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特表2024-544951発光ダイオード部品の電気的特性を検出可能な自動車照明ユニット構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】発光ダイオード部品の電気的特性を検出可能な自動車照明ユニット構造
(51)【国際特許分類】
   G01R 31/00 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
G01R31/00
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024527693
(86)(22)【出願日】2022-02-28
(85)【翻訳文提出日】2024-05-10
(86)【国際出願番号】 CN2022078225
(87)【国際公開番号】W WO2023159551
(87)【国際公開日】2023-08-31
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511207730
【氏名又は名称】聯嘉光電股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 復邦
(72)【発明者】
【氏名】趙 永祥
(72)【発明者】
【氏名】陳 宗庠
(72)【発明者】
【氏名】黄 長清
(72)【発明者】
【氏名】黄 國欣
【テーマコード(参考)】
2G036
【Fターム(参考)】
2G036AA19
2G036AA28
2G036BA12
2G036BB09
2G036CA06
(57)【要約】
【課題】発光ダイオード部品の電気的特性を検出可能な自動車照明ユニット構造を提供する。
【解決手段】発光ダイオード部品の電気的特性を検出可能な自動車照明ユニット構造であって、少なくとも1つの発光ダイオード光源は少なくとも1つの駆動電源回路の少なくとも1つの電気通路のいずれかに選択的に設けられ、少なくとも1つの回路遮断ユニットは、少なくとも1つの駆動電源回路に対応し且つ少なくとも1つの発光ダイオード光源を備える電気通路に設けられた少なくとも1つの回路スイッチを備え、少なくとも1つの回路スイッチを制御して少なくとも1つの電気通路を駆動電源と隔離した状態にし、電力量計接続回路は少なくとも1つの発光ダイオード光源のいずれかの両側に接続される。これにより、少なくとも1つの発光ダイオード光源を駆動電源と隔離した状態にすることにより、駆動電源回路の電流及び電圧の影響を受けず、したがって、電流源電力量計で電力量計接続回路を介して少なくとも1つの発光ダイオード光源に対して順次チップを検出することができ、損壊したかどうか又はそのうち損壊するものを特定することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオード部品の電気的特性を検出可能な自動車照明ユニット構造であって、
ライトハウジングであって、ライトハウジングの内部空間を備える前記ライトハウジングと、
前記ライトハウジングの内部空間内に設けられ、且つ少なくとも1つの駆動電源供給装置を備え、各前記駆動電源供給装置は駆動電圧を出力する電源正極端と、電源負極端とを備えるLEDライトドライブモジュールと、
前記ライトハウジングを通り抜け且つ前記LEDライトドライブモジュールに電気的に接続される電源及び制御ケーブルと、
少なくとも1つの発光ダイオード光源と、
少なくとも1つの駆動電源回路であって、前記少なくとも1つの駆動電源供給装置に対応して接続され、各前記駆動電源回路は前記ライトハウジングの内部空間内に設けられ且つ第1端及び第2端を備え、前記第1端は前記電源正極端に接続され、前記第2端は前記電源負極端に接続され、且つ前記第1端と前記第2端との間に少なくとも1つの電気通路を備え、前記少なくとも1つの発光ダイオード光源は前記少なくとも1つの電気通路に選択的に設けられる前記少なくとも1つの駆動電源回路と、
少なくとも1つの回路遮断ユニットであって、前記少なくとも1つの駆動電源回路に対応して設けられ、各前記回路遮断ユニットは少なくとも1つの回路スイッチを備え、且つ前記少なくとも1つの回路スイッチは前記少なくとも1つの発光ダイオード光源を備える前記電気通路に設けられ、前記少なくとも1つの回路スイッチを制御してオン又はオフにすることにより、前記回路遮断ユニットはそれぞれオン状態、オフ状態を備え、前記回路遮断ユニットがオフ状態である時に、対応する前記少なくとも1つの発光ダイオード光源は駆動電源と隔離した状態になる前記少なくとも1つの回路遮断ユニットと、
少なくとも1つの正極回路と、少なくとも1つの負極回路とを備え、前記少なくとも1つの正極回路及び前記少なくとも1つの負極回路は、2つずつ組となり且つ前記少なくとも1つの発光ダイオード光源のいずれかの両側に選択的に接続される電力量計接続回路と、を含むことを特徴とする自動車照明ユニット構造。
【請求項2】
前記ライトハウジングが、車用ヘッドライト、フォグライト、テールライト、スモールライト、投影式の車用ヘッドライトからいずれか1種が選ばれることを特徴とする請求項1に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項3】
前記少なくとも1つの発光ダイオード光源を備える前記電気通路の最前端及び最後端にそれぞれ、前記回路スイッチが設けられることを特徴とする請求項1に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項4】
前記少なくとも1つの発光ダイオード光源を備える前記電気通路の最前端及び最後端のいずれかに前記回路スイッチが設けられることを特徴とする請求項1に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項5】
電気計測接続箱をさらに含み、前記電力量計接続回路が前記電気計測接続箱内に設けられることを特徴とする請求項1に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項6】
前記少なくとも1つの回路遮断ユニットの前記少なくとも1つの回路スイッチは前記電気計測接続箱内に設けられ、且つ前記少なくとも1つの回路スイッチは電気制御式回路スイッチであり、前記少なくとも1つの回路スイッチの電気制御信号は前記電気計測接続箱外に設けられた外部電気制御信号線によって提供されることを特徴とする請求項5に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項7】
前記電気計測接続箱がコネクタの第1部分及びコネクタの第2部分を含み、前記コネクタの第2部分は両頭コネクタであり、前記両頭コネクタは第1接続部及び第2接続部を備え、前記少なくとも1つの発光ダイオード光源が設けられた前記電気通路はさらに前記コネクタの第1部分内まで延在しており、且つ前記コネクタの第1部分内に2つの遮断点が形成され、前記少なくとも1つの発光ダイオード光源は前記2つの遮断点の間に設けられ、また、前記第1接続部は前記遮断点をそれぞれ導通させて前記回路遮断ユニットとすることができる2つの電気接続部を備え、前記第2接続部は2つの接続回路を備え、前記2つの接続回路はそれぞれ前記正極回路、前記負極回路になることを特徴とする請求項5に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項8】
前記第1接続部と前記第2接続部の相対的位置は、前記両頭コネクタの同じ側、隣側又は反対側に位置することからいずれかが選ばれることを特徴とする請求項7に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項9】
前記両頭コネクタの前記第1接続部及び前記第2接続部は、分離している2つのパーツによって組み合わされることを特徴とする請求項7に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項10】
前記少なくとも1つの回路遮断ユニットの前記少なくとも1つの回路スイッチは前記ライトハウジング内に設けられ、且つ前記少なくとも1つの回路スイッチは電気制御式回路スイッチであり、前記少なくとも1つの回路スイッチの電気制御信号は前記電気計測接続箱外に設けられた外部電気制御信号線によって提供されることを特徴とする請求項1に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項11】
前記少なくとも1つの回路遮断ユニットの前記少なくとも1つの回路スイッチは、電気制御式回路スイッチで、リレー又は半導体素子であるトランジスタからいずれか1種が選ばれることを特徴とする請求項1に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項12】
前記電流源電力量計は、ジャックによるオンオフ切り替え、手動によるオンオフ切り替え又は電気制御によるオンオフ切り替えのいずれかの方式であり、異なる組の前記正極回路と前記負極回路に接続されることを特徴とする請求項1に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項13】
前記少なくとも1つの駆動電源回路は、1つであり、並列回路である2つの前記電気通路を備え、一方の前記電気通路には前記少なくとも1つの発光ダイオード光源が直列に設けられ、他方の前記電気通路には静電気保護部品が設けられることを特徴とする請求項1に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項14】
前記静電気保護部品が、ツェナーダイオード、コンデンサ、抵抗からいずれか1種が選ばれることを特徴とする請求項13に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項15】
前記少なくとも1つの発光ダイオード光源と前記静電気保護部品が1つのパッケージングキャリア内にパッケージングされることを特徴とする請求項13に記載の自動車照明ユニット構造。
【請求項16】
前記パッケージングキャリアの材料は、セラミック基板、BT基板、銅基板、炭化ケイ素基板からいずれか1種が選ばれることを特徴とする請求項15に記載の自動車照明ユニット構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードによる自動車照明ユニットに関し、特に、その内部の発光ダイオード光源の発光ダイオードチップの半導体電気的特性を直接的に正確に検出できる自動車照明ユニット構造に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)は、半導体の電子と正孔の結合を利用して高輝度を生成できる光源である。車用ヘッドライト、テールライト、その他の車外ライト(青色、黄色、オレンジ色、赤色、白色、赤外線)などに幅広く使用されている。高品質の高出力発光ダイオードには、高輝度と高照度だけでなく、良好な信頼性も求められる。自動車照明ユニット(Automotive Lighting Unit)を例とすると、発光ダイオードが不動作になった場合、夜間の安全走行に影響を与える。車用発光ダイオードの高い基準からすると、たとえ1ppmという微小な不動作でも、自動車業界では改善することが必要であり、そのため部品の光学的又は電気的特性を正しく検出することが極めて重要である。
【0003】
自動車照明ユニットの製造プロセスはおおよそ以下のとおりである。エピタキシャルウェーハで半導体PN接合の発光ダイオードチップ(chip)を作製し、次に発光ダイオードパッケージング部品を作製し、続いて発光ライトモジュール(PCBA)を作製し、最後に自動車照明ユニットを作製して自動車に使用する。発光ダイオード光源は従来のタングステンフィラメント電球又は電球形蛍光灯光源と比べてコストが高いが、起動が速く安全性がより高く、またエリア光源で良好な指向性を有するという利点があり、車用ヘッドライトに使用する場合、道路照明に幅広く用いることができる。例えば、センサーを併用して特定のエリアの照明強化又は対向車線での局所自動消灯の機能を実現する。車用ヘッドライトの突発的な故障が走行の安全に影響を与えるため、夜間走行中に予期しない損壊が生じた場合、夜間交通事故が起きる恐れがある。
【0004】
図1を参照すると、ライトは、自動車照明ユニット2のハウジング3内に配置される、ロービーム光源モジュール1A及びハイビーム光源モジュール1Bである2つの光源モジュールを備え、ハウジング3内の密閉空間にはLEDライトドライブモジュール4(LED Drive Module、LDM)が設けられ、その内部の駆動電源供給装置はロービーム制御ユニット4A及びハイビーム制御ユニット4Bである2つの部分を備え、それぞれ駆動電源回路A、駆動電源回路Bを提供して、ロービーム光源モジュール1A及びハイビーム光源モジュール1Bのオン制御又は輝度調整を実現できる。
【0005】
ロービーム光源モジュール1Aを例とすると、ロービーム制御ユニット4Aは直流駆動電源を提供して、駆動電源回路Aのロービーム光源モジュール1Aの発光動作を実現し、駆動電源回路Aは並列に接続された2つの電流通路A1、A2を備え、電流通路A1はロービーム光源モジュール1AのLED部品を備え、電流通路A2はLED部品を保護する静電気保護部品1Cを備え、静電気保護部品1Cは一方向のツェナーダイオード部品(Zener Diode)で、一方向のツェナーダイオード部品のP電極及びN電極がLED部品の極性と逆であることが求められる。ロービーム光源モジュール1AのLED部品が順バイアス下で動作する場合、一方向のツェナーダイオードの電流は通過せず、ロービーム光源モジュール1AのLED部品が高い逆バイアス下である場合にのみ、一方向のツェナーダイオードは通過保護の効果を有する。従来技術では、ロービーム光源モジュール1Aに並列に接続された静電気保護部品1Cによりロービーム光源モジュール1AのLED部品はより良い静電気防止及びサージ防止効果を備える。また、静電気保護部品1Cを使用しないもの、又は静電気保護部品1CをLEDライトドライブモジュール4内に配置するライト設計もある。
【0006】
図1では、ロービーム光源モジュール1Aとハイビーム光源モジュール1Bは異なる駆動電源回路A、Bを備え、その電流起点がそれぞれロービーム光源モジュール1A及びハイビーム光源モジュール1BのLED部品のアノード端であり、ロービーム光源モジュール1A及びハイビーム光源モジュール1BのLED部品のカソード端で合流して、LEDライトドライブモジュール4の駆動電源供給装置に戻る。
【0007】
LEDライトドライブモジュール4は、ハウジング3外のコネクタ5を介してボディコントロールモジュール6(Body Control Module)に電気的に接続され、自動車内の二次電池7がボディコントロールモジュール6に電気的に接続される。ボディコントロールモジュール6はLEDライトドライブモジュール4によって様々なライト機能を制御及び管理する。
【0008】
自動車照明ユニット2は、ハウジング3内の全てのパーツ及びハウジング3外のコネクタ5を含む。防水と防湿のために、密閉空間として設計され、ロービーム光源モジュール1A、ハイビーム光源モジュール1Bの発光ダイオードチップが高電流と高温下で動作するため、ロービーム光源モジュール1A及びハイビーム光源モジュール1BのLED部品は、一般的には、自動車照明ユニット2内の最も損壊しやすい部品である。
【0009】
図2を参照すると、発光ダイオードチップの電流電圧特性曲線の模式図である。発光ダイオードチップの場合、検出可能な項目は、順電流If1下の順電圧Vf1、非常に小さい順電流If2下の順電圧Vf2、逆電圧Vr下の逆漏れ電流Irを含む。例えば、面積が1mmである窒化インジウムガリウム青色チップを例とすると、その順電流If1が350mAであるとき、それに対応する順電圧Vf1はおおよそ3.0Vである。また、非常に小さい順電流If2が10μAであるとき、それに対応する順電圧Vf2はおおよそ2.7Vである。逆電圧Vrが-5Vであるとき、それに対応する逆漏れ電流Irはおおよそ0.02μAである。
【0010】
発光ダイオードチップに接触不良が生じ、又は発光ダイオードチップの半導体層に導電異常が生じた場合、その順電流If1下の順電圧Vf1は上昇し、発光ダイオードチップの半導体PN接合のエピタキシャル材料が劣化した場合、逆電圧Vr下の逆漏れ電流Irは増大すると同時に、非常に小さい順電流If2下の順電圧Vf2は低下する。
【0011】
この特性が発光ダイオードチップの電気的特性を反映するため、発光ダイオードチップが正常かどうかを判定でき、また時間に対するその数値の変化を比較すれば、異常な発光ダイオードチップの寿命を推定することが可能である。
【0012】
しかし、従来、ロービーム光源モジュール1A、ハイビーム光源モジュール1Bが密閉したハウジング3内にあり、ロービーム光源モジュール1A、ハイビーム光源モジュール1Bの発光ダイオードチップのアノードとカソードがLEDライトドライブモジュール4に接続される。発光ダイオードチップの外部に直接正負電極を接続して測定する場合、それがLEDライトドライブモジュール4と並列回路を形成し、この場合にロービーム光源モジュール1A、ハイビーム光源モジュール1Bの発光ダイオードチップの順電圧下及び逆電圧下の電気的特性を正しくに測定できず、発光ダイオードチップの半導体PN接合とチップパッケージングの品質判定が難しくなる。また、ロービーム光源モジュール1A、ハイビーム光源モジュール1Bの発光ダイオードチップは密閉したハウジング3内に位置するため、ハウジング3を分解してトラブルシューティングすることが困難な作業である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そこで、本発明の主な目的は、発光ダイオード部品の電気的特性を検出可能な自動車照明ユニット構造を開示し、テスト対象の発光ダイオード光源を駆動電源と隔離した状態にすることにより、外部要因の干渉を排除することができ、それから発光ダイオード光源の発光ダイオードチップのアノードとカソードを順次測定すれば、各発光ダイオード光源の発光ダイオードチップの材料の状態を正しく評価でき、さらに信頼性に問題がある発光ダイオードチップを見つける。また、発光ダイオード光源の発光ダイオードチップを長時間に監視することもできるし、異常部品の状態を監視することもできる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、ライトハウジングと、LEDライトドライブモジュール(LED Drive Module、LDM)と、電源及び制御ケーブルと、少なくとも1つの発光ダイオード光源と、少なくとも1つの駆動電源回路と、少なくとも1つの回路遮断ユニットと、電力量計接続回路とを含む発光ダイオード部品の電気的特性を検出可能な自動車照明ユニット構造であり、当該ライトハウジングはライトハウジングの内部空間を備え、当該LEDライトドライブモジュールは当該ライトハウジングの内部空間の内部に設けられ、且つ当該LEDライトドライブモジュールは少なくとも1つの駆動電源供給装置を備え、各当該駆動電源供給装置は駆動電圧を出力する電源正極端と、電源負極端とを備え、当該電源及び制御ケーブルは当該ライトハウジングを通り抜け且つ当該LEDライトドライブモジュールに電気的に接続される。
【0015】
当該少なくとも1つの駆動電源回路は当該少なくとも1つの駆動電源供給装置に対応して接続され、各当該駆動電源回路は当該ライトハウジングの内部空間内に設けられ且つ第1端及び第2端を備え、当該第1端は当該電源正極端に接続され、当該第2端は当該電源負極端に接続され、且つ当該第1端と当該第2端との間に少なくとも1つの電気通路を備え、当該少なくとも1つの発光ダイオード光源は当該少なくとも1つの電気通路に選択的に設けられる。
【0016】
当該少なくとも1つの回路遮断ユニットは当該少なくとも1つの駆動電源回路に対応して設けられ、各当該回路遮断ユニットは少なくとも1つの回路スイッチを備え、且つ当該少なくとも1つの回路スイッチは当該少なくとも1つの発光ダイオード光源を備える当該電気通路に設けられ、当該少なくとも1つの回路スイッチを制御してオン又はオフにすることにより、当該回路遮断ユニットはそれぞれオン状態、オフ状態を備え、当該回路遮断ユニットがオフ状態である時に、対応する当該少なくとも1つの発光ダイオード光源は駆動電源と隔離した状態になる。
【0017】
当該電力量計接続回路は少なくとも1つの正極回路と、少なくとも1つの負極回路とを備え、当該電力量計接続回路の当該少なくとも1つの正極回路及び当該少なくとも1つの負極回路は、2つずつ組となり且つ当該少なくとも1つの発光ダイオード光源のいずれかの両側に選択的に接続される。2つずつ組となる当該正極回路及び当該負極回路は、電気的にそれぞれ電流源電力量計に電気的に接続される。
【発明の効果】
【0018】
これにより、回路遮断ユニットをオフ状態にすることにより、同じ電気通路に位置する発光ダイオード光源を駆動電源と隔離した状態にすることができ、外部電圧、例えば、並列回路の影響を受けず、したがって、電力量計接続回路を介して少なくとも1つの発光ダイオード光源に対して順次チップを検出することができ、電流源電力量計の測定データの数値から、少なくとも1つの発光ダイオード光源の発光ダイオードチップの電気的特性が正常かどうかを推定して、損壊したかどうか又はそのうち損壊するものを特定することができる。また、時間に対するその電気的特性の数値の変化を比較すれば、少なくとも1つの発光ダイオード光源中の異常な発光ダイオードチップの残り寿命を推定できる。少なくとも1つの発光ダイオード光源が走行中に突発的に不動作となることを避け、安全走行を保証する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】従来の自動車照明ユニット構造の模式図である。
図2】発光ダイオードチップの電流電圧特性曲線の模式図である。
図3】本発明の自動車照明ユニットの実物の外観模式図である。
図4】本発明の第1実施例の構造の模式図その1である。
図5】本発明の第1実施例の構造の模式図その2である。
図6】本発明の第2実施例の自動車照明ユニット構造の模式図その1である。
図7】本発明の第2実施例の自動車照明ユニット構造の模式図その2である。
図8】本発明の第3実施例の両頭プラグ構造の模式図である。
図9】本発明の第4実施例の自動車照明ユニット構造の模式図である。
図10】本発明の第5実施例の自動車照明ユニット構造の模式図である。
図11】本発明の第6実施例の自動車照明ユニット構造の模式図である。
図12】本発明の第7実施例の自動車照明ユニット構造の模式図である。
図13】本発明の第8実施例の自動車照明ユニット構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の特徴、目的及び効果が一層知られ、認められるよう、好ましい実施例を挙げ、図面を添えて以下のとおりに説明する。
図3及び図4を参照すると、本発明の自動車照明ユニットの実物の外観及び第1実施例の構造の模式図である。それがライトハウジング10と、LEDライトドライブモジュール20(LED Drive Module、LDM)と、電源及び制御ケーブル30と、少なくとも1つの発光ダイオード光源40と、少なくとも1つの駆動電源回路50と、少なくとも1つの回路遮断ユニット60と、電力量計接続回路70とを含み、ライトハウジング10内にはライトハウジングの内部空間11を備え、LEDライトドライブモジュール20はライトハウジングの内部空間11内に設けられ、且つLEDライトドライブモジュール20は少なくとも1つの駆動電源供給装置20Aを備え、各駆動電源供給装置20Aは駆動電圧を出力する電源正極端21と、電源負極端22とを備える。電源及び制御ケーブル30はライトハウジング10を通り抜け且つLEDライトドライブモジュール20に電気的に接続され、電源及び制御ケーブル30が自動車のボディコントロールモジュール80に接続され、さらにボディコントロールモジュール80が二次電池81に接続されて、必要な電力を得る。
【0021】
少なくとも1つの駆動電源回路50は少なくとも1つの駆動電源供給装置20Aに対応して接続され、且つ各駆動電源回路50はライトハウジングの内部空間11内に設けられ且つ第1端51及び第2端52を備え、第1端51は電源正極端21に接続され、第2端52は電源負極端22に接続され、且つ第1端51と第2端52との間に少なくとも1つの電気通路53を備え、少なくとも1つの発光ダイオード光源40は少なくとも1つの電気通路53のいずれかに選択的に設けられる。本実施例では、少なくとも1つの駆動電源供給装置20A及び少なくとも1つの駆動電源回路50は1つであり、他の実施例では、複数の駆動電源供給装置20A及び複数の駆動電源回路50を備えてもよく、複数の駆動電源回路50はいずれもLEDライトドライブモジュール20内の複数の駆動電源供給装置20Aに対応して接続され、独立的にオンオフと発光強度を制御できる。各駆動電源回路50の備える少なくとも1つの電気通路53は、基本的に1つであるが、並列に接続された複数の電気通路53を備えてもよい。並列に接続された複数の電気通路53には少なくとも1つの発光ダイオード光源40又は他の機能部品を設ける。少なくとも1つの発光ダイオード光源40も1つであるが、他の実施例では、少なくとも1つの発光ダイオード光源40は直列に接続された複数であってもよい。
【0022】
回路遮断ユニット60は前端の回路スイッチ60X及び後端の回路スイッチ60Yによって構成され、駆動電源回路50には、回路遮断の効果を得るために、少なくとも1つの回路スイッチ60X又は回路スイッチ60Yを設ける必要がある。好ましくは、少なくとも1つの回路スイッチ60X又は回路スイッチ60Yは少なくとも1つの発光ダイオード光源40を備える電気通路53に設けられる。回路遮断ユニット60はオン状態及びオフ状態をそれぞれ備え、実施に際し、少なくとも1つの回路スイッチ60X又は回路スイッチ60Yをオン又はオフに制御することにより、回路遮断ユニット60をオン状態又はオフ状態にする。
【0023】
且つ、回路遮断ユニット60がオフ状態である場合、対応する少なくとも1つの発光ダイオード光源40は駆動電源と隔離した状態になる。この場合に、少なくとも1つの発光ダイオード光源40が電力量計接続回路70に電気的に接続され、電力量計接続回路70は少なくとも1つの正極回路71及び少なくとも1つの負極回路72を備え、電力量計接続回路70の少なくとも1つの正極回路71と少なくとも1つの負極回路72が2つずつ組となり且つ(発光ダイオード光源40が複数ある場合)少なくとも1つの発光ダイオード光源40のいずれかの両側に選択的に接続され、2つずつ組となる正極回路71及び負極回路72が電気的にそれぞれ電流源電力量計90に電気的に接続される。図4では、点線枠91で囲まれた部分が本発明の自動車照明ユニットである。
【0024】
実施に際し、ライトハウジング10は、車用ヘッドライト、フォグライト、テールライト、スモールライト、投影式の車用ヘッドライトからいずれか1種が選ばれてもよい。少なくとも1つの回路遮断ユニット60の回路スイッチ60X、60Yは、電気制御式回路スイッチで、リレー(Relay)及び半導体素子であるトランジスタ(semiconductor transistor)からいずれかが選ばれる。また、本発明は電気計測接続箱73をさらに含んでもよく、電力量計接続回路70が電気計測接続箱73内に設けられ、正極回路71、負極回路72は、電気計測接続箱73において、それぞれ、正極外部測定端子71a、負極外部測定端子72aを備える。
【0025】
且つ、電力量計接続回路70の片端がライトハウジング10を通り抜けて少なくとも1つの発光ダイオード光源40の両側に接続され、電力量計接続回路70の他端が電流源電力量計90に接続される。また、図4に示す第1実施例では、少なくとも1つの回路遮断ユニット60の回路スイッチ60X、60Yはライトハウジング10内に設けられ、且つ回路スイッチ60X、60Yは電気制御式回路スイッチであり、電気制御信号はライトハウジング10外に設けられた外部電気制御信号線61によって提供される。
【0026】
図4に示すのは、第1実施例の測定状態であり、正極外部測定端子71a及び負極外部測定端子72aは、電流源電力量計90を電気的に接続させることを表して中実円形として描画され、図4の構造では、外部電気制御信号線61を利用して制御信号を提供することによって、回路遮断ユニット60の回路スイッチ60X又は回路スイッチ60Yをオフ状態にしさえすれば(図面では中空円形として描画される)、少なくとも1つの発光ダイオード光源40は駆動電源と隔離した状態になり、したがって、電力量計接続回路70を利用して(複数ある場合は)少なくとも1つの発光ダイオード光源40のいずれかの両側に選択的に接続させて、電流源電力量計90を併用してテストすることができる。したがって、少なくとも1つの発光ダイオード光源40は外部要因の干渉を受けず、少なくとも1つの発光ダイオード光源40の発光ダイオードチップの順バイアス及び逆バイアス下の微小電流特性を正しく正確に測定することにより、少なくとも1つの発光ダイオード光源40の発光ダイオードチップの品質特性を正しく評価することができ、自動車整備時の交換の基準にもなる。
【0027】
併せて図5を参照すると、第1実施例の動作状態であり(少なくとも1つの発光ダイオード光源40をオンしてライト照明として使用する)、図5の構造では、外部電気制御信号線61を利用して制御信号を提供することによって、駆動電源回路50上の回路遮断ユニット60をオン状態にしさえすれば(図面では中実円形として描画される)、つまり、全ての回路スイッチ60X、60Yをいずれもオンとし、また、正極外部測定端子71a及び負極外部測定端子72aを電力量計接続回路70に接続させず(図面では中空円形として描画される)、つまり、発光ダイオード光源40の両側が電流源電力量計90と分離したようにしさえすれば、この回路は図1の従来の自動車照明ユニットの構造の模式図に示すように、走行時の照明を正常に提供できる。
【0028】
併せて図6及び図7を参照すると、本発明の第2実施例の自動車照明ユニットの構造の模式図である。本実施例では、少なくとも1つの回路遮断ユニット60が1つで、少なくとも1つの回路スイッチ60X、60Yが2つであるのを例として説明する。少なくとも1つの回路遮断ユニット60の少なくとも1つの回路スイッチ60X、60Yが電気計測接続箱73内に設けられ、且つ少なくとも1つの回路スイッチ60X、60Yが電気制御式回路スイッチであり、少なくとも1つの回路スイッチ60X、60Yの電気制御信号は電気計測接続箱73外に設けられた外部電気制御信号線61によって提供される。
【0029】
第2実施例の測定状態では、図6の構造において、外部電気制御信号線61を利用して制御信号を提供することによって、回路遮断ユニット60の回路スイッチ60X、60Yをオフにしさえすれば(図面では中空円形として描画される)、電力量計接続回路70を利用して正極外部測定端子71aと負極外部測定端子72aを接続させることによって(図面では中実円形として描画される)、(複数ある場合は)少なくとも1つの発光ダイオード光源40のいずれかの両側に選択的に接続させることができる。
【0030】
第2実施例の動作状態では、図7の構造において、外部電気制御信号線61を利用して制御信号を提供することによって、回路遮断ユニット60をオン状態にし(図面では中実円形として描画される)、且つ電力量計接続回路70を正極外部測定端子71a又は負極外部測定端子72aに接続させず(図面では中空円形として描画される)、つまり、発光ダイオード光源40の両側に接続させずにしさえれば、走行時の照明を正常に提供できる。
【0031】
併せて図8を参照すると、本発明の第3実施例の自動車照明ユニットの構造の模式図である。本実施例では、電気計測接続箱73はコネクタの第1部分73A及びコネクタの第2部分73Bを含み、電気計測接続箱73は手動制御の回路スイッチ機能を備える。コネクタの第2部分73Bは両頭コネクタ14であり、両頭コネクタ14は第1接続部141及び第2接続部142を備え、第1接続部141と第2接続部142の相対的位置は両頭コネクタ14の同じ側、隣側又は反対側に位置することからいずれかが選ばれ、図8で描画されているのが反対側の場合である。また、両頭コネクタ14の第1接続部141及び第2接続部142は分離している2つのパーツによって組み合わされるものであってもよく、つまり、第1接続部141及び第2接続部142が単独のパーツであり、場合により解体させ又は組み立てることができ、組み立ては、接着、係止などの方式で実現してもよい。
【0032】
少なくとも1つの発光ダイオード光源40が設けられた電気通路53はさらにコネクタの第1部分73A内まで延在しており、且つコネクタの第1部分73A内に2つの遮断点143X、143Yが形成され、少なくとも1つの発光ダイオード光源40が2つの遮断点143Xと143Yとの間に設けられ、また、第1接続部141は遮断点143X、143Yをそれぞれ導通させて回路遮断ユニット60とすることができる2つの電気接続部141X、141Yを備え、第2接続部142は2つの接続回路142X、142Yを備え、2つの接続回路142X、142Yはそれぞれ正極回路71、負極回路72になり、正極回路71及び負極回路72の片端がそれぞれ発光ダイオード光源40の両側に接続され、他端がそれぞれ正極外部測定端子71a、負極外部測定端子72aに接続される。
【0033】
図8で描画されている構造では、第1接続部141の2つの電気接続部141X、141Yが2つの遮断点143X、143Yと接合している時に、2つの遮断点143X、143Yを導通させて、少なくとも1つの発光ダイオード光源40を正常に発光させて照明することができる。一方、第2接続部142の2つの接続回路142X、142Yが2つの遮断点143X、143Yと接合している時に、少なくとも1つの発光ダイオード光源40が隔絶されて駆動電源と隔離した状態になり、正極外部測定端子71a及び負極外部測定端子72aに電流源電力量計90を接続させて(図4を参照)測定することができ、接続されている電流源電力量計90で少なくとも1つの発光ダイオード光源40の発光ダイオードチップの順バイアス及び逆バイアス下の微小の精密電流及び電圧の特性数値を測定できる。
【0034】
併せて図9を参照すると、本発明の第4実施例の自動車照明ユニットの構造の模式図である。本実施例では、3つの駆動電源回路50A、50B、50Cを備え、それぞれが3つの駆動電源供給装置20A、20B、20Cに対応して接続され、3つの駆動電源回路50A、50B、50Cがそれぞれ電気通路53A、53B、53Cを備え、電気通路53A、53B、53Cにはそれぞれ発光ダイオード光源40A、40B、40C及び回路遮断ユニット60A、60B、60Cが設けられる。
【0035】
回路遮断ユニット60A、60B、60Cは電気計測接続箱73内に設けられ、外部電気制御信号線61を利用して制御信号を提供する。実際に実施する際に、回路遮断ユニット60A、60B、60Cはそれぞれ、それぞれ電気通路53A、53B、53Cに位置し、且つそれぞれ発光ダイオード光源40A、40B、40Cに対応する3つの回路スイッチ60X、60Y、60Zを含む。
【0036】
図9に示すように、3つの回路スイッチ60X、60Y、60Zが全てオフであるため、3つの回路遮断ユニット60A、60B、60Cは全てオフ状態であり、つまり、対応する3つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cを駆動電源と隔離した状態とし、いずれも測定可能である。また、電力量計接続回路70は、それぞれ異なる電気通路53A、53B、53Cの発光ダイオード光源40A、40B、40Cの両端に接続された3つの正極回路71-1、71-2、71-3及び共通の負極回路72を備える。
【0037】
電流源電力量計90は、ジャックによるオンオフ切り替え、手動によるオンオフ切り替え又は電気制御によるオンオフ切り替えのいずれかの方式であってもよく、異なる組の正極回路71-1、71-2、71-3と負極回路72に接続される。図9では正極回路71-2と負極回路72が電流源電力量計90に接続されており、発光ダイオード光源40Bに対して測定できる。
【0038】
また併せて図10を参照すると、本発明の第5実施例の自動車照明ユニットの構造の模式図である。本実施例では、駆動電源回路50は電気通路53を備え、電気通路53には、3つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cが直列に設けられる。回路遮断ユニット60は2つの回路スイッチ60X、60Yを備え、回路スイッチ60X、60Yは電気通路53の最前端及び最後端に、且つ電気計測接続箱73内に設けられる。つまり、少なくとも1つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cを備える電気通路53の最前端及び最後端にそれぞれ、回路スイッチ60X、60Yが設けられる。
【0039】
電力量計接続回路70は、それぞれ3つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cの両側に接続された3つの正極回路71-1、71-2、71-3及び3つの負極回路72-1、72-2、72-3を備え、且つ正極回路71-1、71-2、71-3の一部と負極回路72-1、72-2、72-3の一部が共通回路であり、即ち、正極回路71-2と負極回路72-1が共通であり、正極回路71-3と負極回路72-2が共通である。図10では、正極回路71-2と負極回路72-2が電流源電力量計90に接続された状態である。
【0040】
電流源電力量計90は、ジャックによるオンオフ切り替え、手動によるオンオフ切り替え又は電気制御によるオンオフ切り替えのいずれかの方式であってもよく、異なる組の正極回路71-1、71-2、71-3と負極回路72-1、72-2、72-3に接続され、つまり、特定の発光ダイオード光源40A、40B、40Cを選択して測定できる。
【0041】
また併せて図11を参照すると、本発明の第6実施例の自動車照明ユニットの構造の模式図である。本実施例では、1つの駆動電源回路50に3つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cがいずれも個別に測定可能に設けられ、第5実施例との相違点は、電気通路53の最前端にしか回路遮断ユニット60が設けられないことであり、1つの回路スイッチ60Xだけを有するが、3つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cを駆動電源と隔離した状態にすることができる。電気通路53に他の並列回路がない場合は、電気通路53の回路遮断ユニット60には1つの回路スイッチ60Xだけ設けられてよく、回路スイッチ60Xをオフ状態にすることにより、電気通路53上の3つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cを駆動電源と隔離した状態にすることができる。より明確に言えば、少なくとも1つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cを備える電気通路53の最前端及び最後端のいずれかに回路スイッチ60Xが設けられる(図11では最前端が選択される)。
【0042】
またさらに併せて図12を参照すると、本発明の第7実施例の自動車照明ユニットの構造の模式図である。本実施例では、少なくとも1つの駆動電源回路50が1つである。第6実施例との相違点は、駆動電源回路50が、並列回路である2つの電気通路53A、53Bを備えることであり、一方の電気通路53Aには少なくとも1つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cが直列に設けられ、他方の電気通路53Bには静電気保護部品41が設けられる。静電気保護部品41はツェナーダイオード(一方向又は二方向)、コンデンサ、抵抗などであってもよく、静電気又はサージショックに対して保護効果を果たすことができる。
【0043】
またさらに併せて図13を参照すると、本発明の第8実施例の自動車照明ユニットの構造の模式図である。本実施例では、第6実施例との相違点は、回路遮断ユニット60は駆動電源回路50において2つの回路スイッチ60X、60Yを必要とすることである。駆動電源回路50が回路スイッチ60X後に、電気通路531及び並列電気通路5321を備えるためである。この場合に、電気通路531と並列電気通路5321が合体する前に回路スイッチ60Yを増設する必要があり、そうして回路遮断ユニット60は動作できる。また、直列に接続された3つの発光ダイオード光源40A、40B、40Cと並列される静電気保護部品41(ツェナーダイオード)が1つのパッケージングキャリア54内にパッケージングされ、且つパッケージングキャリア54の材料はセラミック基板、BT基板、銅基板、炭化ケイ素基板からいずれか1種が選ばれ、ライトモジュールの回路基板にそれを使用すると、車用の場合は信頼性及び整合性が高い。
【0044】
少なくとも1つの発光ダイオード光源40を駆動電源と隔離した状態にした後、電流源電力量計90を利用して測定することができる。下表に示すのは、第8実施例の3つの発光ダイオード光源40A、40B、40C(表中LED-A、LED-B、LED-Cと記された)の測定データであった。
【表1】
【0045】
ここで、LED-A、LED-B、LED-Cがいずれも1mmの窒化インジウムガリウム(InGaN)青色LEDチップで、それぞれ逆漏れ電流(逆バイアス-5V)を測定し、その漏れ電流がそれぞれ0.6μA、2.8μA、0.1μAであった。従来の半導体特性によると、5μAを超えると不動作(fail)であり、2μAと5μAの間は異常警告(warning)であり、2μA未満は正常(normal)である。表中、LED-BはIr=2.8μAの結果であるため警告と判定され、その原因として、半導体の欠陥により漏れ電流通路が拡大することが考えられる。さらに動作条件下の順電圧Vf1(動作条件が電流350mAである)をそれぞれ測定し、そのVf1がそれぞれ3.01V、3.06V、5.62Vであった。従来の半導体特性によれば、5Vを超えると不動作であり、3.5Vと5.0Vとの間は警告であり、3.5V未満は正常である。表中、LED-CはVf1=5.62Vの結果であるため不動作と判定され、不動作の原因として、チップ内の界面又はワイヤーボンディングとダイボンディング接点が加熱されて劣化することが考えられる。実務上、不動作の場合は直ちに発光モジュールを修理又は交換し、警告の場合はLED-Cが悪化し続けるかどうか注意が必要である。
【0046】
以上をまとめると、本発明が少なくとも以下の利点を有する。
1.従来のLED自動車照明ユニット内の発光ダイオードチップは品質測定ができないという欠点を解消し、LED自動車照明ユニットが高価で複雑な構造であるが、LED光源は従来の光源と違って発光ダイオードの特性曲線をテストして寿命を推定できる。本発明は、回路遮断ユニットをオフ状態にすることにより、同じ電気通路に位置する少なくとも1つの発光ダイオード光源を駆動電源と隔離した状態にすることができ、少なくとも1つの発光ダイオード光源は、外部要因、例えば、並列回路の影響を受けず、したがって、電力量計接続回路を介して少なくとも1つの発光ダイオード光源に対して順次発光ダイオードチップを検出することができ、測定データの数値から、少なくとも1つの発光ダイオード光源の発光ダイオードチップの残り寿命を推定して、そのうち損壊するかどうかを知ることができ、少なくとも1つの発光ダイオード光源が走行中に突発的に不動作となることを避け、安全走行を保証する。
【0047】
2.本発明は、シンプルな設計で利点を実現でき、また、電気制御モード及び手動制御モードを備え、回路遮断ユニットは電気制御モードでは、外部電気制御信号線を利用して、動作上の様々なニーズを満たすことができる。手動制御モードでは、より作製しやすく、より低コストであり、回路遮断ユニットは、手動で両頭コネクタの第1接続部及び第2接続部という設計により、それぞれ挿設すれば異なる機能を提供する。
【0048】
3.本発明は、無人自動運転車の安全性をより一層向上させ、電気制御モードでは電流源電力量計を併用して、自動運転車ライトの自己検出を実現できる。自動運転車がライトの自己検出ができれば、ライトの不動作が防止され、車と歩行者の衝突事故が避けられる。
【0049】
4.整合式パッケージの設計を提供し、複数の発光ダイオード光源と並列される静電気保護部品を1つのパッケージングキャリア内にパッケージングすることにより、より良い発光特性及びシステムの整合性を得る。
【符号の説明】
【0050】
従来の構成:
A、B 駆動電源回路
A1、A2 電流通路
f1、If2 順電流
f1、Vf2 順電圧
Vr 逆電圧
Ir 逆漏れ電流
1A ロービーム光源モジュール
1B ハイビーム光源モジュール
1C 静電気保護部品
2 自動車照明ユニット
3 ハウジング
4 LEDライトドライブモジュール
4A ロービーム制御ユニット
4B ハイビーム制御ユニット
5 コネクタ
6 ボディコントロールモジュール
7 二次電池

本発明:
10 ライトハウジング
11 ライトハウジングの内部空間
14 両頭コネクタ
141 第1接続部
141X、141Y 電気接続部
142 第2接続部
142X、142Y 接続回路
143X、143Y 遮断点
20 LEDライトドライブモジュール
20A、20B、20C 駆動電源供給装置
21 電源正極端
22 電源負極端
30 電源及び制御ケーブル
40、40A、40B、40C 発光ダイオード光源
41 静電気保護部品
50、50A、50B、50C 駆動電源回路
51 第1端
52 第2端
53、53A、53B、53C、531 電気通路
5321 並列電気通路
54 パッケージングキャリア
60、60A、60B、60C 回路遮断ユニット
60X、60Y、60Z 回路スイッチ
61 外部電気制御信号線
70 電力量計接続回路
71、71-1、71-2、71-3 正極回路
71a、71b、71c 正極外部測定端子
72、72-1、72-2、72-3 負極回路
72a、72b、72c 負極外部測定端子
73 電気計測接続箱
73A コネクタの第1部分
73B コネクタの第2部分
80 ボディコントロールモジュール
81 二次電池
90 電流源電力量計
91 点線枠
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】