(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】時間校正方法、デバイスおよびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04L 7/00 20060101AFI20241126BHJP
H04J 3/00 20060101ALI20241126BHJP
H04L 5/22 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
H04L7/00 990
H04J3/00 B
H04L5/22
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534460
(86)(22)【出願日】2022-12-07
(85)【翻訳文提出日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 CN2022137300
(87)【国際公開番号】W WO2023104108
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202111509933.X
(32)【優先日】2021-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】劉峰
【テーマコード(参考)】
5K028
5K047
【Fターム(参考)】
5K028KK12
5K047AA18
(57)【要約】
本発明は、時間校正方法、デバイスおよび読み取り可能な記憶媒体を提供する。ここで、時間校正方法における第1のデータフレームは、複数の第1のコードブロックを含み、第2のデータフレームは、複数の第2のコードブロックを含むので、第1のデータフレームおよび第2のデータフレームは、複数のサブスロットに分割されたイーサネットインタフェースに適応するように、複数のコードブロックを含むマルチフレームとしてもよく、また、取得した第1の時刻値、第2の時刻値、第3の時刻値、および第4の時刻値に応じて、基準デバイスに対する同期対象デバイスの時間オフセットを知ることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準デバイスと校正対象デバイスとを含む時間校正システムの前記校正対象デバイスに適用される時間校正方法であって、
前記基準デバイスによって送信された、複数の第1のコードブロックを含む第1のデータフレームを取得し、第1の時刻値と第2の時刻値とを取得し、前記第1の時刻値は、最初の前記第1のコードブロックが前記基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、前記第2の時刻値は、最初の前記第1のコードブロックが前記校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されることと、
前記第1のデータフレームに応答して、複数の第2のコードブロックを含む第2のデータフレームを前記基準デバイスに送信し、第3の時刻値と第4の時刻値とを取得し、前記第3の時刻値は、最初の前記第2のコードブロックが前記校正対象デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、前記第4の時刻値は、最初の前記第2のコードブロックが前記基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されることと、
前記校正対象デバイスのローカル時間を前記基準デバイスに同期させるように、前記第1の時刻値、前記第2の時刻値、前記第3の時刻値、および前記第4の時刻値に応じて時間校正を行うことと、を含む、
時間校正方法。
【請求項2】
前記第1のデータフレームには、前記第1の時刻値が搬送されており、
第1の時刻値と第2の時刻値とを取得することは、
前記第1のデータフレームに応じて前記第1の時刻値を得ることと、
前記第1のデータフレームに応答して、前記校正対象デバイスが最初の前記第1のコードブロックを受信したローカル時刻に応じて前記第2の時刻値を決定することと、
を含む、請求項1に記載の時間校正方法。
【請求項3】
前記第1のデータフレームには、前記第1の時刻値を搬送している時間同期メッセージが搬送されており、
前記第1のデータフレームに応じて前記第1の時刻値を得ることは、
前記第1のデータフレームに応じて前記時間同期メッセージを得ることと、
前記時間同期メッセージに応じて前記第1の時刻値を得ることと、
を含む、請求項2に記載の時間校正方法。
【請求項4】
前記第1のデータフレームには、複数の微粒度基本ユニットを含み、前記微粒度基本ユニットは複数のコードブロックを含み、前記微粒度基本ユニットには、通常通信チャネルフィールドが設けられており、前記時間同期メッセージは前記通常通信チャネルフィールドが位置する位置に運ばれる、
請求項3に記載の時間校正方法。
【請求項5】
前記第1のコードブロックは、前記微粒度基本ユニットのすべての前記コードブロックまたは最初の前記コードブロックを示すために使用される、
請求項4に記載の時間校正方法。
【請求項6】
前記時間同期メッセージは、前記第1のデータフレームにおける一部の前記微粒度基本ユニットに運ばれ、前記第1のコードブロックは、前記時間同期メッセージが運ばれた前記微粒度基本ユニットのすべての前記コードブロックまたは最初の前記コードブロックを示すために使用される、
請求項4に記載の時間校正方法。
【請求項7】
前記第1のコードブロックが前記基準デバイスから送信されたローカル時刻とは、前記基準デバイスのローカル時間で記録された前記時間同期メッセージが位置する前記微粒度基本ユニットにおける最初のコードブロックの送信時刻、または、前記時間同期メッセージが位置する第1のデータフレームにおける最初の微粒度基本ユニットの最初のコードブロックの送信時刻であり、
前記第1のコードブロックが前記校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻とは、前記校正対象デバイスのローカル時間で記録された前記時間同期メッセージが位置する前記微粒度基本ユニットにおける最初のコードブロックの受信時刻、または前記時間同期メッセージが位置する第1のデータフレームにおける最初の微粒度基本ユニットの最初のコードブロックの受信時刻である、
請求項4に記載の時間校正方法。
【請求項8】
前記第1の時刻値を取得することは、
前記基準デバイスによって送信された第1の時刻情報を取得することと、
前記第1の時刻情報に応じて前記第1の時刻値を得ることと、
をさらに含む、請求項1に記載の時間校正方法。
【請求項9】
前記第2のデータフレームには、前記第4の時刻値が搬送されており、
第3の時刻値と第4の時刻値とを取得することは、
前記校正対象デバイスが最初の前記第2のコードブロックのローカル時刻に応じて前記第3の時刻値を決定することと、
前記基準デバイスによって送信された第2の時刻情報を取得し、前記第2の時刻情報に応じて前記第4の時刻値を得ることと、
を含む、請求項1に記載の時間校正方法。
【請求項10】
前記第2のデータフレームには、前記第1の時刻値、前記第2の時刻値、および前記第3の時刻値のうちの1つまたは複数を搬送している時間応答メッセージが搬送されており、前記第2のデータフレームには、複数の微粒度基本ユニットを含み、前記微粒度基本ユニットは複数のコードブロックを含み、前記微粒度基本ユニットには、通常通信チャネルフィールドが設けられており、前記時間同期メッセージは前記通常通信チャネルフィールドが位置する位置に運ばれる、
請求項1に記載の時間校正方法。
【請求項11】
前記時間応答メッセージを符号化して、複数の66ビットの長さのメッセージコードブロックを含むコードブロックのシーケンスを得ることと、
各前記メッセージコードブロックを2つのサブコードブロックに分割し、各前記サブコードブロックの長さは33ビットであることと、
前記サブコードブロックを前記微粒度基本ユニットに運んで前記第2のデータフレームを得ることであって、前記微粒度基本ユニットの前記通常通信チャネルフィールドは1つの前記サブコードブロックを運び、1つの66ビットの長さの前記メッセージコードブロックは2つの前記微粒度基本ユニットの通常通信チャネルフィールドに運ばれることと、
をさらに含む、請求項10に記載の時間校正方法。
【請求項12】
前記第2のコードブロックが前記校正対象デバイスから送信されたローカル時刻とは、前記校正対象デバイスのローカル時間で記録された前記時間応答メッセージが位置する前記微粒度基本ユニットにおける最初のコードブロックの送信時刻、または、前記時間応答メッセージが位置する第2のデータフレームにおける最初の微粒度基本ユニットの最初のコードブロックの送信時刻であり、
前記第2のコードブロックが前記校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻とは、前記基準デバイスのローカル時間で記録された前記時間応答メッセージが位置する前記微粒度基本ユニットにおける最初のコードブロックの受信時刻、または前記時間応答メッセージが位置する第2のデータフレームにおける最初の微粒度基本ユニットの最初のコードブロックの受信時刻である、
請求項10に記載の時間校正方法。
【請求項13】
前記第1の時刻値、前記第2の時刻値、前記第3の時刻値、および前記第4の時刻値に応じて時間校正を行うことは、
前記第1の時刻値、前記第2の時刻値、前記第3の時刻値および前記第4の時刻値に応じて、前記基準デバイスと前記校正対象デバイスとの間でデータフレームを伝送するのに必要な時間を示すための遅延値を得ることと、
前記第1の時刻値、前記第2の時刻値、および前記遅延値に応じて、前記校正対象デバイスと前記基準デバイスのそれぞれのローカル時間の間の偏差を示すための偏差値を得て、前記偏差値に応じて時間校正を行うことと、
を含む、請求項1に記載の時間校正方法。
【請求項14】
前記第1の時刻値、前記第2の時刻値、前記第3の時刻値、および前記第4の時刻値に応じて時間校正を行うことは、
前記第3の時刻値、前記第4の時刻値、および前記遅延値に応じて前記偏差値を得て、前記偏差値に応じて前記校正対象デバイスのローカル時間を調整して時間校正を完成すること、
をさらに含む、請求項13に記載の時間校正方法。
【請求項15】
基準デバイスと校正対象デバイスとを含む時間校正システムの前記校正対象デバイスに適用される時間校正方法であって、
複数の第1のコードブロックを含む第1のデータフレームを生成することと、
前記校正対象デバイスが、前記第1のデータフレームの最初の前記第1のコードブロックが前記基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すための第1の時刻値を取得するように、前記校正対象デバイスに前記第1のデータフレームを送信することと、
前記校正対象デバイスが、最初の第2のコードブロックが前記基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すための第4の時刻値を取得して、前記第1の時刻値および前記第4の時刻値に応じて時間校正を行うように、前記校正対象デバイスによって送信された、複数の前記第2のコードブロックを含む第2のデータフレームを取得することと、
を含む、時間校正方法。
【請求項16】
時間同期メッセージを生成し、前記時間同期メッセージを前記第1のデータフレームに運ぶことと、
前記第1の時刻値を前記時間同期メッセージにマッピングすることと、
をさらに含む、請求項15に記載の時間校正方法。
【請求項17】
前記第1のデータフレームには、複数の微粒度基本ユニットを含み、前記微粒度基本ユニットは複数の66ビットの長さのコードブロックからなり、前記微粒度基本ユニットには、通常通信チャネルフィールドが設けられており、前記時間同期メッセージは前記通常通信チャネルフィールドが位置する位置に運ばれる、
請求項16に記載の時間校正方法。
【請求項18】
前記第1のデータフレームは、複数の微粒度基本ユニットを含み、
前記時間同期メッセージを前記第1のデータフレームに運ぶことは、
前記時間同期メッセージを符号化して、複数の66ビットの長さのメッセージコードブロックを含むコードブロックのシーケンスを得ることと、
各前記メッセージコードブロックを2つのサブコードブロックに分割し、各前記サブコードブロックの長さは33ビットであることと、
前記サブコードブロックを前記微粒度基本ユニットに運んで、前記微粒度基本ユニットの前記通常通信チャネルフィールドが1つの前記サブコードブロックを運ぶことであって、1つの66ビットの長さの前記メッセージコードブロックは2つの前記微粒度基本ユニットの通常通信チャネルフィールドに運ばれることと、
を含む、請求項17に記載の時間校正方法。
【請求項19】
前記校正対象デバイスに前記第1のデータフレームを送信した後に、前記第1の時刻値が搬送された第1の時刻情報を生成することと、
前記校正対象デバイスに前記第1の時刻情報を送信することと、
をさらに含む、請求項15に記載の時間校正方法。
【請求項20】
前記第2のデータフレームに応答して、前記第4の時刻値が搬送された第2の時刻情報を生成することと、
前記校正対象デバイスに前記第2の時刻情報を送信することと、
をさらに含む、請求項15に記載の時間校正方法。
【請求項21】
メモリと、プロセッサと、メモリに格納されてプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含む時間校正デバイスであって、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行すると、請求項1から14または請求項15から20のいずれか一項に記載の時間校正方法を実現する、
時間校正デバイス。
【請求項22】
請求項1から14または請求項15から20のいずれか一項に記載の時間校正方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ実行可能命令を格納している、
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願への相互参照】
【0001】
本出願は、2021年12月10日に中国特許庁に提出された、出願番号が202111509933.Xであり、発明名称が「時間校正方法、デバイスおよびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全ての内容が引用により本出願に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、通信の分野に関し、特に時間校正方法、デバイスおよびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
通信ネットワークにおける各デバイス間で時間同期を実現する要求があり、現在、通信ネットワークにおける主なインタフェースはイーサネット(登録商標)インタフェースである。イーサネットインターフェイスは共有インターフェイスであり、すべてのクライアントサービスが1つのイーサネット物理インターフェイスを共有することにより、異なるクライアントのメッセージ間にハードチューブ分離を実現できない。したがって、異なるクライアントのメッセージ分離を実現するためには、すべてのサブスロット間でハードウェア分離を実現するように、1つのイーサネットインタフェースを多数のサブスロットパイプに分割する必要があり、異なるクライアント間は異なるサブスロット上で運び(bear)、異なるクライアント間で相互に影響を与えない。関連技術においては、微粒度サービス運び規格が提供され、1つの10Gインタフェースを960個のサブスロットに分割することができ、クライアントサービスのハードウェア分離要求を実現するように、クライアントサービスは異なるサブスロット上で運ぶことができる。しかしながら、関連技術はイーサネットインターフェイスを複数のサブスロットに分割した後、元のイーサネットインターフェイスは直接にイーサネットインターフェイスメッセージを伝達することができず、通信ネットワークにおけるデバイスはイーサネットインターフェイスの元の時間同期方式を採用して時間校正を行うことができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
以下は、本文で詳細に説明されている対象の概要である。本概要は、特許請求の範囲の保護範囲を限定するものではない。
【0005】
本開示は、イーサネットインターフェースを複数のサブスロットに分割する場合に、通信ネットワークにおけるデバイスがイーサネットインターフェースに基づいて時間校正を行うことを可能にする時間校正方法、デバイスおよびコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0006】
第1の態様において、本開示は、基準デバイスと校正対象デバイス(校正されるべきデバイス)とを含む時間校正システムの前記校正対象デバイスに適用される時間校正方法を提供する。
【0007】
前記時間校正方法は、前記基準デバイスによって送信された、複数の第1のコードブロックを含む第1のデータフレームを取得し、第1の時刻値と第2の時刻値とを取得し、前記第1の時刻値は、最初の前記第1のコードブロックが前記基準デバイスから送信されたローカル時刻を示す(特徴付ける)ために使用され、前記第2の時刻値は、最初の前記第1のコードブロックが前記校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されることと、前記第1のデータフレームに応答して、複数の第2のコードブロックを含む第2のデータフレームを前記基準デバイスに送信し、第3の時刻値と第4の時刻値とを取得し、前記第3の時刻値は、最初の前記第2のコードブロックが前記校正対象デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、前記第4の時刻値は、最初の前記第2のコードブロックが前記基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されることと、前記校正対象デバイスのローカル時間を前記基準デバイスに同期させるように、前記第1の時刻値、前記第2の時刻値、前記第3の時刻値、および前記第4の時刻値に応じて時間校正を行うことと、を含む。
【0008】
第2の態様において、本開示は、基準デバイスと校正対象デバイスとを含む時間校正システムの前記基準デバイスに適用される時間校正方法を提供する。
【0009】
前記時間校正方法は、複数の第1のコードブロックを含む第1のデータフレームを生成することと、前記校正対象デバイスが、前記第1のデータフレームの最初の前記第1のコードブロックが前記基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すための第1の時刻値を取得するように、前記校正対象デバイスに前記第1のデータフレームを送信することと、前記校正対象デバイスが、最初の第2のコードブロックが前記基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すための第4の時刻値を取得して、前記第1の時刻値および前記第4の時刻値に応じて時間校正を行うように、前記校正対象デバイスによって送信された、複数の前記第2のコードブロックを含む前記第2のデータフレームを取得することと、を含む。
【0010】
第3の態様において、本開示は、メモリと、プロセッサと、メモリに格納されてプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含む時間校正デバイスであって、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するときに、上記第1の態様または第2の態様の実施例における時間校正方法を実現する、時間校正デバイスを提供する。
【0011】
第4の態様において、本開示は、上述第1の態様または第2の態様の実施例における時間校正方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ実行可能命令を格納しているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0012】
本開示は、前記基準デバイスによって送信された、複数の第1のコードブロックを含む第1のデータフレームを取得し、第1の時刻値と第2の時刻値とを取得し、前記第1の時刻値は、最初の前記第1のコードブロックが前記基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、前記第2の時刻値は、最初の前記第1のコードブロックが前記校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されることと、前記第1のデータフレームに応答して、複数の第2のコードブロックを含む第2のデータフレームを前記基準デバイスに送信し、第3の時刻値と第4の時刻値とを取得し、前記第3の時刻値は、最初の前記第2のコードブロックが前記校正対象デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、前記第4の時刻値は、最初の前記第2のコードブロックが前記基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されることと、前記校正対象デバイスのローカル時間を前記基準デバイスに同期させるように、前記第1の時刻値、前記第2の時刻値、前記第3の時刻値、および前記第4の時刻値に応じて時間校正を行うことと、を含む。本開示により提供される方案によれば、第1のデータフレームは、複数の第1のコードブロックを含み、第2のデータフレームは、複数の第2のコードブロックを含むので、第1のデータフレームおよび第2のデータフレームは、複数のサブスロットに分割されたイーサネットインタフェースに適応するように、複数のコードブロックを含むマルチフレームとしてもよく、また、第1の時刻値が最初の第1のコードブロックが基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第2の時刻値が最初の第1のコードブロックが校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用され、第3の時刻値が最初の第2のコードブロックが校正対象デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第4の時刻値が最初の第2のコードブロックが基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されるので、第1の時刻値、第2の時刻値、第3の時刻値、および第4の時刻値に応じて、基準デバイスに対する同期対象デバイス(同期されるべきデバイス)の時間オフセットを知ることができ、それにより、同期対象デバイスは、基準デバイスに対する時間オフセットを除去するように、そのローカル時間を変更することができ、以上により、本発明は、イーサネットインターフェースを複数のサブスロットに分割する場合に、通信ネットワークにおけるデバイスがイーサネットインターフェースに基づいて時間校正を行うことを可能にする。
【0013】
本発明の他の特徴および利点は、後の明細書で説明され、そして、部分的に明細書から明らかになるか、または本発明を実施することによって理解されるであろう。本発明の目的および他の利点は、明細書、特許請求の範囲、および図面において特に指摘されていることによって実現されて取得されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面は、本発明の技術案に対するさらなる理解を提供するために使用されるとともに、明細書の一部を構成し、本発明の実施例と共に本発明の技術案を解釈するために使用され、本発明の技術案を限定するものではない。
【
図1】本発明の1つの実施例により提供される時間校正システムの模式図である。
【
図2】本発明の1つの実施例により提供される時間校正方法のフローチャートである。
【
図3】本開示により提供される微粒度基本ユニットの構造模式図である。
【
図4】本開示により提供されるマルチフレームの模式図である。
【
図5】本開示により提供される64/66符号化構造の模式図である。
【
図6】本開示により提供される微粒度基本ユニットの具体的な構成図である。
【
図7】本開示により提供されるコードブロックを微粒度基本ユニットにマッピングする模式図である。
【
図8】本発明の別の実施例により提供される第1の時刻値および第2の時刻値を取得する具体的なフローチャートである。
【
図9】本発明の別の実施例により提供される第1のデータフレームに応じて第1の時刻値を得る具体的なフローチャートである。
【
図10】本開示により提供される微粒度基本ユニットのセルオーバヘッド部分の構造図である。
【
図11】本発明の別の実施例により提供される第1の時刻値を取得する具体的なフローチャートである。
【
図12】本発明の別の実施例により提供される第3の時刻値および第4の時刻値を取得する具体的なフローチャートである。
【
図13】本発明の別の実施例により提供される第2のデータフレームを得る具体的なフローチャートである。
【
図14】本発明の別の実施例により提供される時間校正を行う具体的なフローチャートである。
【
図15】本発明の別の実施例により提供される時間校正方法のフローチャートである。
【
図16】本発明の別の実施例により提供される時間校正方法のフローチャートである。
【
図17】本発明の別の実施例により提供される時間同期メッセージを第1のデータフレームに運ぶ具体的なフローチャートである。
【
図18】本発明の1つの具体例により提供される微粒度基本ユニットがPTPメッセージを運ぶ模式図である。
【
図19】本発明の別の具体例により提供される微粒度基本ユニットがPTPメッセージを運ぶ模式図である。
【
図20】本発明の別の実施例により提供される時間校正方法のフローチャートである。
【
図21】本発明の別の実施例により提供される時間校正方法のフローチャートである。
【
図22】本発明の1つの実施例により提供される時間校正デバイスの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の目的、技術案および利点をより明らかにするために、以下で図面および実施例を結合し、本発明に対してさらに詳細に説明する。ここで説明された具体的な実施例は、単に本発明を解釈するためのものであり、本発明を限定するためのものではないことを理解されたい。
【0016】
なお、装置の模式図に機能モジュール分割が行われ、フローチャートに論理的順序が示されているが、場合によって、装置におけるモジュール分割と異なるモジュール分割、またはフローチャートにおける順序と異なる順序で、示されたまたは説明されたステップを実行されてもよい。明細書および特許請求の範囲、並びに上記図面における「第1」、「第2」等の用語は、必ずしも特定の順序又は前後順番を説明するために使用されるのではなく、類似の対象を区別するために使用される。
【0017】
現在、通信ネットワークの主なインタフェースはイーサネットインタフェースであり、通信ネットワークにおける各ネットワークデバイス間で時間同期を実現する要求がある。通信ネットワークにおけるすべてのネットワークデバイスは、イーサネットメッセージの方式を採用してサービスを伝達し、各ネットワークデバイスが運ぶクライアントは、イーサネットメッセージを送受信するように同一のイーサネット物理インタフェースを共有する。イーサネットインターフェイスが複数のクライアントサービスをインタフェースで伝達するときに、すべてのクライアントサービスが同じ物理インタフェースを共有するため、異なるクライアントのサービス間でハード分離効果を実現できない。したがって、いくつかの適用において、1つのイーサネットインタフェースを複数のサブスロットパイプに分割する必要があり、すべてのサブスロット間で相互に分離して剛性ハードウエア分離の伝達効果を達成し、それにより、異なるクライアントが異なるサブスロット上で運び、異なるクライアント間で相互に影響を与えない。チャイナモバイルは「10GEインターフェイス微粒度スライス技術要求」という微粒度サービス運び規格を制定し、この規格方案において、1つの10GEイーサネットインターフェイスが960個のサブスロットに分割され、それにより、クライアントサービスを異なるサブスロット上で運ぶことができ、クライアントサービス間でハード分離効果を達成する。10GEイーサネットインターフェイスを960個のサブスロットに分割した後、元のイーサネットインターフェイスは直接にイーサネットメッセージを伝達することができず、通信ネットワークにおけるネットワークデバイスはイーサネットインターフェイスを採用して時間同期と時間校正を行うことができない。
【0018】
本開示は、基準デバイスと校正対象デバイスとを含む時間校正システムの校正対象デバイスに適用される時間校正方法を提供し、時間校正方法は、基準デバイスによって送信された、複数の第1のコードブロックを含む第1のデータフレームを取得し、第1の時刻値と第2の時刻値とを取得し、第1の時刻値は、最初の第1のコードブロックが基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第2の時刻値は、最初の第1のコードブロックが校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されることと、第1のデータフレームに応答して、複数の第2のコードブロックを含む第2のデータフレームを基準デバイスに送信し、第3の時刻値と第4の時刻値とを取得し、第3の時刻値は、最初の第2のコードブロックが校正対象デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第4の時刻値は、最初の第2のコードブロックが基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されることと、校正対象デバイスのローカル時間を基準デバイスに同期させるように、第1の時刻値、第2の時刻値、第3の時刻値、および第4の時刻値に応じて時間校正を行うことと、を含む。本開示により提供される方案によれば、第1のデータフレームは、複数の第1のコードブロックを含み、第2のデータフレームは、複数の第2のコードブロックを含むので、第1のデータフレームおよび第2のデータフレームは、複数のサブスロットに分割されたイーサネットインタフェースに適応するように、複数のコードブロックを含むマルチフレームとしてもよく、また、第1の時刻値が最初の第1のコードブロックが基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第2の時刻値が最初の第1のコードブロックが校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用され、第3の時刻値が最初の第2のコードブロックが校正対象デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第4の時刻値が最初の第2のコードブロックが基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されるので、第1の時刻値、第2の時刻値、第3の時刻値、および第4の時刻値に応じて、基準デバイスに対する同期対象デバイスの時間オフセットを知ることができ、それにより、同期対象デバイスは、基準デバイスに対する時間オフセットを除去するように、そのローカル時間を変更することができ、以上により、本発明は、イーサネットインターフェースを複数のサブスロットに分割する場合に、通信ネットワークにおけるデバイスがイーサネットインターフェースに基づいて時間校正を行うことを可能にする。
【0019】
以下、図面を結合して本開示についてさらに説明する。
【0020】
図1は、本発明の1つの実施例により提供される時間校正システムの模式図であり、
図1の例において、時間校正システムは、基準デバイス100と校正対象デバイス110とを含み、基準デバイス100と校正対象デバイス110との間で双方向通信を行うことができ、基準デバイス100のローカル時間は参照時間として使用され、校正対象デバイス110のローカル時間は参照時間に同期する必要がある。
【0021】
なお、時間校正システムにおいて、校正対象デバイス110は1つであっても複数であってもよく、本開示はこれを特に限定するものではない。
【0022】
本開示に記載された時間校正システムおよび適用シナリオは、本開示の技術案をより明確に説明するためのものであり、本開示で提供された技術案を限定するものではなく、時間校正システムのエボルーションおよび新たな適用シナリオの出現に伴い、本開示で提供された技術案は類似な技術的課題に対しても同様に適用されることが当業者には分かる。
【0023】
当業者であれば、
図1に示された時間校正システムは、本開示を限定するためのものではなく、図示よりも多くまたは少ない部品を含み、またはいくつかの部品を組み合わせ、または異なる部品で配置してもよいことが理解されるであろう。
【0024】
上記時間校正システムに基づいて、本発明の時間校正方法の各実施例を以下に提出する。
【0025】
図2に示すように、
図2は、本発明の1つの実施例により提供される時間校正方法のフローチャートであり、時間校正システムの校正対象デバイスに適用され、
図2の例において、本開示の時間校正方法は、ステップS100、ステップS200、およびステップS300を含むが、これらに限定されるものではない。
【0026】
ステップS100:基準デバイスによって送信された、複数の第1のコードブロックを含む第1のデータフレームを取得し、第1の時刻値と第2の時刻値とを取得し、第1の時刻値は、最初の第1のコードブロックが基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第2の時刻値は、最初の第1のコードブロックが校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用される。
【0027】
第1のデータフレームは、複数の第1のコードブロックを含むので、第1のデータフレームが、複数のサブスロットに分割されたイーサネットインタフェースに適応するように、複数の第1のコードブロックを含むマルチフレームとしてもよい。
【0028】
1つの実施例において、第1のデータフレームは、複数の微粒度基本ユニット(FineGrainBaseUnit、FG-BU)を含み、各微粒度基本ユニットは、複数の第1のコードブロックを含む。
【0029】
図3を参照すると、
図3は、本開示により提供される微粒度基本ユニットの構造模式図であり、
図3の例において、FG-BUは、メッセージ開始コードブロックを表すSコードブロックと、データコードブロックを表すDコードブロックと、メッセージ終了コードブロックを表すTコードブロックとから構成される。
【0030】
具体的には、第1のデータフレームは、複数のFG-BUを含み、第1のコードブロックは、FG-BUに含まれるSコードブロック、Dコードブロック、およびTコードブロックを表すために使用され、各FG-BUは、1つのSコードブロック、195個のDコードブロック、および1つのTコードブロックから構成される。
【0031】
具体的には、上記FG-BUはチャイナモバイル研究院が発表した『10GEインタフェース微粒度スライス技術要求』によって定義される。
【0032】
具体的には、上記Sコードブロック、Dコードブロック、およびTコードブロックは、イーサネット802.3規格によって定義される。
【0033】
図4を参照すると、
図4は、本開示により提供されるマルチフレームの模式図であり、
図4の例において、各マルチフレームは複数のFG-BUを含む。
【0034】
ステップS200:第1のデータフレームに応答して、複数の第2のコードブロックを含む第2のデータフレームを基準デバイスに送信し、第3の時刻値と第4の時刻値とを取得し、第3の時刻値は、最初の第2のコードブロックが校正対象デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第4の時刻値は、最初の第2のコードブロックが基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用される。
【0035】
第2のデータフレームは、複数の第2のコードブロックを含むので、第2のデータフレームが、複数のサブスロットに分割されたイーサネットインタフェースに適応するように、複数の第1のコードブロックを含むマルチフレームとしてもよい。
【0036】
1つの実施例において、第2のデータフレームは複数のFG-BUを含み、各FG-BUは複数の第2のコードブロックを含む。
【0037】
具体的には、第2のデータフレームは、複数のFG-BUを含み、第2のコードブロックは、FG-BUが含むSコードブロック、Dコードブロック、およびTコードブロックを表すために使用され、各FG-BUは、1つのSコードブロック、195個のDコードブロック、および1つのTコードブロックから構成される。
【0038】
ステップS300:校正対象デバイスのローカル時間を基準デバイスに同期させるように、第1の時刻値、第2の時刻値、第3の時刻値、および第4の時刻値に応じて時間校正を行う。
【0039】
第1のデータフレームは、複数の第1のコードブロックを含み、第2のデータフレームは、複数の第2のコードブロックを含むので、第1のデータフレームおよび第2のデータフレームは、複数のサブスロットに分割されたイーサネットインタフェースに適応するように、複数のコードブロックを含むマルチフレームとしてもよく、また、第1の時刻値が最初の第1のコードブロックが基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第2の時刻値が最初の第1のコードブロックが校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用され、第3の時刻値が最初の第2のコードブロックが校正対象デバイスから送信されたローカル時刻を示すために使用され、第4の時刻値が最初の第2のコードブロックが基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すために使用されるので、第1の時刻値、第2の時刻値、第3の時刻値、および第4の時刻値に応じて、基準デバイスに対する同期対象デバイスの時間オフセットを知ることができ、それにより、同期対象デバイスは、基準デバイスに対する時間オフセットを除去するように、そのローカル時間を変更することができ、以上により、本開示は、イーサネットインターフェースを複数のサブスロットに分割する場合に、通信ネットワークにおけるデバイスがイーサネットインターフェースに基づいて時間校正を行うことを可能にする。
【0040】
なお、ローカル時刻とは、通信ネットワークにおけるデバイスが自身のローカル時間に従って決定する時刻を指す。
【0041】
図5を参照すると、
図5は、本開示により提供される64/66符号化構造の模式図であり、
図5の例において、66ビットコードブロックの長さは66ビットであり、最初の2ビットは同期ヘッダ(Synchronization,Sync)を表し、同期ヘッダが「10」であることは、本コードブロックは1つの制御ブロックコードブロックであることを表し、同期ヘッダの後の最初のバイトは制御ワード領域(BlockTypefield)であり、異なる制御ワードは各種の異なる制御タイプコードブロックを表す。同期ヘッダが「01」であることは、データブロックであることを表し、同期ヘッダの後の64ビットはデータ内容の内容を表す。FG-BUにおいて、SコードブロックのフォーマットはS0制御タイプを採用し、制御ワードは「0x78」であり、TコードブロックはT7コードを採用し、制御ワードは「0xFF」であり、中間の195個のDコードブロックはデータコードブロックである。
【0042】
1つの実施例において、64/66符号化構造はイーサネット802.3規格によって定義される。
【0043】
図6を参照すると、
図6は本開示により提供される微粒度基本ユニットの具体的な構成図であり、
図6の例において、1行目はSコードブロックであり、コードブロックの内容は「10+0x78+6*0x55+0xD5」であり、2行目から196行目はDコードブロックであり、前の7バイトはオーバーヘッド情報(OverHead,OH)を伝達し、残りの部分はスロットのペイロード領域(Payload)を伝達する。最後の1つのコードブロックはT7コードブロックであり、コードブロックの前の制御フィールドの内容は「10+0xFF」であり、T7コードブロックにおいて後の7バイトはスロットのペイロード領域(Payload)を伝達する。FG-BU構造において、ペイロード領域のサイズは1560バイトであり、1560バイトは24個のサブスロット(Sub-slot)に分割され、各サブスロットのサイズは65バイトである。40個のFG-BUが1つのFG-BUグループ、すなわちマルチフレームを構成する場合、1つのマルチフレームにおいて合計960個のスロットを有する。
【0044】
なお、本開示は、単一のマルチフレーム、すなわち単一の第1のデータフレームまたは第2のデータフレームが含むFG-BUの数には、具体的な制限を設けず、例えば、単一のマルチフレームが40個のFG-BUを含んでもよく、また、単一のマルチフレームが20個のFG-BUを含んでもよく、本開示はこれに限定されるものではない。単一のマルチフレームが20個のFG-BUを含む場合、1つのマルチフレームにおいて合計480個のスロットを有する。
【0045】
図7を参照すると、
図7は、本開示により提供されるコードブロックを微粒度基本ユニットにマッピングする模式図であり、
図7の例において、クライアントサービスがFG-BUによって伝達されるときに、まず、クライアントサービスに対して64/66符号化し、符号化されたクライアントコードブロックストリームは、8つの66ビットコードブロックグループに従って分割される。8つの66ビットコードブロックグループについて、マッピングの前に、まず、各コードブロックの同期ヘッダ部分に対して圧縮を行い、「10」の同期ヘッダ値を「1」に圧縮し、「01」の同期ヘッダを「0」に圧縮し、このように、8つの66ビットコードブロックは、8つの65ビットコードブロックに圧縮される。圧縮された8つの65ビットコードブロックがFG-BUペイロード領域のあるスロットにマッピングされ、FG-BUオーバヘッドフィールド、前のSブロック、最後のTブロックが追加されればFG-BUが構成され、最終的にクライアントサービスをFG-BUによって送信する。
【0046】
図8を参照すると、
図8は、本発明の別の実施例により提供される第1の時刻値および第2の時刻値を取得する具体的なフローチャートであり、
図8の例において、ステップS100は、ステップS110およびステップS120を含むが、これに限定されるものではない。
【0047】
ステップS110:第1のデータフレームに応じて第1の時刻値を得る。
【0048】
ステップS120:第1のデータフレームに応答して、校正対象デバイスが最初の第1のコードブロックを受信したローカル時刻に応じて、第2の時刻値を決定する。
【0049】
1つの実施例において、第1のデータフレームは、第1の時刻値が搬送されているので、同期対象デバイスは、第1のデータフレームに応じて第1の時刻値を得ることができる。
【0050】
1つの実施例において、校正対象デバイスが最初の第1のコードブロックを受信したローカル時刻は、第1のデータフレームにおける最初のFG-BUのSコードブロックが校正対象デバイスによって受信されたときに、校正対象デバイスのローカル時間に従って記録される時刻である。
【0051】
図9を参照すると、
図9は、本発明の別の実施例により提供される第1のデータフレームに応じて第1の時刻値を得る具体的なフローチャートであり、
図9の例において、ステップS110は、ステップS111およびステップS112を含むが、これに限定されるものではない。
【0052】
ステップS111:第1のデータフレームに応じて時間同期メッセージを得る。
【0053】
ステップS112:時間同期メッセージに応じて第1の時刻値を得る。
【0054】
図10を参照すると、
図10は、本開示により提供される微粒度基本ユニットのセルオーバヘッド部分の構造図であり、
図8の例において、セルオーバヘッド部分は、セルのシーケンス番号、管理情報、スロット調整情報等の内容を示すために使用される。セルオーバーヘッド部分は7バイトで構成され、ここで、MFIフィールドはセルの順序番号とマルチフレーム構造を表し、GCCflagフィールドは一般通信チャネル(GeneralCommunicationChannel,GCC)フィールドの機能を示し、GCCFlag値が11であるときに、後の共有フィールドはGCCチャネルとして使用され、GCCFlag値が00であるときに、後の共有フィールドはclientIDフィールド、sub-slotIDフィールド、およびRESVフィールドとして使用される。Cフィールドは構成コマンド、CRフィールドは構成申請、CAフィールドは構成応答を表し、上記3つのフィールドはクライアントスロットの構成用として使用される。RESVは予約フィールドであり、CRCフィールドはオーバヘッドコンテンツの検査機能に使用される。
【0055】
1つの実施例において、第1のデータフレームは複数のFG-BUを含み、FG-BUは複数のコードブロックを含み、FG-BUにはGCCフィールドが設けられており、時間同期メッセージはGCCフィールドが位置する位置に運ばれる。
【0056】
具体的には、時間同期メッセージは、高精度時間プロトコル(PrecisionTimeProtocol,PTP)同期メッセージであり、基準デバイスは、第1のデータフレームのFG-BUを生成し、クライアントサービスをFG-BUベアラにマッピングし、FG-BUが送信されるときに、PTP同期メッセージはFG-BUのセルオーバーヘッド部分のGCCフィールドに挿入され、したがって、PTP同期メッセージは、FG-BUに伴って同期対象デバイスに送信されることができる。
【0057】
具体的には、第1のデータフレームのFG-BUが基準デバイスのイーサネットポートから送信されるときに、基準デバイスのローカル時間に従って最初のFG-BUの最初のブロック、すなわちSブロックの送信時刻が記録され、この時刻が第1の時刻値とされ、第1の時刻値は、PTP同期メッセージに搬送されて校正対象デバイスに送信されてもよい。校正対象デバイスは、PTP同期メッセージが搬送されたFG-BUを受信するときに、校正対象デバイスのローカル時間に従ってFG-BUの最初のブロックの受信時刻、すなわちSブロックの受信時刻、すなわち第2の時刻値を記録する。
【0058】
具体的には、FG-BUにおけるGCCフィールドは33ビットのみであり、PTP同期メッセージは64バイトよりも大きいイーサネットメッセージであり、1つのFG-BUはPTP同期メッセージを運ぶことができない。したがって、本開示は、複数のFG-BUによってPTP同期メッセージを運ぶ。
【0059】
具体的には、PTP同期メッセージは、まず64/66符号化し、66ビットの長さのコードブロックストリーム、すなわち複数の66ビットの長さのメッセージコードブロックになる。1つのFG-BUにおけるGCCフィールドは33ビットのみであり、33ビットのPTPメッセージのみを運ぶことができるので、単一のメッセージコードブロックを2つのサブコードブロックに分割することによって、単一のFG-BUのGCCフィールドが66ビットコードブロックの半分、すなわちサブコードブロックを運ぶようにし、したがって、連続する2つのFG-BUにおけるGCCフィールドが1つの完全な66ビットのコードブロックを運ぶ。連続する多数のFG-BUが組み合わせられて1つの完全なPTP同期メッセージを完成する。
【0060】
なお、PTP同期メッセージは、第1のデータフレームの最初のFG-BUによって運び始められてもよく、第1のデータフレームの非最初のFG-BUによって運び始められてもよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0061】
なお、PTP同期メッセージが第1のデータフレームの最初のFG-BUによって運び始められるときに、最初のFG-BUのSコードブロックが基準デバイスのイーサネットポートから送信された時刻に応じて第1の時刻値が決定され、そして、最初のFG-BUのSコードブロックが同期対象デバイスによって受信された時刻に応じて第2の時刻値が決定されてもよく、このとき、第1のコードブロックは、FG-BUのすべてのコードブロックまたは最初のコードブロック、すなわちSコードブロックを示すために使用されてもよい。
【0062】
なお、PTP同期メッセージが第1のデータフレームの非最初のFG-BUによって運び始められるときに、PTP同期メッセージを運び始めるFG-BUの最初のコードブロック、すなわち、PTP同期メッセージを運ぶFG-BUのSコードブロックが基準デバイスのイーサネットポートから送信された時刻に応じて第1の時刻値が決定され、そして、PTP同期メッセージを運ぶFG-BUのSコードブロックが同期対象デバイスによって受信された時刻に応じて第2の時刻値が決定されてもよく、このとき、第1のコードブロックは、PTP同期メッセージを運ぶ最初のFG-BUのすべてのコードブロックまたは最初のコードブロック、すなわち、Sコードブロックを示すために使用されてもよい。
【0063】
1つの実施例において、第1のコードブロックが基準デバイスから送信されたローカル時刻とは、基準デバイスのローカル時間で記録された時間同期メッセージが位置する微粒度基本ユニットにおける最初のコードブロックの送信時刻、または、時間同期メッセージが位置する第1のデータフレームにおける最初の微粒度基本ユニットの最初のコードブロックの送信時刻であり、第1のコードブロックが校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻とは、校正対象デバイスのローカル時間で記録された時間同期メッセージが位置する微粒度基本ユニットにおける最初のコードブロックの受信時刻、または時間同期メッセージが位置する第1のデータフレームにおける最初の微粒度基本ユニットの最初のコードブロックの受信時刻である。
【0064】
図11を参照すると、
図11は、本発明の別の実施例により提供される第1の時刻値を取得する具体的なフローチャートであり、
図11の例において、ステップS100は、ステップS130およびステップS140をさらに含むが、これに限定されるものではない。
【0065】
ステップS130:基準デバイスによって送信された第1の時刻情報を取得する。
【0066】
ステップS140:第1の時刻情報に応じて第1の時刻値を得る。
【0067】
なお、第1の時刻値は、第1のデータフレームのPTP同期メッセージに搬送されてもよく、第1のデータフレームのPTP同期メッセージに搬送されなくてもよく、本開示はこれに限定されるものではなく、第1の時刻値が第1のデータフレームのPTP同期メッセージに搬送されない場合、第1の時刻値は、第1の時刻情報においてさらに搬送されてもよく、第1の時刻情報は、基準デバイスによって第1のデータフレームの送信後に校正対象デバイスに個別に送信されることにより、基準デバイスの処理速度が、第1のデータフレームの最初のコードブロックを送信した後に第1の時刻値を第1のデータフレームのPTP同期メッセージにマッピングすることを支持することに足りないことを防止するので、基準デバイスに対する性能要求を低減することができ、よって安定性を向上した。
【0068】
なお、第1の時刻情報は、複数のFG-BUからなるマルチフレームであってもよく、第1の時刻値を搬送することができる他のデータ構造を採用してもよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0069】
図12を参照すると、
図12は、本発明の別の実施例により提供される第3の時刻値および第4の時刻値を取得する具体的なフローチャートであり、
図12の例において、ステップS200は、ステップS210およびステップS220を含むが、これに限定されるものではない。
【0070】
ステップS210:校正対象デバイスが最初の第2のコードブロックを送信したローカル時刻に応じて第3の時刻値を決定する。
【0071】
ステップS220:基準デバイスによって送信された第2の時刻情報を取得し、第2の時刻情報に応じて第4の時刻値を得る。
【0072】
1つの実施例において、第2のデータフレームには、第1の時刻値、第2の時刻値、および第3の時刻値のうちの1つまたは複数を搬送している時間応答メッセージが搬送されており、第2のデータフレームは複数のFG-BUを含み、FG-BUは複数のコードブロックを含み、微粒度基本ユニットにはGCCフィールドが設けられており、時間応答メッセージは、GCCフィールドが位置する位置に運ばれる。
【0073】
具体的には、時間応答メッセージは、高精度時間プロトコル(PrecisionTimeProtocol,PTP)応答メッセージであり、校正対象デバイスは、第2のデータフレームのFG-BUを生成し、クライアントサービスをFG-BUベアラにマッピングし、FG-BUが送信されるときに、PTP応答メッセージはFG-BUのセルオーバーヘッド部分のGCCフィールドに挿入され、したがって、PTP応答メッセージは、FG-BUに伴って同期対象デバイスに送信されることができる。
【0074】
具体的には、第2のデータフレームのFG-BUが校正対象デバイスのイーサネットポートから送信されるときに、校正対象デバイスのローカル時間に従って最初のFG-BUの最初のブロック、すなわちSブロックの送信時刻が記録され、この時刻が第3の時刻値とされ、第3の時刻値は、PTP応答メッセージに搬送されて基準デバイスに送信されてもよい。基準デバイスは、PTP応答メッセージが搬送されたFG-BUを受信するときに、基準デバイスのローカル時間に従ってFG-BUの最初のブロックの受信時刻、すなわちSブロックの受信時刻、すなわち第4の時刻値を記録する。
【0075】
図13を参照すると、
図13は、本発明の別の実施例により提供される第2のデータフレームを得る具体的なフローチャートであり、
図13の例において、本開示の時間同期方法は、ステップ400、ステップS500、およびステップS600を含むが、これらに限定されるものではない。
【0076】
ステップS400:時間応答メッセージを符号化して、複数の66ビットの長さのメッセージコードブロックを含むコードブロックのシーケンスを得る。
【0077】
ステップS500:各メッセージコードブロックを2つのサブコードブロックに分割し、各サブコードブロックの長さは33ビットである。
【0078】
ステップS600:サブコードブロックを微粒度基本ユニットに運んで第2のデータフレームを得、ここで、微粒度基本ユニットの通常通信チャネルフィールドは1つのサブコードブロックを運び、1つの66ビットの長さのメッセージコードブロックは2つの微粒度基本ユニットの通常通信チャネルフィールドに運ばれる。
【0079】
具体的には、FG-BUにおけるGCCフィールドは33ビットのみであり、PTP応答メッセージは64バイトよりも大きいイーサネットメッセージであり、1つのFG-BUはPTP応答メッセージを運ぶことができない。したがって、本開示は、複数のFG-BUによってPTP応答メッセージを運ぶ。
【0080】
具体的には、PTP同期メッセージは、まず64/66符号化し、66ビットの長さのコードブロックストリーム、すなわち複数の66ビットの長さのメッセージコードブロックになる。1つのFG-BUにおけるGCCフィールドは33ビットのみであり、33ビットのPTPメッセージのみを運ぶことができるので、単一のメッセージコードブロックを2つのサブコードブロックに分割することによって、単一のFG-BUのGCCフィールドが66ビットコードブロックの半分、すなわちサブコードブロックを運ぶようにし、したがって、連続する2つのFG-BUにおけるGCCフィールドが1つの完全な66ビットのコードブロックを運ぶ。連続する多数のFG-BUが組み合わせられて1つの完全なPTP応答メッセージを完成する。
【0081】
なお、PTP応答メッセージは、第2のデータフレームの最初のFG-BUによって運び始められてもよく、第2のデータフレームの非最初のFG-BUによって運び始められてもよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0082】
なお、PTP応答メッセージが第2のデータフレームの最初のFG-BUによって運び始められるときに、最初のFG-BUのSコードブロックが校正対象デバイスのイーサネットポートから送信された時刻に応じて第3の時刻値が決定され、そして、最初のFG-BUのSコードブロックが同期対象デバイスによって受信された時刻に応じて第4の時刻値が決定されてもよく、このとき、第2のコードブロックは、FG-BUのすべてのコードブロックまたは最初のコードブロック、すなわちSコードブロックを示すために使用されてもよい。
【0083】
なお、PTP応答メッセージが第2のデータフレームの非最初のFG-BUによって運び始められるときに、PTP応答メッセージを運び始めるFG-BUの最初のコードブロック、すなわち、PTP応答メッセージを運ぶFG-BUのSコードブロックが校正対象デバイスのイーサネットポートから送信された時刻に応じて第3の時刻値が決定され、そして、PTP応答メッセージを運ぶFG-BUのSコードブロックが同期対象デバイスによって受信された時刻に応じて第4の時刻値が決定されてもよく、このとき、第2のコードブロックは、PTP応答メッセージを運ぶ最初のFG-BUのすべてのコードブロックまたは最初のコードブロック、すなわち、Sコードブロックを示すために使用されてもよい。
【0084】
なお、第3の時刻値は、第2のデータフレームのPTP応答メッセージに搬送されてもよく、第2のデータフレームのPTP応答メッセージに搬送されなくてもよく、本開示はこれに限定されるものではなく、第3の時刻値が第2のデータフレームのPTP応答メッセージに搬送されない場合、第3の時刻値は、校正対象デバイスのローカルに直接記憶されてもよく、第3の時刻値が第2のデータフレームのPTP応答メッセージに搬送される場合、基準デバイスが校正対象デバイスに送信する第2の時刻情報には、第3の時刻値および第4の時刻値が同時に搬送されている。
【0085】
なお、第2の時刻情報は、複数のFG-BUからなるマルチフレームであってもよく、第4の時刻値を搬送することができる他のデータ構造を採用してもよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0086】
1つの実施例において、第2のコードブロックが校正対象デバイスから送信されたローカル時刻とは、校正対象デバイスのローカル時間で記録された時間応答メッセージが位置するFG-BUにおける最初のコードブロックの送信時刻、または、時間応答メッセージが位置する第2のデータフレームにおける最初のFG-BUの最初のコードブロックの送信時刻であり、第2のコードブロックが校正対象デバイスによって受信されたローカル時刻とは、基準デバイスのローカル時間で記録された時間応答メッセージが位置するFG-BUにおける最初のコードブロックの受信時刻、または、時間応答メッセージが位置する第2のデータフレームにおける最初のFG-BUにおける最初のコードブロックの受信時刻である。
【0087】
図14を参照すると、
図14は、本発明の別の実施例により提供される時間校正を行う具体的なフローチャートであり、
図14の例において、ステップS300は、ステップS310およびステップS320を含むが、これに限定されるものではない。
【0088】
ステップS310:第1の時刻値、第2の時刻値、第3の時刻値、および第4の時刻値に応じて、基準デバイスと校正対象デバイスとの間でデータフレームを伝送するのに必要な時間を示すための遅延値を得る。
【0089】
ステップS320:第1の時刻値、第2の時刻値、および遅延値に応じて、校正対象デバイスと基準デバイスのそれぞれのローカル時間の間の偏差を示すための偏差値を得て、偏差値に応じて時間校正を行う。
【0090】
1つの実施例において、基準デバイスから校正対象デバイスまで、校正対象デバイスから基準デバイスまでの往来経路遅延時間が同じであれば、すなわち、2つの方向の経路遅延時間、すなわち、遅延値が同じであり、且つ校正対象デバイスと基準デバイスとの間の時間オフセットを偏差値とすれば、第1の時刻値、第2の時刻値、第3の時刻値、第4の時刻値、遅延値、および偏差値の6つの数値の間は、以下の関係を満たす。
T2=T1+X+Y
T4=T3+X-Y
【0091】
ただし、T1は第1の時刻値、T2は第2の時刻値、T3は第3の時刻値、T4は第4の時刻値、Xは遅延値、Yは偏差値であり、上記式により以下が得られる。
X=((T2-T1)+(T4-T3))/2
Y=T2-T1-X
Y=T3+X-T4
【0092】
したがって、求められた偏差値は、校正対象デバイスと基準デバイスとの間の時間偏差の大きさであり、校正対象デバイスは、偏差値に従って校正され、校正後、校正対象デバイスと基準デバイスとの間で時間の同期が実現される。
【0093】
1つの実施例において、ステップS300は、第3の時刻値、第4の時刻値および遅延値に応じて偏差値を得、偏差値に応じて時間校正を行うことをさらに含む。
【0094】
図15を参照すると、
図15は、本発明の別の実施例により提供される時間校正方法のフローチャートであり、時間校正システムの基準デバイスに適用され、
図15の例において、時間校正方法は、ステップS700、ステップS800、およびステップS900を含むが、これらに限定されるものではない。
【0095】
ステップS700:複数の第1コードブロックを含む第1データフレームを生成する。
【0096】
ステップS800:校正対象デバイスが、第1のデータフレームの最初の第1のコードブロックが基準デバイスから送信されたローカル時刻を示すための第1の時刻値を取得するように、校正対象デバイスに第1のデータフレームを送信する。
【0097】
ステップS900:校正対象デバイスが、最初の第2のコードブロックが基準デバイスによって受信されたローカル時刻を示すための第4の時刻値を取得して、第1の時刻値および第4の時刻値に応じて時間校正を行うように、校正対象デバイスによって送信された、複数の第2のコードブロックを含む第2のデータフレームを取得する。
【0098】
なお、PTP同期メッセージは、第1のデータフレームの最初のFG-BUによって運び始められてもよく、第1のデータフレームの非最初のFG-BUによって運び始められてもよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0099】
なお、PTP同期メッセージが第1のデータフレームの最初のFG-BUによって運び始められるときに、最初のFG-BUのSコードブロックが基準デバイスのイーサネットポートから送信された時刻に応じて第1の時刻値が決定され、そして、最初のFG-BUのSコードブロックが同期対象デバイスによって受信された時刻に応じて第2の時刻値が決定されてもよく、このとき、第1のコードブロックは、FG-BUのすべてのコードブロックまたは最初のコードブロック、すなわちSコードブロックを示すために使用されてもよい。
【0100】
なお、PTP同期メッセージが第1のデータフレームの非最初のFG-BUによって運び始められるときに、PTP同期メッセージを運び始めるFG-BUの最初のコードブロック、すなわち、PTP同期メッセージを運ぶFG-BUのSコードブロックが基準デバイスのイーサネットポートから送信された時刻に応じて第1の時刻値が決定され、そして、PTP同期メッセージを運ぶFG-BUのSコードブロックが同期対象デバイスによって受信された時刻に応じて第2の時刻値が決定されてもよく、このとき、第1のコードブロックは、PTP同期メッセージを運ぶ最初のFG-BUのすべてのコードブロックまたは最初のコードブロック、すなわち、Sコードブロックを示すために使用されてもよい。
【0101】
なお、PTP応答メッセージは、第2のデータフレームの最初のFG-BUによって運び始められてもよく、第2のデータフレームの非最初のFG-BUによって運び始められてもよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0102】
なお、PTP応答メッセージが第2のデータフレームの最初のFG-BUによって運び始められるときに、最初のFG-BUのSコードブロックが校正対象デバイスのイーサネットポートから送信された時刻に応じて第3の時刻値が決定され、そして、最初のFG-BUのSコードブロックが同期対象デバイスによって受信された時刻に応じて第4の時刻値が決定されてもよく、このとき、第2のコードブロックは、FG-BUのすべてのコードブロックまたは最初のコードブロック、すなわちSコードブロックを示すために使用されてもよい。
【0103】
なお、PTP応答メッセージが第2のデータフレームの非最初のFG-BUによって運び始められるときに、PTP応答メッセージを運び始めるFG-BUの最初のコードブロック、すなわち、PTP応答メッセージを運ぶFG-BUのSコードブロックが校正対象デバイスのイーサネットポートから送信された時刻に応じて第3の時刻値が決定され、そして、PTP応答メッセージを運ぶFG-BUのSコードブロックが同期対象デバイスによって受信された時刻に応じて第4の時刻値が決定されてもよく、このとき、第2のコードブロックは、PTP応答メッセージを運ぶ最初のFG-BUのすべてのコードブロックまたは最初のコードブロック、すなわち、Sコードブロックを示すために使用されてもよい。
【0104】
図16を参照すると、本発明の別の実施例により提供される時間校正方法のフローチャートであり、
図16の例において、時間校正方法はステップS1000およびステップS1100を含むが、これに限定されるものではない。
【0105】
ステップS1000:時間同期メッセージを生成し、時間同期メッセージを第1のデータフレームに運ぶ。
【0106】
ステップS1100:第1の時刻値を時間同期メッセージにマッピングする。
【0107】
図17を参照すると、
図17は、本発明の別の実施例により提供される時間同期メッセージを第1のデータフレームに運ぶ具体的なフローチャートであり、
図17の例において、ステップS1000は、ステップS1010、ステップS1020、およびステップS1030を含むが、これに限定されるものではない。
【0108】
ステップS1010:時間同期メッセージを符号化して、複数の66ビットの長さのメッセージコードブロックを含むコードブロックのシーケンスを得る。
【0109】
ステップS1020:各メッセージコードブロックを2つのサブコードブロックに分割し、各サブコードブロックの長さは33ビットである。
【0110】
ステップS1030:サブコードブロックを微粒度基本ユニットに運んで、微粒度基本ユニットの通常通信チャネルフィールドが1つのサブコードブロックを運び、ここで、1つの66ビットの長さのメッセージコードブロックは2つの微粒度基本ユニットの通常通信チャネルフィールドに運ばれる。
【0111】
具体的には、FG-BUにおけるGCCフィールドは33ビットのみであり、PTP同期メッセージは64バイトよりも大きいイーサネットメッセージであり、1つのFG-BUはPTP同期メッセージを運ぶことができない。したがって、本開示は、複数のFG-BUによってPTP同期メッセージを運ぶ。
【0112】
具体的には、PTP同期メッセージは、まず64/66符号化し、66ビットの長さのコードブロックストリーム、すなわち複数の66ビットの長さのメッセージコードブロックになる。1つのFG-BUにおけるGCCフィールドは33ビットのみであり、33ビットのPTPメッセージのみを運ぶことができるので、単一のメッセージコードブロックを2つのサブコードブロックに分割することによって、単一のFG-BUのGCCフィールドが66ビットコードブロックの半分、すなわちサブコードブロックを運ぶようにし、したがって、連続する2つのFG-BUにおけるGCCフィールドが1つの完全な66ビットのコードブロックを運ぶ。連続する多数のFG-BUが組み合わせられて1つの完全なPTP同期メッセージを完成する。
【0113】
なお、PTP同期メッセージは、第1のデータフレームの最初のFG-BUによって運び始められてもよく、第1のデータフレームの非最初のFG-BUによって運び始められてもよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0114】
図18を参照すると、
図18は本発明の1つの具体例により提供される微粒度基本ユニットがPTPメッセージを運ぶ模式図であり、
図18の例において、PTPメッセージは4番目のFG-BUから運び始められ、4番目のFG-BUの最初のコードブロックの送信時刻または受信時刻をPTPメッセージの送信または受信時刻とすることができる。
【0115】
図19を参照すると、
図19は、本発明の別の具体例により提供される微粒度基本ユニットがPTPメッセージを運ぶ模式図であり、
図19の例において、PTPメッセージは4番目のFG-BUから運び始められるが、4番目のFG-BUは、X番目のFG-BUグループにあり、すなわち、複数のFG-BUからなるX番目のマルチフレームにあるので、X番目のFG-BUグループのうちの1番目のFG-BUにおける最初のコードブロックの送信時刻、受信時刻をPTPメッセージの送信時刻と受信時刻とすることができる。
【0116】
図20を参照すると、
図20は、本発明の別の実施例により提供される時間校正方法のフローチャートであり、
図20の例において、時間校正方法は、ステップS1200およびステップS1300を含むが、これに限定されるものではない。
【0117】
ステップS1200:校正対象デバイスに第1のデータフレームを送信した後に、第1の時刻値が搬送された第1の時刻情報を生成する。
【0118】
ステップS1300:校正対象デバイスに第1の時刻情報を送信する。
【0119】
なお、第1の時刻値は、第1のデータフレームのPTP同期メッセージに搬送されてもよく、第1のデータフレームのPTP同期メッセージに搬送されなくてもよく、本開示はこれに限定されるものではなく、第1の時刻値が第1のデータフレームのPTP同期メッセージに搬送されない場合、第1の時刻値は、第1の時刻情報においてさらに搬送されてもよく、第1の時刻情報は、基準デバイスによって第1のデータフレームの送信後に校正対象デバイスに個別に送信されることにより、基準デバイスの処理速度が、第1のデータフレームの最初のコードブロックを送信した後に第1の時刻値を第1のデータフレームのPTP同期メッセージにマッピングすることを支持することに足りないことを防止するので、基準デバイスに対する性能要求を低減することができ、よって安定性を向上した。
【0120】
なお、第1の時刻情報は、複数のFG-BUからなるマルチフレームであってもよく、第1の時刻値を搬送することができる他のデータ構造を採用してもよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0121】
図21を参照すると、
図21は、本発明の別の実施例により提供される時間校正方法のフローチャートであり、
図21の例において、時間校正方法は、ステップS1400およびステップS1500を含むが、これに限定されるものではない。
【0122】
ステップS1400:第2のデータフレームに応答して、第4の時刻値が搬送された第2の時刻情報を生成する。
【0123】
ステップS1500:校正対象デバイスに第2の時刻情報を送信する。
【0124】
なお、第3の時刻値は、第2のデータフレームのPTP応答メッセージに搬送されてもよく、第2のデータフレームのPTP応答メッセージに搬送されなくてもよく、本開示はこれに限定されるものではなく、第3の時刻値が第2のデータフレームのPTP応答メッセージに搬送されない場合、第3の時刻値は、校正対象デバイスのローカルに直接記憶されてもよく、第3の時刻値が第2のデータフレームのPTP応答メッセージに搬送される場合、基準デバイスが校正対象デバイスに送信する第2の時刻情報には、第3の時刻値および第4の時刻値が同時に搬送されている。
【0125】
なお、第2の時刻情報は、複数のFG-BUからなるマルチフレームであってもよく、第4の時刻値を搬送することができる他のデータ構造を採用してもよく、本発明はこれに限定されるものではない。
【0126】
また、
図22を参照すると、
図22は、本発明の1つの実施例により提供されるメモリ220と、プロセッサ210と、メモリ220に格納されてプロセッサ210で実行可能なコンピュータプログラムを含む時間校正デバイス200の模式図である。
【0127】
プロセッサ210およびメモリ220は、バスまたは他の方式によって接続してもよい。
【0128】
メモリ220は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として、非一時的なソフトウェアプログラムおよび非一時的なコンピュータ実行可能プログラムを格納するために使用され得る。また、メモリ220は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、例えば少なくとも1つのディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の非一時的な固体メモリデバイスのような非一時的なメモリをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、メモリ220は、オプションとして、プロセッサ210に対して遠隔に設けられる遠隔メモリを含み、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介して当該プロセッサ210に接続されてもよい。上記ネットワークの例には、インターネット、イントラネット、ローカル地域ネットワーク、移動体通信ネットワーク、およびそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0129】
上記実施例の時間校正方法を実現するために必要な非一時的なソフトウェアプログラムおよび命令は、メモリ220に格納され、プロセッサ210によって実行されると、上記実施例における時間校正方法が実行される。
【0130】
また、本発明の1つの実施例は、1つのプロセッサまたはコントローラによって実行されるコンピュータ実行可能命令を格納しているコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、例えば、上記装置実施例またはデバイス実施例における1つのプロセッサによって実行され、よって、上記プロセッサに上記実施例における時間校正方法を実行させることができる。
【0131】
当業者であれば、上記で開示された方法におけるステップ、システムの全部または一部は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、およびそれらの適切な組み合わせとして実装され得ることが理解されるであろう。いくつかの物理的構成要素またはすべての物理的構成要素は、例えばCPU、デジタル信号プロセッサ、またはマイクロプロセッサのようなプロセッサによって実行されるソフトウェアとして実装されてもよく、または、ハードウェアとして実装されてもよく、または、例えば専用集積回路のような集積回路として実装されてもよい。そのようなソフトウェアは、コンピュータ読み取り可能な媒体上に分布されてもよく、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体(または非一時的な媒体)および通信媒体(または一時的な媒体)を含んでもよい。当業者に周知のように、コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(例えばコンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータ)を記憶するための任意の方法または技術において実施される揮発性および不揮発性、リムーバブルおよびノンリムーバブル媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多機能ディスク(DVD)またはその他の光ディスク記憶装置、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶装置、あるいは、所望の情報を記憶するとともに、コンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体を含むが、これらに限定されるものではない。さらに、当業者に周知のように、通信媒体は、一般的に、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または例えばキャリアまたは他の伝送メカニズムのような変調データ信号における他のデータを含み、任意の情報伝達媒体を含んでもよい。
【0132】
以上、本発明のより好ましい実施について具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、当業者は本発明の精神に逸脱することなく様々な均等な変形又は置換を行ってもよく、これら均等な変形又は置換はいずれも本発明の特許請求の範囲に限定される範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0133】
100 基準デバイス、110 校正対象デバイス、200 時間校正デバイス、210 プロセッサ、220 メモリ
【国際調査報告】