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特表2024-544621瞳孔特性検出及びそれに基づくスペクタクル補正/調節
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】瞳孔特性検出及びそれに基づくスペクタクル補正/調節
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/11 20060101AFI20241126BHJP
   A61B 3/113 20060101ALI20241126BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20241126BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20241126BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
A61B3/11
A61B3/113
G09G5/00 550C
G09G5/38
G09G5/00 510V
G09G5/37 320
G09G5/00 550B
G09G5/00 510A
G09G5/00 X
G09G5/37 600
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024531636
(86)(22)【出願日】2022-11-08
(85)【翻訳文提出日】2024-07-25
(86)【国際出願番号】 US2022079438
(87)【国際公開番号】W WO2023102305
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】17/538,811
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FIREWIRE
2.iBeacon
3.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】521509505
【氏名又は名称】ヒールー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】アボウ ショウシャ,モハメド
【テーマコード(参考)】
4C316
5C182
【Fターム(参考)】
4C316AA21
4C316AA27
4C316FA04
4C316FB11
4C316FC04
5C182AA05
5C182AA31
5C182AB02
5C182AB08
5C182AB12
5C182AB33
5C182AC02
5C182AC03
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA04
5C182BA14
5C182BA27
5C182BA29
5C182BA56
5C182BA57
5C182BB04
5C182BB12
5C182BC22
5C182BC25
5C182BC26
5C182CA01
5C182CA02
5C182CA33
5C182CB03
5C182CB42
5C182CB45
5C182DA41
5C182DA65
5C182DA69
5C182DA70
(57)【要約】
特定の実施形態では、瞳孔に関係する特性検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を促進することができる。いくつかの実施形態では、ユーザーの第1眼が場所を凝視するようにするために、第1時点に、ユーザー装置の第1ディスプレイ上の所定場所において刺激を提示することができる。ユーザーの第2眼が第1時点に後続する時点に場所を凝視するようにするために、ユーザー装置の第2ディスプレイ上の場所において刺激を提示することができる。第2時点における刺激提示に関連して、個々の第1又は第2ディスプレイ上の場所を凝視するための第1又は第2眼の運動を判定することができる。第1又は第2眼の運動が閾値運動量を超過しているという判定に応答して、ユーザーの瞳孔距離を含むユーザープロファイルを生成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼追跡センサデータに基づいてそのディスプレイの位置をカスタマイズするスペクタクル装置であって、
前記スペクタクル装置において互いに第1距離だけ離隔するように構成された第1及び第2ディスプレイと、
1つ又は複数の眼追跡センサと、
1つ又は複数のプロセッサ実行コンピュータプログラム命令と、
を含み、前記命令は、実行された際に、
ユーザーの第2眼のための第2ディスプレイ上に刺激が提示されていない状態において第1時点における刺激提示が発生するように、前記第1ディスプレイ上の中心場所において前記第1時点に第1眼のために刺激が提示されるようにすることにより、前記ユーザーの前記第1眼が前記第1眼のための前記第1ディスプレイ上の前記中心場所を凝視するようにする、ことと、
前記第1眼のための前記第1ディスプレイ上に刺激が提示されていない状態において第2時点における刺激提示が発生するように、前記第1時点に後続する前記第2時点に前記第2ディスプレイ上の前記中心場所において前記第2眼のために刺激が提示されるようにする、ことと
前記1つ又は複数の瞳孔追跡センサを介して、前記第2眼が、前記第2時点における前記刺激提示に関連して前記第2ディスプレイ上の前記中心場所を凝視するために閾値運動量を超えて運動したかどうかを判定することと、
前記第2眼が前記閾値運動量を超えて運動していないという判定に応答して、(i)前記中心場所と、前記第1及び第2ディスプレイのそれぞれのエッジとの間の個々の距離、及び(ii)前記第1及び第2ディスプレイの間の前記第1距離に基づいて、前記第1及び第2眼の瞳孔の間の瞳孔距離を判定することと、
前記第2眼が前記閾値運動量を超えて運動しているという判定に応答して、前記第2時点における前記刺激提示の際に発生する前記第2眼の運動の量に基づいて前記第1又は第2ディスプレイの1つ又は複数の位置を調節し、前記調節が前記第1及び第2ディスプレイが前記スペクタクル装置において第2距離だけ互いに離隔した状態になるようにすることと、
を含む動作を生成する、装置。
【請求項2】
頭に取り付けられた装置の第1ディスプレイ上の場所において、第1時点に第1眼のために刺激が提示されるようにすることにより、ユーザーの前記第1眼が、前記頭に取り付けられた装置の前記第1ディスプレイ上の前記場所を凝視するようにすることと、
前記第1時点に後続する第2時点に、前記頭に取り付けられた装置の第2ディスプレイ上の場所において前記ユーザーの第2眼のために刺激が提示されるようにすることと、
1つ又は複数の眼追跡センサを介して、前記第2時点における前記刺激の前記提示に関連して前記個々の第1又は第2ディスプレイ上の前記場所を凝視するための前記第1又は第2眼の運動が閾値運動量を超過するかどうかを判定することと、
前記第1又は第2眼の前記運動が前記閾値運動量を超過していると判定することに応答して、前記ユーザーに関連する瞳孔距離を含むユーザープロファイルを生成することであって、前記瞳孔距離は、前記第1又は第2眼の前記運動に基づいて判定され、前記第1及び第2眼の瞳孔の間の距離を規定する、ことと、
を含む、方法。
【請求項3】
前記第1ディスプレイ上の前記場所は前記第1ディスプレイ上の中心場所であり、前記第2ディスプレイ上の前記場所は前記第2ディスプレイ上の中心場所である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ユーザープロファイルを生成することは、前記第2眼の運動が前記第2時点における前記刺激の前記提示に関連して前記閾値運動量を超過しているという判定に応答して前記ユーザープロファイルを生成することを含み、
前記瞳孔距離は、前記第2眼の前記運動に基づいて判定される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
調節が、前記第1及び第2ディスプレイの間の距離を、第1距離から前記頭に取り付けられた装置において離隔した第2距離に変化させるように、前記第1又は第2眼の前記運動が前記閾値運動量を超過しているという判定に応答して、前記ユーザープロファイルの前記瞳孔距離に基づいて前記第1又は第2ディスプレイの1つ又は複数の位置を調節することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第1又は第2ディスプレイの前記1つ又は複数の位置を調節することは、前記ユーザープロファイルの前記瞳孔距離に基づいて、前記第2眼の運動が前記第2時点における前記刺激の前記提示に関連して前記閾値運動量を超過しているという判定に応答して、前記第1又は第2ディスプレイの前記1つ又は複数の位置を調節することを含み、
前記瞳孔距離は、前記第2眼の前記運動に基づいて判定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1又は第2ディスプレイの前記1つ又は複数の位置を調節することは、前記ユーザープロファイルの前記瞳孔距離に基づいて前記第1ディスプレイの位置及び前記第2ディスプレイの位置を調節することを含み、
前記瞳孔距離は、前記第2眼の前記運動に基づいて判定される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記頭に取り付けられた装置の前記第1ディスプレイ上に第1刺激が提示されるように、及び前記頭に取り付けられた装置の前記第2ディスプレイ上に第2刺激が提示されるようにすることと、
前記1つ又は複数の眼追跡センサを介して、前記第1及び第2刺激の前記提示に関連して個々に発生する前記第1及び第2眼の注視方向が互いに一貫性を有するかどうかを判定するステップと、
前記第1及び第2眼の前記注視方向が互いに一貫性を有するという判定に応答して、(i)前記第1ディスプレイ上の前記第1刺激の場所、(ii)前記第2ディスプレイ上の前記第2刺激の場所、及び(iii)前記第1及び第2ディスプレイの間の距離に基づいて前記ユーザーに関連する前記瞳孔距離を判定することと、
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記瞳孔距離を判定することは、前記第1及び第2眼の前記注視方向が、いずれも、それぞれ、前記第1及び第2ディスプレイに対して実質的に垂直であると判定することに応答して、(i)前記第1ディスプレイ上の前記第1刺激の前記場所と、(ii)前記第2ディスプレイ上の前記第2刺激の前記場所と、(iii)前記第1及び第2ディスプレイの間の前記距離とに基づいて、前記ユーザーに関連する前記瞳孔距離を判定することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
前記第1又は第2眼の前記運動に基づいて前記第1又は第2刺激の前記場所を選択することを更に含み、
前記第1及び第2刺激の前記提示は、前記第1又は第2刺激の前記場所の前記選択に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記第1又は第2眼の前記運動に基づいて前記第1及び第2刺激の前記場所を選択することを更に含み、
前記第1及び第2刺激の前記提示は、前記第1及び第2刺激の前記場所の前記選択に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記第2時点における前記刺激の前記提示は、前記第1ディスプレイ上に刺激が提示されていない状態において発生する、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記第1時点における前記刺激の前記提示は、前記第2ディスプレイ上に刺激が提示されていない状態において発生し、前記第2時点における前記刺激の前記提示は、第1ディスプレイ上に刺激が提示されていない状態において発生する、請求項2に記載の方法。
【請求項14】
前記第1時点における前記刺激の前記提示は、前記第2ディスプレイの刺激強度が刺激強度閾値を充足していない状態において発生し、前記第2時点における前記刺激の前記提示は、前記第1ディスプレイの刺激強度が前記刺激強度閾値を充足していない状態において発生する、請求項2に記載の方法。
【請求項15】
命令を保存する1つ又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、
前記命令は、1つ又は複数のプロセッサによって実行された際に、
ユーザー装置の第1ディスプレイ上の場所において、第1時点に前記第1眼のために刺激が提示されるようにすることにより、ユーザーの第1眼が、前記ユーザー装置の前記第1ディスプレイ上の前記場所を凝視するようにすることと、
前記第1時点に後続する第2時点に、前記ユーザー装置の第2ディスプレイ上の場所において前記ユーザーの第2眼のために刺激が提示されるようにすることと、
1つ又は複数の眼追跡センサを介して、前記第1及び第2時点における前記刺激の前記提示に関連して個々に発生する前記第1及び第2眼の注視方向が互いに一貫性を有するかどうかを判定することと、
前記第1及び第2眼の前記注視方向が互いに一貫性を有するという判定に応答して、(i)前記場所と前記第1及び第2ディスプレイのそれぞれのエッジとの間の個々の距離、及び(ii)前記第1及び第2ディスプレイの間の第1距離に基づいて前記第1及び第2眼の瞳孔の間の瞳孔距離を判定することと、
を含む動作を生成する、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記第1及び第2眼の瞳孔の間の前記瞳孔距離を判定することに応答して、前記瞳孔距離に基づいて前記第1又は第2ディスプレイの1つ又は複数の位置を調節することであって、前記調節は、前記第1及び第2ディスプレイの間の距離を前記第1距離から前記ユーザー装置上の離隔した第2距離に変化させる、調節すること、
を含む動作を更に生成する、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記第1及び第2時点における前記刺激の前記提示に関連して個々に発生する前記第1及び第2眼の注視方向が互いに一貫性を有するかどうかを判定することは、
前記1つ又は複数の眼追跡センサを介して、前記第1時点における前記第1眼の第1注視場所及び前記第2時点における前記第2眼の第2注視場所を判定することと、
第1差を判定することであって、前記第1差は、前記第1眼のための前記提示された刺激の前記場所及び前記第1注視場所に基づく、ことと、
第2差を判定することであって、前記第2差は、前記第2眼のための前記提示された刺激の前記場所及び前記第2注視場所に基づく、ことと、
前記第1差を前記第2差と比較することと、
前記第1差及び前記第2差が既定の閾値差を充足していることに応答して、前記第1及び第2眼の前記注視方向が互いに一貫性を有すると判定することと、
を更に含む、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記第1及び第2眼の瞳孔の間の前記瞳孔距離を判定することが、前記第1ディスプレイ上の前記刺激の場所及び前記第2ディスプレイ上の前記刺激の場所に更に基づく、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記第2時点における前記刺激の前記提示は、前記第1ディスプレイ上に刺激が提示されていない状態において発生する、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記第1時点における前記刺激の前記提示は、前記第2ディスプレイ上に刺激が提示されていない状態において発生し、前記第2時点における前記刺激の前記提示は、前記第2ディスプレイ上に刺激が提示されていない状態において発生する、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[001] 本出願は、2021年11月30日付けで出願された米国特許出願第17/538,811号の優先権の利益を主張する。上記出願の内容は、引用により、そのすべてが本明細書に包含される。
【背景技術】
【0002】
背景
[002] 視力が低下した人物を支援するための「スマートグラス」及びその他のウェアラブル技術が存在するが、通常のウェアラブル技術は、従来の眼鏡に関連するいくつかの課題に十分に対処していない。例えば、通常のウェアラブル技術は、レンズの誤った部分を通して見ているユーザーに眼精疲労、疲労、かすみ目、乱視、頭痛、又はその他の眼/視力に関係する課題を生じ得る、ユーザーの瞳孔に関係する特性に対処することに失敗する。これらの及びその他の欠点が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の概要
[003] 本発明の態様は、瞳孔に関係する特性検出及びそれに基づくスペクタクル補正/調節を促進する方法、装置、又はシステムに関する。一例として、ユーザーの瞳孔に関係する特性に基づいて、スペクタクル装置のレンズ又はディスプレイを適切に補正又は調節すること(例えば、互いに近づくように又は遠く離れるようにレンズ又はディスプレイを運動させる、レンズ又はディスプレイ上への1つ又は複数の物体の提示の位置を調節する、など)により、ユーザーは、眼に関係する課題(例えば、眼精疲労、疲労、かすみ目、乱視、頭痛、など)の低減を経験し得る。
【0004】
[004] 従来のシステムは、視力の低下を支援するために存在し得るが、これらの従来のシステムは、通常、瞳孔距離又はその他の瞳孔に関係する特性を正確且つシームレスに検出することができない。更には、デジタルスペクタクルの文脈においては、このような瞳孔に関係する特性が判明している場合にも、個々の患者プロファイルの差を考慮するためのデジタルスペクタクルの製造者によるカスタマイズは、一般に、より大きい製造費用及び遅延をもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[005] 上述の技術的問題の1つ又は複数を解決するために、スペクタクル装置は、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を検出する、或いは、ユーザーの瞳孔に関係する特性に基づいてスペクタクル装置の1つ又は複数のディスプレイ装置を調節/補正することができる。
【0006】
[006] いくつかの実施形態では、ウェアラブル装置のディスプレイの1つ又は複数の位置は、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性に基づいて調節することができる。いくつかの実施形態では、それぞれ、第1及び第2ディスプレイ上の第1及び第2時点における第1及び第2刺激の提示に関連して、ウェアラブル装置は、(例えば、第1刺激の提示の後の第2刺激の提示に応答して)ユーザーの眼の所定量の運動が発生することを判定することができる。眼の運動が閾値運動量を超過しているという判定に応答して、ディスプレイの位置を自動的に調節するために運動量を使用することができると共に、調節が後続の対応する眼の運動を除去又は低減するかどうかを判定するために、装置上の個々の刺激の後続の提示を実行することができる。一例として、第1ディスプレイの中心における刺激の提示の直後の第2ディスプレイの中心における刺激の提示の結果として得られる眼の運動が存在していない場合には(或いは、閾値運動量未満の眼の運動のみが存在する場合には)、ウェアラブル装置は、ディスプレイがユーザーのために適切に調節されていることを確認することができる。
【0007】
[007] いくつかの実施形態では、ウェアラブル装置は、(例えば、第1刺激の提示の後の第2刺激の提示に応答して発生した)眼の運動量に基づいてユーザーの眼の瞳孔の間の瞳孔距離を判定することができると共に、判定された瞳孔距離に基づいてディスプレイの調節を実行することができる。一例として、ウェアラブル装置は、運動量、それぞれのディスプレイの中心とディスプレイのエッジとの間の個々の距離、ディスプレイの間の距離、又はその他の情報に基づいて瞳孔距離を判定することができる。瞳孔距離は、ユーザーに関連するユーザープロファイルを生成するために使用されてもよく、ユーザープロファイルは、(例えば、ウェアラブル装置が複数のユーザーによって着用され得る場合には)ウェアラブル装置のディスプレイの将来の調節を実行するために使用されてもよく、或いは、ユーザー用のレンズ又はフレームをカスタマイズするために1つ又は複数のサービス提供者に提供されてもよい。
【0008】
[008] 本発明の様々なその他の態様、特徴、及び利点については、本発明の詳細な説明及び添付の図面を通じて明らかとなろう。また、以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、いずれも、例示を目的としており、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本明細書及び請求項において使用される「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という単数形は、文脈がそうではない旨を明瞭に示していない限り、複数の参照物を含む。これに加えて、本明細書及び請求項において使用される「又は(or)」という用語は、文脈がそうではないことを明瞭に示していない限り、「及び/又は(and/or)」を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面の簡単な説明
図1A】[009]1つ又は複数の実施形態による瞳孔に関係する特性検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を促進するシステムを示す。
図1B】[010]1つ又は複数の実施形態による瞳孔に関係する特性検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を促進する機械学習モデルを実装するシステムを示す。
図1C】[011]1つ又は複数の実施形態による例示用のスペクタクル装置の図を示す。
図1D】[011]1つ又は複数の実施形態による例示用のスペクタクル装置の図を示す。
図2】[012]1つ又は複数の実施形態による例示用のビジョンシステムを示す。
図3】[013]1つ又は複数の実施形態による画像処理装置及びウェアラブルスペクタクル装置上に実装された視力矯正フレームワークを有する装置を示す。
図4A】[014]1つ又は複数の実施形態による内斜視を有していない患者に対して視覚試験提示が表示されるユースケースを示す。
図4B】[015]1つ又は複数の実施形態による内斜視を有する患者に対して視覚試験提示が表示されるユースケースを示す。
図4C】[016]1つ又は複数の実施形態による自動化された瞳孔距離検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を示す。
図4D】[016]1つ又は複数の実施形態による自動化された瞳孔距離検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を示す。
図4E】[016]1つ又は複数の実施形態による自動化された瞳孔距離検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を示す。
図4F】[016]1つ又は複数の実施形態による自動化された瞳孔距離検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を示す。
図4G】[016]1つ又は複数の実施形態による自動化された瞳孔距離検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を示す。
図4H】[016]1つ又は複数の実施形態による自動化された瞳孔距離検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を示す。
図4I】[016]1つ又は複数の実施形態による自動化された瞳孔距離検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を示す。
図4J】[016]1つ又は複数の実施形態による自動化された瞳孔距離検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を示す。
図4K】[016]1つ又は複数の実施形態による自動化された瞳孔距離検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を示す。
図5】[017]1つ又は複数の実施形態による瞳孔距離検出及びこれに基づいたスペクタクル補正/調節を促進する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の詳細な説明
[018] 以下の説明においては、説明を目的として、本発明の実施形態の十分な理解を提供するために多数の具体的な詳細が記述される。但し、当業者は、本発明の実施形態は、これらの特定の詳細を伴うことなしに又は等価な構成を伴って実施され得ることを理解するであろう。その他のケースにおいては、周知の構造及び装置は、不必要に本発明の実施形態を曖昧にすることを回避するためにブロック図の形態において示される。
【0011】
[019] 図1Aは、1つ又は複数の実施形態による瞳孔に関係する特性検出又はこれに基づいたスペクタクル補正/調節を促進するシステム100を示す。図1Aに示すように、システム100は、1つ又は複数のサーバー102、クライアント装置104(或いは、クライアント装置104a~104n)、又はその他のコンポーネントを含むことができる。サーバー102は、構成サブシステム112、モデルマネージャサブシステム114、又はその他のコンポーネントを含むことができる。クライアント装置104は、試験サブシステム122、ビジョニングサブシステム124、又はその他のコンポーネントを含むことができる。それぞれのクライアント装置104は、任意のタイプのモバイル端末、固定された端末、又はその他の装置を含むことができる。例として、クライアント装置104は、ユーザー装置、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ウェアラブル装置、又はその他のクライアント装置を含むことができる。ユーザーは、例えば、互いに、1つ又は複数のサーバーとの間において、又はシステム100のその他のコンポーネントとの間において、やり取りするために1つ又は複数のクライアント装置104を利用することができる。
【0012】
[020] 本明細書においては、1つ又は複数の動作がクライアント装置104の特定のコンポーネントによって実行されるものとして記述されるが、これらの動作は、いくつかの実施形態では、クライアント装置104のその他のコンポーネント又はシステム100のその他のコンポーネントによって実行され得ることに留意されたい。一例として、本明細書においては、1つ又は複数の動作がクライアント装置104のコンポーネントによって実行されるものとして記述されるが、これらの動作は、いくつかの実施形態では、サーバー102のコンポーネントによって実行することができる。また、本明細書においては、1つ又は複数の動作がサーバー102の特定のコンポーネントによって実行されるものとして記述されるが、これらの動作は、いくつかの実施形態では、サーバー102のその他のコンポーネント又はシステム100のその他のコンポーネントによって実行され得ることに留意されたい。一例として、本明細書においては、1つ又は複数の動作がサーバー102のコンポーネントによって実行されるものとして記述されるが、これらの動作は、いくつかの実施形態では、クライアント装置104のコンポーネントによって実行することができる。更には、本明細書においては、いくつかの実施形態が機械学習モデルに関して記述されるが、その他の実施形態では、その他の予測モデル(例えば、統計モデル又はその他の分析モデル)が機械学習モデルの代わりに又はこれに加えて使用され得ることに留意されたい(例えば、1つ又は複数の実施形態では、統計モデルが機械学習モデルを置換し、非統計モデルが非機械学習モデルを置換する)。
【0013】
[021] いくつかの実施形態では、システム100は、ユーザーに視覚試験提示を提供してもよく、提示は、刺激の組(例えば、ユーザーに表示された光刺激、テキスト、又は画像)を含む。提示の際に(或いは、提示の後に)、システム100は、刺激の組に関係するフィードバック(例えば、ユーザーが組の1つ又は複数の刺激を観察するかどうか又はこれを実行する方式を通知するフィードバック、対象者の眼の運動に関係するフィードバック、ユーザーの1つ又は複数の眼の注視方向、又はその他のフィードバック)を取得することができる。一例として、フィードバックは、(刺激の組の)1つ又は複数の刺激に対するユーザーの応答の通知又はこのような刺激に対するユーザーの応答の欠如の通知を含むことができる。応答(或いは、その欠如)は、眼の運動、眼の運動の変化、注視方向、注視方向の変化、瞳孔サイズ、瞳孔サイズの変化、又はその他の応答(或いは、その欠如)に関係し得る。別の例として、フィードバックは、視覚試験提示の際にキャプチャされた眼の画像(或いは、眼の画像の組)を含むことができる。眼の画像は、眼の網膜の画像(例えば、網膜全体又はその一部分)、眼の角膜の画像(例えば、角膜全体又はその一部分)、又はその他の眼の画像であってよい。更なる例として、フィードバックは、対象者の1つ又は複数の眼の運動に関係するフィードバックを含むことができる。例えば、刺激の提示の際に得られた1つ又は複数の眼の画像を使用することにより、システムは、対象者の1つ又は複数の眼が刺激の提示に関して運動する方式に関係するフィードバックを取得することができる。これに加えて、又はこの代わりに、システム100は、刺激の提示の際に1つ又は複数の眼追跡センサを介して対象者の1つ又は複数の眼の眼運動に関係するフィードバックを取得することができる。
【0014】
[022] いくつかの実施形態では、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性(例えば、ユーザーの瞳孔の間の瞳孔距離、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の瞳孔サイズ、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の曲率半径、又はユーザーのその他の瞳孔特性)の判定又はその他の動作を促進するために、1つ又は複数の予測モデルを使用することができる。いくつかの実施形態では、予測モデルは、1つ又複数のニューラルネットワーク又はその他の機械学習モデルを含むことができる。一例として、ニューラルネットワークは、ニューラルユニット(或いは、人工ニューロン)の大きな集合体に基づいたものであってよい。ニューラルネットワークは、(例えば、軸索によって接続された生物学的ニューロンの大きなクラスタを介して)生物学的脳が機能する方式を緩やかに真似ることができる。ニューラルネットワークのそれぞれのニューラルユニットは、ニューラルネットワークの多くのその他のニューラルユニットと接続することができる。このような接続は、接続されたニューラルユニットの活性化状態に対するその影響の有効化又は禁止であり得る。いくつかの実施形態では、それぞれの個々のニューラルユニットは、すべてのその入力の値を1つに組み合わせる加算機能を有することができる。いくつかの実施形態では、それぞれの接続(或いは、ニューラルユニット自体)は、閾値機能を有することができると共に、従って、信号は、自身がその他のニューラルユニットに伝播する前に閾値を超えなければならない。これらのニューラルネットワークシステムは、明示的にプログラミングされるのではなく、自己学習型のものであってよく、トレーニングされてもよく、従来のコンピュータプログラムとの比較において、問題解決の特定のエリアにおいて格段に良好に稼働することができる。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワークは、(例えば、信号経路がフロント層からバック層まで横断する場合には)複数の層を含むことができる。いくつかの実施形態では、逆伝播技法がニューラルネットワークによって利用されてもよく、この場合には、「フロント」ニューラルユニット上における重みをリセットするために、フォワードシミュレーションが使用される。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワークのための刺激及び禁止は、より混沌とした且つ複雑な方式でやり取りする接続を伴う、より自由に流れるものであってよい。
【0015】
[023] 一例として、図1Bに関して、機械学習モデル162は、入力164を取得することができると共に出力166を提供することができる。1つのユースケースにおいて、出力166は、(例えば、単独で、或いは、出力166の精度のユーザー通知に関連して、入力に関連するラベルに関連して、或いは、その他の基準フィードバック情報と共に)機械学習モデル162をトレーニングするための入力として機械学習モデル162にフィードバックすることができる。別のユースケースにおいては、機械学習モデル162は、その予測(例えば、出力166)のその評価及び基準フィードバック情報(例えば、ユーザーの瞳孔に関係する特性、ユーザーの瞳孔距離、又はその他の情報)に基づいてその構成(例えば、重み、バイアス、又はその他のパラメータ)を更新することができる。別のユースケースにおいては、機械学習モデル162がニューラルネットワークである場合には、ニューラルネットワークの予測と基準フィードバックとの間の差を折衷させるために、接続重みを調節することができる。更なるユースケースにおいては、ニューラルネットワークの1つ又は複数のニューロン(或いは、ノード)は、その個々の誤差が、更新プロセス(例えば、誤差の逆伝播)を促進するために、ニューラルネットワークを通じて後ろ向きに自身に送信されることを必要とし得る。接続重みに対する更新は、例えば、フォワードパスが完了した後に後ろ向きに伝播される誤差の大きさを反映し得る。この結果、例えば、より良好な予測を生成するために、予測モデルをトレーニングすることができる。
【0016】
[024] いくつかの実施形態では、(ユーザーに表示された)刺激の組に関係するフィードバック、ユーザーの1つ又は複数の眼に関係するフィードバック、1つ又は複数の眼の運動に関係するフィードバック、1つ又は複数の眼の注視方向に関係するフィードバック、刺激の組の1つ又は複数の場所に関係するフィードバック、又はその他のフィードバックを取得した際に、システム100は、予測モデルに対してフィードバックを提供することができると共に、予測モデルをフィードバックに基づいて構成することができる。一例として、(i)(刺激の組の)1つ又は複数の刺激に対するユーザーの応答の通知、(ii)このような刺激に対するユーザーの応答の欠如の通知、(iii)視覚試験提示の際にキャプチャされた1つ又は複数の眼の画像、(iv)対象者の1つ又は複数の眼の運動、(v)対象者の眼の注視方向、(vi)1つ又は複数の刺激の場所、又は(vii)その他のフィードバックに基づいて、予測モデルをユーザーのために自動的に構成することができる(例えば、予測モデルは、視覚試験提示からのフィードバックに基づいてユーザーに向かって個人化することができる)。別の例として、予測モデルは、予測モデルによって提供される結果の精度を改善するために、その他のユーザーからのこのようなフィードバック及びその他のフィードバックに基づいてトレーニングすることができる。いくつかの実施形態では、予測モデルが(例えば、ユーザーのために)構成される際には、システム100は、1つ又は複数のシナリオにおいて使用されるユーザーの瞳孔に関係する特性(例えば、ユーザーの瞳孔の間の瞳孔距離、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔の1つ又は複数の瞳孔サイズ、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の曲率半径、又はユーザーの瞳孔のその他の瞳孔特性)を判定することができる。いくつかの実施形態では、ユーザーの瞳孔に関係する特性に基づいて、システム100のウェアラブル装置が1つ又は複数のディスプレイ又はレンズ或いはウェアラブル装置のその他のコンポーネントを調節するようにすることができる。これに加えて、又はこの代わりに、ユーザーの瞳孔に関係する特性は、ユーザープロファイル内において保存されてもよく、従って、ユーザーの瞳孔に関係する特性は、対象者用の眼鏡を生成するために検眼士によって使用され得る。また、いくつかの実施形態では、ユーザープロファイルは、ウェアラブル装置のディスプレイの将来の調節を実行するために使用されてもよく、ウェアラブル装置は、複数のユーザーによって着用される。この結果、異なるユーザーが同一のウェアラブル装置を着用することができると共に、ウェアラブル装置は、それぞれの個々のユーザーの瞳孔特性に基づいてディスプレイを自動的に調節することができる。
【0017】
[025] いくつかの実施形態では、システム100は、ウェアラブル装置の1つ又は複数のディスプレイ(例えば、調節可能なウェアラブル装置レンズ又はディスプレイ、運動可能なウェアラブル装置レンズ又はディスプレイ、可変位置決め型のウェアラブル装置レンズ又はディスプレイ、など)を介してウェアラブル装置の調節/補正を促進することができる。一例として、ウェアラブル装置に関して、ウェアラブル装置は、1つ又は複数のディスプレイ又はレンズを含むことができる。いくつかの実施形態では、ウェアラブル装置のディスプレイ、レンズ、又はその他のコンポーネントは、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性に基づいて自己調節型であってよい。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザーの瞳孔に関係する特性は、ユーザーの瞳孔の間の瞳孔距離、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の瞳孔サイズ、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の曲率半径、又はユーザーの瞳孔のその他の瞳孔特性を含むことができる。システムがユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定するのに応答して、ウェアラブル装置のディスプレイは、ユーザーに「フィット」するように調節/補正することができる(例えば、左及び右に、上方及び下方に、1つに近接するように、更に遠く離れるように、など)。この結果、例えば、ウェアラブル装置は、眼精疲労、頭痛、かすみ目、乱視、或いは、ユーザーにとって適切ではないディスプレイの位置決め又は形状に関係するものなどのその他の眼に関係する課題を軽減することにより、ユーザー経験を自動的に改善することができる。本明細書においては、1つ又は複数の動作がウェアラブル装置の1つ又は複数のディスプレイに関して実行されるものとして記述されるが、いくつかの実施形態では、これらの動作は、ウェアラブル装置の1つ又は複数のレンズに関して実行することができることに留意されたい(例えば、ユーザーの瞳孔に関係する特性に基づいてウェアラブル装置のレンズを動的に調節する)。
【0018】
[026] いくつかの実施形態では、図1Cに関して、クライアント装置104は、対象者用のウェアラブル装置を形成するスペクタクル装置170を含むことができる。いくつかの実施形態では、スペクタクル装置170は、本明細書に記述されるようにビジョニングシステムの一部分であってよい。スペクタクル装置170は、左アイピース172と、右アイピース174と、を含む。それぞれのアイピース172及び174は、画像(例えば、刺激)を対象者の個々の眼に対して表示する(例えば、画面上に提供する又は眼の上部に投射する)ように構成されたデジタルモニタを含んでいてもよく又はこれに関連付けられていてもよい。様々な実施形態では、デジタルモニタは、表示画面上に画像ディスプレイを生成するために又は眼(例えば、眼の網膜)上に画像を投射するために、ディスプレイ、表示画面、プロジェクタ、又はその他のコンポーネントを含むことができる。プロジェクタを有するデジタルモニタは、対象者の眼の上部に、或いは、画像が投射され得る画面、ガラス、又はその他の表面を有するアイピースの上部に、画像を投射するために、その他の場所において位置決めされ得ることを理解されたい。一実施形態では、左アイピース172及び右アイピース174は、対象者の眼窩部にフィットするようにハウジング176に関して位置決めされてもよく、従って、それぞれのアイピース172、174は、データを収集することが可能であり且つ画像データを表示/投射することが可能であり、これは、更なる例においては、異なる眼に画像データを表示/投射することを含む。
【0019】
[027] ハウジング176は、1つ又は複数の外向きに対向するセンサを更に含んでいてもよく、これは、ビジョンカメラを有する外向きに方向付けされた画像センサ178であってよい。その他の実施形態では、更に少ない又は多くの数の外向きに方向付けされた画像センサ178を提供することができる。外向きに方向付けされた画像センサ178は、(例えば、ユーザーの視野又はその他の画像の)連続画像をキャプチャするように構成することができる。
【0020】
[028] ハウジング176は、パワーユニット180と、処理ユニット182と、を更に含むことができる。パワーユニット180は、1つ又は複数の電池、充電ポート、又はその他の電源を含むことができる。パワーユニットは、スペクタクル装置170の1つ又は複数のコンポーネントにパワー供給するように構成することができる。処理ユニット182は、1つ又は複数のコンピュータプロセッサ、1つ又は複数の電子ストレージ媒体コンポーネント(例えば、コンピュータメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、など)、1つ又は複数の有線又は無線通信コンポーネント(例えば、物理的通信ポート、ケーブル、アンテナ、無線トランシーバ、など)、その他の制御回路コンポーネント、又はその他のコンポーネントを含むことができる。
【0021】
[029] いくつかの実施形態では、図1Dに関して、ハウジング176は、1つ又は複数の内向きに方向付けされたセンサ184を更に含み、これは、内向きに方向付けされた画像センサであってよい。一例として、内向きに方向付けされたセンサ184は、瞳孔運動を追跡するように、対象者の視軸を判定及び追跡するように、眼の注視方向を追跡及び判定するように、その他の眼に関係する運動を追跡及び判定するように、構成された赤外線カメラ、光検出器、又はその他の赤外線センサを含むことができる。(例えば、赤外線カメラを有する)内向きに方向付けされたセンサ184は、対象者の視野も、その実際の視野も、対象者に対して表示又は投射される視野も、妨害しないように、アイピース172、174に関して上部部分において配置することができる。内向きに方向付けされたセンサ184は、より良好な瞳孔又は視準線追跡のために仮定される瞳孔領域を指し示すように方向をアライメントすることができる。いくつかの例においては、内向きに方向付けされたセンサ184は、連続的な内部表面を提供するように、アイピース172、174内において埋め込むことができる。
【0022】
[030] スペクタクル装置170は、1つ又は複数の動的なアイピース(例えば、ディスプレイ)を更に含むことができる。例えば、左アイピース172及び右アイピース174は、動的なものであってよく、それぞれのアイピースが調節可能となることを許容することができる。例えば、左及び右アイピース172、174は、ユーザーに「フィット」するように(例えば、左及び右に、上方及び下方に、一側から他側に、相互に近接するように、遠く離れるように、など)調節することができる。例えば、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性に基づいて、スペクタクル装置170又は関連するビジョニングシステムは、(例えば、ユーザーの1つ又は複数の眼に関係する課題を軽減することによって)ユーザー経験の改善を許容するために、1つ又は複数のアイピース(例えば、アイピース172、174)の調節を促進することができる。
【0023】
[031] いくつかの実施形態では、図2を参照すれば、システム100は、ビジョンシステム200を含んでいてもよく、これは、サーバー206、モバイルセルラー電話機208、又はパーソナルコンピュータ210と通信するためにネットワーク204に通信自在に結合されたスペクタクル装置202を含み、これらの任意のものは、試験モード又はビジョニングモードに関してこれらを含み得る画像処理技法などの本明細書における処理技法を実装するための視力矯正フレームワーク212を含むことができる。図示の例においては、視力矯正フレームワーク212は、ネットワーク204においてスペクタクル装置202と通信するためのトランシーバと共に、プロセッサと、その内部において技法を実装するオペレーティングシステム及びアプリケーションを保存するメモリと、を含む。フレームワーク212は、試験モジュール214を含み、これは、本例においては機械学習フレームワークを含む。機械学習フレームワークは、教師付き又は教師なし方式で、より正確に眼科病理学を評価するために試験モードを適応的に調節するために、試験モジュールによって実行される試験プロトコルと共に使用することができる。試験モジュール動作の結果は、対象者218用のカスタマイズされた視力矯正モデル216の開発を含み得る。
【0024】
[032] また、ビジョニングモジュール220は、いくつかの実施形態では、スペクタクル装置202による表示のための補正済みの視覚画像(例えば、刺激)を生成するために、カスタマイズされた視力矯正モデル216にアクセスする機械学習フレームワークを含むこともできる。また、視力矯正フレームワーク212は、試験モード又はビジョニングモード動作において使用される画像を処理し得るシーン処理モジュールを含むことができると共に、以上又は処理モジュールに関して本明細書の別の場所に記述される動作を含むこともできる。以上において且つ本明細書の別の場所において記述されるように、いくつかの実施形態では、スペクタクル装置202は、視力矯正フレームワーク212のすべて又は一部分を含むことができる。
【0025】
[033] 試験モードにおいては、スペクタクル装置170又は202と、スペクタクル装置170又は202の内部に沿って位置決めされ得る特に追跡カメラを有する内向きに方向付けされた画像センサと、は、瞳孔及び視軸追跡データ、眼の注視方向、又は対象者の瞳孔距離及び視軸を正確に計測するために使用されるその他の眼特性をキャプチャするために使用することができる。
【0026】
[034] いくつかの実施形態では、図3に関して、システム100は、ビジョンシステム300を含んでいてもよく、これは、視力矯正フレームワーク302を含む。視力矯正フレームワーク302は、画像処理装置304及び対象者上に配置されるスペクタクル装置306の上部において実装することができる。画像処理装置304は、外部画像処理装置又はその他のコンピュータ内において全体的に収容され得るが、その他の例においては、画像処理装置304のすべて又は一部分は、スペクタクル装置306内において実装することができる。
【0027】
[035] 画像処理装置304は、本明細書に記述される試験又はビジョニングモードを実行するための命令310を保存するメモリ308を含んでいてもよく、これは、スペクタクル装置306から対象者の高分解能画像を収集するための命令を含むことができる。ビジョニングモードにおいて、スペクタクル装置306は、未加工データ、処理済みデータ、又は事前処理済みデータとして、リアルタイムの視野画像データをキャプチャすることができる。試験モードにおいて、スペクタクル装置は、対象者の視野の諸側面を試験するために(文字「テキスト」、車両又はその他の物体の画像、又はその他の刺激などの)試験画像を投射することができる。
【0028】
[036] スペクタクル装置306は、有線又は無線リンクを通じて画像処理装置304に通信自在に接続することができる。リンクは、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IEEE1394(Firewire)、Ethernet、又はその他の有線通信プロトコル装置を通じたものであってよい。無線接続は、WiFi、NFC、iBeacon、Bluetooth、Bluetooth low energy、などのような任意の適切な無線通信プロトコルを通じたものであり得る。
【0029】
[037] 様々な実施形態では、画像処理装置304は、入出力(I/O)回路に接続されたリンクを介してデータベースに動作自在に接続されたコントローラを有することができる。更なるデータベースは、既知の方式でコントローラにリンクすることができる。コントローラは、プログラムメモリ、プロセッサ(マイクロコントローラ又はマイクロプロセッサと呼称され得る)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力(I/O)回路を含み、これらのすべては、アドレスデータバスを介して相互接続することができる。1つのマイクロプロセッサのみが記述されるが、コントローラは、複数のマイクロプロセッサを含み得ることを理解されたい。同様に、コントローラのメモリも、複数のRAM及び複数のプログラムメモリを含み得る。1つ又は複数のRAM及びプログラムメモリは、半導体メモリ、磁気的に判読可能なメモリ、又は光学的に判読可能なメモリとして実装することができる。リンクは、I/O回路を通じてコントローラをキャプチャ装置に動作自在に接続することができる。
【0030】
[038] プログラムメモリ又はRAMは、マイクロプロセッサによる実行のために様々なアプリケーション(即ち、機械可読命令)を保存することができる。例えば、オペレーティングシステムは、一般に、スペクタクル装置306又は画像処理装置304の動作などのビジョンシステム300の動作を制御することができると共に、いくつかの実施形態では、本明細書に記述されるプロセスを実装するために装置に対するユーザーインターフェイスを提供することができる。また、プログラムメモリ又はRAMは、本明細書に記述される画像処理装置304の特定の機能にアクセスするための様々なサブルーチンを保存することもできる。例として、限定を伴うことなしに、サブルーチンは、その他のものに加えて、対象者に対するスペクタクル装置の1つ又は複数のディスプレイ又はレンズ上における表示のために提示される刺激を提供することと、スペクタクル装置からユーザーの1つ又は複数の眼に関係するフィードバック(例えば、眼の運動、眼の注視、眼の運動の変化、眼の注視の変化、瞳孔サイズ、瞳孔サイズの変化、又はその他の眼に関係する特性)を取得することと、を含むことができる。
【0031】
[039] 以上の内容に加えて、画像処理装置304は、その他のハードウェアリソースを含むことができる。また、装置は、視覚ディスプレイ及び1つ又は複数の入力装置(例えば、キーパッド、キーボード、など)などの入出力ハードウェアの様々なタイプを含むこともできる。一実施形態では、ディスプレイは、接触感知型であり、ユーザー入力を受け取るために、ソフトウェアルーチンの1つとしてのソフトウェアキーボードルーチンと協働することができる。画像処理装置304がいくつかの既知のネットワーキング装置及び技法の任意のものを通じて(例えば、イントラネット、インターネット、などのようなコンピュータネットワークを通じて)より広いネットワーク(図示されていない)と通信することが有利であり得る。例えば、装置は、収差データのデータベースに接続することができる。
【0032】
[040] いくつかの実施形態では、システム100は、予測モデル、(例えば、ユーザーの検出された視覚的欠陥を通知する)視覚欠陥情報、フィードバック情報(例えば、ユーザーに表示された刺激に関係するフィードバック又はその他のフィードバック)、又は(例えば、クラウド内の)1つ又は複数のリモートデータベースにおけるその他の情報を保存することができる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の予測モデルをトレーニングするために、複数のユーザー(例えば、2人以上のユーザー、10人以上のユーザー、100人以上のユーザー、1000人以上のユーザー、百万人以上のユーザー、その他の数のユーザー)に関連するフィードバック情報、視覚欠陥情報、又はその他の情報を使用することができる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の予測モデルは、所定のユーザー又は装置のタイプ(例えば、特定のブランドの装置、特定のブランド及びモデルの装置、特定の特徴の組を有する装置、など)のために、トレーニング又は構成されてもよく、ユーザー又は装置タイプに関連して保存されてもよい。一例として、所定のユーザー又は装置タイプに関連する予測モデルのインスタンスは、ローカルに(例えば、ユーザーのウェアラブル装置又はその他のユーザー装置において)且つリモートで(例えば、クラウド内において)保存されてもよく、このような予測モデルのインスタンスは、ユーザーがユーザー装置又はクラウドの任意のものに跨って予測モデルの最新の構成に対してアクセスを有することを可能にするために、1つ又は複数のユーザー装置及びクラウドに跨って自動的に又は手動的に同期化されてもよい。
【0033】
[041] いくつかの実施形態では、ユーザープロファイルをユーザー又は装置タイプに関連付けることができる。例えば、ユーザープロファイルをユーザーに関連付けられた状態にすることにより、装置(例えば、スペクタクル装置)は、ユーザーのユーザープロファイルに基づいて装置の表示を自動的に調節するように構成することができる。この結果、複数のユーザーが同一の装置(或いは、異なる装置)を着用することが可能であり、装置は、ユーザーのユーザープロファイルに基づいて装置のディスプレイを自動的に調節することができる。別の例として、構築される方式において異なる特性(例えば、ディスプレイサイズ、装置のディスプレイの間の距離、ディスプレイの調節をもたらすメカニズム、など)を有する異なる装置(例えば、異なるスペクタクル装置)に起因して、異なる装置は、このようなディスプレイをユーザーのために調節するために異なるパラメータを必要とし得る。1つのユースケースにおいて、第1装置は、ディスプレイが第2装置(例えば、より大きなディスプレイを有する装置)よりも(ユーザープロファイルに基づいて)離隔した遠い距離において調節されることを必要とするより小さなディスプレイを有し得る。これらの差を軽減するために、ユーザープロファイルを装置タイプに関連付けられた状態にすることは、これらの差が折衷されることを許容してもよく、特定の装置のディスプレイをユーザープロファイル又は装置のタイプに基づいて調節することができる。
【0034】
[042] サブシステム112~124
[043] いくつかの実施形態では、図1Aに関して、試験サブシステム122は、視覚試験提示をユーザーに対して提供することができる。一例として、提示は、刺激の組を含むことができる。提示の際に(或いは、提示の後に)、試験サブシステム122は、刺激の組に関係するフィードバック(例えば、ユーザーの1つ又は複数の眼の眼運動を通知するフィードバック、ユーザーの1つ又は複数の眼の注視方向を通知するフィードバック、ユーザーが組の1つ又は複数の刺激を観察するかどうか又はこれを実行する方式を通知するフィードバック)を取得することができる。一例として、フィードバックは、(刺激の組の)1つ又は複数の刺激に対するユーザーの応答の通知又はこのような刺激に対するユーザーの応答の欠如の通知を含むことができる。応答(或いは、その欠如)は、眼の運動、眼の運動の変化、注視方向、注視方向の変化、瞳孔サイズ、瞳孔サイズの変化、又は1つ又は複数の刺激のユーザー変更又はその他のユーザー入力(例えば、刺激に対するユーザーの反応又はその他の応答)に関係し得る。別の例として、フィードバックは、(例えば、1つ又は複数の眼追跡センサを介して)視覚試験提示の際にキャプチャされた眼の画像又はその他の眼の運動/注視方向情報を含み得る。眼の画像は、眼の瞳孔の画像(例えば、瞳孔全体又はその一部分)、眼の網膜の画像(例えば、網膜全体又はその一部分)、眼の角膜の画像(例えば、角膜全体又はその他の一部分)、又はその他の眼画像であってよく、1つ又は複数の眼の画像は、ユーザーの1つ又は複数の眼の眼運動を判定するために使用することができる。
【0035】
[044] いくつかの実施形態では、試験サブシステム122は、ユーザーの1つ又は複数の眼の運動が運動量閾値を充足するかどうかを判定することができると共に、ユーザーの眼が運動量閾値を充足することに応答して、試験サブシステム122は、(例えば、判定又はフィードバックに基づいて)ユーザーに関連する1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を含むユーザープロファイルを生成することができる。いくつかの実施形態では、運動量閾値は、ユーザーの眼が運動量閾値を超過していることに基づいて充足され得る。例えば、ユーザーの眼の運動は、運動量閾値を超えてよい。いくつかの実施形態では、運動量閾値は、ユーザーの眼が運動量閾値を充足することに基づいて充足され得る。例えば、ユーザーの眼の運動は、運動量閾値に等しくてもよい(或いは、これを超えていてもよい)。いくつかの実施形態では、運動量閾値は、範囲であってもよく、ユーザーの1つ又は複数の眼の運動がこのような範囲内である場合には、運動量閾値が充足され得る。或いは、この代わりに、運動量閾値は、(運動量閾値が範囲である際に)ユーザーの1つ又は複数の眼の運動が運動量閾値範囲の外側にある場合に充足され得る。ユーザーの眼の運動が運動量閾値を充足することに基づいて、試験サブシステム122は、ユーザーに関連する1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を含むユーザープロファイルを生成することができる。例えば、瞳孔に関係する特性は、ユーザーの瞳孔の間の瞳孔距離、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の瞳孔サイズ、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の曲率半径、又はユーザーのその他の瞳孔に関係する特性を含み得る。いくつかの実施形態では、試験サブシステム122は、ユーザーの瞳孔に関係する特性に基づいてスペクタクル装置のレンズ又はディスプレイの調節/補正を促進することができる。
【0036】
[045] 本明細書に記述される眼追跡機能は、瞳孔の物理的状態又は場所(例えば、視軸、瞳孔サイズ、又は角膜輪部)、アライメント、膨張、又は視準線を含むことができる。また、視軸とも呼称される視準線は、瞳孔、(角膜と強膜との間のエッジである)角膜輪部、又は場合によって眼の表面又は眼の内側上の血管の追跡の1つ又は複数によって実現され得るゴールである。従って、眼の追跡も、同様に、角膜輪部又は血管追跡を含み得る。眼の追跡は、本明細書に記述されるように、1つ又は複数の内向きに対向する画像センサを利用することにより、実行することができる。様々な実施形態では、眼追跡機能は、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性の判定のために使用することができる。例えば、瞳孔追跡機能は、ユーザーの1つ又は複数の眼の運動、ユーザーの1つ又は複数の眼の注視方向、瞳孔サイズの変化、注視方向の変化、又はその他の変化を追跡するために使用することができる。試験サブシステム122は、ユーザーの1つ又は複数の眼の運動に基づいて、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することができる。例えば、瞳孔に関係する特性は、ユーザーの瞳孔の間の瞳孔距離、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の瞳孔サイズ、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の曲率半径、又はユーザーの瞳孔のその他の瞳孔特性を含むことができる。いくつかの実施形態では、試験サブシステム122は、(i)ユーザーの1つの眼のみ、(ii)ユーザーの両方の眼、(iii)ユーザーの1つの眼のみの注視方向、(iv)ユーザーの両方の眼の注視方向、又は(v)試験の際に得られたその他のフィードバック(例えば、その他の眼特性)の運動に基づいてユーザーの瞳孔距離を判定することができる。
【0037】
[046] いくつかの実施形態では、刺激は、1つ又は複数の視力試験の際にユーザーに提示することができる。例えば、試験サブシステム122は、スペクタクル装置170の1つ又は複数のディスプレイ部分上に提示されるように、ユーザーのそれぞれの眼ごとに1つ又は複数の刺激を表示のために生成することができる。ユーザーに対して表示される刺激の組は、異なる輝度、コントラスト、飽和、シャープネスレベル、又は場所の刺激を含んでいてもよく、特定の輝度、コントラスト、飽和、又はシャープネスレベル、又は場所を有する刺激に対する応答又は応答の欠如は、(表示された刺激の場所に対応する)ユーザーの視野の一部分が、眼の運動、注視方向、輝度、コントラスト、飽和、又はシャープネスに関係する課題を有するかどうかの通知を提供することができる。一例として、ユーザーの眼が表示された刺激に応答する(例えば、眼が刺激を凝視するように運動する)場合には、眼の応答は、眼が表示された刺激を観察し得ることの通知として使用することができる。その一方で、ユーザーの眼が刺激に応答していない(例えば、眼が刺激を凝視するように運動していない)場合には、眼の応答の欠如は、眼が表示された刺激を観察できないことの通知として使用することができる。
【0038】
[047] いくつかの実施形態では、第1刺激は、第1ディスプレイの場所においてユーザーの第1眼のために第1ディスプレイ上に提示することができる。これは、ユーザーの眼(例えば、第1ディスプレイ上の第1刺激の提示に対応する眼)が第1ディスプレイ上の第1刺激の場所を凝視するようにすることができる。第2刺激は、第1ディスプレイ上の第1刺激の提示に後続する時点に第2ディスプレイの場所においてユーザーの第2眼(例えば、ユーザーの他方の眼)のために第2ディスプレイ上に提示することができる。いくつかの実施形態では、第2刺激は、第1刺激がもはや提示されていない際に提示することができる。これは、ユーザーの他方の眼(例えば、第2ディスプレイ上の第2刺激の提示に対応する眼)が第2ディスプレイの第2刺激の場所を凝視するようにすることができる。視力試験の際に(或いは、これに後続して)、1つ又は複数の眼追跡センサ(例えば、内向きに方向付けされたセンサ184)は、ユーザーの眼がユーザーのそれぞれの眼ごとの個々の刺激の提示に関して運動するかどうかを判定するために、ユーザーの眼の運動(例えば、応答又はその他のフィードバック)を追跡することができる。例えば、第2刺激がユーザーの他方の眼(例えば、第2眼)に提示された際に、眼追跡センサは、ユーザーの他方の眼の運動を追跡することができると共に、試験サブシステム122は、他方の眼の運動が、第2刺激の場所を凝視するために閾値運動量を充足するかどうか(例えば、閾値量超だけ運動したかどうか)を判定することができる。例えば、上述のように、ユーザーの眼(例えば、第1眼)は、第1ディスプレイの場所を既に凝視することから、第2刺激が(第1刺激の提示に後続して)ユーザーの他方の眼のために提示された際に、これは、ユーザーの他方の眼が第2ディスプレイ上の第2刺激の場所を凝視するために運動するようにすることができる。他方の眼が閾値運動量を充足する(例えば、閾値量超だけ運動する)ことに基づいて、試験サブシステム122は、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することができる。例えば、ユーザーの瞳孔に関係する特性は、ユーザーの瞳孔の間の瞳孔距離を含んでいてもよく、瞳孔距離は、(例えば、ユーザーの他方の眼が閾値運動量を超過するという)判定及び他方の眼の運動(例えば、他方の眼の運動の量)に基づいて判定することができる。これに加えて、又はこの代わりに、試験サブシステム122は、ユーザーの瞳孔距離を含むユーザープロファイル(例えば、瞳孔に関係する特性)を生成することができる。ユーザーの判定された瞳孔距離は、スペクタクル装置170の1つ又は複数のディスプレイの間の距離を変更、調節、又は補正するために又はユーザーのユーザープロファイルを生成/更新するために使用することができる。この結果、例えば、ウェアラブル装置は、眼精疲労、頭痛、かすみ目、乱視、或いは、ユーザーにとって適切ではないディスプレイの位置決め又は形状に関係するものなどのその他の眼に関係する課題を軽減することにより、ユーザー経験を自動的に改善することができる。
【0039】
[048] いくつかの実施形態では、凝視点の場所及びユーザーに提示される刺激の場所は、ユーザーの眼の応答(或いは、応答の欠如)、ユーザーの眼の1つ又は複数のものの運動、ユーザーの1つ又は複数の眼の注視方向、又はユーザーの眼のその他の態様に基づいて動的に判定することができる。一例として、視覚試験提示の際に、両方の凝視点(例えば、刺激の場所)は、個々のディスプレイ部分(例えば、ウェアラブル装置の右及び左ディスプレイ)の中心場所において提示することができる。但し、(例えば、1つ又は複数の視覚試験提示の際のユーザーの眼の運動、刺激の提示(或いは、その欠如)との関連におけるユーザーの眼の応答、又はその他のフィードバックによって判定される)ユーザーの1つ又は複数の欠陥を有する視野部分に基づいて、刺激は、現時点に、ユーザーの眼が観察不能であり得るディスプレイの場所に位置し得る。従って、試験サブシステム122は、ユーザーが提示された刺激を観察する又はこれに応答することを許容するために、ユーザーの欠陥を有する視野部分の外側である凝視点を調節/選択することができる。
【0040】
[049] 記述されるように、いくつかの実施形態では、試験サブシステム122は、ユーザーの1つ又は複数の眼の眼運動(例えば、ユーザーの1つの眼のみの運動、ユーザーの1つ又は複数の眼の運動、ユーザーの1つの眼のみの注視方向、ユーザーの1つ又は複数の眼の注視方向、又は視覚試験提示の際に発生するものなどのその他の眼運動)に基づいて、(例えば、視覚提示試験の際の1つ又は複数の刺激の場所のために)凝視点を調節/選択することができる。1つのユースケースにおいて、試験サブシステム122は、第1刺激が凝視点に基づいて(例えば、ウェアラブル装置又はユーザーのその他の装置の)ユーザーインターフェイス上の第1場所において表示されるようにすることができる。試験サブシステム122は、眼運動情報に基づいて凝視点を調節/選択することができると共に、第2刺激が、調節された凝視点に基づいて視覚試験提示の際にユーザーインターフェイス上に第2場所において表示されるようにすることができる。試験サブシステム122は、視覚試験提示の際にフィードバック情報を取得することができると共に、このようなフィードバック情報に基づいて視覚欠陥情報を生成することができる。一例として、フィードバック情報は、第1刺激に関係するフィードバック、第2刺激に関係するフィードバック、又は1つ又は複数のその他の刺激に関係するフィードバックを通知することができる。このようなフィードバックは、(i)刺激に対するユーザーの応答、(ii)刺激に対するユーザーの応答の欠如、(iii)ユーザーが1つ又は複数の刺激を検知するかどうか又はその程度、光感度の程度、歪、又はその他の収差、又は(iv)その他のフィードバックを通知することができる。生成された視覚欠陥情報は、(i)1つ又は複数の予測モデルをトレーニングするために、(ii)ユーザー用の1つ又は複数のユーザープロファイルを判定するために、(iii)ユーザー用の画像を補正又は変更するようにライブ画像処理を促進するために、(iv)刺激の1つ又は複数の場所を選択するために、又は(v)本明細書に記述されるその他の動作を実行するために、使用することができる。
【0041】
[050] いくつかの実施形態では、眼追跡システムは、注視座標を連続的に(例えば、周期的に、スケジュールに従って、又はその他の自動化されたトリガに従って)取得することができる。眼運動の球面座標(θ,φ)をディスプレイのガウス座標(x,y)に変換するために、座標変換を実行することができる。従って、装置のコントローラは、表示される刺激の中心位置を判定することができる。いくつかのケースにおいては、さもなければ揺れる刺激がユーザーに表示されるようにし得る微細な眼の運動(例えば、眼が決して完全に静止状態にはないことから凝視の際にも発生する絶え間ない運動及びドラフティングによって生成される微細な眼の運動)を除去するために、低域通過フィルタリングを注視データに対して実行することができる。
【0042】
[051] いくつかの実施形態では、試験サブシステム122は、2つ以上のユーザーインターフェイスを介した(例えば、2つ以上のディスプレイ上における)視覚試験提示の際にユーザーの眼に関係する1つ又は複数の眼に関係する特性を監視することができると共に、視覚試験提示の際に発生する眼に関係する特性に基づいて1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することができる。例えば、ユーザーの瞳孔に関係する特性は、ユーザーの瞳孔の間の瞳孔距離、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔の1つ又は複数の瞳孔サイズ、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の曲率半径、又はユーザーの瞳孔のその他の瞳孔特性を含むことができる。瞳孔距離に関しては、ユーザーの瞳孔距離を判定するためにユーザーの瞳孔の中心の間の距離が計測される。但し、ユーザーが1つ又は複数の内斜視を有するケースにおいては、ユーザーの瞳孔距離の判定は、それほど簡単ではない。ユーザーの眼が内斜視を有する際には、ユーザーの瞳孔の距離の正確な計測値を取得することが困難となり得るが、その理由は、内斜視が、それぞれの眼ごとに異なる注視方向を結果的にもたらすからである。この技術的課題を克服するために、試験サブシステム122は、瞳孔距離の計測誤差を補正するように、偏差計測(例えば、ユーザーのそれぞれの眼ごとの眼の運動の差、ユーザーのそれぞれの眼ごとの眼の注視の差、など)を判定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、眼の偏差計測は、(刺激提示の際に発生する監視によって通知される)眼に関係する特性に基づいて判定することができると共に、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定するために且つウェアラブル装置のディスプレイを調節することによって(例えば、眼/視力に関係する課題を軽減することによって)向上したユーザー経験を提供するために使用することができる。一例として、偏差計測は、その他の眼との関係における眼の偏差を通知してもよく、偏差計測は、ユーザーの瞳孔距離を判定する際に誤りを判定及び補正するために使用することができる。
【0043】
[052] また、別の例として、偏差計測は、ユーザーの1つ又は複数の眼の1つ又は複数の注視方向を通知することができる。例えば、偏差の量を判定することにより、試験サブシステム122は、ユーザーの1つ又は複数の眼の注視方向が互いに一貫性を有すると判定することができる。例えば、試験サブシステム122は、互いに関して1つの眼の内部において計測された偏差の量が偏差計測閾値を充足することを監視対象の眼に関係する特性に基づいて判定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、偏差計測閾値は、別の眼に関して1つの眼において計測された偏差の量が偏差計測閾値範囲(例えば、1度、2度、3度、1ミリメートル、2ミリメートル、3ミリメートル、など)内にある際に充足され得る。例えば、ユーザーの1つの眼が2~3度の範囲内においてユーザーの別の眼から逸脱する場合に、試験サブシステム122は、ユーザーの眼の注視方向が互いに一貫性を有すると判定することができる。いくつかの実施形態では、偏差計測閾値は、別の眼に関して1つの眼の内部において計測された偏差の量が偏差計測閾値未満である際に充足され得る。例えば、ユーザーの1つ目が2度未満だけユーザーの別の眼から逸脱する場合に、試験サブシステム122は、ユーザーの眼の注視方向が互いに一貫性を有すると判定することができる。但し、いくつかの実施形態では、試験サブシステム122がユーザーの眼の注視方向が互いに一貫性を有していないと判定した場合には、試験サブシステム122は、(例えば、本明細書において説明されるように1つ又は複数の更なる視覚試験提示を実行することによって)偏差計測を確認するように構成することができる。いくつかの実施形態では、眼の注視方向が互いに一貫性を有するという判定に応答して、ユーザーの瞳孔距離を判定することができる。例えば、ユーザーの瞳孔距離は、一貫性判定及び第1及び第2刺激(例えば、視覚試験提示の際に提示された刺激)の場所に基づいて判定することができる。その他の実施形態では、ユーザーの瞳孔距離は、第1及び第2刺激の場所及びウェアラブル装置のディスプレイの間の距離に基づいて判定することができる。但し、いくつかの実施形態では、眼の注視方向が互いに一貫性を有していないという判定に応答して、ユーザーの瞳孔距離は、(i)ディスプレイ上の刺激の個々の場所、(ii)ウェアラブル装置のディスプレイの間の距離、及び(iii)眼の注視の偏差計測に基づいて判定することもできる。
【0044】
[053] いくつかの実施形態では、試験サブシステム122は、(i)刺激が第1眼用の第1ユーザーインターフェイス上の対応する場所において且つ第2眼用の第2ユーザーインターフェイス上の対応する場所において所与の時点に提示されるようにし且つ(ii)刺激提示の際に発生する第1眼の1つ又は複数の眼に関係する特性に基づいて視覚欠陥情報を判定することにより、ユーザーの第1眼の偏差計測又はその他の視覚欠陥情報を判定することができる。一例として、刺激は、両方のユーザーインターフェイス上の中心場所において又は両方のユーザーインターフェイス上の別の対応する場所(例えば、両方のユーザーインターフェイスに関して別の場所に対応する場所、第2ユーザーインターフェイスと同一である1つのユーザーインターフェイス上の場所、など)において提示することができる。1つのユースケースにおいては、両方の眼の前面において刺激を提示した際に(例えば、図4B)、利き目(例えば、図4Bにおける左眼)は、(例えば、一秒未満以内において)対応する位置に本能的に運動し且つ刺激を凝視することになる。また、他方の眼(例えば、図4Bにおける右眼)も、運動することになるが、これは、本能的に刺激を凝視することにならず、その理由は、他方の眼が交差しており、これにより、ユーザーが二重に見るようになるからである。例えば、他方の眼は、本能的に運動することになるが、この本能的な運動は、他方の眼の注視方向が異なる位置に向かうことを結果的にもたらすことになる。但し、ユーザーが、ユーザーの他方の眼による刺激の観察に合焦した際には、他方の眼は、他方の眼のユーザーインターフェイス上の対応する場所において提示される刺激に運動し且つこれを凝視することになる。刺激は、両方のユーザーインターフェイス上の対応する位置において提示されることから、利き目は、利き目状態において留まることになり、利き目のユーザーインターフェイス上の対応する場所において提示された刺激の凝視を継続することになる。試験サブシステム122は、他方の眼の偏差計測を判定するために、他方の眼の補正運動(並びに、他方の眼の眼に関係する特性のその他の変化)を計測することができる(例えば、他方の眼の運動の量は、その他の眼の交差の量に対応し得る)。
【0045】
[054] いくつかの実施形態では、第1眼の眼に関係する特性の変化(例えば、第1眼用の第1ユーザーインターフェイス上の対応する場所における刺激の提示の際に発生する第1眼の運動)を計測することによってユーザーの第1眼の偏差計測又はその他の視覚欠陥情報を取得した後に、試験サブシステム122は、刺激が第1眼ディスプレイ用の第1ユーザーインターフェイス上の変更された場所において提示されるようにすることができる。一例として、変更された場所における刺激の提示は、刺激が第2眼用の第2ユーザーインターフェイスにおいて提示されていない状態において(或いは、少なくとも、第2ユーザーインターフェイスの刺激強度が、第2眼が第2ユーザーインターフェイスにおいて任意の刺激に反応することを防止するために刺激強度閾値を充足していない状態において)発生する。第1眼又は第2眼の1つ又は複数の眼に関係する特性が変更された位置における提示の際に変更閾値を超えて変化していないことに基づいて、試験サブシステム122は、偏差計測又は第1眼のその他の視覚欠陥情報を確認することができる。一例として、第1眼の偏差計測は、変更された位置における刺激の提示の際に第1眼が運動閾値(例えば、運動なし又はその他の運動閾値)を超えて運動していないことに基づいて確認することができる。これに加えて、又はこの代わりに、第1眼の偏差計測は、第2眼が運動閾値を超えて運動していないことに基づいて確認することもできる。この結果、ユーザーの眼の偏差計測が確認されてもよく、これは、ウェアラブル装置のディスプレイがユーザーのために適切に調節されることを通知し得る。
【0046】
[055] いくつかの実施形態では、試験サブシステム122は、ユーザーの1つ又は複数の眼の1つ又は複数の偏差計測又はその他の視覚欠陥情報に基づいて(例えば、1つ又は複数の視覚試験提示を介して得られる)ユーザーに関連する1つ又は複数のユーザープロファイルを生成することができる。一例として、ユーザープロファイルのそれぞれは、ユーザーの瞳孔距離を判定するために又はウェアラブル装置の1つ又は複数のレンズ又はディスプレイの間の距離を調節/補正するために使用されるパラメータ又は機能を含み得る。
【0047】
[056] いくつかの実施形態では、1つ又は複数の視覚試験は、ユーザーの眼の偏差が存在するかどうかを判定するために、ユーザーの眼の偏差を計測するために、1つ又は複数の眼の特性に関係するフィードバックを取得するために、眼に関係する特性に基づいて1つ又は複数のユーザープロファイルを生成するために、ユーザーの瞳孔距離を計測するために、又はウェアラブル装置のレンズ/ディスプレイを調節するために、実行することができる。いくつかの実施形態では、システムによって得られた結果を確認するために、同一の視覚試験を反復することができる。その他の実施形態では、1つ又は複数の以前の試験結果に基づいて(例えば、以前の試験から得られたフィードバックに基づいて)、異なる視覚試験を実行することができる。本明細書において参照される「位置」及び「場所」は、相互交換可能に使用され得る。これに加えて、以下の段落は、物体、距離、刺激、或いは、「第1」及び「第2」などのその他のアイテムを参照する場合があるが、「第1」及び「第2」という用語は、異なるアイテム、同一のアイテム、アイテムの順序、又はその他の通知を通知することができると共に、当業者は、これらの用語が使用される文脈を非限定的なものとして解釈する必要があることを理解するであろうことに留意されたい。
【0048】
[057] 1つのユースケースにおいて、図4Aに関して、刺激402がウェアラブル装置の右及び左ディスプレイ403a及び403b上の中央位置において患者(例えば、内斜視を有していない患者)に対して提示され、ディスプレイの間の距離が(例えば、ユーザーの瞳孔に関係する特性に基づいて)正しい際には、両方の眼(例えば、右及び左眼404a及び404b)は、それぞれのウェアラブルディスプレイ上の中心位置における刺激402に本能的に運動し且つこれを凝視することになり、従って、患者は、1つの刺激402のみを観察する。これに加えて、図4Aに示すように、ユーザーの注視方向も、互いに一貫性を有する(例えば、ユーザーのそれぞれの眼404a及び404bの視準線が互いに関して逸脱していない)。従って、上述の眼の応答に基づいて、試験サブシステム122は、ユーザーが複視を有していないと判定することができる。
【0049】
[058] 別のユースケースにおいては、ウェアラブル装置が2つのディスプレイ(例えば、右及び左ディスプレイ403a及び403b)を有することから、ディスプレイの間の距離(例えば、ディスプレイ距離406)は、現時点のユーザーのために現時点には設定されていない一般的な距離であり得る(例えば、ユーザーの瞳孔距離のために設定されていない)。この結果、ユーザーが2つの刺激(例えば、刺激402)を観察することになる場合があり、ユーザーが眼精疲労、かすみ目、乱視、頭痛、又はその他の眼/視力に関係する課題を経験するようになる場合がある。従って、上述の眼の応答に基づいて、試験サブシステム122は、ユーザーが複視を有しており、上述の眼/視力に関係する課題の1つを経験し得ると判定し得る。但し、ユーザーの正しい瞳孔距離を判定することにより、或いは、ユーザーの瞳孔距離に基づいてディスプレイ距離406を調節することにより、眼/視力に関係する課題を軽減することができる。これに加えて、又はこの代わりに、ビジョニングサブシステム124は、ユーザーの正しい瞳孔距離を含むユーザープロファイルを生成することもできる。この結果、ユーザープロファイルは、(例えば、ウェアラブル装置が複数のユーザーによって着用され得る場合に)ウェアラブル装置のディスプレイの将来の調節を実行するために使用されてもよく、或いは、ユーザー用のレンズ又はフレームをカスタマイズするために1つ又は複数のサービス提供者に提供することもできる。
【0050】
[059] 例えば、図4Aに関して、ユーザーの1つの眼のための(例えば、左眼404b用)1つの刺激のみがユーザーに対して第1時点に提示された場合に、左眼404bは、左ディスプレイ403b上の刺激402を凝視することになる。別の刺激402が第1時点の後の時点に右眼404aのためにのみ提示され、左眼404bのために提示されていた刺激がもはやユーザーにとって可視状態ではない(例えば、左眼404bのために提示された刺激が提示されていない、左眼404bがこれを観察できない程度の刺激強度閾値において提示される、など)際には、右眼404aは、(ユーザーが内斜視を有していないことから)運動することにならず、試験サブシステム122は、眼運動閾値量を超過している眼の運動が存在しないと判定することができる。ユーザーの眼が閾値量を超過していないことに基づいて、試験サブシステム122は、左及び右ディスプレイ部分403b、403aのそれぞれとの関係における刺激402の場所に基づいてユーザーの瞳孔距離及び左及び右ディスプレイ部分の間の距離(例えば、ディスプレイ距離406)を判定することができる。いくつかの実施形態では、ユーザーの判定された瞳孔距離を含むユーザープロファイルをビジョニングサブシステム124によって生成することができる。
【0051】
[060] 別のユースケースにおいて、図4Bに関して、刺激402がウェアラブル装置の右及び左ディスプレイ上の中心位置において内斜視を有する患者に対して提示された際には、眼の1つ(例えば、利き目)が、本能的に中心位置に運動し、刺激402を凝視することになる(例えば、左眼404bが本能的に刺激402を凝視する)。他方の眼(例えば、右眼404a)も運動することになるが、これは、刺激402を凝視せず、その理由は、他方の眼が交差しており、これにより、ユーザーが二重に見るようになるからである(例えば、ユーザーは、1つのものの代わりに2つの刺激を観察する)。例えば、他方の眼が本能的に運動することになるが、この本能的な運動は、他方の眼の注視方向が異なる位置に向かうことを結果的にもたらすことになる。上述の眼の応答に基づいて、試験サブシステム122は、ユーザーが複視を有すると判定することができる。但し、更なるユースケースにおいては、ユーザーがユーザーの他方の眼(例えば、内斜視を有する右眼404a)による刺激402の観察に合焦した際には、他方の眼は、他方の眼のユーザーインターフェイス上の中心位置において提示された刺激402に運動し且つこれを凝視することになる。刺激402が両方のディスプレイ403a及び403b上の中心位置において提示されることから、利き目は、利き目状態において留まることになり、利き目のディスプレイ上の中心位置において提示される刺激402の凝視を継続することになる。他方の眼の偏差計測を判定するために、他方の眼の補正運動(並びに、他方の眼の眼に関係する特性のその他の変化)を計測することができる(例えば、他方の眼の運動の量は、他方の眼の交差の量に対応し得る)。他方の眼の偏差計測が閾値運動量を超過していることに基づいて、試験サブシステム122は、ユーザーの瞳孔距離を判定することができる。いくつかの実施形態では、ウェアラブル装置は、判定された瞳孔距離に基づいてディスプレイ距離406を調節/更新することができる。これに加えて、又はこの代わりに、他方の眼の偏差計測及びディスプレイ距離406に基づいて、ビジョニングサブシステム124は、ディスプレイ距離406を調節するためにユーザーの瞳孔距離を判定することができる。この結果、例えば、眼精疲労、頭痛、かすみ目、複視、乱視、又は、ユーザーにとって適切ではないディスプレイの位置決めに関係するものなどのその他の眼に関係する課題を軽減することにより、ユーザーの瞳孔距離に基づいたウェアラブル装置の調節によってユーザーの経験を改善することができる。
【0052】
[061] いくつかのケースにおいて、試験サブシステム122は、ユーザーの瞳孔距離を計測するためにユーザーに対して1つ又は複数の視覚試験を生成してもよく、これをストレージから取得してもよく、或いは、これを提示するように構成されていてもよい。ユーザーの瞳孔距離を正確に判定するために、或いは、ユーザーが二重に見え得るかどうかを検証するために、ウェアラブル装置の個々のディスプレイ上にユーザーに提示される刺激は、異なる時点(例えば、t1、t2、t3、t4、など)において提示することができる。この結果、1つ又は複数の眼追跡センサは、このような提示時点に刺激提示に関連してユーザーの1つ又は複数の眼の特性(例えば、眼の運動、注視方向、瞳孔サイズの変化、など)をより正確に判定することが可能となり得る。
【0053】
[062] 例えば、図4Cに関して、時点t1において、左ディスプレイ403b上に刺激を提示し且つ右ディスプレイ403a上に刺激を提示しないことにより、刺激(例えば、刺激402)を、左眼404bのみに対して、ある場所に提示することができる。例えば、左眼404bのみへの刺激提示の直前に(例えば、時点t1における刺激提示の直前の時点t0において)図4Bに示すように、両方の眼404a及び404bに対して、ある位置に刺激が提示された場合には、左眼404bは運動することにならず、その理由は、左眼404bが中心位置を既に凝視しているからである。但し、左眼404bが中心位置をいまだ凝視していない場合には、左眼404bのみに対する刺激提示は、左眼404bが本能的に刺激の場所に運動し、刺激402を凝視するようにすることになる。いくつかの実施形態では、この場所はディスプレイの中心位置であってよい。その他の実施形態では、システムによって検出された1つ又は複数の欠陥を有する視野に基づいて、試験サブシステム122は、ユーザーが刺激402を観察し得る程度において異なる位置に位置するように刺激の場所を調節/選択することができる(例えば、右又は左に、上又は下に運動される)。
【0054】
[063] これに加えて、又はこの代わりに、刺激(例えば、刺激402)が時点t1において左ディスプレイ上に左眼404bに提示される際には、右眼404aに提示される刺激の刺激強度が刺激強度閾値を充足していない程度において刺激を右眼404aに提示することもできる。例えば、図4Cにおいて示されるように、左眼404bに提示される刺激402は、ユーザーが刺激を観察し得る程度において刺激狭路閾値を充足し得る。但し、刺激は、同時に右眼404aにも提示され得るが、右眼404aに提示される刺激は、刺激強度閾値を充足していなくてもよい。例えば、刺激強度閾値は、(例えば、ニト又はその他のメトリックを単位として計測される)輝度の閾値レベルであってよい。いくつかの実施形態では、刺激強度閾値は、刺激強度が刺激強度閾値を充足又は超過した場合に充足され得る。その他の実施形態では、刺激強度閾値は、刺激強度が刺激強度閾値を充足又は超過していない場合に充足され得る。いくつかの実施形態では、刺激強度閾値が範囲(例えば、1000ニト~1100ニト)である場合には、刺激強度閾値は、提示される刺激が刺激強度閾値範囲内である場合に充足され得る。その他の実施形態では、刺激強度閾値が範囲である場合に、刺激強度閾値は、提示される刺激が刺激強度閾値範囲内ではない(例えば、外側に含まれている)場合に充足され得る。
【0055】
[064] 図4Dに示すように、右ディスプレイ403a上に刺激を提示し、左ディスプレイ403b上に刺激を提示しないことにより、刺激(例えば、刺激402)を右眼404aのみに対して、ある場所において(例えば、時点t2において)提示することができる。いくつかの実施形態では、右眼404aに提示される刺激は、左ディスプレイ403b上の刺激402の提示に後続して発生し得る。いくつかの実施形態では、刺激が右ディスプレイ上に右眼404aに対して時点t2において提示される際には、左眼404bに提示される刺激の刺激強度が刺激強度閾値を充足していない(例えば、左眼404bを刺激しない)程度に刺激を左眼404bに提示することもできる。左眼404bが刺激されていない(例えば、観察するべきなにものも有していない)ことから、左眼404bは、利き目状態を喪失することになり、従って、右眼404aがテークオーバーする結果として外側に運動することになる。右眼404aにのみ刺激402を提示した際に、右眼404aは本能的にテークオーバーすることになり、場所を凝視するように運動することになる。試験サブシステム122は、右眼404aの偏差計測を判定するために右眼404aの運動を計測することができる(例えば、運動の量は、右眼404aの交差の量に対応し得る)。例えば、偏差計測は、上述のように1つ又は複数の眼追跡センサからフィードバックを取得することにより、判定することができると共に、偏差計測は、1つ又は複数の視覚試験に関してそれぞれの眼(例えば、右及び左眼404a、404b)ごとに計測することができる。眼追跡センサから得られたフィードバックは、ユーザーの眼の1つ又は複数の眼の特性(例えば、眼の運動、眼の注視、瞳孔サイズ、又はその他の眼に関係する特性)を含み得る。
【0056】
[065] いくつかの実施形態では、ビジョニングサブシステム124は、偏差計測を偏差閾値(例えば、閾値運動量)と比較することができる。偏差閾値は、整数、浮動小数点値、バイナリ値、百分率、又はユーザーの1つ又は複数の眼の偏差のメトリックを通知するその他の値を有することができる。例えば、偏差計測及び偏差閾値は、度、ミリメートル、インチ、極座標ペア、デカルト座標ペア、及びこれらに類似したものを単位として計測することができる。偏差閾値は、複視、かすみ目、又はその他の眼に関係する課題を判定するための眼の偏差の受け入れ可能な量(例えば、眼の運動の量、注視方向の量)を通知する一群のユーザーデータ又は患者データに基づいた事前に設定された値であってよい。偏差閾値は、取得のために、サーバー102、クライアント装置104上の1つ又は複数のストレージ装置、或いは、その他のデータベース内において保存されていてもよい。
【0057】
[066] ユーザーの左又は右眼404b、404aの偏差計測が偏差閾値量を超過しているという判定に応答して、ビジョニングサブシステム124は、ユーザーの瞳孔距離を含むユーザー用のユーザープロファイルを生成することができる。いくつかのケースにおいて、左又は右眼404b、404aの偏差計測は、時点t2における刺激提示に関連付けることができると共に(例えば、これとの関連状態にある)、ユーザーの瞳孔距離は、左又は右眼404b、404aの偏差計測に基づいて判定することができる。
【0058】
[067] 様々な実施形態では、ユーザーの瞳孔距離を判定することができる。例えば、ビジョニングサブシステム124は、ユーザーの1つ又は複数の眼の運動に基づいてユーザーの瞳孔距離を判定することができる。いくつかの実施形態では、ビジョニングサブシステム124は、ユーザーの左又は右眼404b、404aの偏差計測に基づいてユーザーの瞳孔距離を判定することができる。いくつかの実施形態では、ビジョニングサブシステム124は、ユーザーの1つの眼のみ(例えば、左眼404bのみ、右眼404aのみ)の偏差計測に基づいてユーザーの瞳孔距離を判定することができる。その他の実施形態では、ビジョニングサブシステム124は、ユーザーの両方の眼(例えば、左及び右眼404b、404a)の偏差計測に基づいてユーザーの瞳孔距離を判定することができる。いくつかの実施形態では、ビジョニングサブシステム124は、右及び左ディスプレイ403a、403bの間の距離(例えば、ディスプレイ距離406)に関連して右ディスプレイ又は左ディスプレイ403a、403b上に提示される個々の刺激の場所に基づいてユーザーの瞳孔距離を判定することができる。これに加えて、いくつかの実施形態では、ユーザーの瞳孔距離は、ユーザーの眼の眼運動(例えば、偏差計測)及びユーザーに提示される刺激の場所を予測モデルに供給することにより、判定されてもよく、予測モデルは、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性(例えば、ユーザーの瞳孔距離)を含む出力を生成することができる。
【0059】
[068] いくつかの実施形態では、ユーザーの少なくとも1つの眼(例えば、右眼404a、左眼404b)の偏差計測が偏差閾値を超過していることに応答して、ユーザーの1つの眼(例えば、右眼404a)の偏差計測をユーザーの他方の眼(例えば、左眼404b)と比較することにより、ユーザーの瞳孔距離を判定することができる。例えば、ビジョニングサブシステム124は、それぞれの眼の偏差計測を比較することができると共に、偏差計測を1つに平均化することができる。偏差計測の平均に基づいて、平均偏差計測を事前に設定された距離(例えば、ディスプレイ距離406)に加算又は減算することにより、瞳孔距離を算出することができる。ウェアラブル装置のディスプレイ(例えば、左及び右ディスプレイ403b、403a)の間の距離は(例えば、ウェアラブル装置の1つ又は複数のストレージ装置、サーバー、データベース、オンボードメモリ、などの内部において保存されるものとして)既に判明していることから、ユーザーの瞳孔距離を判定することができる。ユーザーの瞳孔距離の判定に基づいて、ユーザーの計測された瞳孔距離を反映するように、ユーザープロファイルを生成又は更新することができる。これに加えて、又はこの代わりに、ユーザーの計測された瞳孔距離は、ウェアラブル装置のディスプレイの間の距離を調節/補正するために使用することもできる。この結果、例えば、ウェアラブル装置は、眼精疲労、頭痛、かすみ目、複視、乱視、或いは、ユーザーにとって適切ではないディスプレイの位置決め又は形状に関係するものなどのその他の眼に関係する課題を軽減することにより、ユーザー経験を自動的に改善することができる。
【0060】
[069] いくつかの実施形態では、ユーザーの瞳孔距離は、(i)刺激(例えば、刺激402)と個々のディスプレイ(例えば、左又は右ディスプレイ403b、403a)のエッジとの間の距離及び(ii)ウェアラブル装置のそれぞれのディスプレイの間の距離(例えば、ディスプレイ距離406)に基づいて判定することができる。図4Eに示すように、刺激402は、右ディスプレイ403a上の且つ左ディスプレイ403b上の場所において提示される。このような刺激の提示は、刺激(例えば、刺激402)の中心とディスプレイの1つ又は複数のエッジとの間の距離に関連付けることができる。例えば、刺激距離408a~408dは、刺激と個々のディスプレイのエッジとの間の距離を表し得る。刺激距離408a~408dのみを示すが、(水平方向の、垂直方向の、対角方向の、又はこれらに類似したものの)任意の距離が存在してもよく、水平方向刺激距離408a~408dは、例示を目的としたものに過ぎないことに留意されたい。試験サブシステム122は、それぞれのディスプレイとの関係における刺激402の場所及びそれぞれのディスプレイのサイズを認知することから、刺激距離408a~408dは、容易に判定され得る。同様に、ウェアラブル装置は、ディスプレイの間の距離(例えば、ディスプレイ距離406)に対して既に設定されていてもよいことから、ディスプレイ距離406も、既に設定されているものとして、容易に判定され得る。1つのユースケースにおいて、ユーザーの眼が偏差閾値量を超えて運動していない(例えば、ユーザーが複視を有していない又は内斜視を有する)場合には、ユーザーの瞳孔距離は、(i)刺激距離408a又は408b、(ii)刺激距離408c又は408d、及び(iii)ディスプレイ距離406に基づいて判定することができる。
【0061】
[070] いくつかの実施形態では、ユーザープロファイルを生成することができる。例えば、1つ又は複数の視覚試験において得られたフィードバック(例えば、眼の運動、注視方向、など)に基づいて、ビジョニングサブシステム124は、ユーザー用のユーザープロファイルを生成することができる。ユーザープロファイルは、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性に関係する情報(例えば、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔の間の瞳孔距離、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の瞳孔サイズ、ユーザーの瞳孔の1つ又は複数の曲率半径、又はユーザーのその他の瞳孔特性、など)を含むことができる。いくつかの実施形態では、複数のユーザープロファイルをそれぞれのユーザープロファイルが1つ又は複数の瞳孔に関係する特性に関連付けられるような方式で生成することができる。例えば、第1ユーザープロファイルは、瞳孔距離に関連付けられていてもよく、第2ユーザープロファイルは、ユーザーの1つ又は複数の眼の眼運動に関連付けられていてもよい。この結果、ユーザーに関連する大量の情報を1つ又は複数のユーザープロファイルがその他のウェアラブル装置、医療専門家、その他のユーザー、又はデータベースの間において共有され得るような方式で保存することができる。例えば、ユーザーの検眼士は、ユーザー用のカスタマイズされた眼鏡を生成するために、ユーザーの1つ又は複数の医療レコードを更新するために、又はその他の使用法のために、視覚試験において得られたこのような情報に関心を抱いている場合がある。この結果、ユーザープロファイルを生成することにより、ユーザープロファイルは、様々なソースによって共有及び使用されてもよく、詳細な瞳孔に関係する特性情報を得ることにより、ユーザーを治療する医療専門家にとって有用なものとなり得る。更には、1つ又は複数のユーザープロファイルは、ユーザーとの検眼士の面会約束の前に共有されてもよく、検眼士は、ユーザーの眼の健康の良好な通知を有することができる。その結果、このような面会約束において消費される時間を節約することができると共に、より正確な眼の検査結果を生成し、これにより、ユーザーのみならず、検眼士をも利することを支援し得る。
【0062】
[071] 図4Fに示すように、左又は右ディスプレイ403b、403aの1つ又は複数の位置は、ユーザープロファイル(例えば、ユーザーの瞳孔に関係する特性)に基づいて調節することができる。一例として、ディスプレイ距離406は、ユーザーの判定された瞳孔距離に基づいて、更新済みのディスプレイ距離410に更新、調節、又は補正することができる。その結果、ウェアラブル装置のディスプレイ(例えば、左ディスプレイ403b、右ディスプレイ403a、など)の位置が調節されることになる。例えば、図4Eにおいて先程示されていたように、ディスプレイ距離406は、第1ディスプレイ距離に設定される。ユーザーの瞳孔距離を判定した際に、眼に関係する課題(例えば、眼精疲労、頭痛、かすみ目、乱視、又はその他の眼に関係する課題)の緩和を提供するために、ディスプレイ距離406を第2ディスプレイ距離(例えば、更新済みのディスプレイ距離410)に設定、更新、調節、又はその他の方法で補正することができる。図4Fを再度参照すれば、更新済みのディスプレイ距離410は、より大きな距離のように見えるが、更新済みのディスプレイ距離410は、例示を目的としたものに過ぎず、判定された瞳孔距離に基づいて、実際には、より短い距離であり得ることに留意されたい。
【0063】
[072] いくつかのケースにおいては、眼の交差が交互に変化する。その理由は、ユーザーの眼に利き目が存在していないからである。従って、ユーザーの眼の偏差計測を確認するために、更なる試験を実行することができる。図4Gにおいて示されるように、左ディスプレイ403b上に且つ右ディスプレイ403a上に刺激を提示することにより、刺激(例えば、刺激402)を(例えば、時点t3において)所定の位置において両方の眼404a及び404bに提示することができる。いくつかの実施形態では、刺激は、それぞれのディスプレイの中心場所(例えば、中間、中心、など)において提示することができる。交差が交互に変化する(いずれの眼も利き目ではない)場合には、右眼404aが所定の位置を凝視した状態において留まることになり、左眼404bは、交差した状態において留まることになる。但し、(図4Gにおいて示されるように)左眼404bが利き目である場合には、左眼404bが本能的に所定の位置に運動し且つこれを凝視することになる。左眼404bの運動は、右眼404aが交差するようにし、右眼404aの注視方向が異なる位置に向かうことをもたらすことになる。試験サブシステム122は、右眼404aの偏差計測を判定又は確認するために(例えば、1つ又は複数の眼追跡センサを介して)左眼404bの運動を計測することができる(例えば、左眼404bの運動の量は、右眼404aの偏差の量に対応し得る)。
【0064】
[073] 更なるユースケースにおいては、利き目ではない眼の偏差計測を確認するために更なる試験を実行することができる。例えば、図4Hにおいて示されるように、図4B図4Eに関して記述される上述のステップの1つ又は複数に後続して、左ディスプレイ403b上に刺激を提示し且つ右ディスプレイ403a上に刺激を提示しないことにより、刺激(例えば、刺激402)を(例えば、時点t4において)所定の位置において左眼404bにのみ提示することができる。(例えば、図4Gにおける提示に起因して)左眼404bが凝視を喪失する程度において、図4Hの提示は、左眼404bが所定の位置の凝視を得るために本能的に運動するようにすることになる。左眼404bの運動は、右眼404aが交差するようにし、右眼404aの注視方向が異なる位置に向かうことをもたらすことになる。試験サブシステム122は、(例えば、1つ又複数の眼追跡センサを介して)右眼404aの偏差計測を判定することができる。いくつかの実施形態では、試験サブシステム122は、古いもの(例えば、右眼404aの以前の偏差計測)と新しい偏差計測を比較することにより、偏差計測を確認することができる。ユーザーの1つ又は複数の眼の偏差計測を確認することにより、システムは、ユーザーの1つ又は複数の眼との関係における刺激の変更された位置を判定(或いは、選択)するために、このような偏差計測情報を使用することができる。
【0065】
[074] 例えば、試験サブシステム122は、ユーザーの1つ又は複数の眼の運動(例えば、偏差、眼の注視、その他の眼の運動、など)に基づいて刺激の提示用の場所を選択することができる。例えば、右眼404aが偏差計測を有する(例えば、まっすぐな視準線ではない)ことが確認された場合には、右ディスプレイ403aの刺激提示用の変更された位置を判定するために、右眼の偏差計測を使用することができる。試験サブシステム122は、判定された変更済みの位置を選択することができると共に、変更済みの位置において刺激(例えば、刺激402)を提示することができる。別の例として、左眼404bが偏差計測を有することが確認された場合には、左ディスプレイ403bの刺激提示のための変更済みの位置を判定するために、左眼の偏差計測を使用することができる。いくつかのケースにおいて、ユーザーの両方の眼が偏差計測を有する場合には、右及び左ディスプレイ403a、403bのそれぞれごとの刺激の変更済みの位置は、それぞれ、ユーザーのそれぞれの個々の眼の偏差計測に基づいたものであってよい。図4Iにおいて示されるように、右眼404aの偏差計測に基づいて、右眼404aに刺激を提示するための変更済みの位置を判定することができる。従って、刺激402は、左ディスプレイ403b上の中心位置において提示される一方で、刺激402は、(例えば、時点t5において)右ディスプレイ403上の変更済みの位置において提示することができる。
【0066】
[075] その後に、図4Jに関して、右ディスプレイ403a上の変更済みの位置において刺激402を提示し且つ左ディスプレイ403b上には刺激を提示しないことにより、(例えば、時点t6において)刺激402を右眼404aにのみ提示することができる。具体的には、例えば、刺激402は、図4B図4Eに関して記述される上述のステップの1つ又は複数において計測された偏差と同一の量だけ右に逸脱する。偏差計測が正確である場合には、右眼404aが運動することにならない。偏差計測が正確ではない場合には、右眼404aがわずかに運動することになり、運動の量をウェアラブル装置(例えば、ウェアラブル装置瞳孔トラッカ)によって計測することができると共に、偏差を微細チューニングするために、わずかな運動の計測を使用することができる。一例として、計測及び変更済みの位置は、右眼404aに刺激を提示するために更新された変更済みの位置を判定するように使用することができると共に、更新された変更済みの位置を使用して図4H図4Jに関して記述されるステップの1つ又は複数を反復することができる。これに加えて、又はこの代わりに、ユーザーの1つ又は複数の眼の偏差計測を再判定するために、図4B図4Eのステップの1つ又は複数(例えば、右眼404aの偏差計測の再判定)を反復することもできる。次いで、図4Kに関して、刺激402を右ディスプレイ403a上の変更済みの位置において且つ左ディスプレイ403b上の中心位置において提示することにより、刺激402を(例えば、時点t7において)両方の眼404a及び404bに対して提示することができる。右眼404aの正面の刺激402は、(例えば、上述のステップの1つ又は複数において判定又は確認されるように)偏差計測に従って右に逸脱することから、ユーザーは、もはや二重に見てはいない。この結果、ユーザーの瞳孔距離をより正確に判定することができる(例えば、その理由は、逸脱した眼のための刺激402が、いまや、ユーザーの眼のアライメント/眼の注視とアライメントされるからである)。
【0067】
[076] いくつかの実施形態では、1つ又は複数の視覚試験の際に、試験サブシステム122がユーザーの瞳孔距離(例えば、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性)を判定し、これにより、ウェアラブル装置の1つ又は複数のディスプレイが(例えば、ユーザーの計測された瞳孔距離に基づいて)調節されるようにすることを許容するために、ユーザーの1つ又は複数の眼の注視方向を監視することができる。例えば、ウェアラブル装置は、ユーザーの1つ又は複数の眼の注視方向又はその他の眼に関係する特性を検出するために瞳孔及び視準線トラッカを含むことができる。試験サブシステム122は、第1及び第2眼のユーザーの注視方向が、刺激の提示に関して、これらが提示された際に、互いに一貫性を有すると判定することができる。いくつかの実施形態では、刺激の場所は、それぞれのディスプレイに関して同一の場所にあってよい(例えば、刺激402は、それぞれ、右ディスプレイ403a及び左ディスプレイ403bのそれぞれに関して中心場所に位置する、刺激は、それぞれ、右ディスプレイ403a及び左ディスプレイ403bのそれぞれに関して同一の非中心場所に位置する、など)。いくつかの実施形態では、試験サブシステムは、刺激402のそれぞれの場所を凝視するユーザーの眼のそれぞれに関してユーザーの注視方向を判定するために視覚試験の際にユーザーの1つ又は複数の眼の偏差を計測することができると共に、注視方向が互いに一貫性を有すると更に判定することができる。例えば、いくつかの実施形態では、それぞれの眼の注視方向が、個々の刺激の提示の際に注視方向閾値を互いに(例えば、1度、2度、3度、1ミリメートル、2ミリメートル、3ミリメートル、又はその他の閾値量以内において)充足する場合には、試験サブシステム122は、それぞれの眼の注視方向が互いに一貫性を有すると判定することができる。注視方向が互いに一貫性を有することに基づいて、(i)それぞれのディスプレイ上の刺激の個々の場所、(ii)ディスプレイ(例えば、右ディスプレイ403ba及び左ディスプレイ403b)の間の距離、又は(iii)一貫性判定に基づいてユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性(例えば、ユーザーの瞳孔距離)を判定することができる。
【0068】
[077] 試験サブシステム122は、1つ又は複数の視覚試験提示の際に得られたフィードバック又はその他の情報に基づいて、刺激が(図4C図4Eを参照して上述されるように)第1時点及び第2時点に提示された際に個々に発生するユーザーの眼の注視方向が互いに一貫性を有すると判定することができる。例えば、試験サブシステム122は、1つ又は複数の眼追跡センサを介して、第1時点おける第1眼の第1注視場所及び第2時点における第2眼の第2注視場所を判定することができる。いくつかの実施形態では、第2時点は、第1時点に後続する時点であってよい。試験サブシステム122は、ユーザーの1つの眼のための提示された刺激の場所及び第1注視場所に基づいて第1差を判定することができる。例えば、ユーザーの右眼404aは、右ディスプレイ403a上に提示される刺激の場所の近傍ではあるが正確にはこれではない場所を凝視していてもよく、対応する眼の注視場所と刺激の場所との間には(例えば、ミリメートル、度、又はその他のメトリックを単位とする)差が存在し得る。同様に、試験サブシステム122は、ユーザーの他方の眼(例えば、左眼404b)のための提示された刺激の場所及び第2注視場所に基づいて第2差を判定することができる。試験サブシステム122は、第1差を第2差と比較することができる。例えば、第1差及び第2差が既定の閾値差を充足する(例えば、1ミリメートル、2ミリメートル、3ミリメートル、1度、2度、3度、など以内である)場合には、試験サブシステムは、ユーザーの眼の注視方向が互いに一貫性を有すると判定することができる。一貫性判定(例えば、刺激の提示に関してユーザーの眼の1つ又は複数のものの注視方向が互いに一貫性を有する)に基づいて、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性(例えば、ユーザーの瞳孔距離)を試験サブシステム122によって判定することができると共に、ウェアラブル装置の1つ又は複数のディスプレイ部分の1つ又は複数の位置を瞳孔に関係する特性(例えば、ユーザーの瞳孔距離)に基づいて調節することができる。
【0069】
[078] これに加えて、又はこの代わりに、試験サブシステム122は、ユーザーの眼の注視方向がウェアラブル装置のディスプレイに対して実質的に垂直であると更に判定することができる。例えば、ウェアラブル装置の1つ又は複数の視準線トラッカを使用することにより、試験サブシステムは、注視方向がウェアラブル装置のディスプレイ(例えば、右ディスプレイ403a、左ディスプレイ403b、など)に対して実質的に垂直であると判定することができる。注視方向がウェアラブル装置のディスプレイに対して実質的に垂直であることに基づいて、試験サブシステム122は、ウェアラブル装置の1つ又は複数のディスプレイのより正確な調節を提供し得るユーザーのより正確な瞳孔距離を判定することができる。
【0070】
[079] いくつかの実施形態では、ビジョニングサブシステム124は、(i)ユーザー眼の注視方向、(ii)提示される刺激の場所、又は(iii)その他の情報を予測モデルに供給することができる。予測モデルは、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性(例えば、ユーザーの瞳孔距離又はユーザーのその他の瞳孔特性)を含む出力を生成することができる。ユーザーの瞳孔に関係する特性に基づいて、ウェアラブル装置は、ウェアラブル装置のディスプレイ部分の1つ又は複数の位置を調節することができる。この結果、例えば、ウェアラブル装置は、眼精疲労、頭痛、かすみ目、乱視、或いは、ユーザーにとって適切ではないディスプレイの位置決め又は形状に関係するものなどのその他の眼に関係する課題を軽減することにより、ユーザー経験を自動的に改善することができる。
【0071】
[080] いくつかの実施形態では、構成サブシステム112は、予測モデル、(例えば、ユーザーの検出された視覚欠陥を通知する)視覚欠陥情報、フィードバック情報(例えば、ユーザーに表示された刺激に関係するフィードバック又はその他のフィードバック)、又はその他の情報を1つ又は複数のリモートデータベースにおいて(例えば、クラウド内において)保存することができる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の予測モデルをトレーニングするために、複数のユーザー(例えば、2人以上のユーザー、10人以上のユーザー、100人以上のユーザー、1000人以上のユーザー、百万人以上のユーザー、又はその他の数のユーザー)に関連するフィードバック情報、視覚欠陥情報、又はその他の情報を使用することができる。1つのユースケースにおいては、トレーニングされる予測モデルがニューラルネットワーク又はその他の機械学習モデルである場合には、モデルマネージャサブシステム114は、機械学習モデルが視覚欠陥情報又はその他の情報を予測するようにするために、機械学習モデルへの入力として、(i)(例えば、刺激の組、並びに、強度レベル、刺激が表示される場所、などのその関連する特性、などを通知する)刺激情報と、(ii)(例えば、刺激の組に関係するフィードバックを通知する)フィードバック情報と、を提供することができる。モデルマネージャサブシステム114は、機械学習モデルに対して基準情報(例えば、視覚欠陥情報)を提供することができる。機械学習モデルは、基準情報に照らしてその予測された出力(例えば、予測された視覚欠陥情報、など)を評価することができると共に、その予測された出力のその評価に基づいていその構成(例えば、重み、バイアス、又はその他のパラメータ)を更新することができる。上述の動作は、(例えば、機械学習モデルをトレーニングし、これにより、機械学習モデルがその構成を更に更新することを可能にするために、入力及び基準フィードバックとしてこのような情報を提供することによって)機械学習モデルを更にトレーニングするために、(例えば、その他のユーザーに表示される)更なる刺激情報、更なるフィードバック情報(例えば、その他のユーザーに表示された刺激に関係するこれらのユーザーのフィードバック)、及び更なる基準情報によって実行することができる。
【0072】
[081] 別のユースケースにおいては、機械学習モデルがニューラルネットワークである場合には、ニューラルネットワークの予測と基準情報との間の差を折衷させるために、接続重みを調節することができる。更なるユースケースにおいては、ニューラルネットワークの1つ又は複数のニューロン(或いは、ノード)は、その個々の誤りが更新プロセスを促進するために自身にニューラルネットワークを通じて後ろ向きに送信されること(例えば、誤りの逆伝播)を必要し得る。接続重みに対する更新は、例えば、フォワードパスが完了した後に後ろ向きに伝播される誤り大きさを反映し得る。
【0073】
[082] いくつかの実施形態では、1つ又は複数の予測モデルをユーザー又は装置のタイプ(例えば、特定のブランドの装置、特定のブランド及びモデルの装置、特定の特徴の組を有する装置、など)のためにトレーニング又は構成することができると共にユーザー又は装置タイプに関連して保存することができる。一例として、ユーザー又は装置タイプに関連する予測モデルのインスタンスは、ローカルに(例えば、ユーザーのウェアラブル装置又はその他のユーザー装置において)又はリモートで(例えば、クラウド内において)保存することができると共に、予測モデルのこのようなインスタンスは、ユーザーがユーザー装置の任意のもの又はクラウドに跨って予測モデルの最新の構成に対するアクセスを有することを許容するために、1つ又は複数のユーザー装置及びクラウドに跨って自動的又は手動的に同期させることができる。1つのユースケースにおいては、第1ユーザーがウェアラブル装置を使用することを検出した際に(例えば、第1ユーザーがユーザーのアカウントにログインした又は1つ又は複数のその他の技法を介して識別された際に)、構成サブシステム112は、ウェアラブル装置が第1ユーザーに関連する予測モデルのローカル複写に対するアクセスを有することを許容するために、ウェアラブル装置に第1ユーザーに関連する予測モデルの最新のインスタンスを送信するように、ウェアラブル装置と通信することができる。別のユースケースにおいては、第2ユーザーが後から同一のウェアラブル装置を使用することが検出された場合に、構成サブシステム112は、ウェアラブル装置が第2ユーザーに関連する予測モデルのローカル複写に対するアクセスを有することを許容するために、ウェアラブル装置に第2ユーザーに関連する予測モデルの最新のインスタンスを送信するように、ウェアラブル装置と通信することができる。
【0074】
[083] 図5は、以上に詳述されるシステムの様々な特徴及び機能を可能にする方法の処理動作の例示用のフローチャートである。以下において提示されるそれぞれの方法の処理動作は、限定ではなく例示を目的とする。いくつかの実施形態では、例えば、方法は、記述されていない1つ又は複数の更なる動作を伴って又は記述される動作の1つ又は複数を伴うことなしに、実現することができる。これに加えて、方法の処理動作が示される(後述される)順序は、限定を意図したものではない。
【0075】
[084] いくつかの実施形態では、方法は、1つ又は複数の処理装置(例えば、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、状態機械、又は情報を電子的に処理するためのその他のメカニズム)内において実装することができる。処理装置は、電子的ストレージ媒体において電子的に保存された命令に応答して方法の動作の一部又は全部を実行する1つ又は複数の装置を含むことができる。処理装置は、方法の動作の1つ又は複数のものの実行のために特別に設計されるハードウェア、ファームウェア、又はソフトウェアを通じて構成された1つ又は複数の装置を含むことができる。
【0076】
[085] 図5は、1つ又は複数の実施形態による瞳孔距離検出及びこれに基づいたスペクタクル補正/調節を促進する方法500のフローチャートを示す。
【0077】
[086] 動作502において、第1刺激が、頭に取り付けられた装置の第1ディスプレイの場所において第1時点に提示されるようにすることができる。例えば、刺激が、頭に取り付けられた装置の第1ディスプレイの場所において第1時点に第1眼のために提示されるようにすることにより、ユーザーの第1眼が、頭に取り付けられた装置の第1ディスプレイ上の場所を凝視するようにすることができる。いくつかの実施形態では、刺激は、ユーザーに対して表示される光刺激、テキスト、又は画像を含むことができる。いくつかの実施形態では、場所は、ディスプレイに関して中心場所(例えば、中心、中間、又はその他の中心場所)であってよい。その他の実施形態では、場所は、ディスプレイに関して中心場所でなくてもよい(例えば、非中心である)。動作502は、1つ又は複数の実施形態による試験サブシステム122と同一の又はこれに類似したサブシステムによって実行することができる。
【0078】
[087] 動作504において、第2刺激が、頭に取り付けられた装置の第2ディスプレイの場所において第2時点に提示されるようにすることができる。例えば、刺激は、第1時点に後続する第2時点に頭に取り付けられた装置の第2ディスプレイ上の場所においてユーザーの第2眼のために提示されるようにすることができる。いくつかの実施形態では、刺激は、ユーザーに対して表示される光刺激、テキスト、又は画像を含むことができる。いくつかの実施形態では、場所は、ディスプレイに関して中心場所(例えば、中心、中間、又はその他の中心場所)であってよい。その他の実施形態では、場所は、ディスプレイに関して中心場所でなくてもよい(例えば、非中心である)。動作504は、1つ又は複数の実施形態によれば、試験サブシステム122と同一の又はこれに類似したサブシステムによって実行することができる。
【0079】
[088] 動作506において、ユーザーの眼の運動が閾値運動量を超過しているかどうかを判定することができる。例えば、第2時点における刺激提示に関連して個々の第1又は第2ディスプレイ上の場所を凝視するための第1又は第2眼(例えば、ユーザーの眼)の運動が閾値運動量を超過しているかどうかの判定を実行することができる。いくつかの実施形態では、第2時点における刺激提示に関連して個々の第1又は第2ディスプレイ上の場所を凝視するための第1又は第2眼の運動が閾値運動量を超過していることを判定することができる。動作506は、試験サブシステム122と同一の又はこれに類似したサブシステムによって実行することができる。
【0080】
[089] 動作508において、ユーザープロファイルを生成することができる。例えば、ユーザープロファイルは、ユーザーの眼の運動に基づいたユーザーの瞳孔距離を有することができる。例えば、第1又は第2眼の運動が閾値運動量を超過しているという判定に応答して、ユーザーに関連する瞳孔距離を有するユーザープロファイルが生成されてもよく、瞳孔距離は、第1及び第2眼の運動に基づいて判定されており、第1及び第2眼の瞳孔の間の距離を規定する。動作508は、試験サブシステム122と同一の又はこれに類似したものサブシステムによって実行することができる。
【0081】
[090] いくつかの実施形態では、図1Aに示す様々なコンピュータ及びサブシステムは、本明細書に記述する機能を実行するようにプログラミングされた1つ又は複数の演算装置を含むことができる。演算装置は、1つ又は複数の電子的ストレージ(例えば、1つ又は複数のトレーニングデータベース134、1つ又は複数のモデルデータベース136、などを含み得る1つ又は複数の予測データベース132、或いは、その他の電子的ストレージ)、1つ又は複数のコンピュータプログラム命令によってプログラミングされた1つ又は複数の物理的プロセッサ、又はその他のコンポーネントを含むことができる。演算装置は、有線又は無線技法(例えば、Ethernet、光ファイバ、同軸ケーブル、WiFi、Bluetooth、近距離通信、又はその他の技法)を介してネットワーク(例えば、ネットワーク150)又はその他の演算プラットフォームとの間の情報の交換を可能にするための通信ライン又はポートを含むことができる。演算装置は、協働する複数のハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアコンポーネントを含むことができる。例えば、演算装置は、演算装置として協働する演算プラットフォームのクラウドによって実装することができる。
【0082】
[091] 電子的ストレージは、情報を電子的に保存する非一時的ストレージ媒体を含むことができる。電子的ストレージの電子的ストレージ媒体は、(i)サーバー又はクライアント装置と共に一体的に提供される(例えば、実質的に非着脱自在の)システムストレージ、或いは、(ii)例えば、ポート(例えば、USBポート、ファイアワイヤポート、など)又は装置(例えば、ディスクドライブ、など)を介してサーバー又はクライアント装置に着脱自在に接続可能である着脱自在のストレージの一方又は両方を含むことができる。電子的ストレージは、光学的に判読可能なストレージ媒体(例えば、光ディスク、など)、磁気的に判読可能なストレージ媒体(例えば、磁気テープ、磁気ハードドライブ、フロッピードライブ、など)、電荷に基づいたストレージ媒体(例えば、EEPROM、RAM、など)、ソリッドステートストレージ媒体(例えば、フラッシュドライブ、など)、又はその他の電子的に判読可能なストレージ媒体の1つ又は複数を含むことができる。電子的ストレージは、1つ又は複数の仮想的ストレージリソース(例えば、クラウドストレージ、仮想プライベートネットワーク、又はその他の仮想ストレージリソース)を含むことができる。電子的ストレージは、ソフトウェアアルゴリズム、プロセッサによって判定された情報、サーバーから得られた情報、クライアント装置から得られた情報、又は本明細書に記述する機能を可能にするその他の情報を保存することができる。
【0083】
[092] プロセッサは、演算装置内において情報処理能力を提供するようにプログラミングすることができる。従って、プロセッサは、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、状態機械、情報を電子的に処理するためのその他のメカニズムの1つ又は複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、複数の処理ユニットを含むことができる。これらの処理ユニットは、物理的に同一の装置内において配置されてもよく、或いは、プロセッサは、協働状態の複数の装置の処理機能を表すこともできる。プロセッサは、サブシステム112~124又はその他のサブシステムの本明細書に記述する機能を実行するためにコンピュータプログラム命令を実行するようにプログラミングすることができる。プロセッサは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェア、又はファームウェアのなんらかの組合せ、或いは、プロセッサにおいて処理能力を構成するためのその他のメカニズムによってコンピュータプログラム命令を実行するようにプログラミングすることができる。
【0084】
[093] 本明細書に記述される様々なサブシステム112~124によって提供される機能の説明は、例示を目的としており、サブシステム112~124の任意のものは、記述されるものを上回る又は下回る機能を提供し得ることから、限定となることを意図しないことを理解されたい。例えば、サブシステム112~124の1つ又は複数は、除去されてもよく、その機能の一部分又はすべては、サブシステム112~124のその他のものによって提供されてもよい。別の例として、本明細書においてサブシステム112~124の1つに帰される機能の一部分又はすべてを実行するために、更なるサブシステムをプログラミングすることができる。
【0085】
[094] 以上、現時点に最も実際的又は好ましい実施形態であるとみなされるものに基づいて、本発明について例示を目的として詳述したが、このような詳細は、これを目的したものであるに過ぎず、本発明は、開示される実施形態に限定されるものではなく、むしろ、添付の請求項の範囲に含まれる変更及び均等な構成をカバーすることが意図されることを理解されたい。例えば、本発明は、可能な程度において、任意の実施形態の1つ又は複数の特徴が任意のその他の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせられ得ることを想定することを理解されたい。
【0086】
[095] 本技法については、以下の列挙される実施形態を参照して更に十分に理解することができよう。
【0087】
A1.第1ディスプレイの場所において、第1時点に第1刺激が提示されるようにすることと、第2ディスプレイの場所において、第2時点に第2刺激が提示されるようにすることと、ユーザーの眼の運動が第1又は第2刺激の提示に応答して閾値運動量を超過したかどうかを判定することと、判定及び眼の運動に基づいて、ユーザーに関連する1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を有するユーザープロファイルを生成することと、を有する方法。
【0088】
A2.実施例A1の方法であって、ユーザーの第1眼が、ユーザー装置上の第1刺激の提示に基づいて第1ディスプレイ上の第1刺激の場所を凝視するようにすることと、ユーザーの第2眼が、ユーザー装置上の第2刺激の提示に基づいて第2刺激の場所を凝視するようにすることと、1つ又は複数の眼追跡センサを介して、第2時点における刺激提示に関連して個々の第1又は第2ディスプレイ上の場所を凝視するための第1又は第2眼の運動が閾値運動量を超過しているかどうかを判定することと、第1又は第2眼の運動が運動閾値量を超過しているという判定に応答して、ユーザーに関連する1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を有するユーザープロファイルを生成することと、を更に有する方法。
【0089】
A3.実施形態A1~A2のいずれか1項の方法であって、第1ディスプレイの場所は第1ディスプレイ上の中心場所であり、第2ディスプレイ上の場所は第2ディスプレイ上の中心場所である方法。
【0090】
A4.実施形態A1~A2のいずれか1項の方法であって、ユーザープロファイルを生成することは、第2眼の運動が第2時点における刺激提示に関連して閾値運動量を超過しているという判定に応答して、ユーザープロファイルを生成することを有し、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性は、第2眼の運動に基づいて判定される方法。
【0091】
A5.実施形態A1~A4のいずれか1項の方法であって、調節が、第1及び第2ディスプレイの間の距離を、第1距離からユーザー装置において離隔した第2距離に変化させるように、第1又は第2眼の運動が閾値運動量を超過しているという判定に応答して、ユーザープロファイルの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性に基づいて第1又は第2ディスプレイの1つ又は複数の位置を調節することを更に含む方法。
【0092】
A6.実施形態A5の方法であって、第1又は第2ディスプレイの1つ又は複数の位置を調節することは、ユーザープロファイルの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性に基づいて、第2眼の運動が第2時点における刺激提示に関連して閾値運動量を超過しているという判定に応答して、第1又は第2ディスプレイの1つ又は複数の位置を調節することを含み、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性は、第2眼の運動に基づいて判定される方法。
【0093】
A7.実施形態A5~A6のいずれか1項の方法であって、第1又は第2ディスプレイの1つ又は複数の位置を調節することは、ユーザープロファイルの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性に基づいて第1ディスプレイの位置及び第2ディスプレイの位置を調節することを含み、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性は、第2眼の運動に基づいて判定される方法。
【0094】
A8.実施形態A1~A7のいずれか1項の方法であって、ユーザー装置の第1ディスプレイ上に第1刺激が提示されるように、及びユーザー装置の第2ディスプレイ上に第2刺激が提示されるようにすることと、1つ又は複数の眼追跡センサを介して、第1及び第2刺激の提示に関連して個々に発生する第1及び第2眼の注視方向が互いに一貫性を有するかどうかを判定することと、第1及び第2眼の注視方向が互いに一貫性を有するという判定に応答して、(i)第1ディスプレイ上の第1刺激の場所、(ii)第2ディスプレイ上の第2刺激の場所、及び(iii)第1及び第2ディスプレイの間の距離に基づいて、ユーザーに関連する1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することと、を更に含む方法。
【0095】
A9.実施形態A1~A8のいずれか1項の方法であって、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することは、第1及び第2眼の注視方向が、いずれも、それぞれ、第1及び第2ディスプレイに対して実質的に垂直であると判定することに応答して、(i)第1ディスプレイ上の第1刺激の場所、(ii)第2ディスプレイ上の第2刺激の場所、及び(iii)第1及び第2ディスプレイの間の距離に基づいて、ユーザーに関連する1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することを含む方法。
【0096】
A10.実施形態A1~A9のいずれか1項の方法であって、第1又は第2眼の運動に基づいて第1又は第2刺激の場所を選択することを更に含み、第1及び第2刺激の提示は、第1又は第2刺激の場所の選択に基づく方法。
【0097】
A11.実施形態A1~A10のいずれか1項の方法であって、第1又は第2眼の運動に基づいて第1及び第2刺激の場所を選択することを更に含み、第1及び第2刺激の提示は、第1及び第2刺激の場所の選択に基づく方法。
【0098】
A12.A1~A11のいずれか1項の方法であって、第2時点における刺激提示は、刺激が第1ディスプレイ上に提示されていない状態において発生する方法。
【0099】
A13.実施形態A1~A12のいずれか1項の方法であって、第1時点における刺激提示は、刺激が第2ディスプレイ上に提示されていない状態において発生し、第2時点における刺激提示は、刺激が第1ディスプレイ上に提示されていない状態において発生する方法。
【0100】
A14.実施形態A1~A13のいずれか1項の方法であって、第1時点における刺激提示は、第2ディスプレイの刺激強度が刺激強度閾値を充足していない状態において発生し、第2時点における刺激提示は、第1ディスプレイの刺激強度が刺激強度閾値を充足していない状態において発生する方法。
【0101】
A15.実施形態A1~A14のいずれか1項の方法であって、上述の動作の1つ又は複数は、ユーザー装置によって実行される方法。
【0102】
A16.実施形態A1~A15のいずれか1項の方法であって、ユーザー装置は、ウェアラブル装置を含む方法。
【0103】
A17.実施形態A16の方法であって、ウェアラブル装置は、1つ又は複数の画像(例えば、刺激)を表示するように構成された1つ又は複数のディスプレイ部分を含む方法。
【0104】
A18.実施形態A16~A17のいずれか1項の方法であって、1つ又は複数のディスプレイ部分は、ウェアラブル装置の第1及び第2ディスプレイ部分を含む方法。
【0105】
A19.実施形態A16~A18のいずれか1項の方法であって、ウェアラブル装置は、第1ディスプレイ部分を含む第1モニタと、第2ディスプレイ部分を含む第2モニタと、を含む方法。
【0106】
A20.実施形態A16~A19のいずれか1項の方法であって、1つ又は複数のディスプレイ部分は、ウェアラブル装置の1つ又は複数の透明なディスプレイ上に1つ又は複数の動的ディスプレイ部分を含む方法。
【0107】
A21.実施形態A16~A20のいずれか1項の方法であって、ウェアラブル装置は、ウェアラブルスペクタクル装置を含む方法。
【0108】
A22.実施形態A1~A21のいずれか1項の方法であって、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性は、ユーザーの瞳孔の間の瞳孔距離、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔の1つ又は複数の瞳孔サイズ、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔の1つ又は複数の曲率半径、又はユーザーの1つ又は複数の瞳孔のその他の瞳孔特性を含む方法。
【0109】
B1.第1ディスプレイ上に第1時点にユーザーの第1眼のために刺激が提示されるようにすることと、第2ディスプレイ上に第2時点にユーザーの第2眼のために第2刺激が提示されるようにすることと、第1及び第2眼の注視方向が第1及び第2時点における刺激提示に関して互いに一貫性を含むかどうかを判定することと、一貫性判定及び第1及び第2刺激の場所に基づいてユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することと、を含む方法。
【0110】
B2.実施形態B1の方法であって、ユーザーの第1眼が、第1時点に第1眼のために刺激が提示されることに基づいて、ユーザー装置の第1ディスプレイ上の第1刺激の場所を凝視するようにすることと、ユーザーの第2眼が、第1時点に後続する第2時点に第2眼のために第2刺激が提示されることに基づいて、ユーザー装置の第2ディスプレイ上の第2刺激の場所を凝視するようにすることと、1つ又は複数の眼追跡センサを介して、第1及び第2時点における刺激提示に関連して個々に発生する第1及び第2眼の注視方向が互いに一貫性を含むかどうかを判定することと、第1及び第2眼の注視方向が互いに一貫性を含むという判定に応答して、一貫性判定及び第1及び第2刺激の場所に基づいてユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することと、を更に含む方法。
【0111】
B3.実施形態B1~B2のいずれか1項の方法であって、調節が第1及び第2ディスプレイの間の距離を第1距離からユーザー装置上の離隔した第2距離に変化させるように、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することに応答して、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性に基づいて第1又は第2ディスプレイの1つ又は複数の位置を調節することを更に含む方法。
【0112】
B4.実施形態B2~B3のいずれか1項の方法であって、第1及び第2時点における刺激提示に関連して個々に発生する第1及び第2眼の注視方向が互いに一貫性を含むかどうかを判定することは、1つ又は複数の眼追跡センサを介して、第1時点における第1眼の第1注視場所及び第2時点における第2眼の第2注視場所を判定することと、第1差を判定することであって、第1差は、第1眼のために提示された刺激の場所及び第1注視場所に基づく、ことと、第2差を判定することであって、第2差は、第2眼のために提示された刺激の場所及び第2注視場所に基づく、ことと、第1差を第2差と比較することと、第1差及び第2差が既定の閾値差を充足することに応答して、第1及び第2眼の注視方向が互い間に一貫性を含むと判定することと、を更に含む方法。
【0113】
B5.実施形態B1~B4のいずれか1項の方法であって、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することは、第1ディスプレイ上の第1刺激の場所及び第2ディスプレイ上の第2刺激の場所に更に基づく方法。
【0114】
B6.実施形態B1~B5のいずれか1項の方法であって、第2時点における刺激提示は、刺激が第1ディスプレイ上に提示されていない状態において発生する方法。
【0115】
B7.実施形態B1~B5のいずれか1項の方法であって、第1時点における刺激提示は、刺激が第2ディスプレイ上に提示されていない状態において発生し、第2時点における刺激提示は、刺激が第1ディスプレイ上に提示されていない状態において発生する方法。
【0116】
B8.実施形態B1~B7のいずれか1項の方法であって、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔に関係する特性を判定することは、(i)場所と第1及び第2ディスプレイのそれぞれのエッジとの間の個々の距離及び(ii)第1及び第2ディスプレイの間の第1距離に更に基づく方法。
【0117】
B9.実施形態B1~B8のいずれか1項の方法であって、上述の動作の1つ又は複数は、ユーザー装置によって実行される方法。
【0118】
B10.実施形態B9の方法であって、ユーザー装置はウェアラブル装置を含む方法。
【0119】
B11.実施形態B10の方法であって、ウェアラブル装置は、1つ又は複数の画像(例えば、刺激)を表示するように構成された1つ又は複数のディスプレイ部分を含む方法。
【0120】
B12.実施形態B10~B11のいずれか1項の方法であって、1つ又は複数のディスプレイ部分は、ウェアラブル装置の第1及び第2ディスプレイ部分を含む方法。
【0121】
B13.実施形態B10~B12のいずれか1項の方法であって、ウェアラブル装置は、第1ディスプレイ部分を含む第1モニタと、第2ディスプレイ部分を含む第2モニタと、を含む方法。
【0122】
B14.実施形態B10~B13のいずれか1項の方法であって、1つ又は複数のディスプレイ部分は、ウェアラブル装置の1つ又は複数の透明なディスプレイ上の1つ又は複数の動的なディスプレイ部分を含む方法。
【0123】
B15.実施形態B10~B14のいずれか1項の方法であって、ウェアラブル装置は、ウェアラブルスペクタクル装置を含む方法。
【0124】
B16.実施形態B1~B15のいずれか1項の方法であって、1つ又は複数の瞳孔に関係する特性は、ユーザーの瞳孔の間の瞳孔距離、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔の1つ又は複数の瞳孔サイズ、ユーザーの1つ又は複数の瞳孔の1つ又は複数の曲率半径、又はユーザーの1つ又は複数の瞳孔のその他の瞳孔特性を含む方法。
【0125】
C1.データ処理装置によって実行された際にデータ処理装置が実施形態A1~A22又はB1~B16のいずれか1項のものを含む動作を実行するようにする命令を保存する、有体の非一時的機械可読媒体。
【0126】
C2.1つ又は複数のプロセッサと、プロセッサによって実行された際にプロセッサが実施形態A1~A22又はB1~B16のいずれか1項のものを含む動作を実現するようにする命令を保存するメモリと、を含むシステム。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図4K
図5
【国際調査報告】