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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-04
(54)【発明の名称】衝撃検知システム
(51)【国際特許分類】
   G01M 99/00 20110101AFI20241127BHJP
【FI】
G01M99/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024538132
(86)(22)【出願日】2022-12-22
(85)【翻訳文提出日】2024-08-21
(86)【国際出願番号】 GB2022053362
(87)【国際公開番号】W WO2023118881
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】2118934.5
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522248892
【氏名又は名称】エイ‐セイフ・エイチキュー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】A‐SAFE HQ LTD
【住所又は居所原語表記】HABERGHAM WORKS, AINLEY INDUSTRIAL ESTATE, ELLAND, HX5 9JP, UNITED KINGDOM
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ロー,マシュー
【テーマコード(参考)】
2G024
【Fターム(参考)】
2G024AD34
2G024BA12
2G024CA13
2G024FA02
2G024FA14
(57)【要約】
衝撃検知システム(10)は、メモリー(16)と、センサユニット(12)と、プロセッサ(14)と、を含む。メモリー(16)は、構造物の少なくとも1つの特性を記憶するように構成されている。センサユニット(14)は、構造物の動きを検知し、動きデータを生成するように構成されている。プロセッサ(14)は、センサユニット(12)から動きデータを受信し、動きデータに基づいて、構造物に対する衝撃が発生したかどうかを判定するように構成されている。衝撃が発生したと判定された場合、プロセッサ(14)は、動きデータと、構造物の少なくとも1つの特性と、に基づいて衝撃についての情報を特定するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衝撃検知システムであって、
構造物の少なくとも1つの特性を記憶するメモリーと、
前記構造物の動きを検知し、動きデータを生成するセンサユニットと、
前記センサユニットから前記動きデータを受信し、前記動きデータに基づいて、前記構造物に対する衝撃が発生したかどうかを判定するプロセッサと、を含み、
衝撃が発生したと判定された場合、前記プロセッサは、前記動きデータと、前記構造物の前記少なくとも1つの特性と、に基づいて前記衝撃についての情報を特定するように構成されている、衝撃検知システム。
【請求項2】
前記衝撃についての前記情報は、前記衝撃の激しさと、前記衝撃の方向と、前記衝撃による前記構造物に対する損害の確率と、前記衝撃による前記構造物の予想寿命の推定される変化と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の衝撃検知システム。
【請求項3】
前記センサユニットは、前記センサユニットの加速度と、前記動きの時間と、前記構造物の温度と、前記センサユニットの慣性のモーメントと、前記衝撃の音と、磁気変化と、のうちの少なくとも1つを前記動きデータとして検知するように構成されている、請求項1または2に記載の衝撃検知システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記動きデータに基づいて、前記センサシステムの速度と、前記センサユニットの変位と、のうちの少なくとも1つを特定するように構成されており、
前記プロセッサは、前記動きデータと、前記構造物の前記少なくとも1つの特性と、に基づいて、前記衝撃の速度と、前記衝撃の位置と、前記衝撃のエネルギーと、前記構造物の変位と、衝撃の数と、を特定するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の衝撃検知システム。
【請求項5】
前記構造物の前記少なくとも1つの特性は、ヤング率、降伏強度、および/または前記構造物の1または複数の寸法、のうちの少なくとも一つを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の衝撃検知システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の衝撃検知システムであって、
前記センサユニットは筐体に設けられ、
前記筐体は、前記構造物に取り付け可能である、請求項1から5のいずれか一項に記載の衝撃検知システム。
【請求項7】
撃検知システムであって、
筐体に設けられる前記センサユニット、または前記筐体は、前記構造物と一体的に形成されるように構成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の衝撃検知システム。
【請求項8】
前記センサユニットは、加速度計と、温度計と、近接検出器と、磁気計と、マイクロフォンと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の衝撃検知システム。
【請求項9】
前記構造物をさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の衝撃検知システム。
【請求項10】
前記構造物は、ポリマーからなる、請求項9に記載の衝撃検知システム。
【請求項11】
前記プロセッサと通信状態にある複数の前記センサユニットを含み、
前記センサユニットのそれぞれは、それぞれの構造物の動きを検知するように構成されており、
前記プロセッサは、前記複数のセンサユニットから前記動きデータを受信し、前記動きデータに基づいて、検知された前記動きが、前記構造物のうちの1または複数に対する衝撃を示すかどうかを判定するように構成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の衝撃検知システム。
【請求項12】
前記メモリーと前記プロセッサとは、前記複数のセンサユニットから離れた位置にあるサーバー上に設けられている、請求項11に記載の衝撃検知システム。
【請求項13】
前記メモリーは、ネットワーク情報を記憶するように構成されており、
前記ネットワーク情報は、構造物の数と、それらの相対的な場所と、前記構造物の接続態様と、の情報を含む、請求項10または11に記載の衝撃検知システム。
【請求項14】
前記構造物のうちの1または複数の動きが検知された場合、前記プロセッサは、前記動きデータと前記ネットワーク情報とに基づいて、前記構造物のうちのどの1または複数の構造物が衝撃を受けたか、および、前記構造物のうちのどの1または複数の構造物が、衝撃を受けた構造物との接続に起因して位置がずれたか、を判定するように構成されている、請求項13に記載の衝撃検知システム。
【請求項15】
前記メモリーは、前記複数の構造物のそれぞれの少なくとも1つの特性を記憶するようにさらに構成されている、請求項11または14に記載の衝撃検知システム。
【請求項16】
前記プロセッサは、複数のセンサユニットから受信する前記動きデータと、前記複数の構造物のそれぞれの前記少なくとも1つの特性と、から前記衝撃についての情報を特定するように構成されており、
前記プロセッサは、前記ネットワーク情報と、前記衝撃についての特定された前記情報と、を用いて、前記構造物のうちの1または複数に対する損害の確率を特定するように構成されている、請求項15に記載の衝撃検知システム。
【請求項17】
前記プロセッサは、特定された、損害の前記確率にしたがって、前記構造物の状態のデータベースを更新するように構成されている、請求項16に記載の衝撃検知システム。
【請求項18】
衝撃が検知された場合、アラートを生成するように構成されており、
前記アラートは、前記衝撃の場所と、前記衝撃の激しさと、前記構造物のうちの1または複数に対する損害の確率と、のうちの少なくとも1つを示す、請求項11から17のいずれか一項に記載の衝撃検知システム。
【請求項19】
前記アラートは、前記構造物のうちの1または複数についての視覚的なアラートと、前記構造物のうちの1または複数についての可聴式のアラートと、ユーザーインターフェースに表示された、ネットワークのマップ上の視覚的なアラートと、のうちの少なくとも1つである、請求項18に記載の衝撃検知システム。
【請求項20】
機械読み取り可能な記憶媒体であって、
指示を含み、
前記指示は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、
構造物の動きに関連する動きデータをセンサユニットから受信させ、
前記動きデータに基づいて、前記構造物に対する衝撃が発生したかどうかを判定させ、
衝撃が発生したと判定された場合、前記動きデータと、前記構造物の少なくとも1つの特性と、に基づいて前記衝撃についての情報を特定させる、記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、衝撃検知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
工場または倉庫の環境において、フォークリフトトラック等の乗り物は、狭い空間内で、物品および人員に近接して移動する必要がある場合がある。そのような狭い空間を操縦する際、乗り物は、時として、物品を含むラックユニットに衝撃を与えてしまう可能性がある。これにより、ラックユニットは損害を受けて、崩れやすくなってしまう可能性がある。
【0003】
バリアシステムを工場または倉庫の環境に設けて、乗り物による損害を限定的にすることが考えられる。バリアシステムには、柱部のネットワークと、それらを接続するレール等の接続部材と、からなるものがある。
【0004】
センサシステムには、構造物に対する乗り物の衝突を検知、報告するものがある。しかしながら、そのような従来のセンサシステムは、構造物に対して損害を与えない衝突に応じて誤った警告を生成してしまう可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明によると、添付の特許請求の範囲に記載されるような装置が提供される。本発明の他の特徴は、従属請求項、および以下の説明から明らかになるであろう。
【0006】
第1態様によると、以下が提供される。
衝撃検知システムであって、
構造物の少なくとも1つの特性を記憶するメモリーと、
前記構造物の動きを検知し、動きデータを生成するセンサユニットと、
前記センサユニットから前記動きデータを受信し、前記動きデータに基づいて、前記構造物に対する衝撃が発生したかどうかを判定するプロセッサと、を含み、
衝撃が発生したと判定された場合、プロセッサは、前記動きデータと、前記構造物の前記少なくとも1つの特性と、に基づいて前記衝撃についての情報を特定するように構成されている、衝撃検知システム。
【0007】
動きデータに加えて構造物の少なくとも1つの特性を用いることで、衝撃検知の信頼性または正確性が向上し得る。
【0008】
構造物は、例えば倉庫環境内等の、損害を受けやすい構造物であってもよい。構造物は、バリアシステムの要素等の、安全のための構造物であってもよい。構造物は、ラックユニットの脚部または棚部等の、ラックユニットの要素であってもよい。
【0009】
衝撃検知システムは、衝撃についての特定された情報を、例えば中央監視システムに出力するように構成されていてもよい。これにより、衝撃検知システムは、衝撃によって起こる損害についての情報を使用者に提供してもよく、前記情報は、構造物が修理または取り替えが必要であることを示してもよい。
【0010】
前記衝撃についての前記情報は、前記衝撃の激しさと、前記衝撃の方向と、前記衝撃による前記構造物に対する損害の確率と、前記衝撃による前記構造物の予想寿命の推定される変化と、のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。これにより、使用者は、例えば、衝撃の激しさが大きいか、損害の確率が高いか、および/または構造物の予想寿命の終わりが近づいているか等、構造物が交換を必要とするかをモニターすることができる。
【0011】
前記センサユニットは、前記センサユニットの加速度と、前記動きの時間と、前記構造物の温度と、前記センサユニットの慣性のモーメントと、前記衝撃の音と、磁気変化と、のうちの少なくとも1つを前記動きデータとして検知するように構成されていてもよい。
【0012】
前記プロセッサは、前記動きデータに基づいて、前記センサシステムの速度と、前記センサユニットの変位と、のうちの少なくとも1つを特定するように構成されていてもよい。前記プロセッサは、前記動きデータと、前記構造物の前記少なくとも1つの特性と、に基づいて、前記衝撃の速度と、前記衝撃の位置と、前記衝撃のエネルギーと、前記構造物の変位と、衝撃の数と、を特定するように構成されていてもよい。
【0013】
前記構造物の前記少なくとも1つの特性は、ヤング率、降伏強度、および/または前記構造物の1または複数の寸法、のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。これらの特性により、衝撃についての情報の正確性が向上し得る。例えば、ヤング率の高い材料は、ヤング率の低い材料と比較して、同じ衝撃力が加わった際に破断する可能性がより高くなり得る。
【0014】
前記センサユニットは、筐体に設けられていてもよい。前記筐体は、前記構造物に取り付け可能であってもよい。他の一例において、前記筐体は、前記構造物と一体的に、前記構造物内に形成されるように構成されていてもよい。
【0015】
前記センサユニットは、加速度計と、温度計と、近接検出器と、磁気計と、マイクロフォンと、のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0016】
衝撃検知システムは、前記構造物をさらに含んでいてもよい。
【0017】
構造物は、接続部材、および/またはバリアシステムの柱部であってもよい。接続部材は、レールであってもよい。
【0018】
前記構造物は、ポリマーからなっていてもよい。
【0019】
構造物は、ラックユニットの脚部または棚部等の、ラックユニットの要素であってもよい。
【0020】
衝撃検知システムは、前記プロセッサと通信状態にある複数の前記センサユニットを含んでいてもよい。前記センサユニットのそれぞれは、構造物のネットワークのそれぞれの構造物の動きを検知するように構成されていてもよい。前記プロセッサは、前記複数のセンサユニットから前記動きデータを受信し、前記動きデータに基づいて、検知された前記動きが、1または複数の構造物に対する衝撃を示すかどうかを判定するように構成されていてもよい。
【0021】
センサユニットのそれぞれは、バリアシステムのそれぞれの構造物の動きを検知するように構成されていてもよく、バリアシステムは、構造物のネットワークから形成されており、構造物は、柱部および少なくとも1つの接続部材である。プロセッサは、検知された動きが、柱部および/または少なくとも1つの接続部材のうちの1または複数に対する衝撃を示すかどうかを判定するように構成されていてもよい。
【0022】
センサユニットのそれぞれは、ラックユニットのそれぞれの構造物の動きを検知するように構成されていてもよく、構造物のそれぞれは互いに接続されていてもよい。プロセッサは、検知された動きが、ラックユニットの構造物のうちの1または複数に対する衝撃を示すかどうかを判定するように構成されていてもよい。
【0023】
前記メモリーと前記プロセッサとは、前記複数のセンサユニットから離れた位置にあるサーバー上に設けられていてもよい。
【0024】
前記メモリーは、ネットワーク情報を記憶するように構成されていてもよく、前記ネットワーク情報は、構造物の数と、それらの相対的な場所と、構造物の種類と、前記構造物の接続態様(例えば、バリアシステムの柱部が、接続用レールによって他の柱部に接続されているかどうか、またはバリアシステムの柱部が独立した柱部であるかどうか)と、の情報を含む。前記メモリーは、前記複数の構造物の少なくとも1つの特性を記憶するようにさらに構成されていてもよい。
【0025】
構造物の動きが検知された場合、前記プロセッサは、前記動きデータと前記ネットワーク情報とに基づいて、前記構造物のうちのどの1または複数の構造物が衝撃を受けたか、および、前記構造物のうちのどの1または複数の構造物が、衝撃を受けた構造物との接続によって位置がずれたか、を判定するように構成されていてもよい。
【0026】
前記プロセッサは、前記ネットワーク情報と、前記衝撃についての前記情報と、を用いて、前記構造物に対する損害の確率を特定するように構成されていてもよい。
【0027】
前記プロセッサは、特定された、損害の前記確率にしたがって、前記ネットワークの前記構造物の状態のデータベースを更新するように構成されていてもよい。
【0028】
衝撃が検知された場合、アラートを生成するように構成されていてもよく、前記アラートは、前記衝撃の場所と、前記衝撃の激しさと、前記構造物のうちの1または複数に対する損害の確率と、のうちの少なくとも1つを示す。
【0029】
前記アラートは、前記構造物のうちの1または複数についての視覚的なアラートと、ユーザーインターフェースに表示された、前記ネットワークのマップ上の視覚的なアラートと、のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0030】
他の態様によると、以下が提供される。
機械読み取り可能な記憶媒体であって、
指示を含み、
前記指示は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、
構造物の動きに関連する動きデータをセンサユニットから受信させ、
前記動きデータに基づいて、前記構造物に対する衝撃が発生したかどうかを判定させ、
衝撃が発生したと判定された場合、前記動きデータと、前記構造物の少なくとも1つの特性と、に基づいて前記衝撃についての情報を特定させる、記憶媒体。
【0031】
本発明の好ましい実施形態をいくつか示し、記載したが、添付の請求項で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を施し得ることが、当業者には理解されるであろう。
【0032】
以下の記載では、本発明をより良く理解できるように、および本発明の各実施形態の実施態様を示すために、以下に説明する、添付の線図の図面を単に一例として参照する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】衝撃検知システムの一例を示す模式図である。
図2】衝撃検知システムの他の一例を示す模式図である。
図3】バリアシステムの構造物に接続された衝撃検知システムの模式図である。
図4】バリアシステムの模式図である。
図5】衝衝撃検知システムの一例を示す模式図である。
図6】ラックユニットに接続された衝撃検知システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
衝撃検知システム10は、図1に示すように、センサユニット12と、プロセッサ14と、メモリー16と、を含む。センサユニット12は、1または複数のセンサを含み、プロセッサ14と通信するように構成されている。
【0035】
センサユニット12は、例えば加速度計等の、少なくとも1つの動きセンサを含み、構造物の動きを検知するように構成されている。センサユニット12は、検知された動きに対応する動きデータをプロセッサ14に伝送するように構成されている。プロセッサ14は、検知された動きが構造物に対する衝撃の結果であるかどうかを動きデータに基づいて判定するように構成されている。
【0036】
センサユニット12は、複数のセンサを含んでいてもよい。例えば、センサユニット12は、動きセンサに加えて、マイクロフォンと、温度センサと、磁気計と、のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0037】
センサユニット12が加速度を測定するように構成された加速度計を含む例において、プロセッサ14は、センサユニット12から受信する加速度の測定値に基づいて、動きの速度と変位とを算出するように構成され、プロセッサ14は、変位および/または速度が所定の閾値を上回った場合に、衝撃が発生したと判定してもよい。例えば、プロセッサ14は、測定された変位を所定の閾値変位と比較し、変位が所定の閾値変位より大きい場合に、衝撃が発生したと判定する。追加的または代替的に、プロセッサ14は、動きの速度を所定の閾値と比較し、動きの速度が所定の閾値速度より大きい場合に、衝撃が発生したと判定する。
【0038】
センサユニット12がマイクロフォンを含む例において、プロセッサ14は、検知された、動きに関連する音のデータに基づいて、衝撃が発生したかどうかを判定するように構成される。
【0039】
メモリー16は、構造物の少なくとも1つの特性を記憶する。メモリー16は、構造物の質量、構造物の寸法、構造物の慣性のモーメント、構造物のヤング率、および構造物の降伏強度のうちの少なくとも1つ等の、構造物の少なくとも1つの物理的な特性を記憶してもよい。
【0040】
構造物が衝撃を受けたとプロセッサ14が判定した場合、プロセッサ14は、構造物の少なくとも1つの特性と、測定された動きデータと、に基づいて、衝撃についての情報を特定するように構成されている。
【0041】
衝撃についての情報は、衝撃の力、衝撃のエネルギー、衝撃の位置、構造物の変位、および衝撃の数のうちの少なくとも1つであってもよい。プロセッサ14は、算出されたセンサユニットの速度および変位と、構造物の少なくとも1つの特性と、任意に構造物の温度と、に基づいて、衝撃の力、衝撃のエネルギー、衝撃の位置、構造物の変位、および衝撃の数のうちの少なくとも1つを算出するように構成されている。例えば、構造物の材料および温度が異なれば、構造物を同じ量だけ動かすために加える必要がある力は異なる可能性がある。
【0042】
衝撃についての情報は、衝撃の激しさの情報を含んでいてもよい。プロセッサ14は、衝撃の力、衝撃のエネルギー、衝撃の位置、構造物の変位、および衝撃の数のうちの、算出された少なくとも1つに基づいて、構造物に対する衝撃の激しさを特定する。プロセッサ14は、激しさのスコアを特定してもよく、激しさのスコアは、衝撃の速度、衝撃の位置、衝撃のエネルギー、衝撃の変位、衝撃の数、および構造物の温度の関数であってもよい。構造物の温度は、センサユニット12に設けられた温度センサが出力するデータに基づいて特定してもよい。プロセッサ14は、衝撃をその激しさに基づいて、例えば、大、中、小等に分類してもよい。
【0043】
衝撃についての情報は、構造物に対する損害の確率の情報を含んでいてもよい。プロセッサ14は、衝撃の力、衝撃のエネルギー、衝撃の位置、構造物の変位、および衝撃の数のうちの算出された少なくとも1つに基づいて、構造物に対する損害の確率を特定する。損害の確率は、衝撃の速度、衝撃の位置、衝撃のエネルギー、衝撃の変位、衝撃の数、および構造物の温度の関数であってもよい。プロセッサ14は、損害の確率を、大、中、小に分類してもよい。
【0044】
一例において、プロセッサ14は、前記情報に基づいて、構造物の予想寿命の変化を特定するように構成されている。例えば、プロセッサ14は、損害の確率および衝撃の激しさのうちの少なくとも1つに基づいて、構造物の予想寿命の変化を特定するように構成されていてもよい。
【0045】
プロセッサ14は、特定された予想寿命の変化と、メモリー16に以前保存した構造物の寿命の情報と、に基づいて、構造物の更新した予想寿命の情報を生成する。更新した予想寿命の情報は、予想寿命の変化に基づいて、メモリー16に保存してもよい。
【0046】
メモリー16は、構造物の状態を記憶する。プロセッサ14は、衝撃についての情報に基づいて、更新された構造物の状態を特定するように構成されており、更新された状態の情報は、メモリー16に保存される。衝撃検知システム10は、構造物の状態をモニターするように構成されていてもよい。
【0047】
前記システムは、衝撃についての情報を出力するように構成されている。いくつかの例において、図1に示すように、前記システムは、警告ユニット18を含む。プロセッサ14は、特定した情報、例えば、衝撃の激しさに基づいて警告を出力するように警告ユニット18を制御するように構成されている。例えば、プロセッサ14は、衝撃の激しさが大きいと判定した場合に、または衝撃による損害の可能性が高いと判定した場合に警告を出力するように警告ユニット18を制御するように構成されている。他の一例において、プロセッサ14は、構造物の状態が所定の要件を下回っており、例えば、構造物が修理または交換を必要としていることを示していると判定した場合に警告を出力するように警告ユニット18を制御するように構成されている。
【0048】
警告ユニット18は、サイレン等の可聴式の警告、および/または閃光等の視覚的な警告を出力するように構成されている。これにより、警告ユニット18は、衝撃が発生したこと、およびその衝撃がどこで発生したのかを示すことができる。
【0049】
センサユニット12は、筐体20に設けられる。いくつかの例において、図1に示すように、警告ユニット18は、筐体20に設けられる。
【0050】
衝撃検知システム10は、使用中に構造物に接続されるように構成されている。例えば、筐体20は、構造物に取り付け可能であってもよい。構造物は、バリアシステムの柱またはレールであってもよい。図3は、センサユニット12を含む筐体20を柱30に取り付けた例を示す。筐体20は、柱30のキャップ部32を形成している。
【0051】
他の一例において、筐体20は、構造物と一体化して、当該構造物内に設けられていてもよい。図4は、筐体120-3がバリアシステムのレール40内で一体化している例を示す。
【0052】
他の複数の例において、センサユニットを含む筐体は、機械ガードまたはドックゲート等の、工場または倉庫の環境内の他の構造物に取り付けてもよく、一体化させてもよい。
【0053】
いくつかの例において、プロセッサ14とメモリー16とを筐体20に収容することで、衝撃検知システム10は、図1に示すように、筐体20によって内蔵される。
【0054】
他の複数の例において、プロセッサとメモリーとは、センサユニットから離れて位置する。例えば、図2に示す衝撃検知システム100では、メモリー112とプロセッサ114とは、リモートサーバー122に設けられており、通信ユニット124が筐体120に設けられており、リモートサーバー120と通信するように構成されている。通信モジュール124は、リモートサーバー122と無線で通信するように構成されている。他の複数の例において、通信ユニット124は、有線接続によってサーバー122と通信するように構成されていてもよい。いくつかの例において、リモートサーバー122は、クラウドプラットフォームであり、メモリー114は、当該クラウドプラットフォームにおけるデータベースである。プロセッサ114は、上述のプロセッサ14の機能のいずれか、または全部を実行するように構成されていてもよい。
【0055】
いくつかの例において、プロセッサは、複数のプロセッサを含んでいてもよく、第1プロセッサは筐体に設けられ、第2プロセッサはリモートサーバーに設けられる。本明細書に記載するプロセッサの各機能は、筐体においてローカルで実行してもよく、および/または、筐体から離れた位置で実行してもよい。
【0056】
図2に示す例において、衝撃検知システム100は、電子装置50等の外部装置に信号を伝送するように構成されている。信号は、リモートサーバー122から伝送される。一例において、信号は、特定された情報を含み、電子装置は、特定された情報に基づいて、アラートを表示するかどうかを判定する。他の一例において、信号は、アラートを表示する指示を含む。電子装置50は、アラートを表示するように構成されたユーザーインターフェース52を含む。例えば、ユーザーインターフェース52は、衝撃の激しさおよび/または損害の確率に基づいて、構造物を検査または修理すべきであることを示してもよい。プロセッサ114は、衝撃についての特定された情報に基づいて、構造物の整備を予定するために、電子装置に信号を伝送してもよく、ユーザーインターフェースは、前記信号を受信すると、構造物の整備を予定するために、使用者に対して通知を出力してもよい。
【0057】
バリアシステムは、例えば図4に示すように、複数の柱部30-1、30-2と、1または複数の接続用レール40と、を含む。図4は、バリアシステムが、1つの接続用レール40と、2つの柱部30-1、30-2と、を含む例を示しているが、他の複数の例において、バリアシステムが含む接続用レールおよびレールの数は任意である。全ての柱部がレールによって他の柱部と必ずしも接続されていなくてもよく、例えば、いくつかのバリアシステムにおいて、接続された柱部と、1または複数の独立した柱部と、を含んでいてもよい。
【0058】
図6は、ラックユニット330を示す。センサユニットを含む第1センサ筐体120-1が、ラックユニット330の第1脚部332-1に取り付けられている。センサユニットを含む第2センサ筐体120-2が、ラックユニット330の第2脚部332-1に取り付けられている。図6に示す例では、センサ筐体がラックユニットの2つの脚部に接続されているが、他の複数の例において、センサ筐体が接続される、単一または複数のラックユニットの脚部および/または棚部の数は任意である。
【0059】
図5は、複数のセンサ筐体120-1、120-2、120-3から形成される衝撃検知システム200の模式図である。各センサ筐体は、センサユニット112と、警告ユニット118と、通信ユニット120と、を収容する。センサ筐体120-1、120-2、120-3は、例えば図4に示すように、バリアシステムにおける構造物のネットワークに接続されるように構成されている。他の複数の例において、センサ筐体120-1、120-2、120-3は、ラックユニットにおける構造物のネットワークに接続されるように構成されている。いくつかの例において、センサユニット筐体120の数は、3よりも少なくてもよく、3よりも多くてもよいことが理解されるであろう。例えば、センサ筐体120-1、120-2は、図6に示すように、ラックユニット330に接続されるように構成されている。
【0060】
図5に示す例において、複数のセンサユニット筐体120-1、120-2、120-3内の各通信ユニット124は、プロセッサ114とメモリー116とを含むリモートサーバー122と通信するように構成されている。各通信ユニット124は、動きデータをプロセッサ114に伝送するように構成されている。プロセッサを各センサユニット筐体120にも設けてもよく、そのような例において、各通信ユニット124は、例えば、衝撃についての特定された情報等の、処理済みの動きデータを、プロセッサ114に伝送するように構成されていてもよいことが理解されるであろう。
【0061】
メモリー116は、センサユニット筐体120-1、120-2、120-3の相対的な場所と、各センサユニット筐体120-1、120-2、120-3が接続されている構造物の種類(例えば、バリアシステムの柱またはレール)と、それらの構造物の接続態様と、の情報を記憶するように構成されている。
【0062】
バリアシステムにおいて、ある1つの構造物が乗り物による衝撃を受けた場合でも、衝撃は受けなかったものの、衝撃を受けた構造物との接続に起因して位置がずれた他の構造物も破損する可能性がある。例えば、図4に示す柱30-2が衝撃を受けた場合、レール40の位置がずれる可能性があり、破損する可能性がある。同様に、ラックユニットにおいて、ある1つの脚部が衝撃を受けた場合でも、棚部や他の脚部等の、接続された他の構造物も破損する可能性がある。例えば、図6に示すラックユニット330の脚部332-1が衝撃を受けた場合、脚部332-2の位置がずれる可能性があり、破損する可能性がある。位置がずれた構造物に接続されているセンサユニット112は、衝撃に対応する動きデータを生成してもよい。
【0063】
プロセッサ114は、動きデータを受信するように構成されており、構造物が衝撃を受けたかどうか、またはその衝撃によって構造物の位置がずれたかどうかを判定するように構成されている。一例において、プロセッサ114は、複数のセンサユニット112から受信した動きデータを比較し、比較に基づいて、どの構造物が衝撃を受けたか、およびどの構造物の位置がずれたかを判定する。
【0064】
プロセッサ114は、受信した動きデータに基づいて、構造物の特性に基づいて、およびネットワーク情報に基づいて、衝撃についての情報を特定するように構成されている。例えば、構造物に対する損害の確率は、その構造物が独立した柱またはバリアシステムのすみ柱である場合はより高く、レールによってバリアシステムの他の柱部に接続されている場合はより低い可能性がある。
【0065】
一例において、ユーザーインターフェース52は、複数の構造物を示すマップを表示するように構成されている。プロセッサ114は、電子装置50に指示を伝送してアラートを表示させるように構成されている。指示には、破損した構造物の場所の情報が含まれており、ユーザーインターフェース52は、破損した構造物の場所をマップ上に示すアラートを表示するように構成されている。
【0066】
本発明に係る衝撃検知システムは、動きデータと、構造物の少なくとも1つの特性と、に基づいて、衝撃が発生したかどうかを判定する際の、および、衝撃の激しさ、衝撃を受けた構造物の損害の確率、および/または構造物の予想寿命の変化を特定する際の、信頼性および正確性を向上させることができる。これにより、整備または修理を、特定された情報に基づいて適切なタイミングに予定することができる。さらに、衝撃検知システムは、衝撃を受けた構造物に接続された(やはり修理または交換を必要とする可能性がある)構造物に対する損害の確率についての情報を提供できる。使用者は、衝撃検知システムの出力に基づいて、システム内のどの構造物が整備を必要としているかを直ちに認識できる。
【0067】
本明細書に記載する例としての実施形態の少なくともいくつかは、部分的または全体的に、専用の特殊用途向けハードウェアを使用して構築してもよい。本明細書で使用する「コンポーネント」、「モジュール」、「ユニット」等の語句は、ディスクリートの、または一体化したコンポーネント、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、または(特定のタスクを実行する、または関連する機能性を有する)特定用途向け集積回路(ASIC)としての回路等のハードウェア装置を含んでいてもよいが、これらには限定されない。いくつかの実施形態において、記載した各要素は、実体的かつ永続的な、アドレス指定できる記憶媒体上に存在するように構成されていてもよく、1または複数のプロセッサによって実行するように構成されていてもよい。これらの機能的な要素は、いくつかの実施形態において、一例として、ソフトウェアコンポーネント、オブジェクト指向のソフトウェアコンポーネント、クラスコンポーネント、およびタスクコンポーネント等のコンポーネント、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、配列、および変数を含んでいてもよい。例としての実施形態は、本明細書で説明するコンポーネント、モジュール、およびユニットを参照して記載されているが、そのような機能的要素は、組み合わせることでより少ない要素としてもよく、分離して追加的な要素を設けてもよい。任意の構成の様々な組み合わせが本明細書では記載されており、記載した構成は、組み合わせることで任意の好適な組み合わせとしてもよいことが理解されるであろう。特に、一例としての任意の実施形態の構成は、他の任意の実施形態の構成と適宜に組み合わせてもよいが、そのような組み合わせが相互に排他的である場合はこの限りではない。本明細書全体において、「含む(comprising)」または「含む(comprises)」という語句は、特定されたコンポーネントを含むことを意味するが、その他のコンポーネントの存在を除外するものではない。
【0068】
本願に関連して本明細書と同時またはそれ以前に提出され、本明細書とともに一般に公開されているすべての論文および文書が注目され、このようなすべての論文および文書の内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0069】
本明細書(添付の請求項、要約書および図面を含む)に開示されたすべての特徴、および/または開示された方法もしくはプロセスのすべてのステップは、このような特徴および/またはステップの少なくとも一部が相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせることができる。
【0070】
本明細書(添付の請求項、要約書および図面を含む)に開示された各特徴は、明示的に別段の記載がない限り、同一、同等または類似の目的を果たす代替の特徴によって置き換えることができる。したがって、明示的に別段の記載がない限り、開示された各特徴は、同等または類似の特徴の一般的な一連の一例にすぎない。
【0071】
本発明は、前述の実施形態の詳細に限定されるものではない。本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約および図面を含む)に開示された特徴の任意の新規なもの、または任意の新規な組み合わせ、あるいはそのように開示された任意の方法またはプロセスのステップの任意の新規なもの、または任意の新規な組み合わせに及ぶ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-09-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衝撃検知システムであって、
構造物の少なくとも1つの特性を記憶するメモリーと、
前記構造物の動きを検知し、動きデータを生成するセンサユニットと、
前記センサユニットから前記動きデータを受信し、前記動きデータに基づいて、前記構造物に対する衝撃が発生したかどうかを判定するプロセッサと、を含み、
衝撃が発生したと判定された場合、前記プロセッサは、前記動きデータと、前記構造物の前記少なくとも1つの特性と、に基づいて前記衝撃についての情報を特定するように構成されている、衝撃検知システム。
【請求項2】
前記衝撃についての前記情報は、前記衝撃の激しさと、前記衝撃の方向と、前記衝撃による前記構造物に対する損害の確率と、前記衝撃による前記構造物の予想寿命の推定される変化と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の衝撃検知システム。
【請求項3】
前記センサユニットは、前記センサユニットの加速度と、前記動きの時間と、前記構造物の温度と、前記センサユニットの慣性のモーメントと、前記衝撃の音と、磁気変化と、のうちの少なくとも1つを前記動きデータとして検知するように構成されている、請求項1または2に記載の衝撃検知システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記動きデータに基づいて、前記センサユニットの速度と、前記センサユニットの変位と、のうちの少なくとも1つを特定するように構成されており、
前記プロセッサは、前記動きデータと、前記構造物の前記少なくとも1つの特性と、に基づいて、前記衝撃の速度と、前記衝撃の位置と、前記衝撃のエネルギーと、前記構造物の変位と、衝撃の数と、を特定するように構成されている、請求項1または2に記載の衝撃検知システム。
【請求項5】
前記構造物の前記少なくとも1つの特性は、ヤング率、降伏強度、および/または前記構造物の1または複数の寸法、のうちの少なくとも一つを含む、請求項1または2に記載の衝撃検知システム。
【請求項6】
記センサユニットは筐体に設けられ、
前記筐体は、前記構造物に取り付け可能である、請求項1または2に記載の衝撃検知システム。
【請求項7】
撃検知システムであって、
記センサユニットは筐体に設けられ、
前記筐体は、前記構造物と一体的に形成されるように構成されている、請求項1または2に記載の衝撃検知システム
【請求項8】
前記センサユニットは、加速度計と、温度計と、近接検出器と、磁気計と、マイクロフォンと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の衝撃検知システム。
【請求項9】
前記構造物をさらに含む、請求項1または2に記載の衝撃検知システム。
【請求項10】
前記構造物は、ポリマーからなる、請求項9に記載の衝撃検知システム。
【請求項11】
前記プロセッサと通信状態にある複数の前記センサユニットを含み、
前記センサユニットのそれぞれは、それぞれの構造物の動きを検知するように構成されており、
前記プロセッサは、前記複数のセンサユニットから前記動きデータを受信し、前記動きデータに基づいて、検知された前記動きが、前記構造物のうちの1または複数に対する衝撃を示すかどうかを判定するように構成されている、請求項1または2に記載の衝撃検知システム。
【請求項12】
前記メモリーと前記プロセッサとは、前記複数のセンサユニットから離れた位置にあるサーバー上に設けられている、請求項11に記載の衝撃検知システム。
【請求項13】
前記メモリーは、ネットワーク情報を記憶するように構成されており、
前記ネットワーク情報は、構造物の数と、それらの相対的な場所と、前記構造物の接続態様と、の情報を含む、請求項10に記載の衝撃検知システム。
【請求項14】
前記構造物のうちの1または複数の動きが検知された場合、前記プロセッサは、前記動きデータと前記ネットワーク情報とに基づいて、前記構造物のうちのどの1または複数の構造物が衝撃を受けたか、および、前記構造物のうちのどの1または複数の構造物が、衝撃を受けた構造物との接続に起因して位置がずれたか、を判定するように構成されている、請求項13に記載の衝撃検知システム。
【請求項15】
前記メモリーは、前記複数の構造物のそれぞれの少なくとも1つの特性を記憶するようにさらに構成されている、請求項11に記載の衝撃検知システム。
【請求項16】
前記プロセッサは、複数のセンサユニットから受信する前記動きデータと、前記複数の構造物のそれぞれの前記少なくとも1つの特性と、から前記衝撃についての情報を特定するように構成されており、
前記プロセッサは、ネットワーク情報と、前記衝撃についての特定された前記情報と、を用いて、前記構造物のうちの1または複数に対する損害の確率を特定するように構成されている、請求項15に記載の衝撃検知システム。
【請求項17】
前記プロセッサは、特定された、損害の前記確率にしたがって、前記構造物の状態のデータベースを更新するように構成されている、請求項16に記載の衝撃検知システム。
【請求項18】
衝撃が検知された場合、アラートを生成するように構成されており、
前記アラートは、前記衝撃の場所と、前記衝撃の激しさと、前記構造物のうちの1または複数に対する損害の確率と、のうちの少なくとも1つを示す、請求項11に記載の衝撃検知システム。
【請求項19】
前記アラートは、前記構造物のうちの1または複数についての視覚的なアラートと、前記構造物のうちの1または複数についての可聴式のアラートと、ユーザーインターフェースに表示された、ネットワークのマップ上の視覚的なアラートと、のうちの少なくとも1つである、請求項18に記載の衝撃検知システム。
【請求項20】
機械読み取り可能な記憶媒体であって、
指示を含み、
前記指示は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、
構造物の動きに関連する動きデータをセンサユニットから受信させ、
前記動きデータに基づいて、前記構造物に対する衝撃が発生したかどうかを判定させ、
衝撃が発生したと判定された場合、前記動きデータと、前記構造物の少なくとも1つの特性と、に基づいて前記衝撃についての情報を特定させる、記憶媒体。
【国際調査報告】