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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/00 20060101AFI20241126BHJP
   F25D 25/00 20060101ALI20241126BHJP
   F25D 17/08 20060101ALI20241126BHJP
   A23L 3/36 20060101ALN20241126BHJP
【FI】
F25D23/00 302Z
F25D25/00 E
F25D17/08 307
A23L3/36 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535664
(86)(22)【出願日】2022-11-15
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 CN2022132083
(87)【国際公開番号】W WO2023109410
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】202111539182.6
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522029969
【氏名又は名称】青島海爾電氷箱有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park No. 1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101, China
(71)【出願人】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】海爾智家股分有限公司
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong 266101, China
(74)【代理人】
【識別番号】100104226
【弁理士】
【氏名又は名称】須原 誠
(72)【発明者】
【氏名】ヂャン ユーニン
(72)【発明者】
【氏名】ジー リーシォン
(72)【発明者】
【氏名】フェイ ビン
(72)【発明者】
【氏名】リー モンチォン
(72)【発明者】
【氏名】イー イャォ
(72)【発明者】
【氏名】ツァォ ズーリン
【テーマコード(参考)】
3L345
4B022
【Fターム(参考)】
3L345AA02
3L345AA14
3L345BB10
3L345CC01
3L345DD18
3L345DD19
3L345DD55
3L345DD70
3L345EE06
3L345EE33
3L345GG40
3L345KK04
4B022LA06
4B022LB01
4B022LN01
(57)【要約】
磁場鮮度保持装置の冷凍装置であって、内部に貯蔵室が画定され、貯蔵室の背部に冷却空気流を供給するための冷却空気ダクトが形成された庫体と、貯蔵室内に配置され、自己の内部の鮮度保持空間に磁場を印可するための磁場アセンブリを有する磁場鮮度保持装置と、を含む。磁場鮮度保持装置は、後部に冷却空気ダクトと連通する空気入口および還気口が形成されたケースと、引き出し可能にケース内に配置され、内部に鮮度保持空間が画定された引き出しと、を含み、磁場鮮度保持装置は、空気入口からケースの頂壁、引き出しの前面バッフル、引き出しの底板の下方空間を順次通過して還気口に戻るように空気流を流すラップアラウンド空気ダクトが形成されており、鮮度保持空間を冷却するように構成される。該冷凍装置は、鮮度保持空間の温度変動を低減し、鮮度保持空間の食品の鮮度保持効果を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に貯蔵室が画定され、前記貯蔵室の背部に冷却空気流を供給するための冷却空気ダクトが形成された庫体と、
前記貯蔵室内に配置され、自己の内部の鮮度保持空間に磁場を印可するための磁場アセンブリを有する磁場鮮度保持装置と、を備え、前記磁場鮮度保持装置は、
後部に前記冷却空気ダクトと連通する空気入口および還気口が設けられたケースと、
前記ケース内に引き出し可能に配置され、内部に前記鮮度保持空間が画定された引き出しと、を含み、
前記磁場鮮度保持装置には、空気流が前記空気入口から前記ケースの頂壁、前記引き出しの前面バッフル、前記引き出しの底板の下方空間を順に通過して前記還気口に戻るようにラップアラウンド空気ダクトが形成されており、前記鮮度保持空間を冷却するように構成される、磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【請求項2】
前記ケースの頂壁は、
前記引き出しの頂部開口に対向する引き出しトップカバーと、
前記引き出しトップカバーの上方に配置され、前記引き出しトップカバーとの間に第1間隔が設けられたハウジングプレートと、
前記第1間隔内に配置された頂部断熱板であって、前記頂部断熱板と前記引き出しトップカバーとの間の空間には、前記ケースの頂壁を通過する前記ラップアラウンド空気ダクトの頂部ゾーンが形成された頂部断熱板と、を含み、
前記引き出しトップカバーに複数の貫通孔が設けられ、前記貫通孔を用いて前記鮮度保持空間と前記頂部ゾーンとが連通している、請求項1に記載の磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【請求項3】
前記頂部断熱板の前記引き出しトップカバーに対向する側に複数本の空気案内リブが設けられ、前記空気案内リブを用いて前記頂部ゾーン内の空気流を整流し、前記空気流が前記頂部ゾーンを均一に通過するようにする、請求項2に記載の磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【請求項4】
前記磁場アセンブリは、前記引き出しトップカバーに配置された第1集束磁束板と第1磁気部材を含み、
前記第1磁気部材全体は平板状であり、前記第1集束磁束板に貼付されている、請求項2に記載の磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【請求項5】
前記磁場アセンブリは、前記ケースの底壁に配置された第2集束磁束板と第2磁気部材を含み、前記第2磁気部材全体は平板状であり、前記第2集束磁束板に貼付されており、
前記第1集束磁束板と前記第2集束磁束板は対向して配置され、前記磁場アセンブリは、
前記ケースの側壁に配置され、前記第1集束磁束板と前記第2集束磁束板を接続させて、前記引き出しの周りの環状磁路を形成する磁気導電性ベルトを含む、請求項4に記載の磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【請求項6】
それぞれ前記引き出しトップカバーに配置された第1温度検出部材と第2温度検出部材をさらに含み、第1温度検出部材は前記空気入口に近い位置に配置され、前記第2温度検出部材は前記引き出しに近い前面バッフルの位置に配置されている、請求項4に記載の磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【請求項7】
前記引き出しの前面バッフルは、
中央仕切り板と、
前記中央仕切り板の前記鮮度保持空間に面する側に配置された空気ダクト部材であって、前記中央仕切り板とともに、前記前面バッフルを通過する前記ラップアラウンド空気ダクトの前部ゾーンを画定しており、前記空気ダクト部材の頂部が前記頂部ゾーンの前面バッフル空気入口と連通する空気ダクト部材と、
前記中央仕切り板の前記鮮度保持空間とは反対側に配置されており、前記中央仕切り板との間に空気断熱空間が形成されたパネルと、を含む、請求項2に記載の磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【請求項8】
ケースの頂壁は、
前記ケースの頂壁の前端に配置された空気案内部材であって、前記空気案内部材の後部に前記頂部ゾーン前端と連通する第1空気案内口が設けられ、前記空気案内部材の底部は前記前面バッフルの空気入口に対向し、前記前面バッフル空気入口と連通する第2空気案内口を有し、前記頂部ゾーンの空気流を前記前部ゾーンに案内する空気案内部材、をさらに含み、
前記空気案内部材の底部と前記空気ダクト部材の頂部はそれぞれ前方から後方に向かって下方に傾斜する傾斜面として設けられている、請求項7に記載の磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【請求項9】
前記引き出しの底板は前記ケースの底壁から間隔を置いて配置され、前記ラップアラウンド空気ダクトの底部ゾーンとして前記下方空間が形成されており、
前記引き出しの底板の前部の前記空気ダクト部材の底端に対向する位置に前面バッフル空気出口が設けられており、前記前面バッフル空気出口を用いて前記底部ゾーンと連通している、請求項7に記載の磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【請求項10】
前記ケースの後壁は前記貯蔵室の背部と対向しつつ間隔を置いて配置され、前記還気口は前記後壁の中央部に設けられ、
前記後壁の頂端は前記ケースの頂壁の後端に向かって傾斜して延びており、前記空気入口は該傾斜面上に設けられている、請求項1に記載の磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵冷凍装置に関し、具体的に磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
既存の冷凍装置(冷蔵庫、冷凍庫、冷凍キャビティなど)は、肉、魚、エビ等の食材を保存する場合、肉から肉汁が失われ、さらに魚やエビが劣化して栄養素が失われたり、食感が劣化したりしやすい。
【0003】
今回、磁場が微生物やカビの繁殖を抑制し、食材の保存サイクルを延ばすことが研究で判明した。そのため、磁場を利用して食材の保存を補助することで、食材の保存サイクルを延ばすという目的を達成することができる。食材の保存を補助するために磁場を使用すると、磁場はある程度まで水分子の自由範囲を制限し、具体的には水分子のクラスター内の水素結合の切断として現れる。相変化の過程における水の核の成長が抑制され、氷結晶の成長速度が水分子の移動速度よりも高くなり、小さな氷結晶となるため、細胞へのダメージが少なくなり、食材の汁の損失が少なくなるため、食材の栄養素や食感をより良く保つことができる。
【0004】
新鮮な状態で保存するためには、磁場を保存温度に合わせる必要がある。実際に冷凍しない新鮮保存の状態でテストした結果、保存温度は5~8℃に保つのがベストで、冷却速度も比較的スムーズにする必要がある。しかし、鮮度保持空間に磁場を印加する過程で、磁場発生装置(一般的には電磁石装置)が発熱し、温度変動が生じ、鮮度保持の品質に影響を及ぼすことがある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の1つの目的は、冷却性能を向上させるための磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置を提供することである。
【0006】
本発明のさらなる目的は、磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置の構造をコンパクト化し、使用容積を増加することである。
【0007】
本発明のさらなる目的は、磁場鮮度保持装置の鮮度保持空間の温度を均一にすることである。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置を提供し、
内部に貯蔵室が画定され、貯蔵室の背部に冷却空気流を供給するための冷却空気ダクトが形成された庫体と、
貯蔵室内に配置され、自己の内部の鮮度保持空間に磁場を印可するための磁場アセンブリを有する磁場鮮度保持装置と、を備える。
磁場鮮度保持装置は、後部に冷却空気ダクトと連通する空気入口および還気口が設けられたケースと、ケース内に引き出し可能に配置され、内部に鮮度保持空間が画定された引き出しと、を含み、磁場鮮度保持装置は、空気流が空気入口からケースの頂壁、引き出しの前面バッフル、引き出しの底板の下方空間を順に通過して還気口に戻るようにラップアラウンド空気ダクトが形成されており、鮮度保持空間を冷却するように構成される。
【0009】
選択的に、ケースの頂壁は、引き出しの頂部開口に対向する引き出しトップカバーと、引き出しトップカバーの上方に配置され、引き出しトップカバーとの間に第1間隔が設けられたハウジングプレートと、第1間隔内に配置された頂部断熱板であって、頂部断熱板と引き出しトップカバーとの間の空間には、ケースの頂壁を通過するラップアラウンド空気ダクトの頂部ゾーンが形成された頂部断熱板と、を含み、引き出しトップカバーに複数の貫通孔が設けられ、貫通孔を用いて鮮度保持空間と頂部ゾーンとが連通している。
【0010】
選択的に、頂部断熱板の引き出しトップカバーに対向する側に複数本の空気案内リブが設けられ、空気案内リブを用いて頂部ゾーン内の空気流を整流し、空気流が頂部ゾーンを均一に通過するようにする。
【0011】
選択的に、磁場アセンブリは、引き出しトップカバーに配置された第1集束磁束板(集磁板又は透磁板)と第1磁気部材を含み、第1磁気部材全体は平板状であり、第1集束磁束板に貼付されている。
【0012】
選択的に、磁場アセンブリは、ケースの底壁に配置された第2集束磁束板と第2磁気部材を含み、第2磁気部材全体は平板状であり、第2集束磁束板に貼付されており、
第1集束磁束板と第2集束磁束板は対向して配置され、磁場アセンブリは、ケースの側壁に配置され、第1集束磁束板と第2集束磁束板を接続させて、引き出しの周りの環状磁路を形成する磁気導電性ベルトを含む。
【0013】
選択的に、上記磁場鮮度保持装置を備えた冷凍装置は、それぞれ引き出しトップカバーに配置された第1温度検出部材と第2温度検出部材をさらに含み、第1温度検出部材は空気入口に近い位置に配置され、第2温度検出部材は引き出しに近い前面バッフルの位置に配置されている。
【0014】
選択的に、引き出しの前面バッフルは、
中央仕切り板と、
中央仕切り板の鮮度保持空間に面する側に配置された空気ダクト部材であって、中央仕切り板とともに、前面バッフルを通過するラップアラウンド空気ダクトの前部ゾーンを画定しており、空気ダクト部材の頂部が頂部ゾーンの前面バッフル空気入口と連通する空気ダクト部材と、
中央仕切り板の鮮度保持空間とは反対側に配置されており、中央仕切り板との間に空気断熱空間が形成されたパネルと、を含む。
【0015】
選択的に、ケースの頂壁は、
ケースの頂壁の前端に配置された空気案内部材であって、空気案内部材の後部に頂部ゾーンの前端と連通する第1空気案内口が設けられ、空気案内部材の底部は前面バッフルの空気入口に対向し、前面バッフル空気入口と連通する第2空気案内口を有し、頂部ゾーンの空気流を前部ゾーンに案内する空気案内部材、をさらに含み、空気案内部材の底部と空気ダクト部材の頂部はそれぞれ前方から後方に向かって下方に傾斜する傾斜面として設けられる。
【0016】
選択的に、引き出しの底板はケースの底壁から間隔を置いて配置され、ラップアラウンド空気ダクトの底部ゾーンとして下方空間が形成されており、引き出しの底板の前部の空気ダクト部材の底端に対向する位置に前面バッフル空気出口が設けられており、前面バッフル空気出口を用いて底部ゾーンと連通している。
【0017】
選択的に、ケースの後壁は貯蔵室の背部と対向しつつ間隔を置いて配置され、還気口は後壁の中央部に設けられ、後壁の頂端はケースの頂壁の後端に向かって傾斜して延びており、空気入口は該傾斜面上に設けられる。
【0018】
以上の説明に基づいて、当業者は、本発明に記載の技術手段において、磁場鮮度保持装置は冷凍装置の貯蔵室内に配置され、自己の内部の鮮度保持空間に磁場を印可するための磁場アセンブリを有することで、磁場が貯蔵物の品質の向上に寄与し、冷凍時間を短縮させ、食品の汁損失率および栄養損失を減少させ、微生物および細菌の数を減少させ、鮮度保持サイクルを延長することができることを理解することができる。さらに、磁場鮮度保持装置は、空気入口からケースの頂壁、引き出しの前面バッフル、引き出しの底板の下方空間を順次通過して還気口に戻るように空気流を流すラップアラウンド空気ダクトを形成し、鮮度保持空間を冷却するように構成される。ラップアラウンド空気ダクトを用いて鮮度保持空間を冷却することで、冷気は磁気部材(例えば電磁素子)の動作時に発生した熱を即時に奪うことができ、鮮度保持空間の温度変動を回避し、温度と磁場の効果が合わさることで、鮮度保持空間の食品の鮮度保持効果を向上させることができる。
【0019】
さらに、上記ラップアラウンド空気ダクトにより、冷気が鮮度保持空間内の食品に直接に吹き付けられることを回避し、食品の温度が急激に低下することを回避し、冷凍して貯蔵された食品の品質の低下を回避し、温度を均一に低下させるのに役立ち、ラップアラウンド空気ダクトは電磁コイルなどの磁気部材で発生した熱を奪い、温度変動を低減することができる。
【0020】
またさらに、本発明の冷凍装置は、磁場鮮度保持装置のケース、引き出しの構造を最適化し、改善したものであり、構造をコンパクト化し、貯蔵空間の占有を低減することができる。
【0021】
以下、添付図面と併せて本発明の具体的な実施例を詳細に説明し、本発明の上記およびその他の目的、利点および特徴は当業者にとってより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の技術的解決策をより明確に説明するために、以下、添付図面を参照して本発明の一部の実施例を説明する。同一符号は異なる添付図面において同じまたは類似の部材または部分を示し、本発明の添付図面は必ずしも縮尺通りに描かれているわけではないことは当業者にとって理解されるべきである。
【0023】
図1】本発明の一実施例による冷凍装置の概略図である。
図2】本発明の一実施例による冷凍装置の磁場鮮度保持装置の概略図である。
図3図2に示す磁場鮮度保持装置の別の視野角の概略図である。
図4】本発明の一実施例による冷凍装置の磁場鮮度保持装置の側面断面図である。
図5図4のAにおける部分拡大図である。
図6図4のBにおける部分拡大図である。
図7】本発明の一実施例による冷凍装置の磁場鮮度保持装置のラップアラウンド空気ダクトの頂部ゾーンの概略図である。
図8】本発明の一実施例による冷凍装置の磁場鮮度保持装置の引き出しの部材分解図である。
図9】本発明の一実施例による冷凍装置の磁場鮮度保持装置の空気案内部材の概略図である。
図10】本発明の一実施例による冷凍装置の磁場鮮度保持装置の磁場アセンブリの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下で説明される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、本発明のすべての実施例ではなく、一部の実施例は本発明の技術的原理を解釈するために使用され、本発明の保護範囲を限定するものではないことを、当業者は理解すべきである。本発明によって提供される実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をすることなく得られた他の実施例は、すべて本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【0025】
なお、本発明の説明において、「中心」、「上」、「下」、「頂部」「底部」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などの用語で指示された方向または位置関係は、添付図面に示す方向または位置関係に基づくものであり、説明の便宜のために使用され、前記装置またはデバイスが必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成および操作される必要があることを指示または暗示するものではないため、本発明の限定として理解されない。さらに、「第1」、「第2」、「第3」、「メイン」、「サブ」などの用語は、説明の目的でのみ使用され、相対的な重要性を指示または暗示するものではないことを理解されたい。
【0026】
また、本発明の説明において、特に明確に規定および限定しない限り、「取付」、「連結」、「接続」などの用語は広義的に理解されるべきであり、例えば、固定的に接続してもよく、着脱可能に接続してもよく、または一体的に接続してもよいし、機械的に接続してもよく、電気的に接続してもよく、直接に連結してもよく、中間媒体を介して間接的に連結してもよく、2つのデバイスの内部連通であってもよい。当業者は、具体的な状況に応じて本発明における上記用語の具体的な意味を理解すればよい。
【0027】
本発明の冷凍装置は、冷蔵庫、冷凍庫や冷凍キャビティなど貯蔵物を冷却して貯蔵する装置である。本実施例の添付図面において冷蔵庫の形態を例示して説明するが、当業者は、本実施例の説明に基づいて、冷凍庫、冷凍キャビティなどの他の冷凍装置を実現することができる。以下、添付図面を参照しながら本発明の冷凍装置を詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施例による冷凍装置の概略図である。該冷凍装置10は冷蔵庫であってもよく、庫体110、扉120、冷却システム(図示せず)を備える。庫体110内に少なくとも1つの前側開放の貯蔵室130が画定され、通常、冷蔵貯蔵室、冷凍貯蔵室、温度可変貯蔵室など、複数であってもよい。具体的な貯蔵室130の数および機能は予めのニーズに応じて設定され得る。
【0029】
冷凍装置10は、空冷により貯蔵室130を冷却してもよい。すなわち、庫体110内に空気ダクトシステムが設けられ、ファン160を用いて熱交換器150(蒸発器)で熱交換された冷却空気流を送風口を介して貯蔵室130に送り、その後還気口232を介して空気ダクトに戻す。これにより冷却を実現する。いくつかの実施例では、貯蔵室130の背部に冷却空気流を供給するための冷却空気ダクト140が形成され、熱交換器150は冷却空気ダクト140内に配置されてそこに通過した空気流と熱交換してもよい。冷却空気ダクト140内に、上記循環冷却空気流の形成を誘導するように、ファン160が配置されてもよい。
【0030】
選択的に、貯蔵室は複数であってもよく、複数の貯蔵室中の少なくとも1つに磁場鮮度保持装置20が配置されている。当業者は、必要に応じて、貯蔵室にそれぞれ1つの冷却システムおよび空気ダクトを配置してもよく、例えば1つの貯蔵室に1つの熱交換器150を配置してもよく、2つ以上の貯蔵室に1つの熱交換器150を配置してもよい。
【0031】
このような冷蔵庫の庫体、扉、冷却システム自身はいずれも当業者に公知で実現しやすいものであり、当業者は、必要に応じて冷却システム、空気ダクトシステムを選択することができ、本出願のポイントを覆い隠してぼやけさせないために、以降庫体110、扉120、冷却システム自身の詳細な説明が省略される。
【0032】
磁場鮮度保持装置20は1つの貯蔵室130内に配置され、自己内部の鮮度保持空間23に磁場を印可するための磁場アセンブリを有している。磁場の強度範囲は1G~100Gに設定されてもよく、冷凍環境に適用される場合、磁場強度範囲は5~60Gを採用することが好ましく、例えば約20Gを選択し、冷蔵環境に適用される場合に、磁場強度範囲は20~160Gを採用し、好ましくは40~80G、例えば約60Gを採用してもよい。磁場アセンブリは、永磁磁石部材や電磁部材を使用してもよく、すなわち電磁コイル、永磁磁石を使用して磁場を生成してもよい。いくつかの実施例では、電磁コイル、永磁磁石を組み合わせて磁場を生成してもよい。
【0033】
図2は、本発明の一実施例による冷凍装置10の磁場鮮度保持装置20の概略図である。図3は、図2に示す磁場鮮度保持装置20の別の視野角の概略図である。図4は本発明の一実施例による冷凍装置10の磁場鮮度保持装置20の側面断面図である。図5は、図4のAにおける部分拡大図である。図6は、図4のBにおける部分拡大図である。
【0034】
磁場鮮度保持装置20は引き出しとして構成されていてもよく、例えば磁場鮮度保持装置20はケース22、引き出し21を含んでもよい。ケース22の後部に、冷却空気ダクト140と連通する空気入口231および還気口232が設けられている。引き出し21はケース22内に引き出し可能に配置され、内部に鮮度保持空間23が画定されている。すなわち、引き出し21内の鮮度保持空間23は磁場および温度制御を通じて磁場鮮度保持機能を実現することができる。
【0035】
磁場鮮度保持装置20は、空気入口231からケース22の頂壁221、引き出し21の前面バッフル215、引き出しの底板の下方空間を順次通過して還気口232に戻るように空気流を流すラップアラウンド空気ダクトを形成し、鮮度保持空間23を冷却するように構成される。ラップアラウンド空気ダクトは磁場鮮度保持装置20の頂部後端の空気入口231から磁場鮮度保持装置20の内部に入り、ケース22の頂壁221を通過した後、引き出し21の前面バッフル215の頂端に入り、引き出し21の前面バッフル215を通過した後底部から引き出しの底板の下方空間に入り、次にケース22後壁224の還気口232に戻り、空気流循環を完了する。ここで、ラップアラウンド空気ダクトにおいてケース22の頂壁221のゾーンを通過する部分、すなわち磁場鮮度保持装置20の頂部に位置するゾーンを頂部ゾーン241と呼ぶ。ラップアラウンド空気ダクトは引き出し21の前面バッフル215のゾーンを流れている。すなわち磁場鮮度保持装置20の前部にあるゾーンは前部ゾーン242と呼ばれる。ラップアラウンド空気ダクトは引き出しの底板の下方空間のゾーンを流れている。すなわち、磁場鮮度保持装置20の底部にあるゾーンは底部ゾーン243と呼ばれる。ラップアラウンド空気ダクトは、前後方向において鮮度保持空間23を囲む空気ダクトを形成し、均一な温度低下を効果的に実現することができる。
【0036】
ケース22の頂壁221は、引き出しトップカバー211、ハウジングプレート212、頂部断熱板213を含む。ケース22の頂壁221には、上から下へ、ハウジングプレート212、頂部断熱板213、引き出しトップカバー211が順次配置されている。
【0037】
還気口232はケース22の後壁224の中央部に設けられてもよい。後壁224の頂端はケース22の頂壁221の後端に向かって傾斜して延びており、空気入口231は該傾斜面上に設けられる。上記空気入口231と還気口232の位置により、磁場鮮度保持装置20と冷凍装置10の空気ダクトの協働がより円滑となり、送風効率が向上する。また、空気入口231は引き出し21の後側頂端に傾斜しているので、鮮度保持空間23への送風構造の占有率が低減され、よりコンパクトで効果的な構造となる。
【0038】
引き出しトップカバー211は引き出し21の頂部開口に対向し、鮮度保持空間23の頂部空間を封止するために使用される。ハウジングプレート212は引き出しトップカバー211の上方に配置され、引き出しトップカバー211との間に第1間隔が設けられている。頂部断熱板213は第1間隔内に配置されており、頂部断熱板213と引き出しトップカバー211の間の空間には、ケース22の頂壁221を通過するラップアラウンド空気ダクトの頂部ゾーン241が形成されている。引き出しトップカバー211上には複数の貫通孔が設けられ、貫通孔を用いて鮮度保持空間23と頂部ゾーン241とが連通している。冷却空気流を鮮度保持空間23に均一に進入させ、鮮度保持空間23内の貯蔵物に直接吹き付けられないように、貫通孔の孔径は小さく設定される。
【0039】
頂部断熱板213の引き出しトップカバー211に対向する側に、複数本の空気案内リブ2131がさらに設けられ、空気案内リブ2131を用いて頂部ゾーン241内の空気流を整流し、空気流が頂部ゾーン241を均一に通過するようにする。
【0040】
ケース22を簡単に成形および加工するために、上下、または左右に分割してインナーケースとして使用してもよく、専用のスナップやネジなどの固定手段で固定され、一体成形ケースであってもよい。ケース22の側壁の内側に対応の引き出し21の取付構造、スライドレールまたはシュートが設けられる。
【0041】
ケース22には、ラップアラウンド空気ダクトの外側にそれぞれ断熱部材、例えば頂部断熱板213、中央仕切り板2152、底部断熱板、後壁断熱板が配置されている。これにより、冷却空気流の冷気逸脱を回避し、冷却効率を向上させることができる。
【0042】
図7は、本発明の一実施例による冷凍装置10の磁場鮮度保持装置20のラップアラウンド空気ダクトの頂部ゾーン241の概略図である。磁場鮮度保持装置20を備えた冷凍装置10は、第1温度検出部材251と第2温度検出部材252を含む。第1温度検出部材251と第2温度検出部材252はそれぞれ引き出しトップカバー211に対向して配置されている。第1温度検出部材251は空気入口231に近い位置に配置され、第2温度検出部材252は引き出し21の前面バッフル215に近い位置に配置されている。第1温度検出部材251と第2温度検出部材252により、鮮度保持空間23内の温度を正確に検出することができるので、正確な温度制御のための制御基盤を提供することができる。
【0043】
別のいくつかの実施例では、第1温度検出部材251は引き出しトップカバー211に対向して配置されてもよく、第2温度検出部材252はラップアラウンド空気ダクトの底部ゾーン243、すなわちケース22の底壁223に配置されてもよい。これにより、鮮度保持空間23の異なる位置の温度状態を反映することができる。
【0044】
引き出しトップカバー211のラップアラウンド空気ダクトの頂部ゾーン241に対向する一面には、第1温度検出部材251と第2温度検出部材252を配置するための収容溝が形成されている。選択可能な温度制御戦略は以下のとおりである。第1温度検出部材251の温度検知値が鮮度保持設定温度よりも高い場合、磁場鮮度保持装置20への送風を開始することである。第2温度検出部材252の温度検知値が食材に必要な鮮度保持温度よりも低い場合、磁場鮮度保持装置20への送風を停止する。
【0045】
図8は、本発明の一実施例による冷凍装置10の磁場鮮度保持装置20中の引き出し21の部材分解図である。引き出し21の前面バッフル215は、中央仕切り板2152、空気ダクト部材2153、パネル2151、外枠2156を含んでもよい。前方から後方に順次、パネル2151、中央仕切り板2152、パネル2151である。外枠2156は引き出し21の前面バッフル215の周辺枠として機能し、支持枠および支持枠外側にある装飾トリムを含んでもよい。引き出し21の前面バッフル215は、鮮度保持空間23の前部空間を封止し、ユーザによって引き出し可能である。
【0046】
空気ダクト部材2153は、中央仕切り板2152の鮮度保持空間23に対向する側に配置され、中央仕切り板2152とともに、前面バッフル215を通過するラップアラウンド空気ダクトの前部ゾーン242を画定している。空気ダクト部材2153の頂部は頂部ゾーン241の前面バッフル空気入口2154と連通している。頂部断熱板213の複数本の空気案内リブ2131の前端は、空気流を前面バッフル空気入口2154に案内することができる。
【0047】
パネル2151は中央仕切り板2152の鮮度保持空間23とは反対側に配置されており、中央仕切り板2152との間に空気断熱空間が形成されている。パネル2151はガラスパネル製であってもよい。すなわち、中央仕切り板2152は引き出し21の前面バッフル215を前後の2つの室に分割する。前側室は、冷気漏れを防止するための空気断熱空間である。後側室は、ラップアラウンド空気ダクトの前部ゾーン242である。中央仕切り板2152は断熱材から形成されてもよく、これにより冷気漏れをさらに回避できる。中央仕切り板2152のパネル2151に対向する側に複数の突起が形成されており、パネル2151の後側に当接されてパネル2151を支持するために使用される。
【0048】
引き出し21の前面バッフル215の上記二重構造により、構造をコンパクト化し、断熱効果が良好である。引き出し21の前面バッフル215は装飾トリムまたはネジスナップなどによって二重構造を全体として接続することができ、二重構造が断熱効果を高め、中央仕切り板2152、空気ダクト部材2153、パネル2151、外枠2156間の協働構造により、少ない部材だけで全体として合理的かつ簡単に固定することができ、例えばスナップ、係合爪、係合孔などの係合によって互いに固定することができる。中央仕切り板2152の下端に対応の挿入構造が設けられ、引き出し21の下部に接続されて固定されて全体を形成する。引き出し21の前面バッフル215には外枠2156の後側にシール片がさらに配置され、ケース22の前端の密封溝と協働して鮮度保持空間23の密封を実現する。
【0049】
引き出し21の両側がケース22のガイドレール部材と協働し、全体としてケース22の前後方向に沿って引き出し可能になっている。引き出し21がケース22を収納した後、相対的に密封された鮮度保持空間23を形成し、磁場アセンブリによって印可された磁場によって鮮度保持貯蔵を実現する。
【0050】
図9は、本発明の一実施例による冷凍装置10の磁場鮮度保持装置20の空気案内部材214の概略図である。ケース22の頂壁221は空気案内部材214をさらに含む。空気案内部材214はケース22の頂壁221の前端に配置され、空気案内部材214の後部に、頂部ゾーン241の前端と連通する第1空気案内口2141が設けられ、空気案内部材214の底部は前面バッフル空気入口2154に対向し、前面バッフル空気入口2154と連通する第2空気案内口2142を有し、頂部ゾーン241の空気流を前部ゾーン242に案内し、空気案内部材214の底部と空気ダクト部材2153の頂部はそれぞれ前方から後方に向かって下方に傾斜する傾斜面として設けられている。上記空気案内部材214の案内により、風の抵抗を低減させ、騒音を低減させることができる。前面バッフル空気入口2154に、空気案内部材214および前部ゾーン242の空気ダクト構造と協働するグリルが設けられている。
【0051】
第1空気案内口2141と前面バッフル空気入口2154は傾斜面であってもよく、角度が1~89°であり、前面バッフル空気入口2154とインナーケースの隙間は0~10mmであり、隙間位置はシール片によって密着して充填され、硬度干渉を生じることがない。前面バッフル空気入口2154の開口面積は必ず頂部ゾーン241前端の面積よりも大きい。空気ダクト部材2153の材料は通常のプラスチックや熱伝導性の良いプラスチック材質(熱伝導または断熱コーティング付き)であってもよく、特定の挿入配合方法により引き出し21および引き出しフロントカバーに接続され、空気ダクト部材2153内に一定の断熱材(発泡材、PEまたはVIPなど)が貼り付けられ、空気ダクト部材2153の下端の前面バッフル空気出口2155によって空気流が全体的にラップアラウンド空気ダクトの底部ゾーン243に進入し、空気流が底部ゾーン243を均一に通過する。
【0052】
引き出しの底板はケース22の底壁223から間隔を置いて配置されており、ラップアラウンド空気ダクトの底部ゾーン243として下方空間が形成されている。引き出しの底板の前部の空気ダクト部材2153の底端に対向する位置に前面バッフル空気出口2155が設けられており、前面バッフル空気出口2155を利用して底部ゾーン243と連通している。
【0053】
ケース22の底壁223は同様に多層であり、例えば下から上へ、底壁ハウジング、底部断熱板、引き出し底部カバーを含んでもよい。底壁ハウジングは磁場鮮度保持装置20の最下方の部材であり、底部断熱板は断熱のために使用される。引き出し底部カバーは引き出し底部から間隔を置いて対向し、それらの間の間隔はラップアラウンド空気ダクトの底部ゾーン243として機能する。
【0054】
図10は、本発明の一実施例による冷凍装置10の磁場鮮度保持装置20の磁場アセンブリ30の概略図である。
【0055】
磁場アセンブリ30は、それぞれ引き出しトップカバー211とケース22の底壁223に配置された2組の磁気部材を含む。ここで、第1集束磁束板321と第1磁気部材311は引き出しトップカバー211に配置され、第1磁気部材311全体は平板状であり、第1集束磁束板321に貼付されている。
【0056】
第2集束磁束板322と第2磁気部材(遮蔽され、図示せず)はケース22の底壁223に配置されている。第2磁気部材全体は平板状であり、第2集束磁束板322に貼付されている。
【0057】
第1集束磁束板321と第2集束磁束板322は対向して配置されている。磁場アセンブリ30は磁気導電性ベルト323をさらに含んでもよい。磁気導電性ベルト323はケース22の側壁に配置されており、第1集束磁束板321と第2集束磁束板322を接続させて、引き出し21の周りの環状磁路を形成する。環状磁路は、保磁力が低く透磁率が高い材料で形成されてもよく、形成された磁路は磁場を集め、貯蔵空間内の磁場の均一性を向上させるのと同時に、外部への磁場放出を抑え、磁場鮮度保持装置20外側の他の部材への干渉(例えば他の部材の着磁など)を回避するために使用される。第1集束磁束板321、第2集束磁束板322、磁気導電性ベルト323は珪素鋼板または同様の材料から形成される。
【0058】
第1集束磁束板321と第2集束磁束板322はそれぞれ鮮度保持空間23の頂部および底部を覆うことにより、磁場の被覆範囲を拡大し、磁場をより均一にすることができる。
【0059】
第1磁気部材311と第2磁気部材は電磁コイルが巻かれて形成された電磁コイルであってもよく、その形状は円形、楕円形または四角形であってもよく、平板状であり、頂部と底部はいずれも平面状であり、かつ厚さが周辺寸法よりも著しく小さい。ラップアラウンド空気ダクトは、磁場アセンブリで発生した熱を奪い、鮮度保持空間23への温度影響を低減することができる。
【0060】
あるいは、本実施例中の磁場アセンブリは、磁場素子として永磁磁石を使用してもよく、例えば永磁磁石からなる磁気板を引き出しの頂部と底部に配置してもよい。また、電磁コイル、永磁磁石を組み合わせて、両者の重ね合わせにより磁場を生成してもよい。
【0061】
磁場は、貯蔵物品質の向上に寄与し、冷凍時間を短縮させ、食品の汁の損失率および栄養損失を低減させ、微生物や細菌の数を減少させ、鮮度保持サイクルを延長することができる。そして、磁場鮮度保持装置20は、空気入口231からケース22の頂壁221、引き出し21の前面バッフル215、引き出しの底板の下方空間を順次通過して還気口232に戻るように空気流を流すラップアラウンド空気ダクトを形成し、鮮度保持空間23を冷却するように構成される。さらに、磁場と温度制御の協働により、ラップアラウンド空気ダクトを用いて鮮度保持空間23を冷却し、冷気は電磁コイルの動作で発生した熱を即時に奪い、鮮度保持空間23の温度変動を回避し、温度と磁場の効果が合わさることで、鮮度保持空間23の食品の鮮度保持効果を向上させることができる。
【0062】
ここまで、上述した複数の実施例と併せて本発明の技術的解決策を説明したが、当業者は理解されるように、本発明の保護範囲はこれらの具体的な実施例に限定されない。本発明の技術的原理から逸脱しない限り、当業者は上記各実施例中の技術的解決策を分解して組み合わせることができるし、関連技術的特徴に対して等価変更や置換を行うことができ、本発明の技術的思想および/または技術的原理内でなされた任意の変更、等価置換、改良は、すべて本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
図2
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【国際調査報告】