(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】交差点面の生成方法、装置、機器及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 17/05 20110101AFI20241126BHJP
【FI】
G06T17/05
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532544
(86)(22)【出願日】2023-07-04
(85)【翻訳文提出日】2024-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2023105644
(87)【国際公開番号】W WO2024037236
(87)【国際公開日】2024-02-22
(31)【優先権主張番号】202210998820.9
(32)【優先日】2022-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】肖 童星
【テーマコード(参考)】
5B050
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050BA17
5B050EA07
5B050FA05
(57)【要約】
交差点面の生成方法であって、道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するステップであって、複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含むステップ(202)と、複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、複合ノード交差点の道路面を取得するステップ(204)と、少なくとも2つの単一ノード交差点内の各単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップ(206)と、各単一ノード交差点の交差点面に基づいて、複合ノード交差点の包囲面を生成するステップ(208)と、包囲面を道路面に統合して、複合ノード交差点の交差点面を得るステップ(210)と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ機器が実行する、交差点面の生成方法であって、
道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するステップであって、前記複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む、ステップと、
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するステップと、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するステップと、
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップと、を含む、交差点面の生成方法。
【請求項2】
前記複合ノード交差点を決定するステップは、
各単一ノード交差点の道路ネットワークデータを取得するステップと、
少なくとも2つの単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータに同じ複合ノード交差点マークが含まれている場合、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点によって前記複合ノード交差点を形成すると決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の交差点面の生成方法。
【請求項3】
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するステップは、
前記複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータを取得するステップと、
前記道路ネットワークデータに基づいて、各前記単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定して、前記複合ノード交差点に含まれる複数の道路を得るステップと、
各道路に対して、対応する道路情報を取得するステップであって、前記道路情報は道路等級、車線数、車線幅の少なくとも1つを含むステップと、
前記道路情報に基づいて、各前記道路に対応する道路幅を決定し、それぞれの道路幅に従って各前記道路を拡幅して、前記道路の道路面を得るステップと、
各前記道路の道路面に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を得るステップと、を含む、
請求項1又は2に記載の交差点面の生成方法。
【請求項4】
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップは、
各単一ノード交差点に対して、前記単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定するステップと、
拘束条件及び目標関数を取得するステップであって、前記目標関数は、前記単一ノード交差点の交差点面の領域サイズの求解目標を示し、前記拘束条件は、前記領域サイズの制限条件を示し、前記拘束条件は、前記少なくとも2つの道路のうちの各隣接する2つの前記道路のオフセット変数間の拘束関係を含み、前記目標関数は、少なくとも2つの前記オフセット変数を含み、各前記オフセット変数は、前記単一ノード交差点から対応する道路の接線までの距離状況を示す、ステップと、
前記少なくとも2つの道路内の各前記道路の道路面の幅及び前記拘束条件に基づいて前記目標関数を解いて、前記道路のオフセット距離を得るステップと、
前記道路の道路面の幅と前記道路のオフセット距離に基づいて、前記単一ノード交差点の交差点面を生成するステップと、を含む、
請求項1~3のいずれか一項に記載の交差点面の生成方法。
【請求項5】
前記拘束条件を取得するステップは、
各隣接する2つの前記道路の道路面の幅及び対応する道路のオフセット変数に基づいて、前記各隣接する2つの道路の間の夾角情報を決定するステップであって、前記夾角情報は、隣接する2つの前記道路のそれぞれに対応する接線間の交差状況を示す、ステップと、
前記各隣接する2つの道路の間の夾角情報に基づいて拘束条件を構築するステップと、を含む、
請求項1~4のいずれか一項に記載の交差点面の生成方法。
【請求項6】
各前記道路の道路面は、いずれも道路面の左側の辺の線と道路面の右側の辺の線を含み、前記各隣接する2つの道路の間の夾角情報に基づいて拘束条件を構築するステップは、
第1道路と第2道路との夾角を取得するステップであって、前記第1道路と前記第2道路は、前記少なくとも2つの道路のうちの隣接する道路である、ステップと、
前記第1道路と前記第1道路の道路面の右側の辺の線との間の第1夾角、前記第2道路と前記第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第2夾角、及び前記第1道路の道路面の右側の辺の線と前記第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第3夾角を取得するステップと、
前記第1道路と第2道路との間の夾角、前記第1夾角、前記第2夾角、及び前記第3夾角に基づいて拘束条件を構築するステップと、を含む、
請求項5に記載の交差点面の生成方法。
【請求項7】
前記各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するステップと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に含まれる形状点に基づいて、第1形状点集合を得るステップと、
前記第1形状点集合に基づいて、前記第1形状点集合内のすべての形状点を囲む最小の凸多角形を計算して、前記複合ノード交差点の包囲面を得るステップと、を含む、
請求項1~6のいずれか一項に記載の交差点面の生成方法。
【請求項8】
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップは、
前記複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線を決定するステップと、
前記複合ノード交差点の包囲面の境界線と前記道路面の辺の線との交点を決定して、前記包囲面のトリム点によって形成されるトリム点集合を得るステップと、
前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定するステップと、
前記包囲面上の前記各隣接する2つの前記トリム点間で平滑化処理を行い、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップと、を含む、
請求項1~7のいずれか一項に記載の交差点面の生成方法。
【請求項9】
前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定するステップは、
前記包囲面の形状点によって形成される第2形状点集合を決定するステップであって、前記形状点には前後順序がある、ステップと、
前記トリム点集合内の各トリム点に対して、前記第2形状点集合内の前記トリム点の左隣形状点と右隣形状点を算出するステップと、
前記トリム点集合内の各トリム点に対して、対応する目標形状点の前後順序に従って順序付け、順序付けた結果に基づいて前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定するステップであって、前記目標形状点は、左隣形状点又は右隣形状点である、ステップと、を含む、
請求項8に記載の交差点面の生成方法。
【請求項10】
前記包囲面上の前記各隣接する2つの前記トリム点間で平滑化処理を行うステップは、
隣接する2つの前記トリム点が前記包囲面の同じ道路の道路面の辺の線上に位置する場合、前記隣接する2つの前記トリム点を直線で結ぶステップと、
隣接する2つの前記トリム点が前記包囲面の異なる道路の道路面の辺の線上に位置する場合、前記隣接する2つの前記トリム点を平滑曲線で結ぶステップと、を含む、
請求項8に記載の交差点面の生成方法。
【請求項11】
前記平滑曲線はベジェ曲線であり、前記隣接する2つの前記トリム点間のベジェ曲線を生成するステップは、
前記隣接する2つの前記トリム点を、それぞれ前記トリム点が所在する道路面の辺の線に沿って、前記道路面の辺の線が接続されている前記単一ノード交差点の方向に延長して、2つの制御点を得るステップと、
前記隣接する2つの前記トリム点と前記2つの制御点に基づいて、前記ベジェ曲線を生成するステップと、を含む、
請求項10に記載の交差点面の生成方法。
【請求項12】
交差点面の生成装置であって、
道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するように構成される決定モジュールであって、前記複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む、決定モジュールと、
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するように構成される道路面生成モジュールと、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するように構成される単一ノード交差点面生成モジュールと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するように構成される包囲面生成モジュールと、
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るように構成される統合モジュールと、を備える、交差点面の生成装置。
【請求項13】
前記道路面生成モジュールはさらに、前記複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータを取得し、前記道路ネットワークデータに基づいて、各前記単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定して、前記複合ノード交差点に含まれる複数の道路を得、各道路に対して、道路等級、車線数、車線幅の少なくとも1つを含む、対応する道路情報を取得し、前記道路情報に基づいて、各前記道路に対応する道路幅を決定し、それぞれの道路幅に従って各前記道路を拡幅して、前記道路の道路面を得、各前記道路の道路面に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を得るように構成される、
請求項12に記載の交差点面の生成装置。
【請求項14】
前記包囲面生成モジュールはさらに、各前記単一ノード交差点の交差点面に含まれる形状点に基づいて、第1形状点集合を得、前記第1形状点集合に基づいて、前記第1形状点集合内のすべての形状点を囲む最小の凸多角形を計算して、前記複合ノード交差点の包囲面を得るように構成される、
請求項12又は13に記載の交差点面の生成装置。
【請求項15】
前記統合モジュールはさらに、前記複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線を決定し、前記複合ノード交差点の包囲面の境界線と前記道路面の辺の線との交点を決定して、前記包囲面のトリム点によって形成されるトリム点集合を得、前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定し、前記包囲面上の前記各隣接する2つの前記トリム点間で平滑化処理を行い、前記複合ノード交差点の交差点面を得るように構成される、
請求項12~14のいずれか一項に記載の交差点面の生成装置。
【請求項16】
前記統合モジュールはさらに、前記包囲面の形状点によって形成される第2形状点集合を決定するステップであって、前記形状点には前後順序がある、ステップと、前記トリム点集合内の各トリム点に対して、前記第2形状点集合内の前記トリム点の左隣形状点と右隣形状点を算出するステップと、前記トリム点集合内の各トリム点に対して、対応する目標形状点の前後順序に従って順序付け、順序付けた結果に基づいて前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定するステップであって、前記目標形状点は、左隣形状点又は右隣形状点である、ステップと、を実行するように構成される、
請求項15に記載の交差点面の生成装置。
【請求項17】
前記統合モジュールはさらに、隣接する2つの前記トリム点が前記包囲面の同じ道路の道路面の辺の線上に位置する場合、前記隣接する2つの前記トリム点を直線で結び、隣接する2つの前記トリム点が前記包囲面の異なる道路の道路面の辺の線上に位置する場合、前記隣接する2つの前記トリム点を平滑曲線で結ぶように構成される、
請求項15に記載の交差点面の生成装置。
【請求項18】
コンピュータ可読記憶命令が記憶されたメモリと、前記コンピュータ可読記憶命令を実行するときに、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法のステップを実現するプロセッサと、を備える、コンピュータ機器。
【請求項19】
プロセッサによって実行されるときに、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法のステップを実現するコンピュータ可読記憶命令が記憶された、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
プロセッサによって実行されるときに、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法のステップを実現するコンピュータ可読記憶命令が記憶された、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、2022年08月19日に中国特許局に提出された、出願番号が202210998820.9であり、発明の名称が「交差点面の生成方法、装置、機器、記憶媒体及びプログラム製品」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てが引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、インターネットの技術分野に関し、特に、交差点面の生成方法、装置、コンピュータ機器、記憶媒体及びコンピュータプログラム製品に関するものである。
【背景技術】
【0003】
コンピュータ技術やインターネット技術の急速な発展に伴い、車線レベルの高精度地図、一般地図、都市道路モデルなど、都市道路状況をシミュレートするための仮想地図製品が次々と登場し、人々の日常生活に利便性をもたらしている。
【0004】
場合によっては、オリジナルの道路ネットワークデータを使用して道路要素を生成する必要があり、特に、一部の地域において、高精度地図データが不足している場合、一般地図に基づいて一部の道路要素を生成する必要があり、高精度地図データがない地域でも高精度地図に近い効果を得ることができる。高精度地図データが不足している地域では、交差点面は仮想地図を生成するために必要な道路要素の一つである。
【0005】
現在、複合ノード交差点の交差点面を生成するためには、道路の形態データと道路トポロジーデータだけではなく、経路指示情報も必要である。しかしながら、経路指示情報は収集コストが高く、一定の時効性を有し、カバー範囲も限られている。つまり、関連技術は、多くのオリジナルデータに依存する必要があるだけでなく、ロバスト性が低く、コストが高いため、複合ノード交差点の交差点面を広い範囲で自動生成することが困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様では、本願は、交差点面の生成方法を提供する。前記方法は、
道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するステップであって、前記複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む、ステップと、
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するステップと、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するステップと、
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップと、を含む。
【0007】
第2態様では、本願は、交差点面の生成装置をさらに提供する。前記装置は、
道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するように構成される決定モジュールであって、前記複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む、決定モジュールと、
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するように構成される道路面生成モジュールと、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するように構成される単一ノード交差点面生成モジュールと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するように構成される包囲面生成モジュールと、
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るように構成される統合モジュールと、を備える。
【0008】
第3態様では、本願は、コンピュータ機器をさらに提供する。前記コンピュータ機器は、メモリとプロセッサとを備え、前記メモリにはコンピュータ可読記憶命令が記憶され、前記プロセッサは、前記コンピュータ可読記憶命令を実行するときに、以下のステップ、即ち、
道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するステップであって、前記複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む、ステップと、
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するステップと、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するステップと、
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップと、を実現する。
【0009】
第4態様では、本願は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ可読記憶命令が記憶され、前記コンピュータ可読記憶命令は、プロセッサによって実行されるときに、以下のステップ、即ち、
道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するステップであって、前記複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む、ステップと、
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するステップと、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するステップと、
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップと、を実現する。
【0010】
第5態様では、本願は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記憶命令を含み、前記コンピュータ可読記憶命令は、プロセッサによって実行されるときに、以下のステップ、即ち、
道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するステップであって、前記複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む、ステップと、
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するステップと、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するステップと、
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップと、を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施例における交差点面の生成方法の適用環境図である。
【
図2】一実施例における交差点面の生成方法のフローチャートである。
【
図3】一実施例における単一ノード交差点の模式図である。
【
図4】一実施例における複合ノード交差点の模式図である。
【
図5】一実施例における複合ノード交差点の道路面の例示的な効果図である。
【
図6】一実施例における各単一ノードそれぞれの交差点面の模式図である。
【
図7】一実施例における複合ノード交差点の包囲面の模式図である。
【
図8】別の実施例における複合ノード交差点の包囲面の模式図である。
【
図9】更に別の実施例における複合ノード交差点の包囲面の模式図である。
【
図10】一実施例における包囲面と道路面の例示的な効果図である。
【
図11】一実施例における包囲面上のトリム点の模式図である。
【
図12】一実施例における不規則形状の複合ノード交差点の交差点面の模式図である。
【
図13】一実施例における包囲面上のトリム点に対して改めて順序付けるフローチャートである。
【
図14】一実施例におけるトリム点を平滑に接続する効果を示す模式図である。
【
図15】一実施例におけるベジェ曲線の平滑化接続を示す模式図である。
【
図16】一実施例において生成される複合ノード交差点の交差点面の模式図である。
【
図17】一実施例における単一ノード交差点の道路面の模式図である。
【
図18】一実施例における道路の接線を交差する模式図である。
【
図19】一実施例における接線同士で交差せず、又は接線端点で交差する例を示す模式図である。
【
図20】特定の実施例における包囲面を生成するフローチャートである。
【
図21】一実施例における交差点面の生成装置の構成を示す模式図である。
【
図22】一実施例におけるコンピュータ機器の内部構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願の実施例の技術的解決策をより明確に説明するために、上記で、実施例の説明で使用される図面について簡単に紹介した。明らかに、上記の図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労力を払わなくても、これらの図面に基づいて他の関連図面を得ることもできる。
【0013】
本願の目的、技術的解決策及び利点をより明確に説明するために、以下では、図面を参照しながら、本願を詳細に説明する。理解すべきこととして、本明細書に記載の具体的な実施例は、本願を説明するためにのみ使用され、本願を限定するものではない。
【0014】
本願の実施例によって提供される交差点面の生成方法は、高精度仮想地図、通常精度地図、都市道路モデルなどの様々な仮想地図製品に適用することができ、複数の交差点を含む道路領域を視覚的に示すために使用することができる。前記交差点面の生成方法は、オリジナル地図データをコンパイルするプロセス、即ち、上と下を繋ぐものとして、オリジナル地図データを加工、処理して、よりコンパクトで、より使いやすいファイルやデータを生成するプロセスとして理解することができる。コンパイルによって得られたデータは、上位層(地図ナビゲーション、測位技術、地図レンダリングなど)への呼び出しに利用できる。例示的に、生成された複合ノード交差点の交差点面データは、ナビゲーションエンジンに交差点でのベース地図データを提供し、ナビゲーションインターフェースの視覚的効果を高めることができ、また、自動運転時に交差点で意思決定する場合、又は電子地図を使用して走行意思決定時の運転者などの対象にデータサポートを提供し、車両走行の交差点範囲外への逸脱を防止し、交差点での事故を低減することにより、事故発生確率を低減し、自動運転の安全性を向上させることができる。
【0015】
本願によって提供される交差点面の生成方法では、電子地図上の道路ネットワークデータによって、単一ノード交差点の交差点面、及び複合ノード交差点の道路面、交差点面を生成することができる。いくつかの例では、インテリジェント交通システムを利用して、交差点面の位置情報、輪郭などに基づいて運転者などの運転対象にインテリジェントナビゲーションルートサービスを提供することもできる。又は、端末機器は、コンピュータビジョン技術などを利用して、ナビゲーションアプリケーションページや地図ページにおいて、交差点面に対応する高精度の三次元画像をよりリアル且つ鮮明に表示することもできる。
【0016】
現在、車線レベルのナビゲーションでは、主に高精度地図データ(精度はデシメートルレベル又はセンチメートルレベル)を使用しているが、高精度地図のカバーエリアは限られており、例えば、都市によっては、環状5号線外の地域にしか高精度地図データがなく、環状5号線内の地域には高精度地図データがない場合がある。高精度地図データのない地域で高精度地図のような効果を得るためには、アルゴリズムで標準精度地図(通常のナビゲーション地図、精度は10mレベル)に基づいて道路要素を生成する必要があり、複合ノードの交差点面データを道路要素の一つとして、オリジナルの道路ネットワークデータによって生成する必要がある。
【0017】
関連技術において、複合ノードの交差点面を生成する方法は、多くのオリジナルデータに依存するという主な欠点があり、道路の形態と道路トポロジーデータの他に、経路指示情報(左折、右折、直進など)も必要である。しかしながら、経路指示情報は収集コストが高く、一定の時効性を有し、カバー範囲も限られており、一部の交差点では対応する経路指示情報を取得することさえできない。そのため、関連技術はロバスト性に乏しく、即ち、干渉に対する性能に乏しい。また、一部の特殊なケースでは人間の介入が必要であり、コストが高く、複合ノード交差点の交差点面を広い範囲で自動的に生成することができない。
【0018】
これに基づき、上記技術的課題を解決するために、本願の実施例は、交差点面の生成方法を提供する。少なくとも2つの単一ノード交差点を含む複合ノード交差点について、前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得し、含まれている各単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成し、次に、前記包囲面を前記道路面に統合すると、前記複合ノード交差点の交差点面を得ることができ、少ないオリジナルデータに依存することを前提で、簡単、効率的、高品質に複合ノード交差点の交差点面を生成することができ、複雑な計算ポリシーを導入する必要がなく、極端なケースを回避することができ、ロバスト性が高い。
【0019】
本願の実施例によって提供される交差点面の生成方法は、
図1に示す適用環境に適用することができる。ここで、端末102は、ネットワークを介してサーバ104と通信する。データ記憶システムは、複合ノード交差点に含まれる複数の単一ノード交差点のそれぞれのオリジナル道路ネットワークデータなどのような、サーバ104によって処理されるデータを記憶することができ、道路ネットワークデータは、前記単一ノード交差点に接続される道路、道路等級、道路幅、車線数などの情報を含み、これらの道路ネットワークデータは、複合ノード交差点の交差点面を生成するために使用され得る。データ記憶システムは、サーバ104に統合されてもよく、クラウドや他のサーバに置いてもよい。
【0020】
一実施例では、サーバ104によって、本願の交差点面の生成方法を実施することができ、サーバ104は、複合ノード交差点を決定し、複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含み、複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、複合ノード交差点の道路面を取得し、少なくとも2つの単一ノード交差点内の各単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定する。その後、サーバ104は、各単一ノード交差点の交差点面に基づいて、複合ノード交差点の包囲面を生成し、包囲面を道路面に統合して、複合ノード交差点の交差点面を得る。いくつかの実施例では、端末102は、サーバ104によって生成された複合ノード交差点の交差点面(交差点面の境界線は、点列、即ち一連の点座標に対応する)を呼び出して、仮想地図に前記交差点面をレンダリングして展示することができる。
【0021】
いくつかの実施例では、端末102には、地図サービスをサポートするアプリケーションがインストールされて実行され得、サーバ104は、前記アプリケーションにサービスを提供するサーバであってもよく、端末102は、前記アプリケーションに基づいてサーバ104とのインタラクションを実現する。前記アプリケーションは、地図アプリケーション、ナビゲーションアプリケーション、測位アプリケーション、又は交差点表示をサポートする任意のアプリケーション、例えば、交通輸送アプリケーション、道路交差点を呼び出して表示することを必要とするゲームアプリケーションであってもよい。理解可能なこととして、いくつかの実施例では、複合ノードの交差点面は、端末によって生成されてもよく、本願の実施例では、交差点面を生成するための実行主体を限定しない。
【0022】
ここで、端末102は、様々なパーソナルコンピュータ、ノートパソコン、スマートフォン、タブレット、IoTデバイス、及び携帯型ウェアラブルデバイスであってよいが、これらに限定されない。IoTデバイスは、スマートスピーカ、スマートテレビ、スマートエアコン、スマート車載機器などであってもよく、スマート車載機器は、車載ナビゲーション端末、車載コンピュータなどであり得、携帯型ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチ、スマートブレスレット、ヘッドセットデバイスなどであってもよい。サーバ104は、独立した物理サーバであってもよく、複数の物理サーバで構成されたサーバクラスタ又は分散システムでもあってもよく、クラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド関数、クラウドストレージ、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメインネームサービス、セキュリティサービス、コンテンツ配信ネットワーク(CDN:Content Delivery Network)、ビッグデータ及び人工知能プラットフォームなどの基本的なクラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバであってもよい。
【0023】
一実施例では、
図2に示すように、交差点面の生成方法を提供する。この方法が
図1に示すコンピュータ機器(サーバ104など)に適用される場合を例として説明し、前記方法は以下のステップを含む。
【0024】
ステップ202において、道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定し、複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む。
【0025】
地図の道路ネットワークデータは、複雑な道路を記述するためのデータである。交差点は、少なくとも2つの道路が交差して形成される道路要素であり、地図の道路ネットワークデータにおいて、交差点は、少なくとも1つのノードで表現することができる。一般地図では、道路は一般に幅のない線分(以下、linkと呼ぶ)で表現され、「線状」の道路であり、各線分は、順次に並ばれた複数の離散的な位置点で表現され、1つの位置点は、例えば緯度経度の座標のような1つの座標である。少なくとも2つの線分(link)が交差してノードを形成する。即ち、少なくとも2つの線分が交差する端点を1つのノードと表記し、前記ノードは、前記少なくとも2つの線分に示される道路が交差して形成される交差点を表す。含まれているノードの数によって、交差点は、単一ノード交差点と複合ノード交差点に分けられる。単一ノード交差点とは、単一のノードによって表現される交差点を指し、複合ノード交差点とは、複数のノードによって表現される交差点、即ち、「大きな交差点」を指す。
【0026】
図3に示すように、
図3は、一実施例における単一ノード交差点の模式図である。
図3に示すように、前記単一ノード交差点では、道路1(link1)~道路4(link4)の4本の道路が合流して1つの単一ノード交差点Aを形成している。
【0027】
図4に示すように、
図4は、一実施例における複合ノード交差点の模式図である。
図4に示すように、前記複合ノード交差点では、4つの単一ノード交差点を含み、各単一ノード交差点も4本の道路が合流して、それぞれ1つの単一ノード交差点を形成している。したがって、前記複合ノード交差点は、合計12本の道路(前述のlink)を含む。
【0028】
理解可能なこととして、各単一ノード交差点に合流する道路の数は、少なくとも2つであり、3、4、6、10本などでであってもよく、本願は特に限定しない。各複合ノード交差点に含まれる単一ノード交差点の数は少なくとも2つであり、3つ、4つ、5つなどであってもよく、本願は特に限定しない。さらに、
図3、4に示す単一ノード交差点と複合ノード交差点は、道路同士が必ずしも直交しているわけではない。実際の適用では、互いに直交してもよく、本願は特に限定しない。
【0029】
コンピュータ機器は、地図データから、交差点面を生成しようとする複合ノード交差点を決定することができ、前記複合ノード交差点は、高精度地図内の高精度データが不足している複合ノード交差点であってもよく、通常精度地図内の交差点面を生成する必要がある複合ノード交差点であってもよい。コンピュータ機器は、既知の地図道路ネットワークデータを取得し、地図道路ネットワークデータから各単一ノード交差点の道路ネットワークデータを取得することができ、少なくとも2つの単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータに同じ複合ノード交差点マークが含まれている場合、前記少なくとも2つの単一ノード交差点によって同じ複合ノード交差点を形成していることを表し、前記複合ノード交差点の道路ネットワークデータは、これらの単一ノード交差点の道路ネットワークデータによって得ることができ、それによって、コンピュータ機器は1つの複合ノード交差点を決定することができる。各単一ノード交差点の道路ネットワークデータは、前記単一ノード交差点に接続される少なくとも2本の道路の道路ネットワークデータを含んでもよく、所在する複合ノード交差点の交差点マークを含んでもよい。各道路の道路ネットワークデータは、座標データの文字列(点列)、即ち、前記道路の一連の離散的な位置点を含んでもよく、それが接続される単一ノード交差点の交差点マークを含んでもよく、前記道路の道路属性、例えば、道路幅、道路等級、道路名称、道路車線数などを含んでもよい。
【0030】
ステップ204において、複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、複合ノード交差点の道路面を取得する。
【0031】
複合ノード交差点の交差点情報は、前記複合ノードに含まれている単一ノード交差点の交差点情報、例えば、前記複合ノード交差点にどの単一ノード交差点が含まれているかを含み、複合ノード交差点の交差点情報はさらに、含まれている各単一ノード交差点の交差点情報を含み、各単一ノード交差点の交差点情報は、前記単一ノード交差点に接続される道路の道路情報も含み、道路情報は、道路等級、車線数などを含むが、これらに限定されない。道路面は、複合ノード交差点に含まれている「線状」の道路を拡幅して得られる「面状」の道路であり、本質的には道路の2辺の線のデータであり、即ち、道路の2辺の線に基づいて道路の道路面を描くことができる。
【0032】
交差点面を生成しようとする複合ノード交差点について、コンピュータ機器は、対応する交差点情報を取得することができ、それにより、前記複合ノード交差点に含まれている単一ノード交差点、各単一ノード交差点に合流する道路、及び各道路の道路情報などを決定する。複合ノード交差点の交差点面を得るために、コンピュータ機器は、まず、複合ノード交差点の道路面を生成する必要があり、この道路面は、前記複合ノード交差点に含まれている各道路の道路面に基づいて生成される。複合ノード交差点の道路面は、含まれている各道路の道路面によって形成される集合であってもよい。
【0033】
前述したように、地図のオリジナルの道路ネットワークデータでは、各道路は通常、幅のない線分で表現され、「線状」の道路である。複合ノード交差点の道路面を生成するために、コンピュータ機器は、前記幅のない線分を一定の幅を有する道路面に拡幅する必要がある。拡幅は、道路等級、車線数などのような前記道路の道路情報を依拠とすることができ、車線等級は、例えば、幹線道路、副幹線道路、分岐道路などであり、車線等級は、例えば、一級高速道路、二級高速道路、三級高速道路、四級高速道路などであり得る。異なる道路情報を有する道路は、異なる拡幅幅に対応し、コンピュータ機器は、前記道路幅に応じて各道路を対応する道路面に拡幅する。いくつかの実施例では、道路の道路情報は、対応する道路幅を直接含み得、コンピュータ機器は、前記道路幅に応じて各道路を対応する道路面に拡幅する。いくつかの実施例では、各道路の道路幅は同じ値を取ってもよい。理解可能なこととして、各道路が拡幅された後に形成される道路面は、いずれも道路面の左側の辺の線と道路面の右側の辺の線を含む。道路を拡幅するための道路幅は、片側における道路幅であってもよく、左右両側の共同道路幅であってもよく、両側のそれぞれの道路幅は同じであってもよく、また異なってもよい。
【0034】
一実施例では、ステップ204は、複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータを取得するステップと、道路ネットワークデータに基づいて、各単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定して、複合ノード交差点に含まれる複数の道路を得るステップと、各道路に対して、道路等級、車線数、車線幅の少なくとも1つを含む、対応する道路情報を取得するステップと、道路情報に基づいて、各道路に対応する道路幅を決定し、それぞれの道路幅に従って各道路を拡幅して、道路の道路面を得るステップと、各道路の道路面に基づいて、複合ノード交差点の道路面を得るステップと、を含む。
【0035】
本実施例では、複合ノード交差点に含まれている道路の道路情報だけに基づけば、幅のない道路を拡幅して、対応する道路面を得、他の追加データや複雑なポリシーに依存することなく、簡単、効率的に複合ノード交差点の道路面を生成することができる。
【0036】
図5に示すように、
図5は、一実施例における複合ノード交差点の道路面の例示的な効果図である。
図5を参照すると、
図4に示す複合ノード交差点に含まれている各道路(link)の道路属性情報に従って、各道路を対応する道路幅に応じて両側に拡幅して、複合ノード交差点の道路面を形成する。
【0037】
ステップ206において、少なくとも2つの単一ノード交差点内の各単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定する。
【0038】
前述したように、各単一ノード交差点は、少なくとも2つの線分(link)が合流して形成される1つのノードであり、前記ノードは、1つの単一ノード交差点を表す。このように、単一ノード交差点は、「点状」のデータである。複合ノード交差点の交差点面を得るために、コンピュータ機器は、まず、前記複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点の交差点面を生成し、「点状」データを「面状」データに拡張する必要がある。本願の実施例は、各単一ノード交差点の交差点面を生成するための方法又は具体的なアルゴリズムについては限定しない。
【0039】
例えば、いくつかの実施例では、複合ノードの道路面を得た後、その中の各単一ノード交差点の道路面に対して、コンピュータ機器は、各単一ノード交差点から各道路の道路面に沿って一定のオフセット距離だけ外側に延在して、道路面に対するす垂線(道路面の接線とも呼ばれる)を得、各道路の道路面上の垂線を結んで、閉鎖形状を形成し、前記単一ノード交差点の交差点面とする。
【0040】
例えば、いくつかの実施例では、コンピュータ機器はさらに、前記接線と道路面両側の辺の線との交点を決定し、各道路の道路面上の交点に基づいて、最小の凸多角形を決定し、前記単一ノード交差点の交差点面とすることができる。
【0041】
上記の方式では、オフセット距離が指定されるものであるため、場合によって、交差点面の形状が異常であるため、実状況にぴったり合わない可能性がある。このため、各単一ノードの交差点面の形状を実状況に合わせ、交差点の実状況をリアルに反映することができるようにするために、コンピュータ機器は、前記単一ノード交差点に接続される各道路の接線を拘束してもよく、即ち、(1)接線は道路面に垂直である、(2)接線同士が交差せず、又は接線端点でのみ交差する。また、上記の拘束条件を満たすことを前提で、前記単一ノード交差点の交差点面の領域面積を可能な限り小さくなるように拘束することもできる。コンピュータ機器は、任意のあるアルゴリズム又はポリシーを採用して上記の拘束条件を実現することにより、単一ノードの交差点面の形状が実状況に合わせるように確保することができ、本願の実施例はこれを限定しない。具体的な実施例については後に詳述する。
【0042】
図6に示すように、
図6は、一実施例において生成された複合ノード交差点内の各単一ノードそれぞれの交差点面の模式図である。
図6を参照すると、
図4に示す複合ノード交差点に含まれている4つの単一ノードに対して、コンピュータ機器は、各単一ノードのそれぞれの交差点面をそれぞれ生成する。
【0043】
ステップ208において、各単一ノード交差点の交差点面に基づいて、複合ノード交差点の包囲面を生成する。
【0044】
ここで、包囲面は、複合ノード交差点の交差点面の辺の線によって形成される閉じた形状であり、交差点面の辺の線は、一連の順序付けられた離散的な位置点によって表され、これらの離散的な順序付けられた位置点は、複合ノード交差点の交差点面の辺の線を描くために使用され得る。具体的に、複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点の交差点面を得た後、コンピュータ機器は、各単一ノード交差点の交差点面に基づいて1つの包囲面を生成し、前記包囲面は、上記の各単一ノード交差点の交差点面を取り囲むことができる。例示的に、前記包囲面は、上記の各単一ノード交差点の交差点面を取り囲む最小面積の凸包、即ち、凸包交差点面である。例示的に、前記包囲面は、上記の各単一ノード交差点の交差点面を囲む最小面積の凸包であり、且つ前記凸包の各境界線は、対応する道路面に垂直である。例示的に、前記包囲面は、上記の各単一ノード交差点の交差点面のすべての形状点によって形成される最大の不規則図形である。前記包囲面は本質的に、連続的で、順序付けられ、閉じた形状を形成できるデータ点列である。
【0045】
一実施例では、各単一ノード交差点の交差点面に基づいて、複合ノード交差点の包囲面を生成するステップは、各単一ノード交差点の交差点面に含まれる形状点に基づいて、第1形状点集合を得るステップと、第1形状点集合に基づいて、第1形状点集合内のすべての形状点を囲む最小の凸多角形を計算して、複合ノード交差点の包囲面とするステップと、を含む。
【0046】
ここで、前述したように、各単一ノード交差点の交差点面は、閉鎖形状であり、前記閉鎖形状は、複数の形状点で形成され、理解可能なこととして、形状点は、前記閉鎖形状の境界線上の折れ点である。コンピュータ機器は、複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点の交差点面を決定した後、各単一ノード交差点の交差点面の形状点を収集して、第1形状点集合を得、次に、コンピュータ機器は、第1形状点集合内のすべての形状点を囲む最小の凸多角形を計算して、前記最小の凸多角形を複合ノード交差点の包囲面とする。
【0047】
図7に示すように、
図7は、一実施例における複合ノード交差点の包囲面の模式図である。
図7を参照すると、前記複合ノード交差点は、4つの単一ノード交差点を含み、これら4つの単一ノード交差点のすべての形状点を含む最小の凸多角形を、前記複合ノード交差点の包囲面とする。
【0048】
一実施例では、最終的に生成される複合ノード交差点の交差点面の各境界線は、いずれも道路面に垂直であることが望ましい場合、コンピュータ機器は、前記最小の凸多角形を外側に拡張して、各境界線がいずれも各道路の道路面に垂直になるようにし、複合ノード交差点の包囲面を得ることもできる。前記包囲面を得た後、前記包囲面に基づいて、後続の前記包囲面を複合ノード交差点の道路面に統合して、複合ノード交差点の交差点面を得る。
図8に示すように、
図8は、一実施例における複合ノード交差点の包囲面の模式図であり、前記包囲面対応する各境界線はいずれも各道路の道路面に垂直である。
【0049】
いくつかの実施例では、コンピュータ機器は、各単一ノード交差点の交差点面の形状点から、それらの形状点によって形成できる最大不規則図形を決定して、前記複合ノード交差点の包囲面とし、次に、前記包囲面に基づいて、後続の前記包囲面を複合ノード交差点の道路面に統合して、複合ノード交差点の交差点面を得ることができる。
図9に示すように、
図9は、別の実施例における複合ノード交差点の包囲面の模式図であり、前記包囲面は不規則図形であり、且つ形状が異常である。
【0050】
上記の実施例は、含まれている単一ノード交差点の交差点面を囲む方式に基づいて、汎用性が強く、普遍性を備えており、簡単かつ効率的に複合ノード交差点の交差点面の初期形態を生成することができ、他の余分のデータや複雑なポリシーに依存する必要がない。
【0051】
ステップ210において、包囲面を道路面に統合して、複合ノード交差点の交差点面を得る。
【0052】
本実施例では、より交差点の実状況に合わせられる交差点面を得るために、コンピュータ機器は、複合ノード交差点に対応する道路の道路面を利用して、前記包囲面に対して更なる処理を行い、即ち、包囲面を道路面に統合して、複合ノード交差点の交差点面を得る。具体的に、コンピュータ機器は、前記包囲面に対してさらに「トリミング」することで、交差点の境界線をより正確で、滑らかで、自然なものにすることにより、最終的に実際道路状況に合わせられる複合ノード交差点の交差点面を得ることができる。したがって、本願の実施例における「トリミング」とは、上記のステップで得られる複合ノード交差点の包囲面を基に、更なる処理を行うことで、道路実態に合わせられる包囲面を得、前記複合ノード交差点の交差点面とすることができる。もちろん、いくつかの実施例では、コンピュータ機器は、前のステップ208で得られた包囲面を、前記複合ノード交差点に対して生成される交差点面とすることもできる。
【0053】
図10に示すように、
図10は、一実施例における包囲面と道路面の例示的な効果図である。これにより、現在の包囲面は、複合ノード交差点に含まれている複数の道路とそれほど合致しておらず、前記包囲面は、道路面の範囲を超えているため、生成される交差点面の精度が低いことが分かる。
【0054】
このため、コンピュータ機器は、前記包囲面に対して更なるトリミングすることができる。
【0055】
コンピュータ機器は、まずトリム点を決定することができ、本実施例では、トリム点は、複合ノード交差点の包囲面に対応する境界線と、前記複合ノードに含まれている道路の道路面の辺の線との交点であり得る。
図11に示すように、
図11は、一実施例における包囲面に対応する境界線上のトリム点の模式図である。
図11を参照すると、図中の白い点がトリム点である。
【0056】
一実施例では、ステップ210は、複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線を決定し、複合ノード交差点の包囲面の境界線と道路面の辺の線との交点を決定して、包囲面のトリム点によって形成されるトリム点集合を得、トリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定し、各隣接する2つのトリム点を直線で結んで、複合ノード交差点の交差点面を得るステップであり得る。
図12に示すように、
図12は、一実施例における不規則形状の複合ノード交差点の交差点面の模式図である。
【0057】
一実施例では、ステップ210はさらに、複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線を決定し、複合ノード交差点の包囲面に対応する境界線と道路面の辺の線との交点を決定して、包囲面のトリム点によって形成されるトリム点集合を得、トリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定し、包囲面上の各隣接する2つのトリム点間で平滑化処理を行い、複合ノード交差点の交差点面を得るステップであり得る。
【0058】
ここで、複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線は、各道路の道路面の左側の辺の線と道路面の右側の辺の線とを含み、複合ノード交差点の包囲面に対応する境界線は、前記包囲面の包囲線でもある。コンピュータ機器は、前記包囲線を表す点列と各道路の道路面の辺の線を表す点列との共通集合に基づいて、包囲面のトリム点によって形成されたトリム点集合を決定することができ、trimPointsと表記する。
【0059】
包囲面上の各隣接する2つのトリム点について、隣接とは、包囲面の境界線上で前記2つのトリム点の前後順序が隣接していることを意味する。2つの隣接するトリム点に対して接続の平滑化を行うためには、トリム点の前後順序を決定する必要があり、トリム点に対して改めて順序付けることにより、前記トリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定する。
【0060】
一実施例では、トリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定するステップは、包囲面の形状点によって形成される第2形状点集合を決定するステップであって、形状点には前後順序がある、ステップと、トリム点集合内の各トリム点に対して、第2形状点集合内のトリム点の左隣形状点と右隣形状点を算出するステップと、トリム点集合内の各トリム点に対して、対応する目標形状点の前後順序に従って順序付け、順序付けた結果に基づいてトリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定するステップであって、目標形状点は、左隣形状点又は右隣形状点である、ステップと、を含む。
【0061】
包囲面は、複数の形状点によって形成される閉鎖形状であり、包囲面の形状点は、前記包囲面に対応する境界線上の
図10に示すA、B、Cなど折れ点である。これらの折れ点は、前記境界線上で前後順序があり、前記前後順序は、ある折れ点を始点として形成される時計回りの順序であってもよく、ある折れ点を始点として形成される反時計回りの順序でもよい。これらの形状点によって形成される第2形状点集合は、basePointsと表記することができる。
【0062】
トリム点集合内の各トリム点pointに対して、コンピュータ機器は、第2形状点集合内の各トリム点の左隣形状点p1及び右隣形状点p2を決定する。即ち、トリム点pointが第2形状点集合内のどの2つの近傍点(p1、p2)の間に位置するかを決定することにより、包囲面に対応する境界線上のp1の前後順序(インデックスindexによって決定できる)又は包囲面に対応する境界線上のp2の前後順序に従って、トリム点pointに対して改めて順序付けることができる。
【0063】
図13に示すように、
図13は、一実施例における包囲面上のトリム点に対して改めて順序付けるフローチャートである。
図13を参照すると、トリム点に対して改めて順序付けるステップは以下のステップを含む。
【0064】
ステップ1302において、トリム点集合trimPointsと第2形状点集合basePointsを決定する。
【0065】
ステップ1304において、trimPoints内の各トリム点pointに対して、トリム点pointが第2形状点集合内のどの2つの近傍点(p1、p2)の間に位置するかを決定し、包囲面の境界線上のp1又はp2のインデックスをindexと表記する。
【0066】
理解可能なこととして、トリム点pointが第2形状点集合内のどの2つの近傍点(p1、p2)の間に位置するかを決定し、次に、一律的に包囲面の境界線上のp1のインデックスindexに従ってトリム点の2次元のタプルを得てもよく、一律的に包囲面の境界線上のp2インデックスindexに従ってトリム点の22次元のタプルを得てもよい。2つのトリム点point対応するindexが一致する可能性があり、一致する場合、この2つの点と、前記インデックスに対応する形状点basePoints(index)との距離を比較して改めて順序付け、一致しない場合、indexのサイズを直接比較し、indexのサイズに従って順序付ける。
【0067】
ステップ1306において、トリム点pointを2次元のタプル(point,index)として記録する。
【0068】
ステップ1308において、trimPoints内の各トリム点pointに対して、インデックスindexに従って順序付け、改めて順序付けた後のトリム点系列を得る。
【0069】
例えば、第2形状点集合basePoints内の各形状点が時計回り方向に従って昇順で対応するインデックスindexを決定し、一律的に包囲面の境界線上のp1のインデックスindexの昇順で順序付け、2つのトリム点pointに対応するindexが一致する場合、その中の前記インデックスに対応する形状点basePoints(index)との距離がより近いトリム点を後方位置に、距離が遠いトリム点ほど前方位置に順序付ける。
【0070】
コンピュータ機器は、改めて順序付けた後のトリム点系列を得た後、トリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定することができる。
【0071】
一実施例では、包囲面上の各隣接する2つのトリム点間で平滑化処理を行うステップは、隣接する2つのトリム点、包囲面の同じ道路の道路面の辺の線上に位置する場合、隣接する2つのトリム点を直線で結ぶステップと、隣接する2つのトリム点が包囲面の異なる道路の道路面の辺の線上に位置する場合、隣接する2つのトリム点を平滑曲線で結ぶステップと、を含む。
【0072】
図14に示すように、
図14は、一実施例におけるトリム点を平滑に接続する効果を示す模式図である。
図14を参照すると、
図14において、隣接するトリム点M、Nが包囲面の同一道路の道路面の2つの辺の線上に位置し、この場合、トリム点M、Nを直線で直接結び、隣接するトリム点P、Qが包囲面の異なる道路の道路面の2つの辺の線上に位置し、この場合、トリム点P、Qを平滑曲線で結ぶ。
【0073】
一実施例では、平滑曲線はベジェ曲線であり、隣接する2つのトリム点間でベジェ曲線を生成するステップは、隣接する2つのトリム点を、それぞれトリム点が所在する道路面の辺の線に沿って、道路面の辺の線が接続されている単一ノード交差点の方向に延長して、2つの制御点を得るステップと、隣接する2つのトリム点と2つの制御点に基づいて、ベジェ曲線を生成するステップと、を含む。
【0074】
本願の実施例では、包囲面の異なる道路の道路面の辺の線上に位置する隣接する2つのトリム点に対して、2つの制御点を決定し、隣接する2つのトリム点と2つの制御点に基づいて、4次のベジェ曲線を生成し、これにより、ベジェ曲線が前記隣接する2つのトリム点が所在する道路面の辺の線に接するように確保することができ、より良好な接続の平滑化効果を得ることができる。いくつかの実施例では、前記隣接する2つのトリム点間に、1つの制御点を決定し、前記1つの制御点と、隣接する2つのトリム点とに基づいて、3次ベジェ曲線を生成してもよく、前記隣接する2つのトリム点間に、3つの制御点を決定し、前記3つの制御点と、隣接する2つのトリム点に基づいて、5次ベジェ曲線を生成してもよい。
【0075】
図15に示すように、
図15は、一実施例におけるベジェ曲線の平滑化接続を示す模式図である。
図15を参照すると、道路面の辺の線1は、道路1(link1)の道路面の一側の辺の線であり、道路面の辺の線2は、道路2(link2)の道路面の一側の辺の線である。P1及びP2は、それぞれ複合道路面が道路面の辺の線1、道路面の辺の線2と交差するトリム点である。コンピュータ機器は、以下の方法により、P1とP2間のベジェ曲線を計算し、ここでは、4次のベジェ曲線を例としており、P1及びP2以外に、更なる2つの制御点を計算する必要がある。計算方法は以下の通りであり、即ち、P1から接続されている単一ノード交差点までの道路面の辺の線1が指す方向に沿って、距離d1で点P11を算出し、P2から接続されている単一ノード交差点までの道路面の辺の線2が指す方向に沿って、距離d2で点P22を算出し、次に、コンピュータ機器は、トリム点P1及びP2、制御点P11及びP22に基づいて、P1とP2間のベジェ曲線に対応する点列を計算し、前記点列を使用してP1とP2を平滑に接続することができる。
【0076】
図16に示すように、
図16は、一実施例において生成される複合ノード交差点の交差点面の模式図である。
図16を参照すると、図中の閉鎖不規則図形は、最終的に生成された複合ノード交差点の交差点面であり、コンピュータ機器は、前記交差点面の境界線に対応する点列と、前記複合ノード交差点の交差点マークとを対応させて記憶し、前記複合ノード交差点の属性データとして、他のアプリケーション又はインターフェースが前記複合ノード交差点を表示、レンダリングするときにすばやく使用できるようにする。
【0077】
以下では、複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点の交差点面の生成方法について詳細に説明する。
【0078】
一実施例では、ステップ206において、少なくとも2つの単一ノード交差点内の各単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップは、各単一ノード交差点に対して、単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定するステップと、拘束条件及び目標関数を取得するステップであって、目標関数は、単一ノード交差点の交差点面の領域サイズの求解目標を示し、拘束条件は、領域サイズの制限条件を示し、拘束条件は、少なくとも2つの道路のうちの各隣接する2つの道路のオフセット変数間の拘束関係を含み、目標関数は、少なくとも2つのオフセット変数を含み、各オフセット変数は、単一ノード交差点から対応する道路の接線までの距離状況を示す、ステップと、少なくとも2つの道路内の各道路の道路面の幅及び拘束条件に基づいて目標関数を解いて、道路のオフセット距離を得るステップと、道路の道路面の幅と道路のオフセット距離に基づいて、単一ノード交差点の交差点面を生成するステップと、を含む。
【0079】
図17に示すように、
図17は、一実施例における単一ノード交差点の道路面の模式図である。単一ノード交差点Aに接続される4つの道路(即ち、link1~link4)に対して、各道路は一定の幅を有する道路面に拡幅することができる。例えば、link1について、対応する道路面の幅情報は、前記link1の左側のサブ道路面の道路面の幅情報(即ち、l
w1)と、link1の右側のサブ道路面の道路面の幅情報(即ち、r
w1)によって構成される。link2について、対応する道路面の幅情報も、前記link2の左側のサブ道路面の道路面の幅情報(即ち、l
w2)と、link2の右側のサブ道路面の道路面の幅情報(即ち、r
w2)によって構成される。同様に、link3の道路面の幅情報及びlink4の道路面の幅情報について、具体的にlink1、link2の道路面の幅情報を参照して理解することができる。
【0080】
各道路について、各道路のそれぞれに対応する接線が交差する場合、生成される前記単一ノード交差点の交差点面の形状に異常が生じ、実際の交差点面を正確に反映することができない。したがって、交差点面の形状の異常を避けるために、各道路のそれぞれに対応する接線が交差しないようにする必要がある。各道路は、対応する接線に垂直し、接線の位置は、接線とlinkとの交点から前記単一ノード交差点までの距離で表すことができる。
【0081】
接線とlinkとの交点から前記単一ノード交差点までの距離は、本願の実施例の後述するオフセット距離と呼ばれ、各道路に対応する接線間が交差するか否かは、各道路のオフセット距離に依存する。道路のオフセット距離が小さ過ぎると、対応する接線同士は、接線の中間部分で交差し、交差点面の形状が異常になる。
【0082】
例えば、
図18は、本願の実施例によって提供される道路の接線を交差する模式図である。
図18に示すように、link1の接線(即ち、L
1)はlink2の接線(即ち、L
2)と交差し、前記L
1とL
2の交差は、link1のオフセット変数(即ち、w1)の値、及び隣接するlink2のオフセット変数(即ち、w2)の値によって制限される。同様に、L
2はlink3の接線(即ち、L
3)と交差し、同じくw2の値、及び隣接するlink3のオフセット変数(即ち、w3)の値によって制限される。L
3がlink4の接線(即ち、L
4)と交差する場合とL
4がL
1と交差する場合についても、L
1とL
2との交差、又はL
2とL
3との交差の場合を参照して理解することができ、ここでは具体的に説明しない。理解すべきこととして、
図18に示す道路の接線交差は、4つのlinkがすべて交差している状況のみを例として説明し、実際の適用では、その中の2つ又は3つのlinkのみが交差する状況が発生する可能があり、本願は具体的に限定しない。また、言及されたオフセット変数は、単一ノード交差点から対応する道路の接線までの距離状況を示すために使用され得、例えば、単一ノード交差点Aからlink1の接線L
1までの距離状況を示すために使用され得る。オフセット変数に具体的な値が与えられた場合、オフセット距離と呼ばれ得る。
【0083】
これに基づき、w1の値は隣接するw2の値に影響を与え、w2の値は隣接するw3の値に影響を与え、w3の値は隣接するw4の値に影響を与え、w4の値は隣接するw1の値に影響を与える。同様に、w1の値は隣接するw4の値にも影響を与え、w4の値は隣接するw3の値に影響を与え、w3の値は隣接するw2の値に影響を与え、w2の値は隣接するw1の値に影響を与える。明らかに、同一単一ノード交差点の4つのlinkを時計回りで順序付けるか、それともこの4つのlinkを反時計回りで順序付けるかに関わらず、オフセット変数w1、w2、w3、w4間のカップリング関係は相互に拘束されているため、本願の実施例では、数学的に最適化された方法を採用してこのカップリング関係を処理することができる。即ち、各道路のオフセット変数間の拘束関係を、問題を最適化する拘束方程式に変更する。
【0084】
コンピュータ機器は、各隣接する2つの道路のオフセット変数間の拘束関係に基づいて前記拘束条件を構築し、各道路のオフセット変数wの値を決定することで、それぞれに対応する接線Lの間で交差しないように、又は端点でのみ交差するようにすることができる。各隣接する2つの道路のオフセット変数間の拘束関係は、各隣接する2つの道路の間の夾角情報によって構築することができる。例示的に、コンピュータ機器は、各隣接する2つの道路の道路面の幅情報及び対応する道路のオフセット変数に基づいて、各隣接する2つの道路の間の夾角情報を決定し、次に、各隣接する2つの道路の間の夾角情報に基づいて拘束条件を構築することができる。
【0085】
拘束条件は、以下の方法を採用して構築することができる。即ち、各道路の道路面は、いずれも道路面の左側の辺の線と道路面の右側の辺の線を含み、コンピュータ機器は、第1道路と第2道路との夾角を取得し、第1道路と第2道路は、少なくとも2つの道路のうちの隣接する道路であり、第1道路と第1道路の道路面の右側の辺の線との間の第1夾角、第2道路と第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第2夾角、及び第1道路の道路面の右側の辺の線と第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第3夾角を取得し、第1道路と第2道路との間の夾角、第1夾角、第2夾角、及び第3夾角に基づいて拘束条件を構築することができる。
【0086】
図19に示す右上隅の図を例にとると、
図19におけるlink1が第1道路であると理解でき、link2が第2道路であると理解でき、前記link1はlink2と隣接し、且つ単一ノード交差点A点に接続されている。接線L1とlink1の道路面の右側の辺の線との交点はP1であり、接線L2とlink2の道路面の左側の辺の線との交点はP2である。A点を原点として、前記link1の道路形状点の座標及びlink2の道路形状点の座標によって、前記link1とlink2との夾角、即ち、α
12を計算により得ることができる。同様に、A点を原点として、link1とP
1Aとの夾角を計算することにより、第1夾角、即ち、α
1を得ることができる。例示的に、接線L1はlink1に垂直し、前記link1の右側サブ道路面の道路面の幅はr
wiであるため、逆正接関数によって前記link1の右側サブ道路面の道路面の幅r
wi及びlink1のオフセット変数w
1を処理して、
【数1】
を求めることができる。link2とP
2Aとの夾角を計算することにより、第2夾角、即ち、α
2を得ることができる。例示的に、接線L2がlink2に垂直し、前記link2の左側サブ道路面の道路面の幅はl
w2であるため、同様に、逆正接関数によって前記link2の左側サブ道路面の道路面の幅l
w2及びlink2のオフセット変数w2を処理して、
【数2】
を求めることができる。
【0087】
L1とL2が交差せず、又は端点でのみ交差するようにするために、夾角α
1及びα
2は、以下を満たすべきである。
【数3】
【数4】
。
【0088】
ここで、minα1は、夾角P1AP2の最小値であり、即ち、link1の道路面の右側の辺の線と、link2の道路面の左側の辺の線との夾角である。さらに、α1≧0である。これこそ、拘束条件である。単一ノード交差点Aにn(n>1)本の道路が接続されている場合、n個の拘束条件が構築される。
【0089】
前述した拘束条件を満たすことを前提で、生成される単一ノード交差点の交差点面はできるだけ小さいことが望ましい場合、前記単一ノード交差点の交差点面の領域サイズを目標関数とすることができ、前記領域サイズは、前述したように構築された拘束条件によって制限することができる。説明すべきこととして、前記目標関数は、少なくとも2つのオフセット変数を含み、各オフセット変数間の拘束関係は、前述したように構築された拘束条件を参照して理解することができる。言い換えれば、前記交差点面の領域サイズは、前記単一ノード交差点に接続される道路のオフセット変数の値に影響される。したがって、単一ノード交差点に関連する道路のオフセット変数wの値のサイズの表現を、前記単一ノード交差点の交差点面の領域サイズの表現とすることができる。例えば、
図19における単一ノード交差点Aについて、オフセット変数wの平方和を前記交差点面の領域サイズの表現とする場合、前記交差点面の領域サイズは、V=w1
2+w2
2+w3
2+w4
2で表すことができ、ここで、w1、w2、w3、w4は、対応するlink1、link2、link3、link4のオフセット変数である。交差点面の領域サイズの表現は、オフセット変数の平方和以外に、実際の適用では、オフセット変数の3乗の和、N(N≧2)乗の和、絶対値の和などを使用して表すこともでき、本願の実施例では具体的に限定しない。
【0090】
このようにして、前記交差点面の領域サイズに関する目標関数、即ち、minV=w12+w22+w32+w42を構築することができる。拘束条件を構築し、目標関数を取得した後、前記道路の道路面の幅情報及び拘束条件に基づいて、前記目標関数に対して求解計算を行い、さらに、前記目標関数内の各オフセット変数の具体的な値を算出し、即ち、各道路のオフセット距離を得ることができる。
【0091】
前記拘束条件及び道路の道路面の幅情報を基にし、内点法のような所定の拘束最適化モデルに基づいて前記目標関数を解くことができる。例示的に、各道路の道路面の幅情報(左側サブ道路面の道路面の幅情報及び右側サブ道路面の道路面の幅情報を含む)を取得した後、前記所定の拘束最適化モデルによって、各道路の道路面の幅情報を処理して、各道路のオフセット変数の具体的な値、即ち、各道路のオフセット距離の最適解を得ることができる。各道路のオフセット距離を計算により得た後、各道路の道路面の幅情報及び対応する道路のオフセット距離に基づいて、前記単一ノード交差点の交差点面を生成することができる。
【0092】
上記の単一ノード交差点の交差点面を生成する方法では、隣接する道路のオフセット変数間の拘束関係に基づいて拘束条件を構築し、道路の道路面の幅情報と組み合わせて道路のオフセット距離を計算するだけでよく、複雑な純粋幾何学的アルゴリズムに依存することなく、交差点ノードの交差点面を効率的に生成することができる。
【0093】
図20に示すように、
図20は、一特定の実施例における包囲面を生成するフローチャートである。前記方法は、コンピュータ機器によって実行され得、
図20を参照すると、以下のステップを含む。
【0094】
ステップ2002において、少なくとも2つの単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータに、同じ複合ノード交差点マークが含まれている場合、少なくとも2つの単一ノード交差点によって形成される複合ノード交差点マークに対応する複合ノード交差点を決定する。
【0095】
ステップ2004において、複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータを取得する。
【0096】
ステップ2006において、道路ネットワークデータに基づいて、各単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定して、複合ノード交差点に含まれる複数の道路を得る。
【0097】
ステップ2008において、各道路に対して、道路等級、車線数、車線幅の少なくとも1つを含む、対応する道路情報を取得し、道路情報に基づいて、各道路に対応する道路幅を決定し、それぞれの道路幅に従って各道路を拡幅して、道路の道路面を得る。
【0098】
ステップ2010において、各道路の道路面に基づいて、複合ノード交差点の道路面を得る。
【0099】
ステップ2012において、少なくとも2つの単一ノード交差点内の各単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定する。
【0100】
ステップ2014において、各単一ノード交差点の交差点面に含まれる形状点に基づいて、第1形状点集合を得る。
【0101】
ステップ2016において、第1形状点集合に基づいて、第1形状点集合内のすべての形状点を囲む最小の凸多角形を計算して、複合ノード交差点の包囲面を得る。
【0102】
ステップ2018において、複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線を決定する。
【0103】
ステップ2020において、複合ノード交差点の包囲面の境界線と道路面の辺の線との交点を決定して、包囲面のトリム点によって形成されるトリム点集合を得る。
【0104】
ステップ2022において、包囲面の形状点によって形成される第2形状点集合を決定し、形状点には前後順序がある。
【0105】
ステップ2024において、トリム点集合内の各トリム点に対して、第2形状点集合内のトリム点の左隣形状点と右隣形状点を算出する。
【0106】
ステップ2026において、トリム点集合内の各トリム点に対して、対応する目標形状点の前後順序に従って順序付け、順序付けた結果に基づいてトリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定し、目標形状点は、左隣形状点又は右隣形状点である。
【0107】
ステップ2028において、隣接する2つのトリム点が、包囲面の同じ道路の道路面の辺の線上に位置する場合、隣接する2つのトリム点を直線で結ぶ。
【0108】
ステップ2030において、隣接する2つのトリム点が、包囲面の異なる道路の道路面の辺の線上に位置する場合、隣接する2つのトリム点を平滑曲線で結ぶ。
【0109】
ステップ2032において、接続されるトリム点に基づいて、複合ノード交差点の交差点面を得る。
【0110】
ここで、ステップ2030において、隣接する2つのトリム点を平滑曲線で結ぶステップは、隣接する2つのトリム点を、それぞれトリム点が所在する道路面の辺の線に沿って、道路面の辺の線が接続されている単一ノード交差点の方向に延長して、2つの制御点を得るステップと、隣接する2つのトリム点と2つの制御点に基づいて、ベジェ曲線を生成し、ベジェ曲線を使用して隣接する2つのトリム点を結ぶステップと、を含み得る。
【0111】
ここで、ステップ2012において、各単一ノード交差点の交差点面を生成するステップは、各単一ノード交差点に対して、単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定するステップと、各隣接する2つの道路の道路面の幅及び対応する道路のオフセット変数に基づいて、各隣接する2つの道路の間の夾角情報を決定するステップであって、夾角情報は、隣接する2つの道路のそれぞれに対応する接線間の交差状況を示す、ステップと、第1道路と第2道路との夾角を取得するステップであって、第1道路と第2道路は、少なくとも2つの道路のうちの隣接する道路である、ステップと、第1道路と第1道路の道路面の右側の辺の線との間の第1夾角、第2道路と第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第2夾角、及び第1道路の道路面の右側の辺の線と第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第3夾角を取得するステップと、第1道路と第2道路との間の夾角、第1夾角、第2夾角、及び第3夾角に基づいて拘束条件を構築するステップと、目標関数を取得するステップであって、目標関数は、単一ノード交差点の交差点面の領域サイズの求解目標を示し、拘束条件は、領域サイズの制限条件を示し、拘束条件は、少なくとも2つの道路のうちの各隣接する2つの道路のオフセット変数間の拘束関係を含み、目標関数は、少なくとも2つのオフセット変数を含み、各オフセット変数は、単一ノード交差点から対応する道路の接線までの距離状況を示す、ステップと、少なくとも2つの道路内の各道路の道路面の幅及び拘束条件に基づいて目標関数を解いて、道路のオフセット距離を得るステップと、道路の道路面の幅と道路のオフセット距離に基づいて、単一ノード交差点の交差点面を生成するステップと、を含み得る。
【0112】
上記の交差点面の生成方法では、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む複合ノード交差点について、前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得し、含まれている各単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成し、次に、前記包囲面を前記道路面内にトリミングするだけで、前記複合ノード交差点の交差点面を得ることができ、少ないオリジナルデータに依存するだけで、簡単、効率的、高品質に包囲面を生成することができ、複雑な計算ポリシーを導入する必要がなく、極端なケースを回避することができ、ロバスト性が高い。
【0113】
本願の実施例によって提供される交差点面の生成方法は、オリジナル道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点の交差点面を生成する必要のある任意のシーンに適用することができる。例えば、高精度地図において、対応する高精度データが不足している地域であっても、一般地図データを使用して、本願の実施例によって提供される交差点面の生成方法を採用して、これらの地域の複合ノード交差点のために対応する交差点面を生成することができる。また例えば、オリジナルの一般地図データにのみ依存して、複合ノード交差点の交差点面を効率的に生成することができ、他の経路指示情報に依存する必要がない。また例えば、生成された複合ノード交差点の交差点面は、地図アプリケーションに呼び出された後、前記交差点面の点列データに直接基づいてレンダリングし、前記交差点面を表示することができる。また例えば、都市道路モデルに関するゲームアプリケーションでは、都市道路モデルにおける交差点面の点列データに直接基づいて、対応するゲーム画面をレンダリングして表示することができる。もちろん、適用シーンは上記の例に限定されるものではない。
【0114】
以下、1つのシーンを例として詳細に説明する。
【0115】
高精度地図において、対応する高精度データが不足している地域であっても、一般地図データに基づいて本願の実施例によって提供される交差点面の生成方法を採用して、上記地域で高精度地図の交差点面をレンダリングして表示できない問題を解決することができる。
【0116】
コンピュータ機器は、地図内の高精度地図が不足している地域、例えばある都市の環状5号線以内の地域を予め探し出し、そして、これらの地域の道路それぞれのオリジナルの、一般地図を生成するための道路ネットワークデータを取得し、一般地図の道路ネットワークデータでは、道路は、幅のない線分であり、即ち、1組のデータ点(link)で道路を表現し、前記1組のデータ点は点列とも呼ばれる。道路の道路ネットワークデータには道路情報も含まれる。複数の道路の道路ネットワークデータに、同じ単一点交差点マークが含まれている場合、前記複数の道路は1つの単一ノード交差点を形成する。各単一ノード交差点に対して、コンピュータ機器は、単一ノード交差点の交差点面を生成することができ、交差点面の生成は、道路の形状点の座標を生成するためであり、単一ノード交差点の交差点面は、実際には1組のデータ点で表現され、各データ点は、1つの座標であり、前記1組のデータ点は閉鎖多角形を形成することができる。これらの地域内の単一ノード交差点について、コンピュータ機器は、対応する交差点面を生成することができる。交差点面の生成は、主に、交差点面の境界の形状点の座標を生成するためである。高精度地図において、これらの境界の形状点の座標は、一般に、上位の方から提供されるオリジナルデータから直接与えられる。
【0117】
複数の単一ノード交差点の道路ネットワークデータに、同じ複合ノード交差点マークが含まれている場合、前記複数の単一ノード交差点によって1つの複合ノード交差点を形成する。このような複合ノード交差点について、コンピュータ機器は、対応する交差点面を生成することができ、具体的に、複合ノード交差点に含まれる複数の単一ノード交差点を決定し、各単一ノード交差点に対して、対応する道路ネットワークデータに基づいて、単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定するステップを含む。このようにして、複合ノード交差点に含まれる複数の道路を得ることができる。前述したように、道路は、幅のない線分であり、各道路に対して、コンピュータ機器は、対応する道路情報を取得し、道路情報に基づいて、各道路に対応する道路幅を決定し、それぞれの道路幅に従って各道路を拡幅して、道路の道路面を得ることができ、道路の道路面は、いずれも道路面の左側の辺の線と道路面の右側の辺の線を含む。このようにして、道路面は3つの線分で表現され、即ち、オリジナルの1組のデータ点(link)、道路面の左側の辺の線を表す点列データ、道路面の右側の辺の線を表す点列データである。次に、コンピュータ機器は、複合ノード交差点における各単一ノード交差点の交差点面を取得し、単一ノード交差点の交差点面は1組のデータ点であり、前記1組のデータ点は、閉鎖多角形を形成することができる。コンピュータ機器は、各単一ノード交差点の交差点面に含まれる形状点に基づいて、これらの形状点を囲む最小の凸多角形を計算して、複合ノード交差点の包囲面を得、前記複合ノード交差点の交差点面は、実際には1組のデータ点であり、前記1組のデータ点は閉鎖多角形を形成することができる。そして、コンピュータ機器は、複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線を決定し、前記道路面の辺の線を表す点列データと、複合ノード交差点の包囲面の境界線を表す点列データとの共通集合に基づいて、包囲面上のトリム点によって形成されるトリム点集合を決定し、包囲面の境界線におけるこれらのトリム点の順序に従って、これらのトリム点に対して順序付けることにより、トリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定する。さらに、前記包囲面上のトリム点について、コンピュータ機器は、同じ道路の道路面の辺の線に位置する隣接する2つのトリム点を直線で結び、異なる道路の道路面の辺の線に位置する隣接する2つのトリム点を平滑曲線で結び、最終的な交差点面を得る。
【0118】
高精度データが不足している上記の地域について、コンピュータ機器は、単一ノード交差点の交差点面を表す点列データ、複合ノード交差点の交差点面を表す点列データなどを、地図データベースに予め記憶しておき、これらの地域で必要とされる高精度地図データを補完するものとして、これらの地域の高精度地図をレンダリングして表示することができる。
【0119】
このようにして、地図ナビゲーション処理において、端末や車載端末が、上記地域内のある複合ノード交差点の近傍の位置に現在移動しようとしている場合であって、前記複合ノード交差点の交差点面を表示する必要がある場合、端末や車載端末上の地図アプリケーションが、前記複合ノード交差点の交差点面を表す点列データを地図データベースから直接呼び出し、呼び出された点列データに基づいて、現在位置における高精度地図ナビゲーション画面を効率的にレンダリングして表示することができる。
【0120】
理解すべきこととして、上述した各実施例に係るフローチャートの各ステップは、矢印に従って順次表示されているが、これらのステップは必ずしも矢印によって示される順序で順次実行されるわけではない。本明細書で明記されていない限り、これらのステップの実行は厳密な順序に限定されず、これらのステップは他の順序で実行されてもよい。さらに、上述した各実施例に係るフローチャートの各ステップの少なくとも一部は、複数のステップ又は複数の段階を含み得、これらのステップ又は段階は、必ずしも同時に実行されるとは限らず、異なるタイミングに実行されてもよく、また、これらのステップ又は段階の実行順序も、必ずしも順次に実行される必要はなく、他のステップ、又は又は他のステップにおけるステップ又は段階の少なくとも一部と交互に実行されてもよい。
【0121】
同じ発明構想に基づき、本願の実施例は、上述した交差点面の生成方法を実現するための交差点面の生成装置をさらに提供する。前記装置によって提供される問題解決の実施形態は、上記の方法に記載された実施形態と同様であるため、以下に提供される1つ又は複数の交差点面の生成装置の実施例における具体的な限定は、上記の交差点面の生成方法に関する限定を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0122】
一実施例では、
図21に示すように、交差点面の生成装置2100を提供し、決定モジュール2102、道路面生成モジュール2104、単一ノード交差点面生成モジュール2106、包囲面生成モジュール2108、及び統合モジュール2110を備える。
【0123】
決定モジュール2102は、複合ノード交差点を決定するように構成され、複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含み、
道路面生成モジュール2104は、複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、複合ノード交差点の道路面を取得するように構成され、
単一ノード交差点面生成モジュール2106は、少なくとも2つの単一ノード交差点内の各単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するように構成され、
包囲面生成モジュール2108は、各単一ノード交差点の交差点面に基づいて、複合ノード交差点の包囲面を生成するように構成され、
統合モジュール2110は、包囲面を道路面に統合して、複合ノード交差点の交差点面を得るように構成される。
【0124】
一実施例では、決定モジュール2102はさらに、少なくとも2つの単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータに、同じ複合ノード交差点マークが含まれている場合、少なくとも2つの単一ノード交差点によって形成される複合ノード交差点マークに対応する複合ノード交差点を決定するように構成される。
【0125】
一実施例では、道路面生成モジュール2104はさらに、複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータを取得し、道路ネットワークデータに基づいて、各単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定して、複合ノード交差点に含まれる複数の道路を得、各道路に対して、道路等級、車線数、車線幅の少なくとも1つを含む、対応する道路情報を取得し、道路情報に基づいて、各道路に対応する道路幅を決定し、それぞれの道路幅に従って各道路を拡幅して、道路の道路面を得、各道路の道路面に基づいて、複合ノード交差点の道路面を得るように構成される。
【0126】
一実施例では、単一ノード交差点面生成モジュール2106はさらに、各単一ノード交差点に対して、単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定するステップと、拘束条件及び目標関数を取得するステップであって、目標関数は、単一ノード交差点の交差点面の領域サイズの求解目標を示し、拘束条件は、領域サイズの制限条件を示し、拘束条件は、少なくとも2つの道路のうちの各隣接する2つの道路のオフセット変数間の拘束関係を含み、目標関数は、少なくとも2つのオフセット変数を含み、各オフセット変数は、単一ノード交差点から対応する道路の接線までの距離状況を示す、ステップと、少なくとも2つの道路内の各道路の道路面の幅及び拘束条件に基づいて目標関数を解いて、道路のオフセット距離を得るステップと、道路の道路面の幅と道路のオフセット距離に基づいて、単一ノード交差点の交差点面を生成するステップと、を実行するように構成される。
【0127】
一実施例では、単一ノード交差点面生成モジュール2106はさらに、各隣接する2つの道路の道路面の幅及び対応する道路のオフセット変数に基づいて、各隣接する2つの道路の間の夾角情報を決定するステップであって、夾角情報は、隣接する2つの道路のそれぞれに対応する接線間の交差状況を示す、ステップと、各隣接する2つの道路の間の夾角情報に基づいて拘束条件を構築するステップと、を実行するように構成される。
【0128】
一実施例では、単一ノード交差点面生成モジュール2106はさらに、第1道路と第2道路との夾角を取得するステップであって、第1道路と第2道路は、少なくとも2つの道路のうちの隣接する道路である、ステップと、第1道路と第1道路の道路面の右側の辺の線との間の第1夾角、第2道路と第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第2夾角、及び第1道路の道路面の右側の辺の線と第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第3夾角を取得するステップと、第1道路と第2道路との間の夾角、第1夾角、第2夾角、及び第3夾角に基づいて拘束条件を構築するステップと、を実行するように構成される。
【0129】
一実施例では、包囲面生成モジュール2108はさらに、各単一ノード交差点の交差点面に含まれる形状点に基づいて、第1形状点集合を得、第1形状点集合に基づいて、第1形状点集合内のすべての形状点を囲む最小の凸多角形を計算して、複合ノード交差点の包囲面を得るように構成される。
【0130】
一実施例では、統合モジュール2110はさらに、複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線を決定し、複合ノード交差点の包囲面の境界線と道路面の辺の線との交点を決定して、包囲面のトリム点によって形成されるトリム点集合を得、トリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定し、包囲面上の各隣接する2つのトリム点間で平滑化処理を行い、複合ノード交差点の交差点面を得るように構成される。
【0131】
一実施例では、統合モジュール2110はさらに、包囲面の形状点によって形成される第2形状点集合を決定するステップであって、形状点には前後順序がある、ステップと、トリム点集合内の各トリム点に対して、第2形状点集合内のトリム点の左隣形状点と右隣形状点を算出するステップと、トリム点集合内の各トリム点に対して、対応する目標形状点の前後順序に従って順序付け、順序付けた結果に基づいてトリム点集合内の各隣接する2つのトリム点を決定するステップであって、目標形状点は、左隣形状点又は右隣形状点である、ステップと、を実行するように構成される。
【0132】
一実施例では、平滑曲線はベジェ曲線であり、統合モジュール2110はさらに、隣接する2つのトリム点を、それぞれトリム点が所在する道路面の辺の線に沿って、道路面の辺の線が接続されている単一ノード交差点の方向に延長して、2つの制御点を得、隣接する2つのトリム点と2つの制御点に基づいて、ベジェ曲線を生成する実行するように構成される。
【0133】
上記の交差点面の生成装置2100における各モジュールは、全体的又は部分的に、ソフトウェア、ハードウェア、及びそれらの組み合わせによって実現できる。上記の各モジュールは、ハードウェアの形で、コンピュータ機器のプロセッサに集積されるか、又はコンピュータ機器内のプロセッサから独立していてもよく、プロセッサが上記の各モジュールに対応する操作を呼び出して実行できるようにするために、ソフトウェアの形でコンピュータ機器のメモリに記憶されてもよい。
【0134】
上記の交差点面の生成装置2100は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む複合ノード交差点について、前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得し、含まれている各単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成し、次に、前記包囲面を前記道路面にトリミングするだけで、前記複合ノード交差点の交差点面を得ることができ、少ないオリジナルデータに依存することを前提で、簡単、効率的、高品質に包囲面を生成することができ、複雑な計算ポリシーを導入する必要がなく、極端なケースを回避することができ、ロバスト性が高い。
【0135】
一実施例では、コンピュータ機器を提供し、前記コンピュータ機器は、
図1に示すサーバ104であり得、その内部構造図を
図22に示すことができる。前記コンピュータ機器は、プロセッサ、メモリ、入力/出力インターフェース(I/O:Input/Output)、及び通信インターフェースを含む。ここで、プロセッサ、メモリ及び入力/出力インターフェースはシステムバスを介して接続され、通信インターフェースは入力/出力インターフェースを介してシステムバスに接続される。ここで、前記コンピュータ機器のプロセッサは、計算機能と制御機能を提供するように構成される。前記コンピュータ機器のメモリは、不揮発性記憶媒体及び内部メモリを含む。前記不揮発性記憶媒体には、オペレーティングシステム、コンピュータ可読記憶命令、及びデータベースが記憶される。前記内部メモリは、不揮発性記憶媒体に記憶されたオペレーティングシステム及びコンピュータ可読記憶命令を実行するための環境を提供する。前記コンピュータ機器のデータベースは、道路ネットワークデータを記憶するように構成される。前記コンピュータ機器の入力/出力インターフェースは、プロセッサと外部デバイスとの間で情報を交換するように構成される。前記コンピュータ機器の通信インターフェースは、ネットワーク接続を介して外部端末と通信するように構成される。前記コンピュータ可読記憶命令は、プロセッサによって実行されるときに、交差点面の生成方法を実現する。
【0136】
当業者であれば、
図22に示す構造は、本願の解決策に関連する構造の一部のブロック図に過ぎず、本願の解決策が適用されるコンピュータ機器に対する限定ではなく、具体的なコンピュータ機器は、図示されるよりも多い又は少ないコンポーネントを含んでもよく、特定のコンポーネントを組み合わせてもよく、異なるコンポーネント配置を有してもよいことが理解できる。
【0137】
一実施例では、メモリと、プロセッサと、を備えるコンピュータ機器を提供し、メモリには、コンピュータ可読記憶命令が記憶され、前記プロセッサは、コンピュータ可読記憶命令を実行するときに、本願のいずれか1つ又は複数の実施例で提供される交差点面の生成方法のステップを実現する。
【0138】
一実施例では、コンピュータ可読記憶命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶命令はプロセッサによって実行されるときに、本願のいずれか1つ又は複数の実施例で提供される交差点面の生成方法のステップを実現する。
【0139】
一実施例では、コンピュータ可読記憶命令を含むコンピュータプログラム製品を提供し、前記コンピュータ可読記憶命令はプロセッサによって実行されるときに、本願のいずれか1つ又は複数の実施例で提供される交差点面の生成方法のステップを実現する。
【0140】
なお、本願に係るユーザ情報(ユーザ機器情報、ユーザ個人情報などを含むがこれらに限定されない)及びデータ(分析のためのデータ、記憶されたデータ、展示されたデータなどを含むが、これらに限定されない)は、いずれもユーザによって許可された又は各関係者によって完全に許可された情報及びデータであり、関連データの収集、使用及び処理は、関連する国及び地域の関連する法律、規制及び基準を遵守するものとする。
【0141】
当業者であれば、上記の実施例の各方法における全部又は一部のプロセスは、プログラム可読記憶命令に関連するハードウェアによって完了することができ、前記コンピュータ可読記憶命令は、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、前記コンピュータ可読記憶命令が実行されるときに、上記の各方法の実施例におけるプロセスを含み得ることを理解することができる。ここで、本願によって提供される各実施例で任意引用するメモリ、データベース又は他の媒体は、いずれも不揮発性メモリ及び揮発性メモリの少なくとも一方を含み得る。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、磁気テープ、フロッピーディスク、フラッシュメモリ、光メモリ、高密度埋め込み不揮発性メモリ、抵抗ランダムアクセスメモリ(ReRAM)、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetoresistive Random Access Memory)、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM:Ferroelectric Random Access Memory)、相変化メモリ(PCM:Phase Change Memory)、グラフェンメモリなどを含み得る。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)又は外部キャッシュメモリを含み得る。例示的であるが限定的ではない例示によれば、RAMは、様々な形態、例えば、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM:Static Random Access Memory)、又はダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM:Dynamic Random Access Memory)などであり得る。本願によって提供される各実施例におけるデータベースは、リレーショナルデータベース及び非リレーショナルデータベースの少なくとも一方を含み得る。非リレーショナルデータベースは、ブロックチェーンベースの分散型データベースなどを含み得るが、これらに限定されない。本願によって提供される各実施例におけるプロセッサは、ユニバーサルプロセッサ、中央処理装置、グラフィックスプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、プログラマブルロジックプロセッサ、量子計算に基づくデータ処理ロジックプロセッサなどであってよいが、これらに限定されない。
【0142】
上記の実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることができ、説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術的特徴のすべての可能な組み合わせが記載されていないが、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾がない限り、すべて本明細書の範囲内に含まれると見なすべきである。
【0143】
上記の実施例は、本願のいくつかの実施形態のみを表すものであり、より具体的且つ詳細に説明されているが、これらは、本願の保護範囲を限定するものとして解釈されるものではない。説明すべきこととして、当業者であれば、本願の思想から逸脱することなく、いくつかの変形及び改良を行うこともでき、これらの変形及び改良は、本願の保護範囲に含まれる。したがって、本願の保護範囲は、特許請求の範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0144】
102 端末
104 サーバ
2100 生成装置
2102 決定モジュール
2104 道路面生成モジュール
2106 単一ノード交差点面生成モジュール
2108 包囲面生成モジュール
2110 統合モジュール
【手続補正書】
【提出日】2024-05-30
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ機器が実行する、交差点面の生成方法であって、
道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するステップであって、前記複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む、ステップと、
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するステップと、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するステップと、
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップと、を含む、交差点面の生成方法。
【請求項2】
前記複合ノード交差点を決定するステップは、
各単一ノード交差点の道路ネットワークデータを取得するステップと、
少なくとも2つの単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータに同じ複合ノード交差点マークが含まれている場合、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点によって前記複合ノード交差点を形成すると決定するステップと、を含む、
請求項1に記載の交差点面の生成方法。
【請求項3】
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するステップは、
前記複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータを取得するステップと、
前記道路ネットワークデータに基づいて、各前記単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定して、前記複合ノード交差点に含まれる複数の道路を得るステップと、
各道路に対して、対応する道路情報を取得するステップであって、前記道路情報は道路等級、車線数、車線幅の少なくとも1つを含むステップと、
前記道路情報に基づいて、各前記道路に対応する道路幅を決定し、それぞれの道路幅に従って各前記道路を拡幅して、前記道路の道路面を得るステップと、
各前記道路の道路面に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を得るステップと、を含む、
請求項
1に記載の交差点面の生成方法。
【請求項4】
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するステップは、
各単一ノード交差点に対して、前記単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定するステップと、
拘束条件及び目標関数を取得するステップであって、前記目標関数は、前記単一ノード交差点の交差点面の領域サイズの求解目標を示し、前記拘束条件は、前記領域サイズの制限条件を示し、前記拘束条件は、前記少なくとも2つの道路のうちの各隣接する2つの前記道路のオフセット変数間の拘束関係を含み、前記目標関数は、少なくとも2つの前記オフセット変数を含み、各前記オフセット変数は、前記単一ノード交差点から対応する道路の接線までの距離状況を示す、ステップと、
前記少なくとも2つの道路内の各前記道路の道路面の幅及び前記拘束条件に基づいて前記目標関数を解いて、前記道路のオフセット距離を得るステップと、
前記道路の道路面の幅と前記道路のオフセット距離に基づいて、前記単一ノード交差点の交差点面を生成するステップと、を含む、
請求項
1に記載の交差点面の生成方法。
【請求項5】
前記拘束条件を取得するステップは、
各隣接する2つの前記道路の道路面の幅及び対応する道路のオフセット変数に基づいて、前記各隣接する2つの道路の間の夾角情報を決定するステップであって、前記夾角情報は、隣接する2つの前記道路のそれぞれに対応する接線間の交差状況を示す、ステップと、
前記各隣接する2つの道路の間の夾角情報に基づいて拘束条件を構築するステップと、を含む、
請求項
1に記載の交差点面の生成方法。
【請求項6】
各前記道路の道路面は、いずれも道路面の左側の辺の線と道路面の右側の辺の線を含み、前記各隣接する2つの道路の間の夾角情報に基づいて拘束条件を構築するステップは、
第1道路と第2道路との夾角を取得するステップであって、前記第1道路と前記第2道路は、前記少なくとも2つの道路のうちの隣接する道路である、ステップと、
前記第1道路と前記第1道路の道路面の右側の辺の線との間の第1夾角、前記第2道路と前記第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第2夾角、及び前記第1道路の道路面の右側の辺の線と前記第2道路の道路面の左側の辺の線との間の第3夾角を取得するステップと、
前記第1道路と第2道路との間の夾角、前記第1夾角、前記第2夾角、及び前記第3夾角に基づいて拘束条件を構築するステップと、を含む、
請求項5に記載の交差点面の生成方法。
【請求項7】
前記各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するステップと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に含まれる形状点に基づいて、第1形状点集合を得るステップと、
前記第1形状点集合に基づいて、前記第1形状点集合内のすべての形状点を囲む最小の凸多角形を計算して、前記複合ノード交差点の包囲面を得るステップと、を含む、
請求項
1に記載の交差点面の生成方法。
【請求項8】
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップは、
前記複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線を決定するステップと、
前記複合ノード交差点の包囲面の境界線と前記道路面の辺の線との交点を決定して、前記包囲面のトリム点によって形成されるトリム点集合を得るステップと、
前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定するステップと、
前記包囲面上の前記各隣接する2つの前記トリム点間で平滑化処理を行い、前記複合ノード交差点の交差点面を得るステップと、を含む、
請求項
1に記載の交差点面の生成方法。
【請求項9】
前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定するステップは、
前記包囲面の形状点によって形成される第2形状点集合を決定するステップであって、前記形状点には前後順序がある、ステップと、
前記トリム点集合内の各トリム点に対して、前記第2形状点集合内の前記トリム点の左隣形状点と右隣形状点を算出するステップと、
前記トリム点集合内の各トリム点に対して、対応する目標形状点の前後順序に従って順序付け、順序付けた結果に基づいて前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定するステップであって、前記目標形状点は、左隣形状点又は右隣形状点である、ステップと、を含む、
請求項8に記載の交差点面の生成方法。
【請求項10】
前記包囲面上の前記各隣接する2つの前記トリム点間で平滑化処理を行うステップは、
隣接する2つの前記トリム点が前記包囲面の同じ道路の道路面の辺の線上に位置する場合、前記隣接する2つの前記トリム点を直線で結ぶステップと、
隣接する2つの前記トリム点が前記包囲面の異なる道路の道路面の辺の線上に位置する場合、前記隣接する2つの前記トリム点を平滑曲線で結ぶステップと、を含む、
請求項8に記載の交差点面の生成方法。
【請求項11】
前記平滑曲線はベジェ曲線であり、前記隣接する2つの前記トリム点間のベジェ曲線を生成するステップは、
前記隣接する2つの前記トリム点を、それぞれ前記トリム点が所在する道路面の辺の線に沿って、前記道路面の辺の線が接続されている前記単一ノード交差点の方向に延長して、2つの制御点を得るステップと、
前記隣接する2つの前記トリム点と前記2つの制御点に基づいて、前記ベジェ曲線を生成するステップと、を含む、
請求項10に記載の交差点面の生成方法。
【請求項12】
交差点面の生成装置であって、
道路ネットワークデータに基づいて複合ノード交差点を決定するように構成される決定モジュールであって、前記複合ノード交差点は、少なくとも2つの単一ノード交差点を含む、決定モジュールと、
前記複合ノード交差点の交差点情報に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を取得するように構成される道路面生成モジュールと、
前記少なくとも2つの単一ノード交差点内の各前記単一ノード交差点の交差点面をそれぞれ決定するように構成される単一ノード交差点面生成モジュールと、
各前記単一ノード交差点の交差点面に基づいて、前記複合ノード交差点の包囲面を生成するように構成される包囲面生成モジュールと、
前記包囲面を前記道路面に統合して、前記複合ノード交差点の交差点面を得るように構成される統合モジュールと、を備える、交差点面の生成装置。
【請求項13】
前記道路面生成モジュールはさらに、前記複合ノード交差点に含まれる各単一ノード交差点のそれぞれの道路ネットワークデータを取得し、前記道路ネットワークデータに基づいて、各前記単一ノード交差点に接続される少なくとも2つの道路を決定して、前記複合ノード交差点に含まれる複数の道路を得、各道路に対して、道路等級、車線数、車線幅の少なくとも1つを含む、対応する道路情報を取得し、前記道路情報に基づいて、各前記道路に対応する道路幅を決定し、それぞれの道路幅に従って各前記道路を拡幅して、前記道路の道路面を得、各前記道路の道路面に基づいて、前記複合ノード交差点の道路面を得るように構成される、
請求項12に記載の交差点面の生成装置。
【請求項14】
前記包囲面生成モジュールはさらに、各前記単一ノード交差点の交差点面に含まれる形状点に基づいて、第1形状点集合を得、前記第1形状点集合に基づいて、前記第1形状点集合内のすべての形状点を囲む最小の凸多角形を計算して、前記複合ノード交差点の包囲面を得るように構成される、
請求項
12に記載の交差点面の生成装置。
【請求項15】
前記統合モジュールはさらに、前記複合ノード交差点の道路面に含まれる各道路の道路面の辺の線を決定し、前記複合ノード交差点の包囲面の境界線と前記道路面の辺の線との交点を決定して、前記包囲面のトリム点によって形成されるトリム点集合を得、前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定し、前記包囲面上の前記各隣接する2つの前記トリム点間で平滑化処理を行い、前記複合ノード交差点の交差点面を得るように構成される、
請求項
12のいずれか一項に記載の交差点面の生成装置。
【請求項16】
前記統合モジュールはさらに、前記包囲面の形状点によって形成される第2形状点集合を決定するステップであって、前記形状点には前後順序がある、ステップと、前記トリム点集合内の各トリム点に対して、前記第2形状点集合内の前記トリム点の左隣形状点と右隣形状点を算出するステップと、前記トリム点集合内の各トリム点に対して、対応する目標形状点の前後順序に従って順序付け、順序付けた結果に基づいて前記トリム点集合内の各隣接する2つの前記トリム点を決定するステップであって、前記目標形状点は、左隣形状点又は右隣形状点である、ステップと、を実行するように構成される、
請求項15に記載の交差点面の生成装置。
【請求項17】
前記統合モジュールはさらに、隣接する2つの前記トリム点が前記包囲面の同じ道路の道路面の辺の線上に位置する場合、前記隣接する2つの前記トリム点を直線で結び、隣接する2つの前記トリム点が前記包囲面の異なる道路の道路面の辺の線上に位置する場合、前記隣接する2つの前記トリム点を平滑曲線で結ぶように構成される、
請求項15に記載の交差点面の生成装置。
【請求項18】
コンピュータ可読記憶命令が記憶されたメモリと、前記コンピュータ可読記憶命令を実行するときに、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法のステップを実現するプロセッサと、を備える、コンピュータ機器。
【請求項19】
プロセッサに
、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法のステップを
実行させる、コンピュータプログラム。
【国際調査報告】