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特表2024-544841SPARまたはSPCRおよびSCG障害情報プロシージャのためのMROメカニズムの方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】SPARまたはSPCRおよびSCG障害情報プロシージャのためのMROメカニズムの方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/08 20090101AFI20241128BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20241128BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20241128BHJP
【FI】
H04W36/08
H04W16/32
H04W72/0457 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024523743
(86)(22)【出願日】2021-12-10
(85)【翻訳文提出日】2024-06-18
(86)【国際出願番号】 CN2021137104
(87)【国際公開番号】W WO2023102895
(87)【国際公開日】2023-06-15
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523107950
【氏名又は名称】レノボ・(ベイジン)・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(72)【発明者】
【氏名】リアンハイ・ウー
(72)【発明者】
【氏名】レ・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ミンゼン・ダイ
(72)【発明者】
【氏名】ジン・ハン
(72)【発明者】
【氏名】ラン・ユエ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH22
5K067JJ39
(57)【要約】
本開示は、PSCell追加成功報告(SPAR)又はPSCell変更成功報告(SPCR)及びSCG障害情報プロシージャのためのモビリティロバストネス最適化(MRO)メカニズムのための方法及び装置に関する。一実施形態によれば、UEは、プロセッサと、プロセッサに結合されたトランシーバとを含み、プロセッサは、PSCell追加又は変更プロシージャに関する構成情報をMNからトランシーバを介して受信することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell追加又は変更プロシージャの成功した完了に関係することと、PSCell追加又は変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、MN、ソースSN、又はターゲットSNのうちの少なくとも1つへトランシーバを介してアシスタント情報を送信することとを行うように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)であって、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたトランシーバとを備え、
前記プロセッサが、
セカンダリセルグループのプライマリセル(primary cell of a secondary cell group: PSCell)追加または変更プロシージャに関する構成情報をマスタノード(MN)から前記トランシーバを介して受信することであって、前記構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、前記アシスタント情報が、前記PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係することと、
前記PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつ前記トリガ条件を満たすことに応答して、前記MN、ソースセカンダリノード(SN)、またはターゲットSNのうちの少なくとも1つへ前記トランシーバを介して前記アシスタント情報を送信することとを行うように構成される、
ユーザ機器。
【請求項2】
前記PSCell追加または変更プロシージャが、
PSCell追加プロシージャ、
条件付きPSCell追加(CPA)プロシージャ、
PSCell変更プロシージャ、
MN開始型条件付きPSCell変更(CPC)プロシージャ、または
SN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載のUE。
【請求項3】
前記構成情報が前記PSCell追加プロシージャ、前記CPAプロシージャ、または前記MN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つに関することに応答して、
前記トリガ条件のためのハンドオーバタイマーに関連する第1のしきい値が前記ターゲットSNによって構成されるか、または
前記トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマーに関連する第2のしきい値が前記MNによって構成されるか、または
前記トリガ条件に対する測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーに関連する第3のしきい値が前記MNによって構成される、
請求項2に記載のUE。
【請求項4】
前記構成情報が前記SN開始型CPCプロシージャに関することに応答して、
前記トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマーに関連する第4のしきい値が前記ソースSNによって構成されるか、または
前記トリガ条件に対する測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーに関連する第5のしきい値が前記ソースSNによって構成されるか、または
前記トリガ条件のためのハンドオーバタイマーに関連する第6のしきい値が前記ターゲットSNによって構成されるか、または
前記トリガ条件のための前記物理レイヤ問題タイマーに関連する第7のしきい値が前記MNによって構成されるか、または
前記トリガ条件に対する障害回復を開始するための前記タイマーに関連する第8のしきい値が前記MNによって構成される、
請求項2に記載のUE。
【請求項5】
前記第1のしきい値、前記第2のしきい値、前記第3のしきい値、前記第4のしきい値、前記第5のしきい値、前記第6のしきい値、前記第7のしきい値、または前記第8のしきい値のうちの少なくとも1つが、タイマー長のパーセント値である、請求項3または4に記載のUE。
【請求項6】
前記トリガ条件が、
前記ハンドオーバタイマーの経過持続時間が、前記ハンドオーバタイマーの長さで乗算された前記第1のしきい値を超えること、
前記物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、前記物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された前記第2のしきい値を超えること、
障害回復を開始するための前記タイマーの経過持続時間が、障害回復を開始するための前記タイマーの長さで乗算された前記第3のしきい値を超えること、
前記物理レイヤ問題タイマーの前記経過持続時間が、前記物理レイヤ問題タイマーの前記長さで乗算された前記第4のしきい値を超えること、
障害回復を開始するための前記タイマーの前記経過持続時間が、障害回復を開始するための前記タイマーの前記長さで乗算された前記第5のしきい値を超えること、
前記ハンドオーバタイマーの前記経過持続時間が、前記ハンドオーバタイマーの前記長さで乗算された前記第6のしきい値を超えること、
前記物理レイヤ問題タイマーの前記経過持続時間が、前記物理レイヤ問題タイマーの前記長さで乗算された前記第7のしきい値を超えること、
障害回復を開始するための前記タイマーの前記経過持続時間が、障害回復を開始するための前記タイマーの前記長さで乗算された前記第8のしきい値を超えること、
前記ハンドオーバタイマーの満了、
前記物理レイヤ問題タイマーの満了、
障害回復を開始するための前記タイマーの満了、または
セカンダリセルグループ(SCG)障害情報プロシージャを開始した後の前記物理レイヤ問題タイマーの前記経過持続時間が、前記物理レイヤ問題タイマーの前記長さで乗算された第9のしきい値を超えることのうちの少なくとも1つを含む、
請求項3または4に記載のUE。
【請求項7】
前記ソースSNによって構成される前記アシスタント情報を送信するための前記トリガ条件を前記構成情報が含むことに応答して、前記トリガ条件を含む前記構成情報が、SN変更要求済みメッセージを介して前記ソースSNから前記MNによって受信されるか、または
前記ターゲットSNによって構成される前記アシスタント情報を送信するための前記トリガ条件を前記構成情報が含むことに応答して、前記トリガ条件を含む前記構成情報が、SN追加要求確認応答メッセージを介して前記ターゲットSNから前記MNによって受信される、
請求項1に記載のUE。
【請求項8】
前記構成情報の中の少なくとも1つのトリガ条件を満たすことに応答して、どのトリガ条件が満たされているのかを示す第1の情報を前記トランシーバを介して前記MNへ送信するように、前記UEの前記プロセッサが構成される、請求項1に記載のUE。
【請求項9】
前記第1の情報が無線リソース制御(RRC)再構成完了メッセージの中で搬送される、請求項8に記載のUE。
【請求項10】
前記第1の情報が、
物理レイヤ問題タイマーに関係するトリガ条件を満たすことに応答して、前記物理レイヤ問題タイマーに関係する前記トリガ条件がPSCell追加成功報告(SPAR)もしくはPSCell変更成功報告(SPCR)に対して満たされていることを示す第2の情報、または
障害回復を開始するためのタイマーに関係するトリガ条件を満たすことに応答して、測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するための前記タイマーに関係する前記トリガ条件が前記SPARもしくは前記SPCRに対して満たされていることを示す第3の情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項8に記載のUE。
【請求項11】
前記UEの前記プロセッサが、前記MNから前記トランシーバを介して要求を受信するように構成され、前記要求が、SPARまたはSPCRが報告されるべきであることを示す情報を含む、請求項8に記載のUE。
【請求項12】
前記アシスタント情報が前記MNへの応答の中で送信され、前記アシスタント情報が前記SPARまたは前記SPCRを含む、請求項11に記載のUE。
【請求項13】
前記要求がUE情報要求メッセージの中で搬送され、前記応答がUE情報応答メッセージの中で搬送される、請求項11または12に記載のUE。
【請求項14】
前記UEの前記プロセッサが、SPARまたはSPCRが利用可能であることを示す情報を前記トランシーバを介して前記ターゲットSNへ送信するように構成される、請求項1に記載のUE。
【請求項15】
前記UEの前記プロセッサが、
前記ターゲットSNから前記トランシーバを介して、前記SPARまたは前記SPCRを求める要求を受信し、
前記ターゲットSNからの前記要求の受信に応答して前記トランシーバを介して前記ターゲットSNへ前記SPARまたは前記SPCRを送信するように構成される、
請求項14に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施形態は、一般に、ワイヤレス通信技術に関し、詳細には、セカンダリセルグループのプライマリセル(primary cell of secondary cell group: PSCell)グループ追加成功報告(successful PSCell addition report:SPAR)またはPSCell変更成功報告(successful PSCell change report:SPCR)およびセカンダリセルグループ(secondary cell group:SCG)障害情報プロシージャのためのモビリティロバストネス最適化(mobility robustness optimization:MRO)メカニズムの方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基地局(base station:BS)は、通信サービスを提供すべきいくつかのセル(または、エリア)を有することができる。ユーザ機器(user equipment:UE)がソースBSのサービングセルからターゲットBSのターゲットセルに移動するとき、ハンドオーバプロシージャが実行される。UEに対して無線リンク障害(radio link failure:RLF)またはハンドオーバ(handover:HO)障害が発生すると、UEは無線リソース制御(radio resource control:RRC)再確立プロシージャを実行してよい。UEは、成功したRRC再確立プロシージャによって、セルにアクセスしてよい。アクセスされたネットワークは、UEのRLF報告を含むUE情報を要求し、その結果、ネットワークは、UEからのUE情報に基づいてモビリティ問題を最適化することができる。したがって、UEは障害報告をネットワークへ送信する。
【0003】
MROメカニズムとは、早すぎるかもしくは遅すぎるハンドオーバ、または正しくないセルへのハンドオーバに起因して発生する、接続障害を検出することである。一般的な手順は、RLFまたはHO障害が起きた後、UEがRRC再確立または接続セットアッププロシージャによって新たなセルにアクセスすることである。UEが接続状態に入ると、UEはRLF報告およびRACH報告をサービングセルへ送信する。サービングセルは、RLF報告を含む障害表示を直前のサービングセルへ送信する。最後に、その情報が使用されてモビリティを最適化する。
【0004】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project:3GPP(登録商標))5Gネットワークは、ネットワークスループット、カバレージ、およびロバストネスを高めること、ならびにレイテンシおよび電力消費を低減することが期待される。3GPP 5Gネットワークの発展とともに、5G技術を完成させるために様々な態様が検討および開発される必要がある。現在、SPARまたはSPCRおよびSCG障害情報プロシージャのためのMROメカニズムに関する詳細は、3GPP 5G技術においてまだ議論されていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願のいくつかの実施形態は、UEによって実行され得る方法を提供する。方法は、セカンダリセルグループのプライマリセル(primary cell of a secondary cell group: PSCell)追加または変更プロシージャに関する構成情報をマスタノード(master node:MN)から受信することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係することと、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、MN、ソースセカンダリノード(secondary node:SN)、またはターゲットSNのうちの少なくとも1つへアシスタント情報を送信することとを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、PSCell追加または変更プロシージャは、PSCell追加プロシージャ、条件付きPSCell追加(conditional PSCell addition:CPA)プロシージャ、PSCell変更プロシージャ、MN開始型条件付きPSCell変更(conditional PSCell change:CPC)プロシージャ、またはSN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つを含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、構成情報がPSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、またはMN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つに関することに応答して、トリガ条件のためのハンドオーバタイマーに関連する第1のしきい値がターゲットSNによって構成されるか、またはトリガ条件のための物理レイヤ問題タイマーに関連する第2のしきい値がMNによって構成されるか、またはトリガ条件に対する測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーに関連する第3のしきい値がMNによって構成される。いくつかの実施形態では、上述のしきい値のうちの少なくとも1つは、タイマー長のパーセント値である。
【0008】
いくつかのさらなる実施形態では、構成情報がSN開始型CPCプロシージャに関することに応答して、トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマーに関連する第4のしきい値がソースSNによって構成されるか、またはトリガ条件に対する測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーに関連する第5のしきい値がソースSNによって構成されるか、またはトリガ条件のためのハンドオーバタイマーに関連する第6のしきい値がターゲットSNによって構成されるか、またはトリガ条件のための物理レイヤ問題タイマーに関連する第7のしきい値がMNによって構成されるか、またはトリガ条件に対する障害回復を開始するためのタイマーに関連する第8のしきい値がMNによって構成される。いくつかの実施形態では、上述のしきい値のうちの少なくとも1つは、タイマー長のパーセント値である。
【0009】
いくつかの実施形態では、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は、ハンドオーバタイマーの経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さで乗算された上述の第1のしきい値を超えること、物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された上述の第2のしきい値を超えること、障害回復を開始するためのタイマーの経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された上述の第3のしきい値を超えること、物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された上述の第4のしきい値を超えること、障害回復を開始するためのタイマーの経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された上述の第5のしきい値を超えること、ハンドオーバタイマーの経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さで乗算された上述の第6のしきい値を超えること、物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された上述の第7のしきい値を超えること、障害回復を開始するためのタイマーの経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された上述の第8のしきい値を超えること、ハンドオーバタイマーの満了、物理レイヤ問題タイマーの満了、障害回復を開始するためのタイマーの満了、またはSCG障害情報プロシージャを開始した後の物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された別のしきい値を超えることのうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、ソースSNによって構成される「アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を構成情報が含むこと」に応答して、トリガ条件を含む構成情報が、SN変更要求済みメッセージを介してソースSNからMNによって受信される。いくつかの他の実施形態では、ターゲットSNによって構成される「アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を構成情報が含むこと」に応答して、トリガ条件を含む構成情報が、SN追加要求確認応答メッセージを介してターゲットSNからMNによって受信される。
【0011】
いくつかの実施形態では、方法は、構成情報の中の少なくとも1つのトリガ条件を満たすことに応答して、どのトリガ条件が満たされているのかを示す情報をMNへ送信することをさらに備える。一実施形態では、その情報はRRC再構成完了メッセージの中で搬送される。一実施形態では、その情報は、物理レイヤ問題タイマーに関係するトリガ条件を満たすことに応答して、物理レイヤ問題タイマーに関係するトリガ条件がSPARもしくはSPCRに対して満たされていることを示す情報、または障害回復を開始するためのタイマーに関係するトリガ条件を満たすことに応答して、測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーに関係するトリガ条件がSPARもしくはSPCRに対して満たされていることを示す情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、方法は、MNから要求を受信することをさらに備え、その要求は、SPARまたはSPCRが報告されるべきであることを示す情報を含む。一実施形態では、その要求はUE情報要求メッセージの中で搬送されてよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報はMNへの応答の中で送信され、アシスタント情報はSPARまたはSPCRを含む。一実施形態では、その応答はUE情報応答メッセージの中で搬送される。
【0013】
いくつかの実施形態では、方法は、SPARまたはSPCRが利用可能であることを示す情報をターゲットSNへ送信することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、ターゲットSNから、SPARまたはSPCRを求める要求を受信することと、ターゲットSNからの要求の受信に応答してターゲットSNへSPARまたはSPCRを送信することとをさらに含む。
【0014】
本出願のいくつかの実施形態はまた、UEを提供する。UEは、プロセッサと、プロセッサに結合されたトランシーバとを含み、プロセッサは、PSCell追加または変更プロシージャに関する構成情報をMNからトランシーバを介して受信することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係することと、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、MN、ソースSN、またはターゲットSNのうちの少なくとも1つへトランシーバを介してアシスタント情報を送信することとを行うように構成される。
【0015】
本出願のいくつかの実施形態は、UEによって実行され得る方法を提供する。方法は、SCG障害情報プロシージャを開始することと、「物理レイヤ問題タイマーが動作中であるかどうかを示す情報」または「測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーが動作中であるかどうかを示す情報」のうちの少なくとも1つをMNへ送信することとを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、方法は、物理レイヤ問題タイマーが動作中であることに応答して、SCG障害情報プロシージャを開始した後の物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間をMNへ送信すること、または障害回復を開始するためのタイマーが動作中であることに応答して、SCG障害情報プロシージャを開始した後の障害回復を開始するためのタイマーの経過持続時間をMNへ送信することをさらに含む。
【0017】
本出願のいくつかの実施形態はまた、UEを提供する。UEは、プロセッサと、プロセッサに結合されたトランシーバとを含み、プロセッサは、SCG障害情報プロシージャを開始し、SCG障害情報メッセージをトランシーバを介してMNへ送信するように構成され、SCG障害情報メッセージは、「物理レイヤ問題タイマーが動作中であるかどうかを示す情報」または「測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーが動作中であるかどうかを示す情報」のうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
本出願のいくつかの実施形態は、ネットワークノード(たとえば、MN)によって実行され得る方法を提供する。方法は、PSCell追加または変更プロシージャに関する構成情報をUEへ送信することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係することと、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、UEからアシスタント情報を受信することとを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、方法は、構成情報を送信する前に、トリガ条件を含む構成情報をソースSNまたはターゲットSNから受信することをさらに含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、構成情報がソースSNによって構成されることに応答して、構成情報が、SN変更要求済みメッセージを介してソースSNからMNによって受信される。いくつかの他の実施形態では、構成情報がターゲットSNによって構成されることに応答して、構成情報が、SN追加要求確認応答メッセージを介してターゲットSNからMNによって受信される。
【0021】
いくつかの実施形態では、PSCell追加または変更プロシージャは、PSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、PSCell変更プロシージャ、MN開始型CPCプロシージャ、またはSN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、構成情報がPSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、またはMN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つに関することに応答して、トリガ条件のためのハンドオーバタイマーに関連する第1のしきい値がターゲットSNによって構成されるか、またはトリガ条件のための物理レイヤ問題タイマーに関連する第2のしきい値がMNによって構成されるか、またはトリガ条件に対する測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーに関連する第3のしきい値がMNによって構成される。いくつかの実施形態では、上述のしきい値のうちの少なくとも1つは、タイマー長のパーセント値である。
【0023】
いくつかのさらなる実施形態では、構成情報がSN開始型CPCプロシージャに関することに応答して、トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマーに関連する第4のしきい値がソースSNによって構成されるか、またはトリガ条件に対する測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーに関連する第5のしきい値がソースSNによって構成されるか、またはトリガ条件のためのハンドオーバタイマーに関連する第6のしきい値がターゲットSNによって構成されるか、またはトリガ条件のための物理レイヤ問題タイマーに関連する第7のしきい値がMNによって構成されるか、またはトリガ条件に対する障害回復を開始するためのタイマーに関連する第8のしきい値がMNによって構成される。いくつかの実施形態では、上述のしきい値のうちの少なくとも1つは、タイマー長のパーセント値である。
【0024】
いくつかの実施形態では、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は、ハンドオーバタイマーの経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さで乗算された上述の第1のしきい値を超えること、物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された上述の第2のしきい値を超えること、障害回復を開始するためのタイマーの経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された上述の第3のしきい値を超えること、物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された上述の第4のしきい値を超えること、障害回復を開始するためのタイマーの経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された上述の第5のしきい値を超えること、ハンドオーバタイマーの経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さで乗算された上述の第6のしきい値を超えること、物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された上述の第7のしきい値を超えること、障害回復を開始するためのタイマーの経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された上述の第8のしきい値を超えること、ハンドオーバタイマーの満了、物理レイヤ問題タイマーの満了、障害回復を開始するためのタイマーの満了、またはSCG障害情報プロシージャを開始した後の物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された別のしきい値を超えることのうちの少なくとも1つを含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、方法は、構成情報の中の少なくとも1つのトリガ条件を満たすことに応答して、どのトリガ条件が満たされているのかを示す情報をUEから受信することをさらに含む。いくつかの実施形態では、その情報は、物理レイヤ問題タイマーに関係するトリガ条件を満たすことに応答して、物理レイヤ問題タイマーに関係するトリガ条件がSPARもしくはSPCRに対して満たされていることを示す情報、または障害回復を開始するためのタイマーに関係するトリガ条件を満たすことに応答して、測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーに関係するトリガ条件がSPARもしくはSPCRに対して満たされていることを示す情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、方法は、SN開始型PSCell変更プロシージャまたはSN開始型条件付きPSCell変更(CPC)プロシージャの間にその情報をSNに転送することをさらに含む。
【0027】
いくつかの実施形態では、方法は、要求をUEへ送信することをさらに含み、その要求は、SPARまたはSPCRが報告されるべきであることを示す情報を含む。いくつかの実施形態では、その要求はUE情報要求メッセージの中で搬送される。いくつかの実施形態では、アシスタント情報はUEからの応答の中で受信され、アシスタント情報はSPARまたはSPCRを含む。いくつかの実施形態では、その応答はUE情報応答メッセージの中で搬送される。
【0028】
いくつかの実施形態では、方法は、SPARまたはSPCRが報告されるべきであることを示す要求をソースSNから受信することと、その要求をUEに転送することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、アシスタント情報は、SN開始型PSCell変更プロシージャまたはSN開始型CPCプロシージャの間にUEから受信され、アシスタント情報は、SPARまたはSPCRを含み、方法は、アシスタント情報をソースSNに転送することをさらに含む。
【0029】
本出願のいくつかの実施形態はまた、ネットワークノード(たとえば、MN)を提供する。ネットワークノードは、プロセッサと、プロセッサに結合されたトランシーバとを含み、プロセッサは、PSCell追加または変更プロシージャに関する構成情報をトランシーバを介してUEへ送信することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係することと、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、UEからトランシーバを介してアシスタント情報を受信することとを行うように構成される。
【0030】
本出願のいくつかの実施形態は、ソースネットワークノード(たとえば、ソースSN)によって実行され得る方法を提供する。方法は、PSCell変更プロシージャに関する構成情報を生成することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell変更プロシージャの成功した完了に関係することと、MNを介してUEへ構成情報を送信することとを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、PSCell変更プロシージャは、PSCell変更プロシージャまたはSN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマーに関連する第1のしきい値がソースSNによって構成されるか、またはトリガ条件に対する測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマーに関連する第2のしきい値がソースSNによって構成される。いくつかの実施形態では、これらの2つのしきい値のうちの少なくとも1つは、タイマー長のパーセント値である。
【0032】
いくつかの実施形態では、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は、物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された上述の第1のしきい値を超えること、障害回復を開始するためのタイマーの経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された上述の第2のしきい値を超えること、物理レイヤ問題タイマーの満了、障害回復を開始するためのタイマーの満了、またはSCG障害情報プロシージャを開始した後の物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された別のしきい値を超えることのうちの少なくとも1つを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、方法は、PSCell変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、アシスタント情報を受信することをさらに含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、トリガ条件を含む構成情報がUEへ送信され、アシスタント情報がUEから受信される。いくつかの他の実施形態では、トリガ条件を含む構成情報がMNへ送信され、アシスタント情報がMNから受信される。構成情報がMNへ送信されることに応答して、構成情報がSN変更要求済みメッセージの中で搬送されてよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、方法は、MNから情報を受信することをさらに含み、その情報は、SPCRに関係するトリガ条件が満たされていることを示す。いくつかの実施形態では、方法は、要求をMNへ送信することをさらに含み、その要求は、SPCRが報告されるべきであることを示す情報を含む。その要求はUE情報要求メッセージの中で搬送されてよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報はMNからの応答の中で受信され、アシスタント情報はSPCRを含む。その応答はUE情報応答メッセージの中で搬送されてよい。
【0036】
本出願のいくつかの実施形態はまた、ソースネットワークノード(たとえば、ソースSN)を提供する。ソースネットワークノードは、プロセッサと、プロセッサに結合されたトランシーバとを含み、プロセッサは、PSCell変更プロシージャに関する構成情報を生成することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell変更プロシージャの成功した完了に関係することと、MNを介してUEへトランシーバを介して構成情報を送信することとを行うように構成される。
【0037】
本出願のいくつかの実施形態は、ターゲットネットワークノード(たとえば、ターゲットSN)によって実行され得る方法を提供する。方法は、PSCell追加または変更プロシージャに関する構成情報を生成することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係することと、UEまたはMNのうちの少なくとも1つへ構成情報を送信することとを含む。いくつかの実施形態では、構成情報はSN追加要求確認応答メッセージの中で搬送される。
【0038】
いくつかの実施形態では、PSCell追加または変更プロシージャは、PSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、PSCell変更プロシージャ、MN開始型CPCプロシージャ、またはSN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つを含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、トリガ条件は、ハンドオーバタイマーに関連するしきい値に関係する。しきい値は、タイマー長のパーセント値であってよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は、ハンドオーバタイマーの経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さで乗算されたしきい値を超えること、またはハンドオーバタイマーの満了のうちの少なくとも1つを含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、方法は、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、UEからアシスタント情報を受信することをさらに含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、方法は、SPCRまたはSPARに関係するトリガ条件が満たされていることを示す情報をUEから受信することをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、要求をUEへ送信することをさらに含み、その要求は、SPCRまたはSPARが報告されるべきであることを示す情報を含む。その要求はUE情報要求メッセージの中で搬送されてよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報はUEからの応答の中で受信され、アシスタント情報はSPCRまたはSPARを含む。その応答はUE情報応答メッセージの中で搬送されてよい。
【0042】
本出願のいくつかの実施形態はまた、ターゲットネットワークノード(たとえば、ターゲットSN)を提供する。ターゲットネットワークノードは、プロセッサと、プロセッサに結合されたトランシーバとを含み、プロセッサは、PSCell追加または変更プロシージャに関する構成情報を生成することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係することと、トランシーバを介してUEまたはMNのうちの少なくとも1つへ構成情報を送信することとを行うように構成される。
【0043】
本出願のいくつかの実施形態は装置を提供する。装置は、コンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体、受信回路構成、送信回路構成、ならびに非一時的コンピュータ可読媒体、受信回路構成、および送信回路構成に結合されたプロセッサを含み、コンピュータ実行可能命令は、UEまたはネットワークノード(たとえば、MN、ソースSN、またはターゲットSN)によって実行される上述の方法のうちのいずれかをプロセッサに実施させる。
【0044】
1つまたは複数の例の詳細が、以下の添付図面および説明の中に記載される。他の特徴、目的、および利点が、説明および図面から、また特許請求の範囲から、明らかとなろう。「第1の」、「第2の」、および「第3の」などという言い回しが、明瞭な説明のために使用されるにすぎず、たとえば、シーケンスの限定などの、いかなる実際の限定とも見なされるべきでないことを、当業者はよく知っているはずである。
【0045】
適用例の利点および特徴が取得され得る方式を説明するために、適用例の説明は、添付図面に例示される、それらの特定の実施形態への言及によって表現される。これらの図面は、適用例の例示的な実施形態を図示するにすぎず、したがって、その範囲を限定するものと見なされるべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】本出願のいくつかの実施形態によるワイヤレス通信システムの概略図である。
図2】本出願のいくつかの実施形態による例示的なSCG障害情報プロシージャを示す図である。
図3】本出願のいくつかの実施形態による例示的なUE情報プロシージャを示す図である。
図4】本出願のいくつかの実施形態による例示的な障害表示プロシージャを示す図である。
図5】本出願のいくつかの実施形態による例示的なアクセスおよびモビリティ表示プロシージャを示す図である。
図6】本出願のいくつかの実施形態による装置の例示的なブロック図である。
図7】本出願のいくつかの実施形態によるPSCell追加および条件付きPSCell追加プロシージャに対する報告のさらなる例示的なフローチャートである。
図8】本出願のいくつかの実施形態によるMN開始型SN変更プロシージャのさらなる例示的なフローチャートである。
図9】本出願のいくつかの実施形態によるSN開始型SN変更プロシージャのさらなる例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0047】
添付図面の詳細な説明は、本出願の好ましい実施形態の説明として意図され、本出願が実践され得る形態のみを表すことを意図しない。同じかまたは均等な機能が、本出願の趣旨および範囲内に包含されることを意図する様々な実施形態によって達成され得ることを理解されたい。
【0048】
次に、その例が添付図面に示される本出願のいくつかの実施形態が、詳細に言及される。理解を容易にするために、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)LTEおよびLTEアドバンスト、3GPP 5G NR、5Gアドバンスト、6Gなどの、特定のネットワークアーキテクチャおよび新たなサービスシナリオの下で実施形態が提供される。ネットワークアーキテクチャおよび新たなサービスシナリオの発展と一緒に、本出願におけるすべての実施形態も、類似の技術的問題に適用可能であり、その上、本出願に記載される用語が変わることがあり、そのことが本出願の原理に影響を及ぼすべきでないことが企図される。
【0049】
図1は、本出願のいくつかの実施形態によるワイヤレス通信システムの概略図を示す。
【0050】
図1に示すように、ワイヤレス通信システム100は、少なくとも1つのUE101、少なくとも1つのMN102、および少なくとも1つのSN103を含む、デュアル接続性システム100であってよい。詳細には、図1の中のデュアル接続性システム100は、説明の目的のために、図示の1つのUE101、図示の1つのMN102、および図示の1つのSN103を含む。特定の数のUE101、MN102、およびSN103が図1に示されるが、任意の数のUE101、MN102、およびSN103がワイヤレス通信システム100の中に含まれ得ることが企図される。
【0051】
図1を参照すると、UE101は、ネットワークインターフェース、たとえば、3GPP規格文書の中で指定されるようなUuインターフェースを介して、MN102およびSN103に接続されてよい。MN102およびSN103は、ネットワークインターフェース、たとえば、3GPP規格文書の中で指定されるようなXnインターフェースを介して、互いに接続されてよい。MN102は、ネットワークインターフェース(図1に示さず)を介してコアネットワークに接続されてよい。UE101は、データ送信を実行するために、MN102およびSN103によって提供されるリソースを利用するように構成されてよい。
【0052】
MN102とは、コアネットワークへの制御プレーン接続を提供する無線アクセスノードを指してよい。本出願の一実施形態では、E-UTRA-NRデュアル接続性(E-UTRA-NR Dual Connectivity:EN-DC)シナリオにおいて、MN102はeNBであってよい。本出願の別の実施形態では、次世代E-UTRA-NRデュアル接続性(next generation E-UTRA-NR Dual Connectivity:NGEN-DC)シナリオにおいて、MN102はng-eNBであってよい。本出願のまた別の実施形態では、NR-E-UTRAデュアル接続性(NR-E-UTRA Dual Connectivity:NE-DC)シナリオまたはNR-NRデュアル接続性(NR-NR Dual Connectivity:NR-DC)シナリオにおいて、MN102はgNBであってよい。
【0053】
MN102はMCGに関連付けられてよい。MCGとは、MN102に関連付けられたサービングセルのグループを指してよく、MCGのプライマリセル(primary cell:PCell)および随意に1つまたは複数のSCellを含んでよい。PCellは、制御プレーン接続をUE101に提供してよい。
【0054】
SN103とは、コアネットワークへの制御プレーン接続を有しないが追加のリソースをUE101に提供する無線アクセスノードを指してよい。本出願の一実施形態では、EN-DCシナリオにおいて、SN103はen-gNBであってよい。本出願の別の実施形態では、NE-DCシナリオにおいて、SN103はng-eNBであってよい。本出願のまた別の実施形態では、NR-DCシナリオまたはNGEN-DCシナリオにおいて、SN103はgNBであってよい。
【0055】
SN103はSCGに関連付けられてよい。SCGとは、SN103に関連付けられたサービングセルのグループを指してよく、プライマリセカンダリセル(PSCell)および随意に1つまたは複数のSCellを含んでよい。MCGのPCellおよびSCGのPSCellは、スペシャルセル(special cell:SpCell)と呼ばれることもある。
【0056】
本出願のいくつかの実施形態では、UE101は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末(personal digital assistant:PDA)、タブレットコンピュータ、スマートテレビ(たとえば、インターネットに接続されたテレビ)、セットトップボックス、ゲーム機、セキュリティシステム(セキュリティカメラを含む)、車両搭載コンピュータ、ネットワークデバイス(たとえば、ルータ、スイッチ、およびモデム)などの、コンピューティングデバイスを含んでよい。本出願のいくつかの他の実施形態では、UE101は、ポータブルワイヤレス通信デバイス、スマートフォン、セルラー電話、フリップフォン、加入者識別モジュールを有するデバイス、パーソナルコンピュータ、選択的呼受信回路構成、またはワイヤレスネットワーク上で通信信号を送ることおよび受信することが可能な任意の他のデバイスを含んでよい。本出願のいくつかの他の実施形態では、UE101は、スマートウォッチ、フィットネスバンド、光学ヘッドマウントディスプレイなどの、ウェアラブルデバイスを含んでよい。その上、UE101は、加入者ユニット、モバイル、移動局、ユーザ、端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、固定端末、加入者局、ユーザ端末、もしくはデバイスと呼ばれることがあり、または当技術分野において使用される他の用語を使用して説明されることがある。
【0057】
一般に、SCG障害情報プロシージャの目的とは、UEが受けたSCG障害、すなわち、SCG無線リンク障害、同期を伴うSCG再構成の障害、シグナリング無線ベアラ(signaling radio bearer:SRB)3上でのRRCメッセージに対するSCG構成障害、およびSCG完全性検査障害について、MNに知らせることである。UEは、MCG送信もSCG送信も中断されないとき、かつ以下の条件のうちの少なくとも1つが満たされるとき、SCG障害を報告するためにSCG障害情報プロシージャを開始する。
(1)SCGに対するRLFの検出時、
(2)SCGの同期障害を伴う再構成時、
(3)SCG構成障害時、または
(4)SRB3に関係する、SCG下位レイヤからの完全性検査障害表示時。
【0058】
図2は、本出願のいくつかの実施形態による例示的なSCG障害情報プロシージャを示す。図2の実施形態は、UE(たとえば、UE210)がMN(たとえば、MN220)と通信する手順を示す。いくつかの例では、UE210は図1の中のUE101として機能してよい。MN220は図1の中のMN102として機能してよい。
【0059】
図2に示すように、動作201Aにおいて、UE210およびMN220はRRC再構成プロシージャを実行する。SCG障害情報プロシージャを開始すると、UE210は、すべてのSRB、データ無線ベアラ(data radio bearer:DRB)、および、もしあれば、バックホール(backhaul:BH)無線リンク制御(radio link control:RLC)チャネルのためのSCG送信を中断するものとし、SCGFailureInformationメッセージを送信するものとする。図2に示すような動作202Aにおいて、UE210はSCGFailureInformationメッセージをMN220へ送信する。そのメッセージは、failureTypeおよび測定結果を含んでよい。
【0060】
一般に、MROメカニズムの機能のうちの1つは、「早すぎるハンドオーバ」もしくは「遅すぎるハンドオーバ」、または「正しくないセルへのハンドオーバ」に起因して発生する、接続障害を検出することである。これらの問題は以下のように定義される。
(1)[システム内の遅すぎるハンドオーバ]長い時間期間の間、UEがセルの中にとどまった後、RLFが発生し、UEは、異なるセルの中で無線リンク接続を再確立することを試みる。
(2)[システム内の早すぎるハンドオーバ]ソースセルからターゲットセルへのハンドオーバに成功するか、またはハンドオーバプロシージャ中にハンドオーバ障害が発生した後、RLFが短く発生し、UEは、ソースセルの中で無線リンク接続を再確立することを試みる。
(3)[正しくないセルへのシステム内ハンドオーバ]ソースセルからターゲットセルへのハンドオーバに成功するか、またはハンドオーバプロシージャ中にハンドオーバ障害が発生した後、RLFが短く発生し、UEは、ソースセルおよびターゲットセル以外のセルの中で無線リンク接続を再確立することを試みる。
【0061】
上記の定義の中で、「ハンドオーバに成功する」とは、UEの状態、すなわち、無線アクセス(radio access:RA)プロシージャの成功した完了を指す。
【0062】
RLFまたはハンドオーバ障害が発生した後、UEはセルの中で再確立プロシージャを実行する。UEは、RLF障害に関連するいくつかの情報および/またはハンドオーバ情報を記憶する。UEは、ネットワークノードによってRLF報告がフェッチされるまで、または接続障害が検出された後の48時間の間、LTE RLF報告とNR RLF報告の両方を含む、最も遅いRLF報告を記憶する。接続障害の分析のために、UEは、RLF報告をネットワークノードにとって利用可能にさせる。
【0063】
一般に、UE情報プロシージャは、情報を報告するようにUEに要求するために、ネットワークノードによって使用される。RLF情報またはRA障害情報が利用可能であることを示す情報をネットワークノードが受信した後、ネットワークノードは、RLF報告要求および/またはRA報告要求を含むUEInformationRequestメッセージをUEへ送信してよい。UEがネットワークノードからその要求を受信すると、UEは、RLF報告および/またはRA報告を含むUEInformationResponseメッセージをネットワークノードへ送信する。
【0064】
図3は、本出願のいくつかの実施形態による例示的なUE情報プロシージャを示す。図3の実施形態は、UE(たとえば、UE310)がBS(たとえば、BS320)と通信する手順を示す。いくつかの例では、UE310は図1の中のUE101として機能してよい。BS320は図1の中のMN102またはSN103として機能してよい。
【0065】
図3に示すように、動作301Aにおいて、BS320(たとえば、図1で例示および図示するようなMN102)は、UEInformationRequestメッセージをUE310(たとえば、図1で例示および図示するようなUE101)へ送信する。BS320は、UE310のサービングセルを制御するソースBSであってよい。動作302Aにおいて、UE310は、RLF報告を含むUEInformationResponseメッセージをBS320へ送信する。BS320は、UE310から送信される応答に基づいてモビリティ問題を最適化することができる。
【0066】
3GPP 5G NRにおけるMRO機能を拡張して、成功したハンドオーバ中に観測された障害イベントを報告することを介して、よりロバストなモビリティをもたらすために、ハンドオーバ成功報告(successful handover report:SHR)が導入されている。UEは、ハンドオーバフェーズ中に収集された測定値のセット、すなわち、ハンドオーバトリガにおける測定値、ハンドオーバ実行の終了における測定値、またはハンドオーバ実行の後の測定値を備える、成功したハンドオーバに関連するSHRをまとめてよい。UEは、SHRをまとめるためのトリガ条件とともに構成され得る。したがって、SHRは、トリガ条件が満たされる場合にしかトリガされないことになる。
【0067】
SHRの利用可能性は、RRCシグナリングを介してUEからターゲットNG-RANノードへ送信されるハンドオーバ完了メッセージ(たとえば、RRCReconfigurationCompleteメッセージ)によって示されてよい。ターゲットNG-RANノードは、「UE情報要求メカニズム」または「UE情報応答メカニズム」を介してSHRの情報をフェッチしてよい。追加として、ターゲットNG-RANノードは、次いで、成功したハンドオーバイベント中に受けた障害を示すために、図5に示すアクセスおよびモビリティ表示メッセージの中に含まれるSHRをXnインターフェースを介してソースNR-RANノードに転送することができる。
【0068】
SHRの受信時に、受信ノードは、そのモビリティ構成が調整を必要とするかどうかを分析することができる。そのような調整は、ソースとターゲットとの間でのRLM構成の変更またはモビリティしきい値の変更などの、モビリティ構成の変更という結果になることがある。追加として、ターゲットNG-RANノードは、実行されるハンドオーバにおいて、成功したハンドオーバ時に報告されたビーム測定値に基づいて専用のRACHビームリソースをさらに最適化してよい。
【0069】
3GPP 5Gシステムでは、障害表示プロシージャは、NG-RANノードA(たとえば、図4の中のBS410)における障害の後、UEがNG-RANノードB(たとえば、図4の中のBS420)において無線リンク接続を再確立することを試みた後に開始されてよい。NG-RANノードB(たとえば、図4の中のBS420)は、RRC再確立プロシージャ中にUEによってシグナリングされる物理セル識別子(physical cell identifier:PCI)を使用するセルをそれらが制御する場合、複数のNG-RANノードに向かって障害表示プロシージャを開始してよい。障害表示はまた、NG-RANノードがUEからのRLF報告をフェッチするとき、UEに直前にサービスしたノードへ送られてもよい。障害表示プロシージャの具体例が図4において説明される。
【0070】
障害表示プロシージャの目的とは、RRC再確立試行に関する情報、または受信されたRLF報告を、NG-RANノード間で転送することである。再確立試行が行われるかまたはRLF報告が受信されるNG-RANノードから、関係するUEが接続障害の前に以前に接続されたことがあるNG-RANノードへ、シグナリングが行われる。このことは、RLF事例またはHO障害事例の検出の助けとなり得る。
【0071】
図4は、本出願のいくつかの実施形態による例示的な障害表示プロシージャを示す。図4の実施形態は、あるBS(たとえば、BS410)が別のBS(たとえば、BS420)と通信する手順を示す。いくつかの例では、BS410はMN(たとえば、図8の中のMN302)またはソースSN(たとえば、図8の中のS-SN303)として機能してよく、BS420はターゲットSN(たとえば、図8の中のT-SN304)として機能してよい。
【0072】
図4に示すように、動作401Aにおいて、BS420は障害表示メッセージをBS410へ送信する。BS410は、UE(たとえば、図1で例示および図示するようなUE101)の元のサービングセルを制御するソースBSである。BS420は、UEのターゲットセルまたは条件付きハンドオーバ(conditional handover:CHO)候補セルを制御するターゲットBSすなわち新たなBSである。障害表示メッセージは、XnインターフェースまたはX2インターフェースによって送信されてよい。たとえば、障害表示メッセージはRLF報告のコンテナを含む。RLF報告のコンテナは、XnインターフェースまたはX2インターフェースによって送信されてよい。
【0073】
3GPP 5Gシステムでは、NG-RANノードの成功したランダムアクセス動作の後に、アクセスおよびモビリティ表示プロシージャが開始されてよい。アクセスおよびモビリティ表示プロシージャの目的とは、Xnインターフェースを介してNG-RANノード間でアクセスおよびモビリティ関連情報を転送することである。障害表示プロシージャの具体例が図5において説明される。
【0074】
図5は、本出願のいくつかの実施形態による例示的なアクセスおよびモビリティ表示プロシージャを示す。図5の実施形態は、あるBS(たとえば、BS510)が別のBS(たとえば、BS520)と通信する手順を示す。いくつかの例では、BS510はターゲットSN(たとえば、図8の中のT-SN304)として機能してよく、BS520はMN(たとえば、図8の中のMN302)またはソースSN(たとえば、図8の中のS-SN303)として機能してよい。
【0075】
図5に示すように、動作501Aにおいて、BS510はアクセスおよびモビリティ表示メッセージをBS520へ送信する。BS510は、アクセスおよびモビリティ表示メッセージをBS520へ送ることによってアクセスおよびモビリティ表示プロシージャを開始する。アクセスおよびモビリティ表示メッセージは、XnインターフェースまたはX2インターフェースによって送信されてよい。たとえば、アクセスおよびモビリティ表示メッセージは、UEからのRA報告リストのコンテナを含む。3GPP TS38.331の中でRA報告リストが定義される。RA報告のコンテナは、XnインターフェースまたはX2インターフェースによって送信されてよい。
【0076】
現在、SCG障害情報プロシージャの後の、成功したPSCell追加プロシージャ、条件付きPSCell追加(CPA)プロシージャ、条件付きPSCell変更(CPC)プロシージャ、および/または成功したPSCell変更プロシージャのための、MROメカニズムがない。たとえば、以下の問題が対処される必要がある。
【0077】
寄稿に基づく3GPP RAN2#113b会合における合意によれば、SCG障害情報プロシージャを開始するとき、SCGリンクが回復される前にPSCellのためのタイマーT310またはタイマーT312が満了する場合、UEは別のSCG障害情報プロシージャをトリガしない。したがって、UEは、SCG障害情報プロシージャを開始するときにタイマーT310およびタイマーT312を止めない。自己最適化(self-optimisation:SON)目的のために、タイマーT310および/またはタイマーT312が動作中であるかどうかがSCG障害情報メッセージの中でMCGに報告され得ることが理解できる。したがって、対処される必要がある問題とは、SCG障害事例に対して、拡張された障害情報をSCG障害情報メッセージの中にどのように含めるのかということである。
【0078】
追加として、UEがSPARまたはSPCRを送信する事例では、いくつかの問題、すなわち、(1)どのネットワークノード(たとえば、MN、ソースSN、またはターゲットSN)がSPARまたはSPCRのためのトリガ条件を構成するのか、(2)どのネットワークノード(たとえば、ターゲットSNまたはMN)にUEが報告すべきか、ならびに(3)SN開始型CPCプロシージャおよびMN開始型CPCプロシージャに対してSPCRがソースSNに転送されるべきかどうかが、対処されるべきである。
【0079】
レガシーSHRでは、SHRをトリガするために、タイマーT310、T312、およびT304のうちの少なくとも1つが構成される。同様に、タイマーT310、T312、およびT304はまた、SPCRを報告するためのトリガ条件と見なされ得る。1つの使用事例は、SCG障害情報プロシージャ中に、タイマーT310またはタイマーT312に関連するトリガ条件がPSCell変更コマンドの中に含められる場合、UEがPSCell変更コマンドを受信するときにタイマーT310またはタイマーT312がすでに満了している場合があることである。したがって、対処される必要がある問題とは、SCG障害情報プロシージャ中にPSCell変更コマンドを受信した後、成功したPSCell変更プロシージャのためのMROメカニズムをどのように設計すべきかということである。
【0080】
本出願の実施形態は、上述の問題に対処することを目指す。詳細には、本出願のいくつかの実施形態は、SCG障害事例に対してSCG障害情報メッセージの中に含まれる拡張された障害情報を検討する。本出願のいくつかの実施形態では、SCG障害情報プロシージャがトリガされるとともにタイマーT310またはタイマーT312が動作中であるとき、UEはタイマーT310またはタイマーT312を止めない。
【0081】
本出願のいくつかの実施形態は、以下の事例、すなわち、SCG障害情報プロシージャの後の、PSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、MN開始型CPCプロシージャ、SN開始型CPCプロシージャ、および成功したPSCell変更プロシージャをカバーする、SPARまたはSPCRのためのトリガ条件を導入する。CPAプロシージャは、条件を伴わない通常のPSCell追加プロシージャの特別な例と見なされてよく、したがって、これらの2つのプロシージャは、関連する情報を報告するために同じかまたは類似のメッセージを使用してよい。より多くの詳細が、添付図面と組み合わせて以下のテキストに示される。
【0082】
図6は、本出願のいくつかの実施形態による装置の例示的なブロック図を示す。図6に示すように、装置600は、少なくとも1つのプロセッサ604、およびプロセッサ604に結合された少なくとも1つのトランシーバ602を含んでよい。少なくとも1つのトランシーバ602は、有線トランシーバまたはワイヤレストランシーバであってよい。装置600は、UEまたはネットワークノード(たとえば、MN、ソースSN、またはターゲットSN)であってよい。
【0083】
この図では、少なくとも1つのトランシーバ602およびプロセッサ604などの要素が単数形で表されるが、単数形への限定が明示的に述べられない限り複数形が企図される。本出願のいくつかの実施形態では、トランシーバ602は、受信回路構成および送信回路構成などの2つのデバイスに分割されてよい。本出願のいくつかの実施形態では、装置600は、入力デバイス、メモリ、および/または他の構成要素をさらに含んでよい。
【0084】
本出願のいくつかの実施形態では、装置600はUE(たとえば、図1図2、および図7図9のうちのいずれかで図示および例示するような、UE101、UE210、UE201、UE301、またはUE401)であってよい。UEのプロセッサ604は、PSCell追加または変更プロシージャに関する構成情報をMN(たとえば、図1で図示および例示するようなMN102)からトランシーバ602を介して受信することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係することと、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつアシスタント情報を送信するためのトリガ条件を満たすことに応答して、MN、ソースSN、またはターゲットSNのうちの少なくとも1つへトランシーバ602を介してアシスタント情報を送信することとを行うように構成されてよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報は、SHR、SPAR、またはSPCRのうちの少なくとも1つを含む。
【0085】
いくつかの実施形態によれば、PSCell追加または変更プロシージャは、PSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、PSCell変更プロシージャ、MN開始型CPCプロシージャ、またはSN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つを含む。UEのプロセッサ604は、PSCell追加プロシージャの構成情報の受信時に、PSCell追加プロシージャの構成情報を適用する。UEのプロセッサ604は、PSCell変更プロシージャの構成情報の受信時に、PSCell変更プロシージャの構成情報を適用する。
【0086】
いくつかの実施形態では、構成情報がPSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、またはMN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つに関することに応答して、
(1)トリガ条件のためのハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)に関連する第1のしきい値がターゲットSNによって構成されるか、または
(2)トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)に関連する第2のしきい値がMNによって構成されるか、または
(3)トリガ条件に対する「測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマー」(たとえば、タイマーT312)に関連する第3のしきい値がMNによって構成される。いくつかの実施形態では、上述のしきい値のうちの少なくとも1つは、タイマー長のパーセント値である。
【0087】
いくつかのさらなる実施形態では、構成情報がSN開始型CPCプロシージャに関することに応答して、
(1)トリガ条件のための「物理レイヤ問題タイマー」(たとえば、タイマーT310)に関連する第4のしきい値がソースSNによって構成されるか、または
(2)トリガ条件に対する「測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマー」(たとえば、タイマーT312)に関連する第5のしきい値がソースSNによって構成されるか、または
(3)トリガ条件のためのハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)に関連する第6のしきい値がターゲットSNによって構成されるか、または
(4)トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)に関連する第7のしきい値がMNによって構成されるか、または
(5)トリガ条件に対する「障害回復を開始するためのタイマー」(たとえば、タイマーT312)に関連する第8のしきい値がMNによって構成される。
【0088】
いくつかの実施形態では、上述の第1~第8のしきい値のうちの少なくとも1つは、タイマー長のパーセント値、たとえば、60%である。
【0089】
いくつかの実施形態では、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む。
(1)ハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)の経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さ(たとえば、それは400msとして構成される)で乗算された第1のしきい値(たとえば、60%)を超えること。たとえば、タイマーT304の経過持続時間が300msである場合、60%*400ms=240msであり300msが240msよりも大きいので、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は満たされるものと見なされる。
(2)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さ(たとえば、それは600msとして構成される)で乗算された第2のしきい値(たとえば、40%)を超えること。
(3)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さ(たとえば、それは600msとして構成される)で乗算された第3のしきい値(たとえば、20%)を超えること。
(4)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さ(たとえば、それは500msとして構成される)で乗算された第4のしきい値(たとえば、40%)を超えること。
(5)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さ(たとえば、それは400msとして構成される)で乗算された第5のしきい値(たとえば、40%)を超えること。
(6)ハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)の経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さ(たとえば、それは300msとして構成される)で乗算された第6のしきい値(たとえば、40%)を超えること。
(7)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さ(たとえば、それは600msとして構成される)で乗算された第7のしきい値(たとえば、20%)を超えること。
(8)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さ(たとえば、それは600msとして構成される)で乗算された第8のしきい値(たとえば、60%)を超えること。
(9)ハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)の満了。たとえば、タイマーT304の満了時に、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は満たされるものと見なされる。
(10)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の満了。たとえば、タイマーT310の満了時に、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は満たされるものと見なされる。
(11)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の満了。たとえば、タイマーT312の満了時に、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は満たされるものと見なされる。
(12)SCG障害情報プロシージャを開始した後の物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さ(たとえば、それは500msとして構成される)で乗算された別のしきい値(たとえば、60%)を超えること。
【0090】
いくつかの実施形態では、ソースSNによって構成される「アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を構成情報が含むこと」に応答して、トリガ条件を含む構成情報が、SN変更要求済みメッセージを介してソースSNからMNによって受信される。いくつかの他の実施形態では、ターゲットSNによって構成される「アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を構成情報が含むこと」に応答して、トリガ条件を含む構成情報が、SN追加要求確認応答メッセージを介してターゲットSNからMNによって受信される。
【0091】
いくつかの実施形態では、UEのプロセッサ604は、構成情報の中の少なくとも1つのトリガ条件を満たすことに応答して、どのトリガ条件が満たされているのかを示す情報をトランシーバ602を介してMNへ送信するように構成される。一実施形態では、その情報はRRC再構成完了メッセージの中で搬送される。一実施形態では、その情報は以下のうちの少なくとも1つを含む。
(1)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)に関係するトリガ条件を満たすことに応答して、物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)に関係するトリガ条件がSPARもしくはSPCRに対して満たされていることを示す情報、または
(2)「障害回復を開始するためのタイマー」(たとえば、タイマーT312)に関係するトリガ条件を満たすことに応答して、「測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマー」(たとえば、タイマーT312)に関係するトリガ条件がSPARもしくはSPCRに対して満たされていることを示す情報。
【0092】
いくつかの実施形態では、UEのプロセッサ604は、MNからトランシーバ602を介して要求を受信するように構成される。その要求は、SPARまたはSPCRが報告されるべきであることを示す情報を含む。いくつかの実施形態では、その要求はUE情報要求メッセージの中で搬送される。いくつかの実施形態では、アシスタント情報はMNへの応答の中で送信され、アシスタント情報はSPARまたはSPCRを含む。いくつかの実施形態では、その応答はUE情報応答メッセージの中で搬送される。
【0093】
いくつかの実施形態では、UEのプロセッサ604は、SPARまたはSPCRが利用可能であることを示す情報をトランシーバ602を介してターゲットSNへ送信するように構成される。いくつかの実施形態では、UEのプロセッサ604は、ターゲットSNからトランシーバ602を介して、SPARまたはSPCRを求める要求を受信し、ターゲットSNからの要求の受信に応答して、トランシーバ602を介してターゲットSNへSPARまたはSPCRを送信するように構成される。
【0094】
本出願のいくつかの実施形態では、装置600はMN(たとえば、図1図3および図7図9のうちのいずれかで図示および例示するような、MN102、MN220、BS320、MN202、MN302、またはMN402)であってよい。MNのプロセッサ604は、PSCell追加または変更プロシージャに関する構成情報をトランシーバ602を介してUE(たとえば、図1で図示および例示するようなUE101)へ送信することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係することと、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、UEからトランシーバ602を介してアシスタント情報を受信することとを行うように構成されてよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報は、SHR、SPAR、またはSPCRのうちの少なくとも1つを含む。
【0095】
いくつかの実施形態では、MNのプロセッサ604は、構成情報を送信する前に、トリガ条件を含む構成情報をソースSNまたはターゲットSNからトランシーバ602を介して受信するように構成される。一実施形態では、構成情報がソースSNによって構成されることに応答して、構成情報が、SN変更要求済みメッセージを介してソースSNからMNによって受信される。一実施形態では、構成情報がターゲットSNによって構成されることに応答して、構成情報が、SN追加要求確認応答メッセージを介してターゲットSNからMNによって受信される。
【0096】
いくつかの実施形態によれば、PSCell追加または変更プロシージャは、PSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、PSCell変更プロシージャ、MN開始型CPCプロシージャ、またはSN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つを含む。UEは、PSCell追加プロシージャの構成情報の受信時に、PSCell追加プロシージャの構成情報を適用する。UEは、PSCell変更プロシージャの構成情報の受信時に、PSCell変更プロシージャの構成情報を適用する。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、構成情報がPSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、またはMN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つに関することに応答して、
(1)トリガ条件のためのハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)に関連する第1のしきい値がターゲットSNによって構成されるか、または
(2)トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)に関連する第2のしきい値がMNによって構成されるか、または
(3)トリガ条件に対する「測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマー」(たとえば、タイマーT312)に関連する第3のしきい値がMNによって構成される。
【0098】
いくつかのさらなる実施形態では、構成情報がSN開始型CPCプロシージャに関することに応答して、
(1)トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)に関連する第4のしきい値がソースSNによって構成されるか、または
(2)トリガ条件に対する測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)に関連する第5のしきい値がソースSNによって構成されるか、または
(3)トリガ条件のためのハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)に関連する第6のしきい値がターゲットSNによって構成されるか、または
(4)トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)に関連する第7のしきい値がMNによって構成されるか、または
(5)トリガ条件に対する障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)に関連する第8のしきい値がMNによって構成される。
【0099】
いくつかの実施形態では、上述の第1~第8のしきい値のうちの少なくとも1つは、タイマー長のパーセント値、たとえば、60%である。
【0100】
いくつかの実施形態では、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む。
(1)ハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)の経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さで乗算された第1のしきい値を超えること、
(2)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された第2のしきい値を超えること、
(3)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された第3のしきい値を超えること、
(4)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された第4のしきい値を超えること、
(5)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された第5のしきい値を超えること、
(6)ハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)の経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さで乗算された第6のしきい値を超えること、
(7)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された第7のしきい値を超えること、
(8)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算された第8のしきい値を超えること、
(9)ハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)の満了、
(10)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の満了、
(11)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の満了、または
(12)SCG障害情報プロシージャを開始した後の物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された第9のしきい値を超えること。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、MNのプロセッサ604は、構成情報の中の少なくとも1つのトリガ条件を満たすことに応答して、どのトリガ条件が満たされているのかを示す情報をUEからトランシーバ602を介して受信するように構成される。いくつかの実施形態では、その情報は以下のうちの少なくとも1つを含む。
(1)「物理レイヤ問題タイマー」に関係するトリガ条件を満たすことに応答して、「物理レイヤ問題タイマー」(たとえば、タイマーT310)に関係するトリガ条件がSPARもしくはSPCRに対して満たされていることを示す情報、または
(2)「障害回復を開始するためのタイマー」(たとえば、タイマーT312)に関係するトリガ条件を満たすことに応答して、「測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマー」(たとえば、タイマーT312)に関係するトリガ条件がSPARもしくはSPCRに対して満たされていることを示す情報。
【0102】
いくつかの実施形態では、MNのプロセッサ604は、SN開始型PSCell変更プロシージャまたはSN開始型CPCプロシージャの間に第1の情報をSN(たとえば、図1で図示および例示するようなSN103)に転送するように構成される。
【0103】
いくつかの実施形態では、MNのプロセッサ604は、トランシーバ602を介してUEへ要求を送信するように構成される。その要求は、SPARまたはSPCRが報告されるべきであることを示す情報を含む。その要求はUE情報要求メッセージの中で搬送されてよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報はUEからの応答の中で受信され、アシスタント情報はSPARまたはSPCRを含む。その応答はUE情報応答メッセージの中で搬送されてよい。
【0104】
いくつかの実施形態によれば、MNのプロセッサ604は、SPARまたはSPCRが報告されるべきであることを示す要求をソースSNからトランシーバ602を介して受信し、その要求をUEに転送するように構成される。いくつかの実施形態では、アシスタント情報が、「SN開始型PSCell変更プロシージャ」または「SN開始型CPCプロシージャ」の間にUEから受信され、アシスタント情報はSPARまたはSPCRを含む。MNのプロセッサ604は、トランシーバ602を介してソースSNにアシスタント情報を転送するようにさらに構成されてよい。
【0105】
本出願のいくつかの実施形態では、装置600はソースSN(たとえば、図1図4図5図8、および図9のうちのいずれかで図示および例示するような、SN103、BS410、BS520、S-SN303、またはS-SN403)であってよい。ソースSNのプロセッサ604は、PSCell変更プロシージャに関する構成情報を生成することであって、構成情報が、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報が、PSCell変更プロシージャの成功した完了に関係することと、MN(たとえば、図1で図示および例示するようなMN102)を介して構成情報をトランシーバ602を介してUE(たとえば、図1で図示および例示するようなUE101)へ送信することとを行うように構成されてよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報は、SHR、SPAR、またはSPCRのうちの少なくとも1つを含む。
【0106】
いくつかの実施形態では、PSCell変更プロシージャは、PSCell変更プロシージャまたはSN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つを含む。
【0107】
いくつかの実施形態によれば、トリガ条件のための物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)に関連するしきい値は、ソースSNによって構成される。トリガ条件に対する「測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマー」(たとえば、タイマーT312)に関連するさらなるしきい値が、ソースSNによって構成される。しきい値および/またはさらなるしきい値は、タイマー長のパーセント値、たとえば、40%であってよい。
【0108】
いくつかの実施形態では、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む。
(1)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算されたしきい値を超えること、
(2)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の経過持続時間が、障害回復を開始するためのタイマーの長さで乗算されたさらなるしきい値を超えること、
(3)物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の満了、
(4)障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の満了、または
(5)SCG障害情報プロシージャを開始した後の物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)の経過持続時間が、物理レイヤ問題タイマーの長さで乗算された別のしきい値を超えること。
【0109】
いくつかの実施形態では、ソースSNのプロセッサ604は、PSCell変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、トランシーバ602を介してアシスタント情報を受信するように構成される。いくつかの実施形態では、トリガ条件を含む構成情報がUEへ送信され、アシスタント情報がUEから受信される。いくつかの他の実施形態では、トリガ条件を含む構成情報がMNへ送信され、アシスタント情報がMNから受信される。構成情報がMNへ送信されることに応答して、構成情報がSN変更要求済みメッセージの中で搬送されてよい。
【0110】
いくつかの実施形態によれば、ソースSNのプロセッサ604は、MNからトランシーバ602を介して情報を受信するように構成される。その情報は、SPCRに関係するトリガ条件が満たされていることを示す。いくつかの実施形態では、ソースSNのプロセッサ604は、要求をMNへ送信するように構成される。その要求は、SPCRが報告されるべきであることを示す情報を含む。その要求はUE情報要求メッセージの中で搬送されてよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報はMNからの応答の中で受信され、アシスタント情報はSPCRを含む。その応答はUE情報応答メッセージの中で搬送されてよい。
【0111】
本出願のいくつかの実施形態では、装置600はターゲットSN(たとえば、図1図4図5図8、および図9のうちのいずれかで図示および例示するような、SN103、BS420、BS510、T-SN304、またはT-SN404)であってよい。ターゲットSNのプロセッサ604は、セカンダリセルグループのプライマリセル(primary cell of a secondary cell group: PSCell)追加または変更プロシージャに関する構成情報を生成するように構成されてよい。構成情報は、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件を含み、アシスタント情報は、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に関係する。ターゲットSNのプロセッサ604は、トランシーバ602を介してUE(たとえば、図1で図示および例示するようなUE101)またはMN(たとえば、図1で図示および例示するようなMN102)のうちの少なくとも1つへ構成情報を送信するようにさらに構成されてよい。いくつかの実施形態によれば、構成情報はSN追加要求確認応答メッセージの中で搬送される。いくつかの実施形態では、アシスタント情報は、SHR、SPAR、またはSPCRのうちの少なくとも1つを含む。
【0112】
いくつかの実施形態によれば、PSCell追加または変更プロシージャは、PSCell追加プロシージャ、CPAプロシージャ、PSCell変更プロシージャ、MN開始型CPCプロシージャ、またはSN開始型CPCプロシージャのうちの少なくとも1つを含む。
【0113】
いくつかの実施形態では、トリガ条件は、ハンドオーバタイマー(たとえば、タイマーT304)に関連するしきい値に関係する。たとえば、しきい値はタイマー長のパーセント値(たとえば、60%)である。いくつかの実施形態では、アシスタント情報を送信するためのトリガ条件は、ハンドオーバタイマーの経過持続時間が、ハンドオーバタイマーの長さで乗算されたしきい値を超えること、またはハンドオーバタイマーの満了のうちの少なくとも1つを含む。
【0114】
いくつかの実施形態によれば、ターゲットSNのプロセッサ604は、PSCell追加または変更プロシージャの成功した完了に応答して、かつトリガ条件を満たすことに応答して、UEからトランシーバ602を介してアシスタント情報を受信するように構成される。
【0115】
いくつかの実施形態によれば、ターゲットSNのプロセッサ604は、SPCRまたはSPARに関係するトリガ条件が満たされていることを示す情報をUEからトランシーバ602を介して受信するように構成される。いくつかの実施形態では、ターゲットSNのプロセッサ604は、要求をUEへ送信するように構成される。その要求は、SPCRまたはSPARが報告されるべきであることを示す情報を含む。その要求はUE情報要求メッセージの中で搬送されてよい。いくつかの実施形態では、アシスタント情報はUEからの応答の中で受信され、アシスタント情報はSPCRまたはSPARを含む。その応答はUE情報応答メッセージの中で搬送されてよい。
【0116】
本出願のいくつかの実施形態では、装置600はUE(たとえば、図1図2、および図7図9のうちのいずれかで図示および例示するような、UE101、UE210、UE201、UE301、またはUE401)であってよい。UEのプロセッサ604は、SCG障害情報プロシージャを開始し、トランシーバ602を介してMNへSCG障害情報メッセージを送信するように構成されてよく、SCG障害情報メッセージは、「物理レイヤ問題タイマー(たとえば、タイマーT310)が動作中であるかどうかを示す情報」または「測定報告をトリガすることに基づいて障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)が動作中であるかどうかを示す情報」のうちの少なくとも1つを含む。以下のようなネットワークスライシングのための実施形態1において、具体例が説明される。
【0117】
いくつかの実施形態によれば、UEのプロセッサ604は、物理レイヤ問題タイマーが動作中であることに応答して、SCG障害情報プロシージャを開始した後の物理レイヤ問題タイマーの経過持続時間を、トランシーバ602を介してMNへ送信するか、または障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)が動作中であることに応答して、SCG障害情報プロシージャを開始した後の障害回復を開始するためのタイマー(たとえば、タイマーT312)の経過持続時間を、トランシーバ602を介してMNへ送信するように構成される。
【0118】
本出願のいくつかの実施形態では、装置600は少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読媒体を含んでよい。本開示のいくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体は、上記で説明したようにUEまたはネットワークノード(たとえば、MN、ソースSN、またはターゲットSN)に関する方法をプロセッサに実施させるための、記憶されたコンピュータ実行可能命令を有してよい。たとえば、コンピュータ実行可能命令は、実行されたとき、たとえば、図7図9に鑑みて説明されるように、方法の動作を実行するようにプロセッサ604にトランシーバ602と相互作用させる。
【0119】
以下のテキストは、UEおよびネットワークノード(たとえば、MN、ソースSN、またはターゲットSN)が以下の動作を実行する、図6で図示および例示するような本実施形態の特定の実施形態1および2を説明する。
【0120】
実施形態1
実施形態1は、SCG障害事例に対して、拡張された障害情報がSCGFailureInformationメッセージの中に含まれるというシナリオに言及する。詳細には、実施形態1において、以下のステップが実行されてよい。
(1)ステップ1:UE(たとえば、図1で図示および例示するようなUE101)が、デュアル接続性(dual connectivity:DC)を介してネットワークにアクセスする。
- UEに対してSN(たとえば、図1で図示および例示するようなSN103)が構成される。
(2)ステップ2:UEは、SCGにおけるタイマーT310を始動させる。
- 一実施形態では、UEは、SCGにおけるタイマーT312を始動させてよい。
(3)ステップ3:以下の条件のうちの少なくとも1つが満たされるとき、UEはSCG障害を報告するためにSCG障害情報プロシージャを開始する。
- SCGに対するRLFの検出時、
- SCGの同期障害を伴う再構成時、
- SCG構成障害時、または
- SRB3に関係する、SCG下位レイヤからの完全性検査障害表示時。
(4)ステップ4:UEはSCGFailureInformationメッセージを送信する。以下の情報のうちのいずれかまたはその組合せが、SCGFailureInformationメッセージの中に含まれ得る。
1)FailureTypeおよび測定結果。
2)タイマーT310が動作中であるかどうかに関する情報が、SCGFailureInformationメッセージの中でMCGに報告され得る。
- 一実施形態では、タイマーT310が動作中である場合、SCG障害情報プロシージャを開始するときのタイマーT310の経過持続時間が報告され得る。
3)タイマーT312が動作中であるかどうかに関する情報が、SCGFailureInformationメッセージの中でMCGに報告され得る。
- 一実施形態では、タイマーT312が動作中である場合、SCG障害情報プロシージャを開始するときのタイマーT312の経過持続時間が報告され得る。
(5)ステップ5:MN(たとえば、図1で図示および例示するようなMN102)がSCGFailureInformationメッセージを受信した後、MNは、たとえば、RRCReconfigurationメッセージの中で、PSCell変更コマンドをUEへ送信してよい。
(6)ステップ6:UEは、PSCell変更コマンドを含むRRCReconfigurationメッセージを受信する。UEはPSCell変更プロシージャを実行する。
【0121】
実施形態2
実施形態2は、SCG障害情報プロシージャ中にPSCell変更コマンドを受信した後の、成功したPSCell変更プロシージャのためのMROメカニズムに言及する。詳細には、実施形態2において、以下のステップが実行されてよい。
(1)ステップ1:UE(たとえば、図8で図示および例示するようなUE301)が、DCを介してネットワークにアクセスする。
- UEに対してSN(たとえば、図8で図示および例示するようなS-SN303)が構成される。
(2)ステップ2:UEは、SCGにおけるタイマーT310を始動させる。
- 一実施形態では、UEは、SCGにおけるタイマーT312を始動させてよい。
(3)ステップ3:以下の条件のうちの少なくとも1つが満たされるとき、UEはSCG障害を報告するためにSCG障害情報プロシージャを開始する。
- SCGに対するRLFの検出時、
- SCGの同期障害を伴う再構成時、
- SCG構成障害時、または
- SRB3に関係する、SCG下位レイヤからの完全性検査障害表示時。
(4)ステップ4:UEはSCGFailureInformationメッセージを送信する。以下の情報のうちのいずれかまたはその組合せが、SCGFailureInformationメッセージの中に含まれ得る。
1)FailureTypeおよび測定結果。
2)タイマーT310が動作中であるかどうかに関する情報が、SCGFailureInformationメッセージの中でMCGに報告され得る。
- 一実施形態では、タイマーT310が動作中である場合、SCG障害情報プロシージャを開始するときのタイマーT310の経過持続時間が報告され得る。
3)タイマーT312が動作中であるかどうかに関する情報が、SCGFailureInformationメッセージの中でMCGに報告され得る。
- 一実施形態では、タイマーT312が動作中である場合、SCG障害情報プロシージャを開始するときのタイマーT312の経過持続時間が報告され得る。
(5)ステップ5:MN(たとえば、図8で図示および例示するようなMN302)がSCGFailureInformationメッセージを受信した後、MNは、PSCell変更コマンドをUEへ送信してよい。いくつかの実施形態では、SPCRを報告するためのトリガ条件は以下の通りである。
- オプション1:タイマーT310に関連するトリガ条件は、「タイマーT310の経過持続時間が、構成されたしきい値を超えるかどうか」であり得る。
・一実施形態では、構成されたしきい値は、タイマーT310の時間長よりも小さい時間値として構成されてよい。タイマーT310の満了は、タイマーT310に関連するトリガ条件が満たされていることと見なされ得る。タイマーT310が満了すると、タイマーT310の経過持続時間は、(タイマーT310の時間長よりも小さい)構成されたしきい値を超え、したがって、トリガ条件が満たされる。
- オプション2:タイマーT310の満了が、タイマーT310に関連するトリガ条件として構成されてよく、かつ/またはタイマーT312の満了が、タイマーT312に関連するトリガ条件として構成されてよい。
- オプション3:SCG障害情報プロシージャを開始した後のタイマーT310の経過持続時間が、構成されたしきい値を超える。すなわち、タイマーT310の経過持続時間が、構成されたしきい値を超えるかどうかは、SCG障害が発生する時間に依存する。
・一実施形態では、SCG障害が発生すると、SCG障害情報プロシージャが開始され、タイマーT310の経過持続時間は、タイマーT310の始動時間ではなく、SCG障害情報プロシージャを開始した時間から算出される。タイマーT310の算出された経過持続時間が、構成されたしきい値を超える場合、トリガ条件が満たされる。
- タイマーT310および/またはタイマーT312に関連するトリガ条件に対する上記のしきい値は、MNによって構成されてよい。
- タイマーT304に関連するトリガ条件は、UEに対して構成されてよい。タイマーT304に関連するトリガ条件に対するしきい値は、ターゲットSNによって構成されてよい。
(6)ステップ6:UEは、PSCell変更コマンドを含むRRCReconfigurationメッセージを受信する。UEはPSCell変更プロシージャを実行する。
(7)ステップ7:UEは、SPCRを報告するためのトリガ条件が満たされる場合、SPCRに関連する情報をログ記録する。
(8)ステップ8:UEは、RRCメッセージをターゲットSN(たとえば、図8で図示および例示するようなT-SN304)へ送信する。RRCメッセージは、SPCRが利用可能であることを示す表示を含む。
(9)ステップ9:ターゲットSNは、UEからその表示を受信した後、UEInformationRequestメッセージをUEへ送信する。
- UEInformationRequestメッセージは、SPCRが報告されるべきであることを示す表示を含んでよい。
(10)ステップ10:UEは、UEInformationResponseメッセージをターゲットSNへ送信する。
- UEInformationResponseメッセージはSPCRを含む。
(11)ステップ11:ターゲットSNがUEから報告メッセージを受信した後、ターゲットSNはSPCRをMNへ送信する。
- SPCRは、MNへのXnインターフェースメッセージ(たとえば、障害表示メッセージまたは新規Xnインターフェースメッセージ)の中に含まれ得る。
- UEによって報告される報告メッセージは、コンテナとして送信されてよい。
- MNへのXnインターフェースメッセージは、SPCRが利用可能であることを示す表示を含む。
【0122】
図7は、本出願のいくつかの実施形態によるPSCell追加および条件付きPSCell追加プロシージャに対する報告のさらなる例示的なフローチャートを示す。
【0123】
図7の実施形態は、UEがSPARまたはSPCRを送信する事例における問題、すなわち、(1)どのネットワークノード(たとえば、MN、ソースSN、またはターゲットSN)がSPARまたはSPCRに対するトリガ条件を構成するのか、(2)どのネットワークノード(たとえば、ターゲットSNまたはMN)にUEが報告すべきか、ならびに(3)SN開始型CPCプロシージャおよびMN開始型CPCプロシージャに対してSPCRがソースSNに転送されるべきかどうかに、対処することを目指す。詳細には、図7の実施形態において以下のステップが実行されてよい。
【0124】
図7に示すような動作211において、UE201は、UE201に対してSNが構成されない非DCを介して、ネットワークノード、すなわち、MN202にアクセスする。
【0125】
図7に示すような動作212において、MN202はUE201に対して1つのSNを追加すべきと決め、SgNB追加要求メッセージまたはS-NODE ADDITION REQUESTメッセージを(いくつかの事例では、ターゲットSN203と称することもある)SN203へ送信する。
【0126】
図7に示すような動作213において、SN203がリソース要求を承認できる場合、SN203はSgNB追加要求確認応答メッセージまたはS-NODE ADDITION REQUEST ACKNOWLEDGEメッセージをMN202へ送信する。SN203はそれぞれの無線リソースを割り振る。
(1)CPA事例の場合、CPAプロシージャをトリガするための実行条件が、動作213において送信されるメッセージの中に含められる。
(2)たとえば、タイマーT304に関連する、トリガ条件に対するしきい値が、動作213において送信されるメッセージの中に含められてよい。しきい値はパーセント、たとえば、60%であってよい。トリガ条件は、タイマー(たとえば、T304)の経過持続時間がしきい値よりも大きいことであり得る。たとえば、タイマーT304の経過持続時間(たとえば、500ms)が「60%*タイマーT304の構成された長さ」よりも大きい場合、報告プロシージャ(たとえば、SHR、SPAR、またはSPCR)がトリガされる。すなわち、報告プロシージャに対するトリガ条件が満たされる。タイマーT304の構成された長さが600msである場合、「60%*600ms」は360msである。タイマーT304の経過持続時間、すなわち、500msが360msよりも大きいので、報告がトリガされる。
【0127】
図7に示すような動作214において、MN202は、SN203からのRRCConfigurationメッセージを含むRRCReconfigurationメッセージをUE201へ送る。たとえば、SN203上のタイマーT310またはT312に関連する、トリガ条件に対するしきい値が、RRCReconfigurationメッセージの中に追加されてよい。しきい値はパーセント、たとえば、60%であってよい。
【0128】
図7に示すような動作215において、UE201は新たな構成を適用し、必要な場合、RRC応答メッセージを含むRRCReconfigurationCompleteメッセージを用いてMN202に返答する。
(1)CPA事例の場合、CPAプロシージャをトリガするための実行条件が、動作215において送信されるメッセージの中に含められる。CPAプロシージャを実行するための実行条件が満たされるとき、RRCReconfigurationCompleteメッセージが送信される。
【0129】
図7に示すような動作216において、MN202は、RRC応答メッセージがUE201から受信される場合、符号化されたRRC応答メッセージを含むSgNB再構成完了メッセージを介して、UE201がRRC再構成プロシージャの完了に成功したことをSN203に知らせる。
【0130】
図7に示すような動作217において、UE201はSN203へのランダムアクセスを実行する。成功したランダムアクセスの後、UE201は、たとえば、タイマーT304に関連する、SPARに対するトリガ条件が満たされていることを示すための表示を送信する。
【0131】
図7に示すような動作218において、MN202は、UE201から受信される表示を含むメッセージをSN203に転送する。いくつかの実施形態では、MN202からの表示を含むメッセージを受信した後、SN203はUEInformationRequestメッセージをUE201へ送信してよい。UEInformationRequestメッセージは、SPARが報告されるべきであることを示すための表示を含んでよい。次いで、UE201はUEInformationResponseメッセージをSN203へ送信してよい。UEInformationResponseメッセージはSPARを含む。
【0132】
本出願のすべての他の実施形態の中で説明される詳細(たとえば、SPARまたはSPCRおよびSCG障害情報プロシージャのためのMROメカニズムに関する詳細)が、図7の実施形態に対して適用可能である。その上、図7の実施形態の中で説明される詳細が、図1図6図8、および図9のすべての実施形態に対して適用可能である。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、図7の実施形態の中の例示的なプロシージャにおける動作のシーケンスが変更されてよく、図7の実施形態の中の例示的なプロシージャにおける動作のうちのいくつかが除去または修正されてよいことが、当業者によって諒解されるはずである。
【0133】
図8は、本出願のいくつかの実施形態によるMN開始型SN変更プロシージャのさらなる例示的なフローチャートを示す。図8の実施形態は、MN開始型CPCプロシージャに言及する。図8の本実施形態は、UEがSPARまたはSPCRを送信する事例において図7の実施形態によって対処される問題と類似の問題に対処することを目指す。詳細には、図8の実施形態において以下のステップが実行されてよい。
【0134】
図8に示すような動作311Aおよび311Bにおいて、UE301は、DCを介してネットワークノード、すなわち、MN302および/または(ソースSNである)S-SN303にアクセスする。UE301に対してMN302およびS-SN303が構成される。
【0135】
図8に示すような動作312において、MN302がUE301からの測定結果に基づいてPSCell変更プロシージャを実行すべきと決めた後、MN302は、SgNB追加要求メッセージまたはS-NODE ADDITION REQUESTメッセージを(ターゲットSNである)T-SN304へ送る。
【0136】
図8に示すような動作313において、T-SN304がリソース要求を承認できる場合、T-SN304は、SgNB追加要求確認応答メッセージまたはS-NODE ADDITION REQUEST ACKNOWLEDGEメッセージをMN302へ送信する。T-SN304はそれぞれの無線リソースを割り振る。
(1)CPC事例の場合、CPCプロシージャをトリガするための実行条件が、動作313において送信されるメッセージの中に含められる。
(2)たとえば、タイマーT304に関連する、トリガ条件に対するしきい値が、動作313において送信されるメッセージの中に追加されてよい。しきい値はパーセント、たとえば、60%または40%であってよい。トリガ条件は、タイマー(たとえば、T304)の経過持続時間がしきい値よりも大きいことであり得る。たとえば、タイマーT304の経過持続時間(たとえば、600ms)が「40%*タイマーT304の構成された長さ」よりも大きい場合、報告プロシージャ(たとえば、SHR、SPAR、またはSPCR)がトリガされる。タイマーT304の構成された長さが800msである場合、「40%*800ms」は320msである。600msは320msよりも大きいので、報告プロシージャがトリガされる。
【0137】
図8に示すような動作314において、T-SN304のリソース割振りが成功した場合、MN302は、SgNB解放要求メッセージを介してS-SN303のリソース解放プロシージャを開始する。SgNB解放要求メッセージは、SCGモビリティを示す原因を含んでよい。
【0138】
図8に示すような動作315において、S-SN303はSgNB解放要求確認応答メッセージをMN302へ送信する。
【0139】
図8に示すような動作316において、MN302は、T-SN304からのRRC構成メッセージを含むRRCReconfigurationメッセージをUE301へ送る。たとえば、タイマーT310またはタイマーT312に関連する、トリガ条件に対するしきい値が、動作316において送信されるメッセージの中に追加されてよい。しきい値はパーセント、たとえば、60%である。
【0140】
図8に示すような動作317において、UE301は新たな構成を適用し、必要な場合、RRC応答メッセージを含むRRCReconfigurationCompleteメッセージを用いてMN302に返答する。
- CPC事例の場合、CPCプロシージャをトリガするための実行条件が満たされるか否かが、動作317において送信されるメッセージの中に含められる。トリガ条件が満たされる場合、より多くの情報、たとえば、満たされた条件も、このメッセージの中に含められる。CPCプロシージャを実行するための実行条件が満たされるとき、RRCReconfigurationCompleteメッセージが送信される。
- 少なくとも1つのトリガ条件が満たされる場合にどのトリガ条件が満たされるのかを示すための表示が、動作317において送信されるメッセージの中に含められてよい。たとえば、タイマーT310に関連するトリガ条件が満たされる場合、MN302に知らせるためにその表示が含められる。この場合、MN302は、UE301からその表示を受信した後、UEInformationRequestメッセージをUE301へ送信してよい。UEInformationRequestメッセージは、SPCRが報告されるべきであることを示すための表示を含んでよい。次いで、UE301はUEInformationResponseをMN302へ送信する。UEInformationResponseメッセージはSPCRを含む。
- SPCRを報告するためのトリガ条件が満たされる場合、UE301はSPCRに対する情報をログ記録してよい。
【0141】
図8に示すような動作318Aおよび318Bにおいて、MN302は、RRC応答メッセージがUE301から受信される場合、符号化されたRRC応答メッセージを含むSgNB再構成完了メッセージを介して、UE301が再構成プロシージャの完了に成功したことをS-SN303とT-SN304の両方に知らせる。
【0142】
図8に示すような動作319において、UE301はT-SN304へのランダムアクセスを実行する。成功したランダムアクセスの後、UE301は、たとえば、T304に関連する、SPCRに対するトリガ条件が満たされていることを示すための表示を送信する。場合によっては、T-SN304は、UE301からその表示を受信した後、UEInformationRequestメッセージをUE301へ送信してよい。UEInformationRequestメッセージは、SPCRが報告されるべきであることを示すための表示を含んでよい。次いで、UE301はUEInformationResponseメッセージをT-SN304へ送信してよい。UEInformationResponseメッセージはSPCRを含む。
【0143】
図8に示すような動作321において、S-SN303からのデータ転送を完了した後、MN302はUEContextReleaseメッセージをS-SN303へ送信する。
【0144】
本出願のすべての他の実施形態の中で説明される詳細(たとえば、SPARまたはSPCRおよびSCG障害情報プロシージャのためのMROメカニズムに関する詳細)が、図8の実施形態に対して適用可能である。その上、図8の実施形態の中で説明される詳細が、図1図7、および図9のすべての実施形態に対して適用可能である。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、図8の実施形態の中の例示的なプロシージャにおける動作のシーケンスが変更されてよく、図8の実施形態の中の例示的なプロシージャにおける動作のうちのいくつかが除去または修正されてよいことが、当業者によって諒解されるはずである。
【0145】
図9は、本出願のいくつかの実施形態によるSN開始型SN変更プロシージャのさらなる例示的なフローチャートを示す。図9の実施形態はSN開始型CPCプロシージャに言及する。図9の実施形態は、UEがSPARまたはSPCRを送信する事例において図7および図8の実施形態によって対処される問題と類似の問題に対処することを目指す。詳細には、図9の実施形態において以下のステップが実行されてよい。
【0146】
図9に示すような動作411Aおよび411Bにおいて、UE401はDCを介してネットワークにアクセスする。UE401に対してMN402および(ソースSNである)S-SN403が構成される。図9に示すような動作412において、S-SN403は、SgNB変更要求済みメッセージをMN402へ送ることによってSN変更プロシージャを開始する。
(1)CPC事例の場合、ターゲットセルごとにCPCプロシージャをトリガするための実行条件が、動作412において送信されるメッセージの中に含められる。
(2)たとえば、タイマーT310またはタイマーT312に関連する、トリガ条件に対するしきい値が、動作412において送信されるメッセージの中に追加されてよい。しきい値はパーセント、たとえば、60%である。複数の候補セルが含まれる場合、しきい値は候補セルごとである。
【0147】
図9に示すような動作413において、MN402がS-SN403から要求を受信した後、MN402はSgNB追加要求メッセージをT-SN404へ送る。
【0148】
図9に示すような動作414において、T-SN404がリソース要求を承認できる場合、T-SN404はSgNB追加要求確認応答メッセージをMN402へ送信する。T-SN404はそれぞれの無線リソースを割り振る。
(1)CPC事例の場合、CPCプロシージャをトリガするための実行条件が、動作414において送信されるメッセージの中に含められる。
(2)たとえば、タイマーT304に関連する、トリガ条件に対するしきい値が、動作414において送信されるメッセージの中に含められてよい。しきい値はパーセント、たとえば、60%である。タイマーT304の経過時間期間が「60%*タイマーT304の構成された長さ」(たとえば、500ms)よりも大きい場合、報告プロシージャ(たとえば、SHR、SPAR、またはSPCR)がトリガされる。
【0149】
図9に示すような動作415において、MN402は、T-SN404からのRRC構成メッセージを含むRRCReconfigurationメッセージをUE401へ送る。たとえば、タイマーT310またはタイマーT312に関連する、トリガ条件に対するしきい値が、RRCReconfigurationメッセージの中に追加されてよい。しきい値はタイマー長のパーセント、たとえば、60%である。
【0150】
図9に示すような動作416において、UE401は新たな構成を適用し、必要な場合、RRCResponseメッセージを含むRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージを用いてMN402に返答する。
(1)CPC事例の場合、CPCプロシージャをトリガするための実行条件が、動作416において送信されるメッセージの中に含められる。CPCプロシージャを実行するための実行条件が満たされるとき、RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージが送信される。
(2)少なくとも1つのトリガ条件が満たされる場合にどのトリガ条件が満たされるのかを示すための表示が、動作416において送信されるメッセージの中に追加されてよい。たとえば、タイマーT310に関連するトリガ条件が満たされる場合、MN402に知らせるためにその表示が含められる。
(3)MN402がトリガ条件を構成する事例では、MN402は、UE401からその表示を受信した後、UEInformationRequestメッセージをUE401へ送信する。UEInformationRequestメッセージは、SPCRが報告されるべきであることを示すための表示を含んでよい。次いで、UE401はUEInformationResponseメッセージをMN402へ送信してよい。UEInformationResponseメッセージはSPCRを含む。
(4)S-SN403がトリガ条件を構成する事例では、MN402はUE401からの表示をS-SN403へ送信する。UE401からのその表示を受信した後、S-SN403はMN402を介してUEInformationRequestメッセージをUE401へ送信してよい。UEInformationRequestメッセージは、SPCRが報告されるべきであることを示すための表示を含んでよい。次いで、UE401は、MN402を介してUEInformationResponseメッセージをS-SN403へ送信してよい。UEInformationResponseメッセージはSPCRを含む。
(5)SPCRを報告するためのトリガ条件が満たされる場合、UE401はSPCRに対する情報をログ記録してよい。
【0151】
図9に示すような動作417において、MN402はSgNB変更確認メッセージをS-SN403へ送信する。
(1)S-SN403がトリガ条件を構成する事例では、MN402はUE401からの表示(すなわち、動作416)をS-SN403へ送信する。UE401からのその表示を受信した後、S-SN403はMN402を介してUEInformationRequestメッセージをUE401へ送信する。UEInformationRequestメッセージは、SPCRが報告されるべきであることを示すための表示を含んでよい。次いで、UE401は、MN402を介してUEInformationResponseメッセージをS-SN403へ送信してよい。UEInformationResponseメッセージはSPCRを含む。
【0152】
図9に示すような動作417Aにおいて、UE401およびS-SN403は、たとえば、図3の実施形態の中で図示したように、MN402を介してUE情報プロシージャを実行する。詳細には、たとえば、S-SN403はUEInformationRequestメッセージをMN402へ送信してよい。MN402は、UEInformationRequestメッセージをUE401に転送してよい。次いで、UE401はRLF報告を含むUEInformationResponseメッセージをMN402へ送信してよい。MN402は、RLF報告を含むUEInformationResponseメッセージをS-SN403に転送してよい。
【0153】
図9に示すような動作418において、UE401から受信された場合、MN402は、符号化されたRRC応答メッセージを含むSgNB再構成完了メッセージを介して、UE401がRRC再構成プロシージャの完了に成功したことをT-SN404に知らせる。
【0154】
図9に示すような動作418の後、以下の異なる実施形態において異なる動作があってよい。
(1)いくつかの実施形態では、図9に示すような動作419において、UE401はT-SN404へのランダムアクセスを実行する。図9に示すような動作421において、S-SN403からのデータ転送を完了した後、MN402はUEContextReleaseメッセージをS-SN403へ送信する。
(2)いくつかの他の実施形態では、図9に示すような動作419において、UE401はT-SN404へのランダムアクセスを実行する。成功したランダムアクセスの後、UE401は、たとえば、T304に関連する、SPCRに対するトリガ条件が満たされていることを示すための表示を送信する。この場合、T-SN404は、UE401からその表示を受信した後、UEInformationRequestメッセージをUE401へ送信してよい。UEInformationRequestメッセージは、SPCRが報告されるべきであることを示すための表示を含んでよい。次いで、UE401は、UEInformationResponseメッセージをT-SN404へ送信してよい。UEInformationResponseメッセージはSPCRを含んでよい。T-SN404は、報告された情報をMN402に転送してよい。次いで、MN402は、受信された情報をSN開始型SN変更プロシージャの中でS-SN403へ転送してよい。次いで、図9に示すような動作421において、S-SN403からのデータ転送を完了した後、MN402はUEContextReleaseメッセージをS-SN403へ送信する。
【0155】
本出願のすべての他の実施形態の中で説明される詳細(たとえば、SPARまたはSPCRおよびSCG障害情報プロシージャのためのMROメカニズムに関する詳細)が、図9の実施形態に対して適用可能である。その上、図9の実施形態の中で説明される詳細が、図1図6、および図8のすべての実施形態に対して適用可能である。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、図9の実施形態の中の例示的なプロシージャにおける動作のシーケンスが変更されてよく、図9の実施形態の中の例示的なプロシージャにおける動作のうちのいくつかが除去または修正されてよいことが、当業者によって諒解されるはずである。
【0156】
本開示の方法はプログラムされたプロセッサ上で実施され得る。しかしながら、コントローラ、フローチャート、およびモジュールも、汎用コンピュータまたは専用コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラおよび周辺集積回路要素、集積回路、個別要素回路などのハードウェア電子または論理回路、プログラマブル論理デバイスなどにおいて、実施されてよい。一般に、図面に示すフローチャートを実施することが可能な有限ステートマシンを有する任意のデバイスが、本開示の処理機能を実施するために使用されてよい。
【0157】
本開示はそれらの特定の実施形態を用いて説明されているが、多くの代替形態、修正形態、および変形形態が当業者に明らかであり得ることが明白である。たとえば、本実施形態の様々な構成要素が、他の実施形態の中で交換、追加、または置換されてよい。また、開示する実施形態の動作のために各図面の要素のすべてが必要であるとは限らない。たとえば、当業者は、単に独立請求項の要素を採用することによって、本開示の教示を作成および使用することが可能にされることになる。したがって、本明細書に記載するような本開示の実施形態は、限定的ではなく例示的であることを意図する。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更が加えられてよい。
【0158】
本明細書では、「含む(includes)」、「含むこと(including)」という用語、またはそれらの任意の他の変形は、要素の列挙を含むプロセス、方法、項目、または装置が、それらの要素のみを含むのではなく、明確には列挙されないか、またはそのようなプロセス、方法、項目、または装置に固有でない、他の要素を含み得るような、非排他的な包含をカバーするものとする。「a」、「an」などが先行する要素は、より多くの制約を伴わずに、その要素を含むプロセス、方法、項目、または装置における追加の同一要素の存在を妨げない。また、「別の(another)」という用語は、少なくとも第2の、またはそれを超えるものとして規定される。本明細書で使用する「有すること(having)」という用語などは、「含むこと(including)」として規定される。
【符号の説明】
【0159】
100 ワイヤレス通信システム
101 ユーザ機器(UE)
102 マスタノード(MN)
103 セカンダリノード(SN)
201 UE
202 MN
203 SN
210 UE
220 MN
301 UE
302 MN
303 ソースSN(S-SN)
304 ターゲットSN(T-SN)
310 UE
320 BS
401 UE
402 MN
403 S-SN
404 T-SN
410 BS
420 BS
510 BS
520 BS
600 装置
602 トランシーバ
604 プロセッサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】