(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】酵素を含有する機械洗浄組成物
(51)【国際特許分類】
C11D 3/386 20060101AFI20241128BHJP
C11D 1/66 20060101ALI20241128BHJP
C12N 15/31 20060101ALI20241128BHJP
C12N 15/60 20060101ALI20241128BHJP
C12N 15/56 20060101ALI20241128BHJP
D06L 1/12 20060101ALI20241128BHJP
C12N 9/88 20060101ALN20241128BHJP
C12N 9/42 20060101ALN20241128BHJP
C12N 9/24 20060101ALN20241128BHJP
C12N 9/26 20060101ALN20241128BHJP
C12N 9/22 20060101ALN20241128BHJP
【FI】
C11D3/386
C11D1/66
C12N15/31
C12N15/60
C12N15/56
D06L1/12
C12N9/88 ZNA
C12N9/42
C12N9/24
C12N9/26 Z
C12N9/26 A
C12N9/22
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024527832
(86)(22)【出願日】2023-04-24
(85)【翻訳文提出日】2024-05-13
(86)【国際出願番号】 US2023066113
(87)【国際公開番号】W WO2023215680
(87)【国際公開日】2023-11-09
(32)【優先日】2022-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ、キャサリン
(72)【発明者】
【氏名】ラント、ニール・ジョゼフ
(72)【発明者】
【氏名】モミン、ナザルモハマド・グラムフセイン
(72)【発明者】
【氏名】モラレス・ガルシア、アナ・エル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレンティーニ、アレッサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ウィラッツ、ウィリアム・ジー・ティー
(72)【発明者】
【氏名】ヤウ、ハミッシュ・チュン・ラム
【テーマコード(参考)】
4H003
【Fターム(参考)】
4H003AC08
4H003AE05
4H003DA05
4H003DA14
4H003EA16
4H003EA27
4H003EA28
4H003EB08
4H003EB30
4H003EB32
4H003EB36
4H003EB42
4H003EB46
4H003EC01
4H003ED02
4H003FA26
(57)【要約】
(a)(i)アルギン酸リアーゼ酵素、(ii)Pel-ase酵素、(iii)Psl-ase酵素、(iv)β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び(v)β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素から選択される少なくとも2種の酵素と、(b)洗浄補助剤と、を含む、洗浄機用洗浄組成物、並びに洗浄機の内部を処理する方法、並びにそのような組成物を使用して洗浄機の内部表面上の汚れを分解する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)アルギン酸リアーゼ酵素、(ii)Pel-ase酵素、(iii)Psl-ase酵素、(iv)エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び(v)エンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素から選択される少なくとも2種の酵素と、(b)洗浄補助剤と、を含む、洗浄機用洗浄組成物。
【請求項2】
界面活性剤を更に含む、請求項1に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項3】
前記アルギン酸リアーゼ酵素が、微生物由来、好ましくは細菌由来又は藻類由来、最も好ましくは細菌由来であり、好ましくは、フラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp)、スフィンゴモナス属菌種(Sphingomonas sp)、ゾベリア・ガラクタニボラン(Zobellia galactanivorans)、好ましくはフラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp)から得られる、請求項1又は2に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項4】
前記アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号1の1つ以上に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号2に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号3に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号4に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号5に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号6に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号7に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;並びにこれらの混合物から選択されるアルギン酸リアーゼ、好ましくは、配列番号1、配列番号5、配列番号6、及び配列番号7、又はこれらの混合物のうちの1つ以上に対して少なくとも60%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ、から選択されるアルギン酸リアーゼを含み、最も好ましくは、前記アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号6、及び配列番号7、並びにこれらの混合物のうちの1つ以上に対して少なくとも60%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼから選択されるアルギン酸リアーゼを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項5】
ヌクレアーゼ酵素及び/又はヘキソサミニダーゼ酵素を、0.00005~5重量%の活性酵素タンパク質の量で更に含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項6】
前記組成物が、非イオン性界面活性剤を更に含み、好ましくは前記組成物の0.5~30重量%の量で含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項7】
追加の酵素を含み、好ましくはアミラーゼ、ヌクレアーゼ、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、及びこれらの混合物から選択される、請求項1~6のいずれか一項に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項8】
汚れの蓄積を防止又は除去するために食器洗浄機又は洗濯機などの洗浄機の内部を処理する方法であって、前記方法が、前記食器洗浄機又は洗濯機の少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に、前記機械の内部に請求項1~7のいずれか一項に記載の機械洗浄組成物を供給する工程を含む、方法。
【請求項9】
洗濯機の内部を処理するための、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
食器洗浄機又は洗濯機の内部表面上の汚れを分解する方法であって、方法が、自動食器洗浄機又は洗濯機の少なくとも1回以上の洗浄サイクル又は1回以上のすすぎサイクル中に、請求項1~7のいずれか一項に記載の機械洗浄組成物を提供する工程を含み、前記機械洗浄組成物が、洗浄水又はすすぎ水(水性洗浄液)中に存在する、方法。
【請求項11】
前記洗浄機が、前記少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に物品を少なくとも部分的に投入されることができる、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記機械洗浄組成物が、前記洗浄機の2回以上の連続した洗浄及び/又はすすぎサイクルにおいて提供される、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
家庭用又は商業用/業務用のいずれかの洗濯機又は食器洗浄機などの洗浄機を洗浄するための、請求項1~7のいずれか一項に記載の機械洗浄組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(配列表の参照)
本明細書は、コンピュータ可読形態での配列表を含む。コンピュータ可読形態は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、食器洗浄機又は洗濯機、特に洗濯機での使用に特に適した機械洗浄組成物に関する。本発明はまた、食器洗浄機又は洗濯機、特に洗濯機を洗浄するための機械クリーナーの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
時間が経つにつれて、洗浄機内、特に汚れが捕捉され得る領域、例えば洗浄機の内側表面、フィルタ、シール、排水領域、及び/又は洗濯機ドラム上、特に外側表面に、汚れが蓄積する。これらの汚れは、洗浄の有効性を低下させ、悪臭を発生させる可能性がある。この問題は、環境に対する懸念に対処するためにより低温でより迅速に洗浄する今日の傾向、及び漂白剤などの洗浄化学薬品の減少によっても深刻になる。これらの条件下では、汚れが堆積して蓄積することがあり、これは微生物の増殖をもたらすことさえあり得る。結果として生じる堆積した汚れ、特に微生物によって産生された汚れは、粘着性であり得、典型的には、例えば、細胞外DNA、タンパク質、及び多糖類から一般的に構成されるポリマー集塊である細胞外ポリマー物質(extracellular polymeric substance、EPS)を含む。これらの汚れは、除去するのが特に困難である可能性があり、洗浄水及びすすぎ水の循環に伴う問題を引き起こす場合があり、洗浄される物品上及び機械の内部表面上への汚れの再付着の増加、並びに悪臭の増加を含む不十分な洗浄結果につながる。
【0004】
例えば、国際公開第98/39402号に開示されているように、食器洗浄機を洗浄するための組成物に酵素を使用することは、当該技術分野において周知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、食器洗浄機及び洗濯機などの洗浄機、特に洗濯機の内部の汚れの蓄積を改善し、そのような機械に洗浄を提供するための改善された手段が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、(a)(i)アルギン酸リアーゼ酵素、(ii)Pel-ase酵素、(iii)Psl-ase酵素、(iv)エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び(v)エンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素から選択される少なくとも2種の酵素と、(b)洗浄補助剤と、を含む、洗浄機用洗浄組成物を提供する。好ましくは、本組成物は、0.00005~5重量%のアルギン酸リアーゼ酵素(活性酵素タンパク質)、及び/又は0.00005重量%~5重量%のPel-ase(活性酵素タンパク質)、及び/又は0.00005~5重量%のPsl-ase(活性酵素タンパク質)、及び/又は0.00005重量%~5重量%の酵素(活性酵素タンパク質)エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び/又は0.00005重量%~5重量%の酵素(活性酵素タンパク質)エンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素を含む。好ましくは、本組成物はまた、界面活性剤を含み、好ましくは、1~60重量%の量で含む。
【0008】
本発明はまた、汚れの蓄積を防止又は除去するために自動食器洗浄機及び/又は洗濯機の内部を処理する方法を提供し、方法は、食器洗浄機又は洗濯機の少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に、機械の内部に機械洗浄組成物を供給する工程を含む。具体的には、本方法は、洗濯プロセスによる布地の損傷を最小限に抑えるために、より冷たい洗浄温度と、より中性のpH条件を含むより刺激の少ない洗剤組成物との組み合わせにより、汚れの蓄積及び汚れの性質が特に問題となる場合に、洗濯機の内部を処理するためのものである。
【0009】
本発明はまた、自動食器洗浄機又は洗濯機の内部表面上の汚れを分解する方法を提供し、方法は、自動食器洗浄機又は洗濯機の少なくとも1回以上の洗浄サイクル又は1回以上のすすぎサイクル中に、機械洗浄組成物を提供する工程を含み、機械洗浄組成物は、洗浄水又はすすぎ水(水性洗浄液)中に存在する。
【0010】
本発明はまた、家庭用又は商業用/業務用のいずれかの洗濯機及び/又は食器洗浄機などの洗浄機を洗浄するための、特に洗濯機を洗浄するための、機械洗浄組成物の使用を提供する。
【0011】
洗浄機は、少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に、物品を少なくとも部分的に投入されてもよい。機械洗浄組成物は、洗浄機の2回以上の連続する洗浄サイクル及び/又はすすぎサイクルにわたって使用されてもよい。
【0012】
本発明の組成物、方法、及び使用はまた、バイオフィルム破壊効果及び/又は汚れ再付着防止効果を生じさせ得る。
【発明を実施するための形態】
【0013】
定義
親又は親酵素:「親」又は「親酵素」という用語は、酵素バリアントを産生するために改変が行われる酵素を意味する。親は、天然に存在する(野生型)ポリペプチド又はこのバリアントであり得る。
【0014】
配列同一性:2つのアミノ酸配列間又は2つのヌクレオチド配列間の関連性は、パラメータ「配列同一性」によって表される。本発明の目的では、2つのアミノ酸配列間の配列同一性の程度は、EMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276-277)のNeedleプログラムにおいて実施されるようなNeedleman-Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443-453)、好ましくはバージョン3.0.0以降を用いて求められる。必要に応じて用いられるパラメータは、ギャップ開始ペナルティが10、ギャップ伸長ペナルティが0.5、及びEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。「最長同一性(longest identity)」と表示されたNeedleの出力(-nobriefオプションを用いて得られる)を同一率として用い、これは以下のように計算される。
(同一残基×100)/(アラインメントの長さ-アラインメント中のギャップの総数)
【0015】
あるいは、用いられる任意のパラメータは、ギャップ開始ペナルティが10、ギャップ伸長ペナルティが0.5、及びEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックスであり得る。「最長同一性」と表示されたNeedleの出力(-nobriefオプションを用いて得られる)を同一率として用い、これは以下のように計算される。
(同一デオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ-アラインメント中のギャップの総数)
【0016】
バリアント:「バリアント」という用語は、酵素活性を有するポリペプチドを意味し、これは、親に対して1つ以上の(例えば、いくつかの)位置で改変/変異、すなわち置換、挿入、及び/又は欠失を含む。置換は、ある位置を占有するアミノ酸を異なるアミノ酸で置き換えることを意味し、欠失は、ある位置を占有するアミノ酸の除去を意味し、挿入は、ある位置を占有するアミノ酸に隣接させ、その直後に、1~3個のアミノ酸を付加することを意味する。
【0017】
野生型酵素:「野生型」酵素という用語は、自然界に見られる細菌、藻類、酵母、又は糸状菌などの天然に存在する微生物によって発現される酵素を意味する。
【0018】
洗浄機用洗浄組成物
洗浄機用洗浄組成物は、液体又は固体の形態であり得る。それは、液体若しくはゲル、又は粉末若しくは錠剤、又は単位用量形態、例えば、水溶性フィルム又は水溶性シート(製織シート又は不織繊維シート(単位用量パウチ)などに封入された液体及び/又は粉末などの固体の形態であってもよい。機械洗浄組成物が単位用量パウチの形態である場合、パウチは、単一若しくは複数の区画を含んでもよく、又は組成物の成分が2つ以上のパウチを加えることによって添加されるようにパウチ間で分割されてもよく、洗浄機内で一緒に使用されるパウチの合計は、機械洗浄組成物の成分の全てを洗浄機に添加する。
【0019】
洗浄機用洗浄組成物は、(a)(i)アルギン酸リアーゼ酵素、(ii)Pel-ase酵素、(iii)Psl-ase酵素、(iv)エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び(v)エンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素からなる群から選択される少なくとも2種の酵素と、(b)洗浄補助剤と、を含む。
【0020】
アルギン酸リアーゼ酵素
アルギン酸リアーゼは、好ましくは微生物由来であり、好ましくは細菌又は藻類(例えば、Ascophyllum、Laminara、Macrocystisなどの褐海藻(Phaeophyceae)由来)、最も好ましくは細菌由来である。アルギン酸リアーゼ酵素は、アエロモナス属菌種(Aeromonas sp.)、アゾトバクター属菌種(Azotobacter sp.)、バチルス属菌種(Bacillus sp.)、フラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp.)、クレブシエラ属菌種(Klebsiella sp.)、シュードモナス属菌種(Pseudomonas sp.)、スフィンゴモナス属菌種(Sphingomonas sp.)、ビブリオ属菌種(Vibrio sp.)、ゾベリア・ガラクタニボラン(Zobellia galactanivorans)、最も好ましくはフラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp)から得ることができる。
【0021】
好ましくは、アルギン酸リアーゼ酵素は、配列番号1に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号2に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号3に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号4に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号5に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号6に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号7に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;又はこれらの混合物から選択されるアルギン酸リアーゼを含む。好ましいアルギン酸リアーゼ酵素は、本明細書に記載の配列番号1、2、3、4、5、6若しくは7のいずれか1つの野生型又は好ましくは野生型のバリアント、又はこれらの混合物に対応するアルギン酸リアーゼ酵素を含む。配列番号6、7及びこれらのバリアント、並びにこれらの混合物が特に好ましい。
【0022】
アルギン酸リアーゼ酵素が親アミノ酸配列のバリアントである場合、親アルギン酸リアーゼ酵素は、好ましくは、配列番号1、2、3、4、5、6、又は7のうちの1つ以上のポリペプチドに対して少なくとも50%、又は少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、例えば、少なくとも85%、少なくとも90%、例えば、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99、又は100%の配列同一性を有し、アルギン酸リアーゼ酵素活性を有する。バリアントアミノ酸配列は、配列番号1、2、3、4、5、6、又は7のうちの1つ以上のポリペプチドからの15個以下、又は10個以下のアミノ酸、又は5個以下、又は4個、又は3個、又は2個、又は1個のアミノ酸が親アルギン酸リアーゼとは異なることが好ましい場合がある。
【0023】
アルギン酸リアーゼ酵素が親アミノ酸配列のバリアントである場合、親は、任意の属の微生物から得ることができる。本発明の目的では、「から得られる」という用語は、所与の供給源に関連して本明細書で使用するとき、ポリヌクレオチドによってコードされる親が、当該供給源によって、又は当該供給源からのポリヌクレオチドが挿入された細胞によって産生されることを意味するものとする。一態様では、親は細胞外に分泌される。バリアントは、部位特異的変異誘発、合成遺伝子構築、半合成遺伝子構築、ランダム変異誘発、シャッフリングなどの、当該技術分野において既知である任意の変異誘発手技を用いて調製することができる。
【0024】
アルギン酸リアーゼは、PL5、PL6、PL7、PL14、PL15、PL17、PL18、PL32、PL34、及びPL36を含む任意の多糖リアーゼ(polysaccharide lyase、PL)ファミリー由来であり得る。好ましくは、アルギン酸リアーゼは、PLファミリー7由来である。
【0025】
好ましくは、アルギン酸リアーゼ酵素は、ポリ(ベータ-D-マンヌロネート)に対する活性(ポリM活性)及びポリ(アルファ-L-グルロネート)に対する活性(ポリG活性)を有する。アルギン酸リアーゼ酵素は、ポリM活性及びポリG活性を提供するために単一のアルギン酸リアーゼ酵素を含んでもよく、又は組み合わせでポリM及びポリG活性を提供する2つ以上のアルギン酸リアーゼ酵素を含んでもよい。好ましくは、アルギン酸リアーゼは、ポリM活性及びポリG活性の両方を有する酵素を含む。好ましくは、本明細書の試験の項の試験方法1によって定義されるポリM活性は、少なくとも0.1吸光度単位、好ましくは少なくとも0.15吸光度単位、最も好ましくは少なくとも2吸光度単位である。好ましくは、本明細書の試験の項の試験方法1によって定義されるポリG活性は、少なくとも0.3吸光度単位、好ましくは少なくとも0.4吸光度単位、又は少なくとも0.5若しくは更に少なくとも0.6吸光度単位である。アルギン酸リアーゼ酵素は、実質的に純粋な酵素の形態で本発明の洗浄組成物及び方法に組み込むことができる。あるいは、特に酵素が野生型酵素のバリアントである場合、バリアントは回収されず、むしろ酵素を発現している宿主細胞が、アルギン酸リアーゼ酵素の供給源として使用される。
【0026】
アルギン酸リアーゼ酵素は、液体又は乾燥組成物の形態であってもよい。例えば、組成物は粒子又は微細粒子の形状であり得る。アルギン酸リアーゼ酵素は、当技術分野で知られている方法に従って、カプセル化によることを含めて安定化させることができる。
【0027】
アルギン酸リアーゼ酵素は、組成物中に、0.00005~5重量%の活性酵素タンパク質、好ましくは0.0001~2重量%の活性タンパク質、又は0.0005若しくは0.001~1重量%の活性酵素タンパク質、又は0.5重量%若しくは0.1重量%若しくは0.05重量%までの活性酵素タンパク質の量で存在する。
【0028】
好ましくは、アルギン酸リアーゼ酵素は、酵素の0.01ppm~1000ppm、又は0.05若しくは0.1ppm~750若しくは500ppmの量で水性洗浄液中に存在する。
【0029】
Pel-ase酵素
Pel-ase酵素は、Pel多糖に対してグリコシドヒドロラーゼ活性を示し、好ましくはエンド-アルファ-1,4-ポリガラクトミニダーゼ(polygalactosminidase)クラス(EC3.2.1.109)の酵素に属し、好ましくは配列番号8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39又は40のうちの1つ以上と、少なくとも60%又は65%、又はより好ましくは少なくとも70%又は少なくとも75%又は少なくとも80%又は少なくとも85%又は少なくとも90%又は少なくとも95%、最大100%の同一性を有する。
【0030】
好ましくは、Pel-aseグリコシドヒドロラーゼは、単離されたグリコシドヒドロラーゼである。
【0031】
好ましくは、Pel-aseグリコシドヒドロラーゼ酵素は、機械洗浄組成物中に、組成物中の活性タンパク質に基づいて0.001~1重量%、又は組成物の重量に基づいて0.005~0.5重量%若しくは0.01~0.25重量%の量で存在する。
【0032】
好ましくは、グリコシドヒドロラーゼ酵素は、水性洗浄液中に、活性タンパク質に基づいて、0.01ppm~1000ppmの酵素量で、又は0.05若しくは0.1ppm~750若しくは500ppmの量で存在する。
【0033】
本明細書に記載のPel-aseはまた、バイオフィルム破壊効果又は汚れ再付着防止効果を生じさせ得る。
【0034】
Psl-ase酵素
Psl-ase酵素は、Psl多糖に対するグリコシドヒドロラーゼ活性を示す。Pel-aseは、好ましくは、配列番号41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51又は52のうちの1つ以上に対して、少なくとも60%又は65%、又はより好ましくは少なくとも70%又は75%又は80%又は85%又は90%又は95%、最大100%の同一性を有する。
【0035】
好ましくは、グリコシドヒドロラーゼは、単離されたグリコシドヒドロラーゼである。
【0036】
好ましくは、Psl-aseグリコシドヒドロラーゼ酵素は、洗浄組成物中に、活性タンパク質に基づいて、0.001~1重量%、又は0.005~0.5重量%、又は0.01~0.25重量%の量で存在する。
【0037】
好ましくは、Psl-aseグリコシドヒドロラーゼ酵素は、洗濯水性液中に、活性タンパク質に基づいて、0.01ppm~1000ppmの酵素量で、又は0.05若しくは0.1ppm~750若しくは500ppmの量で存在する。
【0038】
本明細書に記載のPsl-aseグリコシドヒドロラーゼを含む組成物はまた、バイオフィルム破壊効果又は汚れ再付着防止効果を生じさせることができ、又は、バイオフィルム破壊効果又は汚れ再付着防止効果に有用な場合がある。
【0039】
エンド-ベータ-1,3(4)-グルカナーゼ酵素
エンド-ベータ-1,3(4)-グルカナーゼ酵素は、エンド-ベータ-1,3-グルカン骨格を有する多糖類(例えば、カードラン、パキマン、ラミナリン、スクレログルカン、シゾフィラン)、並びにベータ-1,3結合及びベータ-1,4結合の両方を含有するいわゆる「混合結合」グルカン多糖類(例えば、オートムギ及びオオムギなどの穀類において見出されるもの)に対して、顕著なエンド-ベータ-1,3-グルカナーゼ活性を示す。これらの基質の両方に対する活性は、試験方法2を用いて確認することができる。エンド-ベータ-1,3(4)-グルカナーゼ酵素は、好ましくはクラスE.C.3.2.1.6に属する。エンド-ベータ-1,3(4)-グルカナーゼは、好ましくは、配列番号53、54、55、56、57又は58のうちの1つ以上に対して、少なくとも60%又は65%、又はより好ましくは少なくとも70%又は少なくとも75%又は少なくとも80%又は少なくとも85%又は少なくとも90%又は少なくとも95%、最大100%の同一性を有する。
【0040】
エンド-ベータ-1,3-グルカナーゼ酵素
エンド-ベータ-1,3-グルカナーゼ酵素は、エンド-ベータ-1,3-グルカン骨格(例えば、カードラン、パキマン、ラミナリン、スクレログルカン、シゾフィラン)を有する多糖類に対して顕著なエンド-ベータ-1,3-グルカナーゼ活性を示すが、オートムギ及びオオムギなどの穀類において見出されるもののようなベータ-1,3結合及びベータ-1,4結合の両方を含むいわゆる「混合結合」グルカン多糖類に対してはほとんど又は全く活性を有さない。これらの基質の両方に対する活性は、試験方法2を用いて決定することができる。エンド-ベータ-1,3-グルカナーゼ酵素は、好ましくはクラE.C.3.2.1.39に属する。エンド-ベータ-1,3-グルカナーゼは、好ましくは、配列番号59、60、61、62、63、64又は65のうちの1つ以上に対して、少なくとも60%又は65%、又はより好ましくは少なくとも70%又は少なくとも75%又は少なくとも80%又は少なくとも85%又は少なくとも90%又は少なくとも95%、最大100%の同一性を有する。
【0041】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともアルギン酸リアーゼ酵素及びPel-ase酵素、並びに任意に追加的に、Psl-ase酵素、エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び/又はエンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素を含んでもよい。
【0042】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともアルギン酸溶解酵素及びPsl-ase酵素、並びに任意に追加的に、Pel-ase酵素、エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び/又はエンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素を含んでもよい。
【0043】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともアルギン酸リアーゼ酵素及びエンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、並びに任意に追加的に、Pel-ase酵素、Psl-ase酵素、及び/又はエンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素を含んでもよい。
【0044】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともアルギン酸リアーゼ酵素及びエンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素、並びに任意に追加的に、Pel-ase酵素、Psl-ase酵素、及び/又はエンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素を含んでもよい。
【0045】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともPel-ase酵素及びPsl-ase酵素、並びに任意に追加的に、アルギン酸リアーゼ酵素、エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び/又はエンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素を含んでもよい。
【0046】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともPel-ase酵素及びエンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、並びに任意に追加的に、アルギン酸リアーゼ酵素、Psl-ase酵素、及び/又はエンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素を含んでもよい。
【0047】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともPel-ase酵素及びエンド-β-1,3(4)グルカナーゼ酵素、並びに任意に追加的に、Psl-ase酵素、エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び/又はアルギン酸リアーゼ酵素を含んでもよい。
【0048】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともPsl-ase酵素及びエンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、並びに任意に追加的に、Pel-ase酵素、アルギン酸リアーゼ酵素、及び/又はエンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素を含んでもよい。
【0049】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともPsl-ase酵素及びエンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素、並びに任意に追加的に、Pel-ase酵素、エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び/又はアルギン酸リアーゼ酵素を含んでもよい。
【0050】
本発明の機械洗浄組成物は、少なくともエンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素及びエンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素、並びに任意に追加的に、Pel-ase酵素、Psl-ase酵素、及び/又はアルギン酸リアーゼ酵素を含んでもよい。
【0051】
機械洗浄組成物は、洗浄補助剤を含む。典型的には、洗浄補助剤は、1~98.9重量%、より典型的には5~90重量%の洗浄補助剤の量で本組成物中に存在する。好適な洗浄補助剤には、界面活性剤、ビルダー、漂白剤成分、着色剤、キレート剤、分散剤、追加の酵素、及び酵素安定剤、触媒材料、予形成過酸、ポリマー分散剤、泥汚れ除去剤/再付着防止剤、フィラー塩、ヒドロトロープ、抑泡剤、構造伸縮剤、防腐剤、酸化防止剤、殺菌剤、防カビ剤、変色防止剤、防食剤、アルカリ度源、可溶化剤、担体、加工助剤、顔料、染料、香料及びpH調整剤、カプセル化剤、ポリマー、並びにこれらの混合物が含まれる。例えば、これらは、漂白活性化剤などの漂白剤成分、イミン漂白促進剤などの漂白促進剤、漂白触媒、過酸化水素、過炭酸塩及び/又は過ホウ酸塩などの過酸化水素源、特に炭酸塩及び/又は硫酸塩などの材料でコーティングされた過炭酸塩、ケイ酸塩、ホウケイ酸塩、及びこれらの任意の混合物、カプセル化形態の予備形成過酸を含む予備形成過酸、遷移金属触媒;抑泡剤又は抑泡剤系、例えば、シリコーン系抑泡剤及び/若しくは脂肪酸系抑泡剤;ポリエチレンオキシドなどの凝集剤;アルコキシル化ポリアミン及びエトキシル化エチレンイミンポリマーなどの汚れ分散剤及び汚れ再付着防止助剤;ポリエステルなどの再付着防止成分;カルボキシレートポリマー、例えば、マレイン酸ポリマー、又はマレイン酸とアクリル酸とのコポリマー;香料、例えば、香料マイクロカプセル、デンプン封入アコード、香料噴霧剤;美容粒子;審美染料;硫酸ナトリウム及び/又は柑橘類繊維などのフィラー(ただし、組成物はフィラーを実質的に含まないことが好ましい場合がある);1.6R及び2.0Rケイ酸ナトリウムを含むケイ酸ナトリウム、又はメタケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩;ジカルボン酸とジオールとのコポリエステル;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエトキシセルロース、又は他のアルキル若しくはアルキルアルコキシセルロースなどのセルロース性ポリマー;1,2プロパンジオール、モノエタノールアミンなどの溶媒;ジエチレングリコール、エタノール、及びこれらの任意の混合物;ヒドロトロープ、例えば、クメンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、及び任意の混合物;有機酸及びこの塩、例えばクエン酸/クエン酸塩;並びにこれらの任意の組み合わせを含み得る。本組成物は、洗浄補助剤が、好ましくは、(i)界面活性剤、(ii)追加の酵素、(iii)抑泡剤、(iv)酵素安定剤、(v)溶媒、及び(vi)これらの混合物からなる群から選択される1つ以上を含むようなものであり得る。本組成物はまた、漂白剤成分を含有してもよい。
【0052】
本発明者らは、酵素の組み合わせが汚れを良好に分解するが、界面活性剤の存在によって、基質及び含有する汚れの分解産物の除去が改善され得ることを見出した。したがって、機械洗浄組成物は、好ましくは、アニオン性、非イオン性、双性イオン性、両性、及びカチオン性界面活性剤から選択されてもよく、好ましくはアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される界面活性剤を、好ましくは1~60重量%の量で含む。非イオン性界面活性剤が特に好ましい。本組成物は、アニオン性界面活性剤を実質的に含まなくてもよい。
【0053】
好ましくは、界面活性剤と、総活性酵素タンパク質、又は少なくとも2種の酵素のそれぞれの活性酵素タンパク質のいずれかとの重量比は、少なくとも500:1、好ましくは少なくとも1000:1、又は少なくとも1500:1、又は少なくとも2000:1、好ましくは500000:1以下、好ましくは400000:1以下、若しくは200000:1以下、又は最大150000:1、若しくは100000:1、若しくは50000:1、若しくは10000:1である。好ましくは、界面活性剤と活性酵素タンパクとの重量比は、少なくとも500:1、好ましくは少なくとも1000:1又は少なくとも1500:1又は少なくとも2000:1であり、好ましくは500000:1以下、好ましくは400000:1以下、若しくは200000:1以下、又は最大150000:1、若しくは100000:1、若しくは50000:1、若しくは10000:1である。
【0054】
好ましいアニオン性界面活性剤は、スルホネート及びサルフェート界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホネート及び/又は(任意にアルコキシル化された)アルキルサルフェートである。特に好ましいアニオン性界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネート(linear alkylbenzene sulfonate、LAS)を含む。好ましいアルキルサルフェートは、アルキルエーテルサルフェート、特にC-9~15アルコールエーテルサルフェート、特に0.5~7、好ましくは1~5の平均エトキシル化度を有するもの、C8~C16エステルサルフェート、及びモノドデシルエステルサルフェートなどのC10~C14エステルサルフェートを含む。好ましい組成物では、アニオン性界面活性剤は、アルキルベンゼンスルホネートと、任意に加えて、好ましくは0~7、より好ましくは0.5~3のエトキシル化度を有する任意にエトキシル化されたアルキルサルフェートとを含む。LASの異性体、分岐アルキルベンゼンスルホネート(branched alkylbenzenesulfonate、BABS)、フェニルアルカンスルホネート、アルファ-オレフィンスルホネート(alpha-olefinsulfonate、AOS)、オレフィンスルホネート、アルケンスルホネート、アルカン-2,3-ジイルビス(サルフェート)、ヒドロキシアルカンスルホネート及びジスルホネート、アルキルサルフェート(alkyl sulfate、AS)、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate、SDS)、脂肪族アルコールサルフェート(fatty alcohol sulfate、FAS)、一級アルコールサルフェート(primary alcohol sulfate、PAS)、アルコールエーテルサルフェート(primary alcohol sulfate、AES又はalcohol ethoxy sulfate、AEOS又はfatty alcohol ether sulfate、FES、アルコールエトキシサルフェート又は脂肪族アルコールエーテルサルフェートとしても知られている)、二級アルカンスルホネート(secondary alkanesulfonate、SAS)、パラフィンスルホネート(paraffin sulfonate、PS)、エステルスルホネート、スルホン化脂肪酸グリセロールエステル、アルファ-スルホ脂肪酸メチルエステル(alpha-sulfo fatty acid methyl ester、アルファ-SFMe又はSES)(メチルエステルスルホネート(methyl ester sulfonate、MES)を含む)、アルキル-又はアルケニルコハク酸、ドデセニル/テトラデセニルコハク酸(dodecenyl/tetradecenyl succinic acid、DTSA)、アミノ酸の脂肪酸誘導体、スルホコハク酸のジエステル及びモノエステル、又は脂肪酸の塩(石鹸)、並びにこれらの組み合わせも好適なアニオン性界面活性剤である。
【0055】
存在する場合、アニオン性界面活性剤は、好ましくは、塩の形態で機械洗浄組成物に添加される。好ましいカチオンは、ナトリウム及びカリウムなどのアルカリ金属イオンである。しかしながら、界面活性剤の酸形態を水酸化ナトリウムなどのアルカリ、又はモノ-、ジ-、若しくはトリエタノールアミンなどのアミンで中和することによって、アニオン性界面活性剤の塩形態がその位置で形成されてもよい。本組成物は、組成物の1~60重量%又は1~50重量%又は2若しくは5~40重量%のアニオン性界面活性剤を含み得る。界面活性剤は、好ましくは、アニオン性界面活性剤と、更に、半極性及び/又はカチオン性及び/又は双性イオン性及び/又は両性及び/又は半極性非イオン性及び/又はこれらの混合物を含む非イオン性であり得る1つ以上の追加の界面活性剤を含む界面活性剤系を含む。
【0056】
本発明はまた、0.00005~5重量%(活性酵素タンパク質)の少なくとも2種の酵素のそれぞれ及び界面活性剤を含む機械洗浄組成物を提供し、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含み、好ましくはアニオン性と非イオン性との重量比は30:1~1:2、好ましくは20:1~2:3又は1:1である。
【0057】
好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコールエトキシレート(alcohol ethoxylate、AE)、アルコールプロポキシレート、プロポキシル化脂肪族アルコール(propoxylated fatty alcohol、PFA)、アルコキシル化脂肪酸アルキルエステル、例えばエトキシル化及び/又はプロポキシル化脂肪酸アルキルエステル、アルキルフェノールエトキシレート(alkylphenol ethoxylate、APE)、ノニルフェノールエトキシレート(nonylphenol ethoxylate、NPE)、アルキルポリグリコシド(alkylpolyglycoside、APG)、アルコキシル化アミン、脂肪酸モノエタノールアミド(fatty acid monoethanolamide、FAM)、脂肪酸ジエタノールアミド(fatty acid diethanolamide、FADA)、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(ethoxylated fatty acid monoethanolamide、EFAM)、プロポキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(propoxylated fatty acid monoethanolamide、PFAM)、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、又はグルコサミンのN-アシルN-アルキル誘導体(グルカミド、glucamide、GA、又は脂肪酸グルカミド、fatty acid glucamide、FAGA)、並びに商標名SPAN及びTWEENとして入手可能な製品、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。アルコールエトキシレートが特に好ましく、好ましくはC9~18又は好ましくはC12~15のアルキル鎖を有し、好ましくは3~9、より好ましくは3~7の平均エトキシル化度を有する。市販されている非イオン性界面活性剤洗浄としては、BASF製のPlurafac(商標)、Lutensol(商標)、及びPluronic(商標)、Cognis製のDehypon(商標)シリーズ、並びにClariant製のGenapol(商標)シリーズが挙げられる。
【0058】
機械洗浄組成物は、好ましくは0.5重量%~約40重量%の非イオン性界面活性剤、好ましくは組成物の1~30重量%の非イオン性界面活性剤を含む。
【0059】
機械洗浄組成物は、好ましくは、1種以上の追加の酵素を含む。したがって、好ましい組成物は、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、エステラーゼ、アルファ-ガラクトシダーゼ、ベータ-ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、アルファ-グルコシダーゼ、ベータ-グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、ヘキソサミニダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンナナーゼ、マンノシダーゼ、ヌクレアーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダゼゼ、タンパク質分解酵素、トランスグルタミナーゼ、キシラナーゼ、キサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の追加の酵素を含む。好ましくは、洗浄組成物は、DNase又はRNaseなどのヌクレアーゼ、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、アミラーゼ、及びこれらの混合物から選択される追加の酵素を含む。
【0060】
組成物は、好ましくはキサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、マンナナーゼ、及びこれらの混合物から選択される追加の酵素を含む。マンナナーゼが特に好ましい。
【0061】
追加の酵素は、例えば、アスペルギルス属、例えば、アスペルギルス・アクレタス、アスペルギルス・アワモリ、アスペルギルス・フォエティダス、アスペルギルス-フミガーツフ、アスペルギルス・ジャポニクス、アスペルギルス・ニデュランス、アスペルギルス・ニガー、若しくはアスペルギルス・オリザエ;フザリウム(Fusarium)、例えば、フザリウム・バクトリジオイデス、フザリウム・セレアリス、フザリウム・クロークウェレンス、フザリウム・クルモラム、フザリウム・グラミネアルム、フザリウム・グラミナム、フザリウム・ヘテロスポラム、フザリウム・ネグンジ、フザリウム・オキシスポラム、フザリウム・レチクラタム、フザリウム・ロセウム、フザリウム・サムブシナム、フザリウム・サルコクロウム、フザリウム・スルフレウム、フザリウム・トルロサム、フザリウム・トリコテシオイデス、若しくはフザリウム・ベンニタム;フミコーラ(Humicola)、例えば、フミコーラ・インソレンス(Humicola insolens)、若しくはフミコーラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa);又はトリコデルマ(Trichoderma)、例えば、トリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマ・コニンギイ(Trichoderma koningii)、トリコデルマ・ロンギブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコデルマ・レーシ(Trichoderma reesei)、若しくはトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)に属する微生物によって産生されてもよい。
【0062】
好ましくは、組成物は、プロテアーゼ又は2つ以上のプロテアーゼの混合物、リパーゼ又は2つ以上のリパーゼの混合物、ペルオキシダーゼ又は2つ以上のペルオキシダーゼの混合物、1つ以上のデンプン分解酵素、例えば、アルファ-アミラーゼ、グルコアミラーゼ、マルトース生成アミラーゼ、及び/又はセルラーゼ又はこれらの混合物を含む。
【0063】
概して、選択された酵素の性質は、選択された洗剤と適合すべきであり(すなわち、pH最適条件、他の酵素及び非酵素成分との適合性など)、酵素は、有効量で存在すべきである。好ましくは、本発明の製品は、組成物1グラム当たり、少なくとも0.01mg、好ましくは約0.05~約10、より好ましくは約0.1~約6、とりわけ約0.2~約5mgの更なる活性酵素を含む。
【0064】
プロテアーゼ:本発明の組成物は、好ましくはプロテアーゼを含む。2つ以上のプロテアーゼの混合物は、より広い温度、サイクル持続時間、及び/又は基質範囲にわたって洗浄の向上に寄与することができる。好適なプロテアーゼとしては、メタロプロテアーゼ及びセリンプロテアーゼが挙げられ、例えば、サブチリシン(EC3.4.21.62)などの中性又はアルカリ性微生物セリンプロテアーゼを含む。好適なプロテアーゼとしては、動物、植物又は微生物起源のものが挙げられる。一態様では、このような好適なプロテアーゼは、微生物起源のものであってもよい。好適なプロテアーゼとしては、前述の好適なプロテアーゼの化学的又は遺伝的に修飾された変異体が挙げられる。一態様では、好適なプロテアーゼは、アルカリ性微生物プロテアーゼ又は/及びトリプシン型プロテアーゼなどのセリンプロテアーゼであってよい。好適な中性又はアルカリ性プロテアーゼの例としては、以下が挙げられる。
【0065】
サブチリシン(EC3.4.21.62)、特に国際公開第2004067737号、同第2015091989号、同第2015091990号、同第2015024739号、同第2015143360号、米国特許第6,312,936(B1)号、同第5,679,630号、同第4,760,025号、独国特許出願公開第102006022216(A1)号、同第102006022224(A1)号、国際公開第2015089447号、同第2015089441号、同第2016066756号、同第2016066757号、同第2016069557号、同第2016069563号、同第2016069569号、及び同第2016174234号に記載されたバチルス属菌種(Bacillus sp.)、B.レンタス(B. lentus)、B.アルカロフィラス(B. alkalophilus)、B.サブチリス(B. subtilis)、B.アミロリケファシエンス(B. amyloliquefaciens)、B.プミルス(B. pumilus)、B.ギブソニイ(B. gibsonii)、及びB.アキバイ(B. akibaii)などのバチルス属由来のもの。具体的には、変異S9R、A15T、V66A、A188P、V199I、Q239R、N255D(savinase付番システム)。
【0066】
国際公開第89/06270号に記載されているフサリウム属プロテアーゼ、並びに国際公開第05/052161号及び国際公開第05/052146号に記載されているセルロモナス属に由来するキモトリプシンプロテアーゼを含むトリプシン(例えば、ブタ又はウシ起源)などのトリプシン型又はキモトリプシン型プロテアーゼ。
【0067】
メタロプロテアーゼ、特に国際公開第07/044993(A2)号に記載されたバチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)由来のもの、国際公開第2014194032号、同第2014194054号及び同第2014194117号に記載されたバチルス属(Bacillus)、ブレビバチルス属(Brevibacillus)、サーモアクチノミセス属(Thermoactinomyces)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、パエニバチルス属(Paenibacillus)、リシニバチルス属(Lysinibacillus)又はストレプトマイセス属菌種(Streptomyces spp.)由来のもの、国際公開第2015193488号に記載されたクリベラ・アルミノサ(Kribella alluminosa)由来のもの、及び国際公開第2016075078号に記載されたストレプトマイセス属(Streptomyces)及びリソバクター属(Lysobacter)属由来のもの。
【0068】
国際公開第2015024739号及び同第2016066757号に記載されたバチルス属菌種(Bacillus sp)TY145サブチラーゼのバリアントを含めて、国際公開第92/17577号(Novozymes A/S)に記載されたバチルス属菌種(Bacillus sp.)TY145、NCIMB40339由来のサブチラーゼと少なくとも90%の同一性を有するプロテアーゼ。
【0069】
本発明の洗浄組成物に特に好ましいプロテアーゼは、バチルス・レンタス由来の野生型酵素と少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%、更により好ましくは少なくとも99%、とりわけ100%同一性を有し、以下の位置:S9R、A15T、V68A、N76D、N87S、S99D、S99SD、S99A、S101G、S101M、S103A、V104N/I、G118V、G118R、S128L、P129Q、S130A、Y167A、R170S、A194P、V205I、Q206L/D/E、Y209W、M222S、Q245R、及び/又はM222S(参照により本明細書に組み込まれる国際公開第00/37627号に例示されるBPN’付番システム及びアミノ酸略語を使用する)のうちの1つ以上、好ましくは2つ以上、より好ましくは3つ以上に変異を含む、ポリペプチドである。
【0070】
最も好ましくは、プロテアーゼは、PB92野生型(国際公開第08/010925号の配列番号2)又はサブチリシン309野生型(N87Sの自然変異を含む以外はPB92主鎖による配列)のいずれかに対して以下の変異(BPN付番システム)を含むプロテアーゼの群から選択される。
(i)G118V+S128L+P129Q+S130A
(ii)S101M+G118V+S128L+P129Q+S130A
(iii)N76D+N87R+G118R+S128L+P129Q+S130A+S188D+N248R
(iv)N76D+N87R+G118R+S128L+P129Q+S130A+S188D+V244R
(v)N76D+N87R+G118R+S128L+P129Q+S130A
(vi)V68A+N87S+S101G+V104N
(vii)S99AD
(viii)S9R+A15T+V68A+N218D+Q245R
【0071】
好適な市販のプロテアーゼ酵素としては、商品名Alcalase(登録商標)、Savinase(登録商標)、Primase(登録商標)、Durazym(登録商標)、Polarzyme(登録商標)、Kannase(登録商標)、Liquanase(登録商標)、Liquanase Ultra(登録商標)、Savinase Ultra(登録商標)、Ovozyme(登録商標)、Neutrase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Coronase(登録商標)、Blaze(登録商標)、Blaze Ultra(登録商標)及びEsperase(登録商標)としてNovozymes A/S(Denmark)によって販売されているもの;商品名Maxatase(登録商標)、Maxacal(登録商標)、Maxapem(登録商標)、Properase(登録商標)、Purafect(登録商標)、Purafect Prime(登録商標)、Purafect Ox(登録商標)、FN3(登録商標)、FN4(登録商標)、Excellase(登録商標)、Ultimase(登録商標)及びPurafect OXP(登録商標)としてDupontによって販売されているもの;商品名Opticlean(登録商標)及びOptimase(登録商標)としてSolvay Enzymesによって販売されているもの;並びにHenkel/Kemiraから入手可能なもの、すなわち、BLAP(配列は米国特許第5,352,604号の
図29に示され、S99D+S101R+S103A+V104I+G159Sの変異を有する、本明細書において以降BLAPと称する)、BLAP R(S3T+V4I+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP)、BLAP X(S3T+V4I+V205Iを有するBLAP)及びBLAP F49(S3T+V4I+A194P+V199M+V205I+L217Dを有するBLAP);並びにKao製のKAP(変異A230V+S256G+S259Nを有するバチルス・アルカロフィラスのサブチリシン)が挙げられる。
【0072】
Properase(登録商標)、Blaze(登録商標)、Ultimase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Savinase(登録商標)、Excellase(登録商標)、Blaze Ultra(登録商標)、BLAP及びBLAPバリアントからなる群から選択される市販のプロテアーゼは、本明細書に用いるのに特に好ましい。
【0073】
本発明の製品中のプロテアーゼの好ましい濃度としては、組成物1g当たり約0.05~約10、より好ましくは約0.5~約7、特に約1~約6mgの活性プロテアーゼが挙げられる。
【0074】
リパーゼ:組成物は、好ましくはリパーゼを含む。油及び/又は脂の存在は、マンナン及び他の多糖類を含む染みの復元力を更に増大させ得る。したがって、酵素パッケージ中にリパーゼが存在すると、このような染みの除去を更に改善することができる。好適なリパーゼとしては、細菌又は真菌又は合成起源のものが挙げられる。化学修飾された又はタンパク質が遺伝子操作を受けた変異体が含まれる。有用なリパーゼの例としては、例えば、H.ラヌギノサ(H. lanuginosa)(T.ラヌギノサス)(T. lanuginosus))又はH.インソレンス(H. insolens)などのフミコーラ属(別名サーモマイセス属(Thermomyces))由来のリパーゼ;例えば、P.アルカリゲネス(P. alcaligenes)又はP.シュードアルカリゲネス(P. pseudoalcaligenes)、P.セパシア(P. cepacia)、P.スタットゼリ(P. stutzeri)、P.フルオレセンス(P. fluorescens)、シュードモナス属菌種(Pseudomonas sp.)SD705株、P.ウィスコシネンシス(P. wisconsinensis)などのシュードモナス属のリパーゼ;例えば、B.サブチリス(Dartois et al.(1993),Biochemica et Biophysica Acta,1131,253-360)、B.ステアロサーモフィルス、又はB.プミルスなどのバチルス属のリパーゼが挙げられる。
【0075】
リパーゼは、米国特許第6,939,702(B1)号、及び米国特許出願第2009/0217464号に記載されているような「第1サイクルのリパーゼ」であってもよい。一態様では、リパーゼは、第1の洗浄用リパーゼであり、好ましくは、T231R及びN233R変異を含む、サーモマイセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)由来の野生型リパーゼのバリアントである。野生型配列は、Swissprotのアクセッション番号Swiss-Prot O59952(サーモマイセス・ラヌギノサス(フミコーラ・ラヌギノサ)由来の269個のアミノ酸(アミノ酸23~291)である。好ましいリパーゼとしては、Lipex(登録商標)、Lipolex(登録商標)、及びLipoclean(登録商標)の商品名で販売されているものが挙げられる。
【0076】
他の好適なリパーゼとしては、例えば国際公開第2013/171241号に記載されているようなLiprl139、例えば国際公開第2011/084412号及び同第2013/033318号に記載されているようなTfuLip2、例えば国際公開第2018228880号に記載されているようなシュードモナス・スツッツェリ(Pseudomonas stutzeri)リパーゼ、例えば国際公開第2018228881号に記載されているようなマイクロバルビファー・サーモトレランス(Microbulbifer thermotolerans)リパーゼ、例えば欧州特許第3299457号に記載されているようなスルホバチルス・アシドカルダリウス(Sulfobacillus acidocaldarius)リパーゼ、例えば国際公開第2018209026号に記載されているようなLIP062リパーゼ、例えば国際公開第2017036901号に記載されているようなPinLipリパーゼ、並びに例えば国際公開第2017005798号に記載されているようなアブシディア属(Absidia)の種のリパーゼが挙げられる。
【0077】
好適なリパーゼは、
(a)置換T231R
(b)置換N233R又はN233C
(c)E1C、D27R、N33Q、G38A、F51V、G91Q、D96E、K98L、K98I、D111A、G163K、H198S、E210Q、Y220F、D254S、I255A、及びP256Tから選択される少なくとも3つの更なる置換、を含む配列番号5のバリアントであり、
ここでは、位置は配列番号5の位置に対応し、リパーゼバリアントは、配列番号5のアミノ酸配列を有するポリペプチドと少なくとも90%であるが100%未満の配列同一性を有し、バリアントはリパーゼ活性を有する。
【0078】
1つの好ましいリパーゼは、以下の置換を含む配列番号5のバリアントである:T231R、N233R、D27R、G38A、D96E、D111A、G163K、D254S、及びP256T
【0079】
1つの好ましいリパーゼは、以下の置換を含む配列番号5のバリアントである:T231R、N233R、N33Q、G91Q、E210Q、I255A。
【0080】
好適なリパーゼは、Novozymesから、例えば、Lipex Evity 100L、Lipex Evity 200L(いずれも液体原料)、及びLipex Evity 105T(顆粒)として市販されている。これらのリパーゼは、本発明の範囲外である製品Lipex 100L、Lipex 100T、及びLipex Evity 100Tとは異なる構造を有する。
【0081】
セルラーゼ:好適なセルラーゼとしては、細菌由来又は真菌由来のセルラーゼが挙げられる。化学修飾された又はタンパク質が遺伝子操作を受けた変異体が含まれる。好適なセルラーゼとしては、バチルス属、シュードモナス属、フミコーラ属、フザリウム属、チェラビア属(Thielavia)、アクレモニウム属(Acremonium)由来のセルラーゼ、例えば、米国特許第4,435,307号、同第5,648,263号、同第5,691,178号、同第5,776,757号、及び同第5,691,178号に開示されているフミコーラ・インソレンス、ミセリオフィソーラ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、及びフザリウム・オキシスポラムから生成される真菌セルラーゼが挙げられる。
【0082】
一態様では、好ましい酵素としては、エンド-ベータ-1,4-グルカナーゼ活性(E.C.3.2.1.4)を呈する微生物由来のエンドグルカナーゼが挙げられ、好ましくは、以下を含む群から選択される。
(a)米国特許第7,141,403(B2)号における配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも90%、94%、97%、更には99%同一性の配列を有するバチルス属のメンバーに対して内因性の細菌ポリペプチド、好ましい置換は、配列番号2の成熟ポリペプチドの292、274、266、265、255、246、237、224、及び221位に対応する1つ以上の位置を含み、バリアントはセルラーゼ活性を有する;
(b)キシログルカン及び非晶質セルロース基質の両方に対して酵素活性を有するグリコシルヒドロラーゼであって、GHファミリー5、7、12、16、44又は74から選択されるグリコシルヒドロラーゼ;
(c)国際公開第09/148983号の配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも90%、94%、97%、及び更には99%同一性の配列を有するグリコシルヒドロラーゼ;
(d)国際公開第2017106676号における配列番号5と少なくとも70%の同一性を示すバリアント。好ましい置換は、4、20、23、29、32、36、44、51、77、80、87、90、97、98、99、102、112、116、135、136、142、153、154、157、161、163、192、194、204、208、210、212、216、217、221、222、225、227、及び232位に対応する1つ以上の位置を含む;
(e)並びにこれらの混合物。
【0083】
好適なエンドグルカナーゼは、商品名Celluclean(登録商標)及びWhitezyme(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))として販売されている。例としては、Celluclean(登録商標)5000L、Celluclean(登録商標)Classic 400L、Celluclean(登録商標)Classic 700T、Celluclean(登録商標)4500T、Whitezyme(登録商標)1.5T、Whitezyme(登録商標)2.0Lが挙げられる。
【0084】
他の市販のセルラーゼとしては、Celluzyme(登録商標)、Carezyme(登録商標)、Carezyme(登録商標)Premium(Novozymes A/S)、Clazinase(登録商標)、Puradax HA(登録商標)、Revitalenz(登録商標)1000、Revitalenz(登録商標)2000(Genencor International Inc.)、KAC-500(B)(登録商標)(Kao Corporation)、Biotouch(登録商標)FCL、Biotouch(登録商標)DCL、Biotouch(登録商標)DCC、Biotouch(登録商標)NCD、Biotouch(登録商標)FCC、Biotouch(登録商標)FLX1(AB Enzymes)が挙げられる
【0085】
好適なグルカナーゼとしては、好ましくはE.C.クラス3.2.1.39由来のエンド-β-1,3-グルカナーゼが挙げられ、好ましくはパエニバチルス属の種(Paenibacillus sp)、ゾベリア・ガラクタニボラン(Zobellia galactanivorans)、サーモトガ・ペトロフィラ(Thermotoga petrophila)、又はトリコデルマ属の種の微生物、好ましくはパエニバチルス属の種又はゾベリア・ガラクタニボラン、最も好ましくはパエニバチルス属の種から得られる。
【0086】
アミラーゼ:好ましくは、本発明の組成物は、アミラーゼを含む。好適なアルファ-アミラーゼとしては、細菌又は真菌起源のものが挙げられる。化学的又は遺伝的に修飾された変異体(バリアント)が含まれる。好ましいアルカリ性アルファ-アミラーゼは、バチルス属の菌種、例えば、バチルス・リケニフォルミス、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・サブチリス、又は他のバチルス属の種、例えば、バチルス属の種NCBI12289、NCBI12512、NCBI12513、DSM9375(米国特許第7,153,818号)、DSM12368、DSMZ番号12649、KSM AP1378(国際公開第97/00324号)、KSM K36、又はKSM K38(欧州特許第1,022,334号)に由来する。好ましいアミラーゼとしては、以下が挙げられる。
(a)米国特許第5,856,164号、並びに国際公開第99/23211号、同第96/23873号、同第00/60060号、同第06/002643号、及び同第2017/192657号に記載のバリアント、特に、国際公開第06/002643号において配列番号12として記載されているAA560酵素に対して以下の位置:
26、30、33、82、37、106、118、128、133、149、150、160、178、182、186、193、202、214、231、246、256、257、258、269、270、272、283、295、296、298、299、303、304、305、311、314、315、318、319、339、345、361、378、383、419、421、437、441、444、445、446、447、450、461、471、482、484位に1つ以上の置換を有し、好ましくは、D183*及びG184*の欠失も含むバリアント。
(b)国際公開第06/002643号における配列番号4と少なくとも85%、好ましくは90%の同一性を示すバリアント、バチルス属SP722由来の野生型酵素、特に183及び184位が欠失しているバリアント、並びに国際公開第00/60060号、同第2011/100410号、及び同第2013/003659号に記載のバリアント、特に、参照によって本明細書に組み込まれる国際公開第06/002643号における配列番号4に対して以下の位置:
51、52、54、109、304、140、189、134、195、206、243、260、262、284、347、439、469、476、及び477位に1つ以上の置換を有するもの。
(c)バチルス属の種707(米国特許第6,093,562号における配列番号7)由来の野生型酵素と少なくとも90%の同一性を示すバリアント、特に以下の変異:M202、M208、S255、R172、及び/又はM261のうちの1つ以上を含むもの。好ましくは、当該アミラーゼは、M202L、M202V、M202S、M202T、M202I、M202Q、M202W、S255N及び/又はR172Qのうちの1つ以上を含む。M202L又はM202T変異を含むものが、特に好ましい。SP707骨格に基づく追加の関連変異/欠失は、W48、A51、V103、V104、A113、R118、N125、V131、T132、E134、T136、E138、R142、S154、V165、R182、G182、H183、E190、D192、T193、I206、M208、D209、E212、V213、V214、N214、L217、R218、N219、V222、T225、T227、G229、I235、K242、Y243、S244、F245、T246、I250、S255、A256、H286、V291、T316、V317、V318、N417、T418、A419、H420、P421、I428、M429、F440、R443、N444、K445、Q448、S451、A465、N470、S472を含む。
(d)国際公開第09/149130号に記載のバリアント、好ましくは同第09/149130号における配列番号1又は配列番号2、ゲオバチルス・ステアロファーモフィラス(Geobacillus Stearophermophilus)由来の野生型酵素、又はこの切断バージョンと少なくとも90%の同一性を示すもの。
(e)国際公開第10/115021号に記載のバリアント、特に国際公開第10/115021号における配列番号2、バチルス属の種TS-23由来のアルファ-アミラーゼと少なくとも75%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%を示すもの。
(f)国際公開第2016091688号における配列番号1と少なくとも89%の同一性を示すバリアント、特にH183+G184位に欠失を含み、更に405、421、422、及び/又は428位に1つ以上の変異を含むもの。
(g)国際公開第2014099523号に記載のバリアント、特にパエニバチルス・カードラノリティカス(Paenibacillus curdlanolyticus)YK9由来の「PcuAmyl α-アミラーゼ」(国際公開第2014099523号における配列番号3)と少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を示すもの。
(h)国際公開第2014099523号に記載のバリアント、特にサイトファーガ属(Cytophaga)の種由来の「CspAmy2アミラーゼ」(国際公開第2014164777号における配列番号1及び6と少なくとも60%のアミノ酸配列同一性を示すもの。特に、国際公開第2014164777号における配列番号1に基づく以下の欠失及び/又は変異のうちの1つ以上を含むもの:R178*、G179*、T38N、N88H、N126Y、T129I、N134M、F153W、L171R、T180D、E187P、I203Y、G476K、G477E、Y303D。
(i)バチルス・サブチリス(国際公開第2009149271号における配列番号1)と少なくとも85%の同一性を示すバリアント。
(j)受託番号AB051102によるBacillus sp.KSM-K38由来の野生型アミラーゼと少なくとも90%の同一性を示すバリアント。
(k)国際公開第2016180748号に記載のバリアント、特に、国際公開第2016180748号における配列番号7のバチルス属の種由来のAAI10の成熟アミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を示すもの;国際公開第2016180748号の配列番号8におけるアリシクロバチルス属(Alicyclobacillus)の種のアミラーゼの成熟アミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を示すもの、及び国際公開第2016180748号における配列番号13の成熟アミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を示すもの、特に、以下の変異H*、N54S、V56T、K72R、G109A、F113Q、R116Q、W167F、Q172G、A174S、G184T、N195F、V206L、K391A、P473R、G476Kのうちの1つ以上を含むもの。
(l)国際公開第2018060216号に記載のバリアント、特に、国際公開第2018060216号における配列番号4の成熟アミノ酸配列と少なくとも70%の同一性を示すバリアント、バチルス・アミロリケファシエンス及びバチルス・リケニフォルミスの融合分子。特に、H1、N54、V56、K72、G109、F113、R116、T134、W140、W159、W167、Q169、Q172、L173、A174、R181、G182、D183、G184、W189、E194、N195、V206、G255、N260、F262、A265、W284、F289、S304、G305、W347、K391、Q395、W439、W469、R444、F473、G476、及びG477位に1つ以上の置換を含むもの。
【0087】
好ましいアミラーゼは、漂白酸化しやすいアミノ酸の1つ以上が、酸化されにくいアミノ酸で置換された、遺伝子操作を受けた酵素である。具体的には、メチオニン残基は、任意の他のアミノ酸で置換されることが好ましい。具体的には、最も酸化しやすいメチオニンが置換されることが好ましい。好ましくは、配列番号11における202に相当する位置のメチオニンが置換される。好ましくは、この位置のメチオニンは、スレオニン又はロイシン、好ましくはロイシンで置換される。
【0088】
好適な市販のアルファ-アミラーゼとしては、DURAMYL(登録商標)、LIQUEZYME(登録商標)、TERMAMYL(登録商標)、TERMAMYL ULTRA(登録商標)、NATALASE(登録商標)、SUPRAMYL(登録商標)、STAINZYME(登録商標)、STAINZYME PLUS(登録商標)、FUNGAMYL(登録商標)、ATLANTIC(登録商標)、ACHIEVE ALPHA(登録商標)、AMPLIFY(登録商標)PRIME、INTENSA(登録商標)及びBAN(登録商標)(Novozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))、KEMZYM(登録商標)AT9000(Biozym Biotech Trading GmbH(Wehlistrasse 27b A-1200 Wien Austria))、RAPIDASE(登録商標)、PURASTAR(登録商標)、ENZYSIZE(登録商標)、OPTISIZE HT PLUS(登録商標)、POWERASE(登録商標)、PREFERENZ S(登録商標)シリーズ(PREFERENZ S1000(登録商標)及びPREFERENZ S2000(登録商標)を含む)、並びにPURASTAR OXAM(登録商標)(DuPont.(Palo Alto,California))、並びにKAM(登録商標)(Kao(14-10 Nihonbashi Kayabacho,1-chome,Chuo-ku Tokyo 103-8210,Japan))が挙げられる。
【0089】
好ましくは、組成物は、組成物1g当たり少なくとも0.01mg、好ましくは約0.05~約10、より好ましくは約0.1~約6、特に約0.2~約5mgの活性アミラーゼを含む。
【0090】
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:好適なペルオキシダーゼ/オキシダーゼとしては、植物、細菌、又は真菌起源のものが挙げられる。化学修飾された又はタンパク質が遺伝子操作を受けた変異体が含まれる。有用なペルオキシダーゼの例としては、コプリナス(Coprinus)属のペルオキシダーゼ、例えば、国際公開第93/24618号、同第95/10602号、及び同第98/15257号に記載のようなC.サイネレウス(C.cinereus)及びこのバリアント由来のペルオキシダーゼが挙げられる。
【0091】
市販のペルオキシダーゼとしては、GUARDZYME(登録商標)(Novozymes A/S)が挙げられる。
【0092】
ペクチン酸リアーゼ:好適なペクチン酸リアーゼとしては、Pectawash(登録商標)、Pectaway(登録商標)、X-Pect(登録商標)、(全てNovozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark))Preferenz(登録商標)F1000(DuPont Industrial Biosciences)の商品名で販売されているものが挙げられる。
【0093】
マンナナーゼ。組成物は、好ましくは、1つ以上の追加のマンナナーゼ酵素を含む。本明細書で使用するとき、「マンナナーゼ」又は「ガラクトマンナナーゼ」という用語は、マンナンエンド-1,4-ベータ-マンノシダーゼとして当該技術分野において既知のものに従って定義され、別名ベータ-マンナナーゼ及びエンド-1,4-マンナナーゼを有し、マンナン、ガラクトマンナン、グルコマンナン、及びガラクトグルコマンナンにおける1,4-ベータ-D-マンノシド連結の加水分解を触媒するマンナナーゼ酵素を意味する。マンナナーゼは、酵素命名法に従ってEC3.2.1.78として分類され、グリコシルヒドロラーゼファミリー5、26、及び113に属する。多くの好適なマンナナーゼは、グリコシルヒドロラーゼファミリー5に属する。市販のマンナナーゼとしては、Mannaway(登録商標)200L及びMannaway Evity4.0Tなど商品名Mannaway(登録商標)(Novozymes A/S)で販売されている全てのものが挙げられる。他の市販のマンナナーゼとしては、Effectenz(登録商標)M1000、Mannastar(登録商標)375、Preferenz M100、及びPurabrite(登録商標)(全てDuPont Industrial Biosciences)及びBiotouch M7(AB Enzymes)が挙げられる。他の好適なマンナナーゼは、国際公開第2018191135号、同第2015040159号、同第2017021515号、同第2017021516号、同第2017021517号、及び同第2019081515号に記載されているものなどグリコシルヒドロラーゼファミリー26に属する。マンナナーゼの好適な混合物としては、国際公開第2019081515号に記載されているグリコシルヒドロラーゼファミリー5マンナナーゼ及びグリコシルヒドロラーゼファミリー26マンナナーゼの組み合わせが挙げられる。
【0094】
ヌクレアーゼ:好ましくは、本組成物は、RNase若しくはDNaseなどのヌクレアーゼ酵素、又はこれらの混合物を含む。ヌクレアーゼ酵素は、核酸のヌクレオチドサブユニット間のホスホジエステル結合を切断することができる酵素である。本明細書におけるヌクレアーゼ酵素は、好ましくは、デオキシリボヌクレアーゼ若しくはリボヌクレアーゼ酵素又はこれらの機能的フラグメントである。機能的フラグメント又は部分とは、DNA骨格におけるホスホジエステル結合の切断を触媒するヌクレアーゼ酵素の部分を意味し、したがって、触媒活性を保持する当該ヌクレアーゼタンパク質の領域である。したがって、それは機能性が維持されている酵素及び/又はバリアント及び/又は誘導体及び/又は同族体の切断されたが機能的なバージョンを含む。
【0095】
好ましくは、ヌクレアーゼ酵素は、好ましくは、以下の分類のいずれかから選択されるデオキシリボヌクレアーゼである:E.C.3.1.21.x(式中、x=1、2、3、4、5、6、7、8又は9である)、E.C.3.1.22.y(式中、y=1、2、4又は5である)、E.C.3.1.30.z(式中、z=1又は2である)、E.C.3.1.31.1、及びこれらの混合物。
【0096】
DNase:好適なDNaseとしては、国際公開第2017162836号(Novozymes)の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、及び9、及び国際公開第2018108865号の配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、及び54によって定義されるDNaseの野生型及び変異体、並びに国際公開第2018011277号(Novozymes)に記載のものを含むバチルス・シビ(Bacillus cibi)DNaseの変異体が挙げられ、これらの国際公開は、参照により本明細書に組み込まれる。好ましいDNaseは、欧州特許第3476935(A)号に特許請求されているとおりである。
【0097】
RNase:好適なRNaseとしては、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2018178061号(Novozymes)の配列番号3、6、9、12、15、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、72及び73、並びに国際公開第2020074499号(Novozymes)の配列番号86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103及び104によって定義されるDNaseの野生型及びバリアントが挙げられる。
【0098】
ヘキソサミニダーゼ:本組成物は、好ましくは、1種以上のヘキソサミニダーゼ酵素を追加的に含む。ヘキソサミニダーゼという用語は、「分散剤」及び略語「Dsp」を含み、ヘキソサミニダーゼ活性を有するポリペプチドを意味する。好適な酵素は、微生物由来の汚れに見られるN-アセチル-グルコサミンポリマーのβ-1,6-グリコシド結合の加水分解を触媒するEC3.2.1.に見出される。用語「ヘキソサミニダーゼ」は、N-アセチルグルコサミニダーゼ活性及びβ-N-アセチルグルコサミダーゼ活性を有するポリペプチドを含む。ヘキソサミニダーゼ活性は、国際公開第2018184873号に記載のアッセイIIに従って判定され得る。好適なヘキソサミニダーゼとしては、国際公開第2017186936号、同第2017186937号、同第2017186943号、同第2017207770号、同第2018184873号、同第2019086520号、同第2019086528号、同第2019086530号、同第2019086532号、同第2019086521号、同第2019086526号、同第2020002604号、同第2020002608号、同第2020007863号、同第2020007875号、同第2020008024号、同第2020070063号、同第2020070249号、同第2020088957号、同第2020088958号、及び同第2020207944号に開示されているものが挙げられる。国際公開第2020207944号の配列番号1によって定義されるテルリバチルス・サッカロフィルス(Terribacillus saccharophilus)ヘキソサミニダーゼの変異体、特に、その公開に開示されている熱安定性が改善された変異体が好ましい。
【0099】
特に好ましいヘキソサミニダーゼ酵素は、配列番号66と少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するヘキソサミニダーゼ酵素、及び本明細書中の配列番号67と少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するヘキソサミニダーゼ酵素、及びこれらの混合物である。
【0100】
キサンタンガム分解酵素:組成物は、1つ以上のキサンタンガム分解酵素を含み得る。キサンタンガム系汚れの分解に好適な酵素としては、キサンタンエンドグルカナーゼが挙げられ、任意にキサンタンリアーゼと組み合わされる。本明細書で使用するとき、用語「キサンタンエンドグルカナーゼ」は、任意に好適なキサンタンリアーゼ酵素とともに、キサンタンガムの1,4-連結型β-D-グルコースポリマー骨格の加水分解を触媒することができるエンド-β-1,4-グルカナーゼ活性を示す酵素を意味する。好適なキサンタンエンドグルカナーゼは、国際公開第2013167581号、同第2015181299号、同第2015181292号、同第2017046232号、同第2017046260号、同第201837062号、同第201837065号、同第2019038059号、及び同第2019162000号に記載されている。本明細書で使用するとき、用語「キサンタンリアーゼ」は、キサンタンガムのβ-D-マンノシル-β-D-1,4-グルクロノシル結合を切断する酵素を意味する。そのような酵素は、E.C.4.2.2.12に属する。好適なキサンタンリーゼは、国際公開第2015001017号、同第2018037061号、同第201837064号、同第2019038060号、同第2019162000号、及び同第2019038057号に記載されている。
【0101】
ガラクタナーゼ:好ましくは、組成物は、ガラクタナーゼ、すなわち、エンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ酵素を含む細胞外ポリマー分解酵素を含む。用語「エンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ」又は「エンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ活性を有するポリペプチド」は、3よりも高い重合度(DP)を有する1,6-3-D-ガラクトオリゴ糖、及び4-O-メチルグルコシルウロネート又はグルコシルウロネート基を非還元末端に有するその酸性誘導体の加水分解性切断を触媒するグリコシドヒドロラーゼファミリー30由来のエンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ活性(EC3.2.1.164)を意味する。本開示の目的のために、エンド-ベータ-1,6-ガラクタナーゼ活性は、アッセイIにおいて、国際公開第2015185689号に記載の手順に従って求められる。分類EC3.2.1.164由来の好適な例は、国際公開第2015185689号に記載されており、例えば、成熟ポリペプチド配列番号2である。
【0102】
追加の酵素は、追加の酵素を含有する別個の酵素添加剤、又は追加の酵素のうちの2つ又はいくつか又は全てを含む混合酵素添加剤を添加することによって、機械洗浄組成物に含められ得る。そのような酵素添加剤は、顆粒、液体、又はスラリーの形態であってよく、好ましくは追加的に酵素安定剤を更に含む。
【0103】
好ましくは、追加の酵素又は各追加の酵素は、組成物の重量に基づいて、約0.0001重量%~約0.01重量%、約0.001重量%~約0.01重量%、又は約0.001重量%~約0.01重量%など少なくとも0.0001重量%~約0.1重量%の量の純粋活性酵素タンパク質で存在する。
【0104】
ビルダー:機械洗浄組成物は、ゼオライトA、ゼオライトMAP(Maximum Aluminium type P)などのゼオライトであってよい、炭酸塩、重炭酸塩、又はケイ酸塩に基づくビルダーなどのビルダーを更に含有していてもよい。洗濯に使用可能なゼオライトは、好ましくは、式Na12(AlO2)12(SiO2)12・27H2Oを有し、粒径は、通常、ゼオライトAでは1~10μm、ゼオライトMAPでは0.7~2umである。他のビルダーは、メタケイ酸ナトリウム(Na2SiO3・nH2O又はNa2Si2O5・nH2O)であり、強アルカリ性であり、好ましくは食器洗浄に使用される。好ましい実施形態では、洗剤ビルダーの量は、5%超、10%超、20%超、30%超、40%超、又は50%超であってもよく、また80%未満、65%未満であってもよい。食器洗浄洗剤において、ビルダーの濃度は、典型的には、40~65%、特に50~65%、又は更には75~90%である。
【0105】
カプセル化剤:組成物は、コアと、内面及び外面を有するシェルとを含み、当該シェルが当該コアをカプセル化する、カプセル化された有益剤を含み得る。コアは、香料、酵素、抗菌剤、漂白剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み得る。シェルは、ポリエチレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイソプレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアクリレート、アミノプラスト(一態様では、当該アミノプラストは、ポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリ尿素ウレタンを含んでもよく、一態様では、当該ポリ尿素は、ポリオキシメチレン尿素及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含んでもよい)、ポリオレフィン、多糖類(一態様では、当該多糖類は、アルギネート及び/又はキトサンを含んでもよい)、ゼラチン、シェラック、エポキシ樹脂、ビニルポリマー、水不溶性無機材料、シリコーン、並びにこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み得る。
【0106】
酵素安定剤:本組成物は、好ましくは酵素安定剤を含む。好適な酵素安定剤は、以下からなる群から選択され得る:(a)カルシウム塩、マグネシウム塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される無機塩;(b)オリゴ糖、多糖類及びこれらの混合物、並びに糖又は糖アルコールからなる群より選択される炭水化物;(c)フェニルボロン酸及びこの誘導体、例えば芳香族ホウ酸エステル、又はフェニルボロン酸誘導体、例えば4-ホルミルフェニルボロン酸、又はペプチドアルデヒド、例えばジ-、トリ-又はテトラペプチドアルデヒド又はアルデヒド類似体(いずれかの形態B1-B0-R[式中、RはH、CH3、CX3、CHX2又はCH2X(X=ハロゲン)であり、B0は単一アミノ酸残基(好ましくは任意に置換された脂肪族又は芳香族側鎖)であり;B1は、N末端保護基を任意に含む、1つ以上のアミノ酸残基(好ましくは1つ、2つ又は3つ)からなる]、又は国際公開第09118375号、同第98/13459号に記載されているとおりである)からなる群から選択される質量効率のよい可逆的プロテアーゼ阻害剤;(d)可逆的プロテアーゼ阻害剤、例えばホウ素含有化合物;(e)ポリオール、例えばプロピレングリコール又はグリセロール1-2プロパンジオール;(f)ギ酸カルシウム及び/又はギ酸ナトリウム;(g)RASI、BASI、WASI(イネ、オオムギ及びコムギの二機能性アルファ-アミラーゼ/サブチリシン阻害剤)又はCI2又はSSIなどのタンパク質型のプロテアーゼ阻害剤、並びに(h)これらの任意の組み合わせ。
【0107】
構造化剤:本組成物は、例えば、ジグリセリド及びトリグリセリド、エチレングリコールジステアレート、微結晶セルロース、セルロースベースの材料、マイクロファイバーセルロース、バイオポリマー、キサンタンガム、ジェランガム、並びにこれらの混合物からなる群から選択される構造化剤を含み得る。
【0108】
ポリマー:本組成物は1種以上のポリマーを含み得る。好ましい例には、カルボキシメチルセルロース、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン-N-オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリアクリレートなどのポリカルボキシレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマー及びメタクリル酸ラウリル/アクリル酸コポリマー、及び両親媒性ポリマー、並びにこれらの混合物がある。
【0109】
両親媒性洗浄ポリマー:好ましくは、両親媒性洗浄ポリマーは、以下の一般構造:ビス((C2H5O)(C2H4O)n)(CH3)-N+-CxH2x-N+-(CH3)-ビス((C2H5O)(C2H4O)n)(式中、n=20~30であり、x=3~8である)を有する化合物、又はこの硫酸化若しくはスルホン化バリアントである。
【0110】
両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーは、布地及び表面からグリース粒子を除去するように、親水性と疎水性との特性が釣り合っている任意のアルコキシル化ポリマーを示す。本発明の両親媒性アルコキシル化グリース洗浄ポリマーの具体的な実施形態は、コア構造及びそのコア構造に結合した複数のアルコキシレート基を含む。これらは、好ましくは内側ポリエチレンオキシドブロック及び外側ポリプロピレンオキシドブロックを有するアルコキシル化ポリアルキレンイミンを含んでいてもよい。
【0111】
コア構造は、縮合形態で式(I)、(II)、(III)、及び(IV)の繰り返し単位を含むポリアルキレンイミン構造を含んでもよく:
【0112】
【化1】
式中、#は、各場合において、窒素原子と、式(I)、(II)、(III)又は(IV)の2つの隣接する繰り返し単位の基A
1の遊離結合部位との間の結合の半分を示し、
*は、それぞれの場合において、アルコキシレート基の1つとの結合の半分を示し、A
1は、独立して直鎖又は分岐鎖C
2~C
6-アルキレンから選択され、ポリアルキレンイミン構造は、式(I)の1の繰り返し単位、式(II)のxの繰り返し単位、式(III)のyの繰り返し単位及び式(IV)のy+1の繰り返し単位からなり、x及びyは、各場合において、0~約150の範囲の値を有し、ポリアルキレンイミンコア構造の平均重量平均分子量Mwは、約60~約10,000g/モルの範囲の値である。
【0113】
あるいは、コア構造は、式(I.a)及び/又は(I.b)のN-(ヒドロキシアルキル)アミンから選択される少なくとも1つの化合物の縮合生成物のポリアルカノールアミン構造を含んでよく、
【0114】
【化2】
式中、Aは、C
1~C
6-アルキレンから独立して選択され、R
1、R
1*、R
2、R
2*、R
3、R
3*、R
4、R
4*、R
5及びR
5*は、水素、アルキル、シクロアルキル、又はアリールから独立して選択され、上記ラジカルのアルキル、シクロアルキル、又はアリールは、任意に置換されてもよく、R
6は、水素、アルキル、シクロアルキル、又はアリールから選択され、上記ラジカルのアルキル、シクロアルキル、又はアリールは、任意に置換されてもよい。
【0115】
コア構造に結合した複数のアルキレンオキシ基は、式(V)のアルキレンオキシ単位から独立して選択され
【0116】
【化3】
式中、
*は、各場合において、式(I)、(II)、又は(IV)の繰り返し単位の窒素原子に対する結合の半分を示し、A
2は、いずれの場合も、独立して、1,2-プロピレン、1,2-ブチレン及び1,2-イソブチレンから選択され、A
3は、1,2-プロピレンであり、Rは、いずれの場合も、独立して、水素及びC
1~C
4-アルキルから選択され、mは、0~約2の範囲の平均値を有し、nは、約20~約50の範囲の平均値を有し、pは、約10~約50の範囲の平均値を有する。
【0117】
カルボキシレートポリマー:本組成物はまた、マレエート/アクリレートランダムコポリマー又はポリアクリレートホモポリマーなどの1種以上のカルボキシレートポリマーを含み得る。一態様では、カルボキシレートポリマーは、4,000Da~9,000Da又は6,000Da~9,000Daの分子量を有するポリアクリレートホモポリマーである。
【0118】
汚れ放出ポリマー:組成物は、好ましくは、以下の構造(I)、(II)又は(III)のうちの1つによって定義される構造を有する1つ以上の汚れ放出ポリマーも含み:
(I)-[(OCHR1-CHR2)a-O-OC-Ar-CO-]d
(II)-[(OCHR3-CHR4)b-O-OC-sAr-CO-]e
(III)-[(OCHR5-CHR6)c-OR7]f
式中、
a、b及びcは、1~200であり、
d、e及びfは、1~50であり、
Arは、1,4-置換フェニレンであり、
sArは、5位がSO3Meで置換されている1,3-置換フェニレンであり、
Meは、Li、K、Mg/2、Ca/2、Al/3、アンモニウム、モノ-、ジ-、トリ-、若しくはテトラ-アルキルアンモニウム(アルキル基は、C1~C18アルキル又はC2~C10ヒドロキシアルキルである)、又はこれらの混合物であり、
R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は、独立して、H又はC1~C18n-若しくはイソ-アルキルから選択され、
R7は、直鎖若しくは分岐鎖C1~C18アルキル、又は直鎖若しくは分岐C2~C30アルケニル、又は5~9個の炭素原子を有するシクロアルキル基、又はC8~C30アリール基、又はC6~C30アリールアルキル基である。
【0119】
好適な汚れ放出ポリマーは、Rhodiaによって供給されているRepel-o-tex SF、SF-2及びSRP6を含むRepel-o-texポリマーなどのポリエステル汚れ放出ポリマーである。他の好適な汚れ放出ポリマーとしては、Clariantによって供給されているTexcare SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN300及びSRN325を含むTexcareポリマーが挙げられる。他の好適な汚れ放出ポリマーは、Sasolにより供給されているMarloquestポリマー、例えばMarloquest SLである。
【0120】
セルロース系ポリマー:組成物は、好ましくは、アルキルセルロース、アルキルアルコキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、アルキルカルボキシアルキルセルロースから選択されるものを含む、1つ以上のセルロース系ポリマーを含み得る。一態様では、セルロース系ポリマーは、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、及びこれらの混合物を含む群から選択される。一態様では、カルボキシメチルセルロースは、0.5~0.9のカルボキシメチル置換度及び100,000Da~300,000Daの分子量を有する。
【0121】
漂白系:組成物は、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン又はノナノイルオキシベンゼンスルホネートなどの過酸形成漂白活性化剤と合わせることができる過ホウ酸塩又は過炭酸塩などのH2O2源を含む漂白系を含有し得る。あるいは、漂白系は、例えば、アミド、イミド、又はスルホン型のペルオキシ酸を含んでもよい。一般的に、漂白剤が使用される場合、本発明の組成物は、標記洗浄組成物の約0.1重量%~約30重量%、又は更に約0.1重量%~約25重量%の漂白剤を含んでもよい。
【0122】
キレート剤:組成物は、好ましくは組成物の0.005重量%~約15重量%、又は更には約3.0重量%~約10重量%のキレート剤の量で、キレート剤を含むことが好ましい。好適なキレート剤としては、銅、鉄、及び/又はマンガンキレート剤、並びにこれらの混合物が挙げられる。好ましいキレート剤(錯化剤)としては、DTPA(Diethylene triamine pentaacetic acid、ジエチレントリアミン五酢酸)、HEDP(Hydroxyethane diphosphonic acid、ヒドロキシエタンジホスホン酸)、DTPMP(Diethylene triamine penta(methylene phosphonic acid)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸))、1,2-ジヒドロキシベンゼン-3,5-ジスルホン酸二ナトリウム塩水和物、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、エチレンジアミン二コハク酸(ethylenediaminedisuccinic acid、EDDS)、N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(N-hydroxyethylethylenediaminetri-acetic acid、HEDTA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(triethylenetetraaminehexaacetic acid、TTHA)、N-ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(N-hydroxyethyliminodiacetic acid、HEIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(dihydroxyethylglycine、DHEG)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸(ethylenediaminetetrapropionic acid、EDTP)、メチル-グリシン-二酢酸(methyl-glycine-diacetic acid、MGDA)、グルタミン酸-N,N-二酢酸(glutamic-N,N-diacetic acid、GLDA)、イミノジコハク酸(iminodisuccinic acid、IDS)、カルボキシメチルイヌリン、並びにこれらの塩、誘導体及びこれらの混合物が挙げられる。好ましいキレート剤は、メチル-グリシン-二酢酸(MGDA)、その塩及びこの誘導体、グルタミン酸-N、N-二酢酸(GLDA)、その塩及びこの誘導体、イミノジコハク酸(IDS)、その塩及びこの誘導体、カルボキシメチルイヌリン、その塩及びこの誘導体、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。MGDA及びその塩が特に好ましく、特にMGDAの三ナトリウム塩を含む。
【0123】
使用方法
本発明はまた、汚れの蓄積を防止又は除去するために食器洗浄機又は洗濯機などの洗浄機の内部を処理する方法を提供し、方法は、食器洗浄機又は洗濯機の少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に、機械の内部に機械洗浄組成物を供給する工程を含み、機械洗浄組成物は、洗浄水又はすすぎ水(水性洗浄液)中に存在する。
【0124】
特に、この方法は、洗濯機の内部を処理するためのものである。
【0125】
本発明はまた、食器洗浄機又は洗濯機などの洗浄機の内部表面上の汚れを分解する方法を提供し、方法は、洗浄機の少なくとも1回以上の洗浄サイクル又は1回以上のすすぎサイクル中に、機械洗浄組成物を提供する工程を含み、機械洗浄組成物は、洗浄水又はすすぎ水(水性洗浄液)中に存在する。
【0126】
本発明はまた、洗濯機又は食器洗浄機などの洗浄機を洗浄するための機械洗浄組成物の使用を提供する。本発明の組成物及び方法は、家庭用又は商業用/業務用洗浄機のいずれかを洗浄するのに適している。
【0127】
機械洗浄組成物は、引き出し若しくは他のディスペンサーなどの機械に一体化された投入機構を介して、又は機械に投入するカートリッジを介して、又は機械の内部に直接入れることによって、例えば洗濯機の場合にはドラムに直接入れることによってのいずれかで、洗濯機に提供されてもよい。
【0128】
洗浄機は、少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に、物品を少なくとも部分的に投入されてもよい。機械洗浄組成物は、洗浄機の2回以上の連続洗浄サイクル又はすすぎサイクルにわたって使用されてもよい。
【0129】
本発明の機械洗浄組成物が洗浄機の全ての領域により良好にアクセスできるように、少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に機械が空であることが好ましい場合がある。これは特に洗濯機の場合であり、したがって、洗濯機を洗浄するための好ましい方法では、少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクルが空の洗浄機で行われる。
【0130】
本発明の好ましい実施形態では、機械洗浄組成物は、洗浄機の2つ以上の操作において使用され、例えば、これは、同じ洗浄プログラムにおいて例えば、予洗い、洗浄、及びすすぎ工程のうちの2つ以上においてであってもよく、又は連続洗浄プログラムにおいてであってもよい。これらの操作は、逐次操作であることが好ましい。洗浄操作は、予洗い(任意)、洗浄サイクル、及びすすぎサイクルを含んでもよく、又は洗浄のみのサイクル若しくはすすぎのみのサイクルのいずれかを含んでもよい。このすすぎのみのサイクルは、予洗いサイクル又は後洗浄サイクルのいずれかであり得る。洗浄サイクルのみ、又はすすぎサイクルのみにおける本発明の組成物の使用は、組成物を洗浄機に投入し、次いで組成物が存在する状態でそのタイプのサイクルのみで運転することによって達成することができる。あるいは、組成物は、洗浄操作の所望の部分で洗浄組成物が放出されるように、好適な放出機構、例えば、加速放出又は遅延放出を用いて配合されてもよい。ポリマーが、本発明の組成物の加速放出又は遅延放出を達成するために使用される場合、この効果を得るのに適切なポリマーは、当該分野で周知である。
【0131】
洗浄機は、洗浄プログラム及び/又はすすぎプログラムの両方を含む方法の間、そのプログラムのいずれ作動されてもよい。典型的には、洗浄及びすすぎサイクルは、最大2時間継続してもよく、洗浄のみのサイクルは最大1.5時間継続し、すすぎのみのサイクルは最大0.5時間継続する。
【0132】
本発明の組成物は、組成物が洗浄サイクル又はすすぎサイクル中に汚れに適用されるかどうかにかかわらず、少なくとも10分間、好ましくは少なくとも15分間、例えば少なくとも20分間、除去されるべき汚れと接触していることが好ましい。
【0133】
洗浄/すすぎサイクルの間、組成物は洗浄機の空洞全体に分配される。これにより、機械の内部の表面、例えば、パイプ、濾過ドラムなどとの接触をもたらされる。更に、本発明の組成物を含有する水性洗浄液は、フィルタ及び配管を通って排出されなければならず、それによってフィルタ及び配管から汚れを除去するための更なる機会が提供される。
【0134】
水性洗浄液中に、当該又は各酵素は、好ましくは、0.01ppm~10ppm、好ましくは0.1ppm~1ppmの量で存在する。存在する場合、界面活性剤は、好ましくは、0.05~5g/L、又は最大2g/L、又は最大1g/L、又は最大0.75g/L、又は最大0.5g/Lの量で存在する。
【0135】
当該又は各酵素は、洗浄液1リットル当たり0.001~100mgの活性酵素タンパク質、好ましくは洗浄液1リットル当たり0.005~5mgの活性酵素タンパク質、より好ましくは洗浄液1リットル当たり0.01~1mgの酵素タンパク質、特に洗浄1リットル当たり0.1~1mgの酵素タンパク質に相当する量で洗浄液中に存在し得る。
【0136】
洗浄液は、好ましくは、約5又は10.5、より好ましくは6~8、又は7.5のpHを有する。洗浄液は、好ましくは約5℃~約40℃、又は好ましくは10~35℃、又は30℃、又は25℃の温度を有する。
【0137】
試験方法
試験方法1
β-D-マンヌロン酸ブロック(ポリM活性)及びα-L-グルロン酸ブロック(ポリG活性)に対する酵素活性
アルギン酸リアーゼ活性は、Elicityl France製のMannuronic Block Oligosaccharide DP20-DP35(製品コード:ALG601)及びGuluronate oligosaccharide DP2-DP45(製品コード:ALG610)を基質として用いて測定される。Mannuronic Block Oligosaccharide DP20-DP35をポリM活性の測定に使用し、Guluronate oligosaccharide DP2-DP45をポリG活性の測定に使用した。
【0138】
各基質の2.5%の溶液をpH8.3のトリスバッファに懸濁させ、96ウェルプレートにおいて25℃で60分間、3ppmの対象となる各アルギン酸リアーゼとともにインキュベートした。
【0139】
各基質に対する活性は、酵素を各基質と接触させたときの、分光光度計における235nmでの酵素無し試料に対するデルタ吸光度として与えられる。次いで、これらの値を使用して、それぞれの酵素のβ-D-マンヌロン酸ブロック(ポリM)及び/又はα-L-グルロン酸ブロック(ポリG)に対する活性を評価する。ポリ(ベータ-D-マンヌロネート)に対する活性(ポリM活性)を有する酵素は、好ましくは、少なくとも0.1吸光度単位、より好ましくは少なくとも0.15吸光度単位、より好ましくは少なくとも0.2吸光度単位の、酵素無しに対するデルタ吸光度を提供する。ポリ(アルファ-L-グルロネート)に対する活性(ポリG活性)を有する酵素は、好ましくは、少なくとも0.3吸光度単位、好ましくは少なくとも0.4又は更に0.5若しくは0.6吸光度単位の、酵素無しに対するデルタ吸光度を提供する。
【0140】
試験方法2
ベータ-1,3-グルカン及びベータ-1,3(4)-グルカンに対する活性の測定
ベータ-1,3-グルカン及びベータ-1,3(4)-グルカンに対する活性を、所与の酵素の16の異なる活性にわたる同時アッセイを可能にする、GlycoSpot A/S(Soborg,Denmark)によって供給されるディスカバリーキットの赤色変異体を用いて測定した。アッセイのプロトコールを以下に示す。所与の酵素が、カードラン(CPH0009)及びオオムギ由来のベータグルカン(CPH0003)に対して0.3吸光度単位より大きい吸光度単位を示す場合、酵素は、ベータ-1,3-グルカン及びベータ-1,3(4)-グルカンの両方に対して活性であるとみなされ、すなわち、エンド-ベータ-1,3(4)-グルカナーゼとして分類される。酵素が、カードラン(CPH0009)に対して0.3吸光度単位より大きいが、オオムギ由来のベータグルカン(CPH0003)に対して0.3吸光度単位以下を示す場合、酵素は、エンド-β-1,3-グルカナーゼであるとみなされる。
1.200μLの活性化溶液を96ウェルプレートの各ウェルに添加する。
2.撹拌せずに室温で10分間インキュベートする。
3.残りの溶液を遠心分離(2700×gで10分間又は真空)によって除去する。
4.100μLの水で2回洗浄して安定剤を完全に除去する。
5.96ウェルプレートの各ウェルに試料及び対照を加える。対照は、150μLの1M トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩(トリス-HCL)緩衝液(pH8)である。試料は、150μLの同じTris-HCL緩衝液に溶解した1mgの活性酵素タンパク質である。
6.「生成物プレート」を基板プレートの下に置く。
7.反応を30℃で30時間インキュベートする。
8.反応生成物を遠心分離(2700×gで10分間又は真空)によって生成物プレートに移す。
9.各ウェルの容量が等しいことを確認する。
10.吸光度(517nm)を検出する。
【実施例】
【0141】
機械洗浄組成物実施例
実施例1-3 機械洗浄ゲル:
【0142】
【0143】
実施例4-6 機械洗浄粉末
【0144】
【0145】
実施例7-9 機械洗浄錠剤
【0146】
【0147】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、別途指定のない限り、このような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【配列表】
【手続補正書】
【提出日】2024-05-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0147
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0147】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、別途指定のない限り、このような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
本明細書に開示される発明は、以下の通りである。
[1](a)(i)アルギン酸リアーゼ酵素、(ii)Pel-ase酵素、(iii)Psl-ase酵素、(iv)エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び(v)エンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素から選択される少なくとも2種の酵素と、(b)洗浄補助剤と、を含む、洗浄機用洗浄組成物。
[2]界面活性剤を更に含む、[1]に記載の洗浄機用洗浄組成物。
[3]前記アルギン酸リアーゼ酵素が、微生物由来、好ましくは細菌由来又は藻類由来、最も好ましくは細菌由来であり、好ましくは、フラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp)、スフィンゴモナス属菌種(Sphingomonas sp)、ゾベリア・ガラクタニボラン(Zobellia galactanivorans)、好ましくはフラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp)から得られる、[1]又は[2]に記載の洗浄機用洗浄組成物。
[4]前記アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号1の1つ以上に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号2に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号3に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号4に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号5に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号6に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号7に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;並びにこれらの混合物から選択されるアルギン酸リアーゼ、好ましくは、配列番号1、配列番号5、配列番号6、及び配列番号7、又はこれらの混合物のうちの1つ以上に対して少なくとも60%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ、から選択されるアルギン酸リアーゼを含み、最も好ましくは、前記アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号6、及び配列番号7、並びにこれらの混合物のうちの1つ以上に対して少なくとも60%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼから選択されるアルギン酸リアーゼを含む、[1]~[3]のいずれかに記載の洗浄機用洗浄組成物。
[5]ヌクレアーゼ酵素及び/又はヘキソサミニダーゼ酵素を、0.00005~5重量%の活性酵素タンパク質の量で更に含む、[1]~[4]のいずれかに記載の洗浄機用洗浄組成物。
[6]前記組成物が、非イオン性界面活性剤を更に含み、好ましくは前記組成物の0.5~30重量%の量で含む、[1]~[5]のいずれかに記載の洗浄機用洗浄組成物。
[7]追加の酵素を含み、好ましくはアミラーゼ、ヌクレアーゼ、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、及びこれらの混合物から選択される、[1]~[6]のいずれかに記載の洗浄機用洗浄組成物。
[8]汚れの蓄積を防止又は除去するために食器洗浄機又は洗濯機などの洗浄機の内部を処理する方法であって、前記方法が、前記食器洗浄機又は洗濯機の少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に、前記機械の内部に[1]~[7]のいずれかに記載の機械洗浄組成物を供給する工程を含む、方法。
[9]洗濯機の内部を処理するための、[8]に記載の方法。
[10]食器洗浄機又は洗濯機の内部表面上の汚れを分解する方法であって、方法が、自動食器洗浄機又は洗濯機の少なくとも1回以上の洗浄サイクル又は1回以上のすすぎサイクル中に、[1]~[7]のいずれかに記載の機械洗浄組成物を提供する工程を含み、前記機械洗浄組成物が、洗浄水又はすすぎ水(水性洗浄液)中に存在する、方法。
[11]前記洗浄機が、前記少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に物品を少なくとも部分的に投入されることができる、[8]~[10]のいずれかに記載の方法。
[12]前記機械洗浄組成物が、前記洗浄機の2回以上の連続した洗浄及び/又はすすぎサイクルにおいて提供される、[8]~[11]のいずれかに記載の方法。
[13]家庭用又は商業用/業務用のいずれかの洗濯機又は食器洗浄機などの洗浄機を洗浄するための、[1]~[7]のいずれかに記載の機械洗浄組成物の使用。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)アルギン酸リアーゼ酵素、(ii)Pel-ase酵素、(iii)Psl-ase酵素、(iv)エンド-β-1,3-グルカナーゼ酵素、及び(v)エンド-β-1,3(4)-グルカナーゼ酵素から選択される少なくとも2種の酵素と、(b)洗浄補助剤と、を含む、洗浄機用洗浄組成物。
【請求項2】
界面活性剤を更に含む、請求項1に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項3】
前記アルギン酸リアーゼ酵素が、微生物由来、好ましくは細菌由来又は藻類由来、最も好ましくは細菌由来であり、好ましくは、フラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp)、スフィンゴモナス属菌種(Sphingomonas sp)、ゾベリア・ガラクタニボラン(Zobellia galactanivorans)、好ましくはフラボバクテリウム属菌種(Flavobacterium sp)から得られる、請求項
1に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項4】
前記アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号1の1つ以上に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号2に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号3に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号4に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号5に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号6に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;配列番号7に対して少なくとも60%、又は少なくとも70%、又は少なくとも80%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は100%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ;並びにこれらの混合物から選択されるアルギン酸リアーゼ、好ましくは、配列番号1、配列番号5、配列番号6、及び配列番号7、又はこれらの混合物のうちの1つ以上に対して少なくとも60%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼ、から選択されるアルギン酸リアーゼを含み、最も好ましくは、前記アルギン酸リアーゼ酵素が、配列番号6、及び配列番号7、並びにこれらの混合物のうちの1つ以上に対して少なくとも60%の配列同一性を有するアルギン酸リアーゼから選択されるアルギン酸リアーゼを含む、請求項
1に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項5】
ヌクレアーゼ酵素及び/又はヘキソサミニダーゼ酵素を、0.00005~5重量%の活性酵素タンパク質の量で更に含む、請求項
1に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項6】
前記組成物が、非イオン性界面活性剤を更に含み、好ましくは前記組成物の0.5~30重量%の量で含む、請求項
1に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項7】
追加の酵素を含み、好ましくはアミラーゼ、ヌクレアーゼ、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、キサンタナーゼ、及びこれらの混合物から選択される、請求項
1に記載の洗浄機用洗浄組成物。
【請求項8】
汚れの蓄積を防止又は除去するために食器洗浄機又は洗濯機などの洗浄機の内部を処理する方法であって、前記方法が、前記食器洗浄機又は洗濯機の少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に、前記機械の内部に請求項
1に記載の機械洗浄組成物を供給する工程を含む、方法。
【請求項9】
洗濯機の内部を処理するための、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
食器洗浄機又は洗濯機の内部表面上の汚れを分解する方法であって、方法が、自動食器洗浄機又は洗濯機の少なくとも1回以上の洗浄サイクル又は1回以上のすすぎサイクル中に、請求項
1に記載の機械洗浄組成物を提供する工程を含み、前記機械洗浄組成物が、洗浄水又はすすぎ水(水性洗浄液)中に存在する、方法。
【請求項11】
前記洗浄機が、前記少なくとも1回の洗浄サイクル又は少なくとも1回のすすぎサイクル中に物品を少なくとも部分的に投入されることができる、請求項
8に記載の方法。
【請求項12】
前記機械洗浄組成物が、前記洗浄機の2回以上の連続した洗浄及び/又はすすぎサイクルにおいて提供される、請求項
8に記載の方法。
【請求項13】
家庭用又は商業用/業務用のいずれかの洗濯機又は食器洗浄機などの洗浄機を洗浄するための、請求項
1に記載の機械洗浄組成物の使用。
【国際調査報告】