(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】非SDTデータ送信の制御
(51)【国際特許分類】
H04W 72/1268 20230101AFI20241126BHJP
【FI】
H04W72/1268
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534259
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-06-07
(86)【国際出願番号】 CN2021136827
(87)【国際公開番号】W WO2023102835
(87)【国際公開日】2023-06-15
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】コスキネン ユッシ-ペッカ
(72)【発明者】
【氏名】トゥルティネン サムリ ヘイッキ
(72)【発明者】
【氏名】ウー チュンリー
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067AA33
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
本開示の実施形態は、DCCHベースの非スモールデータ送信(SDT)データ到着を制御するためのデバイス、方法、装置、及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。一部の例示的な実施形態では、端末デバイスは、非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にネットワークデバイスに送信する。端末デバイスは、インディケーションに対する応答を監視し、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いことに応答して、アクションを実行する。アクションは、アイドル状態もしくは非アクティブ状態に入ること、及び/またはネットワークデバイスへの接続セットアップもしくは再開要求を開始することを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと
を備え、
前記少なくとも1つのメモリと前記コンピュータプログラムコードとは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記端末デバイスに、
非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にネットワークデバイスに送信することと、
前記インディケーションに対する応答を監視することと、
前記非SDTデータの前記インディケーションに対する前記応答が無いことに応答して、アクションを実行することと、を行わせるように構成され、前記アクションは、
アイドル状態または非アクティブ状態に入ること、及び/または
接続セットアップまたは再開要求を前記ネットワークデバイスに送信すること
を含む、前記端末デバイス。
【請求項2】
前記非SDTデータが、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラ上の利用可能なデータを含む、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項3】
前記端末デバイスに、前記インディケーションに対する前記応答を、
前記監視用のタイマが終了するまで、または前記非SDTデータの前記インディケーションの所定の送信回数まで、前記インディケーションに対する前記応答を監視することによって、
監視させる、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項4】
前記監視のための前記タイマが、
SDT失敗タイマ、
前記非SDTデータの前記インディケーションの前記送信専用のタイマ、
T319タイマ、及び、
ユーザ機器(UE)アシスタンス情報禁止タイマ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の端末デバイス。
【請求項5】
前記端末デバイスに、さらに、
タイマの終了時に前記インディケーションを再送信すること、または、
非アクセス層(NAS)からのインディケーションに基づいて前記インディケーションを再送信すること
を行わせる、請求項3に記載の端末デバイス。
【請求項6】
前記監視のための前記タイマが、前記インディケーションの前記送信時に開始される、及び/または
前記監視のための前記タイマは、前記端末デバイスによって開始されたセル再選択時、または前記インディケーションに対する前記応答の前記受信時のうちの少なくとも1つで停止される、
請求項3に記載の端末デバイス。
【請求項7】
前記応答は、
RRCResumeメッセージ、
RRCSetupメッセージ、
RRCReleaseメッセージ、
RRCRelease with suspendConfigメッセージ、または
RRCRejectメッセージ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の端末デバイス。
【請求項8】
前記インディケーションが、
RRCメッセージ、
MACシグナリング、
PHYシグナリング、及び、
UEアシスタント情報
のうちの少なくとも1つで送信される、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項9】
端末デバイスで実施される方法であって、
非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にネットワークデバイスに送信することと、
前記インディケーションに対する応答を監視することと、
前記インディケーションに対する前記応答が無いことに応答して、
アイドル状態または非アクティブ状態に入ること、及び/または、
前記ネットワークデバイスに対する接続セットアップまたは再開要求を開始すること
を含むアクションを実行することと
を含む、前記方法。
【請求項10】
前記非SDTデータが、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラ上で利用可能なデータを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記インディケーションに対する前記応答を監視することが、
前記監視用のタイマが終了するまで、または前記非SDTデータの前記インディケーションの所定の送信回数まで、前記ネットワークデバイスからの前記非SDTデータの前記インディケーションに対する前記応答を監視すること
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記監視用の前記タイマが、
SDT失敗タイマ、
前記非SDTデータの前記インディケーションの前記送信専用のタイマ、
T319タイマ、及び、
ユーザ機器(UE)アシスタンス情報禁止タイマ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
タイマの終了時に前記インディケーションを再送信すること、または、
前記インディケーションを非アクセス層(NAS)からのインディケーションに基づいて再送信することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記監視用の前記タイマが、前記インディケーションの前記送信時に開始される、及び/または
前記監視用の前記タイマは、前記端末デバイスによって開始されたセル再選択時、または前記インディケーションに対する前記応答の前記受信時のうちの少なくとも1つで停止される、
請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記応答が、
RRCResumeメッセージ、
RRCSetupメッセージ、
RRCReleaseメッセージ、
RRCRelease with suspendConfigメッセージ、または
RRCRejectメッセージ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記インディケーションが、
RRCメッセージ、
MACシグナリング、
PHYシグナリング、及び、
UEアシスタント情報
のうちの少なくとも1つで送信される、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
端末デバイスで実施される装置であって、
非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にネットワークデバイスに送信する手段と、
前記インディケーションに対する応答を監視する手段と、
前記インディケーションに対する前記応答が無いことに応答して、
アイドル状態または非アクティブ状態に入ること、及び/または、
前記ネットワークデバイスに対する接続セットアップまたは再開要求を開始すること
を含むアクションを実行する手段と
を含む、前記装置。
【請求項18】
命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項9~16のいずれかに記載の方法を実行させる、前記コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、電気通信の分野に関し、特に、非スモールデータ送信を制御するためのデバイス、方法、装置、及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術の発展に伴い、非アクティブモードから接続モードへの移行によるシグナリングオーバーヘッドと遅延を回避するために、スモールデータ送信(SDT)が導入された。SDT手順では、非アクティブモードにある端末デバイスは、接続モードに移行することなく、アップリンクチャネルでスモールデータパケットをネットワークデバイスに送信することができる。状況によっては、SDT手順中にSDTが可能なように設定されていない無線ベアラでデータが利用可能になる場合がある。このようなデータは、非SDTデータと呼ばれてよい。従来、SDT用に設定されたリソースでは、非SDTデータをネットワークデバイスに送信することができない。
【発明の概要】
【0003】
一般に、本開示の例示的な実施形態は、非SDTデータ送信を制御するためのデバイス、方法、装置、及びコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0004】
第1の態様では、端末デバイスが提供される。端末デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える。少なくとも1つのメモリ及びコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、端末デバイスに、非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にネットワークデバイスに送信させるように構成される。さらに、端末デバイスに、インディケーションに対する応答を監視させ、インディケーションに対する応答が無いことに応答して、アクションを実行させる。アクションは、アイドル状態もしくは非アクティブ状態に入ること、及び/またはネットワークデバイスへの接続セットアップもしくは再開要求を送信することを含む。
【0005】
第2の態様では、端末デバイスで実施される方法が提供される。この方法では、端末デバイスは、非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にネットワークデバイスに送信する。端末デバイスは、インディケーションに対する応答を監視し、インディケーションに対する応答が無いことに応答して、アクションを実行する。アクションは、アイドル状態もしくは非アクティブ状態に入ること、及び/またはネットワークデバイスへの接続セットアップもしくは再開要求を開始することを含む。
【0006】
第3の態様では、第2の態様による方法を実行する手段を備える装置が提供される。
【0007】
第4の態様では、命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体が提供される。命令は、少なくとも1つのプロセッサで実行されると、少なくとも1つのプロセッサに第2の態様による方法を実行させる。
【0008】
本開示の他の特徴は、以下の説明を通じて容易に理解されよう。
【0009】
添付の図面における本開示の例示的な一部の実施形態のより詳細な説明を通して、本開示の上記及び他の目的、特徴、及び利点がより明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の例示的な実施形態を実施することができる例示的な環境を示す。
【
図2】本開示の一部の実施形態による、非SDTデータ送信を制御するプロセスを示す。
【
図3】本開示の一部の実施形態による、端末デバイスで実施される例示的なプロセスのフローチャートを示す。
【
図4】本開示の実施形態を実装するのに適したデバイスの簡略化されたブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面の全体を通して、同一または類似の参照数字は、同一または類似の要素を表す。
【0012】
次に、本開示の原理を、一部の例示的な実施形態を参照しながら説明する。当然ながら、これらの実施形態は、単に説明目的で記載しており、当業者が本開示を理解して実施することを助けるものであるが、本開示の範囲に関するいかなる制限も示唆するものではない。本明細書に記載の開示は、以下に記載されている以外にも様々な方法で実施することができる。
【0013】
以下の説明及び特許請求の範囲では、別段の定義がない限り、本明細書で使用するすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野における当業者によって広く理解されるものと同じ意味を有する。
【0014】
本明細書で使用される場合、用語「ネットワークデバイス」は、さらなるデバイス、例えば端末デバイスが通信できるセルまたはカバレッジを提供またはホストすることができるデバイスを指す。ネットワークデバイスの例には、ノードB(NodeBまたはNB)、EvolvedノードB(eNodeBまたはeNB)、次世代eNB(ng-eNB)、ng-eNBセントラルユニット(ng-eNB-CU)、ng-eNB分散ユニット(ng-eNB-DU)、次世代ノードB(gNB)、gNBセントラルユニット(gNB-CU)、gNB分散ユニット(gNB-DU))、リモート無線ユニット(RRU)、無線ヘッド(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、統合アクセス及びバックホール(IAB)ノード、フェムトノードまたはピコノードなどの低電力ノード等が含まれるが、これらに限定されない。
【0015】
本明細書で使用される場合、用語「端末デバイス」は、無線または有線通信機能を有する任意のデバイスを指す。端末デバイスの例には、ユーザ機器(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップ、モバイルフォン、セルラフォン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、インターネットオブシングズ(IoT)デバイス、インターネットオブエブリシング(IoE)デバイス、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、V2X通信用の車両上のデバイス(Xは歩行者、車両、またはインフラストラクチャ/ネットワークを意味する)、統合アクセス及びバックホール(IAB)用デバイス、または、デジタルカメラなどの画像キャプチャデバイス、ゲームデバイス、音楽記憶及び再生機器、または無線もしくは有線のインターネットアクセス及び閲覧などを可能にするインターネット機器が含まれるが、これらに限定されない。本明細書では、用語「端末デバイス」は、UEと交換可能に使用することができる。
【0016】
本明細書で使用される「回路」という用語は、ハードウェア回路、及び/またはハードウェア回路とソフトウェアの組み合わせを指してよい。例えば、回路は、アナログ及び/またはデジタルハードウェア回路と、ソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせであってよい。追加の例としては、回路は、端末デバイスまたはネットワークデバイスなどの装置に様々な機能を実行させるように協働する、デジタル信号プロセッサ(複数可)を含むソフトウェアを使用するハードウェアプロセッサの任意の部分、ソフトウェア、及びメモリ(複数可)であってよい。さらに追加の例では、回路は、動作のためにソフトウェア/ファームウェアを必要とするが、動作に必要無い場合はソフトウェアが存在しなくてもよい、ハードウェア回路、及び/またはマイクロプロセッサもしくはマイクロプロセッサの一部などのプロセッサであってよい。本明細書で使用される場合、回路という用語は、単なるハードウェア回路、またはプロセッサ(複数可)、あるいはハードウェア回路またはプロセッサ(複数可)の一部、ならびにそれに(またはそれらに)付随するソフトウェア及び/またはファームウェアの実施態様も包含する。
【0017】
本明細書で使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかにそうでない場合を除き、複数形も含むことを意図している。用語「~を含む」及びその変形は、「~を含むが、これに限定されない」を意味するオープンタームとして解釈されるべきである。用語「~に基づく」は、「~に少なくとも部分的に基づく」と解釈されるべきである。用語「一実施形態」及び「実施形態」は、「少なくとも1つの実施形態」と解釈されるべきである。用語「別の実施形態」は、「少なくとも1つの他の実施形態」と解釈されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なる物体または同じ物体を指す場合がある。
【0018】
上述したように、SDT手順の進行中に、端末デバイスからネットワークデバイスに送信される非SDTデータが利用可能になる場合がある。端末デバイスによるネットワークデバイスへの非SDTデータの利用可能性のインディケーションについては、共通制御チャネル(CCCH)インディケーションと専用制御チャネル(DCCH)インディケーションに基づく2つのアプローチが考えられる。CCCHベースのアプローチでは、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラのバッファに非SDTデータが到着すると、端末デバイスはSDT手順を終了し、無線リソース制御(RRC)再開または確立手順をトリガして、ネットワークデバイスへのRRC接続をセットアップする。DCCHベースのアプローチでは、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラのバッファに非SDTデータが到着すると、SDT手順は維持されながら、端末デバイスは非SDTデータの利用可能性のインディケーションをネットワークデバイスに送信することができる(例えば、RRCメッセージを使用して)。非SDTデータのインディケーションが受信されると、ネットワークデバイスは、非SDTデータを送信するために、非アクティブモードから接続モードに移行するように端末デバイスに命令することができる。CCCHベースのアプローチは、RRCResumeRequestによってCCCHチャネル上で(シグナリング無線ベアラ0(SRB0)上で)インディケーションが送信されることに基づいて、そのように名付けられている。DCCHベースのアプローチは、新規または既存のRRCメッセージ(UEAssistanceInformationなど)によってDCCHチャネル上で(SRB1、SRB2、またはSRB3上で)インディケーションが送信されることに基づいてそのように名付けられている。
【0019】
ただし、状況によっては、例えば電波状態が悪い場合、ネットワークデバイスが非SDTデータのインディケーションを受信またはデコードできない場合や、または端末デバイスが、インディケーションに応答してネットワークデバイスによって送信された命令を受信またはデコードできない場合がある。さらに、ネットワークデバイスは、リソースの輻輳などの他の理由により、命令の送信に失敗する場合がある。したがって、ネットワークデバイスからの命令がなければ、端末デバイスは、時間内に接続モードに入らない場合がある。優先度の高い非SDTデータの場合、これにより望ましくない遅延が発生し得る。
【0020】
さらに、SDT手順の失敗を監視するために、SDT失敗タイマが定義されている。ただし、SDT手順に必要な時間を事前に想定できないため、SDT失敗タイマは長くなる(例えば10秒)。さらに、SDTデータは一般に優先度が高くないため、優先度の高いデータの到着または緊急通報の場合とは異なり、失敗判断の長時間の遅延は問題にならない。そのため、非SDTデータでも望ましくない遅延が発生する場合がある。
【0021】
本開示の例示的な実施形態は、非SDTデータ送信を制御するためのスキームを提供する。このスキームでは、ネットワークデバイスに送信する非SDTデータがSDT手順中に利用可能になると、端末デバイスは非SDTデータのインディケーションをネットワークデバイスに送信する。次に、端末デバイスは、インディケーションに対するネットワークデバイスからの応答を監視する。端末デバイスがRRCResumeメッセージなどの応答を検出すると、端末デバイスは、非アクティブモードから接続モードに移行して、非SDTデータをネットワークデバイスに送信することができる。端末デバイスがネットワークデバイスからの応答が無いと判断した場合、端末デバイスはSDT手順を終了し、非アクティブまたはアイドルモードに入る、及び/またはネットワークデバイスへの接続セットアップまたは再開要求の送信をトリガする。例えば、端末デバイスは、非SDTデータを送信するために、ネットワークデバイスとの無線リソース制御(RRC)接続を開始または再開するために、RRCSetupRequestまたはRRCResumeRequestをネットワークデバイスに送信することができる。
【0022】
このようにして、非SDTデータの送信をタイムリーにすることができ、送信遅延を低減することができる。
【0023】
図1は、本開示の例示的な実施形態を実施することができる例示的な環境100を示す。
【0024】
環境100は、通信ネットワークの一部であってよく、端末デバイス110及びネットワークデバイス120を含む。
【0025】
当然ながら、端末デバイス及びネットワークデバイスの数は、説明目的のみで環境100に示されており、本開示の範囲へのいかなる制限をも示唆するものではない。一部の実施形態では、環境100は、さらなる端末デバイス及び/またはさらなるネットワークデバイスを含み得る。
【0026】
端末デバイス110は、ネットワークデバイス120またはさらなる端末デバイス(図示せず)と直接またはネットワークデバイス120を介して通信することができる。環境100における通信は、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-Advanced(LTE-A)、第5世代(5G)新無線(NR)、ワイヤレスフィデリティ(Wi-Fi)、及びマイクロ波アクセスの世界的な相互運用性(WiMAX)規格など、既に存在している、または将来開発される任意の適切な通信規格またはプロトコルに準拠してよく、例えば、多入力多出力(MIMO)、直交周波数分割多重(OFDM)、時分割多重(TDM)、周波数分割多重(FDM)、符号分割多重(CDM)、Bluetooth、ZigBee、及びマシンタイプ通信(MTC)、エンハンストモバイルブロードバンド(eMBB)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)、超高信頼性低遅延通信(URLLC)、キャリアアグリゲーション(CA)、デュアルコネクション(DC)、及び、無認可新無線(NR-U)技術など、任意の適切な通信技術を採用している。
【0027】
端末デバイス110は、ネットワークデバイス120が提供するセルにアクセスすることができ、端末デバイス110が非アクティブモードにあるとき、SDT手順中にスモールデータパケットをネットワークデバイス120に送信することができる。SDT手順では、SDT用に設定された無線ベアラ上で利用可能なデータは、スモールデータパケットでネットワークデバイス120に送信することができる。ただし、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラ上の利用可能なデータは、SDT手順では送信することができない。
【0028】
図2は、本開示の一部の実施形態による、非SDTデータ送信を制御するプロセス200を示す。説明目的で、
図1を参照してフローチャート200を説明する。
【0029】
プロセス200では、端末デバイス110とネットワークデバイス120との間のSDT手順中に、ネットワークデバイス120に送信される非SDTデータが利用可能になった後、端末デバイス110は、非SDTデータの利用可能性のインディケーションをネットワークデバイス120に送信する(210)。非SDTデータは、SDTが可能なように設定されていない(または非設定の)無線ベアラ上の利用可能なデータを含む。端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションを任意の方法でネットワークデバイス120に送信してよい。
【0030】
一部の実施形態では、端末デバイス110は、非SDTデータの利用可能性のインディケーションをRRCメッセージで送信することができる。一部の実施形態では、端末デバイス110は、媒体アクセス制御(MAC)シグナリングまたは物理層(PHY)シグナリングでインディケーションを送信することができる。一部の実施形態では、端末デバイス110は、既存のメッセージでインディケーションを送信することができ、例えば、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションをユーザ機器(UE)アシスタンス情報で送信することができる。一部の実施形態では、端末デバイス110は、インディケーションを送信するために他の既存のシグナリングまたはメッセージを再利用することができる。一部の実施形態では、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションを、その目的のために定義され得る別のアップリンクRRCメッセージで送信することができる。
【0031】
次に、端末デバイス110は、インディケーションに対する応答を監視する(220)。例えば、ネットワークデバイス120は、インディケーションに対する応答を端末デバイス110に送信することができる。一部の実施形態では、応答は、RRCResumeメッセージ、RRCSetupメッセージ、RRCReleaseメッセージ、RRCRelease with suspendConfigメッセージ、またはRRCRejectメッセージのうちの少なくとも1つを含み得る。一部の実施形態では、応答は、非SDTデータのインディケーションのためにネットワークデバイス120によって送信される任意の他のメッセージ、シグナリング、またはシステム情報を含み得る。ネットワークデバイス120から受信した応答に基づいて、端末デバイス110は、非SDTデータをネットワークに送信するために対応するアクションを実行することができる。
【0032】
電波状況が悪いなど、状況によっては、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答をネットワークデバイス120から受信できないことがある。この場合、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いと判断してよい。
【0033】
一部の実施形態では、端末デバイスは、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いことを判断するために、応答を監視するためのタイマを採用することができる。監視用のタイマが終了すると、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いと判断してよい。
【0034】
一部の実施形態では、非SDTデータのインディケーションの送信専用のタイマを定義または設定することができる。
【0035】
これに加えて、またはその代わりに、既存のタイマを監視用のタイマとして再利用してよい。例えば、T319タイマを監視用のタイマとして再利用してよい。一部の実施形態では、上述したように、端末デバイス110は、UEアシスタント情報で非SDTデータのインディケーションを送信することができ、したがって、UEアシスタント情報禁止タイマを監視用のタイマとして再利用することができる。この場合、UEアシスタンス情報禁止タイマが終了した時点で、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いと判断してよい。一部の実施形態では、任意の他の既存のタイマを監視用のタイマとして再利用することができる。
【0036】
監視用のタイマは、非SDTデータのインディケーションの送信時に開始されてよい。代替的に、または追加的に、監視用のタイマは、端末デバイス110によって開始されるセル再選択時、または非SDTデータのインディケーションに対する応答の受信時に停止されてよい。一部の実施形態では、非SDTデータのインディケーションに対する応答は、RRCResumeメッセージ、RRCSetupメッセージ、RRCReleaseメッセージ、RRCRelease with suspendConfigメッセージ、またはRRCRejectメッセージのうちの少なくとも1つを含み得る。一部の実施形態では、応答は、非SDTデータのインディケーションのためにネットワークデバイス120によって送信される任意の他のメッセージ、シグナリング、またはシステム情報を含み得る。一部の実施形態では、応答は、端末デバイス110に対するアクションをインディケートするRRCRejectメッセージを含み得る。例えば、RRCRejectメッセージは、端末デバイス110にアイドルモードもしくは非アクティブモードに移行するようにインディケートしてよい、及び/またはネットワークデバイス120への接続セットアップまたは再開要求を開始するようにインディケートしてよい。一部の実施形態では、端末デバイス110がRRCRejectメッセージを受信した場合、端末デバイス110はSDT手順を維持することができる。一部の実施形態では、端末デバイス110がRRCRejectメッセージを受信した場合、端末デバイス110はSDT手順を終了することができる。
【0037】
一部の実施形態では、SDT失敗タイマも、監視用のタイマとして再利用されてよい。一部の実施形態では、端末デバイスは、SDT失敗タイマの終了時に、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いと判断してよい。一部の実施形態では、非SDTデータのインディケーションの送信専用のタイマを定義または設定してもよく、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションの送信専用のタイマとSDT失敗タイマの両方とに基づいて、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いと判断することができる。例えば、これら2つのタイマのいずれかが終了すると、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いと判断することができる。一部の実施形態では、非SDTデータのインディケーションの送信専用のタイマが開始されるとき、または非SDTデータのインディケーションが送信されるときに、SDT失敗タイマを停止してよい。例えば、非SDTデータのインディケーションが、SDT失敗タイマ終了に非常に近い(例えば、SDT失敗タイマの終了まで数ミリ秒しかない)ときに送信された場合、非SDTデータのインディケーションが送信されるとき、または非SDTデータのインディケーションの送信専用のタイマが開始されるときのSDT失敗タイマの停止は、ネットワークデバイス120がインディケーションに応答するのに十分な時間を可能にする。したがって、SDT失敗タイマを停止すると、停止しなければすぐにタイマが終了してしまう場合に、ネットワークが非SDTデータに応答する時間が確保される。
【0038】
監視用のタイマに加えて、またはその代わりに、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いことを判断するための他の方法を採用してよい。一部の実施形態では、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いことを判断するために、非SDTデータのインディケーションの送信または再送信の回数をカウントするためのカウンタを採用してよい。この場合、インディケーションの送信または再送信の回数に対する「max_amount_of_times」を事前に決定することができる。インディケーションの送信または再送信の回数が「max_amount_of_times」に達した場合、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いと判断してよい。一部の実施形態では、インディケーションの送信または再送信は、タイマまたは非アクセス層(NAS)に基づいてトリガされる。例えば、端末デバイス110は、タイマに基づいて周期的に非SDTデータのインディケーションを送信してよい、またはNASのインディケーションに基づいてインディケーションを送信してよい。一部の実施形態では、インディケーションの送信または再送信の回数は、無線リンク制御(RLC)層によって実行及び維持されてよい。例えば、RLC再送信の最大回数に達すると、端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いと判断してよい。
【0039】
一部の実施形態では、監視のためのタイマと及びカウンタの「max_amount_of_times」の異なる終了時間は、異なるサービス、シグナリングもしくはデータ無線ベアラ(SRBまたはDRB)、トリガのタイプ、確立原因に基づいて事前に決定されてもよいし、または、オンデマンドで動的に変更されてもよい。
【0040】
端末デバイス110は、非SDTデータのインディケーションに対する応答が無いと判断すると、端末デバイス110は、アイドル状態もしくは非アクティブ状態に入ること、及び/または接続セットアップまたは再開要求をネットワークデバイス120に送信する(240)こと、を含むアクションを実行する(230)。
【0041】
一部の実施形態では、端末デバイス110は、SDT手順を終了し、アイドル状態または非アクティブ状態に入ってよい。一部の実施形態では、端末デバイスは、RRCSetupRequestまたはRRCResumeRequestを送信することによって、ネットワークデバイス120への接続セットアップまたは再開要求を開始することができる。
【0042】
このようにして、非SDTデータの送信をタイムリーにすることができ、送信遅延を低減することができる。
【0043】
図3は、本開示の一部の実施形態による、端末デバイスで実施される例示的な方法300のフローチャートを示す。
【0044】
方法300は、
図1に示す端末デバイス110で実施することができる。説明目的で、方法300を
図1を参照して説明する。当然ながら、方法300は、図示されていない追加の動作を含んでもよく、及び/または図示された動作の一部を省略してもよく、本開示の範囲はこの点で制限されない。
【0045】
310で、端末デバイス110は、非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にネットワークデバイス120に送信する。
【0046】
320で、端末デバイス110は、インディケーションに対する応答を監視する。
【0047】
330で、端末デバイス110は、インディケーションに対する応答が無いことに応答してアクションを実行する。アクションは、アイドル状態もしくは非アクティブ状態に入ること、及び/またはネットワークデバイス120への接続セットアップまたは再開要求を開始することを含む。
【0048】
一部の実施形態では、非SDTデータは、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラ上で利用可能なデータを含む。
【0049】
一部の実施形態では、インディケーションに対する応答を監視することは、監視用のタイマの終了まで、または非SDTデータのインディケーションの所定の送信回数まで、インディケーションに対する応答を監視することを含む。
【0050】
一部の実施形態では、監視用のタイマは、SDT失敗タイマ、非SDTデータのインディケーションの送信専用のタイマ、T319タイマ、及びユーザ機器(UE)アシスタンス情報禁止タイマのうちの少なくとも1つを含む。
【0051】
一部の実施形態では、方法300は、タイマの終了時にインディケーションを再送信すること、または非アクセス層(NAS)からのインディケーションに基づいてインディケーションを再送信することをさらに含む。
【0052】
一部の実施形態では、監視用のタイマは、インディケーションの送信時に開始される、及び/または監視用のタイマは、端末デバイスによって開始されたセル再選択時またはインディケーションに対する応答の受信時のうちの少なくとも1つで停止される。
【0053】
一部の実施形態では、応答は、RRCResumeメッセージ、RRCSetupメッセージ、RRCReleaseメッセージ、RRCRelease with suspendConfigメッセージ、またはRRCRejectメッセージのうちの少なくとも1つを含む。
【0054】
一部の実施形態では、非SDTデータのインディケーションは、RRCメッセージ、MACシグナリング、PHYシグナリング、及びUEアシスタント情報のうちの少なくとも1つで送信される。
【0055】
図4は、本開示の例示的な実施形態を実施するのに適したデバイス400の簡略化されたブロック図である。デバイス400は、
図1に示す端末デバイス110で実装することができる。
【0056】
図に示すように、デバイス400は、プロセッサ410と、プロセッサ410に結合されたメモリ420と、プロセッサ410に結合された通信モジュール430と、通信モジュール430に結合された通信インタフェース(図示せず)とを備える。メモリ420は、少なくともプログラム440を記憶する。通信モジュール430は、例えば複数のアンテナまたはケーブルを介した双方向通信用である。通信インタフェースは、通信に必要な任意のインタフェースを表してよい。
【0057】
プログラム440は、プログラム命令を含むと想定され、プログラム命令は、関連付けられたプロセッサ410により実行されると、
図1~
図2を参照して本明細書で説明されるように、本開示の例示的な実施形態に従ってデバイス400が動作することを可能にする。本明細書の例示的な実施形態は、デバイス400のプロセッサ410によって実行可能なコンピュータソフトウェアにより、またはハードウェアにより、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより、実施されてよい。プロセッサ410は、本開示の様々な例示的な実施形態を実施するように構成されてよい。
【0058】
メモリ420は、ローカルテクニカルネットワークに適した任意のタイプであってよく、非限定的な例として、非一時的コンピュータ可読記憶媒体、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイス及びシステム、光メモリデバイス及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータストレージ技術を使用して実装されてよい。デバイス400には1つのメモリ420のみが示されるが、デバイス400にはいくつかの物理的に別個のメモリモジュールが存在してよい。プロセッサ410は、ローカルテクニカルネットワークに適切な任意のタイプであってよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つまたは複数を含み得る。デバイス400は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップなど、複数のプロセッサを有し得る。
【0059】
デバイス400が端末デバイス110として機能する場合、プロセッサ410は、
図2及び3を参照して上述した第1のデバイス110の動作または行為を実施することができる。簡略化のため、詳細は省略する。
【0060】
一般的に、本開示の様々な例示的な実施形態は、ハードウェアもしくは専用回路、ソフトウェア、ロジック、またはそれらの任意の組み合わせで実施してよい。一部の態様は、ハードウェアで実施されてよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、または他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実施されてよい。本開示の例示的な実施形態の様々な態様を、ブロック図、フローチャートとして、またはいくつかの他の図的表現を使用して図示及び説明しているが、当然ながら、本明細書に記載のブロック、装置、システム、技術、または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路もしくはロジック、汎用ハードウェアもしくはコントローラ、または他のコンピューティングデバイス、あるいは、それらのいくつかの組み合わせで実施してもよい。
【0061】
本開示は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に有形に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品も提供する。このコンピュータプログラム製品は、
図1~
図3を参照して前述した動作及び行為を実行するために、プログラムモジュールに含まれ、対象の実プロセッサまたは仮想プロセッサ上のデバイスで実行されるものなどのコンピュータ実行可能命令を含む。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行し、または特定の抽象データ型を実施する、ルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造、または同種のものを含む。プログラムモジュールの機能は、様々な例示的な実施形態において必要に応じて、プログラムモジュール間で組み合わせてもよいし、分割してもよい。プログラムモジュールの機械実行可能命令は、ローカルデバイス内または分散型デバイス内で実行されてよい。分散型デバイスでは、プログラムモジュールは、ローカル及びリモートの両方の記憶媒体に配置されてよい。
【0062】
本開示の方法を行うためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供されてよく、プログラムコードが、プロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャート及び/またはブロック図において規定された機能または動作が実施される。プログラムコードは、完全にマシン上で実行してもよいし、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして部分的にマシン上で実行してもよいし、部分的にマシン上で、かつ部分的にリモートマシン上で実行してもよいし、または完全にリモートマシンもしくはサーバ上で実行してもよい。
【0063】
本開示の文脈において、コンピュータプログラムコードまたは関連データは、デバイス、装置、またはプロセッサが前述の様々なプロセス及び動作を実行することを可能にするために、任意の適切なキャリアにより運ばれてよい。キャリアの例には、信号、コンピュータ可読媒体が含まれる。
【0064】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってよい。コンピュータ可読媒体は、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、もしくはデバイス、または前述の任意の適切な組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1本または複数のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、光記憶装置、磁気記憶装置、または前述の任意の適切な組み合わせを含み得る。
【0065】
さらに、動作は特定の順序で示されているが、これは望ましい結果を得るために、そのような動作が、示された特定の順序で実行されること、または順次に実行されること、または図示された全ての動作が実行されることを要求するものと理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスキング及び並列処理が有利な場合がある。同様に、いくつかの具体的な実施態様の詳細が前述の説明に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する制限と解釈してはならず、むしろ特定の例示的な実施形態に固有であり得る特徴の説明と解釈すべきである。別個の例示的な実施形態の文脈で記載されている特定の特徴は、単一の実施形態で組み合わせて実施されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で記載されている様々な特徴も、複数の例示的な実施形態で別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで実施されてもよい。
【0066】
本開示は、構造的特徴及び/または方法論的行為に特有の文言で記載したが、当然ながら、添付の特許請求の範囲で定義される本開示は、必ずしも前述の具体的な特徴または行為に限定されない。むしろ、上記の具体的な特徴及び行為は、特許請求の範囲を実施するための例示的な形態として開示されている。
【0067】
本技術の様々な例示的な実施形態を記載した。上記に加えて、または上記の代替として、以下の例を記載する。以下の例のいずれかに記載されている特徴は、本明細書に記載されている他の例のいずれかと共に利用することができる。
【0068】
一部の態様では、端末デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリとコンピュータプログラムコードとは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にネットワークデバイスに送信することと、インディケーションに対する応答を監視することと、インディケーションに対する応答が無いことに応答して、アイドル状態もしくは非アクティブ状態に入ること及び/またはネットワークデバイスへの接続セットアップもしくは再開要求を開始することを含むアクションを実行することとを端末デバイスに行わせるように構成される。
【0069】
一部の例示的な実施形態では、非SDTデータは、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラ上の利用可能なデータを含む。
【0070】
一部の例示的な実施形態では、監視用のタイマの終了まで、または非SDTデータのインディケーションの所定回数の送信まで、インディケーションに対する応答を監視することによって、インディケーションに対する応答を端末デバイスに監視させる。
【0071】
一部の例示的な実施形態では、監視用のタイマは、SDT失敗タイマ、非SDTデータのインディケーションの送信専用のタイマ、T319タイマ、及びユーザ機器(UE)アシスタンス情報禁止タイマのうちの少なくとも1つを含む。
【0072】
一部の例示的な実施形態では、タイマの終了時にインディケーションを再送信すること、または非アクセス層(NAS)からのインディケーションに基づいてインディケーションを再送信することを端末デバイスにさらに行わせる。
【0073】
一部の例示的な実施形態では、監視用のタイマは、インディケーションの送信時に開始される、及び/または監視用のタイマは、端末デバイスによって開始されたセル再選択時またはインディケーションに対する応答の受信時のうちの少なくとも1つで停止される。
【0074】
一部の例示的な実施形態では、応答は、RRCResumeメッセージ、RRCSetupメッセージ、RRCReleaseメッセージ、RRCRelease with suspendConfigメッセージ、またはRRCRejectメッセージのうちの少なくとも1つを含む。
【0075】
一部の例示的な実施形態では、インディケーションは、RRCメッセージ、MACシグナリング、PHYシグナリング、及びUEアシスタント情報のうちの少なくとも1つで送信される。
【0076】
一部の態様では、端末デバイスに実装される装置は、非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にネットワークデバイスに送信する手段と、インディケーションに対する応答を監視する手段と、インディケーションに対する応答が無いことに応答して、アイドル状態または非アクティブ状態に入ること及び/またはネットワークデバイスへの接続セットアップまたは再開要求を開始することを含むアクションを実行する手段とを含む。
【0077】
一部の例示的な実施形態では、非SDTデータは、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラ上の利用可能なデータを含む。
【0078】
一部の例示的な実施形態では、インディケーションに対する応答を監視する手段は、監視用のタイマの終了まで、または非SDTデータのインディケーションの所定の送信回数まで、インディケーションに対する応答を監視する手段を含む。
【0079】
一部の例示的な実施形態では、監視用のタイマは、SDT失敗タイマ、非SDTデータのインディケーションの送信専用のタイマ、T319タイマ、及びユーザ機器(UE)アシスタンス情報禁止タイマのうちの少なくとも1つを含む。
【0080】
一部の例示的な実施形態では、装置は、タイマの終了時にインディケーションを再送信する手段、または、非アクセス層(NAS)からのインディケーションに基づいてインディケーションを再送信する手段をさらに備える。
【0081】
一部の例示的な実施形態では、監視用のタイマは、インディケーションの送信時に開始される、及び/または監視用のタイマは、端末デバイスによって開始されたセル再選択時またはインディケーションに対する応答の受信時のうちの少なくとも1つで停止される。
【0082】
一部の例示的な実施形態では、応答は、RRCResumeメッセージ、RRCSetupメッセージ、RRCReleaseメッセージ、RRCRelease with suspendConfigメッセージ、またはRRCRejectメッセージのうちの少なくとも1つを含む。
【0083】
一部の例示的な実施形態では、インディケーションは、RRCメッセージ、MACシグナリング、PHYシグナリング、及びUEアシスタント情報のうちの少なくとも1つで送信される。
【0084】
一部の態様では、命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、少なくとも1つのプロセッサに前述の態様のステップを実行させる。
【手続補正書】
【提出日】2024-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスであって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと
を備え、前記少なくとも1つのメモリと前記コンピュータプログラムコードとは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記端末デバイスに、
非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中に
UEアシスタンス情報でネットワークデバイスに送信することと、
SDT失敗タイマが終了するまで前記インディケーションに対する応答を監視することと、
前記非SDTデータの前記インディケーションに対する前記応答が無いことに応答して、アクションを実行することと
を行わせるように構成され、前記アクションは、アイドル状
態に入ることを含む、
前記端末デバイス。
【請求項2】
前記非SDTデータが、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラ上の利用可能なデータを含む、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項3】
前記端末デバイスに
、
タイマの終了時に前記インディケーションを再送信すること、また
は
非アクセス層(NAS)からのインディケーションに基づいて前記インディケーションを再送信すること
をさらに行わせる、請求項
1に記載の端末デバイス。
【請求項4】
前記監視
用の前記タイマが
、前記端末デバイスによって開始されたセル再選択時、または前記インディケーションに対する前記応答の前記受信時のうちの少なくとも1つで停止される、請求項1に記載の端末デバイス。
【請求項5】
前記応答
が、
RRCResumeメッセージ、
RRCSetupメッセージ、
RRCReleaseメッセージ、
RRCReleasewith suspendConfigメッセージ、または
RRCRejectメッセージ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項
1に記載の端末デバイス。
【請求項6】
端末デバイスで実施される方法であって、
非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中に
UEアシスタンス情報でネットワークデバイスに送信することと、
SDT失敗タイマが終了するまで前記インディケーションに対する応答を監視することと、
前記インディケーションに対する前記応答が無いことに応答して
、アクションを
行うことと
を含み、前記アクションは、アイドル状態に入ることを含む、
前記方法。
【請求項7】
前記非SDTデータが、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラ上
の利用可能なデータを含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
タイマの終了時に前記インディケーションを再送信すること、または、
前記インディケーションを非アクセス層(NAS)からのインディケーションに基づいて再送信すること
をさらに含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
前記監視用の前記タイマが、前記端末デバイスによって開始されたセル再選択時、または前記インディケーションに対する前記応答の前記受信時のうちの少なくとも1つで停止される、
請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記応答が、
RRCResumeメッセージ、
RRCSetupメッセージ、
RRCReleaseメッセージ、
RRCReleasewith suspendConfigメッセージ、または
RRCRejectメッセージ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
端末デバイスで実施される装置であって、
非スモールデータ送信(SDT)データの利用可能性のインディケーションをSDT手順中にUEアシスタンス情報でネットワークデバイスに送信する手段と、
SDT失敗タイマが終了するまで前記インディケーションに対する応答を監視する手段と、
前記インディケーションに対する前記応答が無いことに応答して、アクションを実行する手段と
を備え、前記アクションは、アイドル状態に入ることを含む、
前記装置。
【請求項12】
前記非SDTデータが、SDTが可能なように設定されていない無線ベアラ上の利用可能なデータを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記監視用の前記タイマ
が、前記端末デバイスによって開始されたセル再選択時、または前記インディケーションに対する前記応答の前記受信時のうちの少なくとも1つで停止される、請求項11に記載の
装置。
【請求項14】
前記応答が、
RRCResumeメッセージ、
RRCSetupメッセージ、
RRCReleaseメッセージ、
RRCReleasewith suspendConfigメッセージ、または
RRCRejectメッセージ
のうちの少なくとも1つを含む、請求項
11に記載の
装置。
【請求項15】
命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項
6~
10のいずれかに記載の方法を実行させる、前記コンピュータ可読記憶媒体。
【国際調査報告】