(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】ワイヤ・ハーネスを比較するためのリグ
(51)【国際特許分類】
G01R 31/69 20200101AFI20241128BHJP
G01R 31/58 20200101ALI20241128BHJP
【FI】
G01R31/69
G01R31/58
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024506684
(86)(22)【出願日】2022-09-13
(85)【翻訳文提出日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 IB2022058617
(87)【国際公開番号】W WO2023012772
(87)【国際公開日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】202121035064
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524044119
【氏名又は名称】サンディープ スハス、パツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンディープ スハス、パツキ
【テーマコード(参考)】
2G014
【Fターム(参考)】
2G014AA13
2G014AA17
2G014AA18
2G014AB33
2G014AB35
2G014AB43
2G014AB60
2G014AC18
(57)【要約】
本発明は、ワイヤ・ハーネス300a又は300bのためのリグ100aを提供する。リグ100aは、現存するリグよりもワイヤ・ハーネス300a及び300bの試験コストを減らす。リグ100aは、作業台110、複数の端末120a、120b、給電140、供給デバイス145、1つ又は複数の制御ユニット150a、150b及びワークステーション160を含む。制御ユニットは、それぞれの端末に接続される。制御ユニットは、それぞれの端末において電気パラメータを感知するようになされる。ワークステーションは、ワイヤレス接続を介して制御ユニットに接続される。ワークステーションは、メモリ・ユニット168及びプロセッサ166を有している。プロセッサ166は、制御ユニットからの感知された信号を第1のワイヤ・ハーネス300aのあらかじめ記憶された詳細と比較する。プロセッサ166は、ディスプレイ170を介して比較詳細を提供する。リグ100aは、操作が容易である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a又は100b又は100c又は100d)であって、前記リグ(100a又は100b又は100c又は100d)が、作業台(110)を含み、複数の端末(120a、120b、120c)が、前記作業台(110)上に配置され、前記端末(120a、120b)が、前記ワイヤ・ハーネス(300a、300b)の1つ又は複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)を受けるようになされ、各端末(120a、120b)が、給電(140)と電気的に連結され、前記リグ(100)が、
1つ又は複数の制御ユニット(150a、150b)であり、各制御ユニット(150a、150b)が、前記それぞれの端末(120a、120b)に接続され、前記制御ユニット(150a、150b)が、前記それぞれの端末(120a、120b)が前記給電(140)を供給される及び感知される信号を生成するときに、前記それぞれの端末(120a、120b)において電気パラメータを感知するようになされている、1つ又は複数の制御ユニット(150a、150b)と、
感知された信号を前記制御ユニット(150a、150b)から受信するために及び作動信号を前記制御ユニット(150a、150b)に送信するためにワイヤレス接続(164)を介して前記制御ユニット(150)に接続されたワークステーション(160)であり、第1のワイヤ・ハーネス(300a)及びプロセッサ(166)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細を記憶するためのメモリ・ユニット(168)を有している、ワークステーション(160)と
を備え、
第2のワイヤ・ハーネス(300b)を前記それぞれの端末(120b)に接続した及び前記給電(140)を前記端末(120a又は120b)に供給したとき、前記制御ユニット(150a又は150b)が、感知された信号を前記ワークステーション(160)に送信し、前記プロセッサ(166)が、前記制御ユニット(150a又は300b)からの前記感知された信号を前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較し、それに接続されたディスプレイ(170)を介して比較詳細を提供する、ワイヤ・ハーネスのためのリグ。
【請求項2】
各ワイヤ・ハーネスが、1つ又は複数のワイヤ・セグメント(310a又は310b)及び複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)を含み、1つ又は複数のワイヤ・セグメント(310a又は310b)を接続し、前記電気回路構成の詳細が、接合点(ノード)の数、ワイヤ・セグメント(310a又は310b)の数、前記ワイヤ・セグメント(310a及び310b)間の接続性、前記ワイヤ・セグメント(310a及び310b)と共に及びまた前記ワイヤ・ハーネス(300a、300b)と共に電気的連続性又は電圧降下、事前に定義された量の電流を前記ワイヤ・ハーネス(300a、300b)が供給されるときの前記接合点における電荷密度を含む、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項3】
各端末(120a、120b、120c)が、電気パラメータをそこから受信するために供給デバイス(145)に接続され、前記電気パラメータが、前記第1の(300a)又は第2のワイヤ・ハーネス(300b)に沿った、電気的連続性、起電力(emf)又は電位又は電荷又は抵抗又はインピーダンス又はキャパシタンス又は商用電源周波数である、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項4】
前記ワークステーション(160)が、コンピュータ又はモバイル又はタブレット又はスマートフォン又はキオスク又はIoTデバイスである、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項5】
前記ワイヤレス接続(164)が、ワイファイ又はインターネット又は無線周波数接続である、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項6】
前記ワイヤレス接続(164)のトポロジが、メッシュ・トポロジ(164c)、又は部分的に接続されたメッシュ、リング・トポロジ(164d)、二重リング・トポロジ、スター・トポロジ(164a)、拡張されたスター・トポロジ、バス・トポロジ(164b)、ツリー・トポロジ、ハイブリッド・トポロジ、バス・トポロジ又はその組合せである、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項7】
前記電気回路構成詳細が、前記メモリ・ユニット(168)を外部デバイス(図示せず)に接続することによって、前記メモリ・ユニット(168)に記憶され、前記外部デバイスが、ペン・ドライブ又はハード・ドライブ又はサーバ又はクラウド又はIoTデバイスである、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項8】
前記ワークステーション(160)が、前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)の前記電気回路構成詳細を構成するために、ユーザ・インターフェース(162)を有する、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項9】
前記電気回路構成詳細が、前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)を前記対応する端末(120a、120b)に接続すること及び給電(140)を前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)に提供することによって、前記メモリ・ユニット(168)に記憶され、前記ワークステーション(160)が、前記それぞれの制御ユニット(150a又は150b)から前記端末(120a、120b)において感知された電気パラメータに関する情報を収集し、前記収集された情報が、前記ワークステーション(160)の前記メモリ・ユニット(168)において前記電気回路構成詳細として記憶される、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項10】
前記制御ユニット(150a、150b)が、
前記ワークステーション(160)から信号を受信する及び前記ワークステーション(160)に信号を送信するための送受信器(152a、152b)と、
前記電気パラメータを感知するための感知ユニット(154a、154b)であり、前記感知ユニット(154a、154b)が、前記端末(120a、120b)に電気的に連結され、前記感知ユニット(154a、154b)が、感知された信号を前記送受信器(152a、152b)に送信するために前記送受信器(152a、152b)に接続されている、前記感知ユニット(154a、154b)と
を含む、請求項9に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項11】
前記メモリ(168)に記憶される第1のワイヤ・ハーネス(300a)の前記電気回路構成詳細を記憶したとき、前記ワークステーション(160)が、前記それぞれの制御ユニット(150a、150b、150c)を作動させる及び無効にすることによって前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)による前記端末(120a、120b、120c)間の前記接続を修正する、請求項1又は10に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項12】
前記供給デバイス(145)が、前記供給デバイス(145)の動作を制御するためのインターフェース(147)を有している、請求項2に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項13】
前記制御ユニット(150’a、150’b)が、
前記ワークステーション(160)から信号を受信する及び前記ワークステーション(160)に信号を送信するための送受信器(152a、152b)と、
前記電気パラメータを感知するための感知ユニット(154a、154b)であり、前記感知ユニット(154a、154b)が、前記端末(120a、120b)に電気的連結され、前記感知ユニット(154a、154b)が、感知された信号を前記送受信器(152a、152b)に送信するために前記送受信器(152a、152b)に接続されている、感知ユニット(154a、154b)と、
前記送受信器(152a、152b)、前記供給デバイス(145)及び前記それぞれの端末(120a、120b)に接続された調整ユニット(156a、156b)であり、前記ワークステーション(160)から前記送受信器(152a、152b)において受信される命令により、前記制御ユニット(150’a、150’b)が、前記供給デバイス(145)から前記端末(120a、120b)への電気パラメータの供給を調整する、調整ユニット(156a、156b)と
を含む、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100b)。
【請求項14】
前記メモリ・ユニット(168)に記憶された第1のワイヤ・ハーネス(300a)の前記電気回路構成詳細を記憶したとき、前記ワークステーション(160)が、前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)による前記供給デバイス(145)から前記端末(120a)への前記電気パラメータの供給(140)を調整するための前記制御ユニット(156a)を作動させるために、前記命令を前記送受信器(152a)に送信することによって、前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)による前記端末(120a)間の接続を修正する、請求項1又は13に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100b)。
【請求項15】
前記ワークステーション(160)が、前記供給デバイス(145)からの前記給電を制御するために、前記供給デバイス(145)に接続されている、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項16】
前記制御ユニット(150a、150b)が、前記供給デバイス(145)によって動力を与えられる、請求項1、3、12又は15に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100b)。
【請求項17】
前記供給デバイス(145)が、バッテリである、請求項1、3、12、15又は16に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100b)。
【請求項18】
前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)が、前記端末(120a、120b)に接続されるとき、前記給電(140)が、第1の周期の供給(801)において前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)を介して第1の端末(120a)から第2の端末(120b)に供給され、前記給電(140)が、第2の周期の供給(802)において前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)を介して前記第2の端末(120b)から前記第1の端末(120a)に供給され、前記第2のワイヤ・ハーネス(300b)が、前記端末(120a、120b)に接続されるとき、前記給電(140)が、第3の周期の供給(803)において前記第2のワイヤ・ハーネス(300b)を介して前記第1の端末(120a)から前記第2の端末(120b)に供給され、前記給電(140)が、第4の周期の供給(801)において前記第2のワイヤ・ハーネス(300b)を介して前記第2の端末(120b)から前記第1の端末(120a)に供給される、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100a)。
【請求項19】
前記リグ(100c)が、複数のワークステーション(160a、160b、160c)、複数の作業台(110a、110b、110c)を含み、前記ワークステーション(160a、160b、160c)が、サーバ(500)又はクラウド・サーバに接続され、前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)の前記電気回路構成詳細が、前記ワークステーション(160a、160b、160c)の前記それぞれのメモリ・ユニット(168a、168b、168c)において更新され、前記比較の詳細、比較の周期が、リアルタイムでクラウド・サーバのクラウド・メモリにおいて更新される、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100c)。
【請求項20】
前記リグ(100d)が、認証システム(190)に接続され、前記認証システム(190)が、前記認証システム(190)がそれに応じて動作させられるときにのみ、認証されたユーザに前記リグ(100d)へのアクセスを提供するようになされている、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のためのリグ(100d)。
【請求項21】
ワイヤ・ハーネス(300a又は300b)のための方法(200)であって、
前記方法(200)が、作業台(110)上に複数の端末(120a、120b)を配置するステップであって、前記端末(120a及び120b)が、前記ワイヤ・ハーネス(300a、300b)の1つ又は複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)を受けるようになされた、ステップと、給電(140)と各端末(120a、120b、120c)を電気的に連結するステップとを含み、前記方法が、
1つの端末(120a、120b、120c)を1つ又は複数の制御ユニット(150a、150b、150c)のうちの制御ユニット(150a、150b、150c)と接続するステップであって、すべての制御ユニット(150a、150b、150c)が、ワイヤレス・ネットワーク(164)を介してワークステーション(160)に接続され、前記ワークステーション(160)が、メモリ・ユニット(168)及びプロセッサ(166)を有している、ステップと、
第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細を前記メモリ・ユニット(168)に記憶するステップと、
第2のワイヤ・ハーネス(300b)を前記端末(120a、120b)に接続するステップと、
給電(140)を前記端末(120a、120b)に供給し、それにより前記第2のワイヤ・ハーネス(300b)に電気パラメータを供給するステップであって、前記制御ユニット(150a、150b)が、前記ワイヤレス・ネットワーク(164)を介して前記ワークステーション(160)に前記端末(120a、120b)における感知された電気パラメータに関する情報を送信するようになされ、前記プロセッサ(166)が、前記制御ユニット(150a、150b)からの受信情報を前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)の前記あらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較する及びそれに接続されたディスプレイ(170)を介して比較詳細を提供するようになされている、ステップと
を含む、方法(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供する。より詳細には、本発明は、複数のワイヤ・ハーネスを比較するためのリグを提供する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ワイヤ・ハーネスは、通常は、航空機、宇宙船、車両、船舶などにおいて、電気的接続性又は任意のそのような接続性を提供するため及びデバイスの機能ユニットの間で信号(制御信号)を送信するために、使用される。さらに、ワイヤ・ハーネスは、電子デバイス、家庭器具、家庭用自動化システム、自動車、建設機械などの広い適用分野において使用される。通常は、ワイヤ・ハーネスは、1つ又は複数のワイヤ・セグメント、及び複数のコネクタ端部を含む。複数のコネクタ端部、1つ又は複数のワイヤ・セグメント。
【0003】
現在、ワイヤ・ハーネスを製造した後、ワイヤ・ハーネスに1つ又は複数の電気パラメータが供給されるようにすることによって、ワイヤ・ハーネスは標準ワイヤ・ハーネス(一般にワイヤ・ハーネス産業において「マスタ回路」と称される)と比較される。電気パラメータは、起電力(emf:electromotive force)又は電位又は電荷又は電圧又は電流又は抵抗又はインピーダンス又はキャパシタンス又は商用電源周波数或いは組合せである。ワイヤ・ハーネスの電気パラメータの測定値は、標準ワイヤ・ハーネスの電気パラメータの測定値と比較される。一般に、ワイヤ・ハーネス産業では、このプロセスは、「ワイヤ・ハーネス試験」と称される。
【0004】
現在、ワイヤ・ハーネスを試験(比較)するために、いくつかの試験リグが、入手可能である。現存する試験リグは、作業台、比較するためのプロセッサ、作業台上に配置された複数の端末を含む。端末は、ワイヤ・ハーネスの1つ又は複数のコネクタ端部を受けるようになされ、各端末は、供給デバイスと電気的に連結される。供給デバイスは、1つ又は複数の電気パラメータを、供給デバイスがそれに応じて動作させられるとき、1つ又は複数の端末に供給するようになされる。現在入手可能な試験リグでは、プロセッサ、端末及び供給デバイスの間の接続は、有線である。有線の接続のため、試験リグの構築は複雑であり、リグを高価なものにしている。入手可能な試験リグの構築は、複雑であり、操作は簡単ではない。
【0005】
あらゆる新しい要件(新しいワイヤ・ハーネスを標準ワイヤ・ハーネスと比較するための)について、新しい試験リグが、構築(準備)される必要がある。したがって、試験される必要のあるあらゆる修正されたワイヤ・ハーネスのための新しいリグのための追加コストが存在する。あらゆる新しいワイヤ・ハーネスのための新しいリグのこの構築は、試験を増やし、ワイヤ・ハーネスの全体的な製造コストを最終的に増やす。
【0006】
現在、端末間のワイヤレス接続を有するいくつかの試験リグは、ワイヤ・ハーネスのコネクタ端部と連結される。
【0007】
特許文献1は、「ワイヤレス電子制御システム」を開示する。その制御システムは、提供される標準ワイヤ・ハーネスの詳細を保存しない。また、制御システムは、同じ作業台を使用する新しいワイヤ・ハーネス及び提供されるシステムの関連配置の試験に適していない。
【0008】
したがって、先行技術の問題を克服する、リグが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】台湾特許出願公開第202036014号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の一目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することである。
【0011】
本発明の一目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、複数のワイヤ・ハーネスを比較するために使用される。
【0012】
本発明の別の目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、現存する試験リグと比べて構築が単純である。
【0013】
本発明のさらなる目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、現存する試験リグと比べてワイヤ・ハーネスの試験コストを減らす。
【0014】
さらに、本発明の一目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、操作が容易である。
【0015】
また、本発明の一目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、他のワイヤ・ハーネスと比較するためにリグのメモリ・ユニットに標準ワイヤ・ハーネス詳細を記憶する様々なやり方、又はモードを提供し、比較の詳細は、試験(比較)動作中に発生したエラー(手動又は動作エラー)を追跡するために、使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供する。リグは、作業台、複数の端末、給電、供給デバイス、1つ又は複数の制御ユニット及びワークステーションを含む。
【0017】
端末が、作業台上に配置される。端末は、ワイヤ・ハーネスの1つ又は複数のコネクタ端部を受けるようになされる。各ワイヤ・ハーネスは、1つ又は複数のワイヤ・セグメント、及び複数のコネクタ端部を含む。コネクタ端部は、1つ又は複数のワイヤ・セグメントを接続する。各端末は、給電と電気的に連結される。各端末は、電気パラメータをそこから受信するために供給デバイスに接続される。電気パラメータは、第1の又は第2のワイヤ・ハーネスを伴う、電気的連続性、起電力(emf)又は電位又は電荷又は抵抗又はインピーダンス又はキャパシタンス又は商用電源周波数である。
【0018】
第1のワイヤ・ハーネスが、端末に接続されるとき、給電は、第1の周期の供給において第1のワイヤ・ハーネスを介して第1の端末から第2の端末に供給される。また、給電は、第2の周期の供給において第1のワイヤ・ハーネスを介して第2の端末から第1の端末に供給される。
【0019】
制御ユニットは、それぞれの端末に接続される。制御ユニットは、それぞれの端末において電気パラメータを感知するようになされる。
【0020】
ワークステーションは、ワイヤレス接続を介して制御ユニットに接続される。ワークステーションは、コンピュータ又はモバイル又はタブレット又はスマートフォン又はキオスク、或いはIoTデバイスである。好ましい一実施例において、ワイヤレス接続は、ワイファイである。一代替実施例において、ワイヤレス接続は、インターネット又は無線周波数接続である。好ましい実施例において、ワイヤレス接続のトポロジは、メッシュ・トポロジである。一代替実施例において、ワイヤレス接続のトポロジは、部分的に接続されたメッシュ、リング・トポロジ、二重リング・トポロジ、スター・トポロジ、拡張されたスター・トポロジ、ツリー・トポロジ、バス・トポロジ、ハイブリッド・トポロジ又はその組合せになり得る。
【0021】
ワークステーションは、メモリ・ユニット及びプロセッサを有している。メモリ・ユニットは、第1のワイヤ・ハーネスのあらかじめ記憶された電気回路構成詳細を記憶する。電気回路構成の詳細は、接合点(ノード)の数、ワイヤ・セグメントの数、ワイヤ・セグメント間の接続性、ワイヤ・セグメントを伴う及びまたワイヤ・ハーネスを伴う電気的連続性又は電圧降下を含む。さらに、電気回路構成の詳細は、事前に定義された量の電流をワイヤ・ハーネスが供給されるときの接合点における電荷密度を含む。ワークステーションは、感知された信号を制御ユニットから受信する。さらに、ワークステーションは、作動信号を制御ユニットに送信する。
【0022】
制御ユニットの好ましい一実施例において、制御ユニットは、送受信器及び感知ユニットを含む。送受信器は、ワークステーションから信号を受信し、信号をワークステーションに送信する。感知ユニットは、電気パラメータを感知する。感知ユニットは、端末に電気的に連結される。感知ユニットは、感知された信号を送受信器に送信するために送受信器に接続される。
【0023】
制御ユニットの一代替実施例において、制御ユニットはまた、調整ユニットを含む。調整ユニットは、送受信器、供給デバイス及びそれぞれの端末に接続される。ワークステーションから送受信器において受信される命令により、制御ユニットは、供給デバイスから端末への電気パラメータの供給を調整する。
【0024】
好ましい一実施例において、制御ユニットは、供給デバイスによって動力を与えられる。供給デバイスは、バッテリである。好ましい一実施例において、供給デバイスは、供給デバイスの動作を制御するためのインターフェースを有する。
【0025】
好ましい一実施例において、電気回路構成詳細は、第1のワイヤ・ハーネスを対応する端末に接続することによって、メモリ・ユニットに記憶される。さらに、端末は、給電を提供される。ワークステーションは、感知された電気パラメータに関する情報を端末において収集する。収集された情報は、ワークステーションのメモリ・ユニットにおいて電気回路構成詳細として記憶される。メモリ・ユニットに記憶された第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細を記憶したとき、ワークステーションは、それぞれの制御ユニットを作動させる及び無効にすることによって、第1のワイヤ・ハーネスによる端末間の接続を修正する。
【0026】
もう1つの代替実施例において、メモリ・ユニットに記憶される第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細を記憶したとき、ワークステーションは、第1のワイヤ・ハーネスによる供給デバイスから端末への電気パラメータの供給を調整するための制御ユニットを作動させるために、送受信器に命令を送信することによって、第1のワイヤ・ハーネスによる端末間の接続を修正する。
【0027】
第2のワイヤ・ハーネスをそれぞれの端末に接続したとき、給電が、端末に供給される。第2のワイヤ・ハーネスが、端末に接続されるとき、給電は、第3の周期の供給において第2のワイヤ・ハーネスを介して第1の端末から第2の端末に供給される。また、給電は、第4の周期の供給において第2のワイヤ・ハーネスを介して第2の端末から第1の端末に供給される。
【0028】
制御ユニットは、感知された信号をワークステーションに送信する。プロセッサは、制御ユニットからの感知された信号を第1のワイヤ・ハーネスのあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較する。プロセッサは、そこに接続されたディスプレイを介して比較詳細を提供する。
【0029】
一代替実施例において、ワークステーションは、供給デバイスからの給電を制御するために、供給デバイスに接続される。一代替実施例において、ワークステーションは、第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細を構成するために、ユーザ・インターフェースを有する。
【0030】
もう1つの代替実施例において、電気回路構成詳細は、メモリ・ユニットを外部デバイスに接続することによって、メモリ・ユニットに記憶される。外部デバイスは、ペン・ドライブ又はハード・ドライブ又はサーバ又はクラウド、或いはIoTデバイスである。
【0031】
リグのもう1つの代替実施例において、リグは、複数のワークステーション及び複数の作業台を含む。ワークステーションは、サーバ又はクラウド・サーバに接続され、第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細は、ワークステーションのそれぞれのメモリ・ユニットにおいて更新される。比較の詳細、比較の周期は、リアルタイムでクラウド・サーバのクラウド・メモリにおいて更新される。
【0032】
さらに、リグの一代替実施例において、リグは、認証システムに接続される。認証システムは、認証システムがそれに応じて操作されるときにのみ、認証されたユーザにリグへのアクセスを提供するようになされる。
【0033】
本発明はまた、ワイヤ・ハーネスのための方法を提供する。方法は、作業台上に複数の端末を配置するステップを含む。端末は、ワイヤ・ハーネスの1つ又は複数のコネクタ端部を受けるようになされる。各端末は、給電と電気的に連結される。さらに、1つの端末が、1つ又は複数の制御ユニットの制御ユニットと接続される。制御ユニットは、ワイヤレス・ネットワークを介してワークステーションに接続される。ワークステーションは、メモリ・ユニット及びプロセッサを有している。さらに、ワイヤ・ハーネスの第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細が、メモリ・ユニットに記憶される。
【0034】
ワイヤ・ハーネスの第2のワイヤ・ハーネスが、端末に接続される。給電が、端末に供給され、それにより第2のワイヤ・ハーネスに電気パラメータを供給する。制御ユニットは、端末における感知された電気パラメータに関する情報をワイヤレス・ネットワークを介してワークステーションに送信するようになされる。プロセッサは、制御ユニットからの受信された情報を第1のワイヤ・ハーネスのあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較するようになされる。プロセッサは、そこに接続されたディスプレイを介して比較詳細を提供するようになされる。
【0035】
本発明の利点及び特徴は、類似の要素が類似の記号で識別される、添付の図面と併せて解釈されるいくつかの実施例及び特許請求の範囲の以下の詳細な記述を参照して、よりよく理解されることになろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1a】本発明によるワイヤ・ハーネスのためのリグの概略的ブロック図を示す。
【
図1b】本発明によるワイヤ・ハーネスのためのリグの一代替実施例の概略的ブロック図を示す。
【
図1c】
図1a及び1bに示されたリグの制御ユニットとワークステーションとの間のスター・トポロジ・ネットワークの概略的ブロック図を示す。
【
図1d】
図1a及び1bに示されたリグの制御ユニットとワークステーションとの間のバス・トポロジ・ネットワーク(代替実施例)の概略的ブロック図を示す。
【
図1e】
図1a及び1bに示されたリグの制御ユニットとワークステーションとの間のメッシュ・トポロジ・ネットワーク(代替実施例)の概略的ブロック図を示す。
【
図1f】
図1a及び1bに示されたリグの制御ユニットとワークステーションとの間のリング・トポロジ・ネットワーク(代替実施例)の概略的ブロック図を示す。
【
図1g】
図1a及び1bに示されたリグの端末に接続された第1のワイヤ・ハーネスの概略的正面図を示す。
【
図1h】
図1a及び1bに示されたリグの端末に接続された第2のワイヤ・ハーネスの概略的正面図を示す。
【
図1i】
図1a及び1bに示されたリグの端末に接続された第1のワイヤ・ハーネスの概略的上面図を示す。
【
図1j】
図1a及び1bに示されたリグの端末に接続された第2のワイヤ・ハーネスの概略的上面図を示す。
【
図2】
図1aに示されたリグの制御ユニットの概略的ブロック図を示す。
【
図3】
図1bに示されたリグの制御ユニットの概略的ブロック図を示す。
【
図4】
図1a及び1bに示されたリグの供給デバイスと制御ユニットとの間の接続の概略的ブロック図を示す。
【
図5】
図4に示された供給デバイスの一代替実施例の概略的ブロック図を示す。
【
図6】
図1a及び
図1bに示されたリグのワークステーションのメモリ・ユニットに電気回路構成詳細を記憶するための方法において実施される様々なステップを示す流れ図である。
【
図7】
図5、
図1a及び
図1bに示されたワークステーションと供給デバイスとの間の一代替実施例の接続の概略的ブロック図を示す。
【
図8】本発明によるワイヤ・ハーネスのためのリグの一代替実施例の概略的ブロック図を示す。
【
図9】本発明によるワイヤ・ハーネスのためのリグのもう1つの代替実施例の概略的ブロック図を示す。
【
図10】本発明によるワイヤ・ハーネスのための方法において実施される様々なステップを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の特徴を示す、本発明の一実施例が、ここで詳細に記述される。「備える」、「有する」、「包含する」、及び「含む」という言葉と、それらの他の形とは、意味において同等であること並びに、これらの言葉のうちの任意の1つに続く1つ又は複数の項目がそのような1つ若しくは複数の項目の網羅的リストであること又はリストに記載された1つ若しくは複数の項目のみに制限されることは意図されていないという点で、非限定的であることが意図されている。
【0038】
本明細書では「第1の」、「第2の」などの用語は、いかなる順番、数量、又は重要性も示さず、そうではなくて、ある要素を別の要素と区別するために使用され、本明細書では「一(an及びa)」という用語は、数量の制限を示さず、そうではなくて、参照される項目のうちの少なくとも1つの存在を示す。
【0039】
開示される実施例は、本発明の単に例示であり、様々な形で実施され得る。
【0040】
本発明は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供する。リグは、複数のワイヤ・ハーネスを比較するために使用される。リグは、現存する試験リグと比べて構築が単純である。リグは、現存する試験リグと比べてワイヤ・ハーネスの試験コストを減らす。リグは、操作が容易である。リグは、他のワイヤ・ハーネスと比較するためにリグのメモリ・ユニットに標準ワイヤ・ハーネス詳細を記憶する様々なやり方又はモードを提供する。
【0041】
図1aを参照すると、本発明によるワイヤ・ハーネスのためのリグの概略図が、示されている。本明細書では、以下、リグは、リグ(100a)と称される。リグ(100a)は、ワイヤ・ハーネス(300a又は300b)(
図1g、1h、1i及び1j)のためである。リグ(100)は、作業台(110)、複数の端末(120a、120b、120c)、給電(140)、供給デバイス(145)、1つ又は複数の制御ユニット(150a、150b、150c)及びワークステーション(160)を含む。
【0042】
一般に、端末(120a、120b)は、作業台(110)上に配置される。好ましい一実施例において、端末(120a、120b)は、作業台(110)に固定される。もう1つの実施例において、端末(120a、120b)は、作業台(110)上に移動可能に配置される。端末(120a、120b)は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)の1つ又は複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)を受けるようになされる(
図1g及び1hを参照)。各ワイヤ・ハーネス(300a、300b)は、1つ又は複数のワイヤ・セグメント(310a、310b)及び複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)を含む。コネクタ端部(302a、304a、302b、304b)は、1つ又は複数のワイヤ・セグメント(310a、310b)を接続する。たとえば、コネクタ端部(302a、304a)は、ワイヤ・セグメント(310a)を接続する。
【0043】
各端末(120a、120b)は、給電(140)と電気的に連結される。各端末(302a、304a)は、電気パラメータをそこから受信するために供給デバイス(145)に接続される。電気パラメータは、第1の又は第2のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)を伴う、電気的連続性、起電力(emf)又は電位又は電荷又は抵抗又はインピーダンス又はキャパシタンス又は商用電源周波数である。たとえば、ワイヤ・ハーネス(300a又は300b)は、5アンペアの電流及び5ボルトの電圧を供給される。一般に、連続性試験のために、ワイヤは、数アンペアの電流を供給される。
【0044】
第1のワイヤ・ハーネス(300a)が、端末(120a、120b)に接続されるとき、給電(140)は、第1の周期の供給(801)において第1のワイヤ・ハーネス(300a)を介して第1の端末(120a)から第2の端末(120b)に供給される。また、給電(140)は、第2の周期の供給(802)において第1のワイヤ・ハーネス(300a)を介して第2の端末(120b)から第1の端末(120a)に供給される。リグ(100a)が、ハーネス試験動作を利用するために使用される場合、第1のワイヤ・ハーネス(300a)が、標準になり得る。一般に、産業(ワイヤ・ハーネス産業)では、リグ(100a)がワイヤ・ハーネス試験動作のために使用される場合、第1のワイヤ・ハーネス(300a)が、「マスタ回路」と称される。
【0045】
制御ユニット(150a又は150b)は、それぞれの端末(120a、120b)に接続される。制御ユニット(150a、150b)は、それぞれの端末(120a、120b)において電気パラメータを感知するようになされる。
【0046】
ワークステーション(160)は、ワイヤレス接続(164)を介して制御ユニット(150a、150b)に接続される。ワークステーション(160)は、コンピュータ又はモバイル又はタブレット又はスマートフォン又はキオスク、或いはIoT(モノのインターネット)デバイスである。好ましい一実施例において、ワイヤレス接続(164)は、ワイファイ(ワイヤレス・フィディリティ)である。一代替実施例において、ワイヤレス接続(164)は、インターネット又は無線周波数接続である。
図1cに示されるように、好ましい実施例において、ワイヤレス接続のトポロジ(164)は、スター・トポロジ(164a)である。一代替実施例において、ワイヤレス接続のトポロジ(164)は、部分的に接続されたメッシュ、リング・トポロジ(164d)(
図1fを参照)、二重リング・トポロジ、スター・トポロジ(164a)(
図1cを参照)、拡張されたスター・トポロジ、ツリー・トポロジ、バス・トポロジ(164b)(
図1dを参照)、メッシュ・トポロジ(164c)(
図1eを参照)、ハイブリッド・トポロジ又はその組合せであり得る。
【0047】
さらに、ワークステーション(160)は、メモリ・ユニット(168)及びプロセッサ(166)を有している。プロセッサ(166)は、メモリ・ユニット(168)に接続される。メモリ・ユニット(168)は、第1のワイヤ・ハーネス(300a)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細を記憶する。電気回路構成の詳細は、接合点(ノード)の数、ワイヤ・セグメントの数(310a、310b)、ワイヤ・セグメント(310a、310b)間の接続性、ワイヤ・セグメント(310a、310b)を伴う及びまたワイヤ・ハーネス(300a、300b)を伴う電気的連続性又は電圧降下を含む。さらに、電気回路構成の詳細は、事前に定義された量の電流をワイヤ・ハーネス(300a、300b)が供給されるとき、接合点における電荷密度を含む。
【0048】
さらに、電気回路構成詳細は、それぞれの端末(120a又は120b)における測定された電気パラメータを含む。所与の一実例において、
図1gに示す第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細は、5Vの供給電圧、5Aの電流、2つの接合点、5Jのエネルギなどを含む。電気回路構成詳細は、供給されるパラメータを変化させることによって、要件に基づいて修正することができる。
【0049】
ワークステーション(160)は、感知された信号を制御ユニット(150a、150b)から受信する。さらに、ワークステーション(160)は、作動信号を制御ユニット(150a、150b)に送信する。各制御ユニット(150a、150b)には、1セットのハードウェア及びソフトウェアが埋め込まれる。
【0050】
制御ユニット(150a、150b)の好ましい一実施例において、制御ユニット(150a、150b)は、送受信器(152a、152b)及び感知ユニット(154a、154b)(
図2を参照)を含む。送受信器(152a、152b)は、ワークステーション(160)から信号を受信する受信器を含む。送受信器(152a、152b)は、ワークステーション(160)に信号を送信するための送信器を含む。送受信器(152a、152b)は、ワイヤレス・ネットワーク(164)を介して情報を受信及び送信する。感知ユニット(154a、154b)は、電気パラメータを感知する。感知ユニット(154a、154b)は、端末(120a、120b)に電気的に連結される。感知ユニット(154a、154b)は、感知された信号を送受信器(152a、152b)に送信するために送受信器(152a、152b)に接続される。感知ユニット(154a、154b)は、電気的センサ又は検出器又はトランスデューサであり得る。
【0051】
制御ユニット(150’a、150’b)(
図3)の一代替実施例において、制御ユニット(150’a、150’b)はまた、調整ユニット(156a、156b)を含む。調整ユニット(156a、156b)は、電圧調整器、変圧器、ダイオード、リレー、電気スイッチ、或いは給電パラメータを共に又は個別に調整するようになされた任意の他の機能ユニットを含む。調整ユニット(156a、156b)は、送受信器(152a、152b)、供給デバイス(145)及びそれぞれの端末(120a、120b)に接続される(
図1b)。ワークステーション(160)から送受信器(152a、152b)において受信される命令により、制御ユニット(150’a、150’b)は、供給デバイス(145)から端末(120a、120b)への電気パラメータの供給を調整する。
【0052】
好ましい一実施例において、制御ユニット(150a、150’a、150b、150’b)は、供給デバイス(145)によって動力を与えられる(
図4)。供給デバイス(145)は、バッテリである。もう1つの実施例において、供給デバイス(145)は、供給デバイス145の動作を制御するためのインターフェース(147)を有している(
図5)。ユーザは、必要とされる電気パラメータを供給するためのインターフェース(147)を介して供給デバイス(145)を操作することができる。
【0053】
メモリ・ユニット(168)において電気回路構成詳細を記憶するための方法(210)の流れ図を示す、
図6をここで参照する。方法(210)は、メモリ・ユニット(168)に電気回路構成詳細を記憶するための好ましい方法である。方法は、ステップ210aで開始する。ステップ210bにおいて、第1のワイヤ・ハーネス(300a)は、対応する端末(120a、120b)に接続される(
図1gを参照)。さらに、ステップ210cで、端末(120a、120b)は、給電(140)を提供される(図(1i)を参照)。ステップ210dで、ワークステーション(160)は、端末(120a、120b)において、感知された電気パラメータに関する情報を収集する。さらに、ステップ210eで、収集された情報は、ワークステーション(160)のメモリ・ユニット(168)において電気回路構成詳細として記憶される。
【0054】
一代替実施例において、ワークステーション(160)は、第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細を構成するために、ユーザ・インターフェース(162)(
図1a)を有する。ワークステーション(160)は、電気的コンピュータ支援設計及び製図(E-CADD:electrical computer-aided design and drafting)ソフトウェア、コンピュータ支援エンジニアリング(CAE:computer-aided engineering)ソフトウェア及びコンピュータ支援製造(CAM:computer-aided manufacturing)ソフトウェアなどのソフトウェアを有している。このソフトウェアを使用して、ユーザは、ワークステーション(160)において第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細を構成することができる。
【0055】
もう1つの代替実施例において、電気回路構成詳細は、メモリ・ユニット(168)を外部デバイス(図示せず)に接続することによって、メモリ・ユニット(168)に記憶される。外部デバイス(400)は、ペン・ドライブ又はハード・ドライブ又はサーバ又はクラウド、或いはIoTデバイスである。
【0056】
第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細をメモリ・ユニット(168)に記憶したとき、ワークステーション(160)は、それぞれの制御ユニット(150a、150b)を作動させる及び無効にすることによって、第1のワイヤ・ハーネス(300a)による端末(120a及び120b)間の接続を修正する。無効化のこのやり方は、
図1aに示された実施例(リグ(100a))において見ることができる。
【0057】
供給デバイス(145)は、給電(140)を端末(120a、120b)に供給するが、制御ユニット(150a、150b、150c)は、それぞれの制御ユニット(150a、150b、150c)の無効化のため、給電される端末(120a、120b、120c)からの信号を感知することができない。
【0058】
図示された実例(
図1aを参照)では、第1の電気回路構成詳細は、複数のコネクタ端部(302a、304a)のみを含む。給電(140)は、すべての端末(120a、120b、120c)に供給される。端末(120a、120b、120c)が、給電(140)を供給されても、端末(120c)と接続されたそれぞれの制御ユニット(150c)は、無効化することができる。無効化された制御ユニット(150c)は、給電される端末(120c)からの信号を感知することができない。
【0059】
リグ(100b)(
図1b)のもう1つの代替実施例において、メモリ・ユニット(168)に記憶された第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細を記憶したとき、ワークステーション(160)は、第1のワイヤ・ハーネス(300a)による供給デバイス(145)から端末(120a)への電気パラメータの供給を調整するための制御ユニット(150’a)を作動させるために、送受信器(152a)に命令を送信することによって、第1のワイヤ・ハーネス(300a)による端末(120a)間の接続を修正する。制御ユニット(150’a、150’b、150’c)のこの作業は、
図4に示されている。制御ユニット(150’a、150’b、150’c)が、供給デバイス(145)を調整するので、給電(140)は、それと接続された制御ユニット(150’a、150’b、150’c)によってそれぞれの端末(120a、120b)に供給され、制御される。ハーネスの図示された実例(
図1g、1i)では、制御ユニット(150’c)が、端末(120c)への給電(140)を停止するので、端末(120c)は、制御ユニット(150’c)によって無効化され得る。
【0060】
第1のワイヤ・ハーネス(300a)(ワイヤ・ハーネスを試験するための)を第2のワイヤ・ハーネス(300b)と比較するために、第2のワイヤ・ハーネス(300b)は、それぞれの端末(120a、120b)に接続される(
図1h及び1j)。第2のワイヤ・ハーネス(300b)をそれぞれの端末(120b)に接続したとき、給電(140)が、端末(120b)に供給される。第2のワイヤ・ハーネス(300b)が端末(120a、120b)に接続されるとき、給電(140)が、第3の周期の供給(803)において第2のワイヤ・ハーネス(300b)を介して第1の端末(120a)から第2の端末(120b)に供給される。また、給電(140)は、第4の周期の供給(804)において第2のワイヤ・ハーネス(300b)を介して第2の端末(120b)から第1の端末(120a)に供給される。
【0061】
制御ユニット(150a、150b、150’a、150b)は、感知された信号をワークステーション(160)に送信する。プロセッサ(166)は、制御ユニット(150b)からの感知された信号を第1のワイヤ・ハーネス(300a)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較する。プロセッサ(166)は、それに接続されたディスプレイ(170)(
図1bを参照)を介して比較詳細を提供する。プロセッサ(166)には、第1のワイヤ・ハーネスと第2のワイヤ・ハーネスとを比較するために、1セットのハードウェア及びソフトウェアが埋め込まれる。
【0062】
同様に、第1のワイヤ・ハーネス(300a)の詳細は、第2のワイヤ・ハーネス(300b)と比較される。あらゆる新しい試験要件について、新しい第1のワイヤ・ハーネス(300a)の詳細が、メモリ・ユニット(168)において記憶(修正)される。それぞれの比較(試験)活動は、第1のハーネス(300a)と比較して第2のワイヤ・ハーネス(300b)に関して実施される。
【0063】
比較詳細は、第1のワイヤ・ハーネス(300a)及び第2のワイヤ・ハーネス(300b)を伴って測定された電気パラメータの差を含む。所与の一実例では、第1のワイヤ・ハーネス(300a)は、第1の端部端末(120a)において5A電流、5V電圧を有する。第2のワイヤ・ハーネス(300b)は、第2の端末(120b)において4A電流、4V電圧を有する。比較詳細は、「第1のワイヤ・ハーネス(300a)と第2のワイヤ・ハーネス(300b)との間の1Aの電流差及び1Vの電圧差」になり得る。同詳細は、ディスプレイ(170)によって、表示され得る。
【0064】
これらの比較詳細は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)を試験するために或いはワイヤ・ハーネスを製造する、又は比較動作のエラーを追跡するために或いは研究及び開発活動のために使用することができる。
【0065】
同様に、端末(120a、120b、120c)の数は、コネクタ端部(302a、304a、302b、304b)の総数及びワイヤ・ハーネス(300a、300b)の他の仕様に基づいて、増やすことができる。リグ(100b)を使用して比較する必要があるワイヤ・ハーネス(300a、300b)内に存在するコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)接合点の数に従って端末の数(増やされた又は減らされた)でリグ(100a、100b)を構成することは、当業者には明らかであり得る。
【0066】
一実施例では、ワークステーション(160)は、サーバ(図示せず)に接続され、比較詳細は、サーバにおいて更新される。
【0067】
一代替実施例(
図7)では、ワークステーション(160)は、供給デバイス(145)からの給電(140)を制御するために、供給デバイス(145)に接続される。
【0068】
ここで
図8を参照すると、リグ(100c)のもう1つの代替実施例が、示されている。リグ(100c)は、複数のワークステーション(160a、160b、160c)及び複数の作業台(110a、110b、110c)を含む。ワークステーション(160a、160b、160c)は、サーバ(500)又はクラウド・サーバに接続され、第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細は、ワークステーション(160a、160b、160c)のそれぞれのメモリ・ユニット(168a、168b、168c)において更新される。比較の詳細、比較の周期は、リアルタイムでクラウド・サーバのクラウド・メモリにおいて更新される。
【0069】
比較の詳細は、試験(比較)動作中に、発生したエラー(手動又は動作エラー)を追跡するために、使用することができる。
【0070】
リグ(100d)のもう1つの代替実施例において、リグ(100d)は、認証システム(190)に接続される(
図9を参照)。認証システム(190)は、認証システム(190)がそれに応じて動作させられるときにのみ認証されたユーザにリグ(100d)へのアクセスを提供するようになされる。
【0071】
本発明は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)(
図10を参照)のための方法(200)(
図10を参照)を提供する。
【0072】
方法(200)は、ステップ201で開始する。
【0073】
ステップ202において、複数の端末(120a、120b)が、作業台(110)上に配置される。
【0074】
ステップ203において、端末(120a及び120b)は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)の1つ又は複数のコネクタ端部(302a、3024、302b、304b)を受けるようになされる。各端末(120a、120b)は、給電(140)と電気的に連結される。さらに、1つの端末(120a、120b)は、1つ又は複数の制御ユニット(150a、150b)のうちの制御ユニット(150a、150b)と接続される。制御ユニット(150a、150b)は、ワイヤレス・ネットワーク(164)を介してワークステーション(160)に接続される。ワークステーション(160)は、メモリ・ユニット(168)及びプロセッサ(166)を有している。
【0075】
さらに、ステップ204において、1つ又は複数のワイヤ・ハーネス(300)の第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細が、メモリ・ユニット(168)に記憶される。
【0076】
ステップ205において、第2のワイヤ・ハーネス(300b)が、端末(120a、120b)に接続される。
【0077】
ステップ206において、給電(140)が、端末(120a、120b)に供給され、それにより第2のワイヤ・ハーネス(300b)に電気パラメータを供給する。制御ユニット(150a、150b)は、端末(120a、120b)における感知された電気パラメータに関する情報をワイヤレス・ネットワーク(164)を介してワークステーション(160)に送信するようになされる。
【0078】
ステップ207において、プロセッサ(166)は、制御ユニット(150a、150b)からの受信情報を第1のワイヤ・ハーネス(300a)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較する。
【0079】
ステップ208において、プロセッサ(166)は、それに接続されたディスプレイ(170)を介して比較詳細を提供するようになされる。方法(200)は、ステップ209で終了する。
【0080】
したがって、本発明は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)のためのリグ(100a、100b、100c、100d)を提供する利点を有する。リグ(100、100b、100c、100d)は、複数のワイヤ・ハーネス(300a及び300b)を比較するために使用される。本試験リグ(100、100b、100c、100d)は、単一の標準ワイヤ・ハーネス(300a)を電気回路構成詳細における修正を有する複数の他のワイヤ・ハーネス(300b)と比較する又はその逆のために使用される。制御ユニット(150a、150b、150’a、150’b)とプロセッサ(166)との間にワイヤレス接続(164)が存在するので、リグ(100a、100b、100c、100d)は、現存する試験リグと比べて構築が単純である。
【0081】
あらゆる新しい試験(比較)要件について、新しい第1のワイヤ・ハーネス(300a)の詳細が、メモリ・ユニット(168)において記憶(修正)される。それぞれの比較(試験)活動は、第1のハーネス(300a)と比較して第2のワイヤ・ハーネス(300b)に関して実施される。したがって、新しいリグは、新しいワイヤ・ハーネスを比較する新しい要件のために必要ではない。したがって、リグ(100)は、現存する試験リグ(先行技術)と比べてワイヤ・ハーネス(300a、300b)の試験コストを減らす。リグ(100)は、操作が容易である。リグ(100a、100b、100c、100d)は、他のワイヤ・ハーネスと比較するためにリグ(100a、100b、100c、100d)のメモリ・ユニット(168)に標準ワイヤ・ハーネス(300)詳細を記憶する様々なやり方又はモードを提供する。
【0082】
本発明の特定の実施例の前述の説明は、例解及び説明を目的として提示された。それらは、網羅的であること又は開示された正確な形に本発明を制限することを意図されておらず、明らかに、多数の修正形態及び変更形態が、前述の教示に照らして可能である。実施例は、本発明の原理及びそれの実際の適用を最もよく説明し、それにより、企図された特定の使用に適したものとして様々な修正を有して本発明及び様々な実施例を当業者が最もよく利用することを可能にするために、選択及び記述された。様々な省略及び均等物の代替が、状況が便法を示唆する又は与えることができるとき、企図されているが、そのようは省略及び代替は、本発明の特許請求の範囲を逸脱せずに適用又は実装形態を包含することが意図されている、ということが理解される。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供する。より詳細には、本発明は、複数のワイヤ・ハーネスを比較するためのリグを提供する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ワイヤ・ハーネスは、通常は、航空機、宇宙船、車両、船舶などにおいて、電気的接続性又は任意のそのような接続性を提供するため及びデバイスの機能ユニットの間で信号(制御信号)を送信するために、使用される。さらに、ワイヤ・ハーネスは、電子デバイス、家庭器具、家庭用自動化システム、自動車、建設機械などの広い適用分野において使用される。通常は、ワイヤ・ハーネスは、1つ又は複数のワイヤ・セグメント、及び複数のコネクタ端部を含む。複数のコネクタ端部、1つ又は複数のワイヤ・セグメント。
【0003】
現在、ワイヤ・ハーネスを製造した後、ワイヤ・ハーネスに1つ又は複数の電気パラメータが供給されるようにすることによって、ワイヤ・ハーネスは標準ワイヤ・ハーネス(一般にワイヤ・ハーネス産業において「マスタ回路」と称される)と比較される。電気パラメータは、起電力(emf:electromotive force)又は電位又は電荷又は電圧又は電流又は抵抗又はインピーダンス又はキャパシタンス又は商用電源周波数或いは組合せである。ワイヤ・ハーネスの電気パラメータの測定値は、標準ワイヤ・ハーネスの電気パラメータの測定値と比較される。一般に、ワイヤ・ハーネス産業では、このプロセスは、「ワイヤ・ハーネス試験」と称される。
【0004】
現在、ワイヤ・ハーネスを試験(比較)するために、いくつかの試験リグが、入手可能である。現存する試験リグは、作業台、比較するためのプロセッサ、作業台上に配置された複数の端末を含む。端末は、ワイヤ・ハーネスの1つ又は複数のコネクタ端部を受けるようになされ、各端末は、供給デバイスと電気的に連結される。供給デバイスは、1つ又は複数の電気パラメータを、供給デバイスがそれに応じて動作させられるとき、1つ又は複数の端末に供給するようになされる。現在入手可能な試験リグでは、プロセッサ、端末及び供給デバイスの間の接続は、有線である。有線の接続のため、試験リグの構築は複雑であり、リグを高価なものにしている。入手可能な試験リグの構築は、複雑であり、操作は簡単ではない。
【0005】
あらゆる新しい要件(新しいワイヤ・ハーネスを標準ワイヤ・ハーネスと比較するための)について、新しい試験リグが、構築(準備)される必要がある。したがって、試験される必要のあるあらゆる修正されたワイヤ・ハーネスのための新しいリグのための追加コストが存在する。あらゆる新しいワイヤ・ハーネスのための新しいリグのこの構築は、試験を増やし、ワイヤ・ハーネスの全体的な製造コストを最終的に増やす。
【0006】
現在、端末間のワイヤレス接続を有するいくつかの試験リグは、ワイヤ・ハーネスのコネクタ端部と連結される。
【0007】
特許文献1は、「ワイヤレス電子制御システム」を開示する。その制御システムは、提供される標準ワイヤ・ハーネスの詳細を保存しない。また、制御システムは、同じ作業台を使用する新しいワイヤ・ハーネス及び提供されるシステムの関連配置の試験に適していない。
【0008】
したがって、先行技術の問題を克服する、リグが必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】台湾特許出願公開第202036014号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の一目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することである。
【0011】
本発明の一目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、複数のワイヤ・ハーネスを比較するために使用される。
【0012】
本発明の別の目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、現存する試験リグと比べて構築が単純である。
【0013】
本発明のさらなる目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、現存する試験リグと比べてワイヤ・ハーネスの試験コストを減らす。
【0014】
さらに、本発明の一目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、操作が容易である。
【0015】
また、本発明の一目的は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供することであり、そこで、リグは、他のワイヤ・ハーネスと比較するためにリグのメモリ・ユニットに標準ワイヤ・ハーネス詳細を記憶する様々なやり方、又はモードを提供し、比較の詳細は、試験(比較)動作中に発生したエラー(手動又は動作エラー)を追跡するために、使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、ワイヤ・ハーネスを比較するためのリグを提供する。リグは、作業台、複数の端末、給電、供給デバイス、1つ又は複数の制御ユニット及びワークステーションを含む。
【0017】
端末が、作業台上に配置される。端末は、ワイヤ・ハーネスの1つ又は複数のコネクタ端部を受けるようになされる。各ワイヤ・ハーネスは、1つ又は複数のワイヤ・セグメント、及び複数のコネクタ端部を含む。コネクタ端部は、1つ又は複数のワイヤ・セグメントを接続する。各端末は、給電と電気的に連結される。各端末は、電気パラメータをそこから受信するために供給デバイスに接続される。電気パラメータは、第1の又は第2のワイヤ・ハーネスを伴う、電気的連続性、起電力(emf)又は電位又は電荷又は抵抗又はインピーダンス又はキャパシタンス又は商用電源周波数である。
【0018】
第1のワイヤ・ハーネスが、端末に接続されるとき、給電は、第1の周期の供給において第1のワイヤ・ハーネスを介して第1の端末から第2の端末に供給される。また、給電は、第2の周期の供給において第1のワイヤ・ハーネスを介して第2の端末から第1の端末に供給される。
【0019】
制御ユニットは、それぞれの端末に接続される。制御ユニットは、それぞれの端末において電気パラメータを感知するようになされる。
【0020】
ワークステーションは、ワイヤレス接続を介して制御ユニットに接続される。ワークステーションは、コンピュータ又はモバイル又はタブレット又はスマートフォン又はキオスク、或いはIoTデバイスである。好ましい一実施例において、ワイヤレス接続は、ワイファイである。一代替実施例において、ワイヤレス接続は、インターネット又は無線周波数接続である。好ましい実施例において、ワイヤレス接続のトポロジは、メッシュ・トポロジである。一代替実施例において、ワイヤレス接続のトポロジは、部分的に接続されたメッシュ、リング・トポロジ、二重リング・トポロジ、スター・トポロジ、拡張されたスター・トポロジ、ツリー・トポロジ、バス・トポロジ、ハイブリッド・トポロジ又はその組合せになり得る。
【0021】
ワークステーションは、メモリ・ユニット及びプロセッサを有している。メモリ・ユニットは、第1のワイヤ・ハーネスのあらかじめ記憶された電気回路構成詳細を記憶する。電気回路構成の詳細は、接合点(ノード)の数、ワイヤ・セグメントの数、ワイヤ・セグメント間の接続性、ワイヤ・セグメントを伴う及びまたワイヤ・ハーネスを伴う電気的連続性又は電圧降下を含む。さらに、電気回路構成の詳細は、事前に定義された量の電流をワイヤ・ハーネスが供給されるときの接合点における電荷密度を含む。ワークステーションは、感知された信号を制御ユニットから受信する。さらに、ワークステーションは、作動信号を制御ユニットに送信する。
【0022】
制御ユニットの好ましい一実施例において、制御ユニットは、送受信器及び感知ユニットを含む。送受信器は、ワークステーションから信号を受信し、信号をワークステーションに送信する。感知ユニットは、電気パラメータを感知する。感知ユニットは、端末に電気的に連結される。感知ユニットは、感知された信号を送受信器に送信するために送受信器に接続される。
【0023】
制御ユニットの一代替実施例において、制御ユニットはまた、調整ユニットを含む。調整ユニットは、送受信器、供給デバイス及びそれぞれの端末に接続される。ワークステーションから送受信器において受信される命令により、制御ユニットは、供給デバイスから端末への電気パラメータの供給を調整する。
【0024】
好ましい一実施例において、制御ユニットは、供給デバイスによって動力を与えられる。供給デバイスは、バッテリである。好ましい一実施例において、供給デバイスは、供給デバイスの動作を制御するためのインターフェースを有する。
【0025】
好ましい一実施例において、電気回路構成詳細は、第1のワイヤ・ハーネスを対応する端末に接続することによって、メモリ・ユニットに記憶される。さらに、端末は、給電を提供される。ワークステーションは、感知された電気パラメータに関する情報を端末において収集する。収集された情報は、ワークステーションのメモリ・ユニットにおいて電気回路構成詳細として記憶される。メモリ・ユニットに記憶された第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細を記憶したとき、ワークステーションは、それぞれの制御ユニットを作動させる及び無効にすることによって、第1のワイヤ・ハーネスによる端末間の接続を修正する。
【0026】
もう1つの代替実施例において、メモリ・ユニットに記憶される第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細を記憶したとき、ワークステーションは、第1のワイヤ・ハーネスによる供給デバイスから端末への電気パラメータの供給を調整するための制御ユニットを作動させるために、送受信器に命令を送信することによって、第1のワイヤ・ハーネスによる端末間の接続を修正する。
【0027】
第2のワイヤ・ハーネスをそれぞれの端末に接続したとき、給電が、端末に供給される。第2のワイヤ・ハーネスが、端末に接続されるとき、給電は、第3の周期の供給において第2のワイヤ・ハーネスを介して第1の端末から第2の端末に供給される。また、給電は、第4の周期の供給において第2のワイヤ・ハーネスを介して第2の端末から第1の端末に供給される。
【0028】
制御ユニットは、感知された信号をワークステーションに送信する。プロセッサは、制御ユニットからの感知された信号を第1のワイヤ・ハーネスのあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較する。プロセッサは、そこに接続されたディスプレイを介して比較詳細を提供する。
【0029】
一代替実施例において、ワークステーションは、供給デバイスからの給電を制御するために、供給デバイスに接続される。一代替実施例において、ワークステーションは、第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細を構成するために、ユーザ・インターフェースを有する。
【0030】
もう1つの代替実施例において、電気回路構成詳細は、メモリ・ユニットを外部デバイスに接続することによって、メモリ・ユニットに記憶される。外部デバイスは、ペン・ドライブ又はハード・ドライブ又はサーバ又はクラウド、或いはIoTデバイスである。
【0031】
リグのもう1つの代替実施例において、リグは、複数のワークステーション及び複数の作業台を含む。ワークステーションは、サーバ又はクラウド・サーバに接続され、第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細は、ワークステーションのそれぞれのメモリ・ユニットにおいて更新される。比較の詳細、比較の周期は、リアルタイムでクラウド・サーバのクラウド・メモリにおいて更新される。
【0032】
さらに、リグの一代替実施例において、リグは、認証システムに接続される。認証システムは、認証システムがそれに応じて操作されるときにのみ、認証されたユーザにリグへのアクセスを提供するようになされる。
【0033】
本発明はまた、ワイヤ・ハーネスを比較するための方法を提供する。方法は、作業台上に複数の端末を配置するステップを含む。端末は、ワイヤ・ハーネスの1つ又は複数のコネクタ端部を受けるようになされる。各端末は、給電と電気的に連結される。さらに、1つの端末が、1つ又は複数の制御ユニットの制御ユニットと接続される。制御ユニットは、ワイヤレス・ネットワークを介してワークステーションに接続される。ワークステーションは、メモリ・ユニット及びプロセッサを有している。さらに、ワイヤ・ハーネスの第1のワイヤ・ハーネスの電気回路構成詳細が、メモリ・ユニットに記憶される。
【0034】
ワイヤ・ハーネスの第2のワイヤ・ハーネスが、端末に接続される。給電が、端末に供給され、それにより第2のワイヤ・ハーネスに電気パラメータを供給する。制御ユニットは、端末における感知された電気パラメータに関する情報をワイヤレス・ネットワークを介してワークステーションに送信するようになされる。プロセッサは、制御ユニットからの受信された情報を第1のワイヤ・ハーネスのあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較するようになされる。プロセッサは、そこに接続されたディスプレイを介して比較詳細を提供するようになされる。
【0035】
本発明の利点及び特徴は、類似の要素が類似の記号で識別される、添付の図面と併せて解釈されるいくつかの実施例及び特許請求の範囲の以下の詳細な記述を参照して、よりよく理解されることになろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1a】本発明によるワイヤ・ハーネス
を比較するためのリグの概略的ブロック図を示す。
【
図1b】本発明によるワイヤ・ハーネス
を比較するためのリグの一代替実施例の概略的ブロック図を示す。
【
図1c】
図1a及び1bに示されたリグの制御ユニットとワークステーションとの間のスター・トポロジ・ネットワークの概略的ブロック図を示す。
【
図1d】
図1a及び1bに示されたリグの制御ユニットとワークステーションとの間のバス・トポロジ・ネットワーク(代替実施例)の概略的ブロック図を示す。
【
図1e】
図1a及び1bに示されたリグの制御ユニットとワークステーションとの間のメッシュ・トポロジ・ネットワーク(代替実施例)の概略的ブロック図を示す。
【
図1f】
図1a及び1bに示されたリグの制御ユニットとワークステーションとの間のリング・トポロジ・ネットワーク(代替実施例)の概略的ブロック図を示す。
【
図1g】
図1a及び1bに示されたリグの端末に接続された第1のワイヤ・ハーネスの概略的正面図を示す。
【
図1h】
図1a及び1bに示されたリグの端末に接続された第2のワイヤ・ハーネスの概略的正面図を示す。
【
図1i】
図1a及び1bに示されたリグの端末に接続された第1のワイヤ・ハーネスの概略的上面図を示す。
【
図1j】
図1a及び1bに示されたリグの端末に接続された第2のワイヤ・ハーネスの概略的上面図を示す。
【
図2】
図1aに示されたリグの制御ユニットの概略的ブロック図を示す。
【
図3】
図1bに示されたリグの制御ユニットの概略的ブロック図を示す。
【
図4】
図1a及び1bに示されたリグの供給デバイスと制御ユニットとの間の接続の概略的ブロック図を示す。
【
図5】
図4に示された供給デバイスの一代替実施例の概略的ブロック図を示す。
【
図6】
図1a及び
図1bに示されたリグのワークステーションのメモリ・ユニットに電気回路構成詳細を記憶するための方法において実施される様々なステップを示す流れ図である。
【
図7】
図5、
図1a及び
図1bに示されたワークステーションと供給デバイスとの間の一代替実施例の接続の概略的ブロック図を示す。
【
図8】本発明によるワイヤ・ハーネス
を比較するためのリグの一代替実施例の概略的ブロック図を示す。
【
図9】本発明によるワイヤ・ハーネス
を比較するためのリグのもう1つの代替実施例の概略的ブロック図を示す。
【
図10】本発明によるワイヤ・ハーネス
を比較するための方法において実施される様々なステップを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の特徴を示す、本発明の一実施例が、ここで詳細に記述される。「備える」、「有する」、「包含する」、及び「含む」という言葉と、それらの他の形とは、意味において同等であること並びに、これらの言葉のうちの任意の1つに続く1つ又は複数の項目がそのような1つ若しくは複数の項目の網羅的リストであること又はリストに記載された1つ若しくは複数の項目のみに制限されることは意図されていないという点で、非限定的であることが意図されている。
【0038】
本明細書では「第1の」、「第2の」などの用語は、いかなる順番、数量、又は重要性も示さず、そうではなくて、ある要素を別の要素と区別するために使用され、本明細書では「一(an及びa)」という用語は、数量の制限を示さず、そうではなくて、参照される項目のうちの少なくとも1つの存在を示す。
【0039】
開示される実施例は、本発明の単に例示であり、様々な形で実施され得る。
【0040】
本発明は、ワイヤ・ハーネスのためのリグを提供する。リグは、複数のワイヤ・ハーネスを比較するために使用される。リグは、現存する試験リグと比べて構築が単純である。リグは、現存する試験リグと比べてワイヤ・ハーネスの試験コストを減らす。リグは、操作が容易である。リグは、他のワイヤ・ハーネスと比較するためにリグのメモリ・ユニットに標準ワイヤ・ハーネス詳細を記憶する様々なやり方又はモードを提供する。
【0041】
図1aを参照すると、本発明によるワイヤ・ハーネス
を比較するためのリグの概略図が、示されている。本明細書では、以下、リグは、リグ(100a)と称される。リグ(100a)は、ワイヤ・ハーネス(300a又は300b)(
図1g、1h、1i及び1j)のためである。リグ(100)は、作業台(110)、複数の端末(120a、120b、120c)、給電(140)、供給デバイス(145)、1つ又は複数の制御ユニット(150a、150b、150c)及びワークステーション(160)を含む。
【0042】
一般に、端末(120a、120b)は、作業台(110)上に配置される。好ましい一実施例において、端末(120a、120b)は、作業台(110)に固定される。もう1つの実施例において、端末(120a、120b)は、作業台(110)上に移動可能に配置される。端末(120a、120b)は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)の1つ又は複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)を受けるようになされる(
図1g及び1hを参照)。各ワイヤ・ハーネス(300a、300b)は、1つ又は複数のワイヤ・セグメント(310a、310b)及び複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)を含む。コネクタ端部(302a、304a、302b、304b)は、1つ又は複数のワイヤ・セグメント(310a、310b)を接続する。たとえば、コネクタ端部(302a、304a)は、ワイヤ・セグメント(310a)を接続する。
【0043】
各端末(120a、120b)は、給電(140)と電気的に連結される。各端末(302a、304a)は、電気パラメータをそこから受信するために供給デバイス(145)に接続される。電気パラメータは、第1の又は第2のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)を伴う、電気的連続性、起電力(emf)又は電位又は電荷又は抵抗又はインピーダンス又はキャパシタンス又は商用電源周波数である。たとえば、ワイヤ・ハーネス(300a又は300b)は、5アンペアの電流及び5ボルトの電圧を供給される。一般に、連続性試験のために、ワイヤは、数アンペアの電流を供給される。
【0044】
第1のワイヤ・ハーネス(300a)が、端末(120a、120b)に接続されるとき、給電(140)は、第1の周期の供給(801)において第1のワイヤ・ハーネス(300a)を介して第1の端末(120a)から第2の端末(120b)に供給される。また、給電(140)は、第2の周期の供給(802)において第1のワイヤ・ハーネス(300a)を介して第2の端末(120b)から第1の端末(120a)に供給される。リグ(100a)が、ハーネス試験動作を利用するために使用される場合、第1のワイヤ・ハーネス(300a)が、標準になり得る。一般に、産業(ワイヤ・ハーネス産業)では、リグ(100a)がワイヤ・ハーネス試験動作のために使用される場合、第1のワイヤ・ハーネス(300a)が、「マスタ回路」と称される。
【0045】
制御ユニット(150a又は150b)は、それぞれの端末(120a、120b)に接続される。制御ユニット(150a、150b)は、それぞれの端末(120a、120b)において電気パラメータを感知するようになされる。
【0046】
ワークステーション(160)は、ワイヤレス接続(164)を介して制御ユニット(150a、150b)に接続される。ワークステーション(160)は、コンピュータ又はモバイル又はタブレット又はスマートフォン又はキオスク、或いはIoT(モノのインターネット)デバイスである。好ましい一実施例において、ワイヤレス接続(164)は、ワイファイ(ワイヤレス・フィディリティ)である。一代替実施例において、ワイヤレス接続(164)は、インターネット又は無線周波数接続である。
図1cに示されるように、好ましい実施例において、ワイヤレス接続のトポロジ(164)は、スター・トポロジ(164a)である。一代替実施例において、ワイヤレス接続のトポロジ(164)は、部分的に接続されたメッシュ、リング・トポロジ(164d)(
図1fを参照)、二重リング・トポロジ、スター・トポロジ(164a)(
図1cを参照)、拡張されたスター・トポロジ、ツリー・トポロジ、バス・トポロジ(164b)(
図1dを参照)、メッシュ・トポロジ(164c)(
図1eを参照)、ハイブリッド・トポロジ又はその組合せであり得る。
【0047】
さらに、ワークステーション(160)は、メモリ・ユニット(168)及びプロセッサ(166)を有している。プロセッサ(166)は、メモリ・ユニット(168)に接続される。メモリ・ユニット(168)は、第1のワイヤ・ハーネス(300a)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細を記憶する。電気回路構成の詳細は、接合点(ノード)の数、ワイヤ・セグメントの数(310a、310b)、ワイヤ・セグメント(310a、310b)間の接続性、ワイヤ・セグメント(310a、310b)を伴う及びまたワイヤ・ハーネス(300a、300b)を伴う電気的連続性又は電圧降下を含む。さらに、電気回路構成の詳細は、事前に定義された量の電流をワイヤ・ハーネス(300a、300b)が供給されるとき、接合点における電荷密度を含む。
【0048】
さらに、電気回路構成詳細は、それぞれの端末(120a又は120b)における測定された電気パラメータを含む。所与の一実例において、
図1gに示す第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細は、5Vの供給電圧、5Aの電流、2つの接合点、5Jのエネルギなどを含む。電気回路構成詳細は、供給されるパラメータを変化させることによって、要件に基づいて修正することができる。
【0049】
ワークステーション(160)は、感知された信号を制御ユニット(150a、150b)から受信する。さらに、ワークステーション(160)は、作動信号を制御ユニット(150a、150b)に送信する。各制御ユニット(150a、150b)には、1セットのハードウェア及びソフトウェアが埋め込まれる。
【0050】
制御ユニット(150a、150b)の好ましい一実施例において、制御ユニット(150a、150b)は、送受信器(152a、152b)及び感知ユニット(154a、154b)(
図2を参照)を含む。送受信器(152a、152b)は、ワークステーション(160)から信号を受信する受信器を含む。送受信器(152a、152b)は、ワークステーション(160)に信号を送信するための送信器を含む。送受信器(152a、152b)は、ワイヤレス・ネットワーク(164)を介して情報を受信及び送信する。感知ユニット(154a、154b)は、電気パラメータを感知する。感知ユニット(154a、154b)は、端末(120a、120b)に電気的に連結される。感知ユニット(154a、154b)は、感知された信号を送受信器(152a、152b)に送信するために送受信器(152a、152b)に接続される。感知ユニット(154a、154b)は、電気的センサ又は検出器又はトランスデューサであり得る。
【0051】
制御ユニット(150’a、150’b)(
図3)の一代替実施例において、制御ユニット(150’a、150’b)はまた、調整ユニット(156a、156b)を含む。調整ユニット(156a、156b)は、電圧調整器、変圧器、ダイオード、リレー、電気スイッチ、或いは給電パラメータを共に又は個別に調整するようになされた任意の他の機能ユニットを含む。調整ユニット(156a、156b)は、送受信器(152a、152b)、供給デバイス(145)及びそれぞれの端末(120a、120b)に接続される(
図1b)。ワークステーション(160)から送受信器(152a、152b)において受信される命令により、制御ユニット(150’a、150’b)は、供給デバイス(145)から端末(120a、120b)への電気パラメータの供給を調整する。
【0052】
好ましい一実施例において、制御ユニット(150a、150’a、150b、150’b)は、供給デバイス(145)によって動力を与えられる(
図4)。供給デバイス(145)は、バッテリである。もう1つの実施例において、供給デバイス(145)は、供給デバイス145の動作を制御するためのインターフェース(147)を有している(
図5)。ユーザは、必要とされる電気パラメータを供給するためのインターフェース(147)を介して供給デバイス(145)を操作することができる。
【0053】
メモリ・ユニット(168)において電気回路構成詳細を記憶するための方法(210)の流れ図を示す、
図6をここで参照する。方法(210)は、メモリ・ユニット(168)に電気回路構成詳細を記憶するための好ましい方法である。方法は、ステップ210aで開始する。ステップ210bにおいて、第1のワイヤ・ハーネス(300a)は、対応する端末(120a、120b)に接続される(
図1gを参照)。さらに、ステップ210cで、端末(120a、120b)は、給電(140)を提供される(図(1i)を参照)。ステップ210dで、ワークステーション(160)は、端末(120a、120b)において、感知された電気パラメータに関する情報を収集する。さらに、ステップ210eで、収集された情報は、ワークステーション(160)のメモリ・ユニット(168)において電気回路構成詳細として記憶される。
【0054】
一代替実施例において、ワークステーション(160)は、第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細を構成するために、ユーザ・インターフェース(162)(
図1a)を有する。ワークステーション(160)は、電気的コンピュータ支援設計及び製図(E-CADD:electrical computer-aided design and drafting)ソフトウェア、コンピュータ支援エンジニアリング(CAE:computer-aided engineering)ソフトウェア及びコンピュータ支援製造(CAM:computer-aided manufacturing)ソフトウェアなどのソフトウェアを有している。このソフトウェアを使用して、ユーザは、ワークステーション(160)において第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細を構成することができる。
【0055】
もう1つの代替実施例において、電気回路構成詳細は、メモリ・ユニット(168)を外部デバイス(図示せず)に接続することによって、メモリ・ユニット(168)に記憶される。外部デバイス(400)は、ペン・ドライブ又はハード・ドライブ又はサーバ又はクラウド、或いはIoTデバイスである。
【0056】
第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細をメモリ・ユニット(168)に記憶したとき、ワークステーション(160)は、それぞれの制御ユニット(150a、150b)を作動させる及び無効にすることによって、第1のワイヤ・ハーネス(300a)による端末(120a及び120b)間の接続を修正する。無効化のこのやり方は、
図1aに示された実施例(リグ(100a))において見ることができる。
【0057】
供給デバイス(145)は、給電(140)を端末(120a、120b)に供給するが、制御ユニット(150a、150b、150c)は、それぞれの制御ユニット(150a、150b、150c)の無効化のため、給電される端末(120a、120b、120c)からの信号を感知することができない。
【0058】
図示された実例(
図1aを参照)では、第1の電気回路構成詳細は、複数のコネクタ端部(302a、304a)のみを含む。給電(140)は、すべての端末(120a、120b、120c)に供給される。端末(120a、120b、120c)が、給電(140)を供給されても、端末(120c)と接続されたそれぞれの制御ユニット(150c)は、無効化することができる。無効化された制御ユニット(150c)は、給電される端末(120c)からの信号を感知することができない。
【0059】
リグ(100b)(
図1b)のもう1つの代替実施例において、メモリ・ユニット(168)に記憶された第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細を記憶したとき、ワークステーション(160)は、第1のワイヤ・ハーネス(300a)による供給デバイス(145)から端末(120a)への電気パラメータの供給を調整するための制御ユニット(150’a)を作動させるために、送受信器(152a)に命令を送信することによって、第1のワイヤ・ハーネス(300a)による端末(120a)間の接続を修正する。制御ユニット(150’a、150’b、150’c)のこの作業は、
図4に示されている。制御ユニット(150’a、150’b、150’c)が、供給デバイス(145)を調整するので、給電(140)は、それと接続された制御ユニット(150’a、150’b、150’c)によってそれぞれの端末(120a、120b)に供給され、制御される。ハーネスの図示された実例(
図1g、1i)では、制御ユニット(150’c)が、端末(120c)への給電(140)を停止するので、端末(120c)は、制御ユニット(150’c)によって無効化され得る。
【0060】
第1のワイヤ・ハーネス(300a)(ワイヤ・ハーネスを試験するための)を第2のワイヤ・ハーネス(300b)と比較するために、第2のワイヤ・ハーネス(300b)は、それぞれの端末(120a、120b)に接続される(
図1h及び1j)。第2のワイヤ・ハーネス(300b)をそれぞれの端末(120b)に接続したとき、給電(140)が、端末(120b)に供給される。第2のワイヤ・ハーネス(300b)が端末(120a、120b)に接続されるとき、給電(140)が、第3の周期の供給(803)において第2のワイヤ・ハーネス(300b)を介して第1の端末(120a)から第2の端末(120b)に供給される。また、給電(140)は、第4の周期の供給(804)において第2のワイヤ・ハーネス(300b)を介して第2の端末(120b)から第1の端末(120a)に供給される。
【0061】
制御ユニット(150a、150b、150’a、150b)は、感知された信号をワークステーション(160)に送信する。プロセッサ(166)は、制御ユニット(150b)からの感知された信号を第1のワイヤ・ハーネス(300a)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較する。プロセッサ(166)は、それに接続されたディスプレイ(170)(
図1bを参照)を介して比較詳細を提供する。プロセッサ(166)には、第1のワイヤ・ハーネスと第2のワイヤ・ハーネスとを比較するために、1セットのハードウェア及びソフトウェアが埋め込まれる。
【0062】
同様に、第1のワイヤ・ハーネス(300a)の詳細は、第2のワイヤ・ハーネス(300b)と比較される。あらゆる新しい試験要件について、新しい第1のワイヤ・ハーネス(300a)の詳細が、メモリ・ユニット(168)において記憶(修正)される。それぞれの比較(試験)活動は、第1のハーネス(300a)と比較して第2のワイヤ・ハーネス(300b)に関して実施される。
【0063】
比較詳細は、第1のワイヤ・ハーネス(300a)及び第2のワイヤ・ハーネス(300b)を伴って測定された電気パラメータの差を含む。所与の一実例では、第1のワイヤ・ハーネス(300a)は、第1の端部端末(120a)において5A電流、5V電圧を有する。第2のワイヤ・ハーネス(300b)は、第2の端末(120b)において4A電流、4V電圧を有する。比較詳細は、「第1のワイヤ・ハーネス(300a)と第2のワイヤ・ハーネス(300b)との間の1Aの電流差及び1Vの電圧差」になり得る。同詳細は、ディスプレイ(170)によって、表示され得る。
【0064】
これらの比較詳細は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)を試験するために或いはワイヤ・ハーネスを製造する、又は比較動作のエラーを追跡するために或いは研究及び開発活動のために使用することができる。
【0065】
同様に、端末(120a、120b、120c)の数は、コネクタ端部(302a、304a、302b、304b)の総数及びワイヤ・ハーネス(300a、300b)の他の仕様に基づいて、増やすことができる。リグ(100b)を使用して比較する必要があるワイヤ・ハーネス(300a、300b)内に存在するコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)接合点の数に従って端末の数(増やされた又は減らされた)でリグ(100a、100b)を構成することは、当業者には明らかであり得る。
【0066】
一実施例では、ワークステーション(160)は、サーバ(図示せず)に接続され、比較詳細は、サーバにおいて更新される。
【0067】
一代替実施例(
図7)では、ワークステーション(160)は、供給デバイス(145)からの給電(140)を制御するために、供給デバイス(145)に接続される。
【0068】
ここで
図8を参照すると、リグ(100c)のもう1つの代替実施例が、示されている。リグ(100c)は、複数のワークステーション(160a、160b、160c)及び複数の作業台(110a、110b、110c)を含む。ワークステーション(160a、160b、160c)は、サーバ(500)又はクラウド・サーバに接続され、第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細は、ワークステーション(160a、160b、160c)のそれぞれのメモリ・ユニット(168a、168b、168c)において更新される。比較の詳細、比較の周期は、リアルタイムでクラウド・サーバのクラウド・メモリにおいて更新される。
【0069】
比較の詳細は、試験(比較)動作中に、発生したエラー(手動又は動作エラー)を追跡するために、使用することができる。
【0070】
リグ(100d)のもう1つの代替実施例において、リグ(100d)は、認証システム(190)に接続される(
図9を参照)。認証システム(190)は、認証システム(190)がそれに応じて動作させられるときにのみ認証されたユーザにリグ(100d)へのアクセスを提供するようになされる。
【0071】
本発明は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)(
図10を参照)
を比較するための方法(200)(
図10を参照)を提供する。
【0072】
方法(200)は、ステップ201で開始する。
【0073】
ステップ202において、複数の端末(120a、120b)が、作業台(110)上に配置される。
【0074】
ステップ203において、端末(120a及び120b)は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)の1つ又は複数のコネクタ端部(302a、3024、302b、304b)を受けるようになされる。各端末(120a、120b)は、給電(140)と電気的に連結される。さらに、1つの端末(120a、120b)は、1つ又は複数の制御ユニット(150a、150b)のうちの制御ユニット(150a、150b)と接続される。制御ユニット(150a、150b)は、ワイヤレス・ネットワーク(164)を介してワークステーション(160)に接続される。ワークステーション(160)は、メモリ・ユニット(168)及びプロセッサ(166)を有している。
【0075】
さらに、ステップ204において、1つ又は複数のワイヤ・ハーネス(300)の第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細が、メモリ・ユニット(168)に記憶される。
【0076】
ステップ205において、第2のワイヤ・ハーネス(300b)が、端末(120a、120b)に接続される。
【0077】
ステップ206において、給電(140)が、端末(120a、120b)に供給され、それにより第2のワイヤ・ハーネス(300b)に電気パラメータを供給する。制御ユニット(150a、150b)は、端末(120a、120b)における感知された電気パラメータに関する情報をワイヤレス・ネットワーク(164)を介してワークステーション(160)に送信するようになされる。
【0078】
ステップ207において、プロセッサ(166)は、制御ユニット(150a、150b)からの受信情報を第1のワイヤ・ハーネス(300a)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較する。
【0079】
ステップ208において、プロセッサ(166)は、それに接続されたディスプレイ(170)を介して比較詳細を提供するようになされる。方法(200)は、ステップ209で終了する。
【0080】
したがって、本発明は、ワイヤ・ハーネス(300a、300b)のためのリグ(100a、100b、100c、100d)を提供する利点を有する。リグ(100、100b、100c、100d)は、複数のワイヤ・ハーネス(300a及び300b)を比較するために使用される。本試験リグ(100、100b、100c、100d)は、単一の標準ワイヤ・ハーネス(300a)を電気回路構成詳細における修正を有する複数の他のワイヤ・ハーネス(300b)と比較する又はその逆のために使用される。制御ユニット(150a、150b、150’a、150’b)とプロセッサ(166)との間にワイヤレス接続(164)が存在するので、リグ(100a、100b、100c、100d)は、現存する試験リグと比べて構築が単純である。
【0081】
あらゆる新しい試験(比較)要件について、新しい第1のワイヤ・ハーネス(300a)の詳細が、メモリ・ユニット(168)において記憶(修正)される。それぞれの比較(試験)活動は、第1のハーネス(300a)と比較して第2のワイヤ・ハーネス(300b)に関して実施される。したがって、新しいリグは、新しいワイヤ・ハーネスを比較する新しい要件のために必要ではない。したがって、リグ(100)は、現存する試験リグ(先行技術)と比べてワイヤ・ハーネス(300a、300b)の試験コストを減らす。リグ(100)は、操作が容易である。リグ(100a、100b、100c、100d)は、他のワイヤ・ハーネスと比較するためにリグ(100a、100b、100c、100d)のメモリ・ユニット(168)に標準ワイヤ・ハーネス(300)詳細を記憶する様々なやり方又はモードを提供する。
【0082】
本発明の特定の実施例の前述の説明は、例解及び説明を目的として提示された。それらは、網羅的であること又は開示された正確な形に本発明を制限することを意図されておらず、明らかに、多数の修正形態及び変更形態が、前述の教示に照らして可能である。実施例は、本発明の原理及びそれの実際の適用を最もよく説明し、それにより、企図された特定の使用に適したものとして様々な修正を有して本発明及び様々な実施例を当業者が最もよく利用することを可能にするために、選択及び記述された。様々な省略及び均等物の代替が、状況が便法を示唆する又は与えることができるとき、企図されているが、そのようは省略及び代替は、本発明の特許請求の範囲を逸脱せずに適用又は実装形態を包含することが意図されている、ということが理解される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a又は100b又は100c又は100d)であって、前記リグ(100a又は100b又は100c又は100d)が、作業台(110)を含み、複数の端末(120a、120b、120c)が、前記作業台(110)上に配置され、前記端末(120a、120b)が、前記ワイヤ・ハーネス(300a、300b)の1つ又は複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)
及びディスプレイ(170)を受けるようになされ、各端末(120a、120b)が、給電(140)と電気的に連結さ
れ、
1つ又は複数の制御ユニット(150a、150b)
の各制御ユニット(150a、150b)が、前記それぞれの端末(120a、120b)に接続され、前記制御ユニット(150a、150b)が、前記それぞれの端末(120a、120b)が前記給電(140)を供給される及び感知される信号を生成するときに、前記それぞれの端末(120a、120b)において電気パラメータを感知するようになされて
おり、
前記リグ(100a又は100b又は100c又は100d)が、感知された信号を前記制御ユニット(150a、150b)から受信するために及び作動信号を前記制御ユニット(150a、150b)に送信するためにワイヤレス接続(164)を介して前記制御ユニット(150)に接続されたワークステーション(160)
を備え、
前記ワークステーション(160)は、第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細を構成するためのユーザ・インターフェース(162)、及び前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)及びプロセッサ(166)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細を記憶するためのメモリ・ユニット(168)を有して
おり、
第2のワイヤ・ハーネス(300b)を前記それぞれの端末(120b)に接続した及び前記給電(140)を前記端末(120a又は120b)に供給したとき、前記制御ユニット(150a又は150b)が、感知された信号を前記ワークステーション(160)に送信し、前記プロセッサ(166)が、前記制御ユニット(150a又は
150b)からの前記感知された信号を前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)のあらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較し、それに接続された
前記ディスプレイ(170)を介して比較詳細を提供する
ことを特徴とする、ワイヤ・ハーネス
(300a又は300b)を比較するためのリグ。
【請求項2】
各ワイヤ・ハーネスが、1つ又は複数のワイヤ・セグメント(310a又は310b)及び複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)を含み、1つ又は複数のワイヤ・セグメント(310a又は310b)を接続し、前記電気回路構成の詳細が、接合点(ノード)の数、ワイヤ・セグメント(310a又は310b)の数、前記ワイヤ・セグメント(310a及び310b)間の接続性、前記ワイヤ・セグメント(310a及び310b)と共に及びまた前記ワイヤ・ハーネス(300a、300b)と共に電気的連続性又は電圧降下、事前に定義された量の電流を前記ワイヤ・ハーネス(300a、300b)が供給されるときの前記接合点における電荷密度を含む、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a)。
【請求項3】
各端末(120a、120b、120c)が、電気パラメータをそこから受信するために供給デバイス(145)に接続され、前記電気パラメータが、前記第1の(300a)又は第2のワイヤ・ハーネス(300b)に沿った、電気的連続性、起電力(emf)又は電位又は電荷又は抵抗又はインピーダンス又はキャパシタンス又は商用電源周波数である、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a)。
【請求項4】
前記ワイヤレス接続(164)のトポロジが、メッシュ・トポロジ(164c)、又は部分的に接続されたメッシュ、リング・トポロジ(164d)、二重リング・トポロジ、スター・トポロジ(164a)、拡張されたスター・トポロジ、バス・トポロジ(164b)、ツリー・トポロジ、ハイブリッド・トポロジ、バス・トポロジ又はその組合せである、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a)。
【請求項5】
前記電気回路構成詳細が、前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)を前記対応する端末(120a、120b)に接続すること及び給電(140)を前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)に提供することによって、前記メモリ・ユニット(168)に記憶され、前記ワークステーション(160)が、前記それぞれの制御ユニット(150a又は150b)から前記端末(120a、120b)において感知された電気パラメータに関する情報を収集し、前記収集された情報が、前記ワークステーション(160)の前記メモリ・ユニット(168)において前記電気回路構成詳細として記憶される、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a)。
【請求項6】
前記制御ユニット(150a、150b)が、
前記ワークステーション(160)から信号を受信する及び前記ワークステーション(160)に信号を送信するための送受信器(152a、152b)と、
前記電気パラメータを感知するための感知ユニット(154a、154b)であり、前記感知ユニット(154a、154b)が、前記端末(120a、120b)に電気的に連結され、前記感知ユニット(154a、154b)が、感知された信号を前記送受信器(152a、152b)に送信するために前記送受信器(152a、152b)に接続されている、前記感知ユニット(154a、154b)と
を含む、請求項
5に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a)。
【請求項7】
前記メモリ(168)に記憶される第1のワイヤ・ハーネス(300a)の前記電気回路構成詳細を記憶したとき、前記ワークステーション(160)が、前記それぞれの制御ユニット(150a、150b、150c)を作動させる及び無効にすることによって前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)による前記端末(120a、120b、120c)間の前記接続を修正する、請求項
1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a)。
【請求項8】
前記供給デバイス(145)が、前記供給デバイス(145)の動作を制御するためのインターフェース(147)を有している、請求項
3に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a)。
【請求項9】
前記制御ユニット(150’a、150’b)が、
前記ワークステーション(160)から信号を受信する及び前記ワークステーション(160)に信号を送信するための送受信器(152a、152b)と、
前記電気パラメータを感知するための感知ユニット(154a、154b)であり、前記感知ユニット(154a、154b)が、前記端末(120a、120b)に電気的連結され、前記感知ユニット(154a、154b)が、感知された信号を前記送受信器(152a、152b)に送信するために前記送受信器(152a、152b)に接続されている、感知ユニット(154a、154b)と、
前記送受信器(152a、152b)、前記供給デバイス(145)及び前記それぞれの端末(120a、120b)に接続された調整ユニット(156a、156b)であり、前記ワークステーション(160)から前記送受信器(152a、152b)において受信される命令により、前記制御ユニット(150’a、150’b)が、前記供給デバイス(145)から前記端末(120a、120b)への電気パラメータの供給を調整する、調整ユニット(156a、156b)と
を含む、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100b)。
【請求項10】
前記メモリ・ユニット(168)に記憶された第1のワイヤ・ハーネス(300a)の前記電気回路構成詳細を記憶したとき、前記ワークステーション(160)が、前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)による前記供給デバイス(145)から前記端末(120a)への前記電気パラメータの供給(140)を調整するための前記制御ユニット(156a)を作動させるために、前記命令を前記送受信器(152a)に送信することによって、前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)による前記端末(120a)間の接続を修正する、請求項1又は
9に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100b)。
【請求項11】
前記ワークステーション(160)が、前記供給デバイス(145)からの前記給電を制御するために、前記供給デバイス(145)に接続されている、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a)。
【請求項12】
前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)が、前記端末(120a、120b)に接続されるとき、前記給電(140)が、第1の周期の供給(801)において前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)を介して第1の端末(120a)から第2の端末(120b)に供給され、前記給電(140)が、第2の周期の供給(802)において前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)を介して前記第2の端末(120b)から前記第1の端末(120a)に供給され、前記第2のワイヤ・ハーネス(300b)が、前記端末(120a、120b)に接続されるとき、前記給電(140)が、第3の周期の供給(803)において前記第2のワイヤ・ハーネス(300b)を介して前記第1の端末(120a)から前記第2の端末(120b)に供給され、前記給電(140)が、第4の周期の供給(801)において前記第2のワイヤ・ハーネス(300b)を介して前記第2の端末(120b)から前記第1の端末(120a)に供給される、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100a)。
【請求項13】
前記リグ(100c)が、複数のワークステーション(160a、160b、160c)、複数の作業台(110a、110b、110c)を含み、前記ワークステーション(160a、160b、160c)が、サーバ(500)又はクラウド・サーバに接続され、前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)の前記電気回路構成詳細が、前記ワークステーション(160a、160b、160c)の前記それぞれのメモリ・ユニット(168a、168b、168c)において更新され、前記比較の詳細、比較の周期が、リアルタイムでクラウド・サーバのクラウド・メモリにおいて更新される、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100c)。
【請求項14】
前記リグ(100d)が、認証システム(190)に接続され、前記認証システム(190)が、前記認証システム(190)がそれに応じて動作させられるときにのみ、認証されたユーザに前記リグ(100d)へのアクセスを提供するようになされている、請求項1に記載のワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するためのリグ(100d)。
【請求項15】
ワイヤ・ハーネス(300a又は300b)
を比較するための方法(200)であって、前記方法(200)が、
作業台(110)上に複数の端末(120a、120b)を配置するステップであって、前記端末(120a及び120b)が、前記ワイヤ・ハーネス(300a、300b)の1つ又は複数のコネクタ端部(302a、304a、302b、304b)を受けるようになされ
ている、ステップと、
給電(140)と各端末(120a、120b、120c)を電気的に連結するステップ
と、
1つの端末(120a、120b、120c)を1つ又は複数の制御ユニット(150a、150b、150c)のうちの制御ユニット(150a、150b、150c)と接続するステップ
と
を含み、前記方法が、
すべての制御ユニット(150a、150b、150c)
を、ワイヤレス・ネットワーク(164)を介してワークステーション(160)に接続
するステップであって、前記ワークステーション(160)が、メモリ・ユニット(168)及びプロセッサ(166)を有している、ステップと、
第1のワイヤ・ハーネス(300a)の電気回路構成詳細を前記メモリ・ユニット(168)に記憶するステップと、
第2のワイヤ・ハーネス(300b)を前記端末(120a、120b)に接続するステップと、
給電(140)を前記端末(120a、120b)に供給し、それにより前記第2のワイヤ・ハーネス(300b)に電気パラメータを供給するステップであって、前記制御ユニット(150a、150b)が、前記ワイヤレス・ネットワーク(164)を介して前記ワークステーション(160)に前記端末(120a、120b)における感知された電気パラメータに関する情報を送信するようになされ、前記プロセッサ(166)が、前記制御ユニット(150a、150b)からの受信情報を前記第1のワイヤ・ハーネス(300a)の前記あらかじめ記憶された電気回路構成詳細と比較する及びそれに接続されたディスプレイ(170)を介して比較詳細を提供するようになされている、ステップと
を含む
ことを特徴とする、方法(200)。
【国際調査報告】