(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】容器バッグ内の液体用ディスペンサーデバイス
(51)【国際特許分類】
A47K 5/122 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
A47K5/122
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534486
(86)(22)【出願日】2022-12-09
(85)【翻訳文提出日】2024-07-18
(86)【国際出願番号】 AU2022051486
(87)【国際公開番号】W WO2023102618
(87)【国際公開日】2023-06-15
(32)【優先日】2021-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524217609
【氏名又は名称】スマオインテ ヌア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】シマンスキー,マレク
(57)【要約】
分配デバイス(10)は、ラムアセンブリ(16)を保持する直立体支持部(14)と、液体容器バッグ支持部(22)とを伴うベース(12)を備える。バッグ支持部(22)は、ラムアセンブリ(16)の下に支持された出口部(94)を伴う液体容器バッグ(20)を保持する。ラムアセンブリ(16)は、左壁(24)、右壁(26)、及び開放下部(28)を有するハウジング(18)の中に配置される。バッグ支持部(22)は、左壁(24)の外面に沿って配置される。ラムアセンブリ(16)は、ラム(30)に搭載されたスクイーザー要素(32)を備える。ラム(30)は直線往復運動で垂直軸において移動する。モーター(38)のシャフトの回転は、ラム(30)の上下の往復運動に変換され、それと一緒に、スクイーザー要素(32)を移動させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出口吐出口を伴う出口部を有する液体容器バッグ用の分配デバイスであって、前記デバイスは、
圧迫力を前記出口部に加えて、前記出口吐出口を介して液体を分配するためのスクイーザー要素を伴うラムアセンブリを備える、分配デバイス。
【請求項2】
前記スクイーザー要素は、前記容器バッグの残りから前記出口部の液体を遮断するために、前記スクイーザー要素が前記圧迫力を加え始めるとき、前記容器バッグのセクションを押圧する遮断部を含む、請求項1に記載の分配デバイス。
【請求項3】
前記スクイーザー要素は傾斜面を有し、前記遮断部は前記傾斜面によって画定されたウェッジ形成部を含む、請求項2に記載の分配デバイス。
【請求項4】
前記スクイーザー要素が前記圧迫力を加えると、前記スクイーザー要素は前記遮断部から前記出口吐出口に向かう方向に前記圧迫力を加える、請求項2に記載の分配デバイス。
【請求項5】
前記デバイスは前記出口部を支持するための支持トレイを備え、前記支持トレイは前記出口吐出口用のアパーチャを有し、前記スクイーザー要素は前記支持トレイにおいて前記出口部を押圧する、請求項1に記載の分配デバイス。
【請求項6】
前記支持トレイは水平であり、前記ラムは直線運動で垂直軸において移動するように適応し、その結果、前記スクイーザー要素は前記出口部を押し下げる、請求項5に記載の分配デバイス。
【請求項7】
前記ラムは、アクチュエーターによって、前記垂直軸に沿って往復運動しながら移動可能である、請求項6に記載の分配デバイス。
【請求項8】
前記アクチュエーターは、オフセットクランクシャフトリンク及び接続ロッドを介して前記ラムに接続されたモーターであり、それにより、前記モーターの1回転は、初期上昇位置から、締め付け位置まで下がり、前記初期上昇位置に戻るような前記ラムの運動に変換される、請求項7に記載の分配デバイス。
【請求項9】
前記スクイーザー要素は軟質弾力材から作られ、前記軟質弾力材に力が加えられるとき、前記軟質弾力材は変形できるが、前記力が除去されるとき、元の形状に戻る、請求項1に記載の分配デバイス。
【請求項10】
前記スクイーザー要素は、上部、下面、左側壁、及び右側壁を有するブロック体として成形され、前記上部は、前記ラムに速く接続するように適応する剛性プレートを備える、請求項1に記載の分配デバイス。
【請求項11】
前記下面は、前記上部に対して上向きに傾斜する、請求項10に記載の分配デバイス。
【請求項12】
前記出口部は、接続手段をそれぞれ有する下層及び上層を備え、前記スクイーザー要素は前記上層に接続するための対応する接続手段を備え、前記支持トレイは、前記下層に接続するための対応する接続手段を備える、請求項5に記載の分配デバイス。
【請求項13】
前記デバイスは、略垂直配向に前記バッグを支持するための取り付けフックを備える、請求項5に記載の分配デバイス。
【請求項14】
前記支持トレイは、下側傾斜位置から水平支持位置に旋回可能である、請求項13に記載の分配デバイス。
【請求項15】
前記デバイスは、前記容器バッグの前記出口部の上層に係合する下面を有する水平レッジを備え、前記レッジ及び前記支持トレイは、使用時に前記レッジと前記支持トレイとの間で前記出口部の遠位端を締める、請求項14に記載の分配デバイス。
【請求項16】
前記デバイスは、前記支持位置で前記支持トレイをロックするためのラッチを含む、請求項14に記載の分配デバイス。
【請求項17】
前記出口部から排出される前記液体の量を調整するために、前記出口部に対する前記スクイーザー要素の前記位置は調整可能である、請求項1に記載の分配デバイス。
【請求項18】
前記ラムに対する前記スクイーザー要素の前記位置は調整可能である、請求項17に記載の分配デバイス。
【請求項19】
前記出口部に加えられた前記圧迫力と、前記出口吐出口を介して分配された前記液体の量とを調整するために、前記ラムアセンブリの移動距離は調整可能である、請求項1に記載の分配デバイス。
【請求項20】
前記デバイスは、ユーザーが、分配される所望の液体の量を選択することを可能にするための選択手段を備える、請求項19に記載の分配デバイス。
【請求項21】
前記ラムアセンブリの運動を開始するために非接触センサーをさらに備える、請求項1に記載の分配デバイス。
【請求項22】
前記センサーが前記支持トレイの下に配置されることにより、容器が前記吐出口の下で検出されるとき、前記ラムの運動は開始する、請求項21に記載の分配デバイス。
【請求項23】
請求項1~22のいずれか1項に記載の分配デバイスと、
主部、及び前記主部の下端から延在する延長出口部を有する容器バッグと、を備え、前記出口部は前記主部の狭い延長部である、アセンブリ。
【請求項24】
前記ディスペンサーバッグは、構造上、エッジにシールされた2つのプラスチック層シートを備え、前記主部の下縁は、使用時に前記液体を前記出口部に向かわすために、前記出口部に向かって傾斜する、請求項23に記載のアセンブリ。
【請求項25】
前記出口部は、前記下層に出口吐出口と、前記上層に接続手段と、前記下層に下側接続手段と、を備える、請求項24に記載のアセンブリ。
【請求項26】
前記出口吐出口は内部に一方向弁を有し、前記一方向弁は、前記容器バッグからの液体の一方向の分配を可能にし、空気または他の不純物が入るのを防止する、請求項23に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器バッグ内の液体用ディスペンサーデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ホテル、ならびにレストラン、及びその他のケータリング設定では、ソース、蜂蜜、シロップ、液体チョコレート、液体キャラメル等を顧客に提供することは、通常、無駄、液だれ、散らかりが生じ、分量の制御ができなくなる。別の選択肢として、使い捨て容器、通常プラスチック容器を用いて、事前に小分けされた少量/1回分を使用して分量を制御する。しかしながら、これは、製品の消耗及びプラスチック汚染をもたらす。
【0003】
また、本発明は、石鹸、洗剤、洗浄製品、グリース、油、及び他の工業用液体または半液体等の他の液体の一部を分配するために、工業用途で非食品製品のために使用できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、先行技術の欠陥の少なくとも一部を克服する、もしくは実質的に向上させようとしている、または、少なくとも代替案を提供しようとしている。
【0005】
豪州、またはいずれかの他の国では、いずれかの先行技術の情報が本明細書で参照される場合、そのような参照は、その情報が当技術分野で共通一般知識の一部を形成することを認めるものではないことを理解されたい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様によると、本発明は、出口吐出口を伴う出口部を有する液体容器バッグ用の分配デバイスを提供し、デバイスは、
圧迫力を出口部に加えて、出口吐出口を介して液体を分配するためのスクイーザー要素を伴うラムアセンブリを備える。
【0007】
好ましい実施形態では、スクイーザー要素は、容器バッグの残りから出口部の液体を遮断するために、スクイーザー要素が圧迫力を加え始めるとき、容器バッグのセクションを押圧する遮断部を含む。下記に説明される実施形態では、遮断部は、容器バッグの主部から、出口部内の液体を遮断する。
【0008】
別の好ましい実施形態では、スクイーザー要素は傾斜面を有し、遮断部は傾斜面によって画定されたウェッジ形成部を含む。下記に説明される実施形態では、ウェッジ形成部は、スクイーザー要素の側壁と、傾斜下面との間で、共通線によって画定されている。
【0009】
別の好ましい実施形態では、スクイーザー要素が圧迫力を加えると、スクイーザー要素は遮断部から出口吐出口に向かう方向に圧迫力を加える。下記に説明される実施形態では、スクイーザー要素は弾力性があり、所望の方向に圧迫力を加える傾斜下面を有する。
【0010】
別の好ましい実施形態では、デバイスは出口部を支持するための支持トレイを備え、支持トレイは出口吐出口用のアパーチャを有し、スクイーザー要素は支持トレイにおいて出口部を押圧する。
【0011】
別の好ましい実施形態では、支持トレイは水平であり、ラムは直線運動で垂直軸において移動するように適応し、その結果、スクイーザー要素は出口部を押し下げる。
【0012】
別の好ましい実施形態では、ラムは、アクチュエーターによって、垂直軸に沿って往復運動しながら移動可能である。
【0013】
別の好ましい実施形態では、アクチュエーターは、オフセットクランクシャフトリンク及び接続ロッドを介してラムに接続されたモーターであり、それにより、モーターの1回転は、初期上昇位置から、締め付け位置まで下がり、初期上昇位置に戻るようなラムの運動に変換される。
【0014】
別の好ましい実施形態では、スクイーザー要素は軟質弾力材から作られ、軟質弾力材に力が加えられるとき、軟質弾力材は変形できるが、力が除去されるとき、元の形状に戻る。
【0015】
別の好ましい実施形態では、スクイーザー要素は、上部、下面、左側壁、及び右側壁を有するブロック体として成形され、上部は、ラムに速く接続するように適応する剛性プレートを備える。
【0016】
別の好ましい実施形態では、下面は、上部に対して上向きに傾斜する。
【0017】
別の好ましい実施形態では、出口部は、接続手段をそれぞれ有する下層及び上層を備え、スクイーザー要素は上層に接続するための対応する接続手段を備え、支持トレイは、下層に接続するための対応する接続手段を備える。
【0018】
別の好ましい実施形態では、デバイスは、略垂直配向にバッグを支持するための取り付けフックを備える。
【0019】
別の好ましい実施形態では、支持トレイは、下側傾斜位置から水平支持位置に旋回可能である。
【0020】
別の好ましい実施形態では、デバイスは、容器バッグの出口部の上層に係合する下面を有する水平レッジを備え、レッジ及び支持トレイは、使用時にレッジと支持トレイとの間で出口部の遠位端を締める。
【0021】
別の好ましい実施形態では、デバイスは、支持位置で支持トレイをロックするためのラッチを含む。
【0022】
別の好ましい実施形態では、出口部から排出される液体の量を調整するために、出口部に対するスクイーザー要素の位置は調整可能である。
【0023】
別の好ましい実施形態では、ラムに対するスクイーザー要素の位置は調整可能である。
【0024】
別の好ましい実施形態では、出口部に加えられた圧迫力と、出口吐出口を介して分配された液体の量とを調整するために、ラムアセンブリの移動距離は調整可能である。
【0025】
別の好ましい実施形態では、デバイスは、ユーザーが、分配される所望の液体の量を選択することを可能にするための選択手段を備える。
【0026】
別の好ましい実施形態では、分配デバイスは、さらに、ラムアセンブリの運動を開始するために非接触センサーを備える。
【0027】
別の好ましい実施形態では、センサーが支持トレイの下に配置されることにより、容器が吐出口の下で検出されるとき、ラムの運動は開始する。
【0028】
本発明は、また、
上記に記載の分配デバイスと、
主部、及び主部の下端から延在する延長出口部を有する容器バッグと、を備えるアセンブリを提供し、出口部は主部の狭い延長部である。
【0029】
別の好ましい実施形態では、ディスペンサーバッグは、構造上、エッジにシールされた2つのプラスチック層シートを備え、主部の下縁は、使用時に液体を出口部に向かわすために、出口部に向かって傾斜する。
【0030】
別の好ましい実施形態では、出口部は、下層に出口吐出口と、上層に接続手段と、下層に下側接続手段と、を備える。
【0031】
別の好ましい実施形態では、出口吐出口は内部に一方向弁を有し、一方向弁は、容器バッグからの液体の一方向の分配を可能にし、空気または他の不純物が入るのを防止する。
【0032】
また、本発明の他の態様も開示されている。
【0033】
本発明の範囲内に含まれ得るいずれかの他の形態にもかかわらず、ここで、本発明の好ましい実施形態は、添付図を参照して、例だけとして説明される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】アセンブリの支持トレイが下側装填位置にある、本発明の好ましい実施形態によるディスペンサーアセンブリの前面斜視図である。
【
図3】支持トレイが上昇係合位置にある、
図1のアセンブリの前面図である。
【
図5】液体容器バッグをディスペンサーアセンブリに装填するステップを示す。
【
図6】液体容器バッグをディスペンサーアセンブリに装填するステップを示す。
【
図7】液体容器バッグをディスペンサーアセンブリに装填するステップを示す。
【
図8】所望の液体の量を分配するために、液体容器バッグに圧力を加えるスクイーザー要素のステップを示す。
【
図9】所望の液体の量を分配するために、液体容器バッグに圧力を加えるスクイーザー要素のステップを示す。
【
図10】(a)底層図、(b)側面図、(c)底面斜視図で表される液体容器バッグを示す。
【
図11】(a)上層図、(b)側面図、(c)上面斜視図で表される液体容器バッグを示す。
【
図12】前面カバーを伴うアセンブリの斜視図である。
【
図13】前面カバーと、ラムアセンブリ用の手動ハンドルアクチュエーターとを伴うアセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下の説明では、異なる実施形態における同様のまたは同じ符号は、同じまたは同様の特徴を示すことを留意されたい。
【0036】
図1~
図4は、本発明の好ましい環境による、分配デバイス10を示す。分配デバイス10は、ラムアセンブリ16を保持する直立体支持部14と、液体容器バッグ支持部22とを伴うベース12を備える。バッグ支持部22は、ラムアセンブリ16の下に支持された出口部94を伴う液体容器バッグ20を保持する。
【0037】
ラムアセンブリ16は、左壁24、右壁26、及び開放下部28を有するハウジング18の中に配置される。バッグ支持部22は、左壁24の外面に沿って配置される。
【0038】
ラムアセンブリ16は、ラム30に搭載されたスクイーザー要素32を備える。ラム30は直線往復運動で垂直軸において移動する。すなわち、下向きに延在するように搭載されたスクイーザー要素32を伴うラム30は、往復運動して、直線に沿って上下に移動する。ラム30は、オフセットクランクシャフトリンク36を介して、モーター38のシャフトに接続される上側接続ロッド34を含む。モーター38のシャフトの回転は、ラム30の上下の往復運動に変換され、それと一緒に、スクイーザー要素32を移動させる。線形アクチュエーター、空気圧シリンダー、油圧シリンダー、他の適切なアクチュエーター等の他の手段によって、または、接続ロッド34を伴うラックアンドピニオンアセンブリとして働くスピンドル208(
図9)に取り付けられたハンドル124(
図13)等の手動手段によって、ラム30に直線往復運動を提供できることに留意されたい。
【0039】
スクイーザー要素32は、シリコーン、発泡体、またはラテックス等の軟質弾力材から作られている。スクイーザー要素32は弾性があり、それに力が加えられるとき、スクイーザー要素32は変形できるが、力が除去されるとき、元の形状に戻る。スクイーザー要素32は、上部42、下面44、前壁45、左側壁46、右側壁48、及び後壁を有するブロック体として成形される。上部42は、ラム30に速く接続するように適応する剛性プレート51を備える。
図4に示されるように、ラム30は、それに、プレート51、ひいてはスクイーザー要素32を速く取り付けるためのクリップ52を含む。
【0040】
下面44は、上部42に対して上向き角度で形成される。すなわち、下面44は、左側壁46から右側壁48に上向きに傾斜する。したがって、右側壁48は、左側壁46よりも短い深さを有する。水平に対する下面44の角度は、15~45度である。左側壁46及び下面44は、それらの間に、鋭い接合線49を形成する。
【0041】
バッグ接続手段60aはスクイーザー要素32に搭載され、本実施形態のバッグ接続手段は、下面44のフックパッチ60aである。下記に説明されるように、下面44のフックパッチ60aは、容器バッグ20の出口部94の接続パッチ100aに取り外し可能に取り付けるためのものである(
図10)。
【0042】
バッグ支持部22は、左壁24の上部に配置された取り付けフック70と、スクイーザー要素32の下に位置決めされるハウジング18の開放下部28を横断して延在する旋回可能支持トレイ72と、を備える。支持トレイ72は、開放下部28から下向きに離れて延在する係脱位置と、開放下部28を横断して延在している状態でロックされる係合水平位置と、の間で旋回可能である。支持トレイ72は、容器バッグ20の出口吐出口98を受けるように適応するアパーチャ76を備える。支持トレイ72は、さらに、容器バッグ20の接続パッチ100bに取り外し可能に取り付けるための接続パッチ60bを含む。
【0043】
ハウジング18の右壁26から内向きに延在する水平レッジ205は、容器バッグ20の出口部94の上層に係合する下面を有する。レッジ205は、使用時、クランプの一方の側として働き、クランプの他方の側は支持トレイ72である。
【0044】
その実施形態では、アセンブリ10は、容器バッグ20を部分的に覆うための外側カバーパネル80を含み、サイドカバーパネル80は、左壁24と平行に配置される。支持トレイ72は、カバーパネル80の下縁に旋回可能に取り付けられている。しかしながら、支持トレイ72は、異なる方式で、開放下部28を横断して位置するように取り付けできる。例えば、支持トレイは、代わりに、右壁26に旋回可能に取り付けできる。
【0045】
右壁26は、さらに、207で、右壁26にヒンジで取り付けられるラッチ206を含む。ラッチ206はレッジ205の下に位置し、付勢され、支持トレイ72の遠位端に係合し、ラッチ206は、支持トレイ72の遠位端に対して外向きにすぐに旋回し、次に、支持トレイ72の下面に係合する位置に戻る。
【0046】
図10及び
図11を参照すると、容器バッグ20は、主部92と、主部92の下端から延在する延長出口部94とを備える。ディスペンサーバッグは、構造上、本質的に、そのエッジでシールされた2つのプラスチック層シート(上層及び下層)を備え、バッグ支持部22の取り付けフック70に取り付けるために、上部エッジにマウントアパーチャ96も備える。出口部94は、主部92の狭い延長部であり、容器バッグ20の側端に隣接して配置され、主部92の下縁93は、主部92が垂直位置に搭載されるとき、使用時に液体を出口部94に向かわすために、出口部94に向かって傾斜する。出口部94は、下層に出口吐出口98と、上層に接続手段100aと、下層に接続手段100bと、を備える。出口吐出口98は内部に一方向弁を有し、一方向弁は、容器バッグ20からの液体の一方向の分配を可能にし、空気または他の不純物が入るのを防止する。バッグ20に圧力がかからないとき、バルブは、また、吐出口98からの液体の流れを防止する。接続手段100は、スクイーザー要素32の下面44でフックパッチ60aに、かつ支持トレイ72でフックパッチ60bに取り付けるためのループパッチ100である。
【0047】
容器バッグ20をアセンブリ10に装填する状態は、
図5~
図7に示される。
図5に示されるように、支持トレイ72は、最初に、下側係脱位置にある。容器バッグ20は、マウントアパーチャ96を介して、取り付けフック70に搭載され、主部92は、サイドカバーパネル80と左壁24との間に挿入される。これにより、ハウジング18の左壁24に沿って垂直に、容器バッグ20を吊るすことが可能になり、出口部94は、実質的に、支持トレイ72の上に設置される。出口吐出口98は、支持トレイ72の出口アパーチャ76の中に挿入される。バッグ20のループパッチ100bは、出口部94を支持トレイ72に取り付けるために、支持トレイ72のフックパッチ60bに取り付けられる。出口部94と支持トレイ72との間の他のタイプの接続手段が可能になることが明らかになるであろう。
【0048】
図6に示されるように、支持トレイ72は、次に、水平係合位置まで旋回し、ラッチ206を用いて、ハウジング18の右壁26をロックする。したがって、支持トレイ72は、開放下部28を横断して延在し、開放下部28では、スクイーザー要素32の下に、容器バッグ20の出口部94が位置付けられる。容器バッグ20の主部92は、垂直に延在したままの状態である。
【0049】
バッグ20の出口部94の遠位端は、レッジ205と支持トレイ72との間で締められることを確認できる。レッジ205は、バッグ20の出口吐出口98の中心の近くの点まで延在する。これにより、出口部94が、動作中、スクイーザー要素32とともに上昇することを防止し、また、バッグ20の液体が、スクイーザー要素32からの力によって、直接、出口吐出口98に向かうことが確実になる。
【0050】
容器バッグ20から液体を分配する状態は、
図6~
図9に示される。
図6~
図8に示されるように、スクイーザー要素32が下向きに移動し始めるとき、スクイーザー要素32の接合線49は、主部92と出口部94との間の接点に隣接する容器バッグ20に最初に係合する。したがって、接合線49は、主部92の液体を、出口部94の放出される液体から分離するウェッジ遮断部として働き、支持トレイ72は、出口部94の不動ベースとして働く。スクイーザー要素32のさらなる運動により、下面44の傾斜表面により、スクイーザー要素32と容器バッグ出口部94との接触が下向きに増加する。スクイーザー要素32と出口部94との接触は、接合線49によって規定された遮断ラインから開始し、出口吐出口98に向かう方向に移動する。レッジ205及び支持トレイ72が、出口吐出口98の近くまで、出口部94の遠位端を締めると、出口部94の流体だけ、スクイーザー要素32からの圧迫力によって、出口吐出口98に向かって、かつ出口吐出口98から外に移動できる。ラム30及びスクイーザー要素32の完全に下向きに移動した位置において(
図9)、下面44は変形し、支持トレイ72及びレッジ205に対して全体的に平坦に押圧され、これにより、出口部94の液体の全てが、出口吐出口98を介して絞り出されることが確実になる。
【0051】
実施形態のモーター38の1回転の全回転は、出口部94から液体を分配する1サイクルに対応し、ラム30は、初期の持ち上げ位置から、スクイーザー要素32とともに下降し、出口部94を押し下げ、初期の持ち上げ位置に戻る。出口部94には、ラムが上方に移動するとき主部92から液体が補給され、必要に応じて、次の分配アクションの準備が整う。
【0052】
ハウジング18の左壁24と右壁26との間で横方向にスクイーザー要素32を移動させることによって、出口部94から放出される液体の量に関する調整を行うことができる。これにより、出口部94に対して横方向にスクイーザー要素32を移動させ、出口部94の円形スリーブ内の絞り出される液体の体積を効果的に変化させる。ラム30の調節ノブ211を用いて、調整を行うことができる。必要に応じて、ノブ211を回転させて、スクイーザー要素32を左方向または右方向に移動させる。
【0053】
スクイーザー要素30と出口部94との間の接続手段60a及び100aは互いに接続し、それにより、スクイーザー要素32が初期上側位置まで上向きに移動するとき、出口部94の上層は、出口部94で真空を生じさせる下層に対して上向きに移動し、その結果、液体は下向きに着実に流れ、主部92から出口部94まで下降する。出口部94の下層と支持トレイ72との間の接続部(パッチ/接続手段60b及び100b)は、この真空の生成を補助する。空気がバルブを通って出口部94に入ることが不可能なので、出口吐出口98の一方向弁は、ラムが上昇するとき、出口部94のこの吸引用真空を生成することを補助する。出口吐出口98に入る空気により、分配される液体の体積(及び、投与の精度と再現性)が低下する可能性がある。
【0054】
図12は、前面カバー120を伴うアセンブリ10の斜視図である。前面カバー120は窓122を含み、窓122により、ユーザーが、バッグ20の主部92の残りの液体の量を監視することを可能にする。また、デバイス10は非接触センサー126も含み、その結果、ユーザーがセンサー126の前方で手を振るとき、ラム30の作動は開始する。代替として、支持トレイ72の下にセンサーを設置できることにより、プレートまたは容器が吐出口98の下で検出されるとき、ラム30の運動は開始する。これにより、高容量の多忙な用途で特に有用であり得るデバイスの速い作動を可能にする。センサー126は、また、機械スイッチに交換できる。
【0055】
図13は、前面カバー120と、ラムアセンブリ16用の手動ハンドルアクチュエーター124とを伴うアセンブリを示す。上記の例のラムアセンブリ16はモーターによって移動させられ、ラムアセンブリ16の各往復アクション、ひいては出口部94からの各分配アクションに対して、1回転の全回転を行う。しかしながら、ラムアセンブリ16は、本実施形態では、上昇位置に付勢される手動ハンドル124によって移動でき、下方位置に移動するとき、ラムアセンブリ16がスクイーザー要素32とともに下降して、1つの分配アクションを行う。ハンドルは、例えば、スクイーザー要素32に移動するためのラックアンドピニオンアセンブリとしてスピンドル208に作用する。
【0056】
本発明の好ましい実施形態が説明されているが、説明される実施形態に修正を加えることができることは当業者に明らかになるであろう。
【0057】
デバイスは、さらに、例えば、サイドカバーパネル80と左壁24との間のスペース内に、必要または要望に応じて、バッグ内の高粘度食品または非食品製品等、バッグ内の製品を加熱するための加熱素子を含み得る。加熱素子は、例えば、シリコーンゴムから作られた可撓性加熱デバイスであるシリコーンヒーターマット(シリコーンヒーターパッドとしても知られている)であり得る。
【0058】
上記に留意したように、例えば、ラム30に対してスクイーザー要素32を移動させることによって、出口部94に対するスクイーザー要素32の位置を調整できる。別の代替案は、スクイーザー要素32に対して横方向に支持トレイ72を移動させること等によって、スクイーザー要素32に対して出口部94を移動させることができる。いずれにせよ、出口部94から排出される液体の量を調整するために、出口部94に対するスクイーザー要素32の位置は調整可能である。
【0059】
ストロークごとに分配された液体の体積を調整する別の方法は、高速取付クリップ52を用いて、スクイーザー要素32を異なる形状またはサイズスクイーザー要素に変化させることを含む。
【0060】
体積を調整する別の可能な方法は、ラム30が遮断接合線49で流れを切断した後、下向きに移動する垂直距離を調整することを含む。
図9に示されるように、例えば、ラムは、十分に押しつぶされた/平坦な位置まで完全に下降しないように作動できる。本実施形態では、モーター38は双方向性があり、完全に1回転するのではなく、一方向に全回転の一部を回転した後、他方向に戻るように作動する。また、本実施形態は、可変容量の分配が望まれる用途でも使用できる。例えば、一方のユーザーは、より小さい液体の体積だけを分配することを望み得、別のユーザーは大きい体積を望み得る。ユーザーが所望の体積を選択することが可能になるように、制御ユニットをプログラムできる。ユーザーには、例えば、(例えば、選択ボタンまたはダイヤルを用いて)分配される分量の小、中、及び大のオプションが提供できる。選択ダイヤルは、例えば、ラム及びスクイーザー要素の作動前に、ユーザーが選択できる分配される液体の体積をミリリットル(mL)の単位で示すことができる。次に、制御ユニットは、スクイーザー要素32を伴うラム30の移動量を制御して、対応する体積を分配し、分配後に、ラム30が元の上昇位置に戻る。センサーは、出口76に隣接して設置され、フィードバック/チェックとして、分配された液体の体積を測定できる。次に、制御ユニットは、必要に応じて、フィードバックに応答して、スクイーザー要素32の移動を調整できる。
【0061】
手動ハンドル124が使用されている場合、カバー122のピンまたはロッド等の停止形状を使用して、ハンドル124の下向き移動を制限できる。また、マーカーを使用して、可変体積の分配が可能になるように、所望の体積を分配することが必要な手動ハンドル124の移動量/運動量を、ユーザーに示すことができる。
【0062】
可能な修正案では、出口吐出口98は、バッグが全体的に垂直に保持される状態で、出口部94の遠位端に形成できる。本実施形態の支持トレイ72は垂直であり、そして、スクイーザー要素32を伴うラム30は、水平に移動して、出口部94に締め付け圧を働かせる。
【0063】
上記の実施形態では、また、主部92が垂直に対して異なる角度になる状態で、バッグ20を保持でき、これにより、下向きに傾斜する等、依然として、流れが出口部94まで下がることを可能にする。
【0064】
別の可能な修正案では、デバイスは、バッグの残りから、出口部の液体を遮断する移動可能バー等の別個の遮断手段を含み得る。次に、スクイーザー要素は平坦下面を有し得る。
【国際調査報告】