(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムのための液圧駆動システム、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム、液圧駆動システム並びに/或いは建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムの作動方法
(51)【国際特許分類】
F04B 15/02 20060101AFI20241128BHJP
F04B 23/06 20060101ALI20241128BHJP
E04G 21/04 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
F04B15/02 C
F04B23/06
E04G21/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024525761
(86)(22)【出願日】2022-11-07
(85)【翻訳文提出日】2024-05-01
(86)【国際出願番号】 EP2022080942
(87)【国際公開番号】W WO2023083735
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】102021212756.8
(32)【優先日】2021-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510312961
【氏名又は名称】プッツマイスター エンジニアリング ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シェーファー、ミハエル
(72)【発明者】
【氏名】プロンコ、アレクサンダー
【テーマコード(参考)】
2E172
3H071
3H075
【Fターム(参考)】
2E172AA05
2E172AA06
2E172CA35
2E172CA56
3H071AA13
3H071AA15
3H071BB01
3H071BB13
3H071CC43
3H071DD02
3H071DD03
3H071DD11
3H071DD71
3H075AA13
3H075BB03
3H075BB24
3H075CC23
3H075DA04
3H075DA07
3H075DB10
(57)【要約】
本発明は、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム(2)のための液圧駆動システム(1)に関し、液圧駆動システム(1)は、第1の駆動シリンダ(3)及び第2の駆動シリンダ(4)と、第1の方向制御弁(5)及び第2の第2の方向制御弁(6)と、フラッシング液圧流体装置(7)を備え、第1の方向制御弁(5)は、第1の切換位置(5S1)によって第1の駆動シリンダ(3)を第2の方向制御弁(6)に接続し、第2の切換位置(5S2)によって第2の方向制御弁(6)をフラッシング液圧流体装置(7)に接続するように構成され、第2の方向制御弁(6)は、第1の切換位置(6S1)によって第2の駆動シリンダ(4)を第1の方向制御弁(5)に接続し、第2の切換位置(6S2)によって第1の方向制御弁(5)をフラッシング液圧流体装置(7)に接続するように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム(2)のための液圧駆動システム(1)であって、
前記液圧駆動システム(1)は、
第1の駆動シリンダ(3)及び第2の駆動シリンダ(4)と、
第1の方向制御弁(5)及び第2の第2の方向制御弁(6)と、
フラッシング液圧流体装置(7)と
を備え、
前記第1の方向制御弁(5)は、第1の切換位置(5S1)によって前記第1の駆動シリンダ(3)を前記第2の方向制御弁(6)に接続し、第2の切換位置(5S2)によって前記第2の方向制御弁(6)を前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続するように構成され、
前記第2の方向制御弁(6)は、第1の切換位置(6S1)によって前記第2の駆動シリンダ(4)を前記第1の方向制御弁(5)に接続し、第2の切換位置(6S2)によって前記第1の方向制御弁(5)を前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続するように構成されている、
液圧駆動システム。
【請求項2】
前記第1の方向制御弁(5)は、前記第1の切換位置(5S1)によって前記第1の駆動シリンダ(3)を前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続せず、前記第2の方向制御弁(6)を前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続しないように、及び/又は、前記第2の切換位置(5S2)によって前記第1の駆動シリンダ(3)を前記第2の方向制御弁(6)に接続せず、前記第1の駆動シリンダ(3)を前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続しないように構成され、並びに/或いは
前記第2の方向制御弁(6)は、前記第1の切換位置(6S1)によって前記第2の駆動シリンダ(4)を前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続せず、前記第1の方向制御弁(5)を前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続しないように、及び/又は、前記第2の切換位置(6S2)によって前記第2の駆動シリンダ(4)を前記第1の方向制御弁(5)に接続せず、前記第2の駆動シリンダ(4)を前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続しないように構成されている、
請求項1に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項3】
前記第1の方向制御弁(5)の第1のシリンダ接続部(51)が前記第1の駆動シリンダ(3)に接続され、前記第2の方向制御弁(6)の第2のシリンダ接続部(61)が前記第2の駆動シリンダ(4)に接続され、
前記第1の方向制御弁(5)の第1のフラッシング接続部(52)が前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続され、前記第2の方向制御弁(6)の第2のフラッシング接続部(62)が前記フラッシング液圧流体装置(7)に接続され、
前記第1の方向制御弁(5)の第1の弁接続部(53)と前記第2の方向制御弁(6)の第2の弁接続部(63)とが互いに接続され、
前記第1の方向制御弁(5)は、前記第1の切換位置(5S1)によって前記第1のシリンダ接続部(51)を前記第1の弁接続部(53)に接続し、前記第2の切換位置(5S2)によって前記第1の弁接続部(53)を前記第1のフラッシング接続部(52)に接続するように構成され、
前記第2の方向制御弁(6)は、前記第1の切換位置(6S1)によって前記第2のシリンダ接続部(61)を前記第2の弁接続部(63)に接続し、前記第2の切換位置(6S2)によって前記第2の弁接続部(63)を前記第2のフラッシング接続部(62)に接続するように構成されている、
請求項1又は2に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項4】
前記第1の方向制御弁(5)は、特に第1の未使用接続部(54)を有する、少なくとも3方向/少なくとも2方向の第1の方向制御弁(5’)、特に4方向/2方向の第1の方向制御弁(5'')であり、及び/又は
前記第2の方向制御弁(6)は、特に第2の未使用接続部(64)を有する、少なくとも3方向/少なくとも2方向の第2の方向制御弁(6’)、特に4方向/2方向の第2の方向制御弁(6'')である、
請求項1~3のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項5】
前記第1の方向制御弁(5)は、第1のカートリッジ弁(5''')及び/又は第1の組付け弁(5'''')であり、及び/又は
前記第2の方向制御弁(6)は、第2のカートリッジ弁(6''')及び/又は第2の組付け弁(6'''')である、
請求項1~4のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項6】
前記第1の方向制御弁(5)及び/又は前記第2の方向制御弁(6)は電気的に切換可能に構成され、特に、前記第1の方向制御弁(5)及び/又は前記第2の方向制御弁(6)は、非通電時に前記第2の切換位置(5S2、6S2)に独立して切り換えられるように構成されている、
請求項1~5のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項7】
前記第1の方向制御弁(5)は、前記第1の切換位置(5S1)によって前記第1の駆動シリンダ(3)の一方の側(3S)、特に底側(3BS)を前記第2の方向制御弁(6)に接続するように構成され、
前記第2の方向制御弁(6)は、前記第1の切換位置(6S1)によって前記第1の駆動シリンダ(3)の前記側(3S)と同じ前記第2の駆動シリンダ(4)の側(4S)、特に底側(4BS)を前記第1の方向制御弁(5)に接続するように構成されている、
請求項1~6のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項8】
前記液圧駆動システム(1)は、
第1の駆動ピストン(11)及び第2の駆動ピストン(12)であって、前記第1の駆動ピストン(11)が前記第1の駆動シリンダ(3)に配置され、前記第2の駆動ピストン(12)が前記第2の駆動シリンダ(4)に配置されている、第1の駆動ピストン(11)及び第2の駆動ピストン(12)と、
第1のピストンロッド(13)及び第2のピストンロッド(14)であって、前記第1のピストンロッド(13)が前記第1の駆動ピストン(11)に取り付けられ、前記第2のピストンロッド(14)が前記第2の駆動ピストン(12)に取り付けられている、第1のピストンロッド(13)及び第2のピストンロッド(14)と、
少なくとも1つの水タンク(15)であって、前記第1のピストンロッド(13)及び前記第2のピストンロッド(14)が前記少なくとも1つの水タンク(15)を通って案内される、少なくとも1つの水タンク(15)と
を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項9】
前記液圧駆動システム(1)が揺動接続部(16)を備え、前記揺動接続部(16)は、前記第1の駆動シリンダ(3)と前記第2の駆動シリンダ(4)を互いに接続する、
請求項1~8のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項10】
前記フラッシング液圧流体装置(7)は、液圧流体タンク(17)を有し、特に液圧流体冷却器(18)及び/又は液圧流体浄化器(19)をさらに有する、
請求項1~9のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項11】
前記第1の方向制御弁(3)と前記第2の方向制御弁(4)は互いに独立して切り換え可能である、
請求項1~10のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項12】
前記液圧駆動システム(1)が制御装置(20)を備え、前記制御装置(20)は、特に交互フラッシング機能(WAF)、フラッシング液圧流体遮断機能(AHAF)、及び/又はシリンダロック機能(ZSF)のために、前記第1の方向制御弁(5)を前記第1の切換位置(5S1)及び/又は前記第2の切換位置に切り換え、前記第2の方向制御弁(6)を前記第1の切換位置(6S1)及び/又は前記第2の切換位置に切り換えるように構成されている、
請求項1~11のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項13】
前記液圧駆動システム(1)が少なくとも1つのセンサ(21)を備え、前記少なくとも1つのセンサ(21)は、前記液圧駆動システム(1)及び/又は液圧流体(HF)の、温度(T)又は前記温度に依存する温度変数、並びに/或いは汚染度(VG)又は前記汚染度に依存する汚染度変数を検出するように構成され、
前記制御装置(20)は、特に前記交互フラッシング機能(WAF)のために、前記検出された温度(T)又は前記検出された温度変数並びに/或いは前記検出された汚染度(VG)又は前記検出された汚染度変数に依存して切り換えるように構成されている、
請求項1~12のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)。
【請求項14】
建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム(2)であって、前記建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム(2)が、
建築材料及び/又は濃厚材料用搬送システム(30)であって、建築材料及び/又は濃厚材料(BDS)を搬送するように構成されている、建築材料及び/又は濃厚材料搬送システム(30)と、
請求項1~13のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)であって、前記建築材料及び/又は濃厚材料搬送システム(30)を駆動するように構成されている液圧駆動システム(1)と
を備える、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム(2)。
【請求項15】
請求項1~13のいずれか一項に記載の液圧駆動システム(1)並びに/或いは請求項14に記載の建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム(2)の作動方法であって、前記方法が、
特に交互フラッシング機能(WAF)、フラッシング液圧流体遮断機能(AHAF)、又はシリンダロック機能(ZSF)のために、第1の方向制御弁(5)を第1の切換位置(5S1)又は第2の切換位置(5S2)に切り換え、前記第2の方向制御弁(6)を第1の切換位置(6S1)又は第2の切換位置(6S2)に切り換えること
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムのための液圧駆動システム、そのような液圧駆動システムを備える建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム、そのような液圧駆動システム並びに/或いは建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムの作動方法に関する。
【発明の概要】
【0002】
本発明は、それぞれが改善された特性を有する、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムのための液圧駆動システム、そのような液圧駆動システムを備える建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム、そのような液圧駆動システム並びに/或いは建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムの作動方法を提供するこという課題に基づいている。
【0003】
本発明は、請求項1の特徴を有する液圧駆動システム、請求項14の特徴を有する建築材料及び/又は濃厚材料ンプシステム、並びに請求項15の特徴を有する方法を提供することによって上記課題を解決する。本発明の有利な発展形態及び/又は実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0004】
本発明による建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムのための液圧駆動システムは、第1の駆動シリンダ及び第2の駆動シリンダと、第1の方向制御弁及び第2の第2の方向制御弁と、フラッシング液圧流体装置とを備えている。第1の方向制御弁、特にそれ自体は、第1の切換位置によって、若しくは第1の切換位置において、第1の駆動シリンダを第2の方向制御弁に接続するように形成されているか、又は第1の駆動シリンダと第2の方向制御弁を互いに接続する。更に、第1の方向制御弁、特にそれ自体は、第2の切換位置によって、若しくは第2の切換位置において、第2の方向制御弁をフラッシング液圧流体装置に接続するように形成されているか、又は第2の方向制御弁とフラッシング液圧流体装置を互いに接続する。第2の方向制御弁、特にそれ自体は、第1の切換位置によって、若しくは第1の切換位置において、第2の駆動シリンダを第1の方向制御弁に接続するように形成されているか、又は第2の駆動シリンダと第1の方向制御弁を互いに接続する。更に、第2の方向制御弁、特にそれ自体は、第2の切換位置によって、若しくは第2の切換位置において、第1の方向制御弁をフラッシング液圧流体装置に接続するように形成されているか、又は第1の方向制御弁とフラッシング液圧流体装置を互いに接続する。
【0005】
このことは、特に切換位置及び接続は、特に第1の駆動シリンダ及び/又は第2の駆動シリンダに対して第1の方向制御弁及び第2の方向制御弁を用いて、特に第1の方向制御弁及び第2の方向制御弁のみを用いて液圧駆動システムの様々な機能を可能にする。したがって、このことは液圧駆動システムの低コストの構築を可能にする。
【0006】
特に、第1の駆動シリンダと第2の駆動シリンダは、同様のもの及び/又は異なるものであり得る。
【0007】
第1の方向制御弁と第2の方向制御弁は、同様のもの及び/又は異なるものであり得る。
【0008】
第1の切換位置、特にそれぞれの第1の切換位置と第2の切換位置、特にそれぞれの第2の切換位置は異なり得る。
【0009】
ある時点では、第1の方向制御弁は、第1の切換位置又は第2の切換位置にあり、特に第1の切換位置又は第2の切換位置のどちらかにあり得る。追加的又は代替的に、ある時点では、第2の方向制御弁は、第1の切換位置又は第2の切換位置にあり、特に第1の切換位置又は第2の切換位置のどちらかにあり得る。
【0010】
第1の方向制御弁及び/又は第2の方向制御弁は、切換可能若しくは調整可能若しくは制御可能若しくはコントロール可能であり得る。
【0011】
第1の方向制御弁を第1の駆動シリンダ、第2の方向制御弁及びフラッシング液圧流体装置に接続若しくは連結することができる。追加的又は代替的に、第1の方向制御弁は、特に第2の方向制御弁なしで、第2の駆動シリンダに接続若しくは連結されなくてもよく、又は接続若しくは連結される必要はない。
【0012】
第2の方向制御弁を第2の駆動シリンダ、第1の方向制御弁及びフラッシング液圧流体装置に接続若しくは連結することができる。追加的又は代替的に、第2の方向制御弁は、特に第1の方向制御弁なしで、第1の駆動シリンダに接続若しくは連結されなくてもよく、又は接続若しくは連結される必要はない。
【0013】
接続は、時間的に持続的に、及び/又は、第1の切換位置、特にそれぞれの第1の切換位置と第2の切換位置、特にそれぞれの第2の切換位置とは独立して行うことができる。
【0014】
接続、特にそれぞれの接続は、特にライン、特にただ1つのライン、特にそれぞれのラインを介して、及び/又は直接、並びに/或いは液圧流体が、特にそれぞれ第1に言及された要素からそれぞれ第2に言及された要素へ、及び/又は言及された要素間で流れるように接続する、及び/又は接続され得る。
【0015】
液圧流体は、油を含み、特に油であり得る。
【0016】
単語構成要素「放出(Ausspeis)」は、単語構成要素「フラッシング(Ausspuel)」と同義語として使用することができる。
【0017】
本発明の一発展形態では、第1の方向制御弁は、第1の切換位置によって第1の駆動シリンダをフラッシング液圧流体装置に、特に第2の方向制御弁なしで、接続せず、第2の方向制御弁をフラッシング液圧流体装置に接続しないように構成されているか、若しくはこれらを互いに接続しない。追加的又は代替的に、第1の方向制御弁は、第2の切換位置によって第1の駆動シリンダを第2の方向制御弁に接続せず、第1の駆動シリンダをフラッシング液圧流体装置に接続しないように構成されているか、若しくはこれらを互いに接続しない。更に追加的に又は代替的に、第2の方向制御弁は、第1の切換位置によって、第2の駆動シリンダをフラッシング液圧流体装置に、特に第1の方向制御弁なしで、接続せず、第1の方向制御弁をフラッシング液圧流体装置に接続しないように構成されているか、若しくはこれらを互いに接続しない。更に追加的に又は代替的に、第2の方向制御弁は、第2の切換位置によって第2の駆動シリンダを第1の方向制御弁に接続せず、第2の駆動シリンダをフラッシング液圧流体装置に接続しないように構成されているか、若しくはこれらを互いに接続しない。このことは、特に切換位置及び非接続は、様々な機能を可能にする。
【0018】
本発明の一発展形態では、第1の方向制御弁の第1のシリンダ接続部が第1の駆動シリンダに接続されている。第2の方向制御弁の第2のシリンダ接続部は第2の駆動シリンダに接続されている。第1の方向制御弁の第1フラッシング接続部はフラッシング液圧流体装置に接続されている。第2の方向制御弁の第2のフラッシング接続部はフラッシング液圧流体装置に接続されている。第1の方向制御弁の第1の弁接続部と第2の方向制御弁の第2の弁接続部は互いに接続されている。第1の方向制御弁は、第1の切換位置によって第1のシリンダ接続部を第1の弁接続部に接続するように構成されているか、若しくはこれらを互いに接続する。更に、第1の方向制御弁は、第2の切換位置によって第1の弁接続部を第1のフラッシング接続部に接続するように構成されているか、若しくはこれらを互いに接続する。第2の方向制御弁は、第1の切換位置によって第2のシリンダ接続部を第2の弁接続部に接続するように構成されているか、若しくはこれらを互いに接続する。更に、第2の方向制御弁は、第2の切替位置によって第2の弁接続部を第2のフラッシング接続部に接続するように構成されているか、若しくはこれらを互いに接続する。特に、第1のシリンダ接続部、第2のシリンダ接続部、第1のフラッシング接続部、第2のフラッシング接続部、第1の弁接続部及び/又は第2の弁接続部は異なり得る。追加的又は代替的に、第1の方向制御弁は、第1の切換位置によって第1のシリンダ接続部を第1のフラッシング接続部に接続し、第1の弁接続部を第1のフラッシング接続部に接続するように構成されていなくてもよいし、構成される必要はないか、若しくはこれらを互いに接続しなくてもよく、互いに接続される必要はない。更に追加的に又は代替的に、第1の方向制御弁は、第2の切換位置によって第1のシリンダ接続部を第1の弁接続部に接続し、第1のシリンダ接続部を第1のフラッシング接続部に接続するように構成されていなくてもよいし、構成される必要はないか、若しくはこれらを互いに接続しなくてもよく、互いに接続される必要はない。更に追加的に又は代替的に、第2の方向制御弁は、第1の切換位置によって第2のシリンダ接続部を第2フラッシング接続部に接続し、第2の弁接続部を第1のフラッシング接続部に接続するように構成されていなくてもよいし、構成される必要はないか、若しくはこれらを互いに接続しなくてもよく、互いに接続される必要はない。更に追加的に又は代替的に、第2の方向制御弁は、第2の切換位置によって第2シリンダ接続部を第2の弁接続部に接続し、第2のシリンダ接続部を第2のフラッシング接続部に接続するように構成されていなくてもよいし、構成される必要はないか、若しくはこれらを接続しなくてもよく、互いに接続される必要はない。
【0019】
本発明の一発展形態では、第1の方向制御弁は、特に第1の未使用接続部を有する、少なくとも3方向/少なくとも2方向の第1の方向制御弁、特に4方向/2方向の第1の方向制御弁である。追加的又は代替的に、第2の方向制御弁は、特に第2の未使用接続部を有する、少なくとも3方向/少なくとも2方向の第2の方向制御弁、特に4方向/2方向の第2の方向制御弁である。このことは切換位置と接続を可能にする。特に、4方向/2方向の第1の方向制御弁及び/又は4方向/2方向の第2の方向制御弁は、少なくとも1つの標準コンポーネントの使用を可能にする。したがって、このことは液圧駆動システムの低コストの構築を可能にする。
【0020】
本発明の一発展形態では、第1の方向制御弁は、第1のカートリッジ弁及び/又は第1の組付け弁(Aufbauventil)である。追加的又は代替的に、第2の方向制御弁は、第2のカートリッジ弁及び/又は第2の組付け弁である。このことは、液圧流体の大流量及び/又は大圧力を可能にする。
【0021】
本発明の一発展形態では、第1の方向制御弁及び/又は第2の方向制御弁は、電気的に切換可能に構成されている。特に、第1の方向制御弁及び/又は第2の方向制御弁は、非通電時に第2の切換位置に、特にそれぞれの第2の切換位置に独立して切り換えられるように構成されている。このことは、第1の方向制御弁及び/又は第2の方向制御弁の簡単な切換えを可能にする。特に、このことは、特に第2の切換位置にある第1の方向制御弁及び第2の切換位置にある第2の方向制御弁は、フラッシング液圧流体遮断機能を可能にする。特に、第1の方向制御弁及び/又は第2の方向制御弁は、液圧的に切換可能に構成されなくてもよく、或いは液圧的に切換可能に設計されている必要はない。追加的又は代替的に、「非通電状態にある」という語句は、「非通電」という用語の同義語として使用することができる。代替的に、第1の方向制御弁及び/又は第2の方向制御弁は、非通電時に独立して第1の切換位置に、特にそれぞれの第1の切換位置に切り換えるように構成することができる。
【0022】
本発明の一発展形態では、第1の方向制御弁は、第1の切換位置によって第1の駆動シリンダの一方の側、特に底側を第2の方向制御弁に接続するように構成されている。第2の方向制御弁は、第1の切換位置によって第1の駆動シリンダの一方の側と同じ、特に同様の第2の駆動シリンダの側、特に底側を第1の方向制御弁に接続するように構成されている。このことは、特に第1の切換位置にある第1の方向制御弁と第1の切換位置にある第2の方向制御弁は、第1の駆動シリンダと第2の駆動シリンダの同じ側を互いに接続することを可能にする。したがって、このことは、シリンダロック機能を、第1の駆動シリンダと第2の駆動シリンダの底側同士を接続する場合に特に有利に可能にする。
【0023】
本発明の一発展形態では、液圧駆動システムは、第1の駆動ピストン及び第2の駆動ピストンと、第1のピストンロッド及び第2のピストンロッドと、少なくとも1つ、特にただ1つ、特に単一の水タンクとを備える。第1の駆動ピストンは第1の駆動シリンダに配置されている。第2の駆動ピストンは第2の駆動シリンダに配置されている。第1のピストンロッドは第1の駆動ピストンに取り付けられている。第2のピストンロッドは第2の駆動ピストンに取り付けられている。更に、第1のピストンロッド及び第2のピストンロッドは、少なくとも1つの水タンクを通って案内されている。シリンダロック機能は、特に第1の駆動シリンダと第2の駆動シリンダの底面同士を接続する場合に、特に駆動シリンダが押し戻されるときに少なくとも1つの水タンクが溢れることを防止することを可能にする。特に、第1の駆動ピストンと第2の駆動ピストンは、同様のもの及び/又は異なるものであり得る。追加的又は代替的に、第1のピストンロッドと第2のピストンロッドは同様のもの及び/又は異なるものであり得る。
【0024】
本発明の一発展形態では、液圧駆動システムは揺動接続部を有する。揺動接続部は、第1の駆動シリンダと第2の駆動シリンダを互いに接続する。このことは、第1の駆動シリンダと第2の駆動シリンダの同じ側、特に底側同士を接続する場合に有利である。特に、揺動接続部は、第1の駆動シリンダのこの側とは異なる側、特にロッド側と第2の駆動シリンダのこの側とは異なる側、特にロッド側を互いに接続することができる。追加的又は代替的に、揺動接続部は揺動ラインを有することができ、特に揺動ラインであり得る。
【0025】
特に、ロッド側は、駆動シリンダのうち、ピストンロッドを駆動ピストンに取り付けることができる側のことであり得る。追加的又は代替的に、底側は、駆動シリンダの反対側若しくは対向側のことであり得る。更に追加的に又は代替的に、第1の駆動ピストンと第2の駆動ピストンを揺動接続部によって結合することができ、特に逆相で結合することができる。
【0026】
本発明の一発展形態では、フラッシング液圧流体装置は、液圧流体タンク、特に、及び液圧流体冷却器及び/又は液圧流体浄化器を有する。このことは、液圧流体、特にフラッシングされた液圧流体の貯蔵若しくは保管、特に、及び冷却及び/又は浄化を可能にする。特に、液圧流体浄化器はフィルタを有することができ、特にフィルタであり得る。
【0027】
本発明の一発展形態では、第1の方向制御弁と第2の方向制御弁は、互いに独立して切換可能である。このことは多数の機能を可能にする。特に、「別個に」という用語は、「独立した」という用語の同義語として使用することができる。
【0028】
本発明の一発展形態では、液圧駆動システムは制御装置を有する。制御装置は、特に交互フラッシング機能、フラッシング液圧流体遮断機能、特に既知のフラッシング液圧流体遮断機能、及び/又はシリンダロック機能、特に既知のシリンダロック機能のために、第1の方向制御弁を第1の切換位置及び/又は第2の切換位置に、かつ第2の方向制御弁を第1の切換位置及び/又は第2の切換位置に切り換えるように構成されている。このことは、液圧駆動システムの、及び/又は特にそれにより建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムの良好な、特に簡単な及び/又は低コストの動作を可能にする。特に、制御装置は電気的であり得る。追加的又は代替的に、制御装置は、プロセッサ及び/又は記憶装置を有することができ、特にプロセッサ及び/又は記憶装置であり得る。更に追加的又は代替的に、「調整装置」又は「コントロール装置」という用語は、「制御装置」という用語の同義語として使用することができる。更に追加的又は代替的に、「調整する」、「制御する」、又は「コントロールする」という用語は、「切り換える」という用語の同義語として使用することができる。更に追加的又は代替的に、切り換えは自動的であり得る。
【0029】
特に、交互フラッシング機能は、液圧流体の、特に第1の駆動シリンダ及び/又は第2の駆動シリンダの液圧流体のフラッシングを可能にする、特に実現する。
【0030】
追加的又は代替的に、フラッシング液圧流体遮断機能は、液圧流体のフラッシングと、特に第1の駆動シリンダと第2の駆動シリンダの接続、特に第1の駆動シリンダと第2の駆動シリンダのそのような側同士の接続の回避を可能にする、特に実現する。追加的又は代替的に、フラッシング液圧流体遮断機能は、逆転プロセス(Umsteuervorgang)中の弁の切り換えを遅らせることを可能にする。特に、逆転プロセスは、低いブレークダウン圧力(Niederdruckeinbruechen)が発生する可能性がある重要な瞬間であり得る。逆転の直前のフラッシング液圧流体遮断機能は、この低いブレークダウン圧力を大幅に低減するか、又は防止さえすることができる。このことは、液圧駆動システムのメインポンプの有効寿命に有利に作用する可能性がある。
【0031】
更に追加的に又は代替的に、シリンダロック機能は、特に第1の駆動シリンダと第2の駆動シリンダの底側同士を接続する場合に、特に駆動シリンダが押し戻されるときに少なくとも1つの水タンクが溢れることを防止することと、特に液圧流体のフラッシングの回避とを可能にする。
【0032】
本発明の一実施形態では、液圧駆動システムは少なくとも1つのセンサを備える。少なくとも1つのセンサは、液圧駆動システム及び/又は液圧流体の、温度、特に温度の値、又は温度に依存する温度変数、特に温度変数の値、並びに/或いは汚染度、特に汚染度の値、又は汚染度に依存する汚染度変数、特に汚染度変数の値を検出するように構成されている。制御装置は、特に交互フラッシング機能のために、検出された温度又は検出された温度変数並びに/或いは検出された汚染度又は検出された汚染度変数に依存して切り換えるように構成されている。このことは、必要に応じた切換え、特にフラッシングを可能にする。したがって、このことは、液圧駆動システムのより迅速な暖機運転及び/又は、特にそれにより、摩耗の低減を可能にする。したがって、このことは、液圧駆動システム、及び/又は特にそれにより、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプの良好な、特に信頼できる及び/又は低コストの動作を可能にする。特に、センサは電気的であり得る。追加的又は代替的に、検出は自動であり得る。更に追加的又は代替的に、液圧流体はフラッシングされなくてもよい。
【0033】
本発明による建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムは、建築材料及び/又は濃厚材料搬送システムと、液圧駆動システム、特に上述したような液圧駆動システムとを備える。建築材料及び/又は濃厚材料搬送システムは、建築材料及び/又は濃厚材料を搬送するように構成されている。液圧駆動システムは、建築材料及び/又は濃厚材料搬送システムを駆動するように形成されている。特に、搬送及び/又は駆動は自動であり得る。追加的又は代替的に、濃厚材料はスラッジのことである。更に追加的又は代替的に、建築材料及び/又は濃厚材料は、モルタル、セメント、スクリード、コンクリート及び/又は漆喰のことであり得る。特に、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムをコンクリートポンプシステムと呼ぶことができる。更に追加的又は代替的に、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムを走行可能に構成することができ、特に自動建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムとして、特に貨物自動車として構成することができる。
【0034】
液圧駆動システム、特に上述したような液圧駆動システム、並びに/或いは建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム、特に上述したような建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムを動作させる本発明による方法は、特に、特に交互フラッシング機能、特に既知の交互フラッシング機能、フラッシング液圧流体遮断機能、特に既知のフラッシング液圧流体遮断機能、又はシリンダロック機能、特に既知のシリンダロック機能のために、第1の方向制御弁を第1の切換位置又は第2の切換位置に、かつ第2の方向制御弁を第1の切換位置又は第2の切換位置に切り換える工程を含む。特に、方法及び/又は動作及び/又は切り換えは自動であり得る。
【0035】
本発明の他の利点及び態様は、特許請求の範囲から、及び図を用いて以下に説明される本発明の例示的実施形態の説明の記載から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明による建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムの本発明による液圧駆動システムの概略回路図を示す。
【
図2】
図1の液圧駆動システムと本発明による建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムの建築材料及び/又は濃厚材料搬送システムの一部の概略回路図を示す。
【
図3】別個の弁ブロックを有する
図1の液圧駆動システムの一部の概略斜視図を示す。
【
図4】組み込まれた弁ブロックを有する
図1の液圧駆動システムの一部の概略斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1~
図4は、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム2のための本発明による液圧駆動システム1を示す。液圧駆動システム1は、第1の駆動シリンダ3及び第2の駆動シリンダ4と、第1の方向制御弁5及び第2の第2の方向制御弁6と、フラッシング液圧流体装置7とを備えている。第1の方向制御弁5は、第1の切換位置5S1によって第1の駆動シリンダ3を第2の方向制御弁6に接続するように設計され、特にこれらを互いに接続する。更に、第1の方向制御弁5は、第2の切換位置5S2によって第2の方向制御弁6をフラッシング液圧流体装置7に接続するように設計され、特にこれらを互いに接続する。第2の方向制御弁6は、第1の切換位置6S1によって第2の駆動シリンダ4を第1の方向制御弁5に接続するように設計され、特にこれらを互いに接続する。更に、第2の方向制御弁6は、第2の切換位置6S2によって第1の方向制御弁5をフラッシング液圧流体装置7に接続するように設計され、特にこれらを互いに接続する。
【0038】
詳細には、第1の方向制御弁5は、第1の切換位置5S1によって第1の駆動シリンダ3をフラッシング液圧流体装置7に接続しないように、かつ第2の方向制御弁6をフラッシング液圧流体装置7に接続しないように設計され、特にこれらを互いに接続しない。追加的又は代替的に、第1の方向制御弁5は、第2の切換位置5S2によって第1の駆動シリンダ3を第2の方向制御弁6に接続しないように、かつ第1の駆動シリンダ3をフラッシング液圧流体装置7に接続しないように設計され、特にこれらを互いに接続しない。更に追加的に又は代替的に、第2の方向制御弁6は、第1の切換位置6S1によって第2の駆動シリンダ4をフラッシング液圧流体装置7に接続しないように、かつ第1の方向制御弁5をフラッシング液圧流体装置7に接続しないように設計され、特にこれらを互いに接続しない。更に追加的に又は代替的に、第2の方向制御弁6は、第2の切換位置6S2によって第2の駆動シリンダ4を第1の方向制御弁5に接続しないように、かつ第2の駆動シリンダ4をフラッシング液圧流体装置7に接続しないように設計され、特にこれらを互いに接続しない。
【0039】
それに加えて、第1の方向制御弁5の第1のシリンダ接続部51は第1の駆動シリンダ3に接続されている。第2の方向制御弁6の第2のシリンダ接続部61は第2の駆動シリンダ4に接続されている。第1の方向制御弁5の第1のフラッシング接続部52はフラッシング液圧流体装置7に接続されている。第2の方向制御弁6の第2のフラッシング接続部62はフラッシング液圧流体装置7に接続されている。第1の方向制御弁5の第1の弁接続部53と第2の方向制御弁6の第2の弁接続部63とは互いに接続されている。第1の方向制御弁5は、第1の切換位置5S1によって第1のシリンダ接続部51を第1の弁接続部53に接続するように設計され、特にこれらを互いに接続する。更に、第1の方向制御弁5は、第2の切換位置5S2によって第1の弁接続部53を第1のフラッシング接続部52に接続するように設計され、特にこれらを互いに接続する。第2の方向制御弁6は、第1の切換位置6S1によって第2のシリンダ接続部61を第2の弁接続部63に接続するように設計され、特にこれらを互いに接続する。更に、第2の方向制御弁6は、第2の切換位置6S2によって第2の弁接続部63を第2のフラッシング接続部62に接続するように設計され、特にこれらを互いに接続する。
【0040】
更に、第1の方向制御弁5は、特に第1の未使用接続部54を有する、少なくとも3方向/少なくとも2方向の第1の方向制御弁5’、特に4方向/2方向の第1の方向制御弁5''である。追加的又は代替的に、第2の方向制御弁6は、特に第2の未使用接続部64を有する、少なくとも3方向/少なくとも2方向の第2の方向制御弁6’、特に4方向/2方向の第2の方向制御弁6''である。
【0041】
それに加えて、第1の方向制御弁5は、第1のカートリッジ弁5'''及び/又は第1の組付け弁5''''である。追加的又は代替的に、第2の方向制御弁6は、第2のカートリッジ弁6'''及び/又は第2の組付け弁6''''である。
【0042】
更に、第1の方向制御弁5及び/又は第2の方向制御弁6は、電気的に切換可能に設計されている。特に、第1の方向制御弁5及び/又は第2の方向制御弁6は、非通電時に第2の切換位置5S2、6S2に独立して切り換えられるように設計されている。
【0043】
更に、第1の方向制御弁5は、第1の切換位置5S1によって第1の駆動シリンダ3の一方の側3S、特に底側3BSを第2の方向制御弁6に接続するように設計されている。第2の方向制御弁6は、第1の切換位置6S1によって第1の駆動シリンダ3の一方の側3Sと同じ第2の駆動シリンダ4の側4S、特に底側4BSを第1の方向制御弁5に接続するように設計されている。
【0044】
更に、液圧駆動システム1は、第1の駆動ピストン11及び第2の駆動ピストン12と、第1のピストンロッド13及び第2のピストンロッド14と、少なくとも1つの水タンク15とを有する。第1の駆動ピストン11は第1の駆動シリンダ3に配置されている。第2の駆動ピストン12は第2の駆動シリンダ4に配置されている。第1のピストンロッド13は第1の駆動ピストン11に取り付けられている。第2のピストンロッド14は第2の駆動ピストン12に取り付けられている。更に、第1のピストンロッド13及び第2のピストンロッド14は、少なくとも1つの水タンク15を通って案内されている。
【0045】
それに加えて、液圧駆動システム1は揺動接続部16を有する。揺動接続部16は、第1の駆動シリンダ3と第2の駆動シリンダ4を互いに接続する。
【0046】
特に、揺動接続部16は、第1の駆動シリンダ3のロッド側3TSと第2の駆動シリンダ4のロッド側4TSとを互いに接続する。
【0047】
更に、フラッシング液圧流体装置7は、液圧流体タンク17を有し、特に液圧流体冷却器18及び/又は液圧流体浄化器19をも有する。
【0048】
更に、第1の方向制御弁3と第2の方向制御弁4は、互いに独立して切換可能である。
【0049】
更に、液圧駆動システム1は制御装置20を備える。制御装置20は、特に交互フラッシング機能WAF、フラッシング液圧流体遮断機能AHAF、及び/又はシリンダロック機能ZSFのために、第1の方向制御弁5を第1の切換位置5S1及び/又は第2の切換位置に、第2の方向制御弁6を第1の切換位置6S1及び/又は第2の切換位置に切り換えるように設計される、特に切り換える。
【0050】
特に、第1の切換位置5S1にある第1の方向制御弁5と、第2の切換位置6S2にある第2の方向制御弁6とは、特に第1の駆動シリンダ3に対して交互フラッシング機能WAFを可能にし、特に実現する。交互フラッシング機能WAFは、液圧流体HFのフラッシング、特に液圧流体HFの流れのフラッシングを可能にし、特に実現し、特に第1の駆動シリンダ3から第1の方向制御弁5へ、第1の方向制御弁5から第2の方向制御弁6へ、及び第2の方向制御弁6からフラッシング液圧流体装置7への液圧流体HFのフラッシング、特に液圧流体HFの流れのフラッシングを可能にし、特に実現する。
【0051】
追加的に又は代替的に、第2の切換位置5S2にある第1の方向制御弁5と、第1の切換位置6S2にある第2の方向制御弁6とは、特に第2の駆動シリンダ4に対して、交互フラッシング機能WAFを可能にし、特に実現する。交互フラッシング機能WAFは、液圧流体HFのフラッシング、特に液圧流体HFの流れのフラッシングを可能にし、特に実現し、特に第2の駆動シリンダ4から第2の方向制御弁6へ、第2の方向制御弁6から第1の方向制御弁5へ、及び第1の方向制御弁5からフラッシング液圧流体装置7への液圧流体HFのフラッシング、特に液圧流体HFの流れのフラッシングを可能にし、特に実現する。
【0052】
特に、制御装置20は、特に液圧駆動システム1並びに/或いは建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム2の動作中に、交互フラッシング機能WAFが第1の駆動シリンダ3と第2の駆動シリンダ4に周期的に替わるよう切り換えるように設計されている。
【0053】
更に追加的又は代替的に、第2の切換位置5S2にある第1の方向制御弁5と、第2の切換位置6S2にある第2の方向制御弁6とは、フラッシング液圧流体遮断機能AHAFを可能にし、特に実現する。フラッシング液圧流体遮断機能AHAFは、液圧流体HFのフラッシング、特に液圧流体HFの流れのフラッシングの回避を可能にし、特に回避を実現し、特に第1の駆動シリンダ3及び/又は第2の駆動シリンダ4からフラッシング液圧流体装置7への液圧流体HFのフラッシング、特に液圧流体HFの流れのフラッシングの回避を可能にし、特に回避を実現する。
【0054】
更に追加的又は代替的に、第1の切換位置5S1にある第1の方向制御弁5と、第1の切換位置6S1にある第2の方向制御弁6とは、シリンダロック機能ZSFを可能にし、特に実現する。シリンダロック機能ZSFは、第1の駆動シリンダ3及び第2の駆動シリンダ4の同じ側3S、4S、特に底側面3BS、4BS同士の接続を可能にし、特に実現し、並びに/或いは、特にそれにより、第1の駆動シリンダ3から第1の方向制御弁5へ、第1の方向制御弁5から第2の方向制御弁6へ、そして第2の方向制御弁6から第2の駆動シリンダ4への、及び/又は第2の駆動シリンダ4から第2の方向制御弁6へ、第2の方向制御弁6から第1の方向制御弁5へ、及び第1の方向制御弁5から第1の駆動シリンダ3への液圧流体HFの流れを可能にし、特に実現する。
【0055】
特に、制御装置20は、特に貨物自動車のディーゼルエンジンが停止している場合に、液圧駆動システム1並びに/或いは建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム2の動作中、シリンダロック機能ZSFを切り換えないように設計されている。
【0056】
更に、液圧駆動システム1は、少なくとも1つのセンサ21を有する。少なくとも1つのセンサ21は、液圧駆動システム1並びに/或いは液圧流体HFの、温度T又は温度に依存する温度変数並びに/或いは汚染度VG又は汚染度に依存する汚染度変数を検出するように設計され、特に検出する。制御装置は、特に交互フラッシング機能WAFのために、検出された温度T又は検出された温度変数並びに/或いは検出された汚染度VG又は検出された汚染度変数に依存して切り換えるように設計され、特に切り換える。
【0057】
更に、液圧駆動システム1は、少なくとも1つの供給ポンプ22及び/又は少なくとも1つの駆動ポンプ23を有する。供給ポンプ22は、フラッシング液圧流体装置7から液圧流体HFを供給、特に液圧流体の流れを供給、特に自動的に供給するように設計、特に供給し、特に液圧流体タンク17から、及び/又は第1の駆動シリンダ3及び/又は第2の駆動シリンダ4へ、液圧流体HFを供給、特に液圧流体の流れを供給、特に自動的に供給するように設計、特に供給する。追加的又は代替的に、駆動ポンプ23は、(特に第1の駆動ピストン11及び/又は第2の駆動ピストン12を特に自動的に移動させるための)液圧流体HFの流れを、特に駆動流を生成、特に自動的に生成するように設計され、特に生成して移動させる。
【0058】
特に、フラッシング液圧流体装置7、特に液圧流体タンク17、供給ポンプ22、駆動ポンプ23、(特に揺動接続部16によって)第1の駆動シリンダ3及び第2の駆動シリンダ4、第1の方向制御弁5及び第2の方向制御弁6、及び/又はフラッシング液圧流体装置7、特に液圧流体タンク17は、液圧流体HF用の駆動回路を形成する。
【0059】
更に、図示の例示的実施形態では、第1の方向制御弁5と第2の方向制御弁6は、弁ブロック若しくは制御ブロックに、特に共通の弁ブロック若しくは制御ブロックに組み込まれているか若しくは組み付けられている。代替の例示的実施形態では、第1の方向制御弁及び第2の方向制御弁は、弁ブロックに組み込まれていなくてもよく、又は組み込まれている必要はない。
【0060】
図3において、弁ブロックは第1の駆動シリンダ3及び第2の駆動シリンダ4とは別個であるか、若しくは分離されている。
【0061】
図4において、弁ブロック、第1の駆動シリンダ3、第2の駆動シリンダ4が一体化されている。換言すると、第1の方向制御弁5と第2の方向制御弁6は、第1の駆動シリンダ3と第2の駆動シリンダ4に直接接する接続ブロックに一体化されている。このことは、接続線や追加のブロックを節約することを可能にする。特に、全ての孔は、第1の駆動シリンダ3及び第2の駆動シリンダ4に接する「大型接続ブロック」に直接組み込まれる。フラッシング液圧流体装置7、特に液圧流体タンク17へ、及び/又は液圧流体冷却器18及び/又は液圧流体浄化器19へ通じる外部への接続部が1つあり、特に1つしかない。
【0062】
図1~
図4は、本発明による建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム2を示す。建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム2は、建築材料及び/又は濃厚材料搬送システム30と液圧駆動システム1とを備える。建築材料及び/又は濃厚材料搬送システム30は、建築材料及び/又は濃厚材料を搬送するように設計され、特に搬送する。液圧駆動システム1は、建築材料及び/又は濃厚材料搬送システム30を駆動するように設計され、特に駆動する。
【0063】
詳細には、建築材料及び/又は濃厚材料搬送システム30は、第1の搬送シリンダ及び第2の搬送シリンダと、第1の搬送ピストン及び第2の搬送ピストンを有する。第1の搬送ピストンは、第1の搬送シリンダに配置されている。第2の搬送ピストンは、第2の搬送シリンダに配置されている。第1の搬送ピストンには、第1の駆動ピストン11に運動結合するための第1のピストンロッド13が取り付けられている。第2の搬送ピストンには、第2の駆動ピストン12に運動結合するための第2のピストンロッド14が取り付けられている。
【0064】
更に、液圧駆動システム1、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム2、並びに/或いは建築材料及び/又は濃厚材料搬送システム30に関する専門文献を参照されたい。
【0065】
図1は、液圧駆動システム1並びに/或いは建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム2を動作させる本発明による方法を示す。方法は、特に交互フラッシング機能WAF、フラッシング液圧流体遮断機能AHAF、又はシリンダロック機能ZSFのために、特に制御装置20によって、第1の方向制御弁5を第1の切換位置5S1又は第2の切換位置5S2に、第2の方向制御弁6を第1の切換位置6S1又は第2の切換位置6S2に切り換えることを包含する。
【0066】
更に、制御装置20は、第1の方向制御弁5及び/又は第2の方向制御弁6及び/又は少なくとも1つのセンサ21及び/又は供給ポンプ22及び/又は駆動ポンプ23との、特にそれぞれへの、接続部、特に電気的接続部、特に切換接続部若しくは信号接続部を有する。
【0067】
図示及び上述した例示的実施形態が明確にするように、本発明は、それぞれが改善された特性を有する、建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムのための有利な液圧駆動システム、そのような液圧駆動システムを備える有利な建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステム、そのような液圧駆動システム並びに/或いは建築材料及び/又は濃厚材料ポンプシステムを動作させる有利な方法を提供する。
【国際調査報告】