列番号32)のアミノ酸配列を含むCDR-H3を含む重鎖可変ドメイン(VH)と、(d)QASQDISNYLN(配列番号33)のアミノ酸配列を含むCDR-L1、(e)DTSSLER(配列番号34)のアミノ酸配列を含むCDR-L2、及び(f)QQYYNLPHT(配列番号35)のアミノ酸配列を含むCDR-L3を含む軽鎖可変ドメイン(VL)とを含む、抗HBsAg抗体である。
【0291】
T5を含む本発明の医薬組合せの好ましい実施形態では、具体的には、表2及び3で同定される組合せC4、C11、C17、C22、C27、C28、C29、C30、C39、C45、C50、C66、C71、C86、C55、C56、C57、C58、C76、C77、C78、C79、C91、C92、C93、C94、C101、C102、C103、C104、C111、C112、C113、C114、C115又はC116のいずれかの実施形態では、T5は、QVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCEASGFTFSNYGMQWVRQAPGKGLEWVAIIWADGTKQYYGDSVKGRFTISRDNFKNTLYLQMNSLRGEDTAMYFCARDGLYASAPNDVWGQGTLVTVSS(配列番号39)のアミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン(VH)と、DIQMTQSPSSLSAYVGDRVTITCRASQRISTYLNWYHQRPGKSPSLLIYGASSLQSGVPSRFSASASGTDFTLTISSLRPEDLGTYYCQQTYTLPPNSGGGTKVEIK(配列番号37)のアミノ酸はイラ悦を含む軽鎖可変ドメイン(VL)とを含む、抗HBsAg抗体である。
【0292】
T5を含む本発明の医薬組合せの一実施形態では、具体的には、表2及び3で同定される組合せC4、C11、C17、C22、C27、C28、C29、C30、C39、C45、C50、C66、C71、C86、C55、C56、C57、C58、C76、C77、C78、C79、C91、C92、C93、C94、C101、C102、C103、C104、C111、C112、C113、C114、C115又はC116のいずれかの実施形態では、T5は、QVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCEASGFTFSNYGMQWVRQAPGKGLEWVAIIWADGTKQYYGDSVKGRFTISRDNFKNTLYLQMNSLRGEDTAMYFCARDGLYASAPNDVWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLYITREPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPG(配列番号38)の重鎖可変ドメイン(VH)と、DIQMTQSPSSLSAYVGDRVTITCRASQRISTYLNWYHQRPGKSPSLLIYGASSLQSGVPSRFSASASGTDFTLTISSLRPEDLGTYYCQQTYTLPPNSGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC(配列番号36)の軽鎖可変ドメイン(VL)とを含む、抗HBsAg抗体である。
【0293】
一実施形態では、抗HBV抗体は皮下投与される。
【0294】
PD1シグナル伝達に拮抗する抗体
一実施形態では、本発明の医薬組合せに使用される治療薬は、PD1シグナル伝達に拮抗する抗体である。一実施形態では、この抗体は抗PDL1抗体である。一実施形態では、この抗体は抗PD1抗体である。
【0295】
好ましい実施形態では、本発明の医薬組合せにおける抗PD1抗体は、ニボルマブ(商品名OPDIVO(登録商標)、Bristol Myers Squibbから入手可能)である。本発明の医薬組合せで使用される抗PD1抗体のこの定義は、本明細書では「T6」又は「治療薬T6」と呼ばれる。
【0296】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおける抗PDL1抗体は、アテゾリズマブ(商品名Tecentriq(登録商標)、Genentech/Rocheから入手可能)である。本発明の医薬組合せで使用される抗PDL1抗体のこの定義は、本明細書では「T7」又は「治療薬T7」と呼ばれる。
【0297】
PD1シグナル伝達に拮抗する抗体を含む本発明の最も好ましい医薬組合せは、PD1シグナル伝達に拮抗する1種類の抗体のみを含む。一実施形態では、PD1シグナル伝達に拮抗する抗体を皮下投与する。一実施形態では、抗体はT6であり、皮下投与される。
【0298】
ヌクレオチド類似体
一実施形態では、本発明の医薬組合せに使用される治療薬はヌクレオチド類似体である。
【0299】
一実施形態では、本発明の医薬組合せ中のヌクレオチド類似体は、以下の中から選択される:ラミブジン、テルビブジン、エンテカビル、アデホビル、テノホビル、クレブジン、テノホビルアラフェナミド、CMX157及びAGX-1009。
【0300】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるヌクレオチド類似体は、エンテカビルである。本発明の医薬組合せで使用されるヌクレオチド類似体のこの定義は、本明細書では「T8」又は「治療薬T8」と呼ばれる。
【0301】
一実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるヌクレオチド類似体は、テノホビルである。本発明の医薬組合せで使用されるヌクレオチド類似体のこの定義は、本明細書では「T9」又は「治療薬T9」と呼ばれる。
【0302】
一実施形態では、ヌクレオチド類似体は皮下投与される。
【0303】
医薬組合せ
本発明は、少なくとも2つのHBV治療薬、好ましくは2つ又は3つのHBV治療薬を含む様々な医薬組合せを提供する。
【0304】
2つの特定のHBV治療薬を含む本発明の医薬組合せを以下の表2に記載する。

【表2】
【0305】
3つの特定のHBV治療薬を含む本発明の医薬組合せを以下の表3に記載する。
【表3-1】
【表3-2】
【0306】
本発明の医薬組合せを説明したので、本発明の医薬組合せの特定の好ましい実施形態を本明細書に記載する。好ましい実施形態では、本発明の医薬組合せは、同じ組合せが治療薬T6と治療薬T7の両方を含まないものである。好ましい実施形態では、本発明の医薬組合せは、1つ又は複数のさらなるHBV治療薬と組み合わせて治療薬T1を含むものである。好ましい実施形態では、本発明の医薬組合せは、治療薬T1及び治療薬T2を、任意にさらなる第3のHBV治療薬、好ましくはT3、T4、T5、T6、T7、T8又はT9のいずれか1つと組み合わせて含むものである。好ましい実施形態では、本発明の医薬組合せは、T1及びT2を、任意にT3と組み合わせて含む。
【0307】
典型的には、上記の組合せは、列挙された要素を含む、すなわち、列挙されたHBV治療薬を包含するが、さらなる列挙されていないHBV治療薬の包含を排除しない。しかしながら、別の実施形態では、上で定義された組合せは、列挙された要素に限定され、すなわち、医薬組合せは、任意の他のHBV治療薬を除外して列挙された要素から本質的になる。これは、組合せにおける任意の担体、賦形剤、アジュバント、希釈剤又は塩の存在を排除するものではない。したがって、別の実施形態では、本発明の医薬組合せは、表2又は3にその組合せについて列挙された関連要素から本質的になる。
【0308】
好ましい実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるHBV治療薬のそれぞれは、薬学的に許容され得る担体中に製剤化される。より好ましくは、各HBV治療薬は、問題のHBV治療薬の投与に適した薬学的に許容され得る担体中に製剤化される。
【0309】
本発明の医薬組合せは、含まれる個々のHBV治療薬単独よりも効果的にHBV感染症を処置するために使用することができる。一実施形態では、本発明の医薬組合せを使用して、含まれる個々のHBV治療薬単独よりも迅速にHBVを阻害し、持続時間を延長してHBVを阻害し、及び/又はより大きな効果でHBVを阻害することができる。これらの効果は、HBsAg、HBeAg又はHBV-DNA滴定の減少によって測定することができる。一実施形態では、本発明の医薬組合せは、含まれる個々のHBV治療薬単独よりもHBsAg、HBeAg又はHBV-DNA力価のより迅速な減少を生じさせる。一実施形態では、本発明の医薬組合せは、含まれる個々のHBV治療薬単独よりもHBsAg、HBeAg又はHBV-DNA力価のより長期の減少を生じさせる。一実施形態では、本発明の医薬組合せは、含まれる個々のHBV治療薬単独よりもHBsAg、HBeAg又はHBV-DNA力価のより大きな低下を生じさせる。主に、HBsAgがこの目的のために測定される。
【0310】
本発明の医薬組合せはまた、キット又はパーツのキット中に存在し得る。「キット」又は「パーツのキット」という用語は、HBV感染個体の処置を実施する際に使用される材料のアセンブリを指し、処置をどのように行うかの説明を含む。
【0311】
本発明の一態様は、本明細書中に記載のHBV治療薬から選択される2つ又は複数の治療有効成分(例えば、医療成分又は医薬)を含有するパーツのキットである。
【0312】
本発明の一実施形態は、本明細書に記載の第1のHBV治療薬と、本明細書に記載の第2のHBV治療薬とを含むパーツのキットであり、任意に、本明細書に記載の第3のHBV治療薬を医療成分としてさらに含む。
【0313】
一実施形態では、本発明のキットは、皮下注射用に製剤化されたHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドである第1の医薬と、同じく皮下投与用に製剤化された抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドである第2の医薬とを含む。HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、別々に製剤化される。HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドのそれぞれは、1回又は複数回の用量を含むバイアル中、又は1つの薬学的に有効な用量を含むプレフィルドシリンジ中の、液体として製剤化することができる。あるいは、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドのそれぞれは、凍結乾燥粉末の形態であり得、キットは注射用の調製のための溶媒和剤を含む。注射用の全ての医薬は無菌であることが理解される。TLR7アゴニストがキットに含まれる場合、それは、単一の薬学的有効用量pr.錠剤を有する錠剤形態(又はカプセル及びゲルなどの経口投与のための代替の単位用量形態)であり得、キットは複数の錠剤を含むことができる。
【0314】
さらなる実施形態では、本発明のパーツのキットは、B型肝炎ウイルス感染症を処置するために、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドと組み合わせてHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドを投与するための説明書をさらに含む。特に、説明書には、慢性B型肝炎ウイルス感染症の処置が記載されている。
【0315】
キットは、医療成分の1つのみ、及び他の医療成分との併用のための説明書を含んでいてもよい。一実施形態では、本発明のパーツのキットは、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドである第1の医薬と、別個に購入されるが第2の薬剤として抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドと組み合わせて使用するための説明書とを含むか又は含有する。別の実施形態では、本発明のパーツのキットは、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドである第1の医薬と、別個に購入されるが第2の薬剤としてHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと組み合わせて使用するための説明書とを含むか又は含有する。
【0316】
いくつかの実施形態において、本発明の医薬組合せは、第3の治療剤又はさらなる治療剤(複数可)と組み合わせて使用され得、これらは、パーツのキットに含まれ得るか、又は別々に供給され得る。一実施形態では、さらなる治療剤は、T3、T4、T5、T6、T7、T8又はT9のいずれかである。好ましくは、さらなる治療剤はT3である。
【0317】
医薬組合せの投与順序
上で定義した本発明の医薬組合せ(組合せC1~C120)内でのHBV治療薬の投与の具体的な順序は、このセクションに記載されている。
【0318】
上記で使用される「要素」表記(元素A、元素B及び元素C)は、純粋に参照のみを目的としており、特定の医薬組合せにおける治療薬が投与されるべき順序に関するいかなることも意味しないことに留意されたい。むしろ、本発明の医薬組合せにおける治療薬の投与順序は、要素が最初及び2番目に(関連する場合は3番目に)投与される点に関して本明細書に明示的に記載されている。
【0319】
例えば、本発明の医薬組合せ「C1」に関する実施形態では、要素Aが最初に投与され、要素Bが2番目に投与される。組合せC1のこの実施形態では、組合せC1の要素A(本明細書ではT1として定義されるHBV治療薬)の第1又は初回用量は、組合せC1の要素B(本明細書ではT2として定義されるHBV治療薬)の第1又は初回用量の前に投与される。
【0320】
ここで、本発明の特定の医薬組合せの要素の投与に関する指定された順序は、その医薬組合せの明示的な一部である要素のみに関連する。例えば、「最初に投与される」と指定された要素は、患者が、本発明の医薬組合せの投与の一部として投与されなかった異なるHBV治療薬を以前に投与されたことがないことを必ずしも排除しない。
【0321】
本明細書において、本発明の医薬組合せの要素は、単一の時点で、例えば、単回用量として、又は一定期間にわたって与えられる複数回用量として投与することができることも理解されるべきである。したがって、本明細書で「投与される」要素への言及は、その要素が投与される特定の時間(単一の時点で1つの用量が与えられる)、又は要素の投与が開始される時間(一定期間にわたって複数の用量が与えられる)のいずれかを指すことができる。このため、本発明の医薬組合せは、重複する投薬計画を含み得ることが想定される。例えば、要素Aが最初に投与され、要素Bが2番目に投与される本発明の医薬組合せでは、要素Aが一定期間にわたっていくつかの用量として投与される場合、要素Aの初回用量が要素Bの単回用量又は初回用量の前に投与されるならば、要素Aのさらなる用量の投与は要素Bの投与と重複し得る。
【0322】
組合せC1
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC1である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0323】
組合せC2
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC2である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0324】
組合せC3
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC3である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0325】
組合せC4
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC4である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0326】
組合せC5
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC5である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0327】
組合せC6
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC6である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0328】
組合せC7
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC7である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0329】
組合せC8
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC8である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0330】
組合せC9
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC9である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0331】
組合せC10
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC10である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0332】
組合せC11
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC11である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0333】
組合せC12
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC12である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0334】
組合せC13
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC13である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0335】
組合せC14
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC14である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0336】
組合せC15
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC15である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0337】
組合せC16
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC16である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0338】
組合せC17
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC17である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0339】
組合せC18
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC18である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0340】
組合せC19
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC19である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0341】
組合せC20
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC20である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0342】
組合せC21
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC21である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0343】
組合せC22
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC22である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0344】
組合せC23
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC23である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0345】
組合せC24
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC24である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0346】
組合せC25
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC25である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0347】
組合せC26
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC26である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0348】
組合せC27
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC27である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0349】
組合せC28
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC28である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0350】
組合せC29
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC29である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0351】
組合せC30
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC30である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0352】
組合せC31
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC31である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0353】
組合せC32
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC32である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0354】
組合せC33
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC33である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0355】
組合せC34
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC34である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0356】
組合せC35
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC35である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0357】
組合せC36
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表2に定義される要素A及び要素Bを含む組合せC36である。この組合せの一実施形態では、要素Aは、要素Bの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Aの投与の前に投与される。
【0358】
組合せC37
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC37である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0359】
組合せC38
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC38である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0360】
組合せC39
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC39である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0361】
組合せC40
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC40である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0362】
組合せC41
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC41である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0363】
組合せC42
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC42である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0364】
組合せC43
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC43である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0365】
組合せC44
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC44である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0366】
組合せC45
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC45である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0367】
組合せC46
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC46である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0368】
組合せC47
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC47である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0369】
組合せC48
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC48である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0370】
組合せC49
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC49である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0371】
組合せC50
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC50である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0372】
組合せC51
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC51である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0373】
組合せC52
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC52である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0374】
組合せC53
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC53である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0375】
組合せC54
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC54である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0376】
組合せC55
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC55である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0377】
組合せC56
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC56である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0378】
組合せC57
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC57である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0379】
組合せC58
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC58である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0380】
組合せC59
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC59である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0381】
組合せC60
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC60である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0382】
組合せC61
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC61である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0383】
組合せC62
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC62である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0384】
組合せC63
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC63である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0385】
組合せC64
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC64である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0386】
組合せC65
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC65である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0387】
組合せC66
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC66である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0388】
組合せC67
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC67である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0389】
組合せC68
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC68である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0390】
組合せC69
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC69である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0391】
組合せC70
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC70である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0392】
組合せC71
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC71である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0393】
組合せC72
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC72である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0394】
組合せC73
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC73である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0395】
組合せC74
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC74である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0396】
組合せC75
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC75である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0397】
組合せC76
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC76である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0398】
組合せC77
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC77である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0399】
組合せC78
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC78である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0400】
組合せC79
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC79である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0401】
組合せC80
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC80である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0402】
組合せC81
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC81である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0403】
組合せC82
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC82である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0404】
組合せC83
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC83である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0405】
組合せC84
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC84である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0406】
組合せC85
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC85である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0407】
組合せC86
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC86である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0408】
組合せC87
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC87である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0409】
組合せC88
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC88である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0410】
組合せC89
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC89である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0411】
組合せC90
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC90である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0412】
組合せC91
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC91である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0413】
組合せC92
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC92である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0414】
組合せC93
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC93である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0415】
組合せC94
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC94である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0416】
組合せC95
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC95である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0417】
組合せC96
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC96である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0418】
組合せC97
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC97である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0419】
組合せC98
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC98である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0420】
組合せC99
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC99である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0421】
組合せC100
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC100である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0422】
組合せC101
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC101である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0423】
組合せC102
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC102である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0424】
組合せC103
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC103である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0425】
組合せC104
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC104である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0426】
組合せC105
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC105である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0427】
組合せC106
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC106である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0428】
組合せC107
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC107である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0429】
組合せC108
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC108である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0430】
組合せC109
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC109である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0431】
組合せC110
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC110である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0432】
組合せC111
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC111である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0433】
組合せC112
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC112である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0434】
組合せC113
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC113である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0435】
組合せC114
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC114である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0436】
組合せC115
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC115である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0437】
組合せC116
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC116である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0438】
組合せC117
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC117である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0439】
組合せC118
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC118である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0440】
組合せC119
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC119である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Aの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0441】
組合せC120
本発明の一実施形態では、医薬組合せは、上記の表3に定義される要素A、要素B及び要素Cを含む組合せC120である。この組合せの一実施形態では、要素Aは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Aは要素Cの投与前に投与され、要素Cは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Cの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Bは、要素Cの投与の前に投与され、要素Cは、要素Aの投与の前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Aの投与前に投与され、要素Aは要素Bの投与前に投与される。この組合せのさらなる実施形態では、要素Cは要素Bの投与前に投与され、要素Bは要素Aの投与前に投与される。
【0442】
投与順序の好ましい特徴
以上、本発明の投与順序について説明したので、本発明のより好ましい投与順序を示す。本発明の医薬組合せが治療薬T1を含む好ましい実施形態では、治療薬T1が最初に投与される。本発明の医薬組合せが治療薬T1及び治療薬T2を含む好ましい実施形態では、治療薬T1は、治療薬T2の投与前に、好ましくは治療薬T2の投与の少なくとも1週間(7日)前に、より好ましくは治療薬T2の投与の少なくとも4週間前に投与される。本発明の医薬組合せが治療薬T1、治療薬T2及び追加の第3のHBV治療薬を含む好ましい実施形態では、治療薬T1は、治療薬T2及び追加の第3のHBV治療薬の投与前に、好ましくは治療薬T2及び追加の第3のHBV治療薬の投与の少なくとも1週間前に投与される。
【0443】
組合せC1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C37、C38、C39、C40、C41、C42、C43、C44、C45、C46、C47、C48、C49、C50、C51、C52、C53、C54、C55、C56、C57、C58、C59、C60、C61、C62、C63又はC64のいずれかを投与する好ましい実施形態では、治療薬T1は、最初に、好ましくは他の含まれるHBV治療薬の投与の少なくとも1週間前に投与される。組合せC1、C37、C38、C39、C40、C41、C42又はC43のいずれかを投与する好ましい実施形態では、治療薬T1は、治療薬T2の投与前に、好ましくは治療薬T2の投与の少なくとも1週間前に、より好ましくは治療薬T2の投与の少なくとも4週間前に投与される。組合せC37、C38、C39、C40、C41、C42又はC43のいずれかを投与する好ましい実施形態では、治療薬T1は、治療薬T2及び追加のHBV治療薬の投与前に、好ましくは治療薬T2及び追加のHBV治療薬の投与の少なくとも1週間前に投与される。
【0444】
特に有利な組合せ及びその投与量
本発明の最も好ましい医薬組合せは、本明細書で定義されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと本明細書で定義される抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを含む。本発明者らは、医薬組合せで使用される場合、これらのHBV治療薬間の有利な相乗効果を予想外に見出した。本明細書で定義されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを組合せで使用すると、HBVウイルスマーカー(血清HBsAg、HBeAg及びHBV-DNA)の減少を達成することができ、これは単剤療法単独としてのいずれかのHBV治療薬によって達成される減少よりも大きく、単剤療法としての各HBV治療薬によって達成される両方の効果の合計よりもさらに大きい。
【0445】
この組合せは、本明細書に記載のさらなる異なる第3のHBV治療薬を任意に含む。一実施形態では、第3のHBV治療薬は、TLR7アゴニスト、インターフェロン-アルファ、抗HBV抗体、抗PDL1抗体、又は本明細書で定義されるヌクレオチド類似体から選択される。好ましい実施形態では、第3のHBV治療薬は、TLR7アゴニスト、好ましくは本明細書でT3として定義されるTLR7アゴニストである。好ましい実施形態では、この組合せにおけるTLR7アゴニストの投与量は、上記の対応するセクションのTLR7アゴニストについて開示されている投与量に従う。
【0446】
この医薬組合せに関連する一般的な実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、少なくとも約0.1mg/kg、好ましくは少なくとも約1mg/kg、好ましくは少なくとも約2mg/kg、好ましくは少なくとも約3mg/kgの1つ又は複数の用量で投与される。一実施形態では、用量は3mg/kgを超える。より具体的な実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、約0.1mg/kg~約35mg/kg、好ましくは約1mg/kg~約35mg/kg、好ましくは約2mg/kg~約35mg/kg、好ましくは約3mg/kg~約35mg/kg、好ましくは約7mg/kg~約35mg/kgの1つ又は複数の用量で投与される。
【0447】
一実施形態では、この組合せは、ビヒクル対照と比較して、HBsAgの血清レベルの連続的かつ有意な低下をもたらす。一実施形態では、この組合せは、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド又は抗PD-L1アンチセンスオリゴヌクレオチド単独による同等の単剤療法によって提供される減少よりも大きい血清HBsAgの減少を提供する。一実施形態では、減少は、これらの等価な単剤療法の合計よりも大きい。
【0448】
一実施形態では、この組合せは、ビヒクル対照と比較して、HBeAgの血清レベルの連続的かつ有意な低下をもたらす。一実施形態では、この組合せは、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド又は抗PD-L1アンチセンスオリゴヌクレオチド単独による同等の単剤療法によって提供される減少よりも大きい血清HBeAgの減少を提供する。一実施形態では、減少は、これらの等価な単剤療法の合計よりも大きい。
【0449】
一実施形態では、この組合せは、ビヒクル対照と比較して、HBV-DNAの血清レベルの連続的かつ有意な低下をもたらす。一実施形態では、この組合せは、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド又は抗PD-L1アンチセンスオリゴヌクレオチド単独による同等の単剤療法によって提供される減少よりも大きい血清HBV-DNAの減少を提供する。一実施形態では、減少は、これらの等価な単剤療法の合計よりも大きい。
【0450】
一実施形態では、この組合せは、ビヒクル対照と比較して、HBsAg、HBeAg及びHBV-DNAの血清レベルの連続的かつ有意な低下をもたらす。一実施形態では、血清HBsAg、HBV-DNA及びHBeAgの減少は、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド又は抗PD-L1アンチセンスオリゴヌクレオチド単独による同等の単剤療法によって提供される減少よりも大きい。一実施形態では、減少は、これらの等価な単剤療法の合計よりも大きい
【0451】
同等の単剤療法単独によって、本発明の医薬組合せは、組合せに含まれるのと同じ医薬のいずれかの同じ用量にわたってHBV血清マーカーのより大きな減少を得ることを意味する。同等の単剤療法の合計とは、医薬組合せが、そこに含まれる医薬のそれぞれ(RNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1オリゴヌクレオチド)を単剤療法として投与した場合に見られるであろう減少の合計よりも大きいHBV血清マーカーの改善された減少を得ることを意味する。HBsAg、HBeAg及びHBV-DNAを含むHBV血清マーカーの減少は、医薬組合せが投与される患者の血清で見られる。
【0452】
一実施形態では、本明細書で定義されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと、本明細書で定義される抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを含む医薬組合せは、HBV血清ウイルスマーカーの減少、好ましくはHBsAg、HBeAg及びHBV-DNAの1つ又は複数又は全部に対する相乗効果を提供する。この組合せによって得られる相乗効果は、予想外にも、1)HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び2)抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの個々の効果(すなわちそれらがそれぞれ同等の単剤療法として投与される場合)の合計よりも大きい。
【0453】
一実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドを最初に投与する。一実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの初回用量又は単回用量は、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量又は単回用量の前に投与される。
【0454】
一実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドは、少なくとも約3mg/kg、好ましくは3mg/kgを超える、好ましくは少なくとも約6mg/kg、好ましくは少なくとも約9mg/kgの1つ又は複数の用量で投与される。
【0455】
一実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、少なくとも約3mg/kg、好ましくは3mg/kgを超える、好ましくは少なくとも約6mg/kgの1つ又は複数の用量で投与される。
【0456】
一実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが最初に投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが2番目に投与される。一実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドは、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを少なくとも2以上の用量で週に1回又は2週間に1回投与する前に、最初に単回用量(処置のD0)で投与される。一実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量は、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量の投与の少なくとも約1週間前、少なくとも約2週間前、少なくとも約3週間前、少なくとも約4週間前、少なくとも約5週間前、少なくとも約6週間前、少なくとも約7週間前、少なくとも約8週間前、又は8週間超前に投与される。この投薬計画の一実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドを3mg/kg~9mg/kgの用量で投与し、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを約3mg/kg~約6mg/kgの用量で投与する。
【0457】
一実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドは、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを週に1回、3~6mg/kgの少なくとも5回の用量で投与する前に、3~9mg/kgの単回用量で投与される。好ましくは、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの初回用量は、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも7日前、好ましくは少なくとも1ヶ月前に投与される。
【0458】
非常に好ましい実施形態では、2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、週に1回又は2週間に1回投与され、単回用量又は初回用量のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量の少なくとも約7日前に投与される。
【0459】
非常に好ましい実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量は、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである。
【0460】
非常に好ましい実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量は、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである。
【0461】
非常に好ましい実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週に1回又は2週間に1回投与され、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量の少なくとも約7日前に投与され;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量は3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである。
【0462】
非常に好ましい実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週に1回投与され、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量の少なくとも約7日前に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量は3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである。
【0463】
最も好ましい実施形態では、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が週に1回投与され、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量の少なくとも約7日前に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量は、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgであり;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの各用量は、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである。
【0464】
医薬組成物
さらなる態様では、本発明は、本明細書に記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドのそれぞれと、薬学的に許容され得る賦形剤、希釈剤、担体、塩及び/又はアジュバントとを含む、医薬組成物を提供する。一実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、別々の組成物中に存在する。一実施形態では、治療用オリゴヌクレオチドはそれぞれ、皮下投与のためにリン酸緩衝生理食塩水に製剤化される。
【0465】
本発明の医薬組合せにおける治療用オリゴヌクレオチドは、医薬組成物又は製剤の調製のために、薬学的に許容され得る活性又は不活性物質と混合することができる。医薬組成物の調製のための組成物及び方法は、限定されるものではないが、投与経路、疾患の程度、又は投与される用量を含む多くの基準に依存する。治療用オリゴヌクレオチドの薬学的に許容され得る希釈剤には、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)が含まれ、薬学的に許容され得る塩には、限定するものではないが、ナトリウム塩及びカリウム塩が含まれる。いくつかの実施形態において、治療用オリゴヌクレオチドの薬学的に許容され得る希釈剤は、無菌リン酸緩衝生理食塩水である。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、薬学的に許容され得る希釈剤中50~150mg/ml溶液の濃度で使用される。治療用オリゴヌクレオチド又は治療用オリゴヌクレオチドを含む医薬組成物は、静脈内、動脈内、皮下又は筋肉内の注射又は注入を含む非経口経路によって投与される。一実施形態では、オリゴヌクレオチドコンジュゲートは、静脈内投与される。治療用オリゴヌクレオチドの場合、皮下投与することが有利である。
【0466】
これらの組成物は、従来の滅菌技術によって滅菌されても、又は滅菌フィルタにかけられてもよい。得られた水溶液は、そのまま使用するために包装するか、又は凍結乾燥することができ、凍結乾燥された調製物は、投与前に滅菌水性担体と組み合わされる。調製物のpHは、典型的には3~11、より好ましくは5~9又は6~8、最も好ましくは7~8、例えば7~7.5であろう。得られた固体形態の組成物は、錠剤又はカプセルの密封パッケージなどのように、各々が上記の薬剤又は薬剤群の固定量を含む複数の単回用量単位で包装することができる。
【0467】
治療用オリゴヌクレオチドの製剤
治療用オリゴヌクレオチドの使用を容易にするために様々な製剤が開発されており、これは本発明の医薬組合せに使用される治療用オリゴヌクレオチドに適用可能であり得る。例えば、オリゴヌクレオチドは、分解を最小限に抑え、送達及び/又は取り込みを容易にし、又は製剤中のオリゴヌクレオチドに別の有益な特性を提供する製剤を使用して、対象又は細胞環境に送達され得る。いくつかの実施形態では、HBV抗原(例えば、HBsAg)の発現を減少させるためのオリゴヌクレオチド(例えば、一本鎖又は二本鎖オリゴヌクレオチド)を含む組成物である第1の医薬を含む医薬組合せが本明細書で提供される。そのような組成物は、標的細胞の直接環境又は全身のいずれかで対象に投与された場合、オリゴヌクレオチドの十分な部分が細胞に入り、HBV抗原発現を減少させるように適切に製剤化することができる。本明細書に開示されるHBV抗原の減少のためのオリゴヌクレオチドを送達するために、様々な適切なオリゴヌクレオチド製剤のいずれかを使用することができる。いくつかの実施形態では、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドは、リン酸緩衝生理食塩水などの緩衝液、リポソーム、ミセル構造及びキャプシド中に製剤化される。
【0468】
カチオン性脂質を有するオリゴヌクレオチドの製剤を使用して、細胞へのオリゴヌクレオチドのトランスフェクションを容易にすることができる。例えば、カチオン性脂質、例えば、リポフェクチン、カチオン性グリセロール誘導体及びポリカチオン性分子(例えば、ポリリジン)を使用することができる。適切な脂質には、オリゴフェクトアミン、リポフェクトアミン(Life Technologies)、NC388(Ribozyme Pharmaceuticals,Inc.,Boulder,Colo.)、又はFuGene 6(Roche)が含まれ、これらはすべて製造業者の説明書に従って使用することができる。
【0469】
したがって、いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチド製剤は、脂質ナノ粒子を含む。いくつかの実施形態では、賦形剤は、リポソーム、脂質、脂質複合体、ミクロスフェア、微粒子、ナノスフェア若しくはナノ粒子を含むか、又はそれを必要とする対象の細胞、組織、器官若しくは身体への投与のために他の方法で製剤化され得る(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,22nd edition,Pharmaceutical Press,2013を参照のこと)。
【0470】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される製剤は賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、賦形剤は、活性成分の改善された安定性、改善された吸収、改善された溶解度及び/又は治療強化を組成物に与える。いくつかの実施形態では、賦形剤は緩衝剤(例えば、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、トリス塩基、又は水酸化ナトリウム)又はビヒクル(例えば、緩衝溶液、ワセリン、ジメチルスルホキシド、又は鉱油)である。いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドは、その貯蔵寿命を延ばすために凍結乾燥され、次いで、使用(例えば、対象への投与)前に溶液にされる。したがって、本明細書に記載のオリゴヌクレオチドのいずれか1つを含む組成物中の賦形剤は、凍結保護剤(例えば、マンニトール、ラクトース、ポリエチレングリコール、又はポリビニルピロリドン)又は崩壊温度調整剤(例えば、デキストラン、フィコール又はゼラチン)であり得る。
【0471】
本発明の医薬組合せのいくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドを含む組成物は、その意図される投与経路と適合するように製剤化される。投与経路の例としては、非経口、例えば、静脈内、皮内、皮下、経口(例えば、吸入)、経皮(局所)、経粘膜及び直腸投与が挙げられる。皮下用製剤は、本発明の医薬組合せ中のオリゴヌクレオチドがRNAiオリゴヌクレオチドである場合に特に有利である。
【0472】
注射用途に適した医薬組成物には、滅菌水溶液(水溶性の場合)又は分散液、及び滅菌注射液又は分散液の即時調製のための滅菌粉末が含まれる。適切な担体としては、生理食塩水、静菌水、Cremophor EL.TM.(BASF,Parsippany,N.J.)又はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が挙げられる。担体は、水又は溶媒又は分散媒であり得る。溶媒又は分散媒は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール等)及びそれらの適切な混合物を含んでよい。多くの場合、等張剤、例えば、糖、多価アルコール、例えば、マンニトール、ソルビトール、及び塩化ナトリウムを組成物に含むことが好ましい。滅菌注射溶液は、必要に応じて、上に列挙した成分の1つ又は組合せを含む選択された溶媒中に必要量のオリゴヌクレオチドを組み込み、続いて濾過滅菌することによって調製することができる。
【0473】
本発明の医薬組合せのいくつかの実施形態では、組合せ中の組成物は、少なくとも約0.1%以上の治療剤(例えば、HBV抗原発現を減少させるためのオリゴヌクレオチド)を含有し得るが、活性成分(複数可)のパーセンテージは、全組成物の重量又は体積の約1%~約80%以上であり得る。溶解度、バイオアベイラビリティ、生物学的半減期、投与経路、製品貯蔵寿命、並びに他の薬理学的考慮事項などの要因は、そのような医薬製剤を調製する当業者によって企図され、したがって、様々な投与量及び処置レジメンが望ましい場合がある。
【0474】
いくつかの実施形態は、本明細書に開示されるオリゴヌクレオチドのいずれかの肝臓標的化送達を対象としているが、他の組織の標的化も企図される。
【0475】
用途
本発明の医薬組合せは、B型肝炎ウイルス感染症の処置、特に慢性HBVを有する患者の処置に使用するためのものである。本発明の医薬組合せは、治療薬として及び予防に利用することができる。
【0476】
本発明の医薬組合せは、B型肝炎ウイルス標的化療法と免疫療法の併用として使用することができる。特に、本発明の医薬組合せは、感染細胞におけるHBVの処置に使用される場合、i)細胞HBV mRNAを減少させる、ii)血清中のHBV DNAを減少させる、及び/又はiii)HBsAg及びHBeAgなどのHBVウイルス抗原を減少させる、HBV感染パラメータの1つ又は複数に影響を及ぼすことができる。本発明の一実施形態では、これらのパラメータの1つ又は複数に対する効果は、医薬組合せの個々の医療成HBV治療薬で処置を実施するときに達成される効果と比較して改善される。
【0477】
HBV感染に対する効果は、HBV感染初代ヒト肝細胞又はHBV感染HepaRG細胞又はASGPR-HepaRG細胞を使用してインビトロで測定することができる(例えば、PCT/EP2018/078136を参照)。HBV感染に対する効果はまた、HBVゲノムを保有する組換えアデノ随伴ウイルス(AAV)に感染したマウスのAAV/HBVマウスモデル(AAV/HBV)(Dan Yang,et al.2014 Cellular&Molecular Immunology 11,71-78)又はHBVミニサークルマウス(Covance Shanghaiで入手可能、Guo et al 2016 Sci Rep 6:2552及びYan et al 2017 J Hepatology 66(6):1149-1157も参照)又はヒト化肝細胞PXBマウスモデル(PhoenixBioで入手可能であり、Kakuni et al 2014 Int.J.Mol.Sci.15:58-74も参照)を使用してインビボで測定することもできる。HBsAg及び/又はHBeAgの分泌阻害は、製造業者の説明書に従って、例えばCLIA ELISAキット(Autobio Diagnostic)を用いてELISAにより測定することができる。HBV mRNA及びpgRNAの減少は、qPCRによって測定され得る。試験化合物がHBV感染を阻害するかどうかを評価するための更なる方法は、例えば国際公開第2015/173208号に記載されている通りqPCRにより、又はノーザンブロット、インサイチュハイブリダイゼーション、又は免疫蛍光を用いて、HBV DNAの分泌を測定することである。
【0478】
本発明の一実施形態では、本明細書に記載の医薬組合せは、対応する一化合物処置を超える利点を提供する。利点は、例えば、i)単剤療法と比較して長期の血清HBV-DNA減少;ii)単剤療法と比較したHBsAgのリバウンドの遅延、及び/又はiii)治療域の増加であり得る。薬物に関する「治療域」又は「薬学域」という用語は、毒性作用を有することなく疾患を効果的に処置することができる薬物投与量の範囲である。本発明の一実施形態では、単剤療法と比較して、併用処置によって治療域の増加を達成することができる。
【0479】
本発明は、HBV感染を処置又は予防するための方法であって、治療的又は予防的有効量の本発明の医薬組合せを、HBV感染を患う、又はそれに罹り易い対象に投与することを含む、方法を提供する。
【0480】
本発明の更なる態様は、慢性HBV感染の発症を阻害又は処置するための本発明の医薬組合せの使用に関する。
【0481】
本発明の一態様は、HBVに感染した個体、例えば慢性HBV感染症を有する個体を処置する方法であって、薬学的有効量のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び薬学的有効量の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを投与することを含む方法である。
【0482】
本発明はまた、併用処置における医薬として使用するためのHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドに関する。本発明はまた、併用処置において医薬として使用するための抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドに関する。
【0483】
特に、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、B型肝炎ウイルス感染症の処置に使用するためのものである。
【0484】
本発明の一実施形態は、慢性HBVウイルス感染などのB型肝炎ウイルス感染症を処置するための第1の医薬の製造におけるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの使用であり、第1の医薬は、本出願に記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドであり、第1の医薬は、第2の医薬と組み合わせて投与され、第2の医薬は、本出願に記載の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチド。
【0485】
本発明の一実施形態では、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド又は抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを含有する医療用組成物は、皮下用量として投与される。本発明のさらなる実施形態では、任意のTLR7アゴニストは、経口用量として投与されるべきである。医療用組成物は異なる投与経路を介して投与され得、異なる投与計画に従うことができる。
【0486】
本発明による医薬組合せは、典型的には有効量で投与される。
【0487】
一実施形態では、出願に記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び本抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを、24週間~72週間、例えば36週間~60週間、例えば48週間、毎週又は毎月の用量で皮下投与する。隔日投与の期間中、10週間~14週間、例えば12週間の処置休止期間があり得る。
【0488】
使用方法
I.HBsAg発現の減少
いくつかの実施形態では、HBsAgの発現を減少させる目的で、有効量の本発明の医薬組合せのいずれか1つ、特に本明細書に記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを細胞に送達する方法が提供される。本明細書で提供される方法は、任意の適切な細胞型において有用である。いくつかの実施形態では、細胞は、HBV抗原を発現する任意の細胞(例えば、肝細胞、マクロファージ、単球由来細胞、前立腺癌細胞、脳の細胞、内分泌組織、骨髄、リンパ節、肺、胆嚢、肝臓、十二指腸、小腸、膵臓、腎臓、消化管、膀胱、脂肪及び軟部組織並びに皮膚)である。いくつかの実施形態では、細胞は、対象から得られた初代細胞であり、限定された数の継代を受けていてもよく、その結果、細胞はその天然の表現型特性を実質的に維持する。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドが送達される細胞は、エクスビボ又はインビトロである(すなわち、培養中の細胞又は細胞が存在する生物に送達することができる)。具体的な実施形態では、肝細胞のみにおけるHBsAgの発現を減少させる目的で、有効量の本明細書に記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む医薬組合せを細胞に送達する方法が提供される。
【0489】
いくつかの実施形態では、本発明の医薬組合せにおけるオリゴヌクレオチド治療薬は、適切な核酸送達方法を使用して導入することができ、この方法には、オリゴヌクレオチドを含有する溶液の注入、オリゴヌクレオチドによって覆われた粒子による衝撃、オリゴヌクレオチドを含有する溶液に細胞又は生物を曝露すること、又はオリゴヌクレオチドの存在下での細胞膜のエレクトロポレーションが含まれる。細胞にオリゴヌクレオチドを送達するための他の適切な方法、例えば脂質媒介キャリア輸送、化学媒介輸送、及びカチオン性リポソームトランスフェクション、例えばリン酸カルシウムなどを使用してもよい。
【0490】
阻害の結果は、細胞又は対象の1つ又は複数の特性を評価するための適切なアッセイによって、又はHBV抗原発現を示す分子(例えば、RNA、タンパク質)を評価する生化学的技術によって確認することができる。いくつかの実施形態では、本明細書において提供される医薬組合せのオリゴヌクレオチドがHBV抗原の発現レベルを低下させる程度は、HBV抗原の発現レベル(例えば、mRNA又はタンパク質レベル)を適切な対照(例えば、医薬組合せが送達されていないか、又は陰性対照が送達されている細胞又は細胞集団におけるHBV抗原発現のレベル)と比較することによって評価される。いくつかの実施形態では、HBV抗原発現の適切な制御レベルは、制御レベルが毎回測定される必要がないように、所定のレベル又は値であり得る。所定のレベル又は値は、様々な形態をとることができる。いくつかの実施形態では、所定のレベル又は値は、中央値又は平均値などの単一のカットオフ値であり得る。
【0491】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオリゴヌクレオチド、特に本明細書に記載のRNAiオリゴヌクレオチドを含む医薬組合せの投与は、細胞におけるHBV抗原(例えば、HBsAg)発現レベルの減少をもたらす。いくつかの実施形態では、HBV抗原発現レベルの減少は、HBV抗原の適切な対照レベルと比較して、1%以下、5%以下、10%以下、15%以下、20%以下、25%以下、30%以下、35%以下、40%以下、45%以下、50%以下、55%以下、60%以下、70%以下、80%以下、又は90%以下への減少であり得る。適切な対照レベルは、本明細書に記載のオリゴヌクレオチド、特にRNAiオリゴヌクレオチドを含む医薬組合せと接触していない細胞又は細胞集団におけるHBV抗原発現のレベルであり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法による細胞への本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの送達の効果は、有限期間後に評価される。例えば、HBV抗原のレベルは、オリゴヌクレオチドを細胞に導入してから、少なくとも8時間、12時間、18時間、24時間、又は、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、14、21、28、35、42、49、56、63、70、77、84、91、98、105、112、119、126、133、140、若しくは147日後に、細胞内で分析することができる。
【0492】
いくつかの実施形態では、HBV抗原(例えば、HBsAg)発現レベルの減少は、投与後長期間持続する。いくつかの実施形態において、HBsAg発現の検出可能な減少は、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの投与後7~70日の期間内で持続する。例えば、いくつかの実施形態において、検出可能な減少は、オリゴヌクレオチドの投与後10~70、10~60、10~50、10~40、10~30、又は10~20日の期間内で持続する。いくつかの実施形態において、検出可能な減少は、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの投与後20~70、20~60、20~50、20~40又は20~30日の期間内で持続する。いくつかの実施形態において、検出可能な減少は、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの投与後30~70、30~60、30~50又は30~40日の期間内で持続する。いくつかの実施形態において、検出可能な減少は、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの投与後40~70、40~60、40~50、50~70、50~60又は60~70日の期間内で持続する。
【0493】
いくつかの実施形態において、HBsAg発現の検出可能な減少は、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの投与後2週間~21週間の期間内で持続する。例えば、いくつかの実施形態において、検出可能な減少は、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの投与後2~20、4~20、6~20、8~20、10~20、12~20、14~20、16~20又は18~20週間の期間内で持続する。いくつかの実施形態において、検出可能な減少は、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの投与後2~16、4~16、6~16、8~16、10~16、12~16又は14~16週間の期間内で持続する。いくつかの実施形態において、検出可能な減少は、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの投与後2~12、4~12、6~12、8~12又は10~12週間の期間内で持続する。いくつかの実施形態において、検出可能な減少は、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドの投与後2~10、4~10、6~10又は8~10週間の期間内で持続する。
【0494】
いくつかの実施形態において、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドは、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、細胞内でオリゴヌクレオチド(例えば、そのセンス鎖及びアンチセンス鎖)を発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される。いくつかの実施形態において、本発明の医薬組合せのオリゴヌクレオチドは、特にオリゴヌクレオチドがアンチセンスオリゴヌクレオチドである場合、本明細書中に開示される任意のオリゴヌクレオチを発現するように操作された導入遺伝子を使用して送達される。導入遺伝子は、ウイルスベクター(例えば、アデノウイルス、レトロウイルス、ワクシニアウイルス、ポックスウイルス、アデノ随伴ウイルス又は単純ヘルペスウイルス)又は非ウイルスベクター(例えば、プラスミド又は合成mRNA)を使用して送達され得る。いくつかの実施形態では、本発明の医薬組合せの導入遺伝子を対象に直接注射することができる。
【0495】
II.処置方法
本開示の態様は、対象におけるHBV感染の処置のためのHBsAg発現を減少させる(例えば、HBsAg発現を減少させる)方法に関する。いくつかの実施形態では、本方法は、有効量本明細書に記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む医薬組合せを、それを必要とする対象に投与することを含み得る。本開示は、HBV感染のリスクがある(又は感受性がある)対象及び/又はHBV感染に関連する疾患若しくは障害を処置する予防的及び治療的方法の両方を提供する。
【0496】
ある特定の態様では、本開示は、対象に治療剤(例えば、医薬組合せ、オリゴヌクレオチド若しくはベクター、又はそれをコードする導入遺伝子)を投与することによって、対象において本明細書に記載の疾患又は障害を予防する方法を提供する。いくつかの実施形態では、特に医薬組合せのオリゴヌクレオチドがRNAiオリゴヌクレオチドである場合、処置される対象は、例えば肝臓におけるHBsAgタンパク質の量の減少から治療上利益を得る対象である。疾患又は障害のリスクがある対象は、例えば、当技術分野で公知の診断アッセイ又は予後アッセイ(例えば、肝硬変及び/又は肝臓炎症の同定)の1つ又は組合せによって同定することができる。予防剤の投与は、疾患又は障害が予防されるか、あるいはその進行が遅延されるように、疾患又は障害に特徴的な症候の検出又は発現の前に行うことができる。
【0497】
本明細書に記載の方法は、典型的には、有効量の医薬組合せ、すなわち、望ましい治療結果をもたらすことができる量を対象に投与することを含む。治療上許容され得る量は、疾患又は障害を処置することができる量であり得る。任意の1人の対象の適切な投与量は、対象の大きさ、体表面積、年齢、投与される特定の組成物、組成物中の活性成分(複数可)、投与の時間及び経路、全身の健康状態、並びに同時に投与される他の薬物を含む特定の因子に依存する。
【0498】
いくつかの実施形態では、対象は、本明細書に開示される医薬組合せの組成物のいずれか1つを、経腸(例えば、経口、胃栄養チューブ、十二指腸栄養チューブ、胃瘻造設術又は直腸によって)、非経口(例えば、皮下注射、静脈内注射又は注入、動脈内注射又は注入、骨内注入、筋肉内注射、脳内注射、脳室内注射、髄腔内)、局所(例えば、皮膚上、吸入、点眼剤を介して、又は粘膜を介して)、又は標的器官(例えば、対象の肝臓)への直接注射のいずれかによって投与される。典型的には、本明細書に開示される医薬組合せのオリゴヌクレオチドは、静脈内又は皮下に投与される。
【0499】
いくつかの実施形態では、処置される対象は、ヒト若しくは非ヒト霊長類又は他の哺乳動物対象である。他の例示的な対象としては、イヌ及びネコなどの家畜;ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ等の家畜;マウス、ラット、モルモット、ハムスターなどの動物が挙げられる。
【0500】
実施形態
本発明の以下の実施形態は、本明細書に記載される任意の他の実施形態と組み合わせて使用することができる。
【0501】
1.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチド、TLR7アゴニスト、インターフェロン-アルファ、抗HBV抗体、PD1シグナル伝達に拮抗する抗体、及びヌクレオチド類似体からなる群から選択される少なくとも2つのHBV治療薬を含む、HBVを処置するための医薬組合せ。
【0502】
2.組合せが、表2及び表3に列挙される組合せC1~C120のいずれか1つである、実施形態1に記載の医薬組合せ。
【0503】
3.組合せが、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを含む、実施形態1に記載の医薬組合せ。
【0504】
4.RNAiオリゴヌクレオチドが、HBsAg mRNAを標的とし、HBsAg mRNAの発現を減少させるsiRNAオリゴヌクレオチドである、実施形態3に記載の医薬組合せ。
【0505】
5.RNAiオリゴヌクレオチドが、19~30ヌクレオチド長のアンチセンス鎖を含むオリゴヌクレオチドであり、アンチセンス鎖が、ACAANAAUCCUCACAAUA(配列番号1)として示されるHBsAg mRNAの配列に対して相補性の領域を含む、実施形態3又は4に記載の医薬組合せ。
【0506】
6.RNAiオリゴヌクレオチドが、UUNUUGUGAGGAUUN(配列番号2)として示される配列に対して相補性の領域を有するセンス鎖を含む、実施形態3~5のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0507】
7.RNAiオリゴヌクレオチドが、配列GACAANAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号8)を含むセンス鎖を含み、センス鎖上の-GAAA-配列のヌクレオチドの1つ又は複数がGalNac部分にコンジュゲートしており、好ましくは、RNAiオリゴヌクレオチドが、配列UUAUUGUGAGGAUUNUUGUCGG(配列番号4)を含むアンチセンス鎖をさらに含む、実施形態3~6のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0508】
8.RNAiオリゴヌクレオチドが、アンチセンス鎖と二重鎖領域を形成するセンス鎖を含むオリゴヌクレオチドであって、
センス鎖が、配列GACAAAAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号9)であって、3位、8~10位、12位、13位及び17位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、2位、4~7位、11位、14~16位、18~26位及び31~36位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びに1位と2位のヌクレオチド間のホスホロチオエート結合を含む、配列からなり、センス鎖上の-GAAA-配列の各ヌクレオチドは、一価GalNac部分にコンジュゲートされており;
アンチセンス鎖が、配列UUAUUGUGAGGAUUUUUGUCGG(配列番号6)であって、2位、3位、5位、7位、8位、10位、12位、14位、16位及び19位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、4位、6位、9位、11位、13位、15位、17位、18位及び20~22位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びに1位と2位のヌクレオチド間、2位と3位のヌクレオチド間、3位と4位のヌクレオチド間、20位と21位のヌクレオチド間、及び21位と22位のヌクレオチド間のホスホロチオエート結合を含む、配列からなり、
アンチセンス鎖の5’-ヌクレオチドの糖の4’-炭素が、メトキシホスホネート(MOP)を含む、実施形態3~7のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0509】
9.RNAiオリゴヌクレオチドが、アンチセンス鎖と二重鎖領域を形成するセンス鎖を含むオリゴヌクレオチドであって、
センス鎖が、配列GACAAAAAUCCUCACAAUAAGCAGCCGAAAGGCUGC(配列番号9)であって、3位、8~10位、12位、13位及び17位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、2位、4~7位、11位、14~16位、18~26位及び31~36位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びに1位と2位のヌクレオチド間の1つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む、配列を含み、センス鎖上の-GAAA-配列の各ヌクレオチドは、一価GalNac部分にコンジュゲートされており、-GAAA-配列は、以下の構造:
【化23】
を含み、
アンチセンス鎖が、UUAUUGUGAGGAUUUUUGUCGG(配列番号6)に記載の配列であって、2位、3位、5位、7位、8位、10位、12位、14位、16位及び19位の2’-フルオロ修飾ヌクレオチド、1位、4位、6位、9位、11位、13位、15位、17位、18位及び20-22位の2’-O-メチル修飾ヌクレオチド、並びにヌクレオチド1と2、2と3、3と4、20と21、及び21と22の間に5つのホスホロチオエートヌクレオチド間結合を含む、配列を含み、アンチセンス鎖の5’-ヌクレオチドは、以下の構造:
【化24】
又はその薬学的に許容され得る塩を有している、実施形態3~8のいずれか1つに記載の医薬組合。
【0510】
10.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、PDL1を標的とし、PDL1の発現を減少させるアンチセンスオリゴヌクレオチドである、実施形態3~9のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0511】
11.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、PDL1 mRNAのRNAseH媒介性分解を誘導するN-アセチルガラクトサミン(GalNAc)コンジュゲート化ロックド核酸(LNA)一本鎖オリゴヌクレオチド(SSO)である、実施形態3~10のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0512】
12.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、配列CCTATTTAACATCAGAC(配列番号11)を含む、実施形態3~11のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0513】
13.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、式GN2-C6CCtatttaacatcAGAC
(式中、C6は6個の炭素を有するアミノアルキル基を表し、大文字はβ-D-オキシLNAヌクレオシドを表し、小文字はDNAヌクレオシドを表し、すべてのLNA Cは5-メチルシトシンであり、下付き文字はホスホジエステルヌクレオシド結合を表し、特に指示しない限り、すべてのヌクレオシド間結合はホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、GN2は、以下の三価GalNAcクラスターを表し:
【化25】
さらに、三価GalNAcクラスターの波線は、C6アミノアルキル基への三価GalNAcクラスターのコンジュゲート部位を示す)
又はその薬学的に許容され得る塩を有している、実施形態3~12のいずれか1つに記載の医薬組合せ.
【0514】
14.組合せが、ビヒクル対照と比較して、患者の血清HBsAg、HBeAg及び/又はHBV-DNAを減少させることができる、実施形態3~13のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0515】
15.組合せが、患者の血清HBsAg、HBeAg及び/又はHBV-DNAを減少させることができ、減少が、a)抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドなしで投与した場合にHBVを標的とする同じ用量のRNAiオリゴヌクレオチドによって提供される減少、及び/又はb)HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドなしで投与した場合に同じ用量の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドによって提供される減少よりも大きい、実施形態3~14のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0516】
16.組合せが、患者の血清HBsAg、HBeAg及び/又はHBV-DNAを減少させることができ、減少が、a)抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドなしで投与した場合にHBVを標的とする同じ用量のRNAiオリゴヌクレオチドによって提供される減少及びb)HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドなしで投与した場合に同じ用量の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドによって提供される減少の合計よりも大きい、実施形態3~15のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0517】
17.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約12mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量をもたらす量で存在する、実施形態3~16のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0518】
18.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量をもたらす量で存在する、実施形態3~17のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0519】
19.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量をもたらす量で存在する、実施形態3~18のいずれか一項に記載の医薬組合せ。
【0520】
20.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量をもたらす量で存在する、実施形態3~19のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0521】
21.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg又は約6mg/kgの用量をもたらす量で存在する、実施形態3~20のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0522】
22.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量又は少なくとも約6mg/kgの用量をもたらす量で存在する、実施形態3~21のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0523】
23.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約7mg/kg~約35mg/kgの用量をもたらす量で存在する、実施形態3~20又は22のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0524】
24.医薬組合せが、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドからなるか、又はそれらから本質的になる、実施形態3~23のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0525】
25.さらなる異なるHBV治療薬をさらに含む、実施形態3~23のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0526】
26.さらなる異なるHBV治療薬が、TLR7アゴニスト、インターフェロン-アルファ、抗HBV抗体、PD1シグナル伝達を阻害する抗体、又はヌクレオチド類似体である、実施形態25に記載の医薬組合せ。
【0527】
27.さらなる異なるHBV治療薬がTLR7アゴニストである、実施形態26に記載の医薬組合せ。
【0528】
28.HBV治療薬の1つ又は2つ又はすべてが薬学的に許容され得る塩の形態である、実施形態3~27のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0529】
29.HBV治療薬の1つ又は2つ又はすべてがプロドラッグの形態である、実施形態3~28のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0530】
30.HBV治療薬の1つ又は2つ又はすべてが各々、薬学的に許容され得る担体、賦形剤、希釈剤又はアジュバントと共に組成物に含まれる、実施形態3~29のいずれか1つに記載の医薬組合せ。
【0531】
31.実施形態3~30のいずれか1つに記載の医薬組合せを含む組成物。
【0532】
32.B型肝炎ウイルス感染症を処置するための、実施形態3~29のいずれか1つに記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドと共に投与するための説明書とを含む、パーツのキット。
【0533】
33.説明書において言及される抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、実施形態3~30のいずれか1つに記載の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドである、実施形態32に記載のパーツのキット。
【0534】
34.キットが、実施形態9に記載のHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び実施形態13に記載の抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む、実施形態32又は33に記載のパーツのキット。
【0535】
35.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが皮下注射用に製剤化され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用に製剤化される、実施形態32~34のいずれか1つに記載のパーツのキット。
【0536】
36.説明書に慢性B型肝炎ウイルス感染症の処置が記載されている、実施形態32~35のいずれか1つに記載のパーツのキット。
【0537】
37.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び/又は抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内でオリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態である、実施形態3~36のいずれか1つに記載の医薬組合せ、組成物又はキット。
【0538】
38.B型肝炎ウイルス感染症を処置するための、実施形態3~37のいずれか1つに記載の医薬組合せ、組成物、又はキットの使用。
【0539】
39.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの初回用量又は単回用量が、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量又は単回用量の投与前に投与される、実施形態38に記載の使用。
【0540】
40.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約3週間後、少なくとも約4週間後、少なくとも約5週間後、少なくとも約6週間後、少なくとも約7週間後、少なくとも約8週間後、又は8週間超後に投与される、実施形態38又は39に記載の使用。
【0541】
41.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の少なくとも約4週間後に投与される、実施形態38~40のいずれか1つに記載の使用。
【0542】
42.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、実施形態38~41のいずれか1つに記載の使用。
【0543】
43.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、実施形態38~42のいずれか1つに記載の使用。
【0544】
44.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが少なくとも5回投与される、実施形態38~43のいずれか1つに記載の使用。
【0545】
45.医薬組合せが48週間にわたって投与される、実施形態38~44のいずれか1つに記載の使用。
【0546】
46.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが薬学的有効量で投与される、実施形態38~45のいずれか1つに記載の使用。
【0547】
47.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、実施形態38~46のいずれか1つに記載の使用。
【0548】
48.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量で投与される、実施形態38~47のいずれか1つに記載の使用。
【0549】
49.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、実施形態38~48のいずれか1つに記載の使用。
【0550】
50.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約7mg/kgの用量、又は約7mg/kg~約35mg/kgの用量で投与され、好ましくは、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、最大5回の約3mg/kgの用量で投与され、用量が、2週間ごとに少なくとも1回投与される、実施形態38~49のいずれか1つに記載の使用。
【0551】
51.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約6mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量で投与される、実施形態38~50のいずれか1つに記載の使用。
【0552】
52.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量で投与される、実施形態38~51のいずれか1つに記載の使用。
【0553】
53.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、少なくとも約3mg/kgである、実施形態38~52のいずれか1つに記載の使用。
【0554】
54.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、実施形態38~53のいずれか1つに記載の使用。
【0555】
55.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである、実施形態38~54のいずれか1つに記載の使用。
【0556】
56.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgであり;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの各用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、実施形態38~55のいずれか1つに記載の使用。
【0557】
57.処置されるB型肝炎ウイルス感染症が慢性B型肝炎ウイルス感染症である、実施形態38~56のいずれか1つに記載の使用。
【0558】
58.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形であり、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形である、実施形態38~57のいずれか1つに記載の使用。
【0559】
59.医薬組合せが、HBV mRNA転写物をコードする非表面抗原を標的とするRNAiオリゴヌクレオチドによる処置の非存在下で投与される、実施形態38~58のいずれか1つに記載の使用。
【0560】
60.対象に、HBxAg mRNA転写物を選択的に標的化するRNAiオリゴヌクレオチドが投与されない、実施形態38~59のいずれか1つに記載の使用。
【0561】
61.対象に有効量のエンテカビルを投与することをさらに含む、実施形態38~60のいずれか1つに記載の使用。
【0562】
62.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び/又は抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内でオリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、実施形態38~61のいずれか1つに記載の使用。
【0563】
63.薬に使用するための、実施形態3~37のいずれか1つに記載の医薬組合せ、組成物、又はキット。
【0564】
64.B型肝炎ウイルス感染症の処置での使用のための、実施形態3~37のいずれか1つに記載の医薬組合せ、組成物、又はキット。
【0565】
65.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の投与前に投与される、実施形態63又は64に記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0566】
66.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約3週間後、少なくとも約4週間後、少なくとも約5週間後、少なくとも約6週間後、少なくとも約7週間後、少なくとも約8週間後、又は8週間超後に投与される、実施形態63~65のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0567】
67.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の少なくとも約4週間後に投与される、実施形態63~66のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0568】
68.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、実施形態63~67のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0569】
69.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、実施形態63~68のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0570】
70.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが少なくとも5回投与される、実施形態63~69のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0571】
71.医薬組合せが48週間にわたって投与される、実施形態63~70のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0572】
72.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが薬学的有効量で投与される、実施形態63~71のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0573】
73.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、実施形態63~72のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0574】
74.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量で投与される、実施形態63~73のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0575】
75.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、実施形態63~74のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0576】
76.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約7mg/kgの用量、又は約7mg/kg~約35mg/kgの用量で投与され、好ましくは、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、最大5回の約3mg/kgの用量で投与され、用量が、2週間ごとに少なくとも1回投与される、実施形態63~75のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0577】
77.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約6mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量で投与される、実施形態63~76のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0578】
78.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量で投与される、実施形態63~77のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0579】
79.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、少なくとも約3mg/kgである、実施形態63~78のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0580】
80.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、実施形態63~79のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0581】
81.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである、実施形態63~80のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0582】
82.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgであり;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの各用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、実施形態63~81のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0583】
83.処置されるB型肝炎ウイルス感染症が慢性B型肝炎ウイルス感染症である、実施形態63~82のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0584】
84.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形であり、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形である、実施形態63~83のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0585】
85.医薬組合せが、HBV mRNA転写物をコードする非表面抗原を標的とするRNAiオリゴヌクレオチドによる処置の非存在下で投与される、実施形態63~84のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0586】
86.対象に、HBxAg mRNA転写物を選択的に標的化するRNAiオリゴヌクレオチドが投与されない、実施形態63~85のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0587】
87.対象に有効量のエンテカビルを投与することをさらに含む、実施形態63~86のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0588】
88.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び/又は抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内でオリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、実施形態63~87のいずれか1つに記載の使用のための医薬組合せ、組成物又はキット。
【0589】
89.医薬の製造における、実施形態3~37のいずれか1つに記載の医薬組合せ、組成物、又はキットの使用。
【0590】
90.B型肝炎ウイルス感染症を処置するための医薬の製造における、実施形態3~37のいずれか1つに記載の医薬組合せ、組成物、又はキットの使用。
【0591】
91.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の投与前に投与される、実施形態89又は90に記載の使用。
【0592】
92.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約3週間後、少なくとも約4週間後、少なくとも約5週間後、少なくとも約6週間後、少なくとも約7週間後、少なくとも約8週間後、又は8週間超後に投与される、実施形態89~91のいずれか1つに記載の使用。
【0593】
93.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の少なくとも約4週間後に投与される、実施形態89~92のいずれか1つに記載の使用。
【0594】
94.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、実施形態89~93のいずれか1つに記載の使用。
【0595】
95.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、実施形態89~94のいずれか1つに記載の使用。
【0596】
96.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが少なくとも5回投与される、実施形態89~95のいずれか1つに記載の使用。
【0597】
97.医薬組合せが48週間にわたって投与される、実施形態89~96のいずれか1つに記載の使用。
【0598】
98.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが薬学的有効量で投与される、実施形態89~97のいずれか1つに記載の使用。
【0599】
99.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、実施形態89~98のいずれか1つに記載の使用。
【0600】
100.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量で投与される、実施形態89~99のいずれか1つに記載の使用。
【0601】
101.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、実施形態89~100のいずれか1つに記載の使用。
【0602】
102.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約7mg/kgの用量、又は約7mg/kg~約35mg/kgの用量で投与され、好ましくは、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、最大5回の約3mg/kgの用量で投与され、用量が、2週間ごとに少なくとも1回投与される、実施形態89~101のいずれか1つに記載の使用。
【0603】
103.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約6mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量で投与される、実施形態89~102のいずれか1つに記載の使用。
【0604】
104.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量で投与される、実施形態89~103のいずれか1つに記載の使用。
【0605】
105.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、少なくとも約3mg/kgである、実施形態89~104のいずれか1つに記載の使用。
【0606】
106.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、実施形態89~105のいずれか1つに記載の使用。
【0607】
107.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである、実施形態89~106のいずれか1つに記載の使用。
【0608】
108.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgであり;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの各用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、実施形態89~107のいずれか1つに記載の使用。
【0609】
109.処置されるB型肝炎ウイルス感染症が慢性B型肝炎ウイルス感染症である、実施形態89~108のいずれか1つに記載の使用。
【0610】
110.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形であり、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形である、実施形態89~109のいずれか1つに記載の使用。
【0611】
111.医薬組合せが、HBV mRNA転写物をコードする非表面抗原を標的とするRNAiオリゴヌクレオチドによる処置の非存在下で投与される、実施形態89~110のいずれか1つに記載の使用。
【0612】
112.対象に、HBxAg mRNA転写物を選択的に標的化するRNAiオリゴヌクレオチドが投与されない、実施形態89~111のいずれか1つに記載の使用。
【0613】
113.対象に有効量のエンテカビルを投与することをさらに含む、実施形態89~112のいずれか1つに記載の使用。
【0614】
114.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び/又は抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内でオリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、実施形態89~113のいずれか1つに記載の使用。
【0615】
115.B型肝炎ウイルス感染症を処置するための方法であって、治療有効量の実施形態3~37のいずれか一項に記載の医薬組合せ、組成物、又はキットを、B型肝炎ウイルス感染症に感染した対象に投与することを含む、方法。
【0616】
116.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の投与前に投与される、実施形態115に記載の方法。
【0617】
117.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の少なくとも約1週間後、少なくとも約2週間後、少なくとも約3週間後、少なくとも約4週間後、少なくとも約5週間後、少なくとも約6週間後、少なくとも約7週間後、少なくとも約8週間後、又は8週間超後に投与される、実施形態115又は116に記載の方法。
【0618】
118.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの単回用量又は初回用量の少なくとも約4週間後に投与される、実施形態115~117のいずれか1つに記載の方法。
【0619】
119.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、実施形態115~118のいずれか1つに記載の方法。
【0620】
120.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、毎週投与され、少なくとも2回投与される、実施形態115~119のいずれか1つに記載の方法。
【0621】
121.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが少なくとも5回投与される、実施形態115~120のいずれか1つに記載の方法。
【0622】
122.医薬組合せが48週間にわたって投与される、実施形態115~121のいずれか1つに記載の方法。
【0623】
123.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが薬学的有効量で投与される、実施形態115~122のいずれか1つに記載の方法。
【0624】
124.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、実施形態115~123のいずれか1つに記載の方法。
【0625】
125.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約9mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量、又は約9mg/kgの用量で投与される、実施形態115~124のいずれか1つに記載の方法。
【0626】
126.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約9mg/kgの用量で投与される、実施形態115~125のいずれか1つに記載の方法。
【0627】
127.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、少なくとも約0.1mg/kg~約35mg/kgの用量、又は少なくとも約0.5mg/kgの用量、又は少なくとも約1mg/kgの用量、又は少なくとも約1.5mg/kgの用量、又は少なくとも約2mg/kgの用量、又は少なくとも約3mg/kgの用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量、又は少なくとも約7mg/kgの用量、又は約7mg/kg~約35mg/kgの用量で投与され、好ましくは、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、最大5回の約3mg/kgの用量で投与され、用量が、2週間ごとに少なくとも1回投与される、実施形態115~126のいずれか1つに記載の方法。
【0628】
128.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、約3mg/kg~約6mg/kgの用量、又は約3mg/kgの用量、又は約6mg/kgの用量で投与される、実施形態115~127のいずれか1つに記載の方法。
【0629】
129.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、3mg/kgを超える用量、又は少なくとも約6mg/kgの用量で投与される、実施形態115~128のいずれか1つに記載の方法。
【0630】
130.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、少なくとも約3mg/kgである、実施形態115~129のいずれか1つに記載の方法。
【0631】
131.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、実施形態115~130のいずれか1つに記載の方法。
【0632】
132.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgである、実施形態115~131のいずれか1つに記載の方法。
【0633】
133.抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの2回以上、好ましくは少なくとも5回の用量が、週1回投与され、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの初回用量が、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量の少なくとも約7日後に投与され;HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約9mg/kgであり;抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの各用量が、3mg/kgを超え、好ましくは少なくとも約6mg/kgである、実施形態115~132のいずれか1つに記載の方法。
【0634】
134.処置されるB型肝炎ウイルス感染症が慢性B型肝炎ウイルス感染症である、実施形態115~133のいずれか1つに記載の方法。
【0635】
135.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形であり、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが皮下投与用の剤形である、実施形態115~134のいずれか1つに記載の方法。
【0636】
136.医薬組合せが、HBV mRNA転写物をコードする非表面抗原を標的とするRNAiオリゴヌクレオチドによる処置の非存在下で投与される、実施形態115~135のいずれか1つに記載の方法。
【0637】
137.対象に、HBxAg mRNA転写物を選択的に標的化するRNAiオリゴヌクレオチドが投与されない、実施形態115~136のいずれか1つに記載の方法。
【0638】
138.対象に有効量のエンテカビルを投与することをさらに含む、実施形態115~137のいずれか1つに記載の方法。
【0639】
139.HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び/又は抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドが、細胞内でオリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、実施形態115~138のいずれか1つに記載の方法。
【0640】
140.細胞におけるB型肝炎ウイルス表面抗原の発現を減少させる方法であって、実施形態3~37のいずれか1つに記載の医薬組合せ又は組成物を細胞に送達することを含む、方法。
【0641】
141.細胞が肝細胞である、実施形態140に記載の方法。
【0642】
142.細胞がインビボである、実施形態140又は141に記載の方法。
【0643】
143.細胞がインビトロである、実施形態140又は141に記載の方法。
【0644】
144.治療用オリゴヌクレオチドが、細胞内でオリゴヌクレオチドを発現するように操作された導入遺伝子の形態で送達される、実施形態140~143のいずれか1つに記載の方法。
【0645】
145.本明細書中において添付の図面を参照して実質的に記載される医薬組合せ、組成物、キット、使用、又は方法。
【0646】
代用等価分子
本発明は、上記に定義されるHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと、上記に定義される抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを含む医薬組合せに関する。最も具体的には、これらの医薬組合せは、上記のT1及びT2として定義されるHBV治療薬を含む。
【0647】
以下の実施例のセクションでは、実際的な目的のために、上記で定義したT1及びT2の代わりに代用等価分子を使用した。特に、マウスにおける使用のために調整された治療薬を使用した。しかしながら、これらの代用分子を用いて本明細書の実施例に開示される結果は、本明細書で定義されるHBVを標的とする他のRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えばT1及びT2で得ることができる結果と実質的に同等であることが当業者によって理解されるであろう。
【0648】
例えば、実施例は特にマウスに関するので、本明細書の実施例で使用される特定の代用物を使用した。しかしながら、当業者は、ヒト細胞、組織及び対象において同等の結果を得るために、例えばT1及びT2を同様に使用することができるであろう。
【0649】
当業者は、HBVを標的とする代用RNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドを含む医薬組合せに関する本明細書の実施例の結果を所有しているので、当業者は、本明細書で定義されるHBVを標的とする他の適切なRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば上記で定義されるT1及びT2で同等の結果を得ることができる。
【0650】
特に、本明細書の実施例で使用されたHBVを標的とする代用RNAiオリゴヌクレオチドは、T1と同等であり、「sT1」と呼ばれ、以下の通りである。
【0651】
以下の式のセンス鎖:5’ mG-S-mA-fC-mA-mA-mG-mA-fA-fU-fC-mC-fU-fC-mA-mC-mA-fA-mU-mA-mA-mG-mC-mA-mG-mC-mC-mG-[ademA-GalNAc]-[ademA-GalNAc]-[ademA-GalNAc]-mG-mG-mC-mU-mG-mC 3’(配列番号40);
以下の式のアンチセンス鎖にハイブリダイズされている:5’ [MePhosphonate-4O-mU]-S-fU-S-fA-S-mU-fU-mG-fU-fG-mA-fG-mG-fA-mU-fU-mC-fU-mU-mG-fU-mC-S-mG-S-mG 3’(配列番号41);
式中、mXは2’-O-メチルリボヌクレオチドを示し;fXは、2’-フルオロ-デオキシリボヌクレオチドを示し;[ademA-GalNAc]は、2’-O-GalNAc修飾アデノシンを示し;[MePhosphonate-4O-mU]は、4’-O-モノメチルホスホネート-2’-O-メチルウリジンを示し、含まれる結合のうち、「-」はホスホジエステルを示し、「-S-」はホスホロチオエートを示す。
【0652】
特に、本明細書の実施例で使用された代用抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドは、T2と同等であり、「sT2」と呼ばれ、以下の通りである。
5’ [GalNAc-C6]-c-a-A-S-[5meC]-S-G-S-g-S-t-S-a-S-t-S-t-S-t-S-t-S-c-S-a-S-c-S-A-S-G-S-G 3’(配列番号42)
式中、大文字のヌクレオチドはLNAを示し;小文字のヌクレオチドはDNAを示し;[5meC]は5-メチルシトシンLNAを示し;[GalNAc-C6]は、C6アルキルリンカーとの三価GalNAcコンジュゲートを示し、含まれる結合のうち、「-」はホスホジエステルを示し、「-S-」はホスホロチオエートを示す。
【0653】
したがって、「sT1」及び「sT2」が本明細書の実施例及び図面で言及される場合、これは、それぞれT1及びT2のこれらの特定の同等の代用バージョンへの言及である。
【実施例
【0654】
実施例1
概要
本研究の目的は、アデノ随伴ウイルス-B型肝炎ウイルス(AAV-HBV)マウスモデルにおける、本発明の医薬組合せにおける試験化合物の薬理学的有効性を調査することであった。上記でT1として定義されたHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの同等の代用物「sT1」及び上記でT2として定義された抗PDL1オリゴヌクレオチドの同等の代用物「sT2」を、単剤療法として及び医薬組合せの一部として試験した。
【0655】
68匹のAAV-HBV感染マウスを選択し、投与前28日目の血清HBsAg、HBeAg、HBV-DNAレベル及び体重に基づいて10個の群に分類した。
【0656】
ビヒクル(群01)を0~35日目に週1回投与した。sT2を6mg/kg(群06、09及び10)で7~35日目に週1回投与した。sT2を3mg/kg(群04及び07)及び6mg/kg(群05及び08)で21~49日目に週1回投与した。sT1を3mg/kg(群02及び07~09)及び9mg/kg(群03及び10)で0日目に1回投与した。全ての化合物を5mL/kgで皮下注射によって投与した。
【0657】
0~91日目の間、動物の臨床徴候を1日2回モニタリングし、体重を週2回測定した。HBsAg、HBeAg及びHBV-DNAの血清レベルを週に1回測定した。
【0658】
材料及び方法
本研究は、以下に概説する手順に従って実施した。研究の過程で、データの品質又は完全性を変化させたであろう不都合な状況は生じなかった。
【0659】
本研究は、Clinical Research Organisation(CRO)Standard Operating Procedures(SOP)及びGood Research Practice(GRP)に従って実施した。
【0660】
組換えAAV-HBV溶液は、主催者によって提供され、適切に希釈された。
【0661】
B型肝炎表面抗原(HBsAg)及びB型肝炎e抗原(HBeAg)の血清レベルを、ARCHITECT i2000(Abbott Laboratories,Lake Bluff,IL,USA)及び支持試薬によって検出した。血清HBV-DNAを、ABI 7500(Applied Biosystems,Foster City,CA,USA)及び検出キット(Sansure Biotech Inc.,Changsha,Hunan,China)によって検出した。
【0662】
4~5週齢の88匹の雄C57BL/6マウスを使用した。
【0663】
マウスを、温度(21~25℃)、湿度(40~70%)及び12時間明/12時間暗サイクル(7:00AM~7:00PMの点灯)を制御したコーンコブベッドを備えたポリカーボネートケージに収容した。マウスには、通常の食餌(Rodent Diet #5C02,PMI Nutrition International,LLC,IN,USA)及び滅菌水を自由に摂取させた。
【0664】
この研究におけるすべての手順は、地域の動物福祉法、CROのグローバルポリシー及び手順、並びに実験動物の管理及び使用のための指針を遵守していた。
【0665】
マウスを到着後3日間(順化0日目~2日目)動物施設で順化させた。投与前0日目に、全てのマウスに、200μLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中、1×1011ベクターゲノムのAAV-HBVを尾静脈から注射した。
【0666】
動物の臨床徴候を、順化段階及び処置前段階の間に1日2回モニタリングした。順化0日目及び投与前28日目に体重を測定した。投与前28日目(AAV-HBV注射の28日後)に、顎下静脈を介して血液試料を採取し、遠心分離して血清試料(マウスあたり15μL)を調製した。血清試料をHBsAg、HBeAg及びHBV-DNAについて測定した。
【0667】
投与前28日目に測定したウイルスマーカーの血清レベル及び体重に基づいて、68匹のマウスを選択し、群あたり6~8匹のマウスで10個の群に無作為化した(表4)。
【0668】
ビヒクル(群01)を0~35日目に週1回投与した。sT2を6mg/kg(群06、09及び10)で7~35日目に週1回投与した。sT2を3mg/kg(群04及び07)及び6mg/kg(群05及び08)で21~49日目に週1回投与した。sT1を3mg/kg(群02及び07~09)及び9mg/kg(群03及び10)で0日目に1回投与した。全ての化合物を5mL/kgで皮下注射によって投与した。
【0669】
動物の臨床徴候を0~91日目に1日2回モニタリングした。0、7、14、21、28、35、42、49及び56日目に、すべての群のマウスから血清調製(マウスあたり15+15μL)のために採血した。HBsAg、HBeAg及びHBV DNAの定量的検出のために、15μLの血漿試料を使用した。
【表4-1】
【0670】
結果
図1図4に示すように、ビヒクル対照群におけるHBsAg、HBeAg及びHBV-DNAの血清レベルは、0~91日目の間安定に維持された。ビヒクル対照群と比較して、抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチド(sT2)と組み合わせたHBVを標的とするsiRNAオリゴヌクレオチド(sT1)の処置は、7~91日目の間、HBsAg、HBeAg及びHBV-DNAの血清レベルを連続的かつ有意に低下させた。
【0671】
考察
これらの結果は、HBVを標的とするT1又はsT1などのRNAiオリゴヌクレオチドと、T2又はsT2などの抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドとを含む医薬組合せのインビボでの有効性を示す。
【0672】
HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの両方を含む医薬組合せ(G07~G10)は、HBV血清マーカーHBsAg、HBeAg及びHBV-DNAのレベルを連続的かつ有意に低下させ、HBVに対する強力な阻害効果を示した。驚くべきことに、この組合せによって得られた効果は両方とも非常に有利であり、いずれかの個々の治療薬よりも大きな応答を誘発した。この効果はまた、驚くべき相乗的であり、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド単独によって得られた減少(G02及びG03)及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチド単独によって得られた減少(G04~G06)の両方の合計よりも、HBsAg、HBeAg及びHBV-DNA血清レベルのより大きな減少を伴った。
【0673】
これらのインビボ試験の前に、HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチド及び抗PDL1アンチセンスオリゴヌクレオチドの両方を含むG07~G10の医薬組合せのHBVに対する有利で相乗的な効果は予測することができなかった。
【0674】
理論に拘束されることを望むものではないが、HBVを標的とするためのRNAiオリゴヌクレオチドの治療薬クラス、特にsiRNAは、PDL1を標的化するためのアンチセンスオリゴヌクレオチドの治療薬クラスと組み合わせると、予想外に有利な結果に寄与すると考えられる。一般的なRNAiオリゴヌクレオチド配列、GalNAcコンジュゲーション及びLNAの使用など、本明細書に記載されるこれらの治療薬の有利な形態及び修飾も、予想外の有利な結果にさらに寄与し得る。
【0675】
これらの効果は、マウスにおいて(代用治療薬sT1及びsT2を利用する場合)、インビボで本発明の医薬組合せについて証明されているので、ヒトのものなどの他の細胞/組織/対象において、T1及びT2などの同等の治療薬を使用する場合、インビボで本発明の医薬組合せについて同等の結果を得ることができることを理解されたい。
【0676】
実施例2
概要
本研究の目的は、アデノ随伴ウイルス-B型肝炎ウイルス(AAV-HBV)マウスモデルにおける、本発明の医薬組合せにおける試験化合物の薬理学的有効性を調査することであった。上記でT1として定義されたHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの同等の代用物「sT1」及び上記でT3として定義されたTLR7アゴニストの同等の代用物「sT3」を、単剤療法として及び医薬組合せの一部として試験した。AAV-HBV感染マウスを選択し、投与前28日目の血清HBsAg、HBeAg、HBV-DNAレベル及び体重に基づいて6匹の動物の群に分類した。ビヒクル(群01)に、生理食塩水対照を0日目に1回、緩衝液対照を21~56日目に週1回投与した。100mg/kgのsT3を21~56日目に毎週投与した(群3及び4)。3mg/kgのsT1を、5mL/kgの皮下注射によって0日目に1回投与した。sT3を10mL/kgで経口投与した。0~140日目の間、動物の臨床徴候を1日2回モニタリングし、体重を週2回測定した。HBsAg、HBeAg及びHBV-DNAの血清レベルを週に1回測定した。
【0677】
材料及び方法
本研究は、以下に概説する手順に従って実施した。研究の過程で、データの品質又は完全性を変化させたであろう不都合な状況は生じなかった。本研究は、Clinical Research Organisation(CRO)Standard Operating Procedures(SOP)及びGood Research Practice(GRP)に従って実施した。組換えAAV-HBV溶液は、主催者によって提供され、適切に希釈された。B型肝炎表面抗原(HBsAg)及びB型肝炎e抗原(HBeAg)の血清レベルを、ARCHITECT i2000(Abbott Laboratories,Lake Bluff,IL,USA)及び支持試薬によって検出した。血清HBV-DNAを、ABI 7500(Applied Biosystems,Foster City,CA,USA)及び検出キット(Sansure Biotech Inc.,Changsha,Hunan,China)によって検出した。4~5週齢のC57BL/6雄マウスを使用した。マウスを、温度(21~25℃)、湿度(40~70%)及び12時間明/12時間暗サイクル(7:00AM~7:00PMの点灯)を制御したコーンコブベッドを備えたポリカーボネートケージに収容した。マウスには、通常の食餌Rodent Diet #5C02(PMI Nutrition International,LLC,IN,USA)及び滅菌水を自由に摂取させた。この研究におけるすべての手順は、地域の動物福祉法、CROのグローバルポリシー及び手順、並びに実験動物の管理及び使用のための指針を遵守していた。マウスを到着後6日間(順化0日目~5日目)動物施設で順化させた。投与前0日目に、全てのマウスに、200μLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中、1×1011ベクターゲノムのAAV-HBVを尾静脈から注射した。動物の臨床徴候を、順化段階及び処置前段階の間に1日2回モニタリングした。順化0日目及び投与前28日目に体重を測定した。投与前28日目(AAV-HBV注射の28日後)に、顎下静脈を介して血液試料を採取し、遠心分離して血清試料(マウスあたり10μL)を調製した。血清試料をHBsAg、HBeAg及びHBV-DNAについて測定した。投与前28日目に測定したウイルスマーカーの血清レベル及び体重に基づいて、マウスを選択し、群あたり6匹のマウスで群に無作為化した(表4)。ビヒクル(群01)に、生理食塩水対照を0日目に1回、緩衝液対照を21、28、35、42、56日目に毎週投与した。100mg/kgのsT3を21、28、35、42、56日目に毎週、単独療法で(群3)、又は0日目に1回投与される3mg/kgのsT1との併用療法(群04)で投与した。sT1を5mL/kgで皮下注射によって投与し、sT3を10mL/kgで経口投与した。動物の臨床徴候を0~140日目の間、1日2回モニタリングし、体重を週に2回測定した。HBsAg、HBeAg及びHBV DNAの血清レベルを、0~140日目まで毎週測定した。

【表4-2】
【0678】
結果及び考察
図6A及び6Bに示すように、ビヒクル対照群のHBsAg及びHBV-DNAの血清レベルは、0~140日目の間、比較的安定したレベルで維持された。HBVを標的とするsiRNAオリゴヌクレオチドの単剤療法群(sT1、群02)及びTLR7アゴニストの単剤療法群(sT3、群03)と比較して、HBVを標的とするsiRNAオリゴヌクレオチドとTLR7アゴニストとの組合せ(sT1+sT3、群04)は、HBsAg及びHBV-DNAの血清レベルのさらなる減少を示す。
【0679】
これらの結果は、HBVを標的とするT1などのRNAiオリゴヌクレオチドと、T3などのTLR7アゴニストとを含む医薬組合せのインビボでの有効性を示す。HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドとTLR7アゴニストの両方を含む医薬組合せ(群04)は、HBV血清マーカーHBsAg及びHBV-DNAのレベルのさらなる低下を示し、HBVに対する阻害効果を示す。これらの効果は、マウスにおいて(代用治療薬sT1及びsT3を利用する場合)、インビボで本発明の医薬組合せについて証明されているので、ヒトのものなどの他の細胞/組織/対象において、T1及びT3などの同等の治療薬を使用する場合、インビボで本発明の医薬組合せについて同等の結果を得ることができることを理解されたい。
【0680】
実施例3
概要
本研究の目的は、アデノ随伴ウイルス-B型肝炎ウイルス(AAV-HBV)SCIDマウスモデルにおける、本発明の医薬組合せにおける試験化合物の薬理学的有効性を調査することであった。上記でT1として定義されたHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドの同等の代用物「sT1」及び上記でT5として定義された抗HBV抗体の同等の代用物「T5」を、単剤療法として及び医薬組合せの一部として試験した。特に、本研究では、T5は、a)配列番号12を含むCDR-H1、b)配列番号13を含むCDR-H2、及びc)配列番号14を含むCDR-H3を含むVHドメイン、並びにd)配列番号15を含むCDR-L1、e)配列番号16を含むCDR-L2、及びf)配列番号17を含むCDR-L3を含むVLドメインを含む抗体であった。より詳細には、本研究では、T5は、配列番号39を含むVHドメインと、配列番号37を含むVLドメインとを含む抗体であった。より詳細には、本研究では、T5は、配列番号38を含む重鎖と、配列番号36を含む軽鎖とを含む抗体であった。
【0681】
AAV-HBV感染SCIDマウスを選択し、投与前14日目の血清HBsAg、HBeAg、HBV-DNAレベル及び体重に基づいて6匹の動物の群に分類した。ビヒクル(群01)に、生理食塩水対照を0日目に、緩衝液対照を21、25、29、33日目に1回投与した。20mg/kgのT5を21、25、29、33日目に投与した(群3及び6)。9mg/kgのsT1を、5mL/kgの皮下注射によって0日目に1回投与した。T5を10mL/kgで静脈内注射によって投与した。0~77日目の間、動物の臨床徴候を1日2回モニタリングし、体重を週2回測定した。HBsAg、HBeAg及びHBV-DNAの血清レベルを週に1回測定した。
【0682】
材料及び方法
本研究は、以下に概説する手順に従って実施した。研究の過程で、データの品質又は完全性を変化させたであろう不都合な状況は生じなかった。本研究は、Clinical Research Organisation(CRO)Standard Operating Procedures(SOP)及びGood Research Practice(GRP)に従って実施した。組換えAAV-HBV溶液は、主催者によって提供され、適切に希釈された。B型肝炎表面抗原(HBsAg)及びB型肝炎e抗原(HBeAg)の血清レベルを、ARCHITECT i2000(Abbott Laboratories,Lake Bluff,IL,USA)及び20個の支持試薬によって検出した。血清HBV-DNAを、ABI 7500(Applied Biosystems,Foster City,CA,USA)及び検出キット(Sansure Biotech Inc.,Changsha,Hunan,China)によって検出した。4~5週齢のCB17 SCID雄マウスを使用した。マウスを、温度(21~25℃)、湿度(40~70%)及び12時間明/12時間暗サイクル(7:00AM~7:00PMの点灯)を制御したコーンコブベッドを備えたポリカーボネートケージに収容した。マウスには、通常の食餌(Rodent Diet #5CJL,PMI Nutrition International,LLC,IN,USA)及び滅菌水を自由に摂取させた。この研究におけるすべての手順は、地域の動物福祉法、CROのグローバルポリシー及び手順、並びに実験動物の管理及び使用のための指針を遵守していた。マウスを到着後6日間(順化0日目~5日目)動物施設で順化させた。投与前0日目に、全てのマウスに、200μLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中、1×1011ベクターゲノムのAAV-HBVを尾静脈から注射した。動物の臨床徴候を、順化段階及び処置前段階の間に1日2回モニタリングした。順化0日目及び投与前14日目に体重を測定した。投与前14日目(AAV-HBV注射の14日後)に、顎下静脈を介して血液試料を採取し、遠心分離して血清試料(マウスあたり10μL)を調製した。血清試料をHBsAg、HBeAg及びHBV-DNAについて測定した。投与前14日目に測定したウイルスマーカーの血清レベル及び体重に基づいて、マウスを選択し、群あたり6匹のマウスで群に無作為化した(表5)。ビヒクル(群01)に、生理食塩水対照を0日目に、緩衝液対照を21、25、29、33日目に1回投与した。20mg/kgのT5を21、25、29、33日目に単剤療法(群3)で、又は9mg/kgのsT1を0日目に1回投与する併用療法(群06)で投与した。sT1を5mL/kgの皮下注射によって投与し、T5及びIgGコントロールを10mL/kgの静脈内注射によって投与した。動物の臨床徴候を0~77日目の間、1日2回モニタリングし、体重を週に2回測定した。HBsAg、HBeAg及びHBV DNAの血清レベルを、0、7、14、21、25、28、33、35、42、49、56、63、70及び77日目に測定した。

【表5】
【0683】
結果
図7及び8に示すように、ビヒクル対照群におけるHBsAg、HBeAg及びHBV-DNAの血清レベルは、0~77日目の間安定に維持された。IgG対照と組み合わせたHBVを標的とするsiRNAオリゴヌクレオチド(sT1)群(群5)と比較して、抗HBV抗体(T5)と組み合わせたHBVを標的とするsiRNAオリゴヌクレオチド(sT1)との組合せ(群06)は、21~33日目の抗HBs抗体処置期間中にHBsAg及びHBV-DNAの血清レベルを有意に低下させた。
【0684】
考察
これらの結果は、T1又はsT1などのHBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと、本研究で使用されるT5などの抗HBV抗体(抗HBs)とを含む医薬組合せのインビボでの有効性を示す。HBVを標的とするRNAiオリゴヌクレオチドと抗HBV抗体の両方を含む医薬組合せ(群06)は、HBV血清マーカーHBsAg及びHBV-DNAのレベルを急速かつ有意に低下させ、HBVに対する強力な阻害効果を示した。これらの効果は、マウスにおいて(代用治療薬sT1を利用する場合)、インビボで本発明の医薬組合せについて証明されているので、ヒトのものなどの他の細胞/組織/対象において、T1などの同等の治療薬を使用する場合、インビボで本発明の医薬組合せについて同等の結果を得ることができることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5-1】
図5-2】
図5-3】
図5-4】
図6-1】
図6-2】
図7-1】
図7-2】
図7-3】
図8-1】
図8-2】
図8-3】
【配列表】
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【国際調査報告】