(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】分散ユニット、中央ユニット、第1のコアネットワークノード、第2のコアネットワークノード、及びこれらにおける方法
(51)【国際特許分類】
H04W 76/12 20180101AFI20241126BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20241126BHJP
H04W 4/06 20090101ALI20241126BHJP
H04W 92/14 20090101ALI20241126BHJP
【FI】
H04W76/12
H04W92/20
H04W4/06
H04W92/14
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535305
(86)(22)【出願日】2022-12-06
(85)【翻訳文提出日】2024-06-12
(86)【国際出願番号】 JP2022044999
(87)【国際公開番号】W WO2023120174
(87)【国際公開日】2023-06-29
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】チェン ヂゥー
(72)【発明者】
【氏名】チェン ユーファー
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067DD23
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
(57)【要約】
本発明は、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供する方法及び装置に関する。基地局によって実行される方法は、MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージをネットワークノードへ送信することと、ここでメッセージは、トンネルが共有トンネルであることを示し、メッセージを送信すると、共有トンネルを介して、UEへ送信するためにMBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信することとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するために基地局によって実行される方法であって、前記方法が、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージをネットワークノードへ送信することと、ここで、前記メッセージは、前記トンネルが共有トンネルであることを示し、
前記メッセージを送信すると、前記共有トンネルを介して、UEへ送信するために前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記メッセージが、前記MBSセッションの第2の情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記メッセージが、基地局対コアネットワークプロトコルメッセージ又は基地局分散ユニット対中央ユニットプロトコルメッセージを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記メッセージが、前記UEのための関連UEコンテキストのセットアップを要求するメッセージに対する応答、又はUEコンテキスト変更を要求するメッセージに対する応答を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の情報を含む要求を前記ネットワークノードから受信することをさらに含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するために基地局によって実行される方法であって、前記方法が、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求をネットワークノードから受信することと、ここで、前記要求は、前記MBSセッションの第2の情報と、前記トンネルを識別する第1の情報とを含み、
メッセージを受信すると、前記共有トンネルを介して、UEへ送信するために前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信することと
を含む、方法。
【請求項7】
前記要求が、非UE関連シグナリングである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するためにネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法が、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージを基地局から受信することと、ここで、前記メッセージは、前記トンネルが共有トンネルであることを示し、
前記メッセージを受信すると、前記共有トンネルを介して、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットをユーザ機器(User equipment, UE)へ送信することと
を含む、方法。
【請求項9】
前記ネットワークノードが、前記基地局の中央ユニット及びモビリティ管理のためのコアネットワークノードのうちの少なくとも一方を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法が、
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するためにMBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求を基地局へ送信することを含み、前記要求は、前記MBSセッションの第2の情報と、前記トンネルを識別する第1の情報とを含み、
ここで、前記共有トンネルが、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを送信するために前記基地局によって使用されるように適合される、
方法。
【請求項11】
前記第1の情報が、前記基地局あるいは前記基地局の分散ユニットのトランスポート層情報及びトランスポートネットワーク層(Transport Network Layer, TNL)アドレスを含む、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の情報が、「UPトランスポート層情報」情報要素に含まれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記共有トンネルが、
前記基地局の中央ユニットと分散ユニットとの間のユーザプレーントンネル、及び
コアネットワークノードと前記基地局との間のユーザプレーントンネル
のうちの少なくとも一方を備える、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションを管理するために第1のコアネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法が、
前記少なくとも1つのMBSセッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するために第2のコアネットワークノードにセッション管理メッセージを送信することを含み、前記メッセージは、
前記第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、
前記第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び
前記第2のコアネットワークノードにおいて削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報
のうちの少なくとも1つを含む、
方法。
【請求項15】
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するために第2のコアネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法が、
前記第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、
前記第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び
前記第2のコアネットワークノードにおいて削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報
のうちの少なくとも1つを含むセッション管理メッセージを第1のコアネットワークノードから受信することを含む、方法。
【請求項16】
追加される1つもしくは複数のMBSセッションを識別する情報及び/又は変更される1つもしくは複数のMBSセッションを識別する情報が、追加/変更されるMBSセッションごとに、
MBSコンテキスト、
関連サービス品質(Quality of Service, QoS)フローを識別する情報、
MBSセッション識別子、
一時的モバイルグループ識別(Temporary Mobile Group Identity,TMGI)、
UE識別子(UE Identifier, UE ID)、
アップリンク(Uplink, UL)NG-Uユーザプレーンのトランスポートネットワーク層(Transport Network Layer, TNL)情報、及び
TNL情報ごとのダウンリンク(Downlink, DL)QoSフロー
のうちの少なくとも1つを含む、請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するための基地局であって、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージをネットワークノードへ送信する手段であって、前記メッセージが、前記トンネルが共有トンネルであることを示す、手段と、
前記メッセージを送信すると、前記共有トンネルを介して、UEへ送信するために前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信する手段と
を備える、基地局。
【請求項18】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するための基地局であって、前記基地局の装置が、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求をネットワークノードから受信する手段であって、前記要求が、前記MBSセッションの第2の情報と、前記トンネルを識別する第1の情報とを含む、手段と、
メッセージを受信すると、前記共有トンネルを介して、UEへ送信するために前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信する手段と
を備える、基地局。
【請求項19】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するためのネットワークノードであって、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージを基地局から受信する手段であって、前記メッセージが、前記トンネルが共有トンネルであることを示す、手段と、
前記メッセージを受信すると、前記共有トンネルを介して、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットをユーザ機器(UE)へ送信する手段と
を備える、ネットワークノード。
【請求項20】
ネットワークノードであって、
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するためにMBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求を基地局へ送信する手段であって、前記要求が、前記MBSセッションの第2の情報と、前記トンネルを識別する第1の情報とを含む、手段を備え、
前記共有トンネルが、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを送信するために前記基地局によって使用されるように適合される、
ネットワークノード。
【請求項21】
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションを管理するための第1のコアネットワークノードであって、前記第1のコアネットワークノードが、
前記少なくとも1つのMBSセッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するために第2のコアネットワークノードにセッション管理メッセージを送信する手段であって、前記メッセージが、
前記第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、
前記第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び
前記第2のコアネットワークノードにおいて削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報
のうちの少なくとも1つを含む、手段
を備える、第1のコアネットワークノード。
【請求項22】
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するための第2のコアネットワークノードであって、前記第2のコアネットワークノードが、
前記第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、
前記第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び
前記第2のコアネットワークノードにおいて削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報
のうちの少なくとも1つを含むセッション管理メッセージを第1のコアネットワークノードから受信する手段
を備える、第2のコアネットワークノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)規格又はその等価物もしくは派生物に従って動作する無線通信システム及びそのデバイスに関する。本開示は、いわゆる「5G」(又は「次世代」)システムにおけるマルチメディアブロードキャストセッション管理に関する改良に、排他的ではないが特定の関連性を有する。
【背景技術】
【0002】
3GPP規格の最新の発展形態は、「5G」又は「新無線」(NR)と呼ばれる。これらの用語は、様々なアプリケーション及びサービスをサポートする進化中の通信技術を指す。5Gネットワークの様々な詳細は、例えば、https://www.ngmn.org/5g-white-paper.htmlから入手可能な次世代モバイルネットワーク(Next Generation Mobile Networks:NGMN)アライアンスによる「NGMN 5G White Paper」V1.0に記載されている。3GPPは、いわゆる3GPP次世代(NextGen)無線アクセスネットワーク(RAN)、及び3GPP NextGenコア(NGC)ネットワークによって、5Gをサポートすることを意図している。
【0003】
3GPP規格の下では、基地局(例えば、4Gでは「eNB」、又は5Gでは「gNB」)は、通信デバイス(ユーザ機器(user equipment)又は「UE」)がコアネットワークに接続し、他の通信デバイス又はリモートサーバと通信するためのノードである。簡略化のために、本出願は、任意のこのような基地局を指すために基地局という用語を使用する。
【0004】
5Gアーキテクチャでは、gNB内部構造は、F1インタフェースによって接続された、中央ユニット(Central Unit:CU)及び分散ユニット(Distributed Unit:DU)として知られる2つの部分に分割されてもよい。この「分割」アーキテクチャでは、一般的に「上位の」CU層(例えば、必然的又は排他的ではないが)、PDCP)と、一般的に「下位の」DU層(例えば、必然的又は排他的ではないが、RLC/MAC/PHY)とを別々に実装してもよい。したがって、例えば、gNBの各々において、いくつかのgNBの上位層のCU機能を、(例えば、単一の処理ユニットによって、又はクラウドベースもしくは仮想化システムにおいて)中央に実装してもよい一方で、下位層のDU機能をローカルに保持してもよい。
【0005】
簡略化のために、本出願は、1つ又は複数の基地局を介してコアネットワークに接続することができる任意の通信デバイスを指すために、モバイルデバイス、ユーザデバイス又はUEという用語を使用する。
【0006】
通信デバイスは、例えば、携帯電話、スマートフォン、ユーザ機器、携帯情報端末、ラップトップ/タブレットコンピュータ、ウェブブラウザ、電子書籍リーダ及び/又はこれらと同類のものなどのモバイル通信デバイスであってもよい。このようなモバイル(又は一般的に固定式)デバイスは、通常、ユーザによって操作される。しかし、3GPP規格はまた、様々な計測機器、遠隔測定機器、監視システム、追跡及び探知装置、車載安全システム、車両保守システム、路面センサ、デジタル掲示板、販売時点情報管理(POS)、遠隔制御システム、及びこれらと同類のものを通常含む、いわゆる「モノのインターネット」(IoT)デバイス(例えば、狭帯域IoT(NB-IoT)デバイス)をネットワークに接続することを可能にする。事実上、モノのインターネットは、適切な電子機器、ソフトウェア、センサ、ネットワーク接続及び/又はこれらと同類のものなどを備えたデバイス(又は「モノ」)のネットワークであり、これらのデバイスが互いに、及び他の通信デバイスとデータを収集し、かつ交換することを可能にする。IoTデバイスは、マシン型通信(MTC)通信デバイス又はマシンツーマシン(M2M)通信デバイスと呼ばれることもあることが理解されよう。
【0007】
簡略化のために、本出願は、明細書においてモバイルデバイスを参照することが多いが、記載した技術は、そのような通信デバイスがメモリに記憶された人間の入力又はソフトウェア命令によって制御されるかどうかにかかわらず、データを送信/受信するために通信ネットワークに接続することができる任意の(モバイル及び/又は一般に固定式)通信デバイス上で実装することができることが理解されよう。
【0008】
既存の5Gフレームワーク上で開発されている最近の機能の1つは、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services:MBS)と呼ばれる。この機能は、信頼性が高く、低レイテンシで、リソース効率がよく、広範囲のマルチキャスト及びブロードキャストサービスの大規模な展開のために、5G新無線及び5Gコアネットワークの機能を強化することを目的としている。3GPPは現在、モバイルブロードバンドネットワークを介したメディア配信のためのMBSの詳細を指定している。MBS(又は5Gの「NR MBS」)は、いわゆる低電力低タワー(Low Power Low Tower:LPLT)インフラストラクチャなどのセルラインフラストラクチャを再利用することを目的としている。主な使用事例の1つは、スマートフォン、タブレット、車両及び他のモバイル(又は固定)デバイスへのリニア/ライブメディアコンテンツの配信である。MBSは、既存の(又は既に指定された)3GPPインフラストラクチャを使用するように設計されているが、同じインフラストラクチャを使用するユニキャスト通信よりも効率的なマルチキャスト/ブロードキャストトラフィックの配信を提供することができる。MBSのアーキテクチャ強化の詳細は、3GPP技術仕様書(TS)23.247 V 17.0.0に記載されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0009】
レガシーユーザプレーントンネルの確立では、トンネルエンドポイント間(例えば、F1ユーザプレーンの場合の分散ユニットと対応する中央ユニットとの間、又は基地局と対応するユーザプレーン機能との間)でUEコンテキストセットアップ要求/応答メッセージを送信することによって、UEのためにトンネルを作成してもよい。これらのメッセージは、トンネルを特定のUEに一意に関連付けるUE固有情報(例えば、UE F1AP ID/NGAP ID)を含む。
【0010】
一方、MBSは、マルチキャスト/ブロードキャストトラフィックのより効率的な配信から利益を得るために、ユーザプレーンデータ(例えば、F1/NGユーザプレーン)を特定のサービスに参加した複数のUEに配信するための共有トンネルを使用する。したがって、MBSのセッションアクティブ化中に、共有トンネルが確立されるか、又は所与のMBSに対して既に確立された共有トンネルがある場合、トンネルはMBSセッションのために共有される。UEがMBSサービスに参加すると、適切な共有トンネルを介して(マルチキャストを使用して)送信されるユーザプレーン上のそのサービスに対してMBSセッションが確立される。より具体的には、MBSサービスのトラフィックは、そのMBSサービスの共有ユーザプレーントンネルを介して、サービング基地局又はその分散ユニットを介して、マルチキャストを使用して送信される。UEごとに専用のユーザプレーントンネルを使用するユニキャストとは全く異なることに留意されたい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明者らは、既存のトンネル確立手順が、MBSによって使用されるマルチキャスト送信と互換性がないUE固有の情報を必要とすることを認識した。したがって、ユニキャスト及びマルチキャスト使用のための共通のトンネル確立手順を導入するか、又はレガシーUEコンテキストセットアップ手順を変更して、それぞれのエンドポイント間の共有ユーザプレーントンネルのセットアップをサポートする必要がある。
【0012】
本発明者らはまた、共有ユーザプレーントンネルに対して(例えば、N4インタフェースを介した)セッション変更を必要とする可能性があるMBSトラフィックを受信するUEのハンドオーバ中に同様の問題が発生する可能性があることを認識した。例えば、UEがそのセルにハンドオーバされているときに、新しいセル内の共有ユーザプレーントンネルを追加/変更することが必要となる場合がある。同様に、ハンドオーバのために共有ユーザプレーントンネルがどのUEによっても使用されない場合(又は全てのUEが対応するMBSセッションを離れた場合)、サービングユーザプレーン機能(User Plane Function:UPF)においてそのトンネルに関連するMBSセッションを削除することが有利な場合がある。しかし、現在のセッション/トンネル管理手順は、このようなMBS関連の手順には適していない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
したがって、本発明は、上述の問題(の少なくとも一部)に対処するか又は少なくとも緩和する方法及び関連装置を提供しようとするものである。
【0014】
一態様では、本発明は、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)を提供するために基地局によって実行される方法を提供し、本方法は、MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージをネットワークノードへ送信することと、ここでメッセージは、トンネルが共有トンネルであることを示し、メッセージを送信すると、共有トンネルを介して、UEへ送信するためにMBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信することとを含む。
【0015】
一態様では、本発明は、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)を提供するために基地局によって実行される方法を提供し、本方法は、MBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求をネットワークノードから受信することと、ここで要求は、MBSセッションの第2の情報と、トンネルを識別する第1の情報を含み、メッセージを受信すると、共有トンネルを介して、UEへ送信するためにMBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信することとを含む。
【0016】
一態様では、本発明は、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)を提供するためにネットワークノードによって実行される方法を提供し、本方法は、MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージを基地局から受信することと、ここでメッセージは、トンネルが共有トンネルであることを示し、メッセージを受信すると、共有トンネルを介して、MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットをユーザ機器(UE)へ送信することとを含む。
【0017】
一態様では、本発明はネットワークノードによって実行される方法を提供し、本方法は、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)を提供するためにMBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求を基地局へ送信することを含み、要求は、MBSセッションの第2の情報と、トンネルを識別する第1の情報とを含み、共有トンネルは、MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを送信するために基地局によって使用されるように適合される。
【0018】
一態様では、本発明は、共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)セッションを管理するために第1のコアネットワークノードによって実行される方法を提供し、本方法は、少なくとも1つのMBSセッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するために第2のコアネットワークノードにセッション管理メッセージを送信することを含み、ここでメッセージは、第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び第2のコアネットワークノードにおいて削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
一態様では、本発明は、共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)セッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するために第2のコアネットワークノードによって実行される方法を提供し、本方法は、第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び第2のコアネットワークノードにおいて除去される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報のうちの少なくとも1つを含むセッション管理メッセージを第1のコアネットワークノードから受信することを含む。
【0020】
一態様では、本発明は、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)を提供するための基地局を提供し、この基地局は、MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージをネットワークノードへ送信する手段であって、メッセージが、トンネルが共有トンネルであることを示す、手段と、メッセージを送信すると、共有トンネルを介して、UEへ送信するためにMBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信する手段とを備える。
【0021】
一態様では、本発明は、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)を提供するための基地局を提供し、基地局装置は、MBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求をネットワークノードから受信する手段であって、要求が、MBSセッションの第2の情報と、トンネルを識別する第1の情報とを含む、手段と、メッセージを受信すると、共有トンネルを介して、UEへ送信するためにMBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信する手段とを備える。
【0022】
一態様では、本発明は、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)を提供するためのネットワークノードを提供し、このネットワークノードは、MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージを基地局から受信する手段であって、メッセージが、トンネルが共有トンネルであることを示す、手段と、メッセージを受信すると、共有トンネルを介して、MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットをユーザ機器(UE)へ送信する手段とを備える。
【0023】
一態様では、本発明はネットワークノードを提供し、このネットワークノードは、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)を提供するためにMBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求を基地局へ送信する手段であって、要求が、MBSセッションの第2の情報と、トンネルを識別する第1の情報とを含む、手段を備え、共有トンネルは、MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを送信するために基地局によって使用されるように適合される。
【0024】
一態様では、本発明は、共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)セッションを管理するための第1のコアネットワークノードを提供し、この第1のコアネットワークノードは、少なくとも1つのMBSセッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するために第2のコアネットワークノードにセッション管理メッセージを送信する手段であって、メッセージが、第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び第2のコアネットワークノードにおいて除去される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報のうちの少なくとも1つを含む、手段を備える。
【0025】
一態様では、本発明は、共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)セッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するための第2のコアネットワークノードを提供し、この第2のコアネットワークノードは、第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び第2のコアネットワークノードにおいて除去される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報のうちの少なくとも1つを含むセッション管理メッセージを第1のコアネットワークノードから受信する手段を備える。
【発明の効果】
【0026】
本発明の態様は、対応するシステム、装置、及び命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体などのコンピュータプログラム製品に拡張され、プログラム可能なプロセッサをプログラムして、上記に記載したかあるいは特許請求の範囲に列挙した態様及び可能性に記載した方法を実行し、及び/又は特許請求の範囲のいずれかに列挙した装置を提供するように適切に適合されたコンピュータをプログラムするように、動作可能である。
【0027】
本明細書(用語は特許請求の範囲を含む)に開示した、及び/又は図面に示した各特徴は、任意の他の開示した及び/又は図示した特徴とは独立して(又は組み合わせて)、本発明に組み込まれてもよい。特に、限定しないが、特定の独立請求項から従属する請求項のいずれかの特徴は、任意の組合せ又は個別にその独立請求項に導入されてもよい。
【0028】
ここで、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の実施形態を適用しうるモバイル(セルラ又は無線)電気通信システムの概略図である。
【
図2】本発明の実施形態を適用しうるモバイル(セルラ又は無線)電気通信システムの概略図である。
【
図3】
図1に示すシステムの一部を形成するモバイルデバイスの概略ブロック図である。
【
図4】
図1に示すシステムの一部を形成するアクセスネットワークノード(例えば、基地局)の概略ブロック図である。
【
図5】
図1に示すシステムの一部を形成するアクセスネットワークノード(例えば、基地局)の概略ブロック図である。
【
図6】
図1に示すシステムの一部を形成するコアネットワークノードの概略ブロック図である。
【
図7】本発明のいくつかの実施の形態を示す概略シグナリング(タイミング)図である。
【
図8】本発明のいくつかの実施の形態を示す概略シグナリング(タイミング)図である。
【
図9】本発明のいくつかの実施の形態を示す概略シグナリング(タイミング)図である。
【
図10】本発明のいくつかの実施の形態を示す概略シグナリング(タイミング)図である。
【
図11】本発明のいくつかの実施の形態を示す概略シグナリング(タイミング)図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
<概要>
【0031】
図1及び
図2は、本開示の実施形態を適用しうるモバイル(セルラ又は無線)電気通信システム1の概略図である。
【0032】
このシステム1では、モバイルデバイス3(UE)のユーザは、適切な3GPP無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)、例えば、発展型ユニバーサル地上無線アクセス(Evolved Universal Terrestrial Radio Access:E-UTRA)、及び/又は5G RATを使用して、基地局5(及び他のアクセスネットワークノード)及びコアネットワーク7を介して、互いに及び他のユーザと通信してもよい。多くの基地局5が(無線)アクセスネットワーク((Radio) Access Network)又は(R)ANを形成することが理解されよう。当業者には理解されるように、例示目的のために1つのモバイルデバイス3、及び3つの基地局5A~5Cを
図1に示しているが、システムは、実装されると、他の基地局/(R)ANノード、及びモバイルデバイス(UE)を一般的に含む。
【0033】
各基地局5は、(直接に、又はホーム基地局、リレー、リモート無線ヘッド、分散ユニット及び/又はこれらと同類のものなどの他のノードを介して)1つ又は複数の関連セルを制御する。次世代/5Gプロトコルをサポートする基地局5は、「gNB」と称されてもよい。いくつかの基地局5は、4G及び5Gの両方のプロトコル、及び/又は任意の他の3GPP又は非3GPPの通信プロトコルをサポートするように構成されてもよいことが理解されよう。
【0034】
gNB5(本明細書では「分散」gNBと呼ばれる)の機能は、1つ又は複数の分散ユニット(DU)と中央ユニット(CU)との間で分割されてもよく、CUは、典型的には、より高いレベルの機能及び次世代コアとの通信を実行し、DUは、近隣の(すなわち、gNBによって動作されるセルにおいて)UEとのエアインタフェースを介してより低いレベルの機能及び通信を実行することが理解されよう。分散gNBは、以下の機能ユニットを含む。
【0035】
gNB中央ユニット(gNB-CU):1つ又は複数のgNB-DUの動作を制御する、gNBの無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)層、サービスデータ適応プロトコル(Service Data Adaptation Protocol:SDAP)層及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol:PDCP)層(又は、en-gNBのRRC層及びPDCP層)をホストする論理ノード。gNB-CUは、gNB-DUに接続されたF1インタフェースを終端させる。
【0036】
gNB分散ユニット(gNB-DU)5D:gNB又はen-gNBの無線リンク制御(Radio Link Control:RLC)、媒体アクセス制御(Media Access Control:MAC)、及び物理(Physical:PHY)層をホストする論理ノードであり、その動作はgNB-CUによって部分的に制御される。1つのgNB-DUは、1つ又は複数のセルをサポートする。1つのセルは、1つのgNB-DUのみによってサポートされる。gNB-DUは、gNB-CUに接続されたF1インタフェースを終端させる。
【0037】
gNB-CU-制御プレーン(gNB-CU-CP)5C:en-gNB又はgNBのためのgNB-CUのRRC及びPDCPプロトコルの制御プレーン部分をホストする論理ノード。gNB-CU-CPは、gNB-CU-UPに接続されたE1インタフェース及びgNB-DUに接続されたF1-Cインタフェースを終端させる。
【0038】
gNB-CU-ユーザプレーン(gNB-CU-UP)5U:en-gNBのためのgNB-CUのPDCPプロトコルのユーザプレーン部分と、gNBのためのgNB-CUのPDCPプロトコル及びSDAPプロトコルのユーザプレーン部分とをホストする論理ノード。gNB-CU-UPは、gNB-CU-CPに接続されたE1インタフェース及びgNB-DUに接続されたF1-Uインタフェースを終端させる。
【0039】
モバイルデバイス3及びそのサービング基地局5は、適切なエアインタフェース(例えば、いわゆる「NR」エアインタフェース、「Uu」インタフェース、及び/又はこれらと同類のもの)を介して接続される。隣接する基地局5は、適切な基地局間インタフェース(例えば、いわゆる「Xn」インタフェース、「X2」インタフェース及び/又はこれらと同類のもの)を介して互いに接続される。基地局5はまた、適切なインタフェース(例えば、(ユーザプレーンのための)いわゆる「NG-U」インタフェース、(制御プレーンのための)いわゆる「NG-C」インタフェース、及び/又はこれらと同類のもの)を介してコアネットワークノードに接続される。
【0040】
コアネットワーク7(例えば、LTEの場合のEPC、NR/5Gの場合のNGC)は、電気通信システム1における通信をサポートするための、及び、(とりわけ)加入者管理、モビリティ管理、課金、セキュリティ、通話/セッション管理のための、論理ノード(又は「機能」)を一般的に含む。例えば、「次世代」/5Gシステムのコアネットワーク7は、1つ又は複数の制御プレーン機能(Control Plane Function:CPF)、及び1つ又は複数のユーザプレーン機能(User Plane Function:UPF)など、ユーザプレーンエンティティ及び制御プレーンエンティティを含む。5Gのいわゆるアクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Function:AMF)、又は4Gのモビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME)は、モバイルデバイス3の接続及びモビリティ管理タスクを処理することを担当する。いわゆるセッション管理機能(Session Management Function:SMF)は、セッションの確立、変更及び解放などのモバイルデバイス3のための通信セッションを処理することを担当する。
図1に示す例では、コアネットワーク7は、1つ又は複数のAMF9と、1つ又は複数のUPF10と、1つ又は複数のSMF11とを含む。ノード又は機能は、異なるシステムにおいて異なる名称を有してもよいことが理解されよう。
【0041】
コアネットワーク7のさらなる詳細は、それぞれのネットワークノード間のインタフェースも示す
図2に示されている。図から分かるように、コアネットワーク7は、典型的には、とりわけ、認証サーバ機能(Authentication Server Function:AUSF)、統合データ管理(Unified Data Management:UDM)エンティティ、ポリシー制御機能(Policy Control Function:PCF)、アプリケーション機能(Application Function:AF)を含んでもよい。コアネットワーク7は、インターネット又は同様のインターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)ベースのネットワークなどのデータネットワーク(Data Network:DN)に(UPF10を介して)接続される。コアネットワーク7はまた、運用管理(Operations and Management:OAM)機能(図示せず)に接続されてもよい。
【0042】
このシステム1では、マルチキャスト及びブロードキャストサービス(MBS)機能が、UE3のサービング基地局5ならびにUPF10及びSMF11などの関連コアネットワークノードを介してUE3に提供される。UPF10は、MBS固有のUPFであってもよく、その場合、MB-UPF10M(例えば、MBS機能の提供専用)と呼ばれてもよい。同様に、SMF11は、MBS固有のSMFであってもよく、その場合、MB-SMF11Mと呼ばれてもよい。しかし、任意の適切なUPF10/SMF11をMBSに使用してもよいことが理解されよう。
【0043】
MBSトラフィックは、必要に応じて、共有ユーザプレーントンネルを介して分散される。具体的には、所与のサービスのMBSユーザプレーンデータ(例えばF1-U/NG-Uデータ)は、マルチキャスト送信を使用して、関連共有トンネルを介して、その特定のサービスに参加したUEに配信される。
【0044】
第1のUEがMBSサービスに参加すると、コアネットワーク7とUEのサービング基地局5との間のユーザプレーン上で、(該当する場合、ユーザプレーンを処理する分散gNBのユニット間で、)そのサービスのためにMBSセッションが確立される。そのMBSサービスに関心のある任意のUE(少なくとも1つのUE)について、共有ユーザプレーントンネルを使用して、所与のサービング基地局又はその分散ユニットを介して、マルチキャストを介して、MBSトラフィックを送信することができる。
【0045】
UE3間のユーザプレーントンネルの共有を実現するために、このネットワークのノード(例えば、基地局5及びAMF 9)は、適切なインジケータを使用してトンネルがいつ共有トンネルであるかを示すように構成される。例えば、このインジケータは、トンネルがUE3に関連付けられている場合に使用されてもよい(例えば、トンネルは、UE3が参加したMBSのためにセットアップされるか又は変更される)。共有トンネルのトランスポートネットワーク層(Transport Network Layer:TNL)アドレスは、UE3がMBSサービスに参加する際のF1-U/NG-Uセッション管理シグナリングにおけるトランスポート層情報として使用される。
【0046】
具体的には、MBSセッションがUE3に要求されると、そのMBSセッションのNG-Uトランスポートベアラのエンドポイントとして使用される基地局5(及び/又はF1トランスポートベアラのgNB-DUエンドポイント)は、MBSトラフィック(ダウンリンクプロトコルデータユニット)の配信のためのUE3のユーザプレーンTNLアドレスとして使用される。トンネルエンドポイントとの間で交換されるシグナリングメッセージは、(単一のUEのみによって使用されるトンネルとは対照的に)トンネルが共有トンネルであるというインジケータ(フィールド又はフラグ)を含む。効果的には、この任意選択は、(セッションのTNLアドレスを構成するときに)応答に適切な共有トンネルインジケータを含めることによって、共有F1-U/NG-Uトンネルをセットアップするために既存の(レガシー)UEコンテキストセットアップ(変更)要求及び応答メッセージを再使用する。
【0047】
MBSセッションに関心のある第1のUE3からの要求を受信すると、関連F1-U/NG-Uトンネルが共有トンネルとして構成されるように、AMF9は、基地局5(の中央ユニット)にUEコンテキストをセットアップ(又は変更)するように要求する。共有トンネルインジケータが存在する場合、基地局5(DU)は、トンネルが後続のUEによって共有され得る共有トンネルであることを認識し、基地局5(又はDU)はまた、共有トンネルがAMF9(又はCU)への応答において使用されることを示す。
【0048】
代替的には明示的なインジケータの代わりに、又はそれに加えて、適切な(非UE関連の)F1AP/NGAPメッセージを使用して、MBS用の共有トンネルをセットアップしてもよい。例えば、基地局5の中央ユニットは、UE3のための共有トンネルをセットアップするために、適切なF1APシグナリングメッセージ(例えば、「共有F1-U GTPトンネルセットアップ要求」メッセージ及び/又はこれらと同類のもの)を分散ユニットに送信するように構成されてもよい。同様に、AMF9は、UE3のための共有トンネルをセットアップするために、適切なNGAPシグナリングメッセージ(例えば、「共有NG-U GTPトンネルセットアップ要求」メッセージ及び/又はこれらと同類のもの)をサービング基地局5に送信するように構成されてもよい。この場合、メッセージ自体が共有トンネルインジケータとして機能する(ただし、必要に応じて明示的なインジケータ/フラグがメッセージに含まれてもよい)。
【0049】
いずれの場合でも、MBSセッションを構成するために使用されるメッセージは、トンネルを特定のUE3に一意に関連付けるUE固有情報(例えば、UE F1AP ID/NGAP ID)を含まないことが理解されよう(ただし、このようなUE固有情報、例えばUE IDは、他の目的のために含まれてもよい)。このような情報が含まれていても、共有トンネルインジケータは、UE3間でトンネルを共有することができることを基地局5に通知する。
【0050】
共有トンネルを介してMBSを受信するUE3のハンドオーバをサポートするために、SMF11とUPF10との間で(N4インタフェースを介して)交換されるセッション管理メッセージは、関連するMBSセッションパラメータを含むように適合される。例えば、UE3のためのハンドオーバ関連シグナリングを実行するとき、SMF11は、(関連N4セッションIDと共に)以下のパラメータのうちの1つ又は複数をUPF10に提供してもよい。
【0051】
MBSコンテキスト、サービス品質(Quality of Service:QoS)フロー、MBSセッションID、一時的モバイルグループ識別(Temporary Mobile Group Identity:TMGI)、UE識別子(UE Identifier:UE ID)、UL NG-U UP TNL情報、TNL情報ごとのDL QoSフローのうちの1つ又は複数を(MBSセッションごとに)含んでもよい、リストを追加/変更するためのMBSセッション(進行中のMBSセッションがターゲット基地局にない場合、SMF11は任意の新しく追加されたMBSセッションを含む)、及び
削除されるMBSセッションごとにMBSセッションIDを含む、リストを削除する(UEモビリティシナリオに限定されず、最後のUE3がそのMBSセッションを離れた場合に特定のMBSセッションを削除する)ためのMBSセッション。
【0052】
有利なことに、上記のパラメータの少なくともいくつかを使用して、UPF10は、ハンドオーバ後であっても正しい共有トンネルを使用して、どのUE3がどのMBSセッションを使用するかを追跡し、UE3のMBSセッションを維持することができる。この手法は、NG-RANノード(基地局5)をサポートするMBSから(3GPP TS 23.247の7.2.3.2節で現在指定されている)別のNG-RANノードへのXnベースのハンドオーバの場合に特に有用であってもよい。
【0053】
<ユーザ機器(UE)>
図3は、
図1に示すモバイルデバイス(UE)3の主要な構成要素を示すブロック図である。図示のように、UE3は、1つ又は複数のアンテナ33を介して接続されたノードに信号を送信し、そこから信号を受信するように動作可能なトランシーバ回路31を含む。
図3には必ずしも示していないが、UE3は、当然ながら、従来のモバイルデバイス(ユーザインタフェース35など)の全ての通常の機能を有し、これは、必要に応じて、ハードウェア、ソフトウェア及びファームウェアのいずれか1つ又は任意の組合せによって提供されてもよい。制御部37は、メモリ39に記憶されたソフトウェアに従ってUE3の動作を制御する。ソフトウェアは、メモリ39に予めインストールされてもよく、及び/又は、例えば、電気通信ネットワーク1を介して、もしくはリムーバブルデータストレージデバイス(removable data storage device:RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム41と、通信制御モジュール43と、MBSモジュール45とを含む。
【0054】
通信制御モジュール43は、UE3と、(R)ANノード5及びコアネットワークノードを含む他のノードとの間のシグナリングメッセージ及びアップリンク/ダウンリンクデータパケットを処理する(生成する/送信する/受信する)ことを担当する。シグナリングは、((R)ANノード5を往復する)RRCシグナリング及び/又は(コアネットワーク7を往復する)NG-C/NG-Uシグナリングを含んでもよい。
【0055】
MBSモジュール45は、マルチメディアブロードキャストサービスに関するシグナリングを処理することを担当する。
【0056】
<アクセスネットワークノード(基地局)>
図4は、
図1に示す基地局5の主要な構成要素(又は同様のアクセスネットワークノード)を示すブロック図である。図示のように、基地局5は、1つ又は複数のアンテナ53を介してユーザ機器(モバイルデバイス3など)に信号を送信し、ユーザ機器から信号を受信するためのトランシーバ回路51と、コアネットワーク7及び隣接する基地局に信号を送信し、コアネットワーク7及び隣接する基地局から信号を受信するためのネットワークインタフェース55とを有する。基地局5は、メモリ59に記憶されたソフトウェアに従って基地局5の動作を制御する制御部57を有する。ソフトウェアは、メモリ59に予めインストールされてもよく、及び/又は、例えば、電気通信ネットワーク1を介して、又はリムーバブルデータストレージデバイス(RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム61と、少なくとも通信制御モジュール63とを含む。
図4には示されていないが、ネットワークインタフェース55はまた、一般的には、基地局間インタフェース部分(例えば、Xn及び/又は同類のもの)と、コアネットワークインタフェース部分(例えば、NG-C/NG-U/N2/N3)とを含む。
【0057】
通信制御モジュール63は、基地局5と、UE3及びコアネットワークノードなどの他のノードとの間のシグナリングを処理する(生成する/送信する/受信する)ことを担当する。このようなシグナリングは、例えば、モバイルデバイス3の動作を管理するための制御データ(例えば、非アクセス層、無線リソース制御、システム情報、ページング及び/又はこれらと同類のもの)を含んでもよい。通信制御モジュール63は、特定の機能をサポートするためのいくつかのサブモジュール(又は「層」)を含んでもよいことが理解されよう。例えば、通信制御モジュール63は、PHYサブモジュール、MACサブモジュール、RLCサブモジュール、PDCPサブモジュール、SDAPサブモジュール、IPサブモジュール、RRCサブモジュールなどを含んでもよい。
【0058】
図5に示すように、基地局5が分散gNB又はen-gNBを備える場合、ネットワークインタフェース55はまた、分散gNB又はen-gNBのそれぞれの機能間で信号を通信するためのE1インタフェース及びF1インタフェース(制御プレーン用のF1-C及びユーザプレーン用のF1-U)を備える。この場合、ソフトウェアはまた、gNB-CU-CPモジュール5C、gNB-CU-UPモジュール5U、及びgNB-DUモジュール5Dのうちの少なくとも1つを含む。存在する場合、gNB-CU-CPモジュール5Cは、分散gNB又はen-gNBのRRC層及びPDCP層の制御プレーン部分をホストする。存在する場合、gNB-CU-UPモジュール5Uは、PDCPのユーザプレーン部分及び分散gNBのSDAP層又は分散en-gNBのPDCP層のユーザプレーン部分をホストする。存在する場合、gNB-DUモジュール5Dは、分散gNB又はen-gNBのRLC、MAC及びPHY層をホストする。
【0059】
中央ユニット(例えば、5C及び/又は5U)は、基地局と共に実装されて物理的に配置されてもよく、又は遠隔地で、単一の物理的要素として、又は、クラウドベースあるいは仮想化システムとして実装されてもよいことが当業者には理解されよう。単一の中央ユニットが複数の基地局5にサービスを提供してもよいことも理解されよう。
【0060】
<コアネットワークノード>
図6は、
図1に示すコアネットワークノードの主要な構成要素(例えば、AMF9、UPF10又はSMF11)を示すブロック図である。図示のように、コアネットワークノードは、1つ又は複数のアンテナ73を介して、接続されたUE3に信号を送信し、そこから信号を受信し、ネットワークインタフェース75を介して、(直接的又は間接的に)他のネットワークノードに信号を送信し、そこから信号を受信するように動作可能なトランシーバ回路71を含む。信号は、必要に応じて、直接的に、及び/又は基地局5あるいは他の(R)ANノードを介して、UE3との間で送受信されてもよい。ネットワークインタフェース75は、典型的には、適切な基地局インタフェース(S1/NG-C/NG-Uなど)を含む。制御部77は、メモリ79に記憶されたソフトウェアに従ってコアネットワークノードの動作を制御する。ソフトウェアは、メモリ79に予めインストールされてもよく、及び/又は、例えば、電気通信ネットワーク1を介して、もしくはリムーバブルデータストレージデバイス(RMD)からダウンロードされてもよい。ソフトウェアは、とりわけ、オペレーティングシステム81と、通信制御モジュール83と、MBSモジュール85(任意選択)とを含む。
【0061】
通信制御モジュール83は、コアネットワークノードと、UE3、(R)ANノード及び他のコアネットワークノードなどの他のノードとの間のシグナリングを処理する(生成する/送信する/受信する)ことを担当する。
【0062】
例えばMB-SMF又はMB-UPFに存在する場合、MBSモジュール85は、マルチメディアブロードキャストサービスに関連するシグナリング(制御シグナリング及び/又はMBSトラフィック)を処理することを担当する。シグナリングは、MBSセッション及び共有トンネル管理及び関連パラメータに関するシグナリングを含んでもよい。
【0063】
<詳細な説明>
以下は、共有トンネルを介してMBSセッションをサポートするために
図1に示すシステムのノードによって実行されるいくつかの例示的な手順の説明である。
【0064】
<オプション1-F1-U/NG-Uセッション管理>
図1及び
図2から分かるように、NG-U(NGユーザプレーン)プロトコルは、UE3とコアネットワーク(UPF10)との間で使用され、基地局5とコアネットワーク7との間のN3インタフェースを介して搬送される。分散基地局5が関与する場合、F1-U(F1ユーザプレーン)プロトコルは、分散基地局5の中央ユニット5CとMBSユーザプレーンを担当する分散ユニット5Dとの間で使用される。
【0065】
F1アプリケーションプロトコル(F1 Application Protocol:F1AP)は、3GPP TS 38.473 V16.7.0に規定されており、NGアプリケーションプロトコル(NG Application Protocol:NGAP)は、3GPP TS 38.413 V16.7.0に規定されている。本例では、UEコンテキストセットアップ手順は、共有ユーザプレーントンネル(F1-U共有トンネル及び/又はNG-U共有トンネル)を特定のMBSセッション(及び対応するMBSトラフィックが意図される任意のUE)に関連付けるように適合される。特に、以下のF1AP/NGAPメッセージ、すなわち、UEコンテキストセットアップ要求、UEコンテキストセットアップ応答、UEコンテキスト変更要求及びUEコンテキスト変更応答のうちの1つ又は複数がこの目的のために使用されてもよい(
図9及び
図10を参照されたい。)。
【0066】
NG-U共有トンネルの場合、NG-RANノード5(例えば、基地局/gNB)及びUPF11は、トンネルエンドポイントである。この場合、共有トンネルがMBSセッションのためにセットアップされているとき、(UE3がMBSに参加する際に)MBSのためのUEコンテキストの変更を確認するために、適切なNGAPメッセージ(例えば、UEコンテキスト変更応答)が基地局5によってAMF9に送信されてもよい。
【0067】
F1-U共有トンネル(又はNG-U共有トンネルのF1部分)の場合、gNB-DU5D及びgNB-CU5Uは、トンネルエンドポイントである。F1-U共有トンネルは、マルチキャストを使用してMBSトラフィックを受信するために関連UEコンテキストを変更することによって、特定のUE3に関連付けられてもよい。例えば、(UE3がMBSに参加する際に)このような共有トンネルがMBSセッションのためにセットアップされている場合、UEコンテキストの変更を確認するために、適切なF1APメッセージ(例えば、UEコンテキストセットアップ応答)がgNB-DU5DによってgNB-CU5Uに送信されてもよい。
【0068】
共有トンネルのTNLアドレスは、MBSセッションに参加する(又は離れる)UE3のための関連F1-U/NG-Uセッション管理シグナリングにおけるトランスポート層情報(トンネルエンドポイント識別子(Tunnel Endpoint Identifier)又は「TEID」)として使用される。セッションのTNLアドレスは、共有トンネルインジケータで構成される。NG-Uトランスポートベアラのエンドポイント(及び/又はF1トランスポートベアラのgNB-DUエンドポイント)として使用される基地局5に関連付けられるTEIDは、同じMBSセッションに参加する任意のUE3のトランスポート層情報として使用されてもよい。したがって、対応するMBSトラフィックに属するダウンリンクプロトコルデータユニット(Protocol Data Unit:PDU)は、マルチキャストを使用して(UE3への送信のための)正しいユーザプレーンTNLアドレスに配信される。
【0069】
第1のUE3が共有F1-U/NG-Uトンネルを確立した後に同じMBSセッションに参加する任意の他のUE3について、UEコンテキストセットアップ(又は変更)要求は、(例えば、トンネルエンドポイントのユーザプレーンTNLアドレス及び/又はトンネルエンドポイントに関連付けられる任意の他の適切な情報を示すことによって、)所与のMBSトラフィックについて以前に確立されたF1-U/NG-Uトンネルを参照するだけでよい。
【0070】
共有トンネルのTEIDは、同じMBSセッションに参加する他のUE3のためのコンテキストセットアップ(変更)要求シグナリングに含まれる。既に共有トンネルに使用されているトンネルTEIDを受信すると、基地局5(分散ユニット)は、これが共有NG-U(F1-U)トンネルであることを知る。
【0071】
<オプション2-非UE関連F1AP/NGAPメッセージ>
この例では、非UE関連F1AP/NGAPメッセージは、MBSセッション用の共有F1-U/NG-Uトンネルをセットアップするために使用される。このような非UE関連メッセージは、(オプション1のような)明示的なインジケータの代わりに、又はそれに加えて使用されてもよい。
【0072】
例えば、「共有トンネルセットアップ要求」F1APメッセージ(あるいは、「共有F1-U GTPトンネルセットアップ要求」メッセージ及び/又はこれらと同類のもの)は、(特定のMBSセッションのための)UE3のための共有F1ユーザプレーントンネルをセットアップするように分散ユニットに要求するために基地局5の中央ユニットによって使用されてもよい。同様に、「共有トンネルセットアップ要求」NGAPメッセージ(あるいは、「共有NG-U GTPトンネルセットアップ要求」メッセージ及び/又はこれらと同類のもの)は、UE3のための共有NG-Uトンネルをセットアップするようにサービング基地局5に要求するためにAMF9によって使用されてもよい。これらのメッセージのうちの1つが使用されるとき、メッセージ自体が共有トンネルインジケータとして機能するので、明示的な共有トンネルインジケータ情報要素又はフラグを含める必要はないことが理解されよう。
【0073】
<メッセージ及び情報要素>
(オプション1及び2の両方について)F1AP/NGAPメッセージ及びいくつかの例示的な情報要素のさらなる詳細を以下に示す。必要に応じて、1つ又は複数のMBSセッションに割り当てられた共有トンネルを示す(又は識別する)情報を伝達するために、他の適切なメッセージ及び情報要素が使用されてもよいことが理解されよう。
【0074】
(3GPP TS 38.473に基づく)F1APコンテキストセットアップ要求/UEコンテキスト変更応答
このメッセージは、(UE3がMBSセッションに参加する際に)UEコンテキストのセットアップ/変更の成功を確認するために使用される。
【0075】
方向:gNB-DU5DからgNB-CU5U
【表1】
【0076】
上記の最後の行に示すように、「DL UP TNL情報」情報要素は、所与のMBSセッションに適切なユーザプレーン(UP)トランスポート層情報(TNLアドレス)を含む。効果的には、この情報は、共有ユーザプレーントンネルを介したMBSトラフィックの配信に使用されるF1トランスポートベアラのgNB-DUエンドポイントを識別する。
(3GPP TS 38.413に基づく)初期コンテキストセットアップ応答
このメッセージは、MBSセッションのためのUEコンテキストのセットアップを確認するために、NG-RANノード(基地局5)によってAMF9に送信される。
【0077】
【0078】
この場合、共有トンネルがセットアップされている場合、「PDUセッションリソースセットアップ応答転送」の情報要素は、基地局5における所与のMBSセッションに対する適切なユーザプレーン(UP)トランスポート層情報(TNLアドレス)を含む。効果的には、この情報要素は、共有ユーザプレーントンネルを介したMBSトラフィックの配信に使用される(基地局5における)NG-Uトランスポートベアラのエンドポイントを識別し、これが共有トンネルであるというインジケータを含む(以下の詳細を参照)。「共有トンネル」が第1のUEのためにセットアップされる場合、(後続の初期コンテキストセットアップ手順において、トンネルが他のUEと関連付けられるまで、)それは実質的にUE固有トンネルであることが理解されよう。
【0079】
(3GPP TS 38.473、9.3.2.1節に基づく)UPトランスポート層情報
この情報要素は、データ無線ベアラ(Data Radio Bearer:DRB)に関連付けられるF1トランスポートベアラを識別する。これは、トランスポート層アドレス及びトンネルエンドポイント識別子を含む。トランスポート層アドレスは、F1ユーザプレーンのトランスポートに使用されるIPアドレスである。トンネルエンドポイント識別子は、gNB-CU5CとgNB-DU5Dとの間のユーザプレーンのトランスポートに使用される。
【表3】
【0080】
この例では、「UPトランスポート層情報」情報要素は、対応するトンネルが共有トンネルであることを示す適切な表示(「共有トンネルインジケータ」フィールド)を含む。例えば、任意の他の適切な表示又は情報要素あるいはフィールドが使用されてもよいことが理解されよう。「MBSトンネル」、「マルチキャストトンネル」、「トンネル種別:MBS」、「トンネル種別:共有」、「トンネル種別:マルチキャスト」及び/又はこれらと同類のもの。
【0081】
(3GPP TS 38.413、9.3.2.2節に基づく)Pトランスポート層情報
この情報要素は、NG-RANノード及びUPFのペアのPDUセッション(この場合はMBSセッション)に関連付けられるNGユーザプレーン(NG-U)トランスポート層情報を提供するために使用される。これは、IPアドレス及びトンネルエンドポイント識別子に対応する。
【表4】
【0082】
この例では、「UPトランスポート層情報」情報要素は、対応するトンネルが共有トンネルであることを示す適切な表示(「共有トンネルインジケータ」フィールド)を含む。例えば、任意の他の適切な表示又は情報要素あるいはフィールドが使用されてもよいことが理解されよう。「MBSトンネル」、「マルチキャストトンネル」、「トンネル種別:MBS」、「トンネル種別:共有」、「トンネル種別:マルチキャスト」及び/又はこれらと同類のもの。
【0083】
共有トンネルセットアップ要求(F1AP)
このメッセージは、UE3が参加しようとしているMBSセッションの共有トンネルを要求するために、NG-RANノード(基地局5)の中央ユニットによって分散ユニットに送信される。「共有F1-U GTPトンネルセットアップ要求」と呼ばれてもよいメッセージは、以下の情報、すなわち、中央ユニットの識別子(例えば、「gNB-CU共有F1AP ID」)、分散ユニットの識別子(例えば、「gNB-DU共有F1AP ID」)、マルチキャスト無線ベアラ識別子(「MRB ID」)、及びMBSセッションID(例えば、TMGI)を含む。分散ユニット及び中央ユニットの識別子は、この特定のトンネルがUE固有トンネルではないことを既に示しているので、このような表示は冗長であってもよいが、メッセージは、(例えば、「UPトランスポート層情報」の情報要素又は類似のものにおいて)共有トンネルインジケータも含んでもよいことが理解されよう。
【0084】
方向:gNB-CU5CからgNB-DU5D
【表5】
【0085】
この例では、共有トンネルセットアップ要求メッセージは、UE固有トンネル(例えば、それぞれ「gNB-CU UE F1AP ID」及び「gNB-DU UE F1AP ID」)の場合のようなUE固有識別子の代わりに、分散ユニット及び中央ユニットの識別子(例えば、「gNB-CU共有F1AP ID」及び「gNB-DU共有F1AP ID」)を使用する。これにより、他のUEがマルチキャストを介してMBSトラフィックを配信するために同じトンネルを再利用することが可能になる。
【0086】
共有トンネルセットアップ要求(NGAP)
このメッセージは、UE3が参加しようとしているMBSセッションの共有トンネルを要求するためにAMF9によってサービング基地局5に送信される。「共有NG-U GTPトンネルセットアップ要求」と呼ばれてもよいメッセージは、以下の情報、すなわち、AMF 9の識別子(例えば、「AMF共有NGAP ID」)、基地局5の識別子(例えば、「RAN共有NGAP ID」)、及びMBSセッションID(例えば、TMGI)を含む。分散ユニット及び中央ユニットの識別子は、この特定のトンネルがUE固有トンネルではないことを既に示しているので、このような表示は冗長であってもよいが、メッセージは、(例えば、「UPトランスポート層情報」の情報要素又は類似のものにおいて)共有トンネルインジケータも含んでもよいことが理解されよう。
【0087】
【0088】
共有F1-U/NG-Uトンネルが第1のUE3のために確立された後、同じMBSセッションに参加する任意の他のUE3を、事前に確立された共有トンネルを使用するように構成することができる。これは、UEコンテキストセットアップ/変更メッセージ又は初期UEコンテキストセットアップ/変更メッセージのMRB構成部分に共有トンネルの識別子(TEID)を含めることによって達成されてもよい。共有トンネルのTEIDを受信すると、分散ユニット/基地局は、MBSセッションが共有F1-U/NG-Uトンネルを介して提供されることを知る。
【0089】
<タイミング図>
以下は、上述したシグナリングメッセージ及び情報要素を使用して、MBSトラフィックを受信するためにUE3のための共有トンネルを確立する手順(
図7)、及び共有トンネルを非アクティブ化する手順(
図8)の関連するステップの説明である。
図7に示す手順(又は同様の手順)はまた、必要に応じて、既に確立された共有トンネルをUE3及び/又は任意のさらなるUE3に関連付けるために使用されてもよいことが理解されよう。
【0090】
MBSセッションアクティブ化及びMBSセッション非アクティブ化の現在の手順は、それぞれ3GPP TS 23.247の
図7.2.5.2-1及び
図7.2.5.3-1に示されている。
図7は、
図7.2.5.2-1(MBSセッションアクティブ化手順)に基づいているが、メッセージは、共有トンネルをサポートするように適合されている。なお、この手順では、ステップ2から10及びステップ11から14を並行して実行することができる。
【0091】
ステップ1に示すように、セッションのアクティブ化は、MBS固有SMF(「MB-SMF11M」と表記される)によってトリガされる。例えば、セッションアクティブ化は、UE3のためのMBSセッションをアクティブ化するようにMB-SMF11Mに要求するアプリケーション機能(Application Function:AF)、又はUE3のためのマルチキャストデータを受信してMB-SMF11Mに通知するユーザプレーン機能(User Plane Function:UPF)によってトリガされてもよい。
【0092】
SMF11は、どの接続モードのUE3がMBSセッションに参加したかを決定し、これらのUE3のAMF9に接触する(ステップ8を参照)。
【0093】
UE3にサービスする基地局5を介した所与のMBSセッションのための共有トンネルが存在しない場合、ステップ10aにおいて、MBSセッションのための新しい共有トンネルがセットアップされる。効果的には、ステップ10aは、NG-RANノードへの共有配信の確立のための手順である。この手順は、3GPP TS 23.247の7.2.1.4節に基づいているが、メッセージは、オプション1又はオプション2を参照して上述したように共有トンネルエンドポイントを使用するように適合されている。
【0094】
MBSセッションのための共有トンネルは存在するが、UE3がこのトンネルを使用しない場合、ステップ10bにおいて、UE3が共有トンネルを介してマルチキャストセッションに参加するためのPDUセッション変更手順が実行される。この手順は、3GPP TS 23.247の7.2.1.3節のステップ9からステップ12に基づいている。しかし、ステップは、オプション1又はオプション2を参照して上述したように共有トンネルエンドポイントを使用するように適合されている。
【0095】
新しい共有トンネルがUE3のために確立されるか、又はUE3が既存の共有トンネルに参加するように構成されると、ステップ11からステップ15が実行される。
【0096】
図8は、3GPP TS 23.247(MBSセッション非アクティブ化手順)の
図7.2.5.3-1に基づいている。しかし、この場合、メッセージは、オプション1又はオプション2を参照して上述した共有トンネルエンドポイントを使用するように適合されている。
【0097】
有利なことに、これらの手順を使用して、ユーザプレーンに関与するノード(すなわち、UE、基地局5(CU/DU)、及びUPF10)は、MBSトラフィックのマルチキャスト配信のために適切な共有トンネルを使用し、もはや必要とされない任意の共有トンネルを削除することができる。
【0098】
N4セッション管理(例えば、ハンドオーバ/UEモビリティ)
3GPP TS 23.501の5.8.2.11節は、N4セッション管理に使用されるパラメータを記載している。以下は、共有トンネルを介したMBSの提供をサポートするためにN4セッション管理で使用されてもよいいくつかのMBSセッションパラメータの説明である。
【0099】
セッション管理メッセージは、N4インタフェースを介してSMF11とUPF10との間で交換される。このシステムでは、N4インタフェースメッセージは、関連MBSセッションパラメータも含むように適合される。例えば、UE3のためのハンドオーバ関連シグナリングを実行するとき、SMF11は、(関連N4セッションIDと共に)以下のパラメータのうちの1つ又は複数をUPF10に提供してもよい。
MBSコンテキスト、サービス品質(Quality of Service:QoS)フロー、MBSセッションID、一時的モバイルグループ識別(Temporary Mobile Group Identity:TMGI)、UE識別子(UE Identifier:UE ID)、UL NG-U UP TNL情報、TNL情報ごとのDL QoSフローのうちの1つ又は複数を(MBSセッションごとに)含んでもよい、リストを追加/変更するためのMBSセッション(進行中のMBSセッションがターゲット基地局にない場合、SMF11は任意の新しく追加されたMBSセッションを含む)、及び
削除されるMBSセッションごとにMBSセッションIDを含む、リストを削除する(最後のUE3がそのMBSセッションを離れた場合に特定のMBSセッションを削除する)ためのMBSセッション。
【0100】
事実上、リスト情報要素を追加/変更するためのMBSセッションは、UPF10において追加されるか又は変更される任意のMBSセッションを識別する情報を含み、リスト情報要素を削除するためのMBSセッションは、UPF10において削除される任意のMBSセッションを識別する情報を含む。削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報の提供はUEモビリティに限定されず、この情報は、もはやどのUEによっても使用されないMBS共有トンネル(例えば、全てのUEが対応するMBSセッションを離れた場合)が存在するときはいつでもUPF10に提供されてもよいことが理解されよう。
【0101】
有利なことに、上記のパラメータの少なくともいくつかを使用して、UPF10は、ハンドオーバ後であっても正しい共有トンネルを使用して、どのUE3がどのMBSセッションを使用するかを追跡し、UE3のMBSセッションを維持することができる。この手法は、NG-RANノード(基地局5)をサポートするMBSから別のNG-RANノードへのXnベースのハンドオーバの場合に特に有用であってもよい。
【0102】
図9は、共有トンネル及び/又は共有トンネルインジケータを識別する情報を含むように適合されてもよい「UEコンテキストセットアップ要求」及び「UEコンテキストセットアップ応答」メッセージを含む、(F1AP)UEコンテキストセットアップ手順を概略的に示す。
【0103】
図10は、共有トンネル及び/又は共有トンネルインジケータを識別する情報を含むように適合されてもよい「UEコンテキスト変更要求」及び「UEコンテキスト変更応答」メッセージを含む、(NGAP)UEコンテキスト変更手順を概略的に示す。
【0104】
図11は、例示的なXnベースのハンドオーバ手順の詳細を概略的に示す。
図11は、3GPP TS 23.247の
図7.2.3.2-1に基づくシグナリング(タイミング)図である。しかし、この場合、(例えば、ステップ3、4、6又は8における)「N4セッション変更」メッセージは、UPF10によって追加、変更又は削除される任意のMBSセッション(例えば、リストを追加/変更するためのMBSセッション及び/又は上述のリスト情報要素を削除するためのMBSセッション)を識別する情報を含むように適合される。
【0105】
完全を期すために、SMF11はまた、以下のパラメータのうちの1つ又は複数をUPF10に提供してもよいことができることが理解されよう。
-UPF10に到達するトラフィック(Protocol Data Unit:PDU)を分類するための情報を含むパケット検出規則(Packet Detection Rules:PDR)
-転送、遮断又はバッファリングが、PDRによって識別されるトラフィックに適用されるべきかどうかに関する情報を含む転送アクション規則(Forwarding Action Rules:FAR)
-MA PDUセッションのためのトラフィックステアリング、スイッチング、及び分割をどのように処理するかに関する情報を含むマルチアクセス規則(Multi-Access Rules:MAR)
-PDRによって識別されたトラフィックがどのように考慮されるべきか、ならびに特定の測定値がどのように報告されるべきかを定義する情報を含む使用報告規則(Usage Reporting Rules:URR)
-PDRによって識別されたトラフィックのQoS施行に関連する情報を含むQoS施行規則(QoS Enforcement Rules:QER)
-PDUセッションの特定のPDRに関連しないか、又はトラフィック使用量測定に関連しないPDUセッションのイベントを検出し報告するようにUP機能に要求するための情報を含むセッション報告ルール(Session Reporting Rules:SRR)
-探知要件
-5GSにおけるポート管理情報コンテナ、及び
-ブリッジ情報
【0106】
<変形例及び代替例>
以上、詳細な実施形態について説明してきた。上記の実施形態に対して多数の変形及び代替を行うことができるが、その中に具体化された発明から依然として利益を得ることを、当業者は理解されよう。例示として、これらの代替例及び変形例のいくつかのみをここで説明する。
【0107】
上述した共有トンネルは、GPRSトンネリングプロトコル(GPRS Tunnelling Protocol:GTP)を使用して提供されてもよいことが理解されよう。したがって、トンネルはまた、(共有)GTPトンネル又はGTPユーザプレーン(GTP-U)トンネルと呼ばれてもよい。「共有トンネル」という用語は、本発明の概念を例示するためにこの説明で使用されているが、トンネルは単一のUEのみによって使用されてもよく、その場合、他のUEによって(例えば、最初に)共有されないことが理解されよう。しかし、トンネルを使用するUEの数にかかわらず、適切な共有トンネルインジケータ、MBSトンネルインジケータ及び/又はこれらと同類のものを使用することによって、複数のUE間で共有するためにユーザプレーントンネルを適合させることが可能である。
【0108】
上述の説明では、分散型基地局装置のユニット間の本発明の動作を説明するための例として、F1APインタフェース及び関連メッセージを使用した。しかし、任意の他の適切なインタフェース又はメッセージが使用されてもよいことが理解されよう。同様に、NGAPインタフェース及び関連メッセージを、アクセスネットワーク(又はRAN)のノード(例えば、基地局装置)とコアネットワークのノードとの間の本発明の動作を説明するための例として使用した。しかし、任意の他のアクセスネットワーク対コアネットワークインタフェース又はアクセスネットワーク対コアネットワークメッセージが使用されてもよいことが理解されよう。他の公開物では、同じインタフェース及び/又はメッセージは、上記の例で説明したものとは異なる名前を有してもよいことが理解されよう。
【0109】
5G/NR通信システムの基地局は、新無線基地局(「NR-BS」)、又は「gNB」と一般に呼ばれるが、これらは、ロングタームエボリューション(LTE)基地局(「4G」基地局とも一般に呼ばれる)に一般的に関連付けられる用語「eNB」(又は5G/NR eNB)を使用して呼ばれてもよいことが理解されよう。3GPP TS 38.300 V 16.7.0及び3GPP TS 37.340 V 16.7.0は、とりわけ、以下のノードを定義する。
【0110】
gNB:UEに向けてNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、NGインタフェースを介して5Gコアネットワーク(5GC)に接続されたノード。
【0111】
ng-eNB:UEに向けてE-UTRAユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、NGインタフェースを介して5GCに接続されたノード。
【0112】
En-gNB:UEに向けてNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)においてセカンダリノードとして機能するノード。
【0113】
NG-RANノード:gNB又はng-eNBのいずれか。
【0114】
上記の実施形態は、5G新無線システム及びLTEシステム(E-UTRAN)、及び任意の将来の世代システムに適用されてもよいことが理解されよう。E-UTRA/4Gプロトコルをサポートする基地局は、「eNB」と呼ばれ、次世代/5Gプロトコルをサポートする基地局は、「gNB」と呼ばれてもよい。いくつかの基地局は、4G及び5Gの両方のプロトコル、及び/又は任意の他の3GPP又は非3GPPの通信プロトコルをサポートするように構成されてもよいことが理解されよう。
【0115】
上記の説明では、理解を容易にするために、UE、アクセスネットワークノード、及びデータネットワークノード(基地局)は、いくつかの個別のモジュール(通信制御モジュールなど)を有するものとして説明される。これらのモジュールは、例えば既存のシステムが本発明を実施するために変更されているような特定の用途について、他の用途、例えば最初から本発明の特徴を念頭に置いて設計されたシステムでは、このようにして提供されてもよいが、これらのモジュールは、全体的なオペレーティングシステム又はコードに組み込まれてもよいため、これらのモジュールは、個別のエンティティとして識別できない場合がある。これらのモジュールは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はこれらの組合せで実装されてもよい。
【0116】
各制御部は、例えば(限定しないが)、1つ又は複数のハードウェア実装コンピュータプロセッサ、マイクロプロセッサ、中央処理装置(Central Processing unit:CPU)、算術論理演算ユニット(Arithmetic Logic Unit:ALU)、入出力(Input/Output:IO)回路、内部メモリ/キャッシュ(プログラム及び/又はデータ)、処理レジスタ、通信バス(例えば、制御バス、データバス及び/又はアドレスバス)、ダイレクトメモリアクセス(Direct Memory Access:DMA)機能、ハードウェア又はソフトウェア実装カウンタ、ポインタ及び/又はタイマ、及び/又はこれらと同類のもの、を含む任意の適切な形態の処理回路を備えてもよい。
【0117】
上記の実施形態では、多数のソフトウェアモジュールについて説明した。当業者には、ソフトウェアモジュールは、コンパイルされた形態又はコンパイルされていない形態で提供されてもよく、コンピュータネットワークを介して、又は記録媒体上で、信号としてUE、アクセスネットワークノード、及びデータネットワークノードに供給されてもよいことが理解されよう。さらに、このソフトウェアの一部又は全部によって実施される機能は、1つ又は複数の専用ハードウェア回路を使用して実施されてもよい。しかし、ソフトウェアモジュールの使用は、それらの機能を更新するために、UE、アクセスネットワークノード、及びデータネットワークノードの更新を容易にするので好ましい。
【0118】
上記の実施形態は、「移動しない」又は一般に固定式のユーザ機器にも適用可能である。
【0119】
メッセージは、基地局対コアネットワークプロトコルメッセージ又は基地局分散ユニット対中央ユニットプロトコルメッセージを含んでもよい。
【0120】
メッセージは、UEのための関連UEコンテキストのセットアップを要求するメッセージへの応答(例えば、UEコンテキストセットアップ応答又は共有F1-U GTPトンネルセットアップ応答)、又はUEコンテキスト変更を要求するメッセージへの応答(例えば、UEコンテキスト変更応答又は共有F1-U GTPトンネル変更応答)を含んでもよい。
【0121】
基地局装置によって実行される方法は、情報(例えば、UEコンテキストセットアップ要求又はUEコンテキスト変更要求)を含む要求をネットワークノードから受信することをさらに含んでもよい。
【0122】
この要求は、「共有トンネルセットアップ要求」、「共有GTPトンネルセットアップ要求」、「共有NG-U GTPトンネルセットアップ要求」及び「共有F1-U GTPトンネルセットアップ要求」のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0123】
ネットワークノードは、基地局装置の中央ユニット(例えば、gNB-CU)及びモビリティ管理のためのコアネットワークノード(例えば、アクセス及びモビリティ管理機能)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0124】
トンネルを識別する情報は、基地局装置もしくは基地局装置の分散ユニットのトランスポートネットワーク層(Transport Network Layer:TNL)アドレス及びGPRSトンネルエンドポイント識別子を含むトランスポート層情報を含んでもよい。
【0125】
MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する情報及びトンネルが共有トンネルであることを示す情報の少なくとも一方は、「UPトランスポート層情報」情報要素に含まれてもよい。
【0126】
共有トンネルは、基地局装置(例えば、F1-Uトンネル)の中央ユニットと分散ユニットとの間のユーザプレーントンネル、及びコアネットワークノードと基地局(例えば、NG-Uトンネル)との間のユーザプレーントンネルのうちの少なくとも一方を備えてもよい。
【0127】
追加される1つもしくは複数のMBSセッションを識別する情報及び/又は変更される1つもしくは複数のMBSセッションを識別する情報は、追加/変更されるMBSセッションごとに、MBSコンテキスト、関連サービス品質(Quality of Service:QoS)フローを識別する情報、MBSセッション識別子、一時的モバイルグループ識別(Temporary Mobile Group Identity:TMGI)、UE識別子(UE Identifier:UE ID)、アップリンク(Uplink:UL)NG-Uユーザプレーンのトランスポートネットワーク層(TNL)情報、及びTNL情報ごとのダウンリンク(Downlink:DL)QoSフローのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0128】
様々な他の変更が当業者には明らかであり、ここではさらに詳細に説明しない。
【0129】
[参考文献]
[1] 3GPP技術仕様書(TS)23.247 V 17.0.0
[2] 3GPP TS 23.501
[3] 3GPP TS 37.340 V16.7.0
[4] 3GPP TS 38.300 V16.7.0
[5] 3GPP TS 38.413 V16.7.0
[6] 3GPP TS 38.473 V16.7.0
【0130】
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記に限定されるものではない。本発明の範囲内で、当業者が理解することができる様々な変更を本発明の構成及び詳細について行うことができる。
【0131】
プログラムを、任意の種類の非一時的コンピュータ可読媒体を使用してコンピュータデバイスに記憶し、提供することができる。非一時的コンピュータ可読媒体は、任意の種類の有形記憶媒体を含む。非一時的コンピュータ可読媒体の例には、磁気記憶媒体(例えば、フロッピーディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブなど)、光磁気記憶媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(読み出し専用メモリ)、CD-R、CD-R/W及び半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(プログラマブルROM)、EPROM(消去可能PROM)、フラッシュROM、RAM(ランダムアクセスメモリ)など)が含まれる。プログラムは、任意の種類の一時的コンピュータ可読媒体を使用してコンピュータデバイスに提供されてもよい。一時的コンピュータ可読媒体の例には、電気信号、光信号及び電磁波が含まれる。一時的コンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバなどの有線通信回線、又は無線通信回線を介してコンピュータデバイスにプログラムを提供することができる。
【0132】
例えば、上記に開示した実施の形態の一部又は全部を、限定しないが、以下の付記のように記載することができる。
(付記1)
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するために基地局によって実行される方法であって、前記方法が、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージをネットワークノードへ送信することと、ここで、前記メッセージは、前記トンネルが共有トンネルであることを示し、
前記メッセージを送信すると、前記共有トンネルを介して、UEへ送信するために前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信することと
を含む、方法。
(付記2)
前記メッセージが、前記MBSセッションの第2の情報を含む、付記1に記載の方法。
(付記3)
前記メッセージが、基地局対コアネットワークプロトコルメッセージ又は基地局分散ユニット対中央ユニットプロトコルメッセージを含む、付記1又は2に記載の方法。
(付記4)
前記メッセージが、前記UEのための関連UEコンテキストのセットアップを要求するメッセージに対する応答、又はUEコンテキスト変更を要求するメッセージに対する応答を含む、付記1から3のいずれか1項に記載の方法。
(付記5)
前記第1の情報を含む要求を前記ネットワークノードから受信することをさらに含む、付記1から4のいずれか1項に記載の方法。
(付記6)
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するために基地局によって実行される方法であって、前記方法が、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求をネットワークノードから受信することと、ここで、前記要求は、前記MBSセッションの第2の情報と、前記トンネルを識別する第1の情報とを含み、
メッセージを受信すると、前記共有トンネルを介して、UEへ送信するために前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信することと
を含む、方法。
(付記7)
前記要求が、非UE関連シグナリングである、付記6に記載の方法。
(付記8)
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するためにネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法が、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージを基地局から受信することと、ここで、前記メッセージは、前記トンネルが共有トンネルであることを示し、
前記メッセージを受信すると、前記共有トンネルを介して、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットをユーザ機器(User equipment, UE)へ送信することと
を含む、方法。
(付記9)
前記ネットワークノードが、前記基地局の中央ユニット及びモビリティ管理のためのコアネットワークノードのうちの少なくとも一方を含む、付記8に記載の方法。
(付記10)
ネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法が、
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するためにMBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求を基地局へ送信することを含み、前記要求は、前記MBSセッションの第2の情報と、前記トンネルを識別する第1の情報とを含み、
ここで、前記共有トンネルが、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを送信するために前記基地局によって使用されるように適合される、
方法。
(付記11)
前記第1の情報が、前記基地局あるいは前記基地局の分散ユニットのトランスポート層情報及びトランスポートネットワーク層(Transport Network Layer, TNL)アドレスを含む、付記1から10のいずれか1項に記載の方法。
(付記12)
前記第1の情報が、「UPトランスポート層情報」情報要素に含まれる、付記11に記載の方法。
(付記13)
前記共有トンネルが、
前記基地局の中央ユニットと分散ユニットとの間のユーザプレーントンネル、及び
コアネットワークノードと前記基地局との間のユーザプレーントンネル
のうちの少なくとも一方を備える、付記1から12のいずれか1項に記載の方法。
(付記14)
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションを管理するために第1のコアネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法が、
前記少なくとも1つのMBSセッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するために第2のコアネットワークノードにセッション管理メッセージを送信することを含み、前記メッセージは、
前記第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、
前記第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び
前記第2のコアネットワークノードにおいて削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報
のうちの少なくとも1つを含む
方法。
(付記15)
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するために第2のコアネットワークノードによって実行される方法であって、前記方法が、
前記第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、
前記第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び
前記第2のコアネットワークノードにおいて削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報
のうちの少なくとも1つを含むセッション管理メッセージを第1のコアネットワークノードから受信することを含む、方法。
(付記16)
追加される1つもしくは複数のMBSセッションを識別する情報及び/又は変更される1つもしくは複数のMBSセッションを識別する情報が、追加/変更されるMBSセッションごとに、
MBSコンテキスト、
関連サービス品質(Quality of Service, QoS)フローを識別する情報、
MBSセッション識別子、
一時的モバイルグループ識別(Temporary Mobile Group Identity,TMGI)、
UE識別子(UE Identifier, UE ID)、
アップリンク(Uplink, UL)NG-Uユーザプレーンのトランスポートネットワーク層(Transport Network Layer, TNL)情報、及び
TNL情報ごとのダウンリンク(Downlink, DL)QoSフロー
のうちの少なくとも1つを含む、付記14又は15に記載の方法。
(付記17)
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するための基地局であって、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージをネットワークノードへ送信する手段であって、前記メッセージが、前記トンネルが共有トンネルであることを示す、手段と、
前記メッセージを送信すると、前記共有トンネルを介して、UEへ送信するために前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信する手段と
を備える、基地局。
(付記18)
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するための基地局であって、前記基地局の装置が、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求をネットワークノードから受信する手段であって、前記要求が、前記MBSセッションの第2の情報と、前記トンネルを識別する第1の情報とを含む、手段と、
メッセージを受信すると、前記共有トンネルを介して、UEへ送信するために前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信する手段と
を備える、基地局。
(付記19)
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するためのネットワークノードであって、
MBSセッションに関連付けられるトンネルを識別する第1の情報を含むメッセージを基地局から受信する手段であって、前記メッセージが、前記トンネルが共有トンネルであることを示す、手段と、
前記メッセージを受信すると、前記共有トンネルを介して、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットをユーザ機器(UE)へ送信する手段と
を備える、ネットワークノード。
(付記20)
ネットワークノードであって、
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供するためにMBSセッションに関連付けられるトンネルを共有トンネルとしてセットアップする要求を基地局へ送信する手段であって、前記要求が、前記MBSセッションの第2の情報と、前記トンネルを識別する第1の情報とを含む、手段を備え、
前記共有トンネルが、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを送信するために前記基地局によって使用されるように適合される、
ネットワークノード。
(付記21)
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションを管理するための第1のコアネットワークノードであって、前記第1のコアネットワークノードが、
前記少なくとも1つのMBSセッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するために第2のコアネットワークノードにセッション管理メッセージを送信する手段であって、前記メッセージが、
前記第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、
前記第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び
前記第2のコアネットワークノードにおいて削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報
のうちの少なくとも1つを含む、手段
を備える、第1のコアネットワークノード。
(付記22)
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションに関連付けられるユーザプレーンを管理するための第2のコアネットワークノードであって、前記第2のコアネットワークノードが、
前記第2のコアネットワークノードにおいて追加される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、
前記第2のコアネットワークノードにおいて変更される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報、及び
前記第2のコアネットワークノードにおいて削除される1つ又は複数のMBSセッションを識別する情報
のうちの少なくとも1つを含むセッション管理メッセージを第1のコアネットワークノードから受信する手段
を備える、第2のコアネットワークノード。
【0133】
本出願は、2021年12月23日に出願された英国特許出願第2118978.2号に基づき優先権の利益を主張し、その開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0134】
1 電気通信システム
3 モバイルデバイス
5 基地局
7 コアネットワーク
9 AMF
10 UPF
11 SMF
【手続補正書】
【提出日】2024-06-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供する基地局の分散ユニットであって、
前記基地局の中央ユニットへ、MBSセッションに関連付けられる前記中央ユニットと前記分散ユニットとの間のユーザプレーントンネルを示す第1の情報を含むメッセージを送信する手段と、ここで前記メッセージは前記ユーザプレーントンネルが共有トンネルであることを示し、
前記メッセージの送信に応じて、前記共有トンネルを介して、ユーザ機器(User Equipment, UE)に送信するための前記MBSセッションのためのユーザプレームプロトコルデータユニットを受信する手段と、
を備える分散ユニット。
【請求項2】
前記メッセージは前記MBSセッションの第2の情報を含む、請求項1に記載の分散ユニット。
【請求項3】
前記メッセージは基地局分散ユニット中央ユニットプロトコルメッセージを含む、請求項1又は2に記載の分散ユニット。
【請求項4】
前記メッセージは前記UEの関連するUEコンテキストのセットアップを要求するメッセージへの応答、又は、UEコンテキストの変更を要求するメッセージへの応答を含む、請求項1又は2に記載の分散ユニット。
【請求項5】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供する基地局の分散ユニットであって、
前記基地局の中央ユニットから、MBSセッションに関連付けられる前記中央ユニットと前記分散ユニットとの間のユーザプレーントンネルを共有トンネルとしてセットアップするための要求を受信する手段と、ここで、前記要求は前記MBSセッションの第2の情報と前記ユーザプレーントンネルを識別する第1の情報とを含み、
前記要求の受信に応じて、前記共有トンネルを介して、ユーザ機器(a user equipment, UE)に送信するための前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信する手段と、
を備える、分散ユニット。
【請求項6】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供する基地局の中央ユニットであって、
前記基地局の分散ユニットから、MBSセッションに関連付けられる前記中央ユニットと前記分散ユニットとの間のユーザプレーントンネルを示す第1の情報を含むメッセージを受信する手段と、ここで前記メッセージは前記ユーザプレーントンネルが共有トンネルであることを示し、
前記メッセージの受信に応じて、前記共有トンネルを介して、ユーザ機器(User Equipment, UE)に送信するための前記MBSセッションのためのユーザプレームプロトコルデータユニットを送信する手段と、
を備える中央ユニット。
【請求項7】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供する基地局の中央ユニットであって、
前記基地局の分散ユニットへ、MBSセッションに関連付けられる前記中央ユニットと前記分散ユニットとの間のユーザプレーントンネルを共有トンネルとしてセットアップするための要求を送信する手段を備え、ここで、前記要求は前記MBSセッションの第2の情報と前記ユーザプレーントンネルを識別する第1の情報とを含み、
前記共有トンネルは、前記分散ユニットによって、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを送信するために使われるよう構成される、中央ユニット。
【請求項8】
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションを管理する第1のコアネットワークノードであって、
前記共有トンネルがまだ確立していない場合に、前記少なくとも1つのMBSセッションに関連付けられるユーザプレーンを管理する第2のコアネットワークノードへ、前記第2のコアネットワークノードに追加されるべき1以上のMBSセッションを示す情報を含むセッション管理メッセージを送信する手段を備える、第1のコアネットワークノード。
【請求項9】
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションに関連付けられるユーザプレーンを管理する第2のコアネットワークノードであって、
前記共有トンネルがまだ確立していない場合に、前記第2のコアネットワークノードに追加されるべき1以上のMBSセッションを示す情報を含むセッション管理メッセージを、前記少なくとも1つのMBSセッションを管理する第1のコアネットワークノードから受信する手段を備える、第2のコアネットワークノード。
【請求項10】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供する基地局の分散ユニットにおける方法であって、
前記基地局の中央ユニットへ、MBSセッションに関連付けられる前記中央ユニットと前記分散ユニットとの間のユーザプレーントンネルを示す第1の情報を含むメッセージを送信することと、ここで前記メッセージは前記ユーザプレーントンネルが共有トンネルであることを示し、
前記メッセージの送信に応じて、前記共有トンネルを介して、ユーザ機器(User Equipment, UE)に送信するための前記MBSセッションのためのユーザプレームプロトコルデータユニットを受信することと、
を含む方法。
【請求項11】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供する基地局の分散ユニットにおける方法であって、
前記基地局の中央ユニットから、MBSセッションに関連付けられる前記中央ユニットと前記分散ユニットとの間のユーザプレーントンネルを共有トンネルとしてセットアップするための要求を受信することと、ここで、前記要求は前記MBSセッションの第2の情報と前記ユーザプレーントンネルを識別する第1の情報とを含み、
前記要求の受信に応じて、前記共有トンネルを介して、ユーザ機器(a user equipment, UE)に送信するための前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを受信することと、
を含む方法。
【請求項12】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供する基地局の中央ユニットにおける方法であって、
前記基地局の分散ユニットから、MBSセッションに関連付けられる前記中央ユニットと前記分散ユニットとの間のユーザプレーントンネルを示す第1の情報を含むメッセージを受信することと、ここで前記メッセージは前記ユーザプレーントンネルが共有トンネルであることを示し、
前記メッセージの受信に応じて、前記共有トンネルを介して、ユーザ機器(User Equipment, UE)に送信するための前記MBSセッションのためのユーザプレームプロトコルデータユニットを送信することと、
を含む方法。
【請求項13】
マルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)を提供する基地局の中央ユニットにおける方法であって、
前記基地局の分散ユニットへ、MBSセッションに関連付けられる前記中央ユニットと前記分散ユニットとの間のユーザプレーントンネルを共有トンネルとしてセットアップするための要求を送信することを含み、ここで、前記要求は前記MBSセッションの第2の情報と前記ユーザプレーントンネルを識別する第1の情報とを含み、
前記共有トンネルは、前記分散ユニットによって、前記MBSセッションのためのユーザプレーンプロトコルデータユニットを送信するために使われるよう構成される、方法。
【請求項14】
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションを管理する第1のコアネットワークノードにおける方法であって、
前記共有トンネルがまだ確立していない場合に、前記少なくとも1つのMBSセッションに関連付けられるユーザプレーンを管理する第2のコアネットワークノードへ、前記第2のコアネットワークノードに追加されるべき1以上のMBSセッションを示す情報を含むセッション管理メッセージを送信することを含む、方法。
【請求項15】
共有トンネルを使用することで提供される少なくとも1つのマルチキャスト及びブロードキャストサービス(Multicast and Broadcast Services, MBS)セッションに関連付けられるユーザプレーンを管理する第2のコアネットワークノードにおける方法であって、
前記共有トンネルがまだ確立していない場合に、前記第2のコアネットワークノードに追加されるべき1以上のMBSセッションを示す情報を含むセッション管理メッセージを、前記少なくとも1つのMBSセッションを管理する第1のコアネットワークノードから受信することを含む、方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
このシステム1では、モバイルデバイス3(UE)のユーザは、適切な3GPP無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)、例えば、発展型ユニバーサル地上無線アクセス(Evolved Universal Terrestrial Radio Access:E-UTRA)、及び/又は5G RATを使用して、基地局5(及び他のアクセスネットワークノード)及びコアネットワーク7を介して、互いに及び他のユーザと通信してもよい。多くの基地局5が(無線)アクセスネットワーク((Radio) Access Network)又は(R)ANを形成することが理解されよう。当業者には理解されるように、例示目的のために1つのモバイルデバイス3、及び3つの基地局5
-1~5
-3を
図1に示しているが、システムは、実装されると、他の基地局/(R)ANノード、及びモバイルデバイス(UE)を一般的に含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
<オプション1-F1-U/NG-Uセッション管理>
図1及び
図2から分かるように、NG-U(NGユーザプレーン)プロトコルは、UE3とコアネットワーク(UPF10)との間で使用され、基地局5とコアネットワーク7との間のN3インタフェースを介して搬送される。分散基地局5が関与する場合、F1-U(F1ユーザプレーン)プロトコルは、分散基地局5の中央ユニット5
UとMBSユーザプレーンを担当する分散ユニット5Dとの間で使用される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
(3GPP TS 38.473、9.3.2.1節に基づく)UPトランスポート層情報
この情報要素は、データ無線ベアラ(Data Radio Bearer:DRB)に関連付けられるF1トランスポートベアラを識別する。これは、トランスポート層アドレス及びトンネルエンドポイント識別子を含む。トランスポート層アドレスは、F1ユーザプレーンのトランスポートに使用されるIPアドレスである。トンネルエンドポイント識別子は、gNB-CU5
UとgNB-DU5Dとの間のユーザプレーンのトランスポートに使用される。
【表3】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0081】
(3GPP TS 38.413、9.3.2.2節に基づく)
UPトランスポート層情報
この情報要素は、NG-RANノード及びUPFのペアのPDUセッション(この場合はMBSセッション)に関連付けられるNGユーザプレーン(NG-U)トランスポート層情報を提供するために使用される。これは、IPアドレス及びトンネルエンドポイント識別子に対応する。
【表4】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】