(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】エピタキシャル反応デバイス
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20241128BHJP
H01L 21/683 20060101ALI20241128BHJP
C23C 16/44 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/68 N
C23C16/44 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024528516
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-05-14
(86)【国際出願番号】 CN2022135787
(87)【国際公開番号】W WO2023138224
(87)【国際公開日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】202210072642.7
(32)【優先日】2022-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521168162
【氏名又は名称】深▲せん▼市納設智能装備股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN NASO TECH CO LTD
【住所又は居所原語表記】1B, Block A6, China Merchants Guangming Science Park, Guanguang Road, Fenghuang Community, Fenghuang Street, Guangming District Shenzhen, Guangdong 518107, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】肖 蘊章
(72)【発明者】
【氏名】黄 帥帥
(72)【発明者】
【氏名】劉 亮輝
(72)【発明者】
【氏名】楊 方
(72)【発明者】
【氏名】劉 佳明
(72)【発明者】
【氏名】徐 ▲しん▼
(72)【発明者】
【氏名】経 軍輝
(72)【発明者】
【氏名】陳 炳安
(72)【発明者】
【氏名】鍾 国倣
【テーマコード(参考)】
4K030
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
本願はエピタキシャル反応デバイスを提供し、エピタキシャル層プロセスデバイスの技術分野に関する。エピタキシャル反応デバイスは、搬送装置と少なくとも1つの反応装置とを含み、反応装置は、高温反応室と、ガス供給モジュールと、排気モジュールとを含み、高温反応室は、ウェハに加工時に必要な環境条件を提供するために用いられ、ガス供給モジュールと排気モジュールは高温反応室に対向して設けられ、ガス供給モジュールは反応ガスを供給するために用いられ、排気モジュールは、残留したガスを抽出するために用いられ、搬送装置は、高温反応室に設けられ、ガス供給モジュールと同じ側に位置し、搬送装置は、ウェハを出し入れするために用いられる。本願に係るエピタキシャル反応デバイスは、副生成物がウェハに落下するリスク問題を効果的に解決する。また、洗浄メンテナンスを行う時に、搬送装置とガス供給モジュールを分離する工程を省き、工程を簡略化し、コストを削減し、操作が確実であり、生成効率を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置と少なくとも1つの反応装置とを含み、ウェハのエピタキシャル層の加工に適用されるエピタキシャル反応デバイスであって、
前記反応装置は、高温反応室と、ガス供給モジュールと、排気モジュールとを含み、前記高温反応室は、前記ウェハに加工時に必要な環境条件を提供するために用いられ、前記ガス供給モジュールと前記排気モジュールはいずれも前記高温反応室に設けられ、前記ガス供給モジュールと前記排気モジュールは対向して配置され、前記ガス供給モジュールは、前記高温反応室に反応ガスを供給するために用いられ、前記排気モジュールは、前記高温反応室内における反応後に残留したガスを抽出するために用いられ、
前記搬送装置は、前記高温反応室に設けられ、前記ガス供給モジュールと同じ側に位置し、前記搬送装置は、前記ウェハを前記高温反応室内に搬送するか、又は前記高温反応室内から前記ウェハを取り出すために用いられる、
エピタキシャル反応デバイス。
【請求項2】
前記高温反応室は、反応室本体と、リフトアップ機構と、トレイとを含み、
前記反応室本体は、前記ガス供給モジュール、前記排気モジュール及び前記搬送装置にそれぞれ接続され、
前記リフトアップ機構は、前記反応室本体に設けられ、
前記トレイは、前記リフトアップ機構のリフトアップ端に着脱可能に設けられ、前記反応室本体内に位置し、前記トレイは前記ウェハを載置するために用いられる、
請求項1に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項3】
前記リフトアップ機構は、リフトアップ実行ユニットと、駆動ユニットとを含み、
前記リフトアップ実行ユニットは、前記反応室本体の底板に設けられ、前記リフトアップ実行ユニットは、前記底板と密封嵌合し、前記トレイは、前記リフトアップ実行ユニットに着脱可能に設けられ、
前記駆動ユニットは、前記リフトアップ実行ユニットに接続され、前記駆動ユニットは、前記リフト実行ユニットを駆動して前記トレイを鉛直方向に沿って昇降させることができる、
請求項2に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項4】
前記リフトアップ実行ユニットは、リフトアップロッドと、リフトアップベースと、ブラケットと、伸縮可能な密封スリーブとを含み、前記密封スリーブは、前記反応室本体の底板に設けられ、前記底板と密封嵌合し、前記リフトアップベースは、前記密封スリーブの前記底板から離れた一端に設けられ、前記リフトアップベースは、前記密封スリーブと密封嵌合し、前記リフトアップロッドは、前記密封スリーブに挿設され、前記リフトアップロッドは、一端が前記リフトアップベースに接続され、他端が前記ブラケットに接続され、前記トレイは、前記ブラケットに着脱可能に設けられる、
請求項3に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項5】
前記密封スリーブは、ベローズである、
請求項4に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項6】
前記リフトアップ機構は、前記リフトアップ実行ユニットを駆動して前記トレイを回転させるための第2の駆動ユニットをさらに含む、
請求項3~5のいずれか1項に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項7】
前記搬送装置と前記高温反応室との間に搬送通路が設けられ、前記ガス供給モジュールのガス供給ダクトが前記高温反応室に設けられる、
請求項1~6のいずれか1項に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項8】
前記搬送通路と前記ガス供給ダクトは、鉛直方向に沿って分布している、
請求項7に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項9】
前記ガス供給ダクト内には少なくとも1つのガス導入通路が設けられている、
請求項7または8に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項10】
前記搬送通路には、前記搬送通路を閉塞可能なゲートバルブが設けられている、
請求項7~9のいずれか1項に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも1つのガス導入通路内の供給される反応ガスの流量の大きさは、個別に調節される、
請求項9または10に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項12】
前記ガス供給ダクトには3つの前記ガス導入通路が設けられ、中間に位置する前記ガス導入通路の幅は両側の前記ガス導入通路の幅よりも大きく、かつ前記中間に位置するガス導入通路の幅は前記ウェハの直径以上である、
請求項9~11のいずれか1項に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項13】
前記搬送装置は、搬送室と、前記搬送室内に設けられるロボットハンドとを含み、前記搬送室は、前記高温反応室に接続される、
請求項1~12のいずれか1項に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項14】
前記搬送室には、前記ウェハを格納するための少なくとも1つの収容室がさらに設けられている、
請求項1~13のいずれか1項に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項15】
前記収容室と前記搬送室とを連通させる通路には、バルブが設けられている、
請求項14に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項16】
前記ロボットハンドは、
前記搬送室内に設けられる固定ベースと、
前記固定ベースに回転可能に設けられるロボットアームモジュールと、
前記ロボットアームモジュールに設けられる把持グリップユニットと、を含み、
前記ロボットアームモジュールは、前記ウェハを把持するための前記把持グリップユニットを駆動して対応する前記高温反応室に出入りさせることができる、
請求項13~15のいずれか1項に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、エピタキシャル層プロセス装置の技術分野に関し、特にエピタキシャル反応デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の炭化ケイ素エピタキシャル反応室は、順に接続された吸気ガイド溝と、高温反応室と、排気システムと、ウェハ材料取り出し機構とを含む。ウェハのエピタキシャル層の加工を行う時、材料取り出し機構は、高温反応室に加工対象のウェハを置き、混合された反応ガスは吸気ガイド溝から高温反応室に入って反応し、それにより反応ガスは高温反応室においてウェハの表面と化学反応を発生して炭化ケイ素薄膜、即ちエピタキシャル層を形成し、高温反応室内のガス圧力を一定に保つように残留したガス原料が排気システムにより排気される。加工が完了した後、更に材料取り出し機構によってウェハを取り出す。
【0003】
高温反応室内の反応ガスと接触する壁面には温度差があるので、反応ガスは異なる温度領域で異なる結晶型の炭化ケイ素を生成する。これにより、ウェハのエピタキシャル層の加工時に、高温反応室と排気システムとの間で化学反応が起こり、粉塵状の副生成物が生成される。さらにウェハの加工が開始及び終了するたびに、材料取り出し機構は、いずれも粉塵状の副生成物が生成された領域を通過してウェハトレイ基板の出し入れを行う必要があり、高温反応室が長時間動作した後、粉塵粒子は、高温反応室の内壁に良好に付着することができないため、出し入れ過程において粉塵粒子等の異物が落下することは避けられない。投入過程で落下した粉塵粒子等の異物によって、最終的に加工後のウェハは品質が大幅に低下し、深刻な場合には廃棄され、取り出し過程で落下した粉塵粒子によって余計な洗浄コストを増加させる必要がある。
【0004】
さらに、長期間使用した後、高温反応室の内壁を洗浄する必要があるが、前後にそれぞれ吸気ガイド溝及び材料取り出し機構によって遮断されるため、取り外してメンテナンスする時、専用の移動台車を設計して材料取り出し機構全体を搬送する必要があり、これにより着脱の複雑さを増加させ、メンテナンス工数を増加させ、コストが高く、信頼性が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、従来技術に存在する欠点を解決するためのエピタキシャル反応デバイスを提供することを目的している。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願に係るエピタキシャル反応デバイスは、ウェハのエピタキシャル層の加工に用いられ、前記エピタキシャル反応装置は搬送デバイスと少なくとも1つの反応装置を含み、
前記反応装置は、高温反応室と、ガス供給モジュールと、排気モジュールとを含み、前記高温反応室は、前記ウェハに加工時に必要な環境条件を提供するために用いられ、前記ガス供給モジュールと前記排気モジュールは、いずれも前記高温反応室に設けられ、前記ガス供給モジュールと前記排気モジュールは対向して配置され、前記ガス供給モジュールは、前記高温反応室に反応ガスを供給するために用いられ、前記排気モジュールは、前記高温反応室内における反応後に残留したガスを抽出するために用いられ、
前記搬送装置は、前記高温反応室に設けられ、前記ガス供給モジュールと同じ側に位置し、前記搬送装置は、前記ウェハを前記高温反応室内に搬送するか、又は前記高温反応室内から前記ウェハを取り出すために用いられる。
【0007】
可能な一実施形態では、前記高温反応室は、反応室本体と、リフトアップ機構と、トレイとを含み、
前記反応室本体は、前記ガス供給モジュール、前記排気モジュール及び前記搬送装置にそれぞれ接続され、
前記リフトアップ機構は、前記反応室本体に設けられ、
前記トレイは、前記リフトアップ機構のリフトアップ端に着脱可能に設けられ、前記反応室本体内に位置し、前記トレイは、前記ウェハを載置するために用いられる。
【0008】
可能な一実施形態では、前記リフトアップ機構は、リフトアップ実行ユニットと、駆動ユニットとを含み、
前記リフトアップ実行ユニットは、前記反応室本体の底板に設けられ、前記リフトアップ実行ユニットは、前記底板と密封嵌合し、前記トレイは、前記リフトアップ実行ユニットに着脱可能に設けられ、
前記駆動ユニットは、前記リフトアップ実行ユニットに接続され、前記駆動ユニットは、前記リフトアップ実行ユニットを駆動して前記トレイを鉛直方向に沿って昇降させることができる。
【0009】
可能な一実施形態では、前記リフトアップ実行ユニットは、リフトアップロッドと、リフトアップベースと、ブラケットと、伸縮可能な密封スリーブとを含み、前記密封スリーブは、前記反応室本体の底板に設けられ、前記底板と密封嵌合し、前記リフトアップベースは、前記密封スリーブの前記底板から離れた一端に設けられ、前記リフトアップベースは、前記密封スリーブと密封嵌合し、前記リフトアップロッドは、前記密封スリーブに挿設され、前記リフトアップロッドは、一端が前記リフトアップベースに接続され、他端が前記ブラケットに接続され、前記トレイは前記ブラケットに着脱可能に設けられる。
【0010】
可能な一実施形態では、前記密封スリーブは、ベローズである。
【0011】
可能な一実施形態では、前記リフトアップ機構は、前記リフトアップ実行ユニットを駆動して前記トレイを回転させるための第2の駆動ユニットをさらに含む。
【0012】
可能な一実施形態では、前記搬送装置と前記高温反応室との間に搬送通路が設けられ、前記ガス供給モジュールのガス供給ダクトが前記高温反応室に設けられ、前記搬送通路と前記ガス供給ダクトは鉛直方向に沿って分布している。
【0013】
可能な一実施形態では、前記ガス供給ダクト内には少なくとも1つのガス導入通路が設けられている。
【0014】
可能な一実施形態では、前記搬送通路には、前記搬送通路を閉塞可能なゲートバルブが設けられている。
【0015】
可能な一実施形態では、前記少なくとも1つのガス導入通路内の供給される反応ガスの流量の大きさは、個別に調節される。
【0016】
可能な一実施形態では、前記ガス供給ダクトには3つの前記ガス導入通路が設けられ、中間に位置する前記ガス導入通路の幅は両側の前記ガス導入通路の幅よりも大きく、且つ中間に位置する前記ガス導入通路の幅は前記ウェハの直径以上である。
【0017】
可能な一実施形態では、前記搬送装置は、搬送室と、前記搬送室内に設けられるロボットハンドとを含み、前記搬送室は、前記高温反応室に接続され、前記搬送室には、前記ウェハを格納するための少なくとも1つの収容室がさらに設けられている。
【0018】
可能な一実施形態では、前記収容室と前記搬送室とを連通させる通路には、バルブが設けられている。
【0019】
可能な一実施形態では、前記ロボットハンドは、前記搬送室内に設けられる固定ベースと、前記固定ベースに回転可能に設けられるロボットアームモジュールと、前記ロボットアームモジュールに設けられる把持グリップユニットと、を含み、
前記ロボットアームモジュールは、前記ウェハを把持するための前記把持グリップユニットを駆動して対応する前記高温反応室に出入りさせることができる。
【発明の効果】
【0020】
従来技術に比べて、本願の技術的効果は以下のとおりである。
【0021】
本願に係るエピタキシャル反応デバイスは、ウェハのエピタキシャル層の加工に用いられ、エピタキシャル反応デバイスは搬送装置と少なくとも1つの反応装置とを含み、反応装置は、高温反応室と、ガス供給モジュールと、排気モジュールとを含み、高温反応室は、ウェハに加工時に必要な環境条件を提供するために用いられ、ガス供給モジュールと排気モジュールはいずれも高温反応室に設けられ、ガス供給モジュールと排気モジュールは対向して配置され、ガス供給モジュールは、高温反応室に反応ガスを供給するために用いられ、排気モジュールは、高温反応室内における反応後に残留したガスを抽出するために用いられ、搬送装置は、高温反応室に設けられ、ガス供給モジュールと同じ側に位置し、搬送装置は、ウェハを高温反応室内に搬送するか、又は高温反応室内からウェハを取り出すために用いられる。本願に係るエピタキシャル反応デバイスは、搬送装置及びガス供給モジュールをいずれも高温反応室の同じ側に設けることにより、ウェハの出し入れを行う時に、粉塵状の副生成物の領域を通過する必要がなく、副生成物がウェハに落下するリスク問題を効果的に解決する。
【0022】
また、洗浄メンテナンスを行う時、搬送装置及びガス供給モジュールはいずれも移動する必要がなく、高温反応室を直接取り外して洗浄すればよく、搬送装置及びガス供給モジュールを分離する工程を省き、さらに洗浄メンテナンス工程を簡略化し、コストを削減し、操作が確実であり、メンテナンス工数を短縮し、生産効率を間接的に向上させる。
【0023】
さらに、本願は、搬送装置及びガス供給モジュールの合理的なレイアウトにより、搬送装置及びガス供給モジュールの空間位置における干渉を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本願実施例に係る技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では実施例において用いる必要がある図面について簡単に説明するが、以下の図面は本願の幾つかの実施例に過ぎず、範囲を限定するものと見なすべきではない。当業者であれば、創造的な労働をすることなくこれらの図面に基づいて他の関連図面を取得し得る。
【
図1】本願実施例に係る第1のエピタキシャル反応デバイスを示す図であって反応室本体及び搬送室の上部カバー部分が隠されている立体構造概略図である。
【
図2】
図1におけるA-A方向の部分的な構成を示す断面図である。
【
図4】
図1に示す第1のエピタキシャル反応デバイスにおけるロボットハンドを示す立体構造概略図である。
【
図5】本願実施例に係る第2のエピタキシャル反応デバイスを示す立体構造概略図である。
【
図6】
図5に示す第2のエピタキシャル反応デバイスを示す上面図である。
【
図7】本願実施例に係る第3のエピタキシャル反応デバイスを示す構造概略図である。
【
図8】本願実施例に係るリフトアップ機構を示す構造概略図である。
【
図9】本願実施例に係る他のリフトアップ機構を示す構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下は本願実施例について詳細に説明し、係る実施例が図面に例示される。同じ又は類似の符号は、常に同じ又は類似の構成要素、又は同じ又は類似の機能を有する構成要素を示す。図面を参照して以下に説明する実施例は例示的なものであり、本願を解釈するために使用され、本願の限定として理解されるべきではない。
【0026】
なお、本願の説明において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」等が示す方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、単に本願の説明を容易にし、簡略化するためのものであり、係る装置又は構成要素が必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されることを示したり暗示したりするものではない。従って、本願を制限するものとして理解されるべきではない。
【0027】
なお、「第1」、「第2」という用語は、目的を説明するためのものに過ぎず、相対的重要性を示したり暗示したりするか、又は係る技術特徴の数を暗黙的に示すと理解されるべきではない。従って、「第1」、「第2」により限定される特徴は、1つ又は複数の前記特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本願の説明において、「複数」とは、特に明記しない限り、2つ以上を意味する。
【0028】
本願の説明において、特に明示的な規定及び限定がない限り、「取り付ける」、「つながる」、「接続する」、「固定する」などの用語は広義的に理解されるべきである。例えば、固定的に接続してよいし、着脱可能な接続し、又は一体になってもよく、机械的に接続してもよいし、電気的に接続してよく、直接つながってもよいし、中間媒体を介した間接連結であってもよく、2つの構成要素の内部の連通または2つの構成要素間の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、本願における上記の用語の具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0029】
本願において、特に明確な規定及び限定がない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」または「下」にあるとは、第1および第2の特徴が直接接触しているか、または第1および第2の特徴が介在物を介して間接的に接触していることを意味してもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあるとは、第1の特徴が第2の特徴の真上又は斜め上方にあってもよいし、または単に第1の特徴が第2の特徴よりも水平高さが高いことを意味する。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」、および「下面」にあるとは、第1の特徴が第2の特徴の真下または斜め下にあってもよいし、または単に第1の特徴が第2の特徴よりも低い水平高さを有することを意味する。
【0030】
図1及び
図2を参照すると、本実施例は、ウェハのエピタキシャル層の加工に用いられるエピタキシャル反応デバイスを提供している。
【0031】
本実施例に係るエピタキシャル反応デバイスは、搬送装置100と少なくとも1つの反応装置200とを含み、各反応装置200はいずれも搬送装置100に接続され、すなわち、反応装置200は、搬送装置100回りに配置されている。反応装置200は、ウェハのエピタキシャル層の加工に用いられ、搬送装置100は、各反応装置200にエピタキシャル層加工の対象となるウェハを搬送することができ、搬送装置100は各反応装置200からエピタキシャル層が加工されたウェハを取り出すこともできる。
【0032】
選択的に、
図5、
図6、および
図7を合わせて参照すると、反応装置200の数は、1つ、2つ、3つ、4つ、または他の数であってもよい。
【0033】
図2を参照すると、さらに、反応装置200は、高温反応室210と、ガス供給モジュール220と、排気モジュール230とを含み、高温反応室210内にはウェハに加工時に必要な環境条件を提供することができる。
【0034】
ガス供給モジュール220と排気モジュール230は、いずれも高温反応室210の側面に設けられ、ガス供給モジュール220と排気モジュール230は対向して配置されるか、又は隣接して配置され、本実施例において、ガス供給モジュール220と排気モジュール230は対向して配置される。ウェハのエピタキシャル層の加工を行う時、ガス供給モジュール220は、高温反応室210内に反応ガスを供給するために用いられ、反応ガスは、高温反応室210が提供する環境条件下で、ウェハ表面に性能に優れ、欠陥が少ない薄膜を堆積させ、該薄膜はエピタキシャル層と呼ばれる。エピタキシャル層が加工された後、排気モジュール230は、高温反応室210内の反応後に残留したガスを抽出する。
【0035】
図1及び
図2を参照すると、搬送装置100は高温反応室210に設けられ、且つ搬送装置100とガス供給モジュール220は高温反応室210の同じ側に位置する。ウェハのエピタキシャル層の加工を行う時、搬送装置100は、エピタキシャル層加工の対象となるウェハを高温反応室210内に搬送することができ、搬送装置100は、高温反応室210内からエピタキシャル層が加工されたウェハを取り出すこともできる。
【0036】
具体的には、搬送装置100と高温反応室210との間には搬送通路300が設けられ、搬送装置100は搬送通路300を介してウェハの搬送を行う。
【0037】
ガス供給モジュール220は、ガス供給サブシステム(図示せず)とガス供給ダクト221とを含み、ガス供給ダクト221は高温反応室210に接続され、ガス供給サブシステムはガス供給ダクト221に接続され、ガス供給サブシステムは、ガス供給ダクト221を介して高温反応室210に反応ガスを供給することができる。
【0038】
本実施例において、搬送通路300及びガス供給ダクト221は鉛直方向に沿って分布し、且つ搬送通路300にゲートバルブ400が設けられる。搬送装置100がウェハの搬送を完了した後、ゲートバルブ400は、反応ガスが搬送通路300を介して搬送装置100に入ることを回避するように搬送通路300を閉じることができる。
【0039】
選択的に、
図2に示すように、搬送通路300は、ガス供給ダクト221の上方に配置されて、空間を合理的に利用し、エピタキシャル反応デバイス全体をよりコンパクトにする。当然ながら、いくつかの実施例において、搬送通路300はガス供給ダクト221の下方に位置してもよい。
【0040】
さらに、ガス供給ダクト221は、順に接続された水平部分と鉛直部分を含み、水平部分と鉛直部分との間は湾曲して接続されることにより、ガス供給ダクト221が占める水平方向の空間を減少させ、搬送装置100と高温反応室210との間の距離を短縮し、ストロークを短縮し、さらにウェハの出し入れ時に粉塵状の副生成物に接触するリスクを低下させることができる。
【0041】
ゲートバルブ400は、バルブコアプレート410と第1の駆動ユニット420とを含み、バルブコアプレート410は、搬送通路300に挿設され、第1の駆動ユニット420はバルブコアプレート410に接続され、第1の駆動ユニット420は、バルブコアプレート410が搬送通路300に対して移動するように駆動して、搬送通路300の開閉を制御する。
【0042】
選択的に、第1の駆動ユニット420は、エアシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータ又は電動プッシュロッド等であり、なお、上記は例を挙げて説明したものに過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではない。
【0043】
ガス供給ダクト221内には、少なくとも1つのガス導入通路222が設けられ、少なくとも1つのガス導入通路222の出口は、高温反応室210内におけるウェハを配置する方向に向けられる。
【0044】
本実施例において、少なくとも3つのガス導入通路222のうち、各ガス導入通路222内の供給される反応ガスの流量の大きさは、供給される反応ガスがより均一になるように個別に調節することができる。
【0045】
なお、高温反応室210では、ウェハのエッジと高温反応室210の側壁との距離が近いので、反応ガスは、流れる際に境界層が形成されることによりウェハのエッジ部分における流速がウェハの中間部分における速度よりも若干遅くなり、堆積薄膜の膜厚の均一性やドーピング均一性が低下する。したがって、ガス供給ダクト221を複数のガス導入通路222にすることにより、ウェハの異なる位置における流量をより容易に調整して、より均一なエピタキシャル層を得ることができ、さらにプロセスパラメータの調整可能性をより良好にすることができる。
【0046】
さらに、境界層の範囲が小さいため、本実施例において、ガス導入通路222は3つ設けられ、中間に位置するガス導入通路222の幅は、両側のガス導入通路222の幅よりも大きく、且つ中間に位置するガス導入通路222の幅はウェハの直径以上である。これにより、中間ガス導入通路222の反応ガス流量の供給を保証すると同時に、高温反応室210の側壁境界層の反応ガスの流速及び流量を容易に調整することができる。また、3つのガス導入通路222を設けることによりウェハの中間及び両側を流れる流量及び速度の調節を実現することができ、より均一なエピタキシャル層を取得することに有利である。
【0047】
なお、プロセス検証した結果、小さいサイズのウェハ(例えば4"のウェハ)に対して、3つのガス導入通路222の吸気において、中間吸気の幅は、堆積されたエピタキシャル層の厚さ、ドーピング濃度の均一性に大きな影響を与え、幅が4"のウェハの直径より大きい場合、ウェハに堆積された薄膜の品質がより高く、エッジ吸気領域の流量変化は堆積されたエピタキシャル層の品質に実質的に影響を与えない。このため、3つのガス導入通路222を設ける場合には、中央部が広く、両端部が狭いことが求められる。
【0048】
排気モジュール230は、排気管231と排気管231に接続された排気サブシステム(図示せず)とを含み、排気管231は高温反応室210に連通し、排気サブシステムは高温反応室210内の反応後に残留したガスを排出することができる。
【0049】
本実施例に係るエピタキシャル反応デバイスは、搬送装置100及びガス供給モジュール220をいずれも高温反応室210の同じ側に設置し、且つ合理的なレイアウトを行うことにより、搬送装置100及びガス供給モジュール220の空間位置における干渉を回避することができる。さらにウェハの出し入れを行う時に、粉塵状の副生成物の領域を通過する必要がなく、副生成物がウェハに落下するリスクがある問題を効果的に解決する。
【0050】
さらに、洗浄メンテナンスを行う時、搬送装置100及びガス供給モジュール220はいずれも移動する必要がなく、高温反応室210を直接取り外して洗浄すればよく、搬送装置100及びガス供給モジュール220を分離する工程を省き、さらに洗浄メンテナンス工程を簡略化し、コストを削減し、操作が確実であり、メンテナンス工数を短縮し、生成効率を間接的に向上させる。
【0051】
図1~
図4を参照すると、本実施例は、さらにウェハのエピタキシャル層の加工に用いられるエピタキシャル反応デバイスを提供している。本実施例は上記実施例の技術に基づいて行われた改良であり、上記実施例に比べて、相違点は以下のとおりである。
【0052】
図1及び
図2を参照すると、本実施例は、1つの反応装置200を例として詳細に説明する。ここで、高温反応室210は、反応室本体211と、リフトアップ機構212と、トレイ213とを含み、反応室本体211は、ガス供給モジュール220のガス供給ダクト221、排気モジュール230の排気管231及び搬送通路300にそれぞれ接続される。
【0053】
反応室本体211内に反応チャンバ2110が形成され、リフトアップ機構212は、反応室本体211の反応チャンバ2110内に設けられる。トレイ213は、リフトアップ機構212のリフトアップ端に着脱可能に設けられ、トレイ213は、反応室本体211内に位置し、トレイ213はウェハを載置するために用いられる。リフトアップ機構212は、トレイ213を反応チャンバ2110内で昇降させるように駆動することができ、その結果、リフトアップ端は、搬送通路300またはガス供給ダクト221の出口に対応することができ、さらに、トレイ213上に載置されたウェハも、搬送通路300またはガス供給ダクト221の出口に対応することができる。
【0054】
図2、
図3及び
図8を参照すると、具体的には、リフトアップ機構212は、リフトアップ実行ユニット2120と第2の駆動ユニット2121とを含み、リフトアップ実行ユニット2120は、反応室本体211の底板に設けられ、第2の駆動ユニット2121は、リフトアップ実行ユニット2120を駆動してトレイ213を反応チャンバ2110で昇降させることができる。ここで、第2の駆動ユニット2121は、反応室本体211の底板に設けられてもよく、当然ながら外付けのフレーム(図示せず)に設けられてもよい。
【0055】
リフトアップ実行ユニット2120は、リフトアップロッド2120aと、リフトアップベース2120bと、ブラケット2120cと、伸縮可能な密封スリーブ2120dとを含み、密封スリーブ2120dは、反応室本体211の底板に設けられ、密封スリーブ2120dと反応室本体211の底板との間は、密封部材によって密封嵌合を実現し、密封スリーブ2120dは反応チャンバ2110の外部に位置する。リフトアップベース2120bは、密封スリーブ2120dの反応室本体211の底板から離れた一端に設けられ、リフトアップベース2120bは、密封スリーブ2120dと密封嵌合し、リフトアップロッド2120aは、密封スリーブ2120d内に挿設され、リフトアップロッド2120aは、一端がリフトアップベース2120bに接続され、他端がブラケット2120cに接続され、トレイ213は、ブラケット2120cに着脱可能に設けられる。
【0056】
第2の駆動ユニット2121の出力端は、リフトアップベース2120bに接続され、第2の駆動ユニット2121の出力端は、往復直線運動を出力することができ、これにより、第2の駆動ユニット2121は、リフトアップベース2120b、リフトアップロッド2120a及びブラケット2120cを駆動して昇降させることができる。密封スリーブ2120dは伸縮性を有するため、密封スリーブ2120dは伸縮することによってリフトアップ実行ユニット2120の昇降運動に適応することができる。
【0057】
なお、密封スリーブ2120dの両端はいずれも密封嵌合を用い、その目的は、外部ガスが反応チャンバ2110内に漏れること又は反応チャンバ2110内部の反応ガスが外に漏れることを回避し、反応チャンバ2110の密封性を確保し、ウェハに安定したプロセス条件を提供することである。
【0058】
選択的に、密封スリーブ2120dは、ベローズである。
【0059】
選択的に、本実施例において、第2の駆動ユニット2121は、エアシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータ、電動プッシュロッド、カム機構又はクランクスライダ機構等であり、なお、上記は例を挙げて説明したものに過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではない。
【0060】
図1及び
図4を参照すると、搬送装置100は、搬送室110と、搬送室110内に設けられたロボットハンド120とを含み、搬送室110は、搬送通路300を介して反応室本体211に接続され、ロボットハンド120は、搬送室110内に設けられ、ロボットハンド120は、炭化ケイ素ウェハの出し入れを行うように搬送通路300を介して反応チャンバ2110内に後退及び進入することができる。
【0061】
さらに、搬送室110の一側には、ウェハを格納するための少なくとも1つの収容室111がさらに設けられ、収容室111は搬送室110と連通する。本実施例において、収容室111の数は2つであり、2つの収容室111は未加工又は加工済みのウェハを格納するために用いられる。これにより、ロボットハンド120は、2つの収容室111においてウェハの出し入れを行うことができる。
【0062】
いくつかの実施例において、収容室111の数は3つ、4つ、5つ又は他の数であってもよい。なお、上記は例示に過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではない。また、収容室111と搬送室110とを連通する通路にバルブを設けてもよい。即ち収容室111に未加工のウェハを投入したり、加工済みのウェハを取り出したりする際には、バルブを先に閉じて収容室111と搬送室110との間の通路を遮断し、収容室111内の圧力を大気圧状態に回復させ、次に収容室111のドアを開き、操作を行う。動作が完了すると、収容室111は、搬送室110と同じ真空状態または圧力状態に戻る。
【0063】
ロボットハンド120が二つの収容室111に入ってウェハを出し入れする際には、バルブが先に開き、出し入れ動作が完了し、且つロボットハンド120が収容室111から出た後、バルブが閉じられ、収容室111と搬送室110との間の通路を遮断して搬送室110の真空状態を確保し、さらに外部の汚染源の進入を効果的に回避し、加工後のウェハのエピタキシャル層の厚さ及びドーピング濃度の均一度を向上させ、良品率を向上させることができる。
【0064】
具体的には、ロボットハンド120は、搬送室110内に設けられる固定ベース121と、ロボットアームモジュール122と、把持グリップユニット123とを含む。
【0065】
ロボットアームモジュール122は、固定ベース121に回転可能に設けられる能動アームユニット1221と、能動アームユニット1221に回転可能に設けられる従動アームユニット1222と、従動アームユニット1222に回転可能に設けられる片持ち梁ユニット1223とを含む。把持グリップユニット123は、従動アームアセンブリ1222から離れた片持ち梁ユニット1223の一端に配置されている。
【0066】
能動アームユニット1221、従動アームユニット1222及び片持ち梁ユニット1223の間は、いずれもモータによって駆動されて回転し、且つ片持ち梁ユニット1223の回転平面は前記搬送通路300が位置する平面と平行である。本実施例において、能動アームユニット1221、従動アームユニット1222及び片持ち梁ユニット1223のそれぞれの回転可能な嵌合により、片持ち梁ユニット1223は、把持グリッパユニット123を駆動して搬送通路300において直線伸縮運動を実行させることができる。
【0067】
選択的に、モータは、ステッピングモータまたはサーボモータである。
【0068】
これにより、把持グリッパユニット123を駆動して直線伸縮運動を実行させることにより、ウェハを取り出す又は載置するために用いられる把持グリップユニット123を対応する高温反応室210に出入りさせる。本実施例において、搬送装置100はウェハを搬送する時、ウェハをトレイ213に載置して把持グリップユニット123で挟持してともに搬送する。これにより、理解できるように、搬送装置100がウェハを出し入れする時、リフトアップ機構212が動作し、ブラケット2120cを昇降駆動し、ブラケット2120cを搬送通路300に対応させ、且つ同一平面内に保持し、同時にゲートバルブ400が開き、それによりロボットハンド120はウェハが搭載されたトレイ213を容易に取り出し又は下ろすことができる。ウェハのエピタキシャル層加工時には、ゲートバルブ400を閉じ、リフトアップ機構212を作動させてブラケット2120cを昇降駆動し、ブラケット2120cをガス供給ダクト221に対応させ、ブラケット2120cをガス供給ダクト221のガス出口と同一平面上に保持させる。
【0069】
図2、
図3及び
図8を参照すると、本実施例は、さらにウェハのエピタキシャル層の加工に適用されるエピタキシャル反応デバイスを提供する。本実施例は、上記実施例の技術に基づいて行われた改良であり、上記実施例に比べて、相違点は以下のとおりである。
【0070】
本実施例において、リフトアップ機構212は、リフトアップ実行ユニット2120と、第2の駆動ユニット2121と、第3の駆動ユニット2122とを含む。リフトアップ実行ユニット2120は、反応室本体211の底板に設けられる。第2の駆動ユニット2121は、反応室本体211の底板に設けられ、第3の駆動ユニット2122は、第2の駆動ユニット2121に設けられ、且つリフトアップベース2120bに接続される。本実施例において、第2の駆動ユニット2121はリフトアップ実行ユニット2120を駆動して反応チャンバ2110においてトレイ213を昇降させることができ、第3の駆動ユニット2122はリフトアップロッド2120aを駆動して回転させることができる。
【0071】
具体的には、第2の駆動ユニット2121は、第1の駆動モータ2121aと、昇降板2121bと、ナット2121cと、昇降ネジロッド2121dと、ガイドロッド2121eとを含み、第1の駆動モータ2121aは、反応室本体211の底板の下方に位置し、昇降ネジロッド2121dは、一端が反応室本体211の底板に回転可能に接続され、他端が第1の駆動モータ2121aの出力端に接続される。昇降板2121bは、ナット2121cを介して昇降ネジロッド2121dに取り付けられており、ナット2121cが昇降ネジロッド2121dに螺合され、これにより、第1の駆動モータ2121aが回転運動を出力することで、昇降板2121bが昇降ネジロッド2121dの軸方向に沿って昇降駆動される。ガイドロッド2121eは一端が反応室本体211の底板に取り付けられ、他端が昇降板2121bを貫通し、且つガイドロッド2121eと昇降板2121bとの間は滑り嵌めされる。なお、ガイドロッド2121eの設置は、昇降板2121bの回転を制限することができる一方、昇降板2121bの昇降にガイド作用を提供し、さらに昇降の安定性を保証する。
【0072】
第3の駆動ユニット2122は、第2の駆動モータ2122aと、機械伝動機構2122bと、回転台2122cと、連結軸2122dとを含む。第2の駆動モータ2122aは、昇降板2121bに取り付けられ、回転台2122cは、昇降板2121bに回転可能に設けられ、第2の駆動モータ2122aと回転台2122cは、機械伝動機構2122bを介して伝動接続され、第2の駆動モータ2122aは、機械伝動機構2122bを介して回転台2122cを駆動して昇降板2121bに対して回転させることができる。連結軸2122dは、回転台2122cに偏心して設けられており、連結軸2122dの上端は、リフトアップベース2120bに連結されている。
【0073】
さらに、機械伝動機構2122bはスプロケット伝動機構、プーリ伝動構造、歯車伝動機構、ウォームギヤ伝動機構等を選択することができ、なお、上記は例を挙げて説明したものに過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではないことである。
【0074】
さらに、本実施例において、リフトアップロッド2120aと反応室本体211の底板との間は、リニアベアリング2120eを介して嵌合され、リフトアップロッド2120aが昇降する時の摩擦を減少させる。リフトアップロッド2120aは、反応室本体211の底板から離れた部分が軸方向からずれた方向に湾曲して設けられ、またリフトアップロッド2120aのストレートロッド部分の長さは、昇降の最大ストローク以上である。密封スリーブ2120dは、ベローズであり、リフトアップロッド2120aの形状に適合することができ、リフトアップロッド2120aは、リフトベース2120bに接続され、リフトアップロッド2120aの回転中心線は、回転台2122cの回転中心線と重なる。
【0075】
これにより、回転台2122cが回転する時、連結軸2122dを介してリフトアップベース2120b、リフトアップロッド2120aを駆動して回転させることができ、さらにリフトアップロッド2120aは、ブラケット2120c上のトレイ213を駆動して回転させ、ベローズ自体は一定の可撓性を有し、揺動する過程において自己適応する。従って、本実施例に係るエピタキシャル反応デバイスは、昇降及び回転の機能を統合することにより、ウェハのエピタキシャル層を加工する時、トレイ213上のウェハを回転させることにより、ウェハの表面温度分布をより均一にすることができ、更にエピタキシャル成長時の薄膜の厚さ及びドーピング濃度の均一性を向上させる。
【0076】
図2、
図3、
図8及び
図9を参照すると、本実施例は、さらにウェハのエピタキシャル層の加工に適用されるエピタキシャル反応デバイスを提供している。本実施例は上記実施例の技術に基づいて行われた改良であり、上記実施例に比べて、相違点は以下のとおりである。
【0077】
本実施例において、リフトアップ実行ユニット2120におけるリフトベース2120bで第2の駆動ユニット2121における昇降板2121bを直接置換し、さらに第2の駆動ユニット2121における昇降板2121bを省き、構造を簡略化する。
【0078】
第3の駆動ユニットは、第2の駆動モータ2122aと、機械伝達機構2122bと、磁性流体シール2122eとを含む。リフトアップロッド2120aは、リフトアップベース2120bを貫通し、且つ磁性流体シール2122eを介してリフトベース2120bと回転可能に嵌合され、磁性流体シール2122eは、反応室本体211に漏れが発生することを回避することができる。第2の駆動モータ2122aは機械伝動機構2122bを介して磁性流体シール2122eの外に露出するリフトアップロッド2120aに接続され、第2の駆動モータ2122aは機械伝動機構2122bを介してリフトアップロッド2120a、ブラケット2120c及びブラケット2120cに設けられるトレイ213を駆動して回転させることができる。
【0079】
さらに、機械伝動機構2122bは上記実施例と同じように、同様にスプロケット伝動機構、プーリ伝動構造、歯車伝動機構、ウォームギヤ伝動機構等を選択することができる。なお、上記は例を挙げて説明したものに過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではないことである。
【0080】
本明細書の説明において、「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例示」、「具体的な例示」、または「いくつかの例示」などの参照用語は、この実施例または例示に関連して説明した具体的な特徴、構造、材料または特点が本願の少なくとも1つの実施例または例示に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の例示的な表現は、同一の実施例または例示を指す必要がない。さらに、説明される具体的な特徴、構造、材料または特点は任意の1つまたは複数の実施例または例示において適切に組み合わせることができる。さらに、互いに矛盾しない限り、当業者は本明細書で説明される異なる実施例または例示並びに異なる実施例または例示に係る特徴に対して結合および組み合わせをすることができる。
【0081】
以上、本願の実施例を示して説明したが、上記実施例は例示的なものであり、本願を限定するものと理解すべきではなく、当業者は本願の範囲内で上記実施例に対して変更、修正、置換及び変形を行うことができることを理解されるべきである。
【符号の説明】
【0082】
100 搬送装置、110 搬送室、111 収容室、120 ロボットハンド、121 固定ベース、122 ロボットアームモジュール、1221 能動アームユニット、1222 従動アームユニット、1223 片持ち梁ユニット、123 把持グリップユニット、200 反応装置、210 高温反応室、211 反応室本体、2110 反応チャンバ、212 リフトアップ機構、2120 リフトアップ実行ユニット、2120a リフトアップロッド、2120b リフトアップベース、2120c ブラケット、2120d 密封スリーブ、2121 第2の駆動ユニット、2121a 第1の駆動モータ、2121b 昇降板、2121c ナット、2121d 昇降ネジロッド、2121e ガイドロッド、2122 第3の駆動ユニット、2122a 第2の駆動モータ、2122b 機械伝動機構、2122c 回転台、2122d 連結軸、2122e 磁性流体シール、213 トレイ、220 ガス供給モジュール、221 ガス供給ダクト、222 ガス導入通路、230 排気モジュール、231 排気管、300 搬送通路、400 ゲートバルブ、410 バルブコアプレート、420 第1の駆動ユニット
【手続補正書】
【提出日】2024-05-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置と少なくとも1つの反応装置とを含み、ウェハのエピタキシャル層の加工に適用されるエピタキシャル反応デバイスであって、
前記反応装置は、高温反応室と、ガス供給モジュールと、排気モジュールとを含み、前記高温反応室は、前記ウェハに加工時に必要な環境条件を提供するために用いられ、前記ガス供給モジュールと前記排気モジュールはいずれも前記高温反応室に設けられ、前記ガス供給モジュールと前記排気モジュールは対向して配置され、前記ガス供給モジュールは、前記高温反応室に反応ガスを供給するために用いられ、前記排気モジュールは、前記高温反応室内における反応後に残留したガスを抽出するために用いられ、
前記搬送装置は、前記高温反応室に設けられ、前記ガス供給モジュールと同じ側に位置し、前記搬送装置は、前記ウェハを前記高温反応室内に搬送するか、又は前記高温反応室内から前記ウェハを取り出すために用いられる、
エピタキシャル反応デバイス。
【請求項2】
前記高温反応室は、反応室本体と、リフトアップ機構と、トレイとを含み、
前記反応室本体は、前記ガス供給モジュール、前記排気モジュール及び前記搬送装置にそれぞれ接続され、
前記リフトアップ機構は、前記反応室本体に設けられ、
前記トレイは、前記リフトアップ機構のリフトアップ端に着脱可能に設けられ、前記反応室本体内に位置し、前記トレイは前記ウェハを載置するために用いられる、
請求項1に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項3】
前記リフトアップ機構は、リフトアップ実行ユニットと、
リフトアップ駆動ユニットとを含み、
前記リフトアップ実行ユニットは、前記反応室本体の底板に設けられ、前記リフトアップ実行ユニットは、前記底板と密封嵌合し、前記トレイは、前記リフトアップ実行ユニットに着脱可能に設けられ、
前記
リフトアップ駆動ユニットは、前記リフトアップ実行ユニットに接続され、前記
リフトアップ駆動ユニットは、前記リフト実行ユニットを駆動して前記トレイを鉛直方向に沿って昇降させる
ために用いられる、
請求項2に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項4】
前記リフトアップ実行ユニットは、リフトアップロッドと、リフトアップベースと、ブラケットと、伸縮可能な密封スリーブとを含み、前記密封スリーブは、前記反応室本体の底板に設けられ、前記底板と密封嵌合し、前記リフトアップベースは、前記密封スリーブの前記底板から離れた一端に設けられ、前記リフトアップベースは、前記密封スリーブと密封嵌合し、前記リフトアップロッドは、前記密封スリーブに挿設され、前記リフトアップロッドは、一端が前記リフトアップベースに接続され、他端が前記ブラケットに接続され、前記トレイは、前記ブラケットに着脱可能に設けられる、
請求項3に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項5】
前記密封スリーブは、ベローズである、
請求項4に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項6】
前記リフトアップ機構は、前記リフトアップ実行ユニットを駆動して前記トレイを回転させるための
回転駆動ユニットをさらに含む、
請求項
3に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項7】
前記搬送装置と前記高温反応室との間に搬送通路が設けられ、前記ガス供給モジュールのガス供給ダクトが前記高温反応室に設けられる、
請求項
1に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項8】
前記搬送通路と前記ガス供給ダクトは、鉛直方向に沿って分布している、
請求項7に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項9】
前記ガス供給ダクト内には少なくとも1つのガス導入通路が設けられている、
請求項
7に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項10】
前記搬送通路には、前記搬送通路を閉塞可能なゲートバルブが設けられている、
請求項
7に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも1つのガス導入通路内の供給される反応ガスの流量の大きさは、個別に調節される、
請求項
9に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項12】
前記ガス供給ダクトには3つの前記ガス導入通路が設けられ、中間に位置する前記ガス導入通路の幅は両側の前記ガス導入通路の幅よりも大きく、かつ前記中間に位置するガス導入通路の幅は前記ウェハの直径以上である、
請求項
9に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項13】
前記搬送装置は、搬送室と、前記搬送室内に設けられるロボットハンドとを含み、前記搬送室は、前記高温反応室に接続される、
請求項1~12のいずれか1項に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項14】
前記搬送室には、前記ウェハを格納するための少なくとも1つの収容室がさらに設けられている、
請求項1~
12のいずれか1項に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項15】
前記収容室と前記搬送室とを連通させる通路には、バルブが設けられている、
請求項14に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【請求項16】
前記ロボットハンドは、
前記搬送室内に設けられる固定ベースと、
前記固定ベースに回転可能に設けられるロボットアームモジュールと、
前記ロボットアームモジュールに設けられる把持グリップユニットと、を含み、
前記ロボットアームモジュールは、前記ウェハを把持するための前記把持グリップユニットを駆動して対応する前記高温反応室に出入りさせる
ために用いられる、
請求項
13に記載のエピタキシャル反応デバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
可能な一実施形態では、前記リフトアップ機構は、リフトアップ実行ユニットと、リフトアップ駆動ユニットとを含み、
前記リフトアップ実行ユニットは、前記反応室本体の底板に設けられ、前記リフトアップ実行ユニットは、前記底板と密封嵌合し、前記トレイは、前記リフトアップ実行ユニットに着脱可能に設けられ、
前記リフトアップ駆動ユニットは、前記リフトアップ実行ユニットに接続され、前記リフトアップ駆動ユニットは、前記リフトアップ実行ユニットを駆動して前記トレイを鉛直方向に沿って昇降させることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
可能な一実施形態では、前記リフトアップ機構は、前記リフトアップ実行ユニットを駆動して前記トレイを回転させるための回転駆動ユニットをさらに含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
図1を参照すると、さらに、反応装置200は、高温反応室210と、ガス供給モジュール220と、排気モジュール230とを含み、高温反応室210内にはウェハに加工時に必要な環境条件を提供することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
ゲートバルブ400は、バルブコアプレート410とバルブ駆動ユニット420とを含み、バルブコアプレート410は、搬送通路300に挿設され、バルブ駆動ユニット420はバルブコアプレート410に接続され、バルブ駆動ユニット420は、バルブコアプレート410が搬送通路300に対して移動するように駆動して、搬送通路300の開閉を制御する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
選択的に、バルブ駆動ユニット420は、エアシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータ又は電動プッシュロッド等であり、なお、上記は例を挙げて説明したものに過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
図2、
図3及び
図8を参照すると、具体的には、リフトアップ機構212は、リフトアップ実行ユニット2120と
リフトアップ駆動ユニット2121とを含み、リフトアップ実行ユニット2120は、反応室本体211の底板に設けられ、
リフトアップ駆動ユニット2121は、リフトアップ実行ユニット2120を駆動してトレイ213を反応チャンバ2110で昇降させることができる。ここで、
リフトアップ駆動ユニット2121は、反応室本体211の底板に設けられてもよく、当然ながら外付けのフレーム(図示せず)に設けられてもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
第2のリフトアップ駆動ユニット2121の出力端は、リフトアップベース2120bに接続され、リフトアップ駆動ユニット2121の出力端は、往復直線運動を出力することができ、これにより、リフトアップ駆動ユニット2121は、リフトアップベース2120b、リフトアップロッド2120a及びブラケット2120cを駆動して昇降させることができる。密封スリーブ2120dは伸縮性を有するため、密封スリーブ2120dは伸縮することによってリフトアップ実行ユニット2120の昇降運動に適応することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
選択的に、本実施例において、リフトアップ駆動ユニット2121は、エアシリンダ、油圧シリンダ、リニアモータ、電動プッシュロッド、カム機構又はクランクスライダ機構等であり、なお、上記は例を挙げて説明したものに過ぎず、本願の保護範囲を限定するものではない。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
図1及び
図4を参照すると、搬送装置100は、搬送室110と、搬送室110内に設けられたロボットハンド120とを含み、搬送室110は、搬送通路300を介して反応室本体211に接続され、ロボットハンド120は、搬送室110内に設けられ、ロボットハンド120は、炭化ケイ素ウェハの出し入れを行うように搬送通路300を介して
反応チャンバ2110内から後退するかまたは反応チャンバ2110内に
進入することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0070】
本実施例において、リフトアップ機構212は、リフトアップ実行ユニット2120と、リフトアップ駆動ユニット2121と、回転駆動ユニット2122とを含む。リフトアップ実行ユニット2120は、反応室本体211の底板に設けられる。リフトアップ駆動ユニットは、反応室本体211の底板に設けられ、回転駆動ユニット2122は、リフトアップ駆動ユニット2121に設けられ、且つリフトアップベース2120bに接続される。本実施例において、リフトアップ駆動ユニット2121はリフトアップ実行ユニット2120を駆動して反応チャンバ2110においてトレイ213を昇降させることができ、回転駆動ユニット2122はリフトアップロッド2120aを駆動して回転させることができる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】
具体的には、リフトアップ駆動ユニット2121は、第1の駆動モータ2121aと、昇降板2121bと、ナット2121cと、昇降ネジロッド2121dと、ガイドロッド2121eとを含み、第1の駆動モータ2121aは、反応室本体211の底板の下方に位置し、昇降ネジロッド2121dは、一端が反応室本体211の底板に回転可能に接続され、他端が第1の駆動モータ2121aの出力端に接続される。昇降板2121bは、ナット2121cを介して昇降ネジロッド2121dに取り付けられており、ナット2121cが昇降ネジロッド2121dに螺合され、これにより、第1の駆動モータ2121aが回転運動を出力することで、昇降板2121bが昇降ネジロッド2121dの軸方向に沿って昇降駆動される。ガイドロッド2121eは一端が反応室本体211の底板に取り付けられ、他端が昇降板2121bを貫通し、且つガイドロッド2121eと昇降板2121bとの間は滑り嵌めされる。なお、ガイドロッド2121eの設置は、昇降板2121bの回転を制限することができる一方、昇降板2121bの昇降にガイド作用を提供し、さらに昇降の安定性を保証する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0072】
回転駆動ユニット2122は、第2の駆動モータ2122aと、機械伝動機構2122bと、回転台2122cと、連結軸2122dとを含む。第2の駆動モータ2122aは、昇降板2121bに取り付けられ、回転台2122cは、昇降板2121bに回転可能に設けられ、第2の駆動モータ2122aと回転台2122cは、機械伝動機構2122bを介して伝動接続され、第2の駆動モータ2122aは、機械伝動機構2122bを介して回転台2122cを駆動して昇降板2121bに対して回転させることができる。連結軸2122dは、回転台2122cに偏心して設けられており、連結軸2122dの上端は、リフトアップベース2120bに連結されている。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
さらに、本実施例において、リフトアップロッド2120aと反応室本体211の底板との間は、リニアベアリング2120eを介して嵌合され、リフトアップロッド2120aが昇降する時の摩擦を減少させる。リフトアップロッド2120aは、反応室本体211の底板から離れた一端が軸方向からずれた方向に湾曲して設けられ、またリフトアップロッド2120aのストレートロッド部分の長さは、昇降の最大ストローク以上である。密封スリーブ2120dは、ベローズであり、リフトアップロッド2120aの形状に適合することができ、リフトアップロッド2120aは、リフトベース2120bに接続され、リフトアップロッド2120aの回転中心線は、回転台2122cの回転中心線と重なる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
本実施例において、リフトアップ実行ユニット2120におけるリフトベース2120bでリフトアップ駆動ユニット2121における昇降板2121bを直接置換し、さらにリフトアップ駆動ユニット2121における昇降板2121bを省き、構造を簡略化する。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0078】
回転駆動ユニット2122は、第2の駆動モータ2122aと、機械伝達機構2122bと、磁性流体シール2122eとを含む。リフトアップロッド2120aは、リフトアップベース2120bを貫通し、且つ磁性流体シール2122eを介してリフトベース2120bと回転可能に嵌合され、磁性流体シール2122eは、反応室本体211に漏れが発生することを回避することができる。第2の駆動モータ2122aは機械伝動機構2122bを介して磁性流体シール2122eの外に露出するリフトアップロッド2120aに接続され、第2の駆動モータ2122aは機械伝動機構2122bを介してリフトアップロッド2120a、ブラケット2120c及びブラケット2120cに設けられるトレイ213を駆動して回転させることができる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0082】
100 搬送装置、110 搬送室、111 収容室、120 ロボットハンド、121 固定ベース、122 ロボットアームモジュール、1221 能動アームユニット、1222 従動アームユニット、1223 片持ち梁ユニット、123 把持グリップユニット、200 反応装置、210 高温反応室、211 反応室本体、2110 反応チャンバ、212 リフトアップ機構、2120 リフトアップ実行ユニット、2120a リフトアップロッド、2120b リフトアップベース、2120c ブラケット、2120d 密封スリーブ、2121 リフトアップ駆動ユニット、2121a 第1の駆動モータ、2121b 昇降板、2121c ナット、2121d 昇降ネジロッド、2121e ガイドロッド、2122 回転駆動ユニット、2122a 第2の駆動モータ、2122b 機械伝動機構、2122c 回転台、2122d 連結軸、2122e 磁性流体シール、213 トレイ、220 ガス供給モジュール、221 ガス供給ダクト、222 ガス導入通路、230 排気モジュール、231 排気管、300 搬送通路、400 ゲートバルブ、410 バルブコアプレート、420 バルブ駆動ユニット
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】