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特表2024-545061タバコロッド上に封止クロージャを有する非燃焼加熱式エアロゾル生成物品
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】タバコロッド上に封止クロージャを有する非燃焼加熱式エアロゾル生成物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20241128BHJP
   A24C 5/01 20200101ALI20241128BHJP
   A24C 5/54 20060101ALI20241128BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20241128BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20241128BHJP
【FI】
A24D1/20
A24C5/01
A24C5/54
A24F40/42
A24F40/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533114
(86)(22)【出願日】2022-12-19
(85)【翻訳文提出日】2024-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2022086688
(87)【国際公開番号】W WO2023117930
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】21217096.3
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100202854
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 卓行
(72)【発明者】
【氏名】ルオ,ジアン・チェン
【テーマコード(参考)】
4B045
4B144
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA50
4B144CG01
4B144CL20
4B144CM01
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC14
(57)【要約】
本発明は、eベイピングデバイスタバコ加熱スティックであって、タバコロッド(1)であって、第1の端部(11)と、前記第1の端部(11)とは反対側の第2の端部(13)と、前記第1の端部(11)と前記第2の端部(13)との間に延びる外周壁(12)とを含む、タバコロッド(1)と、前記第1の端部(11)に結合し、フィルタ(4)を含む延長部(2)と、前記第2の端部(13)に取り付けられた封止クロージャ(3)であって、フラップ(5)を含み、フラップ(5)は、前記第2の端部(13)に結合した近位部(51)と、前記近位部(51)とは反対側の遠位部(53)と、前記近位部(51)から前記遠位部(53)まで延びて、前記第2の端部(13)を覆っている中間部(52)とを含む、封止クロージャ(3)とを含み、前記フラップ遠位部(53)は、前記タバコロッド外周壁(12)の一部分の上に折り返され、前記タバコロッド外周壁(12)の前記一部分の上に取り付けられている、eベイピングデバイスタバコ加熱スティックに関する。
【選択図】図2E
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非燃焼加熱式エアロゾル生成物品であって、
・タバコロッド(1)であって、
・第1の端部(11)と、
・前記第1の端部(11)とは反対側の第2の端部(13)と、
・前記第1の端部(11)と前記第2の端部(13)との間に延びる外周壁(12)と、
を含む、タバコロッド(1)と、
・前記第1の端部(11)に結合し、フィルタ(4)を含む延長部(2)と、
・前記第2の端部(13)にある封止クロージャ(3)であって、フラップ(5)を含み、前記フラップ(5)は、
・前記第2の端部(13)に結合した近位部(51)と、
・前記近位部(51)とは反対側の遠位部(53)と、
・前記近位部(51)から前記遠位部(53)まで延びて、前記第2の端部(13)を覆っている中間部(52)と、
を含む、封止クロージャ(3)と、
を含み、
・前記フラップ遠位部(53)は、前記タバコロッド外周壁(12)の一部分の上に折り返され、前記タバコロッド外周壁(12)の前記一部分の上に固定されている、
非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項2】
・第1の接着剤層(6)は、
・前記フラップ遠位部(53)と、
・前記タバコロッド外周壁(12)の前記一部分と
の間に配置されている、請求項1に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項3】
・第2の接着剤層(8)は、
・前記フラップ中間部(52)と、
・前記第2の端部(13)と
の間に配置されている、請求項2に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項4】
・前記封止クロージャ(3)は、補助フラップ(7)を含み、前記補助フラップ(7)は、
・前記第2の接着剤層(8)と、
・前記第2の端部(13)と
の間に配置されている、請求項3に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項5】
・第3の接着剤層(10)は、
・前記フラップ中間部(52)と、
・前記第2の接着剤層(8)と
の間に配置されている、請求項4に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項6】
・前記封止クロージャ(3)は、別の補助フラップ(9)を含み、前記別の補助フラップ(9)は、
・前記第3の接着剤層(10)と、
・前記第2の接着剤層(8)と
の間に配置されている、請求項5に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項7】
・前記補助フラップ(7)は、
・前記第2の端部(13)に結合した近位部(71)と、
・前記第2の端部(13)のみを覆っているが、前記タバコロッド外周壁(12)のいずれの部分も覆っていない遠位部(73)と、
・前記近位部(71)から前記遠位部(73)まで延びて、前記第2の端部(13)を覆っている中間部(72)と、
を含み、
・及び/又は前記別の補助フラップ(9)は、
・前記第2の端部(13)に結合した近位部(91)と、
・前記第2の端部(13)のみを覆っているが、前記タバコロッド外周壁(12)のいずれの部分も覆っていない遠位部(93)と、
・前記近位部(91)から前記遠位部(93)まで延びて、前記第2の端部(13)を覆っている中間部(92)と、
を含む、
請求項4~6のいずれか一項に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項8】
前記フラップ(5)の近位部(51)から遠位部(53)までの第1の長さ(L5)を前記補助フラップ(7)の近位部(71)から遠位部(73)までの第2の長さ(L7)で割った比が、1.5~3の範囲である、請求項4~7のいずれか一項に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項9】
前記補助フラップ(7)の近位部(71)から遠位部(73)までの第2の長さ(L7)は、0.3cm~0.7cmの範囲である、請求項4~8のいずれか一項に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項10】
前記フラップ(5)の近位部(51)から遠位部(53)までの第1の長さ(L5)は、0.8cm~2cmの範囲である、請求項1~9のいずれか一項に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項11】
・前記フラップ(5)の厚さは、0.2cm未満、好ましくは0.1cm未満、好ましくは0.05cm未満、好ましくは0.01cm超であり、
・及び/又は前記補助フラップ(7)の厚さは、0.2cm未満、好ましくは0.1cm未満、好ましくは0.05cm未満、好ましくは0.01cm超である、
請求項1~10のいずれか一項に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項12】
第1の接着剤層(6)と第2の接着剤層(8)の両方は、前記フラップ(5)上に配置されて、好ましくは前記フラップ(5)の近位部(51)から遠位部(53)まで前記フラップ(5)を覆っている1つの同じ事前接着層として作製されている、請求項1~11のいずれか一項に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項13】
・前記フラップ(5)は、プレカットされた三角形又は台形の形状を有し、前記フラップ(5)の遠位部(53)は、前記三角形又は台形の形状の先端部を含み、
・及び/又は前記補助フラップ(7)は、プレカットされた三角形又は台形の形状を有し、前記補助フラップ(7)の遠位部(73)は、前記三角形の形状の先端部を含む、
請求項1~12のいずれか一項に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項14】
・前記フラップ(5)は、前記タバコロッド(1)のラッパーの延長部であり、
・好ましくは、前記タバコロッド(1)の前記ラッパーと一体であり、
・及び/又は前記補助フラップ(7)は、前記タバコロッド(1)のラッパーの別の延長部であり、
・好ましくは、前記タバコロッド(1)の前記ラッパーと一体である
請求項1~13のいずれか一項に記載の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品。
【請求項15】
非燃焼加熱式デバイスタバコ加熱スティック用のタバコロッドであって、
・第1の端部(11)と、
・前記第1の端部(11)とは反対側の第2の端部(13)と、
・前記第1の端部(11)と前記第2の端部(13)との間に延びる外周壁(12)と、
・前記第2の端部(13)にある封止クロージャ(3)であって、フラップ(5)を含み、前記フラップ(5)は、
・前記第2の端部(13)に結合した近位部(51)と、
・前記近位部(51)とは反対側の遠位部(53)と、
・前記近位部(51)から前記遠位部(53)まで延びて、前記第2の端部(13)を覆っている中間部(52)と、
を含む、封止クロージャ(3)と、
を含み、
・前記フラップ遠位部(53)は、前記タバコロッド外周壁(12)の一部分の上に折り返され、前記タバコロッド外周壁(12)の前記一部分の上に取り付けられている、
非燃焼加熱式デバイスタバコ加熱スティック用のタバコロッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、封止クロージャをその上に有するロッドとして形成されたエアロゾル生成物質を含む非燃焼加熱式デバイス用の非燃焼加熱式エアロゾル生成物品(以下、「加熱タバコスティック」と呼ばれることがある)の技術分野に関する。このエアロゾル生成物質は、均質化タバコ材料、又は再構成タバコ基材、又は発泡体などの非タバコエアロゾル化可能材料であり得る。
【背景技術】
【0002】
リスク低減デバイスは、紙巻きタバコなどの従来のタバコ製品の人気の代替品になっている。タバコの燃焼に依存するこれらの従来の製品とは対照的に、リスク低減デバイスは、典型的には、使用者が吸入するための蒸気又はエアロゾルを生成する。
【0003】
非燃焼加熱式デバイスとしても知られる基材加熱式エアロゾル生成デバイスは、リスク低減デバイスの一種である。基材加熱式エアロゾル生成デバイスでは、タバコ又は他の好適な材料を含む基材を、材料からエアロゾルを生成するほど十分に高いが、材料の燃焼を引き起こすほど高くない温度まで加熱する。このエアロゾルは、使用者が求める材料の成分を含むが、材料が燃焼するときに発生する燃焼の望ましくない副生成物は含まない。
【0004】
典型的な基材加熱式エアロゾル生成デバイスは、加熱される基材のスティックを受け入れるように適合された空洞を画定する加熱チャンバ又はオーブンを含む。基材は、所望のエアロゾルを生成するために空洞内で加熱され、基材が使用済みになると取り外し、交換することができる。基材加熱式エアロゾル生成デバイスは、保管及び携帯に便利な手持ち式デバイスを提供するために、典型的には、非常にコンパクトな構造で形成される。デバイスの加熱空洞は、一般に狭く深いため、清掃のためのアクセスが困難である。更に、空洞は、ベイピング後、一定期間は高温のままの可能性があるため、高温の残留物の除去は推奨されない。
【0005】
したがって、エアロゾル生成基材のロッドの端部(即ち上流側端部)にある封止クロージャが、基材の粒子又は断片がエアロゾル生成デバイスの加熱オーブンの下端部に落下することを防止する。タバコロッド上にそのような封止クロージャが存在することで、加熱オーブンの清掃の必要性を低減又は除去する。この封止クロージャは、再構成タバコ片(以下、単に「タバコ」と呼ぶ)などのエアロゾル生成基材の落下、及び/又は加熱オーブン内の液体若しくは溶剤(グリセリン、水など)の漏れ若しくは凝縮を防止する。
【0006】
加熱オーブンのゼロ清掃又はほぼゼロ清掃を達成することができる場合、これは非常に興味深いことである。なぜなら、このタバコロッドが加熱オーブンの凹部内に挿入され、その後加熱オーブンのヒータによって加熱されるときに、タバコ及び/又は液体(水分又は溶剤)がタバコロッドから出た場合に、ベイピング使用者が加熱オーブンを定期的に清掃するという既存の負担を軽減するからである。
【0007】
このゼロ清掃は、タバコロッドの下端部に実装される完全封止クロージャから得られる利点であり、下端部は、加熱オーブンの凹部内に最も深く挿入される端部であり、好ましくは、加熱オーブンの下端部にタバコが落下することを防止することはもとより、好ましくは、加熱オーブンの下端部内で漏れていた又は凝縮していたであろう液体(例えば、エアロゾル、水分、又は溶剤)の吸収を助ける。
【0008】
例えば国際公開2019/123297号パンフレットに記載されている第1の先行技術によれば、タバコロッド上のそのような封止クロージャは、タバコロッドに取り付けられて接着される事前形成カップによって作製される。
【0009】
しかしながら、本発明によれば、この第1の先行技術は、この、タバコロッドの下端部上に完全に追加される構成要素(事前形成カップ)が理由で、ある程度の製造上の複雑さが付加されると共に、タバコロッドに完全に別個の構成要素を取り付けることが理由で、堅牢性に幾分欠ける。更に、この事前形成カップは、タバコロッドの下端部上に取り付けるために、この下端部を完全に囲む必要があり、それによってタバコロッドの下端部の全体的な幅又は直径が局所的に増加し、それによってオーブン内でカップが詰まるリスクが高くなる。
【0010】
例えば特許出願KR20090091756号明細書又は特許出願CN109330017号明細書に記載されている第2の先行技術によれば、タバコロッド上のそのような封止クロージャは、タバコロッドの管状ラップ延長部によって作製され、この管状ラップ延長部は、折り重ねられ、その折り目がタバコロッドの下端部上で互いに接着される。
【0011】
しかしながら、本発明によれば、この第2の先行技術は、依然として堅牢性が幾分欠けている。なぜなら、延長ラップをタバコロッドの下端部上のみに取り付けると、非燃焼加熱式デバイスの加熱オーブンに挿入されて加熱されるときに、この下端部がタバコロッドの残りの部分からより容易に切り離されるからである。別の課題は、タバコ端部に接着されていない層又は折り目の重なりが存在することであり得る。タバコ端部の折られたラップの外面は凹凸がある可能性があり、いくつかの部分は、互いに良く結合していない可能性がある。
【0012】
第3の先行技術によれば、追加のフィルタ要素がタバコロッドの下端部に取り付けられている。この追加のフィルタ要素によってタバコロッドの長さが延び、コスト及び複雑さが付加されているが、それでもタバコロッドをより堅牢にしているわけではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、上述の欠点を少なくとも部分的に緩和することである。
【0014】
より具体的には、本発明は、タバコロッドの端部だけでなくタバコロッドの外周壁の一部分も覆うフラップを提供し、それによってタバコロッドのより堅牢で安定した封止クロージャを提供することを目的とする。
【0015】
実際、タバコロッドの外周壁の一部分のこの追加的な被覆は、加熱タバコスティック内のタバコ基材を保持するという第1の利点に加えて、タバコロッドの長さの十分な部分に沿った加熱タバコロッドの剛性、それによる加熱タバコスティックの剛性の増加という追加的な第2の利点を提供し、それによってこのタバコロッドが破損することを防止し、特に、タバコロッドの下端部がタバコロッドの残りの部分から切り離されることを防止し、そのような破損した端部がデバイスの加熱オーブン内にとどまり、その後、加熱オーブンの凹部から取り出すことがむしろ困難になることを回避する。
【0016】
本発明の好ましい実施形態では、特に、高い応力及びねじり/曲げ作用力を受けるスティックの領域内にタバコロッドのラップ紙のこの折り畳み式延長部を有することで、タバコロッドの下端部の全体的な剛性が増加する。更に、追加の部品又はラッパー要素が必要ないため、製造プロセスは比較的シンプルなままであり、追加の製品コストは妥当なままである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の目的は、燃焼加熱式エアロゾル生成物品であって、タバコロッドであって、第1の端部と、前記第1の端部とは反対側の第2の端部と、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる外周壁とを含む、タバコロッドと、前記第1の端部に結合し、フィルタを含む延長部と、前記第2の端部にある封止クロージャであって、封止クロージャは、フラップを含み、フラップは、前記第2の端部に結合した近位部と、前記近位部とは反対側の遠位部と、前記近位部から前記遠位部まで延びて、前記第2の端部を覆っている中間部とを含む、封止クロージャとを含み、前記フラップ遠位部は、前記タバコロッド外周壁の一部分の上に折り返され、前記タバコロッド外周壁の前記一部分の上に取り付けられている、非燃焼加熱式エアロゾル生成物品によって達成される。
【0018】
フラップがタバコロッドの外周壁の一部分も覆っているということは、タバコロッドが円形断面を有する円筒状である場合、フラップは、円筒状タバコロッドの端部にある開口部を覆っているだけでなく、円筒形タバコロッドの側壁の一部も覆っていることを意味する。
【0019】
本発明によるタバコロッドのこの封止クロージャによる幅又は直径の増加は、第1の先行技術において事前形成カップにより生じる幅又は直径の増加よりも小さいことに留意されたい。
【0020】
フラップの近位部及び遠位部は、フラップが(図1Eのように)延びており、まだ曲げられていない(図1D)構成における、フィルタを含む延長部の側のタバコロッドの第1の端部とは反対側のタバコロッドの第2の端部に対して名称が与えられたものである。
【0021】
近位端もしフラップは、まず、タバコロッドの第2の端部(自由端)に固定又は更には事前に固定され、その後、中間部が固定され、その後、遠位端が固定される。この連続的な「近位/中間/遠位」は、図面(例えば図1B)に見ることができる。
【0022】
フラップの近位部は、タバコロッドの外周壁のあらゆる部分に結合される又はその上に折り返されることなく、タバコロッドの第2の端部に結合している。
【0023】
フラップの近位部は、タバコロッドの外周壁のあらゆる部分に接触することを回避するために、タバコロッドの外周壁のいかなる部分の上にも折り返されない。
【0024】
本発明の目的はまた、非燃焼加熱式デバイスタバコ加熱スティック用の用の(for a for)タバコロッドであって、第1の端部と、前記第1の端部とは反対側の第2の端部と、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる外周壁と、前記第2の端部にある封止クロージャであって、フラップを含み、フラップは、前記第2の端部に結合した近位部と、前記近位部とは反対側の遠位部と、前記近位部から前記遠位部まで延びて、前記第2の端部を覆っている中間部とを含む、封止クロージャとを含み、前記フラップ遠位部は、前記タバコロッド外周壁の一部分の上に折り返され、前記タバコロッド外周壁の前記一部分の上に取り付けられている、非燃焼加熱式デバイスタバコ加熱スティック用のタバコロッドによって達成される。
【0025】
本発明の目的はまた、本発明によるタバコ加熱スティックと組み合わせた加熱オーブンを含む非燃焼加熱式デバイスによって達成される。
【0026】
封止クロージャは、1つのフラップのみ又はいくつかのフラップのいずれかを含み得る。
【0027】
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延びる外周壁はまた、好ましくは、前記第1の端部から及び前記第2の端部まで延びる。代替形態として、延長部は、タバコロッドとフィルタとの間に配置された補助要素、例えば管状要素、例えば紙管を含み得る。
【0028】
フラップ遠位部は、前記第2の端部から延びる前記タバコロッド外周壁の一部分の上に折り返される。
【0029】
フラップ遠位部は、前記タバコロッド外周壁の一部分の上に折り返され、好ましくは、前記タバコロッド外周壁の前記一部分の上に接着されている。
【0030】
フラップ遠位部の長さは、フラップの全長(その近位部の端からその遠位部の端まで)の10%~50%、好ましくは、フラップの全長の20%~35%を含む。
【0031】
フラップ遠位部は、前記タバコロッド外周壁の一部分の上に折り返され、前記タバコロッド外周壁の一部分は、好ましくは、タバコロッドの長さに沿って、少なくとも3mm(mm=ミリメートル)、又は少なくとも5mm、及び/又は好ましくは2cm(cm=センチメートル)未満、及び/又は1cm未満の長さを有する。
【0032】
好ましい実施形態は、別個に、又は本発明の前述の目的のいずれかとの部分的な組み合わせ若しくは完全な組み合わせのいずれかにおいて一緒に解釈され得る以下の特徴の1つ以上を含む。
【0033】
好ましくは、第1の接着剤層は、前記フラップ遠位部と前記タバコロッド外周壁の前記一部分との間に配置されている。
【0034】
したがって、タバコロッドの封止クロージャは、更により堅牢である。
【0035】
好ましくは、第2の接着剤層は、前記フラップ中間部と前記第2の端部との間に配置されている。
【0036】
したがって、タバコロッドの封止クロージャは、更により堅牢である。
【0037】
好ましくは、前記封止クロージャは、前記第2の接着剤層と前記第2の端部との間に配置された補助フラップを含む。
【0038】
したがって、タバコロッドの封止クロージャは、更により堅牢である。
【0039】
好ましくは、前記補助フラップは、前記第2の端部に結合した近位部と、前記第2の端部のみを覆っているが、前記タバコロッド外周壁のいずれの部分も覆っていない遠位部と、前記近位部から前記遠位部まで延びて、前記第2の端部を覆っている中間部とを含む。有利には、この補助フラップの近位部とフラップの近位部は、タバコロッドの第2の端部の幅の互いに対して反対側に、又はタバコロッドの第2の端部の互いに対して径方向反対側に位置する。
【0040】
したがって、補助フラップは、より堅牢な手法でタバコロッドに取り付けられている。
【0041】
好ましくは、第3の接着剤層は、前記フラップ中間部と前記第2の接着剤層との間に配置されている。
【0042】
したがって、タバコロッドの封止クロージャは、更により堅牢である。
【0043】
好ましくは、前記封止クロージャは、前記第3の接着剤層と前記第2の接着剤層との間に配置された別の補助フラップを含む。
【0044】
したがって、タバコロッドの封止クロージャは、更により堅牢である。
【0045】
好ましくは、前記別の補助フラップは、前記第2の端部に結合した近位部と、前記第2の端部のみを覆っているが、前記タバコロッド外周壁のいずれの部分も覆っていない遠位部と、前記近位部から前記遠位部まで延びて、前記第2の端部を覆っている中間部とを含む。
【0046】
したがって、前記別の補助フラップは、より堅牢な手法でタバコロッドに取り付けられている。
【0047】
好ましくは、前記フラップの近位部から遠位部までの第1の長さを前記補助フラップの近位部から遠位部までの第2の長さで割った比は、1.5~3の範囲である。
【0048】
したがって、タバコロッドの封止クロージャは、嵩張り過ぎることなく、堅牢なままである。
【0049】
好ましくは、前記補助フラップの近位部から遠位部までの第2の長さは、0.3cm~0.7cmの範囲である。
【0050】
好ましくは、前記フラップの近位部から遠位部までの第1の長さは、0.8cm~2cmの範囲である。
【0051】
好ましくは、前記フラップの厚さは、0.5mm未満、好ましくは0.3mm未満、好ましくは0.1mm未満、好ましくは40マイクロメートル超、及び/又は前記補助フラップの厚さは、0.5mm未満、好ましくは0.1mm未満、好ましくは0.05mm未満、好ましくは40マイクロメートル超である。
【0052】
したがって、タバコロッドの封止クロージャは、嵩張り過ぎることなく、堅牢なままである。
【0053】
好ましくは、前記タバコロッドは、円形断面を有する円筒形である。
【0054】
好ましくは、第1の接着剤層と第2の接着剤層の両方は、前記フラップ上に配置されて、好ましくは前記フラップの近位部から遠位部まで前記フラップを覆っている1つの同じ事前接着層として作製されている。
【0055】
したがって、製造プロセスはよりシンプルになる。
【0056】
好ましくは、前記フラップは、プレカットされた三角形又は台形の形状を有し、前記フラップの遠位部は、前記三角形又は台形の形状の先端部を含む、及び/又は前記補助フラップは、プレカットされた三角形又は台形の形状を有し、前記補助フラップの遠位部は、前記三角形又は台形の形状の先端部を含む。
【0057】
したがって、タバコロッドの下端部の上に1つ又は複数のフラップを折り返すことがより容易になり、それによって製造プロセスがより容易になる。
【0058】
代替形態として、前記フラップは、平面上に伸ばされた場合、矩形の形状を有し、及び/又は前記補助フラップは、平面上に伸ばされた場合、矩形の形状を有する。
【0059】
好ましくは、前記フラップは、前記タバコロッドのラッパーの延長部である。好ましくは、フラップは、前記タバコロッドの前記ラッパーと一体である。ラッパーは、有利には、外側ラッパーである。
【0060】
代替的に又は累積的に、前記補助フラップは、前記タバコロッドの外側ラップの別の延長部である。好ましくは、前記補助フラップは、前記タバコロッドの前記ラッパーと一体である。特に、フラップの近位部は、外周壁とタバコロッドの第2の端部との間に折り線を形成し得る。
【0061】
したがって、タバコロッドの封止クロージャはより堅牢である一方で、タバコロッドの嵩張りを限定し、タバコロッドの下端部の上に1つ又は複数のフラップを折り返すことをより容易にし、それによって製造プロセスをより容易にする。
【0062】
好ましくは、前記フラップ及び/又は前記補助フラップの材料は紙である。好ましくは、タバコロッドのラッパーとフラップ及び/又は補助フラップは、一枚の紙で形成されている。
【0063】
したがって、タバコロッドの封止クロージャは、更により堅牢である。
【0064】
接着剤は、例えば、EVA又はPVAなどの水性エマルション接着剤であってもよい。
【0065】
有利には、加熱タバコスティックは、マウスピースによって延長されたタバコロッドを含む。マウスピースは、冷却又はスペーシング要素(例えば、紙管)と、単一又は複数のフィルタセグメントを含み得るフィルタとを含む。ベイピング中、タバコロッドは加熱され、マウスピースの自由端において吸入が行われる。タバコロッドは、エアロゾル生成基材と、エアロゾル生成基材を覆う管状ラッパーとを含む。エアロゾル生成基材は、均質化タバコ材料(「再構成タバコ」とも呼ばれることがある)を含む。均質化タバコ材料は、細片、ストリップ、粉末、発泡体、シート、及びこれらの組み合わせなどの様々な形態をとり得る。均質化タバコ材料は、キャストシートプロセス、製紙プロセス、又は押出、又はこれらの組み合わせを使用してシートから形成されてもよい。均質化タバコ材料は、通常、タバコ粉末及び/又は繊維と、グリセリン、プロピレングリコール、水のいずれか1つ以上などのエアロゾル形成剤又は保湿剤との混合物を含む。材料は、セルロース誘導体若しくはガムなどの結合剤及び/又は少量の香料を更に含み得る。エアロゾル生成基材は、タバコ層及び/又はセルロース繊維を更に含み得る。管状ラッパーは、巻かれ、長手方向に封止されて、封止された継目を形成する紙ラッパーであることが好ましい。
【0066】
本発明の更なる特徴及び利点は、以下に列挙する添付の図面を参照して非限定的な例として提供する以下の本発明の実施形態の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1A】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第1の実施形態の主な製造工程を示す。
図1B】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第1の実施形態の主な製造工程を示す。
図1C】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第1の実施形態の主な製造工程を示す。
図1D】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第1の実施形態の主な製造工程を示す。
図1E】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第1の実施形態の主な製造工程を示す。
図2A】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第2の実施形態の主な製造工程を示す。
図2B】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第2の実施形態の主な製造工程を示す。
図2C】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第2の実施形態の主な製造工程を示す。
図2D】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第2の実施形態の主な製造工程を示す。
図2E】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第2の実施形態の主な製造工程を示す。
図2F】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第2の実施形態の主な製造工程を示す。
図3A】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第3の実施形態の主な製造工程を示す。
図3B】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第3の実施形態の主な製造工程を示す。
図3C】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第3の実施形態の主な製造工程を示す。
図3D】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第3の実施形態の主な製造工程を示す。
図3E】本発明による、eベイピングデバイス加熱タバコスティック用のタバコロッドの第3の実施形態の主な製造工程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0068】
図1A図1Eは、本発明による、非燃焼加熱式デバイス用の加熱タバコスティック用のタバコロッドの第1の実施形態の主な製造工程を示す。図1Aは、同じ縮尺の図1B図1Dよりも小さい縮尺である。
【0069】
図1Aに、フィルタ4を含む延長部2によって一方の側に延長され、フラップ5によって他方の側に延長されるタバコロッド1がある。タバコロッド1は、その第1の端部11からその第2の端部13まで延びる外周壁12を有する。延長部2は、タバコロッド1の第1の端部11に結合されている。フラップ5の近位部51は、タバコロッド1の第2の端部13に結合している。延長部は、フィルタ4とタバコロッド1との間の冷却又はスペーシング要素(例えば、紙管)を更に含み得る(図示せず)。概して、フィルタは、単一フィルタセグメント又は2つ以上のフィルタセグメントを含み得る。フィルタセグメントは、例えば、モノアセテートフィルタセグメント、中空フィルタセグメント、チャコールフィルタセグメント、キャビティセグメント等を含み得る。各セグメントは、ラッパー(一般に「フィルタプラグラップ」として知られる)によって包まれていてもよく、セグメントは、結合ラッパー(一般に「フィルタプラグラップ」として知られる)によって結合されている。タバコロッドは、紙ラッパーによって個々に包まれていてもよい。延長部とタバコロッドはまた、追加の紙ラッパー(「チッピング紙」としても知られる)によって結合されていてもよい。フラップ5は、その近位部51からその遠位部53まで延びる中間部52を有する。フラップ5の長さは、好ましくは円形断面を有する円筒状のロッドであるタバコロッド1の幅w又は直径dよりも長い。例えば、フラップ5の長さL5は、約10mmであり、タバコロッドの幅w又は直径dは、約5~7mmである。フラップの近位部51は、タバコロッドに結合させることができる、又はフラップは、タバコロッドの紙ラッパーの一体的な延長部分であり得る。タバコラッパーの一体部分の場合、製造プロセスは簡略化され、図1Aの構成において、別個の要素を切断してタバコロッドに接着することが回避される。
【0070】
図1Bでは、接着剤層6が、タバコロッド1の第2の端部13の近くのタバコロッド1の外周壁12上に適用されている。
【0071】
図1Cでは、フラップ5は、その中間部52がタバコロッド1の第2の端部13を覆うように折り畳まれている。フラップ5の中間部52は、タバコロッド1の第2の端部13に押し付けられている。タバコロッド1の第2の端部13は、フラップ5によって完全に覆われている。このために、中間部52は、第2の端部の覆われていない領域を残すことなく第2の部分を覆うように、折り畳み方向に対して横断方向に十分に大きいことが好ましい。フラップ5の遠位部53は、接着剤層6よりも更に突出しており、タバコロッド1の幅w又は直径dよりも更に突出している。
【0072】
図1Dでは、フラップ5は、その遠位部53が接着剤層6上に適用されるように更に折り畳まれており、フラップ5の遠位部53はタバコロッド1の外周壁12に付着している。フラップ5の遠位部53は、タバコロッド1の外周壁12の一部分を覆う接着剤層6に押し付けられている。フラップ5と接着剤層6とを含む封止クロージャ3は、タバコロッド1の第2の端部13に結合する。フラップがタバコロッドの外面の周囲部分のみに重なるため、加熱タバコスティックの全体的な長さの増加は限定される。
【0073】
図1Eは、可能な実施形態の一例であり、空間内のフラップの幾何学的形状を示す3Dスケッチを示す。フラップ5は、タバコロッド1の外周壁12を延長した、円形断面を有する円筒の一部分の形状を呈する。フラップが巻かれる前、即ち、フラップの形状が平面上に展開されているとき、その形態は実質的に矩形であるが、台形又は三角形の形状などの他の形態をとってもよい。
【0074】
図2A図2Fは、本発明による、加熱タバコスティック用のタバコロッドの第2の実施形態の主な製造工程を示す。図3Aは、同じ縮尺の図2B図2Eよりも小さい縮尺である。スティックの異なる部品(タバコロッド、延長部)の全体的な構造及び配置は、前の実施形態と同じままであるため、以後、繰り返されない。
【0075】
図2Aに、フィルタ4を含む延長部2によって一方の側に延長され、フラップ5、第1の補助フラップ7、及び第2の補助フラップ9によって他方の側に延長されるタバコロッド1がある。タバコロッド1は、その第1の端部11からその第2の端部13まで延びる外周壁12を有する。延長部2は、タバコロッド1の第1の端部11に結合されている。
【0076】
フラップ5の近位部51は、タバコロッド1の第2の端部13に結合している。フラップ5は、その近位部51からその遠位部53まで延びる中間部52を有する。フラップ5の長さは、好ましくは円形断面を有する円筒形ロッドであるタバコロッド1の幅w又は直径dよりも長い。
【0077】
第1の補助フラップ7の近位部71は、タバコロッド1の第2の端部13に結合している。第1の補助フラップ7の近位部71は、タバコロッド1の第2の端部13に結合しているが、フラップ5の近位部51と比べると、第2の端部13によって形成されるディスクに対して角度的にずれている。第1の補助フラップ7は、その近位部71からその遠位部73まで延びる中間部72を有する。第1の補助フラップ7の長さは、好ましくは円形断面を有する円筒形ロッドであるタバコロッド1の幅w又は直径dと同じ長さである。第1の補助フラップ7の長さL7は、フラップ5の長さL5よりも短い。フラップ5の長さL5は、約1cmである。第1の補助フラップ7の長さL7は、約0.5cmである。
【0078】
第2の補助フラップ9の近位部91は、タバコロッド1の第2の端部13に結合している。第2の補助フラップ9の近位部91は、タバコロッド1の第2の端部13に結合しているが、フラップ5の近位部51と比べると、第2の端部13によって形成されるディスクに対して角度的にずれている。第2の補助フラップ9は、その近位部91からその遠位部93まで延びる中間部92を有する。第2の補助フラップ9の長さは、好ましくは円形断面を有する円筒形ロッドであるタバコロッド1の幅w又は直径dと同じ長さである。第2の補助フラップ9の長さL7は、第1の補助フラップ7の長さL7に等しく、フラップ5の長さL5よりも短い。フラップ5の長さL5は、約1cmである。第1の補助フラップ7の長さL7と第2の補助フラップ9の長さL7は互いに等しく、長さL7は、好ましくは約0.5cmである。
【0079】
図2Bでは、第1の補助フラップ7は、その中間部72及びその遠位部73がタバコロッド1の第2の端部13を覆うように折り畳まれている。第1の補助フラップ7は、タバコロッド1の第2の端部13に押し付けられている。タバコロッド1の第2の端部13は、その面積の半分超が第1の補助フラップ7によって完全に又は部分的に覆われている。タバコロッド1の外周壁12のどの部分も第1の補助フラップ7によって覆われていない。
【0080】
図2Cでは、第1の接着剤層6が、タバコロッド1の第2の端部13の近くでタバコロッド1の外周壁12に適用され、第2の接着剤層8が、タバコロッド1の第2の端部13を覆う第1の補助フラップ7上に適用されている。第1の接着剤層6及び第2の接着剤層8の両方は、1つの製造工程内で適用することができる。第2の接着剤層8は、第1の補助フラップ7の全面に適用されている。
【0081】
第2の補助フラップ9は、その中間部92及びその遠位部93が第2の接着剤層8を覆うように折り畳まれている。第2の補助フラップ9は、第2の接着剤層8に押し付けられている。第2の接着剤層8は、その面積の半分超が第2の補助フラップ9によって完全に又は部分的に覆われている。タバコロッド1の外周壁12のどの部分も第2の補助フラップ9によって覆われていない。
【0082】
第3の接着剤層10は、第2の補助フラップ9上に適用されている。第3の接着剤層10は、第2の補助フラップ9の全面に適用されている。
【0083】
図2Dでは、フラップ5は、その中間部52が、第3の接着剤層10を覆うように折り畳まれており、第3の接着剤層10は、それ自体が第2の補助フラップ9を覆っている。フラップ5の中間部52は、第3の接着剤層10に押し付けられている。フラップ5の遠位部53は、第3の接着剤層10よりも更に突出しており、タバコロッド1の幅w又は直径dよりも更に突出している。
【0084】
図2Eでは、フラップ5は、その遠位部53が接着剤層6上に適用されるように更に折り畳まれており、フラップ5の遠位部53はタバコロッド1の外周壁12に付着している。フラップ5の遠位部53は、タバコロッド1の外周壁12の一部分を覆う第1の接着剤層6に押し付けられている。フラップ5及び第1の補助フラップ7及び第2の補助フラップ9並びに第1の接着剤層6及び第2の接着剤層8及び第3の接着剤層10を含む封止クロージャ3は、タバコロッド1の第2の端部13に結合している。加熱タバコスティックの全体的な長さの増加は、非常に限定される。
【0085】
フラップの近位部は、タバコロッドに結合させることができる、又はフラップは、タバコロッドの紙ラッパーの一体的な延長部分であり得る。タバコラッパーの一体部分の場合、製造プロセスは簡略化され、図2Aの構成において、別個の要素を切断してタバコロッドに接着することが回避される。
【0086】
図2Fは、可能な実施形態の一例であり、空間内のフラップの幾何学的形状及び分布を示す3Dスケッチを示す。フラップ5は、タバコロッド1の外周壁12を延長した、円形断面を有する円筒の一部分の形状を呈する。第1の補助フラップ7は、タバコロッド1の外周壁12を延長した、円形断面を有する円筒の一部分の形状を呈する。第2の補助フラップ9は、タバコロッド1の外周壁12を延長した、円形断面を有する円筒の一部分の形状を呈する。フラップ5、第1の補助フラップ7、及び第2の補助フラップ9は、タバコロッド1の第2の端部13の周りに角度的に分布し、好ましくは、例えば互いに120度で規則的に分布する。有利には、フラップ5、第1の補助フラップ7、及び第2の補助フラップ9は、タバコロッド1の第2の端部13の周縁部全体に沿って分布し、それによって互いに連続しているため、事実上、タバコロッド1の第2の端部13の周縁部にフラップがない部分はない。フラップが巻かれる前、即ち、フラップの形状が平面上に展開されているとき、それらの個々の形態は実質的に矩形であるが、台形又は三角形の形状などの他の形態をとってもよい。
【0087】
図3A図3Eは、本発明による、タバコスティック用のタバコロッドの第3の実施形態の主な製造工程を示す。図3Aは、同じ縮尺の3B~図3Eよりも小さい縮尺である。スティックの異なる部品(タバコロッド、延長部)の全体的な構造及び配置は、前の実施形態と同じままであり、以後、繰り返されない。
【0088】
図3Aに、フィルタ4を含む延長部2によって一方の側に延長され、フラップ5及び補助フラップ7によって他方の側に延長されるタバコロッド1がある。タバコロッド1は、その第1の端部11からその第2の端部13まで延びる外周壁12を有する。延長部2は、タバコロッド1の第1の端部11に結合されている。
【0089】
フラップ5の近位部51は、タバコロッド1の第2の端部13に結合している。フラップ5は、その近位部51からその遠位部53まで延びる中間部52を有する。フラップ5の長さは、好ましくは円形断面を有する円筒形ロッドであるタバコロッド1の幅w又は直径dよりも長い。
【0090】
補助フラップ7の近位部71は、タバコロッド1の第2の端部13に結合している。補助フラップ7の近位部71は、フラップ5の近位部51と比べると、第2の端部13の反対側でタバコロッド1の第2の端部13に結合している。補助フラップ7は、その近位部71からその遠位部73まで延びる中間部72を有する。補助フラップ7の長さは、好ましくは円形断面を有する円筒形ロッドであるタバコロッド1の幅w又は直径dと同じ長さである。補助フラップ7の長さL7は、フラップ5の長さL5よりも短い。フラップ5の長さL5は、約1cmである。補助フラップ7の長さL7は、約0.5cmである。
【0091】
図3Bでは、補助フラップ7は、その中間部72及びその遠位部73がタバコロッド1の第2の端部13を覆うように折り畳まれている。補助フラップ7は、タバコロッド1の第2の端部13に押し付けられている。タバコロッド1の第2の端部13は、補助フラップ7によって完全に覆われている。タバコロッド1の外周壁12のどの部分も補助フラップ7によって覆われていない。
【0092】
図3Cでは、第1の接着剤層6が、タバコロッド1の第2の端部13の近くでタバコロッド1の外周壁12に適用され、第2の接着剤層8が、タバコロッド1の第2の端部13を覆う補助フラップ7上に適用されている。第1の接着剤層6及び第2の接着剤層8の両方は、1つの製造工程内で適用することができる。第2の接着剤層8は、補助フラップ7の全面に適用されている。
【0093】
図3Dでは、フラップ5は、その中間部52が第2の接着剤層8を覆い、第2の接着剤層8は、それ自体が補助フラップ7を覆い、補助フラップ7は、それ自体がタバコロッド1の第2の端部13を覆うように折り畳まれている。フラップ5の中間部52は、タバコロッド1の第2の端部13を覆う第2の接着剤層8に押し付けられている。フラップ5の遠位部53は、第2の接着剤層8よりも更に突出しており、タバコロッド1の幅w又は直径dよりも更に突出している。
【0094】
フラップの近位部は、タバコロッドに結合させることができる、又はフラップは、タバコロッドの紙ラッパーの一体的な延長部分であり得る。タバコラッパーの一体部分の場合、製造プロセスは簡略化され、図3Aの構成において、別個の要素を切断してタバコロッドに接着することが回避される。
【0095】
図3Eでは、フラップ5は、その遠位部53が接着剤層6上に適用されるように更に折り畳まれており、フラップ5の遠位部53はタバコロッド1の外周壁12に付着している。フラップ5の遠位部53は、タバコロッド1の外周壁12の一部分を覆う第1の接着剤層6に押し付けられている。フラップ5及び補助フラップ7並びに第1の接着剤層6及び第2の接着剤層8を含む封止クロージャ3は、タバコロッド1の第2の端部13に結合している。加熱タバコスティックの全体的な長さの増加は、非常に限定される。
【0096】
本発明を、好ましい実施形態を参照ながら説明してきた。しかしながら、本発明の範囲内で多くの変形形態が可能である。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
【国際調査報告】