(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】折り返し部を備える接触アームを有する雄端子を含む電気コネクタシステム
(51)【国際特許分類】
H01R 13/17 20060101AFI20241126BHJP
H01R 13/05 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
H01R13/17
H01R13/05 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533227
(86)(22)【出願日】2022-12-05
(85)【翻訳文提出日】2024-06-17
(86)【国際出願番号】 EP2022025551
(87)【国際公開番号】W WO2023099038
(87)【国際公開日】2023-06-08
(32)【優先日】2021-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518042280
【氏名又は名称】イートン インテリジェント パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Eaton Intelligent Power Limited
【住所又は居所原語表記】30 Pembroke Road, Dublin 4 D04 Y0C2, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドーソン,ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】ナター,ブラントリー
(72)【発明者】
【氏名】ゼイダン,モハマド
(72)【発明者】
【氏名】パヴロヴィッチ,スロボダン
(72)【発明者】
【氏名】ホリン,ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】クラス,スティーブ
(57)【要約】
雄コネクタアセンブリ及び雌コネクタアセンブリを有する電気コネクタシステムである。雄コネクタアセンブリは、雄ハウジングと、雄端子本体及び少なくとも1つの接触アームを含む雄端子アセンブリを含み、少なくとも1つの接触アームは、重なり合う接触アーム層から形成され、その部分で接触アームの厚さを大きくする折り返し部又はプリーツ部を備える。雄端子アセンブリは、雄端子本体に受容可能なバネ部材及びバネホルダの両方を備えるバネアセンブリを含む。雌コネクタアセンブリは、雌ハウジング及び雌端子アセンブリを有する。雌端子アセンブリは、雌端子接続部材及び雌端子本体を含む。雌ハウジングは、雌端子アセンブリを受容し、雄端子アセンブリと雌端子アセンブリとの連結を促進し、異物が誤って雌端子アセンブリに接触する可能性を最小限にし、コネクタシステムがUSCAR規格等の業界標準を満たすことを確実にするのに役立つように設計されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配電アセンブリで用いるための電気コネクタアセンブリであって、
バネ部材及びバネホルダを含むバネアセンブリと、
ベース部、レセプタクル及び該ベース部から延びる少なくとも1つの接触アームを含む雄端子本体であって、該少なくとも1つの接触アームは折り返し部を有する、雄端子本体と、
を含み、
組立状態S
Aにおいて、(i)前記バネ部材は前記バネホルダに挿入され、前記バネホルダ及び前記バネ部材の両方は前記雄端子本体のレセプタクル内に位置し、(ii)前記少なくとも1つの接触アームの折り返し部は、前記バネ部材の第1の部分と係合する前部接触区画と、前記バネ部材の第2の部分と係合する中間接触区画の両方を提供する、電気コネクタアセンブリ。
【請求項2】
(a)前記雄端子本体を受容する雄端子ハウジング及び(b)雌コネクタアセンブリの両方をさらに含み、該雌コネクタアセンブリは、接続状態SCNを定義するために前記雄端子ハウジングの一範囲、前記バネ部材及び前記雄端子ハウジングを受容する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの接触アームの前部接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の前端を有する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの接触アームの中間接触区画は、前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端構成を有する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの接触アームの折り返し部は外頂点を提供する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの接触アームの折り返し部は内頂点を提供し、前記外頂点は外頂点と重なる、請求項5に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの接触アームの前部接触区画は前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の端部を有し、前記外頂点は該曲線状の端部の上方に位置する、請求項5に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つの接触アームの折り返し部は内頂点を含み、前記中間接触区画は、該内頂点から内方に延びる、請求項5に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項9】
連結状態S
Cにある場合、(i)前記バネ部材、前記バネホルダ及び前記雄端子本体は雄端子ハウジング内に位置し、(ii)前記少なくとも1つの接触アームの折り返し部は、前記雄端子ハウジングに形成された開口を通って延びる、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの接触アームの折り返し部は外頂点を提供し、該外頂点は、前記連結状態S
Cにおいて前記雄端子ハウジングの外方に延びる、請求項9に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項11】
接続状態S
CNにおいて、前記雄端子本体の一範囲、前記バネ部材及び前記雄端子ハウジングを受容する雌コネクタアセンブリをさらに含み、前記外頂点は、前記接続状態S
CNにある場合に前記雌コネクタアセンブリの雌端子アセンブリと接触する、請求項10に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項12】
前記雄端子本体は前記ベース部から延びる複数の接触アームを含み、該接触アームは、隣接する接触アーム間に空隙が画定され、隣接する接触アーム間の該空隙には構造物が位置しないように配置されている、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記雄端子本体は、前記ベース部から延びる複数の接触アームを含み、該接触アームは、互いに離間され、隣接する接触アームの間に構造物が位置しないように配置されている、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの接触アームは、前記雄端子本体のベース部に隣接する初期範囲を有し、前記雄端子本体のベース部の外面は、前記少なくとも1つの接触アームの初期範囲の外面と同一平面上にある、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの接触アームの初期範囲の外面と前記雄端子本体のベース部の外面との間の同一平面上の関係は、前記初期範囲と前記ベース部が整列し且つずれないようにすることを保証する、請求項14に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項16】
前記雄端子本体は前記雄端子本体の側壁に形成されるインターロック部材を含み、該インターロック部材は、前記雄端子本体の望ましくない動きを防止するように構成されている、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項17】
前記雄端子本体の前記側壁は間隙を有し、前記インターロック部材の一範囲は該間隙の範囲内に位置する、請求項16に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項18】
前記雄端子本体のベース部は一対の接触アームの間に位置する少なくとも1つの位置決め突起を含み、該位置決め突起は、前記組立状態S
Aにおいて、前記バネホルダの少なくとも1つの位置決めリブと協働して相互作用する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項19】
前記バネホルダは、(a)複数の位置決めリブ、(b)一対の位置決めリブの間に位置する少なくとも1つのバネ、及び(c)少なくとも1つの保持手段を含み、該少なくとも1つのバネ開口は、前記バネ部材が前記バネホルダに挿入されたときに、前記バネ部材のバネアームの一範囲を受容する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項20】
前記バネホルダはヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、(a)前記雄端子本体のベース部の外面と同一平面にあり、(b)前記少なくとも1つの接触アームの初期範囲と同一平面にある外周面を含む、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項21】
前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、前記バネホルダの外径を画定する外周面を有し、前記雄端子本体のベース部は、前記ベース部の外径を画定する外周面を有し、前記バネホルダの外径は前記ベース部の外径と実質的に等しい、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項22】
前記雄端子本体は、前記ベース部から延びる一対の対向する接触アームを含み、該対向する接触アームの初期範囲は、該初期範囲の外径を画定する外周面を有し、前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、前記バネホルダの外径を画定する外周面を有し、前記バネホルダの外径は前記初期範囲の外径と実質的に等しい、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項23】
前記バネホルダは一対の位置決めリブを含み、前記組立状態S
Aにおいて、前記少なくとも1つの接触アームは前記一対の位置決めリブの間に角度を持って位置する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項24】
前記中間接触区画は前記バネ部材の第2の部分と実質的に垂直な角度で係合し、(i)前記中間接触区画と前記接触アームとの間の第1の間隙及び(ii)前記中間接触区画と前記前部接触区画との間の第2の間隙の双方を画定する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項25】
前記中間接触区画は前記バネ部材の第2の部分と係合し、(i)前記中間接触区画と前記接触アームとの間の第1の間隙及び(ii)前記中間接触区画と前記前部接触区画との間の第2の間隙の双方を画定する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項26】
前記中間接触区画は、前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端を有し、前記中間接触区画は、(i)前記中間接触区画と前記接触アームとの間の第1の間隙及び(ii)前記中間接触区画と前記前部接触区画の間の第2の間隙の両方を画定する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項27】
前記中間接触区画は、前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端を有し、前記中間接触区画は、(i)前記中間接触区画と前記接触アームとの間の第1の間隙及び(ii)前記中間接触区画と前記前部接触区画との間の第2の間隙の双方を画定する、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項28】
配電アセンブリで用いるための電気コネクタアセンブリであって、当該コネクタアセンブリは、
バネ部材及びバネホルダを含むバネアセンブリと、
側壁を有するベース部と、該ベース部から延びる複数の接触アームとを含む導電性の雄端子本体であって、該ベース部は、前記側壁の第1の部分と前記側壁の第2の部分との間に延びるインターロック区画を含み、該インターロック区画は、前記配電アセンブリの動作の間に前記雄端子本体の動きを制限するように構成されている、雄端子本体と、
を含む、電気コネクタアセンブリ。
【請求項29】
前記側壁は前記ベース部の外周を画定し、前記インターロック区画は、前記側壁に形成された間隙にわたって延びる、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項30】
前記インターロック区画の第1の端部は前記側壁の第1の部分から延び、前記インターロック区画の第2の端部は前記側壁の第2の部分に形成された開口内に延びる、請求項29に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項31】
前記インターロック区画は、前記間隙の内壁と前記側壁に形成された開口との間に延びる、請求項29に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項32】
前記インターロック区画は、前記間隙から前記側壁の内面に沿って延びる、請求項29に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項33】
前記接触アームは、前記バネ部材の第1の部分と係合する前部接触区画及び前記バネ部材の第2の部分と係合する中間接触区画の双方を提供する折り返し部を有する、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項34】
前記接触アームの前部接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の端部を有する、請求項33に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項35】
前記接触アームの中間接触区画は前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端構成を有する、請求項33に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項36】
前記接触アームの折り返し部は内頂点も含み、前記中間接触区画は該内頂点から内方に延びる、請求項33に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項37】
前記接触アームの前記折り返し部は、外部頂点と内部頂点の両方を備え、前記外部頂点は、前記内部頂点と重なる、請求項33に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項38】
前記接触アームの前部接触区画は前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の端部を有し、前記外頂点は該曲線状の端部の上方に位置する、請求項37に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項39】
前記接触アームは、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の前部ノーズ及び前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端の双方を提供する折り返し部を有する、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項40】
前記接触アームの折り返し部は外頂点を提供する、請求項39に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項41】
前記接触アームの折り返し部は内頂点を提供し、前記外頂点は該内部頂点と重なる、請求項40に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項42】
前記外頂点は、前記曲線状の前部ノーズの上方に位置する、請求項39に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項43】
前記ベース部及び前記接触アームは前記雄端子本体内にレセプタクルを形成し、組立状態S
Aにおいて、前記バネ部材は前記バネホルダ内に挿入され、前記バネホルダ及び前記バネ部材の双方は前記レセプタクル内に位置する、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項44】
前記組立状態S
Aにおいて、前記接触アームの折り返し部は前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の前部ノーズ及び前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端の双方を提供する、請求項43に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項45】
前記組立状態S
Aにおいて、前記接触アームの折り返し部は、前記バネ部材の第1の部分と係合する前部接触区画及び前記バネ部材の第2の部分と係合する中間接触区画の双方を提供する、電気コネクタアセンブリ。
【請求項46】
前記接触アームの前部接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の前部ノーズを有する、請求項45に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項47】
前記接触アームの中間接触区画は、前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端部構成を有する、請求項45に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項48】
前記接触アームの折り曲げ部分は、内部頂点も含み、前記中間接触区画は、前記内部頂点から内側に延びる、請求項45に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項49】
前記接触アームの前記折り返し部は、外部頂部と内部頂部の両方を備え、前記外部頂部は、前記内部頂部と重なる、請求項45に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項50】
前記接触アームの前部接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の前部ノーズを有し、前記外頂部は前記曲線状の前部ノーズの上方に位置する、請求項49に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項51】
前記接触アームは折り返し部を有し、連結状態S
Cにおいて、(i)前記バネ部材、前記バネホルダ及び前記雄端子本体は雄端子ハウジング内に位置し、(ii)前記接触アームの折り返し部の一範囲は、前記雄端子ハウジングに形成された開口を通って延びる、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項52】
前記接触アームの前記折り返し部は外頂部を提供し、該外頂部は、前記連結状態S
Cにおいて、前記雄端子ハウジングの外方に延びる、請求項51に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項53】
接続状態S
CNを画定するために、前記雄端子本体の一範囲、前記バネ部材及び前記雄端子ハウジングを受容する雌コネクタアセンブリをさらに含み、前記外頂部は前記雌コネクタアセンブリの雌端子アセンブリと接触する、請求項52に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項54】
接続状態S
CNを画定するために、前記雄端子本体の一範囲、前記バネ部材及び前記雄端子ハウジングを受容する雌コネクタアセンブリをさらに含み、前記雌コネクタアセンブリは、前記接触アームの折り返し部の外頂点に内向きの力を加える、請求項52に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項55】
前記ベース部から延びる前記接触アームは、隣接する接触アームの間に空隙が画定され、隣接する接触アーム間の該空隙に構造物が位置しないように配置されている、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項56】
前記ベース部から延びる前記接触アームは、互いに離隔され、隣接する接触アームの間の前記空隙に構造物が位置しないように配置されている、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項57】
前記接触アームは、前記雄端子本体のベース部に隣接する初期範囲を有し、前記雄端子本体のベース部の外面は、前記接触アームの初期範囲の外面と同一平面上にある、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項58】
前記接触アームの初期範囲の外面と前記雄端子本体のベース部の外面との間の同一平面関係は、前記初期範囲と前記ベース部とが揃い、ずれないようにすることを保証する、請求項57に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項59】
前記雄端子本体のベース部は、一対の接触アームの間に位置する少なくとも1つの位置決め突起を含み、該位置決め突起は、前記組立状態S
Aにおいて、前記バネホルダの少なくとも1つの位置決めリブと協働して相互作用する、請求項43に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項60】
前記バネホルダは、(a)複数の位置決めリブ、(b)一対の位置決めリブの間に位置する少なくとも1つのバネ開口及び(c)少なくとも1つの保持手段を含み、前記少なくとも1つのバネ開口は、前記バネ部材が前記バネホルダ内に挿入されたときに、前記バネ部材のバネアームの一範囲を受容する、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項61】
前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、(a)前記雄端子本体のベース部の外面と同一平面上にあり、(b)前記少なくとも1つの接触アームの初期範囲と同一平面上にある外周面を含む、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項62】
前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、前記バネホルダの外径を画定する外周を有し、前記雄端子本体のベース部は、前記ベース部の外径を画定する外周を有し、前記バネホルダの外径は、前記ベース部の外径と実質的に等しい、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項63】
前記雄端子本体は、前記ベース部から延びる一対の対向する接触アームを含み、該対向する接触アームの初期範囲は、該初期範囲の外径を画定する外周を有し、前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、前記バネホルダの外径を画定する外周を有し、前記バネホルダの外径は、前記初期範囲の外径と実質的に等しい、請求項28に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項64】
前記バネホルダは一対の位置決めリブを含み、前記組立状態S
Aにおいて、前記少なくとも1つの接触アームは、前記一対の位置決めリブの間に角度をなして位置する、請求項43に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項65】
配電アセンブリで用いるための電気コネクタアセンブリであって、当該コネクタアセンブリは、
バネ部材及びバネホルダを含むバネアセンブリと、
ベース部と、該ベース部から延びる複数の接触アームであって、該接触アームは、隣接する接触アームの間に空隙が画定され、隣接する接触アームの間の該空隙に導電性構造物が位置しないように配置されている、複数の接触アームとを含む導電性の雄端子本体であって、該接触アームは、第1の接触アーム層が第2の接触アーム層と重なり合って前部バネ接触区画及び中間バネ接触区画の双方を提供する折り返し部を有する、雄端子本体と、
を含む、コネクタアセンブリ。
【請求項66】
前記ベース部は側壁を含み、前記ベース部は、該側壁の第1の部分と該側壁の第2の部分との間に延びるインターロック区画を含み、該インターロック区画は、前記電気コネクタアセンブリの動作の間に前記雄端子本体の動きを制限するように構成されている、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項67】
前記側壁は前記ベース部の外周を画定し、前記インターロック区画は、前記側壁に形成された間隙にわたって延びる、請求項66に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項68】
前記インターロック区画の第1の端部は前記側壁の第1の部分から延び、前記インターロック区画の第2の端部は、前記側壁の第2の部分に形成された開口内に延びている、請求項67に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項69】
前記インターロック区画は、前記間隙の内壁と前記側壁に形成された開口との間に延びている、請求項67に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項70】
前記インターロック区画は、前記間隙から前記側壁の内面に沿って延びている、請求項66に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項71】
前記接触アームの前部接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の端部を有する、請求項65に記載の電気コネクタ。
【請求項72】
前記接触アームの中間接触区画は、前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端構成を有する、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項73】
前記接触アームのプリーツ部は内頂点も含み、前記中間接触区画は、該内頂点から内方に延びている、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項74】
前記接触アームのプリーツ部は外部頂点及び内部頂点の双方を提供し、該外頂点は該内頂点と重なる、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項75】
前記接触アームの前部接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の端部を有し、前記外頂点は該曲線状の端部の上方に位置する、請求項74に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項76】
前記ベース部及び前記接触アームは前記雄端子本体内にレセプタクルを形成し、組立状態S
Aにおいて、前記バネ部材は前記バネホルダ内に挿入され、前記バネホルダ及び前記バネ部材の双方は前記レセプタクル内に位置する、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項77】
前記組立状態S
Aにおいて、前記前部バネ接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の前部ノーズであり、前記中間バネ接触区画は、前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端である、請求項76に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項78】
前記組立状態S
Aにおいて、前記前部バネ接触区画は、前記中間バネ接触区画と前記バネホルダのヘッド部との間に位置する、請求項76に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項79】
前記接触アームの前部バネ接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の前部ノーズを有する、請求項76に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項80】
前記接触アームの中間バネ接触区画は、前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端構成を有する、請求項76に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項81】
前記接触アームのプリーツ部は内頂点も含み、前記中間バネ接触区画は、該内頂点から内方に延びている、請求項76に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項82】
前記接触アームのプリーツ部は外頂点及び内頂点の双方を提供し、該外頂点は該内頂点と重なる、請求項76に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項83】
前記前部バネ接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の前部ノーズを有し、前記外頂点は、該曲線状の前部ノーズの上方に位置する、請求項82に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項84】
前記接触アームは、前記雄端子本体のベース部に隣接する初期範囲を有し、前記雄端子本体のベース部の外面は、前記接触アームの初期範囲の外面と同一平面上にある、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項85】
前記接触アームの初期範囲の外面と前記雄端子本体のベース部の外面との間の同一平面上の関係は、前記初期範囲と前記ベース部とが整合し、ずれないようにすることを保証する、請求項84に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項86】
前記雄端子本体のベース部は、一対の接触アームの間に位置する少なくとも1つの位置決め突起を含み、該位置決め突起は、組立状態S
Aにおいて、前記バネホルダの少なくとも1つの位置決めリブと協働して相互作用する、請求項76に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項87】
前記バネホルダは、(a)複数の位置決めリブ、(b)一対の位置決めリブの間に位置する少なくとも1つのバネ開口及び(c)少なくとも1つの保持手段を含み、該少なくとも1つのバネ開口は、前記バネ部材が前記バネホルダ内に挿入されたときに、前記バネ部材のバネアームの一範囲を受容する、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項88】
前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、(a)前記雄端子本体のベース部の外面と同一平面であり、(b)前記少なくとも1つの接触アームの初期範囲と同一平面である外周面を含む、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項89】
前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、前記バネホルダの外径を画定する外周を有し、前記雄端子本体のベース部は、前記ベース部の外径を画定する外周を有し、前記バネホルダの外径は前記ベース部の外径と実質的に等しい、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項90】
前記雄端子本体は、前記ベース部から延びる一対の対向する接触アームを含み、該対向する接触アームの初期範囲は、該初期範囲の外径を画定する外周を有し、前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、前記バネホルダの外径を画定する外周を有し、前記バネホルダの外径は、前記初期範囲の外径と実質的に等しい、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項91】
前記バネホルダは一対の位置決めリブを含み、前記組立状態S
Aにおいて、前記少なくとも1つの接触アームは、前記一対の位置決めリブの間に角度を持って配置されている、請求項76に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項92】
連結状態S
Cにおいて、(i)前記バネ部材、前記バネホルダ及び前記雄端子本体は雄端子ハウジング内に位置し、(ii)前記接触アームのプリーツ部の一範囲は、前記雄端子ハウジングに形成された開口を通って延びる、請求項65に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項93】
前記接触アームのプリーツ部は外頂点を提供し、該外頂点は、前記連結状態S
Cにおいて前記雄端子ハウジングの外方に延びる、請求項92に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項94】
接続状態S
CNにおいて前記雄端子本体の一範囲、前記バネ部材及び前記雄端子ハウジングを受容する雌コネクタアセンブリをさらに含み、前記外頂点は、前記雌コネクタアセンブリの雌端子アセンブリと接触する、請求項93に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項95】
接続状態S
CNにおいて前記雄端子本体の一範囲、前記バネ部材及び前記雄端子ハウジングを受容する雌コネクタアセンブリをさらに含み、該雌コネクタアセンブリは、前記接触アームの折り返し部の外頂点に内向きの力を加える、請求項93に記載の電気コネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、いずれも2021年12月5日に出願された米国仮特許出願第63/286072号及び第63/286080号の優先権を主張し、これらの仮特許出願は参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は電気コネクタシステムに関し、より具体的には雄コネクタアセンブリ及び雌コネクタアセンブリを有するコネクタシステムに関する。雄コネクタアセンブリは、とりわけ、雄端子と、雄端子から分離可能なバネ部材及びバネホルダの両方を備えるバネアセンブリとを含む。雄端子は少なくとも1つの接触アームを有し、少なくとも1つの接触アームは折り返し又はプリーツ部を備え、折り返し又はプリーツ部はバネ部材とのさらなる接触点を提供し、その部分で前記接触アームの厚さを増加させる。
【背景技術】
【0003】
過去数十年にわたり、ピックアップトラック、商用バン及びトラック、セミトラック、オートバイ、全地形型車両及びスポーツ用多目的車両(総称して「自動車」)等の自動車及び他のオンロード及びオフロード車両に用いられる電気部品の数は劇的に増加している。電気部品は、限定されないが、自動車の性能、排気、安全性を監視、改善及び/又は制御し、自動車の乗員に快適さを与えることを含む様々な理由から自動車で用いられている。自動車市場の多様なニーズ及び複雑さを満たす配電部品を開発するために、かなりの時間、資源及びエネルギーが費やされてきた。しかしながら、従来の配電部品には様々な欠点がある。
【0004】
自動車は、限定されないが、初期の設置を困難にする空間の制約、過酷な動作条件、広い周囲温度範囲、長時間の振動、熱負荷及び寿命を含むいくつかの条件により、電気部品及びコネクタアセンブリの両方にとって困難な電気環境であり、これらの条件は全て部品及び/又はコネクタの故障につながり得る。例えば、組立工場で一般的に起こるコネクタの誤った取り付けと、現場で一般的に起こるコネクタの脱落は、電気部品及び自動車にとって重要な故障モードである。これらの故障モードのそれぞれは多額の修理及び保証コストにつながる。例えば、全ての自動車製造業者及びその直接のサプライヤーによる保証の年間累積額は全世界で500億ドル~1500億ドルと推定されている。これらの困難な電気環境を考慮して、市場のニーズを満たす配電部品を見つけるために、多大な時間、費用及びエネルギーが費やされてきた。本開示は従来の配電部品の欠点に対処する。本開示の特徴及び利点の完全な議論は、添付の図面を参照して進む以下の詳細な説明に委ねられる。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、雄コネクタアセンブリ及び雌コネクタアセンブリを有する電気コネクタシステムに関する。雄コネクタアセンブリは、雄ハウジングと、折り返し部又はプリーツ部(folded or pleated portion)を備える少なくとも1つの接触アーム及び雄端子本体を含む雄端子アセンブリとを含む。折り返し部又はプリーツ部は、その部分で前記接触アームの厚さを大きくする。雄端子アセンブリは、雄端子本体から分離可能なバネ部材及びバネホルダの両方を備えるバネアセンブリも含む。
【0006】
別の態様によれば、コネクタアセンブリは、雌ハウジング及び雌端子アセンブリを有する雌コネクタアセンブリも含む。雌端子アセンブリは、雌端子接続部材及び雌端子本体を含む。雌ハウジングは、雌端子アセンブリを受容し、雄端子アセンブリと雌端子アセンブリとの連結を促進し、異物が雌端子アセンブリに偶発的に接触する可能性を最小限にし、コネクタシステムがUSCAR規格等の業界標準を満たすことを確実にするのに役立つように設計される。
【0007】
別の態様によれば、コネクタアセンブリは、バネアセンブリを省略するように構成され、雄端子アセンブリは別個のバネ部材及びバネホルダを有さない。これらのコンポーネントが省略されることで、雄端子は、(i)接触アームの実質的な長さに沿って延びる側壁部、(ii)側壁部に連結され、雄端子本体の直径の周りに延びる端部、(iii)雄端子本体の一部として一体的に形成される内部バネ部材を含む。内部バネ部材を雄端子アセンブリの分離不可能な部分として一体的に形成するために、端子本体全体は、銅クラッド鋼、銅及びステンレス鋼又はメッキ材料、銅及び鉄鋼又はステンレス鋼等のクラッド材料から形成される。
【0008】
本開示の他の態様及び利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面を考慮することで明らかになるであろう。本明細書全体を通じて同様の構造には同じ参照符号が付されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
さらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ且つその一部を成す添付の図面は開示する実施形態を図示し、発明の詳細な説明と共に開示される実施形態の原理を説明する役割を果たす。
【
図1】
図1は、切断状態S
DCにあるコネクタシステムの第1の実施形態の斜視図であり、雌端子アセンブリから外された雄端子アセンブリを示す。
【
図3】
図3は、
図2の雄端子アセンブリの分解図であり、雄端子本体と、バネ部材及びバネホルダの両方を備えるバネアセンブリとを示す。
【
図20】
図20は、分離状態S
DJにある
図3のバネアセンブリの斜視図であり、バネ部材から外されたバネホルダを示す。
【
図29】
図29は、分解状態S
DAにある
図3の雄端子アセンブリの斜視図であり、バネアセンブリから外された雄端子本体を示す。
【
図33】
図33は、組立状態S
Aにある雄端子アセンブリの側面図である。
【
図35】
図35は、組立状態S
Aにある雄端子アセンブリの側面図である。
【
図38】
図38は、組立状態S
Aにある雄端子アセンブリの正面図である。
【
図40】
図40は、
図39の雄端子アセンブリの領域の拡大図であり、雄端子本体の接触アームの折り返し部を示す。
【
図41】
図41は、その寸法を含む、組立状態S
Aにある雄端子アセンブリの側面図である。
【
図42】
図42は、その寸法を含む、組立状態S
Aにある雄端子アセンブリの前面図である。
【
図45】
図45は、雌ハウジングアセンブリが省略された、接続状態SC
Nにある
図1のコネクタシステムの側面図である。
【
図49】
図49は、雄端子アセンブリのバネアセンブリの第2の実施形態の前面図である。
【
図50】
図50は、
図49の線50-50に沿ったバネアセンブリの第2の実施形態の断面図である。
【
図51】
図51は、雄端子アセンブリのバネアセンブリの第3の実施形態の側面図である。
【
図54】
図54は、車両、AC充電システム及びDC充電システムを示す図であり、AC充電システム及びDC充電システムは少なくとも1つの充電結合器及び少なくとも1つのソケットを有する。
【
図55】
図55は、
図54の充電システムの斜視図であり、充電結合器はソケットから外され、少なくとも1つの雄端子アセンブリを含む。
【
図57】
図57は、複数のコネクタシステムを含むインラインヒューズアセンブリの上面図である。
【
図58】
図58は、
図57の線58-58に沿ったインラインヒューズアセンブリの断面図である。
【
図59】
図59は、バッテリーパックのコンポーネントを電気的に接続する複数のコネクタシステムを有するバッテリーパックの斜視図である。
【
図60】
図60は、車両スケートボードシャーシと共に、
図59のバッテリーパックと車輪及びタイヤの斜視図である。
【
図61】
図61は、
図60のスケートボードシャーシ及びバッテリーパックを有する自動車の斜視図である。
【
図62】
図62は、分離状態S
DCにあるコネクタシステムの第4の実施形態の斜視図であり、雌端子アセンブリから外された雄端子アセンブリを示す。
【
図73】
図73は、雌ハウジングアセンブリが省略された、接続状態SC
Nにある
図62のコネクタシステムの側面図である。
【
図78】
図78は、雄端子アセンブリの第5の実施形態の斜視図である。
【
図79】
図79は、コネクタシステムのための雄端子アセンブリの第6の実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明では、関連する教示の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細を例示として説明する。しかしながら、本教示はそのような詳細なしに実施され得ることは当業者には明らかである。他の例では、周知の方法、手順、構成要素及び/又は回路が、本教示の態様を不必要に不明瞭にすることを回避するために、比較的高レベルで詳細なしに説明されている。
【0011】
本開示は、多くの異なる形態のいくつかの実施形態を含むが、本開示は、開示される方法及びシステムの原理の例示とみなされるべきであり、開示される概念の広範な態様を説明する実施形態に限定することを意図しないことを理解すべきである。理解されるように、開示される方法及びシステムは他の異なる構成が可能であり、いくつかの詳細は開示される方法及びシステムの範囲から逸脱することなく変更可能である。例えば、以下の実施形態の1つ以上は、部分的又は全体的に、開示される他の方法及びシステムと一貫して組み合わされ得る。したがって、図面及び詳細な説明は、制限的又は限定的ではなく、本質的に例示的であるとみなすべきである。
【0012】
図面は、配電システム又は環境内で、ある装置又はコンポーネントを別の装置又はコンポーネントに機械的及び電気的に連結するように設計されたコネクタシステム10、1010、2010、3010、4010、5010又はそのコンポーネントの6つの実施形態を示す。例えば、第1のデバイス又はコンポーネントは、コネクタシステム10を介して第2の装置又はコンポーネントに取り外し可能に連結できる。第1の装置又はコンポーネントは充電カプラ2(
図54~
図56参照)、オルタネーター、バッテリ、又は別の電源等の電流供給装置又はコンポーネントであり得るのに対して、第2の装置又はコンポーネントは、ソケット4(
図54~
図56参照)、ラジエータファン、加熱シート、配電コンポーネント又は別の電流引き込みコンポーネント等の電流引き込み装置又はコンポーネントであり得る。
【0013】
車両6、AC充電システム3a及びDC充電システム3bを示す例示の配電システムが
図54に提供され、AC充電システム3a及びDC充電システム3bは少なくとも1つの充電カプラ2及び少なくとも1つのソケット4を有する。充電カプラ2及びソケット4は、充電カプラ2の一範囲(an extent)をソケット4が受容できるように互いに合致する。
図55において、充電カプラ2は3つの雄コネクタアセンブリ50及び2つの雄コネクタアセンブリ3050を含み得る。加えて、充電カプラ2は、PCT/US18/19787、PCT/US19/36010又はPCT/US21/43788に開示されている2つの雄コネクタアセンブリを含み得る。一方、ソケット4は、3つの雌コネクタアセンブリ650及び2つの雌コネクタアセンブリ3650を含み得る。加えて、ソケット4は、PCT/US18/19787、PCT/US19/36010又はPCT/US21/43788に開示されている2つの雌コネクタアセンブリを含み得る。充電カプラ2がソケット4に接続されると、(i)接続信号が雄端子コネクタ3050と雌端子コネクタ3650の第4の実施形態の間を移動して、カプラ2とソケット4との間の適切な接続を充電システム3a、3bに知らせることができ、(ii)雄コネクタアセンブリ50及び雌コネクタアセンブリ650の第1の実施形態の間をAC電力が流れることができ、(iii)雄コネクタアセンブリ50及び雌コネクタアセンブリ650の第1の実施形態のうちの1つがシステム3a、3bのアースとして機能でき、(iv)PCT/US18/19787、PCT/US19/36010又はPCT/US21/43788に開示されている雄コネクタアセンブリ及び雌コネクタアセンブリの間でDC電力が流れることができる。
図56A~
図56Iは、本明細書に開示されているコネクタアセンブリのうちの1つ以上を含み得る充電カプラ2の代替構成を示す。
【0014】
別の例として、1つ以上のコネクタシステム10が単一の装置又はコンポーネント内で利用され得る。例えば、
図57~
図58に示すように、2つのコネクタシステム10がインラインヒューズアセンブリ7で利用され得る。例えば、2つのコネクタシステム10がインラインヒューズ7の用途で利用され得る。この例では、電流は、雄端子アセンブリ50から雌端子アセンブリ650を通ってヒューズ7aに入り、雌端子アセンブリ650の第1の実施形態を通って、雄端子アセンブリ50の第1の実施形態から出ることができる。コネクタシステム10を含む配電システム又は環境は、高電力用途、大電流用途、高電圧用途のために、飛行機、車両スケートボード9、自動車6、軍用車両(例えば、戦車、人員輸送車、大型トラック及び兵員輸送車)、バス、機関車、トラクター、ボート、潜水艦、バッテリーパック8、24-48ボルトシステム内に設置され得る。
【0015】
コネクタシステム10の第1の実施形態の様々な態様について、以下で詳細により説明する。一般的に、コネクタシステム10は、(i)雄コネクタアセンブリ50及び(ii)雌コネクタアセンブリ650を含む。
図1~
図42及び
図45~
図48は、雄コネクタアセンブリ50の様々な図及びコンポーネントを示す。雄コネクタアセンブリ50の第1の実施形態は、主に、(i)雄ハウジングアセンブリ(図示せず)及び(ii)雄端子101及びバネアセンブリ298を有する雄端子アセンブリ100を含む。
図43~
図48は、主に、(i)雌ハウジングアセンブリ670及び(ii)雌端子アセンブリ700を含む雌コネクタアセンブリ650の第1の実施形態の様々な図を示す。
【0016】
コネクタシステム10の第1の実施形態は、従来のコネクタよりも多くの改良を提供する。これらの改良点の一部としては、(i)ベース部分110と、前記ベース部分110と実質的に同一平面上にある初期範囲182a~182dを有する少なくとも1つの接触アーム180a~180dとを含む雄端子本体104、(ii)前記雄端子本体104は、接触アーム180a~180dの間に位置し、前記接触アーム180a~180dの実質的な長さに沿って延びる中間導電構造を有さず、(iii)前記接触アーム180a~180dは、バネ部材300との2つの接触点196a~196d、198a~198dを形成する接触アーム層が直接重なる独特の折り返し又はプリーツ構成を有し、(iv)前記接触アーム180a~180dは、接触アーム180a~180d上の2つの異なる位置の間で接触アーム180a~180dの幅を著しく変化させる凹部を含まず、(v)雄端子本体104のベース部110はインターロック部材130及び位置決め突起160を含み、(vi)少なくとも
図35に示すように、バネホルダ104は、(a)雄端子本体104のベース部300の外面133及び(b)接触アーム180a~180dの初期範囲182a~182dの両方と同一平面上にある外側の周辺表面110を有する第1又はヘッド部110を含み、(vii)雄端子アセンブリ100の外周は導電構造及び非導電構造を交互に含むことが挙げられる。前述のリストはコネクタシステム10の第1の実施形態に含まれる多数の改良点の一部を含むが、本明細書では他の改良点が開示されており、本明細書で開示される各改良点は、開示するコネクタシステム10の構成、動作又は機能性にとって必要又は不可欠ではないことを理解すべきである。コネクタシステム10の他の同様の実施形態は
図49~53に開示されており、前記他の実施形態は、雄端子101の第1の実施形態に関連して用いられ得るバネアセンブリ1298及び2298の代替構成を示す。
【0017】
本明細書では、コネクタシステム3010の第4の実施形態の様々な態様が開示されている。具体的には、コネクタシステム3010は(i)雄コネクタアセンブリ3050及び(ii)雌コネクタアセンブリ3650を含む。
図62~
図76は、雄コネクタアセンブリ3050の様々な図及びコンポーネントを示す。雄コネクタアセンブリ3050の第4の実施形態は、主に、(i)雄ハウジングアセンブリ(図示せず)と、(ii)雄端子3101と、雄コネクタアセンブリ3050が形成された後に雄端子から分離できない内部の一体形成されたバネ部材3350とを有する雄端子アセンブリ3100とで構成される。
図73~
図76は、主に、(i)雌ハウジングアセンブリ3670及び(ii)雌端子アセンブリ3700で構成される雌コネクタアセンブリ3650の第1の実施形態の様々な図を示す。コネクタシステム3010は、従来のコネクタよりも多くの改良点を提供する。これらの改良の一部としては、(i)ベース部3110と、前記ベース部3110と実質的に同一平面上にある初期範囲3180a~3180dを有する接触アーム3180a~3180dとを含む雄端子本体3104、(ii)別個のバネ部材を有さない雄端子アセンブリ3100、(iii)銅及び鋼を含むクラッド材料から形成される雄端子アセンブリ3100、(iv)接触アーム3180a~3180dは、接触アーム3180a~3180d上の2つの異なる位置の間で接触アーム3180a~3180dの幅を著しく変化させる凹部を含まず、(v)インターロック部材3130を含む雄端子本体3104の端範囲3204が挙げられる。前述のリストは、コネクタシステム3010の第4の実施形態に含まれる多数の改良点の一部を含むが、本明細書には他の改良点が開示されており、本明細書で開示する各改良点は、開示するコネクタシステム3010の構成、動作又は機能性にとって必要又は不可欠ではないことを理解すべきである。コネクタシステム3010の他の同様の実施形態が
図78~
図80に開示されており、前記他の実施形態は、雄端子アセンブリ3100及び過走行又は過圧縮保護突起4550の代替構成を示す。
【0018】
第1の実施形態
1)雄コネクタアセンブリ
雄コネクタアセンブリ50は別個の装置又はコンポーネント(例えば、インラインヒューズ7、充電カプラ2、ラジエータファン、加熱シート、配電コンポーネント又は別の電流引き込みコンポーネント)に連結されるように設計された複数のコンポーネントを含む。雄コネクタアセンブリ50は、主に、(i)雄ハウジングアセンブリ70と、(ii)雄端子101及びバネアセンブリ298を備える雄端子アセンブリ100とで構成され、コネクタシステム10の動作の間、雄端子アセンブリ100の少なくとも実質的な範囲は雄ハウジングアセンブリ内に存在する。
【0019】
a.雄ハウジングアセンブリ
図48を参照して、雄ハウジングアセンブリ70は、非導電性プラスチックから形成され、接続状態S
Cにある雄端子アセンブリ100の範囲を取り囲む側壁の構成を含み得る。雄ハウジングアセンブリ70は、(i)USCAR-12、USCAR-25及びUSCAR-2を含むUSCAR規格を満たす、読み取り可能又は走査可能な証印を含むコネクタ位置保証(CPA)アセンブリ、(ii)雄コネクタアセンブリ50が雌コネクタアセンブリ650に対して特定の向きにあるときにのみ雄コネクタアセンブリ50が雌コネクタアセンブリ650と嵌合することができる有鍵(kEyEd)構成、(iii)EMIシールド、(iv)非導電材料及び/又は導電材料の追加層及び/又は(vi)複数の雄端子アセンブリ50を受容するためのより大きなフットプリント(例えば、
図55~
図56に示す充電カプラ2)を含み得る。他の同様の雄ハウジングアセンブリは、参照により本願に組み込まれる出願に開示されており、これらのハウジングアセンブリの特徴は、本明細書で開示する雄端子アセンブリ100のための雄ハウジングアセンブリ70に組み込まれ得る。
【0020】
b.雄端子
図1~
図42及び
図45~
図48は、雄端子アセンブリ100の様々な図を提供する。第1の実施形態を参照して、雄端子アセンブリ100は雄端子101及びバネアセンブリ298を含む。雄端子101は雄端子接続部材102及び雄端子本体104を含む。具体的には、雄端子接続部材102は雄端子本体104に連結される。この実施形態では、雄端子接続部材102はワイヤレシーバ103であり、前記ワイヤレシーバ103は、雄端子アセンブリ100をコネクタシステム10の外部の装置(例えば、オルタネーター)に接続する外部構造(例えば、リード線又はワイヤ)の一範囲を受容するように構成されたU字状のレセプタクルを有する。ワイヤは、通常、ワイヤレシーバ103に溶接されている。しかしながら、本開示では、ワイヤをワイヤレシーバ103に接続する他の方法(例えば、ワイヤレシーバ103の一部としてワイヤを形成すること)が考えられる。他の実施形態では、雄端子接続部材102は、ブレード、クリンプ、回路基板コネクタ、又は雄端子本体104を外部装置、部品又は範囲に機械的且つ電気的に連結する任意の他の種類の接続部材102であり得る。
【0021】
図3~
図13は、雄端子本体104が(i)ベース又は中間部110、(ii)ベース110から延びる少なくとも1つの、好ましくは複数の接触アーム180a~180d及び(iii)少なくとも1つの、好ましくは複数の接触アーム開口又は空隙280a~280dを含むことを示し、開口又は空隙280a~280dは一対の接触アーム180a~180dの間に形成される。
図4~
図13に最もよく示されるように、ベース又は中間部110は、(i)後部範囲136a、中間範囲136b及び前部範囲136cを有するマルチ区画の第1の端部134a及び(ii)第2の端部134bを備える単一の円形側壁132を含む。マルチ区画の第1の端部134aはインターロック部材130の形成を可能にする。インターロック部材130は、コネクタシステム10の動作の間に雄端子本体104の熱膨張等の望ましくない機械的な動きを防止するように設計されている。雄端子本体104の望ましくない機械的な動き又は熱膨張を防止することによって、コネクタ10は、システム10に関連する挿入力F
Iの変化を最小限に抑える。例えば、インターロック部材130が省略され、別の特徴が雄端子本体104を拘束しない場合、接触アーム180a~180d間の距離が増加し得る。接触アーム180a~180d間の距離の増加により、コネクタシステム10は(i)挿入力F
Iに関するUSCAR規格に適合せず、(ii)接触アーム180a~180dの突き刺しにより接触アーム180a~180dが屈曲され及び/又は(iii)雄端子アセンブリ100が雌端子アセンブリ700の一範囲を損傷させる原因となり得る。
【0022】
コネクタシステム10の動作の間の雄端子本体104の望ましくない機械的な動き又は熱膨張を防止するか又は少なくとも拘束するか又は制限するために、インターロック部材130は側壁132と一体形成され、(i)マルチ区画の第1の端部134aの前部範囲136cに関連する面から延び、(ii)間隙区画138a、内部区画138b及び嵌合区画138cを含む。とりわけ、間隙区画138aはマルチ区画の第1の端部134aの前部範囲136cと第2の端部134bとの間に形成される間隙140の内壁140a、140bの一方から延びる。内部区画138bは間隙区画138aと嵌合区画138cとの間に位置し、側壁132の一部の下にある。最後に、嵌合区画138cは、側壁132に形成される嵌合開口142に受容されるように設計され、ベース部110の外面133と実質的に同一平面に位置する自由端部138dを含む。開示された実施形態では、インターロック部材130は側壁132と一体形成されているが、他の実施形態では、インターロック部材130は側壁132と一体形成されなくてもよいことを理解すべきである。他の実施形態では、インターロック部材130は異なる形態又は構成を有し得る。例えば、インターロック部材130は雄端子ハウジングの一範囲、雄端子本体104のベース部110の外面133の一範囲を取り囲むカラー、バネホルダ400の一範囲を形成する構造又は雄端子本体104のベース部110の内側範囲の間に延びる任意の構造と置き換えられ得る。
【0023】
雄端子本体104のベース部110は背面146及び前面152も含む。背面146及び前面152は互いに平行であることが好ましく、側壁132の外面133の範囲に対して垂直であることが好ましい。背面146は、雄端子接続部材102と一体形成されているため、ベース部110の範囲の周囲にのみ延在する。前面152は接触アーム180a~180d及び位置決め突起160により不規則な構成を有する。前記位置決め突起160は接触アーム180a~180dの間の略中央に位置し、バネホルダ400が雄端子本体104に挿入された場合にバネホルダ400、すなわち少なくとも1つの位置決めリブ444と協働して相互作用(又は当接)するように構成されている。図に示す。
図6及び
図7に示すように、位置決め突起160は接触アーム180a~180dの間で完全には延在していない。その代わりに、位置決め突起160の両脇にノッチ162a~162gが設けられている。前記ノッチ162a~162gは、(i)スタンピングツールの信頼性及び堅牢性を向上させ、(ii)過酷な応力下で接触アーム180a~180dがひび割れ等の故障が起こる可能性を低減させ、(iii)これらの突起を有さないベース部に比べてベース部110の真円度又は円度を向上させるように設計されている。これらの利点を含むことが望ましいが、設計者は、ノッチ162a~162gを省略し、2つの接触アーム180a~180dの間で位置決め突起160を延長させることによりこれらの利点を省き得ることを理解すべきである。ノッチ162a~162gを省略し、位置決め突起160を延長することで、前面152の構成が変更され得ることを理解すべきである。
【0024】
図2~
図13に最もよく示されているように、接触アーム180a~180dは、ベース又は中間部110から延び、前記ベース部110の周囲に沿って互いに半径方向に間隔を置いて配置されてバネアセンブリレセプタクル105を形成する。半径方向の間隔は、別の接触アーム180a~180dが一対の接触アーム180a~180dの間に配置され得るように配置される。これらの図に示す実施形態では、接触アーム開口280a~180dは、接触アーム180a~180dの幅W
CAよりも大きい内部幅W
ICAを有する。つまり、内部接触アームの幅W
ICAは約2mmであるのに対して、接触アーム幅のW
CAは1.2mmである。加えて、接触アーム開口280a~180dは接触アーム180a~180dの幅W
CA(例えば、1.2mm)よりも3倍以上大きい外部幅W
ECA(例えば、4.15mm)を有する。この半径方向の間隔の関係は、バネアーム312a~312d及び接触アーム180a~180dがシステム10の動作又は使用の間に互いに接触しないことを確実にするのに役立つ。加えて、この半径方向の間隔は、接触アーム180a~180dの対の間に位置する位置決めリブ444a~444dを含めることを可能にする。これは、接触アーム180a~180dを保護するのに役立ち、システム10の堅牢性を高める。
【0025】
具体的に
図9~
図13を参照して、接触アーム180a~180dは、ベース部又は中間部110(線C
1)から延びる最初又は後方範囲182a~182dと、折り返し又はプリーツ部178a~178dとを有する。折り返し又はプリーツ部178a~178dは、接触アーム180a~180dの第1の層が接触アーム180a~180dの第2の層と直接重なる複合折り目を含み、(i)最初の範囲182a~182d(線C
2)と接触アーム180a~180dの外部頂部186a~186d(線C
3)との間に延びる第2の又は上方傾斜範囲184a~184d、(ii)外部頂部186a~186d(線C
3)から、丸みを帯びた又は曲線状の構成の前端又はノーズ190a~190dを提供する最前部へと下方に延びる第3の又は下方傾斜範囲188a~188d、(iii)最前範囲190a~190d(線C
4)から内側頂点193a~193d(線C
5)へと後方且つ上方に延びる第4又は後方延在範囲192a~193d及び(iv)内側の頂点193a~193d(線C
5)から内側頂点193a~193dの中間点へと好ましくは実質的に垂直に内方に延びる第5又は垂直方向範囲194a~194d。これらの範囲及び頂点は、接触アーム180a~180dを折り返し又はプリーツ構成を提供し、第3の範囲188a~dが第4の範囲192a~dと重なり、外側頂点186aが内側頂点193a~193dと重なる。さらに、接触アーム180a~180dのプリーツ構成は、(i)最前部の前端又はノーズ190a~190dの近くに位置し、第4又は後方延在範囲192a~192d内にある前部バネ接触区画196a~194d及び(ii)第5又は垂直方向範囲194a~194dの一部である中間バネ接触区画198a~194dを形成する。
【0026】
接触アーム180a~180dの折り返し又はプリーツ構成は、コネクタシステム10に従来の設計よりもいくつかの利点を提供する。例えば、この設計は、前記接触アーム180a~180dの外側頂点186a~186dを支持する垂直方向範囲194a~194dを含む。この追加された支持は、PCT/US2019/036010に示される接触アーム180a~180dの設計、すなわち
図69~86に示す設計よりも、接触アーム180a~180dの耐久性を高める。これは、接触アーム180a~180dのサイズが小さいことにより有益である。加えて、前部バネ接触区画196a~196d及び中間バネ接触区画198a~198dを有することは、雄端子アセンブリ100が雌端子アセンブリ700に挿入されるときにバネアーム312a~312dに加えられる圧縮力F
COMを分散するのに役立つ。また、第3の又は下方傾斜範囲188a~188dの構成は、PCT/US2019/036010の
図69~96に示す接触アームの設計よりも有益である。何故なら、その設計は、(i)(円形の接触アームの設計とは対照的に)傾斜した接触アームの設計による挿入力及び(ii)雄端子アセンブリ100の挿入が雌端子アセンブリ700と直接一致していないときの接触アーム180a~180dの潜在的な屈曲又は突き刺しを低減するのに役立つからである。
【0027】
図8~
図13を参照して、従来のコネクタとは異なり、開示された接触アーム180a~180dは、一様な外向き傾斜角又は実質的に一様な外向き傾斜角でベース部110から離れるように延在しない、細長い初期又は後方範囲182a~182dを有する。つまり、
図12及び
図13で最もよく示されているように、各接触アーム180a~180dの初期又は後方範囲182a~182dの外面183a~183dは、(i)互いに実質的に平行であり、(ii)ベース部110の対応する範囲の外面133と実質的に整合する。この細長い初期又は後方範囲182a~182dを有さない従来のコネクタに比べて、接触アーム180a~180dを雄端子101の中心の方に又は内方に変位又は変形させるのに必要な力が少ない。この少なくなった力により、バネ部材300のある範囲を内側に変位させるのに必要な力を増やすことができる。内側への変位に抵抗する構造を接触アーム180a~180dからバネアーム312a~312dに移動させることは有益である。何故なら、挿入力F
Iへの変更は、端子本体104を再設計することなくバネ部材300の設計及び/又は材料組成を変更することによって容易になされるからである。例えば、設計者は、システム10の通電容量を維持/最大化するために、より硬いバネ部材300を挿入できる。又は、目標挿入力F
Iを規定する特定の顧客要求がある場合、設計者は、コスト及び時間のかかる雄端子本体104の再設計を行うことなく、これらの要求を満たすバネ部材300を選択できる。コネクタシステム10のこのモジュール性及び柔軟性は、製品SKUの数を減らし、コネクタを改造又は再設計することなく顧客要求を満たす能力を高め及び/又は新たな/異なるコネクタを利用するために必要とされる試験及び他のステップを制限するため、従来技術よりも大幅に改善する。初期又は後方範囲182a~182bの長さによって、雄端子アセンブリ100を雌端子アセンブリ700に挿入するのに必要な挿入力F
Iを実質的に変化させることを理解すべきである。また、他の実施形態では、接触アーム180a~180dは、均一な内方角度又は実質的に均一な内方傾斜角度でベース110から離れるように延び得る。前記内方傾斜角度は、雄端子アセンブリ100が内向きテーパ設計又は構成を有することを可能にする。この代替的な実施形態では、内向きテーパ設計又は構成は、線C
2における外径が、線C
1における外径よりも0.01%~5%小さくなることができるように構成され得る。
【0028】
図13Bに示すように、横方向の初期又は後方範囲182a~182dの前方に、第2の又は上方傾斜範囲184a~184dが、接触アーム180a~180dの初期又は後方範囲182a~182dの外面183a~183dと、接触アームの第2の又は上方傾斜範囲184a~184dの外面185a~185dとの間に画定される外方角度アルファαで位置する。外向き角度アルファαは115°~170°、好ましくは125°~145°である。第2の又は上方傾斜範囲184a~184dの前方に、接触アーム180a~180dは、外部頂点186a~186dから最前端又はノーズ190a~190dに下方に延びる第3の又は下方傾斜範囲188a~188dを有する。外角シータθは、第2の又は上方傾斜範囲184a~184dの外面185a~185dと、第3の又は下方傾斜範囲188a~188dの外面189a~189dとの間に画定される。外角シータθは240°~300°、好ましくは255°~285°である。また、第2の又は上方傾斜範囲188a~188dの内面と第3の又は下方傾斜範囲188a~188dの内面との間に画定される内角ベータβは60°~120°、好ましくは75°~105°である。先の議論と同様に、開示が本明細書に組み込まれている他の端子は、鋭く上方に傾斜した区画及び鋭い下方に傾斜した区画並びに多数の結果として生じる頂点のこの構成を有していない。
【0029】
以下により詳細に説明するように、第3の又は下方傾斜範囲188a~188d、具体的には接触面189a~189dは、雄端子アセンブリ100が雌端子アセンブリ700に挿入された場合に、雌コネクタアセンブリ650の一範囲に接触するように構成されている。これらのコンポーネント間のこの相互作用により、接触アーム180a~180dは雄端子アセンブリ100及びバネ部材700の中心に向かって内方に偏向又は変位される。接触アーム180a~180dが内方に偏向することにより、バネ部材700は楔として作用し、接触アーム180a~180dと雌レセプタクル702との間に適切な機械的及び電気的接続が確実に形成されるのを助ける。
【0030】
図11及び
図13Aに示すように、接触アーム180a~180dの前部バネ接触区画196a~196d及び中間バネ接触区画198a~198dは、接触アーム180a~180dの初期又は後部範囲182a~182dの内面181a~181dとほぼ平行に位置する。
図39~
図40を参照して、この構成は、(i)接触アーム180a~180dの内面とバネ部材300の間及び接触アーム180aの垂直方向範囲194aと後方範囲182aとの間の双方に形成される第1の間隙G1(側方から見た場合、実質的に三角形である)及び(ii)接触アーム180a~180dの内面とバネ部材300の間及び接触アーム180aの垂直方向範囲194aと第4の範囲192aとの間の双方に形成される第2の間隙G1(側方から見た場合、実質的に三角形である)とを提供する。このように、垂直方向範囲194aは実質的に垂直な角度で、好ましくは垂直な角度で外側バネアーム面313aと係合する。この構成は、雄端子アセンブリ100の組立工は、バネ部材300を受容するために接触アーム180a~180dの大半を外方に変形させるために大きな力を加える必要がないため、PCT/US2018/019787の
図3-8に示す構成よりも有利である。この必要な変形は、バネアーム31及び接触アーム11の構成に基づいて、PCT/US2018/019787の
図6に最もよく示すことができる。本明細書に開示された構成は、コネクタシステム10の性能が材料のクリープによって経時的に変化しないため有利である。又は、別の言い方をすれば、バネ部材300はシステム10の使用前に一定の張力を受けていないため、コネクタシステム10は限られた貯蔵寿命を有していない。
【0031】
図8B及び
図46に示すように、接触アーム180a~180dの外縁又は肩領域200a、200bの少なくとも一部はコイニングされている(coined)か、面取りされているか又は丸みを有する201a、201bである。外側縁部200a、200bの丸くなったセクション201a、201bを形成することで、接触アーム180a~180dの外面、少なくとも頂部186a~186dは雌端子アセンブリ700の内面704の曲率又は半径と一致する。外縁200a~200bのコイニングされているか、面取りされているか又は丸みを有するセクション201a、201bは、(i)接触アーム180a~180dの全長に沿って延在するか、(ii)接触アーム180a~180dの第2の範囲188a~188d及び第3の範囲188a~188dの全長に沿って延在するか、(iii)接触アーム180a~180dの第2の範囲188a~184dの一部(例えば、長さの半分)及び接触アーム180a~180dの第3の範囲188a~188dの一部(例えば、長さの半分)に沿って延在し得る。コイニングされているか、面取りされているか又は丸みを有するセクション201a、201bを形成せずに、接触アーム180a~180dの縁部200a、200bは、雌端子アセンブリ700の内面704と接触し、接触アーム180a~180d及び雌端子アセンブリ700の直線対曲線形状のために、接触アーム180a~180dの中心が雌端子アセンブリ700と十分に接触することを妨げ得る。接触アーム180a~180dの中心が前記雌端子アセンブリ700と適切に接触するのを妨げることは、システム10の通電容量を減少させる可能性が高い。加えて、コイニングされているか、面取りされているか又は丸みを有するセクション201a、201bを省略すると、接触アーム180a~180dに鋭い縁が残り、接触アーム180a~180dが雌端子アセンブリ700の内面704に傷を付けるか又はマークを付け得る。この傷を付けることは、雌端子アセンブリ700の内部メッキ及び/又は表面704を削り取ったり損傷したりし得るため、システム10が失敗することなく達成できる嵌合サイクルの数を低下につながる。他の実施形態では、接触アーム180a~180dの外縁又は肩領域200a、200bはコイニングされているか、面取りされているか又は丸みを有してなくてもよい。代わりに、接触アーム180a~180dは屈曲され得るか又は材料を前記接触アーム180a~180d上に配置して、前記接触アーム180a~180dの外面が雌端子アセンブリ700の内面704の曲率と実質的に一致するようにされ得る。
【0032】
図10及び
図41に示すように、接触アーム180a~180dの幅は、雄端子本体104のベース部110付近に位置する第1の幅W
C1から接触アーム180a~180dのノーズ付近の第2の幅W
C2まで変化し得る。図面に示す実施形態では、第1の幅W
C1は、第2の幅W
C2よりも大きく、前記第1の幅WC1は第2の幅W
C2よりも.01%~15%大きくてもよい。接触アーム180a~180dの長さに沿った幅のこの減少は、(i)システム10を非接続状態S
DCから接続状態S
CNに動かすのに必要な挿入力F
Iを低下させず、(ii)システム10の通電容量を低下させ得る。つまり、開示された接触アーム180a~180dの構成、機能、及び性能は、PCT/US2021/043788に開示された階段状の構成と反対である。それにもかかわらず、他の実施形態では、(接触アーム180a~180dがタップされないように)第1の幅W
C1は第2の幅W
C2と等しくてもよく又は(接触アーム180a~180dが逆タッパを有するように)第1の幅W
C1は第2の幅W
C2よりも小さくてもよい。
【0033】
図2~13に示すように、接触アーム180a~180dはベース部110から延在する以外いずれの構造に接続されていない。接触アーム180a~180dのこの自由端構成は、前記接触アーム180a~180dの全方向拡張を可能にする。各対の接触アーム180a~180dの間に介在する接触アーム開口又は空隙280a~180dがあるため、接触アーム180a~180dを取り囲む支持壁はない。雄端子アセンブリ100のこの構成は、PCT/US2019/36010の雄端子アセンブリに関連して開示された構成と実質的に異なる。PCT/US2019/36010で説明されているように、接触アーム180a~180dを取り囲む側壁構成を取り除くと、側壁構成は前記接触アーム180a~180dを保護するため、雄端子アセンブリ100の故障率が増加し得る。しかしながら、バネホルダ400が支持壁の機能を置き換えるように構成されているため、この故障率の増加は緩和される。本明細書に開示されている構成は、高価な銅構造を安価な非導電性プラスチック構造に置き換えるため有益である。
【0034】
雄端子101は、典型的には、単一の材料(例えば、金属)から形成される。そのため、雄端子101は一体構造の雄端子101であり、一体的に形成された特徴を有する。これらの特徴を一体的に形成するために、雄端子101は、典型的には、型抜きプロセスを用いて形成される。しかしながら、鋳造又は付加製造プロセス(例えば、3D印刷)等の他の種類の雄端子101を形成する方法が利用され得ることを理解すべきである。他の実施形態では、雄端子101の特徴は単一のピースから形成されないか又は一体的に形成されず、代わりに、共に溶接された別個のピースから形成され得る。雄端子101を形成する際に、雄端子101内に任意の数(例えば、1~100)の接触アーム180a~180dが形成され得ることを理解すべきである。雄端子101、雄端子本体104、接触アーム180a~180d又は接触アーム180a~180dの一範囲は腐食を低減するか、挿入力を低減するか又は導電性を改善するのに役立つように、二次材料(例えば、ニッケル)でメッキ又はコーティングされ得る。加えて、接触アーム180a~180d又は接触アーム180a~180dの一範囲は、丸みを帯びるか又は面取りされた縁を有し得る。
【0035】
c.バネアセンブリ
図14~
図37を参照して、内部バネアセンブリ298はバネ部材300及びバネホルダ400を含む。
【0036】
図14~
図15を参照して、バネ部材300はバネ部材側壁304a~304d及び後部バネ壁306の配置を含む。各バネ部材側壁304a~304dは、(i)第1の又は曲線状のバネセクション310a~310d及び(iii)第2のセクション又はバネアーム312a~312dで構成される。曲線状バネセクション310a~312dは、後部バネ壁306とバネアーム312a~312dとの間に延び、後部バネ壁306に対して実質的に垂直にバネアーム312a~312dを位置決めする。つまり、バネアーム312a~312dの外面313a~313dは後部バネ壁306の外面に対して実質的に垂直である。
図14~
図15に示すように、バネアーム312a~312dはバネ部材300の第1の又は曲線状バネセクション310a~310dから後部バネ壁306から離れる方向に延び、自由端318で終端する。バネアーム312a~312dは互いに接続されていないため、バネ部材300のバネアーム312a~312dの間にはバネアーム隙間320a~320dが形成されている。バネアーム隙間320a~320dはバネアーム312a~312dの全方向拡張を助け、雄端子101と雌端子アセンブリ700との間の機械的連結を促進する。
【0037】
バネアーム312a~312dは概して平面であり、バネアーム312a~312dの外面313a~312dが後部壁306の外面に対して実質的に垂直になるように位置決めされる。図中に開示されているバネアーム31とは異なる。PCT/US2018/019787の
図4-8内に開示されているバネアーム31とは異なり、バネアーム312a~312dの自由端318は曲線状のコンポーネントを有していない。その代わりに、バネアーム312a~312dは実質的に平坦な外面313a~313dを有する。この構成は、バネ部材300に関連する力が、接触アーム180a~180dの前部バネ接触区画196a~196d及び中間バネ接触区画198a~198dに確実に加えられるため有益である。対照的に、PCT/US2018/019787の
図4-8に開示されているバネアーム31の曲線状コンポーネントはこのように力を加えない。
【0038】
バネ部材300は、典型的には、単一の材料(例えば、金属)から形成される。そのため、バネ部材300は、一体的に形成されたコンポーネントを有する一体構造を有する。具体的には、(i)曲線状のバネセクション310a~310d及び(ii)バネアーム312a~312dという特徴が一体的に形成される。これらの特徴を一体的に形成するために、バネ部材300は、典型的には、機械的にバネ部材300を成形する型抜きプロセスを用いて製造される。以下及びPCT/US2019/036010でより詳細に説明されるように、バネ部材300が金属の平坦なシートから形成され、雄端子101内に設置され、高温にさらされると、バネ部材300は、バネ部材300が平坦なシートに戻ろうとするという事実に部分的に起因して、雄端子101の接触アーム180a~180dに外向きのバネ熱力FSTを加える。しかしながら、鋳造又は付加製造プロセス(例えば、3D印刷)等のバネ部材300を形成する他のバネ部材300を形成する方法が利用され得ることを理解すべきである。他の実施形態では、バネ部材300の特徴は単一の材料から形成されていか又は一体的に形成されていなくてもよく、その代わりに、互いに溶接された別個の部品から形成され得る。
【0039】
図示されていない代替的な実施形態では、バネ部材300は凹部及び関連する強化リブを含み得る。PCT/US2019/036010で記載されているように、バネ部材300の構成に対するこれらの変更は、バネ部材300によって生成されるか又は加えられる力を変更する。とりわけ、バネ付勢力FSBは、雄端子アセンブリ100が雌端子アセンブリ700内に挿入されるときに、バネ部材300の自由端318の内方偏向に抵抗するために、バネ部材300によって加えられる力の量である。具体的には、この内方偏向は、雄端子本体104の外面の範囲が雌レセプタクル702の内部よりもわずかに大きいという事実に起因して雄端子アセンブリ100の挿入の間に生じる。そのため、雄端子アセンブリ100が雌端子アセンブリ700内に挿入されると、外面の範囲が雄端子101の中心の方に強制される。雄端子本体104の外面におけるこの圧縮力FCOMはバネ部材300の自由端318を内方に(すなわち、中心の方に)変位させる。バネ部材300は、外側に向けられたバネ付勢力FSBを提供することによってこの内方への変位に抵抗する。他の実施形態では、バネアーム312a~312dはそれらの全方向拡張を制限するために他の構造に連結され得る。個々のバネアーム312a~312d及び開口の数及び幅は変化し得る。加えて、個々のバネアーム312a~312dの幅は、通常、互いに等しい。しかしながら、他の実施形態では、バネアーム312a~312dのうちの1つは他のバネアームよりも大きくてもよい。
【0040】
図16~
図37に示すように、バネホルダ400は、(i)バネ部材300の一範囲を結合状態S
Jで受容及び保持し、(ii)雄端子本体104のレセプタクル105内でバネ部材300及びバネホルダ400を組立状態S
Aで固定し、(iii)バネ部材300が雄端子本体104内で適切に位置決めされ、整列され及び/又は中心に配置されることを確実にするのを助けるように構成された細長いコンポーネントである。バネホルダ400は、第1又はヘッド部410及び第2又は本体部440で構成される。結合状態S
Jにある場合、ヘッド部410は、接触アーム180a~180dのノーズ190a~190dの前方又は外側に位置するように構成され、雄端子本体104のベース部110の外径D
OBと略等しい外径D
Hを有する。加えて、ヘッド部410の外径D
Hは、ベース部110の外径D
OBよりも実質的に大きくないことが好ましいことを理解すべきである。何故なら、外径D
Hがより大きいと、雄端子アセンブリ100と雌端子アセンブリ700との間の適切な嵌合が妨げられ得るからである。ヘッド部410は、材料の重量及びコストを低減するように設計された凹部412も含む。他の実施形態では、凹部412は省略され得るか又は増加され得ることを理解すべきである。
【0041】
第2の又は本体部440はヘッド部410から延び、それと一体的に形成されている。本体部440は、雄端子本体104内のバネ部材300を結合状態SJで位置決め及び保持するのを補助する複数の特徴(例えば、開口、部材及び構造)を含む。とりわけ、本体部440は、(i)ヘッド部から延びる構造又は位置決めリブ444a~444d、(ii)リブ444a~444dの間に存在するバネ開口442a~442d及び(iii)少なくとも1つの保持手段500を含む。図面に示すように、本体部440は互いに対向する位置関係にある2つの保持手段500を含む。バネ部材300が結合状態SJでバネホルダ400内に位置する場合、前記バネ開口442a~442dは、バネアーム312a~312dの少なくとも一範囲、好ましくはバネアーム312a~312d全体を受容するように設計されている。そのため、バネ開口442a~442dは、バネアーム312a~312dの少なくとも一範囲、好ましくはバネアーム312a~312d全体を受容するのに十分な長さ及び幅を有する。つまり、バネ開口442a~442dの長さLSA及び幅WSAは、バネアーム312a~312dの長さ及び幅よりもわずかに大きい。このように、バネアーム312a~312d及びバネ開口442a~442dは、これらの2つの構造が結合状態SJで互いにかみ合うことを可能にするように協働するサイズを有する。
【0042】
PCT/US2021/043788に開示のバネホルダとは異なり、本明細書に開示のバネホルダ400のバネ開口442a~442dは幅が異なる2つの部分を含まない。代わりに、バネホルダ400のバネ開口442a~442dはホルダ400の全体に沿って一定又は均一な幅を有する。すなわち、上述した接触アーム180a~180dの幅はそれらの長さに沿って実質的に変化しないからである。幅が一定又は均一なバネ開口を有するバネホルダを用いることは、PCT/US2021/043788に開示されたコネクタシステムに関連して望ましくない。その理由は、(i)システムの挿入及び/又は使用の間に接触アームのヘッドがバネホルダと望ましくない相互作用をするか又は(ii)バネ部材がバネホルダ内で望ましくない枢動又は回転し得るからである。他の実施形態では、バネ開口442a~442dの幅は、接触アームの幅の変化を考慮して変化し得ることを理解すべきである。
【0043】
位置決めリブ444a~444dは、雄端子本体104内でバネ部材300を整列及び位置決めするように設計されている。位置決めリブ444a~444dは、バネアーム312a~312dの少なくとも一範囲に沿って、好ましくはバネアーム312a~312dの全長に沿って延びる。位置決めリブ444a~444d内のバネ開口442a~442dの形成に部分的に起因して、位置決めリブ444a~444dは矢印形状の断面を有し、
図19に最もよく示されるように、矢印形状の最も外側の範囲は曲線状である。つまり、位置決めリブ444a~444dは、(i)曲線状の外面450と、(ii)曲線状表面から内方に延びる反対側のL字状面452a、452bと、(iii)反対側のL字状面の一範囲から頂部456の方に延び、バネアーム312a~312dの外縁314a~314bに隣接して位置するように構成された2つの内面454a、454bとを有する。
図36及び
図37を参照して、曲線状面450の幅W
CSは、位置決め突起160の幅W
PPと実質的に等しく、これにより、接触アーム180a~180dの外縁200a、200bと曲線状面450から延びる内面454a、454bとの間に実質的な距離又は幅W
C1が存在することが保証され、これにより、この実質的な距離又は幅W
C1は接触アーム180a~dがバネホルダ400に接触しないことを保証するのに役立つ。この実施形態では、距離又は幅W
C1は0.4mm~0.7mmである。しかしながら、他の実施形態では、距離又は幅W
C1は0.05mm~0.15mmの距離まで低減され得ることを理解されたい。距離又は幅W
C1を低減することで、曲線状面450の幅W
CSを増加し、単体側のL字状面454a、454bを低減又は解消し、接触アーム180a~180dがより確実に保護されるため、雄端子アセンブリ100の堅牢性が増加することになる。それにもかかわらず、距離又は幅W
C1を過度に低減することは、システム10の性能を劣化させ得る。
【0044】
PCT/US2021/043788に開示されているバネホルダとは異なり、位置決めリブ444a~444dの範囲に凹部446が形成され、(i)保持手段500の横方向ビーム502a~502bの近く且つ(ii)曲線状外面450と反対側のL字状面452a、452bの組み合わせから形成される突出部の自由端に隣接して位置する。凹部446は、コネクタシステム10を組み立てる際の嵌合公差を考慮するために、ベース部110の内面131と凹部446の内面447との間に間隙448が形成されるように構成される。
【0045】
保持手段500は、ホルダ400内にバネ部材300を保持するように設計及び構成されている。図面に示す実施形態では、前記保持手段500は位置決めリブ444a~444dの間に延びる横方向ビーム502a~502bである。とりわけ、横方向ビーム502aは、ホルダ400の後端400bの近くに位置し、位置決めリブ444a、444dの間に延び、横方向ビーム502bはホルダ400の後端400bの近くに位置し、位置決めリブ444b、444cの間に延びる。横方向ビーム502a、502bの外面は、雄端子101のベース部110の内面131の曲率に実質的に一致するように丸められている。横方向ビーム502a~502bの内側最背面は、ホルダ400とバネ部材300との連結を支援するために傾斜している。具体的には、これらの傾斜壁504a~504bは、バネ部材300を中央に配置し、位置決め第1の対のリブ444a~444bを第2の対の位置決めリブ444c~444dから離すのを支援する。このように、ユーザ又は組立工は、単に、ヘッド部410に向けられた力をバネ部材300に加えて位置決めリブ444a~444dを弾性的に変形させなければならず、バネ部材300が着座位置に達するようにできる。バネ部材300がリテーナ400内に位置すると、位置決めリブ444a~444dは弾性的に通常又は非変形位置に戻る。この非変形位置では、横方向ビーム502a~502bは、バネ部材300をホルダ400内で保持するために、バネ部材300の後方に位置する。バネ部材300をホルダ400から取り外すには、ユーザ又は設置者が、対になった位置決めリブ444a~444dをホルダ400からバネ部材300を引き出すことができるように十分にさらに変形させるために、反対方向(すなわち、ヘッド部410から離れる方向)に力を加える必要があることが理解すべきである。この代替的な構成における位置決めリブ444a~444dを必要な程度に変形させることは、不可能ではないにしても困難であり得るため、横方向ビームは、位置決めリブ444a~444dのそれぞれ(例えば、444bと444cの間)にわたって連結されないことを理解すべきである。
【0046】
他の実施形態では、保持手段500は、(i)ロッキング後壁、(ii)バネ部材300から延び、ホルダ400によって受容される少なくとも1つの突起、(iii)ホルダ400の一範囲を受容するバネ部材300の開口又は(iv)突起、タブ、溝、凹部又は一範囲の使用を含み得る、1つの構造を別の構造に保持/連結する任意の他の方法等の他の形態を取り得ることを理解すべきである。保持手段500は力ベースであってもよく、利用され得るそのような力は磁力であるか又は溶接等の結合であり得ることをさらに理解すべきである。機械的又は力ベースの保持手段500とは対照的に、保持手段500は雄端子アセンブリ100を形成する方法又はプロセスであり得る。例えば、保持手段500は構造でなくてもよく、その代わりに、組立を必要としない方法で、ホルダ400内にバネ部材300を同時に印刷することであり得る。つまり、保持手段500は、バネ部材300をホルダ400に適切に固定する目的を実現するために多くの形態(例えば、機械ベース、力ベース又はプロセスベース)を取り得る。
【0047】
図16~19を参照して、バネホルダ400の内側部440は、3つの別々の直径を形成する多数の一体構造を含む。第1の直径D
OIは、ベース部110の外径D
OB及びホルダ400のヘッド部410の外径D
Hの両方に実質的に等しいように構成される内側部440の外径である。この構成は、バネホルダ400が偶発的な損傷から接触アーム180a~180dを保護するのに役立ち、端子101に含まれる銅の量を減らすことができるので有益である。内側部440の外径D
OIは、ベース部110の外径D
OBよりも実質的に大きくないことが好ましいことを理解すべきである。何故なら、直径がより大きいことで、雄端子アセンブリ100と雌端子アセンブリ700との間の適切な嵌合を妨げ得るからである。第2の直径D
IIは、内側部440の内径であり、(バネ部材300の外縁によって形成される)バネ部材300の外径D
OSに実質的に等しいように構成される。内側部440の内径D
IIがより小さいことで、雄端子本体104内、具体的に雄端子本体104のベース部110内へのホルダ400の挿入を可能にする。最後に、第3の直径D
RIは内側部440の凹部直径であり、コネクタシステム10を組み立てる際の嵌合公差を考慮するために、ベース部110の内面131と凹部446の内面との間に間隙448を形成するように構成される。第3の直径D
RIは省略することができ、ホルダ400の他の直径及び構成が本開示によって意図されることを理解すべきである。
【0048】
d.分離状態から組立状態へ
バネ部材300及びバネホルダ400を含むバネアセンブリ298の雄端子本体104内での位置決めは、組立状態S
Aに達するために複数のステップ又は段階にわたって行われる。このプロセスの第1のステップは、分離状態S
DJにあるバネアセンブリ298の第1の実施形態を示す
図20に示す。他方で、
図21~
図29は、結合状態S
Jにあるバネアセンブリの第1の実施形態を示す。上述したように、バネアセンブリ298を分離状態S
DJから結合状態S
Jに移すために、ユーザ又は組立工は、バネ部材300、すなわち、バネアーム312a~312dをバネホルダ400のバネアーム開口442a~442dに整合させる。これらのコンポーネントが適切に整合された後、ユーザは、バネ部材300が保持手段500に打ち勝つことを可能にするため位置決めリブ444a~444dを一時的に弾性変形させるために、これらのコンポーネントに第1の連結力F
C1を加える。バネ部材300がホルダ400内に位置決めされると、位置決めリブ444a~444dは元の状態に戻り、それによって、リブ444a~dとバネアーム312a~dとが噛み合い、バネ部材300が保持手段500を介してホルダ400内に留まる。
【0049】
次に、結合状態S
Jにあるバネアセンブリ298は、雄端子本体104のバネアセンブリレセプタクル105内に本体部440を位置決めし、これらのコンポーネントの両方を互いに押し付ける第2の連結力F
C2を加えることによって実現される雄端子本体104内に挿入される。ユーザ又は組立工がこの連結力F
C2を加えている間、ユーザ又は組立工は、位置決めリブ444a~444dの曲線状外面450を位置決め突起160に整合させるべきである。これらの構造を整合させるために、組立工はバネアセンブリ298を雄端子本体104に挿入する前に、バネアセンブリ298を数度(すなわち、15度未満、好ましくは10度未満)わずかにねじる必要があり得る。位置決めリブ444a~444dの後部範囲が位置決め突起160の外面に隣接して位置決めされると、雄端子アセンブリ100は、
図30~
図42に示される組立状態S
Aに達する。
【0050】
2)雌コネクタアセンブリ
図43~
図48を参照して、雌コネクタアセンブリ650は、(i)雌ハウジング670と、(ii)雌端子アセンブリ700とで構成される。
【0051】
a.雌ハウジング
雌ハウジング670は、(i)雌端子アセンブリ700を受容し、(ii)雄端子アセンブリ100と雌端子アセンブリ700との連結を促進し、(iii)異物が誤って雌端子アセンブリ700と接触する可能性を最小限にし、(iv)コネクタシステム10がUSCAR規格等の業界標準を満たすことを確かにするように設計されている。雌ハウジング670は、雌端子アセンブリ700の構成と実質的に合致する構成を有する側壁672を含む。図面に示す実施形態では、雌端子アセンブリ700は円筒状の構成を有する。そのため、側壁672は、雌端子アセンブリ700の円筒状の構成に実質的に合致する内部構成を有する。
【0052】
雌ハウジング670の側壁672は、側壁672の範囲内に雄圧縮手段674を形成することを可能にするために雌端子アセンブリ700の最上面を越えて延びる。図面、すなわち
図48に示すように、雄圧縮手段674は、側壁672の最外縁673から雌端子アセンブリ700の最上縁700aに延びる傾斜面又は斜面676である。開示する実施形態では、傾斜面又は斜面676は、最外縁673のそれぞれから延び、実質的に直線状の構成を有する。しかしながら、傾斜又は斜面676は最外縁673の一部からのみ延び得ることを理解すべきである。雄圧縮手段674及び図面に示す傾斜面又は斜面676は、雄端子アセンブリ100が分離状態S
DCにある雌端子アセンブリ700から分離される状態から、接続状態S
CN(
図1、
図45~
図48参照)にある雌端子アセンブリ700の範囲内に位置決めされる状態に動かされるときに、接触アーム180a~180dを圧縮するように設計されている。そのため、最外縁673上の対向する点の間の距離は側壁距離と等しく、側壁距離D
Sは傾斜面又は斜面676の最後縁678上の対向する点の間に延びる最後縁距離D
REよりも大きい。最後縁距離D
REは、雌端子アセンブリ700のレセプタクル702の内面704上の対向する点の間に延びるレシーバ距離D
R以上である。とりわけ、側壁距離D
Sはレシーバ距離D
Rよりも0.1%~15%大きく、最後縁距離D
REはレシーバ距離D
Rよりも0.1%~3%以上大きい。つまり、傾斜面又は斜面676は、側壁672の外面及び/又は雌端子アセンブリ700のレセプタクル702の内面704に対して傾斜している。とりわけ、傾斜又は斜面676の内面と側壁672の外面との間に延びる内角デルタδは0.1°~10°である。
【0053】
この傾斜面又は斜面676はポリマー又はプラスチック材料から作られ、その結果、金属面に関連する摩擦係数よりも低い摩擦係数を有する。つまり、雄端子アセンブリ100の範囲(例えば、接触アーム180a~180d)が非金属材料(例えば、プラスチック)から形成された雄端子圧縮手段674と係合するときに第1の摩擦値が形成される。代替的な実施形態では、雄端子アセンブリ100の範囲(例えば、接触アーム180a~180d)が金属材料(例えば銅)から形成される雄端子圧縮手段と係合するときに第2の摩擦値が形成される。開示された実施形態からの摩擦値と代替的な実施形態からの摩擦値とを比較すると、第1の摩擦値は第2の摩擦値よりも小さいことを理解すべきである。摩擦係数がより小さいと、雄端子アセンブリ100を雌端子アセンブリ700に挿入するために必要な挿入力が低減される。これは、(i)USCAR25を含む業界規格には、挿入力FIがクラス2のコネクタについては45ニュートン、クラス3のコネクタについては75ニュートンを超えることができないという要件があり、(ii)雄端子アセンブリの接触アームが雌端子アセンブリ700のレセプタクル702の内面704と接触したままであることを確実にするために、挿入力FIを増加させるより大きなバネ付勢力FSBの使用が望ましいため、有益である。また、この低い摩擦係数は、コネクタシステム10が、接続プロセスを機械的に補完するレバーアシストを必要とせずに、クラス2/クラス3のUSCAR規格を満たしながら、分離状態SDCから接続状態SCNに移動できるため、有益である。レバーアシストを排除することにより、コネクタシステム10のサイズ、重量及び製造コストが低減される。摩擦係数をさらに小さくするために、傾斜面又は斜面676はこの係数を低下させる物質でコーティングされ得るか又は傾斜面又は斜面676は摩擦係数がより低い材料から作られ得ることを理解すべきである。
【0054】
雄コネクタ50及び雌コネクタ650の構成により、コネクタシステム10が分離状態SDCから接続状態SCNに移動するときに異なるレベルの力が要求される。例えば、雄端子アセンブリ100の範囲(例えば、接触アーム180a~180d)が雄端子圧縮手段674と摺動係合している場合、雄端子アセンブリ100を動かすのに第1の挿入力FI1が必要であり、雄端子アセンブリ100の範囲(例えば、接触アーム180a~180d)が雌端子レシーバ702内に位置する場合に雄端子アセンブリ100を動かすのに第2の挿入力FI2が要求される。力を比較すると、第2の挿入力FI2は第1の挿入力FI1よりも小さいことを理解すべきである。これは、雄端子アセンブリ100が雌端子アセンブリ700内に適切に着座していることをユーザに知らせる触覚フィードバックをユーザに提供するので有益である。実際、この触覚フィードバックは、雄端子アセンブリ100が雌端子アセンブリ700内に引き込まれているようにユーザに伝わる。
【0055】
異物が誤って雌端子アセンブリ700に接触する可能性を最小限にするために、ハウジング2100は、ポスト等の任意のタッチプルーフ要素を含み得る。PCT/US2019/036070に開示されているように、タッチプルーフポストはバネホルダ400に形成されたタッチプルーフポスト凹部又は開口内に適合するように構成されている。タッチプルーフポスト凹部又は開口の形状は、タッチプルーフポストの形状を実質的にミラーリングするように構成される。これらの形状のミラーリングはタッチプルーフポストがタッチプルーフプローブ開口に適切に挿入されることを確実にするのに役立ち、雄コネクタアセンブリ50と雌端子アセンブリ700との間の振動を低減し得る。これらのコンポーネント間の振動のこの低減はコネクタシステム10の故障を低減するのに役立つ。タッチプルーフポスト及びその関連開口は省略されてもいいし又は(例えば、参照により本願に組み込まれる米国仮出願第63/222859号に開示されているような)別の構成を有し得ることを理解すべきである。雄コネクタアセンブリ50が雌コネクタアセンブリ650から偶発的に外れる可能性を最小限にするために、雌コネクタアセンブリ650は、コネクタアセンブリ50、650が互いに連結された場合に雄CPA構造と相互作用するように設計及び構成された任意の変形不能な雌CPA構造を含み得る。前記の変形不能な雌CPA構造はハウジング670の側壁672と一体的に形成される。雌CPA構造の構造及び/又は機能に関する追加の詳細は、参照により本願に組み込まれている、PCTUS2019/036070、PCTUS2020/049870、PCTUS2021/033446に開示されている。
【0056】
b.雌端子
雌コネクタアセンブリ650の雌端子アセンブリ700は、(i)雌端子接続部材701と、(ii)雌端子本体710とで構成されている。具体的には、雌端子接続部材701は雌端子本体710に連結されている。この実施形態では、雌端子接続部材701はワイヤレシーバであり、前記ワイヤ受けは、雌端子アセンブリ700をコネクタシステム10の外部の装置(例えば、オルタネーター)に接続する構造(例えば、リード線又はワイヤ)の一範囲を受容するように構成されたブレード形状の構造を有する。ワイヤは、通常、ワイヤレシーバに溶接される。しかしながら、本開示では、ワイヤをワイヤレシーバに接続する他の方法(例えば、ワイヤレシーバの一部としてワイヤを形成すること)が企図される。他の実施形態では、雌端子接続部材701は圧着接続、回路基板コネクタであり得るか又はU字状構成を有し得るか又は雌端子本体710を外部装置、部品又は範囲に機械的且つ電気的に連結する他の任意の種類の接続部材102であり得る。
【0057】
雌コネクタアセンブリ650の雌端子本体710は側壁712を含み、側壁712は、側壁712の内面704上の対向する点の間に延びるレシーバ距離DRを有する円筒状端子レセプタクル702を形成する内面704を有する。上述したように、レシーバ距離DRは、(i)側壁距離DSより小さく、(ii)最後縁距離DRE以上である。加えて、レシーバ距離は反対側の接触アーム180a~180dの最外範囲の間に延びる雄端子アセンブリ距離よりも0.1%~15%小さい。雄端子アセンブリ距離よりも小さいレシーバ距離を有する端子レセプタクル702を形成することにより、雄端子アセンブリ100が雌端子アセンブリ700に挿入されたときに、接触アーム180a~180dが圧縮されることが保証される。雄端子アセンブリ100のこの圧縮によりバネ部材300が圧縮される。そのため、バネ部材300は外向きの付勢力FSBを接触アーム180a~180dに作用させて、それらが端子レセプタクル702の内面704と接触したままであることを確実にし、雄端子アセンブリ100と雌端子アセンブリ700との電気的且つ機械的な連結を促進する。
【0058】
雌端子アセンブリ700は、通常、金属、好ましくは銅等の高導電性金属から形成される。雌端子アセンブリ700は、Ni-Agでメッキ又はクラッドされ得る。他の実施形態では、側壁712は異なる材料から作られ得る及び/又は雌端子アセンブリ700はNi-Agでメッキ又はクラッドされなくてもよい。雌端子アセンブリ700が製造されると、雌端子接続部材701を介してワイヤ、部品、コンポーネント又は装置に連結できる。
【0059】
3)コネクタシステムの接続
コネクタシステム10は分離状態SDCから部分的接続状態に移動することができる。部分的接続状態では、雄コネクタアセンブリ50の接触アーム180a~180dが雌コネクタアセンブリ650の斜面又は傾斜面676と接触する。この斜面又は傾斜面676は、接触アーム180a~180dが雌レセプタクル702内に容易に摺動し、内面704と接触できるまで、接触アーム180a~180dを穏やかに且つ滑らかに圧縮する。このプロセスはPCT/US2019/36070に詳細に記載されており、本明細書に組み込まれる。雄コネクタアセンブリ50が雌コネクタアセンブリ650に接続されると、コネクタシステム10は部分的接続状態から接続状態SCNに移動する。最後に、CPAに力が加えられ、CPAを外部コンポーネントの一範囲と相互作用させる。これが起こると、雄コネクタアセンブリ50は雌コネクタアセンブリ650にロックされる。最後に、設置者は、PCT/US2020/049870に記載されているように、ハウジング内の開口を通して見えるCPAの範囲を見通すことができる。
【0060】
4)端子の特性及び機能性
図51は、接続状態S
CNにある雌コネクタアセンブリ650に連結された雄コネクタアセンブリ50の断面を示す。以下の開示はシステム10の第1の実施形態に関連して説明されるが、この開示は、システム1010、2010、3010、4010、5010の全ての実施形態に等しく適用されることを理解すべきである。
図51に最もよく示されるように、バネアーム312a~312dの1つ以上の外面は、それぞれの接触アーム180a~180dの前面バネ接触部及び中間バネ接触区画196a~196d、198a~198dと接触する。上述したように、接触アーム180a~180dの最外範囲又は直径は雌端子本体710の内径よりもわずかに大きい。そのため、これらのコンポーネントが互いに嵌合すると、バネ部材300は圧縮される。バネ部材300のこの圧縮は接触アーム180a~180dに対して且つバネ部材300の内部から離れるように、楔効果又は外向きの付勢力F
SBを作り出す。
【0061】
接触アーム180a~180dを含む雄端子本体104は、銅、高導電性銅合金(例えば、C151又はC110)、アルミニウム及び/又は他の適切な導電性材料等の第1の材料から形成され得る。第1の材料は、IACS(国際焼鈍銅規格、すなわち、商業的に入手可能な銅の導電率のための経験的に導出された標準値)の80%を超える導電率を有することが好ましい。例えば、C151の導電率は通常、IACSに準拠した標準的な純銅の95%である。同様に、C110の導電率はIACSの101%である。特定の動作環境又は技術的用途ではC151を選択することが好ましい場合がある。これは、C151が高ストレス及び/又は過酷な天候での用途に望ましい耐腐食性を有するからである。雄端子本体104の第1の材料はC151であり、ASTM B747規格に従って、室温で約115~125ギガパスカル(GPa)の弾性率(ヤング率)及び17.6PPm/℃(摂氏20~300℃)及び17.0PPm/℃(20~200℃)の端子膨張係数(CTE)を有すると報告されている。
【0062】
バネ部材300は、バネ鋼、ステンレス鋼(例えば、301SS、1/4ハード)及び/又は雄端子本体104の第1の材料よりも大きな剛性(例えば、ヤング率によって測定される)及び弾性を有する別の適切な材料等の第2の材料から形成され得る。第2の材料は第1の材料の導電率よりも低い導電率を有することが好ましい。第2の材料も、室温で約193GPaのヤング率及び17.8PPm/℃(0~315℃)及び16.9PPm/℃(0~100℃)の端子膨張係数(CTE)を有する。意図される高電圧用途において、第1のコネクタを形成する銅合金の断面積は、選択された銅合金の導電率とバランスがとられている。例えば、より低い導電率を有する銅合金が選択される場合、それから形成される接触アーム180a~180dは、適切に導電するようにより大きな断面積を有する。同様に、より高い導電率を有する第1の材料を選択することにより、導電率仕様を満たしつつ、比較的小さい断面積を有する接触アーム180a~180dを可能にし得る。
【0063】
例示の実施形態では、第2の材料のCTEは第1の材料のCTEよりも大きくてもよい。すなわち、バネ部材300のCTEは雄端子本体104のCTEよりも大きい。したがって、雄端子本体104及びバネ部材300のアセンブリが本開示で説明する電気コネクタの使用に典型的な高電圧及び高温環境にさらされると、バネ部材300は雄端子本体104よりも相対的に大きく膨張する。したがって、雄端子本体104の接触アーム180a~180dに対してバネ部材300によって生成される外力FSBは温度上昇に伴って大きくなる。以下ではこれを熱バネ力FSTという。
【0064】
充電カプラでの使用等の本開示の例示の用途は、乗用車及び商用車に見られるようなクラス5の自動車環境での配備に適している。クラス5の環境は、車両のボンネット下、例えばオルタネーターに見られることが多く、150℃の周囲温度を呈し、日常的に200℃に達する。銅及び/又は高導電性銅合金が約150℃を超える温度にさらされると、当該合金は可鍛性となり、機械的弾性を失う。すなわち、銅材料が軟化する。しかしながら、バネ部材300を形成する鋼は、同様の条件にさらされても硬度及び機械的特性を保持する。したがって、雄端子本体104及びバネ部材300の両方が高温にさらされると、雄端子本体104の第1の材料が軟化し、第2の材料から形成されるバネ部材300の構造的完全性が保持されるため、バネ部材300によって軟化した接触アーム180a~180dに加えられる力は、完全に接続された位置SFCにおいて、雄端子本体104の内部に対して軟化した接触アーム180a~180dをより効果的に外方に変位させる。
【0065】
雄端子本体104、バネ部材300及び雌端子本体710は、高温及び熱サイクルに耐えながら、導電性及び機械的係合を維持するように構成されている。また、雄端子本体104及び雌端子本体710は、高温及び熱サイクルの結果として熱膨張を受け、雄端子本体104によって雌端子本体710に加えられる外向きの力FSBを増加させる。雄端子本体104、バネ部材300及び雌端子本体710の構成は、それらの間の外向きの接続力を増加させる一方で、コネクタシステム10は接続位置PCにおける熱サイクルの結果生じる熱膨張に耐える。
【0066】
上記の例示の実施形態に基づいて、バネ部材300のヤング率及びCTEは、雄端子本体104のヤング率及びCTEよりも大きい。そのため、雄端子本体104が、コネクタシステム10を高温(例えば、約150°C)で繰り返し熱サイクルにさらす高出力用途で用いられる場合、(i)雄端子本体104は可鍛性となり、ある程度の機械的弾性を失う。すなわち、雄端子本体104の銅材料は軟化し、(ii)バネ部材300は、雄端子本体104と比べて可鍛性とならず、同程度機械的剛性を失う。
【0067】
そのため、機械的に冷間強制(cold forced)又は(例えば、型成形プロセスを利用して)成形されたバネ部材300を使用し、バネ部材300が高温にさらされる場合、バネ部材300は、雄端子アセンブリ100を雌端子アセンブリ700内に挿入する前に生じる非圧縮位置に、好ましくは、バネ部材300を形成する前に生じる元の平坦状態に戻ろうとする。そうすることで、バネ部材300は、概して外向きの熱バネ力F
ST(
図51において「FST」と表示された矢印によって示されるように)を接触アーム180a~180dの前面バネ接触及び中間バネ接触区画196a~196d、198a~198dに加える。この熱バネ力F
STは、システム10が設置される環境における高温及び/又は低温を含む局所的な温度条件に依存する。したがって、バネ付勢力F
SBと熱バネ力F
STとの組み合わせは、雌端子アセンブリ700が雌端子アセンブリ700に挿入されるとき及びシステム10の動作の間に接触アーム180a~180dの外面又は接触面189a~189dが雌端子本体710の内面704と強制的に接触し、これらのコンポーネント間の電気的及び機械的な接続を確実にする、外向きの付勢力F
RSBを提供する。加えて、繰り返しの熱サイクル事象により、雄端子アセンブリ100は、システム10の繰り返し動作の間に雌端子アセンブリ700に加えられる外向きの合成バネ力S
RBFを維持する及び/又は増加させる。
【0068】
図51にさらに示すように、接続状態S
CNにおいて、雄端子アセンブリ100は、4つの主方向の全てにおける電気的及び機械的接続のために十分な量の外向きの付勢力F
SBが雄端子アセンブリ100によって雌端子アセンブリ700に加えられることを確実にするために、雌端子アセンブリ700に360°コンプライアンスを提供する。この属性は、接続の間にコンポーネントの所望の向きを確実にするように設計されたキーイング特徴及び/又は別の特徴の省略を可能にする。システム10の360°のコンプライアンス属性は、激しい機械的条件、例えば振動の下で機械的及び電気的接続を維持するのに役立つ。180°コンプライアンスを有する従来のブレード又はフォーク状コネクタ、すなわち、2つの対向する側のみでの接続では、振動は、180°コンプライアンスを有するコネクタを特定の周波数でより大きな振幅で振動させる高調波共振を発生させ得る。例えば、フォーク状コネクタを高調波共振にさらすと、フォーク状コネクタが開く可能性がある。電気伝導の間にフォーク状コネクタが開くことは望ましくない。なぜなら、フォーク状コネクタが関連する端子から瞬間的に機械的に分離すると、電気アークが発生し得るからである。アーク放電は、180°コンプライアンスを有するターミナルだけでなく、180°コンプライアンスを有するターミナルがコンポーネントである電気システム全体に重大な悪影響を及ぼし得る。しかしながら、本開示の360°コンプライアンスの特徴は、強い振動及び電気アーク放電によって引き起こされる潜在的な壊滅的な故障を防止し得る。
【0069】
a.端子サイズ
図41及び42は、雄端子アセンブリ100の様々な測定値を示す。とりわけ、接触アームの第1の幅W
C1は0.6mm~2.4mmであり、第2の幅又は接触アーム幅W
CAは0.7mm~2.8mmであり、ヘッド部410の直径D
Hは2.45mm~9.8mmであり、接触アーム180a、180cの対向する外側頂点186a、186cの間の外方距離D
MOは4mm~16mmであり、接触アームの折り返し部の長さL
Fは1.5mm~6mmであり、雄端子本体104の長さL
MTBは6mm~23.5mmであり、長さL
MTは11mm~47mmであり、接触アームの半径R
CAは0.4mm~1.5mmである。
【0070】
5)雄コネクタアセンブリの代替的な実施形態
図47~
図48は、先に図示説明したバネアセンブリ298の代わりに用いられ得るバネアセンブリ1298の第2の実施形態を示す。この実施形態で接触する構造の実質的な大部分1298は第1の実施形態298と同様であるため、図面に示す参照符号は、同様の構造が同様の番号を有するため、簡潔性のために明細書から省略され得ることを理解されたい。例えば、保持手段500に関連する開示は本明細書では繰り返されないが、本明細書で繰り返されるかのように保持手段1500に適用される。つまり、明細書から参照番号又はその構造の機能性の具体的な開示を省略することは、本願の開示を限定するものではない。代わりに、本願の別のセクション又は参考により本願に組み込まれる他の出願で説明される同様の構造の開示を参照するものとする。バネアセンブリ298の第1の実施形態及び本願に組み込まれる出願で開示されるバネホルダの他の実施形態とは異なり、第2の実施形態1298は、過剰移動又は過剰圧縮保護突起1550を含む。前記過剰移動保護突起1550は、バネホルダ1400のヘッド部1410から内方に延び、バネアーム1312a~1312dの間に位置するように構成されている。過剰移動保護突起1550は、接触アーム1180a~1180d上の外力F
Eによってバネ部材1300が過度に圧縮されるのを防止するのに役立つ円形、正方形、十字又は他の同様の形状の断面形状を有することができる。これは、システム1010の耐久性を向上させるために望ましい。何故なら、前記過剰移動保護突起1550は、接触アーム1180a~1180d及びバネアーム1312a~1312dが、バネアーム1312a~1312dの内面と過剰移動保護突起1550の外面との間の接触に対して距離D
Dだけ変形することを可能にするからである。この設計は、接触アーム1180a~1180d及びバネアーム1312a~1312dが、前記構造が元の状態又はほぼ元の状態に戻ることができない点まで変形することによりシステム1010が重大な故障を被るのを防止するのに役立つために望ましい
【0071】
図51~
図53は、先に図示説明したバネアセンブリ298又は1298の代わりに用いられ得るバネアセンブリ2298を含む雄端子アセンブリ2100の第3の実施形態を示す。この実施形態2298で接触する構造の実質的な大部分は第1の実施形態298又は第2の実施形態1298と同様であるため、同様の構造は同様の参照符号を有することから、簡潔性のために、図に示す参照符号は明細書から省略され得ることを理解されたい。例えば、保持手段500に関連する開示は、本明細書では繰り返されないが、本明細書で繰り返されるかのように保持手段2500に適用される。つまり、明細書から参照番号又はその構造の機能性の具体的な開示を省略することは、本願の開示を限定するものではない。代わりに、本願の別の箇所又は参考により本願に組み込まれる他の出願で説明される同様の構造の開示を参照するものとする。バネアセンブリ298の第1の実施形態又はバネ部材1298の第2の実施形態とは異なり、第3の実施形態2298は整列機構又はポカヨーク2570を含む。前記整列機構又はポカヨーク2570は、複数区画の第1の端部2134a(例えば、前部範囲2136b)と第2の端部2134bとの間に形成される間隙2140に嵌合するように設計されている。この整列機構2570は、位置決め構造2444a~2444dが位置決め突起2160と整合するのを確実にするのに役立つように設計されている。位置決め構造2444a~2444dと位置決め突起2160との整合は、接触アーム2180a~2180dとの望ましくない接触又はバネ部材300と接触アーム2180a~2180dとの間の不整合を回避するために必要である。
【0072】
コネクタシステムの第4の実施形態
図63~76は、コネクタシステム3010の第4の実施形態を示す。この実施形態3010で接触する構造の実質的な大部分は第1の実施形態10と同様であるため、同様の構造が同様の番号を有するので、同様の構造は同様の参照符号を有することから、簡潔性のために、図に示す参照符号は明細書から省略され得ることを理解されたい。例えば、雌端子アセンブリ700に関連する開示は、本明細書では繰り返されないが、本明細書で繰り返されるかのように雌端子アセンブリ3700に適用される。つまり、明細書から参照番号又はその構造の機能性の具体的な開示を省略することは、本願の開示を限定するものではない。代わりに、本願の別のセクション又は参考により本願に組み込まれる他の出願で説明される同様の構造の開示を参照するものとする。
【0073】
システム10、1010及び2010の最初の3つの実施形態とは異なり、第4の実施形態3010ではバネアセンブリ298、1298及び2298が省略されている。つまり、雄端子アセンブリ3100は別個のバネ部材及びバネホルダを有さない。これらのコンポーネントが省略されていることにより、雄端子本体3104は、(i)接触アーム3180a~3180dの実質的な長さに沿って延びる側壁部3202a~3202d、(ii)側壁部3202a~3202dに連結され、雄端子本体3104の直径の周りに延びる端部範囲3204、(iii)雄端子本体3104の一部として一体的に形成される内部バネ部材3350を含む。加えて、第4の実施形態3010はインターロック部材3130を含み、該インターロック部材3130は雄端子アセンブリ3100のベース3110から雄端子アセンブリ3100の端部範囲3204に動かされている。それにもかかわらず、このインターロック部材3130は依然として、雄端子本体104の望ましくない機械的又は熱的な膨張を防止するように構成されている。
【0074】
側壁部3202a~3202d及び端部範囲3204を含むことにより、接触アーム3180a~3180dを取り囲むU字状構造3206が形成される。このU字状構造3206は、接触アーム3180a~3180dを偶発的な損傷から保護し、このU字状構造3206を有さない雄端子アセンブリの他の実施形態と比べて、雄端子アセンブリ3100の堅牢性を高める。U字状構造3206を含むことにより、雄端子アセンブリ3100は、端子側壁3132に一体的に形成された接触アーム開口又は開口部3170a~3170dも含む。つまり、接触アーム開口3170a~3170dは、接触アーム3180a~3180dが、(i)別の接触アーム3180a~3180d又は(ii)ベース部3110以外の構造に横方向に接続されないことを可能にする構成を形成するために、接触アーム3180a~3180dの3つの側面を取り囲む。
図62~
図76に最もよく示されているように、接触アーム開口3170a~3170dは、(i)接触アーム3180a~3180dの各細長い縁部3200a、3200bに沿って延びる横方向範囲3172a~3172h及び(ii)前部範囲3174a~3174dを含む。例えば、1つの接触アーム開口3170aは、(i)接触アーム3180aと第1の側壁部3202aとの間に位置する第1の横方向範囲3172a、(ii)接触アーム3180aと第2の側壁部3202bとの間に位置する第2の横方向範囲3172b及び(iii)第1の前部範囲3174aを含む。
【0075】
図62~
図76に最もよく示されているように、接触アーム3180a~3180dは、(i)ベース部3110の範囲から延び、(ii)接触アーム開口3170a~3180dの範囲を横切り、(iii)雄端子本体3104の端部範囲3204の手前で終端する。この構成は、PCT/US2018/019787の
図9~
図15、
図18、
図21~
図31、
図32、
図41~
図42、
図45~
図46、
図48及び
図50に示される端子の構成よりも有益である。何故なら、この構成は、(i)全長を短くすることができ(形成に必要な金属材料が少なくて済み、雄端子3104をより狭く制限された空間に設置することができることを意味する)、(ii)電流保持能力が高く、(iii)組立が容易であり、(iv)接触アーム3180a~3180dが端子側壁3132の内部に配置されるため構造剛性が向上し、(iv)PCT/US2019/036010に関連して開示された利点及び(v)本明細書に開示された又は本開示から当業者により推論され得る他の有益な特徴を可能にするからである。
【0076】
内部バネ部材3350を雄端子本体3104の一部として一体的に形成するために、本体3104全体はクラッド材料から形成される。例えば、使用され得る材料は、(i)銅クラッド鋼(例えば、銅と鋼鉄との組み合わせ)、(ii)銅及びステンレス鋼、(iii)めっき材料(例えば、ニッケル)、銅及び鋼鉄又はステンレス鋼、(iv)銅、鋼鉄又はステンレス鋼、銅、(v)アルミニウム及び鋼鉄、(vi)アルミニウム及びステンレス鋼、(vii)めっき材料(例えば、ニッケル又は銅)、アルミニウム及び鋼鉄又はステンレス鋼、(viii)アルミニウム、鋼鉄又はステンレス鋼、アルミニウム又は(ix)これらの材料又は他の同様の材料の任意の組み合せを含む。加えて、
図77A~
図77Hに示すように、鋼鉄又はステンレス鋼の厚さは銅又はアルミニウムの厚さに等しくてもよく又は鋼鉄又はステンレス鋼の厚さは銅又はアルミニウムの厚さより大きくてもよい。さらなる実施形態では、鋼鉄又はステンレス鋼の厚さは銅又はアルミニウムの厚さより小さくてもよい。他の実施形態では、本体3104の一部(例えば、接触アーム3180a~3180d)のみがクラッド材料から形成され得ることを理解すべきである。
【0077】
図71~
図72に示すように、雄端子アセンブリ3100は銅と鋼鉄との組み合わせから作られ、銅は雄端子アセンブリ3100の外側に位置し、鋼鉄は雄端子アセンブリ3100の内側に位置する。この構成は、コネクタシステム3010が接続状態S
CNにあるときに、雄端子アセンブリ3100と雌端子アセンブリ3700との間の銅から銅への直接接続を可能にする。銅は鋼鉄の抵抗率と比べて抵抗率が低いため、銅から銅への直接接続が望ましい。また、鋼鉄を銅の内側に配置することにより、鋼鉄は、コネクタシステム3010の動作の間に接触アーム3180a~3180dの支持構造として作用できる。
【0078】
本明細書に開示された第1の実施形態とは異なり、内部バネ部材3350の構成は接触アーム3180a~3180dの構成と合致する。したがって、バネアーム3352a~3352dは、(i)ベース又は中間部3110(線C1)から延びる第1の、後方又は直線範囲3356a~3356d、(ii)第1の範囲3356a~3356d(線C2)とバネアーム3352a~3352d(線C3)の外頂部3360a~3360dとの間に延びる第2の又は上方傾斜範囲3358a~3358d、(iii)外頂部3360a~3360d(線C3)から下方に向かって、丸みを帯びた構成の内部ノーズ3364a~3364d(線C4)を提供する最前範囲に延びる第3の又は下方傾斜範囲3362a~3362d、(iv)内側ノーズ3364a~3364d(線C4)から内頂部3368a~3368d(線C5)に後方及び上方に延びる第4の又は後方延在範囲3366a~3366d及び(v)内頂部3368a~3368d(線C5)から後方に延びる第5の又は後方傾斜範囲3370a~3370dを含む折り返し又はプリーツ部3354a~3354dを有する。折り返し又はプリーツ部3354a~3354dは互いに隣接する2つのバネ層を配置する一方で、これらの層を接触アーム層で実質的に封入する。
【0079】
また、本明細書に開示されるか又は組み込まれた他の従来の接続とは異なり、バネ部材3350によって接触アーム3180a~3180dに加えられるバネ付勢力FSBは自由端又は接触点に加えられるだけではない。代わりに、それは接触アーム3180a~3180dの少なくとも一範囲にわたって分散される。また、内部バネ部材3350を雄端子本体3104の一部として一体的に形成することにより、接触アーム3180a~3180dはもはや別個のコンポーネントによって支持されず、代わりに片持ち梁である。この片持ち梁構成は参考により本願に組み込まれる出願に示す構成とは異なり、この雄端子アセンブリ3100の極めて小さいサイズのために有益である。
【0080】
1)雄コネクタアセンブリの代替的な実施形態
図78は、雄端子アセンブリ4100の第5の実施形態を示す。この実施形態4100で接触する構造の実質的な大部分は第3の実施形態3100と同様であるため、同様の構造は同様の参照符号を有するため、図面に示される参照符号は簡潔性のために本明細書から省略され得ることを理解すべきである。例えば、U字状構造3206に関連する開示は本明細書では繰り返されないが、本明細書で繰り返されるかのように、U字状構造4206にも適用される。つまり、明細書から参照符号又はその構造の機能性の具体的な開示を省略することは本願の開示を制限すべきではない。代わりに、本願の別のセクション内で議論され得る同様の構造の開示又は参照によって本明細書に組み込まれる他の出願を参照されたい。第3の実施形態とは異なり、接触アーム4180a~4180dの構成は実質的に異なり、折り返し部は省略され、より単純な曲線状構成に置き換えられている。
【0081】
図79~
図80は、雄端子アセンブリ5100の第6の実施形態を示す。この実施形態5100で接触する構造の実質的な大部分は第3の実施形態3100と同様であるため、同様の構造は同様の参照符号を有するため、図面に示される参照符号は簡潔性のために本明細書から省略され得ることを理解すべきである。例えば、接触アーム3180a~3180dに関連する開示は本明細書では繰り返されないが、本明細書で繰り返されるかのように、接触アーム5180a~5180dにも適用される。つまり、明細書から参照符号又はその構造の機能性の具体的な開示を省略することは本願の開示を制限すべきではない。代わりに、本願の別のセクション内で議論され得る同様の構造の開示又は参照によって本明細書に組み込まれる他の出願を参照されたい。雄端子アセンブリ5100の第4の実施形態とは異なり、この実施形態は、過剰移動又は過剰圧縮保護突起5550を備えた(例えば、バネホルダと同様)インサートを含む。前記過剰移動保護突起5550はインサート5401のヘッド部5410から内方に延び、バネアーム5312a~5312dの間に位置するように構成されている。過剰移動保護突起5550は、円形、正方形、十字又は接触アーム5180a~5180d上の外力F
Eによって接触アーム5180a~5180d過剰圧縮されるのを防止するのに役立つ他の同様の形状の断面形状を有することができる。これは、システム5010の耐久性を高めるために望ましい。何故なら、前記過剰移動保護突起5550は、前記構造が元の状態又はほぼ元の状態に戻ることができない点まで接触アーム5180a~5180dが変形し、システム5010が重大な故障を被る原因となるのを防止するのに役立つからである。
【0082】
システムのための関連情報
システム10、1010、2010、3010、4010及び5010はT4/V4/D2/M2に準拠し、システム10、1010、2010、3010、4010及び5010は、(i)T4はシステム10を150℃に曝すことであり、(ii)V4は激しい振動であり、(iii)D2は200kマイル耐久性であり、(iv)M2は、雄端子アセンブリ100、1100、2100、3100、4100、5100を雌端子アセンブリ700、1700、2700、45、4700、5700に接続するために必要な45ニュートン未満の力であることを満たし、上回る。T4/V4/D2/M2に準拠することに加えて、システム10、1010、2010、3010、4010及び5010は、プッシュ、クリック、タグ、スキャン(PCTS)に準拠し、この規格に関する追加情報はPCT/US2020/049870内に開示されている。
【0083】
本願で開示されている雄端子アセンブリ100、1100、2100、3100、4100、5100及び雌端子アセンブリ700、1700、2700、3700、4700、5700は、周囲温度(RoA)よりも55°Cの上昇又は80℃で80%のディレーティングで搬送することに関する以下の仕様を有することを理解されたい。(i)雄端子アセンブリ100、1100、2100、3100、4100、5100の外周は8mmであり、16mm2の電線で120アンペアを搬送する定格である。加えて、システム10は、USCAR-20のマイル耐久性を満たし、10ニュートン~30ニュートン、好ましくは15ニュートンの接触嵌合力を有し、嵌合力より大きくてもよく、10ニュートン~30ニュートン、好ましくは18ニュートンの脱嵌合力を有し、31Gの振動基準を満たし、ISL/TPAと互換性を有する。USCAR規格を満たしながら電流保持容量が実質的に増加することは、従来技術のコネクタに対してかなりの利点を提供する。雄端子アセンブリ100、1100、2100、3100、4100、5100の代替的な構成が可能であることを理解すべきである。例えば、任意の数(例えば、2~30、好ましくは2~8、最も好ましくは2~4)の雄端子アセンブリ100、1100、2100、3100、4100、5100をハウジング内に位置し得る。加えて、雌端子アセンブリ650、1650、2650、3650、4650、5650のための代替的な構成が可能である。例えば、雌端子アセンブリ650、1650、2650、3650、4650、5650は、これらの複数の雄端子アセンブリ100、1100、2100、3100、4100、5100を単一の雌端子アセンブリ700、1700、2700、3700、4700、5700に受容するように再構成され得る。
【0084】
雄端子アセンブリ100、1100、2100、3100、4100、5100は、任意の数(例えば、2~100、好ましくは2~50、最も好ましくは2~8)の接触アーム180a~180d、1180a~180d、2180a~180d、3180a~180d、4180a~180d、5180a~180d及び任意の数(例えば、2~100、好ましくは2~50、最も好ましくは2~8)のバネアーム312a~312d、1312a~1312d、2312a~2312d、3312~3312d、4312~4312d、5312~5312dを有し得ることも理解すべきである。上述したように、接触アーム180a~180d、1180a~180d、2180a~180d、3180a~180d、4180a~180d、5180a~180dの数はバネアーム312a~312d、1312a~1312d、2312a~2312d、3312~3312d、4312~4312d、5312~5312dの数と等しくなくてもよい。例えば、バネアーム312a~312d、1312a~1312d、2312a~2312d、3312~3312d、4312~4312d、5312~5312dよりも多くの接触アーム180a~180d、1180a~180d、2180a~180d、3180a~180d、4180a~180d、5180a~180dがあり得る。代替的に、バネアーム312a~312d、1312a~1312d、2312a~2312d、3312~3312d、4312~4312d、5312~5312dよりも少ない接触アーム180a~180d、1180a~180d、2180a~180d、3180a~180d、4180a~180d、5180a~180dがあり得る。
【0085】
参照により組み込まれる資料及び開示
PCT出願番号PCT/US2022/037508、PCT/IB2022/057772、PCT/US2021/057959、PCT/US2021/047180、PCT/US2021/043788、PCT/US2021/043686、PCT/US2021/033446、PCT/US2020/050018、PCT/US2020/049870、PCT/US2020/014484、PCT/US2020/013757、PCT/US2019/036127、PCT/US2019/036070、PCT/US2019/036010及びPCT/US2018/019787、米国特許出願第16/194891号、米国仮出願第63/286072号及び米国仮出願第63/286080号。それぞれは、参照により本書に完全に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。
【0086】
J1742_201003「高電圧車載電気ワイヤーハーネスのための接続-試験方法及び一般的性能要件」と題するJ1742_201003(最終改訂:2010年3月)を含むSAE規格。それぞれは、参照により本書に完全に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。
【0087】
(i)D4935-18「平面材料の電磁遮蔽の有効性を測定するための標準試験方法」と題するD4935_18及び(ii)「絶縁材料のDC抵抗又はコンダクタンスのための標準テスト方法」と題するASTM D257を含むASTM規格。それぞれは、参照により本書に完全に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。
【0088】
ANSI/ESD STM11.11静電気防止平面材料の表面抵抗測定を含む米国規格協会及び/又はEOS/ESD協会規格。それぞれは、参照により本書に完全に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。
【0089】
DIN仕様:「電気機器用コネクタ-検査及び測定-5-2章:通電容量試験;試験5b:電流温度低減(IEC60512-5-2:2002)」を含むDIN規格。それぞれは、参照により本書に完全に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。
【0090】
(i)2013年2月に最終改訂され、ISBN:978-0-7680-7998-2を有するSAE/USCAR-2第6版、(ii)2017年8月に最終改訂され、ISBN:978-0-7680-8446-7を有するSAE/USCAR-12第5版、(iii)2014年12月に最終改訂されたSAE/USCAR-21第3版、(iv)2016年3月に改訂され、ISBN:978-0-7680-8319-4を有するSAE/USCAR-25、第3版、(v)2008年8月に改訂され、ISBN:978-0-7680-2098-4を有するSAE/USCAR-37、(vi)2016年5月に改訂され、ISBN:978-0-7680-8350-7を有するSAE/USCAR-38第1版を含むUSCAR規格。それぞれは、参照により本書に完全に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。
【0091】
連邦試験規格101C及び4046を含む他の規格。それぞれは、参照により本書に完全に組み込まれ、本明細書の一部を構成する。一部の実施を図示説明してきたが、開示の精神から大きく逸脱することなく多数の変更が考えられ、保護の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。例えば、上記のコンポーネントの全体形状は、三角柱、五角柱、六角柱、八角柱、球、円錐、四面体、立方形、十二面体、二十面体、八面体、楕円体又は任意の他の同様の形状に変更され得る。
【0092】
本明細書で用いられている以下の用語は、概して以下を意味することを理解すべきである。
a.「高電力」とは、(i)電流に関係なく20ボルト~600ボルトの電圧又は(ii)電圧に関係なく80アンペア以上の任意の電流を意味するものとする。
b.「高電流」とは、電圧に関係なく80アンペア以上の電流を意味するものとする。
c.「高電圧」とは、電流に関係なく20ボルト~600ボルトの電圧を意味するものとする。
【0093】
見出し及び小見出しがもしある場合、それらは便宜上のみ用いられ、限定するものではない。「例示的」という用語は例又は例示として役立つことを意味するために用いられている。「含む」、「有する」等の用語が用いられる範囲において、そのような用語は、含むが請求項で移行語として用いられた場合に解釈されるように含むと同様に包含的であることを意図している。第1及び第2等の関係用語は1つのエンティティ又は動作を別のエンティティ又は動作から区別するために用いられており、そのようなエンティティ又は動作間の実際のそのような関係又は順序を必ずしも要求又は暗示することはない。
【0094】
態様、本態様、別の態様、一部の態様、1つ以上の態様、実施、本実施、別の実施、一部の実施、1つ以上の実施、実施形態、本実施形態、別の実施形態、一部の実施形態、1つ以上の実施形態、構成、本構成、別の構成、一部の構成、1つ以上の構成、主題の技術、開示、本開示、その他のバリエーション等の語句は便宜上のためのものであり、そのような語句に関する開示が主題の技術に不可欠であること又はそのような開示が主題の技術の全ての構成に適用されることを意味するものではない。そのような語句に関する開示は全ての構成又は1つ以上の構成に適用され得る。そのような語句に関する開示は1つ以上の例を提供し得る。態様又は一部の態様等の語句は1つ以上の態様のことを言及し、その逆も同様であり、これは前述の他の語句にも同様に該当する。
【0095】
本開示に対する多数の変更は、前述の説明を考慮すれば当業者には明らかであろう。本開示を実施するために発明者に知られている最良の態様を含む本開示の好ましい実施形態を本明細書で説明してきた。説明した実施形態は例示にすぎず、本開示の範囲を限定するものと解釈すべきでないことを理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配電アセンブリで用いるための電気コネクタアセンブリであって、当該コネクタアセンブリは、
バネ部材及びバネホルダを含むバネアセンブリと、
ベース部と、該ベース部から延びる複数の接触アームであって、該接触アームは、隣接する接触アームの間に空隙が画定され、隣接する接触アームの間の該空隙に導電性構造物が位置しないように配置されている、複数の接触アームとを含む導電性の雄端子本体であって、該接触アームは、第1の接触アーム層が第2の接触アーム層と重なり合って前部バネ接触区画及び中間バネ接触区画の双方を提供するプリーツ部を有する、雄端子本体と、
を含む、コネクタアセンブリ。
【請求項2】
前記ベース部は側壁を含み、前記ベース部は、該側壁の第1の部分と該側壁の第2の部分との間に延びるインターロック区画を含み、該インターロック区画は、前記電気コネクタアセンブリの動作の間に前記雄端子本体の動きを制限するように構成されている、請求項
1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記側壁は前記ベース部の外周を画定し、前記インターロック区画は、前記側壁に形成された間隙にわたって延び、前記インターロック区画の第1の端部は前記側壁の第1の部分から延び、前記インターロック区画の第2の端部は、前記側壁の第2の部分に形成された開口内に延びている、請求項
2に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記接触アームの前部
バネ接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の端部を有する、請求項
1に記載の電気コネクタ。
【請求項5】
前記接触アームの中間
バネ接触区画は、前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端構成を有する、請求項
1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項6】
前記接触アームのプリーツ部は内頂点も含み、前記中間
バネ接触区画は、該内頂点から内方に延びている、請求項
1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記接触アームのプリーツ部は外頂点及び内頂点の双方を提供し、該外頂点は該内頂点と重なる、請求項1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記接触アームの前部
バネ接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の端部を有し、前記外頂点は該曲線状の端部の上方に位置する、請求項
7に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項9】
前記ベース部及び前記接触アームは前記雄端子本体内にレセプタクルを形成し、組立状態S
Aにおいて、前記バネ部材は前記バネホルダ内に挿入され、前記バネホルダ及び前記バネ部材の双方は前記レセプタクル内に位置する、請求項
1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項10】
前記組立状態S
Aにおいて、前記前部バネ接触区画は、前記バネ部材の第1の部分と係合する曲線状の前部ノーズであり、前記中間バネ接触区画は、前記バネ部材の第2の部分と係合する平面端である、請求項
9に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項11】
前記組立状態S
Aにおいて、前記前部バネ接触区画は、前記中間バネ接触区画と前記バネホルダのヘッド部との間に位置する、請求項
9に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項12】
前記接触アームは、前記雄端子本体のベース部に隣接する初期範囲を有し、前記雄端子本体のベース部の外面は、前記接触アームの初期範囲の外面と同一平面上にある、請求項
1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記雄端子本体のベース部は、一対の接触アームの間に位置する少なくとも1つの位置決め突起を含み、該位置決め突起は、前記組立状態S
Aにおいて、前記バネホルダの少なくとも1つの位置決めリブと協働して相互作用する、請求項
9に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項14】
前記バネホルダは、(a)複数の位置決めリブ、(b)一対の位置決めリブの間に位置する少なくとも1つのバネ開口及び(c)少なくとも1つの保持手段を含み、該少なくとも1つのバネ開口は、前記バネ部材が前記バネホルダ内に挿入されたときに、前記バネ部材のバネアームの一範囲を受容する、請求項
1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、(a)前記雄端子本体のベース部の外面と同一平面であり、(b)前記
複数の接触アームの
うちの少なくとも1つの初期範囲と同一平面である外周面を含む、請求項
1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項16】
前記バネホルダは、ヘッド部と、該ヘッド部から延びる本体部とを含み、該ヘッド部は、前記バネホルダの外径を画定する外周を有し、前記雄端子本体のベース部は、前記ベース部の外径を画定する外周を有し、前記バネホルダの外径は前記ベース部の外径と実質的に等しい、請求項
1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項17】
前記バネホルダは一対の位置決めリブを含み、前記組立状態S
Aにおいて、前記
複数の接触アーム
のうちの少なくとも1つは、前記一対の位置決めリブの間に角度を持って配置されている、請求項
9に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項18】
連結状態S
Cにおいて、(i)前記バネ部材、前記バネホルダ及び前記雄端子本体は雄端子ハウジング内に位置し、(ii)前記接触アームのプリーツ部の一範囲は、前記雄端子ハウジングに形成された開口を通って延び
、前記接触アームのプリーツ部は外頂点を提供し、該外頂点は、前記連結状態S
C
において前記雄端子ハウジングの外方に延びている、請求項
1に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項19】
接続状態S
CNにおいて前記雄端子本体の一範囲、前記バネ部材及び前記雄端子ハウジングを受容する雌コネクタアセンブリをさらに含み、前記外頂点は、前記雌コネクタアセンブリの雌端子アセンブリと接触する、請求項
18に記載の電気コネクタアセンブリ。
【請求項20】
接続状態S
CNにおいて前記雄端子本体の一範囲、前記バネ部材及び前記雄端子ハウジングを受容する雌コネクタアセンブリをさらに含み、該雌コネクタアセンブリは、前記接触アームの
プリーツ部の外頂点に内向きの力を加える、請求項
18に記載の電気コネクタアセンブリ。
【国際調査報告】