(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】トイレのサイフォン後の固形排泄物および固形物を分離し、封入する方法およびそのための装置
(51)【国際特許分類】
E03D 11/11 20060101AFI20241128BHJP
E03C 1/122 20060101ALI20241128BHJP
E03F 1/00 20060101ALN20241128BHJP
【FI】
E03D11/11
E03C1/122 Z
E03F1/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527577
(86)(22)【出願日】2022-11-15
(85)【翻訳文提出日】2024-05-09
(86)【国際出願番号】 EP2022081879
(87)【国際公開番号】W WO2023084100
(87)【国際公開日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】CH70554/2021
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524175181
【氏名又は名称】レフト エージー
【氏名又は名称原語表記】LEFT AG
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】コラー, マルクス
【テーマコード(参考)】
2D039
2D061
2D063
【Fターム(参考)】
2D039AA05
2D039AC10
2D039AD04
2D039CB02
2D039DA01
2D061AA03
2D061AB10
2D063DB01
(57)【要約】
【課題】この方法によれば、固形物は空気部分とともに連続的に供給されるホースの個々の袋(63)に詰められ、浮力のある袋(63)が密封され下水道システムに放出される。
【解決手段】この目的のための本装置は、閉鎖されたシステム内でサイフォン出口を処理するためのWC(100)のサイフォンの後に、少なくとも
・固形物を回収するための固形物分離タンク(3)、
・分離された固形物を立上がりパイプ(4)で上方に搬送し、高所にある固形物タンク(5)に入れるための固形物ポンプ(28)、
・下方に配置されたチューブ状袋包装ユニット(9)に固形材料の部分を落下させるための吐出バルブ(7)を備えた小分け装置(6)、
・連続的に供給されるチューブから固形物と空気の内容物を有する密封され、その後分離された袋(63)を生成し、下水システムに排出するためのチューブ状袋包装ユニット(9)、
の技術的構成要素を含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水洗トイレ(100)のサイフォン(108)の下流で、水洗トイレ(100)からの固形物を分離するための方法において、前記固形物が、空気部分とともに、連続的に供給されるホース(51)の個々の袋(63)に詰められ、前記浮力のある袋(63)が密封されて下水道(119)に排出されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の水洗トイレ(100)のサイフォン(108)の下流で、水洗トイレ(100)からの固形物を分離する装置を操作する方法において、
a) 前記固形物が固形物分離タンク(3)に供給され、そこからリフトシステムのキャッチバスケット(121)に上方から部分的に落下し、
b) 前記固形物が、前記リフトシステムの前記キャッチバスケット(121)内で上方に搬送され、同時に前記キャッチバスケット(121)を通じて水を切られ、
c) 前記固形物が前記キャッチバスケット(121)から小分け装置(6)に送られ、そこからそれらが前記固形物がバルブ(7)を通って部分的(69)に排出され、前記上部で開いて保持されているチューブ状袋(63)の口(62)に落下し、前記チューブ状袋(63)が、前記下部で下方から連続的に供給されるロール(50)のチューブ(51)の横方向の溶着(64)によって生成され、前記口部位で真空バー(54、55)によって保持され、前記横方向の溶着(64)の下で前記無端チューブ(51)から切り離され、次いで支持板(75)が前記袋(63)の下に移動し、前記袋(63)がそれ(75)の上に載置され、
d) 前記袋(63)が、充填して空気を吹き込んだ後、前記口(62)を溶着して閉じられ、
e) 前記荷重を解放し、前記真空バー(55、54)を離間させることにより、前記袋(63)がスライドチャネル(71)またはスライド板上に落下し、その後、それが排出パイプ(31)を経由して前記下水システムに排出される、
ことを特徴とする、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の水洗トイレ(100)のサイフォン(108)の下流で、水洗トイレ(100)からの固形物を分離する装置を操作する方法において、
a) 前記固形物が固形物分離タンク(3)に供給され、そこでそれらが粘性のあるスラリーに分解されてその底部(27)に下ろされ、
b) 前記粘性スラリーが、固形物ポンプ(28)によって高所の固形物タンク(5)に汲み上げられ、
c) 前記粘性スラリーが、小分け装置(6)によって、バルブ(7)を介して前記上部で開いて保持されたチューブ状袋(63)の前記口(62)に部分的(69)に放出され、前記チューブ状袋(63)が、下から連続的に供給されるローラ(50)のチューブ(51)の横方向の溶着(64)によって前記下部に生成され、前記口部位で真空ストリップ(54、55)によって保持され、前記横方向の溶着(64)の下で前記無端チューブ(51)から切り離され、次いで、支持板(75)が前記袋(63)の下に移動し、前記袋(63)がそれ(75)の上に載置され、
d) 前記袋(63)が、充填して空気を吹き込んだ後、前記口(62)を溶着して閉じられ、
e) 前記荷重を解放し、前記真空バー(55、54)を離間させることにより、前記袋(63)がスライドチャネル(71)またはスライド板上に落下し、その後、排出パイプ(31)を経由して前記下水システムに排出される、
ことを特徴とする、方法。
【請求項4】
請求項1または3のいずれかに記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離するための装置を操作する方法において、前記固形排泄物および尿が事前に別途排水されない場合は前記尿、前記上部に配置された中水タンク(13)からの洗浄後、前記トイレ便器(100)からサイフォンおよび回転バルブ(21)を経由して前記固形物分離タンク(3)内に入り、中水と混合された前記固形物が、立上がりパイプ(4)を介して前記1つの固形物タンク(5)へと上方に汲み上げられ、前記過剰な中水が、オーバーフローパイプ(78)を経由して褐水タンク(14)に流れ戻り、前記褐水タンクの前記内容物が2リットルまで下げられ、真水タンク(12)から約2リットルで後すすぎが行われ、前記トイレのサイフォンを洗浄するすすぎが行われ、この比較的きれいな水が前記褐水タンク(14)に流れ戻り、この第2の充填工程が完了した後、前記褐水が上部に配置されたUV消毒システム(19)に搬送され、最後に、前記褐水タンクが必要に応じて真水で充填されることを特徴とする、方法。
【請求項5】
請求項1または3~4のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離する装置を操作するための方法において、
a) 純粋な尿の排出の場合、小ボタンが前記真水タンク(12)を介する洗浄を作動させ、回転バルブ(21)が、前記尿が従来通り前記出口パイプ(31)へ、次いで前記下水システムへ排出される位置に設定され、
b) 大ボタンで誤操作があった場合、固形物が分配されなかった後、真水ですすがれることなく4リットルの中水によるすすぎが作動し、前記未使用の中水が前記褐水タンク(14)に供給された後、前記中水が再び前記中水タンク(13)に汲み上げられ、
c) 過負荷の場合、前記システムが回転バルブ(21)を位置2に切り替えることで緊急運転に切り替わり、前記真水貯水槽(12)からの洗浄が行われ、すべてが直接前記下水システムに排出され、次いで通常運転に切り替わる、
ことを特徴とする、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の水洗トイレ(100)のサイフォン(108)の下流で、水洗トイレ(100)からの固形物を分離する装置において、前記サイフォン(108)の下流に、閉鎖されたシステム内で前記サイフォン出口を処理するための少なくとも
・前記固形物を回収するための固形物分離タンク(3)、
・前記分離された固形物を、立上がりパイプ(4)で上方に搬送し、高所にある固形物タンク(5)に入れるための固形物ポンプ(28)、または前記固形物を持ち上げると同時に水を切り、かつそれらを傾けて排出するためのキャッチバスケット(121)を有するリフトシステム、
・前記固形物ポンプ(28)または前記リフトバスケット(121)から受け取った固形物の部分(69)を、その下に配置されたチューブ状袋包装ユニット(9)内に落下させるためのバルブ(7)を有する小分け装置(6)、
・連続的に供給されるチューブ(51)から固形物と空気の内容物を有する密封され、その後分離された袋(63)を生成し、前記下水道システムに排出するためのチューブ状袋包装ユニット(9)、
の技術的構成要素を含むことを特徴とする、装置。
【請求項7】
請求項6に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離する装置において、それが、その側壁およびばね力に抗して折り畳まれることができる底部(123)にスロット(122)または穴を有する回収バスケット(121)を有するリフトシステムを備え、キャッチバスケット(121)が、モータによって上方に搬送され、プロファイル(128)上に案内されることができ、かつ最上位置で横方向の軸(130)を中心に横方向に振り出されることができ、次いで、その底面(123)がモータで折り畳まれ、その内部に収容された前記固形物を下部に位置する前記小分け装置内へ投棄シュート(131)を通じて傾けて排出することができることを特徴とする、装置。
【請求項8】
請求項6に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離する装置において、それが、前記水洗トイレ(100)を最初に中水で、次に真水で連続的に洗浄するための前記水洗トイレ(100)の上部にある真水タンク(12)および中水タンク(13)を含み、かつ前記水洗トイレ(100)の下部に褐水タンク(14)を含み、この褐水タンク(14)は、前記固形物分離タンク(3)のオーバーフローパイプ(78)によって供給され、前記中水タンク(13)の上部にあるUV消毒ユニット(19)に前記褐水を搬送するためのポンプ(32)を有し、このUV消毒ユニット(19)は、前記中水タンク(13)に供給ライン(99)を有し、前記中水タンク(13)が、真水供給ライン(46)も供給されることができることを特徴とする、装置。
【請求項9】
請求項6~7のいずれかに記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離する装置において、前記固形物を回収するための前記固形物分離タンク(3)が、前記固形物を粘性のあるスラリーに分解するためのパドルホイール付きのアジテータ(26)を含み、かつ前記下部で円錐状に先細りになっている底部(27)を有し、この部位で前記固形物ポンプ(28)が前記固形物スラリーを吸引し、前記固形物を上方に搬送するための前記立上がりパイプ(4)が、前記固形物ポンプ(28)が停止しているときに逆流を防ぐための電気的に操作可能な遮断バルブ(30)を有することを特徴とする、装置。
【請求項10】
請求項6~8のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離するための装置において、前記小分け装置(6)が、前記上部に入口開口部(37)および前記下部に出口開口部を備え、その内部に回転可能な旋回レバー(38)を備えるロータハウジング(36)を有し、前記ロータハウジング(36)内のロータ(43)が貫通チャネル(39)を有し、前記小分け装置(6)が、前記ロータ(43)および前記旋回レバー(38)を両方向に回転させるための2本の同軸軸(47、48)を備えた電動式ダブル駆動装置(42)を有することを特徴とする、装置。
【請求項11】
請求項6~10のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離するための装置において、前記チューブ状袋包装ユニット(9)が、ローラ(50)から連続的に供給されることができ、かつ互いに転がる2本の押圧ローラ(52、53)によって下から上に案内されるチューブ(51)を含み、このチューブ(51)は、封止ストリップ(56)の、各々が互いに近づいたり離れたりできる2本の真空ストリップ(54、55)を前記上部に有し、これらの真空ストリップ(54、55)を用いて、前記ホースの上端が担持され、かつ吸引によって引き上げられることができ、次いで、前記真空バー(54、55)を離間させることによって長方形の口(62)を形成するように開くことができ、さらに、前記上部口(62)から測定された袋の長さの下で、前記ホース(51)を直線状または弧状に横方向に溶着するための、2本の下側の溶着バー(58、59)、および生成された前記直線状もしくは弧状の横方向の溶着部(64)の下で前記ホース(51)を切断するための切断装置(65)を有することを特徴とする、装置。
【請求項12】
請求項6~11のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離するための装置において、それが、弧状の溶着バー(83、84;85、86)の2対、すなわち、前記弧の内側が上向きである下部の対(83、84)、および前記弧の内側が下向きの弧状の溶着バーの上部の対(85、86)を備え、最初に前記袋材料(51)の下部の弧状の溶着を生成し、充填後、前記袋材料の上部の弧状の溶着、それにより前後に膨らんだ概ね円形の袋(63)を生成し、前記上部および下部の弧状の溶着バーの対(83、84;85、86)が、前記封止バーの径方向外側に延在する刃(73)を備え、生成された前記概ね円形の袋(63)の外側のフィルムの残余物を切り離すことを特徴とする、装置。
【請求項13】
請求項6~12のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離するための装置において、前記チューブ状袋包装ユニット(9)が、前記袋の口の中に下ろされることができる空気チューブ(70)を含み、固形物の部分が充填された前記袋(63)に空気を吹き込み、それが、前記真空バー(54、55)を移動させることにより、前記空気チューブ(70)の周りで前記袋の口(62)を閉じることができ、前記袋の口(62)が、前記空気チューブ(70)の周りで閉じられ、かつその封止バー(56)によって封止されることができ、前記空気チューブ(70)を前記上部で引き抜いた後、前記口(62)のその前記位置も封止されることができ、その結果、空気および固形物の部分(69)を含む密封されたバッグ(63)が生成されることができることを特徴とする、装置。
【請求項14】
請求項6~13のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離する装置において、それが、前記密閉溶着された袋(63)用の傾斜面としてのスライドチャネルまたはスライドチャネル(71)もしくはスライド板を含み、これらは、前記袋(63)の下の前記支持板(75)を前記モータ駆動により取り除いた後、前記袋(63)の下の前記部位に引き込まれることができ、その後、前記真空バー(54、55)を解放することにより、前記袋(63)がこのスライド板(71)上を滑って、ばね付き防臭フラップ(87)を有する排出パイプ(31)に入り、前記後者を通過した後、前記下水道に入ることを特徴とする、装置。
【請求項15】
請求項6~14のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離するための装置において、それが、前記便器(100)にそのサイフォン(108)の下流に装備されるように接続した後、3つの位置を有する分岐器を形成する電気操作式120°回転バルブ(21)を有し、第1の位置は通常運転用で、水、場合によっては尿が分離されていない場合は尿、および排泄物やトイレットペーパーなどの固形物からなる前記流入する流下材料が、前記下流の固形物分離タンク(3)に回収され、第2の位置は故障運転用で、前記回転バルブ(21)が、前記流下された材料を従来の方法で直接前記下水道システムに排出し、第3の位置は前記下流の固形物分離タンク(3)を逆洗するための清掃運転用で、前記回転バルブ(21)および前記固形物分離タンク(3)が前記内側に適切に配置された清掃ノズルを通して洗浄されることができることを特徴とする、装置。
【請求項16】
請求項6~15のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離するための装置において、それが、すべての構成要素からの電気信号を処理し、それらを制御するための電子制御ユニットPLC(18)を含み、かつそのなかの汚れやすい領域を清掃するための噴射ノズルと、前記装置の状態および内部の処理をリアルタイムで記録するためのウェブカメラとが、前記装置内に設置されていることを特徴とする、装置。
【請求項17】
請求項6~16のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離するための装置において、それが、
a) 前記モータ駆動式の120°回転バルブ(21)、
b) 前記固形物分離タンク(3)内の前記アジテータ(26)、
c) 前記固形物を持ち上げるための前記固形物ポンプ(28)、または前記上部で持ち上げられ、傾けられて排出することができる前記リフトバスケット(121)を備えた前記リフトシステム、
d) 前記ライザ(4)内の前記遮断バルブ(30)、
e) 前記小分け装置(6)、
f) 前記小分け装置(6)の下の前記バルブ(7)、
g) モータにより水平および垂直に移動可能な前記チューブ状袋(63)の前記口(62)用の前記真空バー(54、55;83、84)、それらの吸引性能、およびそれらの一体化された封止バー(56)、
h) 前記袋(63)の生成される底面に沿って横方向の溶着または弧状の溶着を行うためのモータにより水平および横方向に移動することができる前記真空バー(58、59;83、84)、
i) 前記吊り下げられた袋(63)の下に引き込まれることができる前記モータ駆動式支持板(75)、
j) 充填された袋(63)の下に傾斜面として引き込まれることができる前記スライド板(71)または前記スライドチャネルもしくはスライド板、
k) 前記褐水ポンプ(32)、
l) 前記UV消毒ユニット(19)、
m) すべてのラインバルブ、
n) 前記装置の不定期な内部清掃を行うためのすべての噴射ノズル、
o) カメラ、センサなどのすべての監視要素、
の構成要素からの電気信号を処理し、それらを電子制御するための電子制御ユニットPLC(18)を含むことを特徴とする、装置。
【請求項18】
請求項6~17のいずれか1項に記載の水洗トイレ(100)からの固形物を分離する装置において、すべてのその構成要素を備えた前記装置全体が、完全な設置モジュール(1)として鋼製フレーム(49)内に設置され、この鋼製フレーム(49)が壁取り付け式WCの標準的な設置ベイに収まる、すなわち、幅が最大750mm、奥行きが280mm、高さが1500mmから2200mmであることを特徴とする、装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
公共の下水インフラは要求が厳しく、多くの国で常に拡張されており、また、常に維持と修理が必要とされている。先進国では、水洗トイレ、または略してトイレが定着している。これは、回収便器に排泄し、その排泄物および使用済みのトイレットペーパーを、まとめて流水で下水道システムに流すというものである。下水パイプはすべて、流れに対して十分な傾斜を確保するために最小限の勾配で敷設されなければならず、これらの下水パイプは、さらに太いパイプへと流れ込み、最終的に下水を処理場に送る太い地下下水道へと流れ込む。そこで汚染された水は、自然水域に放流される前に、莫大な費用をかけて浄化されなければならない。
【0002】
人間の居住地からの生活廃棄物の処分の歴史は非常に古くからある。今日の下水道システムの前身は、2000年以上前にローマで建設された。このシステムは、都市からの下水および雨水を排水するものであった。中世においては、以前の技術が軽視され、糞便の処分は主に洗い流すことで行われ、時には街路を経由することもあった。その結果、病原菌の蔓延を抑えきれなくなった。多くの人々がこの軽視された衛生管理の犠牲になった。
【0003】
19世紀の欧州と北米における産業革命の結果、人々は病気のために仕事に行けないことが多かったため、個人の衛生がますます中心的な関心事となった。再び地下下水道が建設され、糞便を川または湖に排出するようになった。深刻な水質汚染と居住地の拡大により、水域の吸収能力と自浄作用は時間の経過とともに限界を超えた。汚染物質が水域に流れ込んだ結果、人々は飲料水の確保に大きな問題を抱えることになった。
【0004】
次第に、経済発展により、新設された下水処理場での糞便処理も行われるようになった。今日では、中央給水、沖積下水道(alluvial sewer)および「パイプの末端である」中央下水処理場のシステムは、居住地域の一体的な給水および処分システムの重要な部分となっている。
【0005】
分散型下水処分は、集中型下水処理に代わるものとして、地方部で長い間実施されてきた。分散型下水処理とは、地区の共同設備として、あるいは個別の解決策として、小規模および超小規模の下水処理場で生活排水を処理することを指す。雨水は別々に貯留、浸透または排出される。
【0006】
上記の事実から、現代の知見と技術的可能性に沿った代替的な下水および水戦略を策定する必要があることは明らかである。持続可能な現場での下水政策への取り組みには、雨水の収集および処理済み下水の利用から、農業における養分の回収および再利用まで多岐にわたる。
【0007】
2011年、メラニー&ビル・ゲイツ財団(Melanie&Bill Gates Foundation)は、環境に配慮し、環境に優しく、経済的な簡易トイレ設備を開発するための世界規模のコンペティションを開催した。その結果は、あまり芳しくなかった。さらに、提案された解決策は、直接トイレにアクセスできない25億人という広範な人口にはあまり適していなかった。
【0008】
新しい取り組みでは、可能な限り発生源で問題を解決すべきだと想定している。しかしながら、これは対応するトイレ設備の利用者またはオペレータが、廃棄物を処分するために追加の費用を払わなければならないことを意味する。このようなことはありえないし、あるべきではないため、これらの考え方は、環境に配慮した処分の選択肢から外された。
【0009】
複合システムでは、生活排水は雨水とともに複合下水道システムを通じて排出され、下水処理場で処理される。下水の混合物は、多大な技術的費用をかけて浄化される。下水に含まれる物質の再利用は、事実上不可能であるか、あるいは高度な技術的努力を伴わなければ実現できない。処理された下水は受入水路に放流され、都市内の地下水バランスから失われる。(排)水管理に関する真の「特許解決策」は存在しない。地域の気候、水文、社会、文化、経済的条件に適合した技術を選択することが重要である。
【0010】
現代的なトイレは、建物内で快適かつ衛生的に排泄することができ、臭気による不快感を最小限に抑えられるという利点を提供する。しかしながら、その代償としてかなりの水を必要とする。多くの国では洗浄ごとに約9リットルの飲料水が使用されており、改良型の洗浄では6リットルが使用されている。水は輸送目的のためだけに使用され、その後、再び浄化しなければならず、時間と費用がかかる。
【0011】
スイスを一例として、関連する費用をいくつかの数値を用いて以下に説明する。ETH Domainの水研究機関であるEAWAGによって2006年11月に実施された調査によると、スイスにはすでに各々500人以上の住民が接続する759箇所の下水処理場、および47,400kmの下水パイプが存在していた。加えて、3,383箇所以上の小規模下水処理場、約42,000kmの敷地内排水用パイプ、および約1,700,000世帯への接続があった。当時、これらの公共構造物の総再調達価額は約653億スイスフラン、および敷地内排水用システムの総再調達価額は約168億スイスフランとすでに見積もられていた。衛生設備への見積もり額である174億スイスフランと合わせると、スイスの都市排水用システム全体の総額は1,000億スイスフラン弱である。これらのうち、34%は民間で管理されており、66%は公共の管理下にある。
【0012】
自治体、およびスイスにおいて複数の自治体で構成される上位のカントンによって提供された情報によると、当時でさえ、下水の処分にかかる年間費は16億9000万スイスフランに達すると予測されていた。これらのうち、48%が下水処理場によるものであり、52%が下水道システムによるものであった。公共インフラ全体の年間運用費は約7億2,700万スイスフランに達しており、そのうち4億4,000万スイスフラン(61%)が下水処理場の運用費であった。総利息費は9,200万スイスフランであり、したがって再調達価額の0.145%に達していた。
【0013】
スイスの人口の約25%を占める500箇所以上の自治体について、下水道システムの費用が詳細に調査された。スイスの公共下水道システムの推定価額は552億スイスフラン、また住民1人当たり約7,600スイスフランに達していた。下水道1メートルあたりの下水道システムの再調達価額は、居住密度が高くなるにつれて大幅に上昇するが、住民1人あたりの再調達価額は、異なるタイプの自治体間でわずかな差しかない。入手可能なデータによると、下水道システムの改修に必要な年間投資額は、2006年時点ですでにシステムの再調達価額の約0.8%に達していた。システムの状態と予想される耐用年数を理由として、近年、下水道システムの改修の必要性が著しく高まっている。
【0014】
現代の都市排水のすべての利点に加えて、下水道と集中型下水処理の概念には欠点もあり、これらは、この確立された解決策が長期的に最も賢明な選択肢であるかどうかについては疑念が生じている。この点については、次のような側面が挙げられることができる。
【0015】
沖積下水道システムは、高度の水質保全には十分ではない。処理される水量が多く、希釈率が高いにもかかわらず、高額な処理がなされた下水でさえも、自然水域には大きな負担となっていることが多い。
【0016】
既存の下水道システムおよび下水処理場の運用と維持管理には費用がかかり、建設には多額の投資が必要である。
【0017】
再利用可能な材料の材料分離と再利用を通じた環境に配慮した材料フロー管理への取り組みは、既存のシステムではごく限られた範囲でしか可能ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
この背景に対して、本発明は、固形排泄物およびトイレットペーパーなどの他の固形材料を下水の流れから分離し、それらを別々に処理することによって、改善を実現させることを目的としており、下水道システム全体を解放し、洗浄水のみを下水道システムを経由して処分するか、または必要に応じて、尿も処分するようにする。
【0019】
ここでの課題は、以下の要件を満たすことのできる手順および設備を作ることである。 1.本工程および装備は、固形排泄物とトイレットペーパーを下水の流れから確実に分離し、下水にこれらの物質が直接混入しないように別々に処理する。
2.本装置は、現代的なWC(水洗トイレ)の背後にある貯水槽ベイに設置できるほど小型である。
3.本装置は可能な限り簡単に設計され、長期にわたって確実に機能し、静かで(最大47dBA)、何より無臭である。
4.本装置は、可能な限り保守および操作が容易である。
【課題を解決するための手段】
【0020】
これらの目的に対する解決策は、サイフォン後の水洗トイレから固形物を分離するための工程にあり、固形物が空気部分とともに連続的に供給されるホースの個々の袋に詰められ、浮力のある袋が密封されて下水道システムに放出されることを特徴とする。
【0021】
さらに、この問題は、サイフォンの下流で水洗トイレから固形物を分離するための装置であって、閉鎖されたシステム内でサイフォン出口を処理するためにサイフォンの下流に以下の技術的構成要素を少なくとも含むことを特徴とする装置によって解決される。
・固形物を回収するための固形物分離タンク、
・分離された固形物を立上がりパイプで上方に搬送し、高所にある固形物タンクに入れるための固形物ポンプ、
・下部に配置されたチューブ状袋包装ユニットに固形材料の部分を落下させるためのバルブを備えた小分け装置、
・下水システムに排出するために、連続的に供給されるチューブから固形物と空気の内容物を有する、密封されかつその後分離される袋を生成するためのチューブ状袋包装ユニット。
【発明の効果】
【0022】
この装置またはトイレシステムは、例えば、日本のToijs Toki Co. Ltd.のTOTOトイレ分離システム、またはKeramik Laufen AG、Wahlenstrasse 46、CH-4242 Laufenの「Urine Trap(尿トラップ)」トイレと組み合わせることもでき、それによって尿が回収され、別々に処分されることができる。しかしながら、原理的には、このシステムを使って、流した尿の液体と固形部分とが分離される。固形物は、枕状の袋の形で輸送されることができるように加工および包装され、かつこれらの袋は下水道を通って輸送され、下水システムの水を糞便で汚染することなくそのまま下水処理場に回収かつ処分されるか、あるいは建物の外で回収容器に濃縮され、そこから定期的に処分される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本装置を図面に基づいて提示し、その構造をより詳細に説明し、固形物を分離する工程に対するその機能を説明する。その機能から、この装置はLEFT装置と的確に説明でき、LEFT=(ドイツ語で「Lokale Entsorgung von Festen Toilettenabfallen」であり、)英語で「Local Disposal of Solid Toilet waste(固形物トイレ廃棄物の局所的処分)」である。
それは、以下に示す。
【
図1】尿および固形排泄物を分離するためのトイレの縦断面である。
【
図2】従来の設計の壁掛け式WCを設置するための、貯水槽と接続部を備えた標準的な設置フレームを示す図である。
【
図3】尿を分離し、固形排泄物を封入する排水用システムを備えた家屋の図である。
【
図4】壁取り付け式WCの背後に設置され、固形物の分離と固形物の袋詰めを伴う水洗トイレの運転のためのすべての構成要素を備えた、装置全体を壁に設置するためのフレームを備えた埋め込みユニットを斜め前方から見た図である。
【
図5】背後から見た設置ユニットの下部領域を別に示した図である。
【
図6】固形排泄物を分離して袋詰めするための本発明による装置のすべての構成要素の概略図である。
【
図7】固形物分離タンクからの固形物をその回収バスケットで受け取る位置にある固形物分離タンクから固形物を持ち上げるための代替のリフト装置の図である。
【
図8】回収バスケットを持ち上げるときの
図7に示すリフト装置の図である。
【
図9】回収バスケットの下部が開けられ、内容物が小分け装置に出されて空にされる
図7に示すリフト装置の図である。
【
図10】バスケットが持ち上げられ、空にする位置に傾けられた後の、
図7に示すリフト装置の図である。
【
図11】固形部分を袋包装ユニットに小分けして落下させるための小分け装置を、中心回転軸に沿った分解図として、斜め上方から見た図である。
【
図13】組み立て式の小分け装置を上方から見た図である。
【
図14】組み立て式の小分け装置を下方から見た図である。
【
図15】初期状態のチューブ状袋包装ユニットの図である。
【
図16】チューブ部分を引き上げて単一のチューブ状袋を形成した後のチューブ状袋包装ユニットである。
【
図17】盛り上がったチューブ部分をその下端で横方向に封止して、上部が開いた単一のチューブ状袋を形成する前のチューブ状袋包装ユニットの図である。
【
図18】横方向に封止して下部を閉じた袋の上部口を開けた後のチューブ状袋包装ユニットの図である。
【
図19】上部で開いて保持された袋を、続く無端チューブから分離する際のチューブ状袋包装ユニットの図である。
【
図20】固形物で充填する際に、開いて保持された袋および切断装置が引き離され、支持板が袋の下に押し込まれているチューブ状袋包装ユニットの図である。
【
図21】空気チューブを挿入した後、充填された袋がまだ開いて保持されており、支持板上に乗せられているチューブ状袋包装ユニットの図である。
【
図22】袋の上部袋口が引っ込められている際のチューブ状袋包装ユニットの図である。
【
図23】閉じられた上部袋口を封止中のチューブ状袋包装ユニットの図である。
【
図24】空気チューブの口の周りに溶着するための溶着バーを備えた真空ストリップの設計図である。
【
図25】溶着されたチューブ状袋包装ユニットの図であり、支持板が取り除かれ、下水道システムへの排出準備が整った後、溶着バーを備えた上部の真空バーから吊り下げられている状態を示している。
【
図26】袋の下に押し込まれたスライドシュートが、真空バーが離間している状態で、下水道システムの臭気トラップとして密封された袋を、サイフォンを備えた排出パイプに排出している状態を示す図である。
【
図27】ほぼ円形の袋を生成するための代替的なチューブ状袋包装ユニットの図であり、上部が開きかつ下部が弧状の単一のチューブ状袋をその充填のために形成した後、下部の弧状の溶着バーが、それらの引込み後に盛り上がったチューブ部分の弧状の溶着に使用される状態を示している。
【
図28】
図27に示すチューブ状袋包装ユニットの図であり、下部の湾曲した封止バーが離間した後、袋の下部が密着して封止され、上部の真空バーから吊り下げられている状態を示している。
【
図29】
図23および
図24に示すチューブ状袋包装ユニットの図であり、充填後、上部の真空バーがともに移動して空気チューブを囲んでいる状態、かつ上部の湾曲した封止バーがともに移動している状態を示している。
【
図30】
図23から
図25によるチューブ状袋包装ユニットの図であり、空気チューブを介して空気が吹き込まれた後、真空バー内の封止バーによる下部空気チューブ口の周りの封止、上部の弧状の封止が行われ、その後、上部の弧状封止バーが離間する前の状態を示している。
【
図31】支持板が取り除かれ、空気チューブが上方に引き戻され、スライドチャネルまたはスライド板がチューブ状袋の下に挿入され、真空バーが離間した後の状況であり、その後、チューブ状袋がスライドチャネルまたはスライド板の上に落下する状態を示す図である。
【
図32】外側に残るフィルムの残余物を切り取るための鋭利な刃を有する弧状のばね付きナイフを溶着バーの外側に有する、弧状の溶着バーの図である。
【
図33】密封された固形物と空気部分を有する、上部と下部が膨らんでいるほぼ完成した、円形のチューブ状袋の図である。
【
図34】上部および下部が膨らんでいる、このタイプの完成した円形のチューブ状袋の図であり、概念の実証のために、プロトタイプシステムで生成されたものを写真で再現したものである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
まず、
図1は、特殊な既存のトイレ便器100を縦断面で示しており、尿と使用済みのトイレットペーパーおよび洗浄水を含む排泄物の固形構成要素を発生源で分離するのに適している。この目的のために、このトイレ便器100は、前部に付加的な台状の底面101を有し、この底面101は、前部から便器100のほぼ中央に向かって延在し、そこで傾斜している排水ノーズ102で終端している。尿はこの底面101に回収され、その後、この排水ノーズ102の上を流れて底部の回収室103に入り、別の小口径のパイプ105を通る小型サイフォン104を経由して排出される。このように、尿は別の容器に移され、そこで別途さらに使用するために回収されることができる。固形排泄物は、排水ノーズ102の後ろを下に落ち、大型サイフォン108のサイフォン水106に入り、次いで、トイレ便器100からサイフォン108の背面を通って外に出る排出パイプ107に入る。さらに、本発明は、排泄物のこれらの固形部分、および使用済みのトイレットペーパーの処理にも対処しており、これらのトイレットペーパーも排泄物および洗浄水とともにこの大型サイフォン108を通って排出される。
【0025】
図2は、壁取り付け式WCの後付け設置のための、従来の壁設置用の設置ユニットを平面図で示している。これは、関連する脚部202の上に高さ調節可能な方法で載っており、全体として壁に切り取られたベイに収まる設置フレーム200を含んでいる。背面の壁のこのようなベイは、一般的には幅500mm、奥行き280mm、および高さは最大約1500mmである。新システムでは、まだ導入されていない固形物用のチューブ状袋包装の設置モジュールのためのより広いスペースを作るために、ベイを部屋の高さまで上方に延長することもできる。この設置フレーム200内で、この例では最上部に貯水槽201が見える。その下にはカバー206が見え、その中に貯水槽201を操作するためのボタン209が位置している。洗浄用の接続パイプ205が、
図1のサイフォンからの排出パイプ107用の接続支持部204の上方に位置し、その隣のやや下方には、壁取り付け式トイレにねじ止めするためのねじ付きブッシュ203が見え、さらに、下部シャワートイレ(under-shower toilet)を接続するための電気接続部207、およびトイレの上方にあるディスプレイ210付きのキーパッド209を介してシステム全体を制御するための信号線が見える。これは、洗浄を作動させ、かつ下部シャワートイレが設置されている場合には、その維持状態を確認するために使用されることができる。
【0026】
図3が下水道接続のある家屋の断面図に基づいて示すように、水洗トイレ100からの尿用の排出パイプ110があり、かつ後に示すように、これから処理される固形排泄物用のより大きな排出パイプ111がある。その隣には、浴槽113、洗面台114、洗濯機115からの排水用パイプ112があり、これらは従来の方法で下水道119に、次に下水道109に通じ、そこから最終的に下水処理場に至る。他方で、固形排泄物およびトイレットペーパーは、本発明の概念に従って特別に処理され、浮力のある袋に密封包装され、その後、これらの袋は洗浄水に浮かんで輸送される。ここに示すように、それらは回収容器117に保持され、そこから随時処分されるか、あるいは、下水道119内の洗浄水とともに浮かんで下水道109へ、下水処理場へと送られ、そこで下水から分離されて別々に処分される。
【0027】
したがって、袋は、例えば、1軒の家または数軒の家のための回収ステーションにおける分散型回収容器に回収されるか、下水処理場への途中のどこかで回収され、下水システムから取り除かれるか、またはこれが下水処理場でのみ行われる。いずれの場合でも、人間の排泄物が最初から下水道システムの水に流れ込まないことが重要である。尿と糞便との両方に医薬品の残留物を含むことが多くなっており、下水道水から取り除くのは困難かまたは不可能である。このように濃縮された水は、処理されているにもかかわらず、水域の動植物に悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、避妊用ピルから排泄される有効成分などの下水中のホルモンが、魚やその他の水生生物の繁殖力に悪影響を及ぼすことはすでに立証されている。したがって、この問題には最初の段階から取り組み、すすぎ水を尿および排泄物で汚染するのではなく、むしろ単に輸送媒体として使用することが賢明である。これがまさに本発明の概念の主眼点であり、すなわち、糞便が可能な限り水を汚染しないようにすべきであるが、洗浄水は密封包装された袋を輸送するためだけに使用され、その汚染は可能な限り避けられるべきである。まず、これは下水処理場の負担を軽減し、前述のように、医薬品の残留物が河川および湖沼、そして最終的には地下水に流れ込むのを防ぐのにも役立つ。
【0028】
以下に、この概念に従った固形排泄物の密封包装およびこれに必要な装置が、どのように小型に実装されることができるかを示す。埋め込みユニットとして実現された場合、本装置は、他の一般的な標準要素と同様に、幅寸法が500mm、またはより有利には750mmを有する。市販のWCシステムをこのモジュールに接続できるよう、洗浄水入口および出口の接続点は通常の寸法でなければならない。トイレ内の固形物および液体の出口を分離することができる、
図1に示すようなトイレモデル、例えば、日本のToijs Toki Co.のTOTOからすでに入手可能なトイレ、またはKeramik Laufen AG、Wahlenstrasse 46、CH-4242 Laufenの「Urine Trap」トイレが有利である。密封された枕状の袋を生成するための固形物の実際の処理は、本発明による装置によってのみ行われる。様々なステーションにおいて、固形物は、袋が既存または新しい排水用パイプシステムの中にあるパイプシステムを通って独立して浮かぶことができる程度に小分けされ、密封包装される。この処分方法の利点は、とりわけ、包装材料カセットを定期的に交換したり、消毒剤を補充したりする必要があること以外に、使用者またはオペレータに、家庭内の設備運用のための追加的な負担がかからないことである。しかしながら、これはシャワートイレと同程度の維持費にしか相当しない。
【0029】
図4は、モジュールがトイレの背後の壁のベイに貯水槽を設置するために従来使用されるのと同様の方法で、完全な埋め込みモジュールとして設置された埋め込みベイにおいて、固形物を包装するという概念を実装するための埋め込みユニット1を示している。
【0030】
埋め込みユニット1は、壁のベイの底部に立つ鋼製フレーム49によって囲まれている。
図1からのトイレ便器100の排出パイプ107のための接続パイプ2が設置モジュールの底部に見える。これが固形物分離タンク3につながっている。立上がりパイプ4が、固形物分離タンク3から固形物タンク5まで上方に向かって伸びており、その底部には、下部にバルブ7を備えたドラム缶の形をした小分け装置6がある。ここから立下がりパイプ8がチューブ状袋包装ユニット9につながっている。その下部領域には、チェンジカセット10が見え、チューブ状袋材料がロール状に収納されている。下水パイプ11は、このチューブ状袋包装ユニット9から下水システムにつながっている。真水の入ったすすぎタンク12が上部の中央に位置しており、その右側には中水タンク13がある。右下部には褐水タンク14が設置されており、ここからの水が第1のすすぎサイクルに使用される。すすぎ水用接続部16が鋼製フレーム1の交差支材15の中央に見える。下水パイプ11の右上には電源17があり、その上にはシステム全体を制御するための電子コンピュータユニット18がある。埋め込みユニットの右側の最上領域には、中水タンク13内のすすぎ液を殺菌するための紫外線消毒ユニット19がある。その左側には、すべてのシステム構成要素を制御および操作するためのディスプレイとボタンを備えた制御パネル20がある。出口の固形構成要素の後処理全体が、密閉されたシステム内で完全に臭気が漏れないように実施されなければならないことは明らかだが、システムの構成要素は、必要に応じて技術的な保守または修理を行うために依然としてアクセス可能でなければならない。この目的のために適切な防臭扉が設けられており、必要に応じて開けられることができる。
【0031】
図5は、背後から見た設置ユニットの下部領域を別個に示している。特に、ここでは右側にチューブ状袋包装ユニット9が、その下に固形物分離タンク3が見える。その左側には、回転バルブ21の形をした分配器が見える。トイレからの排出パイプ107(
図1)は、この分配器またはこの回転バルブ21に接続され、上方から到着する固形物、ならびに洗浄水および尿は、通常運転時にはパイプ23を経由して固形物分離タンク3に入るか、あるいは故障運転時にはパイプ22を経由して立下がりパイプ24に直接入り、下水道システムにつながっている。設置モジュール内の個々の構成要素の配置は、個々の構成要素の設計に応じて、異なるように設計されることができることは明らかである。しかしながら、固形物タンク5だけでなく、すすぎ水タンク12および中水タンク13も可能な限り高い位置に配置される必要がある。
【0032】
次に、
図6は、固形排泄物を分離して袋詰めするための、本発明による埋め込みユニットの全構成要素の概略図を示している。トイレの廃棄物、すなわち固形排泄物、トイレットペーパーおよび尿が事前に別途排水されない場合の尿は、中水バルブ93により作動する洗浄後、上部に配置された、約4リットルの中水を含む中水タンク13から、トイレ便器100を通りサイフォンおよび回転バルブ21を経由し、後者が位置1にある場合、固形物分離タンク3に流れ込む。固形物はその下方に沈み、固形物センサ89が作動する。これにより、一体型チョッパー26を備えた固形物ポンプ28のスイッチが入り、固形物ポンプ28は、中水と混合された固形物を、立上がりパイプ4を経由し開いたバルブ30を経由して、設置モジュール内の可能な限り高い位置に配置された固形物タンク5へと上方に汲み上げる。固形物センサ89が下部の固形物分離タンク3内に固形物がないことを検出するとすぐに、固形物ポンプ28のスイッチが切れ、バルブ30が閉じて水性の固形物スラリーの逆流を防止する。立上がりパイプ4は、固形物スラリーのリザーバとしても機能する。立上がりパイプ4は常に充填されている。
【0033】
同時に、過剰な中水は、保持ストレーナ29および開いた褐水バルブ97を経由して、下部の固形物分離タンク3からオーバーフローパイプ78を通って、オーバーフローパイプ78の供給開口部の口まで測定された約4リットルの使用可能容量を有する褐水タンク14へと受動的に流れ込む。褐水タンク14の上部から分岐する通気ライン96は、充填によって生じた過剰な圧力を下水道システムに排出する。褐水タンク14が4リットルの限界に達した後、オーバーフローバルブ91が開かれ、褐水タンクの内容物が2リットルまで低下する。
【0034】
これが達成されると、バルブ97を介して真水が供給される真水タンク12からの後すすぎが、バルブ95を介して約2リットルで作動する。これでトイレのサイフォンを洗浄する。この比較的きれいな水は、今度は褐水タンク14にも受動的に流れ込む。この第2の洗浄および充填工程の最後に、このように水質が改善された4リットルの褐水が、供給ポンプ32によって上方に配置されたUV消毒システム19に搬送される。供給ポンプ32は、UV消毒システム19が処理できる量の褐水のみを搬送するために、間欠的にスイッチが入る。バルブ98を経由して真水が供給され、ライン99を介して消毒システム19から供給される中水タンク13が、送出が完了した後、供給ポンプ32によって4リットルまで充填されない場合、自動的に真水で再充填される。最初に中水で、次に真水でというこの2段階のすすぎ工程は、非常に経済的であることが証明される。6リットルの洗浄に対して、必要とされ、かつ供給される真水は2リットルのみである。これは貴重な真水の節約になる。
【0035】
通常、トイレの制御パネルは、小と大の洗浄ボタンを有する。大ボタンは、固定された出口を有するトイレの洗浄に使用され、小ボタンは尿の洗浄のみに使用される。以下のような状況が区別され得る。
A) 純粋な尿の排出:純粋な尿の排出時には、小ボタンが真水タンク12を介して洗浄を作動させる。回転バルブ21は、洗浄直前に位置2に切り替えられ、尿は従来通り出口パイプ31に流れ込み、したがって下水システムに流れ込む。
B) 大ボタンでの誤操作:固形物が分配されておらず、固形物センサ89が固形物分離タンク3内に固形物を検出していない状態で、大ボタンが誤って押された場合、4リットルの中水のすすぎが作動される。したがって、2リットルの真水の洗浄は作動しない。未使用の中水は、オーバーフローバルブ91が閉じられている褐水タンク14に流れ込む。供給ポンプ32は、中水タンク13が再び充填されるまで、未使用の中水をUV消毒システムに間欠的に送り返す。
C) システムの過負荷:パーティーまたは大勢の来客時など、トイレの使用頻度が高い場合、システムが過負荷になる可能性がある:以前に排出された固形物の処理がまだ完了していない可能性がある。この場合、システムは緊急運転に切り替わる。回転バルブ21は位置2に切り替わり、モジュール内の真水貯水槽12のバルブ94が開き、4~5リットルの固形物を下水システム用のパイプ31に流す。バックグラウンドでの固形物の処理が完了すると直ちに、システムは通常運転に戻る。
【0036】
別々に回収された尿用の別個の排水口25は、トイレ100から、ここでは図示されていない別個の回収容器へと通じている。トイレ100のサイフォンの下にある回転バルブ21はモータで制御され、3つの位置をとることができる:通常運転のための第1の位置1では、水、場合によっては尿が別途回収されていない場合は尿、および排泄物やトイレットペーパーなどの固形物からなる流入する流下材料が、後続の固形物分離タンク3に渡される。第2の位置2では、故障時の操作で使用され、回転バルブ21が洗浄された材料を従来の方法で直接排水パイプ31に、次いで、下水システムに排出する。第3の位置3では、後続の固形物分離タンク3を逆洗浄するための、清掃操作に意図されており、回転バルブ21と固形物分離タンク3の両方とも、それらの内部に配置された清掃ノズルによって清掃され、かつ洗浄されることができる。システムの状態を照会して分散表示することもできるように、PLCコントローラ(
図4)のコンピュータ18をウェブサーバに接続することが計画されている。室内に設置されたウェブカメラもこの目的に使用されることができ、必要に応じて清掃ノズルで清掃されることができる。
【0037】
すすぎ工程中、過剰な中水は、保持ストレーナ29および開いた褐水バルブ89を経由して、その供給開口部から約4リットルの使用可能容量を有する褐水タンク14に受動的に流れ込む。通気ライン96は、充填によって生じた過剰な圧力を下水道システムに排出する。オーバーフローバルブ91が開き、規定時間後に約2リットルの充填量に達する。これに達すると、同じく2リットルの真水タンク12からの洗浄がバルブ95によって作動し、オーバーフローバルブ91が閉じられる。この比較的きれいな水は、今度は褐水タンクにも受動的に流れ込む。第2の充填工程の最後に、真水によって改善された4リットルの褐水が、供給ポンプ32によってUV消毒システムに間欠的に搬送される。固形物分離タンク3は常にLmaxマークまで充填されている。レベルLminに達すると、このレベルより下ではこれ以上材料が吸引されることができないため、固形物供給ポンプ28はいかなる場合でもスイッチを切る。
【0038】
埋め込みユニットの最上部に配置された固形物タンク5から、排泄物、トイレットペーパーおよび少量の水の粘性スラリーが、小分け装置6およびバルブ7を経由して、下方に配置されたチューブ状袋包装ユニット9に分配される。固形物タンク5の充填レベルは、固形物ポンプ28が固形物タンク5内のレベルが高すぎない場合にのみ作動されることができるように、センサによって監視されている。バルブ7は小分けユニット6の制御下で開閉される。
【0039】
通気ライン33は、固形物タンク5から下水道システムへの排水パイプ31に通じているため、固形物タンク5内に過剰な圧力が蓄積することはできない。小分け装置6から下には、緊急用ライン34が電磁バルブ35を経由して排水パイプ31に通じ、下水道システムに通じている。何らかの理由でチューブ状袋包装ユニット9に欠陥が生じた場合、固形物タンク5は内容物が下水システムに直接出されて空にされることができる。
【0040】
これまでに提示された概念は、固形物を上方へ輸送するために固形物分離タンク3の底部に配置された糞便ポンプに依存しており、このポンプが固形物を破砕し、それらをすすぎ水とともに上部の固形物タンクに輸送している。この固形物の上方への輸送のための代替的な実現方法を以下に示すが、これにより、固形物または固形物のスラリーを、包装ユニットに分配するための吐出装置内でさらに処理することが確実になる。上述したシステムの代替案として、120度回転バルブが省略されることも可能/必須ではなく、上部の中水タンクも不要にすることも可能であり、したがって、WCの2段階の洗浄も不要になる。これにより、システムは大幅に簡素化され、洗浄時の水の消費量も従来のようになる。
【0041】
この目的のために、上下に移動できるリフトバスケットを備えたリフトシステムが使用され、このリフトシステムは
図7から
図10に示されている。トイレ洗浄が作動すると、固形物および洗浄水はリフトシステムの入口パイプ120を介してリフトバスケット121に入る。固形物はリフトバスケット121に蓄積され、洗浄水はリフトバスケット121の側溝122を介して下水道システムに直接排出される。リフトバスケット121の底部はリフトバスケット底部フラップ123によって形成され、このフラップは引張ばねまたはねじりばねによって閉じた位置に保持されている。充填されると、リフトバスケット121は上昇する。この目的のために、リフトバスケット121に対称的に配置された2本のねじ付きロッド124と、リフトバスケット121上の2つのねじ付きガイドナット125によって駆動が提供される。駆動モータ126は、歯付きベルト127を介して2本のねじ付きロッド124に接続されている。磁気スイッチはリフトバスケット121の位置を制御ユニットに知らせる。リフトバスケット121は、両側に配置されたガイドプロファイル128によって軌道上に保たれる。この目的のために、補完的なガイドリブ129がリフトバスケット121の両側に取り付けられている。固定された側面のプロファイル128とリフトバスケット121上のガイドリブ129の両方は、その端部がV字形になっており、これにより、リフトバスケット121が下降する際に、常に正しい誘導が復元される。
【0042】
図8は、リフトバスケット121が上方に移動したときの状況を示している。その側面にあるガイドリブ129の3分の2がすでにプロファイル128から上方に移動している。リフトバスケット121が上方位置に達すると、以前はガイドプロファイル128内を上方に摺動していたリフトバスケット121の側面のガイドリブ129が、これらから移動し、リフトバスケット121は、こうして2つの対向するガイドねじ付きナット125上に自由に吊り下げられる。これらのナット125が、リフトバスケット121に回動可能に取り付けられているので、リフトバスケット121は、この自由に吊り下げられた位置で回動軸130を中心に傾けられることができる。
【0043】
図9では、リフトバスケット121が、軸130を中心として横方向に振り出された位置で示されている。この振り出された位置では、それは、排出シュート131内に突き出ている。振り出し動作のために、例えば、ここでは図示されていないキャッチフックがリフトバスケット121を下側側面の接続点で把持し、リフトバスケット121が排出シュート131と一直線になるまでそれを旋回または傾斜させる。さらなるキャッチフックがリフト底部フラップ132を把持し、リフトバスケット121に保管された固形物がさらなる処理のためにリフトバスケット121から滑り出て小分け装置に入るまで、作用するばね力に抗してそれを開く。リフトバスケット121を振り出し、かつ底部フラップ123を折り畳む2つの動作を、キネマティック駆動を用いて組み合わせることもまた可能である。
【0044】
リフトバスケット121が空にされた場合、その動きは、上述した動作とは逆の方向および順序で実行される。リフト底部フラップ123のばねがリフトバスケット121を再び閉じ、その後のリフトバスケット121の下降動作の間、V字形ガイドプロファイル128によって中心に位置付けられ、所定の位置に保持される。システムが故障した場合、リフトバスケット121は中間の高さに位置付けられることができ、固形物は通常通りまたは従来通り下水道システムへ直接輸送される。
【0045】
これらは、スクリュー圧縮(ミートグラインダの原理)または同様の原理によって、円筒形の固形物に圧縮されることができる。固形物はスクリュー圧縮の回転数によって吐出される。その後、それらは後述する包装ユニットで分配される。あるいは、固形物は水を加えて吐出され、その後、吐出装置を通って包装ユニットに送られるように、定義された粘度を有するスラリーを形成するように混合されることもできる。
【0046】
図11は、固形物タンク5と、固形物タンク5からチューブ状袋包装ユニット9に固形部分を小分けして落下させるための小分け装置6とを、中心回転軸に沿った分解図で示している。上部では、固形物タンク5が上部で開いている状態で示されている。その下には、ロータハウジング36、およびそこに挿入される入口開口部37と旋回レバー38とを備えた小分け装置6が見える。ロータ43はロータハウジング36の下方に示され、貫通チャネル39を有する。底部には、出口開口部41を備えた固定ロータハウジングベース40、およびその下に2本の同軸軸を備えた電動式ダブル駆動装置42が見える。一方の軸47はロータ43を回転させ、他方の軸48は旋回レバー38を2つの意図された回転位置に回転させる。
【0047】
この
図11による小分け装置を斜め下方から見た
図12を用いてさらに説明する。ロータ43の貫通チャネルは、剛性ロータハウジング36の入口開口部46の下に位置している。旋回レバー38は入口開口部上をゆっくりと回転し、ロータ43の貫通チャネルを充填する。旋回レバー38は360°回転にも、あるいは逆方向にも操作されることができる。その後、ロータ43は、その通過チャネル39がロータベース40の出口開口部41の上方に位置するまで回転し続ける。混合物はバルブ7を経由して下方に流れチューブ状袋包装ユニット9に流れ込む。ロータ43の貫通チャネル39の上部と、反対側のロータハウジング36にある2つの側方開口部は、混合部分の排出を妨げる真空の形成を空気の供給によって防止する。
【0048】
図13は、組み立てられた小分け装置6を斜め上方から見た図であり、
図14は、斜め下方から見た図である。この小分け装置6により、計量された均等な大きさの部分が、その下に配置された分配バルブ7を介して、チューブ状袋包装ユニット9に分配される。このチューブ状袋包装ユニット9については、時間軸上のその動作モードに基づいて以下に詳細に説明する。
【0049】
図15は、始動時の初期状態のチューブ状袋包装ユニット9の内部を示す。これはチューブ51の「無端ロール」50を含み、そこから横方向の溶着によってチューブ状袋が生成されることができる。巻かれていない部分は、互いに転がり合う2本のばね付き押圧ローラ52、53を通過する。巻かれていない部分の上端には、両側に真空ストリップ54、55が見られ、各々に電気的に加熱可能な封止ストリップ56がそれに一体化されている。
【0050】
この初期状態から、チューブ状材料51の両側に密着して吸着し、次いでモータによって上方に移動する2本の真空バー54、55が押圧され、同時にチューブ状材料51がロール50から繰り出され、2本の押圧ローラ52、53を通って引き出され、最終的に
図16に示されるような状態が達成される。押圧ローラ52、53は、必要であればモータで駆動されることができ、必要であればトルク制御され、いかなる場合にも真空ストリップ54、55からチューブ状袋の口が引き剥がされないようにすることができる。
図12による図では、チューブ部分が引き上げられ、単一のチューブ状袋を形成しており、それは真空バー54、55によってこの位置に保持されている。
【0051】
次の段階を
図17に示す。溶着用の発熱ストリップ57を備えた電気的に加熱可能な2本の溶着バー58、59は、押圧ローラ52、53の上方で両側からチューブ状材料51に向かって移動し、ともに押圧されている。チューブ状材料51はこの時点で横方向に溶着され、チューブ部分から下部に密着して封止され上部に開いている袋が形成されている。
【0052】
次に起こることは、
図18に示されており、そこには真空バー54、55用の真空ポンプ76、77が示されている。2本の下側の溶着バー58、59はすでにここに示す状態に離間しており、2本の上側の真空バー54、55も少し離間している。その結果、ホース材料51の端部領域60、61は、曲がった矢印で示すように、真空バー54、55およびそれらの加熱または溶着バー56から離脱し、一方で、中間領域のホース幅の半分は、真空バー54、55によって所定の位置に保持されたままである。その結果、チューブ状袋63の正方形の開口部62が形成される。チューブ状袋63の底部には、チューブ51を横切って延在する溶着された帯状領域64が見られる。
【0053】
次の段階では、
図19に示すように、チューブ状袋63は、切断刃66を備えた切断装置65によって、この帯状領域64の中心に沿って切断される。切断刃66は切断装置65の梁に沿って移動し、チューブ状材料の平面に対して角度をなして走るその刃先67がチューブ状袋51を切断する。一方、電気的に加熱可能な溶着バー57を有する溶着梁58、59は、その駆動により並進してホース51から離れるように移動する。
【0054】
ここで、袋63は、上部真空バー54、55によって自由に吊り下げられた状態に保持されている。
図20に示すように、切断装置65も並進してチューブ51から離れ、モータ駆動式可動支持板75が吊り下げられている袋63の下に移動する。次いで、袋63が支持板75の上にゆるく立つまで、すなわちもはや吊り下げられていない状態になるまで、真空バー54、55が下方に移動する。この状態で、チューブ状袋包装ユニット9の上方に配置されたバルブ7(
図6)から供給チューブ68が、上部で開いて保持されている袋63内に少しづつ下ろされ、固形材料の部分69が袋63内に落とされる。
【0055】
次の
図21は、供給チューブ68が引き込まれた後、および空気チューブ70が上方から袋63内へ挿入された後、充填された袋63がまだ上部で開いて保持され、支持板75上に載せられているチューブ状袋包装ユニット9を示している。袋63の内容物は、今や取り出されている。
図22は、その後の袋63の上部袋口62が閉じる過程でのチューブ状袋包装ユニット9を示している。真空バー54、55は点線の矢印で示すように互いに向かって移動し、袋口62を挟む。
図23は、最後に到達した状態を示している。ここで、必要に応じて、空気チューブ70を介して袋63に空気が送り込まれ、袋63が膨らんで空気部分を含むようになり、これにより、後に下水道システムで確実に浮かぶことができるようになる。結果として生じる袋63の膨らみの程度は、内圧を介して制御されることができる。設定した圧力に達するとすぐに、空気ポンプのスイッチが切れる。あるいは、袋の膨らみは、例えば両側にある光バリア83などで、その膨らみの程度が制限される。光バリア83が途切れるとすぐに、空気ポンプは停止する。
【0056】
最後に、
図24を参照して説明されるように、空気チューブ70の挿入点で袋が溶着され、その後、空気チューブ70が袋63から上方に引き抜かれる。こうして袋63は、その内容物と空気部分とが密封される。この状態で、袋63は上部で再びしっかりと挟まれ、確実に保持される一方、下部で支持板75上に載ったままである。空気チューブ70の周りを閉じる真空ストリップ54、55は、それらの一体化された溶着ストリップ56で袋の口を溶着する。
【0057】
図24は、溶着バー56を有する真空ストリップ54、55が、袋63がまず直線状の溶着バー部分56に沿って溶着され、次いで、空気が空気チューブ70を介して袋63内に吹き込まれるように設計されている方法についての解決策を示している。真空バー54、55は各々、挿入された空気チューブ70の周りを密閉するように、中央に凹部79を有している。この凹部では、それらは各々、下方に延在し、空気チューブ70に向かって中空の延長部82に至り、その中に空気チューブ70の口80が延在している。湾曲した溶着バー81がこの延長部の縁に沿って延在している。真空バー54、55がまだ引っ込んでおり、その中央で空気チューブ70を密着して囲んでいる際に、空気チューブ70の両側にある溶着バー56の直線部分が最初に作動して袋63を溶着し、袋はこれらの溶着バー部分に沿って溶着される。その後、袋63が十分に膨らむまで、空気チューブ70およびその口80を介して袋63内に空気を送り込むことができる。その後初めて、湾曲した溶着バー81も作動し、空気チューブ70の開口部80の周りの袋63の領域を溶着する。こうして袋は密封溶着されて閉じられ、真空バー54、55によって保持されたままになる。
【0058】
図25に示すように、支持板75が横方向に離れた後、充填済みで密封された袋63が2本の真空バー54、55に自由に吊り下げられている状態が生じる。次の段階では、
図26に示すように、吊り下げられている袋63の下にスライド板71が斜めの角度で移動され、次いで真空バー54、55が通気後に
図26に示す位置に離間し、これにより袋63が落下するのを可能にし、矢印で示されているように、次いでこのスライド板71上を滑り、排水パイプ31に、その後下水道システムに入る。排水パイプ31は、下水道システムからの臭気が装置全体に侵入するのを防ぐため、ここではばね付き臭気フラップ87を備えている。
【0059】
上下に丸みを帯びている袋を生成するための袋包装の特に有利な実施態様を以下の図に示す。
図27は、下部封止バー83、84の特殊な弧状設計を示している。真空バー55、54からチューブ状袋材料が引き上げられると、これら2本の弧状封止バー83、84が矢印で示すようにともに移動し、チューブ状材料51をそれらの間に挟む。次に、これら2本の溶着バー83、84によって溶着が行われ、これによりチューブ状袋材料51は底部で弧状に封止された状態で溶着される。同時に、溶着梁83、84の外側または下方の材料は、溶着梁83、84上の特殊な弧状のナイフ刃によって切り取られ、下方の図示しない回収容器に落下し、この回収容器からこれらの細片は随時空にされることができる。
【0060】
図28は、電気的に加熱可能な溶着ストリップ56を有する2本の弧状溶着バー83、84が離間した後の状況を示している。ここで、下部の封止された溶着部が太い破線で認識されることができ、これにより、すでに述べたように、上部で開いた袋63がすでに作成されており、この袋63は上部の真空ストリップ55、54によって正方形状に開いて保持されている。この図には、2本の湾曲した上部封止バー85のうちの1本も示されている。固形物がチューブ状袋63のこの状態で小分け装置から落とされ、上部で開いて保持されているチューブ状袋63に落下した後は、その上部も封止される必要がある。
【0061】
これを
図29に示す。この目的のために、上部の真空バー55、54はともに移動し、袋内に突き出たままの空気チューブ70の周りでチューブ状袋63の上部開口部または口を閉じる。ここで、制御された量の空気が、空気チューブ70を通して袋内に吹き込まれ、袋が前後に膨らんだ所望の湾曲形状になる。空気の目的は、完成したチューブ状袋が下水道システム内で十分な浮力を生じ、下水パイプ内で浮くか、または少なくとも十分な浮力でほぼ浮くようにすることを確実にすることである。空気の充填後、矢印で示すように、2本の上部の湾曲した溶着バー85、86がともに移動し、チューブ状袋63をそれらの間に挟む。その後、チューブ状材料は密着して溶着され、同時に、溶着バー85、86の上にある過剰なフィルム片は、その上にある実際の電気的に加熱可能な溶着バー56の長さに沿って延在するナイフの湾曲した刃によって切断または打ち抜かれる。フィルムの切れ端は前述の回収容器に落ちる。
【0062】
封止バー85、86が完成したチューブ状袋63から離れた後、状況は
図30に示すようになる。上部と下部で湾曲し、両側に直線的な縁を有し、前後に向かって膨らんでいるチューブ状袋63は、定義された固形物の部分と、定義された量の空気をともに収容している。ここでは、それは、空気チューブ70の下部開口部の周りの底部で溶着を担っていた真空ストリップ55、54の間にまだ吊り下げられている。
【0063】
図31は、次に続くことを示している。空気チューブ70は少し上に引っ張られる。スライドチャネル71またはスライド板が支持板75の下へ下方から移動した後、支持板75は引き抜かれる。チューブ状袋63は、真空バー55、54を通気し、ここに示す位置まで離間させることにより、このスライドチャネル71またはスライド板を介して下方に解放される。その後、チューブ状袋63は回収パイプ31に滑り込み、ハウジング88に回動可能に配置されているばね付き臭気フラップ87を通って下方に落下し、最終的に下水システムに入る。
【0064】
図32は、弧状の溶着バー83~86の設計を示している。それは、弧状の電気的に加熱可能な溶着バー56を有しており、鋭利な刃を有する弧状ナイフ73が、この電気溶着バー56の外側で半径方向に並行して延在している。これらの弧状刃73は、有利には、例えばその下に配置されたばね板によって、または図示されているようなゴム弾性プロファイルによって、わずかに弾性的に可撓性を有するようにその後方側が弧状の溶着バー83~86内に配置されている。
【0065】
最後に、
図33は、溶着され打ち抜かれて完成した、その最終状態の袋63を示している。2つの直線部分を除いて、袋63は湾曲しており、すなわちほぼ円形で上部と下部が膨らんでいる。このような袋63は、下水道システム内で下水とともに問題なく滑り込むかまたは浮かんでおり、最終的にはそのままの状態で、不定期に空にするための別の回収ステーションまたは下水処理場に到着し、それらは沈殿池に浮かび、さらなる処理のために取り除くことができる。
【0066】
図34は、プロトタイプシステムからのチューブ状袋63を写真で捉えたものであり、このプロトタイプシステムにより、固形物を一定割合有するこのようなチューブ状袋63が、実際に容易に生成することができ、かつ損傷することなく下水道システム内で容易に流されることができることを技術的に立証することに成功した。
【産業上の利用可能性】
【0067】
全体として、この概念は、固形物がすすぎ水から特別に分離され、それと混ざらないため、かつそれゆえ下水処理場で再び固形物を分離する手間がかからないため、はるかに少ない量の真水を使用し、下水処理場における負荷を大幅に削減する。
【0068】
固形物を収容した袋63の処分方法は、原則として、ここでは開かれたままにしておく。おそらく、それらを熱的に再利用するのが最善であり、発生した熱をプロセス熱として利用したり、あるいは分散型システムにおける温水の処理に利用したりすることができる。
【0069】
このことも余談として述べておく。
・装置全体とそのすべてのその構成要素は、コンピュータ18を備えたPLCコントローラによって自動的に監視および制御され、説明したすべての機能を制御する。
・本装置は、好ましくは、いかなる故障も直ちに検知され、視覚的および聴覚的アラームによって表示されるように、またはそのようなメッセージが、電子ネットワークを介して、またはインターネットを介して、建物の居住者および/またはサービス会社のスマートフォンに送信されることができるように、遠隔監視機能を含む。例えば、それは、チューブ状フィルム材料51のロール50が残り少なくなり、間もなく新しいロールに交換される必要があることを示すのに使用できる。ロールが使い切られると、新しいロール50が交換用カセット10(
図4)の形で取り付けられ運転可能な状態になるまで、固形物の封入ができないように、チューブ状袋包装ユニット9は停止される。これが完了するまでは、回転バルブ21は下水システムへの直接排出に切り替わり、トイレ100は従来通り使用される。
・家庭用または住宅用集積所117(
図3)の場合、その充填レベルが監視され、かつ住人または、これらの集積所117が常に適切な時期に空にされ、常に十分な空き容量があることを保証する責任を負う処分サービス提供者に直接報告される。充填レベルが調整可能な最大値に達すると、チューブ状袋包装ユニット9が遮断され、さらなる袋を処分することはできなくなるが、代わりに回転バルブ21が下水道システムへの直接排出に切り替えられ、トイレは従来通り使用されることができる。
・本装置は完全なユニットとして設置モジュール1に収納されることができるため、理想的には、既存のトイレにも任意の代替解決策として接続できるほど、小型に設計することができる。すでに設置されている従来のトイレとは対照的に、密封包装された袋63の排出は、既存の排水パイプへの別個の供給ラインおよび入口によって確保されなければならない。それ以外の場合は、設置モジュール全体が、壁取り付け式WCに貯水槽を設置するための標準化された設置ベイに収まる。
・この設備は公共下水処理場の負担を大幅に軽減するため、下水処理業界によって大いに歓迎されている。
・枕状の袋63に封入された排泄物の後処理またはさらなる処理次第では、排泄物の有益なさらなる利用の可能性がある。
・この設備を備えたシステムまたは概念は、有名メーカーの標準的なトイレ便器を使用する選択肢を提供する。
・規定の接続寸法でのフレーム要素(Duo Fix)への設置が、埋め込みモジュールおよび標準的なWC便器にも使用されることができる。
・システムの保守可能な部分、すなわち設置モジュール1は、ユニット(スライド式モジュール)として交換されることができる。
・この設備の運用は、従来の処分システムと比べて追加的な費用をもたらすことはない。それどころか、現在の処分システムと比較して、最終的には総合的に費用対効果が高くなる可能性がある。
・本装置は完全に密閉されているため、無臭である。
・本装置はオペレータによって最小限の労力で快適に操作されることができる。ホース材料51の新しいロール50が入った交換用カセットを時々挿入する必要があるのみである。
・任意的に、上部に配置された固形物分離タンク3および固形物タンク5の内部、ならびにチューブ状袋包装ユニット9の内部に、LEDおよびウェブカメラが設置されることができ、これにより、個々の構成要素における工程が、必要に応じて外部からスクリーンまたは制御パネル20上で追跡されることができ、したがって、不具合があれば、何も開けることなく検査および分析されることができる。
・必要であれば、フィルムクリップがサービスセンタに送られ、何がされる必要があるのかを直ちに知ることができる。
・袋63と、任意に、蓄積された尿は、建物内に特別に設置されたパイプシステムに排出され、取り除かれる。
・この設置は、Geberit社(Duofix&GIS)またはNussbaum社(Optivis-Tec)またはGrohe Germany社の現行の軽量システムのように、市販されている寸法のモジュール式ボックスとして実現されることができる。壁設置用の標準的な幅は500mmまたは750mmであり、高さは可変で、例えば1120mmであることができ、奥行きは約280mmであることができる。これらの標準寸法は、他のすべての供給業者についても同じである。これは、この設置に対応するモジュールを用いて、どのようなタイプのWCでも接続して運転されることができることを意味する。
【符号の説明】
【0070】
1 固形物分離およびチューブ状袋包装用設置モジュール
2 WC便器100からの排出パイプ107用の接続パイプ
3 固形物分離タンク
4 上昇パイプ
5 モジュール上部の固形物タンク
6 小分け装置
7 バルブ
8 立下がりパイプ
9 チューブ状袋包装ユニット
10 9の取り外し可能なカセット
11 モジュール内の下水パイプ
12 モジュール内の貯水槽
13 モジュール内の中水タンク
14 モジュール内の褐水タンク
15 1からの鋼製フレームの交差補強部材
16 1のすすぎ水用接続部
17 1からの電源
18 1の電子コンピュータユニット/PLC制御ユニット
19 1の紫外線消毒システム
20 1の制御パネル
21 回転バルブ
22 立下がりパイプ24に直接入るパイプ
23 固形物分離タンク3へのパイプ
24 下水道システムへの落下パイプ(
図5)
25 尿用の別個の排水口(
図6)
26 加振器としてのパドルホイール付き攪拌機
27 タンク底部
28 固形物ポンプ
29 保持ストレーナ
30 立上がりパイプ4内のバルブ
31 下水道システムへの出口パイプ
32 UV消毒ユニット19への褐水用供給ポンプ
33 固形物タンク5用通気ライン
34 小分け装置6からの緊急用ライン
35 パイプ31への緊急用ライン34のモータバルブ
36 ロータハウジング
37 36のエントランス開口部
38 ロータハウジング内の旋回レバー
39 連続チャネル
40 ロータハウジングベース
41 出口開口部
42 2本の同軸軸用電動式ダブル駆動装置
43 ロータ
44 ロータ43用軸
45 旋回レバー38用軸
46 中水タンクへの真水パイプ
47 ロータ43への軸
48 旋回レバー38への軸
49 モジュール1の鋼製フレーム
50 ホースの連続ロール
51 ホース
52、53 押圧ロール
54、55 真空バー
56 54、55の加熱/溶着ストリップ
57 58、59の加熱/溶着ストリップ
58、59 下側の溶着バー
60 一端のホース材料の端部領域
61 他端のホース材料の端部領域
62 正方形の開口部、チューブ口
63 チューブ袋
64 ホースの帯状の溶着領域
65 切断装置
66 切断ナイフ
67 切断刃66の刃先
68 チューブ状袋63への固形物用供給チューブ
69 固形部分
70 空気チューブ
71 スライド板、スライドチャネル、スライドチャネル
72 円形クッション状の袋の周りのインターフェース
73 半円溶着バー上のナイフ
74 切り取る前の袋の隅角領域
75 支持板
76 真空ストリップ54用真空ポンプ
77 真空ストリップ55用真空ポンプ
78 固形物分離タンク3から褐水タンク14へのオーバーフローパイプ
79 スキージ55の空気パイプ70用凹部
80 空気パイプ70の口
81 空気チューブ70のオリフィス80の周りの弧状溶着部
82 オリフィス80 空気チューブ70を囲むための溶着バー55、54上の連続部
83 前面下部アーチ状溶着梁
84 後面下部アーチ状溶着梁
85 前面上部アーチ状溶着梁
86 後面上部アーチ型溶着梁
87 ばね付き臭気ダンパ
88 臭気トラップ用ハウジング
89 固形物センサ
90 清掃バルブ
91 オーバーフローバルブ
92 ナイフ73の下のゴム弾性プロファイル
93 中水タンク用バルブ
94 真水タンクへのバルブ
95 すすぎバルブ 真水タンク
96 通気ライン
97 真水タンク供給バルブ
98 バルブ 中水タンク13を供給する
99 消毒装置から中水タンクまでのパイプ
100 WC便器
101 WC100のプラットフォームフロア
102 床部101の垂れ下がりノーズ
103 WC100の回収室
104 尿用小型サイフォン
105 尿用小型パイプ
106 サイフォン水
107 下水道システムへの排水パイプ
108 固形物出口用大型サイフォン
109 下水処理場への下水道
110 尿用排水パイプ
111 固形物出口用大型排水パイプ
112 排水パイプ 浴槽
113 浴槽
114 手洗い場
115 洗濯機
117 回収容器
119 下水システム
120 リフト用入口パイプ
121 リフトバスケット
122 リフトケージの溝
123 旋回ベース板
124 ねじ付きロッド
125 ガイドねじ付きナット
126 駆動モータ
127 歯付きベルト
128 ガイダンスプロファイル
129 リフトケージ121のガイドリブ
130 リフトバスケットの旋回軸
131 排水樋
200 設置フレーム
201 貯水槽
202 設置フレームの脚部
203 ねじ付きブッシュ
204 WC排水口用の接続部品
205 WC洗浄用接続パイプ
207 電気接続部
209 キーパッド
210 WC上部のディスプレイ
【国際調査報告】