(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】液体加熱容器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/21 20060101AFI20241128BHJP
A47J 36/38 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
A47J27/21 101C
A47J36/38
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024533286
(86)(22)【出願日】2022-03-25
(85)【翻訳文提出日】2024-08-05
(86)【国際出願番号】 IB2022052754
(87)【国際公開番号】W WO2023105301
(87)【国際公開日】2023-06-15
(31)【優先権主張番号】202123108526.6
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518198750
【氏名又は名称】ゼジアン シャオシン スーポア ドメスティック エレクトリカル アプライアンス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェンミン メイ
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA34
4B055BA03
4B055CA16
4B055CA17
4B055CA21
4B055CA42
4B055CA73
4B055CB02
4B055CB03
4B055CB04
4B055CB07
4B055CB08
4B055CB11
4B055CB13
4B055CC28
4B055DA02
4B055FA02
4B055FA14
4B055FC08
4B055FD10
(57)【要約】
密閉された液体貯蔵チャンバが形成され、その上部に液体貯蔵チャンバと連通する蒸気出口(20)が設けられた容器本体(10)と、容器本体(10)の底部に設けられ、その中に冷却機構(60)が設けられた底部蓋(30)と、容器本体(10)の側面に設けられ、その中に蒸気導管(50)が設けられたハンドル(40)とを備える液体加熱容器であって、蒸気導管(50)の上端が蒸気出口(20)と連通し、蒸気導管(50)の下端が底部蓋(30)内に延び、冷却機構(60)と連通する、液体加熱容器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体加熱容器であって、
閉鎖された液体貯蔵チャンバが内部に形成され、その上部に前記液体貯蔵チャンバと連通する蒸気出口(20)が設けられた容器本体(10)と、
前記容器本体(10)の底部に設けられ、その内部に冷却機構(60)が設けられた底部蓋(30)と、
前記容器本体(10)の側面に設けられ、その内部に蒸気導管(50)が設けられたハンドル(40)と、
を備え、
前記蒸気導管(50)の上端は、前記蒸気出口(20)と連通しており、前記蒸気導管(50)の下端は、前記底部蓋(30)内に延び、前記冷却機構(60)と連通している、液体加熱容器。
【請求項2】
前記容器本体(10)は、
上部開口を有する内側チャンバを有する容器(11)と、
前記容器(11)の前記上部開口をブロックして前記液体貯蔵チャンバを形成する蓋アセンブリ(12)と、を備え、
前記蒸気出口(20)は、前記蓋アセンブリ(12)、または前記容器(11)の上部側壁に形成される、請求項1に記載の液体加熱容器。
【請求項3】
前記冷却機構(60)は、前記底部蓋(30)の上面に形成された凝縮導管であり、前記凝縮導管の第1の端部に位置する入口は、前記蒸気導管(50)の前記下端と連通し、前記底部蓋(30)は、前記凝縮導管を前記底部蓋(30)の外部と連通させる排出貫通孔(31)をさらに備える、請求項1または2に記載の液体加熱容器。
【請求項4】
前記凝縮導管の出口が、その第1の端部と反対側の前記凝縮導管の第2の端部に位置し、前記凝縮導管が、前記入口から前記出口までの方向に徐々に減少する幅および高さを有する、請求項3に記載の液体加熱容器。
【請求項5】
前記冷却機構(60)は、前記蒸気導管(50)の前記下端部から前記底部蓋(30)の前記上面に沿って延びる長方形の棒の形状の凝縮骨格(61)を備え、前記凝縮骨格(61)の第1の端部は、前記蒸気導管(50)の前記下端部に接続され、前記凝縮骨格(61)の下面および前記底部蓋(30)は、前記凝縮導管を一緒に囲み、形成し、前記排出貫通孔(31)は、前記凝縮骨格(61)の第2の端部の下に位置する、請求項3または4に記載の液体加熱容器。
【請求項6】
前記凝縮骨格(61)の前記下面が上方に突出して、下方に開口する上部通路溝(62)を形成し、前記上部通路溝(62)の下端が前記底部蓋(30)の前記上面に当接する、請求項5に記載の液体加熱容器。
【請求項7】
前記凝縮骨格(61)は、長方形の棒の形状の凝縮骨格上部壁(611)と、前記上部壁(611)の2つの側面にそれぞれ接続された第1の側壁(612)および第2の側壁(613)とを備え、前記第1の側壁(612)の下端および前記第2の側壁(613)の下端は、両方とも前記底部蓋(30)の前記上面に当接し、前記凝縮導管は、前記凝縮骨格の前記上部壁(611)、前記第1の側壁(612)、および前記第2の側壁(613)と前記底部蓋(30)の前記上面との間に形成される、請求項6に記載の液体加熱容器。
【請求項8】
前記凝縮骨格(61)は、前記凝縮骨格(61)の前記第2の端部の開口を遮断する第3の側壁(614)をさらに備える、請求項7に記載の液体加熱容器。
【請求項9】
前記冷却機構(60)は、前記底部蓋(30)の前記上面に形成された下部通路溝(63)をさらに備え、前記凝縮骨格(61)は、前記凝縮導管を形成するように、前記下部通路溝(63)の上部開口を覆う、請求項5から8のいずれか1項に記載の液体加熱容器。
【請求項10】
前記下部通路溝(63)は、前記底部蓋(30)の下向きに凹んだ内面によって、または前記底部蓋(30)の前記上面に形成された突出したリブによって形成される、請求項9に記載の液体加熱容器。
【請求項11】
前記凝縮導管が、前記底部蓋(30)の縁に沿って20から360度の角度でアーク形状に延びる、請求項3から10のいずれか1項に記載の液体加熱容器。
【請求項12】
前記凝縮導管が、前記蒸気導管(50)の前記下端から反対方向に延びる第1の凝縮導管分岐および第2の凝縮導管分岐を備える、請求項11に記載の液体加熱容器。
【請求項13】
前記蓋アセンブリ(12)には、互いに相対的に密封された第1の収容チャンバ(71)および第2の収容チャンバ(72)が設けられ、前記蓋アセンブリ(12)の底壁は、前記容器(11)の内側チャンバおよび前記第1の収容チャンバ(71)を連通させる液体出口(73)と、前記容器(11)の内側チャンバおよび前記第2の収容チャンバを連通させる逆流開口(74)と、をさらに備え、前記容器(11)の前記内側チャンバと前記第2の収容チャンバ(72)とを連通し、前記逆流開口(74)が前記液体出口(73)の近くに設けられ、前記蓋アセンブリ(12)が、前記容器(11)の前記液体出口(73)及び前記逆流開口(74)を同時に開き、前記容器(11)の前記液体出口(73)及び前記液体出口(73)を同時に遮断することができる出力制御部(75)を備える、請求項2から12のいずれか1項に記載の液体加熱容器。
【請求項14】
前記容器本体(10)の前記底部及び前記底部蓋(30)の上に設けられた加熱制御部(110)と、
前記容器本体(10)の前記底部に設けられ、前記加熱制御部(110)に電気的に接続された上部コネクタ(111)と、をさらに備え、
前記冷却機構(60)は、前記上部コネクタ(111)の円周方向に前記底部蓋(30)上に延びるように提供される、請求項1から13のいずれか1項に記載の液体加熱容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、小型家電製品の技術分野に関し、特に、液体加熱容器に関する。
【背景技術】
【0002】
液体加熱容器は、一般に、容器本体の上端にある注ぎ口に蒸気ベントを備えている。加熱中、蒸気ベントから蒸気が出て、爆発などの危険を防ぐ。
【0003】
しかしながら、蒸気ベントが提供される上記の方法は、一方では 液体加熱容器の保温性能に影響を及ぼし、一方では、蒸気ベントが、ユーザが容易にアクセス可能な場所で本体の上部に提供されるという事実により、蒸気がユーザを火傷させやすくする。蒸気による火傷は、お湯による火傷よりも深刻であることはよく知られている。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本出願の目的は、保温効果を改善しながらユーザの使用安全性を確保する液体加熱容器を提供することである。
【0005】
本出願の第1の態様によれば、液体加熱容器が提供され、液体加熱容器は、閉じた液体貯蔵チャンバが形成され、その上部に液体貯蔵チャンバと連通する蒸気出口が設けられた容器本体と、容器本体の底部に設けられ、その中に冷却機構が設けられた底部蓋と、容器本体の側面に設けられ、その中に蒸気導管が設けられたハンドルであって、蒸気導管の上端が蒸気出口と連通し、蒸気導管の下端が底部蓋に延在し、冷却機構と連通しているハンドルと、を備える。
【0006】
本出願の一実施形態による液体加熱容器が機能すると、容器本体から生成された蒸気は、蒸気出口を介して蒸気導管に入り、冷却機構に向かって滑らかに流れ込み、冷却機構内に凝縮される。従来技術と比較して、蒸気の流路は修正され(注ぎ口などの容易にアクセス可能な場所では出現しない)、蒸気はさらに凝縮され、これにより、ユーザに火傷をさせるリスクが低減され、ユーザの使用の安全性が確保される。
【0007】
一実施形態では、容器本体は、上部開口を有する内側チャンバと、容器の上部開口をブロックして液体貯蔵チャンバを形成する蓋アセンブリとを有する容器を含み、蒸気出口は、蓋アセンブリ、または容器の上部側壁に形成される。
【0008】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、蒸気出口は、実際の必要性に基づいて対応する部分に設けることができる。蒸気出口が蓋アセンブリに形成される場合、容器の内側チャンバ内に液体を収容するための有効容積が影響を受けないことを保証することができる。
【0009】
一実施形態では、冷却機構は、底部蓋の上面に形成された凝縮導管であり、凝縮導管の第1の端部に位置する入口は、蒸気導管の下端部と連通しており、底部蓋は、凝縮導管を底部蓋の外部と連通させる排出貫通孔をさらに備える。
【0010】
一実施形態では、凝縮導管の出口は、その第1の端部と反対側の凝縮導管の第2の端部に位置し、凝縮導管は、入口から出口までの方向に徐々に減少する幅および高さを有する。したがって、凝縮導管内でのその流れの過程で、蒸気は徐々に接触している通路壁の表面上で凝縮され、したがって迅速に凝縮水を形成してスムーズに排出される。
【0011】
一実施形態では、冷却機構は、底部蓋の上部表面に沿って蒸気導管の下部端部から延びる長方形の棒の形状の凝縮骨格を含み、凝縮骨格の第1の端部は、蒸気導管の下部端部に接続され、凝縮骨格の下部表面および底部蓋は、凝縮導管を一緒に囲んで形成し、排出貫通孔は、凝縮骨格の第2の端部の下に配置される。
【0012】
さらに、凝縮骨格の下面は上方に突出して下方に開口する上部通路溝を形成し、上部通路溝の下端は底部蓋の上面に当接する。
【0013】
具体的には、凝縮骨格は、長方形の棒の形状の凝縮骨格上部壁と、上部壁の2つの側面にそれぞれ接続された第1の側壁および第2の側壁とを含み、第1の側壁の下端および第2の側壁の下端は、両方とも底部蓋の上面に当接しているため、凝縮導管は、凝縮骨格の上部壁、第1の側壁、および第2の側壁と底部蓋の上面との間に形成される。
【0014】
一実施形態では、凝縮骨格は、凝縮骨格の第2の端部の開口を遮断する第3の側壁をさらに備える。第3の側壁を設けることによって、蒸気が凝縮導管の出口に流れるときに残留物があっても、第3の側壁に接触して凝縮し、排出貫通孔に落下する。さらに、第3の側壁を設けることによって、凝縮導管は、蒸気が流出し、底部蓋の内側チャンバに取り付けられた電子部品の性能に影響を及ぼすのを防ぐように、底部蓋の内側チャンバから分離される。
【0015】
一実施形態では、冷却機構は、底部蓋の上面に形成された下部通路溝をさらに含み、凝縮骨格は、凝縮導管を形成するように下部通路溝の上部開口を覆う。
【0016】
具体的には、下部通路溝は、底部蓋の下向きに凹んだ内面によって、または底部蓋の上面に形成された突出したリブによって形成される。
【0017】
一実施形態では、凝縮導管は、20から360度の角度にわたって底部蓋の縁に沿ってアーク形状で延びる。凝縮導管が一定の長さの延長を有するという事実により、蒸気導管を介して入る蒸気が凝縮導管を通過するときに迅速に凝縮されるように、蒸気を長い経路に沿って徐々に冷却することができ、したがって、火傷のリスクを低減し、それによって利用の安全性を確保する目的を達成する。
【0018】
さらに、凝縮導管は、複数の凝縮導管分岐を含み、その入口はすべて蒸気導管の下端と連通しているため、蒸気は凝縮導管に分配された後に各凝縮導管分岐に入ることができ、迅速な凝縮の目的を達成する。
【0019】
具体的には、凝縮導管は、蒸気導管の下端から反対方向に延びる第1の凝縮導管分岐及び第2の凝縮導管分岐を備える。
【0020】
一実施形態では、互いに相対的に密封された第1の収容チャンバ及び第2の収容チャンバが蓋アセンブリ内に設けられ、蓋アセンブリの底部壁は、容器の内側チャンバと第1の収容チャンバとを連通させる液体出口と、容器の内側チャンバと第2の収容チャンバとを連通させる逆流開口と、容器の内側チャンバと第2の収容チャンバとを連通させる蒸気ベントとをさらに備え、逆流開口は、液体出口の近くに設けられ、蓋アセンブリは、容器の液体出口及び逆流開口を同時に開き、容器の液体出口及び逆流開口を同時に遮断することができる出力制御部を備え、容器の逆流開口を同時に遮断する。
【0021】
容器の内側チャンバと第1の収容チャンバとを連通させる液体出口、容器の内側チャンバと第2の収容チャンバとを連通させる逆流開口、および容器の内側チャンバと第2の収容チャンバとを蓋アセンブリの底部壁で連通させる蒸気ベントを提供し、使用中に液体出口の近くに逆流開口を提供することにより、容器の内側チャンバ内の蒸気は、蒸気ベントを介して第2の収容チャンバに入ることができ、第2の収容チャンバ内で部分的に凝縮することができる。ユーザが出力制御部を押下すると、液体出口と逆流開口が同時に開く。容器を傾けることによって水が流出している間、第2の収容チャンバ内の凝縮水は、逆流開口を介して容器の内側チャンバに流入することができる。これにより、凝縮水のタイムリーな排出を実現し、長期間の蓄積による細菌の増殖を防ぎ、飲料水の衛生を確保する。
【0022】
一実施形態では、液体加熱容器は、容器本体の底部および底部蓋の上に設けられた加熱制御部と、容器本体の底部に設けられ、加熱制御部に電気的に接続された上部コネクタとをさらに備え、冷却機構は、上部コネクタの円周方向に底部蓋上に延在するように設けられる。
【0023】
上部コネクタの周りに冷却機構を設けることにより、蒸気が加熱制御アセンブリや上部コネクタなどの電子部品に影響を与えるのを防ぎながら、蒸気冷却距離を最大化することができ、蒸気冷却効果を向上させるだけでなく、安全性能を保証する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本出願の上記および他の目的および特徴は、図面を参照して以下の実施形態の説明からより明らかになるであろう。
【
図1】
図1は、本願の一実施形態による液体加熱容器の概略断面図である。
【
図2】
図2は、本願の一実施形態による液体加熱容器の概略分解図である。
【
図3】
図3は、本願による第1の実施形態の蒸気導管、冷却機構、及び底部蓋の接続を示す概略図である。
【
図4】
図4は、本願による第2の実施形態の蒸気導管、冷却機構、及び底部蓋の接続を示す概略図である。
【
図5】
図5は、蒸気導管および冷却機構が逆さまに配置されている、本願による第2の実施形態の概略構造図である。
【
図6】
図6は、蒸気導管および冷却機構が逆さまに配置されている、本願による第3の実施形態の概略構造図である。
【
図7】
図7は、底部蓋に取り付けられた後の、
図6に示される蒸気導管および冷却機構の概略構造図である。
【
図9】
図9は、冷却機構および底部蓋が接続されている、本願による第3の実施形態の上面図である。
【
図11】
図11は、本願の一実施形態による蓋アセンブリの概略分解図である。
【
図12】
図12は、本願による一実施形態における底部蓋内の排出導管の取り付けを示す概略図である。
【
図13】
図13は、本願の一実施形態による液体加熱容器が転倒したときの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本出願の実施形態で説明される「上部」および「下部」などの位置用語は、実際に示される視点の観点から説明されており、本出願の実施形態に対する制限として解釈されるべきではないことに留意されたい。さらに、文脈において、一方の要素が他方の要素に直接接続されていると言及される場合、一方の要素が他方の要素に直接接続されていると明示的に記載されていない限り、一方の要素は直接接続または間接接続のいずれかであり得ることも説明する必要がある。
【0026】
「第1の」及び「第2の」などの用語は、説明的な目的のためにのみ使用され、相対的な重要性を示す、または暗示する、または示される技術的特徴の数を暗示するものとして理解されるべきではない。したがって、「第1の」、「第2の」によって定義される特徴は、その特徴のうちの1つ以上を明示的または暗黙的に含み得る。本開示の説明では、特に明記しない限り、「複数の」は、2つ以上を意味する。
【0027】
本出願の特定の実施形態を詳細に説明する。いくつかの実施形態が示され、説明されているが、当業者は、それらの実施形態が、特許請求の範囲およびそれらの等価物によって定義される本出願の原理および趣旨から逸脱することなく修正および改善され得ることを理解すべきである。
【0028】
本願による液体加熱容器において、蒸気導管は、ハンドル内に設けられ、容器本体内に生成された蒸気は、下から蒸気を排出するように、ハンドル内の蒸気導管によって、液体加熱容器の下部、例えば、底部蓋に流れるように案内される。形成された蒸気通路が液体加熱容器の内部に配置され、液体加熱容器の底部から排出が実現されるため、液体加熱容器の保温効果を向上させるだけでなく、使用中に蒸気がユーザに容易にアクセスできないため、使用中にユーザが火傷を負わないようにすることができる。
【0029】
さらに、排出される蒸気の温度をさらに低下させるために、本願は、蒸気が液体に凝縮されるように、蒸気導管を介して底部蓋に排出される蒸気をさらに冷却するために、液体加熱容器の底部蓋内に冷却機構を提供することをさらに提案し、ユーザを火傷させるリスクをさらに低減する。本願による液体加熱容器は、図面を参照して以下に詳細に説明される。
【0030】
図1および2に示されるように、本願は、容器本体10と、容器本体10の底部に設けられた底部蓋30と、容器本体10の側面に設けられたハンドル40とを備える液体加熱容器を提供する。密閉された液体貯蔵チャンバは、容器本体10の内側に形成され、容器本体10には、液体貯蔵チャンバと連通する蒸気出口20が設けられ、冷却機構60は、底部蓋30の内側に設けられ、蒸気導管50は、ハンドル40の内側に設けられる。この実施形態では、蒸気導管50の上端は、蒸気出口20と連通しており、蒸気導管50の下端は、底部蓋30内に延び、冷却機構60と連通している。底部蓋30はさらに、冷却機構60によって凝縮された後に蒸気によって形成された凝縮水が底部蓋30の外部に排出されることを可能にする排出貫通孔31を備える。
【0031】
図示の例では、容器本体10は、上部開口を有する内側チャンバで形成された容器11と、容器11の上部開口をブロックして、一緒に液体貯蔵チャンバを囲んで形成する蓋アセンブリ12とを備える。ハンドル40の上端は、蓋アセンブリ12に接続されている。したがって、蒸気出口20は、蓋アセンブリ12に設けることができる。しかしながら、蒸気出口20が設けられる位置は、それに限定されない。ハンドル40の上端が容器11に接続されている場合、蒸気出口20を容器11の上側壁に設けることができる。
【0032】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、容器本体10の注ぎ口に蒸気ベントが設けられておらず、密閉された液体貯蔵チャンバが容器本体10の内側に形成され、容器本体10には、液体貯蔵チャンバと連通する蒸気出口20が設けられている。加熱中、液体貯蔵チャンバ内の蒸気は、蒸気出口20を介して蒸気導管50に入る。蒸気導管50は、ハンドル40の内側に設けられ、その上端は蒸気出口20と連通し、その下端は底部蓋30内に延びる。蒸気導管50は、液体加熱容器内に配置され、ユーザが容易にアクセスできないため、使用中にユーザが火傷を負わないようにすることができ、したがって、完全に安全な接触が達成される。使用中、容器本体10の液体貯蔵チャンバから生成された蒸気は、蒸気出口20を介して蒸気導管50に入り、底部蓋30に向かって流れ、蒸気通路全体が液体加熱容器の内側に位置し、蒸気は、容器本体10の上部の注ぎ口または容器のハンドルなどの容易にアクセス可能な場所に出現しない。したがって、蒸気は、流れの過程でユーザと直接接触せず、これは、火傷のリスクを低減することができる。さらに、蒸気は、冷却機構60にスムーズに入り、冷却機構60内の凝縮水に凝縮することができる。蒸気から形成された凝縮水が液体加熱容器から流出しても、火傷のリスクはない。従来技術と比較して、本願は、(注ぎ口またはハンドルなどの容易にアクセス可能な場所から出現しない)蒸気の流路を変更して、火傷のリスクを低減し、ユーザの使用の安全性を確保し、速い冷却のための冷却機構60を提供することによって、ユーザの使用の安全性をさらに確保する。
【0033】
本出願の一実施形態による冷却機構60は、長い延長構造を有し、したがって、蒸気は完全に冷却され、完全に冷却および凝縮された後、底部蓋30から流出することができる。したがって、NTCなどの加熱制御部品110および底部蓋30に配置された強電流回路に対する蒸気の影響が十分に低減され、製品の安全レベルが向上する。
【0034】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、ハンドル40の上端が蓋アセンブリ12と接続され、容器11の内側チャンバの有効収容容積が影響を受けないように蓋アセンブリ12に蒸気出口20を形成することができ、水を注ぐときに、水が蒸気出口20の入口から流出して安全上の事故を引き起こさないように、蓋アセンブリ12のハンドル40に近い側に設けることができる。一実施形態では、安全弁は、水が注ぎ口から流出しているときにそれを閉じるように、蒸気出口20の入口に設けることができる。もちろん、ハンドル40の上端が容器11に接続されている場合、本願の蒸気出口20は、容器11の上側壁、具体的には、ハンドル40の反対側の容器11の上側壁に形成することができる。
【0035】
図1および
図2は、蒸気出口20が内部通路を備えた蓋アセンブリ12に形成され、蒸気出口20が容器11の内部チャンバと連通し、ハンドル40および注ぎ口が容器11の反対側に設けられ、ハンドル40の2つの端部がそれぞれ蓋アセンブリ12および底部蓋30に接続される例を示す。
【0036】
実施形態では、底部蓋30が十分な厚さを有する場合、凝縮導管は、底部蓋30の内壁に形成された導管であり得る。具体的には、通路は、凝縮導管として底部蓋30の内側に形成することができる。実際の製造プロセスにおける処理難易度および処理効率を考慮すると、本願の一実施形態による凝縮導管は、例えば、バッフルおよび底部蓋の上面によって囲まれた導管である。ここで、導管の断面の形状は、円形に限定されない。本願による導管の断面は、正方形などの任意の多角形であり得る。
【0037】
実施形態では、冷却機構60は、互いに対向する第1の端部および第2の端部を有し、それぞれ凝縮導管の入口および出口として機能する、底部蓋30の上面に形成された凝縮導管である。凝縮導管の入口は、第1の端部に位置し、蒸気導管50の下端部と連通している。底部蓋30は、凝縮導管と底部蓋30の外部とを連通させ、したがって凝縮水をスムーズに排出することを可能にする排出貫通孔31をさらに備える。
【0038】
本願の底部蓋30は、特定の取り付け内側チャンバを有することができる。具体的には、底部蓋30の上面は、取り付け内側チャンバを有する底部蓋30を形成するように凹んでいるように構成される。底部蓋30は、底壁、側壁、および底壁および側壁によって囲まれた取り付け内側チャンバを備える。冷却機構60は、底壁の上面に、または側壁の内面に形成され、取り付け内側チャンバ内に配置され得る。側壁に凝縮導管を形成することと比較して、底壁の上面に凝縮導管を形成することは比較的容易であり、取り付け後の安定性を確保することができる。
【0039】
図3は、冷却機構60が底壁の上面に形成される例を示す。実施形態では、冷却機構60は、底部蓋30の底壁の上面に形成された凝縮導管であり、蒸気導管50の下端は、凝縮導管の入口のすぐ上に延び、それと連通し、排出貫通孔31は、底部蓋30の底壁に設けられ、外部と連通し、凝縮導管の出口の下に配置される。
【0040】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、凝縮導管が出口および入口を有し、排出貫通孔31が凝縮導管の出口の下に設けられているため、凝縮導管内で生成された凝縮水が底部蓋30の外側に適時に排出され、底部蓋30内の凝縮水の蓄積を回避し、したがって蒸気凝縮に影響を与えることが確実である。動作中、蒸気は、冷却導管の入口および出口を通って順番に冷却機構60に入り、次に、底部蓋30の排出貫通孔31を通って底部蓋30の外側に流れる。
【0041】
実施形態では、凝縮導管の出口は、凝縮導管の第2の端部に位置し、入口から出口までの方向では、凝縮導管の幅及び高さは徐々に減少し、言い換えれば、入口から出口までの方向では、凝縮導管の「直径」は徐々に減少する。
【0042】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、凝縮導管の幅および高さが入口から出口までの方向に徐々に減少するため、蒸気は、その中で流れるときに凝縮導管の内壁に当たり、内壁の比較的低い温度のために凝縮水を急速に形成する。
【0043】
実施形態では、冷却機構60は、底部蓋30の上面に沿って蒸気導管50の下端から延びる凝縮骨格61を備えることができる。凝縮骨格61は、長方形の棒の形状であり、互いに反対側の第1の端部および第2の端部を有する。凝縮骨格61の第1の端部は、蒸気導管50の下端部と接続され、凝縮骨格61の下面および底部蓋30は、共に凝縮導管を囲み、形成し、排出貫通孔31は、凝縮骨格61の第2の端部の出口の下に配置されるか、または凝縮骨格61の第2の端部の出口と連通することができる。
【0044】
本出願による第1の実施形態では、凝縮導管は、凝縮骨格61の凹んだ下面によって上部通路溝62を形成する。上部通路溝62の下縁部は、底部蓋30の上面に当接して、第2の端部で開口する凝縮導管を形成し、凝縮導管の第2の端部は、排出貫通孔31の上に位置し、その結果、蒸気は、凝縮導管全体を通って流れた後に完全に凝縮されている。
【0045】
図3は、本願の第1の実施形態の例を示す。特定の実施形態では、凝縮骨格61の下面は、下方に開口する上部通路溝62を形成するように凹んでいる。上部通路溝62の下端は、底部蓋30の上面に当接して、凝縮導管を形成する。凝縮導管の第2の端部は、開口の形状であり、排出貫通孔31の上に配置される。具体的には、凝縮骨格61は、長方形の棒の形状の凝縮骨格上部壁611と、上部壁611の2つの側面にそれぞれ接続された第1の側壁612および第2の側壁613とを備える。第1の側壁612の下縁部及び第2の側壁613の下縁部は共に、凝縮導管が凝縮骨格の上部壁611、第1の側壁612、及び第2の側壁613と底部蓋30の上面との間に形成されるように、底部蓋30の上面に当接する。
【0046】
本願の第1の実施形態による液体加熱容器では、凝縮導管の第2の端部が開いているため、少量の蒸気が流出し、底部蓋30内の加熱制御部品などの電子部品の安全性に影響を与える可能性がある。したがって、本願による第2の実施形態では、第1の実施形態に基づいて、凝縮骨格61は、第2の端部が閉じた状態で凝縮導管を形成するように、凝縮骨格61の第2の端部の開口を遮断する第3の側壁614をさらに備えることができる。そのような構成により、加熱制御部110などの電子部品は、凝縮導管から完全に隔離され、凝縮導管の気密性を増加させ、電子部品の安全性能および耐用年数をさらに改善する。
【0047】
図4は、本願の第2の実施形態による液体加熱容器の部分構造を示す。
図4に示される実施形態では、第1の実施形態で説明される特徴に加えて、凝縮骨格61は、凝縮骨格61の第2の端部の開口を遮断する第3の側壁614をさらに備え、凝縮骨格61および底部蓋30は、排出貫通孔31と連通する閉じた凝縮導管を形成する。本実施形態による液体加熱容器では、第3の側壁614を設けることによって、それが凝縮導管の出口に流れるときにいくらかの残留蒸気があるとしても、第3の側壁614の内壁の温度が比較的低いために第3の側壁614と接触することによって凝縮され、排出貫通孔31に落下する。
【0048】
図6~
図8は、本願の第3の実施形態の例を示す。特定の実施形態では、凝縮骨格61の凹んだ下面によって形成された下方に開口する上部通路溝62に加えて、冷却機構60は、底部蓋30の上面に形成された下部通路溝63をさらに備える。凝縮骨格61は、排出貫通孔31と連通する凝縮導管を形成するように、下部通路溝63の上部開口を覆う。具体的には、下部通路溝63は、底部蓋30の上面に形成された突出リブによって、または底部蓋30の上面に形成された溝によって形成される。具体的には、下部通路溝63は、凝縮骨格61に対応する底部蓋30の上面の位置に設けることができる。
【0049】
上記の様々な実施形態に基づいて、本願による凝縮導管は、上部通路溝62および下部通路溝63のうちの少なくとも1つを有することができる。適切な「直径」を有する凝縮導管を提供することによって、凝縮導管が蒸気の凝縮を容易にするという目的が達成される。本願の一実施形態における凝縮導管の断面は、円形または正方形の形状で形成することができ、凝縮導管は、例えば、螺旋形またはアークの形状で延びる、底部蓋の端部上に延びることができる。
【0050】
図9は、凝縮導管がアークの形状で底部蓋の縁に沿って延びる例を示す。具体的には、延長Rの角度は、20~360度であり得る。好ましくは、40~180度であり得る。
【0051】
本出願の一実施形態による液体加熱容器では、特定の延長長さを有する凝縮導管を提供することによって、蒸気の温度を比較的長い経路で徐々に低下させることができ、その結果、蒸気導管50から入る蒸気は、凝縮導管を通過するときに急速に凝縮され、したがって、火傷のリスクを低減する目的が達成され、それによって利用の安全性が確保される。
【0052】
本願では、冷却機構60は、1つの凝縮骨格によって形成される1つの凝縮導管によって形成され得る。しかしながら、蒸気凝縮速度を増加させ、すべての蒸気が凝縮され、流出する凝縮水が比較的低い温度を有することを確実にするために、複数の凝縮導管分岐を冷却機構60として提供することができる。
【0053】
一実施形態では、凝縮機構は、複数の凝縮導管分岐によって形成され、その入口はすべて、蒸気が凝縮導管内で分岐し、異なる凝縮導管分岐に入ることができ、急速凝縮の目的を達成するように、蒸気導管50の下端と連通している。
【0054】
具体的には、凝縮導管は、蒸気導管50の下端から反対方向に延びる第1の凝縮導管分岐および第2の凝縮導管分岐を備えることができる。
【0055】
冷却機構60が蒸気の冷却を終了した後、形成された凝縮水を底部蓋30から排出する必要がある。凝縮水が凝縮導管から容易に排出されることを可能にするために、凝縮水が容易に流出するように、各凝縮導管分岐の出口に排水スロットを設けることができる。
【0056】
図8に示されるように、排水スロット64は、底部蓋30の外側に向かって下向きに傾斜しているため、凝縮水は、排出貫通孔31を介して底部蓋30の外側にスムーズに流れる。
【0057】
本願の一実施形態では、蒸気導管は、2つの端部開口または2つの部分を組み合わせることによって形成される通路のみを有するパイプであってもよく、またはハンドルの内側チャンバによって直接形成されてもよい。例えば、ハンドル40が十分な厚さを有する場合、蒸気導管は、ハンドル40によって直接形成することができる。しかし、大量の蒸気がある場合、ハンドル40は、長期間の加熱によって変形しやすく、また、ユーザを火傷させるリスクも存在する。パイプ全体によって形成される蒸気導管に関しては、それが蒸気出口20および冷却機構60に接続されるとき、大きな制限があり、設置は不便である。したがって、本願は、好ましくは、2つの部分を組み合わせて形成された蒸気導管50を採用する。組み合わせの密閉性は、組み合わせの位置にマルチレベルのスナップフィット係合およびシーリングガスケットを提供することによって保証することができる。一実施形態では、形成された蒸気導管50は、ハンドル40の内側チャンバに設けることができる。蒸気導管50がハンドル40の内側チャンバと接触しないので、空気などの不良な熱伝導体が、蒸気導管50とハンドルの内壁との間に格納され得る。したがって、蒸気導管50内の蒸気の温度は、ハンドル40の温度に影響を与えない。
【0058】
さらに、蒸気導管が2つの部分を組み合わせることによって形成される例を示す
図1及び
図2を参照すると、蒸気導管50は、外側蓋51及び外側蓋51の内側に設けられた内側蓋52を備える。蒸気導管50は、外側蓋51と内側蓋52とを組み合わせることによって形成される。蒸気導管50が障害物のない通路を含むので、例えば、蒸気導管50内の蒸気を遮断するバッフルはなく、蒸気導管50は良好な空気通路性能を有するため、蒸気は冷却機構60にスムーズに入り、その中で凝縮することができる。
【0059】
一実施形態では、外側蓋51および内側蓋52のうちの1つは、使用中にハンドル40により安定し、信頼できるようにハンドル40に固定することができる。蒸気導管50は、ハンドル40の温度が高すぎないことを確実にするために、ハンドル40から予め設定された距離にあることができる(それらが直接接触しない限り)。加えて、蒸気導管50は、ハンドル40と同様の形状であり得、ハンドル40の内側チャンバ内に配置され得る。このような規定により、構造がシンプルになり、スペースが節約される。蒸気導管50の気密性を確保することができるシールスリーブは、蒸気導管50の流れの過程で蒸気が漏れるのを防ぐように、蒸気導管50の外側にさらに設けることができる。
【0060】
一実施形態では、蒸気導管50の上端は、空気入口53を形成し、蒸気導管50の下端は、空気出口54を形成し、各凝縮導管分岐は、空気出口54と連通している。
【0061】
依然として
図2を参照すると、外側蓋51と内側蓋52とが組み合わされて、蒸気導管50を形成する。空気入口53は、内側蓋52の上端に形成される。内側蓋52の側面は、内側に押し下げられて、外側蓋51と組み合わされたときに、空気入口53と連通するように上方に延び、空気出口54を形成するように下方に延びる案内溝523を形成する。外側蓋51が内側蓋52を覆うとき、蒸気導管50は、外側蓋51と内側蓋52との間に形成される。
【0062】
本願による液体加熱容器では、蒸気導管50の下端は、一体的に、またはスナップフィット方式で冷却機構60に接続することができる。
【0063】
図5は、蒸気導管50の下端部と冷却機構60が一体的に接続されている例を示す。蒸気導管50の下端および製造中に一体的に形成された冷却機構60により、蒸気流動中の良好な気密性を確保することができる。
【0064】
図6は、蒸気導管50の下端が冷却機構60にスナップフィット方式で接続されている例を示す。外側蓋51、内側蓋52、および凝縮骨格が互いに密接に協働する形成された信頼性の高い構造は、蒸気導管50と冷却機構60との間の接合部が蒸気の熱によって変形されて接続の締め付けに影響を及ぼさないことを保証する。スナップフィット接続を使用する場合、良好なシール効果を達成するために、接合部にシールガスケットをさらに設けることができる。
【0065】
一実施形態では、液体加熱容器は、容器本体10の底部に設けられ、底部蓋30の上に配置された加熱制御部110をさらに備える。蒸気導管50の下端は、加熱制御部110の底部の底部蓋30の領域内に延び、加熱制御部110から十分な予め設定された距離にあるか、または加熱制御部110をバイパスして、蒸気が加熱制御部110から遠く離れ、影響を与えないようにする。したがって、液体加熱容器の使用安全性および耐用年数を確保することができる。
【0066】
一実施形態では、
図1~2に示されるように液体加熱容器は、容器本体10の底部に設けられ、加熱制御部110に電気的に接続された上部コネクタ111をさらに備え、冷却機構は、上部コネクタ111の円周方向に底部蓋30上に延びるように設けられる。この場合、冷却機構60は、上部コネクタ111を取り囲むように提供され、これは、蒸気の冷却距離を最大化しながら、加熱制御アセンブリおよび上部コネクタなどの電子要素への蒸気の衝撃を回避することを可能にする。蒸気冷却効果が向上するだけでなく、安全性も確保している。
【0067】
一実施形態では、液体加熱容器は、下部コネクタを有し、底部蓋30の下に設けられた電源ベース120をさらに備える。下部コネクタは、底部蓋30の下部を介して加熱制御部110に電力を供給する。一般に、電源ベース120の下部コネクタは、容器11内の水が流出した後に下部コネクタに流れ込まず、電源の短絡を引き起こさないように、予め設定された高さだけ電源ベース120の上面から突出する。底部蓋内の排出貫通孔31の位置は、上部コネクタと下部コネクタとの間の接合を回避するように配置される。したがって、少量の凝縮水が排出貫通孔31を介して底部蓋30から排出されても、電源ベース120の電気接続の安全性能に影響を与えない。
【0068】
図10に示されるように、互いに相対的に密封された第1の収容チャンバ71および第2の収容チャンバ72が蓋アセンブリ12に設けられている。蓋アセンブリ12の底壁は、容器11の内側チャンバと第1の収容チャンバ71とを連通させる液体出口73と、容器11の内側チャンバと第2の収容チャンバ72とを連通させる逆流開口74と、容器11の内側チャンバと第2の収容チャンバ72とを連通させる蒸気ベント80とをさらに備える。逆流開口74は、液体出口73の近くに設けられ、蓋アセンブリ12は、液体出口73と逆流開口74を同時に開放し、液体出口73と逆流開口74を同時に遮断することができる出力制御部75を備える。
【0069】
一実施形態では、蓋アセンブリ12は、互いに組み合わされた上部蓋121および下部蓋122を備える。下部蓋122の上面には、上部蓋121の下面に当接し、上部蓋121と下部蓋122との間の収容空間を第1の収容チャンバ71および第2の収容チャンバ72に仕切る仕切り壁123が設けられている。液体出口73、蒸気ベント80、および逆流開口74はすべて、下部蓋122に設けられている。
【0070】
具体的には、仕切り壁123は、下部蓋122の上面に一体的に形成され得、溝は、仕切り壁123の上端がスナップフィット方式で係合され得る上部蓋121の下面に対応して設けられ得る。一実施形態では、上部蓋121と下部蓋122との間の接合部には、シールリングなどの対応するシール手段をさらに設けることができ、これにより、上部蓋121と下部蓋122との間の収容チャンバを、互いに密封された2つのチャンバとして形成された第1の収容チャンバ71と第2の収容チャンバ72とに分割することができる。
【0071】
一実施形態では、逆流開口74は、第2の収容チャンバ72に面する仕切り壁123の側面に設けられ、液体出口73の端部に配置される。出力制御部75は、上下に移動することができ、プレート、例えば、円形プレートの形状であり得、液体出口73の下に位置し、同時に液体出口73及び逆流開口74をブロックするために上方に移動し、同時に液体出口73及び逆流開口74を開くために下方に移動することができるバルブプラグ751を備え、バルブプラグ本体を備える。本願の一実施形態では、液体出口73および逆流開口74のブロックの信頼性を確保するために、シールリング752をバルブプラグ751の外側にさらにスリーブすることができる。
【0072】
本願の一実施形態では、使用中、バルブプラグ751のバルブプラグ本体が下部蓋122の下部表面に上向きに押され、液体出口73および逆流開口74の下部と密接に協働するとき、液体出口73および逆流開口部74は両方とも密封される。液体出口73が密封されると、容器本体内の蒸気および液体が液体出口73から出てこなくなり、ユーザが火傷を負うのを効果的に防ぐ。一方、逆流開口74はまた、蒸気および液体が逆流開口74を介して蓋アセンブリ12に入らないように、バルブプラグ本体によって密封される。
【0073】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、逆流開口74は、第2の収容チャンバ72に面する仕切り壁123の側面および液体出口73の端部に設けられるので、液体出口73および逆流開口74は、互いに比較的近くにあり、1つのバルブプラグ751によって同期的に制御することができ、これはより便利である。
【0074】
一実施形態では、液体出口73および逆流開口74は、互いに反対側にあるように提供される。水を注ぐとき、逆流開口74は、第2の収容チャンバ72内の凝縮水が逆流開口74を介してすべて容易に排出され得るように、比較的低い位置にある。
【0075】
一実施形態では、第2の収容チャンバに蓄積された水をより完全に排出するために、逆流開口74は、第2の収容チャンバ72の底壁の最低点に配置される。
【0076】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、逆流開口74を第2の収容チャンバ72の底壁の最低点、すなわち、比較的低い位置に配置することによって、第2の収容チャンバ72に蓄積された凝縮水は、逆流開口74の周辺に収束し、その結果、容器本体10が直立状態にあるときに、バルブプラグ751が容器本体10を傾けずに下向きに押される限り、第2の収容チャンバ72内の凝縮水は、逆流開口74から流出し、その後、容器から除去され、これにより、凝縮水の完全な排出が保証され、したがって、飲水衛生に影響を与える凝縮水の長期的な蓄積を回避する。
【0077】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、容器11内の蒸気が蒸気出口20を介してハンドル40内の蒸気導管50に入り、容器の底部蓋30から排出されるように、蓋アセンブリ12に蒸気通路を設けることができる。しかしながら、液体加熱容器が偶発的にぶつかり、使用中に転倒すると、容器内の液体は、蒸気導管50に沿って底部蓋30に流入し、したがって、底部蓋30内の電子アセンブリを損傷する。したがって、電子アセンブリを損傷するそのようなリスクを回避するために、本願はさらに、液体加熱容器が転倒した場合に、適切な蒸気圧力解放を確実にするだけでなく、液体が底部蓋に流入するのを防ぐような落下防止構造を提供する。本願の一実施形態による液体加熱容器内の落下防止構造は、
図10~13を参照して以下に詳細に説明される。落下防止構造は、本願の一実施形態による液体加熱容器の蓋アセンブリ12に設けられる。
図10~12に示されるように、蓋アセンブリ12は、第1の収容チャンバ71及び第2の収容チャンバ72を形成するように一緒に組み合わされた上部蓋121及び下部蓋122を備える。蒸気ベント80は、下部蓋122内に形成される。蒸気ベント80は、容器本体10内の蒸気が蒸気ベント80を介して第2の収容チャンバ72に入ることができるように、第2の収容チャンバ72と連通している。
【0078】
一実施形態では、
図11に示されるように、蒸気ベント80は、第1の蒸気ベント81を含み、液体加熱容器は、第2の収容チャンバ72に設けられたベントライン90をさらに含み、ベントライン90の下端は、第1の蒸気ベント81に接続される。容器11の内側チャンバ内の蒸気は、蒸気ベント80からベントライン90を介して第2の収容チャンバ72に入り、蒸気出口20に流れるため、容器11の内側チャンバ内で生成された蒸気は、蒸気出口20を介してハンドル40内の蒸気導管50にスムーズに入るため、容器11の内部圧力解放を達成する。
【0079】
一実施形態では、ベントライン90は、吸気管91、接続管92、シール管93、および排気管94を含み、これらは、端から端まで順番に接続される。接続管92に接続されていない吸気管91の端部は、第1の蒸気ベント81と連通しており、シール管93に接続されていない排気管94の端部は、ベントライン90全体の出口941として機能する。
【0080】
本願の一実施形態では、容器11の内側チャンバ内の蒸気は、第1の蒸気ベント81を介して、吸気管91、接続管92、第1のシール管セクション931、第2のシール管セクション932、および排気管94に順次入り、排気管94の出口941を介して第2の収容チャンバ72に排出される。したがって、蒸気は、第2の収容チャンバ72内に収集され、蒸気出口20を介してハンドル40内の蒸気導管50に入る。
【0081】
一実施形態では、シール管93は、互いに連通して接続された第1のシール管セクション931および第2のシール管セクション932を備える。第1のシール管セクション931は、接続管92と連通して接続され、第2のシール管セクション932は、排気管94と連通して接続される。液体加熱容器は、第2のシール管セクション932に設けられた移動式シール部材100をさらに備え、これは、第2のシール管セクション932内で転がり得るビーズであり得、第2のシール管セクション932の内側側壁から離間される。ビーズが第2のシール管セクション932に接続された排気管94の端部に回転すると、排気ライン90を遮断するように排気管94を遮断することができる。
【0082】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、シール管93は、互いに連通して接続された第1のシール管セクション931および第2のシール管セクション932を備えるように提供され、移動式シール部材100は、移動式シール部材100のコースガイドチャンバとして機能することができる第2のシール管セクション932に提供される。したがって、液体加熱容器が転倒した後、重力の影響下で、移動式シール部材100は、ベントライン90を遮断する目的を達成するために、排気管94に接続された第2のシール管セクション932の端部に素早く応答して転がる。通常の使用中、ビーズと空気を通過させることができる第2のシール管セクション932との間に隙間があるため、ビーズを第2のシール管セクション932に配置して、ベントライン90が通常の通気および圧力解放を確実に行うことができるようにすることができる。
【0083】
本願では、ベントライン90は、曲がった構造、例えば、U字形構造の形成を容易にするように複数の相互接続されたサブパイプとして構成することができ、これにより、重力の影響下でブロックまたはブロック解除の目的を達成するためにビーズを提供することが便利になる。さらに、異なるサブパイプ間の接続のシーリングを確実にするために、シーリングリングまたはシーリング接着剤などの対応するシーリング手段を、各サブパイプの接続端に設けることができる。
【0084】
一実施形態では、第2のシール管セクション932に接続された排気管94の端部は、徐々に先細になり、2つの反対側の端部を有するテーパー構造の形態であり、ビーズは、テーパー構造の一端に位置するテーパー開口をブロックすることができる。
図13に示される例に示されるように、ビーズは、テーパー構造においてより小さい直径を有するテーパー開口をブロックすることができる。一実施形態では、第2のシール管セクション932は、排気管94の外側にスリーブ状にすることができ、したがって、ビードのコースガイドチャンバは、排気管94のテーパー構造によって形成することができる。
【0085】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、第2のシール管セクション932に接続された排気管94の端部は、徐々に先細になり、ビードが先細になった構造の内壁面との間に形成された隙間で回転することができるテーパー構造になるように構成される。ビーズが、第2のシール管セクション932から遠く離れ、それに当接するテーパー構造のテーパー開口の側面にロールするとき、ビーズは、テーパー開口に部分的に配置することができる。一方で、ビーズが第2のシール管セクション932のテーパー開口を完全にシールすることを保証することができる。一方、テーパー開口は、ビーズの位置を制限し、ある程度固定することができ、シールの安定性を向上させる。
【0086】
本願の一実施形態では、対応するパッドを実際の状況に基づいて下部蓋122に設けることができ、その結果、通常の使用中に、ビーズが重力の影響下で第2のシール管セクション932に転がり込む。例えば、パッドは、排気管94の延長方向と水平面との間に転がりを容易にする傾斜角が形成されるように、排気管94の下側に設けられ、通常の使用中に、ビーズが第2のシール管セクション932に転がり込むことができ、通常の通気および圧力解放を保証する。
【0087】
一実施形態では、第1の蒸気ベント81に加えて、蒸気ベント80は、第2の蒸気ベント82をさらに備え、互いに連通する第1のシール管セクション931および第2のシール管セクション932に加えて、シール管93は、第1のシール管セクション931および第2のシール管セクション932と連通し、第2の蒸気ベント82に接続することができる第3のシール管セクション933をさらに備える。
【0088】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、第1の蒸気ベント81および第2の蒸気ベント82を提供することによって、事前に設定された蒸気排出量が確保されれば、各蒸気ベント80のサイズを可能な限り小さくすることができる。したがって、液体が蒸気ベントから流出しやすい過剰なサイズが回避される。加えて、下部蓋122に比較的多数の蒸気ベント80を設けることによって、容器11内の様々な位置に蒸気を分散させて、タイムリーな排出の目的を達成することができる。
【0089】
一実施形態では、蓋アセンブリ12は、さらに、注水開口21を備え、注水開口21とハンドル40とを接続する接続ラインに対して対称である。少なくとも2つのベントライン90があり、それらは、接続ラインに対して対称的に提供される。少なくとも2つの第1の蒸気ベント81があり、これらは、下部蓋122の縁部の近くで、接続ラインに対して対称的に提供され、それぞれ対応する吸気管91に接続される。各ベントライン90の入口は、対応する第1の蒸気ベント81と連通しており、その出口は、第2の収容チャンバ72と連通している。
【0090】
一実施形態では、各ベントライン90は、U字形のラインであり、そのベースは、その開口よりも接続ラインに近く、ハンドル40に面するように提供される。接続ラインに対して対称的に提供され、第1の蒸気ベント81よりも接続ラインに近く、対応する第3のシール管セクション933にそれぞれ接続される少なくとも2つの第2の蒸気ベント82がある。
【0091】
本願の一実施形態による液体加熱容器では、複数のベントライン90が設けられ、それらは、接続ラインに対して対称的に設けられ、各ベントライン90は、U字形であり、下部蓋122の縁の近くに設けられ、ベントライン90の入口は、下部蓋122の縁に設けられる。したがって、ベントライン90の入口および出口は、ベントライン90の同じ側に配置することができる。液体加熱容器が落下したとき、高温の液体が漏れるのを防ぐために、液体レベルの下に位置するベントライン90が遮断され、一方、液体レベルの上に位置するベントライン90の入口は、蓋アセンブリ12の最も高い位置の縁に位置し、これは、容器11の内側チャンバ内の蒸気圧力の解放を容易にし、蒸気圧力がベントライン90から水を排出するのをよりよく防ぎ、容器1の内側チャンバ内の過度の圧力による爆発などの危険な状況を回避する。
【0092】
図12は、ベントラインの構造例を示す。
図12に示される例では、それぞれがU字形の線である2本のベントライン90がある。各ベントライン90の入口(すなわち、空気入口端)および出口(すなわち、空気排出端)は、両方とも、下部蓋122の端部および接続ラインの同じ側に配置される。
【0093】
構造上の理由により、本願の液体加熱容器が転倒すると、それは特定の方向に転倒する。一般的に、2つの転倒状態がある。それは、
図13に示される方向に、または
図13に示される方向と比較して鏡像の方向に転倒することができる。
【0094】
図13は、液体加熱容器が転倒した例を示す。
図13に示される例では、容器11の内側チャンバが通常量の液体を含む場合、液体加熱容器が落下した後、下に位置するグループBの移動式シール部材100は、ブロック位置に回転する。この時点で、グループBの第1の蒸気ベント81および第2の蒸気ベント82は、一般に、液体レベル未満である。移動式シール部材100が遮断位置にあるので、容器11の内側チャンバ内の液体は流出しない。この時、グループBのU字型ベントライン90は閉状態である。一方、グループAの移動式シール部材100は、遮断位置になく、したがって、グループAのU字形ベントライン90は、遮断されていない状態にあり、グループAの第1の蒸気ベント81は、下部蓋122の最も高い位置に配置され、概して、容器11の内側チャンバ内の液体レベルより上である。液体加熱容器内に蒸気圧力がある場合、蒸気は、第1の蒸気ベント81を介してグループAのU字型ベントライン90に入り、出口941を介して排出される。加えて、容器11の内側チャンバ内の圧力が解放された後、内側チャンバ内の液体は、第2の蒸気ベント82を介してベントライン90に入ることができるが、出口941もまた、容器11の内側チャンバ内の液体レベルよりも高い位置に位置するため、液体も出口941から流出しない。したがって、グループAのベントライン90は、開放状態にあるため、容器11の内側チャンバ内の圧力を解放し、容器11の内側チャンバ内の液体が流出しないことを保証することが可能である。
【0095】
上記落下防止構造により、液体加熱容器が転倒した場合でも、蒸気ベント80を介して底部蓋に液体が流入して不要な火傷を引き起こすことを防止し、容器11の内腔内の過度の圧力による爆発などの危険な状況を回避するために、圧力を適時に解放することができる。
【0096】
本願の実施形態は、上記で詳細に説明されているが、当業者は、本願の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本願の実施形態に様々な修正及び変形を行うことができる。しかしながら、当業者には、そのような修正及び変形は、依然として、特許請求の範囲によって定義される本願の実施形態の趣旨及び範囲内にあることを理解されたい。
【符号の説明】
【0097】
10 容器本体
11 容器
12 蓋アセンブリ
121 上部蓋
122 下部蓋
123 仕切り壁
20 蒸気出口
21 注水開口
30 底部蓋
31 排出貫通孔
40 ハンドル
50 蒸気導管
51 外側蓋
52 内側蓋
523 案内溝
53 空気入口
54 空気出口
60 冷却機構
61 凝縮骨格
611 上部壁
612 第1の側壁
613 第2の側壁
614 第3の側壁
62 上部通路溝
63 下部通路溝
64 排水スロット
71 第1の収容チャンバ
72 第2の収容チャンバ
73 液体出口
74 逆流開口
75 出力制御部
751 バルブプラグ
752 シールリング
80 蒸気ベント
81 第1の蒸気ベント
82 第2の蒸気ベント
90 ベントライン
91 吸気管
911 吸気管接続コラム
92 接続管
93 シール管
931 第1のシール管セクション
932 第2のシール管セクション
933 第3のシール管セクション
934 シール管接続コラム
94 排気管
941 出口
100 移動式シール部材
110 加熱制御部
111 上部コネクタ
120 電源ベース
【国際調査報告】