IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ギガジョット テクノロジー,インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図1
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図2A
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図2B
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図3
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図4
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図5A
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図5B
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図6
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図7
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図8
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図9
  • 特表-低い行ノイズランプ発生器 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】低い行ノイズランプ発生器
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/772 20230101AFI20241128BHJP
【FI】
H04N25/772
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024534517
(86)(22)【出願日】2022-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-06-10
(86)【国際出願番号】 US2022052716
(87)【国際公開番号】W WO2023114215
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/288,718
(32)【優先日】2021-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/064,871
(32)【優先日】2022-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521013518
【氏名又は名称】ギガジョット テクノロジー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】チャン デシュエ
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024EX42
5C024HX23
5C024HX35
5C024HX48
5C024HX50
(57)【要約】
画像キャプチャデバイスは、画像センサの画素からの画像信号のアナログ-デジタル変換の実行において使用され得るランプ発生器回路を含み得る。ランプ発生器回路は、基準電圧及び積分電流を使用して、1つ以上の上昇部分及び/又は下降部分を有する電圧を生成することができる。ランプ発生器回路は、第1のサンプルアンドホールドスイッチ及び/又は第2のサンプルアンドホールドスイッチを含んでもよい。ランプ発生器回路は、第1及び/又は第2のサンプルアンドホールドスイッチを選択的にオフにして、画像信号のアナログ-デジタル変換中に積分電流を生成するために使用される基準電圧及び/又はバイアス電圧を保持することができる。結果として、基準電圧、バイアス電圧、及び/又は積分電流は、アナログ-デジタル変換中に保持され、実質的に安定化され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
1つ以上のレンズと、
画像センサであって、前記レンズを介して前記画像センサに到達した光に基づいて画像信号を生成するように構成された複数の画素を有する画像センサと、
少なくとも1つのランプ発生器回路であって、
基準電圧を取得することと、
積分電流を取得することと、
前記基準電圧及び前記積分電流を用いて、1つ以上の上昇部分又は下降部分を有する少なくとも1つの電圧を生成することと、
を行うように構成された、少なくとも1つのランプ発生器回路と、
前記ランプ発生器回路から生成された前記電圧を用いて前記画素の前記画像信号をアナログ-デジタル変換を行うように構成された1つ以上のアナログ-デジタル回路と、を備え
前記ランプ発生器回路が、
前記ランプ発生器回路によって得られた前記基準電圧を保持するためにオフにされるように構成された第1のスイッチと、
前記ランプ発生器回路によって得られた前記積分電流を生成するために用いられるバイアス電圧を保持するためにオフにされるように構成された第2のスイッチと、
を備えている、システム。
【請求項2】
前記第1のスイッチが、前記ランプ発生器回路を電圧源によって供給される電圧と結合し、それにより、前記第1のスイッチをオフにすることが、前記ランプ発生器回路によって得られる前記基準電圧を前記電圧源によって提供される前記電圧から切り離す、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ランプ発生器回路が、前記積分電流を生成するように構成された電流源を備え、前記電流源が、前記第2のスイッチを介して第2のデバイスに結合された第1のデバイスを有するカレントミラー回路を備え、前記第2のスイッチを通して前記第1のデバイスが前記バイアス電圧を前記第2のデバイスから受領し、それにより、前記第2のスイッチをオフにすることが、前記第1のデバイスによって受領された前記バイアス電圧を切り離す、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記電流源が、それぞれのカスコード増幅器を形成するために前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとにそれぞれ直列に結合された第3のデバイスと第4のデバイスとを更に備え、前記第3のデバイスと前記第4のデバイスとが、第3のスイッチを介して互いに結合され、それにより、前記第3のスイッチをオフにすることが、前記第3のデバイスを前記第4のデバイスから切り離す、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチが、前記画像信号の前記アナログ-デジタル変換の前にオフにされ、それにより、前記基準電圧及び前記バイアス電圧が前記画像信号の前記アナログ-デジタル変換の間保持される、前記請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のスイッチをオフにすることが、前記第2のスイッチをオフにすることと同期される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチが、前記画像信号の前記アナログ-デジタル変換の後にオンにされる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ランプ発生器回路が、入力として前記基準電圧及び前記積分電流を受け取り、出力として前記電圧を生成するように構成された積分回路を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記ランプ発生器回路が、前記積分電流を受け取る前記積分回路の入力ピンに結合された少なくとも1つのコンデンサを備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記積分電流が、(a)前記ランプ発生器回路によって生成された前記電圧が1つ以上の上昇部分のみを含むように前記積分回路に流れ込むか、又は(b)前記ランプ発生器回路から生成された前記電圧が1つ以上の下降部分のみを含むように前記積分回路から流れ出る、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記ランプ発生器回路が、前記ランプ発生器回路によって生成された前記電圧を前記基準電圧にリセットするように構成された少なくとも1つのリセットスイッチを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
回路であって、
基準電圧及び電流を入力として受け取り、1つ以上の上昇部分又は下降部分を有する電圧を出力として生成するように構成された積分回路と、
前記積分回路によって受領された前記基準電圧を保持するためにオフにされるように構成された第1のスイッチと、
前記積分回路によって受領される前記電流の生成において用いられるバイアス電圧を保持するためにオフにされるように構成された第2のスイッチと、
を備えている回路。
【請求項13】
前記第1のスイッチが、前記積分回路を電圧源によって供給される電圧と結合し、それにより、前記第1のスイッチをオフにすることが、前記積分回路によって受領される前記基準電圧を前記電圧源によって供給される前記電圧から切り離す、請求項12に記載の回路。
【請求項14】
前記積分回路が、前記積分電流を提供するように構成された電流源に結合されており、前記電流源が、前記第2のスイッチを介して第2のデバイスに結合された第1のデバイスを有するカレントミラー回路を備え、前記第2のスイッチを通して前記第1のデバイスが前記バイアス電圧を前記第2のデバイスから受領し、それにより、前記第2のスイッチをオフにすることが、前記第1のデバイスによって受領された前記バイアス電圧を切り離す、請求項12に記載の回路。
【請求項15】
前記回路が画像キャプチャデバイスの一部であり、前記画像キャプチャデバイスが、前記画像キャプチャデバイスの1つ以上のレンズを通過する光に基づいて画像信号を生成するように構成された複数の画素を含む画像センサを備え、前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチが、前記画像信号のアナログ-デジタル変換の前にオフにされ、それにより、前記基準電圧及び前記バイアス電圧が前記画像信号の前記アナログ-デジタル変換の間保持される、請求項12に記載の回路。
【請求項16】
前記積分電流を受け取る前記積分回路の入力ピンに結合された少なくとも1つのコンデンサを更に備えている、請求項12に記載の回路。
【請求項17】
デバイスであって、
画像キャプチャデバイスであって、
1つ以上のレンズと、
画像センサであって、前記レンズを介して前記画像センサに到達した光に基づいて画像信号を生成するように構成された複数の画素を有する画像センサと、
少なくとも1つのランプ発生器回路であって、
基準電圧を取得することと、
積分電流を取得することと、
前記基準電圧及び前記積分電流を用いて、1つ以上の上昇部分又は下降部分を有する少なくとも1つの電圧を生成することと、
を行うように構成された、少なくとも1つのランプ発生器回路と、
前記ランプ発生器回路から生成された前記電圧を用いて前記画素の前記画像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する1つ以上のアナログ-デジタル回路と、を備え、
前記ランプ発生器回路が、
前記ランプ発生器回路によって得られた前記基準電圧を保持するためにオフにされるように構成された第1のスイッチと、
前記ランプ発生器回路によって得られた前記積分電流を生成するために用いられるバイアス電圧を保持するためにオフにされるように構成された第2のスイッチと、を備えている、
画像キャプチャデバイスと、
前記デジタル信号を処理して1つ以上の画像を生成するように構成されたプロセッサと、
前記画像を表示するように構成されたディスプレイと、
を備えている、デバイス。
【請求項18】
前記第1のスイッチが、前記ランプ発生器回路を電圧源によって供給される電圧と結合し、それにより、前記第1のスイッチをオフにすることが、前記ランプ発生器回路によって得られる前記基準電圧を前記電圧源によって提供される前記電圧から切り離す、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記ランプ発生器回路が、前記積分電流を生成するように構成された電流源を備え、前記電流源が、前記第2のスイッチを介して第2のデバイスに結合された第1のデバイスを有するカレントミラー回路を備え、前記第2のスイッチを通して前記第1のデバイスが前記バイアス電圧を前記第2のデバイスから受領し、それにより、前記第2のスイッチをオフにすることが、前記第1のデバイスによって受領された前記バイアス電圧を切り離す、請求項17に記載のデバイス。
【請求項20】
前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチが、前記画像信号の前記アナログ-デジタル変換の前にオフにされ、それにより、前記基準電圧及び前記バイアス電圧が前記画像信号の前記アナログ-デジタル変換の間保持される、請求項17に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ)に関し、より詳細には、画素信号のアナログ-デジタル変換のために使用される画像キャプチャデバイスのランプ発生器回路に関する。
【背景技術】
【0002】
画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ)は、とりわけ、モバイルデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップなど)、ロボット機器、又はセキュリティ監視デバイスなどの様々な電子デバイスにおいて使用される。画像キャプチャデバイスは、環境からの光をキャプチャするために画像センサを使用し得る。画像センサは、複数の集光画素を含んでもよい。画素は、露光されると電荷を蓄積することができる。電荷は、画像信号を生成するために画素から読み出され得る。画像信号は、本来、デジタル信号に変換され得るアナログ信号(例えば、アナログ電圧)である。その後、デジタル画像信号を処理して画像を生成することができる。画像キャプチャデバイスは、画像信号のアナログ-デジタル(A-D)変換の実行においてランプ発生器回路を使用することがある。ランプ発生器回路は、画像品質に更に影響を与えるノイズを受ける可能性がある。その結果、異なる画素、特に、A-D変換が異なる時間に実行される画素(例えば、異なる行の画素)は、画素が同一の輝度強度に露光される場合であっても、異なるデジタル画像信号を生成することがある。そのような行から行へのノイズは、例えば、最終的に生成される画像における異常な色の縞などの望ましくない画像効果を引き起こす可能性がある。したがって、そのようなノイズを低減するように設計されたランプ発生器回路を有することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1】いくつかの実施形態に係る、例示的なランプ発生器回路の概略図である。
【0004】
図2A】いくつかの実施形態に係る、積分電流を生成するための例示的な電流源の概略図である。
図2B】いくつかの実施形態に係る、積分電流を生成するための例示的な電流源の概略図である。
【0005】
図3】いくつかの実施形態に係る、サンプルアンドホールドスイッチの動作と画像信号のA-D変換との間の協調を示す例示的なタイミング図である。
【0006】
図4】いくつかの実施形態に係る、別の例示的なランプ発生器回路の概略図である。
【0007】
図5A】いくつかの実施形態に係る、積分電流を生成するための他の例示的な電流源の概略図である。
図5B】いくつかの実施形態に係る、積分電流を生成するための他の例示的な電流源の概略図である。
【0008】
図6】いくつかの実施形態に係る、ランプ発生器回路を有する例示的な画像キャプチャデバイスを示すブロック図である。
【0009】
図7】いくつかの実施形態に係る、画像センサの画像信号の読み出し及びA-D変換を実行するための例示的なアーキテクチャのブロック図である。
【0010】
図8】いくつかの実施形態に係る、ランプ発生器回路のノイズを低減するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【0011】
図9】いくつかの実施形態に係る、ランプ発生器回路を有する上述の画像キャプチャデバイスを含み得る例示的なデバイスの概略図である。
【0012】
図10】いくつかの実施形態に係る、ランプ発生器回路を有する上述の画像キャプチャデバイスの実施形態を含み得る、又はホストし得る、例示的なコンピューティングデバイスの概略ブロック図である。
【0013】
本明細書は、「one embodiment(一実施形態)」又は「an embodiment(実施形態)」に対する参照を含む。「in one embodiment(一実施形態において)」又は「in an embodiment(ある実施形態において)」という語句表現は、必ずしも同一の実施形態を指すわけではない。特定の特徴、構造、又は特性は、本開示と一貫性を有するいずれかの適切な方式で組み合わされてもよい。
【0014】
「comprising(備える、含む)」。この用語はオープンエンドである。添付の特許請求の範囲で使用されるように、この用語は、追加の構造又はステップを除外しない。「1つ以上のプロセッサユニット・・・を備えた装置」と記載される請求項を検討する。このような請求項は、装置が追加の構成要素(例えば、ネットワークインターフェースユニット、グラフィック回路など)を含むことを除外しない。
【0015】
「configured to(ように構成されている)」。様々なユニット、回路、又は他の構成要素は、タスク又はタスク(複数)を実行する「ように構成されている」と説明又は請求されてもよい。このような文脈では、「構成されている」は、ユニット/回路/構成要素が、動作の間にそれらのタスク又はタスク(複数)を実行する構造(例えば、回路)を含むことを示すことによって構造を暗示するときに使用される。そのように、ユニット/回路/構成要素は、指定されたユニット/回路/構成要素が現在動作可能でない(例えば、オンの状態でない)ときでさえ、タスクを実行するように構成されていると言うことができる。「~するように構成される」という文言と共に使用されるユニット/回路/構成要素は、ハードウェア、例えば、回路、動作を実施するために実行可能なプログラム命令を記憶するメモリなどを含む。ユニット/回路/構成要素が1つ以上のタスクを実施する「ように構成される」との記載は、そのユニット/回路/構成要素について、米国特許法第112条(f)が発動されないことを明示的に意図している。更に、「構成されている」は、ソフトウェア及び/又はファームウェア(例えば、FPGA又はソフトウェアを実行する汎用プロセッサ)によって操作され、問題のタスク(単数又は複数)を実行可能な方式で動作する汎用的な構造(例えば、汎用回路)を含むことができる。「構成されている」はまた、1つ以上のタスクを実施又は実行するように適合されたデバイス(例えば、集積回路)を組み立てるように製造工程(例えば、半導体組み立て設備)を適合させることを含んでもよい。
【0016】
「第1」、「第2」など。本明細書で使用されるように、これらの用語は、続く名詞の標識として使用され、いかなるタイプの順序付け(例えば、空間的、時間的、論理的など)も意味しない。例えば、バッファ回路は、「第1」及び「第2」の値に対する書き込み演算を実行するものとして本明細書で説明されてもよい。用語「第1」及び「第2」は、必ずしも第1の値が第2の値の前に書き込まれなければならないことを含意していない。
【0017】
「基づく」。本明細書で使用されるように、この用語は、判定に影響を及ぼす1つ以上の要因を記述するために使用される。この用語は、判定に影響を及ぼすことがある追加要因を除外しない。すなわち、判定はそれらの要因のみに基づいているか、又は少なくとも部分的にそれらの要因に基づいていることがある。「Bに基づいてAを判定する」というフレーズを検討する。このケースでは、BはAの判定に影響を及ぼす要因であるが、このようなフレーズはAの判定がCにも基づいていることを除外しない。他の例では、AはBのみに基づいて判定されてもよい。
【0018】
本明細書では、様々な要素を説明するために第1、第2などの用語が使用される場合があるが、これらの要素は、これらの用語によって限定されるべきではないことも理解されるであろう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、意図される範囲から逸脱することなく、第1の接触は第2の接触と呼ばれてもよく、同様に、第2の接触は第1の接触と呼ばれてもよい。第1の接触及び第2の接触は両方とも接触であるが、それらは同じ接触ではない。
【0019】
本明細書における説明で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであって、限定することを意図するものではない。説明及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形もまた含むことを意図される。また、本明細書で使用される時、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のいずれか及び全ての考えられる組み合わせを指し、かつこれを含むことを理解されたい。用語「includes(含む)、「including(含む)」、「comprises(含む)(備える)」及び/又は「comprising(含む)(備える)」は、本明細書で使用される時、述べられた機能、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の機能、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を除外しないことが更に理解されるであろう。
【0020】
本明細書で使用されるように、用語「if(~場合に)」を、文脈に応じて「when(~時に)」、「upon(~すると)」、「in response to determining(~と判定したことに応じて)」、又は「in response to detecting(~と検出したことに応じて)」を意味すると解釈することができる。同様に、句「if it is determined(~と判定される場合に)」又は「if (a stated condition or event) is detected((述べられる条件又はイベント)が検出される場合に)」を、文脈に応じて「upon determining(~と判定される時に)」、「in response to determining(~と判定したことに応じて)」、「upon detecting (the stated condition or event)((述べられる条件又は様々イベント)を検出すると)」、又は「in response to detecting (the stated condition or event)((述べられる条件又は様々イベント)を検出したことに応じて)」を意味すると解釈することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書で説明する様々な実施形態は、画像キャプチャデバイス、例えばカメラのランプ発生器回路に関する。いくつかの実施形態では、画像キャプチャデバイスは、1つ以上のレンズと、複数の集光画素を含む画像センサとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、画素は、1つ以上の行及び/又は1つ以上の列を有する画素アレイに編成されてもよい。画像キャプチャデバイスによってキャプチャされた光は、レンズを通過して、画像センサの画素に到達し得る。画素は、露光されると電荷を蓄積することができ、この電荷を読み出して画像信号を生成することができる。いくつかの実施形態では、画素から読み出される画像信号は、元々アナログ信号、例えばアナログ電圧であってもよい。いくつかの実施形態では、画像キャプチャデバイスは、画像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するためにアナログ-デジタル(A-D)変換を実行することができ、デジタル画像信号は、1つ以上の画像を生成するために、例えば画像信号プロセッサ(ISP)によって更に処理され得る。いくつかの実施形態では、画像キャプチャデバイスは、とりわけ、モバイルデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップなど)、ロボット機器、又はセキュリティ監視デバイスなどの電子デバイスの一部であってもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、画像キャプチャデバイスは、画像信号のA-D変換の実行においてランプ発生器回路を使用することができる。例えば、ランプ発生器回路は、線形上昇(又は下降)アナログ信号(例えば、電圧又はvramp)を生成し得る。画素が与えられると、画素から読み出されたアナログ画像信号(例えば、アナログ電圧又はvreadout)は、例えば比較器回路を使用して、ランプ発生器回路からの信号(例えば、vramp)と比較されてもよい。vrampがvreadoutに等しくなるのにかかる時間(例えば、ランプ発生器回路が比較器をトリップするのにかかる時間)を測定又は計算することができ、それに基づいてアナログ画像信号のデジタル値を判定することができる。いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、出力として上昇又は下降信号(例えば、vramp)を発生させるために、入力として基準電圧(例えば、vref)及び積分電流(例えば、iint)を使用することができる。更に、いくつかの実施形態では、積分電流(例えば、iint)の生成において、バイアス電圧(例えば、vbias)を使用することができる。時には、基準電圧(例えば、vref)、バイアス電圧(例えば、vbias)、及び/又は積分電流(例えば、iint)の値は、ノイズ、例えば、温度変化及び/又は他のシステムノイズに起因して変動し得る。この変動が伝搬し、画像信号のA-D変換におけるノイズの大きな要因となり得る。
【0023】
したがって、ノイズの影響を低減するために、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、基準電圧、バイアス電圧、及び/又は積分電流を安定させるための特別な設計を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、電圧源から基準電圧(例えば、vref)を取得することができる。ランプ発生器回路によって得られる基準電圧(例えば、vref)の変動は、電圧源の出力電圧の変動によって引き起こされ得る。したがって、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、電源の出力電圧と、ランプ発生器回路によって取得された基準電圧(例えば、vref)との間に結合されたスイッチを含み得る。ランプ発生器回路は、スイッチを選択的にオフにして、ランプ発生器回路によって取得された基準電圧(例えば、vref)を電源のノイズのある出力電圧から切り離すことができる。結果として、ランプ発生器回路は、基準電圧を保持して安定させるために、基準電圧(例えば、vref)の変動を実質的に低減し得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、電流源から積分電流(例えば、iint)を取得してもよい。いくつかの実施形態では、電流源はランプ発生器の一部であってもよい。代替として、いくつかの実施形態では、電流源は、ランプ発生器回路の外部の別個のデバイス上に実施されてもよい。いくつかの実施形態では、電流源は、積分電流(例えば、iint)を生成するためのカレントミラー回路を含んでもよい。カレントミラー回路は、互いに結合された2つの半導体デバイスを含むことができ、第1のデバイスは、この2つの半導体デバイスを介して第2のデバイスからバイアス電圧(例えば、vbias)を受け取ることができ、第1のデバイスは、ランプ発生器回路のための積分電流(例えば、iint)を生成する。したがって、第1のデバイスによって受領されるバイアス電圧(例えば、vbias)の変動は、ランプ発生器回路によって取得される積分電流(例えば、iint)の変動を引き起こし得る。変動を低減するために、いくつかの実施形態では、カレントミラー回路は、カレントミラー回路の第1のデバイスと第2のデバイスとの間に結合されたスイッチを含み得る。中間のスイッチは、選択的にオフにされて、第2のデバイスから第1のデバイスによって受領されたバイアス電圧(例えば、vbias)を切り離し得る。これにより、バイアス電圧(例えば、vbias)を実質的に保持して安定化させることができる。これはまた、変動の実質的な低減、したがって、積分電流(例えば、iint)の安定化につながり得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、上述のスイッチをオフにすることは、画素画像信号の読み出し及びA-D変換と協調され得る。例えば、いくつかの実施形態では、スイッチは、アナログ画像信号のA-D変換の前にオフにされてもよく、その結果、基準電圧(例えば、vref)、バイアス電圧(例えば、vbias)、及び/又は積分電流(例えば、iint)は、A-D変換中に実質的に安定したままであることが可能であってもよい。A-D変換が完了すると、これらのスイッチを選択的にオンに戻すことができる。
【0026】
図1は、いくつかの実施形態に係る、例示的なランプ発生器回路の概略図である。図1において、ランプ発生器回路100は、出力電圧106(例えば、vramp)を生成するために、基準電圧102(例えば、vref)及び積分電流104(例えば、iint)を取得し得る。いくつかの実施形態では、出力電圧106(例えば、vramp)は、1つ以上の上昇部分又は下降部分を含んでもよい。説明のために、この例では、ランプ発生器回路100は、出力電圧106が線形上昇部分のみを含む単一勾配のランプ発生器回路として示されている。いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路100は、上昇及び/又は下降出力電圧を有する単一勾配のランプ発生器回路、2つの勾配の発生器回路などであってもよい。
【0027】
図1において、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路100は、演算増幅器(オペアンプ)112及びコンデンサ114を有する積分回路110を含み得る。オペアンプ112は、1つ以上の入力端子及び/又は出力端子を含み得る。オペアンプ112は、入力として基準電圧102(例えば、vref)と積分電流104(例えば、iint)とを受領し、出力として電圧106(例えば、vramp)を生成し得る。積分電流104(例えば、iint)が0である場合、出力電圧106(例えば、vramp)は、基準電圧102(例えば、vref)に等しい場合がある(例えば、vramp=vref)。積分電流104(例えば、iint)が非0電流である場合、電流は、コンデンサ114を通って流れ、それによって積分され得る。積分電流104(例えば、iint)の方向がオペアンプ112から流れ出る方向である場合、これは、vrefから上昇する出力電圧(例えば、vramp)を引き起こし得る。iintが定電流である場合、vrampは、線形上昇電圧であり得る。したがって、iintを制御することによって、vrampの上昇勾配、線形性、及び/又は値が調整され得る。図1に示すように、いくつかの実施形態では、積分回路110は、vrampの出力端子とiintの入力端子との間に結合されたリセットスイッチ116を含むことができる。いくつかの実施形態では、積分回路110は、スイッチ116を選択的にオンにして、vrampをvrefにリセットすることができる。結果として、vrampは、いくつかの実施形態によれば、一例として、図1に示される波形を有し得る。
【0028】
図1に示すように、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路100は、電圧源からvrefを得ることができる。電圧源からの出力電圧v1は、ノイズによって変動することがある。いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路100は、vrefを安定させるために、積分回路110の入力端子にコンデンサC1を有し得る。しかしながら、実際の設計限界により、C1のサイズは、vrefを十分に保持するのに十分な大きさではない場合がある。したがって、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路100は、ランプ発生器回路100と電圧源の出力電圧v1との間に結合されたスイッチ120を含むことができる。いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路100は、スイッチ120を選択的にオフにして、(ランプ発生器100によって得られた)vrefを(電圧源によって提供された)v1から切り離し、ひいてはvrefを安定した状態に保持する場合がある。説明のために、本開示では、スイッチ120は「サンプルアンドホールド」スイッチとも呼ばれる。図1の下部に示されるように、例えば、「サンプリング」持続時間132の間、制御信号130は、vrefがv1に等しく、したがって、v1のようなノイズも含むように、スイッチ120をオンにし得る。比較すると、「保持」持続時間134の間、制御信号130は、vrefが実質的に安定した値に保持され得るようにスイッチ120をオフにし得る。
【0029】
図1に示すように、いくつかの実施形態では、積分電流iintを生成するために、バイアス電圧108(例えば、vbias)を使用することができる。いくつかの実施形態では、vbiasは、ノイズを有し得る電圧v2から提供され得る。したがって、vbiasを安定させるために、いくつかの実施形態では、サンプルアンドホールドスイッチ122は、vbiasとv2との間に結合され得る。いくつかの実施形態では、スイッチ122は、v2からvbiasを切り離し、したがって、vbiasの変動を実質的に低減し、その値を安定した状態に保持するために、選択的にオフにされ得る。いくつかの実施形態では、vbiasの安定化はまた、iintの安定化をもたらし得る。結果として、vref、vbias、及び/又はiintの安定化はまた、vrampのノイズを低減し得る。画像信号をA-D変換する際にvrampが使用されているため、これにより、ノイズが低減され、A-D変換の品質が向上され得る。いくつかの実施形態では、リセットスイッチ116の動作は、ノイズを引き起こし得る。したがって、図1に示すように、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路100は、ノイズの影響を低減し、iintを安定させるために、積分回路110の入力端子に結合されたコンデンサC3 124を含み得る。いくつかの実施形態では、コンデンサC1及び/又はC2は、大きいサイズのコンデンサを使用するために、ランプ発生器回路100の外部に存在するオフチップコンデンサを使用して実施され得る。いくつかの実施形態では、図1において上述したスイッチは、任意の適切なタイプの半導体スイッチングデバイス、例えば、MOSFET、BJTなどを使用して実施され得る。
【0030】
図2A-2Bは、いくつかの実施形態に係る、積分電流を生成するための例示的な電流源の概略図である。上述のように、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路100は、電流源から積分電流(例えば、iint)を取得してもよい。電流源は、ランプ発生器回路の一部であってもよく、又はランプ発生器回路の外部の別個のデバイスであってもよい。いずれにしても、本明細書で開示される技術は、変動を低減し、vbias及び/又はiintを安定化するために適用され得る。図2Aにおいて、いくつかの実施形態では、電流源202はカレントミラー回路202を含んでもよい。カレントミラー回路202は、電流-電流変換のように動作してもよい。電流-電流変換は、一定であるか制御可能な電流などの入力電流208(例えば、iref)を受領し、入力電流208(例えば、iref)に基づいて対応する出力電流104を生成する場合がある。図1に示されるように、カレントミラー回路202が積分回路110と結合される場合、出力電流104は、積分回路によって得られる積分電流(例えば、iint)になる。いくつかの実施形態では、カレントミラー回路202は、電界効果トランジスタ、バイポーラ接合トランジスタなどの少なくとも2つの半導体デバイス204及び206を含むことができる。図2Aでは、デバイス204及び206は、それらの制御端子を介して背中合わせに結合され、接続デバイス206を通して、デバイス204の出力電圧v2からバイアス電圧(例えば、vbias)を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、2つのスイッチは、実質的に同じデバイス特性を有するように整合され得る。結果として、入力電流208の値(例えば、iref)は、出力電流104(例えば、iint)にコピーされ、したがって、出力と入力との間に1のゲインをもたらす。上述したように、電圧v2は、vbiasに伝搬し得るノイズを含み得る。したがって、いくつかの実施形態では、カレントミラー回路202は、サンプルアンドホールドスイッチ122を含み得る。いくつかの実施形態では、サンプルアンドホールドスイッチ122は、v2からvbiasを切り離し、したがって、vbiasを実質的に安定した値に保持するために、選択的にオフにされ得る。結果として、vbiasの安定化は、出力電流iintの安定化にもつながり得る。図2Aに示されるように、いくつかの実施形態では、カレントミラー回路202は、vbiasを安定化するためにデバイス206に結合されたコンデンサC2を更に含み得る。いくつかの実施形態では、カレントミラー回路202のゲインは、例えば、(入力における)デバイス204及び/又は(出力における)デバイス206の数を変更することによって、1ではなく他の数であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、カレントミラー回路202は、入力にm×デバイス204を有し、出力にn×デバイス206を有することができ、ゲインはn/mになることができる。
【0031】
図2Bは、いくつかの実施形態に係る、ランプ発生器回路100のための積分電流(例えば、iint)を生成するために使用され得る別の例示的な電流源を示す。図2Bに示されるように、電流源210はカスコードカレントミラー回路212を含み得る。図2Aのカレントミラー回路202と同様に、カスコードカレントミラー回路212はまた、入力及び出力において少なくとも2つの半導体デバイス214及び216(例えば、デバイス204及び206と同様)を含み得、ここで、スイッチは、実質的に同じデバイス特性を有して整合される。しかしながら、カレントミラー回路202とは異なり、カスコードカレントミラー回路212は、電界効果トランジスタ、バイポーラ接合トランジスタなどの少なくとも1つの半導体デバイス224及び少なくとも1つの半導体デバイス226をそれぞれ入力及び出力において更に含み得る。図2Bに示されるように、デバイス224は、カスコード増幅器を形成するためにデバイス214と直列に結合され得る。カレントミラー回路202と比較して、デバイス224の追加によって形成されるカスコード増幅器は、電圧のヘッドルーム及び変動を(電圧v2よりも大きく)低減することによって電圧v3を安定させるのに役立ち得る。同様に、出力においてデバイス216と直列に結合されたデバイス226は、カスコード増幅器を形成し、電圧vcasのヘッドルーム及び変動を低減し得る。結果として、これは、カスコードカレントミラー回路212によって生成される出力電流iintを安定させるのに役立ち得る。いくつかの実施形態において、デバイス226は、実質的に同じデバイス特性を有するようにデバイス224を整合させてもよい。更に、いくつかの実施形態では、カスコードカレントミラー回路212は、(例えば、図2Aのサンプルアンドホールドスイッチ122と同様の)デバイス214とデバイス216との間のサンプルアンドホールドスイッチ222と、デバイス224とデバイス226との間のサンプルアンドホールドスイッチ232とを含み得る。スイッチ222を選択的にオフにして、vbiasを(デバイス214から生成された)v2から分離し、こうしてvbiasを保持するとともに安定させることができ、一方、スイッチ232を選択的にオフにして、vcasを(デバイス224から生成された)v3から分離し、こうしてvcasを保持するとともに安定させることができる。いくつかの実施形態では、2つのサンプルアンドホールドスイッチは、同時又はほぼ同時に同期してオフ及びオンにされてもよい。説明のために、図2A~2Bのスイッチは、一例としてMOSFETデバイスとして示されていることに留意されたい。いくつかの実施形態では、スイッチは、任意の適切なタイプの半導体スイッチングデバイス、例えば、MOSFET、BJTなどを使用して実施され得る。
【0032】
上述したように、いくつかの実施形態では、上述したサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、120、122、222、及び/又は232)は、画像信号のA-D変換中に、基準電圧(例えば、vref)、バイアス電圧(例えば、vbias)、及び/又は積分電流(例えば、iint)を保持するために、選択的にオフにされ得る。したがって、これらのスイッチの動作は、画像信号の読み出し及びA-D変換と協調される必要があり得る。例えば、いくつかの実施形態では、これらのスイッチの動作は、A-D変換回路(複数可)の動作と協調されてもよい。図3は、いくつかの実施形態に係る、サンプルアンドホールドスイッチの動作と画像信号のA-D変換との間の協調を示す例示的なタイミング図である。図3において、上から下に、第1の波形は、画素から読み出されたアナログ画像信号vreadout302の増幅バージョンを表し、第2の波形は、ランプ発生器回路(例えば、ランプ発生器回路100)によって生成された出力電圧vramp306を表し、第3の波形は、ランプ発生器回路のリセットスイッチ(例えば、リセットスイッチ116)の制御信号316を表し、第4の波形は、ランプ発生器回路の基準電圧(例えば、vref)のためのサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、スイッチ120)の制御信号330を表し、最後の波形は、カレントミラー回路のバイアス電圧(例えば、vbias)のためのサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、スイッチ122)の制御信号340を表す。いくつかの実施形態では、増幅された画素画像信号vreadout320は、増幅器、例えば、プログラム可能ゲイン増幅器(PGA)を使用して生成され得る。PGAは、元の画素画像信号(例えば、生の電圧信号)を受領し、元の画像信号の位相を反転させ、それをゲインで増幅することができる。PGAからの増幅された画像信号は、次いで、以下に説明されるように、サンプリングされ、デジタル画像信号に変換され得る。したがって、説明のために、増幅された画素画像信号の波形は、サンプルアンドホールドスイッチの動作と画像信号のA-D変換との間の協調を説明するために、この例において図3に提供される。
【0033】
説明のために、この例では、画素の画像信号のA-D変換は、相関二重サンプリング(CDS)を使用して、例えばA-D変換回路によって実施され、ここでは、アナログ画像信号は2回サンプリングされる場合があり、第1のサンプリングは画素のフォトダイオードから電荷を転送する前であり、第2のサンプリングは電荷を転送した後である。したがって、図3に示されるように、電荷の転送前では、vreadout302は最初にリセット電圧であり得る。時間t5において、フォトダイオードから電荷が転送され始める。説明のために、この例では、vreadout302は上昇し始め、時間t6において、整定電圧に定まり得る。上述のように、vreadout302のA-D変換は、vreadout302をランプ発生器回路の出力電圧vramp306と比較することによって実行され得る。vramp306がvreadout302と等しくなるのにかかる時間を測定又は計算することができ、それに基づいて、vreadout302のデジタル値を判定することができる。したがって、図3では、CDSの第1のサンプリングに対して、第1の持続時間Δt1(例えば、t3とt4との間)が測定又は計算され得、これに基づき、vreadout302の第1のサンプルのデジタル値が判定され得る。同様に、CDSの第2のサンプリングに対して、第2の持続時間Δt2(例えば、t6とt7との間)が測定又は計算され得、これに基づき、vreadout302の第2のサンプルのデジタル値が判定され得る。2つのデジタル値の間の差は、例えば、リセット電圧の影響を相殺するように判定されてもよく、画像信号の最終デジタル値として使用されてもよい。CDSが完了すると、出力電圧vramp306は、t8においてvrefにリセットされ得る。
【0034】
図3に示されるように、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、例えば信号316をt4とt6との間の持続時間にわたってアサートしてリセットスイッチをオンにすることによって、信号316(及びリセットスイッチ、例えば、116)を使用して、vrampをvrefに選択的にリセットすることができ、それにより、ランプ発生器回路が増加する電圧を発生させないようにすることができる。上述のように、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、ランプ発生器回路によって取得された基準電圧(例えば、vref)を保持及び安定化するためのサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、120)、及び/又はランプ発生器回路によって取得された積分電流(例えば、iint)を生成するために使用されるバイアス電圧(例えば、vbias)を保持及び安定化するためのサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、122又は222)を含み得る。図3に示されるように、サンプルアンドホールドスイッチの動作は、それぞれ信号330及び340を使用して、ランプ発生器回路及び/又はカレントミラー回路によって制御され得る。vrefに対するサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、120)を例にとる。サンプリング持続時間332の間、スイッチは、vrefが電圧源によって提供される出力電圧と結合され得、したがって、同様にノイズを含み得るように、選択的にオンにされ得る。対照的に、保持持続時間334の間、スイッチは、vrefが出力電圧と切り離され、したがって実質的に安定した状態に保持され得るように、選択的にオフにされ得る。図3に示すように、保持持続時間334は、vreadout302の上述のA-D変換の前に開始することができる。例えば、図3において、保持持続時間334は、vrampが上昇し始める(又は換言すれば、積分回路が積分電流iintを積分し始める)t2以前に開始してもよく、又はより早い時間t1に開始して、vrampが上昇し始める前にvrefが完全に安定するための追加のインターバル(t1とt2との間)を提供してもよい。いくつかの実施形態では、保持持続時間334は、vreadout302のA-D変換後に終了し得る。例えば、図3において、保持持続時間334は、vreadout302のCDS及びA-D変換が完了する時間t8まで継続してもよい。再び図1を参照すると、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、vrefの入力端子に結合されたコンデンサC1を含み得る。保持持続時間334の間、vrefの保持は、コンデンサC1に依存し得る。したがって、いくつかの実施形態では、コンデンサC1は、vrefが少なくとも保持持続時間334の間、コンデンサによって実質的に安定した状態に保持され得ることを保証するように適切なサイズにされ得る。
【0035】
biasのためのサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、122又は222)の動作は、vrefのための上述のサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、120)と実質的に同様であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、vbiasのためのサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、122又は222)は、vreadout302のA-D変換の前(例えば、t2以前、又はt1でさえある)に選択的にオフにされ得、少なくともA-D変換が完了するまで(例えば、少なくともt8まで)持続し得る。任意選択的には、サンプルアンドホールドスイッチは、vbiasの端子に結合されるコンデンサC2を再充電するために、CDSの2つのサンプルの間で選択的にオンにされ得る。いくつかの実施形態では、vref及びvbiasのための2つのサンプルアンドホールドスイッチは、同期して制御されてもよく、例えば、図3に示されるように、同時又はほぼ同時にオン及びオフにされてもよい。代替的には、いくつかの実施形態では、2つのサンプルアンドホールドスイッチは、非同期的に動作され得る。更に、図2Bにおいて上述したように、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路及び/又は電流源は、1つ以上の追加のサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、vcas用の232)を含むことができる。これらのスイッチは、上述したvref及びvbiasのためのサンプルアンドホールドスイッチと同様に動作され得る。いくつかの実施形態では、全てのこれらのサンプルアンドホールドスイッチは、同時又はほぼ同時にオン及びオフにされるように同期して制御されてもよい。
【0036】
図4は、いくつかの実施形態に係る、別の例示的なランプ発生器回路の概略図である。図4に示すように、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路400は、図1のランプ発生器回路100と同様であってもよい。しかしながら、図4において、積分電流(例えば、iint)404は、ランプ発生器回路400の積分回路から出るのではなく、この積分回路に流れ込む。結果として、ランプ発生器回路400の出力電圧406(例えば、vramp)は、図1の出力電圧106のような上昇部分ではなく、図4に示されるような1つ以上の下降部分を含み得る。同様に、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路400は、基準電圧(例えば、vref)のためのサンプルアンドホールドスイッチ420及び/又は基準電圧(例えば、vbias)のためのサンプルアンドホールドスイッチ422を含んでもよい。したがって、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路400は、画像信号のA-D変換中にvref、vbias、及び/又は、ひいてはiintを保持するために、スイッチ420及び/又は422を選択的にオフにすることができる。
【0037】
図5A-5Bは、いくつかの実施形態に係る、積分電流を生成するための他の例示的な電流源の概略図である。図5Aに示すように、カレントミラー回路502は、図3Aのカレントミラー回路302と同様であってもよい。しかしながら、図5Aにおいて、カレントミラー回路502は、カレントミラー回路302のような電流シンクではなく、電流ソースを実施してもよい。結果として、カレントミラー回路502は、上述のように、ランプ発生器回路400の積分回路から出るのではなく、この積分回路に流れ込む積分電流(例えば、iint)を生成することが可能である場合がある。同様に、図5Bのカスコードカレントミラー回路512は、カスコードカレントミラー回路512が電流シンクの代わりに電流ソースを実施し得ることを除いて、図3Bのカスコードカレントミラー回路312と同様であり得る。図5A図5Bに示すように、いくつかの実施形態では、カレントミラー回路502及びカスコードカレントミラー回路512は、電圧vbias及びvcasを保持するために選択的にオフにされ得るサンプルアンドホールドスイッチ522及び532を含み得る。
【0038】
図6は、いくつかの実施形態に係る、ランプ発生器回路を有する例示的な画像キャプチャデバイスを示すブロック図である。図6に示すように、カメラなどの画像キャプチャデバイス600は、1つ以上のレンズ602、画像センサ604、1つ以上の読み出し回路606、1つ以上のA-D変換回路608、及びランプ発生器回路610を含むことができる。いくつかの実施形態では、画像キャプチャデバイス600は、環境からの光をキャプチャする場合がある。光は、レンズ602を通過して、画像センサ604に到達し得る。いくつかの実施形態では、画像センサ104は、複数の集光画素を有してもよい。例えば、画像センサ604は、CMOS画像センサ、CCD画像センサなどであってもよい。画像センサ604の画素は、露光されると電荷を蓄積することができる。読み出し時に、読み出し回路606は、画素のフォトダイオードから電荷を転送して、アナログ電圧などのアナログ画像信号を生成することができる。A-D変換回路608は、上述のように、ランプ発生器回路610からの出力電圧(例えば、vramp)を使用して、アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換し得る。デジタル画像信号は、対応する1つ以上の画像を生成するために更に処理されるように、例えば画像信号プロセッサ(ISP)に提供され得る。上述したように、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路610(例えば、上述したランプ発生器回路と同様のもの)は、画素画像信号のA-D変換中に基準電圧(例えば、vref)、バイアス電圧(例えば、vbias)、及び/又は積分電流(例えば、iint)を保持するために選択されてオフにされ得る1つ以上のサンプルアンドホールドスイッチ(例えば、上述したサンプルアンドホールドスイッチと同様のもの)を含んでもよい。
【0039】
図7は、いくつかの実施形態に係る、画像センサの画像信号の読み出し及びA-D変換を実行するための例示的なアーキテクチャのブロック図である。図7に示されるように、いくつかの実施形態では、画像センサは、画素アレイに編成され得る複数の集光画素704を含んでもよい。例えば、図7において、画素704は、mとnとが両方とも整数であるとして、(m×行)及び(n×列)を有する(m×n)画素アレイに編成されてもよい。第1の列は、画素704(1,1)、704(2,1)、...、704(m,1)を含んでもよく、第2の列は、画素704(1,2)、704(2,2)、...、704(m,2)を含んでもよく、最後の列は、画素704(1,n)、704(2,n)、及び704(m,n)を含んでもよい。更に、いくつかの実施形態では、同じ列上の画素は、同じ読み出し回路及びA-D変換回路を共有してもよい。例えば、図7において、第1の列の画素704(1,1)、704(2,1)、...、704(m、1)は、読み出し回路706(1)及びA-D変換回路708(1)を共有してもよく、第2の列の704(1,2)、704(2,2)、...、704(m、2)は、読み出し回路706(2)及びA-D変換回路708(2)を共有してもよく、最後の列の画素704(1,n)、704(2,n)、及び704(m,n)は、回路706(n)及びA-D変換回路708(n)を共有してもよい。各読み出し回路706及びA-D変換回路708は、上述した読み出し回路(例えば、606)及びA-D変換回路(例えば、608)と同様に動作してもよい。更に、図7に示すように、いくつかの実施形態では、全ての画素が、上述のランプ発生器回路と同様に動作することができる同じランプ発生器回路710を共有することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、同じ列の画素704の画像信号は、順次読み出されてA-D変換されてもよく、一方、同じ行の画素704の画像信号は、同時に又はほぼ同時に同期して読み出されてA-D変換されてもよい。第1の列を例とする。上から下へ、画素704(1,1)は、読み出し回路706(1)によって読み出され、A-D変換回路708(1)によって変換される最初の画素であってもよく、画素704(2,1)は、読み出し回路706(1)によって読み出され、A-D変換回路708(1)によって変換される2番目の画素であってもよく、以下同様であり、最後に、画素704(m,1)は、読み出され、A-D変換される最後の画素であってもよい。加えて、第1の行を例とする。左から右へ、画素704(1,1)、704(1,2)、...、704(1,n)は、それらのそれぞれの読み出し回路706(1)~706(n)によって読み出され、それらのそれぞれのA-D変換回路708(1)~708(n)によって同時に又はほぼ同時に同期して変換され得る。
【0041】
同じ列上の画像信号画素は、同時に又はほぼ同時には変換されないので、それらのA-D変換は、上述したように、ランプ発生器回路710の基準電圧(例えば、vref)、バイアス電圧(例えば、vbias)、及び/又は積分電流(例えば、iint)の変動によって引き起こされるノイズの影響を受ける可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路710は、上述したように、1つ以上のサンプルアンドホールドスイッチを使用して、これらの電気変数を保持及び安定化させて、行間ノイズを低減することができる。いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路710の動作は、例えば図3において上述したように、画像信号の読み出し及びA-D変換と協調される必要があり得る。ランプ発生器回路710が画像配列の全ての画素704によって共有されるので、ランプ発生器回路710の動作は、画素の各々の読み出し及びA-D変換と協調されなければならない場合がある。この例では、同じ列の画素704が読み出され、次に順次A-D変換されてもよく、一方、同じ行の画素704が読み出され、同時に又はほぼ同時にA-D変換されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路710の動作は、1つの列内の画素の連続したA-D変換に基づいて判定され得る。例えば、ランプ発生器回路710は、第1の列の画素704(1,1)、704(2,1)、...、704(m,1)の各々のA-D変換の前に、1つずつ、1つ以上のサンプルアンドホールドスイッチを選択的にオフにして、(m×サンプリング持続時間)を順次入力することができる。他の列のA-D変換が第1の列と同期されるので、サンプリング持続時間中に保持された基準電圧(例えば、vref)、バイアス電圧(例えば、vbias)、及び/又は積分電流(例えば、iint)は、第1の列の画素だけでなく、他の列の画素にも印加され得る。上記は、説明のための例としてのみ提供されることに留意されたい。いくつかの実施形態では、行と列との間の読み出しシーケンスは、同じ列上の画素が同時又はほぼ同時に読み出され得る一方で、同じ行上の画素が順次読み出され得るように、交換され得る。その場合、本明細書で開示される技術は、列間画素上のノイズを低減するために依然として適用され得る。
【0042】
図8は、いくつかの実施形態に係る、ランプ発生器回路のノイズを低減するための例示的な方法を示すフローチャートである。図8に示されるように、いくつかの実施形態では、基準電圧(例えば、vref)は、ブロック802によって示されるように、上述したように、ランプ発生器回路によって、例えば電圧源から取得され得る。加えて、いくつかの実施形態では、ブロック804によって示されるように、上述したように、積分電流(例えば、iintは、例えば、電流源から、ランプ発生器回路によって取得されてもよい。ノイズを低減するために、いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、1つ以上のサンプルアンドホールドスイッチを使用して、積分電流(例えば、iint)を生成するために使用される基準電圧(例えば、vref)及び/又はバイアス電圧(例えば、vbias)を保持することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ブロック806によって示されるように、上述したように、第1のサンプルアンドホールドスイッチは、選択的にオフにされて、電圧源によって提供される出力電圧(例えば、v1)からvrefを切り離し、したがって、ランプ発生器回路によって取得されるvrefを保持し得る。加えて、いくつかの実施形態では、ブロック808によって示されるように、上述したように、第2のサンプルアンドホールドスイッチは、選択的にオフにされて、vbiasを保持し得、それにより、vbiasを使用して生成されたiintもまた、安定化され得る。いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路は、ブロック810によって示されるように、保持され安定化されたvref及びiintを使用して、1つ以上の上昇部分及び/又は下降部分を有する電圧(例えば、vramp)を生成することができる。いくつかの実施形態では、ランプ発生器回路の電圧(例えば、vramp)は、ブロック812によって示されるように、上述のように、画像センサの画素からの画像信号のA-D変換を実行するために、1つ以上のA-D変換回路に提供されてもよい。
【0043】
図9は、いくつかの実施形態による、上述のようなランプ発生器回路を有する画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ)を含み得る例示的なデバイス900の概略図を示す。いくつかの実施形態では、デバイス900は、モバイルデバイス及び/又は多機能デバイスであり得る。様々な実施形態では、デバイス900は、パーソナルコンピュータシステム、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、ノートブック、タブレット、スレート、パッド、若しくはネットブックコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ハンドヘルドコンピュータ、ワークステーション、ネットワークコンピュータ、カメラ、セットトップボックス、モバイルデバイス、拡張リアリティ(AR)及び/若しくはバーチャルリアリティ(VR)ヘッドセット、消費者デバイス、ビデオゲームコンソール、ハンドヘルドビデオゲームデバイス、アプリケーションサーバ、記憶デバイス、テレビ、ビデオ録画デバイス、スイッチ、モデム、ルータなどの周辺デバイス、又は概して任意のタイプのコンピューティングデバイス若しくは電子デバイスを含むがそれらに限定されない、様々なタイプのデバイスのいずれかであってもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、デバイス900は、ディスプレイシステム902(例えば、ディスプレイ及び/若しくはタッチ感知面を備える)並びに/又は1つ以上のカメラ904を含んでもよい。いくつかの非限定的な実施形態では、ディスプレイシステム902及び/又は1つ以上の前向きカメラ904aは、例えば、図9に示されるように、デバイス900の正面側に提供されてもよい。追加的又は代替的に、1つ以上の後ろ向きカメラ904bが、デバイス900の後側に提供されてもよい。複数のカメラ904を備えるいくつかの実施形態では、カメラのうちのいくつか又は全ては、互いに同じ又は同様であり得る。追加的又は代替的に、カメラのいくつか又は全てが互いに異なっていてもよい。様々な実施形態において、カメラ(複数可)904のロケーション(複数可)及び/又は配置(複数可)は、図9に示されるものと異なってもよい。
【0045】
とりわけ、デバイス900は、メモリ906(例えば、オペレーティングシステム908及び/若しくはアプリケーション(複数可)/プログラム命令910を備える)、1つ以上のプロセッサ及び/若しくはコントローラ912(例えば、CPU(複数可)、メモリコントローラ(複数可)、ディスプレイコントローラ(複数可)、及び/若しくはカメラコントローラ(複数可)などを備える)、並びに/又は1つ以上のセンサ916(例えば、方位センサ(複数可)、近接センサ(複数可)、及び/若しくはポジションセンサ(複数可)など)を含み得る。いくつかの実施形態では、デバイス900は、1つ以上のネットワーク922を介して、コンピューティングデバイス(複数可)918、クラウドサービス(複数可)920などの1つ以上の他のデバイス及び/又はサービスと通信してもよい。例えば、デバイス900は、デバイス900がネットワーク(複数可)922にデータを送信し、ネットワーク(複数可)922からデータを受領することを可能にするネットワークインターフェース(例えば、ネットワークインターフェース1010)を含み得る。追加的又は代替的に、デバイス900は、様々な通信規格、プロトコル、及び/又は技術のいずれかを使用して、ワイヤレス通信を介して他のデバイスと通信することが可能であり得る。
【0046】
図10は、いくつかの実施形態に係る、例えば上述のようなランプ発生器回路を有する画像キャプチャデバイス(例えば、カメラ)の実施形態を含み得る、又はホストし得る、コンピュータシステム1000と称される例示的なコンピューティングデバイスの概略ブロック図である。更に、コンピュータシステム1000は、カメラの動作を制御する方法及び/又はカメラを使用してキャプチャされた画像の画像処理を実行する方法を実施してもよい。いくつかの実施形態では、デバイス900(図9を参照して本明細書で説明される)は、追加的又は代替的に、本明細書で説明されるコンピュータシステム1000の機能構成要素のいくつか又は全てを含んでもよい。
【0047】
コンピュータシステム1000は、上述の実施形態のいずれか又は全てを実行するように構成されてもよい。異なる実施形態では、コンピュータシステム1000は、パーソナルコンピュータシステム、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、ノートブック、タブレット、スレート、パッド、若しくはネットブックコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ハンドヘルドコンピュータ、ワークステーション、ネットワークコンピュータ、カメラ、セットトップボックス、モバイルデバイス、拡張リアリティ(AR)及び/若しくはバーチャルリアリティ(VR)ヘッドセット、消費者デバイス、ビデオゲームコンソール、ハンドヘルドビデオゲームデバイス、アプリケーションサーバ、記憶デバイス、テレビ、ビデオ録画デバイス、スイッチ、モデム、ルータなどの周辺デバイス、又は概して任意のタイプのコンピューティングデバイス若しくは電子デバイスを含むがそれらに限定されない、様々なタイプのデバイスのいずれかであってもよい。
【0048】
図示された実施形態では、コンピュータシステム1000は、入力/出力(I/O)インターフェース1006を介してシステムメモリ1004に結合される1つ以上のプロセッサ1002を含む。コンピュータシステム1000は、I/Oインターフェース1006に結合された1つ以上のカメラ1008を更に含む。コンピュータシステム1000は、I/Oインターフェース1006に結合されたネットワークインターフェース1010、並びにカーソル制御デバイス1014、キーボード1016、及びディスプレイ(複数可)1018などの1つ以上の入力/出力デバイス1012を更に含む。いくつかのケースでは、実施形態は、コンピュータシステム1000の単一のインスタンスを用いて実装される場合があり、他の実施形態では、複数のこのようなシステム、又はコンピュータシステム1000を構成する複数のノードが、実施形態の異なる部分若しくはインスタンスをホストするように構成される場合があることが考えられる。例えば、一実施形態では、いくつかの要素は、他の要素を実施するノードと別個であるコンピュータシステム1000の1つ以上のノードを介して実施されてもよい。
【0049】
様々な実施形態では、コンピュータシステム1000は、1つのプロセッサ1002を含むユニプロセッサシステム、又は、いくつかのプロセッサ1002(例えば、2つ、4つ、8つ、若しくは別の適切な数)を含むマルチプロセッサシステムであってもよい。プロセッサ1002は、命令を実行可能な任意の適切なプロセッサであってもよい。例えば、様々な実施形態では、プロセッサ1002は、x86、PowerPC、SPARC、若しくはMIPS ISAなどの、様々な命令セットアーキテクチャ(instruction set architectures、ISA)のいずれか、又は任意の他の適切なISAを実行する汎用プロセッサ又は組み込みプロセッサであってもよい。10また、いくつかの実施形態では、プロセッサ1002のうちの1つ以上は、グラフィックス処理ユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)などの追加のタイプのプロセッサを含んでもよい。マルチプロセッサシステムでは、プロセッサ1002の各々は、必ずしもではないが、一般に、同じISAを実施してもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム1000は、システムオンチップ(SoC)として実施されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、プロセッサ1002、メモリ1004、I/Oインターフェース1006(例えば、ファブリック)などは、単一のチップに統合された複数のコンポーネントを含む単一のSoCにおいて実施されてもよい。例えば、SoCは、単一のチップに統合された複数のCPUコア、マルチコアGPU、マルチコアニューラルエンジン、キャッシュ、1つ以上のメモリなどを含み得る。いくつかの実施形態では、SoCの実施形態は、縮小命令セットコンピューティング(RISC)アーキテクチャ、又は任意の他の適切なアーキテクチャを実施し得る。
【0050】
システムメモリ1004は、プロセッサ1002によってアクセス可能なプログラム命令1020を記憶するように構成されてもよい。様々な実施形態では、システムメモリ1004は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、同期ダイナミックRAM(SDRAM)、不揮発性/フラッシュ型メモリ、又は任意の他のタイプのメモリなど、任意の適切なメモリ技術を用いて実施されてもよい。更に、メモリ1004の既存のカメラ制御データ1022は、上述のランプ発生器回路に関連する特徴を実施するために使用される情報又はデータ構造のいずれかを含み得る。いくつかの実施形態では、プログラム命令1020及び/又はデータ1022は、異なる種類のコンピュータアクセス可能媒体上、又はシステムメモリ1004若しくはコンピュータシステム1000とは別個の類似の媒体上で受領、送信、又は記憶されてもよい。様々な実施形態において、本明細書に記載の機能のいくつか又は全ては、そのようなコンピュータシステム1000を介して実施され得る。
【0051】
一実施形態では、I/Oインターフェース1006は、プロセッサ1002と、システムメモリ1004と、ネットワークインターフェース1010、又は入力/出力デバイス1012などの他の周辺インターフェースを含む、デバイス内のいずれかの周辺デバイスとの間のI/Oトラフィックを協調させるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、I/Oインターフェース1006は、1つの構成要素(例えば、システムメモリ1004)からのデータ信号を、別の構成要素(例えば、プロセッサ1002)による利用に適したフォーマットに変換するために、任意の必要なプロトコル、タイミング又は他のデータ変換を実行することができる。いくつかの実施形態では、I/Oインターフェース1006は、例えば、周辺装置相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCI)バス規格又はユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)規格の変形例などの、様々な種類の周辺バスを介して取り付けられるデバイスのためのサポートを含んでもよい。いくつかの実施形態では、I/Oインターフェース1006の機能は、例えばノースブリッジ及びサウスブリッジなどの2つ以上の別個の構成要素に分割されてもよい。また、いくつかの実施形態では、システムメモリ1004へのインターフェースなどの、I/Oインターフェース1006の機能のいくつか又は全ては、プロセッサ1002に直接組み込まれてもよい。
【0052】
ネットワークインターフェース1010は、コンピュータシステム1000と、ネットワーク1024に取り付けられた他のデバイス(例えば、キャリアデバイス若しくはエージェントデバイス)との間、又はコンピュータシステム1000のノード間でデータを交換することが可能になるように構成されてもよい。ネットワーク1024は、様々な実施形態では、ローカルエリアネットワーク(LAN)(例えば、イーサネット若しくは企業ネットワーク)、ワイドエリアネットワーク(WAN)(例えば、インターネット)、無線データネットワーク、いくつかの他の電子データネットワーク、又はこれらのうちのいずれかの組み合わせを含むが、それらに限定されない、1つ以上のネットワークを含んでもよい。様々な実施形態では、ネットワークインターフェース1010は、例えば、任意の適切なタイプのイーサネットネットワークなどの、有線若しくは無線汎用データネットワークを介した通信、アナログ音声ネットワーク若しくはデジタルファイバー通信ネットワークなどの電気通信/電話ネットワークを介した通信、ファイバーチャネルSANなどのストレージエリアネットワークを介した通信、又はいずれかの他の適切な種類のネットワーク及び/若しくはプロトコルを介した通信をサポートし得る。
【0053】
入力/出力デバイス1012は、いくつかの実施形態では、1つ以上の表示端末、キーボード、キーパッド、タッチパッド、スキャニングデバイス、音声若しくは光学認識デバイス、又は1つ以上のコンピュータシステム1000によるデータの入力若しくはアクセスに適した任意の他のデバイスを含んでもよい。複数の入力/出力デバイス1012がコンピュータシステム1000内に存在してもよいし、コンピュータシステム1000の様々なノード上に分散されてもよい。いくつかの実施形態では、同様の入力/出力デバイスは、コンピュータシステム1000とは別であってもよく、ネットワークインターフェース1010を介してなど、有線又は無線接続を通じてコンピュータシステム1000の1つ以上のノードと相互作用してもよい。
【0054】
当業者は、コンピュータシステム1000が単なる例示にすぎず、実施形態の範囲を制限することを意図していないことを認識するであろう。特に、コンピュータシステム及びデバイスは、コンピュータ、ネットワークデバイス、インターネット装置、PDA、無線電話、ページャなどを含む、示された機能を実行し得るハードウェア又はソフトウェアの任意の組み合わせを含んでもよい。コンピュータシステム1000はまた、図示されていない他のデバイスに接続されてもよく、又はその代わりに独立型のシステムとして動作してもよい。加えて、例示される構成要素によって提供される機能は、いくつかの実施形態では、より少ない構成要素で組み合わされてもよく、又は追加の構成要素において分散されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、図示されている構成要素のうちのいくつかの機能性は提供されなくてもよく、及び/又は他の追加の機能性が利用可能であってもよい。
【0055】
当業者はまた、様々な項目は、使用されている間にメモリ内、又は記憶装置上に記憶されるように示されているが、これらの項目又はそれらの部分はメモリ管理及びデータ完全性の目的のためにメモリと他の記憶デバイスとの間で転送されてもよいことを理解するであろう。代わりに、他の実施形態では、ソフトウェア構成要素の一部又は全ては、別のデバイス上のメモリ内で実行し、コンピュータ間通信を介して、図示されているコンピュータシステムと通信してもよい。システム構成要素又はデータ構造のいくつか又は全てはまた、以上において様々な例が説明された、適当なドライブによって読み取られるべきコンピュータアクセス可能媒体又はポータブル物品上に(例えば、命令又は構造化データ)として記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム1000とは別個のコンピュータアクセス可能媒体上に記憶された命令は、伝送媒体、又はネットワーク及び/若しくは無線リンクなどの通信媒体を介して伝達される、電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号などの信号を介してコンピュータシステム1000へ伝送されてもよい。各種実施形態は、前の説明に従ってコンピュータアクセス可能媒体上に実行される命令及び/又はデータを受信、送信、又は記憶することを更に含んでもよい。一般的に言えば、コンピュータアクセス可能媒体は、磁気媒体又は光媒体、例えば、ディスク若しくはDVD/CD-ROM、RAM(例えばSDRAM、DDR、RDRAM、SRAMなど)、ROMなどの揮発性又は不揮発性媒体などの、非一時的コンピュータ可読記憶媒体又はメモリ媒体を含んでもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータアクセス可能媒体は、ネットワーク及び/若しくは無線リンクなどの通信媒体を介して伝達される、電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号などの伝送媒体又は信号を含んでもよい。
【0056】
本明細書で説明される方法は、異なる実施形態では、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせの形態で実行されてもよい。加えて、方法のブロックの順序は変更されてもよく、様々な要素の追加、再順序付け、組み合わせ、省略、修正などが行われてもよい。本開示の利益を得る当業者にとって明白であるような、様々な修正及び変更が行われてもよい。本明細書に記載される各種実施形態は、例示的なものであり、限定的なものではない。多くの変形、修正、追加、及び改善が可能である。したがって、単一の事例として本明細書に記載される構成要素について、複数の事例を提供することができる。様々な構成要素、動作及びデータストアの間の境界は、ある程度任意のものであり、特定の動作は、特定の例示的な構成の文脈で示される。機能の他の割り当てが想定され、以下に続く請求項の範囲内に含まれてもよい。最後に、例示的な構成における別個の構成要素として提示された構造及び機能は、組み合わされた構造又は構成要素として実装されてもよい。それらの及び他の変形、修正、追加、及び改善は、以下に続く請求項で定義されるように、実施形態の範囲内に含まれてもよい。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】