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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】駆動構成体
(51)【国際特許分類】
   B64C 13/28 20060101AFI20241126BHJP
   B64U 40/10 20230101ALI20241126BHJP
   F16H 21/04 20060101ALI20241126BHJP
   F16H 1/28 20060101ALI20241126BHJP
   F16H 1/32 20060101ALI20241126BHJP
   B63H 25/10 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
B64C13/28
B64U40/10
F16H21/04
F16H1/28
F16H1/32 B
B63H25/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532877
(86)(22)【出願日】2022-11-23
(85)【翻訳文提出日】2024-07-03
(86)【国際出願番号】 GB2022052962
(87)【国際公開番号】W WO2023099867
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】2117387.7
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】21275176.2
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390038014
【氏名又は名称】ビ-エイイ- システムズ パブリック リミテッド カンパニ-
【氏名又は名称原語表記】BAE SYSTEMS plc
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホーランズ、ロバート・デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】イングルトン、マーティン
【テーマコード(参考)】
3J027
3J062
【Fターム(参考)】
3J027FA50
3J027FB16
3J027GB03
3J027GC07
3J027GC13
3J027GC24
3J027GD04
3J027GD08
3J027GD12
3J027GE11
3J027GE21
3J027GE29
3J062AA41
3J062AB27
3J062AC08
3J062BA21
3J062CB02
3J062CB16
3J062CB28
3J062CB32
3J062CG84
(57)【要約】
駆動構成体
ビークル制御面を操作するための駆動構成体は、第1の駆動装置と、第2の駆動装置と、ビークル制御面に接続するための出力部材と、第1の駆動装置と出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第1の係合手段と、第2の駆動装置と出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第2の係合手段とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークル制御面を操作するための駆動構成体であって、
第1の駆動装置と、
第2の駆動装置と、
前記ビークル制御面に接続するための出力部材と、
前記第1の駆動装置と前記出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第1の係合手段と、
前記第2の駆動装置と前記出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第2の係合手段とを備える、駆動構成体。
【請求項2】
前記第1の係合手段に、前記第1の駆動装置と前記出力部材とを係合させ、係合解除させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータを備える、請求項1に記載の駆動構成体。
【請求項3】
前記少なくとも1つのアクチュエータは、実質的に同時に、
前記第1の係合手段に、前記第1の駆動装置と前記出力部材と係合解除させ、
前記第2の係合手段に、前記第2の駆動装置と前記出力部材とを係合させるように構成される、請求項2に記載の駆動構成体。
【請求項4】
前記少なくとも1つのアクチュエータは、ロッドと、前記ロッドに取り付けられた一対のアームとの移動を引き起こすように構成されている、請求項2または3に記載の駆動構成体。
【請求項5】
前記アクチュエータ、前記ロッド、及び前記アームは、前記第1及び第2の駆動装置の周りを回転するように構成される、請求項4に記載の駆動構成体。
【請求項6】
前記第1の係合手段は、クラッチベースの機構を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項7】
前記第1の係合手段は、ハース軸継手を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項8】
前記第1の係合手段は、摩擦クラッチを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項9】
前記第1の係合手段は、前記第1の駆動装置と前記出力部材との係合および係合解除を容易にするために、アクチュエータの作用下で前記第1の駆動装置の第1の出力シャフトのスプライン付きセクションに沿って摺動するように構成された第1の側部を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項10】
前記第1の係合手段は、遊星歯車変速機を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項11】
前記遊星歯車変速機のリングギアの動きを拘束するように構成された摩擦材料を備える、請求項10に記載の駆動構成体。
【請求項12】
前記摩擦材料を前記リングギアに適用するように構成されたロッカーを備える、請求項11に記載の駆動構成体。
【請求項13】
前記摩擦材料は、前記遊星歯車変速機に対して半径方向に移動するように構成される、請求項11または12に記載の駆動構成体。
【請求項14】
少なくとも1つの追加のギア装置を備える、請求項10から13のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項15】
前記第1の係合手段は、波動歯車式変速機を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項16】
前記波動歯車式変速機は、可変サイズのウェーブジェネレータ機構を含む、請求項15に記載の駆動構成体。
【請求項17】
前記第1の駆動装置は、軸受上のハウジング内に回転可能に取り付けられる、請求項1から3のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項18】
前記第1の駆動装置に隣接して回転可能に取り付けられたトルクアームと、前記トルクアームが受ける力を測定するように構成された力センサーとを備える、請求項17に記載の駆動構成体。
【請求項19】
前記力センサーは、機械的に接地され、前記力センサーおよび前記トルクアームの移動を拘束する、請求項18に記載の駆動構成体。
【請求項20】
前記第1の駆動装置及び前記トルクアームが一緒に回転するように、前記第1の駆動装置及び前記トルクアームを拘束するためにアクチュエータによって操作されるように構成されたピンを備える、請求項18または19に記載の駆動構成体。
【請求項21】
前記第2の駆動装置は、軸受上のハウジング内に回転可能に取り付けられる、請求項17から20のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項22】
第2のアクチュエータを備える、請求項17から21のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項23】
前記出力部材は、前記ビークル制御面に接続するように構成された接続部を含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項24】
前記第1の駆動装置および前記第2の駆動装置は、両方とも同時に前記出力部材と係合されるように配置され、他方の駆動装置が前記出力部材を独立して制御することを可能にするように、前記第1の駆動装置および前記第2の駆動装置は、前記出力部材から独立して係合解除可能である、請求項1に記載の駆動構成体。
【請求項25】
請求項1から24のいずれかに記載の駆動構成体を備えるビークル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビークル制御面を操作するための駆動構成体に関し、特に、誤動作又は故障の場合に冗長性を提供する駆動構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
飛行機、ヘリコプター、および他の航空機は、補助翼、昇降舵、翼フラップ、方向舵、およびロータブレードなどの複数の飛行制御面を有し、これらは、飛行(離陸および着陸を含む)中に操作されて、航空機の動きを制御する。多くの航空機では、飛行制御翼面は、飛行制御翼面の構成要素に力を加えて飛行制御翼面の必要な構成を達成し、したがって所望の航空機の動きを達成する電気機械駆動構成体によって操作される。
【0003】
既存の用途では、そのような駆動構成体は、単一の駆動装置(例えば、電気モータ)を、任意の必要なギア装置および接続手段と組み合わせて含み、単一の駆動装置から飛行操縦翼面に力を伝達することができる。駆動構成体が故障した場合、手動制御を行う人間のパイロットによって駆動装置を切断および/または無効化することができる。
【0004】
本発明は、そのような駆動構成体に改良を加えることを目的とする。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一態様によれば、ビークル制御面を操作するための駆動構成体が提供され、駆動構成体は、第1の駆動装置と、第2の駆動装置と、ビークル制御面に接続するための出力部材と、第1の駆動装置と出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第1の係合手段と、第2の駆動装置と出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第2の係合手段とを備える。
【0006】
任意選択で、駆動構成体は、第1の係合手段に第1の駆動装置と出力部材とを係合させ、係合解除させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータを備える。少なくとも1つのアクチュエータは、第1の係合手段に実質的に同時に第1の駆動装置を係合解除させ、第2の係合手段に第2の駆動装置と出力部材とを係合させるように構成されてもよい。いくつかの例では、少なくとも1つのアクチュエータは、ロッドと、ロッドに取り付けられた一対のアームとの移動を引き起こすように構成される。任意選択で、アクチュエータ、ロッドおよびアームは、第1および第2の駆動装置の周りを回転するように構成される。
【0007】
任意選択で、第1の係合手段は、ハース軸継手または摩擦クラッチなどのクラッチベースの機構を備える。
【0008】
いくつかの例では、第1の係合手段は、第1の駆動装置と出力部材との係合および係合解除を容易にするために、アクチュエータの作用下で第1の駆動装置の第1の出力シャフトのスプライン付きセクションに沿って摺動するように構成された第1の側部を備える。
【0009】
任意選択で、第1の係合手段は遊星歯車変速機を備える。いくつかの例では、駆動構成体は、遊星歯車変速機のリングギアの動きを拘束するように構成された摩擦材料を備える。任意選択で、駆動構成体は、摩擦材料をリングギアに適用するように構成されたロッカーを備える。摩擦材料は、遊星歯車変速機に対して半径方向に移動するように構成されてもよい。
【0010】
任意選択で、駆動構成体は少なくとも1つの追加のギア装置を備える。
【0011】
いくつかの例では、第1の係合手段は、波動歯車式変速機を備える。波動歯車式変速機は、可変サイズのウェーブジェネレータ機構を備えていてもよい。
【0012】
任意選択で、第1の駆動装置は、軸受上のハウジング内に回転可能に取り付けられる。駆動構成体は、第1の駆動装置に隣接して回転可能に取り付けられたトルクアームと、トルクアームが受ける力を測定するように構成された力センサーとを備えることができる。力センサーは、機械的に接地され、力センサーおよびトルクアームの移動を制約してもよい。駆動構成体は、第1の駆動装置およびトルクアームが一緒に回転するように、第1の駆動装置およびトルクアームを拘束するためにアクチュエータによって動作されるように構成されたピンを備えてもよい。任意選択で、第2の駆動装置は、軸受上のハウジング内に回転可能に取り付けられる。駆動構成体は、第2のアクチュエータを含んでいてもよい。
【0013】
任意選択で、出力部材は、ビークル制御面に接続するように構成された接続部を含む。
【0014】
いくつかの例では、第1の駆動装置および第2の駆動装置は、両方とも同時に出力部材と係合されるように配置され、第1の駆動装置および第2の駆動装置は、他方の駆動装置が出力部材を独立して制御することを可能にするために、出力部材から独立して係合解除可能である。
【0015】
本発明の別の態様によれば、前述の駆動構成体を備えるビークルが提供される。
【0016】
次に、本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、単なる例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】それぞれのハース軸継手を介して出力部材と選択的に係合され得る2つの駆動装置を有する駆動構成体を示す図。
図2図1の駆動構成体の一部を示す図。
図3】それぞれの摩擦クラッチを介して出力部材と選択的に係合され得る2つの駆動装置を有する駆動構成体を示す図。
図4】それぞれの遊星歯車変速機を介して出力部材と選択的に係合され得る2つの駆動装置を有する駆動構成体を示す図。
図5図4の駆動構成体の出力部材を示す図。
図6】それぞれの波動歯車式変速機を介して出力部材と選択的に係合され得る2つの駆動装置を有する駆動構成体を示す図。
図7】波動歯車式変速機の内側フレックススプラインと外側円形スプラインとを係合するための伸長された細長い構成の波動歯車式変速機のウェーブジェネレータを示す図。
図8】波動歯車式変速機の内側フレックススプラインと外側円形スプラインとを分離するための後退した短縮構成の波動歯車式変速機のウェーブジェネレータを示す図。
図9】それぞれのトルクアームおよび後退式継手によって出力部材と選択的に係合され得る2つの駆動装置を有する駆動構成体を示す図。
図10図9の駆動構成体の一部を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の例は、ビークル制御面を操作するための様々な異なる駆動構成体を示す。駆動構成体の各々は、ビークル制御表面への前進接続のために、出力部材と選択的に係合され得る2つの駆動装置を含み、駆動装置の誤動作または故障の場合に冗長性を提供する。例は、駆動装置と出力部材との選択的な係合のための異なる機構を含む。以下でより詳細に説明されるように、異なる例は、図示されていない組合せで、1つの例からの機構を別の例からの機構とともに使用することと、より大きい冗長性を達成するために異なる駆動構成体(すなわち、2つ以上の追加の駆動装置)を組み合わせることとを含む、複数の方法で組み合わせられ得る。
【0019】
図1は、第1のハース軸継手108の第1の側面107に接続された出力シャフト105を有する第1の駆動装置103を備える駆動構成体101の第1の例を示す。図1において、第1のハース軸継手108の第1の側面107は、第1のハース軸継手108の第2の側面と噛み合わされる。第1のハース軸継手108の第2の側面は、軸受129上に回転可能に取り付けられる出力部材109上に取り付けられるか、またはその一部として形成される。したがって、第1の駆動装置103による出力シャフト105の回転は、回転が第1のハース軸継手108の噛み合わされた側面の間で伝達されるので、出力部材109の回転を引き起こす。出力部材109は、出力部材109を他の構成要素(たとえば、図2に示すように、コネクタ131)に接続して、出力部材109の運動がビークル制御面に伝達されることを可能にするために、その上端に接続部分111を有する。
【0020】
駆動構成体101は、第2の駆動装置113(図示の例では、第1の駆動装置103と同じである)も含む。第2の駆動装置113は、第2のハース軸継手118の第1の側面117に接続される出力シャフト115を含む。
【0021】
図1では、第2のハース軸継手118の第1の側面117は、第2のハース軸継手118の第2の側面119と噛み合わされない。しかしながら、アクチュエータ121は、第1のハース軸継手108の第1の側面107に接続された第1のアーム125にアクチュエータ121を接続するロッド123を後退させることによって、第1のハース軸継手108の第1および第2の側面を分離するように構成される。ロッド123を後退させることはまた、ロッド123と第2のハース軸継手118の第1の側面117とに接続される第2のアーム127を移動させることによって、第2のハース軸継手118の第1の側面117を、第2のハース軸継手118の第2の側面119と係合させる。これは、第2の駆動装置113が、出力部材109を駆動する責任を引き継ぐことを可能にする。アクチュエータ121は、第1の駆動装置103が誤動作した(たとえば、トルクまたは速度に関して意図された回転出力を提供することをやめるかまたは停止する)場合、この責任の移行を引き起こすことがあり、第2の駆動装置113の作用下で通常動作を継続することを可能にする。これはさらに、対応するビークル制御面の機能を最適化するために、異なる時間に異なる駆動装置103、113(異なるそれぞれのパラメータ、たとえば異なるトルクプロファイルを有することがある)の選択的な使用を可能にすることがある。
【0022】
図示の例では、出力シャフト105、115は、出力シャフト105、115から第1の側面107、117への回転運動の伝達と、また第1および第2のハース軸継手108、118の係合および分離のための出力シャフト105、115に沿った第1の側面107、117の必要な軸方向運動とを可能にするために、第1のハース軸継手108の第1の側面107および第2のハース軸継手118の第1の側面117内の対応するスプライン付き開口を係合するそれぞれのスプライン付きセクション106、116を含む。他の例では、スプライン付きセクション106、116の代わりに、リンクシャフトに沿った自由な並進を可能にするが剛性トルク結合を提供する屈曲リンクなどの代替的な継手が提供されることがある。図1の両矢印は、ハース軸継手108、118の第1の側面107、117とそれらのそれぞれの第2の側面(軸方向に静止している、すなわち、軸方向に移動しない)との係合および分離を達成するための、ロッド123および第1の側面107、117の移動方向を示す。
【0023】
図1に示されている駆動構成体101の複数の例は、追加の冗長性を可能にする(すなわち、図1に示されている単一の駆動構成体が1つの冗長な駆動装置を提供する場合、説明されたように共通のシャフトに結合された2つの駆動構成体101が3つの冗長な駆動装置を提供する)ために、共通のシャフトに(たとえば、それらの出力部材109のそれぞれの接続部分111を介して)接続され得る。
【0024】
図2は、第2のアーム127と、出力部材109と、接続部分111において出力部材109に接続されたコネクタ131との軸方向の図を示す。破線の直線は、第1および第2の駆動装置103、113の作用下で、出力部材109の中心軸が取り得る向きの範囲を分画する。破線の曲線は、接続部分111において出力部材109に接続されたコネクタ131の端部によって掃引される経路を示す。コネクタ131のこの運動は、コネクタ131の運動を、対応するビークル制御面に必要な種類の運動に変換するために、直接的に、または1つもしくは複数の追加の接続または連結を介して、ビークル制御面を操作するために使用されることがある。
【0025】
図3は、駆動構成体301のさらなる例を示す。この例では、ハース軸継手108、118の代わりに、それぞれの第1のクラッチプレート307、317および第2のクラッチプレート319を有する摩擦クラッチ308、318が存在する。駆動構成体301の動作は、駆動構成体101の動作と実質的に同様である。第1の駆動装置303は、出力シャフト305を回転させ、第1の摩擦クラッチ308の第1の側面307の(スプライン付きセクション306を介した)回転を引き起こす。図3に示されている構成では、第1の摩擦クラッチ308の第1の側面307は、第1の摩擦クラッチ308の第2の側面と係合させられており、この第2の側面は、出力部材309に取り付けられているか、または出力部材309の一部として形成されている。したがって、第1の駆動装置303からの回転は、軸受329内に回転可能に取り付けられた出力部材309に渡され得る。
【0026】
第1の駆動装置303が故障した場合、アクチュエータ321は、ロッド323を後退させ、アーム325および327を図3の左に移動させることができる。これは、第1の側面307を第1の摩擦クラッチ308の第2の側面から分離することによって、第1の摩擦クラッチ308を分離する。同時に、第2の摩擦クラッチ318の第1の側面317が、ロッド323およびアーム327の左方向の移動によって第2の摩擦クラッチ318の第2の側面319と係合するので、第2の摩擦クラッチ318が係合される。その後、第2の駆動装置313が出力シャフト315を回転させたとき、第2の摩擦クラッチ318の係合された第1および第2の側面317、319の回転が(スプライン付きセクション316を介して)引き起こされ、出力部材309の回転を引き起こす。
【0027】
図1の例のように、出力部材309は、出力部材309が図2に示されているコネクタ131などのさらなる構成要素に接続され得る接続部分311を含む。
【0028】
図1の駆動構成体101と同様に、図3に示されている駆動構成体301の複数の例は、追加の冗長性を可能にする(すなわち、図3に示されている単一の駆動構成体が1つの冗長な駆動装置を提供する場合、説明されたように共通のシャフトに結合された2つの駆動構成体301が3つの冗長な駆動装置を提供する)ために、共通のシャフトに(たとえば、それらの出力部材309のそれぞれの接続部分311を介して)接続され得る。
【0029】
図1および図3の例は、クラッチベースの例であり、それぞれの駆動装置103、113、303、313および出力部材109、309を係合および分離するために、第1の側面107、117、307、317の(駆動出力軸に沿った)軸方向移動を伴う。ハース軸継手108、118および摩擦クラッチ308、318は、対応するアクチュエータ121、321、ロッド321、323およびアーム125、127、325、327の作用下で実質的に同時に(それぞれ)分離/係合される。ロッド321、323およびアーム125、127、325、327はまた、軸方向に(駆動出力軸に平行に)移動する。
【0030】
図1および図3において、アクチュエータ121、321、ロッド123、323、およびアーム125、127、325、327はまた、出力部材109、309とともに、図中の破線で示されている軸の周りを回転する。
【0031】
図4は、第1の遊星歯車変速機または惑星歯車変速機433の「太陽」ギアの少なくとも一部に接続されるかまたはそれを形成する出力シャフト405を有する第1の駆動装置403を備える駆動構成体401の別の例を示す(図示されたスプライン付きセクション406は、太陽ギアとして機能し得る)。第1の遊星歯車変速機433の「リング」ギア434は、リングギア434がシャフト405の周りを回転することを可能にする軸受435に取り付けられたトラニオンである。第1の摩擦材料437は、リングギア434に隣接して設けられる。アクチュエータ421の作用下で、ロッド439は、ロッカーとして作用し、リングギア434が軸受435内で回転するのを防止するために、第1のアーム441を上方に押し、第1の摩擦材料437をリングギア434と接触させる。これは、駆動力が第1の駆動装置403から第1の遊星歯車変速機433を通って出力部材409に向かって下流に伝達されることを可能にする。駆動力は、第1の遊星歯車変速機433から、図示された追加の遊星歯車変速機443および445などの1つまたは複数の介在構成要素に伝達されることがある。複数の遊星歯車変速機433、443、445は、第1の駆動装置403からの出力を使用して、出力部材409に様々な出力速度およびトルクを提供するように協働することがある。第1の摩擦材料437は、ブロック(たとえば、ブレーキブロックに似ている)として、リングギア434の円周のかなりの部分の周りに延びるバンド(たとえば、ブレーキバンドに似ている)として、または別の形態で提供されることがある。アクチュエータ421を作動させることは、ロッカー439を枢動させ、これは、作動の方向に依存して、第1のアーム441をリングギア434に対してより近くにまたはより遠くに移動させ、したがって、第1の摩擦材料437をリングギア434と接触させるかまたは接触させない。これは、リングギアを適宜に保持または解放することによって、第1の駆動装置403の出力部材409に対する選択的な係合または分離を可能にする。
【0032】
駆動構成体401は、出力部材409の反対側に同様の構成要素のセットを含む。第2の駆動装置453が設けられ、出力シャフト455が、第2の遊星歯車変速機457の太陽ギアに接続されるか、または太陽ギアの少なくとも一部を形成する(図示されたスプライン付きセクション456は、太陽ギアとして機能し得る)。第2の遊星歯車変速機457のリングギア454も、リングギア454がシャフト455の周りを回転することを可能にするそれぞれの軸受452に取り付けられたトラニオンである。第2の摩擦材料458は、リングギア454に隣接して設けられる。アクチュエータ421、ロッカー439、および第2のアーム459の動作は、リングギア454の回転を可能にするかまたは防止し、したがって、駆動力が第2の駆動装置453から出力部材409に伝達されるかどうかを制御するために、第2の摩擦材料458をリングギア454から離脱させるかまたはリングギア454と接触させる。図1および図3に示された例と同様に、アクチュエータ421の作用下でのロッド439のロッキング運動は、一方の駆動装置403、453の係合と他方の駆動装置453、403の分離とを実質的に同時に可能にする。
【0033】
図4に示されている例示的な駆動構成体401において、アクチュエータ421、ロッカー439、およびアーム441は、駆動構成体401の破線軸の周りを回転しない。
【0034】
図1および図3の駆動構成体101、301と同様に、図4に示されている駆動構成体401の複数の例は、追加の冗長性を可能にする(すなわち、図4に示されている単一の駆動構成体が1つの冗長な駆動装置を提供する場合、説明されたように共通のシャフトに結合された2つの駆動構成体401が3つの冗長な駆動装置を提供する)ために、共通のシャフトに(たとえば、それらの出力部材409のそれぞれの接続部分411を介して)接続され得る。
【0035】
図示の例では、摩擦材料437、456、アーム441、459、および他の係合/分離構成要素は、駆動装置403、453および出力部材409を係合および分離するために、第1および第2の遊星歯車変速機433、457(それぞれ、第1および第2の駆動装置403、453の下流の第1の遊星歯車変速機である)の周りに設けられる。これは、有利なことに、第1および第2の遊星歯車変速機433、457におけるトルク出力が下流の遊星歯車変速機443、445などにおけるトルク出力よりも低いことが予想され得るので、係合/分離中に生じる摩耗が最小化されることを意味し得、したがって、係合/分離中のトルク変化がより低く、構成要素に対するより少ない応力および摩耗につながる。しかしながら、係合/分離構成要素は、代替的に、駆動装置403、453および出力部材409を係合/分離するための同じ能力を伴って、下流の遊星歯車変速機443、445などの周りに設けられ得る。たとえば、アーム441、摩擦材料437、および軸受435は、遊星歯車変速機443を通る駆動力が係合および分離されることを可能にするために、遊星歯車変速機443の周りに設けられ得る。その場合、出力部材409の反対側の対応する遊星歯車変速機(駆動装置453の下流の第2の遊星歯車変速機)は、第2の駆動装置453と出力部材409との分離/係合を実現するために、その周りに設けられたアーム459、摩擦材料456、および軸受452を有することがある。しかしながら、いくつかの事例では、異なる遊星歯車変速機が出力部材409のいずれかの側で係合/分離されることが好ましい場合があり(たとえば、一方の駆動装置の下流の第1の遊星歯車変速機および他方の駆動装置の下流の第3の遊星歯車変速機)、これは、アクチュエータ421、ロッド439、および他の構成要素の適切な構成によって、または他の方法で、たとえば、出力部材409のいずれかの側の2つの遊星歯車変速機のための独立したアクチュエータでそれらの構成要素を置き換えることによって達成され得る。そのような構成は、出力部材409のいずれかの側の遊星歯車変速機のセットが、互いに異なる相補的なトルク比を提供するように配置され、したがって、一方の駆動装置から他方の駆動装置への交換が、異なる範囲のトルク出力へのアクセスを可能にする配置において特に有利であり得る。
【0036】
図5は、図4に示されている例の出力部材409の軸方向の側面図を示す。図2に示されている出力部材109と同様に、出力部材409は、様々な向き(再び、図中の破線によって分画される)を通して運動することができる。図2の場合のように、コネクタは、接続部分411において出力部材409に取り付けられ得る。また、図2の場合のように、コネクタの対応する運動は、ビークル制御面を操作するために使用され得る。
【0037】
図6は、第1の波動歯車式変速機606の入力部(図示せず)に接続された出力シャフト605を有する第1の駆動装置603を備える駆動構成体601の別の例を示す。第1の波動歯車式変速機606の出力構成要素608は、図1および図4の出力部材109および409のような出力部材609に接続される。駆動構成体601はまた、第2の波動歯車式変速機616の入力部(図示せず)に接続された出力シャフト615を有する第2の駆動装置613を含む。第2の波動歯車式変速機616の出力構成要素610は、出力部材609に接続されている。
【0038】
図6に示されているように、第1の波動歯車式変速機606は、第1の波動歯車式変速機616のウェーブジェネレータ構成要素として機能し、図7および図8に示されている構成の間で移動可能である第1の機構631を含む。図7に示されている構成では、ウェーブジェネレータは、伸長されたまたは細長い長軸を有する楕円形または卵形の形状であり、波動歯車式変速機606のフレックススプライン構成要素701を変形させ、フレックススプライン構成要素701の歯を、楕円の長軸の頂点において波動歯車式変速機606の外側円形スプライン構成要素703の歯と接触させる。図8に示されている構成では、ウェーブジェネレータの長軸はより短く、これは、ウェーブジェネレータの形状が円により近いことを意味し、フレックススプライン構成要素701の歯は、外側円形スプライン構成要素703の歯と係合しない。これらの構成の間でウェーブジェネレータ構成要素を移動させることによって、第1の駆動装置603は、出力部材609と係合され、出力部材609から分離され得る。図6図7、および図8を参照すると、第1の波動歯車式変速機606のウェーブジェネレータは、ヒンジ機構631によって提供され、第1の波動歯車式変速機606の外側円形スプライン構成要素703は、リング635によって提供され、第1の波動歯車式変速機606のフレックススプライン構成要素701は、出力構成要素608によって提供される。
【0039】
駆動構成体601は、出力部材609の反対側に同様の構成要素のセットを含む。第2の駆動装置613は、出力シャフト615を設けられている。また、第2の波動歯車式変速機616のウェーブジェネレータ構成要素として作用する第2の機構633を含む第2の波動歯車式変速機616が提供される。第2の波動歯車式変速機616の出力構成要素610は、出力部材609に接続されている。
【0040】
図6の下部に示されているように、ロッド623および接続アーム625、627を介して第1および第2の機構631、633の移動を引き起こすアクチュエータ621が設けられ、これは、図7および図8に示されている伸長構成と収縮構成との間で機構631、633を移動させるように作用する。前の例と同様に、アクチュエータ621、ロッド623、およびアーム625、627による第1および第2の波動歯車式変速機606、616の係合および分離は、実質的に同時に起こる。具体的には、アクチュエータ621がロッド623を左に(図6に示されている構成の方向に)移動させるとき、アーム625は、機構631の図示されたヒンジを図示されたより角度の付いた構成の方向に引っ張り、機構631によって画定されるウェーブジェネレータの外径を減少させ、それによって、第1の駆動装置603を出力部材609から分離する。同時に、ロッド623およびアーム627の左方向への移動は、機構633の図示されたヒンジを、図示されたより平坦な構成の方向に押し、機構633によって画定されるウェーブジェネレータの外径を増加させ、それによって第2の駆動装置613を出力部材609と係合させる。一方、アクチュエータ621がロッド623を右に移動させたとき、逆のことが起こり、その結果、第1の駆動装置603が出力部材609と係合し、第2の駆動装置605が出力部材609から分離される。
【0041】
波動歯車式変速機606、616の図示していない入力部は、出力シャフト605、615から第1および第2の機構631、633に回転を伝達するために、第1および第2の駆動装置603、613の出力シャフト605、615を、第1および第2の機構631、633に接続する。入力部は、たとえば、前の例に示されているスプラインシャフトであることがあり、スプラインシャフトは各々、アーム625、627がシャフトに沿って軸方向に摺動することができるように、それぞれ、アーム625、627を通して延びるシャフトの非スプライン付きセクションを有し、シャフトのスプライン部分は、少なくとも、それぞれのヒンジ機構631、633が図7に示され以下により詳細に説明される構成であるとき、それぞれ、ヒンジ機構631の左側ブロックおよびヒンジ機構633の右側ブロック内の対応するスプライン開口と係合するように配置される。したがって、波動歯車式変速機606、616の入力部は、ヒンジ機構631、633に回転を伝達するように機能する。出力シャフト605、615からヒンジ機構631、633に回転を伝達するための屈曲リンクまたは別の構成要素もしくは構成要素のセットなどの他の形態の入力部も可能である。
【0042】
前の駆動構成体101、301、および401と同様に、図6に示されている駆動構成体601の複数の事例は、追加の冗長性を可能にする(すなわち、図6に示されている単一の駆動構成体が1つの冗長な駆動装置を提供する場合、説明されたように共通のシャフトに結合された2つの駆動構成体601が3つの冗長な駆動装置を提供する)ために、共通のシャフトに(たとえば、それらの出力部材609のそれぞれの接続部分611を介して)接続され得る。
【0043】
図6に示されている変速機606、616のような波動歯車式変速機は、ウェーブジェネレータ構成要素の少なくとも1つの寸法の調整のために、波動歯車式変速機のフレックススプライン構成要素と外側円形構成要素との係合および分離を起こすように構成されたウェーブジェネレータ構成要素を有し、クラッチの代わりに他の駆動構成体において使用され得る。たとえば、それらは、2次クラッチングシステムに依拠する自動変速機または他の可変速ドライブトレインなどの環境において使用され得る。図示された波動歯車式変速機は、有利なことに、他のタイプのクラッチングシステムと比較して、比較的軽く、コンパクトであり、および/または高速動作することがある。
【0044】
図9は、出力部材909に接続された出力シャフト905を有する第1の駆動装置903を備える駆動構成体901の別の例を示す。第1の駆動装置903は、第1の駆動装置903が第1のハウジング908内の軸受上で回転することができるように、軸受907上に取り付けられたトラニオンである。第1のトルクアーム921も、第1の駆動装置903と同じ回転軸の周りにトラニオンマウントされる。第1のトルクアーム921は、第1の駆動装置903および第1のトルクアーム921が、接続されたときに一緒に回転し、解放可能な接続が除去されるときに互いに対して回転することができるように、第1の駆動装置903に解放可能に接続される。図示の例では、解放可能な接続は、第1のアクチュエータ927によって制御される第1のピン925によって提供される。第1のピン925が図示された位置にある場合、第1の駆動装置903および第1のトルクアーム921は一緒に回転する。第1のアクチュエータ927が第1のピン925を第1の駆動装置903から後退させる場合、第1の駆動装置903および第1のトルクアーム921は、独立して自由に回転する。第1のセンサー923は、第1のトルクアーム921が受ける力またはトルクを監視する。第1のセンサー923が異常な力/トルクを測定し、第1の駆動装置903が誤動作していることを示す場合、第1のセンサー923は、第1のピン925を後退させるように第1のアクチュエータ927に命令するか、または命令させることがある。第1のピン925を後退させることは、第1の駆動装置903がもはや第1のトルクアーム921によって拘束されず、したがって、そのトラニオン軸受907内で自由に回転することがあり、もはや作用する抵抗を有しないので、もはや出力シャフト905(したがって、出力部材909)に出力を提供しないことを意味する。
【0045】
駆動構成体901は、出力部材909の反対側に同様の構成要素のセットを含む。駆動構成体901は、出力部材909に接続された出力シャフト915を有する第2の駆動装置913を含む。第1の駆動装置903と同様に、第2の駆動装置913は、第2の駆動装置913が第2のハウジング918内の軸受917上で回転することができるように、軸受917上に取り付けられたトラニオンである。第2のトルクアーム931も、第2の駆動装置913と同じ回転軸の周りにトラニオンマウントされる。第2のトルクアーム931は、第2の駆動装置913および第2のトルクアーム931が、接続されたときに一緒に回転し、解放可能な接続が除去されるときに互いに対して回転することができるように、第2の駆動装置913に解放可能に接続される。図示の例では、解放可能な接続は、第2のアクチュエータ937によって制御される第2のピン935によって提供される。第2のピン935が図示された位置にある場合、第2の駆動装置913および第2のトルクアーム931は一緒に回転する。第2のアクチュエータ937が第2のピン935を第2の駆動装置913から後退させる場合、第2の駆動装置913および第2のトルクアーム931は、独立して自由に回転する。第2のセンサー933は、第2のトルクアーム931が受ける力またはトルクを監視する。第2のセンサー933が異常な力/トルクを測定し、第2の駆動装置913が誤動作していることを示す場合、第2のセンサー933は、第2のピン935を後退させるように第2のアクチュエータ937に命令するか、または命令させることがある。第2のピン935を後退させることは、第2の駆動装置913がそのトラニオン軸受917内で自由に回転し、もはや作用する抵抗を有しないので、出力シャフト905(したがって、出力部材909)にいかなる出力も提供しないことを意味する。
【0046】
したがって、駆動構成体901は、第1の駆動装置903または第2の駆動装置913を、その対応するトルクアーム921、931から選択的に切断することによって、第1の駆動装置903または第2の駆動装置913のいずれかが、出力部材909に出力を選択的に提供することを可能にし、これは、切断された駆動装置903、913の出力が出力部材909に向けられず、代わりに、切断された駆動装置903、913がそのトラニオン軸受907、917内で自由に回転することを意味する。次いで、他方の駆動装置が、必要に応じて出力部材909に出力を提供することができる。
【0047】
前の駆動構成体101、301、401、601と同様に、図9に示されている駆動構成体901の複数の事例は、追加の冗長性を可能にする(すなわち、図9に示されている単一の駆動構成体が1つの冗長な駆動装置を提供する場合、説明されたように共通のシャフトに結合された2つの駆動構成体901が3つの冗長な駆動装置を提供する)ために、共通のシャフトに(たとえば、それらの出力部材909のそれぞれの接続部分911を介して)接続され得る。
【0048】
図10は、第1のアクチュエータ927、第1のセンサー923、第1のトルクアーム921、第1の駆動装置903、第1のハウジング908、および出力部材909が見える、図9の左側から見た軸方向の(正面)図で図9の駆動構成901を示す。図10からわかるように、第1のセンサー923は、第1の駆動装置903が第1のピン925を介して第1のトルクアーム921に接続されるときに第1の駆動装置903が押すことができる抵抗を提供するように機械的に接地される。
【0049】
図9および図10の文脈では、ピン925、935は、アクチュエータ927、937によって作動可能であるものとして説明されてきたが、他の例では、予想しない力/トルク条件下で故障するように設計されたシャーピン、ブレイクナックル、または他の使い捨ての構成要素が設けられることがある。これは、アクチュエータを不要にすることによって、駆動構成体901のサイズおよびコストを有利に低減し得るが、依然として、誤動作している駆動装置903、913を出力部材909から分離するために、誤動作している駆動装置903、913をそのそれぞれのトルクアーム921、931から分離するという所望の結果を提供する。それ自体のピン935、925が無傷であることによって依然として係合されている残りの駆動装置913、903は、次いで、出力部材909およびそれに取り付けられた任意のビークル制御面に必要な駆動力を提供することができる。
【0050】
各駆動装置103、113、303、313、403、453、603、613、903、および913は、特定のシナリオおよび所望の出力に応じて、モータ単独であることがあるか、またはモータおよび歯車装置の組合せであることがある。たとえば、図1に示されている駆動装置103および113は、駆動装置103、113と出力部材109との間に他の歯車装置(たとえば、変速機)が示されていないので、好ましくは、モータと歯車装置との対の組合せ(各組合せは単一の「駆動装置」として表される)であることがある。したがって、出力部材109において所望の出力回転速度、トルク、および/または他のパラメータを達成するために、駆動装置103、113内に歯車装置を含むことが必要であり得る。対照的に、図4に示されている駆動装置403および453は、変速機433、443、445などが駆動装置403、453と出力部材409との間に設けられるので、モータのみであることがある。これらの変速機433、443、445は、出力部材409の所望の出力パラメータを達成するように構成され得る。
【0051】
説明され、図示され、特許請求される駆動構成体のいずれも、駆動装置の誤動作または故障を示すスパイク、急激な低下、または他のトルク異常を監視するために、駆動装置によって提供されるトルクを測定するように構成された1つまたは複数のトルク監視センサーを備えることがある。センサーによって収集されたデータは、誤動作していることをセンサーが示す駆動装置の分離、および代わりに別の駆動装置の係合を引き起こすために、アクチュエータ(図示されるアクチュエータ121、321、421、621、927、937など)を作動させるときを決定するために使用されることがある。センサーによって収集されたデータはまた、駆動装置間の移行を円滑にするために、別の駆動装置から引き継ごうとしている駆動装置がどれだけのトルクを加える必要があるかを決定するために使用されることがある。
【0052】
トルク監視センサー(または追加のセンサー)は、所与の駆動装置および/または駆動装置が接続された出力部材がどれだけ回転したかを監視することがある。これは、駆動構成体内の別の駆動装置が、出力部材を駆動する責任を引き継ぐために、出力部材と係合しようとするときに、出力部材と事前に整列されることを確実にすることを可能にすることがある。これは、図1に示されているハース軸継手108、118にとって特に重要であり得、ハース軸継手の側面107、117、119の歯または先端の正確な整列は、側面が係合しようとするときの損傷または遮断を防止するために重要であり得る。
【0053】
説明され、図示され、特許請求される駆動構成体のいずれも、駆動構成体またはそれらの副構成要素の全体的な動作を制御するように構成された1つまたは複数のコントローラを含むことがある。たとえば、コントローラは、駆動装置が必要な出力を提供することを確実にするために、駆動装置103、113などを制御し得る。コントローラはまた、上述のアクチュエータをいつ作動させるかを決定するために、上述のセンサーからデータを受信し、そのデータを使用することがある。コントローラはさらに、コンピュータ、ジョイスティック、ペダル、ハンドヘルドワイヤレスコントローラ、または駆動構成体が設置されているビークルの意図された運動に関する命令を提供している他の入力デバイスなどの他のソースからデータを受信することがある。コントローラは、たとえば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または他の制御モジュール等の汎用または専用の処理エンジンを使用して実装され得る、1つまたは複数のプロセッサを備えることがある。コントローラは、駆動構成体を制御するための命令を提供され得る1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体が付随することがある。コントローラはまた、通信インターフェースが付随することがある。そのような通信インターフェースは、ソフトウェアおよびデータが、コントローラと、コンピュータ、ジョイスティック、ペダル、ハンドヘルドワイヤレスコントローラ、または上述の他の入力デバイスなどの外部デバイスとの間で転送されることを可能にするために使用され得る。
【0054】
出力部材109、309、409、609および909は、出力部材の接続部分111、311、411、611、および911の角回転を異なるタイプの運動に変換するために、または角回転を必要な構成要素に伝達するために、クランクシャフトまたは他の構成要素に接続され得るクランクアームまたはレバーであることがある。
【0055】
駆動装置と出力部材との間の関係に関して本明細書で使用される「係合する」(および、必要な変更を加えて、「分離する」)という用語は、以前は完全な接続が存在しなかった駆動装置と出力部材との間の完全な物理的、機械的接続を確立する可能性(たとえば、図1および図3の駆動構成体101および301のように、ハース軸継手108、118および摩擦クラッチ308、318が、駆動装置103、113、303、313と出力部材109、309との間の機械的接続を形成および遮断する)と、以前は駆動装置から出力部材に力を伝達することができなかった、駆動装置から出力部材に力を伝達することを可能にする他の変更とを含む。たとえば、図9に示されている駆動構成体901では、第1の駆動装置903の出力シャフト905および第2の駆動装置913の出力シャフト915は、常に出力部材909に接続されており、そのため、第1および第2の駆動装置903、913と出力部材909との間には、完全な物理的、機械的接続が常に存在する。しかしながら、軸受907、917上の駆動装置903、913のトラニオンマウントのために、それぞれのピン925、935が図9に示されている位置にない場合、駆動装置903、913のいずれかから出力部材909に力を伝達することは不可能であり、トルクアーム921、931が接続されたセンサー923、933の機械的接地によって、軸受907、917内の駆動装置903、913の回転を拘束する。
【0056】
本明細書で使用される「機械的に接地される」という用語は、言及された構成要素が、駆動構成体が実装される航空機または他のビークルのハウジングなどの局所的に静的な構成要素に取り付けられ、それによって、その局所的に静的な構成要素に対する言及された構成要素の移動を防止することを示す。読者が異なる構成要素の運動および相互作用を理解するのを助ける場合、機械的接地が図に示されている(たとえば、図1の駆動装置103、113上の「アンテナ」状の記号参照)。一例として、図1および図3において、駆動装置103、113、303、313は機械的に接地されており、これは、それらが取り付けられているビークル本体または他の構成要素に対して回転しないことを意味する。同様に、出力部材109、309が取り付けられている軸受129、329も機械的に接地されている。しかしながら、アクチュエータ121、321および接続されたロッド123、323およびアーム125、127、325、327は機械的に接地されておらず、これは、駆動装置103、113、303、313が、アクチュエータ121、321がアーム125、127、325、327およびロッド123、323を介して取り付けられた第1の側面107、117、307、317の回転を引き起こすときに、それらが図示された(破線の)軸の周りを回転することができることを意味する。
【0057】
図9の駆動構成体901は、最大の柔軟性のために、2つのセンサー923、933(駆動-トルクアームの組合せごとに1つ)とともに示されているが、その駆動構成体のいくつかのバージョンでは、単一のセンサー923のみが設けられることがある。たとえば、いくつかのバージョンでは、第1の駆動装置903は、通常動作中に出力部材909を駆動することを担うことが予想される「1次」駆動装置と見なされ得る。第2の駆動装置913は、1次駆動装置が故障した場合に一時的に引き継ぐことが予想される「2次」駆動装置と見なされ得る。そのようなバージョンでは、2次駆動装置913は、センサーを有しないことがあり、それは、1次駆動装置903が、出力部材909を駆動する責任を、可能になるとすぐに(たとえば、駆動装置903が、リセットされた後、または必要な場合、修理または交換された後)再び担うことが予想され得るためであり、したがって、2次駆動装置は、出力部材909を駆動する責任を短時間だけ担うべきであるため、監視を必要とすることが予想されないことがある。単一のセンサーのみを有することは、有利なことに、駆動構成体901のコストおよび重量と、駆動構成体によって消費される空間とを低減することがある。
【0058】
図示の例は、それぞれの出力部材109、309、409、609、909の両側に同じ2つの係合手段を使用する(すなわち、図1では2つのハース軸継手107、117が使用され、図3では2つの摩擦クラッチ307、317が使用されるなど)が、必要な場合、異なる係合手段を混合することが可能である。たとえば、図1に示されているハース軸継手は、図3に示されている摩擦クラッチまたは図6に示されている波動歯車式変速機とともに使用され得る。いくつかの非整合のペアリング(上述のハース軸継手および摩擦クラッチまたは波動歯車式変速機など)は、依然として、単一のアクチュエータによって同時に係合および分離(およびその逆)をされ得る。代替的に、所望の駆動構成体の性能特性に応じて、別個のアクチュエータが設けられることがある。
【0059】
いくつかの駆動構成体では、単一のアクチュエータのみが設けられるが、いくつかの実施形態では、(たとえば、図9に示されているように)駆動構成体内の各駆動装置について別個のアクチュエータが設けられることがある。これは、所与の駆動装置が係合または分離されるときのタイミングのより大きい柔軟性を可能にする。たとえば、駆動構成体内の両方の駆動装置が通常動作中に接続され、一方の駆動装置が能動的に駆動し、他方の駆動装置がアイドル状態のまま第1の駆動装置に従い(すなわち、第1の駆動装置によって逆駆動され)、駆動している駆動装置が故障した場合に、駆動している駆動装置をその対応するアクチュエータによって分離することができ、以前はアイドル状態の/逆駆動されていた駆動装置を駆動モードに切り替えることができるように、いかなる有効な支援または抵抗も提供しないことが望ましい場合がある。これは、2つ以上の冗長な駆動装置がある場合にも拡張され得る。
【0060】
説明され、図示され、特許請求される駆動構成体は、制御面を含む任意の種類のビークルにおいて制御面を操作するのに適している。たとえば、駆動構成体は、飛行機、ヘリコプター、オートジャイロ、ドローン(無人航空機)、グライダーなどの航空機とともに使用されることがあり、また、ボートおよび潜水艦などの他のタイプのビークルとともに(たとえば、船の運動に影響を及ぼす方向舵または他の表面を制御するために)使用されることがある。駆動構成体は、駆動構成体によって提供される冗長性が、駆動装置のうちの1つが故障した場合であっても無人ビークルの継続動作を可能にし、たとえば、別の駆動装置が人間の代わりに引き継ぐことができるので、ドローンおよび他の無人ビークルとの使用に特に有利であり得る。しかしながら、駆動構成体は、有人ビークルでの使用にも同様に適しており、ビークルのパイロット/ドライバがビークルを制御し続けることができないか、またはビークルを制御し続けないことを選択した場合、自動化されたバックアップまたはフェイルオーバ制御ソリューションを提供することがある。したがって、有人ビークルは、パイロット/ドライバがビークルを制御することができる追加の構成要素を含むことがある。これは、パイロット/ドライバが、説明され、図示され、特許請求される駆動構成体から独立してビークル制御面を制御することを可能にする構成要素の別個の構成体、または駆動構成体を介してビークル制御面を制御するために、パイロット/ドライバが駆動構成体の駆動装置の一方または両方を制御することができる構成体である場合がある。ビークルは、パイロット/ドライバがもはやビークルを制御していないときを検出し、説明され、図示され、特許請求される駆動構成体に制御を自動的に引き継がせるための手段を含むことがある。追加または代替として、ビークルは、ドライバが駆動構成体に制御を引き継がせることを可能にするための手段を含み得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークル制御面を操作するための駆動構成体であって、
第1の駆動装置と、
第2の駆動装置と、
前記ビークル制御面に接続するための出力部材と、
前記第1の駆動装置と前記出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第1の係合手段と、
前記第2の駆動装置と前記出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第2の係合手段とを備える、駆動構成体。
【請求項2】
前記第1の係合手段に、前記第1の駆動装置と前記出力部材とを係合させ、係合解除させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータを備える、請求項1に記載の駆動構成体。
【請求項3】
前記少なくとも1つのアクチュエータは、実質的に同時に、
前記第1の係合手段に、前記第1の駆動装置と前記出力部材と係合解除させ、
前記第2の係合手段に、前記第2の駆動装置と前記出力部材とを係合させるように構成される、請求項2に記載の駆動構成体。
【請求項4】
前記少なくとも1つのアクチュエータは、ロッドと、前記ロッドに取り付けられた一対のアームとの移動を引き起こすように構成されている、請求項2または3に記載の駆動構成体。
【請求項5】
前記アクチュエータ、前記ロッド、及び前記アームは、前記第1及び第2の駆動装置の周りを回転するように構成される、請求項4に記載の駆動構成体。
【請求項6】
前記第1の係合手段は、クラッチベースの機構を備える、請求項1または2に記載の駆動構成体。
【請求項7】
前記第1の係合手段は、ハース軸継手を備える、請求項1または2に記載の駆動構成体。
【請求項8】
前記第1の係合手段は、摩擦クラッチを備える、請求項1または2に記載の駆動構成体。
【請求項9】
前記第1の係合手段は、前記第1の駆動装置と前記出力部材との係合および係合解除を容易にするために、アクチュエータの作用下で前記第1の駆動装置の第1の出力シャフトのスプライン付きセクションに沿って摺動するように構成された第1の側部を備える、請求項1または2に記載の駆動構成体。
【請求項10】
前記第1の係合手段は、遊星歯車変速機を備える、請求項に記載の駆動構成体。
【請求項11】
前記遊星歯車変速機のリングギアの動きを拘束するように構成された摩擦材料を備える、請求項10に記載の駆動構成体。
【請求項12】
前記摩擦材料を前記リングギアに適用するように構成されたロッカーを備える、請求項11に記載の駆動構成体。
【請求項13】
前記摩擦材料は、前記遊星歯車変速機に対して半径方向に移動するように構成される、請求項11または12に記載の駆動構成体。
【請求項14】
少なくとも1つの追加のギア装置を備える、請求項10に記載の駆動構成体。
【請求項15】
前記第1の係合手段は、波動歯車式変速機を備える、請求項1または2に記載の駆動構成体。
【請求項16】
前記波動歯車式変速機は、可変サイズのウェーブジェネレータ機構を含む、請求項15に記載の駆動構成体。
【請求項17】
前記第1の駆動装置は、軸受上のハウジング内に回転可能に取り付けられる、請求項に記載の駆動構成体。
【請求項18】
前記第1の駆動装置に隣接して回転可能に取り付けられたトルクアームと、前記トルクアームが受ける力を測定するように構成された力センサーとを備える、請求項17に記載の駆動構成体。
【請求項19】
前記力センサーは、機械的に接地され、前記力センサーおよび前記トルクアームの移動を拘束する、請求項18に記載の駆動構成体。
【請求項20】
前記第1の駆動装置及び前記トルクアームが一緒に回転するように、前記第1の駆動装置及び前記トルクアームを拘束するためにアクチュエータによって操作されるように構成されたピンを備える、請求項18または19に記載の駆動構成体。
【請求項21】
前記第2の駆動装置は、軸受上のハウジング内に回転可能に取り付けられる、請求項17から19のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項22】
第2のアクチュエータを備える、請求項17から19のいずれか一項に記載の駆動構成体。
【請求項23】
前記出力部材は、前記ビークル制御面に接続するように構成された接続部を含む、請求項1または2に記載の駆動構成体。
【請求項24】
前記第1の駆動装置および前記第2の駆動装置は、両方とも同時に前記出力部材と係合されるように配置され、他方の駆動装置が前記出力部材を独立して制御することを可能にするように、前記第1の駆動装置および前記第2の駆動装置は、前記出力部材から独立して係合解除可能である、請求項1に記載の駆動構成体。
【請求項25】
請求項1または2に記載の駆動構成体を備えるビークル。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
説明され、図示され、特許請求される駆動構成体は、制御面を含む任意の種類のビークルにおいて制御面を操作するのに適している。たとえば、駆動構成体は、飛行機、ヘリコプター、オートジャイロ、ドローン(無人航空機)、グライダーなどの航空機とともに使用されることがあり、また、ボートおよび潜水艦などの他のタイプのビークルとともに(たとえば、船の運動に影響を及ぼす方向舵または他の表面を制御するために)使用されることがある。駆動構成体は、駆動構成体によって提供される冗長性が、駆動装置のうちの1つが故障した場合であっても無人ビークルの継続動作を可能にし、たとえば、別の駆動装置が人間の代わりに引き継ぐことができるので、ドローンおよび他の無人ビークルとの使用に特に有利であり得る。しかしながら、駆動構成体は、有人ビークルでの使用にも同様に適しており、ビークルのパイロット/ドライバがビークルを制御し続けることができないか、またはビークルを制御し続けないことを選択した場合、自動化されたバックアップまたはフェイルオーバ制御ソリューションを提供することがある。したがって、有人ビークルは、パイロット/ドライバがビークルを制御することができる追加の構成要素を含むことがある。これは、パイロット/ドライバが、説明され、図示され、特許請求される駆動構成体から独立してビークル制御面を制御することを可能にする構成要素の別個の構成体、または駆動構成体を介してビークル制御面を制御するために、パイロット/ドライバが駆動構成体の駆動装置の一方または両方を制御することができる構成体である場合がある。ビークルは、パイロット/ドライバがもはやビークルを制御していないときを検出し、説明され、図示され、特許請求される駆動構成体に制御を自動的に引き継がせるための手段を含むことがある。追加または代替として、ビークルは、ドライバが駆動構成体に制御を引き継がせることを可能にするための手段を含み得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ビークル制御面を操作するための駆動構成体であって、
第1の駆動装置と、
第2の駆動装置と、
前記ビークル制御面に接続するための出力部材と、
前記第1の駆動装置と前記出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第1の係合手段と、
前記第2の駆動装置と前記出力部材とを選択的に係合および係合解除するための第2の係合手段とを備える、駆動構成体。
[2] 前記第1の係合手段に、前記第1の駆動装置と前記出力部材とを係合させ、係合解除させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータを備える、[1]に記載の駆動構成体。
[3] 前記少なくとも1つのアクチュエータは、実質的に同時に、
前記第1の係合手段に、前記第1の駆動装置と前記出力部材と係合解除させ、
前記第2の係合手段に、前記第2の駆動装置と前記出力部材とを係合させるように構成される、[2]に記載の駆動構成体。
[4] 前記少なくとも1つのアクチュエータは、ロッドと、前記ロッドに取り付けられた一対のアームとの移動を引き起こすように構成されている、[2]または[3]に記載の駆動構成体。
[5] 前記アクチュエータ、前記ロッド、及び前記アームは、前記第1及び第2の駆動装置の周りを回転するように構成される、[4]に記載の駆動構成体。
[6] 前記第1の係合手段は、クラッチベースの機構を備える、[1]から[5]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[7] 前記第1の係合手段は、ハース軸継手を備える、[1]から[6]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[8] 前記第1の係合手段は、摩擦クラッチを備える、[1]から[6]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[9] 前記第1の係合手段は、前記第1の駆動装置と前記出力部材との係合および係合解除を容易にするために、アクチュエータの作用下で前記第1の駆動装置の第1の出力シャフトのスプライン付きセクションに沿って摺動するように構成された第1の側部を備える、[1]から[8]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[10] 前記第1の係合手段は、遊星歯車変速機を備える、[1]から[4]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[11] 前記遊星歯車変速機のリングギアの動きを拘束するように構成された摩擦材料を備える、[10]に記載の駆動構成体。
[12] 前記摩擦材料を前記リングギアに適用するように構成されたロッカーを備える、[11]に記載の駆動構成体。
[13] 前記摩擦材料は、前記遊星歯車変速機に対して半径方向に移動するように構成される、[11]または[12]に記載の駆動構成体。
[14] 少なくとも1つの追加のギア装置を備える、[10]から[13]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[15] 前記第1の係合手段は、波動歯車式変速機を備える、[1]から[4]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[16] 前記波動歯車式変速機は、可変サイズのウェーブジェネレータ機構を含む、[15]に記載の駆動構成体。
[17] 前記第1の駆動装置は、軸受上のハウジング内に回転可能に取り付けられる、[1]から[3]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[18] 前記第1の駆動装置に隣接して回転可能に取り付けられたトルクアームと、前記トルクアームが受ける力を測定するように構成された力センサーとを備える、[17]に記載の駆動構成体。
[19] 前記力センサーは、機械的に接地され、前記力センサーおよび前記トルクアームの移動を拘束する、[18]に記載の駆動構成体。
[20] 前記第1の駆動装置及び前記トルクアームが一緒に回転するように、前記第1の駆動装置及び前記トルクアームを拘束するためにアクチュエータによって操作されるように構成されたピンを備える、[18]または[19]に記載の駆動構成体。
[21] 前記第2の駆動装置は、軸受上のハウジング内に回転可能に取り付けられる、[17]から[20]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[22] 第2のアクチュエータを備える、[17]から[21]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[23] 前記出力部材は、前記ビークル制御面に接続するように構成された接続部を含む、[1]から[22]のいずれか一項に記載の駆動構成体。
[24] 前記第1の駆動装置および前記第2の駆動装置は、両方とも同時に前記出力部材と係合されるように配置され、他方の駆動装置が前記出力部材を独立して制御することを可能にするように、前記第1の駆動装置および前記第2の駆動装置は、前記出力部材から独立して係合解除可能である、[1]に記載の駆動構成体。
[25] [1]から[24]のいずれかに記載の駆動構成体を備えるビークル。
【国際調査報告】