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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】車両携行グリッド評価デバイス
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527158
(86)(22)【出願日】2022-11-02
(85)【翻訳文提出日】2024-05-21
(86)【国際出願番号】 EP2022080513
(87)【国際公開番号】W WO2023083658
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】20211355
(32)【優先日】2021-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジリイェ, シェーティル
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
3F022MM69
3F022PP06
(57)【要約】
自動格納および取り出しシステムの中の格納グリッドのフレームワーク構造の頂部を評価することのためのデバイスであって、フレームワーク構造は、コンテナ操縦車両の移動をフレームワーク構造の頂部と交差する第一の方向(X)にガイドするように配列された第一の平行なレールの組と、コンテナ操縦車両の移動をフレームワーク構造の頂部と交差して第一の方向(X)に垂直な第二の方向(Y)にガイドするように第一のレールの組と垂直に配列された第二の平行なレールの組とを含むレールシステムを含み、第一および第二の平行なレールの組は、レールシステムを複数のグリッドセルへと分割し、フレームワーク構造は、レールシステムを支持するための直立部材を含み、少なくとも一つのコンテナ操縦車両が、レールシステム上で動作し、デバイスは、少なくとも一つの側面に枢動アームを伴う本体を含み、各枢動アームが、各側面の中心に位置する、デバイス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動格納および取り出しシステムの中の格納グリッドのフレームワーク構造の頂部を評価することのためにレールシステムデバイス上へと下降させられることができる車両携行グリッド評価デバイス(501)であって、前記フレームワーク構造は、コンテナ操縦車両の移動を前記フレームワーク構造の前記頂部と交差する第一の方向(X)にガイドするように配列された第一の平行なレールの組と、前記コンテナ操縦車両の移動を前記フレームワーク構造の前記頂部と交差して前記第一の方向(X)に垂直な第二の方向(Y)にガイドするように前記第一のレールの組と垂直に配列された第二の平行なレールの組とを含むレールシステムを含み、前記第一および第二の平行なレールの組は、前記レールシステムを複数のグリッドセルへと分割し、前記フレームワーク構造は、前記レールシステムを支持するための直立部材を含み、少なくとも一つのコンテナ操縦車両が、前記レールシステム上で動作し、
前記デバイスが、少なくとも一つの側面に枢動アーム(602)を伴う本体を含み、各枢動アーム(602)が、各側面の中心に位置し、各枢動アーム(602)が、両端にレールコンタクタ(603)を有し、かつ前記デバイスの平衡点に対応する前記枢動アームの中心点(601)周りを枢動させられ、水平レベルに対する前記枢動アーム(602)の角度を測定することのために前記枢動アーム(602)のうちの少なくとも一つに取り付けられた傾きセンサ(701)があるということを特徴とする、車両携行グリッド評価デバイス(501)。
【請求項2】
前記レールコンタクタは、それが測定を実行するときにレールのトラックに置かれる足部か車輪のいずれかであることができる、請求項1に記載のデバイス(501)。
【請求項3】
前記傾きセンサ(701)は、インクリノメータ、加速度計、もしくはホイートストンブリッジ、または、枢動アーム(602)のレベルにおける小さな差を測定することができる任意の他のデバイスであることができる、請求項1に記載のデバイス(501)。
【請求項4】
前記デバイスは、コンテナ操縦車両のリフティングプラットフォームによって持ち上げられて、グリッドセル上へと下降させられることができる、上記請求項のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項5】
前記デバイスは、前記デバイスを運搬するコンテナ操縦車両と無線で通信することができる、請求項1、請求項2、または請求項3に記載のデバイス(501)。
【請求項6】
前記プラットフォームが、中央コントロールユニットと無線で通信することができる、上記請求項のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項7】
前記プラットフォームは、リフティングプラットフォームの上のグリッパ(702)を介して、前記デバイスを運搬するコンテナ操縦車両と連通することができる、請求項1~請求項3のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項8】
前記レールと前記直立部材との間のギャップ(901)を調査することのために、少なくとも一つのカメラが前記プラットフォームの下側に取り付けられている、上記請求項のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項9】
前記グリッドセルの前記レールと直立部材との間のギャップ(901)を、リベット、接着剤、または溶接によってそれらを合わせて接合することによって修理することのために、ツールを伴うロボットアームが前記本体の下側に取り付けられている、上記請求項のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項10】
各側面が、その中心に位置する枢動アーム(602)を有し、各枢動アーム(602)は、両端にレールコンタクタ(603)を有し、かつ前記デバイスの平衡点に対応する前記枢動アームの中心点(601)周りを枢動させられ、水平レベルに対する前記枢動アーム(602)の角度を測定することのために前記枢動アーム(602)のそれぞれに取り付けられた傾きセンサ(701)がある、上記請求項のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項11】
前記デバイスの形が、長方形フレームの形式である、上記請求項のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項12】
前記デバイスは、十字形を有し、前記十字形は、交差部材のそれぞれに搭載された枢動可能アームを伴う、請求項1~請求項9のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項13】
前記デバイスは、前記コンテナ操縦車両の前記リフティングプラットフォームのアタッチメントの形式である、請求項1~請求項9のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項14】
前記枢動可能アームは、枢動点が重心と厳密に位置合わせされることを保証するために取り付けられた可動な重りを有する、上記請求項のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項15】
前記本体は、少なくとも一つの枢動アームを覆うスカートを有する、上記請求項のいずれかに記載のデバイス(501)。
【請求項16】
自動格納および取り出しシステムの中の格納グリッドのフレームワーク構造の頂部を評価することのための方法であって、前記フレームワーク構造は、コンテナ操縦車両の移動を前記フレームワーク構造の前記頂部と交差する第一の方向(X)にガイドするように配列された第一の平行なレールの組と、前記コンテナ操縦車両の移動を前記フレームワーク構造の前記頂部と交差して前記第一の方向(X)に垂直な第二の方向(Y)にガイドするように前記第一のレールの組と垂直に配列された第二の平行なレールの組とを含むレールシステムを含み、前記第一および第二の平行なレールの組は、前記レールシステムを複数のグリッドセルへと分割し、前記フレームワーク構造は、前記レールシステムを支持するための直立部材を含み、少なくとも一つのコンテナ操縦車両が、前記レールシステム上で動作し、前記方法は、
前記グリッド上の予め決定された位置に前記コンテナ操縦車両を配列するステップと、
予め決定されたグリッドセル上へと前記デバイスを下降させるステップであって、これにより、一組の枢動アーム(602)のそれぞれが前記デバイスの対向する側面の前記アームの中心点周りを枢動し、前記一組の枢動アーム(602)のレールコンタクタ(603)が前記グリッドセルの対向する側面のレールのトラックに置かれる、ステップと、
傾きセンサ(701)を使用して水平レベルに対する前記枢動アーム(602)の角度を前記デバイスの前記側面のうちの少なくとも一つで測定するステップと、
前記デバイスを前記レールシステムから持ち上げて次の目的地に前記デバイスを輸送するステップと
を含む、方法。
【請求項17】
各グリッドセルのずれのレベルをマップにプロットし、前記マップを出力することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
個々のグリッドセルの前記測定を使用してマップを生成することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
カメラを使用して前記グリッドセルの前記レールと直立部材との間のギャップ(901)をチェックすることを含む、請求項15または請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記グリッドセルの前記レールと前記直立部材との間のギャップ(901)を、リベット、接着剤、および/または溶接によってそれらのうちの1つ以上を合わせて接合することによって、修理することを含む、請求項15~請求項17に記載の方法。
【請求項21】
グリッドセルの中のレベルずれの重症度を指し示すことのために様々な色を使用することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
自動格納および取り出しシステムの中の各グリッドセルのずれのレベルを表示するマップであって、請求項15~請求項20に記載の方法および請求項1~請求項14に記載のデバイスによって生成される、マップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナの格納および取り出しのための自動格納および取り出しシステムに関連し、特に、グリッドの水平度を評価することのための車両携行グリッド評価デバイスに関連する。
【背景技術】
【0002】
図1は、フレームワーク構造100を伴う典型的な先行技術自動格納および取り出しシステム1を開示し、図2図3、および図4は、そのようなシステム1で動作することに適した三つの異なる先行技術コンテナ操縦車両201、301、401を開示する。
【0003】
フレームワーク構造100は、直立部材102と、直立部材102の間で列で配列された格納柱状部105を含む格納容積とを含む。これらの格納柱状部105の中で、(ビンとしても知られる)格納コンテナ106は、スタック107を形成するように積み重ねられる。部材102は、金属(例えば、押し出されたアルミニウムの形状)で典型的に作られ得る。
【0004】
自動格納および取り出しシステム1のフレームワーク構造100は、フレームワーク構造100の頂部と交差して配列されたレールシステム108を含み、レールシステム108上で複数のコンテナ操縦車両201、301、401は、格納コンテナ106を格納柱状部105から上昇させることと、格納コンテナ106を格納柱状部105へと下降させることと、また格納コンテナ106を格納柱状部105の上で輸送することとを行うように動作させられ得る。レールシステム108は、コンテナ操縦車両201、301、401の移動をフレームワーク構造100の頂部と交差する第一の方向Xにガイドするように配列された第一の平行なレールの組110と、コンテナ操縦車両201、301、401の移動を第一の方向Xに垂直な第二の方向Yにガイドするように第一の平行なレールの組110と垂直に配列された第二の平行なレールの組111とを含む。柱状部105に格納されたコンテナ106は、レールシステム108の中のアクセス開口部112を通してコンテナ操縦車両201、301、401によってアクセスされる。コンテナ操縦車両201、301、401は、格納柱状部105の上を横方向に動くことができ、つまり水平なX-Y平面に平行な平面上を動くことができる。
【0005】
フレームワーク構造100の直立部材102は、柱状部105からのコンテナの上昇および柱状部105へのコンテナの下降の間に、格納コンテナをガイドするために使用され得る。コンテナ106のスタック107は、典型的に自立する。
【0006】
各先行技術コンテナ操縦車両201、301、401は、車体201a、301a、401aと、コンテナ操縦車両201、301、401のX方向の横方向の移動を可能にする第一の車輪の組201b、301b、401bおよびY方向の横方向の移動を可能にする第二の車輪の組201c、301c、401cとを含む。図2図3、および図4において、各組の中の二つの車輪は、十分に可視である。第一の車輪の組201b、301b、401bは、第一のレールの組110の隣接する二つのレールと係合するように配列され、第二の車輪の組201c、301c、401cは、第二のレールの組111の隣接する二つのレールと係合するように配列される。車輪の組201b、301b、201c、301c、401b、401cのうちの少なくとも一つは、第一の車輪の組201b、301b、401bがどの時点においてもレールの組110と係合され、かつ/または第二の車輪の組201c、301c、401cがどの時点においてもレールの組111と係合されることができるように、持ち上げられて下降させられることができる。
【0007】
各先行技術コンテナ操縦車両201、301、401は、格納コンテナ106の鉛直な輸送(例えば、格納コンテナ106を格納柱状部105から上昇させることおよび格納コンテナ106を格納柱状部105へと下降させること)のためのリフティングデバイスも含む。リフティングデバイスは、格納コンテナ106と係合するように適応させられた一つ以上のグリッピング/係合デバイスを含み、グリッピング/係合デバイスは、車両201、301、401に対するグリッピング/係合デバイスの位置が第一の方向Xと第二の方向Yとに直角な第三の方向Zに調節されることができるように、車両201、301、401から下降させられることができる。コンテナ操縦車両301、401のグリッピングデバイスの部分は、図3および図4に示され、参照番号304、404で指し示される。コンテナ操縦デバイス201のグリッピングデバイスは、図2の車体201a内に位置する。
【0008】
従来、および本願の目的のためにも、Z=1は、最上層格納コンテナを識別し、つまりZ=1はレールシステム108の直下の層であり、Z=2はレールシステム108の下の第二の層であり、Z=3は第三の層である、などである。図1で開示された例となる先行技術において、Z=8は、格納コンテナの最下の底の層を識別する。同様に、X=1...nおよびY=1...nは、水平面上の各格納柱状部105の位置を識別する。よって、例として、および図1で指し示された直交座標系X、Y、Zを使用して、図1の106’として識別される格納コンテナは、格納位置X=17、Y=1、Z=6を占めると言える。コンテナ操縦車両201、301、401は、Z=0層を進むと言え、各格納柱状部105は、そのX座標およびY座標によって識別されることができる。よって、レールシステム108の上に広がる図1に示された格納コンテナは、層Z=0に配列されているともいえる。
【0009】
フレームワーク構造100の格納容積は、グリッド104としばしば呼ばれており、そこではグリッド内の可能な格納位置は、格納セルと呼ばれる。各格納柱状部は、位置によってX-方向およびY-方向に識別され得る一方で、各格納セルは、コンテナ番号によってX-方向、Y-方向、およびZ-方向に識別され得る。
【0010】
各先行技術コンテナ操縦車両201、301、401は、レールシステム108を横切って格納コンテナ106を輸送するときに格納コンテナ106を受け取ることおよび収容することのための格納コンパートメントまたはスペースを含む。格納スペースは、図2および図4に示されるように、ならびに例えばWO2015/193278A1およびWO2019/206487A1(その内容が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されるように、車体201aの内部に配列された空洞を含み得る。
【0011】
図3は、カンチレバー構造を伴うコンテナ操縦車両301の代替構成を示す。そのような車両は、例えばNO317366(その内容が参照によって本明細書に同様に組み込まれる)に詳細に記載される。
【0012】
図2に示される空洞コンテナ操縦車両201は、例えばWO2015/193278A1(その内容が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されるように、格納柱状部105の横方向の範囲に概して等しいX方向およびY方向の寸法を伴う領域を網羅する専有面積を有し得る。本明細書で使用される用語「横方向の」は、「水平の」を意味し得る。
【0013】
代わりに、空洞コンテナ操縦車両401は、図1および図4に示され、例えばWO2014/090684A1またはWO2019/206487A1に開示されるように、格納柱状部105によって画定された横方向の領域より広い専有面積を有し得る。
【0014】
レールシステム108は、溝を伴うレールを典型的に含み、車両の車輪は溝を走行する。代わりに、レールは、上方向突起要素を含み得、その場合車両の車輪は、脱輪を防ぐためのフランジを含む。これらの溝および上方向突起要素は、集合的にトラックとして知られる。各レールは、一つのトラックを含み得、または各レールは、二つの平行なトラックを含み得、またはレールは、X方向およびY方向のうちの一つの方向の一つのトラックレールと、他方の方向の二つの平行なトラックとを含み得る。
【0015】
WO2018/146304A1(その内容が参照によって本明細書に組み込まれる)は、X方向およびY方向の両方のレールおよび平行なトラックを含むレールシステム108の典型的な構成を図示する。
【0016】
フレームワーク構造100において、柱状部105の大部分は、格納柱状部105(つまり、その中で格納コンテナ106がスタック107に格納される柱状部105)である。しかし、いくつかの柱状部105は、他の目的を有し得る。図1において、柱状部119および120は、格納コンテナ106をドロップオフすることおよび/またはピックアップすることのためにコンテナ操縦車両201、301、401によって使用されるような特別目的の柱状部であり、これにより、格納コンテナ106は、(示されていない)アクセスステーションに輸送されることができ、そこでは格納コンテナ106は、フレームワーク構造100の外からアクセスされることまたはフレームワーク構造100の外にもしくは中に移送させられることができる。本技術内で、そのような場所は通常「ポート」と呼ばれ、かつポートが中に位置する柱状部は、「ポート柱状部」119、120と呼ばれ得る。アクセスステーションへの輸送は、水平な、傾斜した、および/または鉛直な任意の方向であり得る。例えば、格納コンテナ106は、フレームワーク構造100内のランダムまたは特化柱状部105の中に置かれ得、その後、任意のコンテナ操縦車両によってピックアップされて、アクセスステーションへのさらなる輸送のためにポート柱状部119、120に輸送される。留意すべきは、用語「傾斜した」は、水平と鉛直との間のどこかの大まかな輸送方向を有する格納コンテナ106の輸送を意味することである。
【0017】
図1において、例えば第一のポート柱状部119は、コンテナ操縦車両201、301が、アクセスステーションまたは移送ステーションに輸送されるべき格納コンテナ106をドロップオフできる特化ドロップオフポート柱状部であり得、かつ第二のポート柱状部120は、コンテナ操縦車両201、301、401が、アクセスステーションまたは移送ステーションから輸送された格納コンテナ106をピックアップできる特化ピックアップポート柱状部であり得る。
【0018】
アクセスステーションは典型的に、製品が格納コンテナ106から除去されるまたは製品が格納コンテナ106へと配置される拾取または貯蔵ステーションであり得る。拾取または貯蔵ステーションにおいて、格納コンテナ106は、アクセスされると、通常は自動格納および取り出しシステム1から除去されずに、フレームワーク構造100に再度返却される。ポートは、他の格納施設に(例えば他のフレームワーク構造に、または他の自動格納および取り出しシステムに)、輸送車両(電車または貨物自動車)に、または生産施設に格納コンテナを移送させることのためにも使用されることができる。
【0019】
コンベヤを含むコンベヤシステムは、ポート柱状部119、120とアクセスステーションとの間を、格納コンテナ106を輸送するために通常用いられる。
【0020】
ポート柱状部119、120およびアクセスステーションが他の高さに位置するとき、コンベヤシステムは、ポート柱状部119、120とアクセスステーションとの間を、鉛直に格納コンテナ106を輸送することのための鉛直な構成要素を伴うリフトデバイスを含み得る。
【0021】
コンベヤシステムは、例えばWO2014/075937A1(その内容が参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されるように、異なるフレームワーク構造の間で格納コンテナ106を移送させるように配列され得る。
【0022】
図1に開示された柱状部105の一つに格納された格納コンテナ106がアクセスされるとき、コンテナ操縦車両201、301、401の一つは、標的格納コンテナ106をその位置から取り出すことと、標的格納コンテナ106をドロップオフポート柱状部119に輸送することとを命令される。この動作は、標的格納コンテナ106が配置された格納柱状部105の上の場所にコンテナ操縦車両201、301を動かすことと、コンテナ操縦車両201、301、401のリフティングデバイス(図示されていない)を使用して格納柱状部105から格納コンテナ106を取り出すことと、ドロップオフポート柱状部119に格納コンテナ106を輸送することとを必要とする。標的格納コンテナ106がスタック107の深くに位置するとき、つまり他の格納コンテナ106の一つまたは複数が目標の格納コンテナ106の上に配置されているとき、動作は、目標の格納コンテナ106を格納柱状部105から持ち上げることの前に、上に配置された格納コンテナを一時的に動かすことも必要とする。本技術内で時々「掘り」と呼ばれるこのステップは、ドロップオフポート柱状部119に標的格納コンテナを輸送することのためにその後に使用されるコンテナ操縦車両と同じコンテナ操縦車両によって、または他の協力コンテナ操縦車両の一つまたは複数によって実行され得る。代わりに、または加えて、自動格納および取り出しシステム1は、格納柱状部105から格納コンテナ106を一時的に除去するタスクに特に特化したコンテナ操縦車両201、301、401を有し得る。標的格納コンテナ106が格納柱状部105から除去されると、一時的に除去された格納コンテナ106は、元の格納柱状部105へと再配置されることができる。しかし、除去された格納コンテナ106は代わりに、他の格納柱状部105に再度位置し得る。
【0023】
格納コンテナ106が柱状部105の一つに格納されるとき、コンテナ操縦車両201、301、401の一つは、ピックアップポート柱状部120から格納コンテナ106をピックアップするように命令されて、それが格納されるべき格納柱状部105の上の場所にそれを輸送する。スタック107内の標的位置またはスタック107内の標的位置の上に配置されたあらゆる格納コンテナ106が除去された後、コンテナ操縦車両201、301、401は、格納コンテナ106を望まれた位置に配置する。その後、除去された格納コンテナ106は、格納柱状部105へと降ろし戻され、または他の格納柱状部105に再度位置し得る。
【0024】
コンテナ操縦車両201、301、401が互いに衝突することなしに、望まれた格納コンテナ106が望まれた場所に望まれた時間に送達されることができるように、自動格納および取り出しシステム1を監視することおよびコントロールすること(例えば、フレームワーク構造100内のそれぞれの格納コンテナ106の場所と、各格納コンテナ106の内容と、コンテナ操縦車両201、301、401の移動とを監視することおよびコントロールすること)のために、典型的にコンピュータ化され、かつ格納コンテナ106のトラックを保持することのためのデータベースを典型的に含むコントロールシステム500を、自動格納および取り出しシステム1は含む。
【0025】
US 2021/0086782 A1は、自動格納および取り出しシステムのフレームワーク構造を開示し、フレームワーク構造は、コンテナ操縦車両の移動をフレームワーク構造の頂部と交差する第一の方向(X)にガイドするように配列された第一の平行なレールの組と、コンテナ操縦車両の移動をフレームワーク構造の頂部と交差して第一の方向(X)に垂直な第二の方向(Y)にガイドするように第一のレールの組と垂直に配列された第二の平行なレールの組とを含むレールシステムを含む。
【0026】
第一および第二の平行なレールの組は、レールシステムを複数のグリッドセルに分割する。フレームワーク構造は、レールシステムを支持するための直立部材を含み、少なくとも一つのコンテナ操縦車両が、レールシステム上で動作する。自動格納および取り出しシステムの中の格納グリッドの頂部フレームワーク構造を評価することのためにレールシステムデバイス上へと下降させられることができる車両携行グリッド評価デバイスを示さず、デバイスは、少なくとも一側面に枢動アームを伴う本体を含み、各枢動アームは、各側面の中心に位置し、かつ両端にレールコンタクタを有し、かつデバイスの平衡点に対応する枢動アームの中心点の周りを枢動させられる。文書US 2021/0086782 A1は、水平レベルに対する枢動アームの角度を測定することのための枢動アームのうちの少なくとも一つに取り付けられた傾きセンサを開示しない。
【0027】
長い使用の期間の間に、格納および取り出しユニットの頂部のグリッドは、非平坦になり始め得る。非平坦なグリッドは、様々なことによってもたらされることができるが、大抵は直立部材が何らかの方法によってシフトすることもしくは損傷を受けることに起因するか、またはトラックが形を崩され得ることもしくは非接合になり得ることに起因する。
【0028】
グリッドが非平坦になるとき、コンテナ操縦車両が損傷を受けることまたはコンテナ操縦車両とグリッドとの両方の損傷という結果になる脱線さえもすることの危険性があり、それは、その領域が片付けられて修復されるまでグリッドがシャットダウンされることを要求する。このことは、収入において莫大な喪失になる。
【0029】
よって、事故がある前にグリッドの非平坦領域をチェックする方法がある格納および取り出しグリッドの需要がある。これは、どのようにトラックが老化しているかを監視する可能性をオペレータに与えることと、任意のメンテナンスの必要性を警告することとを可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2019/206487号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0031】
本発明は、独立請求項で説明されて特徴付けられる一方で、従属請求項は、本発明の他の特徴を記載する。
【0032】
一つの側面において、発明は、自動格納および取り出しシステムの中の格納グリッドのフレームワーク構造の頂部を評価することのためにレールシステムデバイス上へと下降させられることができる車両携行グリッド評価デバイスに関連し、フレームワーク構造は、コンテナ操縦車両の移動をフレームワーク構造の頂部と交差する第一の方向(X)にガイドするように配列された第一の平行なレールの組と、コンテナ操縦車両の移動をフレームワーク構造の頂部と交差して第一の方向(X)に垂直な第二の方向(Y)にガイドするように第一のレールの組と垂直に配列された第二の平行なレールの組とを含むレールシステムを含み、第一および第二の平行なレールの組は、レールシステムを複数のグリッドセルへと分割し、フレームワーク構造は、レールシステムを支持するための直立部材を含み、少なくとも一つのコンテナ操縦車両が、レールシステム上で動作し、デバイスが、少なくとも一つの側面に枢動アームを伴う本体を含み、各枢動アームが、各側面の中心に位置し、各枢動アームは、両端にレールコンタクタを有し、かつデバイスの平衡点に対応する枢動アームの中心点周りを枢動させられ、水平レベルに対する枢動アームの角度を測定することのために枢動アームのうちの少なくとも一つに取り付けられた傾きセンサがある。
【0033】
また、レールコンタクタは、測定を実行するときにレールのトラックに置かれる足部か車輪のいずれかであり、デバイスは、コンテナ操縦車両のリフティングプラットフォームによって持ち上げられて、グリッドセル上へと下降させられる。
【0034】
デバイスは、デバイスを運搬するコンテナ操縦車両と無線で通信し、プラットフォームが、中央コントロールユニットと無線で通信し、かつプラットフォームは、デバイスを運搬するコンテナ操縦車両とリフティングプラットフォームのグリッパを介して連通する。
【0035】
さらに、レールと直立部材との間のギャップを調査することのために、少なくとも一つのカメラがプラットフォームの下側に取り付けられることができ、グリッドセルのレールと直立部材との間のギャップを修理することのために、ツールを伴うロボットアームが本体の下側に取り付けられることができ、修理することは、リベット、接着剤、または溶接によってグリッドセルのレールと直立部材とを合わせて接合することによる。
【0036】
各側面は、各側面の中心に位置する枢動アームを有し、各枢動アームは、両端にレールコンタクタを有し、かつデバイスの平衡点に対応する枢動アームの中心点周りを枢動させられ、水平レベルに対する枢動アームの角度を測定することのために枢動アームのそれぞれに取り付けられた傾きセンサがある。
【0037】
傾きセンサは、インクリノメータ、ジャイロスコープを伴う加速度計、または任意の他の測定機器であることができる。
【0038】
デバイスの形は、長方形フレームの形式であるか、またはデバイスは、十字形を有し、十字形は、交差部材のそれぞれに搭載された枢動可能アームを伴い、デバイスは、コンテナ操縦車両のリフティングプラットフォームのアタッチメントの形式である。
【0039】
枢動可能アームは、枢動点が重心と厳密に位置合わせされることを保証するために取り付けられた可動な重りを有し、本体は、少なくとも一つの枢動アームを覆うスカートを有することができる。
【0040】
第二の側面において、発明は、自動格納および取り出しシステムの中の格納グリッドのフレームワーク構造の頂部を評価することのための方法に関連し、フレームワーク構造は、コンテナ操縦車両の移動をフレームワーク構造の頂部と交差する第一の方向にガイドするように配列された第一の平行なレールの組と、コンテナ操縦車両の移動をフレームワーク構造の頂部と交差して第一の方向に垂直な第二の方向にガイドするように第一のレールの組と垂直に配列された第二の平行なレールの組とを含むレールシステムを含み、第一および第二の平行なレールの組は、レールシステムを複数のグリッドセルへと分割し、フレームワーク構造は、レールシステムを支持するための直立部材を含み、少なくとも一つのコンテナ操縦車両が、レールシステム上で動作し、方法は、グリッド上の予め決定された位置にコンテナ操縦車両を配列するステップと、予め決定されたグリッドセル上へとデバイスを下降させるステップであって、これにより、一組の枢動アームのそれぞれがデバイスの対向する側面のアームの中心点周りを枢動し、一組の枢動アームのレールコンタクタがグリッドセルの対向する側面のレールのトラックに置かれる、ステップと、傾きセンサを使用して水平レベルに対する枢動アームの角度をデバイスの側面のうちの少なくとも一つで測定するステップと、デバイスをレールシステムから持ち上げて次の目的地にデバイスを輸送するステップとを含む。
【0041】
さらに、各グリッドセルのずれのレベルをマップにプロットしてマップを出力することと、個々のグリッドセルの測定を使用してマップを生成すること。
【0042】
また、カメラを使用してグリッドセルのレールと直立部材との間のギャップをチェックすることと、グリッドセルのレールと直立部材との間のギャップを、リベット、接着剤、および/または溶接によって一つ以上のグリッドセルのレールと直立部材とを合わせて接合することによって修理することと、グリッドセルの中のレベルずれの重症度を指し示すことのために様々な色を使用すること。
【0043】
第三の側面において、発明は、自動格納および取り出しシステムの中の各グリッドセルのずれのレベルを表示するマップに関連し、マップは、第二の側面において記載された方法および第一の側面において記載されたデバイスによって生成される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
下記の図面は、発明の理解を促進するために添付される。図面は、例のみという方法によって今記載される発明の実施形態を示す。
【0045】
図1図1は、先行技術自動格納および取り出しシステムのフレームワーク構造の透視図である。
【0046】
図2図2は、先行技術コンテナ操縦車両の透視図であり、先行技術コンテナ操縦車両は、下の格納コンテナを運搬することのためのカンチレバーを有する。
【0047】
図3図3は、グリッド評価デバイスがグリッドシステムのレールに置かれたコンテナ操縦車両の好ましい実施形態の透視図である。
【0048】
図4図4は、グリッド柱状部にわたって置かれた図3からのグリッド評価デバイスの透視図である。
【0049】
図5図5は、図3からのグリッド評価デバイスの頂部の透視図である。
【0050】
図6図6は、グリッド頂部におけるあらゆる非平坦さの原因を調査することのためのユニットを伴う、グリッド評価デバイスの代替実施形態の側面図である。
【0051】
図7図7は、グリッド評価デバイスの図6で提示された代替実施例の下側の透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
下記において、発明の実施形態は、添付された図面の参照と共にさらに詳細に述べられる。しかし、図面は、図面の中に描写された主題に発明を限定することを目的としないということが、理解されるべきである。
【0053】
自動格納および取り出しシステム1のフレームワーク構造100は、図1図2と関連して上述された先行技術フレームワーク構造100に従って構築され、つまり、フレームワーク構造100は、多数の直立部材102と、直立部材102によって支持される多数の水平部材103と、さらにX方向およびY方向の第一の上部レールシステム108とを含む。
【0054】
フレームワーク構造100は、部材102と部材103との間に提供される格納柱状部105の形式の格納コンパートメントをさらに含み、格納コンテナ106は、格納柱状部105内でスタック107の中に積み重ね可能である。
【0055】
フレームワーク構造100は、任意の大きさであってよい。特に、フレームワーク構造は、図1で開示されたフレームワーク構造より大幅に広くかつ/または長くかつ/または深くてよいということが理解される。例えば、フレームワーク構造100は、700x700柱状部より大きい水平範囲と、12コンテナより大きい格納深さとを有し得る。
【0056】
そのような自動格納および取り出しシステムの一つの実施形態は、先行技術自動格納および取り出しシステムのフレームワーク構造の透視図として図1に示される。
【0057】
図2は、先行技術コンテナ操縦車両の透視図であり、先行技術コンテナ操縦車両は、例えば下の格納コンテナを運搬することのためのカンチレバーを有する。
【0058】
図3は、グリッド評価デバイス501がグリッドシステムのレールに置かれたコンテナ操縦車両の好ましい実施形態の透視図である。
【0059】
本発明の好ましい実施形態において、コンテナ操縦車両は、グリッド評価デバイス501をピックアップすることという命令を与えられる。さらに、コンテナ操縦車両は、格納および取り出しシステムのグリッド頂部の水平度の評価を実行することを開始するために、中央コンピュータシステムから座標の組を与えられる。
【0060】
コンテナ操縦車両は、中央コンピュータシステムから伝送された座標へとグリッド評価デバイス501を運搬する。グリッド評価デバイス501は、中央コンピュータシステムによって説明された地点上へと下降させられる。グリッド評価デバイス501は、要求された測定を実行して、デバイスは、コンテナ操縦車両によってピックアップされてデバイスの次の目的地に運搬される。次の目的地の場所は、中央コンピュータシステムによってコンテナ操縦車両に伝送される。
【0061】
次の目的地は、グリッド上のもう一つの地点であることができ、または、それは、グリッドの一部かグリッド全体のいずれかの水平度を推定することの必要性がある次のときまで格納部に置き戻されることができる。
【0062】
グリッド評価デバイス501がグリッドのある領域またはグリッド全体の水平度の評価を実行するとき、どこで測定が実行されるかの順序は、いくつかのパラメータに依存し得る。
【0063】
一つのそのようなパラメータは、格納および取り出しシステムが動作可能である間にグリッド評価が行われるということであり、そのために、測定は、グリッド評価デバイス501を持ち運ぶコンテナ操縦車両がグリッド上の残りのコンテナ操縦車両の動作の道にない順序で実行され得る。しかし、(例えば、負荷下の移動についてレールシステムを監視するために)関心領域が関心領域上で動作するコンテナ操縦車両を有するとき、グリッド評価デバイス501は、関心のあるグリッド領域に隣接しているほうがよい。そのために、どこで測定が実行されるかという順序は、残りのコンテナ操縦車両が実行している移動、タスク、および標的と連携し得る。
【0064】
代わりに、グリッド評価デバイス501の測定の順序は、グリッドの一部かあるいはグリッド全体において一柱状部ごとであり得る。この方策の結果は、残りのコンテナ操縦車両はグリッド評価に依存し、そのためにグリッドの一部かあるいはグリッド全体が閉鎖されるということである。
【0065】
新しい格納および取り出しシステムが導入されたとき、グリッド全体の水平度の評価が、コンテナがシステムへと輸送される前に修正される必要があるグリッドの領域があるかどうかを見るために必要であり得る。これは、時間の経過と共にグリッドの水平度の発展をみる第一評価をおこなうためにも必要であり得る。
【0066】
グリッド評価デバイス501は、本体501から構成される。本体は、グリッドの中の柱状部に適合するように作られた長方形プラットフォームのような形式を有することができる。しかし、本体は、長方形フレームであって、レールの内側のへりに位置合わせされる長方形フレーム側面を伴う長方形フレームであることもでき、または二つの置かれたアームを伴う十字本体であって、各アームがグリッド柱状部の開口部の各側面の中心に置かれるような十字本体であることもでき、またはグリッド開口部にわたって延びることと、枢動アームをレールとの接触のために配置することとに適した他の形であることもできる。
【0067】
図4は、グリッド柱状部にわたって置かれた図3からのグリッド評価デバイス501の透視図である。
【0068】
ここで、グリッド評価デバイス501の一部レールコンタクタを記載し、レールコンタクタは、本体の側面の中心にある枢動アーム602を伴うレールに沿った移動を可能にする例えばスタンド、スパイク等のような足部および/もしくは車輪、または他のデバイスの形式であり得る。
【0069】
よって、本体には、取り付けられた少なくとも一つの枢動アーム602がある。好ましい実施形態には、本体に取り付けられた四つの枢動アーム602がある。枢動アーム602は、枢動点に中心があり、この枢動点は、好ましくは本体の各側面の中心にある(または、何らかの理由で重心がグリッド評価デバイスの中心に位置合わせされないとき、グリッドのX方向またはY方向に延びる軸で、グリッド評価デバイス501の重心を示す鉛直な軸を通る軸の上に少なくともある)。
【0070】
本体は、図示された実施形態より長いかあるいは幅広い可能性もあり、アームのためのピボットは、本体の外周内に側面で収納されることができる。
【0071】
各枢動アーム602の端には、レールコンタクタ603がある。レールコンタクタ603は、スタンド、スパイク、または車輪であることができる。レールコンタクタ603は、柱状部の周りのレールに置かれる。各側面のレールコンタクタ603は、同じ大きさである。レールコンタクタ603が柱状部の周りのレールに置かれたとき、枢動アーム602は、柱状部の開口部の側面のあらゆる非平坦さをピックアップすることが可能である。レールの一方の側面が他方の側面より高いとき、枢動アーム602は、自身の枢動点周りで枢動する。枢動点には、枢動アーム602が水平面に対して有する角度を測定することのために取り付けられたデバイスがある。
【0072】
測定デバイスは、インクリノメータ、ジャイロスコープを伴う加速度計、もしくはホイートストンブリッジ、または枢動アーム602のレベルにおける小さな差を測定することができるその他のデバイスのような、傾きセンサ701であることができる。
【0073】
図5は、図4からのグリッド評価デバイス501の頂部の透視図である。ここで、リフティングプラットフォームのグリッピングアームを受け取ることのための開口部が示される。これは、コンテナ操縦車両がデバイスをピックアップすることおよびそれを持ち運ぶことを可能にする。
【0074】
さらに、代わりの実施形態において、車両携行グリッド評価デバイス501は、コンテナ操縦車両のリフティングプラットフォーム自身の修正になることができる。フレームまたはキットがコンテナ操縦車両のリフティングデバイスに取り付けられたとき。一つの解決策において、リフティングフレーム502のガイディングピンは、取り外されることができ、フレーム構造は、ガイディングピンが取り付けられていた所に取り付けられることができる。その後、コンテナ操縦車両のリフティングフレームを測定デバイスとして使用することが可能である。このことは、いくつかのコンテナ操縦車両に車両携行グリッド評価デバイス501を配備することをはるかに安価にもする。
【0075】
本発明のなおもさらなる実施形態において、ガイディングピンは、コンテナ操縦車両のリフティングプラットフォームから除去されることができ、レールコンタクタ603として枢動アーム602に付けられることができる。より多くのレールコンタクタ603が必要とされ得るが、それは、レールコンタクタ603がガイディングピンと同じ形であることができるということを示す。
【0076】
車両携行グリッド評価デバイス501は、コンテナ操縦車両のリフティングプラットフォームの側面に取り付けられた個々の側面であることができる。このことは、車両携行グリッド評価デバイス501が、コンテナ操縦車両のリフティングプラットフォームに容易に取り付けられることができるということを証明する。
【0077】
図6は、グリッド頂部におけるあらゆる非平坦さの原因を調査することのためのユニットを伴う、グリッド評価デバイス501の代替実施形態の側面図である。
【0078】
ここでは、車両携行グリッド評価デバイス501が底面にアタッチメント802を有する本発明の代替実施形態が表示される。このアタッチメント802は、柱状部の開口部へと到達する。アタッチメント802デバイスは、車両携行グリッド評価デバイス501の底面から下方に延びる箱形の形式である。アタッチメント802は、車両携行グリッド評価デバイス501自身に対して45°向きを変えられることができる。このことは、アタッチメント802の側面に取り付けられたカメラが、直立部材とトラックとの間に問題があるかどうかを見て、かつ非平坦なグリッドセクションの原因となるグリッドを見分けるために、直立部材とトラックとの間の接続を(例えば窓801を通して)撮影することをより容易にする。
【0079】
または、直立部材およびグリッド接続の四つすべてを撮影するためにぐるりと向きを変えることができるいずれか一つのカメラがあることができ、このカメラは、直立部材のより多くを調査することを可能にするために、一次元より多い次元で回転することも可能であり得る。
【0080】
図7は、グリッド評価デバイス501の図6で提示された代替実施例の下側の透視図である。
【0081】
本発明の代替実施例において、アタッチメント802は、四つのカメラを格納し得、四つのカメラそれぞれは、窓801を通して直立部材を撮影する。
【0082】
図6および図7において言及された実施形態に加えて、アタッチメントデバイス802は、グリッドにおける非平坦さの原因となり得る任意の問題を修復することが可能な取り付けられたロボットアームを有し得る。
【0083】
代わりに、アームは回転するプラットフォームに取り付けられることができる。よって、カメラも、回転するプラットフォームに取り付けられることができ、アームは、カメラおよびプラットフォームの移動に従う。定置カメラはより安価であり得るが、柱状部の中の全ての側面を網羅するためには定置カメラの四つが必要であり、アームの動作はより複雑であり得る。代わりに、他のカメラ配列(例えば、回転可能な鏡またはグリッドの下のより広い範囲を観察することのための他の配列)が提供され得る。
【0084】
本明細書で提示された解決策は、オペレータがカメラをチェックしていて、アームをガイドしている解決策である。しかし、車両携行グリッド評価デバイス501およびアタッチメントを用いたさらにもう一つの代替の全体の動作は、自動で行われることができ、車両携行グリッド評価デバイス501のアタッチメントに接続して置かれたカメラは、直立部材とグリッドセクションとの間の接続に関する任意の問題を検出するセンサに変えられ得る。センサからの入力は、ロボットアームが問題を修復しているときに、ロボットアームをガイドすることのために使用され得る。
【0085】
問題は、溶接することまたはリベット止めすることまたは接着剤もしくは同様の物を使用することのいずれかによって修復され得る。アタッチメントを伴う車両携行グリッド評価デバイス501が問題を解決することができないとき、情報が中央コンピュータシステムへと送られることができ、これにより、中央コンピュータシステムは、注意のための情報を問題を修復できる職員に届けることができる。
【0086】
前述の記載において、発明に従う送達車両および自動格納および取り出しシステムの様々な側面が、実例となる実施形態の参照と共に記載されている。説明の目的のために、特定の番号、システム、および構成が、システムおよびシステムの働きの完全な理解を提供するために説明される。しかし、この記載は、限定的な意味に解釈されることを目的としない。開示された主題が関係する当業者にとって明白な、実例となる実施形態とシステムの他の実施形態との様々な修正および変化は、本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0087】
参照番号のリスト
先行技術(図1~4):
1 先行技術自動格納および取り出しシステム
100 フレームワーク構造
102 フレームワーク構造の直立部材
103 フレームワーク構造の水平部材
104 格納グリッド
105 格納柱状部
106 格納コンテナ
106’ 格納コンテナの特定の位置
107 スタック
108 レールシステム
110 第一の方向(X)の平行なレール
110a 第一の方向(X)の第一のレール
110b 第一の方向(X)の第二のレール
111 第二の方向(Y)の平行なレール
111a 第二の方向(Y)の第一のレール
111b 第二の方向(Y)の第二のレール
112 アクセス開口部
119 第一のポート柱状部
120 第二のポート柱状部
301 先行技術カンチレバーコンテナ操縦車両
301a コンテナ操縦車両301の車体
301b 第一の方向(X)の駆動手段
301c 第二の方向(Y)の駆動手段
501 車両携行グリッド評価デバイス
502 リフティングフレーム
601 枢動アームの中心点
602 枢動アーム
603 レールコンタクタ
701 傾きセンサ
702 リフティングフレームグリッパのための穴
801 カメラのための窓
802 カメラのためのアタッチメント
901 トラックと直立部材との間のギャップ
Y 第二の方向
Z 第三の方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】