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特表2024-545037緊密区間を有するエアロゾル生成製品
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  • 特表-緊密区間を有するエアロゾル生成製品 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】緊密区間を有するエアロゾル生成製品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20241128BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20241128BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20241128BHJP
【FI】
A24D1/20
A24F40/20
A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024532346
(86)(22)【出願日】2022-11-04
(85)【翻訳文提出日】2024-05-29
(86)【国際出願番号】 CN2022129910
(87)【国際公開番号】W WO2023124536
(87)【国際公開日】2023-07-06
(31)【優先権主張番号】202111621688.1
(32)【優先日】2021-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519403945
【氏名又は名称】深▲せん▼麦時科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】梁峰
(72)【発明者】
【氏名】鄭松杰
(72)【発明者】
【氏名】郭聡慧
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AB02
4B045AB16
4B045BC23
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
(57)【要約】
緊密区間(1)を有するエアロゾル生成製品は、緊密区間(1)、エアロゾル生成基質区間(2)、ガス経路区間(3)及びフィルタ区間(4)を含む。緊密区間(1)は、エアロゾル生成基質区間(2)のうちフィルタ区間(4)から離隔する一端に位置する。緊密区間(1)の軸方向の通気度は、エアロゾル生成基質区間(2)の軸方向の通気度よりも小さい。緊密区間(1)は、冷たい空気が緊密区間(1)を経由してエアロゾル生成基質区間(2)に進入するとの事態を低減及び防止可能とする。これにより、エアロゾル生成基質区間(2)内の霧化されたわずかなエアロゾルが冷たい空気に接して凝縮されたあと、エアロゾル生成基質区間(2)の端面から流出するとの事態が防止される。また、吸入が停止されたときに、緊密区間(1)は、エアロゾルがエアロゾル生成基質区間(2)に逆流して凝縮されたあと端面から流出するとの事態を防止可能とする。よって、更に、エアロゾルの凝縮液がエアロゾル生成基質区間(2)の端面から流出して器具を汚すとの問題が解決される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
緊密区間(1)、エアロゾル生成基質区間(2)、ガス経路区間(3)及びフィルタ区間(4)を含み、
前記ガス経路区間(3)は、前記エアロゾル生成基質区間(2)と前記フィルタ区間(4)の間に位置し、
前記緊密区間(1)は、前記エアロゾル生成基質区間(2)のうち前記フィルタ区間(4)から離隔する一端に位置し、
前記ガス経路区間(3)は、軸方向に前記ガス経路区間(3)を貫通する気流経路(31)を有し、
前記緊密区間(1)の軸方向の通気度は、前記エアロゾル生成基質区間(2)の軸方向の通気度よりも小さいことを特徴とする緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【請求項2】
前記緊密区間(1)の軸方向の通気度は0であることを特徴とする請求項1に記載の緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【請求項3】
前記緊密区間(1)は、炭素繊維材料、金属フィルム、セラミックス又は高分子材料から選択される非エアロゾル生成材料より選択されることを特徴とする請求項1に記載の緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【請求項4】
前記緊密区間(1)と前記エアロゾル生成基質区間(2)の材料は同じであり、いずれもエアロゾル生成材料から選択され、前記緊密区間(1)の嵩密度は前記エアロゾル生成基質区間(2)の嵩密度よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【請求項5】
前記ガス経路区間(3)は中空であり、側壁及び中空室を有し、前記中空室は、軸方向に前記ガス経路区間(3)を貫通する気流経路(31)であることを特徴とする請求項1に記載の緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【請求項6】
前記ガス経路区間(3)の側壁には、更に、前記側壁を貫通する側流孔(32)が備わっていることを特徴とする請求項5に記載の緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【請求項7】
前記側流孔(32)の軸方向位置は、前記エアロゾル生成基質区間(2)の一端に近接しており、前記フィルタ区間(4)の一端から離隔していることを特徴とする請求項6に記載の緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【請求項8】
前記ガス経路区間(3)は、前記エアロゾル生成基質区間(2)に近接する第1ガス経路区間(33)と、前記フィルタ区間(4)に近接する第2ガス経路区間(34)を含むことを特徴とする請求項1に記載の緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【請求項9】
前記第1ガス経路区間(33)の気流経路(31)の横断面積は、前記第2ガス経路区間(34)の気流経路(31)の横断面積以下であるか、前記第2ガス経路区間(34)の気流経路(31)の横断面積よりも大きいことを特徴とする請求項8に記載の緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【請求項10】
前記ガス経路区間(3)は円柱体状であることを特徴とする請求項1に記載の緊密区間を有するエアロゾル生成製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明特許は、低温非燃焼・加熱製品の生産の技術分野に関し、具体的には、緊密区間を有するエアロゾル生成製品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、非燃焼・加熱エアロゾル生成基質の加熱温度は250~350℃の間である。通常燃焼型の紙巻タバコと比較して、非燃焼・加熱エアロゾル生成製品は、従来の紙巻タバコの味わいを保ちながら、エアロゾル生成基質中の有害物質が喫煙者に及ぼす危害を大幅に減少させられる。また、高温燃焼による分解過程が発生しないため、エアロゾル生成基質中のタールや有害物質の放出量が減少し、受動喫煙の被害を大幅に低下させられる。
【0003】
現在、エアロゾル生成製品を加熱するための加熱技術には、通常、抵抗加熱又は電磁加熱がある。また、発熱体の形態には、通常、エアロゾル生成製品を囲繞して加熱する管状の加熱管、又は、エアロゾル生成製品に挿入されて加熱するチップ状/ピン状の加熱チップ/加熱ピンがある。抵抗加熱用の発熱体では、発熱体上の抵抗線路が通電時に熱を発することでエアロゾル生成製品を加熱する。また、電磁加熱用の発熱体では、磁界を感知することで電流を発生させて発熱し、エアロゾル生成製品を加熱する。従来の非燃焼・加熱用のエアロゾル生成製品は、ユーザの口部で吸入するためのフィルタ区間と、フィルタ区間から離隔するエアロゾル生成基質区間を含む。気流は、エアロゾル生成基質区間の端面からエアロゾル生成製品に進入し、フィルタ区間の端面から流出することが可能である。この場合、次のような問題が生じる。即ち、エアロゾル生成基質を加熱管で加熱するか、加熱チップ/加熱ピンで加熱するかに関わらず、ユーザが吸入していないときでも、少量の冷たい空気がエアロゾル生成基質区間の端面からエアロゾル生成基質区間に進入する。これにより、エアロゾル生成基質区間内の霧化されたわずかなエアロゾルが冷たい空気に接して凝縮され、形成された液体がエアロゾル生成基質区間の端面から流出して器具を汚す。そのほか、ユーザが吸入する際には、エアロゾル生成基質区間の負圧が低くなってエアロゾルがフィルタ区間へと流れる。しかし、ユーザが吸入していないときには、ユーザの吸引力が存在しないため、負圧の作用によって、わずかなエアロゾルがフィルタ区間からエアロゾル生成基質区間の方向へと流れる。そして、凝縮した場合には、形成された液体がエアロゾル生成基質区間の端面から流出し、器具を汚してしまう。
【0004】
そこで、霧化されたエアロゾルの再凝縮を回避することが、器具の汚れを回避するための重要な方法の一つとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、緊密区間1、エアロゾル生成基質区間2、ガス経路区間3及びフィルタ区間4を含む緊密区間を有するエアロゾル生成製品を提供する。
【0007】
前記ガス経路区間3は、前記エアロゾル生成基質区間2と前記フィルタ区間4の間に位置する。
【0008】
前記緊密区間1は、前記エアロゾル生成基質区間2のうち前記フィルタ区間4から離隔する一端に位置する。
【0009】
前記ガス経路区間3は、軸方向に前記ガス経路区間3を貫通する気流経路31を有する。
【0010】
前記緊密区間1の軸方向の通気度は、前記エアロゾル生成基質区間2の軸方向の通気度よりも小さい。
【0011】
好ましくは、前記緊密区間1の軸方向の通気度は0である。即ち、ガスの軸方向の通過を許容しない。ここで、説明すべき点として、緊密区間1を非通気性の材料から選択する場合、作製される緊密区間1の軸方向の通気度は0となる。即ち、ガスの軸方向の通過を許容しない。これにより、ガスが緊密区間1を経由してエアロゾル生成基質区間2に進入するのを防止するとの作用が実現される。また、緊密区間1を例えば後述するエアロゾル生成基質材料といった通気性の材料から選択する場合、作製される緊密区間1の密度はエアロゾル生成基質区間2の密度よりも大きくなければならない。即ち、前記緊密区間1の軸方向の通気度は、前記エアロゾル生成基質区間2の軸方向の通気度よりも小さくなければならない。これにより、ガスが緊密区間1を経由してエアロゾル生成基質区間2に進入するのを低減させるとの作用が実現される。以上の防止及び低減という2種類の作用は、いずれも本発明の有益な効果を実現可能とする。
【0012】
前記緊密区間1、エアロゾル生成基質区間2、ガス経路区間3及びフィルタ区間4は、巻装材で巻かれることで前記エアロゾル生成製品の各区間を形成するか、一体成形された管材内に詰め込まれて装填されることで前記エアロゾル生成製品の各区間を形成する。
【0013】
好ましくは、前記緊密区間1は、炭素繊維材料、金属フィルム、セラミックス又は高分子材料から選択されるがこれらに限らない非エアロゾル生成材料より選択される。前記高分子材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート又はポリ乳酸から選択されるがこれらに限らない。
【0014】
好ましくは、前記緊密区間1は、エアロゾル生成材料から選択される。また、前記緊密区間1の嵩密度は、前記エアロゾル生成基質区間2の嵩密度よりも大きい。これにより、前記緊密区間1の軸方向の通気度が前記エアロゾル生成基質区間2の軸方向の通気度よりも小さくなるよう保証する。つまり、この場合、緊密区間1の材料とエアロゾル生成基質区間2の材料は同じであり、いずれもエアロゾル生成材料であるが、両端の緊密度が全く異なっており、前記緊密区間1の密度が前記エアロゾル生成基質区間2の密度よりも大きい。また、前記緊密区間1の軸方向の通気度は、前記エアロゾル生成基質区間2の軸方向の通気度よりも小さい。前記緊密区間1がエアロゾル生成材料の場合、緊密区間1は、エアロゾル生成基質の製造過程でエアロゾル生成基質区間2と一体的に形成し、且つ、圧縮プロセスで高密度のエアロゾル生成基質区間を緊密区間1として形成すればよいため、製造が容易である。
【0015】
好ましくは、前記ガス経路区間3は中空であり、側壁及び中空室を有する。前記中空室は、軸方向に前記ガス経路区間3を貫通する気流経路31である。
【0016】
好ましくは、前記ガス経路区間3の側壁には、更に、前記側壁を貫通する側流孔32が備わっている。
【0017】
好ましくは、前記側流孔32の軸方向位置は、前記エアロゾル生成基質区間2の一端に近接しており、前記フィルタ区間4の一端から離隔している。前記エアロゾル生成基質区間2の一端にいっそう近接させるのは、側流孔32の軸方向位置が前記エアロゾル生成基質区間2に近いほど、エアロゾル生成基質区間2からエアロゾルを抽出しやすいためである。
【0018】
好ましくは、前記側流孔32の数は6~8個としてもよいが、これに限らない。
【0019】
好ましくは、前記ガス経路区間3は、前記エアロゾル生成基質区間2に近接する第1ガス経路区間33と、前記フィルタ区間4に近接する第2ガス経路区間34を含む。前記第1ガス経路区間33と第2ガス経路区間34は一体であってもよいし、分離可能な2つの区間であってもよい。
【0020】
好ましくは、前記第1ガス経路区間33の気流経路31の横断面積は、前記第2ガス経路区間34の気流経路31の横断面積以下であるか、前記第2ガス経路区間34の気流経路31の横断面積よりも大きい。前記ガス経路区間3は、中空の場合、側壁及び中空室を有する。前記中空室は、軸方向に前記ガス経路区間3を貫通する気流経路31である。第1ガス経路区間33の中空室体の内径は、前記第2ガス経路区間34の中空室体の内径以下であるか、前記第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも大きい。この場合、これらの接続箇所はテーパー状の斜面であってもよいし、垂直断面であってもよいし、平角であってもよいし、R面取り構造を有していてもよい。第1ガス経路区間33の中空室体の内径が第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも大きい場合には、第1ガス経路区間33が引き込む空気の量がより多くなる。よって、エアロゾルに対する抽出作用がより良好となり、エアロゾル量がより大きくなる。一方、第1ガス経路区間33の中空室体の内径が第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも小さい場合、第2ガス経路区間34はより多くのエアロゾルを集めることが可能となり、エアロゾルに対する凝縮効果がより良好となる。また、エアロゾルの降温効果がより良好となり、吸入にいっそう適するようになる。
【0021】
好ましくは、前記ガス経路区間3は円柱体状であり、アセテート繊維材料、高分子材料から選択して作製してもよいが、これに限らない。
【0022】
エアロゾル生成基質区間2内にはエアロゾル生成材料が含まれている。前記エアロゾル生成材料は、粒状又は糸状形式のエアロゾル生成材料である。なお、ここではエアロゾル生成材料の形式を例示して説明したにすぎず、実際には上記のいくつかの形式に限ることなく、エアロゾルを生成可能なエアロゾル生成媒質であればいずれも適用可能である。
【0023】
本発明のエアロゾル生成製品の全長は30~80mmとしてもよい。そのうち、緊密区間の範囲は2~10mmであり、好ましくは5mmである。また、エアロゾル生成基質区間2の長さは8~25mmであり、好ましくは12mmである。また、ガス経路区間3の長さは10~20mmであり、好ましくは15mmである。また、フィルタ区間4の長さは8~15mmであり、好ましくは10mmである。
【発明の効果】
【0024】
従来技術と比較して、本発明は以下の有益な効果を有する。
【0025】
1.本発明では、エアロゾル生成基質区間2のうち前記フィルタ区間4から離隔する一端に緊密区間1を設け、前記緊密区間1の軸方向の通気度を前記エアロゾル生成基質区間2の軸方向の通気度よりも小さくすることで、空気が前記緊密区間1を経由して前記エアロゾル生成基質区間2に進入するとの事態を低減及び防止可能としている。これにより、冷たい空気がエアロゾル生成基質区間の端面からエアロゾル生成基質区間に進入することで、エアロゾル生成基質区間内の霧化されたわずかなエアロゾルが冷たい空気に接して凝縮され、形成された液体がエアロゾル生成基質区間の端面から流出するとの事態を防止可能となる。
【0026】
2.従来技術では、吸入過程でエアロゾル生成基質区間の端部をガスが通過する。これにより、エアロゾル生成基質区間は吸入過程で負圧状態となるため、吸入が停止された瞬間に、吸入されなかったエアロゾルがフィルタ区間からエアロゾル生成基質区間へ逆流するとの問題が発生する。
【0027】
しかし、エアロゾル生成基質区間の手前に緊密区間を加えることで、ユーザの吸入過程で、外気は緊密区間を通過してエアロゾル基質区間に補充されることがほぼ不可能となるため、エアロゾル基質区間の負圧は上昇しない。これにより、吸入が停止されたときに、エアロゾルがエアロゾル基質区間に逆流してエアロゾル生成基質区間の端面から流出するとの事態を防止可能となる。よって、更に、エアロゾルの凝縮液がエアロゾル生成基質区間の端面から流出して器具を汚すとの問題が解決される。
【0028】
3.好ましい実施方案において、前記緊密区間1は、炭素繊維材料、金属フィルム、セラミックス又は高分子材料から選択されるがこれらに限らない非エアロゾル生成材料より選択される。或いは、前記緊密区間1はエアロゾル生成材料から選択される。また、前記緊密区間1の密度は、前記エアロゾル生成基質区間2の密度よりも大きい。よって、材料の選択範囲は広い。そのほか、緊密区間1がエアロゾル生成材料の場合、緊密区間1は、エアロゾル生成基質の製造過程でエアロゾル生成基質区間2と一体的に形成し、且つ、圧縮プロセスで高密度のエアロゾル生成基質区間を緊密区間1として形成すればよいため、製造が容易である。
【0029】
4.好ましい実施方案において、前記ガス経路区間3の側壁には、更に、前記側壁を貫通する側流孔32が備わっている。当該側流孔を設けることで、エアロゾルの吸入が容易となり、吸入時の吸引抵抗が小さくなる。
【0030】
5.好ましい実施方案において、前記側流孔32の軸方向位置は、前記エアロゾル生成基質区間2の一端に近接しており、前記フィルタ区間4の一端から離隔している。当該側流孔から引き込まれる空気は、エアロゾル生成基質区間2が生成するエアロゾルに対し抽出作用を有する。
【0031】
6.好ましい実施方案において、前記ガス経路区間3は、前記エアロゾル生成基質区間2に近接する第1ガス経路区間33と、前記フィルタ区間4に近接する第2ガス経路区間34を含む。前記第1ガス経路区間33の気流経路31の横断面積は、前記第2ガス経路区間34の気流経路31の横断面積以下であるか、前記第2ガス経路区間34の気流経路31の横断面積よりも大きい。前記ガス経路区間3は、中空の場合、側壁及び中空室を有する。前記中空室は、軸方向に前記ガス経路区間3を貫通する気流経路31である。第1ガス経路区間33の中空室体の内径は、前記第2ガス経路区間34の中空室体の内径以下であるか、前記第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも大きい。
【0032】
第1ガス経路区間33の中空室体の内径が第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも大きい場合には、第1ガス経路区間33が引き込む空気の量がより多くなる。よって、エアロゾルに対する抽出作用がより良好となり、エアロゾル量がより大きくなる。
【0033】
一方、第1ガス経路区間33の中空室体の内径が第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも小さい場合、第2ガス経路区間34はより多くのエアロゾルを集めることが可能となり、エアロゾルに対する凝縮効果がより良好となる。また、エアロゾルの降温効果がより良好となり、吸入にいっそう適するようになる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1は、実施例1における緊密区間を有するエアロゾル生成製品の概略構造図である。
図2図2は、実施例2における緊密区間を有するエアロゾル生成製品の概略構造図である。
図3図3は、実施例3における緊密区間を有するエアロゾル生成製品の概略構造図である。
図4図4は、実施例4における緊密区間を有するエアロゾル生成製品の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下に、実施例を組み合わせて、本発明につき更に詳細に記載する。
【0036】
当業者は、以下の実施例は本発明を説明するためのものにすぎず、本発明の範囲を限定するものとみなすべきではないことを理解し得る。実施例において具体的技術又は条件を明記していない場合には、当該分野の文献に記載されている技術又は条件に従うか、製品説明書に従って実施する。また、使用する材料又は機器にメーカーが明記されていない場合には、いずれも購入により取得可能な通常製品である。
【0037】
特に明記している場合を除き、当業者は、ここで用いられる単数形の「1」、「1つ」、「前記」及び「当該」は複数形を含んでもよいことを理解し得る。更に理解すべき点として、本発明の明細書で用いられる「含む」との表現は、記載する特徴、整数、ステップ、操作、部材及び/又はアセンブリの存在を意味するが、1又は複数のその他の特徴、整数、ステップ、操作、部材、アセンブリ及び/又はそれらの組み合わせの存在又は追加を排除するものではない。理解すべき点として、部材が別の部材に「接続される」と記載している場合には、別の部材に直接接続されてもよいし、介在する部材が存在してもよい。そのほか、ここで用いられる「接続する」にはワイヤレス接続を含んでもよい。
【0038】
本発明の記載では、別途説明する場合を除き、「複数」とは2つ又は2つ以上の意味である。また、「内」、「上」、「下」等の用語で示される方向又は状態の関係は、図示に基づく方向又は状態の関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと解釈すべきではない。
【0039】
本発明の記載において、説明すべき点として、別途明確に規定及び限定している場合を除き、「取り付ける」、「接続する」、「設けられている」との用語は広義に解釈すべきである。例えば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。また、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよい。当業者は、具体的状況に応じて、本発明における上記用語の具体的意味を理解する。
【0040】
別途定義している場合を除き、当業者は、ここで用いられる技術用語及び科学用語を含む全ての用語は、当業者の一般的解釈と同じ意味を有することを理解し得る。更に、理解すべき点として、汎用の字典等で定義されている用語は、従来技術の文脈における意味と同じ意味を有し、ここで定義されている場合を除き、理想化された又は過度に正式な意味で解釈されることはないと理解すべきである。
【実施例1】
【0041】
本実施例において、エアロゾル生成製品の全長は42mmとしてもよい。そのうち、緊密区間は5mm、エアロゾル生成基質区間2の長さは12mm、ガス経路区間3の長さは15mm、フィルタ区間4の長さは10mmである。
【0042】
図1に示すように、緊密区間を有するエアロゾル生成製品は、緊密区間1、エアロゾル生成基質区間2、ガス経路区間3及びフィルタ区間4を含む。
【0043】
前記ガス経路区間3は、前記エアロゾル生成基質区間2と前記フィルタ区間4の間に位置する。
【0044】
前記緊密区間1は、前記エアロゾル生成基質区間2のうち前記フィルタ区間4から離隔する一端に位置する。
【0045】
前記ガス経路区間3は、軸方向に前記ガス経路区間3を貫通する気流経路31を有する。
【0046】
前記緊密区間1の軸方向の通気度は、前記エアロゾル生成基質区間2の軸方向の通気度よりも小さい。
【0047】
前記緊密区間1は、炭素繊維材料から選択される非エアロゾル生成材料より選択される。
【0048】
前記ガス経路区間3は中空であり、側壁及び中空室を有する。前記中空室は、軸方向に前記ガス経路区間3を貫通する気流経路31である。
【0049】
前記ガス経路区間3の側壁には、更に、前記側壁を貫通する側流孔32が備わっている。
【0050】
前記側流孔32の軸方向位置は、前記エアロゾル生成基質区間2の一端に近接しており、前記フィルタ区間4の一端から離隔している。
【0051】
前記側流孔32の数は6つである。
【0052】
前記ガス経路区間3は円柱体状であり、アセテート繊維材料からなる。
【実施例2】
【0053】
図2に示すように、緊密区間を有するエアロゾル生成製品の構造は実施例1と類似しているが、以下の点で異なっている。即ち、前記ガス経路区間3は、前記エアロゾル生成基質区間2に近接する第1ガス経路区間33と、前記フィルタ区間4に近接する第2ガス経路区間34を含む。前記第1ガス経路区間33と第2ガス経路区間34は分離可能な2つの区間である。
【0054】
前記第1ガス経路区間33の気流経路31の横断面積は、前記第2ガス経路区間34の気流経路31の横断面積よりも小さい。前記ガス経路区間3は、中空の場合、側壁及び中空室を有する。前記中空室は、軸方向に前記ガス経路区間3を貫通する気流経路31である。第1ガス経路区間33の中空室体の内径は前記第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも小さい。この場合、これらの接続箇所はテーパー状の斜面としてもよい。
【0055】
第1ガス経路区間33の中空室体の内径が第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも小さい場合、第2ガス経路区間34はより多くのエアロゾルを集めることが可能となり、エアロゾルに対する凝縮効果がより良好となる。また、エアロゾルの降温効果がより良好となり、吸入にいっそう適するようになる。
【実施例3】
【0056】
図3に示すように、緊密区間を有するエアロゾル生成製品の構造は実施例1と類似しているが、以下の点で異なっている。即ち、前記ガス経路区間3は、前記エアロゾル生成基質区間2に近接する第1ガス経路区間33と、前記フィルタ区間4に近接する第2ガス経路区間34を含む。前記第1ガス経路区間33と第2ガス経路区間34は分離可能な2つの区間である。
【0057】
前記第1ガス経路区間33の気流経路31の横断面積は、前記第2ガス経路区間34の気流経路31の横断面積よりも大きい。前記ガス経路区間3は、中空の場合、側壁及び中空室を有する。前記中空室は、軸方向に前記ガス経路区間3を貫通する気流経路31である。第1ガス経路区間33の中空室体の内径は前記第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも大きい。この場合、これらの接続箇所はテーパー状の斜面としてもよい。
【0058】
第1ガス経路区間33の中空室体の内径が第2ガス経路区間34の中空室体の内径よりも大きい場合には、第1ガス経路区間33が引き込む空気の量がより多くなる。よって、エアロゾルに対する抽出作用がより良好となり、エアロゾル量がより大きくなる。
【実施例4】
【0059】
図4に示すように、緊密区間を有するエアロゾル生成製品の構造は実施例1と類似しているが、以下の点で異なっている。即ち、前記緊密区間1は、エアロゾル生成材料から選択される。また、前記緊密区間1の密度は、前記エアロゾル生成基質区間2の密度よりも大きい。つまり、この場合、緊密区間1の材料とエアロゾル生成基質区間2の材料は同じであり、いずれもエアロゾル生成材料であるが、両端の緊密度が全く異なっており、前記緊密区間1の密度が前記エアロゾル生成基質区間2の密度よりも大きい。また、前記緊密区間1の軸方向の通気度は、前記エアロゾル生成基質区間2の軸方向の通気度よりも小さい。
【0060】
緊密区間1は、エアロゾル生成基質の製造過程でエアロゾル生成基質区間2と一体的に形成し、且つ、圧縮プロセスで高密度のエアロゾル生成基質区間を緊密区間1として形成すればよいため、製造が容易である。
【符号の説明】
【0061】
1 緊密区間
2 エアロゾル生成基質区間
3 ガス経路区間
4 フィルタ区間
31 気流経路
32 側流孔
33 第1ガス経路区間
34 第2ガス経路区間
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】