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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】偏光変化構造
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/30 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
G02B5/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024516696
(86)(22)【出願日】2022-09-15
(85)【翻訳文提出日】2024-04-22
(86)【国際出願番号】 GB2022052337
(87)【国際公開番号】W WO2023041916
(87)【国際公開日】2023-03-23
(31)【優先権主張番号】2113182.6
(32)【優先日】2021-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515330535
【氏名又は名称】シンテフ ティーティーオー アクティーゼルスカブ
(71)【出願人】
【識別番号】512012573
【氏名又は名称】シダンスク ウニベルシテット
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボジェヴォルニー, セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】マン, チャオ
(72)【発明者】
【氏名】ディン, フェイ
(72)【発明者】
【氏名】トゥラーン, ポール コンラッド ヴァーゲン
【テーマコード(参考)】
2H149
【Fターム(参考)】
2H149AA00
2H149BA04
2H149BA23
2H149FA41W
2H149FA42Z
2H149FD09
2H149FD46
2H149FD48
(57)【要約】
少なくとも第一の波長を有する入射光の偏光状態を調整可能に変更するための装置(1)。装置(1)は、第一の偏光状態の光を反射し、第二の偏光状態の光を透過するように構成された偏光変化光学メタサーフェス(OMS)(3)を備え、前記第二の偏光状態は、前記第一の偏光状態とは異なる。装置(1)はまた、第二の偏光状態の透過光を反射するように配置されたミラー(9)を含む。装置(1)は、ミラー(9)及び/または偏光変化OMS(3)を互いに対して移動させ偏光変化OMS(3)とミラー(9)との間の距離を変更するように構成され、これにより、偏光変化OMS(3)によって反射された光とミラー(9)によって反射された光との間の位相差を変更して、装置(1)によって反射された光の合成偏光状態が調整可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第一の波長を有する入射光の偏光状態を調整可能に変更するための装置であって、
第一の偏光状態の光を反射し、第二の偏光状態の光を透過するように配置された偏光変化光学メタサーフェス(OMS)であって、前記第二の偏光状態が前記第一の偏光状態とは異なる、偏光変化光学メタサーフェス(OMS)と、
前記第二の偏光状態の透過光を反射するように配置されたミラーと、を備え、
前記装置が、前記ミラー及び/または前記偏光変化OMSを互いに対して移動させて前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の距離を変更するように構成され、これにより、前記偏光変化OMSによって反射された光と前記ミラーによって反射された光との間の位相差を変更して、前記装置によって反射された光の合成偏光状態が調整可能である、装置。
【請求項2】
前記偏光変化OMSが、前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の距離とは無関係に、主に前記第一の偏光の光を反射し前記第二の偏光の光を透過するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の前記距離が、前記第一の波長の少なくとも10%である最小値を有するように構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の前記距離が、前記第一の波長の最大で10倍の最大値を有するように構成される、請求項1から3のいずれかに記載の装置。
【請求項5】
前記装置は、前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の距離を、前記第一の波長の少なくとも9/10だけ異なる最小値と最大値との間で、変更するように構成される、請求項1から4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
前記偏光変化OMSが、前記第一の偏光状態の光の10%未満を透過し、前記第二の偏光状態の光の40%を超える光を透過するように構成される、請求項1から5のいずれかに記載の装置。
【請求項7】
前記偏光変化OMSが、前記第一の偏光が前記第二の偏光に直交するように構成される、請求項1から6のいずれかに記載の装置。
【請求項8】
前記偏光変化OMSに対して前記ミラーを移動させるように構成される、請求項1から7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記ミラーは、微小電気機械システムミラーである、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第一の偏光状態及び前記第二の偏光状態を含む少なくとも第一の波長の光を放射するように構成された光源と、
請求項1から9のいずれかに記載の装置と、
を備え、
前記光源及び前記装置が、前記光源によって放射された光が前記装置に入射するように配置される、システム。
【請求項11】
前記光源が、直線偏光を放出するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
少なくとも第一の波長を有する入射光の偏光状態を調整可能に変更する方法であって、
偏光変化OMSを用いて、第一の偏光状態を有する前記入射光からの光を反射するステップ、
前記偏光変化OMSを通して、第二の偏光状態を有する前記入射光からの光を透過させるステップであって、前記第二の偏光状態が前記第一の偏光状態とは異なる、ステップ、
前記第二の偏光状態の透過光をミラーで反射するステップ、
前記偏光変更OMSと前記ミラーとの間の距離を変更するために前記ミラー及び/又は前記偏光変更OMSを移動させ、これにより前記偏光変更OMSによって反射された光と前記ミラーによって反射された光との間の位相差を変更して、前記偏光変更OMSと前記ミラーとによって反射された光の合成偏光状態が調整される、ステップ、
を含む、方法。
【請求項13】
前記偏光変化OMSに対して前記ミラーを移動させることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の前記距離が、前記第一の波長の少なくとも10%の最小値である、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の前記距離が、前記第一の波長の最大で10倍の最大値を有する、請求項12から14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の距離を、前記第一の波長の少なくとも9/10だけ異なる最小値と最大値との間で、変更することを含む、請求項12から15のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入射光の偏光を変化させる偏光変化構造に関する。
【背景技術】
【0002】
偏光変化構造は、入射光の偏光状態に対して透過光または反射光の偏光を変更するために、多くの用途で使用されている。
【0003】
既知の偏光変化構造の一例は、特定の直線偏光を有する光を吸収または偏向するように動作し、これにより対象とする光チャネルにパワー損失をもたらす偏光子である。
【0004】
既知の偏光変化構造の別の例は、パワー損失を生じさせるものではなく、その代わりに、特定の二つの垂直な結晶軸の一方または他方に沿って直線的に偏光された光に対して屈折率が異なる複屈折材料を透過する際に、二つの直交偏光波間に位相差を導入することによって偏光状態を変化させる、偏光変化波長板である。結晶の厚さ、光の波長、及び屈折率の変動の間の関係を適切に選択することにより、光波の二つの偏光成分の間に制御された位相シフトを導入することで、その全体の偏光状態を変化させることが可能である。
【0005】
現在、波長板は特定の出力を達成するように製造されており、例えば、波長板は、半波長板または1/4波長板として構成することができる。出力の所望の偏光状態が変化する可能性がある用途では、典型的には、異なる波長板間での交換をする必要がある。これは、動作速度を制限するだけでなく、複数の異なる波長板を配備するための適切な機械的構成を必要とし、そのコストはかなり高額に可能性がある。このような機械的構成はまた、典型的には比較的大きて重く、完全に信頼できるものではない場合がある。
【0006】
液晶波長板及びポッケルスセル等の、可変波長板が検討されている。しかし、液晶波長板は構成を変えるのに時間がかかり、ポッケルスセルは法外に高価である上に動作するには非常に高い電圧を必要とする。
【発明の概要】
【0007】
本発明の第一の態様によれば、少なくとも第一の波長を有する入射光の偏光状態を調整可能に変更するための装置が提供される。この装置は、
第一の偏光状態の光を反射し、第二の偏光状態の光を透過するように配置された偏光変化光学メタサーフェス(OMS)であって、前記第二の偏光状態が前記第一の偏光状態とは異なる、偏光変化光学メタサーフェス(OMS)と、
前記第二の偏光状態の透過光を反射するように配置されたミラーとを備え、
前記装置は、前記ミラー及び/または前記偏光変化OMSを互いに対して移動させて前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の距離を変更するように構成され、これにより、前記偏光変化OMSによって反射された光と前記ミラーによって反射された光との間の位相差を変更して、前記装置によって反射された光の合成偏光状態が調整可能である。
【0008】
本発明の第二の態様によれば、
第一の偏光状態及び第二の偏光状態を含む少なくとも第一の波長の光を放射するように構成された光源と、
本発明の第一の態様に関連して記載された装置とを備え、
前記光源及び前記装置は、前記光源によって放射された光が前記装置に入射するように配置される、システムが提供される。
【0009】
このシステムの光源は、偏光していない光を放射してもよいが、一連の実施形態では、光源は直線偏光を放射するように構成されている。
【0010】
本発明の第3の態様によれば、少なくとも第一の波長を有する入射光の偏光状態を調整可能に変更する方法が提供される。この方法は、
偏光変化光学メタサーフェス(OMS)を用いて、第一の偏光状態を有する前記入射光からの光を反射するステップ、
前記偏光変化OMSを通して、第二の偏光状態を有する前記入射光からの光を透過させるステップであって、前記第二の偏光状態が前記第一の偏光状態とは異なる、ステップ、
前記第二の偏光状態の透過光をミラーで反射するステップ、
偏光変更OMSと前記ミラーとの間の距離を変更するために前記ミラー及び/又は前記偏光変更OMSを移動させ、これにより前記偏光変更OMSによって反射された光と前記ミラーによって反射された光との間の位相差を変更して、前記偏光変更OMSと前記ミラーとによって反射された光の合成偏光状態が調整される、ステップ、
を含む。
【0011】
したがって、本発明によれば、移動させる必要がある複数の異なる波長板を設ける必要なく、調整可能な偏光変化構造を設けることができることが、当業者であれば理解できるであろう。さらに、全体的な偏光状態は、ミラーとOMSとの距離のみに依存し得るので、より多くの異なる状態が達成可能である可能性がある。例えば、偏光変化OMSとミラーとの間の距離を連続的に調整することにより、反射光全体の偏光状態を連続的に調整することができる。これは、より大きな柔軟性、より迅速に動作する能力、及びより低いコストを提供することができる。
【0012】
一連の実施形態では、OMSは、OMSとミラーとの間の距離とは無関係に、主に第一の偏光の光を反射し第二の偏光の光を透過するように構成される。
【0013】
一連の実施形態では、装置は、OMSとミラーとの間の距離が少なくとも50nmの最小値を有するように配置される。さらなる一連の実施形態では、OMSとミラーとの間の距離は、少なくとも75nmである。一連の実施形態では、装置は、OMSとミラーとの間の距離が、入射波長、すなわち第一の波長の少なくとも10%である最小値を有するように構成される。入射光が複数の波長を含む場合、第一の波長は入射光の最短波長であってもよい。
【0014】
一連の実施形態では、装置は、偏光変化OMSとミラーとの間の距離が、最大10波長、例えば最大5波長、例えば1波長の最大値を有するように配置される。
【0015】
一連の実施形態では、装置は、偏光変化OMSとミラーとの間の距離を、少なくとも700nm、例えば725nm、又は少なくとも450nm、例えば425nmだけ異なるそれぞれの最小値と最大値との間で、変更するように構成される。一連の実施例では、最小距離は75nmである。一連の実施例では、最大距離は、1000nm未満、例えば800nmまたは600nm未満、例えば550nmである。
【0016】
一連の実施形態では、装置は、偏光変化OMSとミラーとの間の距離を、第一の波長の少なくとも9/10だけ、または第一の波長の少なくとも6/10だけ異なるそれぞれの最小値と最大値との間で、変更できるように構成される。一連の実施例では、最小距離は、第一の波長の1/10である。
【0017】
装置の良好な効率を達成するために、第一の偏光状態の透過率が低いことの方が、第二の偏光状態の透過率が高いことよりも重要である。理想的なOMSでは、第一の偏光状態の透過率は0%であり、第二の偏光状態の透過率は100%である。現実のOMSは不完全であり、本発明者らは、本出願において、OMSによって透過される第一の偏光状態のパーセンテージが低くなることを保証するために、第二の偏光状態の透過効率をいくらか犠牲にするこのがより良いことを認識した。
【0018】
上述のように、OMSは、第一の偏光状態の光を反射し、第二の偏光状態の光を透過するように構成されるが、より具体的には、一連の実施形態では、OMSは、第一の偏光状態の光の10%未満、例えば5%未満を透過するように構成される。重複する一連の実施形態では、OMSは、第二の偏光状態の光の40%を超えて、例えば50%を超えて透過するように構成される。入射光の一部は、OMS及びミラーによって吸収される可能性があることが理解されよう。
【0019】
OMSは、偏光状態間に多くの異なる関係を有する多くの異なる偏光状態において、第一及び第二の偏光状態のそれぞれの反射及び透過を達成するように構成されてもよいが、一連の実施形態では、OMSは、第一の偏光状態が第二の偏光状態と直交するように構成される。
【0020】
OMSは、任意の適切な金属などの任意の適切な材料から構成することができ、例えば、OMSはアルミニウムから構成されてもよい。しかしながら、一連の実施形態では、OMSは金から構成される。
【0021】
OMSは、複数の別個のナノ構造から構成することができる。一連の実施形態では、ナノ構造は、周期的に繰り返すパターンを形成する。このような一連の実施形態では、繰り返しパターンの空間周期は、第一の波長より小さい。
【0022】
一連の実施形態では、ナノ構造はすべて第一波長より小さい寸法を有する。
【0023】
一連の実施形態では、ナノ構造はそれぞれ立方体状の形状であり、それらの長さ及び幅の両方よりも小さい厚さを有する。ナノ構造の厚さは、OMSが作用するように構成される入射光の方向に実質的に平行な軸に沿って、測定されることが理解されるであろう。ナノ構造の長さ及び幅は、OMSが作用するように構成された入射光の方向に対して実質的に垂直な平面において、測定されることも同様に理解されるであろう。
【0024】
装置は、ミラーを静止したままOMSを移動させることによって、OMSとミラーとの間の距離を調整することができるが、一連の実施形態では、装置は、ミラーをOMSに対して移動させるように構成される。このような一連の実施形態では、装置は、ミラーに対してOMSを移動させるように、またはミラーに対してOMSを静止状態に保つようにさらに構成されてもよい。
【0025】
装置が、ミラーをOMSに対して移動させるように構成される実施形態では、ミラーは、任意の適切な手段によって移動させることができる。しかし、一連の実施形態では、ミラーは、適切な電圧を印加すると平行移動可能な微小電気機械システム(MEMS)ミラーである。一連の実施形態では、ミラーは、フィードバック機構、例えば、OMSからの距離及び/またはその平面度を調整するための容量性フィードバック機構を備える。
【0026】
ミラーは、任意の適切な材料から構成することができるが、一連の実施形態では、ミラーは金から構成される。
【0027】
一連の実施形態では、第二の態様のシステムは、本発明の第一の態様に関して説明したような、互いに異なるまたは同一の特性を有し得る複数の装置を備える。このような実施形態では、装置は、入射光が第一の装置から反射され、その後、第二の装置から反射されるように(すなわち、直列配置で)配置されてもよい。これに代えて又はこれに加えて、光源からの光を、例えば任意の既知のビームスプリッタによって複数のビームに分割し、各ビームを複数装置によって反射させてから(すなわち、並列配置で)、干渉的に再結合することができる。このような実施形態は、より複雑な偏光変化及びビーム特性を実現することができる。
【0028】
本発明は、複数の潜在的な用途を有し得ることが、当業者には理解されるであろう。例えば、この装置は、現在使用されている多くの別々の専用波長板を置き換えて、光学セットアップにおけるスタンドアロンコンポーネントとして使用することができる。さらに、本発明は、材料特性分析、バイオセンシング、及び光通信などの機能を果たす、小型で軽量な偏光解析装置に使用することができる。また、本発明は、光を投影する前に装置からの光を反射することによる偏光制御を備えた、光投影に使用することができる。このような光投影はマシンビジョンに役立つ可能性があり、ここでは、偏光情報は、表面プロファイル、材料及びエッジ位置、表面プロファイル情報による3次元測定、光学通信、及び超解像顕微鏡法に関する詳細を提供することができる。上記の用途は、例としてのみ提供されたものであり、当業者は、本発明の可能な用途が上述の例に限定されないことを理解するであろう。
【0029】
本開示において、偏光変化光学メタサーフェス(OMS)は、ナノ構造によって形成されるサブ波長厚さ、及び平面寸法におけるサブ波長スケールパターンを有する人工シート材料であることが理解されるであろう。偏光変化OMSは異なる偏光状態に対して異なる透過特性と反射特性を持ち、サブ波長スケールで放射波面を操作できる。
【0030】
本発明の異なる態様及び実施形態に関連して上述した特徴は、様々な組み合わせで組み合わせることができる。以下の説明及び図面における特徴の組み合わせは、例示を目的としたものであり、限定的なものではないことが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明の実施形態は、添付の図面を参照して、単なる例として説明される。
図1図1は、本発明の一実施形態に係る装置の概略図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る光学メタサーフェスの概略的な平面図である。
図3図3は、入射光の波長に対してプロットされた、図2のOMSを通る二つの偏光状態の正規化透過率を示すグラフである。
図4図4は、入射光の波長に対してプロットされた、図2のOMSからの二つの偏光状態の正規化反射率を示すグラフである。
図5図5は、ミラーが上昇した位置にある、図1の装置を示す。
図6図6は、本発明に係る方法を示すフローチャートである。
図7図7は、ギャップのサイズに対してプロットされた、図1の装置からの二つの偏光状態の正規化反射率を示すグラフである。
図8図8は、ギャップの大きさに対してプロットした、二つの偏光状態の位相と二つの偏光状態の位相差とを示すグラフである。
図9図9は、図2に示されたものとは別のナノ構造の幾何学的形状を有するOMSを示す。
図10図10は、図2及び図9に示されたものとは別のナノ構造の幾何学構造を有するさらなるOMSを示す。
図11図10は、別のナノ構造の幾何学構造を有するさらなるOMSを示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下の説明では、上がった、高い、低い、高さ、及び上部などの用語が使用される。これらの用語は、装置に入射する光が図面の上部からであることに由来する、添付の図面の向きを指すことが理解されるであろう。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態に係る装置1の概略図である。装置1は、複数のナノ構造5を備える光学メタサーフェス(OMS)3を備える。OMS3の構造は、以下で詳細に説明される。OMS3は、入射光がOMS3に到達する前にガラス基板を通過するように、ガラス基板7上に搭載される。基板7は、デバイスを環境から機械的に保護する。ガラスの使用は必須ではなく、使用される光の波長に応じて、他の光学的に透過性である材料を使用することができる。例えば、他の実施形態では、シリコン基板は、通常赤外線範囲で透過性を有するため、使用可能である。これは、ミラーを静止させたままでOMSをMEMSアクチュエータ上に取り付けることを可能にする点で、有利である可能性がある。
【0034】
例えば、入射光がOMS3に到達する前に最初に遭遇する基板7の表面からの不要な反射を低減することによってデバイスの効率を高めるために、反射防止コーティングを基板7の表面に使用することができる。
【0035】
装置1は、図示された実施形態では、金の反射面を有する超平坦MEMSミラーであるミラー9をさらに備える。このミラーは、例えば、「Bakke, Thor, and Ib-Rune Johansen. "A robust, non-resonant piezoelectric micromirror." 16th International Conference on OpticalMEMS and Nanophotonics. IEEE, 2011」に記載されているように構成され、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。ミラー9は、OMS3からの最小距離75nmからOMS3からの最大距離600nmまでの範囲にわたって移動するように設計されている。さらに、ミラーを作動させる電圧が印加されていないときのミラーの静止位置がOMS3から600nm以上離れている場合、ミラー9は、600nmから75nmまでの距離範囲に渡って移動することに加えて、静止位置と600nmとの間の距離に渡って移動するようにも設計されなければならない。上記の可動範囲は、最大2ボルトの駆動電圧で達成することができる。
【0036】
デバイス全体にわたって同じ偏光変化を得るために、ミラーの反射面を可能な限り平坦にし、OMS3と重なる領域全体にわたって20nm以内にすることが有利である。この高さの差を超える、(OMS領域と比較して)小さい粒子または不均一な領域が存在する可能性があるが、それらは、それらがミラーの移動を物理的に妨げるほど表面の上方に突き出してはならない。
【0037】
OMS3とミラー9との間の空間は、ギャップ10を形成する。MEMSミラー9は、OMSとミラー9との間のギャップ10のサイズ10aを調整できるように、適切な電圧を印加すると基板7及びOMS3に対して移動するように構成されている。図1において、装置1に入射する光は、Y軸に沿って直線偏光された光12と、X軸に沿って直線偏光された光14とを含むように示されている。この図はまた、装置1によって反射される光15を示す。
【0038】
図2は、個々のナノ構造5を示すOMS3の非常に概略的な図である。これらのナノ構造は、入射光の波長未満の長さ及び幅の両方を有する。これらは、二方向(縦及び横)に周期的に繰り返すパターンで配置されている。それぞれの空間周期も、入射光の波長よりも小さい。
【0039】
X軸及びY軸に沿って直線偏光された光がOMS3に入射すると、OMS3は、Y軸に沿って直線偏光された光12を透過し、X軸に沿って直線偏光された光14を反射する。本発明者らは、透過及び反射は実際には完全ではないが、OMS3を設計する際の優先事項は、一方の偏光状態(図示された実施形態においてX軸において直線偏光された光14)の低い透過率(例えば5%未満)を達成することであり、他方の偏光状態(図示された実施形態においてY軸に沿って直線偏光された光12)の高い透過率は二次的な考慮事項であることを理解した。これについては、図3を参照して説明される。
【0040】
図示の実施形態では、各ナノ構造は金で作られ、200nm×100nmの寸法を有し、厚さは50nmである。ナノ構造5は、250nmの周期で2次元アレイに配列される。図示の実施形態における特定の構成は、入射光が単色であり、800nmの波長を有する場合に最良の性能を発揮するように設計されている。
【0041】
図3は、図示された実施形態のOMS3を通る、Y軸に沿って直線偏光された光12及びX軸に沿って直線的に偏光された光14それぞれの、入射波長に対してプロットされた正規化された透過率T、Tを示すグラフ30である。図3のグラフから、800nmの入射波長において、正規化透過率T≒0であることが分かる。Y軸に沿って直線偏光された光12は完全には透過しないが、プロットされた700nm~900nmの波長範囲に渡って正規化された透過率Tは0.5と0.6の間にあり、この透過率は、X軸に沿って直線偏光された光14のどの透過率よりも著しく高く、したがって、OMS3は、上記で概説した透過特性を提供するのに有効である。
【0042】
図4は、図示された実施形態のOMS3からの、Y軸に沿って直線偏光された光12及びX軸に沿って直線偏光された光14それぞれの、入射波長に対してプロットされた正規化された反射率R、Rを示すグラフ40である。図示の実施形態では、OMS3は、X軸に沿って直線偏光した光14を反射し、Y軸に沿って直線偏光した光12を透過するように構成されており、図4のグラフ40から、正規化された反射Rは、正規化された反射R(800nmで<0.2)よりもはるかに大きい(800nmで>0.8)ことが分かり、この場合もやはりOMS3が必要な特性を提供するのに有効であることが示されている。
【0043】
ここで、図1及び図5を参照して装置1の動作を説明する。図1は、ミラー9とOMS3との間のギャップ10が比較的大きな値10aを有するように、MEMSミラー9が低い位置にある装置1を示す。図5は、ミラー9とOMS3との間のギャップ10のサイズ10bが小さくなるように、MEMSミラー9が上昇した位置にある装置1を示す。上述したように、OMS3は、X軸に沿って直線偏光された光14を実質的に反射し、Y軸に沿って直線偏光された光12を透過させてミラー9に入射させる。Y軸に沿って直線偏光された光12はミラー9によって反射され、OMS3によって再び実質的に透過される。
【0044】
このようにして、装置1からの反射後、Y軸に沿って直線偏光された光12(ミラー9によって反射された光)は、X軸に沿って直線偏光された光14(OMS3によって反射された光)と合成するが、ミラー9への往復の追加の光路長に関連する位相差を伴う。追加の幾何学的経路長は、ギャップ10のサイズ10aの2倍に、ナノ構造5の厚さ5aの2倍を加えたものに等しく、Y軸に沿って直線偏光した光12が受ける追加の光路長は、この追加の物理経路長にほぼ等しいことが理解されるであろう。光路長は、当然ながら、ギャップ10の媒体(図示の実施形態では空気)の屈折率、及び基板7の媒体の屈折率にも依存する。
【0045】
従って、OMS3に対するミラー9の位置を調整することにより、図5に示すように、追加の光路長、従って、X軸に沿って直線偏光された反射光14とY軸に沿って直線偏光された反射光12との間の位相差を調整することができる。位相差は、装置から反射されて得られる光15の偏光状態を決定することから、反射光15の偏光状態は、ミラー9の位置を連続的に調整することによって、連続的に調整することができる。
【0046】
上述した動作は、図6のフローチャート60に要約されている。ステップ62及び64において、X偏光及びY偏光がそれぞれOMS3によって反射及び透過される。透過されたY偏光は、ステップ66でミラー9によって反射された後、OMSによって再び透過され、反射されたX偏光と干渉的に合成される。ステップ68において、OMS3に対するミラー9の位置は、X偏光とY偏光との間に変更された位相差を与えるように調整され、したがって、干渉の組み合わせで異なった結果としての偏光が得られる。
【0047】
上述した装置1の動作の説明は、明瞭化のために簡略化されており、上述したものに加えて装置内には反射が存在することが理解されるであろう。この説明は、ミラー9からの第一の反射のみを考慮するが、実際には、ミラー9によって反射された光の全てが、直ちにOMS3を通って戻されるわけではない。むしろ、OMS3の両側からいくらかの反射があり、理論的には、ミラー9とOMS3との間で多数の反射が往復する可能性がある。例えば、一部の光は、OMS3を透過し、ミラー9から反射され、次いで、上述のように直ちにOMS3を再び透過する可能性がある。また、一部の光は、OMS3を透過し、OMS3とミラー9との間で複数回反射された後、OMS3を透過して戻ってくる可能性がある。
【0048】
これらの反射は合成されて、ファブリペローの式(式1)に従って全反射信号を形成する。以下の式では、基板7の媒体が「0」とされ、ギャップ10の媒体が「1」とされ、ミラーの媒体が「2」とされている。rabは、媒体a側から媒体aと媒体bの界面に近づく光の反射係数である。tabは、媒体a側から媒体aと媒体bの界面に近づく光の透過係数である。dは媒体1(ギャップ10)の厚さである。λは媒体1内の光の波長である。この式は両方の偏光状態で同一であるが、反射係数及び透過係数自体は偏光に依存する。これらの係数は入射光の角度にも依存しており、この場合、この式は法線入射を表している。
【数1】
【0049】
図7は、X軸に沿って直線偏光された光の正規化された反射率Rx及びY軸に沿って直線偏光された光の正規化された反射率Ryの両方を、ギャップサイズ10aに対してプロットしたものである。
【0050】
X軸に沿って直線偏光された光14は主にOMS3によって反射され、従って、グラフの大部分において、Rxはギャップサイズ10aによって大きく変動しないことが分かる。しかしながら、ギャップサイズ350nmの付近に異常な谷及びその後のスパイクが存在する。これは、X軸に沿って直線偏光された光14のうち、OMS3によって透過され、ミラー9によって反射された後、OMS3によって再透過された光の一部が、光路差が全波長に等しい場合(350nmのギャップサイズ10aの場合)、最初にOMSから反射されたX軸に沿って直線偏光された光14と干渉することによって引き起こされる。
【0051】
同様に、Y軸に沿って直線偏光された光12はOMS3を主に透過するが、Y軸に沿って直線偏光された光12の一部はOMS3によって反射され、従って、図7に見られるギャップサイズ10aに伴うRxの変動は、OMS3によって透過され、ミラー9によって反射され、次いでOMS3によって再透過されるY軸に沿って直線偏光された光12と、最初にOMS3から反射されるY軸に沿って直線偏光された光12との間の干渉効果に関連する。
【0052】
図示された実施形態のOMSは、Y軸に沿って直線偏光された光12を透過させるよりもX軸に沿って直線偏光された光14をより効果的に反射し、従って、図7に示された干渉効果は、RxよりもRyに対してより顕著である。
【0053】
図8は、ギャップ10のサイズに対してプロットされた、装置1によって反射された光の位相を示すグラフ80である。グラフ80から、X軸に沿って直線偏光した光14の位相φは、ギャップサイズに依存しないことが分かる。これは、図示された実施形態では、X軸に沿って直線偏光された光のほとんどは、ミラー9ではなく、OMS3によって反射されるからである。一方、Y軸に沿って直線偏光した光12の位相φは、ギャップ10のサイズによって変化する。これは、上述したように、Y軸に沿って直線偏光された光12は、大部分がOMSを透過し、ミラー9によって反射されるので、ギャップ10のサイズに応じて変動する追加の光路長を有するからである。図示の実施形態では、ナノ構造の厚さ5aは50nmである。グラフ80は、波長800nmの光のシミュレーションを使用して作成された。
【0054】
グラフ80はまた、Y軸に沿って直線偏光された光12とX軸に沿って直線偏光された光14との間の位相差φ-φを示す。Y軸に沿って直線偏光された光12が経験する追加の光路長がこの波長に等しいとき、差分φ-φはゼロとなるはずであり、これは図示の実施例では約350nmのギャップサイズで生じている。このような結果は、グラフ80に見ることができる。
【0055】
図9は、図2に示すOMS3の構造とは別の構造を有するOMS90の概略平面図である。OMS90は、十字型のフットプリントを有する個々のナノ構造91を含む。別の可能な変形例では、ナノ構造はL字型であってもよい。
【0056】
図10は、さらなるOMS100の概略平面図である。OMS100は、個々の第一のナノ構造101及び第二のナノ構造102を備える。第一のナノ構造101は長方形のフットプリントを有し、それぞれの第一のナノ構造101は、第一のナノ構造101よりも小さく、正方形または長方形のフットプリントを有する第二のナノ構造102を伴う。
【0057】
図11は、さらなるOMS110の概略平面図である。OMS110は、左円偏向または右円偏向を有する入射光と相互作用するための、螺旋形状のフットプリントを有する個々のナノ構造112を備える。透過した円偏光は、ミラー9によって反射されるときに掌性を変化させるが、螺旋112に反対側から接近するときに、螺旋112もまた掌性を変化させ、これにより偏光をOMS110を通って送り返すことが可能になる。
【0058】
図2の実施形態と同様に、図9、10及び11のナノ構造91、101、102、112は、入射光の波長より小さい最大寸法を有し、入射光の波長よりさい空間周期で垂直及び水平に周期的に繰り返すパターンで配置される。
【0059】
図9、10、及び11に示されるOMS幾何学形状は、例として提示され、異なる幾何学形状を有するOMSが、図示される実施形態のOMS3の代わりに使用され得ることが理解されよう。図9、10、及び11に示すようなより複雑な形状は、例えばOMSの機能性をより広帯域にする、OMSの設計の際により多くの自由度を与える。
【0060】
さらに、図示の実施形態では、OMSは金から形成されるが、他の金属もであっても、ナノ構造がその金属を使用して製造できるのであれば、使用できることを当業者は理解するであろう。例えば、アルミニウムを使用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第一の波長を有する入射光の偏光状態を調整可能に変更するための装置であ
って、
第一の偏光状態の光を反射し、第二の偏光状態の光を透過するように配置された偏光変
化光学メタサーフェス(OMS)であって、前記第二の偏光状態が前記第一の偏光状態と
は異なる、偏光変化光学メタサーフェス(OMS)と、
前記第二の偏光状態の透過光を反射するように配置されたミラーと、を備え、
前記装置が、前記ミラー及び/または前記偏光変化OMSを互いに対して移動させて前
記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の距離を変更するように構成され、これにより、前
記偏光変化OMSによって反射された光と前記ミラーによって反射された光との間の位相
差を変更して、前記装置によって反射された光の合成偏光状態が調整可能である、装置。
【請求項2】
前記偏光変化OMSが、前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の距離とは無関係に、
主に前記第一の偏光の光を反射し前記第二の偏光の光を透過するように構成される、請求
項1に記載の装置。
【請求項3】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の前記距離が、前記第一の波長の少なくとも1
0%である最小値を有するように構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の前記距離が、前記第一の波長の最大で10倍
の最大値を有するように構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記装置は、前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の距離を、前記第一の波長の少な
くとも9/10だけ異なる最小値と最大値との間で、変更するように構成される、請求項
または2に記載の装置。
【請求項6】
前記偏光変化OMSが、前記第一の偏光状態の光の10%未満を透過し、前記第二の偏
光状態の光の40%を超える光を透過するように構成される、請求項1または2に記載の
装置。
【請求項7】
前記偏光変化OMSが、前記第一の偏光が前記第二の偏光に直交するように構成される
、請求項1または2に記載の装置。
【請求項8】
前記偏光変化OMSに対して前記ミラーを移動させるように構成される、請求項1また
は2に記載の装置。
【請求項9】
前記ミラーは、微小電気機械システムミラーである、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第一の偏光状態及び前記第二の偏光状態を含む少なくとも第一の波長の光を放射す
るように構成された光源と、
請求項1または2に記載の装置と、
を備え、
前記光源及び前記装置が、前記光源によって放射された光が前記装置に入射するように
配置される、システム。
【請求項11】
前記光源が、直線偏光を放出するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
少なくとも第一の波長を有する入射光の偏光状態を調整可能に変更する方法であって、
偏光変化OMSを用いて、第一の偏光状態を有する前記入射光からの光を反射するステ
ップ、
前記偏光変化OMSを通して、第二の偏光状態を有する前記入射光からの光を透過させ
るステップであって、前記第二の偏光状態が前記第一の偏光状態とは異なる、ステップ、
前記第二の偏光状態の透過光をミラーで反射するステップ、
前記偏光変更OMSと前記ミラーとの間の距離を変更するために前記ミラー及び/また
は前記偏光変更OMSを移動させ、これにより前記偏光変更OMSによって反射された光
と前記ミラーによって反射された光との間の位相差を変更して、前記偏光変更OMSと前
記ミラーとによって反射された光の合成偏光状態が調整される、ステップ、
を含む、方法。
【請求項13】
前記偏光変化OMSに対して前記ミラーを移動させることを含む、請求項12に記載の
方法。
【請求項14】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の前記距離が、前記第一の波長の少なくとも1
0%の最小値である、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の前記距離が、前記第一の波長の最大で10倍
の最大値を有する、請求項12または13に記載の方法。
【請求項16】
前記偏光変化OMSと前記ミラーとの間の距離を、前記第一の波長の少なくとも9/1
0だけ異なる最小値と最大値との間で、変更することを含む、請求項12または13に記
載の方法。
【国際調査報告】