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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-04
(54)【発明の名称】パケット転送方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 45/64 20220101AFI20241127BHJP
【FI】
H04L45/64
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535546
(86)(22)【出願日】2022-03-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 CN2022084010
(87)【国際公開番号】W WO2023184220
(87)【国際公開日】2023-10-05
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518056748
【氏名又は名称】新華三技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】叶 金栄
【テーマコード(参考)】
5K030
【Fターム(参考)】
5K030GA11
5K030HA08
5K030HC13
5K030HD03
5K030JA11
5K030JL07
5K030KA01
5K030LB05
(57)【要約】
本発明の実施例は、パケット転送方法及び装置を提供する。本発明の実施例において、レイヤ3ネットワークにおいてSRv6がもたらす利点が十分に活用するために、ゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された異なるAPに自動的に異なるLocatorを割り当てることにより、レイヤ3ネットワークにおけるSRv6の導入の自動化を実現した。さらに、本実施例において、ゲートウェイデバイス及びAPに対して割り当てられたLocatorに基づいてゲートウェイデバイスとAPとの間にSRv6トンネルを導入し、SRv6トンネルを介してゲートウェイデバイスとAPとの間でパケット伝送を行い、SRv6が導入されたレイヤ3ネットワークに適用されるパケット転送方法を実現した。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに適用されるパケット転送方法であって、前記ゲートウェイデバイスと前記ゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPとの間にSRv6トンネルが存在し、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された異なるAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、
前記SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信したとき、前記第1のパケットに対してIPv6カプセル化ヘッダをカプセル化解除して第2のパケットを得、前記第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第2のパケットを転送するステップであって、前記第1のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記第2のパケットの宛先MACアドレスは、前記ゲートウェイデバイス上の前記FunctionにバインドされたVSIインスタンスに関連するレイヤ3ゲートウェイインタフェースのMACアドレスである、ステップと、
ネットワーク側から第3のパケットを受信したとき、前記第3のパケットに対してIPv6カプセル化解除を行って第4のパケットを得、前記第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第4のパケットを転送するステップであって、前記第3のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocatorを含む、ステップと、を含む、
ことを特徴とするパケット転送方法。
【請求項2】
前記ゲートウェイデバイスがLocatorマネージャManagerとして機能する場合、
APによって送信されたLocator割り当て要求を受信するステップと、
前記Locator割り当て要求に基づいて、前記APに対して対応するLocatorを割り当てるステップとにより、前記ゲートウェイデバイスによって前記APのLocatorが割り当てられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ゲートウェイデバイスと前記APとの間に、Locator割り当てのためのユーザデータグラムプロトコルUDP接続が確立され、前記Locator割り当て要求は前記UDP接続を介して受信され、
前記Locator割り当て要求に基づいて、前記APに対して対応するLocatorを割り当てるステップは、
少なくとも前記APに対して割り当てられたLocatorが付加されたLocator割り当て応答を、前記UDP接続を介して前記APに返信するステップと、
前記APが前記Locator割り当て応答に基づいて返信した指定Locator割り当て要求を、前記UDP接続を介して受信するステップであって、前記指定Locator割り当て要求には、少なくとも、前記Locator割り当て応答に付加されたLocatorが付加される、ステップと、
前記APに対して前記Locatorを割り当てることを確認するために、前記UDP接続を介してLocator割り当て確認メッセージを前記APに返信するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
APに対して対応するLocatorを割り当てた後、
前記APによって送信されたLocator占有要求を前記UDP接続を介して受信したとき、前記APが割り当てられたLocatorを引き続き占有することが許可される場合、前記APが割り当てられた前記Locatorを引き続き占有することを確認するために、前記UDP接続を介してLocator占有確認メッセージを前記APに返信するステップであって、前記Locator占有要求は、前記APが割り当てられたLocatorを引き続き占有するか否かを要求するために用いられる、ステップと、
所定の時間内に前記APによって送信されたLocator占有要求を受信しなかった場合、前記APに対して割り当てられたLocatorを解放するステップと、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ゲートウェイデバイスがLocatorマネージャManagerとして前記ゲートウェイデバイスに接続されたAPにLocatorを割り当てた後、該APへのLocatorルートを生成するステップをさらに含み、
前記Locatorルートの次ホップは、該AP上のゲートウェイデバイスに接続されたインタフェースのIPv6アドレスであり、アウトバウンドインタフェースは、SRv6サービスを該APに転送するための、前記ゲートウェイデバイス上のレイヤ3インタフェースである、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第2のパケットを転送するステップは、
前記第2のパケットに対してレイヤ2ヘッダをカプセル化解除して第5のパケットを得るステップと、
前記レイヤ3ゲートウェイインタフェースに関連するIPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルから、前記第5のパケットの宛先IPアドレスにマッチするIPルーティングエントリを検索するステップと、
前記IPルーティングエントリのアウトバウンドインタフェースが、前記ゲートウェイデバイスから第1のAPへのSRv6トンネルポートである場合、取得された、第1のAPのLocatorにマッチする第1のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースに基づいて第6のパケットを転送するステップと、を含み、
前記第1のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースは、SRv6サービスを前記第1のAPに転送するための、前記ゲートウェイデバイス上のレイヤ3インタフェースであり、
前記第6のパケットは、前記第5のパケットに少なくともIPv6カプセル化ヘッダを付加することによって得られ、前記第6のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも前記第1のAPに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含み、前記第6のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPv6アドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む、
ことを特徴とする請求項1又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記Functionは、少なくともFunctionタイプとFunction操作命令値とを含み、
前記第6のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスにおけるFunctionとソースIPv6アドレスにおけるFunctionとは、同じFunction操作命令値を含み、該Function操作命令値は、第1のサービスVLAN IDであり、
前記第1のサービスVLAN IDは、前記第6のパケットが属するサービスVLAN IDである、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第4のパケットを転送するステップは、
IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルから、前記第4のパケットの宛先IPアドレスにマッチするIPルーティングエントリを検索するステップと、
前記IPルーティングエントリのアウトバウンドインタフェースが、前記ゲートウェイデバイスから第2のAPへのSRv6トンネルポートである場合、取得されたLocatorルートから、第2のAPのLocatorにマッチする第2のLocatorルートを検索し、第2のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースを介して第7のパケットを転送するステップと、を含み、
前記第2のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースは、SRv6サービスを前記第2のAPに転送するための、前記ゲートウェイデバイス上のレイヤ3インタフェースであり、前記第7のパケットは、前記第4のパケットに少なくともIPv6カプセル化ヘッダを付加することによって得られ、前記第7のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも前記第2のAPに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含み、前記第7のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPv6アドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む、
ことを特徴とする請求項1又は5に記載の方法。
【請求項9】
前記Functionは、少なくともFunctionタイプとFunction操作命令値とを含み、
前記第7パケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスにおけるFunctionとソースIPv6アドレスにおけるFunctionとは、同じFunction操作命令値を含み、該Function操作命令値は、第2のサービスVLAN IDであり、
前記第2のサービスVLAN IDは、前記第7のパケットが属するサービスVLAN IDである、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
いずれかのAPに接続された端末のIPアドレスを学習した場合、端末IPアドレスにマッチするFunctionを決定し、該Function、及び前記端末IPアドレスをネットワーク側に報告することにより、前記ネットワーク側から前記端末に送信されるパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスが少なくとも前記Functionを含むようにするステップをさらに含み、
前記端末IPアドレスにマッチするFunctionは、IPv6カプセル化解除、及び前記端末IPアドレスにマッチする、前記端末にパケットを転送するためのIPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルの検索を指示するために用いられ、前記端末IPアドレスがIPv4である場合、前記IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルはIPv4 VPNルーティングテーブルであり、前記端末IPアドレスがIPv6である場合、前記IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルはIPv6 VPNルーティングテーブルである、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
第2のパケットのソースMACアドレスにマッチするMACエントリがローカルに存在しない場合、第2のパケットに対してMAC学習を行って第2のパケットのソースMACアドレスにマッチするMACエントリを得るステップをさらに含み、
前記MACエントリは、少なくとも第2のパケットのソースMACアドレス、VSIインスタンス、及びアウトバウンドインタフェース情報を含み、前記VSIインスタンスは、前記第2のパケットが属するサービスVLAN IDに対応する、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPに適用されるパケット転送方法であって、前記ゲートウェイデバイスと前記APとの間にSRv6トンネルが存在し、前記AP、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された他のAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、
前記ゲートウェイデバイスにパケットを転送する必要があるとき、該パケットにIPv6カプセル化ヘッダを付加し、本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介して前記パケットを転送するステップであって、前記IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPアドレスは、少なくとも本APに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む、ステップと、
本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信したとき、受信したパケットに対してIPv6カプセル化解除を行い、カプセル化解除されたパケットの宛先MACアドレスに基づいてパケットを転送するステップと、を含む、
ことを特徴とするパケット転送方法。
【請求項13】
前記IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスにおけるFunctionとソースIPv6アドレスにおけるFunctionとが同じであり、いずれも第3のサービスVLAN IDであり、
前記第3のサービスVLAN IDは、ゲートウェイデバイスに転送する必要があるパケットが属するサービスVLAN IDである、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに適用されるパケット転送装置であって、前記ゲートウェイデバイスと前記ゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPとの間にSRv6トンネルが存在し、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された異なるAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、
前記SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信するか、又はネットワーク側から第3のパケットを受信するためのパケット受信ユニットと、
前記SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信したとき、前記第1のパケットに対してIPv6カプセル化ヘッダをカプセル化解除して第2のパケットを得、前記第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第2のパケットを転送し、
ネットワーク側から第3のパケットを受信したとき、前記第3のパケットに対してIPv6カプセル化解除を行って第4のパケットを得、前記第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第4のパケットを転送するためのパケット処理ユニットと、を含み、
前記第1のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記第2のパケットの宛先MACアドレスは、前記ゲートウェイデバイス上の前記FunctionにバインドされたVSIインスタンスに関連するレイヤ3ゲートウェイインタフェースのMACアドレスであり、前記第3のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocatorを含む、
ことを特徴とするパケット転送装置。
【請求項15】
レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPに適用されるパケット転送装置であって、前記ゲートウェイデバイスと前記APとの間にSRv6トンネルが存在し、前記AP、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された他のAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、
本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信するための受信ユニットと、
前記ゲートウェイデバイスにパケットを転送する必要があるとき、該パケットにIPv6カプセル化ヘッダを付加し、本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介して前記パケットを転送し、
本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信したとき、受信したパケットに対してIPv6カプセル化解除を行い、カプセル化解除されたパケットの宛先MACアドレスに基づいてパケットを転送するための転送ユニットと、を含み、
前記IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPアドレスは、少なくとも本APに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む、
ことを特徴とするパケット転送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はネットワーク通信技術に関し、特に、パケット転送方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
IPv6セグメントルーティング(SRv6:Segment Routing IPv6)は、IPv6転送プレーンに基づいて実現されたセグメントルーティング(SR:Segment Routing)である。SRv6では、セグメントルーティング識別子(SID:Segment Identifier)は、IPv6アドレスの形式をとるが、どのデバイスのインタフェースアドレスにも対応しない。
【0003】
図1に示されるように、SIDは少なくとも、ロケータ(Locator)、機能(Function)、引数(Arguments)を含む。
【0004】
Locator:Locatorは、SRドメイン内で一意である。特定のアプリケーションでは、Locatorは、共通プレフィックス(common prefix)及びネットワークノード識別子(Node ID)を含んでもよい。
【0005】
Function:SIDにバインドされた操作命令を識別するために用いられる。SRドメイン内では、ノードがパケットを受信した後、パケットに付加されたSIDにおけるFunctionに基づいて関連する操作を実行する。特定のアプリケーションでは、Functionは、操作命令タイプと、操作命令を示すための操作命令値とを含んでもよい。
【0006】
Arguments:パケットのフローやサービスなどの情報を定義する。
【発明の概要】
【0007】
本発明の実施例は、SRv6が導入されたレイヤ3ネットワークに適用されるパケット転送を実現するパケット転送方法及び装置を提供する。
【0008】
本発明の実施例は、レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに適用されるパケット転送方法であって、前記ゲートウェイデバイスと前記ゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPとの間にSRv6トンネルが存在し、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された異なるAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、
前記SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信したとき、前記第1のパケットに対してIPv6カプセル化ヘッダをカプセル化解除して第2のパケットを得、前記第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第2のパケットを転送するステップであって、前記第1のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記第2のパケットの宛先MACアドレスは、前記ゲートウェイデバイス上の前記FunctionにバインドされたVSIインスタンスに関連するレイヤ3ゲートウェイインタフェースのMACアドレスである、ステップと、
ネットワーク側から第3のパケットを受信したとき、前記第3のパケットに対してIPv6カプセル化解除を行って第4のパケットを得、前記第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第4のパケットを転送するステップであって、前記第3のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocatorを含む、ステップと、を含む、パケット転送方法を提供する。
【0009】
本発明の実施例は、さらに、レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPに適用されるパケット転送方法であって、前記ゲートウェイデバイスと前記APとの間にSRv6トンネルが存在し、前記AP、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された他のAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、
前記ゲートウェイデバイスにパケットを転送する必要があるとき、該パケットにIPv6カプセル化ヘッダを付加し、本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介して前記パケットを転送するステップであって、前記IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPアドレスは、少なくとも本APに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む、ステップと、
本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信したとき、受信したパケットに対してIPv6カプセル化解除を行い、カプセル化解除されたパケットの宛先MACアドレスに基づいてパケットを転送するステップと、を含む、別のパケット転送方法を提供する。
【0010】
本発明の実施例は、レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに適用されるパケット転送装置であって、前記ゲートウェイデバイスと前記ゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPとの間にSRv6トンネルが存在し、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された異なるAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、
前記SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信するか、又はネットワーク側から第3のパケットを受信するためのパケット受信ユニットと、
前記SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信したとき、前記第1のパケットに対してIPv6カプセル化ヘッダをカプセル化解除して第2のパケットを得、前記第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第2のパケットを転送し、
ネットワーク側から第3のパケットを受信したとき、前記第3のパケットに対してIPv6カプセル化解除を行って第4のパケットを得、前記第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第4のパケットを転送するためのパケット処理ユニットと、を含み、
前記第1のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記第2のパケットの宛先MACアドレスは、前記ゲートウェイデバイス上の前記FunctionにバインドされたVSIインスタンスに関連するレイヤ3ゲートウェイインタフェースのMACアドレスであり、前記第3のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocatorを含む、パケット転送装置を提供する。
【0011】
本発明の実施例は、さらに、レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPに適用されるパケット転送装置であって、前記ゲートウェイデバイスと前記APとの間にSRv6トンネルが存在し、前記AP、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された他のAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、
本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信するための受信ユニットと、
前記ゲートウェイデバイスにパケットを転送する必要があるとき、該パケットにIPv6カプセル化ヘッダを付加し、本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介して前記パケットを転送し、
本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信したとき、受信したパケットに対してIPv6カプセル化解除を行い、カプセル化解除されたパケットの宛先MACアドレスに基づいてパケットを転送するための転送ユニットと、を含み、
前記IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPアドレスは、少なくとも本APに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む、パケット転送装置を提供する。
【0012】
本発明の実施例は、さらに、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含むネットワークデバイスであって、機械可読記憶媒体には、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令が記憶され、前記プロセッサは、上記のいずれかの方法を実施するために機械実行可能命令を実行するために用いられる、ネットワークデバイスを提供する。
【0013】
上記の技術的解決策から分かるように、本発明の実施例において、レイヤ3ネットワークにおいてSRv6がもたらす利点が十分に活用するために、ゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された異なるAPに自動的に異なるLocatorを割り当てることにより、レイヤ3ネットワークにおけるSRv6の導入の自動化を実現した。
【0014】
さらに、本実施例において、ゲートウェイデバイス及びAPに対して割り当てられたLocatorに基づいてゲートウェイデバイスとAPとの間にSRv6トンネルを導入し、SRv6トンネルを介してゲートウェイデバイスとAPとの間でパケット伝送を行い、SRv6が導入されたレイヤ3ネットワークに適用されるパケット転送方法を実現した。
【図面の簡単な説明】
【0015】
ここでの図面は明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成し、本発明に適合する実施例を示し、明細書とともに本発明の原理を説明するために用いられる。
図1】本発明の実施例によるSIDの構造の概略図である。
図2】本発明の実施例によるSRv6が導入されたキャンパスネットワークのネットワーキングの概略図である。
図3】本発明の実施例による方法のフローチャートである。
図4】本発明の実施例によるLocator割り当てのフローチャートである。
図5】本発明の実施例によるLocatorの構造の概略図である。
図6】本発明の実施例による別の方法のフローチャートである。
図7】本発明の実施例による装置の構造図である。
図8】本発明の実施例による別の装置の構造図である。
図9】本発明の実施例による電子デバイスの構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
例示的な実施例をここで詳細に説明し、その例は添付の図面に示される。以下の説明が図面に関する場合、特に断らない限り、異なる図面における同一の数字は、同一又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施例において説明される実施形態は、本発明と一致する全ての実施形態を表すものではない。逆に、それらは、本発明のいくつかの態様と一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0017】
本発明で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明において使用される単数形の「一種」、「前記」及び「該」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、複数形を含むことも意図する。
【0018】
SRv6は、ネットワークに柔軟で効率的なトラフィック制御手段を提供し、トラフィックのスケジューリング及びパスの最適化をよりよく実現し、重要なサービスの品質を保証し、品質分布のバランスをとり、専用線の利用率を向上させることができる。現在、SRv6は、キャンパスネットワークなどのレイヤ3ネットワーク(layer three network)に導入されてもよく、図2は、SRv6が導入されたキャンパスネットワークを例示する。図2において、太い黒線はSRv6経路を示している。キャンパスネットワークにSRv6が導入されると、ゲートウェイデバイス(ゲートウェイデバイス(gateway device)は、スパイン(Spine)-リーフ(Leaf)トポロジー構造におけるLeafノードであってもよい)と無線アクセスポイント(AP:Access Point)との間では、SRv6に基づいてトラフィックの監視やスケジューリングなどが実現される。
【0019】
しかしながら、従来のレイヤ3ネットワーク環境では、導入を簡略化するために、APテンプレートに基づいて一連の異なるAPに同じAP設定を配信することが多い(即ち、複数の異なるAPは同じ設定を有する)。しかしながら、キャンパスネットワークなどのレイヤ3ネットワークにSRv6が適用される際に、APの区別を容易にするために、異なるAPに異なるLocatorを割り当てる必要があるため、APテンプレートに基づいて一連の異なるAPに同じAP設定を配信することができない。APテンプレートに基づいて一連の異なるAPに同じAP設定を配信することができないことに加え、レイヤ3ネットワークにはAPが多数あるため、レイヤ3ネットワークへのSRv6の導入や、ネットワーク導入の自動化にとって不利となる。
【0020】
上記の技術的問題を解決するために、本発明の実施例は、SRv6が導入されたレイヤ3ネットワークに適用されるパケット転送方法を提供する。当業者が本発明の実施例による技術的解決策をよりよく理解できるようにするため、また、本発明の実施例の上記目的、特徴及び利点をより明白かつ理解できるようにするため、以下、図面を参照しながら本発明の実施例における技術的解決策をさらに詳細に説明する。
【0021】
以下、まずレイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスの観点から、本発明の実施例による方法を説明する。
【0022】
図3を参照し、図3は、本発明の実施例による方法のフローチャートである。該方法は、レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに適用される。オプションで、Spine-Leafネットワークトポロジー構造に適用される場合、ここでのゲートウェイデバイスはLeafノードであってもよい。
【0023】
本実施例において、ゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された異なるAPには、いずれも異なるLocatorが割り当てられる。オプションで、本実施例において、1つのネットワークデバイスをLocatorマネージャ(Manager)として指定してもよく、該Locator Managerが、ゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された各APに異なるLocatorを割り当てる。
【0024】
例えば、ゲートウェイデバイスをLocator Managerとして指定する場合、Locator Managerとして機能するゲートウェイデバイスが、本ゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された各AP(この場合、APはLocatorクライアント(Client)と呼ぶことができる)に異なるLocatorを割り当てる。図4は、ゲートウェイデバイスがLocator Managerである場合、本ゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された各APに異なるLocatorを割り当てる方法の例を示す。ここでは説明を省略する。
【0025】
別の例として、アクセスコントローラ(AC:Access Controller)などの非ゲートウェイデバイスをLocator Managerとして指定し、Locator Managerが、ゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された異なるAP(この場合、ゲートウェイデバイス及びゲートウェイデバイスに接続された異なるAPは、いずれもLocator Clientと呼ぶことができる)に異なるLocatorを割り当ててもよい。具体的な割り当て方式については、図4に示す割り当てに類似するため、ここでは説明を省略する。
【0026】
本実施例において、ゲートウェイデバイス及びAPは、割り当てられたLocatorに基づいて、ゲートウェイデバイスとAPとの間にSRv6トンネルを確立する(ここでのSRv6トンネルは、例えばSRv6 PWなどであってもよく、本実施例では特に限定しない)。オプションで、SRv6トンネルは、動的に確立されてもよく、静的に構成されてもよく、本実施例では特に限定しない。
【0027】
上記の説明に基づいて、図3に示すように、該フローは以下のステップを含んでもよい。
【0028】
ステップ301において、SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信したとき、ステップ302を実行し、ネットワーク側から第3のパケットを受信したとき、ステップ303を実行し、第1のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくともゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含み、第3のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくともゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocatorを含む。
【0029】
なお、本実施例において、第1のパケット及び第3のパケットは、説明を容易にするために命名されたものに過ぎず、限定するものではない。
【0030】
ゲートウェイデバイスとAPとの間のSRv6トンネルについて、本実施例において、SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信したことは、ゲートウェイデバイスがSRv6トンネルを介して、APによって転送された第1のパケットを受信したことを意味する。ゲートウェイデバイスがSRv6トンネルを介して、APによって転送された第1のパケットを受信したとき、以下のステップ302を実行する。
【0031】
ステップ302において、第1のパケットに対してIPv6カプセル化ヘッダをカプセル化解除して第2のパケットを得、第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて第2のパケットを転送し、第2のパケットの宛先MACアドレスは、ゲートウェイデバイス上のFunctionにバインドされたVSIインスタンスに関連するレイヤ3ゲートウェイインタフェースのMACアドレスである。
【0032】
本ステップ302は、ゲートウェイデバイスがSRv6トンネルを介して第1のパケットを受信したという前提で実行される。
【0033】
オプションで、本実施例において、ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及びFunction(操作命令値(Opcode)及びFunctionタイプを含む)に基づいてゲートウェイデバイスに対応するLocal SIDを決定してもよく、各Local SIDにおけるFunctionは異なる。表1に、ゲートウェイデバイスに対応する2つのLocal SID(Local SIDの例は後述する)を例示する。
【表1】
【0034】
表1において、end-dt2uは、カプセル化解除し、カプセル化解除された宛先MACアドレスが、ゲートウェイデバイス上のFunctionにバインドされたVSIインスタンスに関連するレイヤ3ゲートウェイインタフェースのMACアドレスである場合、パケットの宛先IPアドレスに基づいてパケットを転送するように指示するために用いられる。
【0035】
表1に示す各Local SIDに基づいて、FIB6(IPv6 Forwarding Information Base)テーブルに対応するFIB6エントリを追加することができる。FIB6エントリは、少なくとも対応するLocal SIDを含み、これに基づいて、ステップ302のように、ゲートウェイデバイスがSRv6トンネルを介して第1のパケットを受信したとき、ゲートウェイデバイスは、第1のパケットに付加された宛先IPアドレスに基づいてFIB6テーブル内を検索し、対応するFIB6エントリが見つかった場合、FIB6エントリにおけるLocal SID内のend-dt2uの指示に従って、第1のパケットに対してIPv6カプセル化ヘッダをカプセル化解除して第2のパケットを得る。第2のパケットの宛先MACアドレスが、ゲートウェイデバイス上の上記FunctionにバインドされたVSIインスタンスに関連するレイヤ3ゲートウェイインタフェースのMACアドレスであることが判明した場合、第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて第2のパケットを転送する。第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて第2のパケットを転送する方法の例は後述するため、ここでは説明を省略する。
【0036】
ステップ303において、第3のパケットに対してIPv6カプセル化解除を行って第4のパケットを得、第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて第4のパケットを転送する。
【0037】
本ステップ303は、ネットワーク側から第3のパケットを受信したという前提で実行される。ゲートウェイデバイスが、第3のパケットを受信したとき、パケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスに含まれるFunctionに基づいて対応する操作を実行する。該FunctionがIPv6カプセル化解除、及び対応するIPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルの検索を指示する場合、本ステップ303では、第3のパケットに対してIPv6カプセル化解除を行って第4のパケットを得、第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて、上記IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルから対応するIPルーティング転送インスタンスルーティングエントリを検索し、該IPルーティング転送インスタンスルーティングエントリに基づいてパケットを転送し、該パケットの転送の詳細については、後で例を挙げて説明するので、ここでは説明を省略する。
【0038】
ゲートウェイデバイスがパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスに含まれるFunctionに基づいて対応する操作を実行することを保証するために、オプションで、本実施例において、ゲートウェイデバイスがいずれかのAPに接続された端末のIPアドレスを学習した場合、端末IPアドレスにマッチするFunctionを決定し、該Function、及び端末IPアドレスをネットワーク側に報告することにより、後続にネットワーク側から該端末に送信されるパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスが少なくとも上記Functionを含むようにする。ここで、Functionは、IPv6カプセル化解除、及び端末IPアドレスにマッチするIPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルの検索を指示するために用いられる。ここで、端末IPアドレスがIPv4である場合、IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルはIPv4 VPNルーティングテーブルであり、端末IPアドレスがIPv6である場合、IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルはIPv6 VPNルーティングテーブルである。
【0039】
ここまで、図3に示すフローが完了した。
【0040】
図3に示すフローから分かるように、本実施例は、レイヤ3ネットワークにおいてSRv6がもたらす利点が十分に活用するために、ゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された異なるAPに自動的に異なるLocatorを割り当てることにより、レイヤ3ネットワークにおけるSRv6の導入の自動化を実現した。
【0041】
さらに、本実施例において、ゲートウェイデバイス及びAPに対して割り当てられたLocatorに基づいてゲートウェイデバイスとAPとの間にSRv6トンネルを導入し、SRv6トンネルを介してゲートウェイデバイスとAPとの間でパケット伝送を行い、SRv6が導入されたレイヤ3ネットワークに適用されるパケット転送方法を実現した。
【0042】
以下、図4に示すフローについて説明する。
【0043】
図4を参照し、図4は、本発明の実施例によるLocator割り当てのフローチャートである。図4に示すフローにおいて、Locator Managerが、ゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された各APに異なるLocatorを割り当てる。
【0044】
本実施例において、Locator Managerは、Locatorリソースプール(Locatorリソースプールは複数のLocatorを含む)を管理する。管理の利便性や、従来のLocator構造(Common prefix+Node IDの構造)との互換性のため、本実施例におけるLocatorはCommon prefix+Manager ID+Node IDであってもよく、具体的には図5に示すとおりである。このようにLocatorを設定する理由は、同一のネットワーク内に複数のLocator Managerが存在する場合、異なるLocator Managerによって割り当てられたLocatorが重複しないことを保証し、各Locatorが、ネットワーク全体で一意であることを保証するためである。
【0045】
図5において、Common prefixの値及び長さは、予め指定されてもよく、例えば、A0:B0::/40(Common prefixの値はA0:B0::であり、長さは40ビットである)である。
【0046】
図5において、Manager IDの値及び長さは、予め指定されてもよく、例えば、Manager IDの値は1であり、長さは8ビットである。
【0047】
図5において、Node IDの値は、予め指定されず、Node IDリソースプールから選択されてもよい。オプションで、本実施例において、Node IDリソースプールにおいて、Node 0(即ちNode IDが0である)を保持してもよい。言い換えれば、上記のCommon prefix、Manager IDと組み合わせて、本実施例において、A0:B0:01:00::/64を保持し、予め割り当てなくてもよい。
【0048】
オプションで、本実施例において、ゲートウェイデバイスがLocator Managerとして機能する場合、Locatorを自身に割り当てる際に、Node IDリソースプールから0ではない最小のNode IDを選択してもよい。選択されたNode IDが1であることを例として、上記のCommon prefix、Manager IDと組み合わせて、本実施例において、ゲートウェイデバイスがLocator Managerとして機能する場合、自身に割り当てたLocatorはA0:B0:01:01::/64であってもよい。
【0049】
ゲートウェイデバイスがLocator Managerとして機能する場合、図4に示すフローに従ってLocator Clientとしての各APにLocatorを割り当てる。もちろん、ゲートウェイデバイスがLocator Managerとして機能しない場合、Locator Managerが、図4に示すフローに従ってLocator Clientとしてのゲートウェイデバイス、及びゲートウェイデバイスに接続された各APにLocatorを割り当てる。
【0050】
図4に示すように、該フローは以下のステップを含んでもよい。
【0051】
ステップ401において、Locator Clientによって送信されたLocator割り当て要求を受信する。
【0052】
本実施例において、Locator Clientがオンラインになった後(例えば、オンラインになり、IPv6アドレスが割り当てられた後など)、Locator ClientとしてLocator ManagerにLocator割り当て要求を送信する。ここで、Locator割り当て要求には、少なくともLocator ClientのIPv6アドレス、MACアドレス、Locator Client識別子が付加されてもよい。
【0053】
ステップ402において、Locator割り当て要求に基づいて、Locator Clientに対して対応するLocatorを割り当てる。
【0054】
オプションで、本実施例において、Locator ManagerとLocator Clientとの間には、Locator割り当てのためのプロトコル接続が存在し、該プロトコル接続は、TCP(transmission control protocol)接続であってもよく、UDP(user datagram protocol)接続であってもよい。
【0055】
一実施例として、上記のプロトコル接続がTCP接続である場合、Node IDリソースプールの利用可能なNode IDから1つの利用可能なNode IDを選択し、選択された該1つの利用可能なNode IDと、上記のCommon prefix、Manager IDとを組み合わせて1つのLocatorを構成し、該LocatorをLocator割り当て応答に付加してTCP接続を介してLocator Clientに送信してもよい。
【0056】
オプションで、上記Node IDリソースプールの利用可能なNode IDから1つの利用可能なNode IDを選択するためには、様々な方法があり、例えば、直接にNode IDリソースプールの利用可能なNode IDから最小のNode IDを順に選択する。直接にNode IDリソースプールの利用可能なNode IDから最小のNode IDを順に選択することを例として、前にNode 1(即ちNode IDが1である)が既に選択された場合、上記のNode 0の保持と組み合わせると、現在のNode IDリソースプールの利用可能なNode IDは、Node 2(即ちNode IDが2である)、Node 3(即ちNode IDが3である)…Node k(即ちNode IDがkである)であり、現在のNode IDリソースプールの利用可能なNode IDからNode 2を選択してもよい。選択された該1つの利用可能なNode IDと、上記のCommon prefix、Manager IDとを組み合わせて1つのLocator、即ちA0:B0:01:02::/64を構成する。
【0057】
別の実施例として、上記のプロトコル接続がUDP接続である場合、TCPと比べて、UDPは、Locator ManagerとLocator Clientとの間で複雑なTCP接続を確立して維持することを必要とせず、Locator Managerが大量のTCP接続を維持することによってシステム(例えば、CPUなど)のオーバーヘッドが大きすぎることもない。上記のプロトコル接続がUDP接続である場合、TCP接続のように単純にLocator割り当て応答を返信してLocator割り当てを実現するわけではない。オプションで、本実施例において、上記のプロトコル接続がUDP接続である場合、上記ステップ402における、Locator割り当て要求に基づいて、Locator ClientとしてのAPに対して対応するLocatorを割り当てるステップは、以下を含んでよい。
【0058】
ステップa1において、Locator割り当て応答を、UDP接続を介してLocator Clientに返信する。
【0059】
ここで、Locator割り当て応答には、少なくとも、Locator Clientに対して割り当てられたLocatorが付加される。ここで、Locator ClientにLocatorを割り当てるためには、様々な方法があり、例えば、Node IDリソースプールの利用可能なNode IDから1つの利用可能なNode IDを選択し、選択された該1つの利用可能なNode IDと、上記のCommon prefix、Manager IDとを組み合わせて、Locator Clientに割り当てるべきLocatorを構成してもよい。
【0060】
オプションで、本実施例において、Locator割り当て応答には、Locator ClientのIPv6アドレス、MACアドレス、及びLocator ManagerのデバイスIDがさらに付加されてもよい。
【0061】
ステップa2において、Locator ClientがLocator割り当て応答に基づいて返信した指定Locator割り当て要求を、UDP接続を介して受信する。
【0062】
オプションで、本実施例において、指定Locator割り当て要求には、少なくともLocator割り当て応答に付加されたLocatorが付加される。ここで、指定Locator割り当て要求を送信する理由は、Locator割り当て応答に付加されたLocatorを占有できるか否かを確認するためである。
【0063】
オプションで、本実施例において、指定Locator割り当て要求には、Locator ClientのIPv6アドレス、MACアドレス、Locator Client識別子、Locator ManagerのデバイスIDがさらに付加されてもよい。
【0064】
ステップa3、Locator Clientに対してLocatorを割り当てることを確認するために、UDP接続を介してLocator割り当て確認メッセージをLocator Clientに返信する。
【0065】
オプションで、本実施例において、Locator割り当て確認メッセージは、Locator Clientが指定Locator割り当て要求に付加されたLocatorを占有することができることを確認するために用いられる。
【0066】
オプションで、本実施例において、Locator割り当て確認メッセージには、Locator ClientのIPv6アドレス、MACアドレス、Locator ManagerのデバイスIDがさらに付加されてもよい。
【0067】
ここまで、上記ステップa1~ステップa3により、上記のプロトコル接続がUDP接続である場合、どのようにLocator ClientにLocatorを割り当てるかを実現することができる。
【0068】
なお、本実施例において、上記のプロトコル接続がUDP接続である場合、UDP接続の特性に基づいて、Locator Clientに対して対応するLocatorを割り当てた後、Locator Clientに対して割り当てた対応するLocatorを適時に管理する必要もある。具体的な管理方式は、以下のステップa4~ステップa5によって実現される。
【0069】
ステップa4において、Locator Clientによって送信されたLocator占有要求をUDP接続を介して受信し、Locator Clientが割り当てられたLocatorを引き続き占有することが許可される場合、Locator Clientが割り当てられたLocatorを引き続き占有することを確認するために、UDP接続を介してLocator占有確認メッセージをLocator Clientに返信する。
【0070】
本実施例において、Locator Clientは、Locatorが割り当てられた後、周期TでLocator占有要求(該Locator占有要求は上記の指定Locator割り当て要求に類似する)を送信し、Locator Clientに対して割り当てられたLocatorが付加され、該Locatorを引き続き占有することができるか否かを確認する。
【0071】
Locator Managerが、Locator Clientによって送信されたLocator占有要求を受信したとき、通常、Locator Clientが割り当てられたLocatorを引き続き占有することを許可するので、UDP接続を介してLocator占有確認メッセージをLocator Clientに返信し、Locator Clientが割り当てられたLocatorを引き続き占有することを確認する。もちろん、いくつかの特殊なケースでは、Locator Clientが割り当てられたLocatorを引き続き占有することを許可しない場合、該Locatorを解放し、Locator Clientが上記の図4に示すフローに従って、再度Locatorを要求するようにトリガーする。
【0072】
ステップa5において、所定の時間内にLocator Clientによって送信されたLocator占有要求を受信しなかった場合、Locator Clientに対して割り当てられたLocatorを解放する。
【0073】
例えば、Locator Managerは、3つの上記周期T内にLocator Clientによって送信されたLocator占有要求を受信しなかった場合、Locator Clientがオフラインになったと見なし、Locator Clientに対して割り当てられたLocatorを解放する(即ち、このとき、該LocatorにおけるNode IDが利用可能なNode IDになる)。
【0074】
ここまで、ステップa4~ステップa5により、Locator Clientに対して対応するLocatorを割り当てた後、どのようにLocator Clientに対して割り当てた対応するLocatorを適時に管理するかを実現した。
【0075】
オプションで、本実施例において、Locator ManagerがLocator Clientに対応するLocatorを割り当てた後、エントリによって記録する。表2に、Locator割り当てエントリを例示する。
【表2】
【0076】
オプションで、本実施例において、Locator Managerは、Locator割り当てエントリに基づいてLocatorルートを生成する。引き続き表2を例とすると、対応するLocatorルートを表3に示す。
【表3】
【0077】
表3において、Interface VLAN 4092は、SRv6サービスをAPに転送するための、Locator Manager上のレイヤ3インタフェースであり、上記のLocator割り当て要求を受信するレイヤ3インタフェースであってもよい。オプションで、非ゲートウェイデバイスがLocator Managerとして機能する場合、ゲートウェイデバイスが後続にLocatorルートに基づいてパケットを転送するために、Locator ManagerはLocatorルートを上記ゲートウェイデバイスに配信する。パケット転送を行う方法の例は後述する。
【0078】
以下、上記の表1に示すLocal SIDを分析して説明する。
【0079】
オプションで、本実施例において、Local SIDは、サービス仮想ローカルエリアネットワーク(VLAN:Virtual Local Area Network)識別子(ID)に基づいて生成され得る。この前提で、上記のLocal SIDにおけるFunction操作命令値(Opcode)は、サービスVLAN IDによって表されてもよい。例えば、Locator Managerとして機能するゲートウェイデバイスが、サービスVLAN 3502及び3503に対応するWLANサービスを配信する場合、表1に示すLocal SIDは、以下の表4のように変形することができる。
【表4】
【0080】
表4から分かるように、本実施例において、Function操作命令値(Opcode)をサービスVLAN IDに設定することにより、Function操作命令値が、一方ではサービスVLAN IDを表し、他方ではゲートウェイデバイスにおける対応するネットワーク操作命令を表すことを実現することができるため、データプレーンの転送マッチング効率を向上させることができる。
【0081】
なお、上記のLocal SIDは、構成コマンドによって実現されてもよい。例えば、表4に対応する構成コマンドは、
Segment routing IPv6
Locator Leaf1 ipv6-prefix 1 A0:B0:01:02::64 static 32
opcode 3502 end-dt2u VSI service-vlan-3502
opcode 3503 end-dt2u VSI service-vlan-3503
であってもよい。
【0082】
なお、本実施例において、ゲートウェイデバイスが、第1のパケットに対してIPv6カプセル化ヘッダをカプセル化解除して第2のパケットを得た後、ソースMAC学習を行ってMACエントリを生成してもよく、表5に、MACエントリを例示する。
【表5】
【0083】
特に、本実施例において、上記の第2のパケットがARPパケット又はIPv6 NDパケットである場合、ゲートウェイデバイスはさらにARP又はIPv6 ND学習を行い、学習されたARP又はIPv6 NDエントリは少なくともMACアドレス及びIPアドレスを含む。
MACアドレス:ARPパケット又はIPv6 NDパケットを送信するAPのMACアドレスである。
IPアドレス:ARPパケット又はIPv6 NDパケットを送信するAPのIPアドレスである。
【0084】
上記各エントリに基づいて、以下、上記ステップ302における、第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第2のパケットを転送するステップを説明する。
【0085】
オプションで、本実施例において、上記ステップ302における、第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて第2のパケットを転送するステップは、以下のステップb1~ステップb3を含んでもよい。
【0086】
ステップb1において、第2のパケットに対してレイヤ2ヘッダ(layer two header)をカプセル化解除して第5のパケットを得る。
【0087】
オプションで、本実施例において、第2のパケットに対してレイヤ2ヘッダをカプセル化解除した後に得された第5のパケットは、実質的に、宛先IPアドレス及びソースIPアドレスを有するレイヤ3パケットである。
【0088】
ステップb2において、レイヤ3ゲートウェイインタフェースに関連するIPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルから、第5のパケットの宛先IPアドレスにマッチするIPルーティングエントリを検索する。
【0089】
オプションで、見つかったIPルーティングエントリは、第5のパケットの宛先IPアドレスを含む。IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルは、従来のルート学習の方法に基づいて確立されてもよい。
【0090】
ステップb3において、IPルーティングエントリのアウトバウンドインタフェースが、ゲートウェイデバイスから第1のAPへのSRv6トンネルポートである場合、取得された、第1のAPのLocatorにマッチする第1のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースに基づいて第6のパケットを転送する。
【0091】
ここで、第1のAPはいずれかのAPを指し、説明を容易にするために命名されたものに過ぎず、限定するものではない。
【0092】
オプションで、本実施例において、第6のパケットは、第5のパケットに少なくともIPv6カプセル化ヘッダを付加することによって得られ、例えば、第5のパケットにまずレイヤ2ヘッダを付加し、次にIPv6カプセル化ヘッダを付加して第6のパケットを得てもよい。
【0093】
第6のパケットが、新たに付加された上記レイヤ2ヘッダ及びIPv6カプセル化ヘッダを有することを例とすると、一例において、レイヤ2ヘッダは、少なくとも宛先MACアドレス及びソースMACアドレスを含み、宛先MACアドレスは、上記ARP又はIPv6 NDエントリにおいて見つかった、第1のAPのIPアドレスに対応するMACアドレスであり、ソースMACアドレスは、ゲートウェイデバイスのMACアドレスである。
【0094】
一例において、IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも第1のAPに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含み、IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPv6アドレスは、少なくともゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む。
【0095】
上述したLocal SIDに基づいて、本実施例において、第6のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスにおけるFunctionとソースIPv6アドレスにおけるFunctionとは、同じFunction操作命令値を含み、該Function操作命令値は、第1のサービスVLAN IDである。ここで、第1のサービスVLAN IDは、第6のパケットが属するサービスVLAN IDであり、例えば、サービスVLAN 3502である。
【0096】
また、本実施例において、上記の第1のLocatorルートについては、上記のLocatorルートを参照することができる。第1のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースは、前述のように、SRv6サービスを第1のAPに転送するための、ゲートウェイデバイス上のレイヤ3インタフェースである。
【0097】
最終的に、ステップb1~ステップb3により、ゲートウェイデバイスがSRv6トンネルを介してパケットを受信したとき、どのようにパケットを転送するかを実現した。
【0098】
以下、上記ステップ303において、どのように第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて第4のパケットを転送するかを説明する。
【0099】
オプションで、本実施例において、上記ステップ303における、第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて第4のパケットを転送するステップは、以下のステップc1~ステップc3を含んでもよい。
【0100】
ステップc1において、IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルから第4のパケットの宛先IPアドレスにマッチするIPルーティングエントリを検索する。
【0101】
ステップc2において、IPルーティングエントリのアウトバウンドインタフェースが、ゲートウェイデバイスから第2のAPへのSRv6トンネルポートである場合、取得されたLocatorルートから、第2のAPのLocatorにマッチする第2のLocatorルートを検索し、第2のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースを介して第7のパケットを転送する。
【0102】
ここで、第2のAPはいずれかのAPを指し、説明を容易にするために命名されたものに過ぎず、限定するものではない。
【0103】
オプションで、本実施例において、第7のパケットは、第4のパケットに少なくともIPv6カプセル化ヘッダを付加することによって得られ、例えば、第4のパケットにまずレイヤ2ヘッダを付加し、次にIPv6カプセル化ヘッダを付加して第7のパケットを得てもよい。
【0104】
第7のパケットが、新たに付加された上記レイヤ2ヘッダ及びIPv6カプセル化ヘッダを有することを例とすると、一例において、レイヤ2ヘッダは、少なくとも宛先MACアドレス及びソースMACアドレスを含み、宛先MACアドレスは、上記ARP又はIPv6 NDエントリにおいて見つかった、第2のAPのIPアドレスに対応するMACアドレスであり、ソースMACアドレスは、ゲートウェイデバイスのMACアドレスである。
【0105】
一例において、IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも第2のAPに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含み、IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPv6アドレスは、少なくともゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む。
【0106】
上述したLocal SIDエントリに基づいて、本実施例において、第7のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスにおけるFunctionとソースIPv6アドレスにおけるFunctionとは、同じFunction操作命令値を含み、該Function操作命令値は、第2のサービスVLAN IDである。ここで、第2のサービスVLAN IDは、第7のパケットが属するサービスVLAN IDであり、例えば、サービスVLAN 3502である。
【0107】
また、本実施例において、上記の第2のLocatorルートについては、上記のLocatorルートを参照することができる。第2のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースは、前述のように、SRv6サービスを第2のAPに転送するための、ゲートウェイデバイス上のレイヤ3インタフェースである。
【0108】
最終的に、ステップc1~ステップc2により、ゲートウェイデバイスがネットワーク側からパケットを受信したとき、どのようにパケットを転送するかを実現した。
【0109】
上記では、レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスの観点から本発明の実施例による方法を説明したが、以下、APの観点から本発明の実施例による方法を説明する。
【0110】
図6を参照し、図6は、本発明の実施例による別の方法のフローチャートである。該方法は、レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに接続されたAPに適用される。本実施例において、APは、ゲートウェイデバイスとSRv6サービスをやり取りするためのレイヤ3インタフェース、例えばInterface VLAN 4092をローカルに自動的に作成する。ここで、レイヤ3インタフェースのIPv6アドレスは、自動的に設定されてもよい。また、上記のゲートウェイデバイスとAPとの間のSRv6トンネルに基づいて、AP上のSRv6トンネルポートは、AP上の上記レイヤ3インタフェースにバインドされてもよい。
【0111】
図6に示すように、該フローは以下のステップを含んでもよい。
【0112】
ステップ601において、ゲートウェイデバイスにパケットを転送する必要があるとき、ステップ602を実行し、本APからゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信したとき、ステップ603を実行する。
【0113】
ステップ602において、該パケットにIPv6カプセル化ヘッダを付加し、本APからゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを転送する。
【0114】
本ステップ602は、ゲートウェイデバイスにパケットを転送する必要があるという前提で実行される。
【0115】
オプションで、IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくともゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含み、IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPアドレスは、少なくとも本APに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む。
【0116】
一実施例として、本ステップ602において、上述したように、IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPアドレス及び宛先IPアドレスは、パケットが属するサービスVLAN IDに基づいて適応的に決定されてもよい。
【0117】
例えば、IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、Locator、Function、及びArgsを含んでもよい。
Locator:ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocatorに設定される。
Function:パケットが属するサービスVLAN IDに設定される。
Args:アプリケーション識別子(サービスのロールタイプ及びアプリケーションタイプなどを含む)が付加される。
【0118】
同様に、IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPアドレスは、Locator及びFunctionを含んでもよい。
Locator:APに対して割り当てられたLocatorに設定される。
Function:パケットが属するサービスVLAN IDに設定される。
【0119】
即ち、本実施例において、IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスにおけるFunctionとソースIPv6アドレスにおけるFunctionとが同じであり、いずれも第3のサービスVLAN IDであり、第3のサービスVLAN IDは、上記のパケットが属するサービスVLAN IDである。
【0120】
ステップ603において、受信したパケットに対してIPv6カプセル化解除を行い、カプセル化解除されたパケットの宛先MACアドレスに基づいてパケットを転送する。
【0121】
本ステップ603は、本APからゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信したという前提で実行される。本ステップ603は、従来のAPの転送に類似するため、ここでは説明を省略する。
【0122】
ここまで、図6に示すフローが完了した。
【0123】
図6に示すフローにより、ゲートウェイデバイス及びAPが、割り当てられたLocatorに基づいてSRv6トンネルを導入し、SRv6トンネルを介してゲートウェイデバイスとAPとの間でパケット伝送を行い、SRv6が導入されたレイヤ3ネットワークに適用されるパケット転送方法を実現した。
【0124】
以上、本発明の実施例による方法について説明した。以下、本発明の実施例による装置について説明する。
【0125】
図7を参照し、図7は、本発明の実施例による装置の構造図である。該装置は、レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに適用され、前記ゲートウェイデバイスと前記ゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPとの間にSRv6トンネルが存在し、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された異なるAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、該装置は、
前記SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信するか、又はネットワーク側から第3のパケットを受信するためのパケット受信ユニットと、
前記SRv6トンネルを介して第1のパケットを受信したとき、前記第1のパケットに対してIPv6カプセル化ヘッダをカプセル化解除して第2のパケットを得、前記第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第2のパケットを転送し、
ネットワーク側から第3のパケットを受信したとき、前記第3のパケットに対してIPv6カプセル化解除を行って第4のパケットを得、前記第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第4のパケットを転送するためのパケット処理ユニットと、を含み、
前記第1のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記第2のパケットの宛先MACアドレスは、前記ゲートウェイデバイス上の前記FunctionにバインドされたVSIインスタンスに関連するレイヤ3ゲートウェイインタフェースのMACアドレスであり、前記第3のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocatorを含む。
【0126】
オプションで、前記ゲートウェイデバイスがLocatorマネージャManagerとして機能する場合、該装置は、
APによって送信されたLocator割り当て要求を受信し、前記Locator割り当て要求に基づいて、前記APに対して対応するLocatorを割り当てるための割り当てユニットをさらに含む。
【0127】
オプションで、前記ゲートウェイデバイスと前記APとの間に、Locator割り当てのためのユーザデータグラムプロトコルUDP接続が確立され、前記Locator割り当て要求は前記UDP接続を介して受信され、
前記割り当てユニットが、前記Locator割り当て要求に基づいて、前記APに対して対応するLocatorを割り当てることは、
少なくとも前記APに対して割り当てられたLocatorが付加されたLocator割り当て応答を、前記UDP接続を介して前記APに返信することと、
前記APが前記Locator割り当て応答に基づいて返信した指定Locator割り当て要求を、前記UDP接続を介して受信することであって、前記指定Locator割り当て要求には、少なくとも、前記Locator割り当て応答に付加されたLocatorが付加される、ことと、
前記APに対して前記Locatorを割り当てることを確認するために、前記UDP接続を介してLocator割り当て確認メッセージを前記APに返信することと、を含む。
【0128】
オプションで、前記割り当てユニットが、APに対して対応するLocatorを割り当てた後、前記APによって送信されたLocator占有要求を前記UDP接続を介して受信したとき、前記APが割り当てられたLocatorを引き続き占有することが許可される場合、前記APが割り当てられた前記Locatorを引き続き占有することを確認するために、前記UDP接続を介してLocator占有確認メッセージを前記APに返信し、又は、所定の時間内に前記APによって送信されたLocator占有要求を受信しなかった場合、前記APに対して割り当てられたLocatorを解放する。前記Locator占有要求は、前記APが割り当てられた前記Locatorを引き続き占有することを指示するために用いられる。
【0129】
オプションで、前記割り当てユニットが、さらに、前記ゲートウェイデバイスに接続されたAPにLocatorを割り当てた後、該APへのLocatorルートを生成する。Locatorルートの次ホップは、該AP上のゲートウェイデバイスに接続されたインタフェースのIPv6アドレスであり、アウトバウンドインタフェースは、SRv6サービスを該APに転送するための、前記ゲートウェイデバイス上のレイヤ3インタフェースである。
【0130】
オプションで、前記パケット処理ユニットが、前記第2のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第2のパケットを転送することは、
前記第2のパケットに対してレイヤ2ヘッダをカプセル化解除して第5のパケットを得ることと、
前記レイヤ3ゲートウェイインタフェースに関連するIPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルから、前記第5のパケットの宛先IPアドレスにマッチするIPルーティングエントリを検索することと、
前記IPルーティングエントリのアウトバウンドインタフェースが、前記ゲートウェイデバイスから第1のAPへのSRv6トンネルポートである場合、取得された、第1のAPのLocatorにマッチする第1のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースに基づいて第6のパケットを転送することと、を含み、
前記第1のLocatorルートにおける前記アウトバウンドインタフェースは、SRv6サービスを前記第1のAPに転送するための、前記ゲートウェイデバイス上のレイヤ3インタフェースであり、
前記第6のパケットは、前記第5のパケットに少なくともIPv6カプセル化ヘッダを付加することによって得られ、前記第6のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも前記第1のAPに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含み、前記第6のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPv6アドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む。
【0131】
オプションで、前記Functionは、少なくともFunctionタイプとFunction操作命令値とを含み、
前記第6のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスにおけるFunctionとソースIPv6アドレスにおけるFunctionとは、同じFunction操作命令値を含み、該Function操作命令値は、第1のサービスVLAN IDであり、
前記第1のサービスVLAN IDは、前記第6のパケットが属するサービスVLAN IDである。
【0132】
オプションで、前記パケット処理ユニットが、前記第4のパケットの宛先IPアドレスに基づいて前記第4のパケットを転送することは、
IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルから、前記第4のパケットの宛先IPアドレスにマッチするIPルーティングエントリを検索することと、
前記IPルーティングエントリのアウトバウンドインタフェースが、前記ゲートウェイデバイスから第2のAPへのSRv6トンネルポートである場合、取得されたLocatorルートから、第2のAPのLocatorにマッチする第2のLocatorルートを検索し、第2のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースを介して第7のパケットを転送することと、を含み、
前記第2のLocatorルートにおけるアウトバウンドインタフェースは、SRv6サービスを前記第2のAPに転送するための、前記ゲートウェイデバイス上のレイヤ3インタフェースであり、前記第7のパケットは、前記第4のパケットに少なくともIPv6カプセル化ヘッダを付加することによって得られ、前記第7のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスは、少なくとも前記第2のAPに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含み、前記第7のパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPv6アドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む。
【0133】
オプションで、前記Functionは、少なくともFunctionタイプとFunction操作命令値とを含み、
前記第7パケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスにおけるFunctionとソースIPv6アドレスにおけるFunctionとは、同じFunction操作命令値を含み、該Function操作命令値は、第2のサービスVLAN IDであり、
前記第2のサービスVLAN IDは、前記第7のパケットが属するサービスVLAN IDである。
【0134】
オプションで、該装置は、エントリ学習ユニット(図7に示されていない)をさらに含む。
エントリ学習ユニットは、
いずれかのAPに接続された端末のIPアドレスを学習した場合、端末IPアドレスにマッチするFunctionを決定し、該Function、及び前記端末IPアドレスをネットワーク側に報告することにより、前記ネットワーク側から前記端末に送信されるパケットに付加されたIPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスが少なくとも前記Functionを含むようにするために用いられ、前記Functionは、IPv6カプセル化解除、及び前記端末IPアドレスにマッチする、前記端末にパケットを転送するためのIPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルの検索を指示するために用いられ、前記端末IPアドレスがIPv4である場合、前記IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルはIPv4 VPNルーティングテーブルであり、前記端末IPアドレスがIPv6である場合、前記IPルーティング転送インスタンスルーティングテーブルはIPv6 VPNルーティングテーブルであり、及び/又は、
第2のパケットのソースMACアドレスにマッチするMACエントリがローカルに存在しない場合、第2のパケットに対してMAC学習を行って第2のパケットのソースMACアドレスにマッチするMACエントリを得るために用いられ、前記MACエントリは、少なくとも第2のパケットのソースMACアドレス、VSIインスタンス、及びアウトバウンドインタフェース情報を含み、前記VSIインスタンスは、前記第2のパケットが属するサービスVLAN IDに対応する。
【0135】
ここまで、図7に示す装置の構造の説明が完了した。
【0136】
図8を参照し、図8は、本発明の実施例による別の装置の構造図である。該装置は、レイヤ3ネットワークにおけるゲートウェイデバイスに接続されたアクセスポイントAPに適用され、前記ゲートウェイデバイスと前記APとの間にSRv6トンネルが存在し、前記AP、前記ゲートウェイデバイス、及び前記ゲートウェイデバイスに接続された他のAPには、いずれも異なるロケータLocatorが割り当てられ、該装置は、
本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信するための受信ユニットと、
前記ゲートウェイデバイスにパケットを転送する必要があるとき、該パケットにIPv6カプセル化ヘッダを付加し、本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介して前記パケットを転送し、
本APから前記ゲートウェイデバイスまでのSRv6トンネルを介してパケットを受信したとき、受信したパケットに対してIPv6カプセル化解除を行い、カプセル化解除されたパケットの宛先MACアドレスに基づいてパケットを転送するための転送ユニットと、を含み、
前記IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPアドレスは、少なくとも前記ゲートウェイデバイスに対して割り当てられたLocator及び機能Functionを含み、前記IPv6カプセル化ヘッダにおけるソースIPアドレスは、少なくとも本APに対して割り当てられたLocator及びFunctionを含む。
【0137】
オプションで、前記IPv6カプセル化ヘッダにおける宛先IPv6アドレスにおけるFunctionとソースIPv6アドレスにおけるFunctionとが同じであり、いずれも第3のサービスVLAN IDであり、
前記第3のサービスVLAN IDは、ゲートウェイデバイスに転送する必要があるパケットが属するサービスVLAN IDである。
【0138】
ここまで、図8に示す装置の構造の説明が完了した。
【0139】
本発明の実施例は、図7又は図8に示す装置のハードウェア構造をさらに提供する。図9を参照し、図9は、本発明の実施例による電子デバイスの構造図である。図9に示すように、該ハードウェア構造は、プロセッサと機械可読記憶媒体とを含んでもよく、機械可読記憶媒体には、前記プロセッサによって実行可能な機械実行可能命令が記憶され、前記プロセッサは、本発明の上記の例に開示されたいずれかの方法を実施するために機械実行可能命令を実行するために用いられる。
【0140】
上記の方法と同じ発想に基づいて、本発明の実施例は、さらに、機械可読記憶媒体を提供し、前記機械可読記憶媒体には、いくつかのコンピュータ命令が記憶され、前記コンピュータ命令がプロセッサによって実行されると、本発明の上記の例に開示された方法が実施され得る。
【0141】
例示的に、上記機械可読記憶媒体は、実行可能命令、データなどの情報を格納又は記憶することができる電子、磁気、光学、又は他の物理記憶装置であってもよい。例えば、機械可読記憶媒体は、RAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ストレージドライブ(例えば、ハードディスクドライブ)、ソリッドステートドライブ、任意のタイプの記憶ディスク(例えば、光ディスク、dvdなど)、又は類似の記憶媒体、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0142】
上記実施例で説明したシステム、装置、モジュール又はユニットは、具体的には、コンピュータチップ、エンティティ、又は何らかの機能を有する製品によって実現されてもよい。典型的な実現デバイスはコンピュータであり、コンピュータの具体的な形態は、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話、カメラ付き電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント、メディアプレーヤ、ナビゲーションデバイス、電子メール送受信デバイス、ゲーム機、タブレット、ウェアラブルデバイス、又はこれらのデバイスの任意のいくつかの組み合わせであってもよい。
【0143】
なお、説明の便宜上、上記の装置を説明するときに機能によって様々なユニットに分けてそれぞれ説明する。もちろん、本発明を実施する際に、各ユニットの機能を同一又は複数のソフトウェア及び/又はハードウェアで実現することも可能である。
【0144】
当業者であれば分かるように、本発明の実施例が、方法、システム、又はコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。従って、本発明は、ハードウェアだけからなる実施例、ソフトウェアだけからなる実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例なる形態を用いてもよい。さらに、本発明の実施例は、コンピュータで使用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータで使用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むが、これらに限定されない)において実施されるコンピュータプログラム製品の形態を採用してもよい。
【0145】
本発明は、本発明の実施例による方法、デバイス(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明される。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、並びにフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実現されてもよいことが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、埋め込みプロセッサ、又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサに提供されてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令により、フローチャートの1つ又は複数のフロー、及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能を実現するための装置が生成される。
【0146】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスに特定の方法で作業するように指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、その結果、該コンピュータ可読メモリに記憶されている命令により、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定される機能を実現する命令装置を含む製品が生成される。
【0147】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理デバイスにロードしてもよく、それにより、一連の動作ステップがコンピュータ又は他のプログラム可能なデバイス上で実行されることで、コンピュータにより実施される処理が生成され、それにより、コンピュータ又は他のプログラム可能なデバイス上で実行される命令により、フローチャートの1つ又は複数のフロー、及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロック内で指定される機能を実現するためのステップが提供される。
【0148】
上記は、本発明の実施例に過ぎず、本発明を限定するために使用されるものではない。当業者にとって、本発明に対して様々な修正及び変更がなされ得る。本発明の趣旨と原理から逸脱せずに行った任意の修正、同等な置換、改善など、いずれも本発明の特許請求の範囲に含まれるものとするべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】