IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲華▼中科技大学の特許一覧

特表2024-545036照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン
<>
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図1
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図2
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図3
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図4
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図5
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図6
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図7
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図8
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図9
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図10
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図11
  • 特表-照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン
(51)【国際特許分類】
   B29C 35/08 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
B29C35/08
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532334
(86)(22)【出願日】2022-11-29
(85)【翻訳文提出日】2024-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2022135132
(87)【国際公開番号】W WO2023093910
(87)【国際公開日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】202111432988.5
(32)【優先日】2021-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510268554
【氏名又は名称】▲華▼中科技大学
【氏名又は名称原語表記】HUAZHONG UNIVERSITY OF SCIENCE & TECHNOLOGY
【住所又は居所原語表記】No. 1037, Luoyu Road, Wuhan, Hubei 430074, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100224616
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 志聡
(72)【発明者】
【氏名】黄 江
(72)【発明者】
【氏名】陳 太炎
(72)【発明者】
【氏名】盛 軻▲ヤン▼
(72)【発明者】
【氏名】樊 明武
(72)【発明者】
【氏名】余 調琴
【テーマコード(参考)】
4F203
【Fターム(参考)】
4F203AA44A
4F203AA45
4F203AC02
4F203AG14
4F203AM24
4F203AM32
4F203AR07
4F203DA11
4F203DB01
4F203DC09
4F203DD01
4F203DF23
4F203DL14
4F203DM12
4F203DM23
(57)【要約】
本願の実施例は、照射加工の技術分野に関し、照射加工プロセスにおける絶縁体の照射均一性を向上させるための照射ビーム受け装置及び照射加工生産ラインを提供する。本願の実施例によって提供される照射ビーム受け装置は、フレーム、回転クランプ部材、及び支持装置を含む。ここで、回転クランプ部材は、絶縁体の第1の端部を固定するように構成され、回転クランプ部材は、フレームに回動可能に連結され、回転クランプ部材が絶縁体をクランプするとき、回転クランプ部材がフレームに対して回転する軸線は絶縁体の軸線と重なり、支持装置は、フレーム上に設けられ、支持装置は、絶縁体の第2の端部を支持固定するように構成される。本願の実施例によって提供される照射ビーム受け装置は、絶縁体が放射源の放射を受けるように絶縁体を固定するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体が放射源の放射を受けるように、前記絶縁体を固定するように構成された、照射ビーム受け装置であって、
フレームと、回転クランプ部材と、支持装置と、を含み、
前記回転クランプ部材は、前記絶縁体の第1の端部をクランプするように構成され、前記回転クランプ部材は、前記フレームに回動可能に連結され、前記回転クランプ部材が前記絶縁体をクランプするとき、前記回転クランプ部材が前記フレームに対して回転する軸線は前記絶縁体の軸線と重なり、
前記支持装置は、前記フレーム上に設けられ、前記支持装置は、前記絶縁体の第2の端部を支持するように構成される、
照射ビーム受け装置。
【請求項2】
前記フレームは、ベースフレームと、回転フレームと、を含み、
前記ベースフレーム上に前記支持装置が設けられており、
前記回転フレームは、前記ベースフレームに可動に連結され、前記回転フレームは、前記回転フレーム自体と前記ベースフレームとの角度を調整するために、前記ベースフレームに対して回動可能であり、前記照射ビーム受け装置が所定位置に位置するとき、前記放射源と前記照射ビーム受け装置との配列方向は第1方向であり、前記回転フレームが前記ベースフレームに対して回転する軸線と前記第1方向とは夾角を成し、前記回転クランプ部材は、前記回転フレームに回動可能に連結され、前記回転クランプ部材が前記回転フレームに対して回転する軸線と、前記回転フレームが前記ベースフレームに対して回転する軸線とは夾角を成す、
請求項1に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項3】
前記ベースフレームは、ベースフレーム本体と、支持板と、を含み、
前記ベースフレーム本体上に前記支持装置が設けられており、
前記支持板は、前記ベースフレーム本体に固定され、前記支持板上には第1の溝が形成されており、前記回転フレームは、回転フレーム本体と、回転軸とを含み、前記回転軸は、少なくとも部分的に前記第1の溝内に位置し、前記回転軸は、その軸線に沿って前記第1の溝に対して回動可能であり、前記回転軸の軸線と前記第1方向とは夾角を成し、前記回転フレーム本体は、前記回転軸に固定され、前記回転クランプ部材は、前記回転フレーム本体に回動可能に連結され、前記回転クランプ部材が前記回転フレーム本体に対して回転する軸線と前記回転軸の軸線とは夾角を成す、
請求項2に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項4】
前記第1の溝は、前記支持板の対向する2つの側壁を貫通し、前記照射ビーム受け装置は、ロック部材をさらに含み、前記ロック部材は、前記第1の溝の対向する2つの側壁上に穿設され、前記ロック部材は、前記第1の溝の対向する2つの側壁が前記回転軸をクランプ又は緩めるように、前記第1の溝の対向する2つの側壁間の間隔を調整するように構成される、
請求項3に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項5】
前記回転軸の軸線と前記第1の溝の延在方向とは夾角を成し、前記第1の溝の内壁には、前記回転軸と嵌合する回転軸溝が形成されている、
請求項3に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項6】
前記支持板には、前記回転軸溝の円周方向に沿って目盛が設けられている、
請求項5に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項7】
前記照射ビーム受け装置は、駆動部材をさらに含み、前記駆動部材は、前記回転フレームに固定され、前記駆動部材の出力端は、前記回転クランプ部材に伝動連結され、前記駆動部材は、前記回転クランプ部材を前記フレームに対して回動させるように駆動するように構成される、
請求項2~6のいずれか一項に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項8】
前記回転フレームは貫通孔を有し、前記駆動部材の出力端は、前記貫通孔に穿設され且つ前記回転クランプ部材に連結される、
請求項7に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項9】
前記照射ビーム受け装置は、第1遮蔽シェルをさらに含み、前記第1遮蔽シェルは、前記回転フレームに固定され、前記第1遮蔽シェルにはチャンバが形成されており、前記チャンバは第1開口を有し、前記貫通孔は、前記第1開口を介して前記チャンバと連通し、前記駆動部材は、前記チャンバ内に位置し、前記駆動部材の出力端は、前記第1開口を通して前記貫通孔内に挿入される、
請求項7に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項10】
前記フレームは、相互固定された支持フレームと遮蔽板とを含み、前記遮蔽板は前記第1方向に垂直し、前記照射ビーム受け装置は、駆動部材コントローラをさらに含み、前記駆動部材コントローラは、前記駆動部材に電気的に接続され、前記駆動部材は、前記遮蔽板の、前記放射源に近い側に設けられ、前記駆動部材のコントローラは、前記遮蔽板の、前記放射源から離れた側に設けられる、
請求項7に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項11】
前記照射ビーム受け装置は、第2遮蔽シェルをさらに含み、前記第2遮蔽シェルは、前記遮蔽板の、前記放射源から離れた側に設けられ、前記第2遮蔽シェルには、収容チャンバが形成されており、前記駆動部材コントローラは、前記収容チャンバ内に設けられる、
請求項10に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項12】
前記支持装置は、第1並進駆動部材と、第2並進駆動部材と、支持部材と、を含み、
前記第1並進駆動部材は、前記フレーム上に設けられ、
前記第2並進駆動部材は、前記第1並進駆動部材の出力端に固定され、前記第1並進駆動部材は、前記第2並進駆動部材を第2方向に沿って移動させるように駆動し、
前記支持部材は、前記絶縁体の第2の端部を支持するように構成され、前記支持部材は、前記第2並進駆動部材の出力端に固定され、前記第2並進駆動部材は、前記支持部材を第3方向に沿って移動させるように駆動し、
前記第2方向と前記第3方向とは夾角を成し、前記第2方向と前記第3方向とからなる平面は、前記回転フレームが前記ベースフレームに対して回転する軸線に垂直する、
請求項2~6のいずれか一項に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項13】
照射加工生産ラインであって、
請求項1~12のいずれか一項に記載の照射ビーム受け装置と、照射室と、搬送装置と、を含み、
前記照射室は、入口と出口とを有し、前記照射室内には前記放射源が設けられ、前記照射ビーム受け装置は前記照射室内に設けられ、
前記搬送装置は、前記照射ビーム受け装置を前記入口から前記出口に移動させるように構成され、前記照射ビーム受け装置のストロークにおいて、前記放射源と前記照射ビーム受け装置との間の距離が最も近い場合、前記照射ビーム受け装置は前記所定位置に位置する、
照射加工生産ライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、2021年11月29日に中国特許局に提出された、出願番号が202111432988.5で、発明の名称が「照射ビーム受け装置及び照射加工生産ライン」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てが引用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、照射加工の技術分野に関し、特に、照射ビーム受け装置及び照射加工生産ラインに関するものである。
【背景技術】
【0003】
絶縁体は、各種の高圧線及び低圧線に広く使用されている絶縁コントロール部材であり、シリコーンゴム製の保護カバーを有している。絶縁体の加工プロセスでは、一般的に、シリコーンゴム製の保護カバーの硬度と耐摩耗性を高めるために、絶縁体に対して照射加工を行う必要がある。しかしながら、絶縁体は柱状構造を呈しており、放射源が絶縁体に放射線を放射する過程で、絶縁体の径方向に沿った側面において放射源から離れた部分は遮蔽され、放射線の照射作用をよく受けることができず、これにより、保護カバーの照射均一性が悪くなり、保護カバーの機械的性能を効果的に改善することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、照射加工プロセスにおける絶縁体の照射均一性を向上させるための照射ビーム受け装置及び照射加工生産ラインを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例によって提供される照射ビーム受け装置は、絶縁体が放射源の放射を受けるように、絶縁体を固定するように構成され、本願の実施例によって提供される照射ビーム受け装置は、フレームと、回転クランプ部材と、支持装置と、を含む。ここで、回転クランプ部材は、絶縁体の第1の端部をクランプするように構成され、回転クランプ部材は、フレームに回動可能に連結され、回転クランプ部材が絶縁体をクランプするとき、回転クランプ部材がフレームに対して回転する軸線は絶縁体の軸線と重なり、支持装置は、フレーム上に設けられ、支持装置は、絶縁体の第2の端部を支持するように構成される。
【0006】
本願のいくつかの実施例では、フレームは、ベースフレームと回転フレームとを含む。ここで、支持装置は、ベースフレーム上に設けられる。回転フレームは、ベースフレームに可動に連結され、回転フレームは、それ自体とベースフレームとの角度を調整するために、ベースフレームに対して回動可能であり、照射ビーム受け装置が所定位置に位置するとき、放射源と照射ビーム受け装置との配列方向は第1方向であり、回転フレームがベースフレームに対して回転する軸線と第1方向とは夾角を成し、回転クランプ部材は、回転フレームに回動可能に連結され、回転クランプ部材が回転フレームに対して回転する軸線と、回転フレームが前記ベースフレームに対して回転する軸線とは夾角を成す。
【0007】
本願のいくつかの実施例では、ベースフレームは、ベースフレーム本体と支持板とを含み、支持装置は、ベースフレーム本体上に設けられる。支持板は、ベースフレーム本体に固定され、支持板上には第1の溝が形成されており、回転フレームは、回転フレーム本体と回転軸とを含み、回転軸は、少なくとも部分的に第1の溝内に位置し、回転軸は、軸線に沿って第1の溝に対して回動可能であり、回転軸の軸線と第1方向とは夾角を成し、回転フレーム本体は、回転軸に固定され、回転クランプ部材は、回転フレーム本体に回動可能に連結され、回転クランプ部材が回転フレーム本体に対して回転する軸線と回転軸の軸線とは夾角を成す。
【0008】
本願のいくつかの実施例では、第1の溝は、支持板の対向する2つの側壁を貫通し、照射ビーム受け装置は、ロック部材をさらに含み、ロック部材は、第1の溝の対向する2つの側壁上に穿設され、ロック部材は、第1の溝の対向する2つの側壁が回転軸をクランプ又は緩めるように、第1の溝の対向する2つの側壁間の間隔を調整するように構成される。
【0009】
本願のいくつかの実施例では、回転軸の軸線と第1の溝の延在方向との間に夾角を成し、第1の溝の内壁には、回転軸と嵌合する回転軸溝が形成されている。
【0010】
本願のいくつかの実施例では、支持板には、回転軸溝の円周方向に沿って目盛が設けられている。
【0011】
本願のいくつかの実施例では、照射ビーム受け装置は、駆動部材をさらに含み、駆動部材は、回転フレームに固定され、駆動部材の出力端は、回転クランプ部材に伝動連結され、駆動部材は、回転クランプ部材をフレームに対して回動させるように駆動するように構成される。
【0012】
本願のいくつかの実施例では、回転フレームは貫通孔を有し、駆動部材の出力端は、貫通孔に穿設され且つ回転クランプ部材に連結される。
【0013】
本願のいくつかの実施例では、照射ビーム受け装置は、第1遮蔽シェルをさらに含み、第1遮蔽シェルは、回転フレームに固定され、第1遮蔽シェルにはチャンバが形成されており、チャンバは第1開口を有し、貫通孔は、第1開口を介してチャンバと連通し、駆動部材は、チャンバ内に位置し、駆動部材の出力端は、第1開口を通して貫通孔内に挿入される。
【0014】
本願のいくつかの実施例では、フレームは、相互固定された支持フレームと遮蔽板とを含み、遮蔽板は第1方向に垂直し、照射ビーム受け装置は、駆動部材コントローラをさらに含み、駆動部材コントローラは、駆動部材に電気的に接続され、駆動部材は、遮蔽板の、放射源に近い側に設けられ、駆動部材のコントローラは、遮蔽板の、放射源から離れた側に設けられる。
【0015】
本願のいくつかの実施例では、照射ビーム受け装置は、第2遮蔽シェルをさらに含み、第2遮蔽シェルは、遮蔽板の、放射源から離れた側に設けられ、第2遮蔽シェルには収容チャンバが形成されており、駆動部材コントローラは、収容チャンバ内に設けられる。
【0016】
本願のいくつかの実施例では、支持装置は、第1並進駆動部材と、第2並進駆動部材と、支持部材とを含む。ここで、第1並進駆動部材は、フレーム上に設けられる。第2並進駆動部材は、第1並進駆動部材の出力端に固定され、第1並進駆動部材は、第2並進駆動部材を第2方向に沿って移動させるように駆動する。支持部材は、絶縁体の第2の端部を支持するように構成され、支持部材は、第2並進駆動部材の出力端に固定され、第2並進駆動部材は、支持部材を第3方向に沿って移動させるように駆動する。第2方向と第3方向とは夾角を成し、第2方向と第3方向とからなる平面は、回転フレームがベースフレームに対して回転する軸線に垂直する。
【0017】
本願の実施例によって提供される照射加工生産ラインは、照射室と、搬送装置と、本願の実施例のいずれかによって提供される照射ビーム受け装置とを含む。ここで、照射室は、入口と出口とを有し、照射室内には放射源が設けられ、照射ビーム受け装置は照射室内に設けられる。搬送装置は、照射ビーム受け装置を動かして入口から出口まで移動させるように構成され、照射ビーム受け装置のストロークにおいて、放射源と照射ビーム受け装置との距離が最も近い場合、照射ビーム受け装置は所定位置に位置する。
【発明の効果】
【0018】
本願の実施例によって提供される照射ビーム受け装置では、作業者は、回転クランプ部材がフレームに対して回動するように駆動し、それにより、回転クランプ部材は、それ自体に固定された絶縁体を動かして軸線沿って回動させることができる。絶縁体が軸線に沿って回動する過程で、絶縁体の径方向に沿った側面の、放射源から離れた部分は、徐々に放射源に近づくため、絶縁体の径方向に沿った側面のどの部分も常に他の部分によって遮蔽されることはなく、これによって、絶縁体の径方向に沿った側面は均一な放射を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本願の一実施例における絶縁体の構造を示す模式図
図2】本願の一実施例における照射生産ラインの構成を示す模式図
図3】本願の一実施例において、絶縁体が照射ビーム受け装置に固定された構造を示す模式図
図4】本願の一実施例における照射ビーム受け装置の構造を示す模式図である。
図5図4のAの部分拡大図
図6図5のBの部分拡大図
図7】本願の一実施例におけるモータと回転クランプとの組み立ての第1視点からの分解図
図8】本願の一実施例におけるモータと回転クランプとの組み立ての第2視点からの分解図
図9】本願の一実施例における回転フレームの第1視点からの構造を示す模式図
図10】本願の一実施例における回転フレームの第2視点からの構造を示す模式図
図11】本願の一実施例において、駆動部材コントローラと駆動部材電源とを第2遮蔽シェル内に配置した構成を示す模式図
図12図4のCの部分拡大図
【発明を実施するための形態】
【0020】
本願の具体的な実施形態又は従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、上記で、実施例又は従来技術の説明で使用する必要のある図面について簡単に紹介している。明らかに、上記の図面は、本願のいくつかの実施形態であり、当業者にとっては、創造的な労力を費やさなくても、これらの図面に基づいて他の関連図面を得ることもできる。
【0021】
以下では、本願の実施例における図面を参照して、本願の実施例の技術的解決策について、明確且つ完全に説明するが、明らかに、説明される実施例は、本願の実施例の一部のみであり、全部の実施例ではない。本願実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を払わずに得られる他のすべての実施例は、本願の保護範囲に含まれる。
【0022】
なお、本願の実施例の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」などの用語で指示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、単に本願の実施例を説明し、説明を簡略化するためのものであって、指定された装置又は要素が、必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成、操作しなければならないことを示したり暗示したりするものではなく、したがって、本願の実施例に対する制限として理解されるべきではない。
【0023】
なお、本願の実施例の説明において、特に明確な規定と限定がない限り、「取り付け」、「接続」、「連結」という用語は、広義で理解されるべきであり、例えば、固定連結であってもよく、取り外し可能な連結であってもよく、一体的連結であってもよく、機械的連結であってもよく、電気的接続であってもよく、直接的接続であってもよく、中間媒体を介した間接的接続であってもよく、2つの要素内部の連通であってもよい。当業者であれば、本願の実施例における上記用語の具体的な意味を具体的な状況に合わせて理解することができる。
【0024】
また、以下に説明する本願の異なる実施形態に係る技術的特徴は、互いに矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0025】
電力システムの外部絶縁設備の汚損フラッシュオーバ防止は、電力システム設備の安全動作に関わる重要な技術である。送電又は変電設備の外部絶縁表面に、大気中の煤塵、粉塵などの各種汚れ物が付着することは避けられず、大気汚染が深刻な地域ほど、絶縁体に堆積した汚れも深刻になり、それによって汚損フラッシュオーバが起こりやすくなる。現在、絶縁体は各種の送電線に普遍的に適用されており、これらの送電線や変電設備の汚損フラッシュオーバ電圧、湿潤フラッシュオーバ電圧を効果的に高め、回路の正常な動作を保障する。
【0026】
図1を参照すると、絶縁体1は柱状構造を呈しており、シリコーンゴム製の保護カバーを有している。保護カバーには、径方向に沿って外に延在する複数の傘部11が形成されており、複数の傘部11は、絶縁体1の軸線方向に沿って配列され、保護カバーは、保護と絶縁のために使用される。しかしながら、絶縁体1は操作中に高圧線鉄塔に掛けられており、鳥の啄みや強風などの影響を受けやすく、保護カバーは、このような劣悪な環境下では効果的な保護作用を果たせないことが多い。強風下では、絶縁体1は周期的に揺れやすく、最終的には疲労により破壊される。
【0027】
絶縁体の損傷を軽減するために、関連技術では一般的に絶縁体に対して照射加工を行い、シリコーンゴム製の保護カバーの架橋密度を高めることで、シリコーンゴムの硬度と耐摩耗性を高める。しかしながら、絶縁体は柱状構造を呈しているため、放射源から絶縁体に放射線を放射する過程で、絶縁体の径方向に沿った側面の、放射源から離れた部分は遮蔽され、放射線の照射作用をよく受けることができず、これにより、保護カバーの照射均一性が悪くなり、保護カバーの機械的性能を効果的に改善することができない。
【0028】
図2を参照すると、本願の実施例は、照射ビーム受け装置2と、照射室と、搬送装置3とを含む照射加工生産ラインを提供する。ここで、照射室は、入口と出口とを有し、照射室内には放射源4が設けられ、照射ビーム受け装置2は照射室内に設けられ、搬送装置3は、照射ビーム受け装置2を動かして入口から出口まで移動させるように構成され、照射ビーム受け装置2のストロークにおいて、放射源4と照射ビーム受け装置2との距離が最も近い場合、照射ビーム受け装置2は所定位置cに位置する。このような構造形態では、照射ビーム受け装置2は、絶縁体1を固定するように構成され、搬送装置3は、絶縁体1が放射源4から放射された放射線41を受けるように、照射ビーム受け装置2を動かして照射室内で移動させることができる。これに基づき、照射ビーム受け装置2は複数であってもよく、各照射ビーム受け装置2には絶縁体1が固定され、搬送装置3は、複数の絶縁体1を動かして所定位置cを順次通過させることができる。搬送装置3は、ベルトコンベア機構やチェーンコンベア機構などであってもよい。
【0029】
本願の実施例によって提供される照射ビーム受け装置2について、図3及び図4を参照されたい。照射ビーム受け装置2は、絶縁体1が放射源4の放射を受けるように、絶縁体1を固定するように構成される。照射ビーム受け装置2は、フレーム21と、回転クランプ部材22と、支持装置23とを含む。ここで、回転クランプ部材22は、絶縁体1の第1の端部を固定するように構成され、回転クランプ部材22はフレーム21に回動可能に連結され、回転クランプ部材22が絶縁体1をクランプするとき、回転クランプ部材22がフレーム21に対して回転する軸線は、絶縁体1の軸線と重なり、支持装置23はフレーム21上に設けられ、支持装置23は、絶縁体1の第2の端部を支持固定するように構成される。このような構造形態により、作業者は、回転クランプ部材22がフレーム21に対して回動するように駆動し、それにより、回転クランプ部材22は、それ自体に固定された絶縁体1を動かして軸線沿って回動させることができる。絶縁体1が軸線に沿って回動する過程で、絶縁体1の径方向に沿った側面の、放射源4から離れた部分は、徐々に放射源4に近づくため、絶縁体1の径方向に沿った側面のどの部分も常に他の部分によって遮蔽されることはなく、これによって、絶縁体1の径方向に沿った側面は均一な放射を受けることができる。また、絶縁体1の第1の端部が回転クランプ部材22に固定されると、支持装置は絶縁体1の第2の端部を支持することになり、絶縁体1に対する支持装置の支持作用により、絶縁体1に対する当該照射ビーム受け装置2の固定効果が良好になり、さらに、回転クランプ部材22が絶縁体1を動かして軸線に沿って回転させるとき、支持装置は、絶縁体1の軸線に沿った回転を制限しない。
【0030】
なお、絶縁体1の円周方向における照射線量の変化が小さいほど、絶縁体1の径方向に沿った側面の照射均一性が高くなる。照射線量とは、単位質量当たりの物質が受ける、放射線41が放射するエネルギーを指す。
【0031】
いくつかの実施例では、回転クランプ部材22はチャック(chuck)であってもよい。チャックは、2爪チャック、3爪チャック、4爪チャック、6爪チャック、又は特殊チャックであり得る。本願の実施例では、回転クランプ部材22は、3爪チャックである。
【0032】
いくつかの実施例では、引き続き図3及び図4を参照すると、フレーム21は、ベースフレーム211と回転フレーム212とを含む。ここで、支持装置は、ベースフレーム211上に設けられ、回転フレーム212は、ベースフレーム211に可動に連結され、回転フレーム212は、それ自体とベースフレーム211との角度を調整するために、ベースフレーム211に対して回動可能であり、照射ビーム受け装置2が所定位置cに位置するとき、放射源4と照射ビーム受け装置2の配列方向は第1方向aであり、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線と第1方向aとは夾角を成し、回転クランプ部材22は、回転フレーム212に回動可能に連結され、回転クランプ部材22が回転フレーム212に対して回転する軸線と、回転フレーム212が前記ベースフレーム211に対して回転する軸線とは夾角を成す。このような構造形態では、第1方向aに垂直な平面を参照面とする場合、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転するとき、絶縁体1の軸線と参照面との夾角は変化可能である。作業者は、傘部11の大きさに応じて、絶縁体1の軸線と参照面との夾角を柔軟に調整することができ、一方では、傘部11と第1方向aとが夾角を成すようにして、傘部11と放射線41との接触面積を大きくすることができ、もう一方、放射源4に近い傘部11による、放射源4から離れた傘部11への第1方向a上の遮蔽を小さくすることができる。
【0033】
理解可能なこととして、絶縁体1の軸線が第1方向aと平行する場合、放射源4に近い傘部11は、第1方向aにおいて、放射源4から離れた傘部11を著しく遮蔽することになり、放射源4から離れた傘部11は、放射をよく受けることができない。絶縁体1の軸線が第1方向aに垂直すると、傘部11は第1方向aに平行し、傘部11と放射線41との接触面積が小さくなり、放射をよく受けることができない。傘部11が第1方向aに平行するとは、傘部11の延在方向が第1方向aに平行することを指す。傘部11の延在方向は、絶縁体1の径方向外側に向いており、即ち、絶縁体1の軸線に垂直する。
【0034】
なお、放射線41とは、放射源4から放射されるX線、γ線又は高エネルギー電子ビームなどを指す。本願の実施例では、放射源4は電子ビーム放射源4であり、放射線41は高エネルギー電子ビームである。これに基づき、いくつかの実施例では、電子ビームのエネルギーは5MeVである。
【0035】
なお、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線と第1方向aとが夾角を成すとは、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線と第1方向aとの間の夾角が0度より大きいことを意味する。回転クランプ部材22が回転フレーム212に対して回転する軸線と、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線とが夾角を成すことも同様である。
【0036】
いくつかの実施例では、引き続き図3及び図4を参照すると、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線は、第1方向aに垂直する。このような構造形態では、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線と第1方向aとの間の夾角が他の角度(即ち、直角以外の角度)である場合に比べて、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転した角度が同じであると仮定すると、当該夾角が直角である場合における当該回転フレーム212は、絶縁体1を動かして参照面に対してより大きな角度で回動させることができ、作業効率の向上に有利である。回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線が第1方向aに垂直することに基づいて、いくつかの実施例では、引き続き図3及び図4を参照すると、回転クランプ部材22が回転フレーム212に対して回転する軸線は、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線に垂直する。このような構造形態により、絶縁体1が参照面に対して回動する角度の範囲がより大きくなり、作業者は、実際の状況に応じて柔軟に選択することができる。
【0037】
理解可能なこととして、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線が第1方向aに垂直することに基づいて、回転クランプ部材22が回転フレーム212に対して回転する軸線と、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線との間の夾角を所定角度と呼び、所定角度が90度より小さいか等しい場合、絶縁体1が参照面に対して回動する角度は、0度より大きく、且つ所定角度より小さい。
【0038】
一般に、いくつかの実施例では、図2を参照すると、放射源4は、照射ビーム受け装置2の上方に配置され、第1方向aは垂直方向であり、即ち、照射ビーム受け装置2が目標位置に位置するとき、放射源4は照射ビーム受け装置2の真上に配置され、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線は水平方向を沿っている。
【0039】
いくつかの実施例では、図4図5、及び図6を参照すると、図5図4のAの部分拡大図であり、図6図5のBの部分拡大図である。ベースフレーム211は、ベースフレーム本体2111と支持板2112とを含む。ここで、支持装置23は、ベースフレーム本体2111上に設けられる。支持板2112は、ベースフレーム本体2111に固定され、支持板2112上には第1の溝21121が形成されており、回転フレーム212は、回転フレーム本体2121と回転軸2122とを含み、回転軸2122は少なくとも部分的に第1の溝21121内に穿設され、回転軸2122は、軸線に沿って第1の溝21121に対して回動可能であり、回転軸2122の軸線は第1方向aと夾角を成し、回転フレーム本体2121は、回転軸2122に固定され、回転クランプ部材22は、回転フレーム本体2121に回動可能に連結され、回転クランプ部材22が回転フレーム本体2121に対して回転する軸線と回転軸2122の軸線とは夾角を成す。このような構造形態により、回転軸2122は第1の溝21121内に挿設され、回転フレーム212とベースフレーム211との間の相対的な回動を実現する。理解可能なこととして、回転軸2122の軸線は、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線であり、回転軸2122が第1の溝21121内でそれ自体の軸線に沿って回動および回転するとは、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転することを意味する。
【0040】
いくつかの実施例では、第1の溝21121は、支持板2112の対向する2つの側壁を貫通し、照射ビーム受け装置2は、ロック部材2113をさらに含み、ロック部材2113は、第1の溝21121の対向する2つの側壁上に穿設され、ロック部材2113は、第1の溝21121の対向する2つの側壁が回転軸2122をクランプ又は緩めるように、第1の溝21121の対向する2つの側壁間の間隔を調整するように構成される。このような構造形態では、回転軸2122は第1の溝21121内に穿設され、ロック部材2113がロック状態にあるとき、第1の溝21121の対向する2つの側壁間の距離が小さくなり、第1の溝21121の対向する2つの側壁は回転軸2122をクランプし、回転軸2122と支持板2112との相対位置が固定される。ロック部材2113が緩めた状態にあるとき、第1の溝21121の対向する2つの側壁間の間隔が大きくなり、第1の溝21121の対向する2つの側壁は回転軸2122を緩め、回転軸2122はそれ自体の軸線に沿って回動することができる。ロック部材2113が緩めた状態にあるとき、作業者は、回転フレーム212をベースフレーム211に対して回転させることで、回転フレーム212を適切な位置に調整することができる。回転フレーム212を適切な位置に調整した後、作業者は、ロック部材2113をロックして、回転フレーム212をベースフレーム211に対して固定することができる。
【0041】
いくつかの実施例では、ロック部材2113はネジであり、ネジは第1の溝21121の対向する2つの側壁に穿設される。これに基づき、いくつかの実施例では、ロック部材2113はローレットネジである。ローレットネジは、手でねじりやすいネジで、ローレットネジのナットには軸方向の紋様があり、ねじり操作における手とローレットネジの間の摩擦力を増大させるためのものである。このような構造形態により、作業者は、追加の工具を必要とせずに、回転フレーム212とベースフレーム211との間の角度を調整することができ、作業効率の向上に役立つ。
【0042】
一般に、引き続き図4図5、及び図6を参照すると、第1方向aは垂直方向であり、支持板2112は垂直方向に沿って延在し、支持板2112はベースフレーム本体2111の上方に位置し、第1の溝21121の内壁は支持板2112の面に垂直する。このような構造形態により、第1の溝21121内に挿設された回転軸2122の軸線は水平方向に平行し、即ち、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線は水平方向を沿っている。これに基づき、第1の溝21121の延在方向は水平方向である。このような構造形態により、第1の溝21121は回転軸2122に対して良好な支持効果をもたらし、これにより、第1の溝21121での回転軸2122の挿着が強固にされる。なお、第1の溝21121の延在方向は、第1の溝21121の第1開口2511から第1の溝21121の内部に沿っている。第1の溝21121の延在方向は、支持板2112の厚さ方向に垂直する。
【0043】
回転軸2122と支持板2112との間の組み立ての信頼性を確保するために、いくつかの実施例では、引き続き図4図5、及び図6を参照されたい。回転軸2122の軸線と第1の溝21121の延在方向との間に夾角を成し、第1の溝21121の内壁には、回転軸2122と嵌合する回転軸溝21122が形成されている。このような構造形態により、回転軸2122と支持板2112との間の組み立ての信頼性を確保することができる。一般に、回転軸2122と回転軸溝21122の形状はいずれも円形を呈している。このような構造形態により、回転軸2122が軸線に沿って回動する過程が安定している。いくつかの実施例では、回転軸2122の軸線は、第1の溝21121の延在方向に垂直する。これにより、回転軸2122と支持板2112との間の組み立ての信頼性を高めるのに有利である。
【0044】
作業者が回転フレーム212とベースフレーム211との間の角度をより正確に調整できるようにするために、いくつかの実施例では、引き続き図4図5、及び図6を参照されたい。支持板2112には回転軸溝21122の円周方向に沿って目盛21123が設けられている。これに基づき、いくつかの実施例では、引き続き図4図5、及び図6を参照すると、回転軸2122の、第1の溝に挿設された端面には、径方向に延在し、且つ回転軸2122の断面中心を通過する第2の溝21221が形成されている。このような構造形態では、回転軸2122がそれ自体の軸線に沿って回転するとき、第2の溝21221の端部は、回転軸溝21122の円周沿って回動し、且つ回転角度は回転軸2122の回転角度と同じである。作業者は、第2の溝21221の端部と目盛21123との相対的な位置関係に基づいて、回転軸2122が回動した角度を決定し、それにより、回転フレーム212とベースフレーム211との間の角度を決定することができる。
【0045】
いくつかの実施例では、引き続き図4図5、及び図6を参照すると、ベースフレーム211は、補助支持板2114をさらに含み、補助支持板2114は、ベースフレーム本体2111上に設けられ、支持板2112と補助支持板2114は、回転軸2122の軸線方向に沿って配列し、回転フレーム212は、補助回転軸2125をさらに含み、補助回転軸2125と回転軸2122とは、回転軸2122の軸線方向に沿った、回転フレーム本体2121の両側にそれぞれ設けられ、補助回転軸2125の軸線は、回転軸2122の軸線と重なり、補助支持板2114には、補助回転軸2125に対応して穿設孔21131が形成されており、補助回転軸2125は、穿設孔21131に穿設される。このような構造形態により、支持板2112と補助支持板2114は、それぞれ回転フレーム212の両側で回転フレーム212を支持し、回転フレーム212とベースフレーム211との間の組み立ての信頼性が高くなる。
【0046】
支持板2112と補助支持板2114との応力状況をより良好にするために、いくつかの実施例では、図7及び図8を参照すると、ベースフレーム211は、第1連結板2115をさらに含み、第1連結板2115は、ベースフレーム本体2111上に設けられ、補助支持板2114と支持板2112は、いずれも第1連結板2115に連結される。このような構造形態により、支持板2112と補助支持板2114とベースフレーム本体2111との連結の確実性を高めることができる。
【0047】
いくつかの実施例では、引き続き図7及び図8を参照すると、照射ビーム受け装置2は、駆動部材24をさらに含み、駆動部材24は、回転フレーム212に固定され、駆動部材24の出力端は、回転クランプ部材22に伝動連結され、駆動部材24は、回転クランプ部材22をフレーム21に対して回動させるように駆動するように構成される。
【0048】
いくつかの実施例では、引き続き図7及び図8を参照すると、回転フレーム212は貫通孔2123を有し、駆動部材24の出力端は、貫通孔2123に穿設され、且つ回転クランプ部材22に連結される。このような構造形態により、駆動部材24と、回転クランプ部材22と、回転フレーム212との間の組み立ての信頼性が高くなる。これに基づき、駆動部材24を支持及び保護するために、いくつかの実施例では、照射ビーム受け装置2は、第1遮蔽シェル25をさらに含み、第1遮蔽シェル25は、回転フレーム212に固定され、第1遮蔽シェル25にはチャンバ251が形成されており、チャンバ251は第1開口2511を有し、貫通孔2123は、第1開口2511を介してチャンバ251と連通し、駆動部材24はチャンバ251内に位置し、駆動部材24の出力端は、第1開口2511を通して貫通孔2123内に挿入される。
【0049】
いくつかの実施例では、図9及び図10を参照すると、回転フレーム212は、内部が中空のシェル構造であり、貫通孔2123は、回転フレーム212の対向する2つの側壁を貫通する。このような構造形態により、材料を節約し、支持板2112の負荷を軽減することができ、作業者が回転フレーム212を回転させる過程もより便利になる。
【0050】
一般に、図7及び図8を参照すると、駆動部材24はモータであり、モータの出力軸は、貫通孔2123に穿設され且つ回転クランプ部材22に連結される。これに基づき、モータは、固定板2126を介して回転フレーム212に連結され得る。モータのエンドカバーと固定板2126とは、ネジによって連結され、固定板2126と回転フレーム212とは、ネジによって連結され、固定板2126には軸孔21261が形成されており、出力軸は、軸孔21261を通して貫通孔2123内に挿入される。このような構造形態により、モータと回転フレーム212とを確実に連結することができる。
【0051】
作業者は、モータと回転クランプ部材とを組み立てる過程で、まず、固定板2126をモータに取り付け、次に、モータの出力軸を貫通孔2123内に穿設し、モータの出力軸を回転クランプ部材22に連結し、次に、固定板2126をネジによって回転フレーム212に固定し、最後に、駆動部材24を第1遮蔽シェル25内に挿入し、第1遮蔽シェル25を回転フレーム212に固定することができる。
【0052】
いくつかの実施例では、引き続き図7及び図8を参照すると、回転クランプ部材22の遠端には連結軸221が設けられ、連結軸221の軸線は、モータの出力軸の軸線と重なり、モータの出力軸は、カップリング222によって連結軸221に連結される。貫通孔2123の、回転クランプ部材22に近い一端には、ベアリング2124が設けられ、連結軸221はベアリング2124に穿設される。このような構造形態により、貫通孔2123がベアリング2124によって連結軸221を支持し、さらに回転クランプ部材22を支持することができ、これにより、回転クランプ部材22とモータとの連結をより確実にすることができる。
【0053】
いくつかの実施例では、図4を参照すると、フレーム21は、相互固定された支持フレーム21111と遮蔽板21112とを含み、遮蔽板21112は第1方向aに垂直し、照射ビーム受け装置2は、駆動部材コントローラ26をさらに含み、駆動部材コントローラ26は駆動部材24に電気的に接続され、駆動部材24は、遮蔽板21112の、放射源4に近い側に設けられ、駆動部材24のコントローラは、遮蔽板21112の、放射源4から離れた側に設けられる。このような構造形態により、遮蔽板は、放射源4から放射される放射線41を遮蔽し、放射線41が駆動部材コントローラ26に与える干渉を軽減することができる。また、駆動部材コントローラ26は、フレーム21上に設けられ、搬送装置3の駆動によって駆動部材24とともに移動することができ、搬送装置3と駆動部材24との間に長い線材を引きずる必要はない。理解可能なこととして、駆動部材コントローラ26を地面に固定する場合、当該照射ビーム受け装置2は搬送装置3の駆動によって移動する必要があるため、駆動部材24と駆動部材コントローラ26との間に長い線材を連結する必要がある。これに基づき、いくつかの実施例では、照射ビーム受け装置2は、駆動部材電源27をさらに含み、駆動部材コントローラ26は駆動部材電源27に電気的に接続され、駆動部材電源27は、遮蔽板21112の放射源4から離れた側に設けられる。このような構造形態により、遮蔽板21112は、駆動部材電源27を保護し、放射線41による干渉を軽減することができる。
【0054】
なお、本願の実施例では、引き続き図4を参照すると、支持フレーム21111と遮蔽板21112は、ベースフレーム本体2111の一部である。即ち、フレームは、ベースフレーム211と回転フレーム212とを含み、ベースフレーム211は、ベースフレーム本体2111と支持板2112とを含み、ベースフレーム2111は、支持フレーム21111と遮蔽板21112とを含む。
【0055】
いくつかの実施例では、搬送装置3は、遮蔽板21112の、放射源4から離れた側に位置する。このような構造形態により、遮蔽板21112は搬送装置3を保護し、放射線41による干渉を軽減することができる。搬送装置3の体積は比較的に大きく、シェルで保護するのは容易ではないため、遮蔽板21112を使用して保護する。
【0056】
いくつかの実施例では、図11を参照すると、照射ビーム受け装置2は第2遮蔽シェル28をさらに含み、第2遮蔽シェル28は、遮蔽板21112の、放射源4から離れた側に設けられ、第2遮蔽シェル28には収容チャンバが形成されており、駆動部材コントローラ26は収容チャンバ内に設けられる。このような構造形態により、第2遮蔽シェル28は、放射線41が駆動部材コントローラ26に与える大きな干渉を低減することができる。これに基づき、いくつかの実施例では、駆動部材コントローラ26と駆動部材電源27は、いずれも第2遮蔽シェル28内に位置する。
【0057】
いくつかの実施例では、第2遮蔽シェル28には第2開口が形成されており、第2開口の上蓋には遮蔽蓋板が設けられ、遮蔽蓋板は第2遮蔽シェル28に取り外し可能に連結される。このような構造形態により、作業者は、遮蔽蓋板を取り外すことで、駆動部材電源27の交換や駆動部材コントローラ26のスイッチの開閉などの操作を行うことができる。
【0058】
いくつかの実施例では、第2遮蔽シェル28は、第1遮蔽層と第2遮蔽層とを含む。第2遮蔽層は、第1遮蔽層の外側に設けられ、第1遮蔽層の材質の原子番号は、第2遮蔽層の材質の原子番号よりも大きい。いくつかの実施例では、第1遮蔽層の材質は鉛であり、第2遮蔽層の材質は鋼又はアルミニウムである。遮蔽シェルが電子放射を受けると制動放射が発生し、制動放射によりγ線が生成する可能性があり、γ線は、駆動部材コントローラ及び駆動部材電源などに影響を与える。第2遮蔽層は第1遮蔽層の外側に設けられ、第1遮蔽層は、第2遮蔽層で生成されたγ線を遮蔽する。第1遮蔽層の材質の原子番号が第2遮蔽層の材質の原子番号より大きいため、第1遮蔽層の方がγ線に対する遮蔽効果が高い。第1遮蔽層を設けず、第2遮蔽層を厚くする方式でγ線を遮蔽する場合に比べて、第1遮蔽層と第2遮蔽層との組み合わせにより、第2遮蔽シェル28の質量を軽くすることができる。なお、原子番号の大きい材料ほどγ線を遮蔽する能力が大きいが、電子放射を受けることによって生成するγ線も多くなるため、第1遮蔽層を第2遮蔽層内に設ける。第2遮蔽シェル28が第1遮蔽層のみを含み、第2遮蔽層を含まない場合、即ち、完全に第1遮蔽層によって、電子放射及び制動放射によって生成されるγ線を遮蔽する場合、第1遮蔽層を厚くする必要があり、第2遮蔽シェル28の質量が大きくなる。
【0059】
作業者は、電子放射量に応じて第2遮蔽層の厚さを合理的に設定して、第2遮蔽層が電子放射をより完全に吸収できるようにして、第1遮蔽層への電子放射を極力回避することができる。いくつかの実施例では、電子ビームのエネルギーは5MeVであり、第1遮蔽層の材質は鉛で、厚さは3mmである。第2遮蔽層の材質はアルミニウムで、厚さは12mmである。また、二次電子や低エネルギーのγ線を吸収できるようにし、且つ鉛中毒を極力回避するために、いくつかの実施例では、第2遮蔽シェル28は、第3遮蔽層をさらに含み、第3遮蔽層は第1遮蔽層の内側に設けられ、第3遮蔽層の材質の原子番号は、第1遮蔽層の材質の原子番号よりも大きい。いくつかの実施例では、第2遮蔽層と第3遮蔽層との材質はいずれも鋼であり、第1遮蔽層の材質は鉛である。他のいくつかの実施例では、第2遮蔽層と第3遮蔽層との材質はいずれもアルミニウムであり、第1遮蔽層の材質は鉛である。いくつかの実施例では、図4及び図12を参照すると、支持装置は、第1並進駆動部材231と、第2並進駆動部材232と、支持部材233とを含む。第1並進駆動部材231は、フレーム21上に設けられ、第2並進駆動部材232は、第1並進駆動部材の出力端2311に固定され、第1並進駆動部材231は、第2並進駆動部材232を第2方向bに沿って移動させるように駆動し、支持部材233は、絶縁体1の第2の端部を支持するように構成され、支持部材233は、第2並進駆動部材の出力端2321に固定され、第2並進駆動部材232は、支持部材233を第3方向(図中の符号「第1方向a」を参照、その一実施形態)に沿って移動させるように駆動し、第2方向bと第3方向とは夾角を成し、第2方向bと第3方向とからなる平面は、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線に垂直する。第2方向bと第3方向とは夾角を成し、第2方向bと第3方向とからなる平面は、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線に垂直する。このような構造形態により、第1並進部材及び第2並進部材は、支持部材233を、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線に垂直な平面内で移動させるように駆動することができ、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転すると、絶縁体1の第2の端部も、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線に垂直な平面内で移動するようになり、この場合、作業者は、支持部材233が絶縁体1の第2の端部を支持できるように、支持部材233の位置を適応的に調整することができる。
【0060】
理解可能なこととして、図4及び図12を参照すると、回転クランプ部材22が回転フレーム212に対して回転する軸線が、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線に垂直する場合、作業者は、当該支持装置を利用して、異なる長さの絶縁体1の第2の端部を支持することもできる。回転クランプ部材22が回転フレーム212に対して回転する軸線が、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線に垂直するため、回転クランプ部材22が異なる長さの絶縁体1をクランプするとき、異なる長さの絶縁体1の第2の端部が位置する平面は、回転フレーム212がベースフレーム211に対して回転する軸線に垂直する。
【0061】
一般に、図4及び図12を参照すると、第2方向bは第3方向に垂直する。このような構造形態により、クランプ部材の移動範囲は比較的に大きい。これに基づき、いくつかの実施例では、第2方向bと第3方向とのうちの1つは、第1方向aに平行し、このような構造形態により、クランプ部材の移動範囲を向上させることができ、作業者は、絶縁体1の長さと、ベースフレーム211に対する回転フレーム212の角度とに基づいて、クランプ部材の位置を柔軟に調整することができる。
【0062】
第1方向aが垂直方向であるという前提で、一般に、引き続き図4及び図12を参照すると、第2方向bは水平方向であり、第3方向は第1方向aと同じであり、即ち、第3方向と第1方向aとは、いずれも垂直方向である。このような構造形態により、第1並進駆動部材231と第2並進駆動部材232との連結部の応力状況をより良好にし、信頼性を高めることができる。理解可能なこととして、第2方向bが垂直方向であり、第3方向が水平方向である場合、第2並進駆動機構が片持ち梁構造を呈し、第1並進駆動部材231と第2並進駆動部材232との連結部における応力状況は比較的に悪い。
【0063】
第1方向aが垂直方向であることに基づいて、いくつかの実施例では、図3図4、及び図12を参照すると、支持部材233は回転クランプ部材22よりも高い。このような構造形態により、支持部材233が回転クランプ部材22よりも低い照射ビーム受け装置2に比べて、当該照射ビーム受け装置2による絶縁体1の固定がより強固である。
【0064】
第1並進駆動部材231及び第2並進駆動部材232は、様々な実現形態を有することができる。例えば、第1並進駆動部材231及び/又は第2並進駆動部材232は、ボールネジ機構(ball screw mechanism)、ラック・ピニオン機構(rack-and-pinion mechanism)、タービンウォームギア機構(worm-and-worm-wheel mechanism)、コンベアベルト機構(conveying belt mechanism)、リニアモータ又はエアシリンダなどであってもよい。これに基づき、いくつかの実施例では、第1並進駆動部材231及び/又は第2並進駆動部材232は、スライドテーブルモジュールであってもよく、スライドテーブルモジュールは、ネジスライドテーブル(lead screw sliding table)、ラック・ピニオンスライドテーブル(rack-and pinion sliding table)、タービンウォームギアスライドテーブル(worm-and-worm-wheel sliding table)、ベルトスライドテーブル(belt sliding table)などであってもよい。スライドテーブルモジュールは、モータ駆動を採用してもよく、手動駆動を採用してもよい。本願の実施例では、図4及び図12を参照すると、第1並進駆動部材231及び第2並進駆動部材232は、いずれも手動駆動のネジスライドテーブルを採用している。
【0065】
第2方向bが第3方向に垂直する場合、いくつかの実施例では、図4及び図12を参照すると、第2並進駆動部材のベース2322と第1並進駆動部材231の出力端との間には、直角台形板234が設けられ、直角台形板234の側辺は、第2並進駆動部材のベース2322に連結され、直角台形板234の下底部は、第1並進駆動部材231の出力端に連結される。このような構造形態により、第1並進駆動部材231と第2並進駆動部材232との連結を確実にすることができる。他のいくつかの実施例では、第2並進駆動部材のベース2322と第1並進駆動部材231の出力端とは、正三角形の板によって接続されることもでき、正三角形の板の一方の直角辺は、第2並進駆動部材のベース2322に接続され、正三角形の板の他方の直角辺は、第1並進駆動部材231の出力端に接続される。これに基づき、いくつかの実施例では、直角台形板234の中央部には、重量軽減孔2341が形成され得る。これに基づき、重量軽減孔2341は長尺状であり、重量軽減孔2341の延在方向は直角梯形の傾斜辺に平行する。このような構造形態では、重量軽減孔2341を設けることにより、重量を軽減し、負荷を低減し、材料を節約することができる。
【0066】
いくつかの実施例では、図4及び図12を参照すると、直角台形板234の数は複数であってもよく、複数の直角台形板234は平行に配置される。このような構造形態により、第1並進駆動部材231と第2並進駆動部材232との連結の確実性を高めることができる。これに基づき、いくつかの実施例では、複数の直角台形板234は、第2連結板235によって接続される。複数の直角台形板234の下底部は、いずれも第2連結板235に接続され、このような構造形態により、第1並進駆動部材231及び第2並進駆動部材232と、直角台形板234との連結をより確実にすることができる。これに基づき、第2連結板235は、締結部材によって第1並進駆動部材の出力端2311に連結される。
【0067】
また、図4及び図12を参照すると、いくつかの実施例では、支持部材233はV型ブロックである。V型ブロックは、精密シャフト部品の検出、マーキング、位置決め、及び機械加工におけるクランプなどの場面で多く使用され、プラットフォーム測定における重要な補助工具であり、主に、シャフト、チューブ、スリーブなどの円筒状のワークピースを支持するために使用される。V型ブロックを使用して絶縁体1の第2の端部を支持することにより、絶縁体1に対してより正確に位置決めすることができる。
【0068】
明らかに、上記の実施例は、明確に説明するための例のみであり、実施形態を限定するものではない。当業者であれば、上記の説明に基づいて、異なる形態の変化や変更も可能である。ここでは、すべての実施形態を挙げる必要はなく、挙げることもできない。本明細書から導き出される明らかな変化又は変更は、本願の保護範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0069】
1 絶縁体
11 傘部
2 照射ビーム受け装置
21 フレーム
211 ベースフレーム
2111 ベースフレーム本体
21111 支持フレーム
21112 遮蔽板
2112 支持板
21121 第1の溝
21122 回転軸溝
21123 目盛
2113 ロック部材
2114 補助支持板
21131 穿設孔
2115 第1連結板
212 回転フレーム
2121 回転フレーム本体
2122 回転軸
21221 第2の溝
2123 貫通孔
2124 ベアリング
2125 補助回転軸
2126 固定板
21261 軸孔
22 回転クランプ部材
221 連結軸
222 カップリング
23 支持装置
231 第1並進駆動部材
2311 第1並進駆動部材の出力端
232 第2並進駆動部材
2321 第2並進駆動部材の出力端
2322 第2並進駆動部材のベース
233 支持部材
234 直角台形板
2341 重量軽減孔
235 第2連結板
24 駆動部材
25 第1遮蔽シェル
251 チャンバ
2511 第1開口
26 駆動部材コントローラ
27 駆動部材電源
28 第2遮蔽シェル
3 搬送装置
4 放射源
41 放射線
a 第1方向
b 第2方向
c 所定位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-05-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁体が放射源の放射を受けるように、前記絶縁体を固定するように構成された、照射ビーム受け装置であって、
フレームと、回転クランプ部材と、支持装置と、を含み、
前記回転クランプ部材は、前記絶縁体の第1の端部をクランプするように構成され、前記回転クランプ部材は、前記フレームに回動可能に連結され、前記回転クランプ部材が前記絶縁体をクランプするとき、前記回転クランプ部材が前記フレームに対して回転する軸線は前記絶縁体の軸線と重なり、
前記支持装置は、前記フレーム上に設けられ、前記支持装置は、前記絶縁体の第2の端部を支持するように構成される、
照射ビーム受け装置。
【請求項2】
前記フレームは、ベースフレームと、回転フレームと、を含み、
前記ベースフレーム上に前記支持装置が設けられており、
前記回転フレームは、前記ベースフレームに可動に連結され、前記回転フレームは、前記回転フレーム自体と前記ベースフレームとの角度を調整するために、前記ベースフレームに対して回動可能であり、前記照射ビーム受け装置が所定位置に位置するとき、前記放射源と前記照射ビーム受け装置との配列方向は第1方向であり、前記回転フレームが前記ベースフレームに対して回転する軸線と前記第1方向とは夾角を成し、前記回転クランプ部材は、前記回転フレームに回動可能に連結され、前記回転クランプ部材が前記回転フレームに対して回転する軸線と、前記回転フレームが前記ベースフレームに対して回転する軸線とは夾角を成す、
請求項1に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項3】
前記ベースフレームは、ベースフレーム本体と、支持板と、を含み、
前記ベースフレーム本体上に前記支持装置が設けられており、
前記支持板は、前記ベースフレーム本体に固定され、前記支持板上には第1の溝が形成されており、前記回転フレームは、回転フレーム本体と、回転軸とを含み、前記回転軸は、少なくとも部分的に前記第1の溝内に位置し、前記回転軸は、その軸線に沿って前記第1の溝に対して回動可能であり、前記回転軸の軸線と前記第1方向とは夾角を成し、前記回転フレーム本体は、前記回転軸に固定され、前記回転クランプ部材は、前記回転フレーム本体に回動可能に連結され、前記回転クランプ部材が前記回転フレーム本体に対して回転する軸線と前記回転軸の軸線とは夾角を成す、
請求項2に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項4】
前記第1の溝は、前記支持板の対向する2つの側壁を貫通し、前記照射ビーム受け装置は、ロック部材をさらに含み、前記ロック部材は、前記第1の溝の対向する2つの側壁上に穿設され、前記ロック部材は、前記第1の溝の対向する2つの側壁が前記回転軸をクランプ又は緩めるように、前記第1の溝の対向する2つの側壁間の間隔を調整するように構成される、
請求項3に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項5】
前記回転軸の軸線と前記第1の溝の延在方向とは夾角を成し、前記第1の溝の内壁には、前記回転軸と嵌合する回転軸溝が形成されている、
請求項3に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項6】
前記支持板には、前記回転軸溝の円周方向に沿って目盛が設けられている、
請求項5に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項7】
前記照射ビーム受け装置は、駆動部材をさらに含み、前記駆動部材は、前記回転フレームに固定され、前記駆動部材の出力端は、前記回転クランプ部材に伝動連結され、前記駆動部材は、前記回転クランプ部材を前記フレームに対して回動させるように駆動するように構成される、
請求項2~6のいずれか一項に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項8】
前記回転フレームは貫通孔を有し、前記駆動部材の出力端は、前記貫通孔に穿設され且つ前記回転クランプ部材に連結される、
請求項7に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項9】
前記照射ビーム受け装置は、第1遮蔽シェルをさらに含み、前記第1遮蔽シェルは、前記回転フレームに固定され、前記第1遮蔽シェルにはチャンバが形成されており、前記チャンバは第1開口を有し、前記貫通孔は、前記第1開口を介して前記チャンバと連通し、前記駆動部材は、前記チャンバ内に位置し、前記駆動部材の出力端は、前記第1開口を通して前記貫通孔内に挿入される、
請求項7に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項10】
前記フレームは、相互固定された支持フレームと遮蔽板とを含み、前記遮蔽板は前記第1方向に垂直し、前記照射ビーム受け装置は、駆動部材コントローラをさらに含み、前記駆動部材コントローラは、前記駆動部材に電気的に接続され、前記駆動部材は、前記遮蔽板の、前記放射源に近い側に設けられ、前記駆動部材のコントローラは、前記遮蔽板の、前記放射源から離れた側に設けられる、
請求項7に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項11】
前記照射ビーム受け装置は、第2遮蔽シェルをさらに含み、前記第2遮蔽シェルは、前記遮蔽板の、前記放射源から離れた側に設けられ、前記第2遮蔽シェルには、収容チャンバが形成されており、前記駆動部材コントローラは、前記収容チャンバ内に設けられる、
請求項10に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項12】
前記支持装置は、第1並進駆動部材と、第2並進駆動部材と、支持部材と、を含み、
前記第1並進駆動部材は、前記フレーム上に設けられ、
前記第2並進駆動部材は、前記第1並進駆動部材の出力端に固定され、前記第1並進駆動部材は、前記第2並進駆動部材を第2方向に沿って移動させるように駆動し、
前記支持部材は、前記絶縁体の第2の端部を支持するように構成され、前記支持部材は、前記第2並進駆動部材の出力端に固定され、前記第2並進駆動部材は、前記支持部材を第3方向に沿って移動させるように駆動し、
前記第2方向と前記第3方向とは夾角を成し、前記第2方向と前記第3方向とからなる平面は、前記回転フレームが前記ベースフレームに対して回転する軸線に垂直する、
請求項2~6のいずれか一項に記載の照射ビーム受け装置。
【請求項13】
照射加工生産ラインであって、
請求項1~のいずれか一項に記載の照射ビーム受け装置と、照射室と、搬送装置と、を含み、
前記照射室は、入口と出口とを有し、前記照射室内には前記放射源が設けられ、前記照射ビーム受け装置は前記照射室内に設けられ、
前記搬送装置は、前記照射ビーム受け装置を前記入口から前記出口に移動させるように構成され、前記照射ビーム受け装置のストロークにおいて、前記放射源と前記照射ビーム受け装置との間の距離が最も近い場合、前記照射ビーム受け装置は前記所定位置に位置する、
照射加工生産ライン。
【国際調査報告】