(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】P型横方向拡散金属酸化物半導体デバイス及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20241126BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
H01L29/78 301D
H01L27/088 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538146
(86)(22)【出願日】2022-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-21
(86)【国際出願番号】 CN2022135331
(87)【国際公開番号】W WO2023160084
(87)【国際公開日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】202210181654.3
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502041886
【氏名又は名称】▲東▼南大学
【氏名又は名称原語表記】SOUTHEAST UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.2 Sipailou,Xuanwu Nanjing,Jiangsu 210096 China
(71)【出願人】
【識別番号】512154998
【氏名又は名称】無錫華潤上華科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CSMC TECHNOLOGIES FAB2 CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.8 Xinzhou Road Wuxi New District,Jiangsu 214028 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン ロン
(72)【発明者】
【氏名】へ ナイロン
(72)【発明者】
【氏名】ツイ ヨンジウ
(72)【発明者】
【氏名】チャン セン
(72)【発明者】
【氏名】ワン シャオナ
(72)【発明者】
【氏名】リン フォン
(72)【発明者】
【氏名】マ ジェ
(72)【発明者】
【氏名】リウ スーヤン
(72)【発明者】
【氏名】サン ウェイフォン
【テーマコード(参考)】
5F048
5F140
【Fターム(参考)】
5F048AC06
5F048BA02
5F048BB05
5F048BC03
5F048BC07
5F048BG12
5F140AC01
5F140AC21
5F140BA01
5F140BA05
5F140BA16
5F140BC12
5F140BF04
5F140BH30
5F140BH47
5F140BH49
5F140CB01
5F140CD01
5F140CD08
(57)【要約】
P型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの製造方法は、基板(210)内にN型埋め込み層(220)を形成し、N型埋め込み層(220)上に位置するP型領域(230)を形成し、P型領域(230)上に位置するマスク層(240)を形成するステップと、マスク層(240)をパターン化して、少なくとも2つの注入窓(241、243、245)を形成するステップと、少なくとも2つの注入窓(241、243、245)を介してN型イオン注入を行って、高圧Nウェルドーピング領域(231)及び低圧Nウェルドーピング領域(233)を形成するステップと、酸化層(244)を形成するステップと、少なくとも一部のマスク層(240)を除去するステップと、P型領域(230)にP型イオン注入を行って、P型ドーピング領域(234)を形成するステップと、熱アニールによってP型ドーピング領域(234)を拡散させてドリフト領域(236)及び2つのP型ウェル領域(238)を形成し、高圧Nウェルドーピング領域(231)を拡散させて高圧N型ウェル領域(235)を形成し、低圧Nウェルドーピング領域(233)を拡散させて低圧N型ウェル領域(237)を形成するステップと、ソースドーピング領域(252)、ドレインドーピング領域(254)及びゲート(260)を形成するステップとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板内にN型埋め込み層を形成し、前記N型埋め込み層上に位置するP型領域を形成し、前記P型領域上に位置するマスク層を形成するステップと、
前記マスク層をパターン化して、少なくとも2つの注入窓を形成するステップと、
前記少なくとも2つの注入窓を介してN型イオン注入を行って、前記P型領域内に高圧Nウェルドーピング領域及び低圧Nウェルドーピング領域を形成するステップであって、前記低圧Nウェルドーピング領域のドーピング濃度が前記高圧Nウェルドーピング領域のドーピング濃度よりも高いステップと、
各前記注入窓での前記P型領域の表面に酸化層を形成するステップと、
少なくとも一部の前記マスク層を除去するステップと、
前記P型領域にP型イオン注入を行って、P型ドーピング領域を形成するステップと、
熱アニールによって、前記P型ドーピング領域を拡散させてドリフト領域及び2つのP型ウェル領域を形成し、前記高圧Nウェルドーピング領域を拡散させて高圧N型ウェル領域を形成し、前記低圧Nウェルドーピング領域を拡散させて低圧N型ウェル領域を形成するステップであって、前記ドリフト領域は、前記高圧N型ウェル領域と前記低圧N型ウェル領域との間に位置し、前記2つのP型ウェル領域は、前記高圧N型ウェル領域の両側にそれぞれ位置し、且つそのうちの1つの前記P型ウェル領域は、前記高圧N型ウェル領域と前記ドリフト領域との間に位置するステップと、
ソースドーピング領域、ドレインドーピング領域及びゲートを形成するステップであって、前記ソースドーピング領域は、前記低圧N型ウェル領域内に位置し、前記ドレインドーピング領域は、前記P型ウェル領域内に位置し、且つ前記高圧N型ウェル領域と前記ドリフト領域との間に位置し、前記ゲートは、前記ソースドーピング領域と前記ドレインドーピング領域との間に位置し、前記ソースドーピング領域と前記ドレインドーピング領域は、P型ドーピングを有するステップと、を含む、ことを特徴とするP型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの製造方法。
【請求項2】
前記少なくとも2つの注入窓は、高圧Nウェル注入窓及び低圧Nウェル注入窓を含み、
各前記注入窓を介してN型イオン注入を行い、前記P型領域内に前記高圧Nウェルドーピング領域及び前記低圧Nウェルドーピング領域を形成するステップは、
前記高圧Nウェル注入窓及び前記低圧Nウェル注入窓を介して1回目のN型イオン注入を行って、前記高圧Nウェルドーピング領域を形成することと、
前記P型領域上に、前記高圧Nウェル注入窓を被覆し、且つ前記低圧Nウェル注入窓を露出させるフォトレジスト層を形成することと、
前記低圧Nウェル注入窓を介して2回目のN型イオン注入を行って、前記P型領域内に、前記低圧Nウェルドーピング領域を形成することとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも2つの注入窓は、前記高圧Nウェル注入窓と前記低圧Nウェル注入窓との間に位置する複数のN型イオン注入窓をさらに含み、
前記1回目のN型イオン注入は、前記複数のN型イオン注入窓を介して前記P型領域内に、対応する数のN型のドリフト領域のドーピング調整領域を形成することを含み、
前記フォトレジスト層は前記複数のN型イオン注入窓を被覆する、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のN型イオン注入窓のうち、隣接する窓の間隔は、1.0~2.0μmである、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
各N型イオン注入窓の幅は、2.0~4.0μmである、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記P型イオン注入のドーズ量は、前記1回目のN型イオン注入のドーズ量よりも大きい、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記マスク層は、二酸化シリコン層と前記二酸化シリコン層上に位置する窒化シリコン層とを含み、前記少なくとも一部の前記マスク層を除去するステップは、前記窒化シリコン層を除去することである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ゲートを形成する前に、さらに、
前記ドリフト領域上に電界効果酸化層を形成し、前記電界効果酸化層が前記ソースドーピング領域と前記ドレインドーピング領域との間に位置し、前記ゲートがポリシリコンゲートであり、前記ポリシリコンゲートは、前記電界効果酸化層上まで延在することを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ソース金属電極、ドレイン金属電極及びゲート金属電極を形成することをさらに含み、
前記ソース金属電極は、前記ソースドーピング領域上に位置し、且つ前記ソースドーピング領域に電気的に接続され、前記ドレイン金属電極は、前記ドレインドーピング領域上に位置し、且つ前記ドレインドーピング領域に電気的に接続され、前記ゲート金属電極は、前記ゲート上に位置し、且つ前記ゲートに電気的に接続され、前記ドレイン金属電極の電界効果酸化層の上方に位置する部分は、ドレイン金属フィールドプレートとされ、前記ゲート金属電極の前記電界効果酸化層の上方に位置する部分は、ゲート金属フィールドプレートとされる、ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
基板引き出し領域を形成し、前記基板引き出し領域が前記高圧N型ウェル領域の前記ドリフト領域から離反する側のP型ウェル領域内に形成され、前記基板引き出し領域がP型ドーピングを有することと、
ボディ領域を形成し、前記ボディ領域が前記低圧N型ウェル領域内に形成され、前記ボディ領域が、N型ドーピングを有し、前記ソースドーピング領域が前記ボディ領域と前記ドリフト領域との間に位置することと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記N型イオン注入のN型イオン源は、リンであり、ドーピング濃度が、1e
11cm
-2~1e
13cm
-2であり、前記P型イオン注入のP型イオン源は、ホウ素であり、ドーピング濃度が1e
11cm
-2~1e
13cm
-2である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ドリフト領域のドーピング濃度は、前記P型ウェル領域のドーピング濃度よりも低い、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記高圧N型ウェル領域と前記低圧N型ウェル領域は、いずれも前記N型埋め込み層に接触する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
P型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスであって、
基板と、N型埋め込み層と、P型領域と、高圧N型ウェル領域、低圧N型ウェル領域、ドリフト領域及び2つのP型ウェル領域と、電界効果酸化層と、ゲートと、ボディ領域及びソースドーピング領域と、基板引き出し領域と、ドレインドーピング領域とを含み、
前記N型埋め込み層は、前記基板内に設けられ、
前記P型領域は、前記N型埋め込み層及び前記基板上に設けられ、
前記高圧N型ウェル領域、前記低圧N型ウェル領域、前記ドリフト領域及び前記2つのP型ウェル領域は、前記P型領域内に設けられ、
前記電界効果酸化層は、前記P型領域上に設けられ、
前記ゲートは、前記低圧N型ウェル領域及び前記電界効果酸化層上に位置し、
前記ボディ領域及び前記ソースドーピング領域は、前記低圧N型ウェル領域内に設けられ、前記ボディ領域は、前記ボディ領域の金属電極に接続され、前記ソースドーピング領域は、前記ゲートと前記ボディ領域との間に位置し、且つソース金属電極に接続され、
前記基板引き出し領域は、一方の前記P型ウェル領域に設けられ、且つ前記基板引き出し領域の金属電極に接続され、
前記ドレインドーピング領域は、他方の前記P型ウェル領域に設けられ、前記ドレインドーピング領域は、前記高圧N型ウェル領域と前記ドリフト領域との間に位置し、且つドレイン金属電極に接続されている、ことを特徴とするP型横方向拡散金属酸化物半導体デバイス。
【請求項15】
前記ドリフト領域のドーピング濃度は、前記P型ウェル領域のドーピング濃度よりも低い、ことを特徴とする請求項14に記載のP型横方向拡散金属酸化物半導体デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路の技術分野に関し、特にP型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスに関し、さらにP型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2022年2月25日に出願された、出願番号が2022101816543、発明の名称が「P型横方向拡散金属酸化物半導体デバイス及びその製造方法」である中国特許出願の優先権を主張し、ここで参照として、その全文は参照により本願に組み込まれる。
【0003】
高圧集積回路は、パワーエレクトロニクスの重要な分野であり、高電圧パワーデバイスと信号処理システム及び周辺インタフェース回路、保護回路、検出回路などを1つのチップに集積して、システムの信頼性、安定性を向上させるだけでなく、システムの電力消費、体積、重量及びコストを減少させる。高圧集積回路において、ハイサイド回路の電位が高圧である場合、高圧側パワーデバイスを駆動するために、低圧信号を高圧部分に伝送するレベルシフト技術が必要である。レベルシフト回路は、高低圧回路を接続するブリッジであり、前段のデッドゾーン生成回路が出力する低圧信号を高圧信号に引き上げ、後段の高圧回路の使用に供し、前後段の高低圧信号の相互クロストークを防止する。高圧電力変換デバイスLDMOSは、レベルシフト回路の重要なデバイスであり、そのゲート端は、ローサイド回路の信号を受信し、そのドレイン端を介して高圧信号を出力するため、LDMOSは、ハイサイド回路の電圧に耐える必要がある。ブレークダウン電圧は、LDMOSデバイスを評価するための重要なパラメータの1つであり、ブレークダウン電圧とは、LDMOSのドレイン端に高電圧が印加され、ゲートとソースがゼロ電位にある際、ドレイン端が耐えられる最大の電圧である。ドレイン端の電圧がデバイスのブレークダウン電圧を超えると、デバイスは、アバランシェブレークダウンが発生し、デバイスが長時間アバランシェブレークダウンの状態にあると、焼損が発生してしまう。LDMOSは、優れたスイッチング特性及び高いブレークダウン電圧を有するため、高圧電力集積回路に広く応用されている。
【0004】
PLDMOSは、LDMOSの1種であり、LDMOSの優れた性能を有するとともに、PLDMOSは、ハイサイド駆動として電力集積回路の複雑度を簡略化し、チップの面積を小さくすることができる。しかしながら、通常のNLDMOSの製造プロセスと異なり、例示的なPLDMOSの製造プロセスのフローはより複雑である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
いくつかの実施例によれば、P型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
P型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの製造方法は、
基板内にN型埋め込み層を形成し、前記N型埋め込み層上に位置するP型領域を形成し、前記P型領域上に位置するマスク層を形成するステップと、
前記マスク層をパターン化して、少なくとも2つの注入窓を形成するステップと、
前記少なくとも2つの注入窓を介してN型イオン注入を行って、前記P型領域内に高圧Nウェルドーピング領域及び低圧Nウェルドーピング領域を形成するステップであって、前記低圧Nウェルドーピング領域のドーピング濃度が前記高圧Nウェルドーピング領域のドーピング濃度よりも高いステップと、
各注入窓での前記P型領域の表面に酸化層を形成するステップと、
少なくとも一部の前記マスク層を除去するステップと、
前記P型領域にP型イオン注入を行って、P型ドーピング領域を形成するステップと、
熱アニールによって、前記P型ドーピング領域を拡散させてドリフト領域及び2つのP型ウェル領域を形成し、前記高圧Nウェルドーピング領域を拡散させて高圧N型ウェル領域を形成し、前記低圧Nウェルドーピング領域を拡散させて低圧N型ウェル領域を形成するステップであって、前記ドリフト領域は、前記高圧N型ウェル領域と低圧N型ウェル領域との間に位置し、前記2つのP型ウェル領域は、前記高圧N型ウェル領域の両側にそれぞれ位置し、且つそのうちの1つの前記P型ウェル領域は、前記高圧N型ウェル領域とドリフト領域との間に位置するステップと、
ソースドーピング領域、ドレインドーピング領域及びゲートを形成するステップであって、前記ソースドーピング領域は、前記低圧N型ウェル領域内に位置し、前記ドレインドーピング領域は、前記P型ウェル領域内に位置し、且つ前記高圧N型ウェル領域と前記ドリフト領域との間に位置し、前記ゲートは、前記ソースドーピング領域とドレインドーピング領域との間に位置し、前記ソースドーピング領域と前記ドレインドーピング領域は、P型ドーピングを有するステップと、を含む。
【0007】
P型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスは、基板と、N型埋め込み層と、P型領域と、高圧N型ウェル領域、低圧N型ウェル領域、ドリフト領域及び2つのP型ウェル領域と、電界効果酸化層と、ゲートと、ボディ領域及びソースドーピング領域と、基板引き出し領域と、ドレインドーピング領域とを含み、
前記N型埋め込み層は、前記基板内に設けられ、
前記P型領域は、前記N型埋め込み層及び前記基板上に設けられ、
前記高圧N型ウェル領域、前記低圧N型ウェル領域、前記ドリフト領域及び前記2つのP型ウェル領域は、前記P型領域内に設けられ、
前記電界効果酸化層は、前記P型領域上に設けられ、
前記ゲートは、前記低圧N型ウェル領域及び前記電界効果酸化層上に位置し、
前記ボディ領域及び前記ソースドーピング領域は、前記低圧N型ウェル領域内に設けられ、前記ボディ領域は、ボディ領域の金属電極に接続され、前記ソースドーピング領域は、前記ゲートと前記ボディ領域との間に位置し、且つソース金属電極に接続され、
前記基板引き出し領域は、一方の前記P型ウェル領域に設けられ、且つ基板引き出し領域の金属電極に接続され、
前記ドレインドーピング領域は、他方の前記P型ウェル領域に設けられ、前記ドレインドーピング領域は、前記高圧N型ウェル領域と前記ドリフト領域との間に位置し、且つドレイン金属電極に接続されている。
【0008】
本出願の1つまたは複数の実施例の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載される。本出願の他の特徴、目的および利点は、明細書、図面及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書に開示される本発明の実施例及び/又は例示をよりよく記述および説明するために、1つ以上の図面が参照され得る。図面を説明するために使用される追加の詳細または例示は、開示される発明、現在説明されている実施例及び/又は例示、ならびにそのような発明の現在理解されている最良の形態のいずれかの範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【
図1】一実施例におけるP型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの製造方法を示すフローチャートである。
【
図2a】一実施例におけるステップS120が完了後のデバイスの構成を示す断面模式図である。
【
図2b】一実施例におけるステップS130の第1ステップの注入が完了後のデバイスの構成を示す断面模式図である。
【
図2c】一実施例におけるステップS130の第2ステップの注入が完了後のデバイスの構成を示す断面模式図である。
【
図2d】一実施例におけるステップS140が完了後のデバイスの構成を示す断面模式図である。
【
図2e】一実施例におけるステップS160が完了後のデバイスの構成を示す断面模式図である。
【
図2f】一実施例における2回目の熱アニール後のドリフト領域、P型ウェル領域、高圧N型ウェル領域及び低圧N型ウェル領域の構成を示す模式図である。
【
図3】一実施例におけるP型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の理解を容易にするために、添付の図面を参照して本発明をより完全に説明する。本発明の好ましい実施例を添付の図面に示す。しかし、本発明は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載の実施例に限定されない。むしろ、これらの実施例は、本発明をより徹底かつ完全にするために提供される。
【0011】
他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は、具体的実施例を説明することのみを目的とし、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つまたは複数の任意およびすべての組合せを含む。
【0012】
要素または層は、他の要素または層「上に位置する」、「に隣接する」、「に接続される」、または「結合される」と言及されるとき、直接他の要素または層上に位置するか、隣接するか、接続されるか、または結合され得るか、あるいは介在要素または層が存在し得ることを理解されたい。対照的に、要素が、他の要素または層「上に直接位置する」、「に直接隣接する」、「に直接接続される」、または「直接結合される」と言及されるとき、介在要素または層は存在しない。第1、第2、第3などの用語は、様々な要素、部材、領域、層、及び/又は部分を説明するために使用され得るが、これらの要素、部材、領域、層、及び/又は部分は、これらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、1つの要素、部材、領域、層、または部分を別の要素、部材、領域、層、または部分と区別するためにのみ使用される。したがって、本発明の教示から逸脱しない限り、以下に説明される第1の要素、部材、領域、層、または部分は、第2の要素、部材、領域、層、または部分と示すことができる。
【0013】
「下に」、「下方に」、「下の」、「の下に」、「上に」、「上の」などの空間関係用語は、本明細書では、説明を容易にするために、図面に示される1つの要素または特徴と別の要素または特徴との関係を説明するために使用され得る。空間関係用語は、図面に示される向きに加えて、使用中および操作中のデバイスの異なる向きを包含することが意図されることを理解されたい。例えば、図中のデバイスがひっくり返された場合、他の要素の「下に」または「下方に」または「の下に」として説明される要素または特徴は、他の要素または特徴の「上に」配向されるであろう。したがって、例示的な用語「下方に」および「下に」は、上および下の両方の配向を含むことができる。デバイスは、別様に配向され(90度または他の配向で回転され)、本明細書で使用される空間的記述語は、それに応じて解釈され得る。
【0014】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明することのみを目的としており、本発明を限定するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「1」、「1つ」、および「前記/当該」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。「からなる」及び/又は「を含む」という用語は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素及び/又は構部材の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、部材及び/又はグループの存在または追加を排除しないことがさらに理解されたい。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目の任意およびすべての組合せを含む。
【0015】
本発明の実施例は、本発明の理想的な実施例(および中間構造)の概略図である断面図を参照して本明細書に記載される。したがって、例えば、製造技術及び/又は公差による、図示された形状からの変動が予想され得る。したがって、本発明の実施例は、本明細書に示される領域の特定の形状に限定されるべきではなく、例えば、製造に起因する形状の偏差を含むべきである。例えば、矩形として示された注入領域は、典型的には、注入領域から非注入領域へのバイナリ変化ではなく、その縁部に丸みを帯びた又は湾曲した特徴及び/又は注入濃度勾配を有する。同様に、注入によって形成された埋め込み領域は、埋め込み領域と注入が行われる表面との間の領域にいくらかの注入をもたらし得る。したがって、図面に示される領域は本質的に概略的であり、それらの形状は、デバイスの領域の実際の形状を示すことを意図するものではなく、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0016】
本明細書で使用される半導体分野の用語は当業者が常用する技術用語であり、例えばP型及びN型不純物に対して、ドーピング濃度を区別するために、P+型は、高ドーピング濃度のP型を表し、P型は、中ドーピング濃度のP型を表し、P-型は、低ドーピング濃度のP型を表し、N+型は、高ドーピング濃度のN型を表し、N型は、中ドーピング濃度のN型を表し、N-型は、低ドーピング濃度のN型を表す。
【0017】
PLDMOSの製造プロセスを簡略化して、NLDMOSの製造プロセスと両立させるために、一実施例によれば、P型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの製造方法を提案する。
図1を参照すると、この方法は、以下のステップを含む。
【0018】
ステップS110において、基板にN型埋め込み層を形成し、前記N型埋め込み層に位置するP型領域を形成し、前記P型領域に位置するマスク層を形成する。
【0019】
図2aを参照すると、本出願の一実施例では、基板210は、半導体基板であり、その材料は、ドープされていない単結晶シリコン、不純物がドープされた単結晶シリコン、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)、積層シリコン・オン・インシュレータ(SSOI)、積層シリコン・ゲルマニウム・オン・インシュレータ(S―SiGeOI)、シリコン・ゲルマニウム・オン・インシュレータ(SiGeOI)及びゲルマニウム・オン・インシュレータ(GeOI)などを用いることができる。
図2aに示す実施例では、基板210の材料は、単結晶シリコン、即ちP型シリコン基板である。N型埋め込み層220は、基板210内に設けられている。P型領域230は、N型埋め込み層220上に位置する。P型領域230は、エピタキシャルの方式で形成されてもよく、非エピタキシャルの方式で形成されてもよい(1つの完全な基板に対して、埋め込み層DNを注入し、そして、Pを注入してPドーピング領域を形成する)。マスク層240は、P型領域230上に位置し、シリコン酸化物層246とシリコン酸化物層246上のシリコン窒化物層248とを含む。具体的には、シリコン酸化物層246の材質は、二酸化シリコンであってもよく、シリコン窒化物層248の材質は、窒化シリコンであってもよい。
【0020】
一実施例において、まず、基板210にN型埋め込み層220を形成し、そして、N型埋め込み層220上にP型領域230を形成し、さらにP型領域230上にシリコン酸化物層246及びシリコン窒化物層248を堆積させてマスク層240を形成してもよい。
【0021】
ステップS120において、マスク層をパターン化して、少なくとも2つの注入窓を形成する。
【0022】
一実施例において、マスク層240にフォトレジストを塗布し、そして、Nウェルフォトマスクによりフォトレジストを露光し、現像した後、
図2aに示すフォトレジスト層292を得る。次に、フォトレジスト層292をエッチングバリア層としてマスク層240をエッチングし、余分なマスク層240を除去して
図2aに示す複数の注入窓を形成する。これらの複数の注入窓は、高圧Nウェル注入窓241及び低圧Nウェル注入窓243を含み、高圧Nウェル注入窓241と低圧Nウェル注入窓243との間に位置する複数のN型イオン注入窓245をさらに含んでもよい。
図2aを参照すると、一実施例において、複数のN型イオン注入窓245のうち、隣接する窓の間隔dは、1.0~2.0μmであり、各N型イオン注入窓245の幅wは、2.0~4.0μmである。
【0023】
一実施例において、各注入窓でのP型領域230表面に薄い酸化層242がさらに形成されている。
【0024】
ステップS130において、当該複数の注入窓を介してN型イオン注入を行って、P型領域内に高圧Nウェルドーピング領域及び低圧Nウェルドーピング領域を形成する。
【0025】
一実施例において、ステップS130のN型イオン注入は、2回の注入である。
図2bを参照すると、1回目のN型イオン注入は、各注入窓の下方のP型領域230に高圧Nウェルドーピング領域231を形成する。そして、フォトレジスト層292を除去し、再びフォトレジストを塗布し、低圧Nウェルフォトマスクにより、フォトレジストを露光し、露光後のフォトレジスト層は、高圧Nウェル注入窓241及び各N型イオン注入窓を被覆するが、低圧Nウェル注入窓243を露出させる。
図2cに示すように、2回目のN型イオン注入は、低圧Nウェル注入窓243を介して下方のP型領域230に注入を行い、第1ステップで注入されたN型イオンを重ね合わせて低圧Nウェルドーピング領域233を形成する。一実施例において、2回目の注入のN型イオン注入のドーズ量は、1回目の注入のN型イオン注入のドーズ量よりも高いため、低圧Nウェルドーピング領域233のドーピング濃度は、高圧Nウェルドーピング領域231のドーピング濃度よりも高い。
【0026】
図2bを参照すると、本実施例において、1回目の注入は、各N型イオン注入窓245の下方にドリフト領域のドーピング調整領域232を形成する。N型ドーピングのドリフト領域のドーピング調整領域232は、後続のステップで形成されたドリフト領域のドーピング濃度を調整することができる。
【0027】
一実施例において、ステップS130の2回のN型イオン注入のイオン源は、リンである。
【0028】
ステップS140において、各注入窓でのP型領域の表面に酸化層を形成する。
【0029】
図2dを参照すると、一実施例において、高温酸化によって、各注入窓に位置するP型領域230の表面の薄い酸化層242を厚くして酸化層244を形成する。高温酸化は、酸素を通す熱アニール、又は酸素を通す他の高温処理である。ステップS130で注入されたN型イオンは、アニールの過程で拡散する。
【0030】
ステップS150において、少なくとも一部のマスク層を除去する。
【0031】
後続のP型イオン注入がマスク層240の位置から注入されるため、本ステップでは、一部のマスク層240を除去する。一実施例において、ステップS150では、マスク層240におけるシリコン窒化物層248を除去し、シリコン酸化物層246を残す。
【0032】
ステップS160において、P型領域にP型イオン注入を行って、P型ドーピング領域を形成する。
【0033】
図2eを参照すると、P型領域230にP型イオンの注入を行う際、酸化層244は、P型イオンの注入を阻止する。P型イオンは、前のステップでシリコン酸化物層246によって被覆された位置から注入され、P型ドーピング領域234を形成する。P型イオンは、P型領域230のうち、N型イオンが注入された領域まで拡散すると、N型イオンによって中和される。
【0034】
一実施例において、ステップS160でのP型イオン注入のイオン源は、ホウ素である。
【0035】
ステップS170において、熱アニールを行う。
【0036】
図2fを参照すると、再び熱アニールを行い、高圧Nウェルドーピング領域231、低圧Nウェルドーピング領域233及びP型ドーピング領域234の拡散を促進し、それらの底部をN型埋め込み層220に到達させる。高圧Nウェルドーピング領域231は、熱アニール後に高圧N型ウェル領域235を形成し、低圧Nウェルドーピング領域233は、熱アニール後に低圧N型ウェル領域237を形成する。高圧N型ウェル領域235と低圧N型ウェル領域233は、いずれもN型埋め込み層220に接触する。P型ドーピング領域234は、熱アニール後にドリフト領域236及び2つのP型ウェル領域238を形成する。2つのP型ウェル領域238は、高圧N型ウェル領域235の両側にそれぞれ形成され、ドリフト領域236は、低圧N型ウェル領域237に近接するP型ウェル領域238と低圧N型ウェル領域237との間に形成される。ドリフト領域236が位置する領域にN型のドリフト領域のドーピング調整領域232が予め形成されているため、ステップS170でP型ドーピング領域234が熱アニール後にドリフト領域236を形成する過程では、N型のドリフト領域のドーピング調整領域232は、一部のドリフト領域236のP型イオンを中和し、それにより、ドリフト領域236のドーピング濃度は、P型ウェル領域238のドーピング濃度よりも低くなる。なお、ステップS160でのP型イオン注入のドーズ量をステップS130での1回目のN型イオン注入のドーズ量より大きくすることで、ステップS170でP型ドーピング領域234が熱アニール後にP型のドリフト領域236を形成することを効果的に確保することができる。
【0037】
一実施例において、高圧N型ウェル領域235のドーピング濃度は、低圧N型ウェル領域237のドーピング濃度よりも低い。高圧N型ウェル領域235及び低圧N型ウェル領域237のドーピング濃度の範囲は、1e11cm-2~1e13cm-2である。
【0038】
一実施例において、ドリフト領域236及びP型ウェル領域238のドーピング濃度の範囲は、1e11cm-2~1e13cm-2である。
【0039】
ステップS180において、ソースドーピング領域、ドレインドーピング領域及びゲートを形成する。
【0040】
図3を参照すると、一実施例において、フォトリソグラフィ及びイオン注入プロセスによって、低圧N型ウェル領域237にソースドーピング領域252を形成する。フォトリソグラフィ及びイオン注入プロセスによって、高圧N型ウェル領域235とドリフト領域236との間のP型ウェル領域238にドレインドーピング領域254を形成する。ソースドーピング領域252とドレインドーピング領域254は、P型ドーピングを有する。具体的には、ソースドーピング領域252とドレインドーピング領域254は、P+領域である。堆積、フォトリソグラフィ及びエッチングプロセスによって、ソースドーピング領域252とドレインドーピング領域254との間にゲート260を形成する。
【0041】
一実施例において、ゲート260を形成する前に、当該方法は、ドリフト領域236に電界効果酸化層250を形成するステップをさらに含む。ポリシリコンで形成されたゲート260は、ソースドーピング領域252の縁部からドレインドーピング領域254の方向に電界効果酸化層250の上方まで延在する。
【0042】
一実施例において、ステップS180の後、当該方法は、ソース金属電極S、ドレイン金属電極D及びゲート金属電極Gを形成するステップをさらに含む。ソース金属電極Sは、ソースドーピング領域252に位置し、且つソースドーピング領域252に電気的に接続されている。ドレイン金属電極Dは、ドレインドーピング領域254に位置し、且つドレインドーピング領域254に電気的に接続されている。ゲート金属電極Gは、ゲート260に位置し、且つゲート260に電気的に接続されている。ドレイン金属電極Dの電界効果酸化層250の上方に位置する部分は、ドレイン金属フィールドプレートとされ、ゲート金属電極Gの電界効果酸化層250の上方に位置する部分は、ゲート金属フィールドプレートとされる。
【0043】
一実施例において、当該方法は、基板引き出し領域256及びボディ領域258を形成するステップをさらに含む。基板引き出し領域256は、高圧N型ウェル領域235のドリフト領域236から離反する側のP型ウェル領域238に形成され、基板引き出し領域256は、P型ドーピングを有する。ボディ領域258は、低圧N型ウェル領域237内に形成され、ボディ領域258は、N型ドーピングを有する。ソースドーピング領域252は、ボディ領域258とドリフト領域236との間に位置する。本出願の一実施例において、基板引き出し領域256は、P+領域であり、ボディ領域258は、N+領域である。
【0044】
一実施例において、上述した電界効果酸化層250を形成するステップと同時に、基板引き出し領域256とドレインドーピング領域254との間のドリフト領域236の表面に電界効果酸化層250を形成し、且つボディ領域258の両側のドリフト領域236の表面に電界効果酸化層250を形成する。
【0045】
上記P型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの製造方法によれば、パターン化されたマスク層は、セグメント化された注入窓245を形成し、N型イオンの注入後、注入窓の表面に酸化層244を被覆することにより、後続のP型イオンの注入時に、酸化層244をバリア層とすることができるため、P型イオン注入は、フォトマスクを別途用意する必要がなく、PLDMOSデバイスの製造プロセスを効果的に簡略化してNLDMOSの製造プロセスと両立させることができる。
【0046】
一実施例によれば、さらに、ブレークダウン電圧が600Vの高圧集積回路に適用できるP型横方向拡散金属酸化物半導体デバイス(PLDMOS)を提供する。当該PLDMOSは、上記いずれかの実施例に係るP型横方向拡散金属酸化物半導体デバイスの製造方法で製造することができる。
図3を参照すると、当該PLDMOSは、P型の基板210を含み、基板210内にN型埋め込み層220が設けられ、N型埋め込み層220及び基板210上に1層のP型領域が設けられている。P型領域内に高圧N型ウェル領域235、低圧N型ウェル領域237、P型ドーピングのドリフト領域236及びP型ウェル領域238が設けられている。P型領域上には、電界効果酸化層250が設けられ、電界効果酸化層250上には、ゲート260、具体的にはポリシリコンゲートが設けられ、且つゲート260は、低圧N型ウェル領域237及び電界効果酸化層250の上方に位置する。低圧N型ウェル領域237には、カソードN型重ドーピング領域(ボディ領域258とする)及びカソードP型重ドーピング領域(ソースドーピング領域252とする)が設けられ、ボディ領域258は、ボディ領域の金属電極bulkに接続されている。ソースドーピング領域252は、ゲート260とボディ領域258との間に位置し、且つソース金属電極Sに接続されている。P型ウェル領域238にアノードP型重ドーピング領域(基板引き出し領域256とする)が設けられ、基板引き出し領域256は、基板引き出し領域の金属電極Subに接続されている。P型ウェル領域238にアノードP型重ドーピング領域(ドレインドーピング領域254とする)が設けられ、ドレインドーピング領域254は、高圧N型ウェル領域235とドリフト領域236との間に位置し、且つドレイン金属電極Dに接続されている。
【0047】
図3を参照すると、ドレインの正面金属層(即ち、ドレイン金属電極D)の第1側面は、ドレインドーピング領域254と基板引き出し領域256との間の電界効果酸化層250の上方に位置し、第2側面は、ドリフト領域236上の電界効果酸化層250の上方に位置し、ドリフト領域236の方向に延在してドレイン金属フィールドプレートを形成する。ゲートの正面金属層(即ち、ゲート金属電極G)の第1側面は、ドリフト領域236上の電界効果酸化層250の上方に位置し、第2側面は、ゲート260の上方に位置し、第1側面は、ドリフト領域236の上方に延在してゲート金属フィールドプレートを形成する。
【0048】
本出願のフローチャートにおける様々なステップは、矢印によって示されるように連続して示されているが、これらのステップは、必ずしも矢印によって示される順序で連続して実行されるとは限らないことを理解されたい。本明細書で明示的に述べられない限り、これらのステップは、厳密な実行順序がなく、他の順序で実行され得る。さらに、本出願のフローチャートにおけるステップの少なくとも一部は、複数のステップ又は複数の段階を含むことができ、これらのステップ又は段階は、必ずしも同時に実行されるとは限らず、異なる時点で実行されてもよく、これらのステップ又は段階は、必ずしも順次に実行されるとは限らず、他のステップ又は他のステップにおけるステップ又は段階の少なくとも一部と順番に又は交互に実行されてもよい。
【0049】
上記実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることができる。説明を簡潔にするために、上記実施例の各技術的特徴の全ての可能な組み合わせを説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせに矛盾がない限り、いずれも本明細書に記載の範囲と見なされるべきである。
【0050】
上記実施例は、本出願のいくつかの実施形態のみを示し、その説明は、より具体的で詳細であるが、これにより特許の保護範囲を限定するものと理解すべきではない。なお、当業者であれば、本出願の概念から逸脱することなく、さらに複数の変形及び改良を行うことができ、これらはいずれも本出願の保護範囲に属する。従って、本出願の特許の保護範囲は、添付の特許請求の範囲を基準とすべきである。
【国際調査報告】