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特表2024-544805GPS装置を備えた自己発電振動機能性履物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】GPS装置を備えた自己発電振動機能性履物
(51)【国際特許分類】
   A43B 3/46 20220101AFI20241128BHJP
   A43B 3/42 20220101ALI20241128BHJP
   A43B 3/48 20220101ALI20241128BHJP
   A43B 3/40 20220101ALI20241128BHJP
【FI】
A43B3/46
A43B3/42
A43B3/48
A43B3/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023568620
(86)(22)【出願日】2022-11-01
(85)【翻訳文提出日】2023-12-22
(86)【国際出願番号】 KR2022016866
(87)【国際公開番号】W WO2023120949
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】10-2021-0187523
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523419510
【氏名又は名称】シューオールズ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,チョン グン
(72)【発明者】
【氏名】ベ,ビョン アム
【テーマコード(参考)】
4F050
【Fターム(参考)】
4F050DA29
4F050MA89
(57)【要約】
【課題】本発明は、履物を履いた使用者が歩くときに発電して内部のバッテリーを充電することができるようにし、充電された電気を内部および外部の装置に供給して使用者の安全および機器の充電に用いられるようにし、GPS装置を用いた位置追跡機能を用いることができるように構成される機能性履物に関するものである。
【解決手段】本発明による自己発電スマート履物は、多数の収容部が形成され、履物の下部を構成するアウトソールと、前記アウトソールの踵部に設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力およびその圧力による復元力を用いて発電する自己発電部と、前記アウトソールに設けられ、前記自己発電部が発電することによって充電されるバッテリーと、を含んでなることを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の収容部(110)が形成され、履物の下部を構成するアウトソール(100)と、
前記アウトソール(100)の踵部に設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力およびその圧力による復元力を用いて発電する自己発電部(200)と、
前記アウトソール(100)に設けられ、前記自己発電部(200)が発電することによって充電されるバッテリー(300)と、
を含んでなることを特徴とする、GPS装置を備えた自己発電振動機能性履物。
【請求項2】
前記自己発電部(200)は、
内部に中空が形成されたケース(210)と、
外周面にネジ山が形成された円周形の胴体(221)、胴体(221)よりも広い幅を有する上部のヘッド(222)、および胴体(221)を支持する下部のスプリング(223)を含むように構成され、ヘッド(222)および胴体(221)の一部が外部に突出するように前記ケース(210)に設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力および復元力によって垂直に昇降する昇降部(220)と、
前記昇降部(220)のネジ山に対応する形態に形成され、前記ケース(210)の内部に設けられ、昇降部(220)が昇降するとき、互いに異なる方向に軸回転する第1ギア(230)と、
前記第1ギア(230)に対応して回転する第2ギア(241)、および第2ギア(241)と同じ回転軸に連結されて回転する第3ギア(242)で構成されるギア部(240)と、
内部のコイルを回転させる回転軸の末端に、前記第3ギア(242)と噛み合う第4ギア(251)が設けられ、前記ケース(210)の内部に設けられて軸回転する第3ギア(242)と連動して発電する発電機(250)と、
を含んでなることを特徴とする、請求項1に記載のGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物。
【請求項3】
前記アウトソール(100)は、
位置情報を生成するGPS(図示せず)と、
使用者が歩くときに発生する衝撃を感知して衝撃情報を生成する衝撃感知センサー(図示せず)と、
履物の姿勢を感知して姿勢情報を生成する姿勢感知センサー(図示せず)と、
生成された位置情報、衝撃情報および姿勢情報を既設定の使用者端末機(700)に無線で伝送する通信モジュール(図示せず)と、を含むように構成される多機能モジュール(400)を備えることを特徴とし、
前記使用者端末機(700)は、
前記多機能モジュール(400)から伝送される位置情報、衝撃情報および姿勢情報のうち衝撃情報を用いて使用者の歩数を測定し、測定された歩数および歩行速度を反映してカロリー消耗量を計算し、落傷を感知し、落傷を感知した状態で既設定の時間以上に位置情報が原状に回復しない場合には、指定の電話番号を介してSMS(ショートメッセージサービス)を伝送するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物。
【請求項4】
前記アウトソール(100)は、
前記バッテリー(300)に充電された電気を有線連結方式で使用者端末機(700)に提供する充電用ポート(500)を外部に露出されるように備えることを特徴とする、請求項1に記載のGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物。
【請求項5】
前記アウトソール(100)は、
内部に空間が形成され、その内部の上側に多数の第1固定磁石(611)が設けられ、内部の下側に多数の第2固定磁石(612)が第1固定磁石(611)と垂直線上に整列されるように設けられる本体部(610)と、
前記第1固定磁石(611)と前記第2固定磁石(612)との間に一側末端が固定されるように設けられ、第1固定磁石(611)に対応して斥力を生成する多数の第1遊動磁石(621)、および第2固定磁石(612)に対応して斥力を生成する多数の第2遊動磁石(622)が本体に備えられ、使用者が歩くときに発生する振動および固定磁石との斥力によって振動する振動板(620)と、を含むように構成される振動端子(600)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はGPS装置を備え、自己発電する機能性履物に関し、より詳細には履物を履いた使用者が歩くときに発電して内部のバッテリーを充電することができるようにし、充電された電気を内部および外部の装置に供給して使用者の安全および機器の充電に用いられるようにし、GPS装置を用いた位置追跡機能を用いることができるように構成される機能性履物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、人の生活に必須な履物は、使用者が歩くときに発生する圧力および衝撃から足を保護するための目的で着用するものであり、その目的の達成およびより良い効果のために、デザインだけでなく、軽量化、クッション感、通気性、耐久性などの機能性が重視されて来た。
【0003】
しかし、最近は、履物の本来の目的に加えて、使用者の歩行によって周期的に発生する圧力を発電に用いようとする試みがあった。その結果物として、韓国登録特許第10-1602246号公報の「自己発電用履物」および韓国登録特許第10-1827946号公報の「履物用発電装置」などの発明が提案されて公開されたことがある。
【0004】
まず、前記韓国登録特許第10-1602246号公報の「自己発電用履物」では、使用者が歩くときに発生する圧力によってリーフスプリングの両方向への変位が発生するように構成され、リーフスプリングの変位が発生するとき、そのリーフスプリングに結合された棒磁石がコイルの内部にスライドしながら相互作用するように構成されることにより、使用者の歩行のみでも高効率で発電することができ、生産された電気を電気製品の充電に用いることができるようにする履物に関する発明が提案された。
【0005】
また、前記韓国登録特許第10-1827946号公報の「履物用発電装置」では、使用者が歩くときに発生する圧力によって、履物の底の下の駆動ギア、ベベルギア、水平ギアおよびコイルコアが連鎖的に駆動し、コイルコアとマグネットとの相互作用が発生するように構成されることにより、使用者の歩行のみでも発電することができ、生産された電気を電気製品の充電に用いることができるようにする装置に関する発明が提案された。
【0006】
しかし、前述した発明のうち、「自己発電用履物」では、中間部が屈曲するように形成されたリーフスプリングの形状が反復的な圧力によって早く平坦化することにより、そのリーフスプリングに結合された棒磁石の遊動距離が減少し、結果的には発電効率が大きく低下することがある耐久性の問題が発生し得る。
【0007】
また、前述した発明のうち、「履物用発電装置」では、使用者の歩行による圧力が直接作用する駆動ギアの位置による使用上の不便さが発生することがあり、圧力の伝達のための多少多い媒介体を備えることによって耐久性が低下することがあり、規模が拡張し、生産コストが増加する問題が複合的に発生し得る。
【0008】
そして、前記「履物用発電装置」では、駆動ギアの位置による使用上の不便さを解消するための目的で、履物の左右側に駆動ギアをそれぞれ備える解決方案を提案しているが、このような方式では、耐久性の低下、規模の拡張、および生産コストの増加の問題がもっと加重するしかない。
【0009】
したがって、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力によって高効率で発電することができるように構成することを基本とし、さらに前述した発明等のような耐久性の問題、規模の拡張、および生産コストの増加の問題を効率的に解決することができるように構成される新しい発電装置を備えた履物に関する発明が要求される実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1602246号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10-1827946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明によるGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物は、前記のような問題点を解決するための目的で提案された発明であり、
使用者が歩くときに発生する圧力を用いて発電するように構成される従来の発明等は、構成上耐久性が低下し、規模が拡張し、生産コストが増加するなどの問題が発生しているので、これに対する解決方案を提示することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、前記のような目的を実現するために、
多数の収容部が形成され、履物の下部を構成するアウトソールと、前記アウトソールの踵部に設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力およびその圧力による復元力を用いて発電する自己発電部と、前記アウトソールに設けられ、前記自己発電部が発電することによって充電されるバッテリーと、を含んでなることを特徴とするGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物を提示する。
【0013】
ここで、前記自己発電部は、内部に中空が形成されたケースと、外周面にネジ山が形成された円周形の胴体、胴体よりも広い幅を有する上部のヘッド、および胴体を支持する下部のスプリングを含むように構成され、ヘッドおよび胴体の一部が外部に突出するように前記ケースに設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力および復元力によって垂直に昇降する昇降部と、前記昇降部のネジ山に対応する形態に形成され、前記ケースの内部に設けられ、昇降部が昇降するとき、互いに異なる方向に軸回転する第1ギアと、前記第1ギアに対応して回転する第2ギア、および第2ギアと同じ回転軸に連結されて回転する第3ギアで構成されるギア部と、内部のコイルを回転させる回転軸の末端に、前記第3ギアと噛み合う第4ギアが設けられ、前記ケースの内部に設けられて軸回転する第3ギアと連動して発電する発電機と、を含んでなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によるGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物は、
履物のアウトソールに圧力によって発電する自己発電部およびバッテリーを設けることにより、履物を履いた使用者が歩くときにバッテリーを充電することができる効果が発生し、
アウトソールに設けられる自己発電部の構成および作動方式を簡素化および単純化することにより、同じ目的で提案されたことがある従来の発明に比べて、十分な耐久性を保障することができ、規模の拡張を防止することができ、生産コストを節減することができる効果が発生する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明によるGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物のアウトソールに形成された多数の収容部を示す平面図である。
図2】本発明の自己発電部の形状を示す斜視図である。
図3a】自己発電部の作動実施例を示す図である。
図3b】自己発電部の作動実施例を示す図である。
図4】アウトソールに、自己発電部、バッテリー、多機能モジュール、振動端子及び充電用ポートが設けられた状態を示す断面図である。
図5】多機能モジュールおよび使用者端末機の構成による本発明の機能を示す説明図である。
図6a】振動端子の内部構造を示す側面図である。
図6b】振動端子の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明によるGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物は、
多数の収容部110が形成され、履物の下部を構成するアウトソール100と、
前記アウトソール100の踵部に設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力およびその圧力による復元力を用いて発電する自己発電部200と、
前記アウトソール100に設けられ、前記自己発電部200が発電することによって充電されるバッテリー300と、を含んでなることを特徴とする。
【0017】
本発明は、履物を履いた使用者が歩くときに発電して内部のバッテリーを充電することができるようにし、充電された電気を内部および外部の装置に供給して使用者の安全および機器の充電のための目的で用いられることができるようにし、GPS装置を用いた位置追跡の機能を用いることができるように構成される機能性履物に関するものであり、
多数の収容部110が形成され、履物の下部を構成するアウトソール100と、前記アウトソール100の踵部に設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力およびその圧力による復元力を用いて発電する自己発電部200と、前記アウトソール100に設けられ、前記自己発電部200が発電することによって充電されるバッテリー300と、を含んでなることを特徴とする。
【0018】
以下では添付図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0019】
まず、前述したように、本発明は、多数の収容部110が形成され、履物の下部を構成するアウトソール100(outsole)を含んでなることを特徴とする。
【0020】
すなわち、前記アウトソール100は地面と直接接触して摩擦する履物の下部の構成品であり、図1に示すように、上端に多数の収容部110が互いに異なるサイズを有する溝の形態に形成されることにより、後述する自己発電部200およびバッテリー300を含むすべての本発明の構成が履物の内部に設けられるようにする。
【0021】
より具体的には、前記アウトソール100の踵部には自己発電部200が設けられる一つの収容部110aが形成され、中間にはバッテリー300が設けられる他の収容部11bが形成され、中間の他の位置には多機能モジュール400が設けられるさらに他の収容部110cが形成され得る。
【0022】
また、前記アウトソール100の前部には振動端子600の設置のためのさらに他の一つの収容部110dが形成され、また踵部には充電用ポート500の設置のためのさらに他の収容部110eが形成され得る。
【0023】
ここで、前記アウトソール100に形成されるそれぞれの収容部110は設置対象に対応するサイズおよび形状に形成されることが好ましく、振動端子600の設置のために前部に形成される収容部110dを除いた他の多数の収容部110は配線のための配線路を介して他の一つ以上の収容部110と互いに連結され得る。
【0024】
したがって、前記アウトソール100は、自己発電部200などの設置および配線路の形成のために、踵部の高さが2cm以上に形成されることが好ましく、耐久性に優れて容易に摩耗しないPVCやゴム材質で構成されることが好ましい。
【0025】
また、前述したように、本発明は、前記アウトソール100の踵部に設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力およびその圧力による復元力を用いて繰り返し発電する自己発電部200を含んでなることを特徴とする。
【0026】
すなわち、前記自己発電部200は履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力を原動力として作動する発電用の装置であり、圧力を用いて発電し、その圧力による復元力をさらに用いることにより、使用者の歩行による反復的な発電ができるようにする。
【0027】
より具体的には、図2に示すように、前記自己発電部200は、内部に中空が形成されたケース210と、外周面にネジ山が形成された円周形の胴体221、胴体221よりも広い幅を有する上側のヘッド222、および胴体221を支持する下側のスプリング223を含むように構成され、ヘッド222および胴体221の一部が外部に突出するようにケース210に設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに発生する圧力および復元力によって垂直に昇降する昇降部220と、を含むように構成されることを特徴とする。
【0028】
ここで、前記ケース210は上端を開閉することができる構造に構成され、上端の一側には昇降部220の一部の突出のための通孔が形成され、通孔の垂直線上の底の一側には埋込溝が形成されるかまたは底から突出するように構成されることにより、その埋込溝にスプリング223が設けられることができる。
【0029】
したがって、前記昇降部220は、下部にスプリング223が位置し、ヘッド222が上部に位置する垂直な形態としてケース210に設けられることができ、使用者が歩くときに発生する下方への圧力および上方への復元力によって、故障なしに繰り返し昇降することができる構成を有する。
【0030】
ここで、前記昇降部220は、ヘッド222の直径が胴体221の直径やケース210の上端に形成された通孔の直径よりも大きく形成されなければならなく、履物の内部のインソール(insole)との接触面を充分に広くすることにより、使用者が歩くときの痛症や不便を防止するとともに、昇降部220が下降することができる距離を制限することにより、スプリング223に過度な圧力がかからないようにしなければならない。
【0031】
すなわち、前記昇降部220のヘッド222は、履物の内部のインソールによって遮蔽された状態で使用者の足によって押される圧迫板として用いられるとともに、昇降部220が下降するとき、ケース210の上端にかかる係止突起として用いられることができる。
【0032】
また、前記昇降部220の胴体221の外周面にネジ山が形成される形態は、昇降部220の幅方向を軸とする形態であることを特徴とする。
【0033】
すなわち、通常のネジ山はボルトまたはネジの長手方向を軸として螺旋形に形成されるが、前記昇降部220の胴体221の外周面に形成されるネジ山は昇降部220の幅方向を軸として螺旋形に形成される形態を有することにより、通常の回転による外力伝達方式に代わって、昇降によって外力が伝達することができるようにしている。
【0034】
また、図2に示すように、前記自己発電部200は、昇降部220のネジ山に対応するように、ケース210の内部に設けられ、昇降部220が昇降するときに互いに異なる方向に軸回転する第1ギア230、前記第1ギア230に対応して回転する第2ギア241、および第2ギア241と同じ回転軸に連結されて回転する第3ギア242で構成されるギア部240を含むように構成されることを特徴とする。
【0035】
ここで、前記第1ギア230は斜線型平歯車で構成されることを特徴とし、前記昇降部220の胴体221の外周面に形成されたネジ山に対応する形態に設けられることにより、昇降部220の昇降によって順方向または逆方向に回転するようになる構成である。
【0036】
そして、前記自己発電部200は、内部のコイルを回転させる回転軸の末端に、前記第3ギア242と噛み合う第4ギア251が設けられ、前記ケース210の内部に設けられて軸回転する第3ギア242と連動して発電する発電機250を含むように構成されることを特徴とする。
【0037】
ここで、前記第3ギア242および前記第4ギア251は一般の平歯車で構成されることを特徴とし、互いに対応する形態に構成されることにより、互いに反対方向に回転するようになる構成である。
【0038】
すなわち、前記自己発電部200は、使用者が歩くときに発生する圧力によって昇降部220が一時下降しながら第1ギア230を回転させ、第1ギア230が回転してギア部240を連鎖的に回転させ、ギア部240が回転して第4ギア251を連鎖的に回転させることにより、結果として発電機250の内部の回転子が軸回転するようになる構成を有する。
【0039】
ここで、前記昇降部220の胴体221、第1ギア230、ギア部240、および第4ギア251は、昇降部220が下降するときの動力伝達の順に直径が段々小さくなるように構成され、回転数が段々増加するように構成されることが好ましく、回転数の増加によって発電機250の発電量が増加するようになる効果が発生する。
【0040】
一方、図3a及び図3bに示すように、前記昇降部220では、スプリング223の圧縮による復元力が発生し、圧縮されたスプリング223は、アウトソール100が地面から離隔して圧力が一時喪失されるとき、昇降部220を押し上げて原状に復帰させることにより、再び圧力が発生するとき、一時下降することができるようにする。
【0041】
昇降部220が上昇して元の位置に復帰するときは、ネジ山およびネジ溝の相互作用によって第1ギア230が回転して、連鎖的に第2ギア241および第3ギア242が回転し、ついで第4ギア251が回転することにより、昇降部220が下降するときに変化したすべての構成が元の状態に復帰するようになる構成である。
【0042】
したがって、前記発電機250の内部では、回転する回転子と固定子との相互作用による発電が繰り返し発生することができ、生成された電気はアウトソール100に備えられたバッテリー300の充電に用いられるように構成される。
【0043】
そして、前記発電機250の種類としては、公知の直流発電機および交流発電機のうちいずれか一つを用いることができるが、相対的に耐久性に優れた交流発電機を用いることがより好ましい。交流発電機を用いるときは、生成された交流を直流に変換するためのダイオードまたはブリッジ回路をさらに備えなければならない。
【0044】
また、前述したように、本発明は、前記アウトソール100の収容部110bのうちの一つに設けられ、前記自己発電部200が発電するときに充電されるバッテリー300を含んでなることを特徴とする。
【0045】
すなわち、前記バッテリー300は充電及び放電が可能な2次電池であり、前記自己発電部200と配線を介して連結され、使用者が歩く度に少量ずつ充電されることにより、後述する多機能モジュール400および充電用ポート500に電源を供給することができる。
【0046】
より具体的には、図4に示すように、前記アウトソール100の収容部110cのうち一つには、位置情報を生成するGPS、使用者が歩くときに発生する衝撃を感知して衝撃情報を生成する衝撃感知センサー、履物の姿勢を感知して姿勢情報を生成する姿勢感知センサー、及び生成された位置情報、衝撃情報および姿勢情報を既設定の使用者端末機700に無線で伝送する通信モジュールを含むように構成される多機能モジュール400が設けられることができる。
【0047】
ここで、前述したように、前記多機能モジュール400はアウトソール100の中間に形成された収容部110cに設けられることが好ましく、配線を介してバッテリー300と連結されることにより、作動に必要な電源を受けることができる。
【0048】
また、図4に示すように、前記アウトソール100には、前記バッテリー300に充電された電気を有線連結方式で使用者端末機700に提供する充電用ポート500が外部に露出されることができる形態に構成されることができ、前記充電用ポート500は配線を介してバッテリー300と連結された状態で、使用者によって有線で連結されるとき、使用者端末機700に電源を供給することができるようにする。
【0049】
ここで、前記多機能モジュール400は使用者の安全のために備えられる装置であり、位置情報、衝撃情報および姿勢情報を生成して既設定の使用者端末機700に無線で伝送することにより、収集された情報の分析によって安全保護の機能を果たすようにする。
【0050】
したがって、本発明の使用者は、スマートフォンで構成される自分の使用者端末機700に本発明の利用のための専用アプリケーションをダウンロードして組み込み、組み込まれたアプリケーションを実行し、会員加入した後、ログインすることにより、自分の履物に設けられた多機能モジュール400とペアリング(または連動)することができる。
【0051】
また、自分の履物を履くかまたは履物を履いて歩くとき、自分の使用者端末機700がその履物に設けられた多機能モジュール400と自動でペアリングするように設定することができる。
【0052】
そして、図5に示すように、前記使用者端末機700では、多機能モジュール400から伝送される位置情報、衝撃情報および姿勢情報のうち衝撃情報を用いて使用者の歩数を測定することができ、使用者の歩行速度を測定することができ、測定された歩数および歩行速度を反映してカロリー消耗量を計算することができる。
【0053】
ここで、使用者は、より正確なカロリー消耗量の計算のために、自分の性別、背および体重を予め登録することができる。
【0054】
また、前記使用者端末機700では、姿勢情報を用いて使用者の落傷を感知することができ、落傷の感知には衝撃情報をさらに用いることができる。
【0055】
そして、使用者の落傷が感知された状態で、既設定の時間以上に位置情報が原状に回復しない場合は、前記使用者端末機700による指定の電話番号を介してSMS(ショートメッセージサービス)を伝送することができ、伝送されるSMSには使用者の落傷事実、位置情報などを含むことにより、迅速な申告または救助が実施されるようにすることができる。
【0056】
したがって、使用者は、救助の要請のためのSMSが伝送される一つ以上の電話番号を予め登録しておかなければならないが、「119」は自動で登録されていることができる。
【0057】
一方、前記充電用ポート500は電源供給用の装置であり、末端部に有線連結のためのUSB端子を備えることにより、有線連結によって使用者端末機700に電源を供給することができるようにする。
【0058】
したがって、使用者は使用者端末機700の充電のための充電用ケーブルを持っていなければならないが、別途に所持するのに伴う煩わしさや不便さを考慮して、前記アウトソール100に充電用ケーブルの保管のための収容部110がもう一つ形成されることができる。
【0059】
また、図4に示すように、本発明は、前記アウトソール100の前部に形成された収容部110dに設けられ、履物を履いた使用者が歩くときに振動する振動端子600を含んでなることができる。
【0060】
前記振動端子600は履物を履いた使用者が歩くときに発生する振動および内部磁石の斥力によって振動する無電力装置であり、使用者の足裏に振動を伝達し、周辺に磁場を形成することにより、血液循環促進、角質改善などの効果が発生するようにする。
【0061】
より具体的には、図6a及び図6bに示すように、前記振動端子600は、内部に空間が形成され、その内部の上側に多数の第1固定磁石611が設けられ、内部の下側に多数の第2固定磁石612が第1固定磁石611と垂直線上に整列されるように設けられる本体部610を含むように構成されることができる。
【0062】
また、前記振動端子600は、第1固定磁石611と第2固定磁石612との間に一側末端が固定されるように設けられ、第1固定磁石611に対応して斥力を生成する多数の第1遊動磁石621、および第2固定磁石612に対応して斥力を生成する多数の第2遊動磁石622が本体に備えられ、使用者が歩くときに発生する振動および固定磁石611、612との斥力によって振動する振動板620を含むように構成されることができる。
【0063】
すなわち、前記振動端子600を構成する本体部610の内部では、履物を履いた使用者が歩くときに発生する振動によって振動板620が振動することにより、その振動板620に備えられた第1遊動磁石621とケース210の上側の第1固定磁石611との間の距離が一時近くなるかまたは第2遊動磁石622と第2固定磁石612との間の距離が一時近くなる現象が繰り返し発生するようになる。
【0064】
ここで、第1遊動磁石621と第1固定磁石611との間、および第2遊動磁石622と第2固定磁石612との間では近接による斥力が発生し、互いに異なる位置で順次繰り返し発生する斥力は振動板620の往復運動を促進させることにより、結果として振動端子600で発生する振動の強度を増加させるようになる構成である。
【0065】
したがって、前記振動板620は、往復運動による振動の発生に有利になるように、比重の高い金属材質で構成するとともに厚さは0.2mm以下に薄く形成することが好ましい。
【0066】
以上紹介した実施例は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に本発明の技術的思想を充分に伝達するために例として提供するものであり、本発明は以上で説明した実施例に限定されず、他の形態に具体化することもできる。
【0067】
本発明を明確に説明するために、説明に関係ない部分は図面で省略し、図面で、構成要素の幅、長さ、厚さなどは便宜上誇張または縮小して表現することができる。
【0068】
また、明細書全般にわたって同じ参照番号は同じ構成要素を示す。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明によるGPS装置を備えた自己発電振動機能性履物は、履物のアウトソールに圧力によって発電する自己発電部およびバッテリーを設けることにより、履物を履いた使用者が歩くときにバッテリーを充電することができる効果が発生し、
アウトソールに設けられる自己発電部の構成および作動方式を簡素化および単純化することにより、同一目的で提案されたことがある従来の発明に比べて、十分な耐久性を保障することができ、規模の拡張を防止することができ、生産コストを節減することができる効果が発生するので、産業上利用可能性が十分である。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6a
図6b
【国際調査報告】