(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-04
(54)【発明の名称】電池、電池パック及び車両
(51)【国際特許分類】
H01M 50/293 20210101AFI20241127BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20241127BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20241127BHJP
H01M 50/291 20210101ALI20241127BHJP
H01M 50/588 20210101ALI20241127BHJP
H01M 50/593 20210101ALI20241127BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20241127BHJP
H01M 50/48 20210101ALI20241127BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20241127BHJP
H01M 50/586 20210101ALI20241127BHJP
【FI】
H01M50/293
H01M50/249
H01M50/211
H01M50/291
H01M50/588
H01M50/593
H01M50/103
H01M50/48
H01M50/15
H01M50/586
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024518683
(86)(22)【出願日】2022-11-17
(85)【翻訳文提出日】2024-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2022132610
(87)【国際公開番号】W WO2023093614
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202122911541.8
(32)【優先日】2021-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】郭永明
(72)【発明者】
【氏名】郎▲暁▼▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼威
【テーマコード(参考)】
5H011
5H021
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H011AA13
5H011BB04
5H021AA02
5H021BB11
5H021BB17
5H021EE32
5H040AA03
5H040AS04
5H040AT04
5H040AY04
5H040CC13
5H040JJ03
5H040NN01
5H043AA13
5H043AA19
5H043CA08
5H043GA23
5H043GA26
(57)【要約】
電池、電池パック及び車両を開示し、ハウジングは、ハウジング本体、第1端板及び第2端板を含み、第1端板、第2端板及びハウジング本体によって、収容キャビティが囲まれ、第2端板には、接着剤注入口が形成される。セルアセンブリは、収容キャビティ内に設けられ、第1表面を含み、第2端板とセルアセンブリとの間には、隙間があり、隙間内には、封止部材が設けられ、封止部材は、隙間を第1通路と第2通路とに仕切り、接着剤注入口は、第1通路に連通し、ハウジング内には、接着剤注入通路が設けられ、接着剤注入通路は、第1通路、及び第1表面とハウジング本体の内壁との間に位置する第3通路を含み、接着剤注入通路内には、ポッティング剤が設けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、セルアセンブリとを含む電池であって、
前記ハウジングは、ハウジング本体と、前記ハウジング本体の長さ方向において互いに対向する第1端板及び第2端板とを含み、前記第1端板、前記第2端板及び前記ハウジング本体によって、封止された収容キャビティを画定し、前記第2端板には、接着剤注入口が形成され、
前記セルアセンブリは、前記収容キャビティ内に設けられ、第1表面を含み、前記第1表面は、前記ハウジング本体の高さ方向において前記ハウジング本体の一側に対向し、前記第2端板と前記セルアセンブリとの間には、隙間があり、前記隙間内には、封止部材が配置され、前記封止部材は、前記隙間を第1通路と第2通路とに仕切り、前記接着剤注入口は、前記第1通路に連通し、前記ハウジング内には、接着剤注入通路が設けられ、前記接着剤注入通路は、前記第1通路、及び前記第1表面と前記ハウジング本体の内壁との間に位置する第3通路を含み、前記接着剤注入通路内には、ポッティング剤が設けられる、電池。
【請求項2】
前記第1端板には、空気吸引口が形成され、前記空気吸引口は、前記接着剤注入通路に連通し、前記接着剤注入通路内の圧力が前記ハウジング外の圧力より小さい、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記第2端板には、前記接着剤注入口と間隔を隔てて設けられた空気入口がさらに形成され、前記空気入口は、前記第2通路に連通し、前記セルアセンブリは、前記第1表面の反対側に位置する第2表面をさらに含み、前記ハウジング内には、空気吸引通路が設けられ、前記空気吸引通路は、前記第2通路、前記第2表面と前記ハウジング本体の内壁との間に位置する第4通路、及び前記第1端板と前記セルアセンブリとの間に位置する第5通路を含み、前記第5通路は、前記空気吸引口に連通する、請求項2に記載の電池。
【請求項4】
前記接着剤注入口と前記空気吸引口とは、前記ハウジングの長さ方向において整列されている、請求項2又は3に記載の電池。
【請求項5】
前記セルアセンブリは、前記ハウジング本体の幅方向に沿って互いに反対側に位置する第3表面及び第4の表面を含み、前記第4表面の少なくとも外周及び前記第3表面の少なくとも外周は、前記ハウジング本体に密着する、請求項1~4のいずれか一項に記載の電池。
【請求項6】
前記セルアセンブリは、セルユニット及び保護フィルムを含み、前記保護フィルムは、前記セルユニットの外周側に被覆され、かつ、前記保護フィルムの、前記ハウジング本体の長さ方向の両端は開いており、前記保護フィルムには、少なくとも1つの貫通孔が形成され、前記貫通孔は、少なくとも前記保護フィルムの前記第3通路に向かう一側に設けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の電池。
【請求項7】
前記ハウジングは、高さがD
1であり、高さ方向において反対側に位置する2つの外表面を有し、2つの前記外表面のうちの前記接着剤注入通路に隣接する外表面と、前記接着剤注入口の中心との間の距離は、D
2であり、前記D
1と前記D
2とは、
10mm≦D
2≦0.25D
1
という関係式を満たす、請求項1~6のいずれか一項に記載の電池。
【請求項8】
2つの前記外表面のうちの前記接着剤注入通路に隣接する外表面と、前記空気入口の中心との間の距離は、D
3であり、前記D
2と前記D
3とは、
D
2+18mm≦D
3≦D
2+22mm
という関係式を満たす、請求項7に記載の電池。
【請求項9】
前記セルアセンブリは、セルユニットと、セルホルダと、絶縁部材と、を含み、
前記セルユニットは、前記ハウジングの長さ方向に沿って配列され、かつ直列接続された複数のサブユニットを含み、
複数の前記サブユニットのうちの、前記第2端板に隣接するサブユニットは、第1サブユニットとしたとき、前記セルホルダは、前記第1サブユニットの前記第2端板に対向する一端に固定され、
前記絶縁部材は、前記セルホルダと前記第2端板との間に設けられ、前記封止部材は、前記第2端板と前記絶縁部材との間に配置される、請求項1~8のいずれか一項に記載の電池。
【請求項10】
前記絶縁部材と前記セルホルダのうちの1方には、少なくとも1つの係止フックが設けられ、前記絶縁部材と前記セルホルダのうちの他方には、少なくとも1つの係止孔が設けられ、前記係止フックは、前記係止孔内に係合される、請求項9に記載の電池。
【請求項11】
前記ハウジングの高さ方向における前記ポッティング剤の高さは、D
4であり、前記D
4は、
0.8mm≦D
4≦1.5mm
を満たす、請求項1~10のいずれか一項に記載の電池。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の電池を含む、電池パック。
【請求項13】
請求項1~11のいずれか一項に記載の電池又は請求項12に記載の電池パックを含む、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2021年11月24日に提出された、出願番号が202122911541.8である中国特許出願に基づくものであり、かつその優先権を主張するものであり、その全ての内容は、参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願は、電池の技術分野に関し、特に、電池、電池パック及び車両に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術において、電池内にセルアセンブリなどの部材が設けられ、一般的に、電池内にホルダを設けることによりセルアセンブリなどの部材を固定して、電池の固定取付を実現する。しかしながら、電池内にホルダを設けると、空間を占有し、組み立て方式が複雑であり、かつ電池が振動などの影響を受けると、緩みが生じやすく、電池の安全性能に影響を与える。したがって、一部の電池では、電池の内部にポッティング剤を注入することにより電池の固定取付を実現するが、ポッティング剤は、硬化する前に流動性が高く、他の位置に流れると、電池の安全性能に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、少なくとも従来技術における技術的課題の1つを解決することを目的とする。そのため、本願は、電池、電池パック及び車両を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の第1態様の実施例に係る電池は、ハウジングと、セルアセンブリとを含み、前記ハウジングは、ハウジング本体と、前記ハウジング本体の長さ方向において互いに対向する第1端板及び第2端板とを含み、前記第1端板、前記第2端板及び前記ハウジング本体によって、封止された収容キャビティが囲まれ、前記第2端板には、接着剤注入口が形成される。前記セルアセンブリは、前記収容キャビティ内に設けられ、第1表面を含み、前記第1表面は、前記ハウジング本体の高さ方向において前記ハウジング本体の一側に対向し、前記第2端板と前記セルアセンブリとの間には、隙間があり、前記隙間内には、封止部材が設けられ、前記封止部材は、前記隙間を第1通路と第2通路とに仕切り、前記接着剤注入口は、前記第1通路に連通し、前記ハウジング内には、接着剤注入通路が設けられ、前記接着剤注入通路は、前記第1通路、及び前記第1表面と前記ハウジング本体の内壁との間に位置する第3通路を含み、前記接着剤注入通路内には、ポッティング剤が設けられる。
【0006】
本願の実施例に係る電池では、ハウジングの内部に接着剤注入通路及び封止部材を設けることにより、封止部材が隙間に対する仕切りを形成するため、接着剤注入口から注入されたポッティング剤が第1通路を介して第3通路に流れることができ、これにより、接着剤注入通路への充填を形成し、電池の内部のセルアセンブリに対する固定を実現し、電池の内部構造の信頼性を向上させる。
【0007】
いくつかの実施例において、前記第1端板には、空気吸引口が形成され、前記空気吸引口は、前記接着剤注入通路内の圧力が前記ハウジング外の圧力より小さくなるように、前記接着剤注入通路に連通する。
【0008】
いくつかの実施例において、前記第2端板には、前記接着剤注入口と間隔を隔てて設けられた空気入口がさらに形成され、前記空気入口は、前記第2通路に連通し、前記セルアセンブリは、前記第1表面の反対側に位置する第2表面をさらに含み、前記ハウジング内には、空気吸引通路が設けられ、前記空気吸引通路は、前記第2通路、前記第2表面と前記ハウジング本体の内壁との間に位置する第4通路、及び前記第1端板と前記セルアセンブリとの間に位置する第5通路を含み、前記第5通路は、前記空気吸引口に連通する。
【0009】
いくつかの実施例において、前記接着剤注入口と前記空気吸引口とは、前記ハウジングの長さ方向において互いに対向する。
【0010】
いくつかの実施例において、前記セルアセンブリは、前記ハウジング本体の幅方向に沿って互いに反対側に位置する第3表面及び第4の表面を含み、前記第4表面の少なくとも外周及び前記第3表面の少なくとも外周は、前記ハウジング本体に密着する。
【0011】
いくつかの実施例において、前記セルアセンブリは、セルユニット及び保護フィルムを含み、前記保護フィルムは、前記セルユニットの外周側に被覆され、かつ前記ハウジング本体の長さ方向における両端に開放され、前記保護フィルムには、少なくとも1つの貫通孔が形成され、前記貫通孔は、少なくとも前記保護フィルムの前記第3通路に向かう一側に設けられる。
【0012】
いくつかの実施例において、前記ハウジングは、高さがD1であり、高さ方向において反対側に位置する2つの外表面を有し、2つの前記外表面のうちの、前記接着剤注入通路に隣接する外表面と前記接着剤注入口の中心との間の距離は、D2であり、前記D1と前記D2とは、10mm≦D2≦0.25D1という関係式を満たす。
【0013】
いくつかの実施例において、2つの前記外表面のうちの、前記接着剤注入通路に隣接する外表面と前記空気入口の中心との間の距離は、D3であり、前記D2と前記D3とは、D2+18mm≦D3≦D2+22mmという関係式を満たす。
【0014】
いくつかの実施例において、前記セルアセンブリは、セルユニットと、セルホルダと、絶縁部材とを含み、前記セルユニットは、前記ハウジングの長さ方向に沿って配列され、かつ直列接続された複数のサブユニットを含み、複数の前記サブユニットのうちの、前記第2端板に隣接するサブユニットは、第1サブユニットであり、前記セルホルダは、前記第1サブユニットの前記第2端板に向かう一端に固定され、前記絶縁部材は、前記セルホルダと前記第2端板との間に設けられ、前記封止部材は、前記第2端板と前記絶縁部材との間に介設される。
【0015】
いくつかの実施例において、前記絶縁部材と前記セルホルダのうちの1つには、少なくとも1つの係止フックが設けられ、前記絶縁部材と前記セルホルダのうちのもう1つには、少なくとも1つの係止孔が設けられ、前記係止フックは、前記係止孔内に係合される。
【0016】
いくつかの実施例において、前記ハウジングの高さ方向における前記ポッティング剤の高さは、D4であり、前記D4は、0.8mm≦D4≦1.5mmを満たす。
【0017】
本願の第2態様の実施例に係る電池パックは、上記実施例のいずれか一項に記載の電池を含む。
【0018】
本願の第3態様の実施例に係る車両は、上記実施例に記載の電池パック又は上記実施例のいずれか一項に記載の電池を含む。
【0019】
本願の追加的な態様及び利点は、一部が以下の説明において示され、他の部分が以下の説明において明らかになるか、又は、本願の実施により把握される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本願の上記及び/又は追加の様態及び利点は、以下の図面を参照して実施例を説明することにより、明らかになり、理解されやすくなる。
【0021】
【
図2】本願の実施例に係る電池の分解斜視図である。
【
図3】本願の実施例に係る電池の概略断面図である。
【
図5】本願の実施例に係るセルアセンブリの概略図である。
【
図7】本願の実施例に係るセルアセンブリの概略図である。
【
図9】本願の実施例に係るセルアセンブリの一部の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本願の実施例を詳細に説明し、図面を参照して説明した実施例は、例示的なものであり、以下、
図1~
図10を参照して本願の実施例に係るハウジング10とセルアセンブリ20とを含む電池100を説明する。本願の説明において、長さ方向は、
図2に示す左右方向を指し、高さ方向は、
図2に示す上下方向を指し、幅方向は、
図2に示す前後方向を指す。
【0023】
図1~
図9に示すように、ハウジング10は、ハウジング本体16と、ハウジング本体16の長さ方向において互いに対向する第1端板11及び第2端板12とを含み、第1端板11、第2端板12及びハウジング本体16によって、封止された収容キャビティ17が囲まれ、第2端板12には、接着剤注入口14が形成される。セルアセンブリ20は、収容キャビティ17内に設けられ、第1表面21を含み、第1表面21は、ハウジング本体16の高さ方向においてハウジング本体16の一側に対向し、第2端板12とセルアセンブリ20との間には、隙間50があり、隙間50内には、封止部材23が設けられ、封止部材23は、隙間50を第1通路aと第2通路bとに仕切り、接着剤注入口14は、第1通路aに連通し、ハウジング10内には、接着剤注入通路30が設けられ、接着剤注入通路30は、第1通路a、及び第1表面21とハウジング本体16の内壁との間に位置する第3通路cを含み、接着剤注入通路30内には、ポッティング剤31が設けられる。
【0024】
図1~
図3に示すように、第1端板11と第2端板12は、それぞれセルアセンブリ20の長さ方向の両端に位置してもよく、第2端板12には、接着剤注入口14が形成される。セルアセンブリ20は、収容キャビティ17内に位置し、第1表面21は、セルアセンブリ20の下方に位置する表面であり、第2端板12の内表面、封止部材23及びセルアセンブリ20は、共同で第1通路aを画定し、セルアセンブリ20の第1表面21及びハウジング本体16の下部の内表面は、共同で第3通路cを画定する。接着剤注入通路30の左側に近接して接着剤注入口14に連通するのは、第1通路aであり、第1表面21に対向する接着剤注入通路30は、第3通路cである。
【0025】
図2~
図4に示すように、第2端板12とセルアセンブリ20との間には、第2端板12とセルアセンブリ20との間の隙間を封止する封止部材23が設けられ、封止部材23は、隙間50を仕切り、上下両側にそれぞれ第1通路aと第2通路bが形成される。封止部材23は、発泡体であってもよく、発泡体材質の封止部材23は、弾性が高く、圧縮性が高いので、第1通路aと第2通路bに対する遮断効果を保証することができる。例えば、電池100が振動などの外部要因によって干渉された場合、封止部材23は、封止効果に影響を与えないように振動を吸収することができる。
【0026】
本願の実施例に係る電池100では、ハウジング10の内部に接着剤注入通路30及び封止部材23を設けることにより、封止部材23が隙間50に対する仕切りを形成するため、接着剤注入口14から注入されたポッティング剤31は、第1通路aを通って第3通路cに流れて、接着剤注入通路30への充填を形成し、電池100の内部での固定及び封止を実現し、かつ迅速に位置決めすることができ、接着剤の自動化注入を実現しやすく、電池100の内部構造の信頼性を向上させる。
【0027】
図3に示すように、第1端板11には、空気吸引口13が形成され、空気吸引口13は、接着剤注入通路30内の圧力がハウジング10外の圧力より小さくなるように、接着剤注入通路30に連通する。このように、接着剤注入通路30の両端は、それぞれ接着剤注入口14と空気吸引口13に連通し、接着剤注入通路30内の圧力がハウジング10の外部の大気圧より小さいため、ポッティング剤31は、接着剤注入口14を通って接着剤注入通路30内に入ることに適し、かつ接着剤注入通路30内に流れることができる。接着剤注入通路30内にポッティング剤31を注入することにより、ポッティング剤31が硬化した後、電池100内の複数の部材を固定して、電池100の構造信頼性を保証することができる。
【0028】
接着剤注入通路30に負圧を発生させるように、空気吸引口13に負圧吸引を行い、ここでは、「負圧」とは、常圧より低いガス圧力状態である。接着剤注入口14でポッティング剤31をハウジング10内に注入し、ポッティング剤31が負圧の吸着力によって接着剤注入通路30の接着剤注入口14に連通する一端から接着剤注入通路30の空気吸引口13に連通する一端に移動できることにより、ポッティング剤31は、接着剤注入通路30に充填することができる。
【0029】
これにより、第1端板11に空気吸引口13を形成し、かつ空気吸引口13を接着剤注入通路30に連通させることにより、空気吸引口13から吸引することで接着剤注入通路30内の圧力を低下させて、ポッティング剤31を接着剤注入通路30にスムーズに流入させることができ、接着剤注入効率を向上させる一方で、ポッティング剤31の流動均一性が高くなることを保証することができる。
【0030】
さらに、
図3に示すように、第2端板12には、接着剤注入口14と間隔を隔てて設けられた空気入口15がさらに形成され、空気入口15は、第2通路bに連通し、セルアセンブリ20は、第1表面21の反対側に位置する第2表面22をさらに含み、ハウジング10内には、空気吸引通路40が設けられ、空気吸引通路40は、第2通路b、第2表面22とハウジング10の内壁との間に位置する第4通路d、及び第1端板11とセルアセンブリ20との間に位置する第5通路eを含み、第5通路eは、空気吸引口13に連通する。
【0031】
空気吸引通路40と接着剤注入通路30とは、第2端板12において封止部材23によって仕切られ、かつ電池100の高さ方向において間隔を隔てて設けられる。空気吸引通路40の両端は、それぞれ空気入口15と空気吸引口13に連通し、気流の流通通路を形成する。
【0032】
これにより、空気吸引通路40の一端を空気入口15に連通させ、他端を空気吸引口13に連通させるように、ハウジング10内に空気吸引通路40を設けることにより、空気吸引口13により負圧吸引を行う場合、空気吸引通路40の一端が空気入口15を介して外部に連通するため、空気吸引通路40内の気圧が接着剤注入通路30内の気圧より大きくなり、接着剤注入通路30のポッティング剤31の一部が空気吸引通路40に流れることを回避し、ポッティング剤31の使用を低減し、ポッティング剤31の注入を容易にし、電池100の生産及び製造コストを低減することができる。空気吸引通路40が空気入口15を介して外部に連通することについて、空気入口15は、負圧吸引時に封止されなくてもよく、この場合、空気吸引通路40内の気圧が大気圧に等しく、これにより空気吸引通路40内の気圧が接着剤注入通路30内の気圧より大きくなり、或いは、空気入口15は、外部の気体補充タンクに連通してもよく、これにより空気吸引通路40内の気圧が接着剤注入通路30内の気圧より大きくなる。
【0033】
いくつかの実施例において、
図2に示すように、第1表面21と第2表面22とは、高さ方向において互いに反対側に位置する。第1端板11及び第2端板12は、
図2に示すように、左右方向に沿って対向する2つの端板であってもよい。第1表面21及び第2表面22は、
図2及び
図5に示すように、上下方向に沿って反対側に位置する2つの面であってもよい。
【0034】
また、
図5~
図8に示すように、セルアセンブリ20は、保護フィルム28をさらに含んでもよく、保護フィルム28は、セルユニット24の
図2に示す左右両端が露出するように、セルユニット24の外周側に被覆され、かつ保護フィルム28の
図2に示す左右両端が開放される。保護フィルム28は、セルユニット24を外部の腐食から保護し、セルユニット24の外表面が擦れないように保護する役割を果たすことができる。保護フィルム28には、少なくとも1つの貫通孔281が形成され、貫通孔281は、少なくとも保護フィルム28の第3通路cに向かう一側に設けられ、貫通孔281を設けることにより、ポッティング剤31が貫通孔281からセルユニット24に流れることができ、保護フィルム28は、セルアセンブリ20を保護する役割を果たすことができるとともに、ポッティング剤31のセルアセンブリ20に対する固定取付効果の向上に有利である。
【0035】
セルアセンブリ20は、幅方向に沿って互いに反対側に位置する第3表面及び第4表面(図示せず)を含んでもよく、第4表面の少なくとも外周及び第3表面27の少なくとも外周は、ハウジング本体16に密着し、これにより、ポッティング剤31が第3表面27及び第4表面に流れることを防止することができ、接着剤注入時に、押圧などの方式で第3表面27及び第4表面をハウジング本体16に締め付けて設け、かつ空気吸引通路40及び接着剤注入通路30に干渉することがなく、第3表面27とハウジング本体16との密着効果を保証するとともに、接着剤注入通路30と空気吸引通路40とが互いに独立することに有利であり、電池100の安全性能を向上させることができる。
【0036】
例えば、第1表面21は、保護フィルム28のハウジング本体16に向かう一側(例えば、
図2、
図3に示す下側)の表面で構成されてもよく、第2表面22は、保護フィルム28のハウジング本体に向かう他側(例えば、
図2、
図3に示す上側)の表面で構成されてもよく、即ち、第1表面21及び第2表面22は、保護フィルム28のハウジング本体16の高さ方向(又は電池100の高さ方向)に沿って反対側に位置する2つの表面である。第3表面27は、保護フィルム28のハウジング本体16に向かう一側の表面(例えば、
図2に示す前側)で構成され、第4表面は、保護フィルム28のハウジング本体16に向かう他側の表面(例えば、
図2に示す後側)で構成され、即ち、第3表面27と第4表面は、保護フィルムのハウジング本体16の幅方向(即ち、電池100の厚さ方向)に沿って反対側に位置する2つの表面である。このように設けることで、セルアセンブリ20の外表面の平坦性を向上させて、第3表面27とハウジング本体16との密着効果、及び第4表面とハウジング本体16との密着効果を保証することができる。
【0037】
いくつかの実施例において、接着剤注入口14と空気吸引口13とは、ハウジング10の長さ方向において互いに正対する。これにより、作業者の取付作業を容易にし、電池100の生産効率を向上させるように、設備装置を同じ高さに位置させることができる。
【0038】
いくつかの実施例において、
図3に示すように、ハウジング10の高さは、D
1であり、ハウジング10は、高さ方向において反対側に位置する2つの外表面18を有し、2つの外表面18のうちの、接着剤注入通路30に隣接する外表面18と接着剤注入口14の中心との間の距離は、D
2であり、D
1とD
2は、10mm≦D
2≦0.25D
1という関係式を満たす。例えば、D
1=100mm、D
2=20mmである。
図3及び
図4に示すように、D
1は、ハウジング10の上下方向における高さであり、D
2は、接着剤注入口14の中心軸とハウジング10の下表面(又はハウジング本体16の下表面)との間の高さである。これにより、ハウジング10の外表面と接着剤注入口14の中心との間の距離を制御することにより、セルアセンブリ20をハウジング10に取り付け、かつ内部構造の強度を保証する場合、ポッティング剤31の使用を低減し、ハウジング10と第1表面21との間の距離を合理的にし、接着剤注入効果を保証することができる。また、電池100の小型化設計に有利であり、コストを低減することができる。
【0039】
いくつかの実施例において、
図3及び
図4に示すように、2つの外表面18のうちの、接着剤注入通路30に隣接する外表面18と空気入口15の中心との間の距離は、D
3であり、D
2とD
3は、D
2+18mm≦D
3≦D
2+22mmという関係式を満たす。例えば、D
2=20mm、D
3=40mmである。これにより、ハウジング10の外表面18と空気入口15の中心との間の距離を制御することにより、空気入口15と接着剤注入口14との間の距離、及び空気入口15とハウジング10との間の距離をより合理的に設定し、空気入口15がポッティング剤31により封止されることを回避し、電池100の使用安全性を向上させることができる。
【0040】
いくつかの実施例において、
図9及び
図10に示すように、セルアセンブリ20は、セルユニット24と、セルホルダ25と、絶縁部材26とを含み、セルユニット24は、ハウジング10の長さ方向に沿って配列され、かつ直列接続された複数のサブユニット241を含み、複数のサブユニット241のうちの、第2端板12に隣接するサブユニット241は、第1サブユニット241aであり、残りのサブユニット241は、第2サブユニット241bであってもよく、セルホルダ25は、第1サブユニット241aの第2端板12に向かう一端に固定され、絶縁部材26は、セルホルダ25と第2端板12との間に設けられ、封止部材23は、第2端板12と絶縁部材26との間に介設される。
【0041】
図9及び
図10に示すように、セルアセンブリ20は、セルユニット24を含み、例えば、セルユニット24は、複数のサブユニット241を含んでもよく、複数のサブユニット241は、ハウジング10の長さ方向において順次配列され、かつ電気的に接続(例えば、直列接続)されてもよい。各サブユニット241は、幅方向に沿って設けられ、かつ電気的に接続された(例えば、並列接続された)複数のセル2411を含んでもよい。セル2411は、パウチセル又はベアセルであってもよい。各サブユニット241の長さ方向の両端には、いずれもホルダが設けられ、ホルダは、セルホルダ25と中間ホルダ29に分けられ、セルユニット24における隣接する2つのサブユニット241の間には、2つの中間ホルダ29が設けられ、各中間ホルダ29には、導電性シート60が固定され、隣接する2つのサブユニット241は、対応する導電性シート60を介して直列接続される。セルアセンブリ20は、ハウジング10の幅方向(即ち、電池100の厚さ方向)に沿って配置された2つのセルユニット24を含んでもよく、2つのセルユニット24は、セルホルダ25に設けられた接続シートを介して直列接続される。
【0042】
絶縁部材26は、セルホルダ25とハウジング10との間に設けられてもよく、絶縁部材26を設けることにより、ハウジング10とセルユニット24とを絶縁して、電池100の安全性能を向上させて、電池100をより確実かつ安全にすることができる。例えば、絶縁部材26のセルユニット24に向かう一側には、凹溝が設けられ、凹溝は、電池100の高さ方向(
図2に示す上下方向)において延在し、セルユニット24に対する封止効果を向上させ、かつ位置決めを容易にすることができる。
【0043】
いくつかの実施例において、
図9及び
図10に示すように、絶縁部材26とセルホルダ25のうちの1つには、少なくとも1つの係止フック251が設けられ、絶縁部材26とセルホルダ25のうちのもう1つには、少なくとも1つの係止孔261が設けられ、係止フック251は、係止孔261内に係合される。例えば、絶縁部材26のセルホルダ25に向かう一側には、複数の係止孔261が設けられ、セルホルダ25のセルユニット24から離れた一側には、係止孔261に対応する係止フック251が設けられ、絶縁部材26とセルホルダ25とを組み立てる時に、係止フック251は、係止孔261に係合される。これにより、絶縁部材26とセルホルダ25とは、係止フック251と係止孔261との係合により、絶縁部材26の取付の難しさを低減することができるとともに、セルユニット24の数を調整する時に絶縁部材26の取り外しを実現しやすい。
【0044】
いくつかの実施例において、
図3に示すように、ハウジング10の高さ方向(
図3に示す上下方向)におけるポッティング剤31の高さは、D
4であり、D
4は、0.8mm≦D
4≦1.5mmを満たす。例えば、D
4=1mmである。接着剤注入通路30に抵抗が存在するため、ポッティング剤31により形成された接着剤層のハウジング10の上下方向における厚さが異なり、ここでのD
4は、接着剤層の高さ方向における最大値であり、即ち、ポッティング剤31を接着剤注入通路30に十分に充填した後の接着剤層の厚さである。これにより、ハウジング10の高さ方向におけるポッティング剤31の高さを制御することにより、接着剤注入通路30内に充填されたポッティング剤31が構造強度及び封止性を保証し、ポッティング剤31の使用を低減することができる。
【0045】
図11に示すように、本願の第2態様の実施例に係る電池パック1000は、上記実施例のいずれか一項に記載の電池100を含む。例えば、電池パック1000は、筐体と、筐体内に設けられた少なくとも1つの電池100とを含んでもよい。
【0046】
図11に示すように、本願の第3態様の実施例に係る車両10000は、上記実施例の電池パック1000、又は上記実施例のいずれか一項に記載の電池100を含む。例えば、電池100は、筐体内に設けられず、車両10000内の電池の収容キャビティ内に直接的に設けられてもよい。
【0047】
図1~
図10に示すように、接着剤注入口14及び空気吸引口13に連通する接着剤注入通路30を設けることにより、空気吸引口13により負圧吸引を行う時に、接着剤注入口14から入ったポッティング剤31で接着剤注入通路30を充填することにより、電池100の内部での固定及び封止を実現し、かつ迅速に位置決めすることができ、接着剤の自動化注入を実現しやすい。また、空気吸引通路40の一端を空気入口15に連通させ、他端を空気吸引口13に連通させるように、ハウジング10内に空気吸引通路40を設けることにより、空気吸引口13により負圧吸引を行う場合、空気吸引通路40の一端が空気入口15を介して外部に連通するため、空気吸引通路40内の気圧が接着剤注入通路30内の気圧より大きくなり、接着剤注入通路30のポッティング剤31の一部が空気吸引通路40に流れることを回避し、ポッティング剤31の使用を低減し、ポッティング剤31の注入を容易にし、電池100の生産及び製造コストを低減することができる。
【0048】
なお、本願の説明において、用語「中心」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などで示された方位又は位置関係は、図面に示された方位又は位置関係に基づくものであり、本願を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は部品が特定の方位を有し、特定の方位で構成され動作しなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本願を限定するものであると理解すべきではない。
【0049】
本願の説明において、「第1特徴」及び「第2特徴」は、1つ以上の該特徴を含んでもよい。本願の説明において、「複数」とは、2つ又は2つ以上を意味する。本願の説明において、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴とが直接的に接触することを含んでもよく、第1の特徴と第2の特徴とが直接的に接触せず、それらの間の他の特徴を介して接触することを含んでもよい。本願の説明において、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」又は「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含んでもよく、単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことだけを表してもよい。
【0050】
本明細書の説明において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体的な例」又は「いくつかの例」などの参照を表す語句は、該実施例又は例を組み合わせて説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語に対する例示的な説明は、必ずしも同じ実施例又は例に限定されるわけではない。
【0051】
本願の実施例を示し説明したが、当業者であれば、本願の原理及び目的を逸脱することなく、これらの実施例に対して様々な変更、補正、置換及び変形を行うことができ、本願の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって限定されることを理解することができる。
【符号の説明】
【0052】
10000 車両
1000 電池パック
100 電池
10 ハウジング
11 第1端板
12 第2端板
13 空気吸引口
14 接着剤注入口
15 空気入口
16 ハウジング本体
17 収容キャビティ
18 外表面
20 セルアセンブリ
21 第1表面
22 第2表面
23 封止部材
27 第3表面
24 セルユニット
241 サブユニット
241a 第1サブユニット
241b 第2サブユニット
2411 セル
25 セルホルダ
251 係止フック
26 絶縁部材
261 係止孔
28 保護フィルム
281 貫通孔
29 中間ホルダ
30 接着剤注入通路
31 ポッティング剤
a 第1通路
b 第2通路
c 第3通路
d 第4通路
e 第5通路
40 空気吸引通路
50 隙間
60 導電性シート
【手続補正書】
【提出日】2024-05-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、セルアセンブリとを含む電池であって、
前記ハウジングは、ハウジング本体と、前記ハウジング本体の長さ方向において互いに対向する第1端板及び第2端板とを含み、前記第1端板、前記第2端板及び前記ハウジング本体によって、封止された収容キャビティを画定し、前記第2端板には、接着剤注入口が形成され、
前記セルアセンブリは、前記収容キャビティ内に設けられ、第1表面を含み、前記第1表面は、前記ハウジング本体の高さ方向において前記ハウジング本体の一側に対向し、前記第2端板と前記セルアセンブリとの間には、隙間があり、前記隙間内には、封止部材が配置され、前記封止部材は、前記隙間を第1通路と第2通路とに仕切り、前記接着剤注入口は、前記第1通路に連通し、前記ハウジング内には、接着剤注入通路が設けられ、前記接着剤注入通路は、前記第1通路、及び前記第1表面と前記ハウジング本体の内壁との間に位置する第3通路を含み、前記接着剤注入通路内には、ポッティング剤が設けられる、電池。
【請求項2】
前記第1端板には、空気吸引口が形成され、前記空気吸引口は、前記接着剤注入通路に連通し、前記接着剤注入通路内の圧力が前記ハウジング外の圧力より小さい、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記第2端板には、前記接着剤注入口と間隔を隔てて設けられた空気入口がさらに形成され、前記空気入口は、前記第2通路に連通し、前記セルアセンブリは、前記第1表面の反対側に位置する第2表面をさらに含み、前記ハウジング内には、空気吸引通路が設けられ、前記空気吸引通路は、前記第2通路、前記第2表面と前記ハウジング本体の内壁との間に位置する第4通路、及び前記第1端板と前記セルアセンブリとの間に位置する第5通路を含み、前記第5通路は、前記空気吸引口に連通する、請求項2に記載の電池。
【請求項4】
前記接着剤注入口と前記空気吸引口とは、前記ハウジングの長さ方向において整列されている、請求項
2に記載の電池。
【請求項5】
前記セルアセンブリは、前記ハウジング本体の幅方向に沿って互いに反対側に位置する第3表面及び第4表面を含み、前記第4表面の少なくとも外周及び前記第3表面の少なくとも外周は、前記ハウジング本体に密着する、請求項
1に記載の電池。
【請求項6】
前記セルアセンブリは、セルユニット及び保護フィルムを含み、前記保護フィルムは、前記セルユニットの外周側に被覆され、かつ、前記保護フィルムの、前記ハウジング本体の長さ方向の両端は開いており、前記保護フィルムには、少なくとも1つの貫通孔が形成され、前記貫通孔は、少なくとも前記保護フィルムの前記第3通路に向かう一側に設けられる、請求項
1に記載の電池。
【請求項7】
前記ハウジングは、高さがD
1であり、高さ方向において反対側に位置する2つの外表面を有し、前記2つの外表面のうちの前記接着剤注入通路に隣接する外表面と、前記接着剤注入口の中心との間の距離は、D
2であり、前記D
1と前記D
2とは、
10mm≦D
2≦0.25D
1
という関係式を満たす、請求項
3に記載の電池。
【請求項8】
前記2つの外表面のうちの前記接着剤注入通路に隣接する外表面と、前記空気入口の中心との間の距離は、D
3であり、前記D
2と前記D
3とは、
D
2+18mm≦D
3≦D
2+22mm
という関係式を満たす、請求項7に記載の電池。
【請求項9】
前記セルアセンブリは、セルユニットと、セルホルダと、絶縁部材と、を含み、
前記セルユニットは、前記ハウジングの長さ方向に沿って配列され、かつ直列接続された複数のサブユニットを含み、
前記複数のサブユニットのうちの、前記第2端板に隣接するサブユニットは、第1サブユニットとしたとき、前記セルホルダは、前記第1サブユニットの前記第2端板に対向する一端に固定され、
前記絶縁部材は、前記セルホルダと前記第2端板との間に設けられ、前記封止部材は、前記第2端板と前記絶縁部材との間に配置される、請求項
1に記載の電池。
【請求項10】
前記絶縁部材と前記セルホルダのうちの1方には、少なくとも1つの係止フックが設けられ、前記絶縁部材と前記セルホルダのうちの他方には、少なくとも1つの係止孔が設けられ、前記係止フックは、前記係止孔内に係合される、請求項9に記載の電池。
【請求項11】
前記ハウジングの高さ方向における前記ポッティング剤の高さは、D
4であり、前記D
4は、
0.8mm≦D
4≦1.5mm
を満たす、請求項
1に記載の電池。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の電池を含む、電池パック。
【請求項13】
請求項1~11のいずれか一項に記載の電池
を含む、車両。
【国際調査報告】