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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-04
(54)【発明の名称】デュアルユニットパック
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/32 20060101AFI20241127BHJP
   B65D 75/36 20060101ALI20241127BHJP
【FI】
B65D81/32 J
B65D75/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024527325
(86)(22)【出願日】2022-11-03
(85)【翻訳文提出日】2024-05-24
(86)【国際出願番号】 EP2022080649
(87)【国際公開番号】W WO2023083683
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/130407
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】21211540.6
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【弁理士】
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】マ,シウェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ボシ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ファン
【テーマコード(参考)】
3E013
3E067
【Fターム(参考)】
3E013AA05
3E013AB05
3E013AC01
3E013AD03
3E013AE20
3E013AF05
3E013AF26
3E013AF36
3E013BA15
3E013BC04
3E013BD20
3E067AA11
3E067AB01
3E067AB81
3E067BA28A
3E067BB14A
3E067BC02A
3E067FB02
(57)【要約】
それぞれが互いに分離された空洞部を有し、それぞれが消費者製品を含む二つのブリスターパックを有するデュアルユニットパック。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの突出部(30)を有する第1の空洞部(12)を有する成形可能フィルム(40)上に配置された第1のブリスターパック(10);
少なくとも一つの突出部(30)を有する第2の空洞部(22)を有する同じ成形可能フィルム(40)上に配置された第2のブリスターパック(20);及び
前記第1のブリスターパック(10)と第2のブリスターパック(20)の間に配置された折り畳み領域(50)
を含むデュアルユニットパック(100)であって、
前記折り畳み領域(50)が、前記第1のブリスターパック(10)及び前記第2のブリスターパック(20)の前記突出部(30)と交差する脆弱線(52)を有し;
裏地(15)が前記第1の空洞部(12)及び前記第2の空洞部(22)を封止しており;前記第2の空洞部(22)が少なくとも二つの突出部(30)を有し;前記突出部が、各空洞部(12、22)の近位端に配置された狭い延長流路であり、それは前記脆弱線(52)が折り取られると前記空洞部の内部に保持された消費者製品を放出するのに好適な寸法であることができる、デュアルユニットパック(100)。
【請求項2】
前記第1のブリスターパック(10)が二つの突出部(30)を有し、前記第2のブリスターパック(20)が二つの突出部(30)を有する、請求項1に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項3】
前記成形可能フィルム(40)の厚さが約0.1mm~約2mm、好ましくは約0.1mm~約1.5mm、より好ましくは約0.1mm~約1mm、及びさらにより好ましくは約0.1mm~約0.8mmである、請求項1又は2に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項4】
前記脆弱線(52)の深さが、前記成形可能フィルムの厚さの約10%~90%、好ましくは約15%~85%、より好ましくは約20%~約80%である、請求項3に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項5】
前記脆弱線が前記第1及び前記第2のブリスターパック(10、20)の長手方向軸に対して垂直であり、前記成形可能フィルム(40)の面に対して平行である、請求項1~4のいずれか1項に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項6】
前記折り畳み領域(50)に二つのダイカット部分(54)をさらに含み、好ましくは前記二つのダイカット部分(54)が前記脆弱線(52)の各終端に位置する、前記請求項のいずれか1項に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項7】
前記二つのダイカット部分(54)が凹型であり、好ましくは0.2mm~約6mm、好ましくは約0.4mm~約5mm、より好ましくは約0.5mm~約4mmのRを有する、請求項6に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項8】
前記成形可能フィルム(40)がプラスチックである、前記請求項のいずれか1項に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項9】
前記第1及び第2の空洞部(12、22)が消費者製品を保持しており、前記第1及び第2の空洞部(12、22)中の前記消費者製品が異なっている、前記請求項のいずれか1項に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項10】
前記第1の空洞部(12)が少なくとも一つのレゾルシノールを含むパーソナルケア組成物を含み、前記第2の空洞部(22)が少なくとも一つのレチノイン酸の前駆体又は誘導体を含むパーソナルケア組成物を含み、
前記少なくとも一つのレゾルシノールが、4-エチルレゾルシノール、4-ヘキシルレゾルシノール、4-フェニルエチルレゾルシノール、4-シクロペンチルレゾルシノール、4-シクロヘキシルレゾルシノール、4-オクチルレゾルシノール、及びそれらの混合物から選択され、
前記少なくとも一つのレチノイン酸の前駆体又は誘導体が、レチノール、レチナール、パルミチン酸レチニル、ギ酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル、酪酸レチニル、吉草酸レチニル、イソ吉草酸レチニル、ヘキサン酸レチニル、ヘプタン酸レチニル、オクタン酸レチニル、ノナン酸レチニル、デカン酸レチニル、ウンデカン酸レチニル、タウリン酸レチニル、トリデカン酸レチニル、ミリスチン酸レチニル、ペンタデカン酸レチニル、ヘプタデコン酸(heptadeconoate)レチニル、ステアリン酸レチニル、イソステアリン酸レチニル、ノナデカン酸レチニル、アラキドン酸レチニル、ベヘン酸レチニル、リノール酸レチニル、オレイン酸レチニル、及びそれらの混合物から選択され、
ただし、前記少なくとも一つのレゾルシノールは前記第2の空洞部内の前記組成物には含まれておらず、前記少なくとも一つのレチノイン酸の前駆体若しくは誘導体は前記第1の空洞部内の前記組成物には含まれていない、請求項9に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項11】
前記第1の空洞部(12)及び/又は前記第2の空洞部(22)が、官能化されたヘテロ芳香族化合物、好ましくはニコチン酸、ナイアシンアミド、ニコチン酸塩、ピコリン酸、ピコリンアミド、及びこれらの混合物を含む、請求項10に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項12】
前記消費者製品がパーソナルケア製品である、請求項9に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項13】
二つの異なる消費者製品、好ましくはパーソナルケア製品、さらにより好ましくはヘア製品又はパーソナルケア組成物を収容するための、請求項1~8のいずれか1項に記載のデュアルユニットパック(100)の使用。
【請求項14】
前記折り畳み領域(50)の前記脆弱線(52)を折ること;
前記第1及び前記第2のブリスターパック(10、20)を一緒に折り畳むことで、前記脆弱線の各側の裏地(15)を一緒にすることにより、前記第1及び前記第2の空洞部(12、22)が外側を向くようにすること;及び
前記第1及び前記第2のブリスターパック(10、20)の前記第1及び前記第2の空洞部(12、22)を同時に絞ることで、前記突出部(30)から消費者製品を放出させること
を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のデュアルユニットパック(100)の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装の分野のものであり、特に、少なくとも二つの異なる消費者製品のためのブリスター包装に関する。
【背景技術】
【0002】
ブリスターパックは、代表的にはプラスチックの、紙又はアルミニウムの裏地が付いた成形可能な材料で作られた空洞部(又はブリスター)を含む、消費財、食品、及び医薬品に使用されるプレフォーム包装材である。ブリスターパックは、消費者が空洞部内に保持された製品にアクセスするために裏地を除去するように、医薬の錠剤、カプセル又はロゼンジ剤の単位用量包装として一般に使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これらの公知のブリスターパックは、一方の側に空洞部(又はブリスター)を備え、他方の側に裏地を備えている。空洞部内の製品が固体製品(例えば、錠剤、カプセル又はロゼンジ剤)の場合、製品を裏地に押し込むことができる場合がある。しかし、多くのパーソナルケア製品、ホームケア製品、及び一部の食品、特に液体、ゲル又はクリーム状の粘稠度を有する製品では、消費者は製品にアクセスするために、裏地を剥がして内容物を手で掘り出す必要があり、それは一部の消費者にとっては、汚く、不衛生で、扱いにくい場合がある。従来のブリスターパックの裏地のもう一つの欠点は、裏地を取り除くには代表的には、アルミニウム又は紙の裏地を剥いで除去する必要があることである。これは、手が大きい消費者及び/又は関節炎、デュピュイトラン病及び手根管症候群をなど(これらに限定されるものではない)の特定の病的状態を有する消費者にとっては、非常に困難で厄介な場合がある。
【0004】
サシェは、消費者製品の単位用量を供給するための別の同様の包装オプションである。従来のブリスターパックとは異なり、一部のサシェでは、消費者がサシェを絞って製品を取り出せるようにすることができる。しかしながら、サシェは(従来のブリスターパックのように)裏地を剥がす必要はないが、消費者がタブによってサシェを裂いたり開封したりする必要があり、それは手が大きい消費者及び/又は関節炎、デュピュイトラン病及び手根管症候群をなど(これらに限定されるものではない)の特定の病的状態を有する消費者が開けるのを同様に困難にし得るものである。
【0005】
さらに、多くの場合で、ブリスターパック、サシェ、及び他の小さいパケットは、単一製品の単位用量を供給するためにのみ使用される。しかしながら、一部の消費者製品においては、複数の製品を送達するために単位用量の包装形式を使用できることが望まれ、特には、使用前の各製品の鮮度を保つために、並びに製品中のある種の成分との相互作用が起こるのを回避若しくは制限するために、その複数の製品が使用直前にのみ混合されるように、製品を分離された状態にすることが望まれる。
【0006】
したがって、便利な包装を提供し、同時に異なる製品又は製剤を一緒に使用することが望まれるまで別々に保管する選択肢を提供する、開封が容易なブリスターパックを有するというニーズが依然として存在する。
【0007】
したがって、本発明の一態様は、一緒に使用することが意図されているが、別々に保存され、使用直前にのみ混合される少なくとも二つの異なる消費者製品を収容することができ、使用前に各製品の鮮度を保つことができ、各製品又はその製品の組み合わせの効力、安定性、有効性、又は消費者にとっての望ましさを低下させる可能性のある製品間の起こり得る相互作用を回避又は制限することができる包装を提供することである。
【0008】
本発明のさらに別の目的は、裏地を剥がしたりタブを裂いたりする必要がなく、片手だけで内容物を包装から簡単かつ効率的に取り出すことができる、開封が容易で便利な包装を提供することである。
【0009】
DE 20103336 U1(KLOCKE VERPACKUNGS SERVICE)が、少なくとも一つの充填用深絞りカップを有するベースフィルム及び少なくとも一つの充填用取り出し口を形成するための引きちぎり突出部における所定の破断点を有し、充填物を表面に塗布するためのアプリケータを有する密閉カバーフィルムからなる深絞りパック、特にはサンプルパックであって、充填材料に対して浸透性であるように設計された弾性アプリケータが、少なくとも、その充填材料が専らアプリケータからディスペンスされる程度に前記所定の破断点の領域で前記深絞りパックを覆っていることを特徴とする深絞りパックを開示している。しかしながら、そこでは、少なくとも二つの突出部を有する第2の空洞部を有するデュアルブリスターパックは具体的に開示されていない。
【0010】
DE202004004857U1(KLOCKE VERPACKUNGS SERVICE)には、例えば引きちぎり包装の形態での包装が、ノズル又は製品ガイド用の非封止領域として設計され得るそれのディスペンス領域において、動作させると媒体用の排出口を露出させる所定の破断点を有することが開示されている。アプリケータ、例えば発泡材料、不織ファブリック又はフェルトの好ましくは吸収性のアプリケータが、所定の破断点の上で固定されている。しかしながら、そこでは、少なくとも二つの突出部を有する第2の空洞部を有するデュアルブリスターパックは具体的に開示されていない。
【0011】
DE2751078A1(BLASY LUDWIG)には、流動性の、特にペースト状の材料、例えばマスタード、マヨネーズ、又は微粉砕固体用の複合容器アセンブリが、可撓性連結ダクトによって連通する、変形可能な壁を有する袋、サシェ若しくはポーチなどの二つの容器を含むことが開示されている。それは、製品間の可能な相互作用を回避又は制限するための二つの別々の空洞部を有するデュアルブリスターパックではない。
【0012】
EP0178918A2には、硬い端部を互いの方に向かって折りたたむことで「V」字型にすることによって、断層線若しくは断層パターンに沿って片手で開けられる比較的硬いシート材料に貼り付けられた可撓性パウチ内に流動性製品が入っているタイプの流動性物質用ディスペンサーパッケージであって、前記可撓性の製品を含むパウチが、断層線若しくは断層パターンの破壊時に流動性製品の噴き出しや「吐出」を起こさないようにするための、断層パターンのいずれかの側に配置された二つの横方向に間隔を空けたポケットを連結する断層線のすぐ後ろにある浅いダクト若しくは流路領域を備えて形成されている流動性物質用ディスペンサーパッケージが開示されている。それは、製品間の起こり得る相互作用を回避又は制限するための二つの別々の空洞部を有するデュアルブリスターパックではない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1の態様において、本発明は、少なくとも一つの突出部を有する第1の空洞部を有する成形可能フィルム上に配置された第1のブリスターパック;少なくとも一つの突出部を有する第2の空洞部を有する同じ成形可能フィルム上に配置された第2のブリスターパック;及び第1のブリスターパックと第2のブリスターパックの間に配置された折り畳み領域を含むデュアルユニットパックであって、前記折り畳み領域が、前記第1のブリスターパック及び前記第2のブリスターパックの前記突出部と交差する脆弱線を有し、裏地が前記第1の空洞部及び前記第2の空洞部を封止しており;前記第2の空洞部が少なくとも二つの突出部を有し;前記突出部が、各空洞部(12、22)の近位端に配置された狭い延長流路であり、それは前記脆弱線(52)が折り取られると前記空洞部の内部に保持された消費者製品を放出するのに好適な寸法であることができるデュアルユニットパックに関する。前記第1の空洞部及び前記第2の空洞部はそれぞれ、異なる消費者製品を保持する。
【0014】
別の態様において、本発明は、本明細書に記載のデュアルユニットパックの使用方法を提供する。
【0015】
別の態様において、本発明は、少なくとも二つの異なる消費者製品を包装するための、本明細書に記載のデュアルユニットパックの使用を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本明細書に記載のデュアルユニットパックの斜視図である。
図2】本明細書に記載のデュアルユニットパックの側面図である。
図3】本明細書に記載のデュアルユニットパックの背面図である。
図4】本明細書に記載のデュアルユニットパックの平面図である。
図5】本明細書に記載のデュアルユニットパックの折り畳み領域の一部の拡大部分の平面図である。
図6】本明細書に記載のデュアルユニットパックの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
「含む」という用語は、列挙された段階又は選択肢(それらに限定されるものではない)を「含む」ことを意味することを意図する。すなわち、列挙されている段階又は選択肢は網羅的である必要はない。
【0018】
例えば「~など」などの例示的な言語の使用は、単に本発明をより良く説明することを意図したものであり、別途特許請求される本発明の範囲を決して制限するものではない。
別段の断りがない限り、材料の量又は反応条件、材料の物理的特性及び/又は使用を示す本説明中のすべての数字は、「約」という言葉によって修飾されるものとして理解されるべきである。
【0019】
「xからyまで」の形式で表される数値範囲は、x及びyを含むものと理解される。特定の特徴について、複数の好ましい範囲が「xからyまで」の形式で記述される場合、異なるエンドポイントを組み合わせた全ての範囲も想到されることは明らかである。
【0020】
図1~6に示すように、本発明は、少なくとも一つの突出部(30)を有する第1の空洞部(12)を有する成形可能フィルム(40)上に配置された第1のブリスターパック(10);少なくとも二つの突出部(30)を有する第2の空洞部(22)を有する同じ成形可能フィルム(40)上に配置された第2のブリスターパック(20);及び前記第1及び第2のブリスターパック(10、20)の間に配置された脆弱線(52)を有する折り畳み領域(50)を有するデュアルユニットパック(100)であって、裏地(15)が前記第1の空洞部(12)及び前記第2の空洞部(22)を封止しているデュアルユニットパック(100)に関するものである。前記第1の空洞部(12)及び前記第2の空洞部(22)はそれぞれ異なる消費者製品を保持している。脆弱線(52)は、各突出部(30)と交差している。
【0021】
一実施形態において、本発明は、少なくとも一つの突出部(30)を有する第1の空洞部(12)を有する同じ成形可能フィルム(40)上に配置された第1のブリスターパック(10);少なくとも二つの突出部(30)を有する第2の空洞部(22)を有する成形可能フィルム(40)上に配置された第2のブリスターパック(20);及び折り畳み領域(50)を有するデュアルユニットパック(100)に関する。折り畳み領域(50)は、第1及び第2のブリスターパック(10、20)の間に位置し、第1及び第2の空洞部(12、22)を分離するが、突出部(30)及び第1及び第2のブリスターパック(10、20)の長手方向軸に対して垂直であり、成形可能フィルム(40)の面に対して平行に配置された脆弱線(52)を含む。折り畳み領域(50)の脆弱線(52)は、各突出部(30)と交差している。任意に、折り畳み領域は、脆弱線(52)の各端に配置されたダイカット部分(54)を含むことができる。第1の空洞部及び第2の空洞部のそれぞれは裏地(15)によって密閉されており、その裏地は連続裏地であっても別個の裏地であってもよい。第1の空洞部と第2の空洞部はそれぞれ、異なる消費者製品を保持する。
【0022】
一実施形態において、本発明は、少なくとも一つの突出部(30)を有する第1の空洞部(12)を有する同じ成形可能フィルム(40)上に配置された第1のブリスターパック(10);少なくとも二つの突出部(30)を有する第2の空洞部(22)を有する成形可能フィルム(40)上に配置された第2のブリスターパック(20);及び折り畳み領域(50)を有するデュアルユニットパック(100)に関するものである。第2の空洞部(22)は、それぞれが突出部(30)を有する二つの別個の区画を形成する仕切り壁を有してもよい。折り畳み領域(50)は、第1のブリスターパックと第2のブリスターパック(10、20)の間に位置し、第1の空洞部と第2の空洞部(12、22)を分離するが、第1及び第2のブリスターパック(10、20)の長手方向軸に対して垂直であり、成形可能フィルム(40)の面に対して平行に配置された突出部(30)及び脆弱線(52)を含む。折り畳み領域(50)の脆弱線(52)は、各突出部(30)と交差している。任意に、折り畳み領域は、脆弱線(52)の各端に配置されたダイカット部分(54)を含むことができる。第1の空洞部及び第2の空洞部のそれぞれは裏地(15)によって密閉され、その裏地は連続裏地であっても別個の裏地であってもよい。第1の空洞部(12)及び第2の空洞部(22)はそれぞれ、異なる消費者製品を保持する。任意に、第2の空洞部が二つの別個の区画を有する場合、第1の空洞部及び区画のそれぞれは異なる消費者製品を保持し、したがってデュアルユニットパック(100)は三つの異なる消費者製品を含み得る。
【0023】
一実施形態において、本発明は、少なくとも一つの突出部(30)を有する第1の空洞部(12)を有する成形可能フィルム(40)上に配置された第1のブリスターパック(10);それぞれ突出部(30)を有する二つの離れていて別個の空洞部を有する同じ成形可能フィルム(40)上に配置された第2のブリスターパック(20);及び折り畳み領域(50)を有するデュアルユニットパック(100)に関するものである。折り畳み領域(50)は、第1のブリスターパックと第2のブリスターパック(10、20)との間に位置し、空洞部を分離しているが、突出部(30)及び第1及び第2のブリスターパック(10、20)の長手方向軸に対して垂直で、成形可能フィルム(40)の面に対して平行に配置された脆弱線(52)を含む。折り畳み領域(50)の脆弱線(52)は、各突出部(30)と交差している。任意に、折り畳み領域は、脆弱線(52)の各端に配置されたダイカット部分(54)を含むことができる。各空洞部は裏地(15)によって密封されており、その裏地は連続裏地であっても別個の裏地であってもよい。各空洞部は、異なる消費者製品を保持している。各空洞部は、異なる粘度又は流動性を持つ異なる消費者製品を保持していても良い。本発明のデュアルユニットパックがアプリケータを含まないことが好ましく、そのアプリケーターは好ましくはスポンジである。
【0024】
本明細書に記載されるように、ブリスターパックは、裏地(15)で密封された成形可能フィルム(40)から作られた空洞部(別名ポケット又はブリスターとしても知られる)を有する消費者製品に使用されるプレフォーム包装を指す。本明細書で記載のように、第1及び第2のブリスターパック(10、20)は互いに分離されており、それぞれが消費者製品、好ましくは異なる消費者製品を含むことができる。
【0025】
消費者製品とは、本明細書に記載の場合、液体又は半固体の製品、例えば、液体、ゲル、乳濁液又はクリームを指す。一実施形態において、消費者製品は、ホームケア製品、パーソナルケア製品、又は食品である。ホームケア製品は、例えば、洗濯洗剤、柔軟剤、食器用洗剤及び他の家庭用洗浄組成物であることができる。パーソナルケア製品は、例えば、ヘア製品(例えば、シャンプー、コンディショナー、ヘアマスク、ヘアオイル、ヘアスタイリング製品)、フェイスマスク、石鹸(例えば、手洗い剤、洗顔剤及び/又はボディウォッシュ/シャワージェル)、パーソナルケア組成物(化粧品組成物、フェイスローション、クリーム又は乳濁液、又はボディローション、クリーム又は乳濁液など)、洗口剤、インティメートウォッシュ及びシェービングジェルであることができる。食品は、例えば、濃縮食品、ソース及びドレッシングなどであることができる。
【0026】
一実施形態において、本明細書に記載のデュアルユニットパック(100)の各ブリスターパックは、異なる消費者製品を有し、各ブリスターパック内の消費者製品は一緒に使用されることが意図されており、例えば、両方のブリスターパックにパーソナルケア製品を含めることができるが、各ブリスターは異なるパーソナルケア製品を有する。このような異なるパーソナルケア製品は、異なる粘度又は流動性を有することができる。消費者製品を別個のブリスターパック(又はそれの空洞部及び/又は区画)に保存することによって、鮮度を保ち、消費者製品の一部の相互作用を防ぎ、各消費者製品の安定性を維持することが可能である。本明細書で使用される場合、「安定性」又は「安定した」とは、変色又は分解せず、悪臭がなく、効力を保持する消費者製品を指す。
【0027】
一実施形態において、第1のブリスターパック(10)がシャンプーを含むことができ、第2のブリスターパック(20)がコンディショナーを含むことができ、又は第1のブリスターパック(10)がコンディショナーを含むことができ、第2のブリスターパック(20)がヘアマスクを含むことができ、又は第1のブリスターパック(10)がヘアマスクを含むことができ、第2のブリスターパック(20)がヘアオイルを含むことができる。
【0028】
一実施形態において、ブリスターパック(又はそれの空洞部及び/又は区画)のそれぞれは、異なるパーソナルケア組成物を含む。パーソナルケア組成物に含まれ得る有効成分及び/又は機能性成分には、肌の色調を均一にし、シミを軽減するための皮膚有益剤、抗酸化剤、ビタミン、ミネラル、皮膚軟化剤、保湿剤、日焼け止め、抗刺激剤、及び/又は角質除去剤などがあるが、これらに限定されるものではない。一実施形態において、デュアルユニットパック(100)に含まれる各パーソナルケア組成物は、単一の有効成分及び/又は機能性成分のみを有する。一実施形態において、デュアルユニットパック(100)に含まれるパーソナルケア組成物の1以上が、本明細書に定義されるように、組成物が安定である限り、1以上の有効成分及び/又は機能性成分を含むことができる。
【0029】
例えば、少なくとも一つのブリスターパック(又はそれの空洞及び/又は区画)は、レゾルシノールを含む組成物を含むことができる。本明細書で使用される「レゾルシノール」は、1位及び3位のアルコール基(-OH)を特徴とするジヒドロキシフェノール化合物(すなわち、1,3-ジヒドロキシベンゼン)である。レゾルシノールの化学構造は修飾されて、その結果、2、4、5、又は6位での少なくとも一つの置換基を特徴とする置換されたレゾルシノールが得られる場合がある。レゾルシノールは、5~11個の炭素原子、好ましくは5~9個の炭素原子を含む少なくとも一つの置換基を含むことが好ましい。少なくとも一つの置換基がアルキル基、より好ましくは不飽和アルキル基を含むことが特に好ましい。レゾルシノールの例としては、4-エチルレゾルシノール、4-ヘキシルレゾルシノール、4-フェニルエチルレゾルシノール、4-シクロペンチルレゾルシノール、4-シクロヘキシルレゾルシノール、4-オクチルレゾルシノール、及びそれらの混合物などがある。一実施形態において、2以上のレゾルシノールを使用することが望ましい場合、これらの化合物は、同じ又は異なるパーソナルケア組成物に含まれてもよい。
【0030】
一実施形態において、少なくとも一つのブリスターパック(又はそれの空洞及び/又は区画)は、レチニルエステル、レチノール、レチナール、及びそれらの混合物など(これらに限定されるものではない)のレチノイン酸の前駆体又は誘導体を含む組成物を含むことができる。レチニルエステルの例としては、パルミチン酸レチニル、ギ酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル、酪酸レチニル、吉草酸レチニル、イソ吉草酸レチニル、ヘキサン酸レチニル、ヘプタン酸レチニル、オクタン酸レチニル、ノナン酸レチニル、デカン酸レチニル、ウンデカン酸レチニル、タウリン酸レチニル、トリデカン酸レチニル、ミリスチン酸レチニル、ペンタデカン酸レチニル、ヘプタデコン酸(heptadeconoate)レチニル、ステアリン酸レチニル、イソステアリン酸レチニル、ノナデカン酸レチニル、アラキドン酸レチニル、ベヘン酸レチニル、リノール酸レチニル、オレイン酸レチニル、及びそれらの混合物などがある。一実施形態において、2以上のレチノイン酸前駆体又は誘導体を使用することが望ましい場合、これらの化合物は同じ組成物又は異なる組成物に含まれてもよい。
【0031】
一実施形態において、少なくとも一つのブリスターパック(又はそれの空洞部及び/又は区画)が、ビタミンC及び/又はそれの誘導体を含む組成物を含むことができる。
【0032】
一実施形態において、少なくとも一つのブリスターパック(又はそれの空洞部及び/又は区画)が、ビタミンD及び/又はそれの誘導体を含む組成物を含むことができる。
【0033】
一実施形態において、少なくとも一つのブリスターパック(又はそれの空洞部及び/又は区画)が、ビタミンE及び/又はそれの誘導体を含む組成物を含むことができる。
【0034】
一実施形態において、少なくとも一つのブリスターパック(又はそれの空洞部及び/又は区画)が、ニコチン酸、ナイアシンアミド、ニコチン酸塩、ピコリンアミド、ピコリン酸、又はそれの誘導体及び混合物(これらに限定されるものではない)などの少なくとも一つの官能化ヘテロ芳香族化合物を含む組成物を含むことができる。
【0035】
一実施形態において、少なくとも一つのブリスターパック(又はそれの空洞部及び/又は区画)が、共役リノール酸(「CLA」)及び/又はそれの誘導体を含む組成物を含むことができる。
【0036】
一実施形態において、レゾルシノール及びレチノイン酸の前駆体若しくは誘導体は、同じパーソナルケア組成物には含まれず、例えば、少なくとも一つのレゾルシノールは、レチノイン酸前駆体又は誘導体として同じブリスターパック(又はそれの空洞部及び/又は区画)内の組成物に含まれない。代わりに、レゾルシノール及びレチノイン酸の前駆体若しくは誘導体は使用直前に新たに混合される。
【0037】
本明細書に記載されるように、成形可能フィルム(40)は、空洞部が形成されるプラスチックなどの材料を指す。一実施形態において、空洞部は、同じピースの成形可能フィルム(40)から形成される。例えば、空洞部は、第1の空洞部(12)から第2の空洞部(22)まで連続的に延びる成形可能フィルム(40)で作られている。成形可能フィルムの全体形状は、任意の適切な形状とすることができる。
【0038】
一実施形態において、成形可能フィルム(40)は、ポリ塩化ビニル(ホモポリマー又はコポリマー)、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、フルオロカーボンポリマー、コポリマー及びターポリマー、そのような材料の積層物、樹脂及びコーティング、及び可塑剤などの改質性成分を有するそのような材料などの熱可塑性ポリマー材料である。一実施形態において、プラスチックは、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン(PET/PE)積層体、ポリアクリロニトリル及びポリスチレン樹脂、エチレン-ビニルアルコールコポリマー、及びそれらの組み合わせである。一実施形態において、プラスチックは、機械方向配向(MDO)フィルム、特にポリエチレン、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)/キャスト無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムから作られたMDOフィルムなどの生分解性又はリサイクル可能なプラスチックである。一実施形態において、プラスチックは生分解性であって、リサイクル可能である。一実施形態において、成形可能フィルム(40)は、任意にヒートシール層、例えばホットメルト接着剤又は接着剤コーティングを備えた金属箔である。一実施形態において、成形可能フィルム(40)は紙である。一実施形態において、成形可能フィルム(40)の厚さは、約0.1mm~約2mm、好ましくは約0.1mm~約1.5mm、より好ましくは約0.1mm~約1mm、さらにより好ましくは約0.1mm~約0.8mmである。
【0039】
一実施形態において、第1の空洞部(12)及び第2の空洞部(22)は、消費者製品を保持するのに適した任意の形状とすることができる。一実施形態において、第1の空洞部(12)と第2の空洞部(22)は、同じ形状であっても、異なる形状であってもよい。一実施形態において、第1の空洞部(12)及び第2の空洞部(22)の形状は、消費者の手の中に入ることで、その消費者が、脆弱線を折り取った時に同時に各空洞部(12、22)を片手で絞ることができるようにするのに適したものである。
【0040】
一実施形態において、第1の空洞部(12)と第2の空洞部(22)は同じ充填可能容積を有する。一実施形態において、第1の空洞部(12)と第2の空洞部(22)は、異なる充填可能容積を有する。
【0041】
一実施形態において、ブリスターパックのうちの少なくとも一つは、複数の離れた別個の空洞部(図示せず)を含むことができ、各空洞部は少なくとも突出部(30)に連結されていることで、脆弱線(52)が折り取られた時に、消費者は、第1及び第2のブリスターパックの空洞部を動じに絞ることで、各ブリスターパック(及びそこの空洞部)から内容物を排出させることができる。
【0042】
本明細書に記載のように、特に図3に示すように、裏地(15)は、内容物が空洞部から出られないようにブリスターパック(10、20)の空洞部(12、22)を密閉する材料である。アルミニウム、プラスチック、及びそれらの組み合わせなど、市販の任意の既知の材料を裏地(15)に使用することができる。一実施形態において、プラスチックは、ポリ塩化ビニル(ホモポリマー又はコポリマー)、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、フルオロカーボンポリマー、コポリマー及びターポリマー、そのような材料の積層体及びコーティング、及び中に可塑剤のような改質性成分を有するそのような材料などの熱可塑性ポリマー材料である。一実施形態において、裏地はポリエチレンテレフタレート/アルミニウム(PET/AL)積層体である。一実施形態において、裏地は生分解性及び/又はリサイクル可能な材料で作られる。
【0043】
一実施形態において、裏地(15)は、成形可能フィルム(40)の材料とは異なる材料である。一実施形態において、裏地(15)と成形可能フィルム(40)は同じ材料である。
【0044】
一実施形態において、裏地(15)の厚さは、約0.1mm~約2mm、好ましくは約0.1mm~約1.5mm、より好ましくは約0.1mm~約1mm、さらにより好ましくは約0.1mm~約0.8mmである。
【0045】
一実施形態において、裏地(15)は、脆弱線(52)を反映する、ミシン目の入った、切り込みが入った、又は部分的に切り取られた線(図示せず)を有してもよい。一実施形態において、裏地(15)がミシン目、切り込み線、又は部分的な切り込み線を有する場合、この切り込み線の深さは裏地(15)の厚さの約1%~60%、好ましくは約5%~50%、より好ましくは約5%~約20%である。
【0046】
一実施形態において、裏地(15)は連続裏地であることで、裏地(15)が空洞部(12、22)上を連続的に延び、各空洞部(12、22)を覆って密封している。一実施形態において、図3に示すように、連続裏地は、成形可能フィルム(40)の長さ及び幅にわたって連続的に延びることもできる(例えば、成形可能フィルムの表面積を覆う)。
【0047】
一実施形態において、裏地(15)は、各空洞部を個別に明確に覆うために材料が使用されるように、別個の裏地であり、例えば、第1の空洞部(12)の裏地は、第2の空洞部(22)の裏地とは別であり、各裏地は同じ材料で作られていても、異なる材料で作られていてもよい。
【0048】
従来のブリスターパックとは異なり、裏地(15)(連続裏地又は別個の裏地のいずれか)は、消費者によって取り外される(例えば、裏地を剥がして取り外すことによって)ことを意図していない。
【0049】
第1及び第2のブリスターパック(10、20)の突出部(30)は、各空洞部(12、22)の近位端に位置する狭い延長流路であり、脆弱線(52)が折り取られると空洞部内に保持された消費者製品を排出するのに好適な寸法のものであることができる。本明細書に記載の突出部(30)を使用することにより、消費者がブリスターパックの内容物を放出したり、それにアクセスするために、例えばタブを破ったり引き裂いたり、又は裏地を剥がしたりする必要があるタブその他の開封機構が不要になる。
【0050】
一実施形態において、第1及び第2のブリスターパック(10、20)のそれぞれが、少なくとも二つの突出部(30)を有する。一実施形態において、第1及び第2のブリスターパック(10、20)が、同じ又は異なる数の突出部(30)を有する。一実施形態において、第1のブリスターパック(10)が一つの突出部(30)を有し、第2のブリスターパック(20)が二つの突出部(30)を有する。一実施形態において、第1のブリスターパック(10)が二つの突出部(30)を有し、第2のブリスターパック(20)が二つの突出部(30)を有する。本明細書に記載の脆弱線(52)は、各突出部(30)と交差している。突出部(30)のそれぞれは、ブリスターパックの一つの空洞部に接続されている。
【0051】
一実施形態において、ブリスターパックが複数の突出部(30)を有する場合、空洞部は、空洞部の近位端から空洞部の遠位端まで延びる隔壁(図示せず)を有してもよく、それによって空洞部内に二つの離れた別個の区画を作成し、各区画には突出部がある。このようにして、デュアルユニットパック(100)は、消費者が製品を使用するまでは全て別々に保たれる少なくとも三つの異なる消費者製品を保持することが可能である。一実施形態において、第1及び第2のブリスターパックのそれぞれは、複数の突出部(30)を有し、第1及び第2の空洞部のそれぞれは、第1の空洞部内に二つの区画及び第2の空洞部内に二つの区画を形成する隔壁を有することで、デュアルユニットパック(100)は最大四つの異なる消費者製品を保持することができ、それらは全て消費者が製品を使用するまでは別々に保たれる。
【0052】
一実施形態において、仕切り壁は、成形可能フィルム(40)と同じ材料又は異なる材料で作ることができる。
【0053】
デュアルユニットパック(100)は、折り畳み領域(50)を有する。折り畳み領域(50)は、第1のブリスターパックと第2のブリスターパック(10、20)の間にあり、第1の空洞部(12)を第2の空洞部(22)から分離するが、突出部(30)を含む成形可能フィルム(40)の領域である。図5に部分的に示すように、折り畳み領域は、第1及び第2のブリスターパック(10、20)の突出部(30)と交差する脆弱線(52)を含む。
【0054】
脆弱線(52)は、折り畳み領域(50)(例えば、デュアルユニットパック(100)の第1のブリスターパック(10)と第2のブリスターパック(10)との間)に位置し、各突出部(30)と交差し、折り畳みを可能とするが、第1及び第2のブリスターパック(10、20)の分離はさせない成形可能フィルム(40)の切り込み、ミシン目、及び/又は部分的な切断線を指す。一実施形態において、脆弱線(52)は、脆弱線(52)を折る前に、第1及び第2のブリスターパック(10、20)の長手方向軸に対して垂直であり、成形可能フィルム(40)の面に対して平行である。一実施形態において、脆弱線の深さは、成形可能フィルム(40)の厚さの約10%~90%、好ましくは約15%~85%、より好ましくは約20%~約80%である。図6に示すように、脆弱線(52)を折り取ったとき、これは消費者がデュアルユニットパック(100)を、切り込み、ミシン目、及び/又は部分的に切断した線で折り畳むことを指す。
【0055】
折り畳み領域(50)の脆弱線(52)を折る前に、消費者製品が突出部(30)から排出されないように、突出部(30)を封止する。さらに、脆弱線(52)を折る前に、各ブリスターパック(10、20)は、図1~4に示すように、同じ平面に沿って配置される。しかしながら、図6に示すように、消費者がデュアルユニットパック(100)を脆弱線(52)に沿って折り畳むことによって脆弱線(52)を折ると、これにより各突出部(30)が開き、第1及び第2のブリスターパック(10、20)を同時に絞って、各ブリスターパック内の消費者製品を排出することが可能となる。一実施形態において、脆弱線(52)に沿った折り畳みは、工具を使用せずに可能であり、最も好ましくは手で行うことができ、例えば、脆弱線の各側の裏地(15)が一緒になるようにする、例えば、第1の空洞部(12)を封止する裏地部分(脆弱線(52)の一方の側)は、第2の空洞部(22)を密封する裏地部分(脆弱線(52)の反対側)に面し、任意に、第1及び第2の空洞部(12、22)のそれぞれが外側を向くように、会合及び/又は接触する。このようにして、消費者が片手でデュアルユニットパック(100)を持ち、第1及び第2のブリスターパック(10、20)の第1及び第2の空洞部(12、22)を同時に絞ることで、消費者製品を各突出部(30)から排出できるようにすることが可能である。一実施形態において、空洞部(12、22)のそれぞれが食品を保持するとき、突出部(30)を備えたデュアルユニットブリスターパック(100)の一部を挿入し、内容物を消費者の口に押し込むことで、食品を素早く簡単に消費させることが可能であり得る。
【0056】
一実施形態において、折り畳み領域(50)はまた、好ましくは脆弱線(52)の各端部(又は各端点)に位置する少なくとも二つのダイカット部分(54)を有する。これらのダイカット部分(54)は、消費者がデュアルユニットパック(100)を折り畳むようにガイドするとともに、脆弱線の各側の裏地(15)が一緒にされるように折り畳み方法を制御するのに役立ち得る。一実施形態において、各ダイカット部分(54)は、好ましくは約0.2mm~約6mm、好ましくは約0.4mm~約5mm、より好ましくは約0.5mm~約4mmのR(又は頂点から曲率中心までの距離である凹型部分の曲率半径)を有する凹型ダイカットである。
【0057】
別の態様では、本発明は、本明細書に記載のデュアルユニットパック(100)を使用する方法に関する。一実施形態において、この方法は、折り畳み領域(50)の脆弱線(52)を折ること;第1及び第2のブリスターパック(10、20)を一緒に折り畳むことで、脆弱線の各側の裏地を一緒にすることで第1の空洞部と第2の空洞部(12、22)が外側を向くようにすること;及び第1のブリスターパック及び第2のブリスターパック(10、20)の第1及び第2の空洞部(12、22)を同時に絞ることで突出部から消費者製品を放出させることを含む。例えば、表面上で製品を絞って消費者の手の中に/手の上に、そして食品の場合は、消費者の口の中に押し込むことが可能である。消費者は、各空洞部が空になるまで空洞部を絞り続けることができる。
【0058】
本発明の文脈において、空の/空になったブリスターパックと言う場合、それは代表的には、第1及び/又は第2のブリスターパック(10、20)内の消費者製品が使用された、特には突出部からブリスターパックから絞り出されたことを意味する(30)。
【0059】
さらに別の態様において、本発明は、少なくとも二つの異なる消費者製品、又は少なくとも三つの異なる消費者製品、又は少なくとも四つの異なる消費者製品を包装するための、本明細書に記載のデュアルユニットパックの使用に関する。
【0060】
さらに別の態様において、本発明は、少なくとも二つの異なるパーソナルケア製品を包装するための、本明細書に記載のデュアルユニットパックの使用に関する。さらに別の態様において、本発明は、少なくとも二つの異なるホームケア製品を包装するための、本明細書に記載のデュアルユニットパックの使用に関する。さらに別の態様において、本発明は、少なくとも二つの異なる食品を包装するための、本明細書に記載のデュアルユニットパックの使用に関する。
【0061】
当然のことながら、理解すべき点として、本開示の明確な教示から逸脱しない限りにおいて一定の変更を加えることができることから、本明細書に図示及び説明した本発明の具体的な形態は代表的なものにすぎないことを意図したものである。したがって、本発明の全範囲を決定する際には、添付の特許請求の範囲を参照すべきである。
【実施例
【0062】
本例は、デュアルブリスターパックから各種製品を絞り出し、均一に混合することの実現可能性に対する突出部の数の影響を実証した。以下に示すように、消費者向け製品を入れた三つの異なるデュアルブリスターバック(backs)(A~2)を使用する。
【0063】
デュアルブリスターパックA:
一つの突出部を有する第1の空洞部(12)を有する成形可能フィルム(40)上に配置された第1のブリスターパック(10);一つの突出部(30)を有する第2の空洞部(22)を有する同じ成形可能フィルム(40)上に配置された第2のブリスターパック(20);及び第1のブリスターパック(10)と第2のブリスターパック(20)の間に配置された折り畳み領域(50)を含み、その折り畳み領域(50)は、第1のブリスターパック(10)及び第2のブリスターパック(20)の突出部(30)と交差する脆弱線(52)を有し;裏地(15)が第1の空洞部(12)及び第2の空洞部(22)を密閉している。
第1の空洞部(12)にはヘアオイルが充填され、第2の空洞部(22)にはヘアマスクが充填される。
【0064】
デュアルブリスターパック1:
一つの突出部を有する第1の空洞部(12)を有する成形可能フィルム(40)上に配置された第1のブリスターパック(10);二つの突出部(30)を有する第2の空洞部(22)を有する同じ成形可能フィルム(40)上に配置された第2のブリスターパック(20);及び第1のブリスターパック(10)と第2のブリスターパック(20)の間に配置された折り畳み領域(50)を含み、その折り畳み領域(50)は、第1のブリスターパック(10)及び第2のブリスターパック(20)の突出部(30)と交差する脆弱線(52)を有し;裏地(15)が第1の空洞部(12)及び第2の空洞部(22)を密閉している。
第1の空洞部(12)にはヘアオイルが充填され、第2の空洞部(22)にはヘアマスクが充填される。
【0065】
デュアルブリスターパック2:
二つの突出部を有する第1の空洞部(12)を有する成形可能フィルム(40)上に配置された第1のブリスターパック(10);二つの突出部(30)を有する第2の空洞部(22)を有する同じ成形可能フィルム(40)上に配置された第2のブリスターパック(20);及び第1のブリスターパック(10)と第2のブリスターパック(20)の間に配置された折り畳み領域(50)を含み、その折り畳み領域(50)は、第1のブリスターパック(10)及び第2のブリスターパック(20)の突出部(30)と交差する脆弱線(52)を有し;裏地(15)が第1の空洞部(12)及び第2の空洞部(22)を密閉している。
第1の空洞部(12)にはヘアオイルが充填され、第2の空洞部(22)にはヘアマスクが充填される。
【0066】
試験方法:
片手を使ってデュアルブリスターパックから内容物を効率的に排出し、異なる空洞部からの内容物を均一に混合して、実現可能性を観察することを試みる。
【0067】
観察された結果を以下に要約する。
デュアルブリスターパックAの場合:第1の空洞部(12)内の製品は容易かつスムーズに絞り出すことができ、第2の空洞部(22)には少量の製品がまだ残っている。
デュアルブリスターパック1の場合:第1の空洞部(12)及び第2の空洞部(22)内の製品は、突出部から容易に絞り出され、均一に混合させることができる。
デュアルブリスターパック2の場合:第1の空洞部(12)及び第2の空洞部(22)内の製品は、突出部から容易に絞り出すことができ、均一に混合させることができる。
【0068】
上記の結果は、本発明のデュアルブリスターパック(サンプル1~2)が、片手でサンプルをスムーズに絞るということを所望通り実現可能にするものであり、含まれる製品を均一に混合できる一方、本発明の範囲外のデュアルブリスターパック(サンプルA)ではそれができないことを実証している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの突出部(30)を有する第1の空洞部(12)を有する成形可能フィルム(40)上に配置された第1のブリスターパック(10);
少なくとも一つの突出部(30)を有する第2の空洞部(22)を有する同じ成形可能フィルム(40)上に配置された第2のブリスターパック(20);及び
前記第1のブリスターパック(10)と第2のブリスターパック(20)の間に配置された折り畳み領域(50)
を含むデュアルユニットパック(100)であって、
前記折り畳み領域(50)が、前記第1のブリスターパック(10)及び前記第2のブリスターパック(20)の前記突出部(30)と交差する脆弱線(52)を有し;
裏地(15)が前記第1の空洞部(12)及び前記第2の空洞部(22)を封止しており
記突出部が、各空洞部(12、22)の近位端に配置された狭い延長流路であり、それは前記脆弱線(52)が折り取られると前記空洞部の内部に保持された消費者製品を放出するのに好適な寸法であることができ、前記第2の空洞部(22)が少なくとも二つの突出部(30)を有する、デュアルユニットパック(100)。
【請求項2】
前記第1のブリスターパック(10)が二つの突出部(30)を有し、前記第2のブリスターパック(20)が二つの突出部(30)を有する、請求項1に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項3】
前記成形可能フィルム(40)の厚さが約0.1mm~約2mm、好ましくは約0.1mm~約1.5mm、より好ましくは約0.1mm~約1mm、及びさらにより好ましくは約0.1mm~約0.8mmである、請求項1又は2に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項4】
前記脆弱線(52)の深さが、前記成形可能フィルムの厚さの約10%~90%、好ましくは約15%~85%、より好ましくは約20%~約80%である、請求項3に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項5】
前記脆弱線が前記第1及び前記第2のブリスターパック(10、20)の長手方向軸に対して垂直であり、前記成形可能フィルム(40)の面に対して平行である、請求項1又は2に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項6】
前記折り畳み領域(50)に二つのダイカット部分(54)をさらに含み、好ましくは前記二つのダイカット部分(54)が前記脆弱線(52)の各終端に位置する、請求項1又は2に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項7】
前記二つのダイカット部分(54)が凹型であり、好ましくは0.2mm~約6mm、好ましくは約0.4mm~約5mm、より好ましくは約0.5mm~約4mmのRを有する、請求項6に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項8】
前記成形可能フィルム(40)がプラスチックである、請求項1又は2に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項9】
前記第1及び第2の空洞部(12、22)が消費者製品を保持しており、前記第1及び第2の空洞部(12、22)中の前記消費者製品が異なっている、請求項1又は2に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項10】
前記第1の空洞部(12)が少なくとも一つのレゾルシノールを含むパーソナルケア組成物を含み、前記第2の空洞部(22)が少なくとも一つのレチノイン酸の前駆体又は誘導体を含むパーソナルケア組成物を含み、
前記少なくとも一つのレゾルシノールが、4-エチルレゾルシノール、4-ヘキシルレゾルシノール、4-フェニルエチルレゾルシノール、4-シクロペンチルレゾルシノール、4-シクロヘキシルレゾルシノール、4-オクチルレゾルシノール、及びそれらの混合物から選択され、
前記少なくとも一つのレチノイン酸の前駆体又は誘導体が、レチノール、レチナール、パルミチン酸レチニル、ギ酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル、酪酸レチニル、吉草酸レチニル、イソ吉草酸レチニル、ヘキサン酸レチニル、ヘプタン酸レチニル、オクタン酸レチニル、ノナン酸レチニル、デカン酸レチニル、ウンデカン酸レチニル、タウリン酸レチニル、トリデカン酸レチニル、ミリスチン酸レチニル、ペンタデカン酸レチニル、ヘプタデコン酸(heptadeconoate)レチニル、ステアリン酸レチニル、イソステアリン酸レチニル、ノナデカン酸レチニル、アラキドン酸レチニル、ベヘン酸レチニル、リノール酸レチニル、オレイン酸レチニル、及びそれらの混合物から選択され、
ただし、前記少なくとも一つのレゾルシノールは前記第2の空洞部内の前記組成物には含まれておらず、前記少なくとも一つのレチノイン酸の前駆体若しくは誘導体は前記第1の空洞部内の前記組成物には含まれていない、請求項9に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項11】
前記第1の空洞部(12)及び/又は前記第2の空洞部(22)が、官能化されたヘテロ芳香族化合物、好ましくはニコチン酸、ナイアシンアミド、ニコチン酸塩、ピコリン酸、ピコリンアミド、及びこれらの混合物を含む、請求項10に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項12】
前記消費者製品がパーソナルケア製品である、請求項9に記載のデュアルユニットパック(100)。
【請求項13】
二つの異なる消費者製品、好ましくはパーソナルケア製品、さらにより好ましくはヘア製品又はパーソナルケア組成物を収容するための、請求項1又は2に記載のデュアルユニットパック(100)の使用。
【請求項14】
前記折り畳み領域(50)の前記脆弱線(52)を折ること;
前記第1及び前記第2のブリスターパック(10、20)を一緒に折り畳むことで、前記脆弱線の各側の裏地(15)を一緒にすることにより、前記第1及び前記第2の空洞部(12、22)が外側を向くようにすること;及び
前記第1及び前記第2のブリスターパック(10、20)の前記第1及び前記第2の空洞部(12、22)を同時に絞ることで、前記突出部(30)から消費者製品を放出させること
を含む、請求項1又は2に記載のデュアルユニットパック(100)の使用方法。
【国際調査報告】