(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-03
(54)【発明の名称】画素回路及びこれを含むマイクロディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20241126BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20241126BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20241126BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 624B
G09G3/20 680G
G09G3/20 680H
G09F9/30 330
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024555882
(86)(22)【出願日】2022-11-04
(85)【翻訳文提出日】2024-05-15
(86)【国際出願番号】 KR2022017286
(87)【国際公開番号】W WO2023090724
(87)【国際公開日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0160401
(32)【優先日】2021-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524184275
【氏名又は名称】ラオンテック インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【氏名又は名称】朴 志恩
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【氏名又は名称】今井 千裕
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ミンス
(72)【発明者】
【氏名】キム、ボウン
【テーマコード(参考)】
5C006
5C080
5C094
【Fターム(参考)】
5C006AF47
5C006BB15
5C006BC03
5C006BC05
5C006BC08
5C006BC11
5C006FA41
5C006FA42
5C080AA06
5C080AA10
5C080BB05
5C080DD07
5C080DD22
5C080DD23
5C080EE19
5C080FF11
5C080JJ03
5C080JJ06
5C080JJ07
5C094AA05
5C094AA15
5C094BA27
5C094BA43
5C094DA13
5C094DB04
5C094FA02
(57)【要約】
実施形態による画素回路及びこれを含むマイクロディスプレイ装置が開示される。前記画素回路は、駆動回路から電圧が印加される第1画素回路と、前記第1画素回路から電圧が印加される第2画素回路と、前記第1画素回路と前記第2画素回路との間に形成されるキャパシタと、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動回路から電圧が印加される第1画素回路と、
前記第1画素回路から電圧が印加される第2画素回路と、
前記第1画素回路と前記第2画素回路との間に形成されるキャパシタを含む、画素回路。
【請求項2】
前記第2画素回路は、
前記第1画素回路から前記キャパシタによって分配された電圧が印加される、請求項1に記載の画素回路。
【請求項3】
前記分配された電圧は、第2画素回路の位置による平均値によって決定される、請求項2に記載の画素回路。
【請求項4】
前記第1画素回路は、パネルの第1層に形成され、
前記第2画素回路は、前記第1層の上部に位置する第2層に形成される、請求項1に記載の画素回路。
【請求項5】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、ビア配線によって連結される、請求項4に記載の画素回路。
【請求項6】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、互いに連結されない、請求項4に記載の画素回路。
【請求項7】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、互いに異なる個数で形成される、請求項4に記載の画素回路。
【請求項8】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、互いに異なる大きさで形成される、請求項4に記載の画素回路。
【請求項9】
前記第1画素回路の電極は、前記第2画素回路の電極より大きく形成される、請求項8に記載の画素回路。
【請求項10】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、少なくとも一部が重畳する、請求項8に記載の画素回路。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の画素回路と、
前記画素回路に電圧を印加する画素駆動回路と、を含む、マイクロディスプレイ装置。
【請求項12】
入力された映像に対してキャパシタカップリングの平均値の駆動による前処理を遂行する画素補償前処理器と、
前記入力された映像の第1解像度を第2解像度に変換する解像度変換器と、をさらに含み、
前記画素駆動回路は、
前記変換された第2解像度で前記画素回路に電圧を印加する、請求項11に記載のマイクロディスプレイ装置。
【請求項13】
前記第2解像度は、前記第1解像度より解像度が低い、請求項12に記載のマイクロディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画素回路及びこれを含むマイクロディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ディスプレイ装置は電気的及び光学的特性を利用して映像をディスプレイパネルに表示する装置であって、液晶表示ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diodes)ディスプレイなどを含む。このようなディスプレイ装置は、多数の画素(Pixel)が行/列の2次元マトリックス形態に配置された構造を有する。
【0003】
図1は、従来のマイクロディスプレイ装置の画素駆動方式を説明するための図面である。
【0004】
図1を参照すると、ディスプレイ装置はC×Rの解像度を具現するために、一般的に列ライン(Column Line)と行ライン(Row Line)を交差して画素回路に所望するデータ(data)を格納して画素回路を介して画素を駆動する方式である。C×Rの解像度を具現するためには、C個のコラム(Column)駆動線及び駆動回路、R個のロー(row)駆動線及び駆動回路、C×R個の画素回路で構成されなければならない。
【0005】
この時、解像度を上げるためには、CとRに該当する値を所望する解像度だけ上げなければならない。すなわち、画素の駆動線と駆動回路の複雑度が増加することになり、駆動画素の大きさが一定である場合、解像度の増加分だけディスプレイ装置の大きさが大きくなるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
実施形態は、画素回路及びこれを含むマイクロディスプレイ装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態による画素回路は、駆動回路から電圧が印加される第1画素回路と、前記第1画素回路から電圧が印加される第2画素回路と、前記第1画素回路と前記第2画素回路との間に形成されるキャパシタと、を含んでよい。
【0008】
前記第2画素回路は、前記第1画素回路から前記キャパシタによって分配された電圧が印加されてよい。
【0009】
前記分配された電圧は、第2画素回路の位置による平均値によって決定されてよい。
【0010】
前記第1画素回路は、パネルの第1層に形成され、前記第2画素回路は、前記第1層の上部に位置する第2層に形成されてよい。
【0011】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、ビア配線によって連結されてよい。
【0012】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、互いに連結されなくてよい。
【0013】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、互いに異なる個数で形成されてよい。
【0014】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、互いに異なる大きさで形成されてよい。
【0015】
前記第1画素回路の電極は、前記第2画素回路の電極より大きく形成されてよい。
【0016】
前記第1画素回路と前記第2画素回路の電極は、少なくとも一部が重畳されてよい。
【0017】
実施形態によるマイクロディスプレイ装置は、請求項1ないし10のいずれか1項による画素回路と、前記画素回路に電圧を印加する画素駆動回路と、を含んでよい。
【0018】
前記マイクロディスプレイ装置は、入力された映像に対してキャパシタカップリングの平均値の駆動による先処理を遂行する画素補償先処理器と、前記入力された映像の第1解像度を第2解像度に変換する解像度転換器をさらに含み、前記画素駆動回路は、前記変換された第2解像度で前記画素回路に電圧を印加することができる。
【0019】
前記第2解像度は、前記第1解像度より解像度が低く設定されてよい。
【発明の効果】
【0020】
実施形態によれば、画素回路駆動に必要な画素駆動回路の個数を一定比率に減らして解像度を増進させることができる。
【0021】
実施形態によれば、画素駆動回路の個数を減らすことが可能であって、電力消耗を改善することができる。
【0022】
実施形態によれば、駆動画素の面積を最小化して電力消耗を減らすことが可能であるため、SRAM(Static Random Access Memory)回路をはじめとし、多様な駆動方式の画素回路に使用されるマイクロディスプレイ基板の面積と電力消耗を減らして実際の装置の性能と電力消耗とを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は、従来のマイクロディスプレイ装置の画素駆動方式を説明するための図面である。
【0024】
【
図2】
図2は、本発明の第1実施形態による画素回路を示す図面である。
【0025】
【
図3a】
図3aは、
図2に示された画素回路の平面と断面を示す図面である。
【0026】
【
図3b】
図3bは、
図2に示された画素回路の平面と断面を示す図面である。
【0027】
【
図4】
図4は、本発明の第1実施形態の変形された画素回路を示す図面である。
【0028】
【
図5a】
図5aは、
図4に示された画素回路の平面と断面を示す図面である。
【0029】
【
図5b】
図5bは、
図4に示された画素回路の平面と断面を示す図面である。
【0030】
【
図6a】
図6aは、第1実施形態による画素回路の配置形態を示す図面である。
【0031】
【
図6b】
図6bは、第1実施形態による画素回路の配置形態を示す図面である。
【0032】
【
図6c】
図6cは、第1実施形態による画素回路の配置形態を示す図面である。
【0033】
【
図7】
図7は、第1実施形態の画素回路を適用したマイクロディスプレイ装置を示す図面である。
【0034】
【
図8】
図8は、本発明の第2実施形態による画素回路を示す図面である。
【0035】
【0036】
【
図10】
図10は、第2実施形態の画素回路を適用したマイクロディスプレイ装置を示す図面である。
【0037】
【
図11a】
図11aは、実施形態による画素の解像度変換の例示を示す図面である。
【0038】
【
図11b】
図11bは、実施形態による画素の解像度変換の例示を示す図面である。
【0039】
【
図12】
図12は、実施形態によるマイクロディスプレイ装置の駆動過程を説明するための図面である。
【0040】
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、添付された図面を参照して、本明細書に開示された実施形態を詳細に説明するものの、図面符号に関係なく同一又は類似した構成要素は同一の参照番号を付与し、これに対する重複する説明は省略することにする。以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「部」は、明細書作成の容易さだけが考慮されて付与又は混用されるものとして、それ自体で互いに区別される意味又は役割を持つものではない。
【0042】
また、本明細書に開示された実施形態を説明するにあたって、関連した公知技術に対する具体的な説明が本明細書に開示された実施形態の要旨を曇らしかねないと判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付された図面は、本明細書に開示された実施形態を容易に理解できるようにするためのものに過ぎず、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されなければならない。
【0043】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用され得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されはしない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0044】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるとか、「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されていたり、又は、接続されていることもあるが、中間に他の構成要素が存在することもあると理解されなければならないだろう。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるとか、「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されなければならないだろう。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0045】
本出願において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、又は、これらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、又は、これらを組み合わせたものの存在、又は、付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されなければならない。
【0046】
実施形態では、画素駆動回路から印加される電圧によって駆動される第1画素回路と、第1画素回路から分配される電圧によって駆動される第2画素回路とからなる画素回路を構成するものの、これをキャパシタカップリング画素回路と命名する。
【0047】
図2は、本発明の第1実施形態による画素回路を示す図面であり、
図3a及び
図3bは、
図2に示された画素回路の平面と断面を示す図面である。
【0048】
図2を参照すると、本発明の第1実施形態による画素回路はキャパシタカップリング画素回路であり、第1画素回路10、第2画素回路20、キャパシタ(Capacitor)Cを含んでよい。
【0049】
第1画素回路10は、コラム(column)駆動回路とロー(row)駆動回路を含む画素駆動回路から印加される電圧によって駆動されてよい。
【0050】
第2画素回路20は、画素駆動回路から電圧を直接印加されず、第1画素回路10からキャパシタカップリングによって分配される電圧により駆動されてよい。
【0051】
キャパシタCは、第1画素回路10と第2画素回路20との間に形成されてよい。キャパシタCは、第2画素回路20と第1画素回路10とが互いに連結されるように形成されてよく、隣接した第2画素回路20の相互間に互いに連結されるように形成されてよい。
【0052】
第1実施形態の画素アレイにおいて、キャパシタカップリングによって各平均値で駆動される第2画素回路は第1画素回路の中央に位置するものの、1:4の比率で画素の個数が増加することになる。ここで、1:4の比率は、第1画素回路の電極と第1画素回路と第2画素回路の電極間との比率を示すものの、画素回路の配置又は位置によって変更されてよい。
【0053】
例えば、第1画素回路であるCkR1、Ck+2R1、CkR1+2、Ck+2Rk+2(Group1)の電極は、駆動装置によって電圧駆動されてよい。第2画素回路であるCk+1R1、CkR1+1、Ck+1R1+1、Ck+2R1+1、Ck+1R1+2(Group2)の電極は駆動装置に直接連結されず、第1画素回路(Group1)の電極を介してキャパシタによって連結されてよい。
【0054】
第1画素回路(Group1)の電極と第2画素回路(Group2)の電極は、電極の配置によって第1画素回路の電極と第2画素回路の電極の1/2又は1/4だけ重なり得る。また、第2画素回路の電極の間に向かい合う電極面によって重なり得る。
【0055】
第1画素回路と第2画素回路の電極は互いに異なる個数で形成され、少なくとも一部が重畳してよい。第1画素回路と第2画素回路の電極は互いに異なる大きさで形成されるものの、第1画素回路の電極は第2画素回路の電極よりも大きく形成されてよい。
【0056】
図3a及び
図3bに示されたように、第1画素回路(Group1)の電極を第1層(layer)に配置させ、第2画素回路(Group2)の電極を第2層(layer)に配置させることができる。
【0057】
この時、第1画素回路(Group1)の電極と第2画素回路(Group2)の電極は、ビア(VIA)配線を用いて連結させることができる。すなわち、第2層に配置された第2画素回路のうち中心に位置する画素回路が第1層に配置された第1画素回路とビア(VIA)配線を用いて連結される。
【0058】
層の間に誘電体が存在し、基板の上端と青色上端電極との間にはディスプレイ素子が位置することができる。
【0059】
電極と電極との間の空間は誘電体で満たされ、その誘電体によってキャパシタが形成され、電極間の向かい合う面積によってキャパシタンス(capacitance)が決定されてよい。
【0060】
第2画素回路(Group2)の電極は、キャパシタを介してのみ第1画素回路(Group1)又は第2画素回路(Group2)の相互間に連結されるようになっているが、実際に回路構成される場合、誘電体の非常に低い電気伝導度によって非常に大きい抵抗値で互いに連結されるようになる。これは、実際に画素が動作するフレームレートで寄生抵抗成分による電圧分配に影響を与えないことを意味する。しかし、第2画素回路(Group2)の電極は、このような寄生抵抗によって待機状態又は動作状態で第2画素回路(Group2)の電極の平均値に収斂するようになり、初期電圧を形成するようになる。
【0061】
第2画素回路(Group2)の電圧は、第2画素回路(Group2)の初期電圧と第1画素回路(Group1)の電圧変化によるキャパシタ電圧分配公式によって決定され、一般的に各電極に連結されたキャパシタ値が同じ場合、連結された電極の平均値を有する。
【0062】
この時、電極の平均値は、画素の位置によって変わり得るが、次の通りである。
【0063】
その一例として、第2画素回路の電極が第1画素回路の電極と完全に重なる場合、第2画素回路の電極は第1層と第2層に位置する電極の面積に該当するキャパシタンスを有する。この時、第1層の他の画素回路の電極とは重ならないため、重ならない画素回路の電極とはキャパシタを介して連結されない。すなわち、当該画素回路の電極は、第1画素回路の電極と重なる第2画素回路の電極によってのみ影響を受ける。
【0064】
他の例として、第2画素回路の電極が第1画素回路の電極の左右又は上下に1/2ずつ重なる場合、当該第2画素回路の電極と第1層の重なる第1画素回路の電極との間のキャパシタンスは同一の値を有することになり、キャパシタの電圧分配公式によって第1層の重なる二つの第1画素回路の電極の電圧平均値を有することになる。
【0065】
他の例として、第2画素回路の電極が第1層の4個の第1画素回路の電極の中央に位置する場合、各第1層の第1画素回路の電極の1/4ずつ重なる場合、当該第2画素回路の電極と第1層の重なる第1画素回路の電極との間のキャパシタンスは同一の値を有することになり、キャパシタの電圧分配公式によって第1層の重なる4個の第1画素回路の電極の電圧平均値を有することになる。
【0066】
第1画素回路(Group1)の電極の電圧値が変わるとき、キャパシタの電圧分配公式によって第2画素回路(Group2)の電極の値は概ね第2画素回路(Group2)の位置による平均値によって決定されてよい。実施形態では、このような画素回路の構成を通じて、一般的なデジタル解像度の変換装置と類似した動作を遂行することになり、各画素のイメージは平均化されたイメージ形態で解像度を増加させることができる。
【0067】
また、実施形態では、第1層と第2層で構成された例で説明しているが、この他に中間層をさらに含んでよい。このような中間層は、多様な解像度変換のために第1層に位置する電極層と第2層に位置する電極層との間に配置され、多様な形態のキャパシタネットワークを形成して様々な形態の解像度変換を支援することができる。
【0068】
このような実施形態による第1層と第2層による電極層スタック構造は、電極の配列と誘電体の配列だけで第1層の電極層と第2層の電極層との間にキャパシタネットワークを作り出すことができる構造で、キャパシタの連結のための追加的な配線が必要なく非常に簡単な構造で所望するキャパシタカップリングを介した解像度増加技術を具現することができる。
【0069】
また、第1層の電極層と第2層の電極層を半導体工程の垂直配列を介して、少なくとも一部が重畳するように交差するように配列することにより、キャパシタ形成を誘導することができる。
【0070】
図4は、本発明の第1実施形態の変形された画素回路を示す図面であり、
図5a及び
図5bは、
図4に示された画素回路の平面と断面を示す図面である。
【0071】
図4を参照すると、本発明の第1実施形態の変形された画素回路は、キャパシタカップリング画素回路であり、第1画素回路100、第2画素回路200、キャパシタCを含んでよい。
【0072】
このような第1実施形態の変形された画素回路は、
図2の第1実施形態による画素回路の構成と機能、又は役割が全て同一なので、これに対する説明は省略する。ただし、第1実施形態のビア(VIA)配線を用いておらず、これに対してのみ説明することにする。第1層(layer)と第2層(layer)との間の誘電体の厚さが十分に小さい時には、ビア(VIA)を介して直接連結する場合に近似の電圧伝達が可能である。ビアがある場合、ビア工程を追加で進めなければならず、ビア工程による第2層の平坦度が影響を受けて、第2層の光学的、物理的特性を低下させる可能性がある。すなわち、ビア(VIA)層がある場合、第1層の電圧の第2層に損失なしに伝達することができるが、これによる工程追加と性能劣化を伴うことがある。
【0073】
図5a~
図5bのように、第1画素回路(Group1)の電極を第1層(layer)に配置させ、第2画素回路(Group2)の電極を第2層(layer)に配置させることができる。
【0074】
この時、第1画素回路(Group1)の電極と第2画素回路(Group2)電極は、ビア(VIA)配線を用いて連結されない。すなわち、第2層に配置された第2画素回路のうち、中心に位置する画素回路が第1層に配置された第1画素回路とビア(VIA)配線を用いて連結されない。
【0075】
図6a~
図6cは、第1実施形態による画素回路の配置形態を示す図面である。
【0076】
図6a~
図6cを参照すると、第1実施形態による画素回路の多様な配置形態を示しているが、多様な電極形態であってよく、3層以上の構造に配置されてよい。
【0077】
図6aは、各画素回路の電極の大きさが同一でないように形成された場合を示しており、
図6bは、第2画素回路の電極の形が四角形でない場合を示しており、
図6cでは、2層でない3層構造を使用して1:4を2段にした1:16で画素解像度の増幅する場合を示しているが、これはあくまでも実施形態に過ぎず、本発明が必ずこれらの実施形態に限定されるわけではない。
【0078】
図7は、第1実施形態の画素回路を適用したマイクロディスプレイ装置を示す図面である。
【0079】
図7を参照すると、第1実施形態の画素回路を適用したマイクロディスプレイ装置は、キャパシタカップリング画素回路を用いて(C/2)個のコラム(column)駆動回路、(R/2)個のロー(row)駆動回路、及び(C/2)×(R/2)個の画素回路を用いてC×Rの解像度を具現することができる。
【0080】
第1画素回路の電極と第1画素回路と第2画素回路の電極との間の比が1:4に配置され、1個の第1画素回路に電圧を印加して4個の第2画素回路を駆動させることができる。
【0081】
第1画素回路の電極と第1画素回路と第2画素回路の電極との比を1:4にした場合であり、コラム駆動回路、ロー駆動回路、及び画素回路の個数は、電極比すなわち、第1画素回路の電極と第1画素回路と第2画素回路の電極との比によって決定されてよい。
【0082】
各コラム(column)、ロー(row)の奇数番目に出会う画素の場合、駆動回路によって電圧駆動され、その他の画素は電圧駆動された画素の電圧分配によって電圧が決定されてよい。
【0083】
図8は、本発明の第2実施形態による画素回路を示す図面であり、
図9は、
図8に示された画素回路の平面図である。
【0084】
図8及び9を参照すると、本発明の第2実施形態による画素回路は、キャパシタカップリング画素回路であり、第1画素回路100、第2画素回路200、キャパシタCを含んでよい。
【0085】
第2実施形態による画素回路の構成は、
図2の第1実施形態による画素回路と構成及び機能が同一であり、画素回路の電極配置形態だけ異なるように形成されている。
【0086】
例えば、第2実施形態による画素回路は2層構造を有するものの、第1画素回路の電極と第1画素回路と第2画素回路の電極との間の比が4:9に配置されてよい。
【0087】
同様に、第2実施形態による画素回路において、第1画素回路と第2画素回路は、ビア(VIA)配線を用いて連結されたり、ビア(VIA)配線を用いて連結されなくてよい。
【0088】
図10は、第2実施形態の画素回路を適用したマイクロディスプレイ装置を示す図面である。
【0089】
図10を参照すると、第2実施形態の画素回路を適用したマイクロディスプレイ装置は、キャパシタカップリング画素回路を用いて(C/2)個のコラム(column)駆動回路、(R/2)個のロー(row)駆動回路、及び(C/2)×(R/2)個の画素回路を用いてC×Rの解像度を具現することができる。
【0090】
第1画素回路の電極と第1画素回路と第2画素回路の電極との間の比が4:9に配置され、4個の第1画素回路に電圧を印加して9個の第2画素回路を駆動させることができる。
【0091】
図11a及び
図11bは、実施形態による画素の解像度変換の例示を示す図面である。
【0092】
図11aを参照すると、解像度増加の例示を示しており、6.3umの間隔を有するように設計された画素駆動回路を3.15umの間隔を有する画素電極に連結することにより、4倍の解像度増加を具現することになる。
【0093】
図11bを参照すると、解像度増加の例示を示しており、4.3umの間隔を有するように設計された画素駆動回路を2.82umの間隔を有する画素電極に連結することにより、4倍の解像度増加を具現することになる。
【0094】
図12は、実施形態によるマイクロディスプレイ装置の駆動過程を説明するための図面である。
【0095】
図12を参照すると、実施形態によるマイクロディスプレイ装置100は、映像入力部100、画素補償前処理器200、解像度変換器300、画素駆動回路400、及び画素アレイ500を含んでよい。
【0096】
映像入力部100は、画面上に表示しようとする予め定められたビデオ又は映像の入力を受けることができる。例えば、入力された映像はC×Rの解像度を有する映像であってよい。
【0097】
画素補償前処理器200は、入力された映像に対してキャパシタカップリングの平均値の駆動によるイメージ画質の低下を改善するために、キャパシタカップリングの特性を反映して前処理することができる。前処理器に対して簡略に説明すると、前処理器は、提案された画素増進技術が主に平均値の挿入を通じた解像度改善方式である。すなわち、原本のイメージの当該挿入された画素のイメージが平均値とかなり相違が生じる場合、挿入されるイメージを決定する画素の色を前処理を通じてイメージの画質が変更に許容される範囲の中で、原本のイメージと類似するように予め処理する。
【0098】
解像度変換器300は、C×Rの解像度を(C/2)×(R/2)の解像度に変換することができる。
【0099】
画素駆動回路400は、(C/2)×(R/2)の解像度で画素アレイ500を駆動することができる。ここで、画素アレイ500は、電圧駆動される第1画素回路と第1画素回路とのキャパシタカップリングを通じて駆動される第2画素回路で構成されたキャパシタカップリング画素回路であってよい。
【0100】
図13は、第1及び第2画素回路電極の多様な配置構造を示す。
図13に示されたように、第1画素回路電極は第1層に配置され、第2画素回路電極は第2層に配置されてよい。
【0101】
この時、第1画素回路電極は四角形あるいは正四角形で具現されてよく、第2画素回路電極は第1画素回路電極を45度回転させた形態で具現されてよい。
【0102】
第1画素回路電極は第1層に配置され、碁盤状に配列されてよい。すなわち、隣接した第1画素回路電極が互いに同じ離隔距離を有して配置されてよい。
【0103】
第2画素回路電極は第2層に配置され、碁盤状に配列されてよい。すなわち、隣接した第2画素回路電極が互いに同じ離隔距離を有して配置されてよい。この時、第2画素回路電極は同一の大きさの電極にだけ構成されてもよく、相違した大きさの電極で構成されてもよい。
【0104】
まず、
図13の(a)に示されたように、第2画素回路電極は第1の大きさの電極E
2-1と第2の大きさの電極E
2-2を含んでよい。具体的に、この時、第2の大きさの電極E
2-2が2×2配列をなすことにより、第1の大きさの電極E
2-1と同一の大きさを形成することができる。2×2配列の第2の大きさの電極E
2-2と第1の大きさの電極E
2-1は、左側又は右側に交互に配列されてよい。
【0105】
次に、
図13の(b)に示されたように、第2画素回路電極は同一の大きさの電極E
2にだけ構成され、碁盤状に配列されてよい。この時、一部の第2画素回路電極は、第1層の第1画素回路電極E
1と完全に重なるように配置されてよく、残りの第2画素回路電極の中心は、第1層の4個の第1画素回路電極E
1の頂点が集まる領域に配置されてよい。
【0106】
図13において、多様な第1層及び第2層の多様な配置を例示したが、これはあくまでも実施形態に過ぎず、本発明が必ずこれら実施形態に限定されるわけではない。
【0107】
本実施形態で使用される「~部」という用語は、ソフトウェア又はFPGA(field-programmable gate array)又はASICと同じハードウェア構成要素を意味し、「~部」はある役割を遂行する。しかしながら、「~部」というソフトウェア又はハードウェアに限定される意味ではない。「~部」というアドレッシングできる格納媒体にあるように構成されてもよく、一つ又はそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されてもよい。したがって、一例として、「~部」はソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素、及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数を含む。構成要素と「~部」の中から提供される機能は、さらに小さい数の構成要素及び「~部」に結合されたり、追加的な構成要素と「~部」にさらに分離されてよい。それだけでなく、構成要素及び「~部」は、デバイス又はセキュリティマルチメディアカード内の一つ又はそれ以上のCPUを再生させるように具現されてもよい。
【0108】
前記では、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野の熟練された当業者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更させられることを理解できるだろう。
【符号の説明】
【0109】
10:第1画素回路
20:第2画素回路
100:映像入力部
200:画素補償前処理器
300:解像度変換器
400:画素駆動回路
500:画素アレイ
【国際調査報告】