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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】医療用電極
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/04 20060101AFI20241128BHJP
   A61N 1/36 20060101ALN20241128BHJP
【FI】
A61N1/04
A61N1/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024532665
(86)(22)【出願日】2022-11-28
(85)【翻訳文提出日】2024-07-25
(86)【国際出願番号】 US2022051076
(87)【国際公開番号】W WO2023101910
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】29/817,501
(32)【優先日】2021-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522444058
【氏名又は名称】アイ-ルーメン サイエンティフィック,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マスコ,マーシャル ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ベルーラ,ジョン シー.
(72)【発明者】
【氏名】ダンカン,トゥ-ハ
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB06
4C053BB23
4C053JJ13
4C053JJ15
4C053JJ24
(57)【要約】
第1の端部および第2の端部を有する第1の電極基板であって、第1の電極基板は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成された、第1の電極基板上の1つ以上の電極を含み、第1の電極基板は、患者の第1の眼の上まぶたおよび下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に1つ以上の電極を配置するように構成されている、第1の電極基板と、第1の電極基板に結合され、第1の電極基板を患者に固定するように構成された第1の複数の粘着パッチであって、第1の複数の粘着パッチは、第1の粘着パッチおよび第2の粘着パッチを含む、第1の複数の粘着パッチと、電気刺激療法を制御するように構成された刺激コントローラであって、第1の電極基板の1つ以上の電極のそれぞれが刺激コントローラに動作可能に結合されている、刺激コントローラとを備える、システム。
【選択図】図9A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部および第2の端部を有する第1の電極基板であって、前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有し、前記第1の電極基板は、前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つ以上の電極を配置するように構成されている、第1の電極基板と、
前記第1の電極基板に結合され、前記第1の電極基板を前記患者に固定するように構成された第1の複数の粘着パッチであって、前記第1の複数の粘着パッチは、第1の粘着パッチおよび第2の粘着パッチを含む、第1の複数の粘着パッチと、
前記電気刺激療法を制御するように構成された刺激コントローラであって、前記第1の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれは、前記刺激コントローラに動作可能に結合されている、刺激コントローラと
を備える、システム。
【請求項2】
前記第1の粘着パッチは、前記第1の電極基板の前記第1の端部に位置し、前記患者の鼻の側面に結合するように構成されており、前記第2の粘着パッチは、前記第1の電極基板の前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置し、前記患者のこめかみに結合するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板のサイズを調整するように構成された可撓性部をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の複数の粘着パッチは、前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つ以上の電極を固定するように構成された第3の粘着パッチをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板の前記第2の端部に位置する電気コネクタと、前記第1の電極基板上の電気経路とをさらに含み、前記電気経路は、前記1つ以上の電極を前記電気コネクタに電気的に結合するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の電極基板上の前記1つ以上の電極によって生成される電気刺激信号の戻り経路を提供するように構成された接地電極をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
第1の端部および第2の端部を有する第2の電極基板であって、前記第2の電極基板は、前記第2の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記1つ以上の電極は、患者の第2の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第2の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有し、前記第2の電極基板は、前記患者の第2の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つ以上の電極を配置するように構成されている、第2の電極基板と、
前記第2の電極基板に結合され、前記第2の電極基板を前記患者に固定するように構成された第2の複数の粘着パッチであって、前記第2の複数の粘着パッチは、第1の粘着パッチおよび第2の粘着パッチを含み、前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれは、前記刺激コントローラに動作可能に結合されている、第2の複数の粘着パッチと
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記刺激コントローラは、遠隔コンピュータデバイスに動作可能に結合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記刺激コントローラは、前記患者に配置されるように構成された電池作動ユニットである、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1の粘着パッチは、前記第1の電極基板の前記第1の端部に位置し、前記患者の鼻の側面に結合するように構成されており、前記第2の粘着パッチは、前記第1の電極基板の前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置し、前記患者のこめかみに結合するように構成されており、前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板のサイズを調整するように構成された可撓性部をさらに含み、前記第1の複数の粘着パッチは、前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つ以上の電極を固定するように構成された第3の粘着パッチをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置する中間部を有する第1の電極基板を提供する工程であって、前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有する、第1の電極基板を提供する工程と、
前記1つ以上の電極が前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に位置するように、前記第1の電極基板を前記患者に配置する工程と、
前記第1の電極基板を前記患者に固定する工程と、
前記電気刺激療法を制御するように構成された刺激コントローラを提供する工程と、
前記第1の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれを前記刺激コントローラに動作可能に結合する工程と
を含む、方法。
【請求項12】
前記第1の電極基板を前記患者に固定する工程は、
前記第1の電極基板の前記第1の端部を前記患者の鼻の側面に付着すること、および
前記第1の電極基板の前記中間部を前記患者のこめかみに付着すること
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の電極基板は、可撓性部をさらに含み、前記方法は、
前記可撓性部を介して前記第1の電極基板のサイズを調整する工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の電極基板を前記患者に固定する工程は、
前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つ以上の電極を付着することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板の前記第2の端部に位置する電気コネクタをさらに含み、
前記方法は、前記1つ以上の電極を前記電気コネクタに電気的に結合する工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の電極基板上の前記1つ以上の電極によって生成される電気刺激信号のための戻り経路を提供する工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置する中間部を有する第2の電極基板を提供する工程であって、前記第2の電極基板は、前記第2の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記1つ以上の電極は、患者の第2の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第2の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有する、第2の電極基板を提供する工程と、
前記1つ以上の電極が前記患者の第2の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に位置するように、前記第2の電極基板を前記患者に配置する工程と、
前記第2の電極基板を前記患者に固定する工程と、
前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれを前記刺激コントローラに動作可能に結合する工程と
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の電極基板は、可撓性部をさらに含み、
前記方法は、前記可撓性部を介して前記第1の電極基板のサイズを調整する工程をさらに含み、
前記第1の電極基板を前記患者に固定する工程は、
前記第1の電極基板の前記第1の端部を前記患者の鼻の側面に付着すること、
前記第1の電極基板の前記中間部を前記患者のこめかみに付着すること、および
前記1つ以上の電極を前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に付着すること
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置する中間部を有する第1の電極基板であって、前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有する、第1の電極基板と、
前記1つ以上の電極が前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に位置するように、前記第1の電極基板を前記患者に固定するための手段と、
前記電気刺激療法を制御するための手段と、
前記第1の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれを前記制御するための手段に動作可能に結合するための手段と
を備える、システム。
【請求項20】
前記第1の電極基板のサイズを調整するための手段をさらに備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記第1の電極基板上の前記1つ以上の電極によって生成される電気刺激信号のための戻り経路を提供するための手段をさらに備える、請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置する中間部を有する第2の電極基板であって、前記第2の電極基板は、前記第2の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記1つ以上の電極は、患者の第2の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第2の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有する、第2の電極基板と、
前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極が前記患者の第2の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に位置するように、前記第2の電極基板を前記患者に固定するための手段と、
前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれを前記制御するための手段に動作可能に結合するための手段と
をさらに備える、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、Marshall T. Maskoらによって2021年12月1日に出願された、「MEDICAL ELECTRODE」の名称の米国意匠特許出願第29/817,501号の優先権の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、
Moweryらによる「APPARATUS AND METHOD FOR OCULAR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY」の名称で2019年8月27日に発行された米国特許第10,391,312号、Moweryらによって2016年9月13日に出願された「APPARATUS AND METHOD FOR OCULAR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY」の名称のPCT特許出願PCT/US2016/051550(WO2017/048731として公開)、
Moweryらによって2015年9月15日に出願された、「APPLIANCE FOR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY USING A DISPOSABLE MATERIAL AFIXED TO THE UPPER AND LOWER EYE LID & OTHER BODY PARTS」の名称の米国仮特許出願第62/283,870号、
Maskoらによって2015年9月15日に出願された、「APPARATUS FOR A METHOD OF APPLICATION OF MICROCURRENT STIMULATION THERAPY, CONSISTING OF A GOGGLE DEVICE AFFIXED TO & ENCIRCLING THE UPPER AND/OR LOWER EYELIDS, AS WELL AS OTHER BODY PARTS」の名称の米国仮特許出願62/283,871号、
Tappらによって2016年7月22日に出願された、「APPLIANCE FOR MICRO-CURRENT STIMULATION」の名称の米国仮特許出願第62/365,838号、
Maskoらによって2021年6月17日に出願された、「APPARATUS AND METHOD FOR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY」の名称の米国特許出願第17/415,508号(US2022/0047866として公開)、
Maskoらによって2021年6月18日に出願された、「MICROCURRENT-STIMULATION-THERAPY APPARATUS AND METHOD」の名称の米国特許出願第17/416,024号(米国特許第11,439,823号として2022年9月13日発行)、
Maskoらによって2019年11月26日に出願された、「APPARATUS AND METHOD FOR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY」の名称のPCT特許出願PCT/US2019/063404(WO2020/131329として公開)、
Maskoらによって2019年12月19日に出願された「MICROCURRENT-STIMULATION-THERAPY APPARATUS AND METHOD」の名称のPCT出願PCT/US2019/067627(WO2020/132337として公開)、
Maskoらによって2018年12月20日に出願された、「APPARATUS AND METHOD FOR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY」の名称の米国仮特許出願第62/783,116号、
Moweryらによって2020年3月5日に出願された、「VISION TESTING AND TREATMENT SYSTEM AND METHOD」の名称のPCT特許出願PCT/US2020/021267(WO2021/177968として公開)、
Duncanらによって2021年5月11日に出願された、「ELECTRODE SYSTEM FOR VISION TREATMENT AND METHOD」の名称のPCT特許出願PCT/US2021/031869(WO2021/231496として公開)、
Duncanらによって2020年5月15日に出願された、「ELECTRODE SYSTEM FOR VISION TREATMENT AND METHOD」の名称の米国仮特許出願第63/025,987号、
Maskoらによる「SYSTEM AND METHOD FOR A MEDICAL DEVICE」の名称で2021年9月14日に発行された米国特許第11,116,973号、および
Maskoらによって2021年11月19日に出願された、「METHOD AND SYSTEM FOR EYE TREATMENT」の名称の米国仮特許出願第63/281,558号、
と関連し、これらの各特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
本発明は、医療用電極システムに関し、より詳細には、微弱電流刺激および/またはセンシングの適用など、患者の上まぶたおよび/または下まぶたに配置するように構成された電極システムに関する。
【背景技術】
【0004】
Larry B. Wallaceらによる米国特許第5,522,864号は、「Apparatus and method for ocular treatment」の名称で1996年6月4日に発行され、参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第5,522,864号には、被験者の閉じたまぶたに直流源の正極を電気的に接触させるステップと、被験者の後頸部に直流源の負極を電気的に接触させるステップと、被験者を介して電極間に200μAの一定の直流を約10分間流すステップとによって、被験者の黄斑変性症および他の眼疾患を治療することが記載されている。電流源は、被験者に装着される携帯型の電池駆動式定直流発電機とすることができる。被験者は、治療中に歩行することができる。
【0005】
John B. Jardingらによる米国特許第6,035,236号は、「Methods and apparatus for electrical microcurrent stimulation therapy」の名称で2000年3月7日に発行されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。特許第6,035,236号には、身体部位に微弱電流刺激療法を行うために、身体部位に電気信号を供給する装置が記載されている。この装置は、好ましくは、第1のスイープ波信号を生成するように構成された第1のスイープ波信号発生器または第1のスイープ波周波数信号発生器と、第1のスイープ波信号発生器から第1のスイープ波信号を受信し、スイープ波信号を増幅およびバッファリングしてバッファ後のスイープ波信号を生成するように構成されたバッファ増幅回路とを含む。さらに、本装置は、好ましくは、バッファ増幅回路からバッファ後のスイープ波信号を受信し、身体部位に供給される電流量を制限するように構成された電流制限回路を含む。最後に、本装置は、好ましくは、スイープ波信号を身体部位に適用するためのプローブを備える。本装置は、スイープ波信号または非スイープ波信号のいずれかからなる第2の信号を生成するための第2の信号発生器をさらに備えてもよい。本装置はまた、第1および第2の信号発生器から第1および第2の信号を受信し、第1および第2の信号を合成して合成スイープ波信号とするように構成された信号合成回路を含む。
【0006】
John B. Jardingらによる米国特許第6,275,735号は、「Methods and apparatus for electrical microcurrent stimulation therapy」の名称で2001年8月14日に発行され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。特許第6,275,735号には、身体部位に微弱電流刺激療法を行うための方法および装置が記載されている。一実施形態では、その方法は、微弱電流信号の変調周波数のデジタル制御を可能にする。この方法は、第1のデジタルデータ語に関連する第1の周波数を生成するために使用される第1のデジタルデータ語を受信することを含み、第1の周波数の第1の微弱電流信号が身体部位に印加される。第2のデジタルデータ語が受信され、第2のデジタルデータ語に関連する第2の周波数を生成するために使用される。第2の周波数の第2の微弱電流信号は、身体部位に印加される。別の実施形態では、方法は、微弱電流刺激信号の直接デジタル合成を可能にする。第1のデジタルデータ語は、身体部位に印加される第1のアナログ電圧を生成するために使用される。第2のデジタルデータ語は、同じく身体部位に印加される第2のアナログ電圧を生成するために使用され、ここで第1のアナログ電圧は、第2のアナログ電圧とは異なる。さらに別の実施形態では、微弱電流刺激療法を提供するための装置は、デジタル-アナログ変換器と、コントローラと、複数のデータ語とを含む。コントローラは、デジタル-アナログ変換器に結合され、微弱電流刺激療法用の電気信号を生成するために、デジタル-アナログ変換器にデジタルデータ語を供給する。
【0007】
Jouni Ihmeらによる米国特許第7,062,319号は、「Method and arrangement for determining suitable treatment frequency and/or intensity」の名称で2006年6月13日に発行され、参照により本明細書に組み込まれる。特許第7,062,319号には、電気治療で使用される治療信号の適切な治療周波数および/または強度を決定するための方法および取り決めが記載されている。この方法では、刺激電気信号が被験者に向けられ、刺激電気信号の異なる強度で被験者に異なる反応タイプを生じさせる。少なくとも3つの異なる反応タイプについて、反応タイプが生じた刺激電気信号の強度が記憶される。少なくとも3つの異なる周波数における異なる反応タイプについて記憶された電気信号強度が基準値と比較され、信号強度が1つ以上の基準値から十分に逸脱する周波数および/または信号強度が決定される。本方法は、適切な治療周波数および/または信号強度を決定する際に、上記工程で検出された周波数および/または信号強度を利用する。
【0008】
Edward L. Paul, Jrによる米国特許第7,158,834号は、「Method and apparatus for performing microcurrent stimulation (MSC) therapy」の名称で2007年1月2日に発行され、参照により本明細書に組み込まれる。特許7,158,834号には、微弱電流刺激(MSC)療法を行うための方法および装置が記載されている。特許第7,158,834号には、次のように記載されている:特定の周波数の微弱電流信号を特定の時間、眼に印加することにより、黄斑変性症や他の眼疾患の状態が安定し、さらには改善することが判明している。
【0009】
Jefferson J. Katimsによる米国特許第7,326,181号は、「Nervous tissue stimulation device and method」の名称で2008年2月5日に発行され、参照により本明細書に組み込まれる。特許第7,326,181号には、神経選択的組織刺激のために、正確に制御され、コンピュータでプログラム可能な刺激を使用する方法が記載されている。神経選択的組織刺激は、刺激される組織に、監視システムが生理学的反応を記録するのを妨害または妨げる十分な電圧または電気的アーチファクトを残さず、研究される組織の生理学的伝導を評価するために利用される。コンピュータは、刺激の波形、持続時間、および強度の両方を制御する。神経反応記録コンポーネントへの出力トリガーは、その動作のタイミングを制御する。神経選択的な神経組織反応の遅延と振幅を決定することができる。コンピュータ制御された刺激は、治療目的でも行われる可能性がある。
【0010】
Paul W. Wacnikらによる米国特許第8,843,209号は、「Ramping parameter values for electrical stimulation therapy」の名称で2014年9月23日に発行され、参照により本明細書に組み込まれる。特許第8,843,209号には、電気刺激の1つ以上のパラメータ値を増加するための装置、システム、および技術が記載されている。埋め込み型医療装置は、パラメータの目標値に到達するために、時間の経過とともにパラメータ値、例えば、振幅またはパルス幅を増減させることができる。一例では、メモリが複数の振幅増加スケジュールを記憶するように構成される場合がある。少なくとも1つのプロセッサは、電気刺激療法を少なくとも部分的に規定する刺激パラメータセットを取得し、刺激パラメータセットの信号周波数に基づいて複数の振幅増加スケジュールのうちの1つを選択し、選択された振幅増加スケジュールによって規定される増加期間中に電気刺激療法の振幅を増加させるように構成され得る。
【0011】
Paul Badawiによる米国特許第9,724,230号は、「Dry eye treatment apparatus and methods」の名称で2017年8月8日に発行され、参照により本明細書に組み込まれる。特許第9,724,230号は、一般に、上まぶたおよび/または下まぶたの皮膚に貼付され、熱または他の形態のエネルギー、圧力、薬剤、水分などを(単独または組み合わせて)その下の皮膚内に含まれる1つ以上のマイボーム腺に送達するパッチまたはストリップを含むドライアイ治療装置および方法を記載している。治療ストリップ(複数を含む)は、被験者が1つ以上のストリップから制限を受けることなく自然に瞬きすることを可能にするように、被験者の片目または両目に近接する皮膚の下層領域に付着するように構成された1つ以上のストリップを含む。さらに、1つ以上のストリップは、皮膚の下層領域にエネルギーを放出するように構成され得、1つ以上のストリップが皮膚の下層領域内に含まれる1つ以上のマイボーム腺の位置に従って形成される。
【発明の概要】
【0012】
いくつかの実施形態において、本発明は、第1の端部および第2の端部を有する第1の電極基板であって、第1の電極基板は、第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有し、第1の電極基板は、患者の第1の眼の上まぶたおよび下まぶたの少なくとも一方の外表面に1つ以上の電極を配置するように構成されている、第1の電極基板と、第1の電極基板に結合され、第1の電極基板を患者に固定するように構成された第1の複数の粘着パッチであって、第1の複数の粘着パッチは、第1の粘着パッチおよび第2の粘着パッチを含む、第1の複数の粘着パッチと、電気刺激療法を制御するように構成された刺激コントローラであって、第1の電極基板の1つ以上の電極のそれぞれは、刺激コントローラに動作可能に結合されている、刺激コントローラと、を含むシステムを提供する。
【0013】
いくつかの実施形態において、本発明は、第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に位置する中間部を有する第1の電極基板を提供する工程であって、第1の電極基板は、第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有する、第1の電極基板を提供する工程と、1つ以上の電極が患者の第1の眼の上まぶたおよび下まぶたの少なくとも一方の外表面に位置するように、第1の電極基板を患者に配置する工程と、第1の電極基板を患者に固定する工程と、電気刺激療法を制御するように構成された刺激コントローラを提供する工程と、第1の電極基板の1つ以上の電極のそれぞれを刺激コントローラに動作可能に結合する工程と、を含む方法を提供する。
【0014】
いくつかの実施形態において、本発明は、第1の端部、第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に位置する中間部を有する第1の電極基板であって、第1の電極基板は、第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有する、第1の電極基板と、1つ以上の電極が患者の第1の眼の上まぶたおよび下まぶたの少なくとも一方の外表面に位置するように、第1の電極基板を患者に固定するための手段と、電気刺激療法を制御するための手段と、第1の電極基板の1つ以上の電極のそれぞれを上記制御するための手段に動作可能に結合するための手段と、を含むシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の斜視図である。
図2】本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の上面図である。
図3】本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の左側面図である。
図4】本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の底面図である。
図5】本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の右側面図である。
図6】本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の背面図である。
図7】本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の正面図である。
図8】本発明のいくつかの実施形態による医療用電極システム801の概略図である。
図9A】本発明のいくつかの実施形態による、患者99に配置された電気刺激システム901の概略側面図である。
図9B】本発明のいくつかの実施形態による、患者99に配置された電気刺激システム902の概略正面図である。
図9C】本発明のいくつかの実施形態による、眼98に配置された電気刺激システム903の正面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明には、説明のために多くの具体例が含まれているが、当業者であれば、以下の詳細事項に対する多くの変形および変更が本発明の範囲内であることを理解するであろう。特定の実施例は、特定の実施形態を説明するために使用されているが、特許請求の範囲に記載された発明は、これらの実施例のみに限定されることを意図するものではなく、むしろ添付の特許請求の範囲の全範囲を含む。したがって、本発明の以下の好ましい実施形態は、特許請求の範囲の発明の一般性を損なうことなく、また特許請求の範囲の発明に制限を課すことなく記載されている。さらに、以下の好ましい実施形態の詳細な説明では、本明細書の一部を構成し、本発明が実施され得る特定の実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用し、構造的な変更を行ってもよいことが理解される。図に示され、本明細書で説明される実施形態は、どの特定の実施形態にも含まれない特徴を含む場合がある。特定の実施形態は、記載された特徴の全てのサブセットのみを含む場合があり、または特定の実施形態は、記載された特徴の全てを含む場合がある。
【0017】
図に示される参照番号の先頭の数字(複数可)は、一般に、その構成要素が最初に紹介される図の番号に対応し、複数の図に示される同一の構成要素を参照するために、全体を通して同じ参照番号が使用されるようになっている。信号および接続部は、同じ参照番号またはラベルによって参照される場合があり、実際の意味は、説明の文脈における使用から明らかになる。
【0018】
図1は、本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の斜視図である。
【0019】
図2は、本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の上面図である。
【0020】
図3は、本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の左側面図である。
【0021】
図4は、本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の底面図である。
【0022】
図5は、本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の右側面図である。
【0023】
図6は、本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の背面図である。
【0024】
図7は、本発明のいくつかの実施形態による医療用電極の正面図である。
【0025】
図8は、本発明のいくつかの実施形態による医療用電極システム801の概略図である。いくつかの実施形態では、医療用電極システム801は、参照により上記に組み込まれる米国特許第10,391,312号に記載される刺激療法などの電気刺激療法を患者の眼(複数可)に提供するために使用される。いくつかの実施形態では、医療用電極システム801は、基板820に貼付された電極835および電気経路830を含む。いくつかの実施形態では、電極835は、電気経路830によって電気コネクタ810に動作可能に結合される。いくつかの実施形態では、システム801は、電気刺激治療中にシステム801を所定の位置に保持するように構成された1つ以上の粘着パッド840を含む(例えば、いくつかの実施形態では、第1の粘着パッド840(例えば、電極835に最も近い粘着パッド840)は、患者の鼻の側面またはその近傍に配置されるように構成され、第2の粘着パッド840(例えば、コネクタ810に最も近い粘着パッド840)は、患者のこめかみに配置されるように構成される)。いくつかの実施形態では、基板820は、システム801が様々な患者の顔のサイズに適合できるようにするために、サイズ調整を可能にするように構成された可撓性部821を含む(例えば、いくつかの実施形態では、可撓性部821は、可撓性部821の長さを変えることができるように伸縮可能である)。
【0026】
図9Aは、本発明のいくつかの実施形態による、患者99に配置された電気刺激システム901の概略側面図である。いくつかの実施形態では、刺激システム901は、電極835が患者99の上まぶたに貼付されるように患者99に配置された医療用電極システム801と、患者99の首の後ろに配置された対極板(接地電極)950と、電気接続部931(例えば、いくつかの実施形態では、ワイヤ)を介して対極板950と(例えば、いくつかの実施形態では、参照により上記に組み込まれるPCT/US2021/031869(WO2021/231496として公開)に記載されているような対極板システム)医療用電極システム801の両方に動作可能に結合された刺激コントローラ960とを含む。いくつかの実施形態では、医療用電極システム801の複製が患者99の反対側に配置され、システム801と(無線または有線接続を介して)通信するように構成されている。いくつかの実施形態では、システム801と患者99の反対側にあるその複製はそれぞれ、対応する接地電極950に結合されたそれぞれの治療コントローラ960を含む。他の実施形態では、システム801とその複製は、単一の治療コントローラ960によって制御され、単一の接地電極950に結合される。いくつかの実施形態では、コントローラ960は、有線または無線接続を介して、遠隔ラップトップまたは他の遠隔コンピュータデバイス(例えば、スマートフォン)に動作可能に結合される。
【0027】
図9Bは、本発明のいくつかの実施形態による、患者99に配置された電気刺激システム902の概略正面図である。いくつかの実施形態では、システム902は、図9Bのシステム902に2つの複製システム801が示されている(各眼に1つずつ)ことを除いて、システム901に実質的に類似している。いくつかの実施形態では、コントローラ960は、局所的に(例えば、シャツのポケットまたは頭部に装着される弾性バンド、または、例えば、参照により上記に組み込まれる米国特許第11,116,973号の図15A~15Bのケーブルホルダシステム1501のようなケーブルホルダの中/上など、患者99によって携帯される電池作動ユニット内に)配置され、他の実施形態では、コントローラ960は、ラップトップパーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータなどのコンピュータ制御装置に取り付けられるか、またはその一部である。いくつかの実施形態では、コントローラ960からの治療信号は、電気接続部931によって医療用電極システム801の電気コネクタ810に伝送され、その後、患者の組織に電流負荷を与える電極835に伝送される。
【0028】
図9Cは、本発明のいくつかの実施形態による、眼98に配置された電気刺激システム903の正面拡大図である。いくつかの実施形態では、システム903は、コントローラ960に動作可能に結合された医療用電極システム801を含む。いくつかの実施形態では、コントローラ960は、電池によって動作するマイクロプロセッサ(μP)を含み、任意選択で、近くのラップトップパーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータなどによって制御および/またはプログラムされる。いくつかの実施形態では、医療用電極システム801は、電気コネクタ932で終わる電気接続部931に電気的に結合されている。いくつかの実施形態では、コネクタ932は、コントローラ960上の対応するコネクタ961に差し込まれるか、または他の方法で電気的に接続される。
【0029】
いくつかの実施形態において、本発明は、第1の端部および第2の端部を有する第1の電極基板であって、第1の電極基板は、第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有し、第1の電極基板は、患者の第1の眼の上まぶたおよび下まぶたの少なくとも一方の外表面に1つ以上の電極を配置するように構成された、第1の電極基板と、第1の電極基板に結合され、第1の電極基板を患者に固定するように構成された第1の複数の粘着パッチであって、第1の複数の粘着パッチは、第1の粘着パッチおよび第2の粘着パッチを含む、第1の複数の粘着パッチと、電気刺激療法を制御するように構成された刺激コントローラであって、第1の電極基板の1つ以上の電極のそれぞれは、刺激コントローラに動作可能に結合されている、刺激コントローラとを含むシステムを提供する。
【0030】
システムのいくつかの実施形態において、第1の粘着パッチは、第1の電極基板の第1の端部に位置し、患者の鼻の側面に結合するように構成され、第2の粘着パッチは、第1の電極基板の第1の端部と第2の端部との間に位置し、患者のこめかみに結合するように構成される。いくつかの実施形態において、第1の電極基板は、第1の電極基板のサイズを調整するように構成された可撓性部をさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の複数の粘着パッチは、患者の第1の眼の上まぶたおよび下まぶたの少なくとも一方の外表面に1つ以上の電極を固定するように構成された第3の粘着パッチをさらに含む。いくつかの実施形態において、第1の電極基板は、第1の電極基板の第2の端部に位置する電気コネクタと、第1の電極基板上の電気経路とをさらに含み、電気経路は、1つ以上の電極を電気コネクタに電気的に結合するように構成されている。
【0031】
いくつかの実施形態では、システムは、患者の首の一部に位置するように構成された第1の対極板をさらに含み、刺激コントローラは、電流が患者の第1の眼の網膜を通過するように、第1の電極基板上の1つ以上の電極のうちの少なくとも1つと第1の対極板との間の電流を制御するようにさらに構成されている。いくつかの実施形態において、システムは、第1の端部および第2の端部を有する第2の電極基板であって、第2の電極基板は、第2の電極基板上の1つ以上の電極を含み、1つ以上の電極は、患者の第2の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、第2の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有し、第2の電極基板は、患者の第2の眼の上まぶたおよび下まぶたの少なくとも一方の外表面に1つ以上の電極を配置するように構成されている、第2の電極基板と、第2の電極基板に結合され、第2の電極基板を患者に固定するように構成された第2の複数の粘着パッチであって、第2の複数の粘着パッチは、第3の粘着パッチおよび第4の粘着パッチを含み、第2の電極基板の1つ以上の電極のそれぞれは、刺激コントローラに動作可能に結合されている、第2の複数の粘着パッチとをさらに含む。
【0032】
いくつかの実施形態において、本発明は、第1の端部および第2の端部を有する第1の電極基板であって、第1の電極基板は、第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有し、第1の電極基板は、患者の第1の眼の上まぶたおよび下まぶたの少なくとも一方の外表面に1つ以上の電極を配置するように構成されている、第1の電極基板と、第1の電極基板に結合され、第1の電極基板を患者に固定するように構成された第1の複数の粘着パッチであって、第1の複数の粘着パッチは、第1の粘着パッチおよび第2の粘着パッチを含む、第1の複数の粘着パッチとを提供する工程と、1つ以上の電極が患者の第1の眼の上まぶたおよび下まぶたの少なくとも一方の外表面にあるように、第1の電極基板を患者の皮膚に取り付ける工程と、第1の治療セッション中に第1の眼に電気刺激療法を適用する工程と、を含む方法を提供する。
【0033】
上記の説明は、例示を意図したものであり、限定するものではないことを理解されたい。本明細書に記載される様々な実施形態の多数の特徴および利点が様々な実施形態の構造および機能の詳細とともに、前述の説明に記載されているが、上記の説明を検討すれば、他の多くの実施形態および詳細の変更が当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照し、そのような特許請求の範囲が権利を有する等価物の全範囲とともに決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、用語「including」および「in which」はそれぞれ、用語「comprising」および「wherein」の平易な英語の同等語として使用されている。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、単にラベルとして使用されており、それらの対象に数値要件を課すことを意図していない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
【手続補正書】
【提出日】2023-09-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部および第2の端部を有する第1の電極基板であって、前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有し、前記第1の電極基板は、前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つ以上の電極を配置するように構成されている、第1の電極基板と、
前記第1の電極基板に結合され、前記第1の電極基板を前記患者に固定するように構成された第1の複数の粘着パッチであって、前記第1の複数の粘着パッチは、第1の粘着パッチおよび第2の粘着パッチを含み、前記第1の粘着パッチは、前記第1の電極基板の前記第1の端部に位置し、前記患者の鼻の側面に結合するように構成されており、前記第2の粘着パッチは、前記第1の電極基板の前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置し、前記患者のこめかみに結合するように構成されており、前記1つ以上の電極は、前記第1の電極基板上の前記第1の粘着パッチと前記第2の粘着パッチとの間に位置する、第1の複数の粘着パッチと、
前記1つ以上の電極と前記第2の粘着パッチとの間に位置する、前記第1の電極基板の可撓性部であって、前記可撓性部は、システムが様々な患者の顔のサイズに適合できるようにするために、前記1つ以上の電極と前記第2の粘着パッチとの間の前記可撓性部の長さを変えることができるように伸縮可能である、可撓性部と、
前記電気刺激療法を制御するように構成された刺激コントローラであって、前記第1の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれは、前記刺激コントローラに動作可能に結合されている、刺激コントローラと
を備える、システム。
【請求項2】
前記第1の複数の粘着パッチは、前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つ以上の電極を固定するように構成された第3の粘着パッチをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板の前記第2の端部に位置する電気コネクタと、前記1つ以上の電極から前記可撓性部を超えて伸びる、前記第1の電極基板上の電気経路とをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1の電極基板上の前記1つ以上の電極によって生成される電気刺激信号の戻り経路を提供するように構成された接地電極をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
第1の端部および第2の端部を有する第2の電極基板であって、前記第2の電極基板は、前記第2の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記1つ以上の電極は、患者の第2の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第2の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有し、前記第2の電極基板は、前記患者の第2の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つ以上の電極を配置するように構成されており、前記第2の電極基板は、前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極と前記第2の電極基板の前記第2の粘着パッチとの間に位置する、前記第2の電極基板の可撓性部を含み、前記第2の電極基板の前記可撓性部は、前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極と前記第2の電極基板の前記第2の粘着パッチとの間の前記第2の電極基板の前記可撓性部の長さを変えることができるように伸縮可能である、第2の電極基板と、
前記第2の電極基板に結合され、前記第2の電極基板を前記患者に固定するように構成された第2の複数の粘着パッチであって、前記第2の複数の粘着パッチは、前記第2の電極基板の第1の粘着パッチおよび前記第2の電極基板の第2の粘着パッチを含み、前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれは、前記刺激コントローラに動作可能に結合されている、第2の複数の粘着パッチと
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記刺激コントローラは、遠隔コンピュータデバイスに動作可能に結合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記刺激コントローラは、前記患者に配置されるように構成された電池作動ユニットである、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の電極基板は、1つの電極のみを有し、前記第1の複数の粘着パッチは、前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つの電極を固定するように構成された第3の粘着パッチをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置する中間部を有する第1の電極基板を提供する工程であって、前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板に結合され、前記第1の電極基板を前記患者に固定するように構成された第1の複数の粘着パッチを含み、前記第1の複数の粘着パッチは、第1の粘着パッチおよび第2の粘着パッチを含み、前記第1の粘着パッチは、前記第1の電極基板の前記第1の端部に位置し、前記第2の粘着パッチは、前記第1の電極基板の前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置し、前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記中間部は、前記1つ以上の電極と前記第2の粘着パッチとの間に位置する、前記第1の電極基板の可撓性部を含み、前記可撓性部は、システムが様々な患者の顔のサイズに適合できるようにするために、前記1つ以上の電極と前記第2の粘着パッチとの間の前記可撓性部の長さを変えることができるように伸縮可能であり、前記1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有する、第1の電極基板を提供する工程と、
前記1つ以上の電極が前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に位置するように、前記第1の電極基板を患者に配置する工程と、
前記第1の粘着パッチを前記患者の鼻の側面に付着し、前記第2の粘着パッチを前記患者のこめかみに付着することによって、前記第1の電極基板を前記患者に固定する工程と、
電気刺激療法を制御するように構成された刺激コントローラを提供する工程と、
前記第1の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれを前記刺激コントローラに動作可能に結合する工程と
を含む、方法。
【請求項10】
前記第1の電極基板を患者に固定する工程は、
前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つ以上の電極を付着することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板の前記第2の端部に位置する電気コネクタをさらに含み、
前記方法は、前記1つ以上の電極を前記電気コネクタに電気的に結合する工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の電極基板上の前記1つ以上の電極によって生成される電気刺激信号のための戻り経路を提供する工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置する中間部を有する第2の電極基板を提供する工程であって、前記第2の電極基板は、前記第2の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記第2の電極基板は、前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極と前記第2の電極基板の前記第2の粘着パッチとの間に位置する、前記第2の電極基板の可撓性部を含み、前記第2の電極基板の前記可撓性部は、前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極と前記第2の電極基板の前記第2の粘着パッチとの間の前記第2の電極基板の前記可撓性部の長さを変えることができるように伸縮可能であり、前記1つ以上の電極は、患者の第2の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第2の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有する、第2の電極基板を提供する工程と、
前記1つ以上の電極が前記患者の第2の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に位置するように、前記第2の電極基板を前記患者に配置する工程と、
前記第2の電極基板の前記第1の粘着パッチを前記患者の鼻の側面に付着し、前記第2の電極基板の前記第2の粘着パッチを前記患者のこめかみに付着することによって、前記第2の電極基板を前記患者に固定する工程と、
前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれを前記刺激コントローラに動作可能に結合する工程と
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、前記可撓性部を介して前記第1の電極基板のサイズを調整する工程をさらに含み、
前記第1の電極基板を前記患者に固定する工程は、
前記第1の電極基板の前記第1の端部を前記患者の鼻の側面に付着すること、
前記第1の電極基板の前記中間部を前記患者のこめかみに付着すること、および
前記1つ以上の電極を前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に付着すること
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置する中間部を有する第1の電極基板と、
前記第1の電極基板の第1の端部を患者の鼻に固定するための手段、および前記第1の電極基板の前記中間部を前記患者のこめかみに固定するための手段と、
前記第1の電極基板上の1つ以上の電極であって、前記1つ以上の電極は、患者の第1の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第1の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有し、前記第1の電極基板の前記中間部は、前記1つ以上の電極と前記第1の電極基板を前記患者のこめかみに固定するための手段との間に位置する可撓性部を含み、前記可撓性部は、システムが様々な患者の顔のサイズに適合できるようにするために、前記可撓性部の長さを変えることができるように伸縮可能であり、前記固定するための手段は、前記1つ以上の電極が前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に位置するように構成されている、1つ以上の電極と、
前記電気刺激療法を制御するための手段と、
前記第1の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれを前記制御するための手段に動作可能に結合するための手段と
を備える、システム。
【請求項16】
前記1つ以上の電極を前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に固定するための手段をさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の電極基板は、前記第1の電極基板の前記第2の端部に位置する電気コネクタと、前記1つ以上の電極から前記可撓性部を超えて前記電気コネクタまで伸びる、前記第1の電極基板上の電気経路とをさらに含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の電極基板上の前記1つ以上の電極によって生成される電気刺激信号を戻すための手段をさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
第1の端部、第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置する中間部を有する第2の電極基板と、
前記第2の電極基板の第1の端部を患者の鼻に固定するための手段、および前記第2の電極基板を前記患者のこめかみに固定するための手段であって、前記第2の電極基板は、前記第2の電極基板上に1つ以上の電極を含み、前記第2の電極基板は、前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極と前記第2の電極基板を前記患者のこめかみに固定するための手段との間に位置する、前記第2の電極基板の可撓性部を含み、前記第2の電極基板の前記可撓性部は、前記第2の電極基板の前記可撓性部の長さを変えることができるように伸縮可能であり、前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極は、患者の第2の眼に電気刺激療法を適用するように構成され、前記第2の眼は、上まぶたおよび下まぶたを有する、固定するための手段と、
前記第2の電極基板の前記1つ以上の電極のそれぞれを前記制御するための手段に動作可能に結合するための手段と
をさらに備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記刺激コントローラは、遠隔コンピュータデバイスに動作可能に結合されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
前記刺激コントローラは、前記患者に配置されるように構成された電池作動ユニットである、請求項15に記載のシステム。
【請求項22】
前記第1の電極基板は、1つの電極のみを有し、前記第1の電極基板は、前記患者の第1の眼の前記上まぶたおよび前記下まぶたのうち少なくとも一方の外表面に前記1つの電極を固定するための手段をさらに含む、請求項15に記載のシステム。
【国際調査報告】