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特表2024-544753少なくとも一つの高分子化合物を含む水溶液状の組成物
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  • 特表-少なくとも一つの高分子化合物を含む水溶液状の組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-04
(54)【発明の名称】少なくとも一つの高分子化合物を含む水溶液状の組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 47/36 20060101AFI20241127BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20241127BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20241127BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20241127BHJP
   A61L 27/20 20060101ALI20241127BHJP
   C08B 37/00 20060101ALI20241127BHJP
   C08L 5/00 20060101ALI20241127BHJP
【FI】
A61K47/36
A61K9/08
A61K47/38
A61K45/00
A61L27/20
C08B37/00
C08L5/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024527182
(86)(22)【出願日】2022-11-07
(85)【翻訳文提出日】2024-07-08
(86)【国際出願番号】 EP2022081024
(87)【国際公開番号】W WO2023079154
(87)【国際公開日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】21206821.7
(32)【優先日】2021-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524170991
【氏名又は名称】ラボラトアール ヴィヴァシィ
【氏名又は名称原語表記】LABORATOIRES VIVACY
【住所又は居所原語表記】44 rue Paul Valery,75116 PARIS FRANCE
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(74)【代理人】
【識別番号】100149799
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】トランシュパン,フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】ブルネル,フロランス
【テーマコード(参考)】
4C076
4C081
4C084
4C090
4J002
【Fターム(参考)】
4C076AA12
4C076EE30
4C076EE31
4C076EE37
4C076FF11
4C076GG41
4C081AB05
4C081AB11
4C081AB36
4C081CD011
4C081CD021
4C081CD061
4C081CD081
4C081CD091
4C081CE02
4C081DA15
4C081EA04
4C081EA05
4C081EA12
4C081EA16
4C084AA17
4C084ZA211
4C084ZA212
4C084ZA391
4C084ZA392
4C084ZA411
4C084ZA412
4C084ZA531
4C084ZA532
4C084ZA541
4C084ZA542
4C084ZB111
4C084ZB112
4C084ZB351
4C084ZB352
4C084ZC221
4C084ZC222
4C090AA01
4C090AA03
4C090BA67
4C090BB05
4C090BD07
4C090CA04
4C090CA31
4C090CA35
4C090CA43
4C090DA10
4C090DA22
4J002AB051
4J002CD052
4J002DH046
4J002FD142
4J002FD146
4J002GB00
4J002HA04
(57)【要約】
本発明は、水溶液の状態の組成物であって、前記組成物は0.22μmの多孔性の膜で濾過可能であり、2価のラジカルLで互いに連結した、同一の又は異なる多糖類の配列からなる高分子化合物を少なくとも一種含み、ラジカルLは架橋剤と、2つの反応性官能基との間の反応由来であり、2つの反応性官能基は、2つの多糖鎖によって生成され、多糖鎖の配列は、環構造を形成していない、組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶液の状態の組成物であって、
前記組成物は0.22μmの多孔性の膜で濾過可能であり、2価のラジカルLで連結した、同一の又は異なる多糖類の配列からなる高分子化合物を少なくとも一種含む、組成物。
【請求項2】
前記高分子化合物が一般式(I)を有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
(式中P、Pi'、Pi'''、Pi'''、P、Pj'、Pj'' 、Pj'''、P、Pk'、Pk''、Pk'''、P、Pl'、Pl''、及びPl'''は同一の又は異なる多糖類で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0から2000の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上で、
x、x'、x''及びx'''は0以上の整数であり、
Lは架橋剤と2つの反応性官能基との反応により生じた2価のラジカルで、各反応性官能基は2つの別個の多糖鎖に含まれ、
多糖類の鎖は環状構造を形成しない。)
【請求項3】
前記高分子化合物がヒアルロン酸、ケラタン、ヘパリン、セルロース、セルロース誘導体、アルギニン酸、キサンタン、カラギーナン、キトサン、コンドロイチン、ヘパロサン及びその生体認容可能な塩の単体又は混合物からなる群から選択される多糖類の配列からなることを特徴とする、
請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
一般式(I)の高分子化合物。
(式中P、Pi'、Pi'''、Pi'''、P、Pj'、Pj'' 、Pj'''、P、Pk'、Pk''、Pk'''、P、Pl'、Pl''、及びPl'''は同一の又は異なる多糖類で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0から2000の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上で、
x、x'、x''及びx'''は0以上の整数であり、
Lは架橋剤と2つの反応性官能基との反応により生じた2価のラジカルで、各反応性官能基は2つの別個の多糖鎖に含まれ、
多糖類の鎖は環状構造を形成しない。)
【請求項5】
水溶液の状態の組成物の調製の製造方法であって、
少なくとも以下のステップを含む製造方法:
a)少なくとも一種の多糖を用意すること、
b)少なくとも一種の架橋剤を用意すること、
c)前記多糖と前記架橋剤の存在下で1つ又は複数の架橋ステップを実行すること、
d)架橋した多糖を得ること、
e)グリコシド結合を切断する1つ又は複数のステップを実施すること、
f)高分子化合物の溶液を得る、
g)前記高分子化合物溶液を0.22μmの多孔性の膜で濾過すること。
【請求項6】
前記架橋剤が、ビス―エポキシド類、トリメタリン酸塩類、ジアミン類、ジアルコキシアミン類、及びジヒドラジド類からなる群から選択される、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
グリコシド結合切断のステップe)は化学的処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項8】
グリコシド結合切断のステップe)は熱処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項9】
グリコシド結合切断のステップe)は放射線処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項10】
グリコシド結合切断のステップe)は酵素処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項11】
グリコシド結合切断のステップe)は高圧処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項12】
1HzでTanΔ(Tnδ)≧1.00であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の組成物。
【請求項13】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の組成物を少なくとも一種含む製剤であって、前記製剤は、少なくとも一種の活性成分をさらに含む、製剤。
【請求項14】
前記活性成分が、局所麻酔薬類、抗酸化剤類、抗炎症剤類、ビタミン類、アミノ酸類、血管収縮剤類、血管拡張剤類、抗出血剤類または止血剤類、抗菌剤類、グリコシド類及びその誘導体、保湿剤類、又は組織再生剤類の単独又は混合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項13に記載の製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバイオマテリアルとして、特に医療及び美容の分野で使用される多糖系製剤の分野に関する。これらの用途において製剤は、注入に使用する医療用装置の特徴、処置する場所及び必要な治療又は化粧効果を考慮すると、流動性に関して最適化された性質を有する必要がある。
【背景技術】
【0002】
美容の用途に使用されるゲル形状の架橋した多糖系の製品は注入場所で良好な安定性を有するのに最適化された流動学的性質を有する。使用されるゲルは特に変形に対して堅固であり、結果損失正接TanΔ(Tnδ)が1.00未満で、広い変形範囲に関して弾性係数G'が粘性係数G''よりはるかに大きい。特にゲル形状で使用される製品の大多数は損失正接が0.50未満である(REF)。このゲル系製品の特徴は注入性に関して特定の制限を課し、使用の範囲が制限される。特に身体又は顔の敏感な場所にそのような製品を使用することは細心の注意を要する、又は問題がありさえする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、非常に良好な流動性を有し、0.22μmの多孔性の膜で濾過可能な、水溶液の状態の組成物で、多糖類に配列からなる、少なくとも一つの直鎖又は分岐鎖の高分子化合物を含む組成物の開発に関する。
【0004】
OFFHEALTH SPA社が申請したWO2020250128に架橋したヒアルロン酸に撹拌システムで機械的作用を及ぼして得た架橋したヒアルロン酸のナノ粒子を含み、0.2μmの多孔性の膜を濾過可能な組成物が開示されている。これらのナノ粒子は開示された組成物に懸濁している。したがってこれらの組成物は本発明の製法で得られる高分子と同等の高分子を含んでおらず、懸濁液中にナノ粒子を含んだ組成物で、粘弾性を有する組成物ではないので、組成物の流動性は評価できない。
【0005】
GALDERMA SA社が申請したWO2016030516に0.2μmの多孔性の膜の濾過の可能性、ヒアルロン酸を含むゲルを熱により、酵素により又はラジカルによる分解の結果の上澄み液が発表されている。これらの組成物は0.2μmの多孔性の膜を濾過可能であるが、これらの濾過液の流動性は本発明に開示の組成物の同等ではなく、本明細書において言及される用途には好適でない。
【0006】
驚くべきことに本発明の組成物は0.22μmの多孔性の膜で濾過可能であるという著しい利点を有し、特にペプチド、タンパク質、成長因子、抗体又はビタミンなどの温度感受性化合物を含むことが出来る。なぜなら得られた組成物は簡単な濾過により滅菌できるからである。架橋した多糖ゲルを基にした既存の製品は、注入により治療した場所への感染のリスクを避けるためゲルのオートクレーブ処理又は熱滅菌が必要であるため、高温感受性の化合物とは共存できない。
【0007】
本発明はまた、ヒアルロン酸類の配列からなる高分子化合物を少なくとも一つ含み、注入後特に良好な耐久性及び酵素による分解に対する抵抗性を有する組成物に関する。
【0008】
本発明の組成物はまた多糖類、特にヒアルロン酸の濃度の高い溶液の調製を可能にし、一方で用意に注入可能なままである。
【0009】
本発明は、水溶液状で、0.22μmの多孔性の膜で濾過可能で、2価のラジカルLによって連結した、同一の又は異なる多糖類の配列からなる高分子化合物を少なくとも一つ含む組成物に関する。
【0010】
Lは架橋剤と2つの反応性官能基との反応の結果得られる2価のラジカルで、2つの別個の多糖鎖に含まれる各反応性官能基と多糖類の鎖は環状構造を形成しない。
【0011】
一実施形態では、発明の組成物は、高分子化合物が、ヒアルロン酸、ケラタン、ヘパリン、セルロース、セルロース誘導体、アルギン酸、キサンタン、カラギーナン、キトサン、コンドロイチン、ヘパロサン及び生体認容可能なこれらの塩の単体又は混合物からなる群より選択された多糖類の配列からなることを特徴とする。
【0012】
一実施形態では、発明の組成物は、高分子化合物がヒアルロン酸類の鎖からなることを特徴とする。
【0013】
一実施形態では、発明の組成物は、高分子化合物がヘパロサンの鎖からなることを特徴とする。
【0014】
一実施形態では、発明の組成物は、高分子化合物がヒアルロン酸、ヘパロサン又はそれらの反応性塩からなる群より選択された多糖類の鎖からなることを特徴とする。
【0015】
発明はまた、多糖類、例えばヒアルロン酸の配列からなる高分子化合物を少なくとも一つ含む組成物を調製する製法、より特に多糖類の鎖からなる高分子化合物を少なくとも一つ含み、0.22μmの多孔性の膜への濾過性などの特別な性質を有する組成物を得ることを可能にする調製製法に関する。
【0016】
発明の組成物の調製製法は少なくとも以下のステップを含む。
a)多糖を用意すること、
b)架橋剤を用意すること、
c)前記多糖と前記架橋剤の存在下で1つ又は複数の架橋ステップを実行すること、
d)架橋多糖を得ること、
e)グリコシド結合を切断するステップを1つまたは複数実施すること、
f)高分子化合物溶液を得ること、
g)高分子化合物溶液を0.22μmの多孔性の膜で濾過すること。
【0017】
一実施形態では、発明の組成物の調製製法は少なくとも以下のステップを含む。
a)多糖を用意すること、
b)架橋剤を用意すること、
c)前記多糖と前記架橋剤の存在下で1つ又は複数の架橋ステップを実行する。
d)架橋多糖を得ること、
e)グリコシド結合を切断するステップを実施すること、
f)高分子化合物溶液を得ること、
g)高分子化合物溶液のサンプルを0.22μmの多孔性の膜で濾過すること。これはプロセス制御(ICP)テストである。
【0018】
一実施形態では、発明の組成物の調製製法は少なくとも以下のステップを含む。
a)多糖を用意すること、
b)架橋剤を用意すること、
c)前記多糖と前記架橋剤の存在下で1つ又は複数の架橋ステップを実行すること;溶液は少なくとも一つの多糖の濃度が架橋反応媒質の全質量に対して10質量%以上で、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で行われ、最大24時間の反応時間の間前記一定又は可変の温度は10℃以下である。
d)架橋多糖を得ること、
e)グリコシド結合を切断するステップを実施すること、
f)高分子化合物溶液を得ること、
g)高分子化合物溶液を0.22μmの多孔性の膜で濾過すること。
【0019】
一実施形態では、発明の組成物の調製製法は少なくとも以下のステップを含む。
a)多糖を用意すること、
b)架橋剤を用意すること、
c)前記多糖類と前記架橋剤の存在下で1つ又は複数の架橋ステップを実行する;溶液は少なくとも一つの多糖の濃度が架橋反応媒質の全質量に対して10質量%以上で、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で行われ、最大24時間の反応時間の間前記一定又は可変の温度は10℃以下である。
d)架橋多糖を得ること、
e)グリコシド結合を切断するステップを実施すること、
f)高分子化合物溶液を得ること、
g)高分子化合物溶液のサンプルを0.22μmの多孔性の膜で濾過すること。これはインプロセスコントロール(ICP)テストである。
【0020】
ステップd)中、架橋剤由来の2価のラジカルLによって架橋された異なる多糖類からなるネットワークを得る。
【0021】
一実施形態では、発明の製法は、架橋剤がビス-エポキシド類、トリメタリン酸塩類、ジアミン類、ジアルコキシアミン類及びジヒドラジド類からなる群より選択されることを特徴とする。
【0022】
一実施形態では、発明の製法は、架橋剤が1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)であることを特徴とする。
【0023】
一実施形態では、発明の製法は、架橋剤がトリメタリン酸塩であることを特徴とする。
【0024】
一実施形態では、発明の製法は、架橋剤がジアミンであることを特徴とする。
【0025】
一実施形態では、発明の製法は、架橋剤がジヒドラジドであることを特徴とする。
【0026】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋多糖に実施されるグリコシド結合を切断するステップe)はステップc)中に形成された架橋ネットワークの大多数の破壊をもたらす。
【0027】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋多糖に実施されるグリコシド結合を切断するステップe)はステップc)中に形成された架橋ネットワークの完全な破壊をもたらす。
【0028】
このステップe)中、架橋剤と多糖から生じる2価のラジカルL間の結合を除いてグリコシド結合のみが切断される。
【0029】
一実施形態では、発明の製法は、グリコシド結合を切断するステップe)が化学的処理により実行されることを特徴とする。
【0030】
一実施形態では、発明の方法は、グリコシド結合を切断するステップe)が熱処理により実行されることを特徴とする。
【0031】
一実施形態では、発明の製法は、グリコシド結合を切断するステップe)の熱処理が蒸気オートクレーブにより実行されることを特徴とする。
【0032】
一実施形態では、発明の方法は、グリコシド結合を切断するステップe)が放射線処理により実行されることを特徴とする。
【0033】
一実施形態では、発明の方法は、グリコシド結合を切断するステップe)が酵素処理により実行されることを特徴とする。
【0034】
一実施形態では、発明の方法は、グリコシド結合を切断するステップe)が高圧処理により実行されることを特徴とする。
【0035】
発明はまた一般式(I)の高分子化合物に関する。

( (式中P、Pi'、Pi'''、Pi'''、P、Pj'、Pj'' 、Pj'''、P、Pk'、Pk''、Pk'''、P、Pl'、Pl''、及びPl'''は同一の又は異なる多糖類で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0から2000の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上で、
x、x'、x''及びx'''は0以上の整数であり、
Lは架橋剤と2つの反応性官能基との反応により生じた2価のラジカルで、各反応性官能基は2つの別個の多糖鎖に含まれ、
多糖類の鎖は環状構造を形成しない。)
【0036】
一実施形態では、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0と1500の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上である。
【0037】
一実施形態では、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0と1000の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上である。
【0038】
一実施形態では、n1、n1'、n1"、n1'"、n2、n2'、n2"、n2'"、n3、n3'、n3"、n3'"、n4、n4'、n4"及びn1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0と500の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上である。
【0039】
一実施形態では、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0と250の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上である。
【0040】
一実施形態では、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0と150の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上である。
【0041】
一実施形態では、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0と100の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上である。
【0042】
一実施形態では、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0と50の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上である。
【0043】
一実施形態では、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0と30の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上である。
【0044】
一実施形態では、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''x、x'、x''及びx'''は0で、n3は2である。この態様は最も単純な形状の高分子化合物を表し、以下の式(L-P)-(L-P)を含む。
【0045】
別の態様では、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0で、n2及びn3は1である。この態様も高分子化合物の簡単な形状を表し、以下の式(L-P)-(L-P)を含む。
【0046】
したがって、発明の高分子化合物は架橋剤由来の2価のラジカルで連結した多糖類の交代を含む混合ポリマーである。実際グリコシド結合を切断するステップe)中、架橋剤は「リンカー」となり「架橋剤」としての役割を失う。
【0047】
発明は水溶液の状態で、0.22μmの多孔性の膜で濾過可能で、2価のラジカルL(リンカー)によって連結された、同一又は異なる多糖類の配列からなる高分子化合物を少なくとも一つ含み、高分子化合物が一般式(I)について有するものを特徴とする組成物に関する。

(式中、P、Pi'、Pi'''、Pi'''、P、Pj'、Pj'' 、Pj'''、P、Pk'、Pk''、Pk'''、P、Pl'、Pl''、及びPl'''は同一の又は異なる多糖類で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0から2000の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上で、x、x'、x''及びx'''は0以上の整数であり、
Lは架橋剤と2つの反応性官能基との反応により生じた2価のラジカルで、各反応性官能基は2つの別個の多糖鎖に含まれ、
多糖類の鎖は環状構造を形成しない。)
【0048】
一実施形態では、n1、n1'、n1"、n1'"、n2、n2'、n2"、n2'"、n3、n3'、n3"、n3'"、n4、n4'、n4"及びn4'"は0と1500の間の整数で、n1、n1'、n1"、n1'"、n2、n2'、n2"、n2'"、n3、n3'、n3"、n3'"、n4、n4'、n4"及びn4'"のうち少なくとも一つは2以上である。
【0049】
乾燥状態の発明の高分子化合物が水溶液で水和された場合、高分子化合物の水溶液が得られる。
【0050】
特に、発明の高分子化合物は膨張能力を有しない。
【0051】
発明の意図において、膨張能力は水溶液、例えば塩類水溶液の存在下に置かれた乾燥状の化合物が著しい体積の、体積の80%以上が0.22μmの多孔性の膜の濾過によって制限される、ゲルを形成する能力を有する事実を意味する。ゲルの形成は媒質中の2つの相、ゲル又は「柔らかい固体」及び溶液又は上澄み液、の存在によって特徴付けられる、
【0052】
水の存在下で、発明の高分子化合物はゲルを形成しない。
【0053】
特に、発明の高分子化合物はハイドロゲルを形成しない。本明細書の文脈において用語「ハイドロゲル」は少なくとも一種の化合物からなる3次元のネットワークからなり、大量の水又は水溶液を吸収でき、特定の流動性を、特に粘性及び粘弾性に関して有するゲルを意味する。
【0054】
一実施形態では、ステップa)の前記多糖はグルコサミノグリカン類(GAG)の群から選択される。
【0055】
一実施形態では、ステップa)の前記多糖は化学的に修飾された、酸化された又は置換された多糖類の群から選択される。
【0056】
一実施形態では、前記多糖は、コンドロイチン、ケラタン、ヘパリン、ヘパロサン又はヒアルロン酸及びその混合物などのグルコサミノグリカン類(GAG)の群から選択される。
【0057】
一実施形態では、前記多糖は、ヒアルロン酸、ケラタン、ヘパリン、セルロース、セルロース誘導体、酸化セルロース、アルギン酸、キサンタン、カラギーナン、キトサン、コンドロイチン、ヘパロサン及びその生体認容可能な塩の単体又は混合物からなる群から選択される。
【0058】
一実施形態では、前記多糖はヒアルロン酸又はその生体認容可能な塩の一つの単体又は混合物である。
【0059】
本明細書の文脈では、ヒアルロン酸又はその生体認容可能な塩の一つの単体又は混合物が好ましい。
【0060】
一実施形態では、前記多糖はヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム及びその混合物からなる群から選択される。
【0061】
一実施形態では、前記多糖はヒアルロン酸である。
【0062】
一実施形態では、前記多糖はヒアルロン酸ナトリウムおよぶヒアルロン酸カリウムからなる群から選択される。
【0063】
一実施形態では、前記多糖はヒアルロン酸ナトリウムである。
【0064】
本明細書の文脈において、ヒアルロン酸ナトリウムは特に好ましい多糖である。
【0065】
一実施形態では、前記多糖はヒアルロン酸又は置換によって化学的に修飾されたその塩の一つである。
【0066】
一実施形態では、前記多糖はヒアルロン酸又は、申請者の特許出願FR2 983483に記載の置換ヒアルロン酸類等の、親脂性又は含水性を与える基によって置換されたその塩の一つである。
【0067】
一実施形態では、前記多糖はヘパロサン、又はその生体認容可能な塩の一つの単体又は混合物である。
【0068】
本明細書の文脈においてヘパロサン又はその生体認容可能な塩の一つの単体又は混合物が好ましい。
【0069】
一実施形態では、前記多糖はヘパロサン、ヘパロサンナトリウム又はその混合物からなる群から選択する。
【0070】
一実施形態では、前記多糖はヘパロサンである。
【0071】
一実施形態では、前記多糖はヘパロサンナトリウム又はヘパロサンカリウムからなる群から選択する。
【0072】
一実施形態では、前記多糖はヘパロサンナトリウムである。
【0073】
本明細書の文脈において、ヘパロサンナトリウム特に好ましい多糖である。
【0074】
一実施形態では、前記多糖は化学的に修飾されたヘパロサン、又はその塩の一つである。
【0075】
一実施形態では、前記多糖はセルロース又はセルロース誘導体からなる群から選択される。
【0076】
一実施形態では、前記多糖は特にヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルメチルセルロース及びカルボキシメチルなどのセルロースセルロース誘導体からなる群から選択される。
【0077】
一実施形態では、前記多糖はセルロースである。
【0078】
一実施形態では、前記多糖はセルロース誘導体である。
【0079】
一実施形態では、発明の組成物を調製するための製法の、ステップa)の前記多糖は多糖類の混合物である。
【0080】
本明細書の文脈において、挙げられた全ての多糖類は、同じ性質の多糖類(例えば、異なる分子量のヒアルロン酸の混合物)であろうと異なる性質の多糖類(例えば、ヒアルロン酸とキトサンの混合物)であろうと、ステップa)中に、混合物の状態でまとめられる。架橋ステップ中に異なる多糖類間で相互架橋が存在していてもよい。
【0081】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖がヒアルロン酸類、又はヒアルロン酸類の塩の混合物であることを特徴とする。
【0082】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が2種のヒアルロン酸類、又はヒアルロン酸類の塩の混合物であることを特徴とする。
【0083】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が3種のヒアルロン酸類、又はヒアルロン酸類の塩の混合物であることを特徴とする。
【0084】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が4種のヒアルロン酸類、又はヒアルロン酸類の塩の混合物であることを特徴とする。
【0085】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖がへパロサン類、又はヘパロサン類の塩の混合物であることを特徴とする。
【0086】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が2種のヘパロサン類、又はヘパロサン類の塩の混合物であることを特徴とする。
【0087】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が3種のヘパロサン類、又はヘパロサン類の塩の混合物であることを特徴とする。
【0088】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が4種のヘパロサン類、又はヘパロサン類の塩の混合物であることを特徴とする。
【0089】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖がヒアルロン酸類及びヘパロサン類又はその塩の混合物であることを特徴とする。
【0090】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が1種のヒアルロン酸及び1種のヘパロサン又はその塩の混合物であることを特徴とする。
【0091】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が2種のヒアルロン酸類及び1種のヘパロサン又はその塩の混合物であることを特徴とする。
【0092】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が1つのヒアルロン酸及び2種のヘパロサン類又はその塩の混合物であることを特徴とする。
【0093】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が2種のヒアルロン酸類及び2種のヘパロサン類又はその塩の混合物であることを特徴とする。
【0094】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖がヒアルロン酸類又はその塩及びセルロース類の混合物であることを特徴とする。
【0095】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が1種のヒアルロン酸又はその塩及び1種のセルロースの混合物であることを特徴とする。
【0096】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が2種のヒアルロン酸類又はその塩及び1種のセルロースの混合物であることを特徴とする。
【0097】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が1種のヒアルロン酸又はその塩及び2種のセルロース類の混合物であることを特徴とする。
【0098】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はステップa)の前記多糖が2種のヒアルロン酸類又はその塩及び2種のセルロース類の混合物であることを特徴とする。
【0099】
本明細書の文脈において、Mwつまり「分子量」はダルトンで測定した、多糖類の重量平均分子量を言う。
【0100】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が0.01MDaから10MDaである(0.01MDa≦Mw≦10MDa)。
【0101】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が0.01MDaから8MDaの間である。
【0102】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が0.01MDaから5MDaの間である。
【0103】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が0.01MDaから3.5MDaの間である。
【0104】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が0.5MDaから3.5MDaの間である。
【0105】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が2.75MDaから3.25MDaの間である。
【0106】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が0.75MDaから1.25MDaの間である。
【0107】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が2MDaから5MDaの間である。
【0108】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が2MDaから4MDaの間である。
【0109】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が0.5MDaから2MDaの間である。
【0110】
一実施形態では、前記多糖又はその塩の1つは分子量が0.5MDaから1.5MDaの間である。
【0111】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が0.01MDaから10MDaの間である。
【0112】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が0.01MDaから5MDaの間である。
【0113】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が0.01MDaから3.5MDaの間である。
【0114】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が0.5MDaから3.5MDaの間である。
【0115】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が2.75MDaから3.25MDaの間である。
【0116】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が0.75MDaから1.25MDaの間である。
【0117】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が2MDaから5MDaの間である。
【0118】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が2MDaから4MDaの間である。
【0119】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が0.5MDaから2MDaの間である。
【0120】
一実施形態では、前記ヒアルロン酸又はその塩の1つは分子量が0.5MDaから1.5MDaの間である。
【0121】
一実施形態では、前記ヘパロサン又はその塩の1つは分子量が0.01MDaから10MDaの間である。
【0122】
一実施形態では、前記ヘパロサン又はその塩の1つは分子量が0.01MDaから5MDaの間である。
【0123】
一実施形態では、前記ヘパロサン又はその塩の1つは分子量が0.02MDaから3MDaの間である。
【0124】
一実施形態では、前記ヘパロサン又はその塩の1つは分子量が0.02MDaから2MDaの間である。
【0125】
発明の組成物の調製のために多糖と少なくとも1種の架橋剤との間に、1つまたは複数の架橋ステップc)が実施される。
【0126】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、前記多糖と少なくとも1種の架橋剤の混合が1種の溶媒中で行われることを特徴とする。。
【0127】
一実施形態では、、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の架橋剤がエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE),1,2,3,4-ジエポキシブタン又は1,2,7,8-ジエポキシオクタンなどのビス-エポキシ、ジアルキルスルホン、ジビニルスルホン、ホルムアルデヒド、エピクロロヒドリン又はグルタルアルデヒド、1‐エチル-3-[3-ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩(EDC)などのカルボジイミド、トリメタリン酸ナトリウム、トリメタリン酸カルシウム又はトリメタリン酸バリウムなどのトリメタリン酸塩からなる群から選択されることを特徴とする。
【0128】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE),1,2,3,4-ジエポキシブタン又は1,2,7,8-ジエポキシオクタンなどのビス-エポキシ、トリメタリン酸ナトリウム、トリメタリン酸カルシウム又はトリメタリン酸バリウムなどのトリメタリン酸塩からなる群から選択されることを特徴とする。
【0129】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE),1,2,3,4-ジエポキシブタン又は1,2,7,8-ジエポキシオクタンからなる群から選択されることを特徴とする。
【0130】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がポリマー鎖の各端に1つのエポキシドを含む二官能性ポリエチレングリコール(PEG)からなる群から選択されることを特徴とする。
【0131】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がポリマー鎖の各端に1つのエポキシ基を含み、ポリエチレン グリコール ジグリシジル エーテル、ポリプロピレン グリコール ジグリシジル エーテル及びポリテトラメチレン グリコール ジグリシジル エーテルからなる群から選択される、二官能性ポリエチレングリコール(PEG)からなる群から選択されることを特徴とする。
【0132】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がトリメタリン酸ナトリウム、トリメタリン酸カルシウム又はトリメタリン酸バリウムなどのトリメタリン酸塩からなる群から選択されることを特徴とする。
【0133】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がエポキシド類、例えば、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)、エピハロヒドリン類、ジビニルスルホン(DVS)からなる群から選択されることを特徴とする。
【0134】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がジビニルスルホン(DVS)であることを特徴とする。
【0135】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤が1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)であることを特徴とする。
【0136】
本明細書の文脈において、BDDEが特に好ましい。
【0137】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がアミン官能基、アルコキシアミン類及びヒドラジド類からなる群から選択される2つの官能基を含む化合物から選択されることを特徴とする。
【0138】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がジアミン類から選択されることを特徴とする。
【0139】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法のステップc)の1種の架橋剤として使用されるジアミンがジアミノトレハロース、ジアミノスクロース、キトビオース、ジアミノラクトース及びジアミノラフィノースからなる群から選択される。
【0140】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法のステップc)の架橋剤として使用されるジアミンがジアミノトレハロースである。
【0141】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がジアルコキシアミン類から選択されることを特徴とする。
【0142】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも1種の前記架橋剤がジヒドラジド類から選択されることを特徴とする。
【0143】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法のステップc)の架橋剤として使用されるジヒドラジドがアジピン酸ジヒドラジドである。
【0144】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは、前記多糖が事前に溶解されていることを必要とする。
【0145】
一実施形態では、多糖は、前記多糖を溶解するために溶液に固体の状態で添加される。
【0146】
一実施形態では、溶液は、前記多糖を溶解するために固体の状態の多糖に添加される。
【0147】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは、前記多糖が溶解されていることを必要としない。
【0148】
多糖は水又は塩類水溶液、例えばリン酸緩衝液、例えばPBSを添加することにより、又は水酸化ナトリウム溶液又は酸性溶液を添加することにより溶解し、架橋ステップ又は各ステップの実施に対応したpHを得る。
【0149】
一実施形態では、多糖は水又は、さらに少なくとも1種の活性成分、例えば抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬を含む、塩類水溶液、例えばリン酸緩衝液、例えばPBSを添加することにより、又は水酸化ナトリウム溶液又は酸性溶液を添加することにより溶解し、架橋ステップ又は各ステップの実施に対応したpHを得る。
【0150】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、遅くともステップc)中に架橋するpHにpHを調整するステップを実行することを特徴とする。
【0151】
pHの調整は、好ましくは無機酸溶液、例えば塩酸又は好ましくは無機塩基、例えば酸化ナトリウム又は酸化カリウムを添加することで実行され、所定の量添加された前記酸類及び塩基類は目標の架橋pHを得ることを可能にする。
【0152】
一実施形態では、架橋ステップc)のステップ又は各ステップ中にpHを前記架橋剤に適合した架橋のpHに調整するステップを実行する。
【0153】
一実施形態では、遅くとも架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップ中にpHを調整するステップを実行して、10を超える架橋のpHとする。
【0154】
一実施形態では、遅くとも架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップ中にpHを調整するステップを実行して、3未満の架橋のpHとする。
【0155】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップ中に、最大0.25N又は1質量%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液を添加して目標とする架橋pHを得る。
【0156】
一実施形態では、遅くとも架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップ中にpHを調整するステップを10を超える架橋のpHで実行し、前記架橋剤はBDDEである。
【0157】
一実施形態では、遅くとも架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップ中にpHを調整するステップを3未満の架橋のpHで実行し、前記架橋剤はBDDEである。
【0158】
一実施形態では、遅くとも架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップ中にpHを架橋のpHに調整するステップを実行し、前記架橋のpHは10を超える。
【0159】
架橋は以下の3条件が満たされた場合に始まる、多糖の存在、架橋剤の存在、適切なpHの反応媒質。
【0160】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは架橋の開始が前記架橋剤の添加により起きることを特徴とする。
【0161】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは架橋の開始が前記多糖の添加により起きることを特徴とする。
【0162】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは架橋の開始が架橋のpHの適用により起きることを特徴とする。
【0163】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の後pHを6と8の間のpHに調整するステップが実行されることを特徴とする。
【0164】
ステップc)の架橋反応の終了時点の反応媒質のpHによって、pHの調整は好ましくは無機酸溶液、例えば塩酸、又は好ましくは無機塩基、例えば酸化ナトリウム又は酸化カリウムを添加することにより行われ、ある量添加された前記酸及び塩基は6と8の間のpHを得ることを可能にする。
【0165】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の後pHを6と8の間のpHに調整するステップが、少なくとも一種の酸、塩酸(HCl)である酸を添加することにより実行されることを特徴とする。
【0166】
発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップが、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で実行され、前記一定又は可変の温度は50℃以下であることを特徴とする。
【0167】
発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップが、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で実行され、前記一定又は可変の温度は30℃以下であることを特徴とする。
【0168】
発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップが、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で実行され、前記一定又は可変の温度は20℃以下であることを特徴とする。
【0169】
発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップが、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で実行され、前記一定又は可変の温度は15℃以下であることを特徴とする。
【0170】
発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップが、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で実行され、前記一定又は可変の温度は10℃以下であることを特徴とする。
【0171】
発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップが、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で実行され、前記一定又は可変の温度は5℃以下であることを特徴とする。
【0172】
反応媒質の固体化温度は媒質が固体となる温度を意味する。水性媒質はこの温度が0℃、又は前記媒質の塩濃度によりわずかに低い。
【0173】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップが、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で実行され、前記一定又は可変の温度は固体化温度と10℃の間である。
【0174】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップが、一定の温度又は1次的に又は段階的に可変の温度で実行され、前記一定又は可変の温度は固体化温度と5℃の間である。
【0175】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは、50℃の一定の温度で実行される。
【0176】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは、30℃の一定の温度で実行される。
【0177】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは、20℃の一定の温度で実行される。
【0178】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは、15℃の一定の温度で実行される。
【0179】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは、9℃の一定の温度で実行される。
【0180】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは、5℃の一定の温度で実行される。
【0181】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップは、2℃の一定の温度で実行される。
【0182】
一実施形態では、架橋ステップ又は架橋ステップc)の各ステップの前に冷却ステップが架橋温度で実行される。
【0183】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、前記ステップc)の少なくとも一種の前記架橋剤が、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)で、前記ステップc)が10を超えるpH及び50℃以下の温度で実行されることを特徴とする。
【0184】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、前記ステップc)の少なくとも一種の前記架橋剤が、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)で、前記ステップc)が10を超えるpH及び30℃以下の温度で実行されることを特徴とする。
【0185】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、前記ステップc)の少なくとも一種の前記架橋剤が、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)で、前記ステップc)が10を超えるpH及び20℃以下の温度で実行されることを特徴とする。
【0186】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、前記ステップc)の少なくとも一種の前記架橋剤が、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)で、前記ステップc)が10を超えるpH及び15℃以下の温度で実行されることを特徴とする。
【0187】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、前記ステップc)の少なくとも一種の前記架橋剤が、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)で、前記ステップc)が10を超えるpH及び10℃以下の温度で実行されることを特徴とする。
【0188】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、前記ステップc)の少なくとも一種の前記架橋剤が、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)で、前記ステップc)が10を超えるpH及び5℃以下の温度で実行されることを特徴とする。
【0189】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、前記ステップc)の少なくとも一種の前記架橋剤が、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)で、前記ステップc)が10を超えるpH及び2℃以下の温度で実行されることを特徴とする。
【0190】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップc)が10分と26時間の間の継続時間を有することを特徴とする。
【0191】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップc)が10分と18時間の間の継続時間を有することを特徴とする。
【0192】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップc)が10分と12時間の間の継続時間を有することを特徴とする。
【0193】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップc)が10分と5時間の間の継続時間を有することを特徴とする。
【0194】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップc)が10分と3時間の間の継続時間を有することを特徴とする。
【0195】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップc)が30分と3時間の間の継続時間を有することを特徴とする。
【0196】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップc)が2℃で24時間実行されることを特徴とする。
【0197】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも一種の前記架橋剤が、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)で、前記ステップc)が10を超えるpH及び2℃で24時間実行されることを特徴とする。
【0198】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、架橋ステップc)が9℃で3時間実行されることを特徴とする。
【0199】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップc)の少なくとも一種の前記架橋剤が、1,4-ブタンジオール ジグリシジル エーテル(BDDE)で、前記ステップc)が10を超えるpH及び9℃で3時間実行されることを特徴とする。
【0200】
いくつかの連続する架橋が発明の組成物の調製の製法のステップc)で実行される場合、記述の時間は合計時間(連続する架橋の時間の合計)である。
【0201】
一実施形態では、ステップc)中、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施は、前記多糖が水又は塩類水溶液、例えばリン酸緩衝液、例えばPBSの添加により水和される、又は膨張する媒質において起きる。
【0202】
一実施形態では、ステップc)中、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施は、前記多糖が水又は、さらに少なくとも一種の、抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬などの活性成分を含む、塩類水溶液、例えばリン酸緩衝液、例えばPBSの添加により水和される、又は膨張する媒質において起きる。
【0203】
発明の組成物の調製の製法のステップc)中、架橋率(X)は下記の式を用いて理論的に計算できる。
X=反応媒質に導入された架橋剤のモル数/反応媒質に導入された反復ユニット(二糖のパターン)のモル数
【0204】
したがって、例えば媒質が100の二糖のパターンを含み、前記媒質が架橋剤10分子も含んでいる場合、架橋率(X)は以下のとおりである。X=10/100=0.1。したがって架橋のこの割合は重合の程度にも、選択した多糖の分子量にも、多糖の少なくとも一種の官能基と実際に反応する架橋剤の比率にも影響されない。これは混合された架橋剤と反復ユニットの量のみを考慮して理論的に決定される。
【0205】
一実施形態では、架橋率Xは0.001と0.20の間である。
【0206】
一実施形態では、架橋率Xは0.01と0.15の間である。
【0207】
一実施形態では、架橋率Xは0.01と0.12の間である。
【0208】
一実施形態では、架橋率Xは0.03と0.10の間である。
【0209】
一実施形態では、架橋率Xは0.04と0.08の間である。
【0210】
架橋は、事後(架橋後)、修飾の程度(Mod)によっても評価することが出来る。したがってModは、架橋率Xとは反対に多糖の少なくとも一種の官能基と実際に反応する架橋剤の比率を考慮に入れる。
【0211】
修飾の程度は以下のように表すことが出来る。
Mod(%)=少なくとも一つの共有結合によって少なくとも一つの二糖のパターンと連結した架橋剤のモル数/反応媒質中の反復ユニットのモル数*100
【0212】
反復ユニット(モノマー)は、多糖がヒアルロン酸の場合、二糖のパターンである。
【0213】
分子及び分母の値の決定は選択した多糖及び選択した架橋剤により、当業者に既知である。例えば、BDDEと架橋したヒアルロン酸を基にした製剤の特別な場合、L.Nord、A.Emilson、C.Sturesson及びAH Kenne、ヒアルロン酸の修飾の程度 皮膚の充填剤 Congress EADV18回学会、ベルリン、2009の出版物に記載の方法を使用できる。
【0214】
BDDEと架橋したヒアルロン酸を基にした製剤の特別な場合、修飾の程度は以下のように表すことが出来る。
Mod(%)=少なくとも一つの共有結合によってヒアルロン酸の少なくとも一つの二糖のパターンと連結したBDDEのモル数/反応媒質中の反復ユニット(ヒアルロン酸の二糖のパターン)のモル数*100
【0215】
例えば、BDDEと架橋したヒアルロン酸を基にし、Modが1%の製剤はその製剤が100の二糖のパターン毎に1つのBDDE分子(一重連結又は二重連結)有することを意味する。
【0216】
一実施形態では、前記架橋した多糖の修飾の程度は5%未満である。
【0217】
一実施形態では、前記架橋した多糖の修飾の程度は4%未満である。
【0218】
一実施形態では、前記架橋した多糖の修飾の程度は3%未満である。
【0219】
一実施形態では、前記架橋した多糖の修飾の程度は2%未満である。
【0220】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば架橋反応媒質の合計質量に対して、少なくとも1質量%である。
【0221】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば架橋反応媒質の合計質量に対して、少なくとも5質量%である。
【0222】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば架橋反応媒質の合計質量に対して、少なくとも10質量%である。
【0223】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば架橋反応媒質の合計質量に対して、少なくとも15質量%である。
【0224】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば架橋反応媒質の合計質量に対して、1質量%と60質量%の間である。
【0225】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば架橋反応媒質の合計質量に対して、5質量%と60質量%の間である。
【0226】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば架橋反応媒質の合計質量に対して10質量%と60質量%の間である。
【0227】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば反応媒質の合計質量に対して10質量%と40質量%の間である。
【0228】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば反応媒質の合計質量に対して10質量%と25質量%の間である。
【0229】
一実施形態では、ステップc)、前記多糖及び前記架橋剤の存在下での架橋ステップの実施中、多糖の濃度は、例えば反応媒質の合計質量に対して15質量%と25質量%の間である。
【0230】
一実施形態では、架橋反応媒質中にヒアルロン酸又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヒアルロン酸の濃度は反応媒質の合計質量に対して、1質量%と60質量%の間である。
【0231】
一実施形態では、架橋反応媒質中にヒアルロン酸又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヒアルロン酸の濃度は反応媒質の合計質量に対して、5重量%と60重量%の間である。
【0232】
一実施形態では、架橋反応媒質中にヒアルロン酸又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヒアルロン酸の濃度は反応媒質の合計質量に対して、10重量%と60重量%の間である。
【0233】
一実施形態では、ヒアルロン酸又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヒアルロン酸の濃度は反応媒質の合計質量に対して、10重量%と40重量%の間である。
【0234】
一実施形態では、ヒアルロン酸又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヒアルロン酸の濃度は反応媒質の合計質量に対して、10重量%と25重量%の間である。
【0235】
一実施形態では、ヒアルロン酸又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヒアルロン酸の濃度は反応媒質の合計質量に対して、15重量%と25重量%の間である。
【0236】
一実施形態では、架橋反応媒質中にヘパロサン又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヘパロサンの濃度は反応媒質の合計質量に対して、1重量%と60重量%の間である。
【0237】
一実施形態では、架橋反応媒質中にヘパロサン又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヘパロサンの濃度は反応媒質の合計質量に対して、5重量%と60重量%の間である。
【0238】
一実施形態では、架橋反応媒質中にヘパロサン又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヘパロサンの濃度は反応媒質の合計質量に対して、10重量%と60重量%の間である。
【0239】
一実施形態では、ヘパロサン又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でステップc)、架橋ステップの実施中、ヘパロサンの濃度は反応媒質の合計質量に対して、10質量%と40質量%の間である。
【0240】
一実施形態では、ヘパロサン又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヘパロサンの濃度は反応媒質の合計質量に対して、10重量%と25重量%の間である。
【0241】
一実施形態では、ヘパロサン又はその生体認容可能な塩の一つが単独又は混合物で存在し、及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、ヘパロサンの濃度は反応媒質の合計質量に対して、15重量%と25重量%の間である。
【0242】
一実施形態では、前記多糖及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、架橋反応媒質は水酸化ナトリウム(NaOH)を含む。
【0243】
一実施形態では、前記多糖及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋の実施中、酸化ナトリウムの濃度は反応媒質の合計質量に対して、0.5質量%と1.5質量%の間である。
【0244】
一実施形態では、前記多糖及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋の実施中、酸化ナトリウムの濃度は反応媒質の合計質量に対して、0.5質量%と1質量%の間である。
【0245】
一実施形態では、前記多糖及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋の実施中、酸化ナトリウムの濃度は反応媒質の合計質量に対して、0.7質量%と0.9質量%の間である。
【0246】
一実施形態では、前記多糖及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋ステップの実施中、架橋反応媒質は塩酸(HCl)を含む。
【0247】
一実施形態では、前記多糖及び前記架橋剤の存在下でのステップc)、架橋の実施中、塩酸の濃度は反応媒質中0.001Mと0.05Mの間である。
【0248】
一実施形態では、架橋ステップc)は、多糖が含む化学的官能基を活性化する少なくとも一つのステップを含む。
【0249】
一実施形態では、架橋ステップc)は、多糖が含むカルボン酸基を活性化する少なくとも一つのステップを含む。
【0250】
一実施形態では、多糖が含むカルボン酸基を活性化するステップはペプチド化学で使用するカップリング剤を使用して実行する。
【0251】
一実施形態では、多糖が含むカルボン酸基を活性化するステップはペプチド化学で使用し、Oxyma及びCOMUだけでなくトリアジン、カルボジイミド、イミダゾリウム型カップリング剤の群から選択されたカップリング剤を使用して実行する。
【0252】
一実施形態では、トリアジン型のカップリング剤は、4-(4,6-ジメトキシ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド(DMTMM)及び2-クロロ-4,6-ジメトキシー1,3,5-トリアジン(CMT)からなる群から選択される。
【0253】
一実施形態では、カップリング剤は、4-(4,6-ジメトキシ[1,3,5]トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド(DMTMMである。
【0254】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に前記架橋剤を除去するステップを実行することを特徴とする。
【0255】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を精製するステップを実行することを特徴とする。
【0256】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を透析により精製するステップを実行することを特徴とする。
【0257】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、リン酸緩衝液、例えばPBS及び水からなる群から選択される溶液又は透析溶媒を用いた透析により、架橋した多糖を精製するステップを実行することを特徴とする。
【0258】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、さらに少なくとも一つの活性成分、例えば抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬を含むリン酸緩衝液、例えばPBS及び水からなる群から選択される溶液又は透析溶媒を用いた透析により架橋した多糖を精製するステップを実行することを特徴とする。
【0259】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を洗浄により精製するステップを実行することを特徴とする。
【0260】
一実施形態では、架橋した多糖の精製のステップはリン酸緩衝液、例えばPBS及び水からなる群から選択される溶液又は溶媒を使用した洗浄により実行される。
【0261】
一実施形態では、架橋した多糖の精製のステップは、さらに少なくとも一つの活性成分、例えば抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬を含むリン酸緩衝液、例えばPBS及び水からなる群から選択される溶液又は溶媒を使用した洗浄により実行される。
【0262】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖の精製ステップを、塩化した状態での沈殿により実行することを特徴とする。
【0263】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖の精製ステップを、PBS又はNaCl塩の添加後に得られた溶液からの沈殿により実行することを特徴とする。
【0264】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖の精製ステップを、PBS又はNaCl塩の添加後に得られ、さらに少なくとも一つの活性成分、例えば抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬を含む溶液からの沈殿により実行することを特徴とする。
【0265】
一実施形態では、沈殿による、架橋した多糖の精製のステップは少なくとも1種の有機溶媒を架橋した多糖に添加することによって実行する。
【0266】
一実施形態では、沈殿精製ステップにおいて、架橋した多糖に添加される少なくとも1種の有機溶媒はアルコール類の群から選択される。
【0267】
一実施形態では、沈殿精製ステップにおいて、架橋した多糖に添加されるアルコールはエタノールである。
【0268】
一実施形態では、沈殿による、架橋した多糖の精製ステップは水性アルコール混合物中で起きる。
【0269】
一実施形態では、沈殿した架橋した多糖は濾過により単離する。
【0270】
一実施形態では、沈殿し、濾過により単離した架橋した多糖を洗浄する。
【0271】
一実施形態では、沈殿し、濾過により単離した架橋した多糖を乾燥する。
【0272】
一実施形態では、沈殿し、濾過により単離した架橋した多糖を大気下及び室温で乾燥する。
【0273】
一実施形態では、沈殿し、濾過により単離した架橋した多糖を真空下及び室温で乾燥する。
【0274】
一実施形態では、架橋した多糖は凍結乾燥する。
【0275】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、リン酸緩衝液、例えばPBS及び水からなる群から選択される溶液又は溶媒で実行することを特徴とする。
【0276】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、さらに少なくとも一つの活性成分、例えば抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬を含むリン酸緩衝液、例えばPBS及び水並びに水からなる群から選択される溶液又は溶媒で実行することを特徴とする。
【0277】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が2mg/gと200mg/gの間の濃度となるように実行することを特徴とする。
【0278】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が2mg/gと75mg/gの間の濃度となるように実行することを特徴とする。
【0279】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が5mg/gと50mg/gの間の濃度となるように実行することを特徴とする。
【0280】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が10mg/gと40mg/gの間の濃度となるように実行することを特徴とする。
【0281】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が約100mg/gとなるように実行することを特徴とする。
【0282】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が約80mg/gとなるように実行することを特徴とする。
【0283】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が約60mg/gとなるように実行することを特徴とする。
【0284】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が約40mg/gとなるように実行することを特徴とする。
【0285】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が約20mg/gとなるように実行することを特徴とする。
【0286】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップd)の前に、架橋した多糖を希釈するステップを、前記組成物の合計質量に対して、架橋した多糖の濃度が約10mg/gとなるように実行することを特徴とする。
【0287】
一実施形態では、ステップd)で得られた多糖は、ステップe)の結合切断ステップの前に正接TanΔ(Tnδ)≧0.50を有する。
【0288】
一実施形態では、ステップd)で得られた多糖は、ステップe)の結合切断ステップの前に正接TanΔ(Tnδ)≧0.70を有する。
【0289】
発明の組成物の調製の製法は、少なくとも一つの架橋した多糖に実行される、少なくとも一つのグルコシド結合切断ステップ、ステップe)を含み、発明の高分子化合物を得ることが出来る。
【0290】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は、制御された分解機構に基づく。
【0291】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は、化学的処理、酵素による処理、放射線による処理及び熱処理の群から選択される処理により実行される。
【0292】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は、化学的処理により実行される。
【0293】
一実施形態では、化学的処理は少なくとも一つの架橋した多糖を基本のpHの水溶液に暴露することからなる。
【0294】
一実施形態では、基本のpHの水溶液は水酸化ナトリウム(酸化ナトリウム)の水溶液である。
【0295】
一実施形態では、化学的処理は少なくとも一つの架橋した多糖を酸性のpHの水溶液に暴露することからなる。
【0296】
一実施形態では、酸性のpHの水溶液は、酢酸、塩酸、硫酸及びリン酸からなる群から選択される酸を含む。
【0297】
一実施形態では、酸性のpHの水溶液は酢酸水溶液である。
【0298】
一実施形態では、酸性のpHの水溶液は塩酸水溶液である。
【0299】
一実施形態では、酸性のpHの水溶液は硫酸水溶液である。
【0300】
一実施形態では、酸性のpHの水溶液はリン酸水溶液である。
【0301】
一実施形態では、化学的処理は少なくとも一つの架橋した多糖を酸化剤に暴露することからなる。
【0302】
一実施形態では、酸化剤は過酸化水素及び次亜塩素酸ナトリウムからなる群から選択される。
【0303】
一実施形態では、酸化剤は過酸化水素である。
【0304】
一実施形態では、酸化剤は次亜塩素酸ナトリウムである。
【0305】
一実施形態では、化学的処理は架橋した多糖に酸化的還元的解重合法を施すことからなる。
【0306】
一実施形態では、酸化的還元的解重合法は、化合物Fe2+、Fe3+、アスコルビン酸及びHのうち少なくとも1つの存在下で実行される。
【0307】
一実施形態では、少なくとも1つの架橋した多糖の化学的処理は加熱なしで、室温で実行される。
【0308】
一実施形態では、少なくとも1つの架橋した多糖の化学的処理は加熱して実行される。
【0309】
一実施形態では、少なくとも1つの架橋した多糖の化学的処理は低温で冷却システムを使用して実行される。
【0310】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は、少なくとも1種の酵素での処理により実行される。
【0311】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は、酵素の混合物での処理により実行される。
【0312】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は、少なくとも一つの加水分解酵素型酵素での処理により実行される。
【0313】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は、少なくとも一つのリアーゼ型酵素での処理により実行される。
【0314】
一実施形態では、グルコシド結合切断ステップe)において、少なくとも一つの架橋した多糖に使用される酵素はヒアルロン酸分解酵素の群から選択される。
【0315】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)において使用されるヒアルロン酸分解酵素は酵素HYAL1及びHYAL2からなる群から選択される。
【0316】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)において使用されるヒアルロン酸分解酵素はHYAL1である。
【0317】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)において使用されるヒアルロン酸分解酵素はHYAL2である。
【0318】
一実施形態では、グルコシド結合切断ステップe)において、少なくとも一つの架橋した多糖に使用される酵素は細菌酵素の群から選択された酵素である。
【0319】
一実施形態では、グルコシド結合切断ステップe)において、少なくとも一つの架橋した多糖に使用される酵素はN-アセチルヘキソサミニダーゼからなる細菌酵素の群から選択された酵素である。
【0320】
一実施形態では、N-アセチルヘキソサミニダーゼ酵素はコンドロイチナーゼABC(CASE)及びコンドロイチナーゼACからなる群から選択される。
【0321】
一実施形態では、N-アセチルヘキソサミニダーゼはコンドロイチナーゼABC(CASE)である。
【0322】
一実施形態では、N-アセチルヘキソサミニダーゼはコンドロイチナーゼACである。
【0323】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は放射線処理により実行される。
【0324】
一実施形態では、この放射線処理は少なくとも1つの架橋した多糖をガンマ放射線に暴露することからなる。
【0325】
一実施形態では、この放射線処理は少なくとも1つの架橋した多糖をベータ放射線に暴露することからなる。
【0326】
一実施形態では、この放射線処理は少なくとも1つの架橋した多糖を加速電子ビーム(電子ビーム)に暴露することからなる。
【0327】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は熱処理により実行される。
【0328】
一実施形態では、この熱処理は少なくとも1つの架橋した多糖を少なくとも60℃の温度に少なくとも2時間暴露するステップである。
【0329】
一実施形態では、この熱処理は少なくとも1つの架橋した多糖を湿熱に暴露するステップである。
【0330】
一実施形態では、少なくとも1つの架橋した多糖を湿熱に暴露することからなるこの熱処理は蒸気オートクレーブにより実行される。
【0331】
一実施形態では、蒸気オートクレーブは120℃と130℃の間で実行される。
【0332】
一実施形態では、蒸気オートクレーブは少なくとも30分の最終時間当量(F0)で実行される。
【0333】
一実施形態では、蒸気オートクレーブは少なくとも50分の最終時間当量(F0)で実行される。
【0334】
一実施形態では、蒸気オートクレーブは少なくとも90分の最終時間当量(F0)で実行される。
【0335】
一実施形態では、この熱処理は少なくとも1つの架橋した多糖を乾熱に暴露することからなる。
【0336】
一実施形態では、少なくとも一つの架橋した多糖に実行されるグルコシド結合切断ステップe)は高圧処理により実行される。
【0337】
一実施形態では、グルコシド結合切断ステップe)は、少なくとも一つの精製された、架橋した多糖に実行される。
【0338】
一実施形態では、グルコシド結合切断ステップe)は、少なくとも一つの精製されていない、架橋した多糖に実行される。
【0339】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、得られた高分子化合物を精製するステップを実行することを特徴とする。
【0340】
一実施形態では、高分子化合物を精製するステップは前記架橋剤を除去するステップである。
【0341】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、精製ステップを透析により実行することを特徴とする。
【0342】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、高分子化合物溶液を精製するステップを、リン酸緩衝液、例えばPBS及び水からなる群から選択される溶液又は透析溶媒を使用する透析により実行することを特徴とする。
【0343】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、高分子化合物溶液を精製するステップを、さらに少なくとも一つの活性成分、例えば抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬を含む、リン酸緩衝液、例えばPBS及び水からなる群から選択される溶液又は透析溶媒を使用する透析により実行することを特徴とする。
【0344】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、高分子化合物溶液を精製するステップを洗浄により実行することを特徴とする。
【0345】
一実施形態では、高分子化合物溶液を精製するステップが、リン酸緩衝液、例えばPBS及び水からなる群から選択される溶液又は溶媒を使用する洗浄により実行される。
【0346】
一実施形態では、高分子化合物溶液を精製するステップが、さらに少なくとも一つの活性成分、例えば抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬を含む、リン酸緩衝液、例えばPBS及び水からなる群から選択される溶液又は溶媒を使用する洗浄により実行される。
【0347】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、精製ステップが接線濾過により実行されることを特徴とする。
【0348】
一実施形態では、接線濾過による精製ステップが少なくとも1つの限外濾過ステップ及び少なくとも1つの透析濾過ステップを含む。
【0349】
一実施形態では、接線濾過による精製ステップが少なくとも1つの限外濾過ステップを含む。
【0350】
一実施形態では、接線濾過による精製ステップが少なくとも1つの透析濾過ステップを含む。
【0351】
一実施形態では、高分子化合物溶液の組成物は接線濾過による精製ステップ中に修飾される。
【0352】
一実施形態では、高分子化合物溶液の組成物は接線濾過による精製ステップ中に濃縮される。
【0353】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、精製ステップが少なくとも1種の中空糸膜での濾過により実行されることを特徴とする。
【0354】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、高分子化合物の精製ステップが塩化した状態での沈殿により実行されることを特徴とする。
【0355】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、高分子化合物の精製ステップが、PBS又はNaCl塩の添加後に得られた溶液からの沈殿により実行することを特徴とする。
【0356】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後、高分子化合物の精製ステップが、PBS又はNaCl塩の添加後に得られ、さらに少なくとも一つの活性成分、例えば抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬を含む溶液からの沈殿により実行することを特徴とする。
【0357】
一実施形態では、沈殿による高分子化合物の精製ステップが少なくとも1種の有機溶媒を高分子化合物溶液に添加することにより実行される。
【0358】
一実施形態では、沈殿精製において高分子化合物溶液に添加される、少なくとも1種の有機溶媒がアルコール類の群から選択される。
【0359】
一実施形態では、沈殿精製ステップにおいてエタノールが高分子化合物溶液に添加される。
【0360】
一実施形態では、沈殿による高分子化合物の精製ステップは水性アルコール混合物中で起きる。
【0361】
一実施形態では、沈殿した高分子化合物は濾過により回収する。
【0362】
一実施形態では、沈殿して、濾過により回収した高分子化合物を洗浄する。
【0363】
一実施形態では、沈殿して、濾過により回収した高分子化合物を乾燥する。
【0364】
一実施形態では、沈殿して、濾過により回収した高分子化合物を周囲の大気下で乾燥する。
【0365】
一実施形態では、沈殿して、濾過により回収した高分子化合物を真空下で乾燥する。
【0366】
発明の組成物の調製の製法は、さらにステップe)の結果得られた高分子化合物水溶液を0.22μmの多孔性の膜で濾過するステップを少なくとも一つ含み、この濾過ステップは高分子化合物水溶液又は高分子化合物水溶液のサンプルに対して実行される。
【0367】
一実施形態では、0.22μmの多孔性の膜で濾過するステップは最終滅菌ステップである。
【0368】
一実施形態では、0.22μmの多孔性の膜で濾過するステップは1回実行される。
【0369】
一実施形態では、0.22μmの多孔性の膜で濾過するステップは2回実行される。
【0370】
一実施形態では、0.22μmの多孔性の膜で濾過するステップは3回実行される。
【0371】
一実施形態では、0.22μmの多孔性の膜で濾過するステップはプロセス中にプロセスを制御する、「インプロセスコントロール」(IPC)手段であり、製法のステップe)の後に得られる高分子化合物水溶液のサンプルに実行される。
【0372】
一実施形態では、0.22μmの多孔性の膜での濾過IPCは、サンプルの希釈ステップの後、製法のステップe)の後に得られる高分子化合物水溶液のサンプルに実行される。
【0373】
一実施形態では、グルコシド結合切断ステップe)が蒸気オートクレーブで実行される場合、発明の組成物の調製の製法は、高分子化合物水溶液を0.22μmの多孔性の膜で濾過するステップは含まない。
【0374】
一実施形態では、グルコシド結合切断ステップe)が蒸気オートクレーブで実行される場合、発明の組成物の調製の製法は、ステップe)の後高分子化合物水溶液のサンプルを採るステップ及び0.22μmの多孔性の膜でのサンプルの濾過テスト(IPC)を含む。
【0375】
一実施形態では、発明の組成物は、1HzでG'が300Pa以下であることを特徴とする。
【0376】
一実施形態では、発明の組成物は、1HzでG'が150Pa以下であることを特徴とする。
【0377】
一実施形態では、発明の組成物は、1HzでG'が100Pa以下であることを特徴とする。
【0378】
一実施形態では、発明の組成物は、1HzでG'が85Pa以下であることを特徴とする。
【0379】
一実施形態では、発明の組成物は、1HzでG'が70Pa以下であることを特徴とする。
【0380】
一実施形態では、発明の組成物は、TanΔ(Tnδ)が1.00以上であることを特徴とする。
【0381】
一実施形態では、発明の組成物は、TanΔ(Tnδ)が1.00と1.80の間(1.00≦TanΔ(Tnδ)≦1.80)であることを特徴とする。
【0382】
一実施形態では、発明の組成物は、TanΔ(Tnδ)が1.00と1.50の間(1.00≦TanΔ(Tnδ)≦1.50)であることを特徴とする。
【0383】
一実施形態では、発明の組成物は、TanΔ(Tnδ)が1.00と1.30の間(1.00≦TanΔ(Tnδ)≦1.30)であることを特徴とする。
【0384】
発明は、また発明の組成物を含む製剤の調製の製法に関する。
【0385】
一実施形態では、発明の組成物由来の製剤の調製の製法はさらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0386】
一実施形態では、希釈又は溶解ステップは水又は塩類水溶液、例えばリン酸緩衝液、例えばPBSを添加することにより実行される。
【0387】
一実施形態では、希釈又は溶解ステップは水又は、さらに少なくとも一つの活性成分、例えば抗酸化剤及び/又は局所麻酔薬を含む、塩類水溶液、例えばリン酸緩衝液、例えばPBSを添加することにより実行される。
【0388】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、2mg/gと200mg/gの間の高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの希釈又は溶解ステップを含む。
【0389】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、2mg/gと75mg/gの間の高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0390】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、5mg/gと50mg/gの間の高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0391】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、10mg/gと40mg/gの間の高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0392】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、約100mg/gの高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0393】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、約80mg/gの高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0394】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、約60mg/gの高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0395】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、約40mg/gの高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0396】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、約20mg/gの高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0397】
一実施形態では、発明の組成物を含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、約10mg/gの高分子化合物濃度を得るために、さらに少なくとも一つの、希釈又は溶解ステップを含む。
【0398】
一実施形態では、発明の組成物の調製の製法はさらに少なくとも一つの活性成分を添加するステップを少なくとも一つ含む。
【0399】
一実施形態では、少なくとも一つの活性成分は粉末状で添加される。
【0400】
一実施形態では、少なくとも一つの活性成分は溶液又は懸濁液状で添加される。
【0401】
一実施形態では、少なくとも一つの活性成分は、水又は塩類水溶液、例えば、PBS等のリン酸緩衝液からなる群から選択される溶媒又は溶液中に、溶液又は懸濁液状で添加される。
【0402】
一実施形態では、少なくとも一つの活性成分は、発明の組成物の調製の製法のステップe)の前に添加される。
【0403】
一実施形態では、少なくとも一つの活性成分は、発明の組成物の調製の製法のステップe)の後に添加される。
【0404】
一実施形態では、少なくとも一つの活性成分は、発明の組成物の調製の製法のステップg)の前に添加される。
【0405】
一実施形態では、少なくとも一つの活性成分は、発明の組成物の調製の製法のステップg)の後に添加される。
【0406】
一実施形態では、少なくとも一つの活性成分が、発明の組成物の調製の製法のステップg)の後に添加されて得られた製剤は0.22μmの多孔性の膜での濾過により滅菌される。
【0407】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、さらに局所麻酔薬、誘導体ビタミンC、抗炎症物質、抗酸化剤及びそれらの混合物からなる群から選択される、少なくとも一つの活性成分を添加するステップを、少なくとも一つ含む。
【0408】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、さらに少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを、少なくとも一つ含む。
【0409】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、局所麻酔薬の濃度が0.1%と5%の間になるように、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを、さらに少なくとも一つ含む。
【0410】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、局所麻酔薬の濃度が0.1%と4%の間になるように、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを、さらに少なくとも一つ含む。
【0411】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、局所麻酔薬の濃度が0.1%と2%の間になるように、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを、さらに少なくとも一つ含む。
【0412】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、局所麻酔薬の濃度が0.1%と1%の間になるように、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを、さらに少なくとも一つ含む。
【0413】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、局所麻酔薬の濃度が0.1%と0.5%の間になるように、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを、さらに少なくとも一つ含む。
【0414】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、局所麻酔薬の濃度が約0.3%になるように、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを、さらに少なくとも一つ含む。
【0415】
一実施形態では、局所麻酔薬はアミノエステル類の群から選択される。
【0416】
一実施形態では、アミノエステルは、塩基又は塩の状態、例えば塩酸塩の状態のプロカイン、ベンゾカイン、クロロプロカイン及びテトラカインを含む群から選択される。
【0417】
一実施形態では、局所麻酔薬はアミノアミド類の群から選択される。
【0418】
一実施形態では、アミノアミドは、塩基又は塩の状態、例えば塩酸塩の状態のリドカイン、メピバカイン、プリロカイン、アルチカイン、アプトカイン、ブピバカイン、エチドカイン及びロピバカインを含む群から選択される。
【0419】
一実施形態では、局所麻酔薬はアミノエーテル類の群から選択される。
【0420】
一実施形態では、アミノエーテルは、塩基又は塩の状態、例えば塩酸塩又はシクラメイト状のジアモカイン及びプロモカインを含む群から選択される。
【0421】
一実施形態では、アミノエーテルは、リドカイン、メピバカイン及びその塩及びその単離された異性体からなる群から選択される。
【0422】
一実施形態では、アミノエーテルはリドカインである。
【0423】
一実施形態では、アミノエーテルはリドカイン又は薬学的に認容可能なその塩である。
【0424】
一実施形態では、アミノエーテルはリドカイン塩酸塩である。
【0425】
一実施形態では、アミノエーテルはメピバカインである。
【0426】
一実施形態では、アミノエーテルはメピバカイン又は薬学的に認容可能なその塩である。
【0427】
一実施形態では、アミノエーテルはラセミ体のメピバカイン塩酸塩、ラセミ体のメピバカイン塩酸塩、(r)-メピバカイン塩酸塩、(s)-メピバカイン塩酸塩、r)-メピバカイン及び(s)-メピバカイン又は薬学的に認容可能なその塩の一つからなる群から選択される。
【0428】
一実施形態では、アミノエーテルはメピバカイン塩酸塩である。
【0429】
一実施形態では、アミノエーテルは(r)-メピバカイン塩酸塩である。
【0430】
一実施形態では、アミノエーテルは(s)-メピバカイン塩酸塩である。
【0431】
一実施形態では、アミノエーテルはラセミ体のメピバカイン塩酸塩である。
【0432】
一実施形態では、アミノエーテルは(r)-メピバカインである。
【0433】
一実施形態では、アミノエーテルは(s)-メピバカインである。
【0434】
一実施形態では、アミノエーテルはラセミ体のメピバカインである。
【0435】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、リドカイン、メピバカイン及びその混合物からなる群から選択される、少なくとも一つのアミノエーテル局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0436】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0437】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、リドカインの濃度が0.1%と5%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0438】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、リドカインの濃度が0.1%と4%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0439】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、リドカインの濃度が0.1%と2%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0440】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、リドカインの濃度が0.1%と1%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0441】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、リドカインの濃度が0.1%と0.5%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0442】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、リドカインの濃度が約0.3%となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0443】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、メピバカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0444】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、メピバカインの濃度が0.1%と5%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0445】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、メピバカインの濃度が0.1%と4%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0446】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、メピバカインの濃度が0.1%と2%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0447】
一実施形態では、、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、メピバカインの濃度が0.1%と1%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0448】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、メピバカインの濃度が0.1%と0.5%の間となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0449】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、メピバカインの濃度が約0.3%となるように、リドカインである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0450】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、塩基又は塩の状態、例えば塩酸塩の状態のジクロニンである、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0451】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、クロロブタノール、グアフェカイノール及びポリドカノールからなる群から選択される、少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0452】
一実施形態では、局所麻酔薬はクロロブタノールである。
【0453】
一実施形態では、局所麻酔薬はグアフェカイノールである。
【0454】
一実施形態では、局所麻酔薬はポリドカノールである。
【0455】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0456】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ステロイド性及び非ステロイド性抗炎症物質からなる群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0457】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、非ステロイド性抗炎症物質からなる群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0458】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、サリチル酸添加抗炎症物質、プロピオン酸誘導体、インドール誘導体、ピラゾール誘導体、オキシム類及びコキシブ類を含む群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0459】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ジクロフェナク、ニメスリド、ニフルム酸、メフェナム酸及びナブメトンの単体又は混合物を含む群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0460】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ジフルニサル、ベノリラート及びアスピリンの単体又は混合物を含む群から選択される、少なくとも一つのサリチル酸添加抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0461】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、アルミノプロフェン、ケトプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン及びチアプロフェン酸の単体又は混合物を含むプロピオン酸誘導体類の群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つらに含む。
【0462】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、インドメタシン、スリンダク及びエトドラクの単体又は混合物を含むインドール誘導体類の群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0463】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、特にフェニルブタゾンを含むピラゾール誘導体類の群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0464】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ピロキシカム、テノキシカム、及びメロキシカムの単体又は混合物を含むオキシカム類の群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0465】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、セレコキシブ、エトリコキシブ及びロフェコキシブの単体又は混合物を含むコキシブ類の群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0466】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の非ステロイド性抗炎症物質の濃度は0.01mg/gと2000mg/gの間である。
【0467】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の非ステロイド性抗炎症物質の濃度は0.1mg/gと1000mg/gの間である。
【0468】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の非ステロイド性抗炎症物質の濃度は0.5mg/gと500mg/gの間である。
【0469】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つのステロイド性抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0470】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、デキサメタゾン、プレドニゾロン、コルチコステロン、ブデソニド、サルファサラジン、メサラミン、セチリジン、ジフェンヒドラミン、アンチピリン、サリチル酸メチル、ロラタジン、チモール、カルバクロール、ビサボロール、アラントイン、ユーカリプトール、フェナゾン(アンチピリン)プロピフェナゾンの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つのステロイド性抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0471】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のステロイド性抗炎症物質の濃度は0.01mg/gと2000mg/gの間である。
【0472】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のステロイド性抗炎症物質の濃度は0.1mg/gと1000mg/gの間である。
【0473】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のステロイド性抗炎症物質の濃度は0.5mg/gと500mg/gの間である。
【0474】
一実施形態では、、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、スクロースオクタ硫酸及びその塩からなる群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0475】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、スクロースオクタ硫酸並びにそのナトリウム塩及びそのカリウム塩からなる群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0476】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、銀塩、アンモニウム塩、アミノ酸塩からなる群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質スクロースオクタ硫酸の水溶性塩を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0477】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法はアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩からなる群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質スクロースオクタ硫酸の水溶性塩を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0478】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法はスクロースオクタ硫酸のナトリウム塩又はスクロースオクタ硫酸のカリウム塩からなる群から選択される、少なくとも一つの抗炎症物質スクロースオクタ硫酸の水溶性塩を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0479】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つの抗菌物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0480】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ゲンタマイシン、スルファジアジン銀、メトロニダゾール、フシジン、エオシン、ポピドンヨード、グルコン酸銅、グルコン酸亜鉛、グルコン酸マンガン又はその塩の単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つの抗菌物質を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0481】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の抗菌物質の濃度は0.1mg/gと200mg/gの間である。
【0482】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の抗菌物質の濃度は0.5mg/gと100mg/gの間である。
【0483】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は少なくとも一つのグルコシド又はグルコシド誘導体を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0484】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、D-グルコピラノース、1,4グルコシド、エスクリン、ヘスペリジン、ジオスミン、アルブチン、スキンミン又はアロインの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つのグルコシド又はグルコシド誘導体を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0485】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のグルコシド類の濃度は0.1mg/gと200mg/gの間である。
【0486】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のグルコシド類の濃度は0.5mg/gと100mg/gの間である。
【0487】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0488】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、マクロ要素からなる群から選択される少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0489】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、グルコン酸鉄、カルシウム、銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム又はカリウム、トリメチルシラノール、トリメチルシラノール酸塩、トリメチルシラノールカリウム、マンヌロン酸メチルシラノール、オルトヒドロキシ安息香酸ナトリウムモノエチルシラノールの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0490】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、必須アミノ酸からなる群から選択される少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0491】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン及びバリンの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つの必須アミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0492】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、準必須アミノ酸からなる群から選択される少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0493】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、アルギニン及びヒスチジンの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つの準必須アミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0494】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、非必須アミノ酸からなる群から選択される少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0495】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、チロシンの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つの非必須アミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0496】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ビタミン類からなる群から選択される少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0497】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、レチノール、チアミン、リボフラビン、ニコチンアミド、アデニン、パントテン酸カルシウム、ピリドキシン、イノシトール、ビオチン、葉酸、パラアミノ安息香酸、コバラミン、ビタミンC、塩化コリンの単体又は混合物からなる群から選択される少なくとも一つのビタミンを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0498】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、核酸からなる群から選択される少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0499】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、デオキシアデノシン、デオキシシチジン、デオキシグアノシン、デオキシチミジン、メチルシトシンの単体又は混合物からなる群から選択される少なくとも一つの核酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0500】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、補酵素からなる群から選択される少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0501】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、チアミンピロリン酸、コエンザイムA、FAD、NAD、NADP、UTPの単体又は混合物からなる群から選択される少なくとも一つの補酵素を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0502】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、デオキシチミジン、グルタチオン、ピルビン酸ナトリウム、リポ酸及びプトレシンの単体又は混合物からなる群から選択される少なくとも一つの保湿剤又は組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0503】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の保湿剤又は組織再生剤の濃度は0.01mg/gと500mg/gの間である。
【0504】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の保湿剤又は組織再生剤の濃度は0.1mg/gと200mg/gの間である。
【0505】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つの抗酸化剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0506】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ポリオール類の群から選択される少なくとも一つの抗酸化剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0507】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、マンニトール、ソルビトール、プロピレングリコール、キシリトール、グリセロール、マルチトール、ラクチトール、及びエリスリトールからなる群から選択される少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0508】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、マンニトール、ソルビトール、マルチトール及びグリセロールの単体又は混合物からなる群から選択される少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0509】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、マンニトール、ソルビトール、及びマルチトールの単体又は混合物からなる群から選択される少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0510】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、ポリオールの濃度が0.1mg/mlと50mg/mlの間となるように少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0511】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、ポリオールの濃度が5mg/mlと40mg/mlの間となるように少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0512】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、ポリオールの濃度が10mg/mlと40mg/mlの間となるように少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0513】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、ポリオールの濃度が20mg/mlと40mg/mlの間となるように少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0514】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、ポリオールの濃度が30mg/mlと40mg/mlの間となるように少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0515】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、マンニトールである少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0516】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、マンニトールの濃度が5mg/mlと40mg/mlの間となるようにマンニトールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0517】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、マンニトールの濃度が10mg/mlと40mg/mlの間となるようにマンニトールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0518】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、マンニトールの濃度が20mg/mlと40mg/mlの間となるようにマンニトールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0519】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、マンニトールの濃度が30mg/mlと40mg/mlの間となるようにマンニトールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0520】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ソルビトールである少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0521】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、ソルビトールの濃度が5mg/mlと40mg/mlの間となるようにソルビトールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0522】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、ソルビトールの濃度が10mg/mlと40mg/mlの間となるようにソルビトールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0523】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、ソルビトールの濃度が20mg/mlと40mg/mlの間となるようにソルビトールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0524】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、前記製剤の合計質量に対して、ソルビトールの濃度が30mg/mlと40mg/mlの間となるようにソルビトールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0525】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、マルチトールである少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0526】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、グリセロールである少なくとも一つのポリオールを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0527】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、マンニトールとソルビトールの混合物を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0528】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法はビタミンC誘導体の群から選択される、少なくとも一つの抗酸化剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0529】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法はリン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、アスコルビン酸-2-グルコシド及びその混合物を含むビタミンC誘導体類の群から選択される、少なくとも一つの抗酸化剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0530】
一実施形態では、少なくとも一つのビタミンC誘導体はリン酸アスコルビルマグネシウムである。
【0531】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法はビタミンE誘導体類及びトコフェロール類の群から選択される、少なくとも一つの抗酸化剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0532】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法はカロチノイド類及びレチノイド類及びその誘導体の群から選択される、少なくとも一つの抗酸化剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0533】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、レチノール、レチノイン酸、レチナール、レチノールエステル及びカロチンを含むカロチノイド類及びレチノイド類及びその誘導体の群から選択される、少なくとも一つの抗酸化剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0534】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は疑似トリペプチド類の群から選択される、少なくとも一つの抗酸化剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0535】
一実施形態では、疑似トリペプチドはグルタチオンである。
【0536】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は異なる状態のコエンザイムQ10、ユビキキノン及びユビキノールを含む群から選択される、少なくとも一つの抗酸化剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0537】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は少なくとも一つのビタミンを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0538】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法はレチノール、チアミン、リボフラビン、ニコチンアミド、デックスパンテノール、ピリドキシン、アスコルビン酸、エルゴカルシフェロール、トコフェロール、ビオチン及び葉酸の単体又は混合物を含む群から選択される、少なくとも一つのビタミンを添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0539】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のビタミンの濃度は0.01mg/gと200mg/gの間である。
【0540】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のビタミンの濃度は0.01mg/g100mg/gの間である。
【0541】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のビタミンの濃度は0.5mg/gと50mg/gの間である。
【0542】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は少なくとも一つのアミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0543】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、必須アミノ酸類、準必須アミノ酸類及び非必須アミノ酸類の単体又は混合物からなる群から選択される少なくとも一つのアミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0544】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、必須アミノ酸類の群から選択される少なくとも一つのアミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0545】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン及びバリンの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つの必須アミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0546】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、準必須アミノ酸類の群から選択される少なくとも一つのアミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0547】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、アルギニン及びヒスチジンの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つの準必須アミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0548】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、非必須アミノ酸類の群から選択される少なくとも一つのアミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0549】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、アラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、チロシンの単体又は混合物を含む群から選択される、少なくとも一つの非必須アミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0550】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ヒドロキシプロリン、タウリン及びオルニチンの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つのアミノ酸を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0551】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のアミノ酸類の濃度は0.01mg/gと150mg/gの間である。
【0552】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のアミノ酸類の濃度は0.01mg/gと100mg/gの間である。
【0553】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中のアミノ酸類の濃度は0.5mg/gと50mg/gの間である。
【0554】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つの血管収縮剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0555】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ナファゾリン、エピネフリン、メトキサミン、メチルノルエピネフリン、ノルエピネフリン、オキシメタゾリン、フェニレフリン、プソイドエフェドリン、シネフリン、シラゾリン及びキシロメタゾリンを含む群から選択される少なくとも一つの血管収縮剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0556】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の血管収縮剤の濃度は0.01mg/gと3mg/gの間である。
【0557】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つの血管拡張剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0558】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、アデノシン、ニコチン酸、ミノキシジル及びジアゾキシドの単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つの血管拡張剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0559】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の血管拡張剤の濃度は0.01mg/gと10mg/gの間である。
【0560】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つの抗出血剤又は止血剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0561】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、アミノカプロン酸又はトラネキサム酸の単体又は混合物を含む群から選択される少なくとも一つの抗出血剤又は止血剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0562】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤中の抗出血剤又は止血剤の濃度は0.01mg/gと5mg/gの間である。
【0563】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つの抗酸化剤及び少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0564】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ポリオール類の群から選択される少なくとも一つの抗酸化剤及びアミノアミド類の群から選択される少なくとも一つの局所麻酔薬を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0565】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つの抗酸化剤、少なくとも一つのビタミン及び少なくとも一つの組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0566】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つのアミノ酸、少なくとも一つのビタミン及び少なくとも一つの組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0567】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、少なくとも一つの抗酸化剤、少なくとも一つのアミノ酸、少なくとも一つのビタミン及び少なくとも一つの組織再生剤を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0568】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、高温感受性活性成分からなる群から選択される、少なくとも一つの活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0569】
一実施形態では、少なくとも一つの高温感受性活性成分は発明の少なくとも一つの組成物を調製する製法のステップe)の後に添加される。
【0570】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、天然物由来の、いわゆる温度感受性活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0571】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、合成物由来の、いわゆる温度感受性活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0572】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ペプチド類、ホルモン類、タンパク質類、成長因子類、抗体類及びビタミン類の単体又は混合物からなる群から選択される少なくとも一つの温度感受性活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0573】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ペプチド類からなる群から選択される少なくとも一つの温度感受性活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0574】
一実施形態では、添加される温度感受性活性成分はペプチドである。
【0575】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ホルモン類からなる群から選択される少なくとも一つの高温感受性活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0576】
一実施形態では、添加される温度感受性活性成分はホルモンである。
【0577】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、タンパク質類からなる群から選択される少なくとも一つの温度感受性活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0578】
一実施形態では、添加される温度感受性活性成分はタンパク質である。
【0579】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、成長因子類からなる群から選択される少なくとも一つの温度感受性活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0580】
一実施形態では、添加される温度感受性活性成分は成長因子である。
【0581】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、抗体類からなる群から選択される少なくとも一つの温度感受性活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0582】
一実施形態では、添加される温度感受性活性成分は抗体である。
【0583】
一実施形態では、発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤の調製の製法は、ビタミン類からなる群から選択される少なくとも一つの高温感受性活性成分を添加するステップを少なくとも一つさらに含む。
【0584】
一実施形態では、ビタミン類はレチノール、チアミン、リボフラビン、ニコチンアミド、デックスパンテノール、ピリドキシン、アスコルビン酸、エルゴカルシフェロール、トコフェロール、ビオチン及び葉酸の単体又は混合物を含む群から選択される。
【0585】
発明はまた発明の組成物を少なくとも一つ含む製剤に関する。
【0586】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が2mg/gと100mg/gの間であることを特徴とする。
【0587】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が2mg/gと75mg/gの間であることを特徴とする。
【0588】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が5mg/gと50mg/gの間であることを特徴とする。
【0589】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が10mg/gと40mg/gの間であることを特徴とする。
【0590】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が約100mg/gであることを特徴とする。
【0591】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が約80mg/gであることを特徴とする。
【0592】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が約60mg/gであることを特徴とする。
【0593】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が約40mg/gであることを特徴とする。
【0594】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が約20mg/gであることを特徴とする。
【0595】
一実施形態では、製剤は前記製剤の合計質量に対して、高分子化合物の濃度が約10mg/gであることを特徴とする。
【0596】
一実施形態では、製剤は注入可能であることを特徴とする。
【0597】
一実施形態では、製剤は無菌であることを特徴とする。
【0598】
一実施形態では、製剤は注入可能であり、無菌であることを特徴とする。
【0599】
発明の組成物に基づいて得られた製剤は多数の用途を有する。
【0600】
医療用途の中には、例えば欠陥のある体液を交換するための、例えば、関節液を交換するための関節への、注入、例えば術後の癒着を回避するための手術後の注入、失禁の治療のための尿道周囲への注入、及び老眼手術後の注入が挙げられる。美容の用途の中には、例えばしわ、小じわ及び皮膚の欠損を埋めるため、又は例えば唇、頬骨等の体積を増大させるための注入が挙げられる。
【0601】
対象とする用途はより特に、以下の症状又は治療に使用される、又は潜在的に使用可能な、注入可能な粘弾性体及び多糖類の文脈で一般的に使用される用途である。
顔への美容注入:しわ、皮膚の欠損又は体積(頬骨、あご、唇)を充填
身体の段階のボリュームを与える注入:豊胸及び豊尻、Gスポット増大、膣形成術、陰唇の再建、陰茎のサイズの増大
関節手術又は例えば歯周ポケットの充填のための歯科手術
骨関節炎の治療、欠陥のある関節液を交換する、又は補充するための、関節への注入
括約筋機能不全による尿失禁の治療のための尿道周囲への注入
特に腹膜の癒着を回避するための術後の注入
レーザー強膜切断を使用する老眼手術後の注入
硝子体腔への注入
白内障手術中の注入
膣乾燥の症例の治療のための注入
組織空間への注入
性器への注入
【0602】
より特に、美容外科手術において、粘弾性及び持続性によって、発明の目的である製法で得られた製剤を使用してもよい。
細かい、中程度の、又は深いしわを埋めるため、細い直径の針(例えば27ゲージ)で注入する。
より太い直径、例えば22から26ゲージでより長い(例えば30から40mm)の針を使用した注入でのボリューマイザーとして、この場合凝集性が注入部位での維持を保証する。
【0603】
これらの使用例には全く制限されず、発明の目的の製法に従って得られた製剤はより広く意図されている。
体積増加のために充填すること。
特定の組織の中に空間を生成し、最善の機能を促進すること。
欠陥のある生理学的流体を交換すること。
【0604】
発明の高分子化合物は、製剤中に本来の多糖との混合して使用しない。特に発明の高分子化合物は製剤中にヒアルロン酸又はヘパロサンと混合して使用しない。
【0605】
一実施形態では、発明の高分子化合物は製剤中に少なくとも一つの架橋ポリマーと混合して使用する。
【0606】
一実施形態では、発明の高分子化合物は製剤中に架橋した多糖類の群から選択される、少なくとも一つの架橋ポリマーと混合して使用する。
【0607】
一実施形態では、発明の高分子化合物は、ヒアルロン酸、ケラタン、ヘパリン、セルロース、セルロース誘導体、アルギニン酸、キサンタン、カラギーナン、キトサン、コンドロイチン、ヘパロサン及びその生体認容可能な塩の単体又は混合物からなる群から選択される群から選択される、少なくとも一つの架橋した多糖と混合して使用する。
【0608】
一実施形態では、発明の高分子化合物は、単独で、又は少なくとも一つの他のポリマーと混合して架橋した高分子化合物の調製に使用する。
【0609】
一実施形態では、発明の高分子化合物は、少なくとも一つの多糖と混合して架橋した高分子化合物の調製に使用する。
【0610】
一実施形態では、架橋した高分子化合物の調製に、発明の高分子化合物と共に使用する多糖はヒアルロン酸、ケラタン、ヘパリン、セルロース、セルロース誘導体、アルギニン酸、キサンタン、カラギーナン、キトサン、コンドロイチン、ヘパロサン及びその生体認容可能な塩の単体又は混合物からなる群から選択される群から選択され、これらの多糖類は架橋している、又は架橋していない。
【0611】
一実施形態では、架橋した高分子化合物の調製に、発明の高分子化合物と共に使用する、少なくとも一つの多糖は、ヒアルロン酸、ヘパロサン及びその生体認容可能な塩の単体又は混合物からなる群から選択される群から選択され、これらの多糖類は架橋している、又は架橋していない。
【0612】
一実施形態では、架橋した高分子化合物の調製に、発明の高分子化合物と共に使用する、多糖は、ヒアルロン酸又はヒアルロン酸の塩である。
【0613】
一実施形態では、架橋した高分子化合物の調製に、発明の高分子化合物と共に使用する、多糖は、ヒアルロン酸又はヒアルロン酸の塩の混合物である。
【0614】
一実施形態では、架橋した高分子化合物の調製に、発明の高分子化合物と共に使用する、多糖は、ヒアルロン酸又は架橋したヒアルロン酸の塩である。
【0615】
一実施形態では、架橋した高分子化合物の調製に、発明の高分子化合物と共に使用する、多糖は、ヘパロサン又はヘパロサンの塩である。
【0616】
一実施形態では、架橋した高分子化合物の調製に、発明の高分子化合物と共に使用する、多糖は、ヘパロサン又はヘパロサンの塩の混合物である。
【0617】
一実施形態では、架橋した高分子化合物の調製に、発明の高分子化合物と共に使用する、多糖は、ヘパロサン又は架橋したヘパロサンの塩である。
【0618】
一実施形態では、発明の高分子化合物は少なくとも一つのプロドラッグポリマーの調製に使用される。
【0619】
一実施形態では、発明の高分子化合物はプロドラッグポリマーの調製のために、少なくとも一つの活性成分との反応により化学的に修飾される。
【0620】
一実施形態では、発明の高分子化合物から得られるプロドラッグポリマーは腫瘍学の分野で使用される。
【図面の簡単な説明】
【0621】
図1は、例において調査した各組成物のlog(分子量Da)の関数としてのlog(固有の粘性dL/g)の曲線の展開を示すグラフである。
【0622】
図2は、架橋ステップ中に形成されたネットワーク及び請求の製法のステップ中の分解を示す図である。図Aは請求の製法のステップd)で得られた完全なネットワークを表し、太線は互いに連結した多糖の鎖を概略的に表し、細線は多糖の鎖に連結した架橋リンカー由来の2価のラジカルLを概略的に表す。図Bは、請求の製法に従って、結合切断ステップe)、矢印1で示す、の後の、以前のネットワークの異なる箇所におけるグルコシド結合の切断を表している。太線は切断された多糖の鎖を概略的に表し、点は新たに形成された水酸基を象徴し、細線は架橋リンカー由来の2価のラジカルLを概略的に表している。最後に図Cは発明の結合切断ステップe)の結果の高分子化合物の、溶液中に広がっている混合された、矢印2、ポリマーを表している。太線は切断された多糖の鎖を概略的に表し、点は新たに形成された水酸基を象徴し、細線は架橋リンカー由来の2価のラジカルLを概略的に表している。
実施例
【0623】
実施例の一環としていくつかのパラメーターを測定した。
【0624】
流動性パラメーターG'、G"及びTanΔの測定
機器 DHR-2 TAインスツルメント社製
角度2°及び直径40mmのコーンジオメトリ。
周波数掃引発振法、0.08から5Hzの周波数範囲にわたってひずみ0.8%
【0625】
SECの測定:TDA305検出器(RI、RALS/LALS、粘度計)及びShodex OHpak SB-806HQ+SB-805HQカラムを備えたViscotek GPCmax II装置。
測定は37℃でPBS分析緩衝液存在下で実行した。
[発明の組成物の調製]
例1
【0626】
注射可能な等級で重量平均分子量が1MDaのヒアルロン酸ナトリウム繊維(10.4g)を容器中で計量する。1%水酸化ナトリウム水溶液を加えてヒアルロン酸ナトリウム繊維を水和する。反応媒質を交流手動機械撹拌で均質化し、50分間置く。0.43gのBDDEを加える。10.4gのヒアルロン酸ナトリウム繊維、55.7gの水酸化ナトリウム及び0.43gのBDDEを含む反応媒質を再び手動機械撹拌で均質化し、予め2℃にサーモスタットで調温した水槽中に24時間置く。
【0627】
架橋終了時に、反応媒質に1N HCl及びリン酸緩衝液を機械撹拌しながら加えて中和する。得られたゲルをヒアルロン酸の濃度が27.5mg/gになるまでリン酸緩衝液に対して透析する。リン酸緩衝液は0.23gのNaHPO・2HO、1.12gのNaHPO、42.5gのNaOHを5L緩衝液を得るのに十分な量の注射用の水(EPPI)に溶解して調製する。機械的均質化及び気泡除去後、1HzでのTanΔが0.54の得られたゲルは0.22μmの多孔性の膜で濾過することはできない。1mlのガラス製注射器に分配し、127℃、FO値50分の蒸気滅菌処理を行う。熱処理後、注射器は高分子化合物の溶液を含む。注射器からサンプルを取り、このサンプルで0.22μmの多孔性の膜の濾過性テストを実行する。濾過性テストは肯定的である。高分子化合物の溶液は0.22μmの多孔性の膜で濾過可能である。
例2
【0628】
発明の組成物を、BDDEの添加と均質化の後反応媒質をすぐに予め9℃にサーモスタットで調温した水槽にこの温度で3時間置いた以外は例1に記載の製法と同様な製法で調製する。例1に記載したように熱処理前1HzでのTanΔが0.68のゲルは0.22μmの多孔性の膜での濾過を濾過できない。これを注射器に分配する。熱処理後注射器は27.5mg/gの高分子化合物溶液を含む。注射器からサンプルを取り、このサンプルで0.22μmの多孔性の膜での濾過性テストを実行する。濾過性テストは肯定的である。高分子化合物の溶液は0.22μmの多孔性の膜で濾過可能である。
参考の例3
【0629】
注射可能な等級で重量平均分子量が1MDaのヒアルロン酸ナトリウム繊維(10.4g)を容器中で計量する。1%水酸化ナトリウム水溶液を加えてヒアルロン酸ナトリウム繊維を水和する。反応媒質を交流手動機械撹拌で均質化し、50分間置く。BDDEの代わりにリン酸緩衝液を加える。リン酸緩衝液は0.23gのNaHPO・2HO、1.12gのNaHPO、42.5gのNaOHを5L緩衝液を得るのに十分な量の注射用の水(EPPI)に溶解して調製する。2.6gのヒアルロン酸ナトリウム繊維、13.9gの水酸化ナトリウム及び0.11gの緩衝液を含み、手動機械撹拌で再び均質化された反応媒質を予め9℃にサーモスタットで調温した水槽に3時間置く。
【0630】
3時間の撹拌後、反応媒質に1N HCl及びリン酸緩衝液を機械撹拌しながら加えて中和する。得られたゲルをヒアルロン酸の濃度が27.5mg/gになるまでリン酸緩衝液に対して透析する。機械的均質化及び気泡除去後、1HzでのTanΔが1.59の得られたゲルは0.22μmの多孔性の膜で濾過することが出来る。1mlのガラス製注射器に分配し、127℃、FO値50分の蒸気滅菌処理を行う。熱処理後、注射器は高分子化合物の溶液を含む。注射器からサンプルを取り、このサンプルで0.22μmの多孔性の膜での濾過性テストを実行する。濾過性テストは肯定的である。高分子化合物の溶液は0.22μmの多孔性の膜を濾過可能である。

発明の組成物の性質
【0631】
発明の組成物の測定された流動性を以下の表1に示す。
【0632】
発明の組成物は0.22μmの多孔性の膜で濾過可能で1.00以上のTanΔを有する。

参考例3と比較した発明の組成物の水力学的挙動
【0633】
組成物は下記のマーク-フウィンク関係の係数を測定するため立体排除クロマトグラフィー分析を行う。
[η]=K.M
[η]は固有粘度
Mは粘度平均分子量
線形関係は係数の値及びKを決定することを容易にする。
log([η])をlog(M)の関数として表す場合、傾斜の線及び切片log(K)を得る。
【0634】
図1において組成物各々についてlog(分子量-Da)の関数として曲線(固有粘度-dL/g)を記入し、線形相関を計算する。
【0635】
測定し、計算した値を以下の表2に示す。
【0636】
発明の組成物のヒアルロン酸類は参照例3の組成物のヒアルロン酸と同様の固有粘度及びマーク-フウィンク係数を有し、したがってもはや架橋していないことが認められる。
それにもかかわらず、非常に異なるG'及びTanΔを示し、上記の用途に好適である。
例4
【0637】
注射可能な等級で重量平均分子量が1MDaのヒアルロン酸ナトリウム繊維(12.5g)を容器中で計量する。1%水酸化ナトリウム水溶液を加えてヒアルロン酸ナトリウム繊維を水和する。反応媒質を交流手動機械撹拌で均質化し、50分間置く。0.56gのBDDEを加える。12.5gのヒアルロン酸ナトリウム繊維、74.4gの水酸化ナトリウム及び0.56gのBDDEを含む反応媒質を再び手動機械撹拌で均質化し、予め8℃にサーモスタットで調温した水槽中に3時間置く。
【0638】
架橋終了時に、反応媒質に1N HCl及びリン酸緩衝液を機械撹拌しながら加えて中和する。リン酸緩衝液は5.40gのNaHPO・2HO、67.60gのNaHPO、240gのNaOH及び4200gのマンニトールを120L緩衝液を得るのに十分な量の注射用の水(EPPI)に溶解して調製する。得られたゲルをヒアルロン酸の濃度が27.5mg/gになるまで、35g/Lのマンニトールを含むリン酸緩衝液に対して透析する。
【0639】
得られたゲルは0.22μmの多孔性の膜で濾過することはできない。
【0640】
1HzでのTanΔが0.70のゲルをアリコートに分割する。
【0641】
ゲルの10.0gの第一アリコートは350μlの1N HClで酸性化しpH3とする。第1アリコートは50℃、32時時間で分解する。このゲルは1N NaOHで中和してpH7.3とする。流動性を測定する。
【0642】
ゲルの第2アリコートは370Wの電力で370nmUVランプにより放出される放射線に397時間露出する。露出終了後、得られたゲルの流動性を測定する。
【0643】
ゲルの10.0gの第3アリコートは注射器中でサーモスタットで37℃
に調温する。1750単位の強度のヒアルロン酸分解酵素溶液100μlを含む第2注射器をサーモスタットで37℃に制御する。ダブルルアーコネクターによって2つの注射器を接続してヒアルロン酸分解酵素とゲルを混合し、30秒間注射器から注射器に行ったり来たりして均質化する。混合物を37℃で45分間置く。酵素的分解の終了時に100℃の水槽に4分間浸漬して分解を停止し、氷浴を用いて25℃に戻し、流動性を測定する。
【0644】
流動性測定のすべての結果を下記の表3にまとめる。
【0645】
いかなる分解方法を適用しても得られた化合物の1HzでのTanΔ(Tnδ)は厳密に1.00を超えている(TanΔ(Tnδ)>1.00)。
【0646】
異なる分解方法に従って得られた異なるアリコートは全て0.22μmの多孔性の膜で濾過可能である。
例5
【0647】
発明の組成物を架橋まで例4に記載の製法と同様な製法で調製する。架橋の終了時に反応媒質に1N HCl及びリン酸緩衝液を機械撹拌しながら加えて中和する。リン酸緩衝液は0.23gのNaHPO・2HO、1.12gのNaHPO、42.5gのNaOHを5L緩衝液を得るのに十分な量の注射用の水(EPPI)に溶解して調製する。得られたゲルをヒアルロン酸の濃度が20.0mg/gになるまでリン酸緩衝液に対して透析する。
【0648】
得られたゲルは0.22μmの多孔性の膜で濾過することはできない。
【0649】
1HzでのTanΔが0.79のゲルをアリコートに分割する。
【0650】
ゲルの10.0gの第1アリコートを15mg/g濃度のリン酸鉄7水和物水溶液37.5μl及び30容量%の過酸化水素75μlを含む溶液に接触させ、フェントン反応後ラジカル分解するように60回注射器/注射器往復させて均質化する。4時間20分接触させた後、ゲルをリン酸緩衝液に対して透析して精製する。合計41時間30分続く2回の透析浴の終了時に流動性を測定する。
【0651】
ゲルの10.0gの第2アリコートを250μlの1N HClで酸性化しpH3とする。第2のアリコートを50℃で14時間19分分解する。1N NaOHで中和してpH7.3とする。流動性を測定する。
【0652】
ゲルの10.0gの第3アリコートは注射器中でサーモスタットで37℃
に調温する。1750単位の強度のヒアルロン酸分解酵素溶液50μlを含む第2注射器をサーモスタットで37℃に制御する。ダブルルアーコネクターによって2つの注射器を接続してヒアルロン酸分解酵素とゲルを混合し、30秒間注射器から注射器に行ったり来たりして均質化する。混合物を37℃で25分間置く。酵素的分解の終了時に100℃の水槽に4分間浸漬して分解を停止し、氷浴を用いて25℃に戻し、流動性を測定する。
【0653】
流動性測定のすべての結果を下記の表4にまとめる。
【0654】
いかなる分解方法を適用しても得られた化合物の1HzでのTanΔ(Tnδ)は厳密に1.00を超えている(TanΔ(Tnδ)>1.00)。
【0655】
異なる分解方法に従って得られた異なるアリコートは全て0.22μmの多孔性の膜で濾過可能である。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶液の状態の組成物を含む製剤であって、
前記組成物は0.22μmの多孔性の膜で濾過可能であり、2価のラジカルLで連結した、同一の又は異なる多糖類の配列からなる高分子化合物を少なくとも一種含み、
前記高分子化合物の濃度が、前記製剤の合計質量に対して、2mg/gと200mg/gの間であることを特徴とする、製剤。
【請求項2】
前記高分子化合物が一般式(I)の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の製剤。
(式中P、Pi'、Pi'''、Pi'''、P、Pj'、Pj'' 、Pj'''、P、Pk'、Pk''、Pk'''、P、Pl'、Pl''、及びPl'''は同一の又は異なる多糖類で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0から2000の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上で、
x、x'、x''及びx'''は0以上の整数であり、
Lは架橋剤と2つの反応性官能基との反応により生じた2価のラジカルで、各反応性官能基は2つの別個の多糖鎖に含まれ、
多糖類の鎖は環状構造を形成しない。)
【請求項3】
前記高分子化合物がヒアルロン酸、ケラタン、ヘパリン、セルロース、セルロース誘導体、アルギニン酸、キサンタン、カラギーナン、キトサン、コンドロイチン、ヘパロサン及びその生体認容可能な塩の単体又は混合物からなる群から選択される多糖類の配列からなることを特徴とする、
請求項1に記載の製剤。
【請求項4】
一般式(I)の高分子化合物。
(式中P、Pi'、Pi'''、Pi'''、P、Pj'、Pj'' 、Pj'''、P、Pk'、Pk''、Pk'''、P、Pl'、Pl''、及びPl'''は同一の又は異なる多糖類で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''は0から2000の間の整数で、n1、n1'、n1''、n1'''、n2、n2'、n2''、n2'''、n3、n3'、n3''、n3'''、n4、n4'、n4''及びn4'''のうち少なくとも一つは2以上で、
x、x'、x''及びx'''は0以上の整数であり、
Lは架橋剤と2つの反応性官能基との反応により生じた2価のラジカルで、各反応性官能基は2つの別個の多糖鎖に含まれ、
多糖類の鎖は環状構造を形成しない。)
【請求項5】
水溶液の状態の組成物の調製の製造方法であって、
前記組成物は0.22μmの多孔性の膜で濾過可能であり、2価のラジカルLで連結した、同一の又は異なる多糖類の配列からなる高分子化合物を少なくとも一種含み、
少なくとも以下のステップを含む製造方法:
a)少なくとも一種の多糖を用意すること、
b)少なくとも一種の架橋剤を用意すること、
c)前記多糖と前記架橋剤の存在下で1つ又は複数の架橋ステップを実行すること、前記組成物の合計質量に対して架橋した多糖の濃度が2mg/gと200mg/gの間になるように前記架橋した多糖を希釈するステップを実行すること、
d)架橋した多糖を得ること、
e)グリコシド結合を切断する1つ又は複数のステップを実施すること、
f)高分子化合物の溶液を得る、
g)前記高分子化合物溶液を0.22μmの多孔性の膜で濾過すること。
【請求項6】
前記架橋剤が、ビス―エポキシド類、トリメタリン酸塩類、ジアミン類、ジアルコキシアミン類、及びジヒドラジド類からなる群から選択される、請求項5に記載の製造方法。
【請求項7】
グリコシド結合切断のステップe)は化学的処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項8】
グリコシド結合切断のステップe)は熱処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項9】
グリコシド結合切断のステップe)は放射線処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項10】
グリコシド結合切断のステップe)は酵素処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項11】
グリコシド結合切断のステップe)は高圧処理によって実行されることを特徴とする、請求項5又は6に記載の製造方法。
【請求項12】
1HzでTanΔ(Tnδ)≧1.00であることを特徴とする、請求項5乃至11の何れか1項に記載の製造方法で得られた組成物。
【請求項13】
少なくとも一種の活性成分をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の製剤。
【請求項14】
前記活性成分が、局所麻酔薬類、抗酸化剤類、抗炎症剤類、ビタミン類、アミノ酸類、血管収縮剤類、血管拡張剤類、抗出血剤類または止血剤類、抗菌剤類、グリコシド類及びその誘導体、保湿剤類、又は組織再生剤類の単独又は混合物からなる群より選択されることを特徴とする、請求項13に記載の製剤。
【国際調査報告】