(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】ガス送達システムおよび関連する方法
(51)【国際特許分類】
A61B 90/00 20160101AFI20241128BHJP
【FI】
A61B90/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024526725
(86)(22)【出願日】2022-11-03
(85)【翻訳文提出日】2024-05-02
(86)【国際出願番号】 EP2022080750
(87)【国際公開番号】W WO2023083702
(87)【国際公開日】2023-05-19
(32)【優先日】2021-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100128428
【氏名又は名称】田巻 文孝
(72)【発明者】
【氏名】チュア チン スアン
(72)【発明者】
【氏名】カリド ビン アブドゥル ハリド ダニアル
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナン スバシュ
(72)【発明者】
【氏名】ラム シャロン アイ アー
(72)【発明者】
【氏名】リー トム
(72)【発明者】
【氏名】タン ウェイ テック
(72)【発明者】
【氏名】タング チン ケオン
(72)【発明者】
【氏名】シア ウェンハオ
(57)【要約】
モジュール式ガス送達システム(100、200、300、400)が提供される。システムは、ガス入口(112)を備える上流モジュール(110)と、ガス出口(116)を備える下流モジュール(114)と、第一の中間モジュール(120)を備える中間モジュール組立品(118、418)とを備える。第一の中間モジュールは、第一のガス送達出口(122)を備える。中間モジュール組立品は、上流モジュールおよび下流モジュールと係合可能であり、かつ上流モジュールおよび下流モジュールから係合解除可能である。システムは、ガス流路がガス入口からガス出口まで形成され、第一のガス送達流路がガス入口から第一のガス送達出口まで形成される、第一のシステム構成に組み立てられるように構成される。関連する使用方法も提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の非ヒト動物に同時にガスを送達するためのモジュール式ガス送達システムであって、前記システムが、
ガス入口を備える上流モジュールと、
ガス出口を備える下流モジュールと、
第一の中間モジュールを備える中間モジュール組立品であって、前記第一の中間モジュールが、第一のガス送達出口および第二の中間モジュールを備え、前記第二の中間モジュールが、第二のガス送達出口を備える、中間モジュール組立品と、を備え、
前記中間モジュール組立品が、
前記上流モジュールと係合可能、かつ前記上流モジュールから係合解除可能であり、
前記下流モジュールと係合可能、かつ前記下流モジュールから係合解除可能であり、
前記第一の中間モジュールが、前記上流モジュールと係合可能、かつ前記上流モジュールから係合解除可能であり、
前記第二の中間モジュールが、前記上流モジュールと係合可能、かつ前記上流モジュールから係合解除可能であり、
前記上流モジュール、前記下流モジュール、および前記中間モジュール組立品が、第一のシステム構成に組み立てられるように構成され、
前記上流モジュールが、前記中間モジュール組立品の上流にあり、かつ前記中間モジュール組立品と係合し、
前記中間モジュール組立品が、前記下流モジュールの上流にあり、かつ前記下流モジュールと係合し、
ガス流路が、前記上流モジュールの前記ガス入口から前記下流モジュールの前記ガス出口まで形成され、
第一のガス送達流路が、前記上流モジュールの前記ガス入口から前記第一の中間モジュールの前記第一のガス送達出口まで形成される、モジュール式ガス送達システム。
【請求項2】
前記第二の中間モジュールが、前記第一の中間モジュールと係合可能、かつ前記第一の中間モジュールから係合解除可能であり、前記第二の中間モジュールが、前記第二の中間モジュールおよび前記第一の中間モジュールが前記システム内で交換可能であるように、前記第一の中間モジュールと構造的に同一である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記システムが、前記下流モジュールと係合可能、かつ前記下流モジュールから係合解除可能な排気ユニットを備え、かつ使用時に前記ガス出口の下流に吸引を提供する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記下流モジュールが、前記システム内の圧力を調整するための圧力調整機構を備え、前記圧力調整機構が、開口部を画定する圧力調整構成要素を備え、前記圧力調整が、前記開口部のサイズを変えるように移動可能である、請求項1~3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記第一のシステム構成では、前記ガス流路が前記中間モジュール組立品を通って延在する、請求項1~4のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
前記第一の中間モジュールが、第一の追加のガス送達出口を備える、請求項1~5のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記第一のシステム構成では、前記第一の追加のガス送達出口が、前記第一のガス送達出口と長軸方向に整列される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記上流モジュール、前記下流モジュール、および前記中間モジュール組立品が、第二のシステム構成に組み立てられるように構成され、
前記上流モジュールが、前記中間モジュール組立品の上流にあり、かつ前記中間モジュール組立品と係合し、
前記中間モジュール組立品が、前記下流モジュールの上流にあり、かつ前記下流モジュールと係合し、
ガス流路が、前記上流モジュールの前記ガス入口から前記下流モジュールの前記ガス出口まで形成され、
第一のガス送達流路が、前記上流モジュールの前記ガス入口から前記第一の中間モジュールの前記第一のガス送達出口まで形成され、
第二のガス送達流路が、前記上流モジュールの前記ガス入口から前記第二の中間モジュールの前記第二のガス送達出口まで形成される、請求項1~7のいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
前記第二のシステム構成が、直列システム構成であり、前記第二のシステム構成では、前記第一の中間モジュールおよび前記第二の中間モジュールが、前記第二のガス送達流路が前記第一の中間モジュールを通って延在するように直列に配置される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第二のシステム構成が、並列システム構成であり、前記第二のシステム構成では、前記第一の中間モジュールおよび前記第二の中間モジュールが、前記第二のガス送達流路が前記第一の中間モジュールを通って延在しないように並列に配置される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記システムが、前記第一の中間モジュールおよび前記第二の中間モジュールが直列に配置される直列システム構成に組み立てられるように構成され、また前記第一の中間モジュールおよび前記第二の中間モジュールが並列に配置される並列システム構成に組み立てられるように構成される、請求項8、9または10に記載のシステム。
【請求項12】
前記第二のシステム構成において、前記第一のガス送達出口が、前記第二のガス送達出口と長軸方向に整列している、請求項8~11のいずれかに記載のシステム。
【請求項13】
前記システムが、気管内送達によって第一の非ヒト動物に、および経鼻送達によって第二の非ヒト動物にガスを同時に送達するよう構成可能である、請求項1~12のいずれかに記載のシステム。
【請求項14】
前記システムが、前記システムの使用中に前記システム内の圧力を調整して、ガスを少なくとも一つの非ヒト動物に送達するための圧力調整機構を備える、請求項1~13のいずれかに記載のシステム。
【請求項15】
前記方法が、
前記上流モジュールが、前記中間モジュール組立品の上流にあり、かつ前記中間モジュール組立品と係合し、
前記中間モジュール組立品が、前記下流モジュールの上流にあり、かつ前記下流モジュールと係合し、
前記ガス流路が、前記上流モジュールの前記ガス入口から前記下流モジュールの前記ガス出口まで形成され、
前記第一のガス送達流路が、前記上流モジュールの前記ガス入口から前記第一の中間モジュールの前記第一のガス送達出口まで形成されるように、前記上流モジュールおよび前記下流モジュールを前記中間モジュール組立品と係合することを含む、請求項1~14のいずれかに記載のシステムを使用する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガス送達システム、およびガス送達システムを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガス送達システムは、前臨床のインビボ試験中に対象にガスまたはエアロゾルを送達するために使用される。こうした試験に適した市販のガス送達システムは限定されている。しかしながら、これらの市販のシステムは、典型的には、多数の対象を用いた試験には効率的ではなく、典型的には、システムオペレータは対象へのガスの気管内送達と経鼻送達のどちらかを選択できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、改善されたガス送達システムを提供することを目的とする。特に、本発明は、上述の問題のうちの一つ以上を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、少なくとも一つの対象にガスを送達するためのガス送達システムが提供される。システムは上流部分を備えてもよい。上流部分は、ガス入口を備えてもよい。システムは下流部分を備えてもよい。下流部分は、ガス出口を備えてもよい。システムは、中間部分を備えてもよい。中間部分は、第一のガス送達出口を備えてもよい。上流部分は、中間部分の上流にあってもよい。中間部分は、下流部分の上流にあってもよい。ガス流路は、上流部分のガス入口から下流部分のガス出口まで形成されてもよい。第一のガス送達流路は、上流部分のガス入口から中間部分の第一のガス送達出口まで形成されてもよい。
【0005】
本開示の第一の態様によると、少なくとも一つの対象にガスを送達するためのガス送達システムが提供されている。システムは、ガス入口を備える上流部分を備える。システムは、ガス出口を備える下流部分を備える。システムは、第一のガス送達出口を備える中間部分を備える。上流部分は中間部分の上流にあり、中間部分は下流部分の上流にある。ガス流路は、上流部分のガス入口から下流部分のガス出口まで形成される。第一のガス送達流路は、上流部分のガス入口から中間部分の第一のガス送達出口まで形成される。
【0006】
ガス送達システムは、モジュール式ガス送達システムであってもよい。上流部分は、上流モジュールを含んでもよく、または上流モジュールであってもよい。下流部分は、下流モジュールを含んでもよく、または下流モジュールであってもよい。中間部分は、中間モジュール組立品を含んでもよく、または中間モジュール組立品であってもよい。中間モジュール組立品は、第一の中間モジュールを備えてもよい。第一の中間モジュールは、第一のガス送達出口を備えてもよい。中間モジュール組立品は、上流モジュールと係合可能、かつ上流モジュールから係合解除可能であってもよい。中間モジュール組立品は、下流モジュールと係合可能、かつ下流モジュールから係合解除可能であってもよい。システム、例えば、上流モジュール、下流モジュール、および中間モジュール組立品は、上流モジュールが中間モジュール組立品の上流にあり、かつ中間モジュール組立品と係合し、かつ中間モジュール組立品が下流モジュールの上流にあり、かつ下流モジュールと係合する、第一のシステム構成へと組み立てられるように構成されてもよい。第一のシステム構成では、ガス流路は、上流モジュールのガス入口から下流モジュールのガス出口まで形成されてもよい。第一のシステム構成では、第一のガス送達流路は、上流モジュールのガス入口から第一の中間モジュールの第一のガス送達出口まで形成されてもよい。
【0007】
したがって、本開示の第二の態様によれば、少なくとも一つの対象にガスを送達するためのモジュール式ガス送達システムが提供される。システムは、ガス入口を備える上流モジュールと、ガス出口を備える下流モジュールと、第一の中間モジュールを備える中間モジュール組立品とを備え、第一の中間モジュールは第一のガス送達出口を備える。中間モジュール組立品は、上流モジュールと係合可能であり、かつ上流モジュールから係合解除可能であり、下流モジュールと係合可能であり、かつ下流モジュールから係合解除可能である。上流モジュール、下流モジュール、および中間モジュール組立品は、第一のシステム構成に組み立てられるように構成される。第一のシステム構成では、上流モジュールは、中間モジュール組立品の上流にあり、かつ中間モジュール組立品と係合し、中間モジュール組立品は、下流モジュールの上流にあり、かつ下流モジュールと係合し、ガス流路は、上流モジュールのガス入口から下流モジュールのガス出口まで形成され、第一のガス送達流路は、上流モジュールのガス入口から第一の中間モジュールの第一のガス送達出口まで形成される。
【0008】
有利なことに、ガス送達システムはモジュール式である。これにより、システムは、保管または輸送される際に占めるスペースが少なくなり得る。さらに、システムのモジュールが損傷している場合、システム全体ではなく、損傷したモジュールのみを交換することが可能になり得る。
【0009】
システムは、ガスを少なくとも一つの対象、例えば、複数の対象に送達するためのものであってもよい。当該または各対象は、マウスなどの非ヒト動物であってもよい。したがって、システムは、少なくとも一つの非ヒト動物、例えば複数の非ヒト動物にガスを送達するためのものであってもよい。システムは、複数の対象、例えば複数の非ヒト動物に同時にガスを送達するためのものであってもよい。本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、非ヒト動物を指すために使用されてもよい。
【0010】
有利なことに、システムは、複数の対象に同時にガスを送達するためのものであってもよい。これにより、複数の対象にガスを送達しなければならない試験に対して、システムがより効率的になり得る。
【0011】
第一のシステム構成は、動作構成であってもよい。すなわち、システムが第一のシステム構成にある時、システムはガスを少なくとも一つの対象に送達するために使用可能であってもよい。使用時に、ガスは、ガス入口から、第一のガス送達流路に沿って、第一のガス送達出口を通って、その後対象に搬送されてもよい。こうしたガスは、送達ガスと呼ばれてもよい。同時に、ガスは、ガス入口から、ガス流路に沿って、下流モジュールのガス出口を通って搬送されてもよい。こうしたガスは、排気ガスと呼ばれてもよい。
【0012】
第一のシステム構成では、ガス流路は、中間モジュール組立品の少なくとも一部分を通って延在してもよい。第一のシステム構成では、ガス流路は、第一の中間モジュールの少なくとも一部分を通って延在してもよい。
【0013】
第一のシステム構成では、上流モジュール、第一の中間モジュール、および下流モジュールは、例えば、長軸方向に整列されてもよい。第一のシステム構成では、上流モジュール、中間モジュール組立品、および下流モジュールは、例えば、長軸方向に整列されてもよい。有利なことに、システムの様々なモジュールを整列させることにより、それらのモジュールを同じ表面上に支持することを可能にし得る。加えて、システムの様々なモジュールを整列させることにより、モジュールが整列していない場合よりも、システムが使用時に占めるスペースが少なくなり得る。
【0014】
中間モジュール組立品は、第二の中間モジュールを備えてもよい。システムは、第二の中間モジュールと共に、または第二の中間モジュールなしで使用可能であってもよい。有利なことに、第二の中間モジュールを提供することで、システムがより多くの対象を一度に収容することを可能にし、したがって、多数の対象にガスを送達するのにより効率的であり得る。
【0015】
第二の中間モジュールは、第一の中間モジュールと係合可能、および第一の中間モジュールから係合解除可能であってもよい。第一の中間モジュールは、上流モジュールと係合可能、および上流モジュールから係合解除可能であってもよい。第二の中間モジュールは、上流モジュールと係合可能、および上流モジュールから係合解除可能であってもよい。第二の中間モジュールは、下流モジュールと係合可能、および下流モジュールから係合解除可能であってもよい。有利なことに、これにより、例えば、第一の中間モジュールが損傷した場合に、第二の中間モジュールを第一のシステム構成の第一の中間モジュールの代わりに使用することが可能になり得る。
【0016】
第二の中間モジュールは、第二のガス送達出口を備えてもよい。有利なことに、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールの両方が同時に使用される場合、これにより、ガスが、第一のガス送達出口を介して第一の対象に、および第二のガス送達出口を介して第二の対象に同時に送達されることが可能になり得る。
【0017】
第二の中間モジュールは、第一の中間モジュールと構造的に同一であってもよい。第二の中間モジュールは、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールがシステム内で互換的に使用され得るように、第一の中間モジュールと構造的に同一であり得る。有利なことに、これにより、例えば、第一の中間モジュールが損傷した場合に、第二の中間モジュールを第一のシステム構成の第一の中間モジュールの代わりに使用することが可能になり得る。
【0018】
システムは、第二のシステム構成に組み立てられるように構成されてもよい。第二のシステム構成は、動作構成であってもよい。すなわち、システムが第二のシステム構成にある時、システムはガスを少なくとも一つの対象に送達するために使用可能であってもよい。
【0019】
第二のシステム構成では、上流モジュールは、中間モジュール組立品の上流にあってもよい。第二のシステム構成では、上流モジュールは、中間モジュール組立品と係合してもよい。第二のシステム構成では、上流モジュールは、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールのうちの一方または両方の上流にあってもよい。第二のシステム構成では、中間モジュール組立品は、下流モジュールの上流にあってもよい。第二のシステム構成では、中間モジュール組立品は、下流モジュールと係合してもよい。第二のシステム構成では、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールのうちの一方または両方は、下流モジュールの上流にあってもよい。
【0020】
第二のシステム構成では、ガス流路は、上流モジュールのガス入口から下流モジュールのガス出口まで形成されてもよい。
【0021】
第二のシステム構成では、第一のガス送達流路は、上流モジュールのガス入口から第一の中間モジュールの第一のガス送達出口まで形成されてもよい。
【0022】
第二のシステム構成では、第二のガス送達流路は、上流モジュールのガス入口から第二の中間モジュールの第二のガス送達出口まで形成されてもよい。
【0023】
第二のシステム構成では、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールは、直列に配置されてもよい。第二のシステム構成では、中間モジュール組立品の中間モジュールのすべては、直列に配置されてもよい。こうした構成は、一連のシステム構成と呼ばれ得る。
【0024】
第二のシステム構成では、上流モジュールは、第一の中間モジュールの上流にあってもよく、第一の中間モジュールと係合してもよい。
【0025】
第二のシステム構成では、第一の中間モジュールは、第二の中間モジュールの上流にあってもよい。第二のシステム構成では、第一の中間モジュールは、第二の中間モジュールと係合し得る。第二のシステム構成では、第一の中間モジュールは、中間モジュール組立品の一つ以上の追加の中間モジュールを介して第二の中間モジュールに結合されてもよい。一つ以上の追加の中間モジュールは、第一の中間モジュールの下流に位置してもよい。一つ以上の追加の中間モジュールは、第二の中間モジュールの上流に位置してもよい。
【0026】
有利なことに、第二のシステム構成で使用される中間モジュールの数は、所与の試験で使用される対象の数に適合するように変化し得る。
【0027】
第二のシステム構成では、第二の中間モジュールは、下流モジュールの上流にあってもよい。第二のシステム構成では、第二の中間モジュールは、下流モジュールと係合してもよい。
【0028】
第二のシステム構成では、ガス流路は、中間モジュール組立品の少なくとも一部分を通って延在してもよい。第二のシステム構成では、ガス流路は、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールのうちの一方または両方の少なくとも一部分を通って延在してもよい。第二のシステム構成では、ガス流路は、第一の中間モジュールの少なくとも一部分を通って、次いでさらに下流に、第二の中間モジュールの少なくとも一部分を通って延在し得る。
【0029】
第二のシステム構成では、第二のガス送達流路は、中間モジュール組立品の少なくとも一部分を通って延在してもよい。第二のシステム構成では、第二のガス送達流路は、第一の中間モジュールの少なくとも一部分を通って延在してもよい。
【0030】
第二のシステム構成では、上流モジュールおよび中間モジュール組立品は、例えば、長軸方向に整列されてもよい。第二のシステム構成では、上流モジュールおよび第一の中間モジュールは、例えば、長軸方向に整列されてもよい。第二のシステム構成では、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールは、例えば、長軸方向に整列され得る。第二のシステム構成では、第二の中間モジュールおよび下流モジュールは、例えば、長軸方向に整列されてもよい。第二のシステム構成では、中間モジュール組立品および下流モジュールは、例えば、長軸方向に整列されてもよい。
【0031】
有利なことに、中間モジュール組立品の中間モジュールを長軸方向に整列させることで、中間モジュールのガス送達出口を一列に整列させ得る。これにより、対象をガス送達出口に迅速かつ容易に結合することができる。
【0032】
第二のシステム構成では、第一のガス送達出口は、第二のガス送達出口と、例えば長軸方向に整列されてもよい。有利なことに、これにより、対象をガス送達出口に迅速かつ容易に結合することができる。
【0033】
第二のシステム構成では、第一のガス送達出口は、例えば長軸方向に、少なくとも100、150、または200ミリメートル第二のガス送達出口から離間してもよい。有利なことに、ガス送達出口間の間隔が大きいほど、より大きな対象をシステムに結合することを可能にし得る。別の方法として、または追加的に、ガス送達出口間の間隔が大きいほど、例えば、システムへの結合およびシステムからの分離の際に、対象の取り扱いがより容易になる場合がある。
【0034】
第二のシステム構成では、第一のガス送達出口は、例えば、長軸方向に、第二のガス送達出口から1,000、750、500、または300ミリメートル未満離間してもよい。有利なことに、ガス送達出口間の間隔が小さいほど、より多くの対象を所与の空間でシステムに結合することを可能にし得る。さらに、システムがエアロゾルを送達するために使用される場合、システム内のエアロゾルの濃度は、特にシステム内のエアロゾル流量または圧力が低い場合、より長い経路長さにわたって空間的に均質ではない場合があるため、中間モジュールの長さを最小限に抑える(したがって、中間モジュールのガス送達出口間のより小さい間隔を使用する)ことが有利であり得る。
【0035】
第二のシステム構成では、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールは、並列に配置されてもよい。こうした構成は、並列システム構成と呼んでもよい。
【0036】
第二のシステム構成では、上流モジュールは、中間モジュール組立品の複数の中間モジュール、例えば各中間モジュールと係合してもよい。第二のシステム構成では、上流モジュールは、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールのうちの一方または両方と係合し得る。
【0037】
第二のシステム構成では、第一の中間モジュールは、第二の中間モジュールの上流にも下流にもない場合がある。第二のシステム構成では、各中間モジュールは、他のすべての中間モジュールの上流にも下流にもない場合がある。
【0038】
第二のシステム構成では、中間モジュール組立品の複数の中間モジュール、例えば各中間モジュールは、下流モジュールと係合してもよい。第二のシステム構成では、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールのうちの一方または両方は、下流モジュールと係合してもよい。
【0039】
第二のシステム構成では、複数のガス流路が、上流モジュールのガス入口から、中間モジュール組立品の少なくとも一部分を通って、任意選択的に下流モジュールのガス出口まで形成されてもよい。第二のシステム構成では、第一のガス流路は、上流モジュールのガス入口から、第一の中間モジュールを通って、任意選択的に下流モジュールのガス出口まで形成されてもよい。第二のシステム構成では、第二のガス流路は、上流モジュールのガス入口から、第二の中間モジュールを通って、任意選択的に下流モジュールのガス出口まで形成されてもよい。
【0040】
第二のシステム構成では、システムは、並列に配置された一つ以上のガス流路を画定してもよく、これらのガス流路は、上流モジュールのガス入口から、中間モジュール組立品の複数の中間モジュールを通って、任意選択的に下流モジュールのガス出口まで延在する。有利なことに、並列に配置されたガス流路は、複数の中間モジュールを通って延在し得る。これにより、システムがより多くの対象に同時に結合することが可能になり得る。
【0041】
第二のシステム構成では、第一のガス送達流路は、上流モジュールのガス入口から第一の中間モジュールの第一のガス送達出口まで形成されてもよい。第二のシステム構成では、第二のガス送達流路は、上流モジュールのガス入口から第二の中間モジュールの第二のガス送達出口まで形成されてもよい。第二のシステム構成では、第二のガス送達流路は、第一の中間モジュールを通って延在しなくてもよい。
【0042】
第二のシステム構成では、上流モジュールおよび中間モジュール組立品は、例えば、長軸方向に整列されてもよい。第二のシステム構成では、中間モジュール組立品の複数の中間モジュール、例えば、各中間モジュールは、例えば、横方向に整列され得る。横方向は、長軸方向に実質的に直交してもよい。第二のシステム構成では、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールは、例えば、横方向に整列されてもよい。第二のシステム構成では、中間モジュール組立品および下流モジュールは、例えば、長軸方向に整列されてもよい。
【0043】
有利なことに、中間モジュール組立品の中間モジュールを横方向に整列させることは、システムのいずれかの側に実質的に対向するガス送達出口を提供することを可能にし得る。これにより、対象をシステムのいずれかの側でシステムに結合することができ、したがって、他の方法で可能となるよりも多くの対象をシステムに結合することができる。
【0044】
第二のシステム構成では、第一のガス送達出口は、第二のガス送達出口と、例えば横方向に整列されてもよい。
【0045】
システムは、例えば、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールが直列に配置される、直列システム構成に組み立てられるように構成されてもよく、また、例えば、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールが並列に配置される、並列システム構成に組み立てられるように構成されてもよい。
【0046】
有利なことに、一連のシステム構成または並列システム構成のいずれかに構成可能なシステムは、より多くの対象を収容する柔軟性をシステムオペレータに提供し得る。
【0047】
一連のシステム構成は、上述の第二のシステム構成であってもよい。並列システム構成は、上述の第二のシステム構成であってもよい。したがって、第二のシステム構成に関連して上述した特徴は、一連のシステム構成および並列システム構成のうちの一方または両方に適用可能であり得る。
【0048】
システムは、一つ以上のアダプタ、例えば、上流アダプタおよび下流アダプタのうちの一方または両方を備え得る。アダプタまたはアダプタは、システムを直列システム構成または並列システム構成に組み立てることを可能にし得る。
【0049】
上流アダプタは、上流モジュールと係合可能、かつ上流モジュールから係合解除可能であってもよい。上流アダプタは、中間モジュール組立品と係合可能、かつ中間モジュール組立品から係合解除可能であってもよい。任意の動作システム構成では、上流アダプタは、上流モジュールの下流および中間モジュール組立品の上流にあってもよい。並列システム構成では、上流アダプタは、上流モジュールからのガス流路を二つ以上のガス流路に分割し得る。有利なことに、こうした並列システム構成は、より多くの対象を所与の空間でシステムに結合することを可能にし得る。
【0050】
下流アダプタは、下流モジュールと係合可能、かつ下流モジュールから係合解除可能であってもよい。下流アダプタは、中間モジュール組立品と係合可能、かつ中間モジュール組立品から係合解除可能であってもよい。任意の動作システム構成では、下流アダプタは、中間モジュール組立品の下流および下流モジュールの上流にあってもよい。並列システム構成では、下流アダプタは、中間モジュール組立品からの二つ以上のガス流路を、より少ないガス流路、例えば、単一のガス流路に合流させてもよい。有利なことに、これは、単一の下流モジュールのみが必要であることを意味する場合がある。これは、特に下流モジュールが、システムを通るガス流を提供もしくは許容するための排気ユニット、またはシステム内の圧力を調整するための圧力調整機構を備えるか、またはそれと係合する場合に、システムのコストを低減し得る。
【0051】
システムは、気管内送達によって第一の対象または第一の複数の対象にガスを送達するように構成されてもよい。システムは、経鼻送達によって第二の対象または第二の複数の対象にガスを送達するように構成されてもよい。システムは、気管内送達によって少なくとも一つの対象に、および経鼻送達によって少なくとも一つの対象にガスを同時に送達するように構成されてもよい。
【0052】
有利なことに、システムは、気管内送達によって、経鼻送達によって、または気管内送達と経鼻送達の両方によって同時にガスを送達することを可能にし得る。これにより、対象にガスを送達する方法を決定する際に、システムオペレータに柔軟性が提供される。
【0053】
システムは、気管内送達構成要素を備えてもよい。システムは、経鼻送達構成要素を備えてもよい。気管内送達構成要素は、気管内送達によってガスを第一の対象に送達できるように、第一のガス送達出口および第二のガス送達出口のうちの一方または両方と係合可能、かつ係合解除可能であってもよい。気管内送達構成要素は、対象に挿管するためのものであってもよい。経鼻送達構成要素は、経鼻送達によって第二の対象へのガスの送達を可能にするように、第一のガス送達出口および第二のガス送達出口のうちの他方または両方と係合可能、かつ係合解除可能であってもよい。経鼻送達構成要素は、対象を収容するため、または対象を収容するためのものであってもよい。
【0054】
有利なことに、各ガス送達出口は、気管内送達構成要素および経鼻送達構成要素と係合可能、かつ係合解除可能であるように構成されてもよい。これにより、システムオペレータは、各ガス送達出口と係合する送達構成要素を決定することが可能になり得る。
【0055】
第一の中間モジュールは、第一の追加のガス送達出口を備える。第一のシステム構成および第二のシステム構成のうちの一方または両方において、または実際に任意の動作システム構成において、追加のガス送達流路は、上流モジュールのガス入口から第一の中間モジュールの第一の追加のガス送達出口へと画定されてもよい。有利なことに、これにより、ガスを第一の中間モジュールを介して二つの対象に送達することが可能になり得る。
【0056】
第一の追加のガス送達出口は、例えば長軸方向に、第一のガス送達出口と整列してもよい。有利なことに、第一の追加のガス送達出口が第一のガス送達出口と整列すると、これらの出口が一列に整列することになり、対象を出口に結合させるのが迅速かつ容易になる。
【0057】
第一の追加のガス送達出口は、例えば長軸方向に、少なくとも100、150、または200ミリメートル第一のガス送達出口から離間してもよい。有利なことに、ガス送達出口間の間隔が大きいほど、より大きな対象をシステムに結合することを可能にし得る。別の方法として、または追加的に、ガス送達出口間の間隔が大きいほど、例えば、システムへの結合およびシステムからの分離の際に、対象の取り扱いがより容易になる場合がある。
【0058】
第一の追加のガス送達出口は、例えば長軸方向に、第一のガス送達出口から1,000、750、500、または300ミリメートル未満離間してもよい。有利なことに、ガス送達出口間の間隔が小さいほど、より多くの対象を所与の空間でシステムに結合することを可能にし得る。
【0059】
第一の中間モジュールは、本体を備えてもよい。本体は、外側壁によって少なくとも部分的に画定されてもよい。本体は実質的に管状であってもよい。第一の中間モジュールは、内部内腔を画定し得る。内部内腔は、第一の中間モジュールの本体によって少なくとも部分的に画定され得る。内部内腔は、長軸方向に延在してもよい。ガス流路は、内部内腔を通って延在してもよい。第二のガス送達流路は、内部内腔を通って延在してもよい。第二のガス送達流路は、内部内腔を部分的に通って延在してもよい。
【0060】
第一の中間モジュールは、第一のガス送達出口構造を備えてもよい。第一のガス送達出口構造の少なくとも一部分は、第一のガス送達出口を画定してもよい。第一のガス送達出口構造の少なくとも一部分は、第一のガス送達出口の上流にあってもよい。第一のガス送達出口構造は、第一の中間モジュールの外壁から外向きに突出してもよい。有利なことに、第一のガス送達出口構造は、対象を第一の中間モジュールに結合することを容易にする場合がある。
【0061】
第一のガス送達出口構造は、気管内送達構成要素と係合可能であってもよい。第一のガス送達出口構造は、経鼻送達構成要素と係合可能であってもよい。第一のガス送達出口構造は、気管内送達構成要素または経鼻送達構成要素のいずれかと係合可能であるように構成されてもよい。
【0062】
第一のガス送達出口構造は、外壁から第一のガス送達出口構造方向に突出してもよい。長軸方向および第一のガス送達出口構造方向は、非平行であってもよい。長軸方向と第一のガス送達出口構造方向との間の角度は、少なくとも15度または30度であってもよい。長軸方向と第一のガス送達出口構造方向との間の角度は、90度または75度以下であってもよい。この角度は、第一のガス送達出口と、ガス流路内に位置し、第一のガス送達出口構造の入口領域の下流にある内部内腔内の点との間で測定されてもよい。
【0063】
有利なことに、少なくとも15度または30度である角度は、第一のガス送達出口に結合された対象に対してより多くの空間があることを意味する場合がある。これは、対象が、モジュールと平行ではなく、モジュールから離れるように向けられるためである。
【0064】
第一の中間モジュールの少なくとも一部分、例えば、本体または外壁の少なくとも一部分は、透明または半透明であってもよい。有利なことに、これにより、システムオペレータが中間モジュール内を見ることが可能になり得る。可視ガス流の場合、これにより、システムオペレータは、第一の中間モジュール内のガス流を見ることが可能になり得る。
【0065】
第一の中間モジュールの少なくとも一部分、例えば本体または外壁の少なくとも一部分は、ガラス、例えば透明または半透明ガラスから形成されてもよい。有利なことに、ガラスは比較的剛直であり、不活性であり、透明または半透明であってもよい。
【0066】
第一の中間モジュールの第一の部分、例えば第一の端は、第一の係合手段を備えてもよい。第一の中間モジュールの第二の部分、例えば第二の端は、第二の係合手段を備えてもよい。第一の端および第二の端は、第一の中間モジュールの対向する端であってもよい。内部内腔は、第一の端から第二の端まで画定されてもよい。各中間モジュールは、第一の中間モジュールと同様に、第一の係合手段および第二の係合手段を備えてもよい。任意の特定の中間モジュールの第一の係合手段は、任意の他の中間モジュールの第二の係合手段と係合するように構成されてもよい。各第一の係合手段は、雄型係合手段および雌型係合手段のうちの一方であってもよく、各第二の係合手段は、雄型係合手段および雌型係合手段のうちの他方であってもよい。雄型係合手段および雌型係合手段は、例えばモジュールを互いに係合するように、互いに係合するように構成されてもよい。
【0067】
一例として、第一の係合手段は、内ねじを含んでもよく、または内ねじであってもよく、第二の係合手段は、外ねじを含んでもよく、または外ねじであってもよい。使用時に、二つの中間モジュールは、一方の中間モジュールの内ねじを他方の中間モジュールの外ねじと係合することによって係合してもよい。しかしながら、他の係合手段が可能である。例えば、モジュール間のスナップフィット接続、または締まり嵌めが使用され得る。
【0068】
有利なことに、これにより、各中間モジュールが任意の他の中間モジュールと係合することが可能になり得る。
【0069】
上流モジュールは、中間モジュールの第一および第二の係合手段のうちの一つまたはいずれかと係合するための上流モジュール係合手段を備えてもよい。下流モジュールは、中間モジュールの第一および第二の係合手段の他方またはいずれかと係合するための下流モジュール係合手段を備えてもよい。中間モジュールの係合手段に関連して説明した特徴は、上流モジュール係合手段および下流モジュール係合手段のうちの一方または両方に適用可能であってもよい。
【0070】
上流モジュール係合手段は、雄型係合手段または雌型係合手段のうちの一方であってもよく、下流モジュール係合手段は、雄型係合手段および雌型係合手段のうちの他方であってもよい。一例として、上流モジュール係合手段は、内ねじを含んでもよく、または内ねじであってもよく、下流モジュール係合手段は、外ねじを含んでもよく、または外ねじであってもよい。
【0071】
有利なことに、これにより、任意の中間モジュールが上流モジュールまたは下流モジュールと係合することが可能になり得る。
【0072】
上流モジュール係合手段および下流モジュール係合手段のうちの一方または両方は、クランプ面を備えてもよい。一つ以上の中間モジュール、例えば、第一の中間モジュール、第二の中間モジュール、または各中間モジュールの第一の係合手段および第二の係合手段の一方または両方は、クランプ面を備えてもよい。ガス送達システム、例えばガス送達システムの任意の係合手段は、少なくとも一つのクランプを備えてもよい。ガス送達システムは、システムのクランプ面の各対に対して少なくとも一つのクランプを備えてもよい。
【0073】
使用時に、クランプまたは複数のクランプは、システムのモジュールの隣接するクランプ面をクランプし得る。例えば第二のシステム構成などの構成において、第一のクランプは、上流モジュール係合手段のクランプ面を第一のモジュールの第一の係合手段のクランプ面にクランプしてもよく、第二のクランプは、第一のモジュールの第二の係合手段のクランプ面を、第二の中間モジュールの第一の係合手段のクランプ面にクランプしてもよく、第三のクランプは、第二の中間モジュールの第二の係合手段のクランプ面を下流モジュール係合手段のクランプ面にクランプしてもよい。それ故に、クランプまたは複数のクランプは、様々なモジュールを互いに係合してもよい。
【0074】
有利なことに、クランプは、モジュールを互いに係合する確実かつ信頼できる方法を提供し得る。
【0075】
上流モジュール、または上流モジュールと係合可能な構成要素は、所定の圧力でガス入口を通るガス流を提供するように構成されてもよい。上流モジュール、または上流モジュールと係合可能な構成要素は、大気圧を上回る圧力でガス入口を通るガス流を提供するように構成されてもよい。この圧力は、大気圧より少なくとも10パスカルまたは30パスカル高くてもよい。この圧力は、大気圧より50パスカルまたは30パスカル以下高くてもよい。この圧力は、大気圧より0~50、例えば、10~30パスカル高くてもよい。この圧力は、システムを通るガス流を駆動し得る。すなわち、この圧力は、ガス流路に沿ったガス流、第一の送達ガス流路に沿った第一の送達ガス流、および第二の送達ガス流路に沿った第二の送達ガス流のうちの一つ以上を駆動し得る。有利なことに、ガス送達システムがエアロゾルを送達するために使用される場合、大気圧よりも高い圧力は、システムがシステムを通してより空間的に均質なエアロゾル濃度を提供することを可能にし得る。
【0076】
上流モジュールは、ガス入口からのガス流内に第一の物質を導入するための第一の入口ポートを備えてもよい。第一の物質はエアロゾルであってもよく、またはガス入口からのガス流に同伴されるとエアロゾルを形成し得る。有利なことに、第一の入口ポートは、システムオペレータが、エアロゾルまたは気体薬剤などの第一の物質をガス流に導入し、それによって第一の物質をシステムに結合された一つ以上の対象に送達することを可能にし得る。
【0077】
上流モジュールは、第二の物質をガス入口からのガス流に導入するための第二の入口ポートを備えてもよい。有利なことに、第二の入口ポートは、システムオペレータが、ガス麻酔などの第二の物質をガス流に導入し、それによって第二の物質をシステムに結合された一つ以上の対象に送達することを可能にし得る。上流モジュールが第一の入口ポートおよび第二の入口ポートの両方を備えることは、システムオペレータが、二つの物質、例えば、ガス薬剤およびガス麻酔剤を各対象に同時に送達することを可能にし得るため、特に有利であり得る。
【0078】
システムは、マノメーターなどのシステム内の圧力を決定するための圧力センサーを備えてもよい。下流モジュールは、圧力センサーを備えてもよい。圧力センサーは、下流モジュール内の圧力を決定してもよい。圧力センサーは、システム内の圧力を決定および表示するためのマノメーターなどの圧力ゲージを含んでもよく、または圧力ゲージであってもよい。有利なことに、圧力センサーは、システムオペレータが、システムが最適圧力で動作していることを確実にすることを可能にし得る。
【0079】
システムは、例えば、中間モジュール組立品または第一もしくは第二の中間モジュールにおけるシステム内の圧力を調整するための圧力調整機構を備えてもよい。有利なことに、これにより、システムオペレータは、システム内の異なる圧力で試験を実行することが可能になり得る。本開示の第四の態様に関連してより詳細に説明するように、システムは、システムがモジュールシステムでなくても、圧力調整機構を備えてもよい。
【0080】
システムは、システムの使用中にシステム内の圧力を調整して、ガスを一つ以上の対象に送達するための圧力調整機構を備えてもよい。一つ以上の対象にガスを送達するために、システムの使用中にシステム内の圧力を調整することができることが特に有利であり得る。これにより、システムオペレータは、試験中に圧力が変化する試験を実行することが可能になり得る。
【0081】
下流モジュールは、圧力調整機構を備えてもよい。
【0082】
圧力調整機構は、例えば、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用前に、ユーザーがシステムの圧力を手動で設定することを可能にするように構成された手動圧力調整機構であってもよい。圧力調整機構は、例えば、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用中に、ユーザーがシステム内の圧力を手動で調整することを可能にするように構成された手動圧力調整機構であってもよい。有利なことに、手動圧力調整機構は、信頼性が高く、かつ操作が容易であり得る。
【0083】
圧力調整機構は、例えば、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用中に、システム内の圧力を自動的に調整するように構成された自動圧力調整機構であってもよい。有利なことに、自動圧力調整機構は、手動圧力調整機構よりも正確に圧力を調整することを可能にし得る。
【0084】
圧力調整機構はハイブリッド圧力調整機構であってもよい。ハイブリッド圧力調整機構は、手動状態と自動状態との間で構成可能であってもよい。手動状態では、ハイブリッド圧力調整機構は、例えば、一つ以上の対象にガスを送達するためのシステムの使用前に、ユーザーがシステムに対する圧力を手動で設定することを可能にし得る。自動状態では、ハイブリッド圧力調整機構は、例えば、システムの使用中に、システム内の圧力を自動的に調整して、ガスを一つ以上の対象に送達し得る。
【0085】
一つまたは複数の対象にガスを送達するためのシステムの使用中に、圧力調整機構は、システム内の圧力を、例えば、中間モジュール組立品内、または第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールのうちの一方または両方内で、所定の圧力範囲内に維持するように構成され得る。有利なことに、これにより、システムを通るガス流量に対するより優れた制御を可能にし、それによって対象へのより一貫したガス送達を提供し得る。
【0086】
圧力調整機構は、圧力センサーによって感知された圧力に基づいて、所定の圧力範囲内に圧力を維持するように構成されてもよい。
【0087】
所定の圧力範囲は、大気圧より大きくてもよい。所定の圧力範囲は、大気圧より50または30パスカル以下の上限を有してもよい。所定の圧力範囲は、大気圧より0または10パスカル以上の下限を有してもよい。したがって、所定の圧力範囲は、大気圧より0~50、または10~30パスカル高くてもよい。本段落で言及される圧力は、静圧または動圧ではなく、全圧を指す。有利なことに、システムがエアロゾルを一つ以上の対象に送達するために使用される場合、システム内の圧力を大気圧よりも大きく維持することは、システムを通してより空間的に均質なエアロゾル濃度を提供し得る。さらに、発明者らは、上述の特定の圧力範囲が、システムを通して空間的に均質なエアロゾル濃度を提供し、中間モジュールのガス送達出口を通した最適なガス送達流量を可能にし得ることを見出した。
【0088】
圧力調整機構は、圧力調整構成要素を備えてもよい。圧力調整構成要素は、開口部を画定し得る。圧力調整構成要素は、例えば、開口部のサイズを変化させるために、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用中に移動可能であってもよい。有利なことに、これにより、システム内の圧力を調整するための単純かつ信頼できる方法を提供し得る。
【0089】
圧力調整構成要素は、例えば、開口部が第一のサイズを有する第一の位置と、開口部が第一のサイズとは異なる第二のサイズを有する第二の位置との間で、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用中に移動可能であってもよい。
【0090】
圧力調整構成要素は、複数のブレードを備えてもよい。複数のブレードは、圧力調整構成要素によって画定される開口部を画定し得る。複数のブレードのうちの少なくとも一つ、例えば各々は、例えば、開口部のサイズを変えるために、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用中に移動可能であってもよい。例えば、ブレードの移動は、圧力調整構成要素を第一の位置と第二の位置との間で移動させ、第一のサイズと第二のサイズとの間で開口部のサイズを変えてもよい。ガス流路は、開口部を通って延在してもよい。下流モジュールのガス出口は、開口部を含んでもよく、または開口部であってもよい。有利なことに、開口部を画定する圧力調整構成要素、および下流モジュールのガス出口である開口部は、システム内の圧力を調整するための便利な方法を提供し得る。
【0091】
複数のブレードは、アイリス絞り配設で配置されてもよい。複数のブレードの各々は、第一のブレード位置と第二のブレード位置との間で移動するように構成されてもよい。複数のブレードの各々が第一のブレード位置にある時、圧力調整構成要素は第一の位置にある場合がある。複数のブレードの各々が第二のブレード位置にある時、圧力調整構成要素は第二の位置にある場合がある。したがって、第一のブレード位置から第二のブレード位置へのブレードの各々の移動は、開口部のサイズを第一のサイズから第二のサイズに調整し得る。
【0092】
圧力調整構成要素の第一の位置および第二の位置のうちの一方または両方では、複数のブレードの各ブレードは、複数のブレードのうちの少なくとも一つの他のブレードと重なり得る。各ブレードが第一のブレード位置および第二のブレード位置のうちの一つまたはいずれかにある時、複数のブレードの各ブレードは、複数のブレードのうちの少なくとも一つの他のブレードと重なり得る。
【0093】
開口部の第一のサイズは、開口部の第二のサイズよりも小さくてもよい。開口部は中心を有してもよい。複数のブレードの各々は、曲面、例えば凹状の曲面を備えてもよい。ブレードの曲面は共に開口部を画定してもよい。
【0094】
複数のブレードの各々は、例えば開口部の中心から半径方向にさらに離れて移動して、圧力調整構成要素を第一の位置から第二の位置へと移動させるように構成されてもよい。複数のブレードの各々は、第一のブレード位置から第二のブレード位置へと移動するために、例えば開口部の中心から直接離れる半径方向にさらに移動するように構成されてもよい。
【0095】
複数のブレードの各々は、第二のブレード位置から第一のブレード位置へと移動するように、例えば開口部の中心に直接向かって半径方向に近づいて移動するように構成されてもよい。複数のブレードの各々は、圧力調整構成要素から第二の位置から第一の位置へと移動するように、例えば開口部の中心に直接向かって半径方向に近づいて移動するように構成されてもよい。
【0096】
複数のブレードの各々は、第一の位置と第二の位置との間で圧力調整構成要素を移動させるために回転するように構成されてもよい。複数のブレードの各々は、第一のブレード位置と第二のブレード位置との間で移動するように回転するように構成されてもよい。
【0097】
圧力調整構成要素は、開口部が閉じられた第三の位置に移動するように構成されてもよい。複数のブレードは、第三のブレード位置に移動して、圧力調整構成要素を第三の位置に移動するように構成されてもよい。それ故に、複数のブレードは、第三のブレード位置に移動して開口部を閉じるように構成されてもよい。有利なことに、これはシステムが使用されていない時に、汚染物質またはその他の破片の侵入からシステムを保護し得る。
【0098】
圧力調整構成要素は、分解可能かつ再組み立て可能であってもよい。有利なことに、これは、実験後に圧力調整構成要素を分解し、完全に洗浄し、次いで次の実験のために再組み立てすることを可能にし得る。圧力調整構成要素を完全に洗浄することで、システムが汚染される可能性を低減する。
【0099】
圧力調整構成要素は、システム、例えば下流モジュールと係合可能、かつシステムから係合解除可能であってもよい。有利なことに、これは、圧力調整構成要素が損傷した場合、交換することができることを意味し得る。さらに、これにより、圧力調整構成要素の分解および再組み立てがシステムの残りの部分から離れて行うことができるため、より容易になり得る。
【0100】
圧力調整機構は、アイリス絞りを備えてもよい。アイリス絞りは、カメラ開口オリフィスと呼ばれることがある。当業者であれば、アイリス絞りがどのように動作するかを認識するであろう。圧力調整構成要素は、アイリス絞りであってもよく、またはアイリス絞りを含んでもよい。アイリス絞りは、開口部を画定し得る。アイリス絞りは、複数のブレードを含み得る。アイリス絞りのブレードは、上述のように移動可能であってもよい。有利なことに、アイリス絞りは容易に分解可能かつ再組み立て可能である。これにより、実験後にアイリス絞りを分解し、完全に洗浄し、次いで次の実験のために再組み立てすることができる。アイリス絞りを完全に洗浄することにより、システムが汚染される可能性を低減し得る。
【0101】
圧力調整構成要素は、第一のプレートを備えてもよい。第一のプレートは、第一の開口を備えてもよい。圧力調整構成要素は、第二のプレートを備えてもよい。第二のプレートは、第二の開口を備えてもよい。第一のプレートは、第二のプレートと接触してもよい。第一のプレートおよび第二のプレートの一つ以上の位置では、第一の開口および第二の開口は、第一のプレートおよび第二のプレートを通って延在する開口部を画定するように、部分的または完全に整列し得る。
【0102】
第一のプレートおよび第二のプレートを通って延在する開口部は、前述の圧力調整構成要素によって画定される開口部であり得る。ガス流路は、開口部を通って延在してもよい。下流モジュールのガス出口は、開口部を含んでもよく、または開口部であってもよい。
【0103】
第一のプレートは、第二のプレートに対して移動可能、例えば、並進可能および回転可能のうちの一つ以上であってもよい。第一のプレートは、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用中に、第二のプレートに対して移動可能であってもよい。第一のプレートは、開口部のサイズを変えるように、第二のプレートに対して移動可能であってもよい。第一のプレートは、開口部が第一のサイズを有する第一の位置と、開口部が第一のサイズとは異なる第二のサイズを有する第二の位置との間で、第二のプレートに対して移動可能であってもよい。
【0104】
有利なことに、こうした圧力調整構成要素は、システム内の圧力を調整するための単純かつ信頼できる方法を提供し得る。さらに、こうした圧力調整構成要素は、洗浄のために分解し、再使用のために再組み立てするのに比較的単純であり得る。さらに、こうした圧力調整構成要素は、有利には、比較的少ない可動部品を有してもよく、したがって、より多くの可動部品を有する他のより複雑な圧力調整構成要素よりも誤作動する可能性が低い場合がある。
【0105】
第一のプレートは、第一の複数の開口を備えてもよい。第一の複数の開口は、第一の開口を含んでもよい。第二のプレートは、第二の複数の開口を備えてもよい。第二の複数の開口は、第二の開口を備えてもよい。第一のプレートおよび第二のプレートの一つ以上の位置では、複数の開口の対は、第一のプレートおよび第二のプレートを通って延在する複数の開口部を画定するように、部分的または完全に整列してもよく、各開口の対は、第一の複数の開口の開口および第二の複数の開口の開口を含む。本開示を読んだ後に当業者によって理解されるように、圧力調整構成要素の開口部に関連して説明した特徴は、本明細書に記載の複数の開口部の各開口部に適用可能であり得る。
【0106】
第一のプレートは、複数の開口部の各々のサイズを変えるように、第二のプレートに対して移動可能であってもよい。第一のプレートは、複数の開口部の各々が第一のサイズを有する第一の位置と、複数の開口部の各々が第一のサイズとは異なる第二のサイズを有する第二の位置との間で、第二のプレートに対して移動可能であってもよい。
【0107】
使用中、例えば、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用、第一のプレートおよび第二のプレートのうちの一つは、静止して保持されてもよい。使用中、第一のプレートおよび第二のプレートのうちの一つのみが、システムの一つ以上の他の構成要素に対して移動してもよい。例えば、使用中、第一のプレートおよび第二のプレートのうちの一つのみが、上流モジュール、中間モジュール組立品、および下流モジュールのうちの一つ以上に対して移動してもよい。使用中、第一のプレートおよび第二のプレートのうちの一つは、システムの一つ以上の他の構成要素に対して固定されてもよい。例えば、使用中、第一のプレートおよび第二のプレートのうちの一つは、上流モジュール、中間モジュール組立品、および下流モジュールのうちの一つ以上に対して固定されてもよい。有利なことに、第一のプレートと第二のプレートとの間の相対的動きに、第一のプレートおよび第二のプレートのうちの一つのみの移動を提供することによって、圧力調整構成要素の移動部品の数は最小限に抑えられ得る。これは、圧力調整構成要素が、より多くの可動部品を有する他のより複雑な圧力調整構成要素よりも誤作動する可能性が低いことを意味し得る。
【0108】
圧力調整機構はプロセッサを備えてもよい。使用時に、プロセッサは、圧力センサーから入力を受信してもよい。使用時に、プロセッサは、例えば開口部のサイズを調整するために、圧力調整構成要素の移動を制御してもよい。有利なことに、プロセッサは、例えば、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用中に、システム内の圧力を調整するように、圧力調整構成要素の移動を自動化するために使用され得る。さらに、圧力センサーから入力を受信するプロセッサは、プロセッサが圧力調整構成要素を移動させ、結果としてシステム内の圧力がどのように変化したかについてのリアルタイムフィードバックを受信することを可能にし得る。これにより、システム内の圧力のより正確な制御が可能になり得る。
【0109】
使用時に、プロセッサは、圧力センサーからの入力を使用して、システム内の、例えば中間モジュール組立品内の、または第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールのうちの一方または両方内の圧力を、所定の圧力範囲内、例えば、上述の所定の圧力範囲のうちの一つ内に維持してもよい。
【0110】
使用時に、プロセッサは、圧力センサーからの入力を使用して、圧力調整構成要素の移動を制御して、システム内の、例えば中間モジュール組立品内の、または第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールのうちの一方または両方内の圧力を、所定の圧力範囲内、例えば、上述の所定の圧力範囲のうちの一つ内に維持してもよい。
【0111】
システムは、排気ユニットを備えてもよい。排気ユニットは、システムと係合可能、かつシステムから係合解除可能であってもよい。排気ユニットは、下流モジュールと係合可能、かつ下流モジュールから係合解除可能であってもよい。第一のシステム構成および第二の構成のうちの一方または両方では、排気ユニットは、下流モジュールの下流に位置してもよい。排気ユニットは、ガス入口からガス出口へのガス流を提供または許容するためのものであってもよい。使用時に、排気ユニットは、ガス出口の下流に吸引を提供してもよい。これは、ガス入口からガス出口へのガス流を提供または許容し得る。排気ユニットは、ガス入口からのガスが最終的に適切な場所で通気されることを確実にし得る。
【0112】
システムは、排気ユニットを下流モジュールから、例えば、長軸方向に離間させるためのスペーサーを備え得る。第一のシステム構成および第二の構成の一方または両方では、スペーサーは下流モジュールと係合してもよく、排気ユニットはスペーサーと係合してもよい。第一のシステム構成および第二の構成のうちの一方または両方では、スペーサーは、下流モジュールと係合してもよく、排気ユニットは、スペーサーが排気ユニットを下流モジュールから離間させるように、スペーサーと係合してもよい。
【0113】
スペーサーは実質的に管状であってもよい。スペーサーは、実質的に管状の本体を備えてもよい。スペーサー、またはスペーサーの管状の本体は、第一の開放端および第二の開放端を備えてもよい。第一の開放端は、第二の開放端に対向してもよい。スペーサー、またはスペーサーの管状の本体は、例えば、第一の開放端から第二の開放端まで、内部内腔を画定し得る。スペーサー、またはスペーサーの管状本体、またはスペーサーの内部内腔は、例えば、第一の開放端から第二の開放端まで、長軸方向の流路を画定し得る。長軸方向の流路は、実質的に管状の本体内に位置してもよい。第一のシステム構成および第二の構成のうちの一方または両方では、スペーサーは、下流モジュールと係合してもよく、排気ユニットは、空気が中間モジュール組立品から内部内腔または長軸方向の流路を通って流れるように、スペーサーと係合してもよい。
【0114】
スペーサーは、一つ以上の開口を含んでもよい。一つ以上の開口は、半径方向に延在してもよい。一つ以上の開口は、実質的に管状の本体を通って半径方向に延在してもよい。一つ以上の開口は、スペーサーの外側、または実質的に管状の本体から、内部内腔または長軸方向の流路へと延在してもよい。一つ以上の開口は、長軸方向に少なくとも2、5、10、20、または50ミリメートル延在してもよい。一つ以上の開口は、長軸方向に200、150、100、または75ミリメートル以下延在してもよい。
【0115】
第一のシステム構成および第二のシステム構成のうちの一方または両方では、排気ユニットが、空気を大気から一つ以上の開口を通して引き込み、同時にガス入口からの空気がシステムを通って流れることを可能にするように構成されるように、スペーサーは下流モジュールと係合してもよく、排気ユニットはスペーサーと係合してもよい。大気から引き込まれる空気は、システムを通って流れる空気、例えば中間モジュール組立品とは異なる場合がある。すなわち、これらは二つの別個の流路であってもよい。これらの流路は、スペーサーまたは実質的に管状の本体内に合流し得る。有利なことに、排気ユニットは、排気圧力が変動する場合でも、システム内の圧力、例えば中間モジュール組立品内の圧力を安定に保つことを可能にし得る。
【0116】
スペーサーは、排気ユニットを下流モジュールから少なくとも2、5、10、20、または50ミリメートル離間させるように構成され得る。例えば、第一のシステム構成および第二のシステム構成のうちの一方または両方などの動作構成では、スペーサーは、排気ユニットを下流モジュールから少なくとも2、5、10、20、または50ミリメートル離間させ得る。
【0117】
スペーサーは、排気ユニットを下流モジュールから200、150、100、75、または50ミリメートル以下だけ離間させるように構成され得る。例えば、第一のシステム構成および第二のシステム構成のうちの一方または両方などの動作構成では、スペーサーは、排気ユニットを下流モジュールから200、150、100、75、または50ミリメートル以下だけ離間させ得る。
【0118】
発明者らは、ガス送達システムの一部として使用される場合、少なくとも一つの開口の上記の間隔および長さが特に有利であることを見出した。これは、間隔または長さが大きすぎる場合、ガス送達システムからのガス、例えばシステムの上流モジュールまたは中間モジュール組立品からのガスが、使用中に少なくとも一つの開口から漏れ出得るためである。しかしながら、間隔が小さすぎる場合、排気ユニットによって印加される排気圧力は、ガス送達システム内の、例えば中間モジュール内の圧力に望ましい以上の影響を与える場合がある。すなわち、間隔が小さすぎる場合、ガス送達システム内の、例えば中間モジュール内の圧力は、排気圧力が変動する場合、安定なままではない場合がある。
【0119】
各気管内または経鼻送達構成要素は、気管内または経鼻送達構成要素を通して送達されるガスまたはエアロゾルをサンプリングするためのサンプラーを備えてもよく、またはサンプラーと係合してもよい。有利なことに、これにより、送達構成要素を通して対象に送達される特定の物質の用量の正確な推定を提供し得る。
【0120】
一つ以上の、例えば各ガス送達出口またはガス送達出口構造は、ガス送達出口を通して送達されるガスまたはエアロゾルをサンプリングするためのサンプラーを備えてもよく、またはサンプラーと係合してもよい。有利なことに、これにより、ガス送達出口を通して対象に送達される特定の物質の用量の正確な推定を提供し得る。
【0121】
システム、例えば、上流モジュールは、上流モジュールを通って、またはその近くを流れるガスまたはエアロゾルをサンプリングするための上流サンプラーを備えてもよく、またはそれと係合してもよい。システム、例えば下流モジュールは、下流モジュールを通って、またはその近くを流れるガスまたはエアロゾルをサンプリングするための下流サンプラーを備えてもよく、またはそれと係合してもよい。上流サンプラーおよび下流サンプラーの両方を備えることが、システムにとって特に有利であり得る。これは、特定の物質の濃度、例えばエアロゾル濃度がシステムの長さにわたって均質であるかどうかを決定するために使用され得るためである。
【0122】
中間モジュール組立品は、第一の中間モジュールおよび一つ以上のさらなる中間モジュールを備えてもよい。中間モジュール組立品は、第一の中間モジュールに加えて、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、または5つの中間モジュールを備えてもよい。これらの追加の中間モジュールのうちの一つは、第二の中間モジュールであってもよい。
【0123】
第一の中間モジュールに関連して説明した特徴は、中間モジュール組立品の第二の中間モジュール、または任意の他の中間モジュールに適用可能であり得る。
【0124】
第二の中間モジュールに関連して説明した特徴は、中間モジュール組立品の第一の中間モジュール、または任意の他の中間モジュールに適用可能であり得る。
【0125】
中間モジュール組立品の各中間モジュールは、中間モジュール組立品の他のすべての中間モジュールと係合可能、かつ係合解除可能であってもよい。
【0126】
中間モジュール組立品の各中間モジュールは、上流モジュールと係合可能、かつ上流モジュールから係合解除可能であってもよい。
【0127】
中間モジュール組立品の各中間モジュールは、下流モジュールと係合可能、かつ下流モジュールから係合解除可能であってもよい。
【0128】
中間モジュール組立品の各中間モジュールは、他のすべての中間モジュールと構造的に同一であってもよい。各中間モジュールは、中間モジュールが互換的に使用され得るように、他のすべての中間モジュールと構造的に同一であり得る。有利なことに、これにより、任意の中間モジュールが、例えば、任意の中間モジュールが損傷した場合に、別の中間モジュールの代わりに使用されることが可能になり得る。
【0129】
中間モジュール組立品の少なくとも一つの中間モジュールは、第一の対象へのガスの気管内送達用であってもよい。その中間モジュールは、第一の対象へのガスの気管内送達のための気管内送達構成要素を含んでもよく、またはそれと係合可能であってもよく、またはそれと係合してもよい。
【0130】
中間モジュール組立品の少なくとも一つの中間モジュールは、第二の対象へのガスの経鼻送達用であってもよい。中間モジュールは、第二の対象へのガスの経鼻送達のための経鼻送達構成要素を備えてもよく、またはそれと係合可能であってもよく、または係合可能であってもよい。
【0131】
有利なことに、システムが気管内送達のための中間モジュールおよび経鼻送達のための中間モジュールを備える場合、システムは気管内送達によって第一の対象にガスを送達することと、経鼻送達によって第二の対象にガスを送達することを同時に行うことができる場合がある。有利なことに、これは、送達ガス流中の特定の薬剤の濃度などの他の変数が、各試験で一つのタイプの送達のみを可能にする二つの試験にわたるより、両方のタイプの送達を可能にする単一の試験ではより一定になり得るため、気管内送達と経鼻送達を比較するためのより公正な試験を可能にし得る。
【0132】
上述のようなシステム、例えば、第二の態様によるシステムを使用する、または組み立てる方法も提供されている。方法は、上流モジュールを中間モジュール組立品と係合することを含み得る。方法は、下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することを含み得る。方法は、上流モジュールが中間モジュール組立品の上流にあり、かつ中間モジュール組立品と係合するように、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することを含み得る。方法は、中間モジュール組立品が下流モジュールの上流にあり、下流モジュールと係合するように、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することを含み得る。方法は、ガス流路が上流モジュールのガス入口から下流モジュールのガス出口まで形成されるように、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することを含み得る。方法は、第一のガス送達流路が上流モジュールのガス入口から第一の中間モジュールの第一のガス送達出口まで形成されるように、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することを含み得る。
【0133】
したがって、本開示の第三の態様によると、上述のようなシステム、例えば、第二の態様によるシステムを使用する、または組み立てる方法が提供される。方法は、上流モジュールが中間モジュール組立品の上流にあり、中間モジュールアセンブリと係合し、中間モジュール組立品が、下流モジュールの上流にあり、下流モジュールと係合し、ガス流路が、上流モジュールのガス入口から下流モジュールのガス出口まで形成され、第一のガス送達流路が、上流モジュールのガス入口から第一の中間モジュールの第一のガス送達出口まで形成されるように、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することを含む。
【0134】
方法は、システムを第一のシステム構成または第二のシステム構成に組み立てる方法を含んでもよく、またはこれらであってもよい。
【0135】
上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、中間モジュール組立品の上流端を上流モジュール、例えば、上流モジュールの下流端と係合することを含み得る。
【0136】
上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、中間モジュール組立品の下流端を下流モジュール、例えば下流モジュールの上流端と係合することを含み得る。
【0137】
上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、第一の中間モジュール、例えば、第一の中間モジュールの上流端を、上流モジュール、例えば、上流モジュールの下流端と係合することを含み得る。
【0138】
上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、第一の中間モジュール、例えば、第一の中間モジュールの下流端を、下流モジュール、例えば、下流モジュールの上流端と係合することを含み得る。
【0139】
中間モジュール組立品は、上述のように、第二の中間モジュールを備えてもよい。この場合、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、第一の中間モジュール、例えば、第一の中間モジュールの上流端を、上流モジュール、例えば、上流モジュールの下流端と係合することを含み得る。また、この場合、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、第二の中間モジュール、例えば、第二の中間モジュールの上流端を、第一の中間モジュール、例えば、第一の中間モジュールの下流端と係合することを含み得る。また、この場合、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、第二の中間モジュール、例えば、第二の中間モジュールの下流端を、下流モジュール、例えば、下流モジュールの上流端と係合することを含み得る。
【0140】
中間モジュール組立品は、第一の中間モジュール、一つ以上の追加の中間モジュール、および最終中間モジュールを備えてもよい。上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、第一の中間モジュール、例えば、第一の中間モジュールの上流端を、上流モジュール、例えば、上流モジュールの下流端と係合することを含み得る。
【0141】
上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、一つ以上の追加の中間モジュールの最下流モジュールが、そのすぐ上流モジュールと係合するまで、一つ以上の追加の中間モジュールの各々を、そのすぐ上流モジュールと係合することを含み得る。
【0142】
上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、最終中間モジュール、例えば、最終中間モジュールの上流端を、一つ以上の追加の中間モジュールの最下流モジュール、例えば、一つ以上の追加の中間モジュールの最下流モジュールの下流端と係合することを含み得る。
【0143】
上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することは、最終中間モジュール、例えば、最終中間モジュールの下流端を、下流モジュール、例えば、下流モジュールの上流端と係合することを含み得る。
【0144】
一つ以上の追加の中間モジュールの各々を、そのすぐ上流モジュールと係合することは、次に、一つ以上の追加の中間モジュールの各々の上流端を、そのすぐ上流モジュール、例えば、そのすぐ上流モジュールの下流端と係合することを含み得る。
【0145】
方法は、第一の送達構成要素、例えば第一の気管内または第一の経鼻送達構成要素を第一のガス送達出口に取り付けることを含み得る。方法は、第一の対象、例えば第一の非ヒト動物を第一の送達構成要素に係合することを含んでもよい。
【0146】
中間モジュール組立品は、第二の中間モジュールを備えてもよい。方法は、第二の送達構成要素、例えば第二の気管内または第二の経鼻送達構成要素を第二のガス送達出口に取り付けることを含んでもよい。方法は、第二の対象、例えば第二の非ヒト動物を、第二の送達構成要素と係合することを含んでもよい。
【0147】
有利なことに、方法は、気管内送達によって少なくとも一つの対象にガスを同時に送達し、経鼻送達によって少なくとも一つの他の対象にガスを送達することができるシステムを組み立ててもよい。
【0148】
上流モジュールは、ガス入口からのガス流内に第一の物質を導入するための第一の入口ポートを備えてもよい。方法は、第一の物質の供給源を第一の入口ポートと係合することを含み得る。
上流モジュールは、第二の物質をガス入口からのガス流に導入するための第二の入口ポートを備えてもよい。方法は、第二の物質の供給源を第二の入口ポートと係合することを含んでもよい。
【0149】
システムは、排気ユニットを備えてもよい。方法は、排気ユニットを下流モジュールと係合することを含み得る。
【0150】
システムはスペーサーを備えてもよい。方法は、スペーサーを下流モジュールと係合することを含み得る。方法は、排気ユニットをスペーサーと係合することを含み得る。
【0151】
方法は、ガス流路に沿ってガス流を提供することを含み得る。方法は、第一の送達ガス流路に沿って第一の送達ガス流を提供することを含み得る。
【0152】
方法は、ガス入口を通るガス流を所定の圧力で提供することを含んでもよい。方法は、例えば、大気圧より少なくとも10パスカルまたは30パスカル高い圧力、および大気圧より50パスカルまたは30パスカル以下高い圧力のうちの一方または両方である圧力で、大気圧を上回る圧力でガス入口を通るガス流を提供することを含み得る。この圧力は、大気圧より0~50、例えば、10~30パスカル高くてもよい。この圧力は、システムを通るガス流を駆動し得る。すなわち、この圧力は、ガス流路に沿ったガス流、第一の送達ガス流路に沿った第一の送達ガス流、および第二の送達ガス流路に沿った第二の送達ガス流のうちの一つ以上を駆動し得る。
【0153】
方法は、排気ユニットを作動させて、ガス流路に沿ったガス流を提供または許容することを含み得る。方法は、排気ユニットを作動させて、第一の送達ガス流路に沿った第一の送達ガス流を提供または許容することを含み得る。
【0154】
方法は、例えば、第一の入口ポートまたは第二の入口ポートを通して、ガス入口からガス流内に麻酔ガスを導入することを含み得る。
【0155】
方法は、エアロゾルを形成するために、ガス入口から、例えば第一の入口ポートまたは第二の入口ポートを通してガス流内に物質を導入することを含んでもよい。
【0156】
方法は、例えば、上述の圧力センサーを使用して、システム内の圧力を決定することを含み得る。
【0157】
方法は、例えば、上述の圧力調整機構を使用して、システム内の圧力を調整することを含み得る。方法は、例えば、上述のように、圧力を所定の圧力範囲内に保持するように、システム内の圧力を自動的に調整することを含み得る。
【0158】
方法は、圧力センサーからのフィードバックに基づいて、システム内の圧力を自動的に調整することを含み得る。方法は、システム内の圧力を所定の範囲内に維持することを含み得る。方法は、圧力センサーからのフィードバックに基づいて、システム内の圧力を所定の範囲内に自動的に維持することを含み得る。
【0159】
上述のように、システムは、システム内の圧力を調整するための圧力調整機構を備えてもよい。したがって、第四の態様によると、少なくとも一つの対象にガスを送達するためのガス送達システムが提供されており、システムは、ガス入口を備える上流部分と、ガス出口を備える下流部分と、第一のガス送達出口を備える中間部分とを備える。上流部分は中間部分の上流にあり、中間部分は下流部分の上流にある。ガス流路は、上流部分のガス入口から下流部分のガス出口まで形成される。第一のガス送達流路は、上流部分のガス入口から中間部分の第一のガス送達出口まで形成される。システムは、システム内の圧力を調整するための圧力調整機構を備える。
【0160】
有利なことに、第四の態様によるシステムは、システムオペレータがシステム内の圧力を調整することを可能にし得る。これにより、システムオペレータは、システムを通るガス流量をより良好に制御することが可能になり得る。
【0161】
圧力調整機構に関連して上述したすべての特徴は、第四の態様の圧力調整機構に適用可能であり得る。
【0162】
第二の態様の下流モジュールまたは上流モジュールに関連して説明した特徴は、第一または第四の態様の下流部分または上流部分にそれぞれ等しく適用可能であってもよい。同様に、中間モジュール組立品、または第二の態様の中間モジュールのうちの一つ以上に関連して説明した特徴は、第一または第四の態様の中間部分に等しく適用可能であってもよい。
【0163】
システム、例えば、第一、第二、または第四の態様のシステムに関連して説明される特徴は、本明細書に記載の方法、例えば、第三の態様の方法に適用可能であり得る。
【0164】
任意の中間モジュールに関連して説明される特徴は、任意の他の中間モジュールに適用可能であり得る。
【0165】
ガス送達出口、例えば、第一のガス送達出口に関連して説明した特徴は、任意のまたはすべての他のガス送達出口、例えば、第一の追加のガス送達出口、第二のガス送達出口、および第二の追加のガス送達出口に適用可能であってもよい。
【0166】
本明細書で使用される場合、「係合する」という用語は、「直接係合する」を意味するために使用され得る。係合した構成要素は、互いに接続または取り付けられてもよい。係合した構成要素は、互いに接触してもよい。二つの構成要素の係合は、係合した構成要素とは別個のアダプタまたは係合手段などの追加の構成要素を必要としない場合がある。
【0167】
本明細書で使用される場合、「長軸方向」という用語は、構成要素の上流端から構成要素の下流端まで延在する方向を指し得る。したがって、中間モジュールを参照すると、「長軸方向」という用語は、モジュールの上流端からモジュールの下流端まで延在する方向を指し得る。また、システムに関して、「長軸方向」という用語は、上流モジュールから下流モジュールへ、例えば、上流モジュールの上流端から下流モジュールの下流端へ延在する方向を指し得る。
【0168】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0169】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0170】
【発明を実施するための形態】
【0171】
実施例1.
少なくとも一つの対象にガスを送達するためのモジュール式ガス送達システムであって、システムが、
ガス入口を備える上流モジュールと、
ガス出口を備える下流モジュールと、
第一の中間モジュールを備える中間モジュール組立品であって、第一の中間モジュールが、第一のガス送達出口を備える、中間モジュール組立品と、を備え、
中間モジュール組立品が、
上流モジュールと係合可能、かつ上流モジュールから係合解除可能であり、
下流モジュールと係合可能、かつ下流モジュールから係合解除可能であり、
上流モジュール、下流モジュール、および中間モジュール組立品が、第一のシステム構成に組み立てられるように構成され、
上流モジュールが、中間モジュール組立品の上流にあり、かつ中間モジュール組立品と係合し、
中間モジュール組立品が、下流モジュールの上流にあり、かつ下流モジュールと係合し、
ガス流路が、上流モジュールのガス入口から下流モジュールのガス出口まで形成され、
第一のガス送達流路が、上流モジュールのガス入口から第一の中間モジュールの第一のガス送達出口まで形成される、モジュール式ガス送達システム。
実施例2.
システムが、複数の対象に同時にガスを送達するためのものである、実施例1に記載のシステム。
実施例3.
システムが、少なくとも一つの非ヒト動物にガスを送達するためのものである、実施例1~2のいずれかに記載のシステム。
実施例4.
システムが、複数の非ヒト動物に同時にガスを送達するためのものである、実施例1~3のいずれかに記載のシステム。
実施例5.
第一のシステム構成では、ガス流路は、第一の中間モジュールを通って延在する、実施例1~4のいずれかに記載のシステム。
実施例6.
第一のシステム構成では、ガス流路が中間モジュール組立品を通って延在する、実施例1~5のいずれかに記載のシステム。
実施例7.
第一のシステム構成では、上流モジュール、第一の中間モジュール、および下流モジュールが、例えば、長軸方向に整列される、実施例1~6のいずれかに記載のシステム。
実施例8.
第一のシステム構成では、上流モジュール、中間モジュール組立品、および下流モジュールが、例えば、長軸方向に整列される、実施例1~7のいずれかに記載のシステム。
実施例9.
中間モジュール組立品が、第二の中間モジュールを備える、実施例1~8のいずれかに記載のシステム。
実施例10.
第二の中間モジュールが、第二のガス送達出口を備える、実施例9に記載のシステム。
実施例11.
第二の中間モジュールが、第一の中間モジュールと係合可能であり、かつ第一の中間モジュールから係合解除可能である、実施例9または実施例10に記載のシステム。
実施例12.
第二の中間モジュールが、上流モジュールと係合可能であり、かつ上流モジュールから係合解除可能である、実施例9~実施例11のいずれかに記載のシステム。
実施例13.
第二の中間モジュールが、下流モジュールと係合可能であり、かつ下流モジュールから係合解除可能である、実施例9~実施例12のいずれかに記載のシステム。
実施例14.
第二の中間モジュールが、第二の中間モジュールおよび第一の中間モジュールがシステム内で交換可能であるように、第一の中間モジュールと構造的に同一である、実施例9~実施例13のいずれかに記載のシステム。
実施例15.
上流モジュール、下流モジュール、および中間モジュール組立品が、第二のシステム構成に組み立てられるように構成され、
上流モジュールが、中間モジュール組立品の上流にあり、かつ中間モジュール組立品と係合し、
中間モジュール組立品が、下流モジュールの上流にあり、かつ下流モジュールと係合する、実施例9~実施例14のいずれかに記載のシステム。
実施例16.
第二のシステム構成では、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールが直列に配置される、実施例15に記載のシステム。
実施例17.
第二のシステム構成では、上流モジュールが、第一の中間モジュールの上流にあり、かつ第一の中間モジュールと係合する、実施例15または実施例16に記載のシステム。
実施例18.
第二のシステム構成では、第一の中間モジュールが、第二の中間モジュールの上流にあり、かつ第二の中間モジュールと係合する、実施例15~実施例17のいずれかに記載のシステム。
実施例19.
第二のシステム構成では、第二の中間モジュールが、下流モジュールの上流にあり、下流モジュールと係合する、実施例15~実施例18のいずれかに記載のシステム。
実施例20.
第二のシステム構成では、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールが並列に配置される、実施例15に記載のシステム。
実施例21.
第二のシステム構成では、上流モジュールが、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールの上流にあり、かつそれと係合する、実施例15または実施例20に記載のシステム。
実施例22.
第二のシステム構成では、第一の中間モジュールおよび第二の中間モジュールが、下流モジュールの上流にあり、かつ下流モジュールと係合する、実施例15、実施例20、または実施例21のいずれかに記載のシステム。
実施例23.
第二のシステム構成では、ガス流路がガス入口からガス出口まで形成される、実施例9~実施例22のいずれかに記載のシステム。
実施例24.
第二のシステム構成では、第一のガス送達流路がガス入口から第一のガス送達出口まで形成される、実施例9~実施例23のいずれかに記載のシステム。
実施例25.
第二のシステム構成では、第二のガス送達流路が、ガス入口から第二のガス送達出口まで形成される、実施例9~実施例24のいずれかに記載のシステム。
実施例26.
第二のシステム構成では、ガス流路が第一の中間モジュールを通って延在する、実施例23、または実施例23に従属する場合の実施例24~実施例25のいずれかに記載のシステム。
実施例27.
第二のシステム構成では、ガス流路が第二の中間モジュールを通って延在する、実施例23、または実施例23に従属する場合の実施例24~実施例26のいずれかに記載のシステム。
実施例28.
第二のシステム構成では、ガス流路が中間モジュール組立品を通って延在する、実施例23、または実施例23に従属する場合の実施例24~実施例27のいずれかに記載のシステム。
実施例29.
第二のシステム構成では、第二のガス送達流路が、第一の中間モジュールを通って延在する、実施例25、または実施例25に従属する場合の実施例26~実施例28のいずれかに記載のシステム。
実施例30.
第二のシステム構成では、上流モジュール、第一の中間モジュール、第二の中間モジュール、および下流モジュールが、例えば、長軸方向に整列される、実施例9~実施例29のいずれかに記載のシステム。
実施例31.
第二のシステム構成では、上流モジュール、中間モジュール組立品、および下流モジュールが、例えば、長軸方向に整列される、実施例9~実施例30のいずれかに記載のシステム。
実施例32.
第二のシステム構成では、第一のガス送達出口が、第二のガス送達出口と、例えば長軸方向に整列される、実施例10、または実施例31に従属する場合の実施例11~実施例31のいずれかに記載のシステム。
実施例33.
第二のシステム構成では、第一のガス送達出口が、第二のガス送達出口から少なくとも100、150、または200ミリメートル離間している、実施例10、または実施例31に従属する場合の実施例11~実施例32のいずれかに記載のシステム。
実施例34.
第二のシステム構成では、第一のガス送達出口が、第二のガス送達出口から1,000、750、500、または300ミリメートル未満だけ離間している、実施例10、または実施例31に従属する場合の実施例11~実施例33のいずれかに記載のシステム。
実施例35.
システムが、気管内送達によって対象にガスを送達するように構成される、実施例1~34のいずれかに記載のシステム。
実施例36.
システムが、経鼻送達によって第二の対象にガスを送達するように構成される、実施例1~35のいずれかに記載のシステム。
実施例37.
システムが、気管内送達によって第一の対象に、および経鼻送達によって第二の対象にガスを同時に送達するように構成される、実施例1~36のいずれかに記載のシステム。
実施例38.
システムが気管内送達構成要素および経鼻送達構成要素を備え、気管内送達構成要素が、気管内送達による第一の対象へのガスの送達を可能にするように、第一のガス送達出口および第二のガス送達出口のうちの一つと係合可能であり、かつ係合解除可能であり、経鼻送達構成要素が、経鼻送達による第二の対象へのガスの送達を可能にするように、第一のガス送達出口および第二のガス送達出口のうちのもう一方と係合可能であり、かつ係合解除可能である、実施例10、または実施例31に従属する場合の実施例11~実施例37のいずれかに記載のシステム。
実施例39.
第一の中間モジュールが、第一の追加のガス送達出口を備える、実施例1~38のいずれかに記載のシステム。
実施例40.
第一の追加のガス送達出口が、第一のガス送達出口と長軸方向に整列している、実施例39に記載のシステム。
実施例41.
第一の追加のガス送達出口が、第一のガス送達出口から少なくとも100、150、または200ミリメートル離間している、実施例39~実施例40のいずれかに記載のシステム。
実施例42.
第一の追加のガス送達出口が、第一のガス送達出口から1,000、750、500、または300ミリメートル未満だけ離間している、実施例39~実施例41のいずれかに記載のシステム。
実施例43.
第一の中間モジュールが、外壁によって少なくとも部分的に画定される本体を備え、本体が内部内腔を画定する、実施例1~42のいずれかに記載のシステム。
実施例44.
第一の中間モジュールが、第一のガス送達出口の上流に第一のガス送達出口構造を備え、第一のガス送達出口構造が、第一の中間モジュールの外壁から外向きに突出する、実施例43に記載のシステム。
実施例45.
本体によって画定される内部内腔が長軸方向に延在する、実施例43または実施例44に記載のシステム。
実施例46.
第一のガス送達出口構造が、外壁から第一のガス送達出口構造方向に突出する、実施例44~実施例45のいずれかに記載のシステム。
実施例47.
長軸方向および第一のガス送達出口構造方向が、非平行である、実施例44~実施例46のいずれかに記載のシステム。
実施例48.
長軸方向と第一のガス送達出口構造方向との間の角度が、少なくとも15度または30度である、実施例44~実施例47のいずれかに記載のシステム。
実施例49.
長軸方向と第一のガス送達出口構造方向との間の角度が、90度または75度以下である、実施例44~実施例48のいずれかに記載のシステム。
実施例50.
角度が、第一のガス送達出口と、ガス流路内および第一のガス送達出口構造の入口領域の下流に位置する内部内腔内の点との間で測定される、実施例48~実施例49のいずれかに記載のシステム。
実施例51.
第一の中間モジュールの少なくとも一部分が、透明または半透明である、実施例1~50のいずれかに記載のシステム。
実施例52.
第一の中間モジュールの本体の少なくとも一部分が透明または半透明である、実施例43、または実施例43に従属する場合の実施例43~実施例51のいずれかに記載のシステム。
実施例53.
第一の中間モジュールの少なくとも一部分が、ガラスから形成される、実施例1~52のいずれかに記載のシステム。
実施例54.
第一の中間モジュールの本体の少なくとも一部分がガラスから形成される、実施例43、または実施例43に従属する場合の実施例43~実施例53のいずれかに記載のシステム。
実施例55.
上流モジュールが、第一の物質をガス入口からのガス流に導入するための第一の入口ポートを備える、実施例1~54のいずれかに記載のシステム。
実施例56.
上流モジュールが、第二の物質をガス入口からガス流に導入するための第二の入口ポートを備える、実施例1~55のいずれかに記載のシステム。
実施例57.
システムが、マノメーターなど、システム内の圧力を決定するための圧力センサーを備える、実施例1~56のいずれかに記載のシステム。
実施例58.
下流モジュールが圧力センサーを備える、実施例57に記載のシステム。
実施例59.
圧力センサーが、システム内の圧力を決定および表示するためのマノメーターなどの圧力ゲージを備えるか、または圧力ゲージである、実施例57または実施例58に記載のシステム。
実施例60.
システムが、例えば、ガスを少なくとも一つの対象に送達するためのシステムの使用中に、システム内の圧力を調整するための圧力調整機構を備える、実施例1~59のいずれかに記載のシステム。
実施例61.
下流モジュールが、圧力調整機構を備える、実施例60に記載のシステム。
実施例62.
圧力調整機構が、ユーザーが使用時にシステム内の圧力を手動で調整することを可能にするように構成された手動圧力調整機構である、実施例60または実施例61に記載のシステム。
実施例63.
圧力調整機構が、使用時にシステムの圧力を自動的に調整するように構成された自動圧力調整機構である、実施例60~実施例62のいずれかに記載のシステム。
実施例64.
使用時に、圧力調整機構が、システム内の圧力、例えば、中間モジュール組立品内または第一の中間モジュール内の圧力を所定の圧力範囲内に維持するように構成される、実施例60~実施例63のいずれかに記載のシステム。
実施例65.
使用時に、圧力調整機構が、システム内の圧力、例えば、中間モジュール組立品内または第一の中間モジュール内の圧力を、圧力センサーによって感知された圧力に基づいて所定の圧力範囲内に維持するように構成される、実施例60~実施例64のいずれかに記載のシステム。
実施例66.
圧力調整機構が圧力調整構成要素を備える、実施例60~実施例65のいずれかに記載のシステム。
実施例67.
圧力調整構成要素が開口部を画定する、実施例66に記載のシステム。
実施例68.
圧力調整構成要素が、例えば、開口部のサイズを変えるために、ガスを少なくとも一つの対象に送達するためのシステムの使用中に移動可能である、実施例66~実施例67のいずれかに記載のシステム。
実施例69.
圧力調整構成要素は、例えば、開口部が第一のサイズを有する第一の位置と、開口部が第一のサイズとは異なる第二のサイズを有する第二の位置との間で、ガスを少なくとも一つの対象に送達するためのシステムの使用中に移動可能である、実施例68に記載のシステム。
実施例70.
圧力調整構成要素が複数のブレードを備える、実施例60~実施例69のいずれかに記載のシステム。
実施例71.
複数のブレードのうちの少なくとも一つが、例えば、開口部のサイズを変えるために、ガスを少なくとも一つの対象に送達するためのシステムの使用中に、移動可能である、実施例70に記載のシステム。
実施例72.
ガス流路が開口部を通って延在する、実施例60~実施例71のいずれかに記載のシステム。
実施例73.
下流モジュールのガス出口が、圧力調整構成要素によって画定される開口部を備えるか、または開口部である、実施例60~実施例72のいずれかに記載のシステム。
実施例74.
圧力調整機構がアイリス絞りを備える、実施例60~実施例73のいずれかに記載のシステム。
実施例75.
圧力調整構成要素が、アイリス絞りであるか、またはアイリス絞りを備える、実施例74に記載のシステム。
実施例76.
圧力調整機構がプロセッサを備える、実施例60~実施例75のいずれかに記載のシステム。
実施例77.
使用時に、プロセッサが圧力センサーから入力を受信する、実施例57~実施例59のいずれかに従属する場合の、実施例76に記載のシステム。
実施例78.
使用時に、プロセッサが圧力調整構成要素の移動を制御する、実施例76または実施例77に記載のシステム。
実施例79.
使用時に、プロセッサが、圧力センサーからの入力を使用して、システム内の、例えば、中間モジュール組立品内または第一の中間モジュール内の圧力を所定の圧力範囲内に維持する、実施例77に記載のシステム。
実施例80.
使用時に、プロセッサが、圧力センサーからの入力を使用して、圧力調整構成要素の移動を制御して、システム内の、例えば、中間モジュール組立品内または第一の中間モジュール内の圧力を所定の圧力範囲内に維持する、実施例77に記載のシステム。
実施例81.
圧力調整構成要素が、システム、例えば下流モジュールと係合可能であり、かつ係合解除可能である、実施例66、または実施例66に従属する場合の実施例66~実施例80のいずれかに記載のシステム。
実施例82.
圧力調整構成要素が、分解可能かつ再組み立て可能である、実施例66、または実施例66に従属する場合の実施例66~実施例80のいずれかに記載のシステム。
実施例83.
システムが、ガス入口からガス出口へのガス流を提供または許容するための排気ユニットを備える、実施例1~82のいずれかに記載のシステム。
実施例84.
システムが、排気ユニットを下流モジュールから離間させるためのスペーサーを備える、実施例83に記載のシステム。
実施例85.
システムが、スペーサーおよび排気ユニットを備え、第一のシステム構成および第二の構成のうちの一方または両方において、スペーサーが下流モジュールから排気ユニットを離間させるように、スペーサーが下流モジュールと係合し、排気ユニットがスペーサーと係合する、実施例1~84のいずれかに記載のシステム。
実施例86.
中間モジュール組立品が、第一の中間モジュールと、一つ、二つ、三つ、四つ、またはそれ以上の追加の中間モジュールとを備える、実施例1~85のいずれかに記載のシステム。
実施例87.
中間モジュール組立品の各中間モジュールが、中間モジュール組立品の他のすべての中間モジュールと係合可能であり、かつそこから係合解除可能である、実施例1~86のいずれかに記載のシステム。
実施例88.
中間モジュール組立品の各中間モジュールが、上流モジュールと係合可能であり、かつ上流モジュールから係合解除可能である、実施例1~87のいずれかに記載のシステム。
実施例89.
中間モジュール組立品の各中間モジュールが、下流モジュールと係合可能であり、かつ下流モジュールから係合解除可能である、実施例1~88のいずれかに記載のシステム。
実施例90.
中間モジュール組立品の少なくとも一つの中間モジュールが、対象へのガスの気管内送達のためのものである、実施例1~89のいずれかに記載のシステム。
実施例91.
中間モジュール組立品の少なくとも一つの中間モジュールが、対象へのガスの経鼻送達のためのものである、実施例1~90のいずれかに記載のシステム。
実施例92.
方法が、
上流モジュールが、中間モジュール組立品の上流にあり、かつ中間モジュール組立品と係合し、
中間モジュール組立品が、下流モジュールの上流にあり、かつ下流モジュールと係合し、
ガス流路が、上流モジュールのガス入口から下流モジュールのガス出口まで形成され、
第一のガス送達流路が、上流モジュールのガス入口から第一の中間モジュールの第一のガス送達出口まで形成されるように、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することを含む、実施例1~91のいずれかに記載のシステムを使用する方法。
実施例93.
上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することが、
中間モジュール組立品の上流端を、上流モジュール、例えば、上流モジュールの下流端と係合することと、
中間モジュール組立品の下流端を、下流モジュール、例えば、下流モジュールの上流端と係合することと、を含む、実施例92に記載の方法。
実施例94.
上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することが、
第一の中間モジュール、例えば、第一の中間モジュールの上流端を、上流モジュール、例えば、上流モジュールの下流端と係合することと、
第一の中間モジュール、例えば第一の中間モジュールの下流端を、下流モジュール、例えば下流モジュールの上流端と係合することと、を含む、実施例92または実施例93に記載の方法。
実施例95.
中間モジュール組立品が、第二の中間モジュールを備え、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することが、
第一の中間モジュール、例えば第一の中間モジュールの上流端を、上流モジュール、例えば上流モジュールの下流端と係合することと、
第二の中間モジュール、例えば第二の中間モジュールの上流端を、第一の中間モジュール、例えば第一の中間モジュールの下流端と係合することと、
第二の中間モジュール、例えば第二の中間モジュールの下流端を、下流モジュール、例えば下流モジュールの上流端と係合することと、を含む、 方法実施例1~94のいずれかに記載の方法。
実施例96.
中間モジュール組立品が、第一の中間モジュール、一つ以上の追加の中間モジュール、および最終中間モジュールを備え、上流モジュールおよび下流モジュールを中間モジュール組立品と係合することが、
第一の中間モジュール、例えば第一の中間モジュールの上流端を、上流モジュール、例えば上流モジュールの下流端と係合することと、
一つ以上の追加の中間モジュールの最下流モジュールがそのすぐ上流モジュールと係合するまで、一つ以上の追加の中間モジュールの各々を、そのすぐ上流モジュールと係合することと、
最終中間モジュール、例えば、最終中間モジュールの上流端を、一つ以上の追加の中間モジュールの最下流モジュール、例えば、一つ以上の追加の中間モジュールの最下流モジュールの下流端と係合することと、
最終中間モジュール、例えば、最終中間モジュールの下流端を、下流モジュール、例えば、下流モジュールの上流端と係合することと、を含む、方法実施例1~95のいずれかに記載の方法。
実施例97.
一つ以上の追加の中間モジュールの各々を、そのすぐ上流モジュールと係合することが、次に、一つ以上の追加の中間モジュールの各々の上流端を、そのすぐ上流モジュール、例えば、そのすぐ上流モジュールの下流端と係合することを含む、実施例96に記載の方法。
実施例98.
方法が、第一の送達構成要素、例えば、第一の気管内または第一の経鼻送達構成要素を第一のガス送達出口に取り付けることを含む、方法実施例1~97のいずれかに記載の方法。
実施例99.
方法が、第一の非ヒト動物を第一の送達構成要素と係合することを含む、実施例98に記載の方法。
実施例100.
中間モジュール組立品が、第二のガス送達出口を備える第二の中間モジュールを備え、方法が、第二の送達構成要素、例えば、第二の気管内または第二の経鼻送達構成要素を第二のガス送達出口に取り付けることを含む、方法実施例1~99のいずれかに記載の方法。
実施例101.
方法が、第二の非ヒト動物を第二の送達構成要素、例えば第二の気管内または第二の経鼻送達構成要素と係合することを含む、実施例100に記載の方法。
実施例102.
上流モジュールが、第一の物質をガス入口からのガス流に導入するための第一の入口ポートを備え、方法が、第一の物質の供給源を第一の入口ポートと係合することを含む、方法実施例1~101のいずれかに記載の方法。
実施例103.
上流モジュールが、第二の物質をガス入口からのガス流に導入するための第二の入口ポートを備え、方法が、第二の物質の供給源を第二の入口ポートと係合することを含む、方法実施例1~102のいずれかに記載の方法。
実施例104.
方法が、排気ユニットを下流モジュールと係合することを含む、方法実施例1~103のいずれかに記載の方法。
実施例105.
方法が、ガス流路に沿ってガス流を提供することを含む、方法実施例1~104のいずれかに記載の方法。
実施例106.
方法が、第一の送達ガス流路に沿って第一の送達ガス流を提供することを含む、方法実施例1~105のいずれかに記載の方法。
実施例107.
方法が、排気ユニットを下流モジュールに係合することと、排気ユニットを動作させて、ガス流路に沿ってガス流を提供することと、を含む、方法実施例1~106のいずれかに記載の方法。
実施例108.
方法が、排気ユニットを下流モジュールに係合することと、排気ユニットを動作させて、第一の送達ガス流路に沿って第一の送達ガス流を提供することと、を含む、方法実施例1~107のいずれかに記載の方法。
実施例109.
方法が、例えば、第一の入口ポートまたは第二の入口ポートを通して、ガス入口からガス流内に麻酔ガスを導入することを含む、方法実施例1~108のいずれかに記載の方法。
実施例110.
方法が、エアロゾルを形成するために、例えば、第一の入口ポートまたは第二の入口ポートを通して、ガス入口からガス流内に物質を導入することを含む、方法実施例1~109のいずれかに記載の方法。
実施例111.
方法が、システム内の圧力を決定することを含む、方法実施例1~110のいずれかに記載の方法。
実施例112.
方法が、システム内の圧力を調整することを含む、方法実施例1~111のいずれかに記載の方法。
実施例113.
方法が、システム内の圧力を自動的に調整することを含む、方法実施例1~112のいずれかに記載の方法。
実施例114.
方法が、システム内の圧力を測定するための圧力センサーからのフィードバックに基づいて、システム内の圧力を自動的に調整することを含む、方法実施例1~113のいずれかに記載の方法。
実施例115.
方法が、システム内の圧力を所定の範囲内に維持することを含む、方法実施例1~114のいずれかに記載の方法。
実施例116.
方法が、システム内の圧力を測定するための圧力センサーからのフィードバックに自動的に基づいて、システム内の圧力を所定の範囲内に維持することを含む、方法実施例1~115のいずれかに記載の方法。
実施例117.
少なくとも一つの対象にガスを送達するためのガス送達システムであって、システムが、
ガス入口を備える上流部分と、
ガス出口を備える下流部分と、
第一のガス送達出口を備える中間部分とを、含み、
上流部分が中間部分の上流であり、中間部分が下流部分の上流であり、
ならびに、
ガス流路が上流部分のガス入口から下流部分のガス出口まで形成され、
第一のガス送達流路が、上流部分のガス入口から中間部分の第一のガス送達出口まで形成される、ガス送達システム。
実施例118.
システムが、複数の対象に同時にガスを送達するためのものである、実施例117に記載のシステム。
実施例119.
システムが、少なくとも一つの非ヒト動物にガスを送達するためのものである、実施例117~実施例118のいずれかに記載のシステム。
実施例120.
システムが、複数の非ヒト動物に同時にガスを送達するためのものである、実施例117~実施例119のいずれかに記載のシステム。
実施例121.
システムが、システム内の圧力を調整するための圧力調整機構を備える、実施例117~実施例120のいずれかに記載のシステム。
実施例122.
下流部分が圧力調整機構を備える、実施例121に記載のシステム。
実施例123.
システムが、マノメーターなどのシステム内の圧力を決定するための圧力センサーを備える、実施例117~実施例118のいずれかに記載のシステム。
実施例124.
下流部分が圧力センサーを備える、実施例123に記載のシステム。
実施例125.
圧力センサーが、システム内の圧力を決定および表示するためのマノメーターなどの圧力ゲージを備えるか、または圧力ゲージである、実施例123~実施例124のいずれかに記載のシステム。
実施例126.
圧力調整機構が、システムの使用中にシステム内の圧力を調整して、ガスを少なくとも一つの対象に送達するように構成される、実施例121~実施例125のいずれかに記載のシステム。
実施例127.
圧力調整機構が、ユーザーが使用時にシステムの圧力を手動で調整することを可能にするように構成された手動圧力調整機構である、実施例121~実施例126のいずれかに記載のシステム。
実施例128.
圧力調整機構が、使用時にシステムの圧力を自動的に調整するように構成された自動圧力調整機構である、実施例121~実施例127のいずれかに記載のシステム。
実施例129.
使用時に、圧力調整機構が、システム内の圧力、例えば中間部分内の圧力を所定の圧力範囲内に維持するように構成される、実施例121~実施例128のいずれかに記載のシステム。
実施例130.
使用時に、圧力調整機構が、システム内の圧力、例えば中間部分内の圧力を圧力センサーによって感知された圧力に基づいて所定の圧力範囲内に維持するように構成される、実施例121または実施例122に従属する場合の、実施例123~実施例129のいずれかに記載のシステム。
実施例131.
圧力調整機構が、開口部を画定する圧力調整構成要素を備える、実施例121~実施例130のいずれかに記載のシステム。
実施例132.圧力調整構成要素が、例えば、開口部のサイズを変えるために、ガスを少なくとも一つの対象に送達するためのシステムの使用中に移動可能である、実施例131に記載のシステム。
実施例133.
圧力調整構成要素が、例えば、開口部が第一のサイズを有する第一の位置と、開口部が第一のサイズとは異なる第二のサイズを有する第二の位置との間で、複数の非ヒト動物に同時にガスを送達するためのシステムの使用中に、移動可能である、実施例131または実施例132に記載のシステム。
実施例134.
圧力調整構成要素が複数のブレードを備える、実施例131~実施例133のいずれかに記載のシステム。
実施例135.
複数のブレードのうちの少なくとも一つが、例えば、開口部のサイズを変えるために、複数の非ヒト動物にガスを同時に送達するためのシステムの使用中に移動可能である、実施例134に記載のシステム。
実施例136.
ガス流路が開口部を通って延在する、実施例131~実施例135のいずれかに記載のシステム。
実施例137.
ガス出口が開口部を備えるか、または開口部である、実施例136に記載のシステム。
実施例138.
圧力調整機構がアイリス絞りを備える、実施例131~実施例137のいずれかに記載のシステム。
実施例139.
圧力調整構成要素が、アイリス絞りであるか、またはアイリス絞りを備える、実施例138に記載のシステム。
実施例140.
圧力調整機構がプロセッサを備える、実施例121~実施例137のいずれかに記載のシステム。
実施例141.
使用時に、プロセッサが圧力センサーから入力を受信する、実施例140に記載のシステム。
実施例142.
使用時に、プロセッサが圧力調整構成要素の移動を制御する、実施例140または実施例141に記載のシステム。
実施例143.
使用時に、プロセッサが、圧力センサーからの入力を使用して、システム内の、例えば中間部分の圧力を所定の圧力範囲内に維持する、実施例141または実施例142に記載のシステム。
実施例144.
使用時に、プロセッサが、圧力センサーからの入力を使用して、圧力調整構成要素の移動を制御して、システム内の、例えば、中間部分の圧力を所定の圧力範囲内に維持する、実施例141~実施例143のいずれかに記載のシステム。
実施例145.
圧力調整構成要素が、システム、例えば下流部分と係合可能であり、かつ係合解除可能である、実施例131、または実施例131に従属する場合の実施例132~実施例144のいずれかに記載のシステム。
実施例146.
圧力調整構成要素が、分解可能かつ再組み立て可能である、実施例131、または実施例131に従属する場合の実施例132~実施例145のいずれかに記載のシステム。
実施例147.
システムが、ガス入口からガス出口へのガス流を提供するための排気ユニットを備える、実施例117~実施例146のいずれかに記載のシステム。
実施例148.
システムが、排気ユニットを下流部分から離間させるためのスペーサーを備える、実施例147に記載のシステム。
実施例149.
システムが、スペーサーおよび排気ユニットを備え、第一のシステム構成および第二の構成のうちの一方または両方において、スペーサーが下流モジュールから排気ユニットを離間させるように、スペーサーが下流モジュールと係合し、排気ユニットがスペーサーと係合する、実施例117~実施例146のいずれかに記載のシステム。
実施例150.
圧力調整構成要素が、第一のプレートおよび第二のプレートを備え、第一のプレートが、第一の開口を備え、第二のプレートが、第二の開口を備える、実施例131もしくは実施例67、または実施例131および実施例67のうちの一つに従属する場合の実施例1~149のいずれかに記載のシステム。
実施例151.
第一のプレートおよび第二のプレートの一つ以上の位置において、第一の開口および第二の開口が、開口部を画定するように部分的または完全に整列し、開口部が第一のプレートおよび第二のプレートを通って延在する、実施例150に記載のシステム。
実施例152.
第一のプレートが、第二のプレートに対して移動可能であり、例えば、並進可能および回転可能のうちの一つ以上である、実施例150または実施例151に記載のシステム。
実施例153.
第一のプレートが、開口部のサイズを変えるために、第二のプレートに対して移動可能であり、例えば、並進可能および回転可能のうちの一つ以上である、実施例152に記載のシステム。
実施例154.
第一のプレートが、開口部が第一のサイズを有する第一の位置と、開口部が第一のサイズとは異なる第二のサイズを有する第二の位置との間で、第二のプレートに対して移動可能であり、例えば、並進可能および回転可能のうちの一つ以上である、実施例152または実施例153に記載のシステム。
実施例155.
使用中、例えば、ガスを一つ以上の対象に送達するためのシステムの使用、第一のプレートおよび第二のプレートのうちの一つが、例えば、システムの一つ以上の他の構成要素に対して静止して保持され、例えば、上流モジュール、中間モジュール組立品、および下流モジュールのうちの一つ以上に対して静止または固定される、実施例150~実施例154のいずれかに記載のシステム。
【0172】
図1は、第一のガス送達システム100を示す。ガス送達システム100は、複数の対象102、104、106、108に同時にガスを送達するためのモジュール式ガス送達システムである。この場合、対象102、104、106、108はマウスである。システム100は、ガス入口112を備える上流モジュール110と、ガス出口116を備える下流モジュール114と、中間モジュール組立品118とを備える。
【0173】
中間モジュール組立品118は、第一のガス送達出口122を備える第一の中間モジュール120と、第二のガス送達出口126を備える第二の中間モジュール124とを備える。中間モジュール組立品118は、上流モジュール110と係合可能であり、かつ上流モジュール110から係合解除可能であり、また下流モジュール114と係合可能であり、かつ下流モジュール114から係合解除可能である。
【0174】
図1では、上流モジュール110、下流モジュール114、および中間モジュール組立品118は、上流モジュール110が中間モジュール組立品118の上流にあり、かつ中間モジュール組立品118と係合し、かつ中間モジュール組立品118が下流モジュール114の上流にあり、かつ下流モジュール114と係合する、第二のシステム構成へと組み立てられる。
【0175】
システム100を第二のシステム構成に組み立てることは、第一の中間モジュール120を上流モジュール110と係合させ、次いで第二の中間モジュール124を第一の中間モジュール120と係合させ、次いで下流モジュール114を第二の中間モジュール124と係合することを含み得る。
【0176】
第二のシステム構成では、ガス流路が、上流モジュール110のガス入口112から下流モジュール114のガス出口116まで形成され、第一のガス送達流路が、上流モジュール110のガス入口112から第一の中間モジュール120の第一のガス送達出口122まで形成され、第二のガス送達流路が、上流モジュール110のガス入口112から第二の中間モジュール124の第二のガス送達出口126まで形成される。
【0177】
使用時に、ガスは、ガス入口112から、第一のガス送達流路に沿って、第一のガス送達出口122を通って、次いで第一の対象102に搬送されてもよい。こうしたガスは、送達ガスと呼ばれてもよい。同時に、ガスは、ガス入口112から、第二のガス送達流路に沿って、第二のガス送達出口126を通って、次いで第二の対象106に搬送されてもよい。こうしたガスはまた、送達ガスと呼ばれてもよい。同時に、ガスは、ガス入口112から、ガス流路に沿って、下流モジュール114のガス出口116を通って搬送されてもよい。こうしたガスは、排気ガスと呼ばれてもよい。
【0178】
ここで、システム100をより詳細に説明する。
【0179】
上流モジュール110は、開いた上流端および開いた下流端を有するガラス管を備える。上流端は下流端に対向する。ガラス管によって画定される内部内腔は、上流端と下流端との間に長軸方向に延在する。
【0180】
上流端は、ガス入口112を備える。下流端は、この場合、ガラス管の内部表面上に位置する内ねじである上流モジュール雌型係合手段を備える。
【0181】
上流モジュール110は、第一の物質をガス入口112からのガス流に導入するための第一の入口ポート128と、第二の物質をガス入口112からのガス流に導入するための第二の入口ポート130と、をさらに備える。
【0182】
第一の中間モジュール120は、開いた上流端および開いた下流端を有するガラス管を備える。上流端は下流端に対向する。ガラス管によって画定される内部内腔は、上流端と下流端との間に長軸方向に延在する。
【0183】
上流端は、この場合、ガラス管の外部表面上に位置する外ねじである、第一の中間モジュール雄型係合を備える。
図1では、上流モジュール雌型係合手段は、第一の中間モジュール雄型係合手段と係合する。これは可逆的な係合であり、上流モジュール110が第一の中間モジュール120と係合可能であり、かつ係合解除可能であることを意味する。システムは、モジュール間の係合のために内ねじおよび外ねじを使用するものとして説明されているが、当業者であれば、本開示を読んだ後に、スナップフィット接続、クランプ、または締まり嵌めなどの他の係合手段が使用され得ることを理解するであろう。
【0184】
下流端は、この場合、ガラス管の内部表面上に位置する内ねじである第一の中間モジュール雌型係合手段を備える。
【0185】
上流端と下流端との間に、第一の中間モジュール120は、第一のガス送達出口122および第一の追加のガス送達出口132を備える。第一の追加のガス送達出口132は、第一のガス送達出口122と長軸方向に整列している。第一の追加のガス送達出口132は、第一のガス送達出口122から約200ミリメートル離間している。
【0186】
第一の中間モジュール120は、第一のガス送達出口122の上流に第一のガス送達出口構造134を備える。第一のガス送達出口構造134は、長軸方向と第一のガス送達出口構造方向との間の角度が約45度であるように、第一のガス送達出口構造方向にガラス管から外向きに突出する。
【0187】
第一の追加のガス送達出口132は、
図1に示す通り、類似の第一の追加のガス送達出口構造136を備える。
【0188】
図1に示す実施形態では、第二の中間モジュール124は、第一の中間モジュール120と構造的に同一である。
【0189】
したがって、第二の中間モジュール124は、開いた上流端および開いた下流端を有するガラス管を備える。上流端は下流端に対向する。ガラス管によって画定される内部内腔は、上流端と下流端との間に長軸方向に延在する。
【0190】
上流端は、この場合、ガラス管の外部表面上に位置する外ねじである第二の中間モジュール雄型係合手段を備える。
図1では、第一の中間モジュール雌型係合手段は、第二の中間モジュール雄型係合手段と係合する。これは可逆的な係合であり、第一の中間モジュール120が第二の中間モジュール124と係合可能、かつ第二の中間モジュール124から係合解除可能であることを意味する。
【0191】
下流端は、この場合、ガラス管の内部表面上に位置する内ねじである第二の中間モジュール雌型係合手段を備える。
【0192】
上流端と下流端との間に、第二の中間モジュール124は、第二のガス送達出口126および第二の追加のガス送達出口138を備える。第二の追加のガス送達出口138は、長軸方向に第二のガス送達出口126と整列している。第二の追加のガス送達出口138は、第二のガス送達出口126から約200ミリメートル離間している。
【0193】
第二の中間モジュール124は、第一のガス送達出口122の上流にある第二のガス送達出口構造140を備える。第二のガス送達出口構造140は、長軸方向と第二のガス送達出口構造方向との間の角度が約45度であるように、第二のガス送達出口構造方向にガラス管から外向きに突出する。
【0194】
第二の追加のガス送達出口138は、
図1に示す通り、類似の第二の追加のガス送達出口構造142を備える。
【0195】
図1に示す第二のシステム構成では、第一の追加のガス送達出口132は、第二のガス送達出口126から長軸方向に約200ミリメートル離間している。
【0196】
下流モジュール114は、開いた上流端および開いた下流端を有するガラス管を備える。上流端は下流端に対向する。ガラス管によって画定される内部内腔は、上流端と下流端との間に長軸方向に延在する。下流端は、ガス出口116を備える。
【0197】
上流端は、この場合、ガラス管の外部表面上に位置する外ねじである下流モジュール雄型係合手段を備える。
図1では、第二の中間モジュール雌型係合手段は、下流モジュール雄型係合手段と係合する。これは可逆的な係合であり、第二の中間モジュール124が下流モジュール114と係合可能、かつ下流モジュール114から係合解除可能であることを意味する。
【0198】
下流モジュール114は、例えば、システム100内の圧力を決定および表示するためのマノメーターと、システム100内の圧力を調整するための圧力調整機構とを備え得る圧力ゲージ144をさらに備える。圧力調整機構は、システム100の使用中にシステム100内の圧力を調整して、対象にガスを送達することができる。
【0199】
圧力調整機構は、この実施形態では、アイリス絞りを含む圧力調整構成要素146を備える。アイリス絞りは開口部を画定する。使用時に、ガス入口112からのガスは、開口部を通って流れて、ガス出口116に到達しなければならない。したがって、ガス流路は開口部を通って延在する。アイリス絞りは複数のブレードを備える。ブレードは、開口部のサイズを変え、それによってシステム100内の圧力を調整するように移動可能である。具体的には、開口部がより小さくなると、システム100を通るガスの体積流量が維持される限り、システム100内の圧力は増加する。
【0200】
圧力調整機構は、システム内の圧力に関連する圧力ゲージ144からの入力を受信するように構成されたプロセッサ(図示せず)をさらに備える。使用時に、プロセッサは圧力ゲージからの入力を使用して、アイリス絞りの動きを制御し、それによって開口部のサイズを制御し、システムの圧力を大気圧より10~30パスカル高い所定の圧力範囲内に維持する。
【0201】
圧力調整構成要素は、下流モジュールと係合可能、かつ下流モジュールから係合解除可能である。これにより、圧力調整構成要素、特にアイリス絞りを、システムの使用と使用との間で除去、分解、および洗浄することが可能になる。
【0202】
システム100は、ガス入口112からガス出口116へのガス流を提供するための排気ユニット148と、排気ユニット148を下流モジュール114から離間させるためのスペーサー150と、をさらに備える。スペーサー150は、下流モジュール114と係合可能、かつ下流モジュール114から係合解除可能である。また、排気ユニット148は、スペーサー150と係合可能、かつスペーサー150から係合解除可能である。しかしながら、スペーサー150および排気ユニット148は、下流モジュール114と一体型であり得ることが理解されよう。
【0203】
図1に示す第二のシステム構成では、スペーサー150は、下流モジュール114と係合し、下流モジュール114の下流にあり、排気ユニット148は、スペーサー150が排気ユニット148を下流モジュール114から約50ミリメートル離間させるように、スペーサー150と係合し、かつスペーサー150の下流にある。
【0204】
スペーサー150は、実質的に管状の本体を備え、実質的に管状の本体を通って半径方向に延在する開口を備える。第二のシステム構成では、排気ユニット148は、スペーサー150の開口を通して大気から空気を引き込み、同時にガス入口112からのガスがシステム100を通って流れることを可能にするように構成される。これらの二つの別個の流路は、スペーサー150内で合流し、排気圧力が変動する場合でも、システム100内の圧力を安定に保つことを可能にする。
【0205】
システム100は、気管内送達によって対象102、104、106、108にガスを送達するように構成される。システム100は、各ガス送達出口122、126、132、138に対して気管内送達構成要素103、105、107、109を備える。各気管内送達構成要素103、105、107、109は、各ガス送達出口122、126、132、138と係合可能、かつ係合解除可能である。
図1に示す第二のシステム構成では、各気管内送達構成要素103、105、107、109は、ガス送達出口122、126、132、138と係合し、マウスに挿管するために使用される。各気管内送達構成要素103、105、107、109はまた、気管内送達構成要素103、105、107、109を通して送達されるガスまたはエアロゾルをサンプリングするためのサンプラー(図示せず)を備えるか、またはそれと係合する。これは、気管内送達構成要素103、105、107、109を通して送達される特定の物質の用量の推定値を与えるために使用できる。
【0206】
上述のように、
図1は、第一の中間モジュール120および第二の中間モジュール124が使用される第二のシステム構成のシステム100を示す。しかしながら、システム100はまた、第二の中間モジュール124が使用されない第一のシステム構成でも使用可能である。第一のシステム構成では、第一の中間モジュール120の下流端は、下流モジュール114の上流端と係合する。システム100はまた、システム100が第三の中間モジュール(第一および第二の中間モジュールと構造的に同一)を備え、第三の中間モジュールが第二の中間モジュール124と下流モジュール114との間に配置される、第三のシステム構成でも使用可能である。
【0207】
本開示を読んだ後に当業者によって理解されるように、システム100の中間モジュールの数は、ガスを送達するためにシステム100が使用される対象の数に適合するように調整されてもよい。
【0208】
システム100の一つの特定の使用について以下に説明する。
【0209】
最初に、システム100は、
図1に示す第二のシステム構成などの動作可能なシステム構成に組み立てられる。
【0210】
次に、対象はシステム100と係合する。
図1に示すシステム100については、これは、マウスに挿管し、マウスをシステム100と係合することを伴う。
【0211】
次に、ガスは大気圧より約10~30パスカル高い圧力でガス入口112を通って流れ、排気ユニット148が作動する。排気ユニットは吸引を提供し、上流モジュール110のガス入口112からのガスがシステム100を通って流れることを可能にする。排気ユニットは、ガス入口112からのガスが最終的に適切な通気位置に向けられることを確実にする。圧力調整機構は、システム100内の圧力を大気圧より10~30パスカル高い範囲に維持する。
【0212】
次に、第二の物質、特にガス麻酔剤が、上流モジュールの第二の入口ポート130を通してガス入口112からガス流内に導入される。したがって、麻酔ガスは、ガス送達出口を通して対象に送達される。
【0213】
次に、第一の物質、特に霧化した液体が、上流モジュールの第一の入口ポート128を通してガス入口112からガス流内に導入される。霧化された液体はシステム内でエアロゾルを形成し、それ故にエアロゾルはガス送達出口を通して対象に送達される。
【0214】
当業者によって理解されるように、この実施形態におけるガス麻酔および霧化された液体は、上流モジュール110の入口ポート128、130を通るガス流に導入されるが、いずれもガス流が上流モジュール110のガス入口112を通って流れる前に、ガス流に導入され得る。例えば、ガス流がガス入口112を通って流れる前に液体をガス流内に霧化するように、液体アトマイザーをガス入口112の上流の上流モジュール110に接続することができる。この場合、エアロゾルはガス入口112を通って流れてもよい。
【0215】
システム100は、所定の期間の間、または所定の用量の霧化された液体が対象の各々に送達されるまで、この様式で動作される。対象に送達される用量は、上述のように、気管内送達構成要素のサンプラーを使用して推定することができる。次に、排気ユニット148は、オフに切り替えられてもよく、対象は、分析のためにシステム100から係合解除されてもよい。
【0216】
図2は、第二のガス送達システム200を示す。第二のガス送達システム200は、
図1の第一のガス送達システム100と類似しているため、二つのシステム間の差異のみをここで説明する。
【0217】
図2のシステム200では、第一のガス送達システム100の気管内送達構成要素107、109のうちの二つは、経鼻送達構成要素207、209によって置き換えられている。第二のガス送達システム200では、経鼻送達構成要素207、209の各々は、マウスを収容するためのガラス瓶を備える。
【0218】
第二の中間モジュール124は変更されていない。第二のガス送達出口構造140および追加の第二のガス送達出口構造142は、
図1に示す気管内送達構成要素または
図2に示す経鼻送達構成要素と係合することができるように構成される。
【0219】
したがって、
図2に示すシステム200は、気管内送達および経鼻送達によって、対象にガスを同時に送達するために使用され得る。
【0220】
さらに、
図1の第一のガス送達システム100の圧力ゲージ144および関連するセンサーは、手動で操作される代替的な圧力ゲージ244によって置き換えられている。圧力ゲージ244は、システム200内の圧力をリアルタイムで決定および表示する。圧力ゲージ244からの読取値に基づいて、システムオペレータは、圧力調整構成要素146のアイリス絞りを移動させるためにダイヤル(図示せず)を手動で回転させ、それによって、システム200の開口部のサイズおよび圧力を制御することができる。
【0221】
図3は、第三のガス送達システム300を示す。第三のガス送達システム300は、第二の中間モジュール124および第一のガス送達システム100の関連する気管内送達構成要素107、109を除いて、
図1の第一のガス送達システム100と構造的に同一である。これらは、代替的な第二の中間モジュール324、ならびに関連する代替的な気管内送達構成要素307および経鼻送達構成要素309によって置き換えられている。
【0222】
代替的な第二の中間モジュール324は、第二のガス送達出口構造140および追加の第二のガス送達出口構造142が代替的な第二のガス送達出口構造340および代替的な追加の第二のガス送達出口構造342によって置き換えられていることを除いて、第二の中間モジュール124と構造的に同一である。
【0223】
代替的な第二のガス送達出口構造340は、代替的な気管内送達構成要素307と特異的に係合するように構成され、代替的な第二の中間モジュール324によって画定される長軸方向から約90度に配向される。
【0224】
代替的な追加の第二のガス送達出口構造342は、代替的な経鼻送達構成要素309と特異的に係合するように構成され、代替的な第二の中間モジュール324によって画定される長軸方向から約90度に配向される。
【0225】
代替的な気管内送達構成要素307は、
図1に関連して説明した気管内送達構成要素107と類似しており、マウスに挿管するためのものである。
【0226】
代替的な経鼻送達構成要素309は、
図2に関連して説明した経鼻送達構成要素209と類似しており、マウスを収容するためのガラス瓶を備える。
【0227】
したがって、
図3に示すシステム300は、気管内送達および経鼻送達によって、対象にガスを同時に送達するために使用され得る。特に、中間モジュール組立品の個々のモジュールである代替的な第二の中間モジュール324は、気管内および経鼻送達によって対象への同時送達を可能にする。
【0228】
図4は、並列システム構成に組み立てられた第四のガス送達システム400を示す。第四のガス送達システム400は、
図1の第一のガス送達システム100と類似しているため、システム100、400間の大きな差異のみをここで説明する。
【0229】
第四のガス送達システム400の中間モジュール組立品418は、第一の中間モジュール120および第二の中間モジュール124に加えて、第三の中間モジュール464および第四の中間モジュール466を備える。
図4に示す並列システム構成では、第一の中間モジュール120および第二の中間モジュール124は、第三の中間モジュール464および第四の中間モジュール466と並列に配置される。中間モジュール120、124、464、466の全ては、それらが互換的に使用され得るように、構造的に同一である。
【0230】
第四のガス送達システム400は、上流モジュール110と中間モジュール組立品418の上流端との間に位置付けられた、上流仕切り460とも呼ばれる上流アダプタ460を備える。上流仕切り460は、第一の中間モジュール120および第三の中間モジュール464と係合する。上流仕切り460は、上流モジュール110のガス入口112からのガス流路を二つの流路に分割する。システム400は、中間モジュール組立品418の下流端と下流モジュール114との間に位置付けられた下流合流器462とも呼ばれる下流アダプタ462をさらに備える。下流合流器462は、第二の中間モジュール124および第四の中間モジュール466と係合する。下流合流器462は、二つのガス流路、すなわち並列に配置された中間モジュール組立品418の二つの分岐のそれぞれからのガス流路を、単一の流路に合流させる。
【0231】
図4に示すシステム400では、上流仕切り460は、上流モジュール110および中間モジュール組立品418と係合可能であり、かつそこから係合解除可能である。また、下流合流器462は、下流モジュール114および中間モジュール組立品418と係合可能であり、かつそこから係合解除可能である。これにより、システム400を、
図1に示すような第二のシステム構成(アダプタ460、462、または第三もしくは第四の中間モジュール464、466を使用しないことによる)で、一連のシステム構成であるように、または
図4に示す並列システム構成で動作させることができる。
【0232】
本開示を読んだ後に当業者によって理解されるように、上流仕切り460および下流合流器462は、システム400の他のモジュールが互いに係合する方法と類似した方法で、または異なる方法で、例えばスナップフィット接続、クランプ、または締まり嵌めで、システム400のモジュールと係合してもよい。
【0233】
第四のガス送達システム400では、二つのガス流路が、上流モジュール110のガス入口112から下流モジュール114のガス出口116まで画定される。これらのガス流路のうちの第一のものは、第一の中間モジュール120および第二の中間モジュール124を通って延在し、これらのガス流路のうちの第二のものは、第三の中間モジュール464および第四の中間モジュール466を通って延在する。
【0234】
さらに、送達ガス流路は、上流モジュール110のガス入口112から、四つの中間モジュール120、124、464、466の各々の二つのガス送達出口の各々に画定される。したがって、
図4に示すように、システム400は、八つの対象に同時にガスを送達することができる。
【0235】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、数量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数Aは、A±Aの10%として理解される。この文脈内において、数Aは、数Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられ得る。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用する一部の事例において、Aが逸脱する量が、特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱し得る。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは、本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
【国際調査報告】