(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-04
(54)【発明の名称】プルアップトランジスタ及びプルダウントランジスタのダイナミックフルゲートブーストを有する入力/出力(I/O)回路
(51)【国際特許分類】
H03K 19/0175 20060101AFI20241127BHJP
H03K 19/003 20060101ALI20241127BHJP
【FI】
H03K19/0175 220
H03K19/003 230
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527630
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 US2022048591
(87)【国際公開番号】W WO2023086243
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン・ジアンボ・チェン
(72)【発明者】
【氏名】チュウ-グアン・タン
【テーマコード(参考)】
5J032
5J056
【Fターム(参考)】
5J032AB16
5J032AB26
5J032AC18
5J056AA04
5J056AA19
5J056AA26
5J056BB46
5J056CC21
5J056DD12
5J056FF08
5J056KK01
(57)【要約】
本開示の一態様は、出力ドライバであって、第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)と、上側電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETと、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)と、前記出力と下側電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETと、を含む、出力ドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第1のプリドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第2のプリドライバと、を備える装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
出力ドライバであって、
第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)と、
第1の電圧レールと出力との間で前記第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETと、
第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)と、
前記出力と第2の電圧レールとの間で前記第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETと、
を備える、出力ドライバと、
前記第1のPMOS FET及び前記第2のPMOS FET並びに前記第1のNMOS FET及び前記第2のNMOS FETのゲートに結合された第1のプリドライバと、
前記第1のPMOS FET及び前記第2のPMOS FET並びに前記第1のNMOS FET及び前記第2のNMOS FETの前記ゲートに結合された第2のプリドライバと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記第1のプリドライバが、前記第1のPMOS FETの前記ゲートに結合されたプルアッププリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プルアッププリドライバが、
入力信号を受信するように構成された入力と、前記第1のPMOS FETの前記ゲートに結合された出力と、を含むインバータと、
前記第1の電圧レールと第3の電圧レールとの間で前記インバータと直列に結合された第3のPMOS FETであって、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されている、第3のPMOS FETと、
を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2のプリドライバが、前記第1のPMOS FETの前記ゲートに結合されたプルアッププリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プルアッププリドライバが、
前記第1の電圧レールと前記第1のPMOS FETの前記ゲートとの間に結合された第3のNMOS FETであって、第1のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む、第3のNMOS FETと、
ダイオード接続NMOS FETと、
第2のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む第4のNMOS FETと、
前記第1のPMOS FETの前記ゲートと前記第2の電圧レールとの間で前記ダイオード接続NMOS FET及び前記第4のNMOS FETと直列に結合された第5のNMOS FETであって、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む、第5のNMOS FETと、
を備える、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1のプリドライバが、前記第2のPMOS FETの前記ゲートに結合されたプルアッププリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記プルアッププリドライバが、バイアス電圧を受け取るように構成されたソースと、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートと、前記第2のPMOS FETの前記ゲートに結合されたドレインと、を含む第3のPMOS FETを備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第2のプリドライバが、前記第2のPMOS FETの前記ゲートに結合されたプルアッププリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記プルアッププリドライバが、
前記第1の電圧レールと前記第2のPMOS FETの前記ゲートとの間に結合された第3のNMOS FETであって、バイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む、第3のNMOS FETと、
ダイオード接続NMOS FETと、
前記第2のPMOS FETの前記ゲートと前記第2の電圧レールとの間で前記ダイオード接続NMOS FETと直列に結合された第4のNMOS FETであって、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む、第4のNMOS FETと、
を備える、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のプリドライバが、前記第2のNMOS FETの前記ゲートに結合されたプルダウンプリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記プルダウンプリドライバが、
プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のNMOS FETと、
第3の電圧レールと前記第2の電圧レールとの間で前記第3のNMOS FETと直列に結合されたインバータであって、入力信号を受信するように構成された入力と、前記第2のNMOS FETの前記ゲートに結合された出力と、を含む、インバータと、
を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2のプリドライバが、前記第2のNMOS FETの前記ゲートに結合されたプルダウンプリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記プルダウンプリドライバが、
プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のPMOS FETと、
第1のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む第4のPMOS FETと、
前記第1の電圧レールと前記第2のNMOS FETの前記ゲートとの間に直列に結合されたダイオード接続PMOS FETと、
第2のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む第4のPMOS FETと、
を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1のプリドライバが、前記第1のNMOS FETの前記ゲートに結合されたプルダウンプリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記プルダウンプリドライバが、バイアス電圧を受け取るように構成されたドレインと、プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートと、前記第1のNMOS FETの前記ゲートに結合されたドレインと、を含む第3のNMOS FETを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第2のプリドライバが、前記第1のNMOS FETの前記ゲートに結合されたプルダウンプリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記プルダウンプリドライバが、
プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のPMOS FETと、
前記第1の電圧レールと前記第1のNMOS FETの前記ゲートとの間で前記第3のPMOS FETと直列に結合されたダイオード接続PMOS FETと、
前記第1のNMOS FETの前記ゲートと前記第2の電圧レールとの間に結合された第4のPMOS FETであって、バイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む、第4のPMOS FETと、
を備える、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のプリドライバ及び前記第2のプリドライバに結合されたゲートブースト制御回路を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記ゲートブースト制御回路が、プルアップゲートブースト制御回路を備える、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記プルアップゲートブースト制御回路が、
第1のマルチドメイン論理回路であって、第1の電圧ドメインにおける入力信号及び第2の電圧ドメインにおける相補入力信号をそれぞれ受信するように構成された第1の入力及び第2の入力と、前記第2の電圧ドメインにおけるプルアップゲートブースト開始信号を生成するように構成された第1の出力と、を含む、第1のマルチドメイン論理回路と、
第2のマルチドメイン論理回路であって、前記第1の電圧ドメインにおける相補出力信号及び前記第2の電圧ドメインにおける出力信号をそれぞれ受信するように構成された第3の入力及び第4の入力と、前記第2の電圧ドメインにおけるプルアップゲートブースト終了信号を生成するように構成された第2の出力と、を含む、第2のマルチドメイン論理回路と、
論理ゲートであって、前記プルアップゲートブースト開始信号及び前記プルアップゲート終了信号をそれぞれ受信するように構成された第5の入力及び第6の入力と、前記第2の電圧ドメインにおけるプルアップゲートブーストイネーブル信号を生成するように構成された第3の出力と、を含み、前記第3の出力が、前記第1のプリドライバ及び前記第2のプリドライバに結合されている、論理ゲートと、
を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記第1のマルチドメイン論理回路が、
前記入力信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のNMOS FETと、
第3の電圧レールと前記第2の電圧レールとの間で前記第3のNMOS FETと直列に結合されたインバータであって、前記相補入力信号を受信するように構成された入力と、前記プルアップゲートブースト開始信号を生成するように構成された出力と、を含む、インバータと、
を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記第2のマルチドメイン論理回路が、
前記相補出力信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のNMOS FETと、
第3の電圧レールと前記第2の電圧レールとの間で前記第3のNMOS FETと直列に結合されたインバータであって、前記入力信号を受信するように構成された入力と、前記プルアップゲートブースト終了信号を生成するように構成された出力と、を含む、インバータと、
を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記ゲートブースト制御回路が、プルダウンゲートブースト制御回路を備える、請求項18に記載の装置。
【請求項24】
前記プルダウンゲートブースト制御回路が、
第1のマルチドメイン論理回路であって、第1の電圧ドメインにおける入力信号及び第2の電圧ドメインにおける相補入力信号をそれぞれ受信するように構成された第1の入力及び第2の入力と、前記第1の電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブースト開始信号を生成するように構成された第1出力と、を含む、第1のマルチドメイン論理回路と、
第2のマルチドメイン論理回路であって、前記第1の電圧ドメインにおける相補出力信号及び前記第2の電圧ドメインにおける出力信号をそれぞれ受信するように構成された第3の入力及び第4の入力と、前記第1の電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブースト終了信号を生成するように構成された第2の出力と、を含む、第2のマルチドメイン論理回路と、
論理ゲートであって、前記プルダウンゲートブースト開始信号及び前記プルダウンゲート終了信号をそれぞれ受信するように構成された第5の入力及び第6の入力と、前記第1の電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブーストイネーブル信号を生成するように構成された第3の出力と、を含み、前記第3の出力が、前記第1のプリドライバ及び前記第2のプリドライバに結合されている、論理ゲートと、
を備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記第1のマルチドメイン論理回路が、
前記入力信号を受信するように構成された入力と、前記プルダウンゲートブースト開始信号を生成するように構成された出力と、を含むインバータと、
前記第1の電圧レールと第3の電圧レールとの間で前記インバータと直列に結合された第3のPMOS FETであって、前記相補入力信号を受信するように構成されたゲートを含む、第3のPMOS FETと、
を備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記第2のマルチドメイン論理回路が、
前記相補出力信号を受信するように構成された入力と、前記プルダウンゲートブースト終了信号を生成するように構成された出力と、を含むインバータと、
前記第1の電圧レールと第3の電圧レールとの間で前記インバータと直列に結合された第3のPMOS FETであって、前記出力信号を受信するように構成されたゲートを含む、第3のPMOS FETと、
を備える、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加することと、
第1の電圧レールと出力との間で前記第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加することであって、前記出力における出力信号がロー論理状態にあるとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、前記出力信号がハイ論理状態にあるとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、ロー論理電圧にあり、前記出力信号が前記ロー論理状態から前記ハイ論理状態に遷移しているとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、第1のセットのブースト電圧にある、第2の制御信号を印加することと、
第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加することと、
前記出力と第2の電圧レールとの間で前記第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加することであって、前記出力信号が前記ハイ論理状態にあるとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、ロー論理電圧にあり、前記出力信号が前記ロー論理状態にあるとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、前記出力信号が前記ハイ論理状態から前記ロー論理状態に遷移しているとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、第2のセットのブースト電圧にある、第4の制御信号を印加することと、
を含む、方法。
【請求項28】
入力信号に基づいて前記第1のセットのブースト電圧及び前記第2のセットのブースト電圧を開始することと、
前記出力信号に基づいて前記第1のセットのブースト電圧及び前記第2のセットのブースト電圧を終了することと、
を更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加するための手段と、
第1の電圧レールと出力との間で前記第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加するための手段であって、前記出力における出力信号がロー論理状態にあるとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、前記出力信号がハイ論理状態にあるとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、ロー論理電圧にあり、前記出力信号が前記ロー論理状態から前記ハイ論理状態に遷移しているとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、第1のセットのブースト電圧にある、手段と、
第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加するための手段と、
前記出力と第2の電圧レールとの間で前記第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加するための手段であって、前記出力信号が前記ハイ論理状態にあるとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、ロー論理電圧にあり、前記出力信号が前記ロー論理状態にあるとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、前記出力信号が前記ハイ論理状態から前記ロー論理状態に遷移しているとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、第2のセットのブースト電圧にある、手段と、
を備える、装置。
【請求項30】
無線通信デバイスであって、
少なくとも1つのアンテナと、
前記少なくとも1つのアンテナに結合された送受信機と、
前記送受信機に結合された集積回路(IC)であって、1つ又は複数の入力/出力(I/O)回路を含む、ICと、
を備え、前記I/O回路が、
出力ドライバであって、
第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)と、
上側電圧レールと出力との間で前記第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETと、
第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)と、
前記出力と下側電圧レールとの間で前記第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETと、
を含む、出力ドライバと、
前記第1のPMOS FET及び前記第2のPMOS FET並びに前記第1のNMOS FET及び前記第2のNMOS FETのゲートに結合された第1のプリドライバと、
前記第1のPMOS FET及び前記第2のPMOS FET並びに前記第1のNMOS FET及び前記第2のNMOS FETの前記ゲートに結合された第2のプリドライバと、
を備える、
無線通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2021年11月15日に出願され、本特許出願の譲受人に譲渡された係属中の米国非仮出願第17/526,805号に対する優先権を主張し、この米国非仮出願は、以下に完全に記載されているかのように、及び全ての適用可能な目的のために、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
本開示の態様は、概して、入力/出力(I/O)ドライバに関し、詳細には、プルアップトランジスタ及びプルダウントランジスタの動的フルゲートブーストを伴うI/O回路に関する。
【背景技術】
【0003】
入力/出力(I/O)回路は、典型的には、第1の電圧ドメインにおける入力信号を変換して、第2の電圧ドメインにおける出力信号を生成するために使用される。電圧ドメインは、信号のハイ及びロー論理電圧レベル又は状態の電圧レベルによって定義される。入力/出力(I/O)回路は、第1の電圧ドメインにおける信号を処理するように構成された回路から入力信号を受信していてもよい。入力/出力(I/O)回路は、第2の電圧ドメインにおける信号を処理するように構成された回路に出力信号を供給し得る。電圧レベルシフトは、第2の電圧ドメインが第1の電圧ドメインの少なくとも1つの対応する論理電圧レベルよりも高い少なくとも1つの論理電圧レベルを有する場合、上方であり得る。
【発明の概要】
【0004】
以下では、1つ又は複数の実装形態の簡略化された概要が、そのような実装形態の基本的理解をもたらすために提示される。本概要は、企図される全ての実装形態の包括的な概説ではなく、全ての実装形態の主要又は重要な要素を特定することも、いずれか又は全ての実装形態の範囲を定めることも意図しない。その唯一の目的は、後に提示される「発明を実施するための形態」に対する導入部として、1つ又は複数の実装形態のいくつかの構想を簡略化された形式で提示することである。
【0005】
本開示のある態様は、装置に関する。本装置は、出力ドライバであって、第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)と、第1の電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETと、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)と、出力と第2の電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETと、を含む、出力ドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第1のプリドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第2のプリドライバと、を含む。
【0006】
本開示の別の態様は、方法に関する。本方法は、第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加することと、第1の電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加することであって、出力における出力信号がロー論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、出力信号がハイ論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態からハイ論理状態に遷移しているとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、第1のセットのブースト電圧にある、ことと、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加することと、出力と第2の電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加することであって、出力信号がハイ論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、出力信号がハイ論理状態からロー論理状態に遷移しているとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、第2のセットのブースト電圧にある、ことと、を含む。
【0007】
本開示の別の態様は、装置に関する。本装置は、第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加するための手段と、第1の電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加するための手段であって、出力における出力信号がロー論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、出力信号がハイ論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態からハイ論理状態に遷移しているとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、第1のセットのブースト電圧にある、手段と、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加するための手段と、出力と第2の電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加するための手段であって、出力信号がハイ論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、出力信号がハイ論理状態からロー論理状態に遷移しているとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、第2のセットのブースト電圧にある、手段と、を備える。
【0008】
本開示の別の態様は、無線通信デバイスに関する。無線通信デバイスは、少なくとも1つのアンテナと、少なくとも1つのアンテナに結合された送受信機と、送受信機に結合された集積回路(IC)であって、1つ又は複数の入力/出力(I/O)回路を含む、ICと、を含み、1つ又は複数のI/O回路のうちの少なくとも1つは、出力ドライバであって、第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)と、上側電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETと、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)と、出力と下側電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETと、を含む、出力ドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第1のプリドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第2のプリドライバと、を含む、無線通信デバイス。
【0009】
上記の目的及び関係する目的の達成のために、1つ又は複数の実装形態が、以下で十分に説明されると共に特に特許請求の範囲において指摘される特徴を含む。以下の説明及び添付の図面は、1つ又は複数の実装形態のいくつかの例示的な態様を詳細に示している。しかしながら、これらの態様は、様々な実装形態の原理が採用されることがある様々な方法のうちの小数の方法のみを示しており、記載される実装形態は、そのような全ての態様及びそれらの均等物を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】本開示の一態様にかかる、例示的な入力/出力(I/O)ドライバの概略図を示す。
【
図1B】本開示の別の態様にかかる、
図1AのI/Oドライバの動作に関連する例示的な信号のタイミング図を示す。
【
図2A】本開示の別の態様にかかる、例示的な入力/出力(I/O)回路のブロック/概略図を示す。
【
図2B】本開示の別の態様にかかる、
図2AのI/O回路の動作に関連する例示的な信号のタイミング図を示す。
【
図3A】本開示の別の態様にかかる、別の例示的な入力/出力(I/O)回路の概略図を示す。
【
図3B】本開示の別の態様にかかる、
図3AのI/O回路の動作に関連する例示的な信号のタイミング図を示す。
【
図4】本開示の別の態様にかかる、例示的なプルダウンゲートブースト制御回路のブロック図を示す。
【
図5】本開示の別の態様にかかる、
図4のプルダウンゲートブースト制御回路の例示的なマルチドメイン論理回路の概略図を示す。
【
図6】本開示の別の態様にかかる、例示的なプルアップゲートブースト制御回路のブロック図を示す。
【
図7】本開示の別の態様にかかる、
図6のプルアップゲートブースト制御回路の例示的なマルチドメイン論理回路の概略図を示す。
【
図8】本開示の別の態様にかかる、例示的な第1のプルアッププリドライバの概略図を示す。
【
図9】本開示の別の態様にかかる、例示的な第2のプルアッププリドライバの概略図を示す。
【
図10】本開示の別の態様にかかる、例示的な第1のプルダウンプリドライバの概略図を示す。
【
図11】本開示の別の態様にかかる、例示的な第2のプルダウンプリドライバの概略図を示す。
【
図12】本開示の別の態様にかかる、出力信号を生成するために入力信号を電圧レベルシフトする例示的な方法のフロー図を示す。
【
図13】本開示の別の態様にかかる、例示的な無線通信デバイスのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面に関連して、以下に記載される「発明を実施するための形態」は、様々な構成の説明として意図されているものであり、本明細書で説明される構想を実践することができる、唯一の構成を表すことを意図するものではない。「発明を実施するための形態」は、様々な構想の完全な理解をもたらすことを目的とする、具体的な詳細を含む。しかしながら、当業者には、これらの具体的な詳細を伴わずとも、これらの構想を実践することができる点が明らかとなるであろう。場合によっては、そのような構想を不明瞭にすることを回避するために、周知の構造及び構成要素は、ブロック図の形式で示されている。
【0012】
図1Aは、本開示の一態様にかかる、例示的な入力/出力(I/O)ドライバ100の概略図を示す。I/Oドライバ100は、例えば、集積回路(IC)又はシステムオンチップ(SOC)のコア回路から入力信号V
INを受信するように構成されている。入力信号V
INは、第1の電圧ドメイン又はコア電圧ドメインにしたがって、ハイ論理電圧(例えば、1.1V)とロー論理電圧(例えば、0.5V)との間で変動し得る。
【0013】
入力信号VINのハイ論理電圧及びロー論理電圧に応答して、I/Oドライバ100は、それぞれ、第2の電圧ドメイン又はPX電圧ドメインに従ってハイ論理電圧(例えば、1.8V)とロー論理電圧(例えば、0V)との間で変動する出力信号VOUTを出力(例えば、正方形内のXとして表されるI/Oパッド)において生成する。以下でより詳細に説明するように、PX電圧ドメインのハイ論理電圧及びロー論理電圧は、実質的に、(第1の電圧レールに印加される)電源電圧VDDPXと(第2の電圧レールに印加される)電源電圧VSSXとの間で変動し得る。I/Oドライバ100は、出力と第2の電圧レールVSSXとの間に結合された負荷に出力信号VOUTを提供する。負荷は、キャパシタンスCLOADを有してもよい。本明細書で使用される場合、電圧レール及び電圧レールに与えられる供給電圧は、説明を容易にするために同じ標示によって参照され得る。同様に、ノード及びノードにおける電圧は、説明を容易にするために同じ標示によって参照され得る。
【0014】
この例では、I/Oドライバ100は、第1の電圧レールVDDPXと出力VOUTとの間に位置するプルアップ回路を含む。プルアップ回路は、第1の電圧レールVDDPXを出力VOUTに結合して、出力信号VOUTを、実質的に第1のレール電圧(例えば、1.8V)における供給電圧VDDPXなどのハイ論理電圧に遷移させ、そこで安定させるように構成されている。プルアップ回路はまた、第1の電圧レールVDDPXを出力VOUTから分離するか又は切り離して、出力信号VOUTが、第2のレール電圧(例えば、0V又は接地)における実質的にVSSXなどのロー論理電圧に遷移し、そこで安定することを可能にするように構成されている。この例では、プルアップ回路は、一対のpチャネル金属酸化物半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FETs)(以下、「PMOS FETs」)M11及びM12、抵抗RPを含む。PMOS FET M11は、出力VOUTを第1のレール電圧VDDPXへ、及び第1のレール電圧VDDPXからそれぞれ結合及び分離するため、PMOS FET M11をオン/オフするための制御信号VPCTL_HVに応答する。
【0015】
プルアップ回路のPMOS FET M12は、VDDPX/2(例えば、0.9V)に設定され得る、実質的に一定のゲート電圧VPBIASでバイアスされ得る。このように構成されているので、PMOS FET M12は、PMOS FET M11のオン及びオフにそれぞれ応答してオン及びオフになる。例えば、制御信号VPCTL_HVがVDDPX/2(例えば、0.9V)などの実質的にロー論理電圧であるとき、PMOS FET M11は、そのゲート-ソース電圧(VGS)(例えば、1.8V-0.9V=0.9V)がその閾値電圧VT(例えば、0.4V)よりも大きいのでオンになる。PMOS FET M11がオンになることにより、実質的にVDDPXがPMOS FET M12のソースに印加される。したがって、PMOS FET M12は、そのVGS(例えば、1.8V-0.9V=0.9V)がその閾値電圧VT(例えば、0.4V)よりも大きいのでオンになる。両方のPMOS FET M11及びM12がオンになると、VDDPXが、抵抗RPを介してI/Oドライバ100の出力VOUTに実質的に印加され、それによって、出力信号VOUTが、VDDPX(例えば、約1.8V)に遷移し、そこで実質的に安定する。抵抗RPは、PMOS FET M11及びM12を流れる電流を制限して、これらのデバイスの過度の応力又は損傷を防止する。
【0016】
同様に、制御信号VPCTL_HVが、実質的にVDDPX(例えば、1.8V)などのハイ論理電圧にあるとき、PMOS FET M11は、そのVGS(例えば、1.8V-1.8V=0V)がその閾値電圧VT(例えば、0.4V)未満であるのでオフになる。PMOS FET M11がオフになると、VDDPXがPMOS FET M12のソースから分離されて、PMOS FET M12のソースにおける電圧を減少させ、VPBIASを上回る閾値電圧未満の電圧VPIで安定させる(例えば、<1.3V)。したがって、PMOS FET M12は、そのVGSがその閾値電圧VTを超えないのでオフになる。PMOS FET M11及びM12の両方がオフになると、出力VOUTは、VDDPXから実質的に分離され、I/Oドライバ100のプルダウン回路が出力信号VOUTをプルダウンすることを可能にし、その結果、出力信号は実質的にVSSX(例えば、0V)に遷移し安定する。
【0017】
出力信号VOUTが実質的にVSSXであるとき、PMOS FET M12は、VDDPXとVSSXとの間の全電圧差がPMOS FET M11の両端間に印加されるのを防止し、それによって、デバイスM11への過度の応力又は損傷を防止する。代わりに、電圧差(VDDPX-VSSX)は、PMOS FET M11及びM12の両方にわたって、おそらく不均等ではあるが分割される。したがって、PMOS FET M12は、PMOS FET M11のためのバッファデバイスとして働く。
【0018】
I/Oドライバ100は、出力VOUTと第2の電圧レールVSSXとの間に位置するプルダウン回路を更に含む。プルダウン回路は、出力VOUTを第2の電圧レールVSSXに結合して、出力信号VOUTをロー論理電圧、例えば、実質的に定常状態の第2のレール電圧VSSX(例えば、0V又は接地)に遷移させ安定させるように構成されている。プルダウン回路はまた、出力VOUTを第2の電圧レールVSSXから分離するか又は切り離して、出力信号VOUTをハイ論理電圧、例えば、実質的に第1のレール電圧VDDPXに遷移し、そこで安定するように構成されている。この例では、プルダウン回路は、一対のnチャネルMOS FET(以下、「NMOS FET」)M13及びM14並びに抵抗RNを含む。NMOS M14は、出力VOUTをそれぞれ第2の電圧レールVSSXに結合し、第2の電圧レールVSSXから分離するため、制御信号して、NMOS FET M14をオン及びオフにするための制御信号VNCTL_LVに応答する。
【0019】
プルダウン回路のNMOS FET M13は、VDDPX/2(例えば、0.9V)に設定され得る、実質的に一定のゲート電圧VNBIASでバイアスされ得る。このように構成されているので、NMOS FET M13は、NMOS FET M14のオン及びオフにそれぞれ応答してオン及びオフになる。例えば、制御信号VNCTL_LVが、ハイ論理電圧、例えば、VDDPX/2(例えば、0.9V)にあるとき、NMOS FET M14は、そのVGS(例えば、0.9V-0V=0.9V)がその閾値電圧VT(例えば、0.4V)よりも大きいためにオンになる。NMOS FET M14がオンになると、VSSXが実質的にNMOS FET M13のソースに印加される。それに応答して、NMOS FET M13は、そのVGS(例えば、0.9V-0V=0.9V)がその閾値電圧VT(例えば、0.4V)よりも大きいのでオンになる。両方のNMOS FET M13及びM14がオンになると、VSSXが抵抗RNを介して実質的に出力VOUTに印加され、その結果、出力信号VOUTが実質的に第2のレール電圧VSSX(例えば、0V)に遷移し、そこで安定する。抵抗RNは、デバイスM13及びM14を流れる電流を制限して、デバイスへの過度の応力又は損傷を防止する。
【0020】
同様に、制御信号VNCTL_LVが、ロー論理電圧、例えば、VSSX(例えば、0V)にあるとき、NMOS FET M14は、そのVGS(例えば、0V-0V=0V)がその閾値電圧VT(例えば、0.4V)未満であるのでオフになる。デバイスNMOS FET M14がオフになると、VSSXがNMOS FET M13のソースから分離されて、NMOS FET M13のソースを減少させ、VNBIASを下回る閾値電圧未満に安定させる(例えば、>0.7V)。したがって、NMOS FET M13は、そのVGSがその閾値電圧VTを超えないのでオフになる。NMOS FET M13及びM14の両方がオフになると、出力VOUTが第2の電圧レールVSSXから切り離される。それにより、プルアップ回路が、出力信号VOUTを、実質的に第1のレール電圧VDDPX(例えば、1.8V)などのハイ論理電圧に遷移させ、ハイ論理電圧に安定させることを可能にする。
【0021】
出力信号VOUTがVDDPXであるとき、NMOS FET M13は、VDDPXとVSSXとの間の全電圧差がNMOS FET M14の両端間に印加されるのを防止し、それによって、デバイスM14への過度の応力印加又は損傷を防止する。代わりに、電圧差(VDDPX-VSSX)は、NMOS FET M13及びM14の両方にわたって、おそらく不均等ではあるが分割される。したがって、NMOS FET M13は、NMOS FET M14のためのバッファデバイスとして働く。
【0022】
なお、出力信号VOUT、制御信号VPCTL_HV、及び制御信号VNCTL_LVのそれぞれの論理電圧は、異なる電圧ドメインにある。例えば、VOUT電圧ドメインに関係するハイ論理電圧及びロー論理電圧は、実質的にVDDPX(例えば、1.8V)とVSSX(例えば、0V)との間で変化する(本明細書ではPX電圧ドメインと呼ばれることがある)。VPCTL_HV電圧ドメインに関連するハイ論理電圧及びロー論理電圧は、実質的にVDDPX(例えば、1.8V)とVSSIX(例えば、0.9V)との間で変動する(本明細書ではHV電圧ドメインと呼ばれることがある)。また、VNCTL_LV電圧ドメインに関係するハイ論理電圧及びロー論理電圧は、実質的にVDDIX(例えば、0.9V)とVSSX(例えば、0V)との間で変動する(本明細書ではLV電圧ドメインと呼ばれることがある)。
【0023】
図1Bは、本開示の別の態様にかかる、例示的なI/Oドライバ100の動作に関連する例示的な信号のタイミング図を示す。タイミング図の横軸は、時間を表し、以下の4つの状態又は期間に分割される:(1)タイミング図の最左列及び最右列に示される、出力信号V
OUTが定常状態ハイ論理電圧VDDPXにあるとき;(2)左から2番目の列に示される、出力信号V
OUTがハイ論理電圧VDDPXからロー論理電圧VSSXに遷移しているとき;(3)左から3番目の列に示される、出力信号V
OUTが定常状態のロー論理電圧VSSXにあるとき、(4)左から4番目の列に示される、出力信号V
OUTがロー論理電圧VSSXからハイ論理電圧VDDPXに遷移しているとき。
【0024】
タイミング図の縦軸は、I/Oドライバ100の様々な信号を表す。例えば、上から下へ、信号は以下の通りである:(1)PMOS FET M11の制御信号VPCTL_HV;(2)PMOS FET M12のゲートバイアス電圧VPBIAS;(3)PMOS FET M12のソースにおける電圧VPI;(4)I/Oドライバ100の出力信号VOUT;(5)NMOS FET M13のゲートバイアス電圧VNBIAS;(6)NMOS FET M13のソースにおける電圧VNI;及び(7)NMOS FET M14の制御信号VNCTL_LV。
【0025】
動作において、タイミング図の最左列に示されるように、出力信号VOUTが定常状態ハイ論理電圧VDDPXである状態又は期間の間、制御信号VPCTL_HVは、ロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)であり、ゲートバイアス電圧VPBIASは、両方のPMOS FET M11及びM12をそれぞれオンにするために、一定のVDDPX/2電圧(例えば、0.9V)である。PMOS FET M11及びM12の両方がオンになることは、VDDPXを出力VOUTに実質的に印加することをもたらし、それによって、出力信号VOUTをハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)で安定して維持する。また、PMOS FET M12のソースにおける電圧VPIは、実質的にVDDPX(例えば、1.8V)である。更に、この状態又は期間の間、制御信号VNCTL_LVは、NMOS FET M14をオフにするためにロー論理電圧VSSX(例えば、0V)にある。NMOS FET M13のゲートバイアス電圧VNBIASは、一定のVDDPX/2電圧(例えば、0.9V)である。NMOS FET M14がオフになると、NMOS FET M13のソースにおける電圧VNIは、VNBIASを下回る閾値電圧未満、例えば、>VNBIAS-VT(例えば、>0.5V)で安定する。したがって、NMOS FET M13及びM14の両方がオフにされて、出力VOUTをVSSXから分離する又は切り離す。
【0026】
左から2番目の列に示されるように、出力信号VOUTがハイ論理電圧VDDPXからロー論理電圧VSSXに遷移している状態又は期間の間、PMOS FET M11のための制御信号VPCTL_HVは、ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)まで上昇してPMOS FET M11をオフにする。PMOS FET M12のゲートバイアス電圧VPBIASは、一定のVDDPX/2(例えば、0.9V)のままである。したがって、PMOS FET M12のソースにおける電圧VPIは、減少し、VPBIASを上回る閾値電圧未満、例えば、<VPBIAS+VT(例えば、<1.3V)に安定する。したがって、PMOS FET M11及びM12の両方がオフにされて、出力VOUTをVDDPXから分離する又は切り離す。また、この状態又は期間の間、制御信号VNCTL_LVは、NMOS FET M14をオンにするためにハイ論理電圧VDDIX(例えば、0.9V)に上昇される。NMOS FET M14のオンは、NMOS FET M13のソースにおける電圧VNIを実質的にVSSX(例えば、0V)まで低下させる。NMOS FET M13のゲートバイアス電圧VNBIASは、VDDPX/2(例えば、0.9V)のままである。したがって、NMOS FET M13のゲート-ソース間電圧VGSは、その閾値電圧VTよりも大きくなり、それによって、NMOS FET M13がオンになる。両方のNMOS FET M13及びM14がオンになると、出力信号VOUTは、VSSX(例えば、0V)に遷移し、実質的にそこで安定する。
【0027】
電圧が遷移すると、左から3番目の列に示されるように、出力信号VOUTが実質的にVSSXである状態又は期間の間、電圧は実質的に一定のままである。すなわち、制御信号VPCTL_HVはハイ論理電圧VDDPXであり、バイアス電圧VPBIASはVDDPX/2であり、デバイスM11及びM12をオフに維持して、出力VOUTを第1の電圧レール(VDDPX)から分離する又は切り離す。PMOS FET M12のソースにおける電圧VPIは、VPBIASを上回る閾値電圧VT未満で実質的に一定のままである(例えば、<1.3V)。制御信号VNCTL_LVはハイ論理電圧VDDIXにあり、バイアス電圧VNBIASは定数VDDPX/2であり、デバイスM14及びM13の両方をオンに維持して、出力信号VOUTをロー論理電圧VSSXにする。両方のデバイスM13及びM14がオンになると、NMOS FET M13のソースにおける電圧VNIがVSSX(例えば、0V)になる。
【0028】
左から4番目の列に示されるように、出力信号VOUTがロー論理電圧VSSXからハイ論理電圧VDDPXに遷移している状態又は期間の間、PMOS FET M11のための制御信号VPCTL_HVは、PMOS FET M11をオンにするためにロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)に引き下げられる。PMOS FET M12のゲートバイアス電圧VPBIASは、一定のVDDPX/2(例えば、0.9V)のままである。したがって、PMOS FET M11及びM12の両方がオンになる。したがって、PMOS FET M12のソースにおける電圧VPI並びに出力信号VOUTは、ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)に遷移する。また、この状態又は期間の間、制御信号VNCTL_LVは、NMOS FET M14をオフにするためにロー論理電圧VSSX(例えば、0V)に引き下げられる。NMOS FET M13のゲートバイアス電圧VNBIASは、一定のVDDPX/2(例えば、0.9V)のままである。したがって、NMOS FET M13のソースにおける電圧VNIは、VNBIASを下回る閾値電圧を超えて、例えば>0.5Vまで増加する。したがって、NMOS FET M13のゲート-ソース電圧VGSは、その閾値電圧VTを超えず、それによって、NMOS FET M13をオフにする。オフにされているNMOS FET M13及びM14の両方は、出力信号VOUTをVSSX(例えば、0V)から分離する又は切り離す。いったん電圧が遷移すると、一番右の列に示されるように、出力信号VOUTがハイ論理電圧VDDPXである状態又は期間の間、電圧は実質的に一定のままである。
【0029】
I/Oドライバ100にはいくつかの問題がある。例えば、デバイスM11、M12、M14、及びM13が、(例えば、IC又はSOC中の全ての他の非I/Oデバイス(例えば、コアデバイス)に同じ技術ノードを使用するために)ある技術ノードに従って製造される場合、これらのデバイスの任意の端子(VGS、VGD、及びVDS)にわたる最大信頼性電圧は、約1.3Vであり得る。デバイスが1.3Vの信頼限界を超える電圧に長時間(例えば、数ピコ秒(ps)以上)さらされる場合、これらのデバイスに回復可能な又は回復不能な損傷が生じる可能性がある。そのような損傷は、負バイアス温度不安定性(NBTI)又はホットキャリア注入(HCI)に起因し得る。その結果、デバイスの性能及び機能が低下するか、又は完全に故障する可能性がある。
【0030】
再び
図1Bを参照すると、タイミング図の最左列及び最右列に示されるように、出力信号V
OUTがハイ論理電圧VDDPXであるとき、NMOS FET M
13のドレインにおける電圧は、実質的にVDDPX(例えば、1.8V)であり、NMOS FET M
13のソースにおける電圧は、0.5Vである。したがって、NMOS FET M
13のドレインとソースとの間の電圧差(例えば、V
DS)は1.3Vである。先に説明したように、NMOS FET M
13の両端間のこの1.3Vの電圧差は、このデバイスが特定の実装形態に従って製造される場合、1.3Vの信頼性限界をほぼ超える。
【0031】
更に、左から2番目の列に示されるように、出力信号VOUTがVDDPXからVSSXに遷移している状態又は期間の間、NMOS FET M13のソースにおける電圧VNIは、概してI/Oドライバ100の出力VOUTに存在するより大きい容量性負荷CLOADに起因して、出力信号VOUTが1.8Vから0Vに低下するよりもはるかに速い速度で0.5Vから0Vに低下する。結果として、NMOS FET M13のドレインとソースとの間の電圧差VDSは、VDDPXからVSSXへの出力信号VOUTの遷移中に約1.5Vまで増加し得、デバイスが特定の実装に従って製造される場合、再び1.3Vの信頼性限界を超える場合がある。
【0032】
同様に、左から3番目の列に示されるように、出力信号VOUTがロー論理電圧VSSXであるとき、PMOS FET M12のドレインにおける電圧は実質的にVSSX(例えば、0V)であり、PMOS FET M12のソースにおける電圧は1.3Vである。したがって、PMOS FET M12のドレインとソースとの間の電圧差(例えば、VDS)は1.3Vである。前述したように、PMOS FET M12の両端間のこの1.3Vの電圧差は、このデバイスが特定の実装形態に従って製造された場合、1.3Vの信頼性限界をほぼ超える。
【0033】
また、同様に、左から4番目の列に示されるように、出力信号VOUTがVSSXからVDDPXに遷移している状態又は期間の間、PMOS FET M12のソースにおける電圧VPIは、概してI/Oドライバ100の出力VOUTに存在するより大きい容量性負荷CLOADに起因して、出力信号VOUTが1.3Vから1.8Vに増加するよりもはるかに速い速度で、0Vから1.8Vに増加する。その結果、PMOS FET M12のドレインとソースとの間の電圧差VDSは、VSSXからVDDPXへの出力信号VOUTの遷移中に約1.5Vまで増加し、デバイスが特定の実装形態に従って製造された場合、再び1.3Vの信頼性限界を超える。抵抗RP及びRNは、PMOS FET M12及びNMOS FET M13のVDSのオーバーシュートの一部を吸収するために設けられている。しかしながら、抵抗RP及びRNは、かなりのICフットプリントを占有し、不要な電磁(EM)エネルギーを生成するので、望ましくない場合がある。
【0034】
図2Aは、本開示の別の態様にかかる、入力/出力(I/O)回路200の概略図を示す。I/O回路200とI/Oドライバ100との間の差異の1つは、PMOS FET M
12及びNMOS FET M
13に印加されるゲート電圧が一定ではなく、出力信号V
OUTのハイ論理電圧からロー論理電圧への遷移中及びロー論理電圧からハイ論理電圧への遷移中にそれぞれ変化するか又はブーストされることである。これは、出力信号V
OUTの遷移中に、バッファデバイスM
12及びM
13の両端間の最大電圧を、それらの信頼性限界未満にそれぞれ低下させるために行われる。更に、I/O回路200は、M
12及びM
13のソースにバイアス電圧を印加して、出力信号V
OUTが定常状態のハイ論理電圧及びロー論理電圧にそれぞれあるときに、そのようなデバイスの過電圧を防止する。
【0035】
概要として、I/O回路200は、例えば、IC又はSOCのコア回路から入力電圧VINを受け取るように構成されている。入力電圧VINは、第1の(例えば、コア)電圧ドメインに従ってハイ論理電圧とロー論理電圧との間で変動し得る。入力電圧VINのハイ電圧及びロー電圧に応答して、I/O回路200は、それぞれ、第2の(例えば、PX)電圧ドメインに従ってハイ論理電圧とロー論理電圧との間で変動する出力信号VOUTを生成する。第2の電圧ドメインのハイ論理電圧及びロー論理電圧は、VDDPX及びVSSXと実質的に一致し得る。I/O回路200は、キャパシタンスCLOADを有する負荷に出力信号VOUTを供給する。
【0036】
より具体的には、I/O回路200は、第1の電圧レールVDDPXとI/O回路200の出力VOUTとの間に直列に結合されたPMOS FET M21及びM22を含むプルアップ回路を含む出力ドライバを含む。同様に、出力ドライバは、出力VOUTと第2の電圧レールVSSXとの間に直列に結合されたNMOS FET M23及びM24を含むプルダウン回路を含む。
【0037】
I/O回路200は、入力信号VINに応答して制御信号VPCTL_HVを生成するように構成された第1のPMOSプリドライバ210を更に含む。前述したように、VPCTL_HVのHV電圧ドメインは、ロー論理電圧VSSIX(例えば、VDDPX/2)とハイ論理電圧VDDPXとの間で変化する。I/O回路200は、入力信号VINに応答して制御信号VLVを生成するように構成された第2のPMOSプリドライバ211を更に含む。VLVのLV電圧ドメインは、ロー論理電圧VSSXとハイ論理電圧VDDIXとの間で変化する。したがって、入力電圧VINが低いとき、VPCTL_HVはVDDPXにあり、VLVはVDDIXにある。入力電圧VINが高いとき、VPCTL_HVはVSSIXにあり、VLVはVSSXにある。
【0038】
同様に、I/O回路200は、入力信号VINに応答して制御信号VNCTL_LVを生成するように構成された第1のNMOSプリドライバ220を更に含む。VNCTL_LVのLV電圧ドメインは、ロー論理電圧VSSXとハイ論理電圧VDDIXとの間で変化する。I/O回路200は、入力信号VINに応答して制御信号VHVを生成するように構成された第2のNMOSプリドライバ221を更に含む。VHVのHV電圧ドメインは、ロー論理電圧VSSIXとハイ論理電圧VDDPXとの間で変化する。したがって、入力電圧VINが低いとき、VNCTL_LVはVDDIXにあり、VHVはVDDPXにある。入力電圧VINが高いとき、VNCTL_LVはVSSXにあり、VNCTL_HVはVSSIXにある。
【0039】
第1のPMOSプリドライバ210によって生成された制御信号VPCTL_HVは、PMOS FET M21のゲート及びVPI電圧発生器214に印加される。第2のPMOSプリドライバ211によって生成された制御信号VLVは、VPCTL_LVプリドライバ212に印加される。同様に、第1のNMOSプリドライバ220によって生成された制御信号VNCTL_LVは、NMOS FET M24のゲート及びVNI電圧発生器224に印加される。第2のNMOSプリドライバ221によって生成された制御信号VHVは、VNCTL_HVプリドライバ222に印加される。VPCTL_LVプリドライバ212は、VLV及びVOUTに基づいて制御信号VPCTL_LVを生成するように構成されている。制御信号VPCTL_LVは、PMOS FET M22のゲートに印加される。同様に、VNCTL_HVプリドライバ222は、VHV及びVOUTに基づいて制御信号VNCTL_HVを生成するように構成されている。制御信号VNCTL_HVは、NMOS FET M23のゲートに印加される。
【0040】
VPI電圧発生器214は、VPCTL_HV及びVOUTに基づいて電圧VPIを生成するように構成されている。電圧VPIは、PMOS FET M22のソースに印加される。出力信号VOUTが定常状態ロー論理電圧VSSXであるとき、電圧VPIは、PMOS FET M22を過電圧から保護する。例えば、出力信号VOUTが定常状態ロー論理電圧VSSX(例えば、0V)であるとき、電圧VPIは、実質的にVDDIX(例えば、0.9V)である。電圧VPIに起因して、PMOS FET M22のドレイン-ソース間電圧VDSは、例えば0.9Vであり、デバイスの信頼性最大電圧、例えば1.3Vより低い。
【0041】
同様に、VNI電圧発生器224は、VNCTL_LV及びVOUTに基づいて電圧VNIを生成するように構成されている。電圧VNIは、NMOS FET M23のソースに印加される。電圧VNIは、出力信号VOUTが定常状態ハイ論理電圧VDDPXであるときに、NMOS FET M23を過電圧から保護する。例えば、出力信号VOUTが定常状態ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)であるとき、電圧VNIは実質的にVDDIX(例えば、0.9V)である。電圧VNIに起因して、NMOS FET M23のドレイン-ソース間電圧VDSは、例えば0.9Vであり、デバイスの信頼性最大電圧、例えば1.3Vより低い。
【0042】
図2Bは、本開示の別の態様にかかる、I/O回路200の例示的な動作に関連付けられたタイミング図を示す。説明のために、VDDPXは1.8Vであり、VDDIX/VSSIXは0.9Vであり、VSSXは0Vである。また、説明のために、デバイスM
21、M
22、M
22、及びM
21のV
DS、V
GS、及びV
DGの最大信頼性電圧は、前述のように1.3Vである。そのような電圧及び最大信頼性電圧は、I/O回路200のために使用されるデバイス及び用途のタイプに基づいて、様々な実装形態において異なり得ることを理解されたい。
【0043】
図1Bのグラフと同様に、タイミング図の横軸は時間を表し、4つの状態又は期間に分割される:(1)タイミング図の最左列及び最右列に示される、出力信号V
OUTが定常状態ハイ論理電圧VDDPXであるとき;(2)左から2番目の列に示される、出力信号V
OUTがハイ論理電圧VDDPXからロー論理電圧VSSXに遷移しているとき;(3)左から3番目の列に示される、出力信号V
OUTが定常状態のロー論理電圧VSSXにあるとき、(4)左から4番目の列に示される、出力信号V
OUTがロー論理電圧VSSXからハイ論理電圧VDDPXに遷移しているとき。
【0044】
タイミング図の縦軸は、I/O回路200の様々な信号を表す。例えば、上から下へ、信号は以下の通りである:(1)PMOS FET M21の制御信号VPCTL_HV;(2)PMOS FET M22のゲートバイアス電圧VPCTL_LV;(3)出力信号VOUT;(4)NMOS FET M23のゲートバイアス電圧VNCTL_HV;及び(5)NMOS FET M24の制御信号VNCTL_LV。
【0045】
最左列及び最右列によって示されるように、出力信号VOUTがハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)であるとき、制御信号VPCTL_HVは、PMOS FET M21をオンにするためにロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)であり、PMOS FET M22のソースにおける電圧VPIは、VDDPX(例えば、1.8V)であり、制御信号VPCTL_LVは、非ブースト電圧(例えば、0.9V)であって、PMOS FET M21のオンに応答してPMOS FET M22をオンにする。したがって、出力信号VOUTは、オンにされたPMOS FET M21及びM22を介して出力VOUTに結合されている第1の電圧レールVDDPXに起因して、ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)にある。また、出力信号VOUTがハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)であるとき、制御信号VNCTL_LVは、NMOS FET M24をオフにするためにロー論理電圧VSSX(例えば、0V)であり、電圧VNIは、NMOS FET M23のVDSをその信頼性限界未満に維持するためにVDDIX(例えば、0.9V)であり、制御信号VNCTL_HVは非ブースト電圧VSSIX(例えば、0.9V)であって、NMOS FET M23をオフにする。したがって、出力VOUTは、オフにされたNMOS FET M23及びM24により、第2の電圧レールVSSXから切り離される。
【0046】
左から2番目の列に示されるように、ハイ論理電圧VDDPX(1.8V)からロー論理電圧VSSX(0V)に出力信号VOUTを遷移させるために、制御信号VNCTL_LVは、ロー論理電圧VSSX(例えば、0V)からハイ論理電圧VDDIX(例えば、0.9V)に変更されて、NMOS FET M24をオンにする。VNCTL_LVがローからハイに変化するのと同時に、バイアス電圧VNCTL_HVは、非ブースト電圧(例えば、約VSSIX(例えば、0.9V))からブースト電圧(例えば、VSSIX+約0.5V=約1.4V)にブーストされる。出力信号VOUTが最初にハイからローに遷移するとき、ブースト電圧は、NMOS FET M23及びM24のそれぞれのターンオン抵抗をより等化する(例えば、実質的に同じ)ように構成する。この例では、このために、VOUTとVSSXとの間に1.8Vの電圧降下が生じ、これはNMOS FET M23とM24との間で等しく分割される。したがって、デバイスはそれぞれ、1.3Vの信頼性限界未満である実質的に0.9Vの電圧降下を受ける。
【0047】
出力信号VOUTがある電圧レベルまで低下すると、制御信号VNCTL_HVは非ブースト電圧(例えば、約VSSIX(0.9V))に戻される。VNCTL_HVがブースト電圧(例えば、約1.4V)である期間は、NMOS FET M23の過電圧を防止するように制御されるべきである。例えば、期間が短すぎる場合、NMOS FET M23は、そのVDSが信頼性限界を上回ることに起因する過電圧を受ける可能性がある。一方、期間が長すぎる場合、デバイスM23は、そのゲート-ソース電圧(VGS)及び/又はゲート-ドレイン電圧(VGD)が信頼性限界を上回ることに起因して、過電圧を受ける可能性がある。
【0048】
期間は、出力信号VOUTがVDDPXからVSSXに減少する速度に依存する。そのような速度は、I/O回路200の出力に結合された容量性負荷CLOADに依存する。負荷のキャパシタンスCLOADが比較的小さい場合、出力信号VOUTが減少する速度が比較的速いので、期間は比較的短いはずである。負荷のキャパシタンスCLOADが比較的大きい場合、出力信号VOUTが減少する速度が比較的遅いので、期間は比較的長いはずである。したがって、VNCTL_HVプリドライバ222は、出力信号VOUTがハイからローに遷移する速度に基づいて、ブーストされたVNCTL_HV電圧を生成する。
【0049】
更に、ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)からロー論理電圧VSSX(0V)への出力信号VOUTの遷移を容易にするために、制御信号VPCTL_HVは、ロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)からハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)に変更されて、PMOS FET M21をオフにする。出力信号VOUTある電圧レベルまで減少したことに応答して、VPI電圧発生器214は、実質的にVDDPX(例えば、0.9V)で電圧VPIを発生させる。PMOS FET M22のゲートに印加される制御信号VPCTL_LVは、ハイからローへの出力信号VOUTの遷移中にVDDIX(例えば、0.9V)で一定に維持されるので、PMOS FET M22は、そのVGSが実質的に0Vであるためにオフになる。したがって、出力信号VOUTのハイからローへの遷移の間、プルアップ回路は、オフにされたPMOS FET M21及びM22に起因して、第1の電圧レールVDDPXから出力を切り離す。
【0050】
左から3番目の列に示されるように、出力信号VOUTが定常状態ロー論理電圧VSSX(0V)であるとき、制御信号VNCTL_LVはハイ論理電圧VDDIX(例えば、0.9V)であり、NMOS FET M24をオンに維持し、制御信号VNCTL_HVは非ブースト電圧VDDIX(例えば、0.9V)であり、NMOS FET M23をオンに維持する。したがって、出力信号VOUTは、オンにされたNMOS FET M23及びM24を介して第2の電圧レールからVSSX(0V)を受け取る。したがって、電圧VNIもVSSX(0V)である。また、出力信号VOUTが定常状態ロー論理電圧VSSX(0V)であるとき、制御信号VPCTL_HVは、PMOS FET M21をオフに維持するためにハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)であり、電圧VPIは、説明したようにPMOS FET M22を過電圧から保護するためにVSSIX(例えば、0.9V)であり、制御信号VPCTL_HVは、PMOS FET M22をオフに維持する非ブースト電圧VDDIX(例えば、0.9V)である。したがって、I/O回路200の出力は、オフにされたPMOS FET M21及びM22を介して第1の電圧レールVDDPXから切り離される。
【0051】
左から4番目の列に示されるように、ロー論理電圧VSSX(例えば、0V)からハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)に向かって出力信号VOUTを遷移させるために、制御信号VPCTL_HVは、ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)からロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)に変更され、PMOS FET M21をオンにする。VPCTL_HVがハイからローに変化するのと同時に、制御信号VPCTL_LVは、非ブースト電圧(例えば、0.9V)からブースト電圧(例えば、約0.4V)に変化する。これは、出力信号VOUTが最初にローからハイに遷移するとき、PMOS FET M21及びM22のそれぞれのターンオン抵抗をより等化する(例えば、実質的に同じになる)ように構成するために行われる。この例では、これにより、VDDPXとVOUTとの間の1.8Vの電圧降下が、PMOS FET M21及びM22の間で等しく分割される。したがって、デバイスはそれぞれ、1.3Vの信頼性限界未満である実質的に0.9Vの電圧降下を受ける。
【0052】
出力信号VOUTがある電圧レベルまで上昇すると、制御信号VPCTL_LVは、非ブースト電圧(例えばVDDIX(例えば0.9V))に戻される。VPCTL_LVがブースト電圧(例えば、約0.4V)である期間は、PMOS FET M22の過電圧を防止するように制御されるべきである。例えば、期間が短すぎる場合、PMOS FET M22は、そのVDSが信頼性限界を上回ることに起因する過電圧を受ける可能性がある。一方、期間が長すぎる場合、デバイスM22は、そのゲート-ソース間電圧(VGS)及び/又はゲート-ドレイン間電圧(VGD)が信頼性限界を上回ることに起因して、過電圧を受ける可能性がある。
【0053】
期間は、出力信号VOUTがVSSXからVDDPXに増加する速度に依存する。そのような速度は、I/O回路200の出力に結合された容量性負荷CLOADに依存する。負荷のキャパシタンスCLOADが比較的小さい場合、出力信号VOUTが増加する速度が比較的速いので、期間は比較的短いはずである。負荷のキャパシタンスCLOADが比較的大きい場合、出力信号VOUTが増加する速度は比較的遅いので、期間は比較的長いはずである。したがって、VPCTL_LVプリドライバ212は、出力信号VOUTがローからハイに遷移する速度に基づいて、ブーストされたVPCTL_LV電圧を生成する。
【0054】
更に、ロー論理電圧VSSX(例えば、0V)からハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)への出力信号VOUTの遷移を容易にするために、制御信号VNCTL_LVは、ハイ論理電圧VDDIX(例えば、0.9V)からロー論理電圧VSSX(例えば、0V)に変化してNMOS FET M24をオフにする。出力信号VOUTがある電圧レベルまで上昇したことに応答して、VNI電圧発生器224は、電圧VNIを実質的にVDDIX(例えば、0.9V)で発生させる。NMOS FET M23のゲートに印加される制御信号VNCTL_HVは、ローからハイへの出力信号VOUTの遷移の間、VSSIX(例えば、0.9V)で一定に維持されるので、NMOS FET M23は、そのVGSが実質的に0Vであるためにオフになる。したがって、出力信号VOUTのローからハイへの遷移中、プルダウン回路は、オフにされたNMOS FET M21及びM22に起因して、第2の電圧レールVSSXから出力を切り離す。
【0055】
I/O回路200にはいくつかの問題がある。第1に、出力信号VOUTの各遷移の間に1つのゲートブーストしかない。例えば、NMOS FET M23は、出力信号VOUTのハイからローへの遷移中にブーストされる唯一のデバイスであり、PMOS FET M22は、出力信号VOUTのローからハイへの遷移中にブーストされる唯一のデバイスである。遷移中に2つ以上のFETをブーストすることは、より速い遷移を生成して、I/Oドライバがより高速に動作することを可能にする。
【0056】
第2に、
図2Bに示されるように、I/O回路200におけるゲートブーストは、遷移の期間の約30パーセント(%)にすぎない。各遷移の間により高いパーセントのブースト期間を提供することはまた、遷移を早め、再び、I/Oドライバがより高速に動作することを可能にする。比較的短いブースト持続時間(例えば、30%)の更なる欠点は、出力インピーダンスが各遷移中に変化することである。例えば、ブースト期間の間、出力インピーダンスは、遷移の残りの期間又は非ブースト期間の間よりも著しく小さい。各遷移中の出力インピーダンスの変化は、出力信号V
OUTにおける信号完全性(SI)問題を引き起こす可能性がある。
【0057】
第3に、プルアップ回路(例えば、PMOS FET M21及びM22)及びプルダウン回路(例えば、NMOS FET M23及びM24)は、異なるドメイン信号によって駆動される。例えば、プルアップ回路のPMOS FET M21及びM22は、それぞれHV及びLV電圧ドメインにおける制御信号VPCTL_HV及びVPCTL_LVによって駆動される。同様に、プルダウン回路のNMOS FET M23及びM24は、それぞれHV及びLV電圧ドメインにおける制御信号VNCTL_HV及びVNCTL_LVによって駆動される。HV及びLVドメイン信号は、異なる伝送経路を介して伝搬するので、これらの信号間に遅延不整合が存在する可能性がある。これは、動作(例えば、出力信号VOUTにデューティサイクル歪みを生じさせる)及び信頼性(例えば、FETを過電圧の応力又は損傷に更す)に悪影響を及ぼす可能性がある。一例として、ローからハイへの遷移中に、VPCTL_HVの上昇エッジがVPCTL_LVの下降エッジの前に到達する場合、PMOS FET M22が、過電圧によって応力又は損傷を受ける可能性があり、あるいは、VPCTL_HVの上昇エッジがVPCTL_LVの下降エッジの後に到達した場合、PMOS FET M21が、過電圧によって応力又は損傷を受ける可能性がある。同じ悪影響が、ハイからローへの遷移中にNMOS FET M23及びM24にも当てはまる。
【0058】
図3Aは、本開示の別の態様にかかる、別の例示的な入力/出力(I/O)回路300の概略図を示す。要約すると、I/O回路300は、それぞれ上昇遷移及び下降遷移の間にI/O回路300のプルアップ回路及びプルダウン回路の両方又は全てのFETをブーストする1つ又は複数のプリドライバを使用する。これは、より高速な遷移を可能にし、I/O回路300の速度を改善する。
【0059】
更に、1つ又は複数のプリドライバは、遷移期間のより長いパーセンテージ(例えば、80%)の間、プルアップ回路及びプルダウン回路の両方又は全てのFETをブーストする。再び、これはまた、I/O回路300のより速い遷移及びより速い速度性能を可能にする。加えて、遷移中のより長いブースト期間は、出力インピーダンス変化の影響を低減する。それにより、出力信号VOUTの信号完全性(SI)劣化が低減される。
【0060】
加えて、プルアップ回路の制御信号VPCTL_HV及びVPCTL_LV、又はプルダウン回路の制御信号VNCTL_HV及びVNCTL_LVの生成は、単一ドメイン信号に応答し、これは、前述のように、出力信号VOUTにおけるデューティサイクル歪み及び出力ドライバのFETに対する過電圧の応力又は損傷を引き起こし得る、信号間の遅延不整合を防止又は低減する。更に、中間電圧レールVDDIX又はVSSIXに対する電流負荷要求は、より高い電流負荷を扱うように既に構成され得るVDDPX電圧レールのみを使用する遷移に関与するプリドライバを実装することによって低減される。
【0061】
特に、I/O回路300は、電圧レベルシフタ310と、ゲートブースト制御回路320と、定常状態プリドライバ330と、遷移プリドライバ340と、出力ドライバ350と、電圧ドメインスプリッタ360と、を含む。電圧レベルシフタ310は、入力信号VINを受信するように構成され、入力信号VINは、本明細書ではCXドメインと呼ばれることがあるIC又はSOCコア電圧ドメイン内にあり得、電圧は、VDDCXの論理ハイ(例えば、1.1V)とVSSCXの論理ロー(例えば、0.5V)との間で変化する。電圧レベルシフタ310は、入力信号VINを電圧レベルシフトして、それぞれHV電圧ドメイン及びLV電圧ドメインにおける入力信号VIN_HV及びVIN_LVを生成するように構成されている。入力信号VIN_HVは、ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)とロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)との間で変動し得る。入力信号VIN_LVは、ハイ論理電圧VDDIX(例えば、0.9V)とロー論理電圧VSSX(例えば、0V)との間で変動し得る。
【0062】
ゲートブースト制御回路320は、出力ドライバ350のプルアップ回路のPMOS FET M21及びM22、並びにプルダウン回路のNMOS FET M23及びM24のゲートブーストをそれぞれ有効にするためのゲートブーストイネーブル信号VTR_LV及びVTF_HVを生成するように構成されている。示されているように、出力ドライバ350は、I/O回路200の出力ドライバごとに構成され得る。ゲートブースト制御回路320は、入力信号VIN_HV及びVIN_LVと、出力信号VOUTのPX電圧ドメインを分割することによって電圧ドメインスプリッタ360によって生成された出力電圧信号VOUT_HV及びVOUT_LVとに基づいて、ゲートブーストイネーブル信号VTR_LV及びVTF_HVを生成するように構成されている。下付き文字で示すように、出力信号VOUT_HVはHV電圧ドメインにあり、出力信号VOUT_LVはLV電圧ドメインにある。本明細書でより詳細に説明するように、関連する信号VIN_HV及びVIN_LVを介した入力信号VINは、ゲートブースト期間の開始を開始させ、関連する信号VOUT_HV及びVOUT_LVを介した出力信号VOUTは、ゲートブースト期間を終了させる。
【0063】
定常状態プリドライバ330は、定常状態期間中に出力ドライバ350のPMOS FET M21及びM22並びにNMOS FET M23及びM24のための制御信号VPCTL_HV、VPCTL_LV、VNCTL_HV、及びVNCTL_LVをそれぞれ生成するように構成されている。定常状態期間は、出力信号VOUTが1つの論理レベル又は状態から別の論理レベル又は状態に遷移していない期間である。本明細書で更に詳細に説明するように、定常状態プリドライバ330は、入力信号VIN_HV及びVIN_LV並びにゲートブーストイネーブル信号VTR_LV及びVTF_HVに基づいて、制御信号VPCTL_HV、VPCTL_LV、VNCTL_HV、及びVNCTL_LVを生成する。
【0064】
図3Bのタイミング図を参照すると、出力信号V
OUTが定常状態ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)であるとき、定常状態プリドライバ330は、制御信号V
PCTL_HV、V
PCTL_LV、V
NCTL_HV、及びV
NCTL_LVを、ロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)、非ブースト電圧(例えば、0.9V)、非ブースト電圧(例えば、0.9V)、及びロー論理VSSX電圧(例えば、0V)でそれぞれ生成する。これらの電圧レベルは、PMOS FET M
21及びM
22をオンにし、NMOS FET M
23及びM
24をオフにして、出力信号V
OUTがVDDPX(例えば、1.8V)で実質的に安定に維持されるようにする。VDDPX定常状態期間中に、ゲートブースト制御回路320は、ゲートブーストイネーブル信号V
TR_LV及びV
TF_HVを生成し、これらは、LV電圧ドメイン及びHV電圧ドメインにあり、それらのデアサートされたローVSSX(例えば、0V)及びハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)において、それぞれ上昇遷移及び下降遷移に関係することに留意されたい。
【0065】
出力信号VOUTが定常論理ロー電圧VSSX(例えば、0V)であるとき、定常状態プリドライバ330は、ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)、非ブースト電圧(例えば、0.9V)、非ブースト電圧(例えば、0.9V)、及びハイ論理電圧VDDIX(例えば、0.9V)で制御信号VPCTL_HV、VPCTL_LV、VNCTL_HV、及びVNCTL_LVを生成する。これらの電圧レベルは、PMOS FET M21及びM22をオフにし、NMOS FET M23及びM24をオンにして、出力信号VOUTがVSSX(例えば、0V)で実質的に安定に維持されるようにする。同様に、VSSX定常状態期間の間、ゲートブースト制御回路320は、ゲートブーストイネーブル信号VTR_LV及びVTF_HVを、デアサートされたローVSSX(例えば、0V)及びハイVDDPX(例えば、1.8V)論理状態でそれぞれ生成する。
【0066】
遷移プリドライバ340は、遷移期間中に出力ドライバ350のPMOS FET M21及びM22並びにNMOS FET M23及びM24のための制御信号VPCTL_HV、VPCTL_LV、VNCTL_HV、及びVNCTL_LVをそれぞれ生成するように構成されている。遷移期間は、出力信号VOUTが1つの論理レベル又は状態から別の論理レベル又は状態に遷移している期間である。本明細書で更に詳細に説明するように、遷移プリドライバ340は、ゲートブーストイネーブル信号VTR_LV及びVTF_HVに基づいて制御信号VPCTL_HV、VPCTL_LV、VNCTL_HV、及びVNCTL_LVを生成する。
【0067】
図3Bのタイミング図を参照すると、入力信号V
IN_HV及びV
IN_LVがロー論理電圧に変化することによって示されるように、出力信号V
OUTがハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)からロー論理電圧VSSX(例えば、0V)に遷移するとき、ゲートブースト制御回路320は、ゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVをそのアサートされたロー論理状態VSSIX(例えば、0.9V)で生成し、ゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVをそのデアサートされたロー論理状態VSSX(例えば、0V)に維持する。デアサートされたゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVに応答して、定常状態プリドライバ330は、ハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)及び非ブースト電圧(例えば、0.9V)で制御信号V
PCTL_HV及びV
PCTL_LVをそれぞれ生成する。これらの電圧レベルは、PMOS FET M
21及びM
22をオフにする。
【0068】
アサートされたゲートブーストイネーブル信号VTF_HVに応答して、遷移プリドライバ340は、ブースト電圧レベル(例えば、約1.4V)で制御信号VNCTL_HV及びVNCTL_LVを生成する。これらの電圧レベルの制御信号は、NMOS FET M23及びM24をオンにして、それらのターンオン抵抗が、出力信号VOUTの定常状態ロー論理状態VSSX中にNMOS FET M23及びM24が0.9Vによって駆動されるときのターンオン抵抗よりも小さくなるようにする。NMOS FET M23及びM24のゲートブーストのために、出力信号VOUTは、VDDPX(例えば、1.8V)からVSSX(例えば、0V)に迅速に遷移する。出力信号VOUTのハイからローへの遷移の約80%において、ゲートブースト制御回路320は、ゲートブーストイネーブル信号VTF_HVをデアサートする(例えば、それをVDDPX(例えば、1.8V)に戻す)。それに応答して、遷移プリドライバ340は、VNCTL_HV信号及びVNCTL_LV信号の制御を定常状態プリドライバ330に引き渡し、それらの状態を非ブースト電圧レベルVDDIX及びVSSIX(例えば、両方とも0.9V)にそれぞれ変更する。
【0069】
ハイ論理電圧に変化する入力信号VIN_HV及びVIN_LVによって示されるように、出力信号VOUTがロー論理電圧VSSX(例えば、0V)からハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)に遷移されるとき、ゲートブースト制御回路320は、アサートされたロー論理状態VDDIX(例えば、0.9V)でゲートブーストイネーブル信号VTR_LVを生成し、ゲートブーストイネーブル信号VTF_HVをデアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)に維持する。デアサートされたゲートブーストイネーブル信号VTF_HVに応答して、定常状態プリドライバ330は、非ブースト電圧(例えば、0.9V)及びロー論理電圧VSSX(例えば、0V)で制御信号VNCTL_HV及びVNCTL_LVをそれぞれ生成する。これらの電圧レベルの制御信号は、NMOS FET M23及びM24をオフにする。
【0070】
アサートされたゲートブーストイネーブル信号VTR_LVに応答して、遷移プリドライバ340は、ブースト電圧レベル(例えば、約0.4V)で制御信号VPCTL_HV及びVPCTL_LVを生成する。これらの電圧レベルは、PMOS FET M21及びM22をオンにして、それらのターンオン抵抗が、出力信号VOUTの定常状態ロー論理状態VSSX中にPMOS FET M21及びM22が非ブースト電圧、例えば、0.9Vによって駆動されるときのターンオン抵抗よりも小さくなるようにする。PMOS FET M21及びM22のゲートブーストのために、出力信号VOUTは、VSSX(例えば、0V)からVDDPX(例えば、1.8V)に迅速に遷移する。出力信号VOUTのローからハイへの遷移の約80%において、ゲートブースト制御回路320は、ゲートブーストイネーブル信号VTR_LVをデアサートする(例えば、それをVSSX(例えば、0V)に戻す)。それに応答して、遷移プリドライバ340は、VPCTL_HV信号及びVPCTL_LV信号の制御を定常状態プリドライバ330に引き渡し、それらの状態を非ブースト電圧レベルVSSIX及びVDDIX(例えば、両方とも0.9V)にそれぞれ変更する。
【0071】
図4は、本開示の別の態様にかかる、例示的なプルダウンゲートブースト制御回路400の例のブロック図を示す。プルダウンゲートブースト制御回路400は、前に説明したゲートブースト制御回路320のプルダウン側又は部分の例示的な詳細な実装形態であり得る。すなわち、ゲートブースト制御回路400は、入力信号V
IN_HV及びV
IN_LVと、出力信号V
OUT_HV及びV
OUT_LVとに基づいて、プルダウンゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVを生成するように構成されている。前述したように、プルダウンゲートブースト制御回路400は、ゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVを出力信号V
OUTの下降遷移期間の間(例えば、下降遷移区間の80%)、アサートされたロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)で生成し、定常状態遷移期間及び上昇遷移期間の間、デアサートされたハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)で生成する。
【0072】
特に、プルダウンゲートブースト制御回路400は、第1のインバータ405及び第2のインバータ410と、ヒステリシス論理デバイス420と、第1のマルチドメイン論理回路430と、第2のマルチドメイン論理回路440と、論理ゲート450(例えば、NANDゲート)と、を含む。マルチドメイン論理回路は、異なる電圧ドメイン(例えば、HV及びLV電圧ドメイン)における信号に対して動作する論理回路である。第1のインバータ405は、LV電圧ドメイン内の入力信号VIN_LVを受信し反転して、同じくLV電圧ドメインにおける相補入力信号
【0073】
【数1】
を生成するように構成されている。第2のインバータ410は、HV電圧ドメインにおける出力信号V
OUT_HVを受信し反転して、同じくHV電圧ドメインにおける相補出力信号
【0074】
【0075】
第1のマルチドメイン論理回路430は、HV電圧ドメインにおける入力信号VIN_HV及び相補入力信号
【0076】
【数3】
を受信し、HV電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブースト開始信号V
TF1_HVを生成するように構成されている。第2のマルチドメイン論理回路440は、LV電圧ドメインにおける相補出力信号
【0077】
【数4】
及び出力信号V
OUT_LVを受信し、HV電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブースト終了信号V
TF2_HVを生成するように構成されている。第2のマルチドメイン論理回路440は、ヒステリシス論理デバイス420を介して出力信号V
OUT_LVを受信するように構成され得る。ヒステリシス論理デバイス420は、2つのスイッチング閾値、すなわち、信号V
OUT_LVが上側閾値を上回って上昇するとヒステリシス論理デバイス420がハイ論理電圧を生成する上側閾値と、信号V
OUT_LVが下側閾値を下回って低下するとヒステリシス論理デバイス420がロー論理電圧を生成する下側閾値とを有する。これは、プルダウンゲートブースト終了信号V
TF2_HVがV
OUT_LVの低電圧に応じて変化するようにするためである。これは、ゲートブースト期間の終了を遅延させる効果を有する。NANDゲート450は、ゲートブースト開始信号V
TF1_HVとゲートブースト終了信号V
TF2_HVとを論理積演算して、HV電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVを生成する。
【0078】
前述したように、入力信号VINはプルダウンゲートブースト期間を開始させ、出力信号VOUTはプルダウンゲートブースト期間を終了させる。下降遷移の前に、入力信号VIN及び出力信号VOUTは、ハイ論理定常状態にある。入力信号VINが論理ハイであることに応答して、電圧レベルシフタ310は、入力信号VIN_HV及びVIN_LVの論理ハイVDDPX(例えば、1.8V)及びVDDIX(例えば、0.9V)をそれぞれ生成する。同様に、論理ハイである出力信号VOUTに応答して、電圧ドメインスプリッタ460は、論理ハイの出力信号VOUT_HV及びVOUT_LVのVDDPX(例えば、1.8V)及びVDDIX(例えば、0.9V)を生成する。
【0079】
本実施形態では、第1のマルチドメイン論理回路430は、信号VIN_HVを反転して、プルダウンゲートブースト開始信号VTF1_HVを生成する。信号VIN_HVは論理ハイであるので、プルダウンゲートブースト開始信号VTF1_HVは論理ローである。同様に、第2のマルチドメイン論理回路440は、信号
【0080】
【数5】
を反転して、プルダウンゲートブースト終了信号V
TF2_HVを生成する。信号
【0081】
【数6】
は論理ローであるので、プルダウンゲートブースト終了信号V
TF2_HVは論理ハイである。NANDゲート450が論理ロー及びハイの入力信号V
TF1_HV及びV
TF2_HVを見ると、NANDゲート450は、出力信号V
OUTが定常状態ハイVDDPXであるので、そのデアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)でプルダウンゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVを生成する。
【0082】
入力信号VINは続いて、ロー論理状態に遷移し、電圧レベルシフタ310は、論理ローのVSSIX(例えば、0.9V)状態及び論理ハイのVDDIX(例えば、0.9V)状態で入力信号VIN_HV及び
【0083】
【数7】
をそれぞれ生成する。それに応答して、第1のマルチドメイン論理回路430は、ロー論理信号V
IN_HVを反転して、アサートされたハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)でプルダウンゲートブースト開始信号V
TF1_HVを生成する。NANDゲート450はここで論理ハイの入力信号V
TF1_HV及びV
TF2_HVを見るので、NANDゲート450は、プルダウンゲートブースト期間を開始するために、アサートされたロー論理レベルVSSIX(例えば、0.9V)でプルダウンゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVを生成する。前述したように、プルダウンゲートブースト期間は、入力信号V
INがロー論理状態に遷移することに応答して開始される。
【0084】
出力信号VOUTが実質的にロー論理状態に遷移するとき、電圧ドメインスプリッタ360は、出力信号VOUT_HV及びVOUT_LVを、論理ロー状態VSSIX(例えば、0.9V)及びVSSX(例えば、0V)でそれぞれ生成する。それに応答して、第2のマルチドメイン論理回路440は、ハイ論理信号
【0085】
【数8】
を反転させて、アサートされたロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)でプルダウンゲートブースト終了信号V
TF2_HVを生成する。ここで、NANDゲート450が論理ハイ及びローの入力信号V
TF1_HV及びV
TF2_HVを見ると、NANDゲート450は、プルダウンゲートブースト期間を終了させるために、そのデアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)でプルダウンゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVを生成する。前述したように、プルダウンゲートブースト期間は、出力信号V
OUTがロー論理状態に遷移することに応答して終了する。
【0086】
図5は、本開示の別の態様にかかる、例示的なマルチドメイン論理回路500の別のブロック図を示す。マルチドメイン論理回路500は、第1のFET M
51及び第2のFET M
52を含むインバータ510を含む。第1のFET M
51はPMOS FETとして実装され得、第2のFET M
52はNMOS FETとして実装され得る。マルチドメイン論理回路500は、PMOS FETとして実装され得る第3のFET M
53を更に含む。インバータ510及びPMOS FET M
53は、上側電圧レールVDDPXと、(例えば、HV電圧ドメインに関連する)下側電圧レールVSSIXとの間に直列に結合される。
【0087】
PMOS FET M53は、信号V2LVを受信するように構成されたゲートを含む。プルダウンゲートブースト制御回路400を参照すると、信号V2LVは、マルチドメイン論理回路500が第1のマルチドメイン論理回路430に対応する場合、相補入力信号
【0088】
【数9】
であってもよく、又はマルチドメイン論理回路500が第2のマルチドメイン論理回路440に対応する場合、出力信号V
OUT_LVであってもよい。
【0089】
PMOS FET M51及びNMOS FET M52は、インバータ510の入力を形成するために互いに結合され、相補信号
【0090】
【数10】
を受信するように構成されたそれぞれのゲートを含む。プルダウンゲートブースト制御回路400を参照すると、相補信号
【0091】
【数11】
は、マルチドメイン論理回路500が第1のマルチドメイン論理回路430に対応する場合、入力信号V
IN_HVであってもよく、又はマルチドメイン論理回路500が第2のマルチドメイン論理回路440に対応する場合、相補出力ベース信号
【0092】
【0093】
PMOS FET M51及びNMOS FET M52は、インバータ510の出力を形成するために互いに結合されたそれぞれのドレインを含み、出力信号VOUT_HVを生成するように構成されている。プルダウンゲートブースト制御回路400を参照すると、出力信号VOUT_HVは、マルチドメイン論理回路500が第1のマルチドメイン論理回路430に対応する場合、プルダウンゲートブースト開始信号VTF1_HVであってもよく、マルチドメイン論理回路500が第2のマルチドメイン論理回路440に対応する場合、プルダウンゲートブースト終了信号VTF2_HVであってもよい。マルチドメイン論理回路500は、任意選択で、VOUT_HVの論理状態をラッチするように構成されたラッチ520(例えば、交差結合インバータ)を含み得る。
【0094】
図6は、本開示の別の態様にかかる、例示的なプルアップゲートブースト制御回路600のブロック図を示す。プルアップゲートブースト制御回路600は、前に説明したゲートブースト制御回路320のプルアップ側又は部分の例示的な詳細な実装形態であり得る。すなわち、プルアップゲートブースト制御回路600は、入力信号V
IN_HV、V
IN_LVと、出力信号V
OUT_HV、V
OUT_LVとに基づいて、プルアップゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVを生成するように構成されている。前述したように、プルアップゲートブースト制御回路600は、ゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVを、出力信号V
OUTの上昇遷移期間(例えば、上昇遷移期間の80%)の間、アサートされたハイ論理電圧VDDPX(例えば、1.8V)で生成し、定常状態及び下降遷移期間の間、デアサートされたロー論理電圧VSSIX(例えば、0.9V)で生成する。
【0095】
特に、プルアップゲートブースト制御回路600は、第1のインバータ605及び第2のインバータ610と、ヒステリシス論理デバイス620と、第1のマルチドメイン論理回路630と、第2のマルチドメイン論理回路640と、論理ゲート650(例えば、ANDゲート)と、を含む。第1のインバータ605は、入力信号VIN_LVを受信及び反転して、相補入力信号
【0096】
【数13】
を生成するように構成されている。第2のインバータ610は、出力信号V
OUT_HVを受信し反転して、相補出力信号
【0097】
【0098】
第1のマルチドメイン論理回路630は、入力信号VIN_HV及び相補入力信号
【0099】
【数15】
を受信し、LV電圧ドメインにおけるプルアップゲートブースト開始信号V
TR1_LVを生成するように構成されている。第2のマルチドメイン論理回路640は、相補出力信号
【0100】
【数16】
及び出力信号V
OUT_LVを受信し、そこから、LV電圧ドメインにおけるプルアップゲートブースト終了信号V
TR2_LVを生成するように構成されている。第2のマルチドメイン論理回路640は、ヒステリシス論理デバイス620を介して相補出力信号
【0101】
【数17】
を受信するように構成され得る。同様に、ヒステリシス論理デバイス620は、2つのスイッチング閾値、すなわち、信号
【0102】
【数18】
が上側閾値を上回って上昇すると、ヒステリシス論理デバイス620がハイ論理電圧を生成する上側閾値と、信号
【0103】
【数19】
が下側閾値を下回って下降すると、ヒステリシス論理デバイス620がロー論理電圧を生成する下側閾値とを有する。これは、プルアップゲートブースト終了信号V
TR2_LVが、
【0104】
【数20】
の高電圧に応答して変化するようにするためである。これは、ゲートブースト期間の終了を遅延させる効果を有する。ANDゲート650は、ゲートブースト開始信号V
TR1_LVとゲートブースト終了信号V
TR2_LVとを論理積演算して、LV電圧ドメインにおけるプルアップゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVを生成する。
【0105】
前述したように、入力信号VINは、プルアップゲートブースト期間を開始させ、出力信号VOUTは、プルアップゲートブースト期間を終了させる。上昇遷移の前に、入力信号VIN及び出力信号VOUTは、ロー論理定常状態にある。入力信号VINが論理ローであることに応答して、電圧レベルシフタ310は、論理ローVSSIX(例えば、0.9V)及びVSSX(例えば、0V)で入力信号VIN_HV及びVIN_LVをそれぞれ生成する。同様に、出力信号VOUTが論理ローであるに応答して、電圧ドメインスプリッタ460は、論理ローVSSIX(例えば、0.9V)及びVSSX(例えば、0V)で出力信号VOUT_HV及びVOUT_LVを生成する。
【0106】
第1のマルチドメイン論理回路630は、信号
【0107】
【数21】
を反転させて、プルアップゲートブースト開始信号V
TR1_LVを生成する。信号
【0108】
【数22】
が論理ハイであるので、プルアップゲートブースト開始信号V
TR1_LVは論理ローである。同様に、第2のマルチドメイン論理回路640は、信号V
OUT_LVを反転して、プルアップゲートブースト終了信号V
TR2_LVを生成する。信号V
OUT_LVが論理ローであるので、プルアップゲートブースト終了信号V
TR2_LVは論理ハイである。ANDゲート650が論理ロー及びハイの入力信号V
TR1_LV及びV
TR2_LVを見ると、出力信号V
OUTが定常状態ローVSSXであるので、ANDゲート650は、そのデアサートされたロー論理状態VSSX(例えば、0V)でプルアップゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVを生成する。
【0109】
入力信号VINが続いてハイ論理状態に遷移するとき、電圧レベルシフタ310は、論理ハイのVDDPX(例えば、1.8V)状態及び論理ローのVSSX(例えば、0V)状態で入力信号VIN_HV及び
【0110】
【数23】
をそれぞれ生成する。それに応答して、第1のマルチドメイン論理回路630は、ロー論理信号
【0111】
【数24】
を反転させ、アサートされたハイ論理電圧VDDIX(例えば、0.9V)でプルアップゲートブースト開始信号V
TR1_LVを生成する。ここで、ANDゲート650が論理ハイの入力信号V
TR1_LV及びV
TR2_LVを見ると、ANDゲート650は、プルアップゲートブースト期間を開始するために、アサートされたハイ論理レベルVDDIX(例えば、0.9V)のプルアップゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVを生成する。前述したように、プルアップゲートブースト期間は、入力信号V
INがハイ論理状態に遷移することに応答して開始される。
【0112】
出力信号VOUTがハイ論理状態に実質的に遷移するとき、電圧ドメインスプリッタ360は、ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)及びVDDIX(例えば、0.9V)でそれぞれ出力信号VOUT_HV及びVOUT_LVを生成する。それに応答して、第2のマルチドメイン論理回路640は、ハイ論理信号VOUT_LVを反転して、アサートされたハイ論理電圧VDDIX(例えば、0.9V)としてプルアップゲートブースト終了信号VTR2_LVを生成する。ここで、ANDゲート650が論理ハイ及びローの入力信号VTR1_LV及びVTR2_LVを見ると、ANDゲート650は、プルアップゲートブースト期間を終了させるために、そのデアサートされたロー論理状態VSSX(例えば、0V)でプルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVを生成する。前述したように、プルアップゲートブースト期間は、出力信号VOUTがハイ論理状態に遷移することに応答して終了する。
【0113】
図7は、本開示の別の態様にかかる、例示的なマルチドメイン論理回路700のブロック図を示す。マルチドメイン論理回路700は、NMOS FETとして実装され得る第1のFET M
71を含む。マルチドメイン論理回路700は、第2のFET M
72及び第3のFET M
73を含むインバータ710を更に含む。第2のFET M
72は、PMOS FETとして実装され得、第3のFET M
73は、NMOS FETとして実装され得る。NMOS FET M
71及びインバータ710は、上側電圧レールVDDIXと(例えば、LV電圧ドメインに関連付けられた)下側電圧レールVSSXとの間に直列に結合される。
【0114】
NMOS FET M71は、信号V1HVを受信するように構成されたゲートを含む。プルアップゲートブースト制御回路600を参照すると、信号V1HVは、マルチドメイン論理回路700が第1のマルチドメイン論理回路630に対応する場合、入力信号VIN_HVであってもよく、又はマルチドメイン論理回路700が第2のマルチドメイン論理回路640に対応する場合、出力信号
【0115】
【0116】
PMOS FET M72及びNMOS FET M73は、インバータ710の入力を形成するために互いに結合され、相補信号
【0117】
【数26】
を受信するように構成されたそれぞれのゲートを含む。プルアップゲートブースト制御回路600を参照すると、マルチドメイン論理回路700が第1のマルチドメイン論理回路630に対応する場合、相補信号
【0118】
【0119】
【数28】
であってもよく、又はマルチドメイン論理回路700が第2のマルチドメイン論理回路640に対応する場合、出力信号V
OUT_LVであってもよい。
【0120】
PMOS FET M72及びNMOS FET M73は、インバータ710の出力を形成するために互いに結合されたそれぞれのドレインを含み、出力信号VOUT_LVを生成するように構成されている。プルアップゲートブースト制御回路600を参照すると、出力信号VOUT_LVは、マルチドメイン論理回路700が第1のマルチドメイン論理回路630に対応する場合、プルアップゲートブースト開始信号VTR1_LVであってもよく、マルチドメイン論理回路700が第2のマルチドメイン論理回路640に対応する場合、プルアップゲートブースト終了信号VTR2_LVであってもよい。マルチドメイン論理回路700は、任意選択で、VOUT_LVの論理状態をラッチするように構成されたラッチ720(例えば、交差結合インバータ)を含み得る。
【0121】
図8は、本開示の別の態様にかかる、例示的な第1のプルアッププリドライバ800の概略図を示す。第1のプルアッププリドライバ800は、出力ドライバ350のPMOS FET M
21のための制御信号V
PCTL_HVを生成する定常状態プリドライバ330及び遷移プリドライバ340の一部であり得る。第1のプルアッププリドライバ800は、第1の定常状態プルアッププリドライバ810及び第1のプルアップ遷移プリドライバ830を含む。
【0122】
第1の定常状態プルアッププリドライバ810は、上側電圧レールVDDPXとHV電圧ドメインに関連付けられた下側電圧レールVSSIXとの間にPMOS FET M83と直列に結合されたインバータ820を含む。次に、インバータ820は、PMOS FET M81及びNMOS FET M82を含む。PMOS FET M81及びNMOS FET M82は、インバータ820の入力を形成するように互いに結合されたゲートを含む。インバータ820の入力は、HV電圧ドメインにおける入力信号VIN_HVを受信するように構成されている。PMOS FET M81及びNMOS FET M82は、第1のプルアッププリドライバ800の出力としても働き、PMOS FET M21のゲートに結合されるインバータ820の出力を形成するように互いに結合されたドレインを含む。出力信号VOUTの定常状態のハイ及びロー、並びに下降遷移の間、インバータ820は、出力ドライバ350のPMOS FET M21のための制御信号VPCTL_HVを生成するように構成されている。PMOS FET M83は、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVを受信するように構成されたゲートを含む。
【0123】
第1のプルアップ遷移プリドライバ830は、上側電圧レールVDDPXと第1のプルアッププリドライバ800の出力との間に結合されたNMOS FET M84を含む。第1のプルアップ遷移プリドライバ830は、第1のプルアッププリドライバ800の出力と下側電圧レールVSSXとの間に直列に結合されたダイオード接続NMOS FET M85と、NMOS FET M86と、別のNMOS FET M87とを更に含む。NMOS FET M84は、バイアス電圧VSSIX(例えば、0.9V)を受け取るように構成されたゲートを含む。NMOS FET M85は、そのドレインとゲートが互いに結合されているのでダイオード接続されている。NMOS FET M86は、バイアス電圧VDDIX(例えば、0.9V)を受け取るように構成されたゲートを含む。NMOS FET M87は、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVを受信するように構成されたゲートを含む。
【0124】
図3Bを更に参照すると、第1のプルアッププリドライバ800の動作は以下の通りである。出力信号V
OUTが定常状態ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にあるとき、制御信号V
PCTL_HVは、ロー論理状態VSSIX(例えば、0.9V)にある。出力信号V
OUTが定常状態ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にあるとき、入力信号V
IN_HVは、ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にあり、プルアップゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVは、デアサートされたロー論理状態VSSX(例えば、0V)にある。したがって、PMOS FET M
83がオンにされてインバータ820を有効にし、インバータ820は、入力信号V
IN_HVのハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)を反転して、ロー論理状態VSSIX(例えば、0.9V)で制御信号V
PCTL_HVを生成する。この定常状態の間、第1のプルアップ遷移プリドライバ830は、プルアップゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVのロー論理状態VSSX(例えば、0V)がNMOS FET M
87をオフに維持するので無効にされる。
【0125】
制御信号VPCTL_HVは、出力信号VOUTが定常状態ロー論理状態VSSX(例えば、0V)にあるとき、ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にある。出力信号VOUTが定常状態ロー論理状態VSSX(例えば、0V)であるとき、入力信号VIN_HVはロー論理状態VSSX(例えば、0V)であり、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVはデアサートロー論理状態VSSX(例えば、0V)である。したがって、PMOS FET M83がオンにされてインバータ820を有効にし、インバータ820は、入力信号VIN_HVのロー論理状態VSSX(例えば、0V)を反転して、ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)で制御信号VPCTL_HVを生成する。同様に、この定常状態の間、第1のプルアップ遷移プリドライバ830は、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVのロー論理状態VSSX(例えば、0V)がNMOS FET M87をオフに維持するので無効にされる。
【0126】
出力信号VOUTがハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)からロー論理状態VSSX(例えば、1.8V)に遷移しているとき、制御信号VPCTL_HVは、ハイ論理状態VDDPX(例えば、0V)にある。出力信号VOUTがロー論理状態VSSX(例えば、0V)に遷移しているとき、入力信号VIN_HVはロー論理状態VSSX(例えば、0.9V)にあり、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVはデアサートされたロー論理状態VSSX(例えば、0V)にある。したがって、PMOS FET M83がオンにされてインバータ820を有効にし、インバータ820は、入力信号VIN_HVのロー論理状態VSSX(例えば、0V)を反転して、ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)で制御信号VPCTL_HVを生成する。このハイからローへの遷移期間中、第1のプルアップ遷移プリドライバ830は、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVのロー論理状態VSSX(例えば、0V)がNMOS FET M87をオフに維持するので無効にされる。
【0127】
出力信号VOUTがロー論理状態VSSX(例えば、0V)からハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)に遷移しているとき、制御信号VPCTL_HVは、ブースト状態(例えば、約0.4V)にある。出力信号VOUTがハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)に遷移しているとき、入力信号VIN_HVはハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にあり、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVはアサートされたハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)にある。したがって、PMOS FET M83は、第1の定常状態プルアッププリドライバ810を無効にするためにオフになる。プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVが有効にされたハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)にあると、NMOS FET M87がオンになり、VDDPXとVSSXとの間に電流経路を生成する。NMOS FET M87のオンはまた、NMOS FET M86をオンにさせる。したがって、ダイオード接続NMOS FET M85は、第1のプルアッププリドライバ800の出力と下側電圧レールVSSXとの間に結合される。それによって、約0.4Vのブースト電圧レベルで制御信号VPCTL_HVを生成することができる(例えば、ダイオード接続NMOS FET M85の両端間の電圧降下)。上部NMOS FET M84は、VDDPXとVSSXとの間の電流を制限するように構成されている。
【0128】
図9は、本開示の別の態様にかかる、例示的な第2のプルアッププリドライバ900の概略図を示す。第2のプルアッププリドライバ900は、出力ドライバ350のPMOS FET M
22のための制御信号V
PCTL_LVを生成する定常状態プリドライバ330及び遷移プリドライバ340の一部であり得る。第2のプルアッププリドライバ900は、第2の定常状態プルアッププリドライバ910及び第2のプルアップ遷移プリドライバ930を含む。
【0129】
第2の定常状態プルアッププリドライバ910は、バイアス電圧VDDIX(例えば、0.9V)を受信するように構成されたソースと、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVを受信するように構成されたゲートと、出力ドライバ350のPMOS FET M22のための制御信号VPCTL_LVを生成するために第2のプルアッププリドライバ900の出力として機能するドレインと、を含むPMOS FET M91を含む(第2のプルアッププリドライバ900の出力は、PMOS FET M22のゲートに結合される)。
【0130】
第2のプルアップ遷移プリドライバ930は、上側電圧レールVDDPXと第2のプルアッププリドライバ900の出力との間に結合されたNMOS FET M92を含む。第2のプルアップ遷移プリドライバ930は、第2のプルアッププリドライバ900の出力と下側電圧レールVSSXとの間にNMOS FET M94と直列に結合されたダイオード接続NMOS FET M93を更に含む。NMOS FET M92は、バイアス電圧VSSIX(例えば、0.9V)を受け取るように構成されたゲートを含む。NMOS FET M93は、そのドレインとゲートが互いに結合されているので、ダイオード接続されている。NMOS FET M94は、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVを受信するように構成されたゲートを含む。
【0131】
図3Bを更に参照すると、第2のプルアッププリドライバ900の動作は以下の通りである。出力信号V
OUTが定常状態ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)、定常状態ロー論理状態VSSX(例えば、0V)にあるとき、又はハイからローに遷移しているとき、制御信号V
PCTL_LVは、非ブースト状態(例えば、0.9V)にある。出力信号V
OUTが前述の状態にあるとき、プルアップゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVは、デアサートされたロー論理状態VSSX(例えば、0V)にある。これにより、PMOS FET M
91はオンになり、そのソース電圧VDDIX(例えば0.9V)を制御信号V
PCTL_LVとして出力する。これらの状態の間、第2のプルアップ遷移プリドライバ930は、プルアップゲートブーストイネーブル信号V
TR_LVのロー論理状態VSSX(例えば、0V)がNMOS FET M
94をオフに維持するので無効にされる。
【0132】
出力信号VOUTがロー論理状態VSSX(例えば、0V)からハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)に遷移しているとき、制御信号VPCTL_LVは、ブースト状態(例えば、約0.4V)にある。出力信号VOUTがハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)に遷移しているとき、プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVは、アサートされたハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)にある。したがって、PMOS FET M91はオフにされて、第2の定常状態プルアッププリドライバ910を無効にする。プルアップゲートブーストイネーブル信号VTR_LVがアサートされたハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)にあると、NMOS FET M94がオンになり、VDDPXとVSSXとの間に電流経路を生成する。したがって、ダイオード接続NMOS FET M93は、第2のプルアッププリドライバ900の出力と下側電圧レールVSSXとの間に結合され、それにより、約0.4Vのブースト電圧レベル(例えば、ダイオード接続NMOS FET M93の両端間の電圧降下)で制御信号VPCTL_LVを生成する。上部NMOS FET M92は、VDDPXとVSSXとの間の電流を制限するように構成されている。
【0133】
図10は、本開示の別の態様にかかる、例示的な第1のプルダウンプリドライバ1000の概略図を示す。第1のプルダウンプリドライバ1000は、出力ドライバ350のNMOS FET M
24の制御信号V
NCTL_LVを生成する定常状態プリドライバ330及び遷移プリドライバ340の一部であり得る。第1のプルダウンプリドライバ1000は、第1の定常状態プルダウンプリドライバ1010及び第1のプルダウン遷移プリドライバ1030を含む。
【0134】
第1の定常状態プルダウンプリドライバ1010は、LV電圧ドメインに関連付けられた上側電圧レールVDDIXと下側電圧レールVSSXとの間にインバータ1020と直列に結合されたNMOS FET M101を含む。NMOS FET M101は、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVを受信するように構成されたゲートを含む。次に、インバータ1020は、PMOS FET M102及びNMOS FET M103を含む。PMOS FET M102及びNMOS FET M103は、インバータ1020の入力を形成するように互いに結合されたゲートを含む。インバータ1020の入力は、LV電圧ドメインにおける入力信号VIN_LVを受信するように構成されている。PMOS FET M102及びNMOS FET M103は、第1のプルダウンプリドライバ1000の出力としても機能し、NMOS FET M24のゲートに結合されるインバータ1020の出力を形成するように互いに結合されたドレインを含む。定常状態のハイ及びロー、並びに出力信号VOUTの上昇遷移の間、インバータ1020は、出力ドライバ350のNMOS FET M24のための制御信号VNCTL_LVを生成するように構成されている。
【0135】
第1のプルダウン遷移プリドライバ1030は、上側電圧レールVDDPXと第1のプルダウンプリドライバ1000の出力との間に直列に結合された、第1のPMOS FET M104と、第2のPMOS FET M105と、ダイオード接続PMOS FET M106と、を含む。第1のプルダウン遷移プリドライバ1030は、第1のプルダウンプリドライバ1000の出力と下側電圧レールVSSXとの間に結合された第3のPMOS FET M107を更に含む。PMOS FET M104は、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVを受信するように構成されたゲートを含む。PMOS FET M105は、バイアス電圧VSSIX(例えば、0.9V)を受け取るように構成されたゲートを含む。PMOS FET M106は、そのドレインとゲートが互いに結合されているので、ダイオード接続されている。PMOS FET M107は、バイアス電圧VDDIX(例えば、0.9V)を受け取るように構成されたゲートを含む。
【0136】
図3Bを更に参照すると、第1のプルダウンプリドライバ1000の動作は以下の通りである。出力信号V
OUTが定常状態のロー論理状態VSSX(例えば、0V)にあるとき、制御信号V
NCTL_LVは、ハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)にある。出力信号V
OUTが定常状態ロー論理状態VSSX(例えば、0V)であるとき、入力信号V
IN_LVは、ロー論理状態VSSX(例えば、0V)であり、プルダウンゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVは、デアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)である。したがって、NMOS FET M
101はオンにされてインバータ1020を有効にし、インバータ1020は、入力信号V
IN_LVのロー論理状態VSSX(例えば、0V)を反転して、ハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)で制御信号V
NCTL_LVを生成する。この定常状態の間、プルダウンゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVのデアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)がPMOS FET M
104をオフに維持するので、第1のプルダウン遷移プリドライバ1030は無効にされる。
【0137】
出力信号VOUTが定常状態ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にあるとき、制御信号VNCTL_LVは、ロー論理状態VSSX(例えば、0V)にある。出力信号VOUTが定常状態ハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にあるとき、入力信号VIN_LVは、ハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)にあり、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVは、デアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にある。したがって、NMOS FET M101がオンにされてインバータ1020を有効にし、インバータ1020は、入力信号VIN_LVのハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)を反転して、ロー論理状態VSSX(例えば、0V)で制御信号VNCTL_LVを生成する。同様に、この定常状態の間、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVのデアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)がPMOS FET M104をオフに維持するので、第1のプルダウン遷移プリドライバ1030は無効にされる。
【0138】
出力信号VOUTがロー論理状態VSSX(例えば、0V)からハイ論理状態VDDPX(例えば、0V)に遷移しているとき、制御信号VNCTL_LVは、ロー論理状態VSSX(例えば、1.8V)にある。出力信号VOUTがハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)に遷移しているとき、入力信号VIN_LVは、ハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)にあり、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVは、デアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にある。したがって、NMOS FET M101がオンにされてインバータ1020を有効にし、インバータ1020は、入力信号VIN_LVのハイ論理状態VDDIX(例えば、0.9V)を反転して、ロー論理状態VSSX(例えば、0V)で制御信号VNCTL_LVを生成する。このローからハイへの遷移期間中、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVのデアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)がNMOS FET M104をオフに維持するので、第1のプルダウン遷移プリドライバ1030は無効にされる。
【0139】
出力信号VOUTがハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)からロー論理状態VSSX(例えば、0V)に遷移しているとき、制御信号VNCTL_LVは、ブースト状態(例えば、約1.4V)にある。出力信号VOUTがロー論理状態VSSX(例えば、0V)に遷移しているとき、入力信号VIN_LVは、ロー論理状態VSSX(例えば、0V)にあり、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVは、アサートされたロー論理状態VSSIX(例えば、0.9V)にある。したがって、NMOS FET M101は、第1の定常状態プルダウンプリドライバ1010を無効にするためにオフになる。プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVがアサートされたロー論理状態VSSIX(例えば、0.9V)にあると、PMOS FET M104はオンになり、VDDPXとVSSXとの間に電流経路を生成する。PMOS FET M104のオンはまた、PMOS FET M105をオンにする。したがって、ダイオード接続PMOS FET M106は、上側電圧レールVDDPXと第1のプルダウンプリドライバ1000の出力との間に結合される。それによって、約1.4Vのブースト電圧レベルで制御信号VNCTL_LVを生成する(例えば、VDDPX(例えば、1.8V)を下回るダイオード電圧降下)。下部PMOS FET M107は、VDDPXとVSSXとの間の電流を制限するように構成されている。
【0140】
図11は、本開示の別の態様にかかる、例示的な第2のプルダウンプリドライバ1100の概略図を示す。第2のプルダウンプリドライバ1100は、出力ドライバ350のNMOS FET M
23の制御信号V
NCTL_HVを生成する定常状態プリドライバ330及び遷移プリドライバ340の一部であり得る。第2のプルダウンプリドライバ1100は、第2の定常状態プルダウンプリドライバ1110及び第2のプルダウン遷移プリドライバ1130を含む。
【0141】
第2の定常状態プルダウンプリドライバ1110は、バイアス電圧VSSIX(例えば、0.9V)を受信するように構成されたドレインと、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVを受信するように構成されたゲートと、第2のプルダウンプリドライバ1100の出力として働いて、出力ドライバ350のNMOS FET M23のための制御信号VNCTL_HVを生成するドレインと、を含むNMOS FET M121を含む(第2のプルダウンプリドライバ1100の出力は、NMOS FET M23のゲートに結合される)。
【0142】
第2のプルダウン遷移プリドライバ1130は、上側電圧レールVDDPXと第2のプルダウンプリドライバ1100の出力との間にダイオード接続PMOS FET M123と直列に結合されたPMOS FET M122を含む。第2のプルダウン遷移プリドライバ1130は、第2のプルダウンプリドライバ1100の出力と下側電圧レールVSSXとの間に結合されたPMOS FET M124を更に含む。PMOS FET M122は、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVを受信するように構成されたゲートを含む。PMOS FET M123は、そのドレインとゲートが互いに結合されているので、ダイオード接続されている。PMOS FET M124は、LV電圧ドメインのハイ論理電圧VDDIX(例えば、0.9V)を受け取るように構成されたゲートを含む。
【0143】
図3Bを更に参照すると、第2のプルダウンプリドライバ1100の動作は以下の通りである。出力信号V
OUTがハイ定常状態VDDPX(例えば、1.8V)及びロー定常状態VSSX(例えば、0V)にあるとき、又はローからハイに遷移しているとき、制御信号V
NCTL_HVは、非ブースト状態(例えば、0.9V)にある。出力信号V
OUTが前述の状態にあるとき、プルダウンゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVは、デアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)にある。これにより、NMOS FET M
121はオン状態となり、そのドレイン電圧VSSIX(例えば、0.9V)を制御信号V
NCTL_HVとして出力する。これらの状態の間、プルダウンゲートブーストイネーブル信号V
TF_HVのデアサートされたハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)がPMOS FET M
122をオフに維持するので、第2のプルダウン遷移プリドライバ1130は無効にされる。
【0144】
出力信号VOUTがハイ論理状態VDDPX(例えば、1.8V)からロー論理状態VSSX(例えば、0V)に遷移しているとき、制御信号VNCTL_HVはブースト状態(例えば、約1.4V)にある。出力信号VOUTがロー論理状態VSSX(例えば、0V)に遷移しているとき、プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVは、アサートされたロー論理状態VSSIX(例えば、0.9V)にある。したがって、NMOS FET M121はオフにされて、第2の定常状態プルダウンプリドライバ1110を無効にする。プルダウンゲートブーストイネーブル信号VTF_HVがアサートされたロー論理状態VSSIX(例えば、0.9V)にあると、PMOS FET M122はオンになり、VDDPXとVSSXとの間に電流経路を生成する。したがって、ダイオード接続PMOS FET M123は、上側電圧レールVDDPXと第2のプルダウンプリドライバ1100の出力との間に結合される。それによって、約1.4Vのブースト電圧レベルで制御信号VNCTL_HVを生成する(例えば、VDDPXを下回るダイオード電圧降下)。下部PMOS FET M124は、VDDPXとVSSXとの間の電流を制限するように構成されている。
【0145】
図12は、本開示の別の態様にかかる、出力信号を生成するために入力信号を電圧レベルシフトする例示的な方法1200のフロー図を示す。本方法は、第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加すること(ブロック1210)を含む。第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加するための手段の例は、本明細書で説明するプルアップ定常状態プリドライバ又は遷移プリドライバのいずれかを含む。
【0146】
方法1200は、第1の電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加することであって、出力における出力信号がロー論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号は、ハイ論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号は、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態からハイ論理状態に遷移しているとき、第1の制御信号及び第2の制御信号は、それぞれ第1のセットのブースト電圧にある、こと(ブロック1220)を更に含む。第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加するための手段の例は、本明細書で説明するプルアップ定常状態プリドライバ又は遷移プリドライバのいずれかを含む。
【0147】
方法1200は、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加すること(ブロック1230)を更に含む。第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加するための手段の例は、本明細書で説明するプルダウン定常状態プリドライバ又は遷移プリドライバのいずれかを含む。
【0148】
更に、方法1200は、出力と第2の電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加することであって、出力信号がハイ論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、出力信号がハイ論理状態からロー論理状態に遷移しているとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、それぞれ第2のセットのブースト電圧にある、こと(ブロック1240)を含む。第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加するための手段の例は、本明細書で説明するプルダウン定常状態プリドライバ又は遷移プリドライバのいずれかを含む。
【0149】
図13は、本開示の別の態様にかかる、例示的な無線通信デバイス1300のブロック図を示す。無線通信デバイス1300は、少なくとも1つのアンテナ1360(例えば、少なくとも1つのアンテナアレイ)と、少なくとも1つのアンテナ1360に結合された送受信機1350と、送受信機に結合された集積回路(IC)又はシステムオンチップ(SOC)1310と、を含む。IC又はSOC1310は、1つ又は複数の信号処理コア1320及び1つ又は複数の入力/出力(I/O)回路1330を含む。1つ又は複数のI/O回路1330は、本明細書で説明するI/O回路のいずれかごとに実装され得る。
【0150】
信号送信用途にしたがって、1つ又は複数の信号処理コア1320は、第1の電圧ドメイン(例えば、CX電圧ドメイン)における送信ベースバンド(BB)信号を処理するように構成され得る。1つ又は複数のI/O回路1330は、送信(BB)ベースバンド信号を第2の電圧ドメイン(例えば、PX電圧ドメイン)に上向きに電圧レベルシフトするように構成され得る。第2の電圧ドメインにおける送信ベースバンド(BB)信号は、送信ベースバンド(BB)信号に基づいて送信無線周波数(RF)信号を生成するように構成された送受信機1350に供給される。送信RF信号は、1つ又は複数のリモート無線デバイスへの無線送信のために少なくとも1つのアンテナ1360に供給される。
【0151】
本明細書で説明されるインバータ及び論理ゲート(例えば、AND、NANDなど)は、トランジスタの異なる構成及び/又は論理ゲートの組合せで実装され得ることを理解されたい。例えば、インバータは、NANDゲートを使用して実装することができる。
【0152】
以下は、本開示の態様の概要を提供する。
態様1:出力ドライバであって、第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)と、第1の電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETと、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)と、出力と第2の電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETと、を含む、出力ドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第1のプリドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第2のプリドライバと、を含む、装置。
【0153】
態様2:第1のプリドライバが、第1のPMOS FETのゲートに結合されたプルアッププリドライバを含む、態様1に記載の装置。
【0154】
態様3:プルアッププリドライバが、入力信号を受信するように構成された入力と、第1のPMOS FETのゲートに結合された出力と、を含むインバータと、第1の電圧レールと第3の電圧レールとの間でインバータと直列に結合された第3のPMOS FETであって、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されている、第3のPMOS FETと、を含む、態様2に記載の装置。
【0155】
態様4:第2のプリドライバが、第1のPMOS FETのゲートに結合されたプルアッププリドライバを含む、態様1~3のいずれか1つに記載の装置。
【0156】
態様5:プルアッププリドライバは、第1の電圧レールと第1のPMOS FETのゲートとの間に結合された第3のNMOS FETであって、第1のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む、第3のNMOS FETと、ダイオード接続NMOS FETと、第2のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む第4のNMOS FETと、第1のPMOS FETのゲートと第2の電圧レールとの間でダイオード接続NMOS FET及び第4のNMOS FETと直列に結合された第5のNMOS FETであって、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む、第5のNMOS FETと、を含む、態様4に記載の装置。
【0157】
態様6:第1のプリドライバが、第2のPMOS FETのゲートに結合されたプルアッププリドライバを含む、態様1~5のいずれか1つに記載の装置。
【0158】
態様7:プルアッププリドライバが、バイアス電圧を受け取るように構成されたソースと、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受け取るように構成されたゲートと、第2のPMOS FETのゲートに結合されたドレインと、を含む第3のPMOS FETを含む、態様6に記載の装置。
【0159】
態様8:第2のプリドライバが、第2のPMOS FETのゲートに結合されたプルアッププリドライバを含む、態様1~7のいずれか1つに記載の装置。
【0160】
態様9:プルアッププリドライバが、第1の電圧レールと第2のPMOS FETのゲートとの間に結合された第3のNMOS FETであって、バイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む、第3のNMOS FETと、ダイオード接続NMOS FETと、第2のPMOS FETのゲートと第2の電圧レールとの間でダイオード接続NMOS FETと直列に結合された第4のNMOS FETであって、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む、第4のNMOS FETと、を備える、態様8に記載の装置。
【0161】
態様10:第1のプリドライバが、第2のNMOS FETのゲートに結合されたプルダウンプリドライバを含む、態様1~9のいずれか1つに記載の装置。
【0162】
態様11:プルダウンプリドライバは、プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のNMOS FETと、第3の電圧レールと第2の電圧レールとの間で第3のNMOS FETと直列に結合されたインバータであって、入力信号を受信するように構成された入力と、第2のNMOS FETのゲートに結合された出力と、を含む、インバータと、を含む、態様10に記載の装置。
【0163】
態様12:第2のプリドライバが、第2のNMOS FETのゲートに結合されたプルダウンプリドライバを含む、態様1~11のいずれか1つに記載の装置。
【0164】
態様13:プルダウンプリドライバが、プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のPMOS FETと、第1のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む第4のPMOS FETと、第1の電圧レールと第2のNMOS FETのゲートとの間に直列に結合されたダイオード接続PMOS FETと、第2のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む第4のPMOS FETと、を含む、態様12に記載の装置。
【0165】
態様14:第1のプリドライバが、第1のNMOS FETのゲートに結合されたプルダウンプリドライバを含む、態様1~13のいずれか1つに記載の装置。
【0166】
態様15:プルダウンプリドライバが、バイアス電圧を受け取るように構成されたドレインと、プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートと、第1のNMOS FETのゲートに結合されたドレインと、を含む第3のNMOS FETを含む、態様14に記載の装置。
【0167】
態様16:第2のプリドライバが、第1のNMOS FETのゲートに結合されたプルダウンプリドライバを含む、態様1~15のいずれか1つに記載の装置。
【0168】
態様17:プルダウンプリドライバが、プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のPMOS FETと、第1の電圧レールと第1のNMOS FETのゲートとの間で第3のPMOS FETと直列に結合されたダイオード接続PMOS FETと、第1のNMOS FETのゲートと第2の電圧レールとの間に結合された第4のPMOS FETであって、バイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む、第4のPMOS FETと、を含む、態様16の装置。
【0169】
態様18:第1のプリドライバ及び第2のプリドライバに結合されているゲートブースト制御回路を更に含む、態様1~17のいずれか1つに記載の装置。
【0170】
態様19:ゲートブースト制御回路が、プルアップゲートブースト制御回路を含む、態様18に記載の装置。
【0171】
態様20:プルアップゲートブースト制御回路が、第1のマルチドメイン論理回路であって、第1の電圧ドメインにおける入力信号及び第2の電圧ドメインにおける相補入力信号をそれぞれ受信するように構成された第1の入力及び第2の入力と、第2の電圧ドメインにおけるプルアップゲートブースト開始信号を生成するように構成された第1の出力と、を含む、第1のマルチドメイン論理回路と、第2のマルチドメイン論理回路であって、第1の電圧ドメインにおける相補出力信号及び第2の電圧ドメインにおける出力信号をそれぞれ受信するように構成された第3の入力及び第4の入力と、第2の電圧ドメインにおけるプルアップゲートブースト終了信号を生成するように構成された第2の出力と、を含む、第2のマルチドメイン論理回路と、論理ゲートであって、プルアップゲートブースト開始信号及びプルアップゲート終了信号をそれぞれ受信するように構成された第5の入力及び第6の入力と、第2の電圧ドメインにおけるプルアップゲートブーストイネーブル信号を生成するように構成された第3の出力と、を含み、第3の出力が、第1のプリドライバ及び第2のプリドライバに結合されている、論理ゲートと、を含む、態様19に記載の装置。
【0172】
態様21:第1のマルチドメイン論理回路が、入力信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のNMOS FETと、第3の電圧レールと第2の電圧レールとの間で第3のNMOS FETと直列に結合されたインバータであって、相補入力信号を受信するように構成された入力と、プルアップゲートブースト開始信号を生成するように構成された出力と、を含む、インバータと、を含む、態様20に記載の装置。
【0173】
態様22:第2のマルチドメイン論理回路が、相補出力信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のNMOS FETと、第3の電圧レールと第2の電圧レールとの間で第3のNMOS FETと直列に結合されたインバータであって、入力信号を受信するように構成された入力と、プルアップゲートブースト終了信号を生成するように構成された出力と、を含む、インバータと、を含む、態様20又は21に記載の装置。
【0174】
態様23:ゲートブースト制御回路が、プルダウンゲートブースト制御回路を含む、態様18~22のいずれか1つに記載の装置。
【0175】
態様24:プルダウンゲートブースト制御回路が、第1のマルチドメイン論理回路であって、第1の電圧ドメインにおける入力信号及び第2の電圧ドメインにおける相補入力信号をそれぞれ受信するように構成された第1の入力及び第2の入力と、第1の電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブースト開始信号を生成するように構成された第1の出力と、を含む、第1のマルチドメイン論理回路と、第2のマルチドメイン論理回路であって、第1の電圧ドメインにおける相補出力信号及び第2の電圧ドメインにおける出力信号をそれぞれ受信するように構成された第3の入力及び第4の入力と、第1の電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブースト終了信号を生成するように構成された第2の出力と、を含む、第2のマルチドメイン論理回路と、論理ゲートであって、プルダウンゲートブースト開始信号及びプルダウンゲート終了信号をそれぞれ受信するように構成された第5の入力及び第6の入力と、第1の電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブーストイネーブル信号を生成するように構成された第3の出力と、を含み、第3の出力が、第1のプリドライバ及び第2のプリドライバに結合されている、論理ゲートと、を含む、態様23に記載の装置。
【0176】
態様25:第1のマルチドメイン論理回路が、入力信号を受信するように構成された入力と、プルダウンゲートブースト開始信号を生成するように構成された出力と、を含むインバータと、第1の電圧レールと第3の電圧レールとの間でインバータと直列に結合された第3のPMOS FETであって、相補入力信号を受信するように構成されたゲートを含む、第3のPMOS FETと、を含む、態様24に記載の装置。
【0177】
態様26:第2のマルチドメイン論理回路が、相補出力信号を受信するように構成された入力と、プルダウンゲートブースト終了信号を生成するように構成された出力と、を含むインバータと、第1の電圧レールと第3の電圧レールとの間でインバータと直列に結合された第3のPMOS FETであって、出力信号を受信するように構成されたゲートを含む、第3のPMOS FETと、を含む、態様24又は25に記載の装置。
【0178】
態様27:第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加することと、第1の電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加することであって、出力における出力信号がロー論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、出力信号がハイ論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態からハイ論理状態に遷移しているとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、それぞれ第1のセットのブースト電圧にある、ことと、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加することと、出力と第2の電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加することであって、出力信号がハイ論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、出力信号がハイ論理状態からロー論理状態に遷移しているとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、それぞれ第2のセットのブースト電圧にある、ことと、を含む、方法。
【0179】
態様28:入力信号に基づいて第1のセットのブースト電圧及び第2のセットのブースト電圧を開始することと、出力信号に基づいて第1のセットのブースト電圧及び第2のセットのブースト電圧を終了することと、を更に含む、態様27に記載の方法。
【0180】
態様29:第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加するための手段と、第1の電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加するための手段であって、出力における出力信号がロー論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、出力信号がハイ論理状態にあるとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態からハイ論理状態に遷移しているとき、第1の制御信号及び第2の制御信号が、第1のセットのブースト電圧にある、手段と、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加するための手段と、出力と第2の電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加するための手段であって、出力信号がハイ論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ロー論理電圧にあり、出力信号がロー論理状態にあるとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、出力信号がハイ論理状態からロー論理状態に遷移しているとき、第3の制御信号及び第4の制御信号が、第2のセットのブースト電圧にある、手段と、を備える、装置。
【0181】
態様30:少なくとも1つのアンテナと、少なくとも1つのアンテナに結合された送受信機と、1つ又は複数の入力/出力(I/O)回路を含む集積回路(IC)と、を含む無線通信デバイスであって、1つ又は複数のI/O回路のうちの少なくとも1つは、出力ドライバであって、第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)と、上側電圧レールと出力との間で第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETと、第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)と、出力と下側電圧レールとの間で第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETと、を含む、出力ドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第1のプリドライバと、第1のPMOS FET及び第2のPMOS FET並びに第1のNMOS FET及び第2のNMOS FETのゲートに結合された第2のプリドライバと、を含む、無線通信デバイス。
【0182】
本開示の上記の説明は、あらゆる当業者が本開示を作成又は使用することが可能となるように提供される。本開示に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかとなり、本明細書で定義されている一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の変形例に適用することができる。したがって、本開示は、本明細書で説明されている実施例に限定されることを意図するものではなく、本明細書で開示されている原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2024-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
出力ドライバであって、
第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)と、
第1の電圧レールと出力との間で前記第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETと、
第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)と、
前記出力と第2の電圧レールとの間で前記第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETと、
を備える、出力ドライバと、
前記第1のPMOS FET及び前記第2のPMOS FET
のゲートと、前記第1のNMOS FET及び前記第2のNMOS FETのゲート
と、に結合された第1のプリドライバと、
前記第1のPMOS FET及び前記第2のPMOS FET
の前記ゲートと、前記第1のNMOS FET及び前記第2のNMOS FET
のゲート
と、に結合された第2のプリドライバと、
を備える、装置。
【請求項2】
前記第1のプリドライバが、前記第1のPMOS FETの前記ゲートに結合されたプルアッププリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プルアッププリドライバが、
入力信号を受信するように構成された入力と、前記第1のPMOS FETの前記ゲートに結合された出力と、を含むインバータと、
前記第1の電圧レールと第3の電圧レールとの間で前記インバータと直列に結合された第3のPMOS FETであって、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されている、第3のPMOS FETと、
を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2のプリドライバが、前記第1のPMOS FETの前記ゲートに結合されたプルアッププリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プルアッププリドライバが、
前記第1の電圧レールと前記第1のPMOS FETの前記ゲートとの間に結合された第3のNMOS FETであって、第1のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む、第3のNMOS FETと、
ダイオード接続NMOS FETと、
第2のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む第4のNMOS FETと、
前記第1のPMOS FETの前記ゲートと前記第2の電圧レールとの間で前記ダイオード接続NMOS FET及び前記第4のNMOS FETと直列に結合された第5のNMOS FETであって、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む、第5のNMOS FETと、
を備える、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1のプリドライバが、前記第2のPMOS FETの前記ゲートに結合されたプルアッププリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記プルアッププリドライバが、バイアス電圧を受け取るように構成されたソースと、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートと、前記第2のPMOS FETの前記ゲートに結合されたドレインと、を含む第3のPMOS FETを備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第2のプリドライバが、前記第2のPMOS FETの前記ゲートに結合されたプルアッププリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記プルアッププリドライバが、
前記第1の電圧レールと前記第2のPMOS FETの前記ゲートとの間に結合された第3のNMOS FETであって、バイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む、第3のNMOS FETと、
ダイオード接続NMOS FETと、
前記第2のPMOS FETの前記ゲートと前記第2の電圧レールとの間で前記ダイオード接続NMOS FETと直列に結合された第4のNMOS FETであって、プルアップゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む、第4のNMOS FETと、
を備える、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1のプリドライバが、前記第2のNMOS FETの前記ゲートに結合されたプルダウンプリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記プルダウンプリドライバが、
プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のNMOS FETと、
第3の電圧レールと前記第2の電圧レールとの間で前記第3のNMOS FETと直列に結合されたインバータであって、入力信号を受信するように構成された入力と、前記第2のNMOS FETの前記ゲートに結合された出力と、を含む、インバータと、
を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2のプリドライバが、前記第2のNMOS FETの前記ゲートに結合されたプルダウンプリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記プルダウンプリドライバが、
プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のPMOS FETと、
第1のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む第4のPMOS FETと、
前記第1の電圧レールと前記第2のNMOS FETの前記ゲートとの間に直列に結合されたダイオード接続PMOS FETと、
第2のバイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む第4のPMOS FETと、
を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第1のプリドライバが、前記第1のNMOS FETの前記ゲートに結合されたプルダウンプリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記プルダウンプリドライバが、バイアス電圧を受け取るように構成されたドレインと、プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートと、前記第1のNMOS FETの前記ゲートに結合されたドレインと、を含む第3のNMOS FETを備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第2のプリドライバが、前記第1のNMOS FETの前記ゲートに結合されたプルダウンプリドライバを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記プルダウンプリドライバが、
プルダウンゲートブーストイネーブル信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のPMOS FETと、
前記第1の電圧レールと前記第1のNMOS FETの前記ゲートとの間で前記第3のPMOS FETと直列に結合されたダイオード接続PMOS FETと、
前記第1のNMOS FETの前記ゲートと前記第2の電圧レールとの間に結合された第4のPMOS FETであって、バイアス電圧を受け取るように構成されたゲートを含む、第4のPMOS FETと、
を備える、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記第1のプリドライバ及び前記第2のプリドライバに結合されたゲートブースト制御回路を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
前記ゲートブースト制御回路が、プルアップゲートブースト制御回路を備える、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記プルアップゲートブースト制御回路が、
第1のマルチドメイン論理回路であって、第1の電圧ドメインにおける入力信号及び第2の電圧ドメインにおける相補入力信号をそれぞれ受信するように構成された第1の入力及び第2の入力と、前記第2の電圧ドメインにおけるプルアップゲートブースト開始信号を生成するように構成された第1の出力と、を含む、第1のマルチドメイン論理回路と、
第2のマルチドメイン論理回路であって、前記第1の電圧ドメインにおける相補出力信号及び前記第2の電圧ドメインにおける出力信号をそれぞれ受信するように構成された第3の入力及び第4の入力と、前記第2の電圧ドメインにおけるプルアップゲートブースト終了信号を生成するように構成された第2の出力と、を含む、第2のマルチドメイン論理回路と、
論理ゲートであって、前記プルアップゲートブースト開始信号及び前記プルアップゲート終了信号をそれぞれ受信するように構成された第5の入力及び第6の入力と、前記第2の電圧ドメインにおけるプルアップゲートブーストイネーブル信号を生成するように構成された第3の出力と、を含み、前記第3の出力が、前記第1のプリドライバ及び前記第2のプリドライバに結合されている、論理ゲートと、
を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記第1のマルチドメイン論理回路が、
前記入力信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のNMOS FETと、
第3の電圧レールと前記第2の電圧レールとの間で前記第3のNMOS FETと直列に結合されたインバータであって、前記相補入力信号を受信するように構成された入力と、前記プルアップゲートブースト開始信号を生成するように構成された出力と、を含む、インバータと、
を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記第2のマルチドメイン論理回路が、
前記相補出力信号を受信するように構成されたゲートを含む第3のNMOS FETと、
第3の電圧レールと前記第2の電圧レールとの間で前記第3のNMOS FETと直列に結合されたインバータであって、前記入力信号を受信するように構成された入力と、前記プルアップゲートブースト終了信号を生成するように構成された出力と、を含む、インバータと、
を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記ゲートブースト制御回路が、プルダウンゲートブースト制御回路を備える、請求項18に記載の装置。
【請求項24】
前記プルダウンゲートブースト制御回路が、
第1のマルチドメイン論理回路であって、第1の電圧ドメインにおける入力信号及び第2の電圧ドメインにおける相補入力信号をそれぞれ受信するように構成された第1の入力及び第2の入力と、前記第1の電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブースト開始信号を生成するように構成された第1出力と、を含む、第1のマルチドメイン論理回路と、
第2のマルチドメイン論理回路であって、前記第1の電圧ドメインにおける相補出力信号及び前記第2の電圧ドメインにおける出力信号をそれぞれ受信するように構成された第3の入力及び第4の入力と、前記第1の電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブースト終了信号を生成するように構成された第2の出力と、を含む、第2のマルチドメイン論理回路と、
論理ゲートであって、前記プルダウンゲートブースト開始信号及び前記プルダウンゲート終了信号をそれぞれ受信するように構成された第5の入力及び第6の入力と、前記第1の電圧ドメインにおけるプルダウンゲートブーストイネーブル信号を生成するように構成された第3の出力と、を含み、前記第3の出力が、前記第1のプリドライバ及び前記第2のプリドライバに結合されている、論理ゲートと、
を備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記第1のマルチドメイン論理回路が、
前記入力信号を受信するように構成された入力と、前記プルダウンゲートブースト開始信号を生成するように構成された出力と、を含むインバータと、
前記第1の電圧レールと第3の電圧レールとの間で前記インバータと直列に結合された第3のPMOS FETであって、前記相補入力信号を受信するように構成されたゲートを含む、第3のPMOS FETと、
を備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記第2のマルチドメイン論理回路が、
前記相補出力信号を受信するように構成された入力と、前記プルダウンゲートブースト終了信号を生成するように構成された出力と、を含むインバータと、
前記第1の電圧レールと第3の電圧レールとの間で前記インバータと直列に結合された第3のPMOS FETであって、前記出力信号を受信するように構成されたゲートを含む、第3のPMOS FETと、
を備える、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加することと、
第1の電圧レールと出力との間で前記第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加することであって、前記出力における出力信号がロー論理状態にあるとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、前記出力信号がハイ論理状態にあるとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、ロー論理電圧にあり、前記出力信号が前記ロー論理状態から前記ハイ論理状態に遷移しているとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、第1のセットのブースト電圧にある、第2の制御信号を印加することと、
第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加することと、
前記出力と第2の電圧レールとの間で前記第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加することであって、前記出力信号が前記ハイ論理状態にあるとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、ロー論理電圧にあり、前記出力信号が前記ロー論理状態にあるとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、前記出力信号が前記ハイ論理状態から前記ロー論理状態に遷移しているとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、第2のセットのブースト電圧にある、第4の制御信号を印加することと、
を含む、方法。
【請求項28】
入力信号に基づいて前記第1のセットのブースト電圧及び前記第2のセットのブースト電圧を開始することと、
前記出力信号に基づいて前記第1のセットのブースト電圧及び前記第2のセットのブースト電圧を終了することと、
を更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)のゲートに第1の制御信号を印加するための手段と、
第1の電圧レールと出力との間で前記第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETのゲートに第2の制御信号を印加するための手段であって、前記出力における出力信号がロー論理状態にあるとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、前記出力信号がハイ論理状態にあるとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、ロー論理電圧にあり、前記出力信号が前記ロー論理状態から前記ハイ論理状態に遷移しているとき、前記第1の制御信号及び前記第2の制御信号が、第1のセットのブースト電圧にある、手段と、
第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)のゲートに第3の制御信号を印加するための手段と、
前記出力と第2の電圧レールとの間で前記第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETのゲートに第4の制御信号を印加するための手段であって、前記出力信号が前記ハイ論理状態にあるとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、ロー論理電圧にあり、前記出力信号が前記ロー論理状態にあるとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、ハイ論理電圧にあり、前記出力信号が前記ハイ論理状態から前記ロー論理状態に遷移しているとき、前記第3の制御信号及び前記第4の制御信号が、第2のセットのブースト電圧にある、手段と、
を備える、装置。
【請求項30】
無線通信デバイスであって、
少なくとも1つのアンテナと、
前記少なくとも1つのアンテナに結合された送受信機と、
前記送受信機に結合された集積回路(IC)であって、1つ又は複数の入力/出力(I/O)回路を含む、ICと、
を備え、前記I/O回路が、
出力ドライバであって、
第1のpチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(PMOS FET)と、
上側電圧レールと出力との間で前記第1のPMOS FETと直列に結合された第2のPMOS FETと、
第1のnチャネル型金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(NMOS FET)と、
前記出力と下側電圧レールとの間で前記第1のNMOS FETと直列に結合された第2のNMOS FETと、
を含む、出力ドライバと、
前記第1のPMOS FET及び前記第2のPMOS FET
のゲートと、前記第1のNMOS FET及び前記第2のNMOS FETのゲート
と、に結合された第1のプリドライバと、
前記第1のPMOS FET及び前記第2のPMOS FET
の前記ゲートと、前記第1のNMOS FET及び前記第2のNMOS FET
のゲート
と、に結合された第2のプリドライバと、
を備える、
無線通信デバイス。
【国際調査報告】