(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】リアルタイム生体適合刺激環境のための装置、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
G16H 20/70 20180101AFI20241126BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20241126BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20241126BHJP
G16Y 10/60 20200101ALI20241126BHJP
G16Y 20/40 20200101ALI20241126BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20241126BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20241126BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20241126BHJP
【FI】
G16H20/70
G06F3/01 510
G06F3/16 540
G06F3/16 610
G06F3/01 560
G16Y10/60
G16Y20/40
G16Y40/10
G16Y40/20
G16Y40/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024552100
(86)(22)【出願日】2022-11-22
(85)【翻訳文提出日】2024-06-26
(86)【国際出願番号】 US2022050755
(87)【国際公開番号】W WO2023096916
(87)【国際公開日】2023-06-01
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520124291
【氏名又は名称】コンパス パスファインダー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドーファティ、ロバート・エフ.
(72)【発明者】
【氏名】クク、ジョアンナ
(72)【発明者】
【氏名】マリエフスカイア、エカテリナ
(72)【発明者】
【氏名】リスリク、グレゴリー・エー.
【テーマコード(参考)】
5E555
5L099
【Fターム(参考)】
5E555AA27
5E555AA48
5E555AA76
5E555BA01
5E555BA22
5E555BB01
5E555BB22
5E555BE08
5E555BE17
5E555CA42
5E555CA47
5E555CB65
5E555CB67
5E555CB69
5E555CC01
5E555CC22
5E555DA08
5E555DA23
5E555DA26
5E555DB32
5E555DB53
5E555DC13
5E555DC84
5E555EA19
5E555FA00
5L099AA15
(57)【要約】
サイケデリック療法を強化するためのオーディオ、視覚、および嗅覚構成要素をもつリアルタイム生体適合刺激環境を提供するための手法が提供される。仮想生体適合環境が、ユーザによる経験のために提供され得る。ユーザに関連付けられたセンサーデータが受信され得る。センサーデータは、ユーザ状態の変化を決定するために、少なくとも1つの機械学習モデルを使用して分析され得る。分析されたセンサーデータに少なくとも部分的に基づいて、仮想生体適合環境に対して行われるべき修正が決定され得る。修正された仮想生体適合環境がユーザに提供され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
提示デバイスから、ユーザによる経験のために仮想生体適合環境を提供することと、
前記提示デバイスから、前記ユーザに関連付けられたセンサーデータを受信することと、
ユーザ状態の1つまたは複数の変化を決定するために、機械学習モデルを使用して前記センサーデータを分析することと、
前記分析されたセンサーデータに少なくとも部分的に基づいて、前記仮想生体適合環境に対して行われるべき1つまたは複数の修正を決定することと、
前記提示デバイス上で、修正された仮想生体適合環境を提供することと
を備える、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記仮想生体適合環境が、オーディオ刺激と、視覚刺激と、嗅覚刺激とのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記仮想生体適合環境が、仮想現実、拡張現実、または強化現実を少なくとも部分的に使用して提供される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記視覚刺激が、シーン像とアバターガイドとのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記仮想生体適合環境が、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで自動的に変更される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記ユーザに固有のユーザプロファイルに、前記変更された仮想生体適合環境を記憶すること
をさらに備える、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、
提示システムから、ユーザによる経験のために仮想生体適合環境を提供することと、
前記提示システムから、前記ユーザに関連付けられたセンサーデータを受信することと、
ユーザ状態の1つまたは複数の変化を決定するために、機械学習モデルを使用して前記センサーデータを分析することと、
前記分析されたセンサーデータに少なくとも部分的に基づいて前記提示システム上で、修正された仮想生体適合環境を提供することと
を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項8】
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記分析されたセンサーデータに少なくとも部分的に基づいて、前記センサーデータの少なくともサブセットがしきい値レベルを下回ると決定することと、
前記センサーデータの前記サブセットが前記しきい値レベルを下回ることに少なくとも部分的に基づいて、前記修正された仮想生体適合環境を提供することと
をさらに行わせる、請求項7に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記仮想生体適合環境が、オーディオ刺激と、視覚刺激と、嗅覚刺激とのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記仮想生体適合環境が、仮想現実、拡張現実、または強化現実を少なくとも部分的に使用して提供される、請求項7に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記視覚刺激が、シーン像とアバターガイドとのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記仮想生体適合環境が、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで自動的に変更される、請求項7に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
前記仮想生体適合環境を変更することが、オーディオタイプと、オーディオピッチと、オーディオ音量と、シーンタイプと、シーン輝度と、香りとのうちの少なくとも1つを変更することを含む、請求項7に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項14】
提示デバイスと、
少なくとも1つのプロセッサと、
メモリと
を備える、システムであって、前記メモリが命令を記憶し、前記命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記提示デバイスから、ユーザによる経験のために仮想生体適合環境を提供することと、
前記提示デバイスから、前記ユーザに関連付けられたセンサーデータを受信することと、
ユーザ状態の1つまたは複数の変化を決定するために、機械学習モデルを使用して前記センサーデータを分析することと、
前記分析されたセンサーデータに少なくとも部分的に基づいて、修正された仮想生体適合環境を提供することと
を行わせる、システム。
【請求項15】
前記命令が、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記分析されたセンサーデータに少なくとも部分的に基づいて、前記センサーデータの少なくともサブセットがしきい値レベルを下回ると決定することと、
前記センサーデータの前記サブセットが前記しきい値レベルを下回ることに少なくとも部分的に基づいて、前記修正された仮想生体適合環境を提供することと
をさらに行わせる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記仮想生体適合環境が、オーディオ刺激と、視覚刺激と、嗅覚刺激とのうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記仮想生体適合環境が、仮想現実、拡張現実、または強化現実を少なくとも部分的に使用して提供される、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記視覚刺激が、シーン像とアバターガイドとのうちの少なくとも1つを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記仮想生体適合環境が、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで自動的に変更される、請求項14に記載のシステム。
【請求項20】
前記仮想生体適合環境を変更することが、オーディオタイプと、オーディオピッチと、オーディオ音量と、シーンタイプと、シーン輝度と、香りとのうちの少なくとも1つを変更することを含む、請求項14に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本PCT出願は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、2021年11月23日に出願された、「APPARATUSES, SYSTEMS, AND METHODS FOR A REAL TIME BIOADAPTIVE STIMULUS ENVIRONMENT」と題する米国仮特許出願第63/282,635号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
[0002]現代医学の出現以来、多くの治療と薬剤スケジュールとが開発された。しかしながら、多くのそのような治療は有効であり得るが、いくつかの治療の着手が何人かの患者にとって不快であり得る。たとえば、サイケデリックを介した治療の場合、多くの患者が、サイケデリック経験を有したことがなく、患者の初期経験がむしろ強度のものであることがわかり得る。
【0003】
[0003]薬剤のアドミニストレーションより前に今度の治療のために患者を準備することが有益であり得る。患者が所与の時間的ポイントにおいてどのように感じていることがあるかを査定するのを助けるために、収集された患者データが分析され得る。さらに、収集されたデータは、投薬中と投薬の後の両方において患者の経験を適合させるのを助けるために、深層学習および機械学習技法を使用して、処理され得る。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示による様々な実施形態が、図面を参照しながら説明される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1A】[0005]1つまたは複数の実施形態に従って利用され得る例示的なシーン図。
【
図1B】1つまたは複数の実施形態に従って利用され得る例示的なシーン図。
【
図2A】[0006]1つまたは複数の実施形態に従って利用され得る例示的なセンサーデータを示す図。
【
図2B】1つまたは複数の実施形態に従って利用され得る例示的なセンサーデータを示す図。
【
図3】[0007]様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するために利用され得る例示的なシステムを示す図。
【
図4】[0008]様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するために利用され得る例示的な方法を示す図。
【
図5】[0009]様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するために利用され得る環境の一例を示す図。
【
図6】[0010]様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するための環境の一例を示す図。
【
図7】[0011]様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するために利用され得る電子デバイスの例示的なブロック図。
【
図8】[0012]様々な実施形態の態様が実装され得る別の例示的な環境の構成要素を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[0013]以下の説明では、様々な実施形態が説明される。説明の目的で、実施形態の完全な理解を提供するために、具体的な構成および詳細が記載される。ただし、それらの実施形態はそれらの具体的な詳細なしに実践され得ることも、当業者には明らかであろう。さらに、説明されている実施形態を不明瞭にしないために、よく知られている特徴が省略または簡略化され得る。
【0007】
[0014]サイケデリック療法を強化するためのオーディオ、視覚、および嗅覚構成要素をもつリアルタイム生体適合(bioadaptive)刺激環境が提供される。環境に関連付けられたシステムが、低レイテンシおよび時間的に同期された客観的精神生理学的(psychophysiological)測定を使用して投薬セッションにおける患者の主観的状態の時間的進化にサイケデリック経験を適合させる、リアルタイム生体適合感覚環境を提供するように構成され得る。環境に関連付けられたバイオセンサースイートが、所望の治療結果につながり得る肯定的なサイケデリック経験を促進するために、測定を記録し、患者の主観的状態が進化するにつれてそれにオーディオ、視覚、および嗅覚刺激を適合させ得る。例示的な一実施形態によれば、刺激は、人工知能および機械学習技法を使用して適合され得る。
【0008】
[0015]システムはまた、各患者に、特有のサイケデリック経験をガイドするのを助けるために、リアルタイムで手続き的に生成された直接視覚、嗅覚、および聴覚刺激を患者に提供し得る。たとえば、サイケデリック経験は、所望の治療結果をもたらすように適合および/または制御され得る。さらなる例として、機械学習モデルが、患者が、不快であり、鎮静サウンドを聴くことから恩恵を受けることになると決定した場合、システムは、患者が聴くべきそのような鎮静サウンドをプレイし得る。少なくともこの例では、システムは、リアルタイムで動作し得、鎮静サウンドに対する患者の反応がシステムによって測定および解釈され得、これは、システムがサウンド出力をさらに改変することを可能にする。サウンド出力は、音量が改変され得、メロディ、シングルトーン、またはトーンの組合せなど、異なる種類のサウンドをプレイするようにも改変され得る。
【0009】
[0016]
図1Aおよび
図1Bは、1つまたは複数の実施形態に従って利用され得る例示的なシーン
図100、110を示す。例示的な一実施形態によれば、サイケデリック経験を拡張するのを助けるために、準備、投薬、および統合セッションのための仮想現実(VR)対応設定が利用され得る。たとえば、VR設定は、シーン
図100などの環境設定とシーン
図110に示されているアバターガイド120とのいずれかまたはその両方を含み得る。この例はVRの使用に言及するが、拡張現実または強化現実も、様々な実施形態に従って利用され得る。環境設定では、例示的な一実施形態によれば、患者は、3次元世界および環境(たとえば、森またはビーチ)を経験することが可能であり得るが、アバターガイドでは、患者は、患者にその経験をガイドするペルソナと対話し得る。システムは、環境設定、アバターガイド設定、および/または両方の設定の組合せを利用し得る。例示的な一実施形態では、経験および/または経験後レビューの両方の準備のための拡張が利用され得る。この例では、システムは、どの刺激が提示されたかと、それらの刺激が提示された時間とを記録し得、これは、経験「プレイバック」を可能にする。さらに、システムは、患者に関連付けられたオーディオおよび/または視覚出力を記録および記憶し得、したがって、療法士または患者は、後で、患者の斜視図など、異なる観点からの患者の経験を見得る。いくつかの例示的な実施形態では、斜視図とセッションの刺激スケジュールとが重畳またはオーバーレイされ得、したがって、セッションのレビュー時に、レビュアーは、刺激を読み取ることをも行いながら患者を観察することができる。
【0010】
[0017]少なくとも例示的な一実施形態では、システムは、患者仮想プロファイルを含み得る。患者仮想プロファイルは、アプリオリな設定を用いて作成され得、アプリオリな設定は、次いで、患者経験に基づいて修正され得る。患者仮想プロファイルの設定は、ユーザが最初に登録するとき、初期にポピュレートされ得る。たとえば、システムは、登録において様々な、個人の詳細について照会し得る。別の例では、療法士、アドミニストレータ、または他のユーザが、設定を決定し得る。患者は、次いで、VRヘッドセットによって提供されるものなど、没入型ビデオおよびオーディオ刺激を伴う、シミュレートされたサイケデリック経験などの準備経験を経験することによって、投薬セッションなどのセッションのために準備するためにシステムと対話し得る。例示的な一実施形態によれば、精神生理学的患者反応が監視および記録され得る。この例では、記録された反応は、投薬セッションを較正することと、最適経験設定の事後プロファイルを構築することとを行うために利用され得る。非限定的な例として、経験は、人の環境、人が聴く音楽、または患者がVR環境において露出されるストーリーを調節し得る。これらの変更は、サイケデリック経験のセットおよび設定を修正し、したがって、落ち着き、興奮、または好奇心など、特定の感情反応のほうへ患者をガイドするために使用され得る。各人が異なる刺激に別様に反応するので、較正は、個人が異なる感覚入力にどのように反応するかを学習するために使用され得る。代替実施形態では、反応は、任意のタイプの治療および/またはセッションのためにシステムを較正するために使用され得る。
【0011】
[0018]
図2Aおよび
図2Bは、1つまたは複数の実施形態に従って利用され得る例示的なセンサーデータ200、210を示す。例示的な一実施形態によれば、システムは、そのような測定の中でも、フォトプレチスモグラム(PPG:photoplethysmogram)呼吸、PPG心拍数、心電図(ECG:electrocardiogram)データ、および脳波図(EEG:electroencephalogram)データを決定するように構成され得る。システムは、EEGセンサーを使用することによってなど、脳の電気的活動を決定するようにさらに構成され得る。EEGセンサーは、限定はしないが、左および右の側頭頭頂葉と左および右の前部前頭葉とを測定する4チャネルヘッドバンドを含み得る。
【0012】
[0019]また、投薬中に、患者は、限定はしないが、(限定はしないが、心拍数/脈拍、呼吸、体温、潮紅反応、顔の表情、および/または瞳孔反応を監視することができる高精細度較正カメラアレイを含む)カメラ、(限定はしないが、空間的に局所化されたオーディオをキャプチャするためのビームフォーミングマイクロフォンアレイを含む)マイクロフォン、脳波記録、(限定はしないが、手首ベース筋電図ウェアラブルおよび心電図胸部ストラップを含む)ウェアラブル、および他の好適なハードウェア構成要素を含む、様々なハードウェアシステムおよびセンサーを通して監視され得る。
【0013】
[0020]例示的な一実施形態によれば、システムは、時間的に同期の信号をローカルに記録および処理するように構成された、センサーと同じ近傍中のコンピュータを含み得る。この例では、記録された信号および/または結果が、後の後処理のためにクラウドインフラストラクチャにアップロードされ得る。エッジにおける(at-the-edge)機械学習モデルなどの機械学習モデルが、患者に提示される視覚、オーディオ、および嗅覚刺激環境の調節を通してサイケデリック経験を適合させために様々な情報を同時に処理するようにトレーニングされ得る。例示的な一実施形態では、システムは、患者が経験する没入型視覚環境を変更し得る。分析されたセンサーデータを使用して、システムは、どの環境変更を行うべきかを、それらの変更がリアルタイムまたはほぼリアルタイムで自動的に行われるように、機械学習を使用して、決定し得る。たとえば、センサーデータ中の所与のデータポイントが、決定されたしきい値またはスコアを下回る場合、システムは、是正アクションが必要とされると決定し得る。特定のデータポイントに応じて、システムは、どの1つまたは複数の刺激を調整すべきかを決定し得る。たとえば、ビーチの視覚表現が、図書館または川の代わりに提示のために提供され得る。さらに、添付のオーディオも変更され得る。たとえば、クラシック音楽がジャズに変更され得、または興奮させる音楽が落ち着かせる音楽に変更され得る。嗅覚刺激も変化し得る。たとえば、川のさわやかなにおいが、図書館のカビ臭いにおいと比較して提供され得る。さらに、オーディオピッチ、オーディオ音量、シーン輝度、アバタータイプ、香りタイプ、または香り強度が、そのようなオプションの中でも、手動でまたは自動的に調整され得る。例示的な一実施形態によれば、連続的精神生理学的データが、適合刺激環境をさらに調節するために、ならびにセッションをガイドしていることがある機械学習モデルを更新するために、患者からとられ得る。
【0014】
[0021]投薬の後に、患者は、統合を支援するために、監視の下で適宜に、患者が投薬中に経験した同じ感覚刺激をリプレイすることを通して患者のサイケデリック経験の一部を再作成することが可能であり得る。グループ統合経験が、適宜におよび治療プロファイルに応じて、仮想的に催され得る。たとえば、複数の患者が複数のバイオセンサースイートと対話し得るか、または複数の患者が同じバイオセンサースイートと対話し得る。
【0015】
[0022]
図3は、様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するために利用され得る例示的なシステム300を示す。例示的な一実施形態によれば、システム300は治療プロセス全体を援助し得る。たとえば、システム300は、準備段階、投薬段階、および統合段階中に患者を助けることが可能であり得る。その上、システムは、経験をより良好に規制しおよび/またはその経験をより大きいスケールにおいて展開することによってなど、治療の安全性、有効性、およびアクセシビリティプロファイルを強化し得る。
【0016】
[0023]例示的な一実施形態によれば、システム300は、関連付けられたセンサーデータを備えるセンサースイート302を含み得る。センサースイート302は、療法環境306内の患者308および/または療法士310のリアルタイム監視を提供し得る。例示的な一実施形態では、療法士310は、患者308に可視であるかまたは可視でないかのいずれかであるセンサーのサブセットを有し得る。たとえば、神経対筋肉信号送信を分析するのを助けるために筋電図(EMG:electromyography)が使用され得る。療法士310に固有のセンサーが、患者経験に影響を及ぼさないように構成され得る。少なくとも例示的な一実施形態では、また、患者308および/または療法士310についての視覚データを収集するのを助けるために、カメラスイート312が利用され得る。センサースイートデバイスは、単一ボードコンピュータなどのコンパクトなサーバにワイヤレスに同期し得る。例示的な一実施形態によれば、センサースイート302の1つまたは複数のデバイスが、ワイヤードまたはワイヤレス接続を介して同期され得る。機械学習モデルが、1つまたは複数の刺激デバイス304を使用して視覚、オーディオ、および/または嗅覚刺激の調整を容易にするために採用され得る。様々な刺激の調整は、少なくとも部分的に、仮想現実デバイス、拡張現実デバイス、強化現実デバイス、または任意の他のそのような提示デバイスを使用して容易にされ得る。さらに、刺激は、オーディオ出力部をもつスピーカー、または様々な香りを放出し得るデバイスなど、デバイスの組合せを使用して調整され得る。監視中にまたはその後に、データは、さらなる分析のためにクラウドベース環境314にリレーされ得る。分析は、たとえば、機械学習を使用することによって実施され得る。監視の過程にわたって、または監視の後に、療法士は、限定はしないが、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、またはタブレットを含む、電子デバイス上でバイオフィードバックプロセスをレビューすることが可能であり得る。また、システムは、様々な生体適合対応ソフトウェアが集中リポジトリから配信およびアクセスされることを可能にする、クラウドベースインフラストラクチャを維持および/または容易にし得る。そのようなシステムは、所定のハードウェアプロファイルについての連続的仮想ソフトウェア更新を可能にし得る。
【0017】
[0024]システムは、いくつかのアプリケーションのために使用され得る。たとえば、システムは、即時処理と長期クラウド対応ストレージの両方のために、限定はしないが、脳波記録、脈拍、心電図、顔の表情および潮紅反応、瞳孔反応、筋緊張、ならびに/または皮電的(electrodermal)反応を含む、患者精神生理学的バイオマーカーを客観的に測定する、エッジにおけるバイオセンサースイートを提供し得る。個々のメトリック(たとえば、脈拍、顔の表情、潮紅反応など)に相関するデータが、ローカルにおよび/またはクラウドストレージに記憶され得る。データは、生のまたは処理されたフォーマットで記憶され得る。様々な実施形態では、バイオマーカーを識別し、連続的フィードバックを提供するための、センサー情報の分析が、モデルの複雑さに応じてクラウドにおいてまたはエッジにおいて行われ得る。
【0018】
[0025]センサースイート302は、限定はしないが、脳波記録(EEG)、心電図記録(ECG:electrocardiography)、フォトプレチスモグラフィ、脈拍酸素測定、筋電図(EMG)、空間オーディオ記録、および/またはカメラアレイを含み得る。カメラアレイは、脈拍、呼吸、体温変化、顔の潮紅反応、顔の表情、瞳孔測定、眼球移動、および身体的動揺を指示し得る一般的な身体的移動をリアルタイムで測度するための十分なフレームレートをもつ、高解像度色(RGB)、熱、および/または深度センサーを含み得る。また、センサーは、VRヘッドセット中の動きセンサーなど、ハードウェア中に埋め込まれ得る。
【0019】
[0026]例示的な一実施形態によれば、センサースイート302は、通信の様々なフローを可能にし得る。非限定的な例によれば、通信は、人対人対話、人からデバイスへのデータの情報フロー、またはデバイスから人への刺激を含み得る。例示的な一実施形態では、センサースイート302は、患者308からデータを受信するに構成され得る。刺激ハードウェア(たとえば、視覚、聴覚、および嗅覚測定)が、患者308に没入型刺激304を配信するように構成され得る。患者308と療法士310とは、人対人通信していることがある。カメラスイート312は、1つまたは複数のマイクロフォンアレイを含み得、患者308および/または療法士310からデータを受信するに構成され得る。患者308、療法士310、カメラスイート312、および他のセンサーデバイスは、クラウドベース環境314と双方向通信していることがある。様々な実施形態では、構成要素のいずれかが、他の構成要素および/または当事者のいずれかと通信するように構成され得る。
【0020】
[0027]システムは、例示的な一実施形態によれば、臨床試験設定中に匿名性のために構成されたログインポータルを含み得る。さらに、システムは、単一のクラウドネイティブデータベースに組み込まれ得る、自動化されたクロスプラットフォームまたはクロスオペレーティングシステムデジタルバイオマーカーおよびセンサーデータ収集のために構成され得る。システムはまた、新しい研究および患者のためにリモートで更新され得る同期されたコンテンツデータベースを提供し得る。
【0021】
[0028]例示的な一実施形態によれば、すべてのオペレーティングシステム、モバイルデバイス、およびパーソナルコンピュータにわたってフロントエンドアプリケーションが使用され得る。フロントエンドアプリケーションは、1つのコードベースとしての、規制目的のためのアプリケーションのより簡単な確認を可能にし得る。アプリケーションは、ケアチームおよび患者へのカスタムバイオマーカーの表示、ならびに収集されたデータに基づくカスタム警告を可能にし得る。アプリケーションは、システムが、データを収集することと、データをアップロードすることと、データを分析することと、トリガを識別することと、ケアチームに情報を送ることとを行うことが可能であり得るので、「フルサークル」機械学習を可能にし得る。
【0022】
[0029]
図4は、様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するために利用され得る例示的な方法400を示す。本明細書の任意のプロセスについて、別段に述べられていない限り、様々な実施形態の範囲内で同様のまたは代替の順序であるいは並行して実施される、追加の、より少数の、または代替のステップがあり得ることを理解されたい。例示的な一実施形態によれば、仮想生体適合環境が、ユーザによる経験のために提供され得る410。仮想生体適合環境は、少なくともいくつかの実施形態では、仮想現実デバイス、拡張現実デバイス、強化現実デバイス、あるいは任意の他のそのような(1つまたは複数の)提示デバイスまたはシステム上で提供され得る。ユーザに関連付けられたセンサーデータが、(1つまたは複数の)提示デバイスまたはシステムを通してなど、受信され得る420。センサーデータは、ユーザ状態の1つまたは複数の変化を決定するために、少なくとも1つの機械学習モデルを使用して分析され得る430。たとえば、センサーデータの少なくともサブセットが、決定されたしきい値レベルを下回ることが決定され得る。分析されたセンサーデータに少なくとも部分的に基づいて、仮想生体適合環境に対して行われるべき1つまたは複数の修正が決定され得る440。修正された仮想生体適合環境が、(1つまたは複数の)提示デバイスまたはシステム上で提供され得る450。
【0023】
[0030]
図5は、様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するために利用され得る環境500の一例を示す。例示的な一実施形態によれば、環境は計算レイヤであり得る。センサースイートが、センサーデータ502を提供し、コンピュータまたはプロセッサ504と通信していることがある。コンピュータ504は、療法士、患者、または他の当事者が認証され得るように、ユーザ管理ノード506と通信していることがある。例示的な一実施形態によれば、患者は、患者が治療を処方されるとき、システムのデジタルインフラストラクチャにサブスクライブし得る。登録すると、一意の識別子が患者に割り当てられ得る。一意の識別子は、将来の追跡のために使用され、システムの他の構成要素とのまたはコンパニオンアプリケーションなどの3次システムとの潜在的統合のために使用され得る。一意の識別子は、その患者に相関するデータ上にタグ付けされ得るメタデータとして、またはそれとともに使用され得る。たとえば、カメラアレイによって収集されたビデオファイルまたはマイクロフォンによって収集されたオーディオファイルが、一意の識別子およびメタデータと相関し得る。投薬より前に、患者は、投薬経験のために十分に準備するために、システムインフラストラクチャ(たとえば、モバイルアプリケーション、ウェブポータル、または好適な代替)を通して、適切であり得るように、設定をレビューすることが可能であり得る。
【0024】
[0031]また、コンピュータ504は、セキュアアプリケーションプログラミングインターフェース(API)ゲートウェイ510を介してクラウドベース環境508と通信していることがある。クラウドベース環境508は、認証データベース512を含むかそれと通信していることがあり、認証データベース512は、ユーザ管理ノード506と通信しており、ユーザを管理するのを助けるように構成される。クラウドベース環境508は、データを抽出し、変換し、構造化されたデータストア516にロードし得る、セッションデータアップロード514を含み得る。構造化されたデータストア516は、深層学習または機械学習最適化ノード518と通信していることがある。深層学習または機械学習最適化ノード518は、患者に特有に適合された最適経験を作成するために、アプリオリな患者データと患者ごとの(後のモデル)データの両方を分析するように構成され得る。例示的な一実施形態では、深層学習または機械学習モデル最適化ノードは、グローバル母集団に関する情報、ならびに患者の特有のまたは特定の選好を含んでいる情報を受信し得る。
【0025】
[0032]非限定的な例として、海洋のサウンドが、普遍的に、落ち着かせるものであり、患者が、リラックスするためにクラシック音楽よりもジャズ音楽を選好する場合、深層学習または機械学習モデル最適化ノードは、海洋の音とジャズのジャンルの両方を組み合わせるカスタム経験を作成または生成し得る。さらに、深層学習または機械学習モデル最適化ノードはまた、特定のシーンまたは音楽を選択することによってなど、経験を調節し得る。そのような実施形態では、各特定の画像またはオーディオファイルが、様々な特質の変動する強度を有し得る。たとえば、第1のビーチシーンが非常に落ち着かせるものであり得るが、第2のビーチシーンがやや落ち着かせるものであり得る。したがって、そのような例では、深層学習または機械学習モデル最適化ノードは、刺激の各クラスの特定のインスタンスを弁別し得、グローバル母集団情報および/または患者固有情報に基づいて各特定のインスタンスを提示し得る。次いで、患者モデルストア520が、深層学習または機械学習モデル最適化ノードから最適化されたデータを受信し得る。例示的な一実施形態では、患者モデルストアは、患者ごとにリアルタイムオンデマンドモデルを提供するために「サービスとしてのモデル」(MaaS:model as a service)522と通信していることがある。患者ごとにモデルを提供するために、MaaSは、セキュアAPIゲートウェイ510を介してコンピュータ504と通信していることがある。
【0026】
[0033]環境に関連付けられたシステムが、様々な深層学習、一般的機械学習および/または統計モデルを利用し得、それらのモデルは、最適性能について評価される。たとえば、システムは、以下のモデル、すなわち、パーセプトロン、フィードフォワード、動径基底ネットワーク、ディープフィードフォワード、リカレントニューラルネットワーク、長/短期メモリ、ゲート付きリカレントユニット、オートエンコーダ、変分オートエンコーダ、スパースオートエンコーダ、雑音除去オートエンコーダ、マーカスチェーン、ホップフィールドネットワーク、ボルツマンマシン、制限付きボルツマンマシン、深層信念ネットワーク、深層畳み込みネットワーク、深層ネットワーク、深層畳み込み逆グラフィックスネットワーク、敵対的生成ネットワーク、液体状態機械、極端学習機械、エコーネットワーク機械、コホーネンネットワーク、深層残差ネットワーク、サポートベクターマシンおよびニューラルチューリングマシンのうちの任意の数またはそれらの任意の組合せを採用し得る。
【0027】
[0034]システムは、計算の、エッジにおけるレイヤを含み得る。センサースイートは、投薬セッション中にコンピュータまたはコンピューティングデバイスに対して同期され得る。コンピュータは、上書きされるかまたはクラウドベースネットワーク設定から更新され得るグローバル機械学習モデルをプリロードされ得る。グローバル機械学習モデルは、患者選好を考慮しないことがあり、患者からの事前情報が利用可能でないかかまたは必要とされない場合、使用され得る。患者固有機械学習モデルは、上述の深層学習または機械学習モデル最適化ノードを介して(リアルタイムでまたはトレーニング中にのいずれかで)患者からの情報を組み込み得る。モデルは、リアルタイムで実行し、患者および/または療法士のためのデバイスにフィードバックを提供し得る。ユーザプロファイルは、必要に応じて、追加のモデルパラメータとともにクラウドからダウンロードされ得る。患者と療法士とのいずれかまたはその両方についてのユーザバイオマーカーとセンサーデータとが、さらなる更新および評価のためにクラウドベースネットワークにアップロードされ得る。いくつかの例示的な実施形態では、システムは連続的フィードバックシステムを開発し得、これは、アドミニストレータ、ユーザ、または医療専門家が、ベースラインサイケデリック経験を改善することと、後続の投薬セッションのために使用され得る特有の患者固有プロファイルを開発することとを可能にする。たとえば、患者固有プロファイルは、クラウドベース環境に記憶され得、患者の次のセッションのためにシステムによって利用されるべきデフォルト値またはベースラインを含んでいることがある。この例では、過去のデータを利用することによって、システムは、患者を薬物に効果的に適合させるのに必要な時間の量を減少させ得る。さらに、システムはまた、現在のプロファイルおよび過去のデータに基づいて将来のベースラインまたはデフォルト値を予測および調整し得る。
【0028】
[0035]システムは、患者治療タイムラインを含みおよび/またはそれに従い得る。準備ステップは、投薬セッションのために患者を準備するために事前投薬「サイケデリック経験」を提供することを含み得る。準備ステップは、患者固有デジタル経験を作成するために、事前投薬に対する患者反応を測定することをも含み得る。さらに、この事前投薬ステップにおいて、システムは、早期警戒徴候を識別しおよび/またはそれにフラグを付けることと、潜在的問題点を緩和することを試みることとを行うように構成され得る。
【0029】
[0036]投薬ステップは、視覚、嗅覚、および聴覚刺激を調節することによって、カスタマイズされたデジタル経験を提供することを含み得る。この例示的な実施形態では、リアルタイムバイオフィードバックループが、経験を調節して、患者安全性を増加させ、治療送達を改善するための、エッジにおけるモデルを使用し得る。その上、投薬ステップにおいて、システムは、統合セッションのためにおよびモデル更新のためにセンサー情報を記録し得る。例示的な一実施形態によれば、投薬セッションは、患者に何らかの形態のサイロシビンを執行することを伴い得る。
【0030】
[0037]統合ステップは、オーディオ、嗅覚、および視覚など、投与セッション中に経験された感覚フィードバックをリプレイすることによって、経験のメモリをアクティブ化することを含み得る。統合ステップは、VRインフラストラクチャを通してグループ内統合を可能にし得る。さらに、例示的な一実施形態によれば、複数の自己ガイド統合セッションが可能であり得る。一実施形態では、システムは、将来の投薬セッションのためにグローバルモデルと患者固有モデルの両方を更新し得る。
【0031】
[0038]投薬中に、環境は、患者フィードバックならびにより広い母集団レベルデータに直接基づいて経験の強度と感情価の両方を調節するために使用および調整され得る。さらなる実施形態では、システムは、患者に、さらなるリフレクションのために患者の経験の任意の部分を再現するためのやり方を与えることによって、統合セッションを改善し得る。そのような環境は、治療モデルをさらに強化させるために患者遍歴全体にわたって使用され得る。
【0032】
[0039]説明されるように、異なる手法が、説明される実施形態による様々な環境において実装され得る。たとえば、
図6は、様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するための環境600の一例を示す。諒解されるように、ウェブベース環境が説明の目的で使用されるが、異なる環境が、適宜に、様々な実施形態を実装するために使用され得る。システムは、電子クライアントデバイス602、608を含み、電子クライアントデバイス602、608は、適切なネットワーク604上で要求、メッセージまたは情報を送るおよび受信することと、デバイスのユーザに情報を伝達することとを行うように動作可能な、任意の適切なデバイスを含むことができる。そのようなクライアントデバイスの例は、パーソナルコンピュータ、(1つまたは複数の)仮想現実デバイス、(1つまたは複数の)拡張現実デバイス、(1つまたは複数の)強化現実デバイス、セルフォン、ハンドヘルドメッセージングデバイス、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス、個人情報端末、電子ブックリーダーなどを含む。ネットワークは、イントラネット、インターネット、セルラーネットワーク、ローカルエリアネットワークまたは任意の他のそのようなネットワーク、あるいはそれらの組合せを含む、任意の適切なネットワークを含むことができる。そのようなシステムのために使用される構成要素は、選択されるネットワークおよび/または環境のタイプに少なくとも部分的に依存することができる。そのようなネットワークを介して通信するためのプロトコルおよび構成要素は、よく知られており、本明細書では詳細に説明されない。ネットワーク上での通信は、ワイヤードまたはワイヤレス接続およびそれらの組合せを介して可能にされ得る。この例では、ネットワークは、環境が、要求を受信し、それに応答してコンテンツをサービスするための、1つまたは複数のサーバ606を含むので、インターネットを含むが、当業者に明らかになるように、他のネットワークでは、同様の目的をサービスする代替デバイスが使用され得る。
【0033】
[0040]例示的な環境は、少なくとも1つのアプリケーションサーバ610と、データストア612とを含む。適切なデータストアからデータを取得することなど、タスクを実施するために対話することができる、連結されるかまたはさもなければ構成され得る、いくつかのアプリケーションサーバ、レイヤまたは他の要素、プロセスまたは構成要素があり得ることを理解されたい。本明細書で使用される「データストア」という用語は、データを記憶し、データにアクセスし、データを取り出すことが可能な、任意のデバイスまたはデバイスの組合せを指し、それらのデバイスは、任意の標準、分散またはクラスタ化環境中に、データサーバ、データベース、データ記憶デバイスおよびデータ記憶媒体の任意の組合せ、ならびに任意の数のそれらのデバイスを含み得る。アプリケーションサーバ610は、クライアントデバイスのために1つまたは複数のアプリケーションの態様を実行するために必要に応じてデータストア612と統合し、アプリケーションについてのデータアクセスおよびビジネス論理の大部分を扱うための、任意の適切なハードウェアおよびソフトウェアを含むことができる。アプリケーションサーバは、データストアと協働してアクセス制御にサービスを提供し、ユーザに転送されるべきテキスト、グラフィック、オーディオおよび/またはビデオなど、コンテンツを生成することが可能であり、そのコンテンツは、この例では、HTML、XMLまたは別の適切な構造化された言語の形態で、ウェブサーバを含む1つまたは複数のサーバ606によってユーザにサービスされ得る。すべての要求および応答の扱い、ならびにクライアントデバイス602、608とアプリケーションサーバ610との間のコンテンツの配信は、サーバ606のウェブサーバによって扱われ得る。ウェブサーバおよびアプリケーションサーバは、本明細書で説明される構造化されたコードが、本明細書の他の場所で説明されるように、任意の適切なデバイスまたはホスト機械上で実行され得るので、必要とされず、例示的な構成要素であるにすぎないことを理解されたい。
【0034】
[0041]データストア612は、特定の態様に関係するデータを記憶するためのいくつかの別個のデータ表、データベース、または他のデータ記憶機構および媒体を含むことができる。たとえば、図示されたデータストアは、製造側のためにコンテンツをサービスするために使用され得る、製造データ614およびユーザ情報618を記憶するための機構を含む。データストアは、ログまたはアプリケーションセッションデータ616を記憶するための機構をも含むことが示されている。ページ画像情報およびアクセス権利情報など、データストアに記憶される必要があり得る多くの他の態様があり得、その情報は、適宜、上記でリストされた機構のいずれかにおいて、またはデータストア612中の追加の機構において記憶され得ることを理解されたい。データストア612は、それに関連付けられた論理を通して、アプリケーションサーバ610から命令を受信し、それに応答してデータを取得、更新、またはさもなければ処理するように、動作可能である。一例では、ユーザは、メディアファイルをトランスクライブし、タグ付けし、および/またはラベリングするための要求をサブミットし得る。この場合、データストアは、ユーザの識別情報を検証するためにユーザ情報にアクセスし得、メディアファイルに関連付けられた分析とともに、タグおよび/またはラベルを含むトランスクリプトを提供することができる。情報は、次いで、ユーザがユーザデバイス602、608上のブラウザを介して閲覧することが可能であるウェブページ上の結果リスティング中でなど、ユーザに返され得る。関心の特定の特徴についての情報が、ブラウザの専用ページまたはウィンドウにおいて閲覧され得る。
【0035】
[0042]各サーバは、一般に、そのサーバの一般的なアドミニストレーションおよび動作のための実行可能プログラム命令を提供するオペレーティングシステムを含むことになり、一般に、サーバのプロセッサによって実行されたとき、サーバがそれの意図された機能を実施することを可能にする命令を記憶する、コンピュータ可読媒体を含むことになる。サーバのオペレーティングシステムおよび一般的な機能のための好適な実装形態が、知られているかまたは市販されており、特に本明細書の開示に照らして、当業者によって容易に実装される。
【0036】
[0043]一実施形態における環境は、1つまたは複数のコンピュータネットワークまたは直接接続を使用して、通信リンクを介して相互接続された、いくつかのコンピュータシステムおよび構成要素を利用する分散コンピューティング環境である。しかしながら、そのようなシステムは、
図6に示されているよりも少数の構成要素または大きい数の構成要素を有するシステムにおいて等しく良好に動作し得ることが、当業者によって諒解されよう。したがって、
図6中のシステム600の図は、本質的に例示的なものであり、本開示の範囲に限定するものではないととられるべきである。
【0037】
[0044]
図7は、様々な実施形態の1つまたは複数の態様を実装するために利用され得る電子デバイスの例示的なブロック図を示す。電子デバイス700のインスタンスが、1つまたは複数のサーバと1つまたは複数のクライアントデバイスとを含み得る。概して、電子デバイスは、プロセッサ/CPU702と、メモリ704と、電源706と、たとえば、グラフィカルユーザインターフェースまたはテキストユーザインターフェースを提供するように動作可能であり得る入出力(I/O)構成要素/デバイス710、たとえば、マイクロフォン、スピーカー、ディスプレイ、タッチスクリーン、キーボード、マウス、キーパッド、顕微鏡、GPS構成要素、カメラ、心拍数センサー、光センサー、加速度計、ターゲットバイオメトリックセンサー、脳活動を検出するネックウェアラブルなどとを含み得る。
【0038】
[0045]ユーザは、電子デバイス700のタッチスクリーンを介して入力を提供し得る。タッチスクリーンは、たとえば、ユーザが、ユーザの指など、ユーザの身体の一部を用いてタッチスクリーンにタッチしているかどうかを決定することによって、ユーザが入力を提供しているかどうかを決定し得る。電子デバイス700は、電子デバイス700の上述の要素に接続する通信バス712をも含むことができる。ネットワークインターフェース708は、ワイヤレス通信のための受信機および送信機(またはトランシーバ)と1つまたは複数のアンテナとを含むことができる。
【0039】
[0046]プロセッサ702は、任意のタイプの処理デバイス、たとえば、中央処理ユニット(CPU)、およびグラフィックス処理ユニット(GPU)のうちの1つまたは複数を含むことができる。また、たとえば、プロセッサは、1つまたは複数の機能またはアクションを実施するための、あるいは1つまたは複数の他の構成要素からの1つまたは複数の機能またはアクションを引き起こすための、中央処理論理、または他の論理を利用することができ、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはそれらの組合せを含み得る。また、所望のアプリケーションまたは必要に基づいて、中央処理論理、または他の論理は、たとえば、ソフトウェア制御のマイクロプロセッサ、ディスクリート論理、たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル/プログラムされた論理デバイス、命令などを含んでいるメモリデバイス、またはハードウェアにおいて具現された組合せ論理を含み得る。さらに、論理はまた、ソフトウェアとして完全に具現され得る。
【0040】
[0047]ランダムアクセスメモリ(RAM)714と読取り専用メモリ(ROM)716とを含むことができるメモリ704は、任意のタイプのメモリデバイス、たとえば、1次(CPUによって直接アクセス可能)または2次(CPUによって間接的にアクセス可能)記憶デバイス(たとえば、フラッシュメモリ、磁気ディスク、光ディスクなど)のうちの1つまたは複数によって可能にされ得る。RAMは、オペレーティングシステム718と、1つまたは複数のデータベースを含み得るデータストレージ720と、たとえば、プログラムのソフトウェア態様724を含むことができる、プログラムおよび/またはアプリケーション722とを含むことができる。また、ROM716は、電子デバイス700の基本入出力システム(BIOS)726を含むことができる。
【0041】
[0048]プログラム722のソフトウェア態様は、本発明の実施形態による方法およびシステムを実装するかまたは容易にするのに必要な、すべてのプログラミング、アプリケーション、アルゴリズム、モデル、ソフトウェア、および他のツールを広く含むかまたは表すものとする。それらの要素は、単一のコンピュータ上に存在するか、あるいは複数のコンピュータ、サーバ、デバイス、またはエンティティの間で分散され得る。
【0042】
[0049]電源706は、1つまたは複数の電力構成要素を含んでいることがあり、電子デバイス700への電力の供給および管理を容易にするのを助け得る。
【0043】
[0050]入出力(I/O)インターフェース710を含む入出力構成要素は、たとえば、電子デバイス700の構成要素と、外部デバイスの構成要素と、エンドユーザとの間の通信を容易にするための任意のインターフェースを含むことができる。たとえば、そのような構成要素は、受信機と、送信機と、トランシーバと、1つまたは複数の入出力インターフェースとの統合であり得る、ネットワークカードを含むことができる。ネットワークカードは、たとえば、ネットワークの他のデバイスとのワイヤードまたはワイヤレス通信を容易にすることができる。ワイヤレス通信の場合、アンテナがそのような通信を容易にすることができる。また、入出力インターフェース710のうちのいくつかとバス712とが、電子デバイス700の構成要素間の通信を容易にすることができ、一例では、プロセッサ702によって実施される処理を簡単にすることができる。
【0044】
[0051]電子デバイス700がサーバである場合、そのサーバは、信号を送るまたは受信することが可能であり得るコンピューティングデバイス、たとえば、ワイヤードまたはワイヤレスネットワークを含むことができるか、あるいは物理メモリ状態として、信号を、たとえば、メモリにおいて処理するかまたはメモリに記憶することが可能であり得る。そのサーバは、ネットワークを介して別のデバイスに1つまたは複数にアプリケーションを提供するための構成を含むアプリケーションサーバであり得る。また、アプリケーションサーバは、たとえば、例示的な実施形態のアドミニストレーションのためのユーザインターフェースを提供することができるウェブサイトをホストし得る。
【0045】
[0052]
図8は、様々な実施形態の態様が実装され得る例示的な環境800を示す。この例では、ユーザは、少なくとも1つのネットワーク804にわたってマルチテナントリソースプロバイダ環境806に要求をサブミットするために1つまたは複数のクライアントデバイス802を利用することが可能である。クライアントデバイスは、適切なネットワーク上で要求、メッセージ、または他のそのような情報を送るおよび受信することと、デバイスのユーザに情報を伝達することとを行うように動作可能な、任意の適切な電子デバイスを含むことができる。そのようなクライアントデバイスの例は、パーソナルコンピュータ、(1つまたは複数の)仮想現実デバイス、(1つまたは複数の)拡張現実デバイス、(1つまたは複数の)強化現実デバイス、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ノートブックコンピュータなどを含む。少なくとも1つのネットワーク804は、イントラネット、インターネット、セルラーネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、または任意の他のそのようなネットワーク、あるいは組合せを含む、任意の適切なネットワークを含むことができ、ネットワーク上の通信が、ワイヤードおよび/またはワイヤレス接続を介して可能にされ得る。リソースプロバイダ環境806は、要求を受信し、それらの要求に応答して情報を返すまたはアクションを実施するための、任意の適切な構成要素を含むことができる。一例として、プロバイダ環境は、要求を受信および処理し、次いで、その要求に応答してデータ、ウェブページ、ビデオ、オーディオ、あるいは他のそのようなコンテンツまたは情報を返すための、ウェブサーバおよび/またはアプリケーションサーバを含み得る。
【0046】
[0053]様々な実施形態では、プロバイダ環境は、様々な異なる目的のために複数のユーザによって利用され得る様々なタイプのリソースを含み得る。本明細書で使用される、ネットワーク環境において利用されるコンピューティングリソースおよび他の電子リソースは、「ネットワークリソース」と呼ばれることがある。これらは、たとえば、データおよび/または実行可能な命令を受信し、送信し、および/または処理することなど、タスクを実施することができる、サーバ、データベース、ロードバランサ、ルータなどを含むことができる。少なくともいくつかの実施形態では、所与のリソースまたはリソースのセットの全部または一部分が、少なくとも、決定された時間期間の間、特定のユーザに割り振られるかまたは特定のタスクのために割り振られ得る。プロバイダ環境からのこれらのマルチテナントリソースの共有は、しばしば、そのような用語の中でも、ならびに特定の環境および/または実装形態に応じて、リソース共有、ウェブサービス、または「クラウドコンピューティング」と呼ばれる。この例では、プロバイダ環境は、1つまたは複数のタイプの複数のリソース814を含む。これらのタイプは、たとえば、ユーザによって提供される命令を処理するように動作可能なアプリケーションサーバ、または、ユーザ要求に応答して、1つまたは複数のデータストア816に記憶されたデータを処理するように動作可能なデータベースサーバを含むことができる。そのような目的のために知られているように、ユーザはまた、所与のデータストア中のデータストレージの少なくとも一部分を予約することができる。ユーザが様々なリソースおよびリソースインスタンスを予約することを可能にするための方法は、当技術分野においてよく知られており、したがって、プロセス全体の詳細な説明、およびすべての可能な構成要素の説明は、本明細書では詳細に説明されない。
【0047】
[0054]少なくともいくつかの実施形態では、リソース814の一部分を利用することを希望するユーザは、プロバイダ環境806のインターフェースレイヤ808に、受信された要求をサブミットすることができる。インターフェースレイヤは、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、または、ユーザがプロバイダ環境に要求をサブミットすることを可能にする他の公開されたインターフェースを含むことができる。この例におけるインターフェースレイヤ808はまた、少なくとも1つのウェブサーバ、ルーティング構成要素、ロードバランサなど、他の構成要素をも含むことができる。インターフェースレイヤ808にリソースをプロビジョニングするようにとの要求が受信されたとき、その要求についての情報が、ユーザアカウントおよび情報、リソースプロビジョニングおよび使用、ならびに他のそのような態様を管理するように構成された、サービスマネージャ810、あるいは他のそのようなシステム、サービス、または構成要素に宛てられ得る。要求を受信したサービスマネージャ810は、アカウントデータがプロバイダ環境中の少なくとも1つのデータストア812に記憶され得る場合、要求をサブミットしたユーザの識別情報を認証すること、ならびにそのユーザがリソースプロバイダとの既存のアカウントを有するかどうかを決定することなど、タスクを実施することができる。ユーザは、ユーザの識別情報を認証するために、プロバイダに様々なタイプの証明のいずれかを提供することができる。これらの証明は、たとえば、ユーザ名とパスワードとのペア、バイオメトリックデータ、デジタル署名、QRベース証明、または他のそのような情報を含むことができる。
【0048】
[0055]プロバイダは、ユーザについて記憶された情報に対してこの情報を確認することができる。ユーザが、適切な許諾、ステータスなどをもつアカウントを有する場合、リソースマネージャは、ユーザの要求に適するために利用可能な十分なリソースがあるかどうかを決定することができ、十分なリソースがある場合、要求によって指定された量についてユーザによる使用のためにそれらのリソースをプロビジョニングするか、または場合によってはそれらのリソースの対応する部分へのアクセスを付与することができる。この量は、たとえば、そのような値の中でも、単一の要求を処理するかまたは単一のタスクを実施する能力、指定された時間期間、あるいは循環/再生可能期間を含むことができる。ユーザがプロバイダとの有効なアカウントを有しないか、ユーザアカウントが、要求中で指定されたリソースのタイプへのアクセスを可能にしないか、または別のそのような理由が、ユーザがそのようなリソースへのアクセスを取得するのを妨げている場合、そのようなオプションの中でも、ユーザが、アカウントを作成または修正すること、あるいは要求中で指定されたリソースを変更することを可能にするための通信が、ユーザに送られ得る。少なくともいくつかの例示的な実施形態では、ユーザは、サービスプロバイダ環境内で提供されるサービスのフリート全体にアクセスするために認証され得る。他の例示的な実施形態では、ユーザのアクセスは、ユーザの(1つまたは複数の)証明にひも付けされた1つまたは複数のアクセスポリシーを使用する、サービスプロバイダ環境内の特定のサービスに制限され得る。
【0049】
[0056]ユーザが認証され、アカウントが検証され、リソースが割り振られると、ユーザは、指定された、能力、データ転送の量、時間期間、または他のそのような値についての、(1つまたは複数の)割り振られたリソースを利用することができる。少なくともいくつかの実施形態では、ユーザは、セッショントークンまたは他のそのような証明を、それらの要求がそのユーザセッション上で処理されることを可能にするために、後続の要求とともに提供し得る。ユーザは、少なくとも、ユーザアカウントの関連のある態様が変化するか、ユーザがリソースへのアクセスをもはや付与されないか、または別のそのような態様が変化するような時間まで、クライアントデバイス802が、サービスマネージャ810と通信することが必要であることなしに、割り振られたリソースを用いて通信することを可能にすることができる、リソース識別子、特定のアドレス、または他のそのような情報を受信することができる。
【0050】
[0057]また、この例におけるサービスマネージャ810(あるいは別のそのようなシステムまたはサービス)は、プロビジョニング、スケーリング、複製などを含み得るような、管理アクションに加えて制御機能を扱う、ハードウェアおよびソフトウェア構成要素の仮想レイヤとして機能することができる。リソースマネージャは、インターフェースレイヤ808中の専用APIを利用することができ、ここで、各APIは、インスタンスをプロビジョニング、スケーリング、クローニング、または休止することなど、データ環境に関して実施されるべき少なくとも1つの特定のアクションについての要求を受信するために提供され得る。APIのうちの1つへの要求を受信すると、インターフェースレイヤのウェブサービス部分が、呼に沿って行動するかまたは呼を処理するために必要とされるステップまたはアクションを決定するために要求をパースするか、またはさもなければ分析することができる。たとえば、データリポジトリを作成するようにとの要求を含むウェブサービス呼が受信され得る。
【0051】
[0058]少なくとも1つの実施形態におけるインターフェースレイヤ808は、様々なAPIを提供し、API仕様に基づいて適切な応答を返すことができる、ユーザ対向サーバのスケーラブルセットを含む。インターフェースレイヤは、一実施形態では、外部対向ユーザAPIを処理する、無国籍の、複製されたサーバからなる、少なくとも1つのAPIサービスレイヤをも含むことができる。インターフェースレイヤは、証明に基づいてユーザを認証すること、ユーザを認可すること、APIサーバへのユーザ要求をスロットリングすること、ユーザ入力を確認すること、ならびに、要求および応答をマーシャリングまたはアンマーシャリングすることなど、ウェブサービスフロントエンド特徴を担当し得る。APIレイヤは、API呼に応答して、アドミニストレーションデータストアに/からデータベース構成データの読取りおよび書込みを行うことをも担当し得る。多くの実施形態では、ウェブサービスレイヤおよび/またはAPIサービスレイヤは、唯一の外部的に可視の構成要素であるか、または、制御サービスのユーザに可視であり、そのユーザによってアクセス可能である、唯一の構成要素であることになる。ウェブサービスレイヤのサーバは、当技術分野で知られているように、無国籍であり、水平方向にスケーリングされ得る。APIサーバ、ならびに永続的データストアが、たとえば、領域中の複数のデータセンターにわたって、それらのサーバが単一データセンター障害に対して弾性であるように、拡散され得る。
【0052】
[0059]様々な実施形態が、さらに、いくつかの場合には、いくつかのアプリケーションのいずれかを動作させるために使用され得る1つまたは複数のユーザコンピュータまたはコンピューティングデバイスを含むことができる、多種多様な動作環境において実装され得る。ユーザデバイスまたはクライアントデバイスは、標準オペレーティングシステムを稼働するデスクトップまたはラップトップコンピュータなど、いくつかの汎用パーソナルコンピュータ、ならびに、モバイルソフトウェアを稼働し、いくつかのネットワーキングプロトコルおよびメッセージングプロトコルをサポートすることが可能な、いくつかのセルラー、ワイヤレスおよびハンドヘルドデバイスのいずれかを含むことができる。そのようなシステムは、開発およびデータベース管理などの目的のための様々な市販のオペレーティングシステムおよび他の知られているアプリケーションのいずれかを稼働する、いくつかのワークステーションをも含むことができる。また、これらのデバイスは、ネットワークを介して通信することが可能なダミー端末、シンクライアント(thin client)、ゲーミングシステムおよび他のデバイスなど、他の電子デバイスを含むことができる。
【0053】
[0060]たいていの実施形態は、TCP/IP、FTP、UPnP、NFS、およびCIFSなど、様々な市販のプロトコルのいずれかを使用して通信をサポートするための、当業者によく知られることになる少なくとも1つのネットワークを利用する。ネットワークは、たとえば、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、仮想プライベートネットワーク、インターネット、イントラネット、エクストラネット、公衆交換電話網、赤外線ネットワーク、ワイヤレスネットワークおよびそれらの任意の組合せであり得る。ウェブサーバを利用する実施形態では、ウェブサーバは、HTTPサーバ、FTPサーバ、CGIサーバ、データサーバ、Java(登録商標)サーバおよびビジネスアプリケーションサーバを含む、様々なサーバまたは中層のアプリケーションのいずれかを稼働することができる。(1つまたは複数の)サーバはまた、Java、C、C#またはC++など、任意のプログラミング言語、あるいは、Perl、PythonまたはTclなど、任意のスクリプト言語、ならびにそれらの組合せで書かれた、1つまたは複数のスクリプトまたはプログラムとして実装され得る1つまたは複数のウェブアプリケーションを実行することによってなど、ユーザデバイスからの応答要求中のプログラムまたはスクリプトを実行することが可能であり得る。(1つまたは複数の)サーバはまた、限定はしないが、オラクル(登録商標)、マイクロソフト(登録商標)、Sybase(登録商標)およびIBM(登録商標)からの市販のものを含む、データベースサーバを含み得る。
【0054】
[0061]環境は、上記で説明されたように、様々なデータストアと、他のメモリおよび記憶媒体とを含むことができる。これらは、ネットワークにわたる、コンピュータのうちの1つまたは複数にローカルの(および/または1つまたは複数中に存在する)、またはコンピュータのいずれかまたはすべてからリモートの、記憶媒体上になど、様々なロケーション中に存在することができる。実施形態の特定のセットでは、情報は、当業者によく知られたストレージエリアネットワーク(SAN)中に常駐し得る。同様に、コンピュータ、サーバまたは他のネットワークデバイスに帰する機能を実施するための必要なファイルは、適宜に、ローカルにおよび/またはリモートで記憶され得る。システムが、コンピュータ化されたデバイスを含む場合、各そのようなデバイスは、バスを介して電気的に結合され得るハードウェア要素を含むことができ、それらの要素は、たとえば、少なくとも1つの中央処理ユニット(CPU)と、少なくとも1つの入力デバイス(たとえば、マウス、キーボード、コントローラ、タッチセンシティブディスプレイ要素またはキーパッド)と、少なくとも1つの出力デバイス(たとえば、ディスプレイデバイス、プリンタまたはスピーカー)とを含む。そのようなシステムは、ディスクドライブ、光記憶デバイス、および、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM)などのソリッドステート記憶デバイス、ならびにリムーバブルメディアデバイス、メモリカード、フラッシュカードなど、1つまたは複数の記憶デバイスをも含み得る。そのようなデバイスは、コンピュータ可読記憶媒体リーダーと、通信デバイス(たとえば、モデム、ネットワークカード(ワイヤレスまたはワイヤード)、赤外線通信デバイス)と、上記で説明されたワーキングメモリとをも含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体リーダーは、リモート、ローカル、固定および/またはリムーバブル記憶デバイスを表すコンピュータ可読記憶媒体、ならびにコンピュータ可読情報を一時的におよび/またはより永続的に含み、記憶し、送信し、取り出すための記憶媒体と接続されるか、またはそれらを受容するように構成され得る。
【0055】
[0062]システムおよび様々なデバイスは、一般に、オペレーティングシステムと、クライアントアプリケーションまたはウェブブラウザなどのアプリケーションプログラムとを含む、少なくとも1つのワーキングメモリデバイス内に位置するいくつかのソフトウェアアプリケーション、モジュール、サービスまたは他の要素をも含むことになる。代替実施形態が、上記で説明された実施形態からの多数の変形形態を有し得ることを諒解されたい。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用され得、および/あるいは特定の要素が、ハードウェア、(アプレットなど、ポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、またはその両方で実装され得る。さらに、ネットワーク入出力デバイスなど、他のコンピューティングデバイスへの接続が採用され得る。コードまたはコードの部分を含むための記憶媒体および他の非一時的コンピュータ可読媒体が、限定はしないが、所望の情報を記憶するために使用され得るおよびシステムデバイスによってアクセスされ得る、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)または他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気記憶デバイス、あるいは任意の他の媒体を含む、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータなど、情報の記憶のための任意の方法または技術で実装される、揮発性および不揮発性、リムーバブルおよび非リムーバブル媒体など、当技術分野において知られているまたは使用される任意の適切な媒体を含むことができる。本明細書で提供される開示および教示に基づいて、当業者は、様々な実施形態を実装するための他のやり方および/または方法を諒解されよう。
【0056】
[0063]したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で考慮されるべきである。しかしながら、特許請求の範囲に記載された本発明のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更がそれに対して行われ得ることは明らかであろう。
【図】
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【国際調査報告】