(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】同期外れ基地局判定方法およびサーバー
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20241128BHJP
H04W 24/08 20090101ALI20241128BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20241128BHJP
【FI】
H04W56/00 110
H04W24/08
H04W92/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535274
(86)(22)【出願日】2021-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-07-05
(86)【国際出願番号】 CN2021137409
(87)【国際公開番号】W WO2023108333
(87)【国際公開日】2023-06-22
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ディーン,ディーン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067DD25
5K067EE10
(57)【要約】
本願の実施形態は、ネットワーク内の同期外基地局を決定するための同期外れ基地局決定方法およびサーバーを提供する。本願では、少なくとも1つの同期ドメインが決定され、同期ドメイン内の任意の2つの近傍基地局は、相対的クロック同期関係にある。次いで、第1の同期ドメインが、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて決定され、前記第1の同期ドメイン内の各基地局は、同期基地局である。最後に、前記少なくとも1つの同期ドメイン内にあり、第1の同期ドメインとの相対的クロック同期外れ関係を有する第2の同期ドメインが決定されて、第2の同期ドメイン内の各基地局が同期外れ基地局であると決定される。クロック基準ソースが失われたかどうかに依存して同期外れ基地局を決定する方法と比較して、本願における同期外れ基地局決定方法は、広い範囲内の同期外れ基地局を決定するために使用されることができ、遅延を引き起こさず、誤った決定および省略を低減する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同期外れ基地局決定方法であって:
少なくとも1つの同期ドメインを決定する段階であって、前記同期ドメインにおける任意の2つの近傍基地局は、相対的クロック同期関係にある、段階と;
前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて第1の同期ドメインを決定する段階であって、前記第1の同期ドメインにおける各基地局は、同期基地局である、段階と;
前記少なくとも1つの同期ドメインにあり、前記第1の同期ドメインとの相対的クロック同期外れ関係を有する第2の同期ドメインを決定する段階であって、前記第2の同期ドメインにおける各基地局は同期外れ基地局である、段階とを含む、
方法。
【請求項2】
当該方法はさらに:
複数の基地局によって報告された干渉イベントを受信して、干渉イベント・セットを得る段階と;
前記干渉イベント・セットに基づいて、複数の近傍局接続ドメインにおける複数の検出対象基地局およびそれらの基地局の近傍基地局を決定する段階であって、前記近傍局接続ドメインは、干渉イベントを報告する基地局およびそれらの基地局の近傍基地局を含む、段階と;
前記複数の検出対象基地局のそれぞれと該基地局の近傍基地局との間の相対的クロック同期関係および/または相対的クロック同期外れ関係を検出して、前記複数の基地局の間の前記相対的クロック同期/同期外れ関係のセットを取得する段階とを含み、
少なくとも1つの同期ドメインを決定する前記段階は:
前記少なくとも1つの同期ドメインを、前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの同期ドメインを、前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて決定することは:
前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期関係を有する2つの基地局が同じ同期ドメインに属すると決定し;
前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期外れ関係を有する2つの基地局が異なる同期ドメインに属すると決定することを含む、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
当該方法がさらに:
相対的クロック同期外れ関係を有する基地局aおよび基地局bが1つの同期ドメインに存在し、基地局aおよび基地局bが近傍基地局である場合、基地局aに対して局分割を実行して、物理基地局aおよび仮想基地局aを得て;
仮想基地局aを、物理基地局aの近傍基地局および基地局bの近傍基地局として使用し;
近傍基地局としての基地局aと基地局bとの間の関係を解除することを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて第1の同期ドメインを決定する前記段階は:
前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて、前記第1の同期ドメインが位置する拡張接続ドメイン内の基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい前記第1の同期ドメインを決定することを含み、前記基地局重みの合計は、前記同期ドメインにおけるすべての基地局の重みの合計であり、前記拡張接続ドメインは、エア・インターフェース接続ドメインおよび前記複数の近傍局接続ドメインを含み、前記エア・インターフェース接続ドメインは、少なくとも1つの基地局を含み、前記エア・インターフェース接続ドメインにおける任意の2つの基地局は、互いに直接または間接的に通信することが可能である、
請求項1ないし4のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
当該方法はさらに:
前記少なくとも1つの同期ドメインにおいて、基地局重みの合計の割合が前記事前設定された割合よりも大きい同期ドメインがない場合、補足検出が実行される基地局および該基地局の近傍基地局を決定し;
前記少なくとも1つの同期ドメインを、補足検出が実行される前記基地局および前記基地局の前記近傍基地局に基づいて組み合わせる、および/または拡張する段階とを含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
補足検出が実行される前記基地局は、前記第1の同期ドメインにおける基地局であり、補足検出が実行される前記基地局の少なくとも1つの近傍基地局は、前記第2の同期ドメインにあり、前記少なくとも1つの同期ドメインは、前記第1の同期ドメインおよび前記第2の同期ドメインを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
補足検出が実行される前記基地局は、前記第1の同期ドメインにおける少なくとも1つの基地局の近傍基地局であり、前記少なくとも1つの同期ドメインは前記第1の同期ドメインを含み、補足検出が実行される前記基地局は、前記少なくとも1つの同期ドメインのいずれにも属さない、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
当該方法は:
前記少なくとも1つの同期ドメインにおける同期外れ接続線を決定する段階であって、同期外れ接続線を通じて接続された2つの同期ドメインは、相対的クロック同期外れ関係にある、段階と;
前記少なくとも1つの同期ドメインにおける同期外れ接続線の最大数を有する第3の同期ドメインを決定する段階と;
前記第2の同期ドメインにある前記基地局をサービス停止にする段階とを含む、
請求項1ないし8のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つの同期ドメインを決定するように構成された処理モジュールを有するサーバーであって、
前記同期ドメインにおける任意の2つの近傍基地局は、相対的クロック同期関係にあり、
前記処理モジュールは、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて第1の同期ドメインを決定するようにさらに構成されており、前記第1の同期ドメインにおける各基地局は、同期基地局であり、
前記処理モジュールは、前記少なくとも1つの同期ドメインにあり、前記第1の同期ドメインとの相対的クロック同期外れ関係を有する第2の同期ドメインを決定するようにさらに構成されており、前記第2の同期ドメインにおける各基地局は同期外れ基地局である、
サーバー。
【請求項11】
当該サーバーはさらに:
複数の基地局によって報告された干渉イベントを受信して、干渉イベント・セットを得るように構成されたトランシーバ・モジュールを有しており、
前記処理モジュールはさらに、前記干渉イベント・セットに基づいて、複数の近傍局接続ドメインにおける複数の検出対象基地局およびそれらの検出対象基地局の近傍基地局を決定するように構成されており、前記近傍局接続ドメインは、干渉イベントを報告する基地局およびそれらの基地局の近傍基地局を含み;
前記処理モジュールはさらに、前記複数の検出対象基地局のそれぞれと該基地局の近傍基地局との間の相対的クロック同期関係および/または相対的クロック同期外れ関係を検出して、前記複数の基地局の間の前記相対的クロック同期/同期外れ関係のセットを取得するように構成されており;
前記処理モジュールはさらに、前記少なくとも1つの同期ドメインを、前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて決定するように構成されている、
請求項10に記載のサーバー。
【請求項12】
前記処理モジュールは具体的には:
前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期関係を有する2つの基地局が同じ同期ドメインに属すると決定し;
前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期外れ関係を有する2つの基地局が異なる同期ドメインに属すると決定する
ように構成されている、
請求項10または11に記載のサーバー。
【請求項13】
前記処理モジュールがさらに:
相対的クロック同期外れ関係を有する基地局aおよび基地局bが1つの同期ドメインに存在し、基地局aおよび基地局bが近傍基地局である場合、基地局aに対して局分割を実行して、物理基地局aおよび仮想基地局aを得て;
仮想基地局aを、物理基地局aの近傍基地局および基地局bの近傍基地局として使用し;
近傍基地局としての基地局aと基地局bとの間の関係を解除するように構成されている、
請求項12に記載のサーバー。
【請求項14】
前記処理モジュールは具体的には:
前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて、前記第1の同期ドメインが位置する拡張接続ドメイン内の基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい前記第1の同期ドメインを決定するように構成されており、前記基地局重みの合計は、前記同期ドメインにおけるすべての基地局の重みの合計であり、前記拡張接続ドメインは、エア・インターフェース接続ドメインおよび前記複数の近傍局接続ドメインを含み、前記エア・インターフェース接続ドメインは、少なくとも1つの基地局を含み、前記エア・インターフェース接続ドメインにおける任意の2つの基地局は、互いに直接または間接的に通信することが可能である、
請求項10ないし13のうちいずれか一項に記載のサーバー。
【請求項15】
前記処理モジュールはさらに:
前記少なくとも1つの同期ドメインにおいて、基地局重みの合計の割合が前記事前設定された割合よりも大きい同期ドメインがない場合、補足検出が実行される基地局および該基地局の近傍基地局を決定し;
前記少なくとも1つの同期ドメインを、補足検出が実行される前記基地局および前記基地局の前記近傍基地局に基づいて組み合わせる、および/または拡張するように構成されている、
請求項14に記載のサーバー。
【請求項16】
補足検出が実行される前記基地局は、前記第1の同期ドメインにおける基地局であり、補足検出が実行される前記基地局の少なくとも1つの近傍基地局は、前記第2の同期ドメインにあり、前記少なくとも1つの同期ドメインは、前記第1の同期ドメインおよび前記第2の同期ドメインを含む、請求項15に記載のサーバー。
【請求項17】
補足検出が実行される前記基地局は、前記第1の同期ドメインにおける少なくとも1つの基地局の近傍基地局であり、前記少なくとも1つの同期ドメインは前記第1の同期ドメインを含み、補足検出が実行される前記基地局は、前記少なくとも1つの同期ドメインのいずれにも属さない、請求項15に記載のサーバー。
【請求項18】
前記処理モジュールはさらに:
前記少なくとも1つの同期ドメインにおける同期外れ接続線を決定する段階であって、同期外れ接続線を通じて接続された2つの同期ドメインは、相対的クロック同期外れ関係にある、段階と;
前記少なくとも1つの同期ドメインにおける同期外れ接続線の最大数を有する第3の同期ドメインを決定する段階と;
前記第2の同期ドメインにある前記基地局をサービス停止にする段階と
を実行するように構成されている、
請求項10ないし17のうちいずれか一項に記載のサーバー。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、当該コンピュータ可読記憶媒体はプログラムを記憶し、該プログラムは、コンピュータ・デバイスが、請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載の方法を実行できるようにする、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
コンピュータ・プログラム・プロダクトであって、当該コンピュータ・プログラム・プロダクトは、コンピュータ実行可能命令を含み、前記コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されており、デバイスの少なくとも1つのプロセッサが、前記コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み、前記少なくとも1つのプロセッサが前記コンピュータ実行可能命令を実行して、前記デバイスが、請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載の方法を実行できるようにする、コンピュータ・プログラム・プロダクト。
【請求項21】
通信装置であって、当該通信装置は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、通信インターフェースとを有しており、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリおよび前記通信インターフェースに結合され;
前記メモリは、命令を記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記命令を実行するように構成され、前記通信インターフェースは、前記少なくとも1つのプロセッサの制御下で別の通信装置と通信するように構成され;
前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載の方法を実行できるようにされる、
通信装置。
【請求項22】
チップ・システムであって、当該チップ・システムは、プロセッサおよびメモリを有しており、前記メモリおよび前記プロセッサは線を通じて相互接続されており、前記メモリは命令を記憶しており、前記プロセッサは請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、チップ・システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術の分野に関し、特に、同期外れ基地局決定方法およびサーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
時分割複信(time division duplex、TDD)ベースの通信システムは、厳密なクロック同期を必要とする。基地局のクロックが大きく異なる場合、少なくとも1つの基地局のクロックは不正確であり、これは基地局間のクロック同期外れと呼ばれる。不正確なクロックを有する基地局は、同期外れ基地局と呼ばれ、正確なクロックを有する基地局は、同期基地局と呼ばれる。同期外れ基地局の下りリンクは、同期基地局の上りリンクと干渉する可能性があり、同期基地局の下りリンクも、同期外れ基地局の上りリンクと干渉する可能性があり、その結果、深刻な上りリンク同一チャネル干渉が生じる。その結果、ネットワーク上の端末はネットワークにアクセスすることができず、またはサービスが貧弱であり、たとえば、呼切断、ハンドオーバー失敗、またはサービス失敗が発生することがある。これは、ユーザー体験に影響を及ぼす。
【0003】
現在、基地局上でクロック同期外れが発生するかどうかは、クロック基準ソースが失われるかどうかに依存して決定されうる。一般に、クロック基準ソースがある時間期間にわたって失われた後、基地局は、同期外れ基地局が近傍の基地局に干渉するのを防ぐために、セクタ・キャリアを自動的にブロックする。しかしながら、クロック基準ソースの喪失は、必ずしもクロック同期外れを引き起こすとは限らず、その結果、誤った決定につながることがある。また、クロック同期外れは、クロック基準ソースの喪失に加えて、衛星カード障害、コンポーネント・ソフト障害、バックプレーン伝送障害、ソフトウェア欠陥などによって引き起こされることがある。クロック基準ソースの喪失のみを考慮すれば、他の要因によって引き起こされるクロック同期外れが省略されることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施形態は、ネットワーク内の同期外基地局を決定するための同期外れ基地局決定方法およびサーバーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の第1の側面は、同期外れ基地局決定方法を提供する。少なくとも1つの同期ドメインが決定され、同期ドメイン内の任意の2つの近傍基地局は、相対的クロック同期関係にある。次いで、第1の同期ドメインが、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて決定され、前記第1の同期ドメイン内の各基地局は、同期基地局である。最後に、前記少なくとも1つの同期ドメイン内にあり、第1の同期ドメインとの相対的クロック同期外れ関係を有する第2の同期ドメインが決定されて、第2の同期ドメイン内の各基地局が同期外れ基地局であると決定される。クロック基準ソースが失われたかどうかに依存して同期外れ基地局を決定するための方法と比較して、本願における同期外れ基地局決定方法は、広い範囲内の同期外れ基地局を決定するために使用されることができ、遅延を引き起こさず、誤った決定および省略を低減する。
【0006】
いくつかの実現可能な実装では、複数の基地局によって報告された干渉イベントが受信され、干渉イベント・セットが得られる。次いで、干渉イベント・セットに基づいて、複数の検出対象基地局および検出対象基地局の近傍基地局が複数の近傍局接続ドメインにおいて決定される。ここで、近傍局接続ドメインは、干渉イベントを報告する基地局および該基地局の近傍基地局を含む。加えて、複数の検出対象基地局のそれぞれと該基地局の近傍基地局との間の相対的クロック同期関係および/または相対的クロック同期外れ関係が検出されて、複数の基地局の間の相対的クロック同期/同期外れ関係のセットが取得される。この場合、前記少なくとも1つの同期ドメインは、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて決定されうる。
【0007】
いくつかの実現可能な実装では、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期関係を有する2つの基地局が同じ同期ドメインに属すると決定され、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期外れ関係を有する2つの基地局が異なる同期ドメインに属すると決定される。このようにして、前記少なくとも1つの同期ドメインは、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて決定される。
【0008】
いくつかの実現可能な実装では、相対的クロック同期外れ関係を有する基地局aおよび基地局bが1つの同期ドメイン内に存在し、基地局aおよび基地局bが近傍基地局である場合、基地局aに対して局分割が実行されて、物理基地局aおよび仮想基地局aが得られ;仮想基地局aは、物理基地局aの近傍基地局および基地局bの近傍基地局として使用され;近傍基地局としての基地局aと基地局bとの間の関係は解除される。これにより、1つの同期ドメイン内での相対的クロック同期外れ関係が解消される。
【0009】
いくつかの実現可能な実装では、第1の同期ドメインが位置する拡張接続ドメイン内の基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい第1の同期ドメインは、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて決定され、基地局重みの合計は、同期ドメイン内のすべての基地局の重みの合計であり、拡張接続ドメインは、エア・インターフェース接続ドメインおよび複数の近傍局接続ドメインを含み、エア・インターフェース接続ドメインは、少なくとも1つの基地局を含み、エア・インターフェース接続ドメイン内の任意の2つの基地局は、互いに直接または間接的に通信することが可能である。このようにして、第1の同期ドメインは、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて決定される。
【0010】
いくつかの実現可能な実装では、前記少なくとも1つの同期ドメイン内に、基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい同期ドメインがない場合、補足検出が実行される基地局および該基地局の近傍基地局が決定され、次いで、前記少なくとも1つの同期ドメインが、補足検出が実行される基地局および補足検出が実行される基地局の近傍基地局に基づいて組み合わされ、および/または拡張され、それにより、前記少なくとも1つの同期ドメイン内に、前記割合が前記事前設定された割合に達する同期ドメインがあるようにし、同期基地局を含む同期ドメインを決定する。
【0011】
いくつかの実現可能な実装では、補足検出が実行される基地局は、第1の同期ドメイン内の基地局であり、補足検出が実行される基地局の少なくとも1つの近傍基地局は、第2の同期ドメイン内にあり、前記少なくとも1つの同期ドメインは、第1の同期ドメインおよび第2の同期ドメインを含み、それにより、2つの同期ドメインの組み合わせが実装される。
【0012】
いくつかの実現可能な実装では、補足検出が実行される基地局は、第1の同期ドメイン内の少なくとも1つの基地局の近傍基地局であり、前記少なくとも1つの同期ドメインは第1の同期ドメインを含み、補足検出が実行される基地局は、前記少なくとも1つの同期ドメインのいずれにも属さず、よって、1つの同期ドメインが拡張される。
【0013】
いくつかの実現可能な実装では、前記少なくとも1つの同期ドメイン内の同期外れ接続線が決定され、同期外れ接続線を通じて接続された2つの同期ドメインは、相対的クロック同期外れ関係にあり、前記少なくとも1つの同期ドメイン内の同期外れ接続線の最大数を有する第3の同期ドメインが決定され、第2の同期ドメイン内のある基地局がサービス停止にされる。これにより、クロックの同期外れによって引き起こされる干渉がなくなる。
【0014】
第2の側面によれば、本願はサーバーを提供する。サーバー・デバイスは、第1の側面の任意の実装による方法を実行するように構成される。
【0015】
第3の側面によれば、本願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶し、命令がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の側面または第1の側面の実装のいずれか1つによる方法を実行できるようにされる。
【0016】
本願の第4の側面は、コンピュータ・プログラム・プロダクトを提供する。コンピュータ・プログラム・プロダクトは、コンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶される。デバイスの少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み取ることができる。前記少なくとも1つのプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行するとき、デバイスは、第1の側面または第1の側面の可能な実装のうちのいずれか1つによる方法を実施できるようにされる。
【0017】
本願の第5の側面は、通信装置を提供する。通信装置は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、通信インターフェースとを含みうる。前記少なくとも1つのプロセッサは、メモリおよび通信インターフェースに結合される。メモリは、命令を記憶するように構成され、前記少なくとも1つのプロセッサは、命令を実行するように構成され、通信インターフェースは、前記少なくとも1つのプロセッサの制御下で別の通信装置と通信するように構成される。前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサは、第1の側面または第1の側面の可能な実装のいずれか1つによる方法を実行できるようにされる。
【0018】
本願の第6の側面は、チップ・システムを提供する。チップ・システムは、第1の側面または第1の側面の可能な実装のいずれか1つにおける機能を実装する際にサーバーをサポートするように構成されたプロセッサを含む。
【0019】
ある可能な設計では、チップ・システムは、メモリをさらに含んでいてもよい。メモリは、チップ・システムに必要なプログラム命令およびデータを記憶するように構成される。チップ・システムは、チップを含んでいてもよく、またはチップおよび別の離散的コンポーネントを含んでいてもよい。
【0020】
第3の側面から第6の側面または第3の側面から第6の側面の可能な実装のいずれか1つによってもたらされる技術的効果については、第1の側面または第1の側面の種々の可能な実装によってもたらされる技術的効果を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本願のある実施形態による通信システムの組成構造の図である。
【0022】
【
図2-1】本願のある実施形態による同期外れ基地局決定方法の概略フローチャートである。
【0023】
【
図2-2】本願のある実施形態による、同期ドメインに相対的クロック同期外れ関係が存在する図である。
【0024】
【
図2-3】本願のある実施形態による、同期ドメイン内の基地局に対して局分割を実行することの図である。
【0025】
【
図2-4】本願のある実施形態による、最大量の同期外れ接続線を有するいくつかの基地局を削除することの図である。
【0026】
【
図3】本願のある実施形態によるサーバーの構造の図である。
【0027】
【
図4】本発明のある実施形態による通信装置の構造の図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、本願の実施形態における添付の図面を参照して、本願の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。説明される実施形態は、本願の実施形態の一部にすぎず、全部ではないことは明らかである。
【0029】
本願の明細書、特許請求の範囲、および添付の図面において、「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などの用語(存在する場合)は、類似の対象を区別することを意図しているが、必ずしも特定の順序またはシーケンスを示すものではない。そのように使用されるデータは、適切な状況において交換可能であり、それにより、本明細書に記載される実施形態は、本明細書に例示または記載される順序以外の順序で実施されうることを理解されたい。加えて、「含む」および「有する」という用語ならびに任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることが意図される。たとえば、ステップまたはユニットのリストを含むプロセス、方法、システム、プロダクト、またはデバイスは、必ずしも、明示的に列挙されたステップまたはユニットに限定されず、明示的に列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、プロダクト、もしくはデバイスに内在するものではない、他のステップまたはユニットを含みうる。
【0030】
本願の実施形態における技術的解決策は、データ処理のためのさまざまな通信システムに適用されうる。本願において提供される技術的解決策は、さまざまな通信システム、たとえば、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、第5世代(5th generation、5G)通信システム、および別の同様の通信システムに適用されうる。加えて、通信システムは、将来指向の通信技術にさらに適用可能であり、本願の実施形態において提供される技術的解決策に適用可能である。本願の実施形態において説明されるシステムアーキテクチャーおよびサービスシナリオは、本願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明することを意図しており、本願の実施形態において提供される技術的解決策に対する限定を構成するものではない。当業者は、以下のことを知りうる:ネットワークアーキテクチャーの進化および新しいサービスシナリオの登場に伴い、本願の実施形態において提供される技術的解決策は、同様の技術的問題にも適用可能である。
【0031】
図1は、本願が適用される通信システム100を示す。通信システム100は、サーバー110と、複数の基地局120とを含んでいてもよい。
【0032】
いくつかの実現可能な実装では、サーバー110は、集中制御決定ネットワーク要素、たとえば、論理ネットワーク要素であってもよく、またはエンティティ・ネットワーク要素であってもよい。これは、本明細書では限定されない。いくつかの実現可能な実装では、サーバー110は、代替的に、ネットワーク管理デバイスもしくは基地局に統合されてもよく、またはネットワーク管理デバイスであってもよい。これは、本明細書では限定されない。
【0033】
たとえば、サーバー110は、ネットワーク管理デバイスであり、または複数の物理サーバーまたは分散システムを含むサーバークラスターであってもよく、またはクラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド機能、クラウドストレージ、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメイン名サービス、セキュリティサービス、CDN、およびビッグデータおよび人工知能プラットフォーム等の基本的なクラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバーであってもよい。これは、本明細書では限定されない。
【0034】
本願の実施形態における複数の基地局120は、端末が移動通信システムにおいて無線方式でアクセスするアクセスデバイスであり、たとえば、進化型ノードB(evolved NodeB、eNB)、送受信ポイント(transmission reception point、TRP)、5G移動通信システムにおける次世代ノードB(next generation NodeB、gNB)、将来の移動通信システムにおける基地局、またはWi-Fiシステムにおけるアクセスノードである。ネットワークデバイスによって使用される特定の技術および特定のデバイス形態は、本願の実施形態において限定されない。
【0035】
時分割複信(time division duplex、TDD)ベースの通信システムは、厳密なクロック同期を必要とする。基地局のクロックが大きく異なる場合、少なくとも1つの基地局は、不正確なクロックを有し、これは、基地局間のクロック同期外れと呼ばれる。不正確なクロックをもつ基地局は、同期外れ基地局を示し、正確なクロックをもつ基地局は、同期基地局を示す。同期外れ基地局の下りリンクは、同期基地局の上りリンクと干渉する可能性があり、同期基地局の下りリンクも、同期外れ基地局の上りリンクと干渉する可能性があり、その結果、深刻な上りリンク同一チャネル干渉、ネットワーク上の端末がネットワークにアクセスできないこと、または貧弱なサービスが生じ、たとえば、呼切断、ハンドオーバー失敗、またはビジネスを行うことができないことを容易に引き起こす。これは、ユーザー体験に影響を及ぼす。
【0036】
現在、基地局上でクロック同期外れが発生するかどうかは、クロック基準ソースが失われるかどうかに依存して決定されうる。一般に、クロック基準ソースがある時間期間にわたって失われた後、基地局は、同期外れ基地局が近傍基地局に干渉するのを防ぐために、セクタ・キャリアを自動的にブロックする。しかしながら、クロック基準ソースの喪失は、必ずしもクロック同期外れを引き起こすとは限らず、その結果、誤った決定がもたらされる。加えて、クロック同期外れは、以下の理由、すなわち、クロック基準ソースの損失、衛星カード障害、コンポーネント・ソフト障害、バックプレーン伝送障害、ソフトウェア欠陥などによって引き起こされる可能性がある。クロック基準ソースの損失のみを考慮する場合、他の理由によって引き起こされるクロック同期外れは省略される。加えて、基地局は、クロック基準ソースが特定の時間期間にわたって失われた後にのみセクタ・キャリアをブロックし、その結果、特定の遅延が生じ、ユーザー体験に影響を及ぼす。
【0037】
現在、ネットワーク全体にわたるすべての基地局の各セルのネットワーク通信品質が、ネットワーク測定データを取得するために検出されてもよく、ネットワーク測定データは、干渉および雑音(interference and noise、IN)情報または電力情報を含みうる。IN情報または電力情報に例外が存在するセルが第1のセルとして使用され、第1のセルは、同期外れ基地局を決定するために、IN情報または電力情報の種々のタイプの例外に基づいて分類される。この方法によれば、基地局の同期外れを適時に検出して、ネットワーク通信品質に対する該基地局の同期外れの影響を回避するための対策を講じることができる。しかしながら、ネットワークにおける干渉は複雑である。クロック同期外れによって引き起こされるIN情報または電力情報の例外に加えて、大気ダクト、重いトラフィック、擬似基地局などはみな、IN情報または電力情報の例外を引き起こすことがある。IN情報や電力情報の例外のみに基づいてクロック同期外れを判定すると、誤判定の確率が高くなる。
【0038】
現在、基地局は、ブロードキャスト・フレーム内の指定された位置で同期特徴シーケンスをブロードキャストまたは受信することができる。同期特徴シーケンスを正常に受信または送信することができるすべての基地局は、同期基地局と見なされる。そうでない場合、基地局が同期外れ基地局であるかどうかが、干渉変化に基づいてさらに決定される必要がある。しかしながら、これは、複数の基地局がクロック同期外れであるシナリオの問題を解決することができない。たとえば、複数の基地局が同時にクロック同期外れであり、同期外れの基地局間で同期が実施される場合、同期外れの基地局間でもシーケンスが検出される可能性があり、この解決策は無効である。
【0039】
したがって、本願では、同期外れ基地局決定方法が提供される。少なくとも1つの同期ドメインが決定され、ここで、同期ドメイン内の任意の2つの近傍基地局は、相対的クロック同期関係にある。次いで、第1の同期ドメインが、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて決定され、第1の同期ドメイン内の各基地局は、同期基地局である。最後に、前記少なくとも1つの同期ドメイン内にあり、第1の同期ドメインとの相対的クロック同期外れ関係を有する第2の同期ドメインが決定される。このようにして、第2の同期ドメイン内の各基地局は、同期外れ基地局であると決定される。クロック基準ソースが失われているかどうかに依存して同期外れ基地局を決定するための方法と比較して、本願における同期外れ基地局決定方法は、遅延を引き起こすことなく、誤った決定および省略を低減しつつ、広い範囲において同期外れ基地局を決定することができる。
【0040】
たとえば、
図2-1を参照されたい。本願は、以下のステップを含む、同期外れ基地局決定方法の実施形態1を提供する。
【0041】
201:第1の基地局が、第1の基地局の各セルに対して干渉監視を実行して、クロック同期外れの干渉特徴を有するセルを決定する。
【0042】
本願の実施形態では、第1の基地局は、通信システム内の複数の基地局のうちの1つである。本願の実施形態では、第1の基地局は、第1の基地局の各セルの干渉データを取得するために、第1の基地局の各セルで干渉監視を実行してもよい。次いで、第1の基地局は、第1の基地局の各セルの干渉データに基づいて、各セルがクロック同期外れに準拠する干渉特徴を有するかどうかを決定する。本発明の実施形態において、第1の基地局がクロック同期外れに準拠する干渉特徴を有する異常干渉セルを有すると判定される場合、第1の基地局は、下記のステップ202を実行するようトリガーされる。第1の基地局は、通信システム内の任意の基地局を示すことに留意されたい。
【0043】
第1の基地局でクロック同期外れが発生した場合、第1の基地局の最後の上りリンク・サブフレームの最後のいくつかのシンボルが干渉される(これは、同期基地局からの干渉であることもあり、または同期外れ基地局からの干渉であることもある)ことに留意されたい。したがって、第1の基地局のセルの最後の上りリンク・サブフレームの最後のいくつかのシンボルが干渉される場合、第1の基地局がクロック同期外れであると決定されうる。したがって、いくつかの実現可能な実装では、セルの干渉データは、セルの最後の上りリンク・サブフレーム内の最後のいくつかのシンボルの平均干渉電力である。いくつかの可能な実装では、干渉異常セルの上りリンク・サブフレームの最後のいくつかのシンボルの平均干渉電力が閾値よりも高い場合、干渉異常セルはクロック同期外れの干渉特徴を有すると見なされてもよく、すなわち、干渉異常セルはクロック同期外れの干渉特徴を有するセルである。
【0044】
たとえば、第1の基地局の干渉異常セルの最後の上りリンク・サブフレームにおける最後の4つのシンボルの平均干渉電力が閾値より大きい場合、干渉異常セルはクロック同期外れの干渉特徴を有すると決定される。いくつかの実現可能な実装では、第1の基地局は、たとえば、1秒または10秒の周期で、第1の基地局の各セルに対して干渉監視を周期的に実行しうる。これは、本明細書では限定されない。
【0045】
たとえば、第1の基地局は、各周期において、各セルの最後の上りリンク・サブフレームの最後の4つのシンボルの平均干渉電力を計算してもよい。平均干渉電力が閾値以上であり、かつ、高トラフィックの要因が除外されている場合には、第1の基地局は、セルがクロック同期外れの干渉特徴を有すると決定してよい。たとえば、第1の基地局は、セル1、セル2、およびセル3の3つのセルを有し、セル1、セル2、およびセル3の最後の上りリンク・サブフレームの最後のいくつかのシンボルの平均干渉電力は、それぞれ6、8、および10に等しい。閾値が8であると仮定すると、6≦8、8=8、10>8であり、高トラフィックの要因が除外されるので、第1の基地局は、8および10に等しい平均電力に対応するセル2およびセル3がクロック同期外れの干渉特徴を有すると決定する。
【0046】
本願の実施形態では、第1の基地局は、前述の方式で第1の基地局のすべてのセルに対して干渉監視を実行し、それにより、クロック同期外れによって引き起こされる干渉をリアルタイムで見つけることができ、別の理由で生成された干渉によって引き起こされるクロック同期外れ検出手順が回避されて、誤った決定が回避される。
【0047】
202:複数の基地局が、干渉イベントをサーバーに報告して、干渉イベント・セットを取得する。
【0048】
本願の実施形態では、第1の基地局が第1の基地局の各セルに対して干渉監視を実行し、干渉異常セルを決定した後、第1の基地局は、干渉異常セルおよび干渉異常セルの干渉データを第1の基地局の干渉データに要約し、干渉イベントをサーバーに報告することができ、干渉イベントは、干渉異常セルおよび該干渉異常セルの干渉データが第1の基地局に存在することを示す。いくつかの実現可能な実装では、第1の基地局は、大気ダクト、重いサービス負荷などによって生成された干渉データをさらに取得しうる。第1の基地局が第1の基地局の干渉データをサーバーに送信するとき、大気ダクトおよび重いサービス負荷によって生成される干渉がフィルタ除去されうる。これは、本明細書では限定されない。
【0049】
203:サーバーは、干渉イベント・セットに基づいて、複数の近傍局接続ドメイン内の複数の検出対象基地局およびそれらの基地局の近傍基地局を決定し、近傍局接続ドメインは、干渉イベントを報告する基地局および該基地局の近傍基地局を含む。
【0050】
第1の基地局および第1の基地局の近傍基地局に関して相対的クロック同期外れが発生した場合、第1の基地局のセルおよび第1の基地局の近傍基地局のセルに干渉が引き起こされることに留意されたい。したがって、本願の実施形態では、サーバーが複数の基地局によって報告された干渉イベントを受信した後、干渉イベントは干渉イベント・セットに集約される。干渉イベントを報告する第1の基地局および該第1の基地局の近傍基地局を1つの近傍局接続ドメインとして使用することによって、複数の近傍局接続ドメインが得られ、複数の検出対象基地局および該検出対象基地局の近傍基地局が、複数の近傍局接続ドメインから決定される。本願の実施形態では、第2の基地局は、複数の検出対象基地局のうちの1つであり、第3の基地局は、第2の基地局の近傍基地局である。
【0051】
いくつかの実現可能な実装では、サーバーは、報告された平均干渉電力の降順に干渉イベント・セットによって示される複数の被干渉セルをランク付けし、最大平均干渉電力を有する最初のいくつかのセルを選択し、セルに対応する基地局を複数の検出対象基地局として使用しうる。たとえば、基地局1、基地局2、基地局3、および基地局4が、それぞれ6、7、8、および9に等しい、基地局1、基地局2、基地局3、および基地局4のセルの平均干渉電力を報告する場合、サーバーは、平均干渉電力が8であるセルおよび平均干渉電力が9であるセル4に対応する基地局を、複数の検出対象基地局として決定してもよい。
【0052】
本願の実施形態では、2つの基地局が近傍基地局と呼ばれることは、それらの基地局のうちの一方におけるあるセルが、他方の基地局におけるセルの近傍セルであることを示す。端末デバイスが1つのセルから別のセルにハンドオーバーされうる場合、2つのセルは互いに近傍セルであることに留意されたい。いくつかの実現可能な実装では、第2の基地局の一つまたは複数の近傍基地局がありうる。これは、本明細書では限定されない。本願の実施形態では、第3の基地局は、第2の基地局の近傍基地局のうちの1つを示す。第2の基地局は、同時に、検出対象基地局であり、かつ別の検出対象基地局の近傍基地局でありうることに留意されたい。たとえば、基地局3および基地局4は、近傍基地局であり、基地局3および基地局4の両方は、検出対象基地局である。
【0053】
204:サーバーは、複数の検出対象基地局および該検出対象基地局の近傍基地局に対して同期/同期外れ検出に関する構成を実行する。
【0054】
本願の実施形態では、第2の基地局が検出対象基地局であり、第3の基地局が第2の基地局の近傍基地局である例が説明のために使用される。たとえば、サーバーが第2の基地局および第3の基地局に対して同期/同期外れ検出に関する構成を実行することは、サーバーが第2の基地局および第3の基地局に対して同期検出に関する構成を実行すること、および/またはサーバーが第2の基地局および第3の基地局に対して同期外れ検出に関する構成を実行することを含む。サーバーが第2の基地局および第3の基地局に対して同期検出に関する構成を実行すること、ならびにサーバーが第2の基地局および第3の基地局に対して同期外れ検出に関する構成を実行することは、2つの別個の手順であってもよく、または同時に実行されてもよい。これは、本明細書では限定されない。
【0055】
いくつかの実現可能な実装では、サーバーが第2の基地局に対して同期/同期外れ検出に関する構成を実行することは、サーバーが、第2の基地局に、合意された時間期間内に、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージをブロードキャストするように指示し、同時に第3の基地局に、前記合意された時間期間内に、前記同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送する前記メッセージを受信するように指示することでありうる。サーバーは、第2の基地局に、合意された第1の時間期間において、同期特徴シーケンスを搬送するメッセージをブロードキャストするように指示し、同時に第3の基地局に、前記合意された第1の時間期間において、前記同期特徴シーケンスを搬送する前記メッセージを受信するように指示する。サーバーは、第2の基地局に、合意された第2の時間期間において、前記同期特徴シーケンスを搬送する前記メッセージをブロードキャストするように指示し、同時に、第3の基地局に、前記合意された第2の時間期間において、前記同期特徴シーケンスを搬送する前記メッセージを受信するように指示する。
【0056】
TDDベースの通信システムは、クロック同期に関して厳しい要件を有し、サーバーによって示される第1の時間期間は、第2の基地局の1つのサブフレームの下りリンクと上りリンクとの間のガード期間(guard period、GP)時間期間でありうることに留意されたい。第3の基地局と第2の基地局とが相対的クロック同期関係にあり、無線基地局隔離がない場合、第3の基地局は、同期特徴シーケンスを搬送するメッセージを正常に受信することができる。第1の時間期間においてブロードキャストされ、同期特徴シーケンスを搬送するメッセージは、第2の基地局と第3の基地局とが相対的クロック同期関係にあるかどうかを測定するためにのみ使用されることができ、第2の基地局と第3の基地局とがクロック同期外れにあるかどうかを測定することはできないことがわかる。たとえば、第3の基地局と第2の基地局とは、相対的クロック同期関係にあるが、無線基地局隔離があるので、第3の基地局は、第2の基地局によって送信された同期特徴シーケンスを受信することができない。これに基づいて、第3の基地局と第2の基地局とが相対的クロック同期外れ関係にあると考えることはできない。
【0057】
TDDベースの通信システムは、クロック同期に関する厳しい要件を有し、サーバーによって示される第2の時間期間は、第2の基地局の1つのサブフレームの下りリンク時間期間でありうることに留意されたい。第3の基地局と第2の基地局とが相対的クロック同期関係にある場合、第3の基地局は、同期特徴シーケンスを搬送するメッセージを正常に受信することができない。第3の基地局が同期特徴シーケンスを搬送するメッセージを正常に受信した場合、それは、第3の基地局が上りリンク時間期間にあること、すなわち、第3の基地局および第2の基地局が相対的クロック同期外れ関係にあることを示す。第2の時間期間においてブロードキャストされ、同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージは、第2の基地局と第3の基地局とが相対的クロック同期外れ関係にあるかどうかを測定するために使用され、第2の基地局と第3の基地局とが相対的クロック同期関係にあるかどうかを測定することはできないことがわかる。たとえば、第3の基地局と第2の基地局とは、相対的クロック同期外れの関係にあるが、無線基地局隔離があるので、第3の基地局は、第2の基地局によって送信された同期外れ特徴シーケンスを受信することができない。これに基づいて、第3の基地局と第2の基地局とが相対的クロック同期関係にあると考えることはできない。
【0058】
いくつかの実現可能な実装では、第2の基地局と第3の基地局の両方が組み込みの同期/同期外れ特徴シーケンスを有する場合、サーバーは、第2の基地局および第3の基地局に対する同期/同期外れ検出に関する構成を実行するときに、使用される同期/同期外れ特徴シーケンスを第2の基地局および第3の基地局に送信しうる。
【0059】
いくつかの実現可能な実装では、1つの同期特徴シーケンスおよび1つの同期外れ特徴シーケンスは、代替的に、第2の基地局内に事前に組み込まれていてもよい。この場合、サーバーは、第2の基地局および第3の基地局に対して同期/同期外れ検出に関する構成を実行するときに、使用される同期/同期外れ特徴シーケンスを第2の基地局および第3の基地局に示す必要がないことがある。
【0060】
いくつかの実現可能な実装では、複数の同期特徴シーケンスおよび複数の同期外れ特徴シーケンスは、代替的に、第2の基地局内に事前に組み込まれていてもよい。この場合、サーバーは、第2の基地局および第3の基地局に対して同期/同期外れ検出に関する構成を実行するときに、使用される同期/同期外れ特徴シーケンスを第2の基地局および第3の基地局に示す必要がありうる。
【0061】
いくつかの実現可能な実装では、1つの同期特徴シーケンスおよび8つの同期外れ特徴シーケンスが、代替的に、第2の基地局内に事前に組み込まれていてもよい。この場合、第2の基地局および第3の基地局に対して同期検出に関する構成を実行するとき、サーバーは、使用される同期特徴シーケンスを第2の基地局および第3の基地局に示す必要がないことがある。第2の基地局および第3の基地局に対して同期検出に関する構成を実行するとき、サーバーは、使用される同期外れ特徴シーケンスを示す必要がありうる。
【0062】
本願の実施形態では、サーバーが第2の基地局に対して同期/同期外れ検出に関する構成を実行することは:同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージをターゲット時間期間においてブロードキャストした後、第2の基地局が、ブロードキャスト成功応答をサーバーにフィードバックし;同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージを前記ターゲット時間期間においてブロードキャストすることに失敗したとき、第2の基地局が、ブロードキャスト失敗応答をサーバーにフィードバックすることを含む。
【0063】
本願の実施形態では、サーバーが第3の基地局に対して同期/同期外れ検出に関する構成を実行することは:同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージをターゲット時間期間において受信した後、第3の基地局が受信成功応答をサーバーにフィードバックし;同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージをターゲット時間期間において受信することに失敗したとき、第3の基地局が受信失敗応答をサーバーにフィードバックすることを含む。
【0064】
205:第2の基地局は、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージをブロードキャストする。
【0065】
本願の実施形態では、第2の基地局は、第1の時間期間において、同期特徴シーケンスを搬送するメッセージをブロードキャストしてもよく、および/または第2の基地局は、第2の時間期間において、同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージをブロードキャストしてもよい。第1の時間期間は、第2の基地局のサブフレームの上りリンク時間期間と下りリンク時間期間との間のGP時間期間であってよく、第2の時間期間は、第2の基地局の下りリンク時間期間であってよいことに留意されたい。
【0066】
206:第2の基地局が、応答メッセージをサーバーに送信する。
【0067】
いくつかの実現可能な実装では、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージを正常にブロードキャストした後、第2の基地局は、ブロードキャスト成功応答メッセージをサーバーに送信しうる。いくつかの実現可能な実装では、セルが有効化されていないため、または第2の基地局が同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージをブロードキャストするための合意された時間期間を逃したために、第2の基地局が、合意された時間期間において、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージをブロードキャストすることに失敗した場合、第2の基地局は、ブロードキャスト失敗応答メッセージをサーバーに送る。
【0068】
207:第3の基地局が、同期検出応答メッセージをサーバーに送信する。
【0069】
いくつかの実現可能な実装では、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージを正常に受信した後、第3の基地局は、受信成功応答メッセージをサーバーに送信しうる。いくつかの実現可能な実装では、第3の基地局が、合意された時間期間内に、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージを受信することに失敗した場合、第3の基地局は、受信失敗応答メッセージをサーバーに送信する。
【0070】
第3の基地局は、第2の基地局の近傍基地局であり、第2の基地局は、複数の近傍基地局を有しうることに留意されたい。この場合、サーバーは、第2の基地局の各近傍基地局によってフィードバックされた受信失敗応答メッセージまたは受信成功応答メッセージを受信して、第2の基地局と第2の基地局の近傍基地局との間の相対的クロック同期/同期外れ関係を決定することができる。
【0071】
208:サーバーは、複数の検出対象基地局のそれぞれとその基地局の近傍基地局との間の相対的クロック同期関係および/または相対的クロック同期外れ関係を検出して、複数の基地局の間の相対的クロック同期/同期外れ関係のセットを取得する。
【0072】
いくつかの実現可能な実装では、サーバーが、第3の基地局によって送信された、同期特徴シーケンスのメッセージのための受信成功応答メッセージを受信した場合、第3の基地局および第2の基地局が相対的クロック同期関係にあり、第3の基地局および第2の基地局が同じ同期ドメインに属すると決定されうる。
【0073】
いくつかの実現可能な実装では、サーバーが、第3の基地局によって送信された、同期特徴シーケンスのメッセージのための受信失敗応答メッセージを受信した場合、第3の基地局と第2の基地局とが相対的クロック同期関係にあると決定することができず、第3の基地局と第2の基地局とが相対的クロック同期外れ関係にあると決定することができない。
【0074】
いくつかの実現可能な実装では、サーバーが、第3の基地局によって送信された、同期外れ特徴シーケンスのメッセージのための受信成功応答メッセージを受信した場合、第3の基地局および第2の基地局が相対的クロック同期外れ関係にあり、第3の基地局および第2の基地局が同じ同期ドメインに属さないと決定されうる。
【0075】
いくつかの実現可能な実装では、サーバーが、第3の基地局によって送信された、同期外れ特徴シーケンスのメッセージのための受信失敗応答メッセージを受信した場合、第3の基地局と第2の基地局とが相対的クロック同期外れ関係にあると決定されなくてもよく、第3の基地局と第2の基地局とが相対的クロック同期外れ関係にあると決定されなくてもよい。
【0076】
いくつかの実現可能な実装では、サーバーが、第3の基地局によって送信された、同期外れ特徴シーケンスのメッセージのための受信失敗応答メッセージと、第3の基地局によって送信された、同期特徴シーケンスのメッセージのための受信失敗応答メッセージとを受信した場合、第3の基地局および第2の基地局は、無線基地局隔離状態にあり、互いに通信することができないと決定される。
【0077】
いくつかの実現可能な実装では、サーバーが、第3の基地局によって送信された、同期外れ特徴シーケンスのメッセージのための受信成功応答メッセージと、第3の基地局によって送信された、同期特徴シーケンスのメッセージのための受信成功応答メッセージとを受信した場合、たとえば、いくつかのRRUが第3の基地局および第2の基地局において同期外れである、または基地局間の時間差が臨界的な間隔内にあると決定され、その後、分割が実行される必要がある。詳細はここでは説明しない。
【0078】
209:サーバーが、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて少なくとも1つの同期ドメインを決定する。
【0079】
近傍基地局であり、同期ドメイン内にある任意の2つの基地局は、相対的クロック同期関係を有することに留意されたい。いくつかの実現可能な実装では、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期関係を有する2つの基地局は同じ同期ドメインに属すると決定され、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期外れ関係を有する2つの基地局は異なる同期ドメインに属すると決定される。
【0080】
たとえば、5つの基地局、すなわち、基地局1、基地局2、基地局3、基地局4、および基地局5がある。基地局1と基地局2とは、クロック同期関係にあり、同期ドメイン1に属する。基地局3、基地局4、および基地局5は、クロック同期関係にあり、同期ドメイン2に属する。
【0081】
相対的クロック同期関係は推移的であることに留意されたい。たとえば、基地局3と基地局5との間のクロック同期関係が検出されないとき、基地局3と基地局4とは相対的クロック同期関係にあり、基地局4と基地局5とは相対的クロック同期関係にあるので、基地局3と基地局5とは相対的クロック同期関係にあると考えられてよい。
【0082】
たとえば、同期ドメイン1内の基地局のうちのいずれか1つと同期ドメイン2内の基地局のうちのいずれか1つが相対的クロック同期関係にある場合、同期ドメイン1内の任意の基地局と同期ドメイン2内の任意の基地局は相対的クロック同期関係にある。この場合、同期ドメイン1および同期ドメイン2は、1つの同期ドメインに組み合わされてもよい。たとえば、同期ドメイン1は、基地局1および基地局2を含み、同期ドメイン2は、基地局3、基地局4、および基地局5を含む。基地局1と基地局3とが相対的クロック同期関係にある場合、同期ドメイン1と同期ドメイン2とは、1つの同期ドメインに組み合わされてもよい。
【0083】
本願の実施形態では、各検出対象基地局と検出対象基地局の近傍基地局との間の相対的クロック同期/同期外れ関係を決定した後、サーバーは、基地局間の相対的クロック同期/同期外れ関係に基づいて少なくとも1つのエア・インターフェース接続ドメインを決定してもよい。エア・インターフェース接続ドメイン内の2つの基地局は、直接的にまたは間接的に互いに通信してもよいことに留意すべきである。たとえば、第2の基地局および第3の基地局について、第3の基地局が、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送し、第2の基地局によって送信されたメッセージを受信しうる場合、第2の基地局および第3の基地局は、同じエア・インターフェース接続ドメインに属する。同じエア・インターフェース接続ドメインが推移的であると決定されることに留意すべきである。たとえば、基地局3と基地局5との間のクロック同期/同期外れ関係が検出されないとき、または基地局3と基地局5とが互いに直接通信することができない(すなわち、第3の基地局は、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送し、第2の基地局によって送信されるメッセージを受信することができない、または第2の基地局は、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送し、第3の基地局によって送信されるメッセージを受信することができない)とき、基地局3および基地局4は同じエア・インターフェース接続ドメインに属し、基地局4および基地局5は同じエア・インターフェース接続ドメインに属するので、基地局3および基地局5は同じエア・インターフェース接続ドメインに属すると考えられてもよい。さらに、エア・インターフェース接続ドメイン1内の基地局のいずれか1つがエア・インターフェース接続ドメイン2内の基地局のいずれか1つとの直接または間接通信を実施しうる場合、エア・インターフェース接続ドメイン1およびエア・インターフェース接続ドメイン2は、1つのエア・インターフェース接続ドメインに組み合わされてもよい。
【0084】
本願の実施形態では、基地局制御決定ネットワーク要素は、相対的クロック同期関係を有する複数の基地局を1つの同期ドメインと見なしてもよい。たとえば、基地局1、基地局2、基地局3、基地局4、基地局5がある。基地局1と基地局2とは相対的クロック同期関係にあり、基地局3、基地局4、および基地局5は相対的クロック同期関係にある。この場合、基地局1および基地局2は、(同期ドメイン1として設定される)同じ同期ドメインに属し、基地局3、基地局4、および基地局5は、(同期ドメイン2として設定される)同じ同期ドメインに属する。基地局1と基地局3とが相対的クロック同期外れ関係にある場合、同期ドメイン1内の任意の基地局と同期ドメイン2内の任意の基地局とは、相対的クロック同期外れ関係にある。
【0085】
いくつかの実現可能な実装では、同期ドメイン1内の任意の基地局と同期ドメイン2内の任意の基地局とが相対的クロック同期関係にある場合、同期ドメイン1および同期ドメイン2は、同じ同期ドメインに組み合わされてもよい。いくつかの実現可能な実装では、基地局1が同期ドメイン1に属し、基地局3が同期ドメイン2に属し、基地局1が基地局3の近傍基地局であり、基地局1と基地局3とが相対的クロック同期関係にある場合、同期ドメイン1と同期ドメイン2とは組み合わされてもよい。基地局1が基地局3の近傍基地局ではなく、基地局1の近傍基地局であり、基地局3の近傍基地局でもある基地局6が存在し、基地局6と基地局1とは相対的クロック同期関係にあり、基地局6と基地局3とも相対的クロック同期関係にある場合、基地局1と基地局3も相対的クロック同期関係にあると決定されてもよく、同期ドメイン1と同期ドメイン2が組み合わされてもよい。また、基地局6は、同期ドメイン1、同期ドメイン2、および組み合わされた同期ドメインに属する。
【0086】
本願の実施形態では、サーバーが前記少なくとも1つの同期ドメインを決定した後、同期ドメインの数が1である場合、同期ドメイン内のすべての基地局が同期基地局であり、同期外れ基地局はないと決定される。同期ドメインの数が1より大きい場合、サーバーは、基地局間の相対的クロック同期外れ関係に基づいて、同期ドメイン間の相対的クロック同期外れ関係を決定してもよく、それにより、2つの近傍同期ドメイン間の相対的クロック同期外れ関係が決定される。
【0087】
たとえば、同期ドメイン1内の基地局のうちのいずれか1つと同期ドメイン2内の基地局のうちのいずれか1つが相対的クロック同期外れ関係にある場合、同期ドメイン1内の任意の基地局と同期ドメイン2内の任意の基地局は、相対的クロック同期外れ関係にある。この場合、同期ドメイン1と同期ドメイン2とは、相対的クロック同期外れ関係にある。たとえば、同期ドメイン1は、基地局1および基地局2を含み、同期ドメイン2は、基地局3、基地局4、および基地局5を含む。基地局1と基地局3とが相対的クロック同期外れ関係にある場合、同期ドメイン1と同期ドメイン2とは相対的クロック同期外れ関係にある。
【0088】
2つの同期ドメインが相対的クロック同期外れ関係にあるかどうかは、該2つの同期ドメインが同じエア・インターフェース接続ドメインに属するときにのみ決定されうることに留意されたい。2つの同期ドメインが1つのエア・インターフェース接続ドメインに属さない場合、一方の同期ドメイン内の基地局と他方の同期ドメイン内の基地局とが相対的クロック同期外れ関係にあるかどうかを測定することができず、すなわち、2つの同期ドメインが相対的クロック同期外れ関係にあるかどうかを検出することができない。したがって、2つの同期ドメインが相対的クロック同期外れ関係にあるかどうかを測定することが不可能な状況がありうる。2つの同期ドメインが相対的クロック同期関係にも相対的クロック同期外れ関係にもない場合、2つの同期ドメインは、相対的クロック同期/同期外れ関係が検出されない場合にある。エア・インターフェース接続ドメインは一つまたは複数の基地局を含むことに留意すべきである。エア・インターフェース接続ドメインが2つ以上の基地局を含む場合、同じエア・インターフェース接続ドメインに属する2つの基地局は、直接的または間接的に互いに通信してもよい。たとえば、基地局1と基地局2とは互いに直接通信してもよく、基地局2と基地局3とは互いに直接通信してもよく、すなわち、基地局1と基地局3とは互いに間接的に通信してもよく、基地局1と基地局3とは同じエア・インターフェース接続ドメインに属する。
【0089】
210:前記少なくとも1つの同期ドメインにおいて、基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい同期ドメインがない場合、サーバーは、補足検出が実行される基地局および該基地局の近傍基地局を決定する。
【0090】
本発明の実施形態において、補足検出は、同期シーケンス補足検出および同期外れシーケンス補足検出を含む。以下では、説明を別々に提供する。
【0091】
1. 同期シーケンス補足検出。
【0092】
同期シーケンス補足検出を実行する目的は、1つの同期ドメインが事前設定された割合の要件を満たすまで、一つまたは複数の同期ドメインを拡張することであることに留意されたい。
【0093】
本願の実施形態では、同期ドメインが拡張される2つのシナリオがある。1.近傍の同期ドメインが相対的クロック同期外れ関係にあると決定された場合、それらの同期ドメインは、外側に拡張される必要がある。2.近傍の同期ドメインが相対的クロック同期外れ関係にあると決定されない場合、組み合わせが試みられる必要がある。本願の実施形態では、エア・インターフェース接続ドメインおよび拡張接続ドメインが決定された後、各拡張接続ドメインが順次処理される。いくつかの実現可能な実装では、処理は、最大数の基地局を有する拡張接続ドメインから開始しうる。
【0094】
たとえば、拡張接続ドメインに4つの同期ドメイン、すなわち、A、B、C、およびDがあると仮定する。サーバーは、4つの同期ドメインに対して以下のステップを実行する。
【0095】
1.同期ドメインを組み合わせるために補足検出が実行される第4の基地局を選択する。
【0096】
A、B、C、およびDにおける任意の2つの同期ドメイン(同期ドメイン1および同期ドメイン2)がたどられ、同期ドメイン1における基地局がたどられ、同期ドメイン2における近傍基地局の数が最も多い1つの基地局が、補足検出が実行される第4の基地局として選択される。同期ドメイン1と同期ドメイン2とが相対的クロック同期外れ関係にある、または同期ドメイン1内の基地局のいずれか1つと同期ドメイン2内の基地局のいずれか1つとが近傍基地局であると決定された場合、同期ドメイン1および同期ドメイン2はスキップされ、2つの同期ドメインが選択し直されることに留意されたい。
【0097】
2.同期ドメインを拡張するために補足検出が実行される第4の基地局を選択する。
【0098】
同期ドメインA、B、C、およびDのうちのいずれか1つ(同期ドメイン1)がたどられ、同期ドメイン1の外部の近傍局(同期ドメイン1内の1つの基地局の近傍基地局であるが、同期ドメイン1内の基地局ではない)がたどられ、同期ドメイン1内の近傍基地局を有する1つの基地局が、補足検出が実行される第4の基地局として選択される。
【0099】
2.同期外れシーケンス補足検出。
【0100】
同期外れシーケンス補足検出を実行する目的は、同期ドメイン間の同期外れ関係を決定することであることに留意されたい。すべての近傍同期ドメインが相対的クロック同期外れ関係にあると決定された場合、同期外れシーケンス補足検出は実行される必要がない。
【0101】
本願の実施形態では、エア・インターフェース接続ドメインおよび拡張接続ドメインが決定された後、各拡張接続ドメインが順次処理される。いくつかの実現可能な実装では、処理は、最大数の基地局を有する拡張接続ドメインから開始しうる。たとえば、拡張接続ドメインに4つの同期ドメインA、B、C、およびDがあると仮定する。サーバーは、4つの同期ドメインに対して以下のステップを実行する。
【0102】
1.同期ドメインを組み合わせるために補足検出が実行される第4の基地局を選択する。
【0103】
いくつかの実現可能な実装では、補足検出が実行される基地局は、第1の同期ドメイン内の基地局であり、補足検出が実行される基地局の少なくとも1つの近傍基地局は、第2の同期ドメイン内にあり、前記少なくとも1つの同期ドメインは、第1の同期ドメインおよび第2の同期ドメインを含む。
【0104】
たとえば、A、B、C、およびDのうちの任意の2つの同期ドメイン(同期ドメイン1および同期ドメイン2)がたどられる。同期ドメイン1と同期ドメイン2とが相対的クロック同期外れ関係にあると決定されない場合、同期ドメイン1内の基地局がたどられ、同期ドメイン2内の近傍基地局の数が最も多い1つの基地局が、補足検出が実行される第4の基地局として選択される。近傍基地局の数が等しい場合、最も強い干渉を有する基地局がさらに選択される。同期ドメイン1と同期ドメイン2とが相対的クロック同期外れ関係にある、または同期ドメイン1内の基地局のいずれか1つと同期ドメイン2内の基地局のいずれか1つとが近傍基地局であると決定された場合、同期ドメイン1および同期ドメイン2はスキップされ、2つの同期ドメインが選択し直されることに留意されたい。
【0105】
2.同期ドメインを拡張するために補足検出が実行される第4の基地局を選択する。
【0106】
いくつかの実現可能な実装では、補足検出が実行される基地局は、第1の同期ドメイン内の少なくとも1つの基地局の近傍基地局であり、前記少なくとも1つの同期ドメインは第1の同期ドメインを含み、補足検出が実行される基地局は、前記少なくとも1つの同期ドメインのいずれにも属さない。
【0107】
たとえば、同期ドメインA、B、C、およびDのうちのいずれか1つ(同期ドメイン1)がたどられ、同期ドメイン1の外部の近傍局(同期ドメイン1内の1つの基地局の近傍基地局であるが、同期ドメイン1内の基地局ではない)がたどられ、同期ドメイン1内の近傍基地局を有する1つの基地局が、補足検出が実行される第4の基地局として選択される。
【0108】
本願の実施形態では、選択された基地局の数が事前設定値(たとえば、180)以上になり、基地局を選択することができなくなるまで、すべての拡張接続ドメインが順次処理される。
【0109】
たとえば、補足検出が実行される第4の基地局が決定された後、第5の基地局が、第4の基地局の近傍基地局に基づいて決定されてもよい。第4の基地局は複数の近傍基地局を有してもよく、第5の基地局がここでは基準として使用されることに留意されたい。次いで、サーバーは、第4の基地局および第5の基地局に対して同期/同期外れ検出に関する構成を実行する(具体的には、ステップ204を参照されたい;詳細はここでは説明されない)。第4の基地局は、同期/同期外れ特徴シーケンスを搬送するメッセージをブロードキャストする(具体的には、ステップ205を参照されたい;詳細はここでは説明されない)。第4の基地局は、応答メッセージをサーバーに送信する(具体的には、ステップ206を参照されたい;詳細はここでは説明されない)。第5の基地局は、同期検出応答情報をサーバーに送信する(具体的には、ステップ207を参照されたい;詳細はここでは説明されない)。サーバーは、第4の基地局と第5の基地局との間の相対的クロック同期/同期外れ関係を決定する(具体的には、ステップ208を参照されたい;詳細はここでは説明されない)。サーバーは、基地局間のクロック同期/同期外れ関係に基づいて前記少なくとも1つの同期ドメインを決定する(具体的には、ステップ209を参照されたい;詳細はここでは再び説明されない)。
【0110】
211:サーバーが、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて第1の同期ドメインを決定する。ここで、第1の同期ドメイン内の各基地局は同期基地局である。
【0111】
本願の実施形態では、サーバーは、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期関係を有する2つの基地局が同じ同期ドメインに属すると決定し、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期外れ関係を有する2つの基地局が異なる同期ドメインに属すると決定しうる。
【0112】
たとえば、第1の同期ドメインが位置する拡張接続ドメインにおける基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい第1の同期ドメインが、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて決定される。基地局重みの和は、同期ドメイン内のすべての基地局の重みの和である。拡張接続ドメイン〔拡張された接続ドメイン〕は、エア・インターフェース接続ドメインと、複数の近傍局接続ドメインとを含む。エア・インターフェース接続ドメインは、少なくとも1つの基地局を含む。エア・インターフェース接続ドメイン内の任意の2つの基地局は、互いに直接的にまたは間接的に通信することができる。
【0113】
いくつかの実現可能な実装では、前記少なくとも1つの同期ドメイン内に、基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい同期ドメインがない場合、サーバーは、補足検出が実行される基地局および該基地局の近傍基地局を決定し、次いで、補足検出が実行される基地局および補足検出が実行される基地局の近傍基地局に基づいて、前記少なくとも1つの同期ドメインを組み合わせるおよび/または拡張する。
【0114】
212:サーバーは、前記少なくとも1つの同期ドメイン内にあり、第1の同期ドメインとの相対的クロック同期外れ関係を有する第2の同期ドメインを決定する。ここで、第2の同期ドメイン内の各基地局は同期外れ基地局である。
【0115】
本願の実施形態では、サーバーが前記少なくとも1つの同期ドメインを決定した後、同期ドメインの数が1である場合、同期ドメイン内のすべての基地局が同期基地局であり、同期外れ基地局はないと決定される。同期ドメインの数が1より大きく、1つの同期ドメインの重みの合計が事前設定された割合より大きい場合、その同期ドメイン内の全ての基地局が同期基地局であり、その同期ドメインとクロック同期外れ関係を有する別の同期ドメイン内のすべての基地局が同期外れ基地局であると決定される。
【0116】
たとえば、同期ドメイン1および同期ドメイン2という2つの同期ドメインがあり、同期ドメイン1および同期ドメイン2は、クロック同期外れ関係にある。事前設定された割合が60%であり、同期ドメイン1の重みが60%より大きい場合、同期ドメイン1内のすべての基地局は同期基地局であり、同期ドメイン2内のすべての基地局は同期外れ関係にある。同期ドメイン1と同期ドメイン2との間に無線基地局隔離が存在する場合、同期ドメイン1内のすべての基地局および同期ドメイン2内のすべての基地局が同期基地局であると決定される。無線基地局隔離は、同期ドメイン1内の任意の基地局と同期ドメイン2内の任意の基地局とが同じエア・インターフェース接続ドメイン内にないこと、すなわち、同期ドメイン1と同期ドメイン2とが同じエア・インターフェース接続ドメインに属さないことを意味することに留意されたい。
【0117】
ネットワークにおいて、異なる基地局が異なる拡張接続ドメインに属してもよいことに留意すべきである。いくつかの実現可能な実装では、拡張接続ドメイン内の同期外れ基地局は、拡張接続ドメインの単位で別々に決定される。拡張接続ドメインは、エア・インターフェース接続ドメインと複数の近傍局接続ドメインとを含み、近傍局接続ドメインは、干渉イベントを報告する基地局と、それらの基地局の近傍基地局とを含むことに留意されたい。たとえば、第1の基地局と第1の基地局のすべての近傍基地局とが、近傍局接続ドメインを形成する。いくつかの実現可能な実装では、同期外れ基地局は、以下の決定アルゴリズムに従って決定されうる。
【0118】
ステップ1:拡張接続ドメイン内の同期ドメイン1内の基地局の数の割合が事前設定された割合(たとえば、60%;ここで、事前設定された割合は構成可能)に達した場合、同期ドメイン1内のすべての基地局が同期基地局として決定される。
【0119】
ステップ2:同期基地局と同期外れ関係にあるすべての基地局が、同期外れ基地局として決定される。
【0120】
ステップ3:拡張接続ドメイン内の同期ドメイン2が同期外れ基地局を含む場合、同期ドメイン2内のすべての基地局は同期外れ基地局である。
【0121】
既存のネットワークでは、2つの基地局が、相対的クロック同期関係および相対的クロック同期外れ関係の両方にあることが検出されることがあることに留意されたい。たとえば、クロック同期外れが基地局内のいくつかのリモート無線ユニット(remote radio units、RRU)で発生した場合、または基地局の時間差が臨界的な間隔内にある場合、2つの基地局は、相対的クロック同期関係および相対的クロック同期外れ関係の両方にあると検出される。
【0122】
たとえば、同期ドメイン1内の基地局の数の割合が事前設定された割合に達した場合、同期ドメイン1内のすべての基地局が同期基地局であると決定される。同期ドメイン1は、10個の基地局a、b、c、d、e、f、g、h、i、およびjを含み、これらはすべて同期基地局であるが、a-b、a-c、およびa-dはクロック同期外れ関係にあると仮定される。ステップ2に基づいて、a、b、c、およびdはすべて同期外れ基地局として決定されるべきであり、または同期ドメイン1内のすべての基地局が同期外れ基地局であり、これは競合の生成をもたらす。
【0123】
いくつかの実現可能な実装では、前述の競合が存在する場合、すなわち、同期ドメイン内のクロック同期外れ関係にある2つの基地局が見つかった場合、基地局に対して局分割が最初に実行される。以下では、局分割について詳細に説明する。
【0124】
たとえば、相対的クロック同期外れ関係を有する基地局aおよび基地局bが1つの同期ドメインに存在し、基地局aおよび基地局bが近傍基地局である場合、基地局aに対して局分割が実行されて、物理基地局aおよび仮想基地局aが取得される。仮想基地局aは、物理基地局aの近傍基地局および基地局bの近傍基地局として使用される。近傍基地局としての基地局aと基地局bとの関係が解除される。たとえば、
図2-2に示されるように、同期ドメインAにおいて、a-b、a-c、a-dは、相対的クロック同期外れの関係にある。この場合、局分割のためにa、b、c、d、およびeから基地局が選択されうる。aについては2つの同期外れ接続線、dについては2つの同期外れ接続線、b、c、eのそれぞれについては1つの同期外れ接続線がある。この場合、aおよびdが、局分割が実行される基地局であると決定されうる。
【0125】
図2-3に示されるように、aおよびdに対して局分割が実行された後、aは2つの基地局、すなわち物理基地局aおよび仮想基地局aになり、dは2つの基地局、すなわち物理基地局dおよび仮想基地局dになる。物理基地局aと仮想基地局aとはクロック同期外れの関係にあり、物理基地局dと仮想基地局dとはクロック同期外れの関係にある。そして、仮想基地局aと物理基地局a, b, cとの間には同期外れ接続線が存在し、仮想基地局dとa、d、eとの間には同期外れ接続線が存在する。この場合、仮想基地局aと仮想基地局dは同期ドメインAから除外され、そのため、aとcは互いに直接通信せず、dとeは互いに直接通信しない。
【0126】
aおよびdに対して実行される局分割に基づいて、同期ドメインAにおいてクロック同期外れ関係はない。仮想基地局aは、アルゴリズム要件に基づいて追加される仮想基地局であることに留意されたい。いくつかの実現可能な実装では、仮想基地局aが同期外れ基地局として決定された場合、aは、クライアントプレーン上で同期外れ基地局として表示される。
【0127】
いくつかの実現可能な実装では、サーバーは、前記少なくとも1つの同期ドメイン内の同期外れ接続線を決定し、同期外れ接続線を通じて接続された2つの同期ドメインが相対的クロック同期外れ関係にあると決定し、前記少なくとも1つの同期ドメイン内の同期外れ接続線の最大量を有する第3の同期ドメインを決定し、第2の同期ドメイン内の前記基地局をサービス停止にすることができる。
【0128】
たとえば、前述の局分割の後、1つの同期ドメインは1つのノードとみなされてもよく、各ノードは重みを有し、同期ドメイン内のすべての基地局の重みの合計である。同期ドメインには、同期外れ接続線が存在することがある。基地局の重みは、サーバーによって決定されてもよく、または基地局によってサーバーに報告されてもよいことに留意されたい。これは、本明細書では限定されない。たとえば、基地局には2つのクロック・ソースが存在する。2つのクロック・ソースが整合する場合、その基地局の重みはより高く、あるいは2つのクロック・ソースが整合しない場合、その基地局の重みはより低い。
【0129】
本願の実施形態では、同期ドメイン内の同期外れ接続線をなくすために削除される必要がある最小ノード・セットが発見されうる。最小ノード・セット内の基地局の数が事前設定された数(たとえば、100)以下であり、拡張接続ドメイン内のすべての基地局の重みの合計における最小ノード・セットの重みの合計の割合が事前設定された割合(たとえば、34%)未満である場合、最小ノード・セット内のすべての同期ドメイン内のすべての局が同期外れ基地局であると決定される。上記の条件が満たされない場合、最小ノード・セット内のすべての同期ドメイン内のすべての基地局が疑わしい同期外れ局として決定され、手動処理が実行される。
【0130】
局分割を実行すると決定された基地局について、最小局損失の原理に従ってもよく、すなわち、同期外れ関係のすべての接続線をなくすために、削除されるべき基地局の数は最小であることに留意されたい。基地局を削除することは、基地局がサービス中でないことと等価であり、基地局に接続されたすべての同期外れ接続線がなくされうることに留意されたい。これは数学的問題であり、すなわち、すべての同期外れ接続線をなくすために、どのようにして最小数の基地局を削除するかという問題である。
【0131】
2つの基地局が同期外れ関係を有することは、2つの基地局間に干渉が存在することを意味することに留意されたい。同期外れ関係をなくすことができれば、干渉はなくなる。いくつかの実現可能な実装では、同期ドメイン内の基地局間の同期外れ接続線の数が決定されてもよく、次いで、基地局は、その数の降順にソートされ、次いで、最大数の同期外れ接続線を有するいくつかの基地局が削除される。たとえば、
図2-4に示されるように、基地局3、5、6、7は、それぞれ4、5、3、3本の同期外れ接続線を有する。基地局3、5、6が削除された後、すべての同期外れ接続線がなくなりうる。いくつかの実現可能な実装では、前述の基地局は、同期ドメインで置き換えられてもよい。これは、本明細書では限定されない。
【0132】
説明を簡単にするために、前述の方法実施形態は、一連のアクションとして表されることに留意されたい。しかしながら、当業者は、本願によればいくつかのステップが他の順序でまたは同時に実行されうるので、本願が説明されたアクションの順序に限定されないことを理解するはずである。本明細書に記載された実施形態はすべて例示的な実施形態に属し、関与するアクションおよびモジュールは必ずしも本願によって必須とされるとは限らないことが、当業者によってさらに理解されるべきである。
【0133】
本願の実施形態の解決策をより良く実施するために、解決策を実施するための関連装置が以下でさらに提供される。
【0134】
図3を参照すると、本願の実施形態において提供されるサーバー300は、処理モジュール301およびトランシーバ・モジュール302を含みうる。
【0135】
処理モジュール301は、少なくとも1つの同期ドメインを決定するように構成される。ここで、同期ドメイン内の任意の2つの近傍の基地局は、相対的クロック同期関係にある。
【0136】
処理モジュール301は、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて第1の同期ドメインを決定するようにさらに構成される。ここで、第1の同期ドメイン内の各基地局は同期基地局である。
【0137】
処理モジュール301は、前記少なくとも1つの同期ドメイン内にあり、第1の同期ドメインとの相対的クロック同期外れ関係を有する第2の同期ドメインを決定するようにさらに構成される。ここで、第2の同期ドメイン内の各基地局は同期外れ基地局である。
【0138】
いくつかの実現可能な実装では
トランシーバ・モジュール302は、複数の基地局によって報告された干渉イベントを受信して、干渉イベント・セットを取得するように構成される。
【0139】
処理モジュール301は、干渉イベント・セットに基づいて、複数の近傍局接続ドメイン内の複数の検出対象基地局およびそれらの基地局の近傍基地局を決定するようにさらに構成される。ここで、近傍局接続ドメインは、干渉イベントを報告する基地局およびそれらの基地局の近傍基地局を含む。
【0140】
処理モジュール301は、複数の検出対象基地局のそれぞれとその基地局の近傍基地局との間の相対的クロック同期関係および/または相対的クロック同期外れ関係を検出して、複数の基地局の間の相対的クロック同期/同期外れ関係のセットを得るようにさらに構成される。
【0141】
処理モジュール301は、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて前記少なくとも1つの同期ドメインを決定するようにさらに構成される。
【0142】
いくつかの実現可能な実装では、処理モジュール301は、具体的には、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期関係を有する2つの基地局が同じ同期ドメインに属すると決定し、相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期外れ関係を有する2つの基地局が異なる同期ドメインに属すると決定するように特に構成される。
【0143】
いくつかの実現可能な実装では、処理モジュール301は、相対的クロック同期外れ関係を有する基地局aおよび基地局bが1つの同期ドメイン内に存在し、基地局aおよび基地局bが近傍基地局である場合、基地局aに対して局分割を実行して物理基地局aおよび仮想基地局aを得て;仮想基地局aを物理基地局aの近傍基地局および基地局bの近傍基地局として使用し;近傍基地局としての基地局aと基地局bとの間の関係を解除するようにさらに構成される。
【0144】
いくつかの実現可能な実装では、処理モジュール301は具体的には、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて、第1の同期ドメインが位置する拡張接続ドメイン内の基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい第1の同期ドメインを決定するように構成される。ここで、基地局重みの合計は、同期ドメイン内のすべての基地局の重みの合計であり、拡張接続ドメインは、エア・インターフェース接続ドメインおよび複数の近傍局接続ドメインを含み、エア・インターフェース接続ドメインは、少なくとも1つの基地局を含み、エア・インターフェース接続ドメイン内の任意の2つの基地局は、互いに直接または間接的に通信することが可能である。
【0145】
いくつかの実現可能な実装では、処理モジュール301は、前記少なくとも1つの同期ドメイン内に、基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい同期ドメインがない場合、補足検出が実行される基地局および該基地局の近傍基地局を決定し;補足検出が実行される基地局および補足検出が実行される基地局の近傍基地局に基づいて、前記少なくとも1つの同期ドメインを組み合わせるおよび/または拡張するようにさらに構成される。
【0146】
いくつかの実現可能な実装では、補足検出が実行される基地局は、第1の同期ドメイン内の基地局であり、補足検出が実行される基地局の少なくとも1つの近傍基地局は、第2の同期ドメイン内にあり、前記少なくとも1つの同期ドメインは、第1の同期ドメインおよび第2の同期ドメインを含む。
【0147】
いくつかの実現可能な実装では、補足検出が実行される基地局は、第1の同期ドメイン内の少なくとも1つの基地局の近傍基地局であり、前記少なくとも1つの同期ドメインは第1の同期ドメインを含み、補足検出が実行される基地局は、前記少なくとも1つの同期ドメインのいずれにも属さない。
【0148】
いくつかの実現可能な実装では、処理モジュール301は、前記少なくとも1つの同期ドメイン内の同期外れ接続線を決定する段階であって、同期外れ接続線を通じて接続された2つの同期ドメインが相対的クロック同期外れ関係にある、段階と;前記少なくとも1つの同期ドメイン内の同期外れ接続線の最大量を有する第3の同期ドメインを決定する段階と;第2の同期ドメイン内の基地局をサービス停止にする段階とを実行するようにさらに構成される。
【0149】
装置のモジュール/ユニットとその実行プロセスとの間の情報交換などの内容は、本願の方法実施形態と同じ概念に基づくので、もたらされる技術的効果は、本願の方法実施形態の技術的効果と同じであることに留意されたい。具体的な内容については、本願の前述の方法実施形態における説明を参照されたい。詳細は、本明細書では再び説明されない。
【0150】
本願のある実施形態は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ記憶媒体はプログラムを記憶する。プログラムは、方法実施形態に記録されたステップの一部または全部を実行するために実行される。
【0151】
以下、本発明のある実施形態によるもう一つの通信装置について説明する。
図4を参照する。通信装置400は
受信機401、送信機402、プロセッサ403、およびメモリ404を含む。本願のいくつかの実施形態では、受信機401、送信機402、プロセッサ403、およびメモリ404は、バスを通じて、または別の仕方で接続されてもよく、
図4には、バスが接続のために使用される例が記載されている。
【0152】
メモリ404は、読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、命令およびデータをプロセッサ403に提供しうる。メモリ404の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(non-volatile random access memory、NVRAM)をさらに含んでいてもよい。メモリ404は、オペレーティングシステムおよび動作命令、実行可能モジュール、またはデータ構造、またはそれらのサブセット、またはそれらの拡張セットを記憶する。動作命令は、さまざまな動作を実施するために使用されるさまざまな動作命令を含みうる。オペレーティングシステムは、さまざまな基本サービスを実装し、ハードウェアベースのタスクを処理するためのさまざまなシステムプログラムを含みうる。
【0153】
プロセッサ403は、通信装置400の動作を制御し、プロセッサ403は、中央処理装置(central processing unit、CPU)とも呼ばれうる。特定の適用例では、通信装置400の構成要素は、バスシステムを使用することによって互いに結合される。データバスに加えて、バスシステムは、電源バス、制御バス、ステータス信号バスなどを含みうる。しかしながら、明確な説明のために、図中のさまざまなタイプのバスは、バスシステムと呼ばれる。
【0154】
本願の実施形態において説明される方法は、プロセッサ403に適用されてもよく、またはプロセッサ403によって実装されてもよい。プロセッサ403は、集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有する。ある実装プロセスでは、方法のステップは、プロセッサ403内のハードウェア集積論理回路を使用することによって、またはソフトウェアの形の命令を使用することによって実装されうる。プロセッサ403は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、離散的ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、または離散的ハードウェア・コンポーネントであってもよい。プロセッサは、本願の実施形態において開示される方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実行しうる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本願の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェア・コーディング・プロセッサによって直接実行されてもよく、または、該コーディング・プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することによって実行されてもよい。ソフトウェアモジュールは、当技術分野における成熟した記憶媒体、たとえば、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ、電気的に消去可能なプログラマブルメモリ、またはレジスタに位置していてもよい。記憶媒体は、メモリ404に位置し、プロセッサ403は、メモリ404内の情報を読み取り、プロセッサのハードウェアと組み合わせて方法のステップを完了する。
【0155】
受信機401は、入力された数字または文字情報を受信し、通信装置の関連する設定および機能制御に関連する信号入力を生成するように構成されうる。送信機402は、ディスプレイのような表示デバイスを含みうる。送信機402は、外部インターフェースを通じて数字または文字情報を出力するように構成されてもよい。
【0156】
本発明の実施形態において、プロセッサ403は、通信装置400によって実行される同期外れ基地局確定方法を実行するように構成される。
【0157】
別の可能な設計では、通信装置400がチップであるとき、通信装置400は、処理ユニットおよび通信ユニットを含む。処理ユニットは、たとえば、プロセッサであってもよく、通信ユニットは、たとえば、入出力インターフェース、ピン、または回路であってもよい。処理ユニットは、記憶ユニットに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行してもよく、それにより、端末内のチップは、第1の側面の可能な実装のいずれか1つによる無線報告情報送信方法を実行する。任意的に、記憶ユニットは、チップ内の記憶ユニット、たとえば、レジスタまたはキャッシュである。あるいはまた、記憶ユニットは、端末内にあり、チップの外部に位置する記憶ユニット、たとえば、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、または静的な情報および命令を記憶しうる別のタイプの静的記憶デバイス、たとえば、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってもよい。
【0158】
上記のいずれかの場所で言及されたプロセッサは、汎用の中央処理装置、マイクロプロセッサ、ASIC、または方法のプログラム実行を制御するように構成された一つまたは複数の集積回路であってもよい。
【0159】
加えて、説明された装置実施形態は、単なる例であることに留意されたい。別個の部分として説明されたユニットは、物理的に別個であってもなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットであってもなくてもよく、1つの位置に位置していてもよく、または複数のネットワークユニット上に分散されていてもよい。モジュールの一部または全部は、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の必要性に従って選択されてもよい。加えて、本願によって提供される装置実施形態の添付の図面において、モジュール間の接続関係は、それらのモジュールが互いと通信接続を有することを示し、これは、具体的には、一つまたは複数の通信バスまたは信号ケーブルとして実装されうる。
【0160】
前述の実装の説明に基づいて、当業者は、この出願が、必要な汎用ハードウェアに加えてソフトウェアによって、または専用集積回路、専用CPU、専用メモリ、専用コンポーネントなどを含む専用ハードウェアによって実施されうることを明確に理解することができる。一般に、コンピュータ・プログラムによって実行されうる任意の機能は、対応するハードウェアを使用することによって容易に実装されうる。さらに、同じ機能を達成するために使用される特定のハードウェア構造は、さまざまな形態、たとえば、アナログ回路、デジタル回路、または専用回路の形態であってもよい。しかしながら、本願については、ソフトウェアプログラム実装が、ほとんどの場合、より良い実装である。そのような理解に基づいて、本願の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分は、ソフトウェアプロダクトの形で実装されうる。コンピュータソフトウェアプロダクトは、コンピュータのフロッピー(登録商標)ディスク、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクなどの可読記憶媒体に記憶され、コンピュータ・デバイス(これはパーソナルコンピュータ、サーバー、またはネットワークデバイスであってもよい)に、本願の実施形態に記載された方法を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。
【0161】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用することによって実装されうる。ソフトウェアが実施形態を実装するために使用されるとき、実施形態の全部または一部は、コンピュータ・プログラム・プロダクトの形で実装されうる。
【0162】
コンピュータ・プログラム・プロダクトは、一つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ・プログラム命令がコンピュータにロードされて実行されると、本願の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはあるコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。たとえば、コンピュータ命令は、有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバー、またはデジタル加入者線(DSL))または無線(たとえば、赤外線、電波、またはマイクロ波)方式で、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を統合するサーバーもしくはデータセンターなどのデータ記憶デバイスであってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(たとえば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(たとえば、DVD)、半導体媒体(たとえば、ソリッドステートドライブ(Solid-State Drive、SSD))等であってもよい。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同期外れ基地局決定方法であって:
少なくとも1つの同期ドメインを決定する段階であって、前記同期ドメインにおける任意の2つの近傍基地局は、相対的クロック同期関係にある、段階と;
前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて第1の同期ドメインを決定する段階であって、前記第1の同期ドメインにおける各基地局は、同期基地局である、段階と;
前記少なくとも1つの同期ドメインにあり、前記第1の同期ドメインとの相対的クロック同期外れ関係を有する第2の同期ドメインを決定する段階であって、前記第2の同期ドメインにおける各基地局は同期外れ基地局である、段階とを含む、
方法。
【請求項2】
当該方法はさらに:
複数の基地局によって報告された干渉イベントを受信して、干渉イベント・セットを得る段階と;
前記干渉イベント・セットに基づいて、複数の近傍局接続ドメインにおける複数の検出対象基地局およびそれらの基地局の近傍基地局を決定する段階であって、前記近傍局接続ドメインは、干渉イベントを報告する基地局およびそれらの基地局の近傍基地局を含む、段階と;
前記複数の検出対象基地局のそれぞれと該基地局の近傍基地局との間の相対的クロック同期関係および/または相対的クロック同期外れ関係を検出して、前記複数の基地局の間の前記相対的クロック同期/同期外れ関係のセットを取得する段階とを含み、
少なくとも1つの同期ドメインを決定する前記段階は:
前記少なくとも1つの同期ドメインを、前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの同期ドメインを、前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて決定することは:
前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期関係を有する2つの基地局が同じ同期ドメインに属すると決定し;
前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期外れ関係を有する2つの基地局が異なる同期ドメインに属すると決定することを含む、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
当該方法がさらに:
相対的クロック同期外れ関係を有する基地局aおよび基地局bが1つの同期ドメインに存在し、基地局aおよび基地局bが近傍基地局である場合、基地局aに対して局分割を実行して、物理基地局aおよび仮想基地局aを得て;
仮想基地局aを、物理基地局aの近傍基地局および基地局bの近傍基地局として使用し;
近傍基地局としての基地局aと基地局bとの間の関係を解除することを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて第1の同期ドメインを決定する前記段階は:
前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて、前記第1の同期ドメインが位置する拡張接続ドメイン内の基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい前記第1の同期ドメインを決定することを含み、前記基地局重みの合計は、前記同期ドメインにおけるすべての基地局の重みの合計であり、前記拡張接続ドメインは、エア・インターフェース接続ドメインおよび前記複数の近傍局接続ドメインを含み、前記エア・インターフェース接続ドメインは、少なくとも1つの基地局を含み、前記エア・インターフェース接続ドメインにおける任意の2つの基地局は、互いに直接または間接的に通信することが可能である、
請求項1ないし4のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
当該方法はさらに:
前記少なくとも1つの同期ドメインにおいて、基地局重みの合計の割合が前記事前設定された割合よりも大きい同期ドメインがない場合、補足検出が実行される基地局および該基地局の近傍基地局を決定し;
前記少なくとも1つの同期ドメインを、補足検出が実行される前記基地局および前記基地局の前記近傍基地局に基づいて組み合わせる、および/または拡張する段階とを含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
補足検出が実行される前記基地局は、前記第1の同期ドメインにおける基地局であり、補足検出が実行される前記基地局の少なくとも1つの近傍基地局は、前記第2の同期ドメインにあり、前記少なくとも1つの同期ドメインは、前記第1の同期ドメインおよび前記第2の同期ドメインを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
補足検出が実行される前記基地局は、前記第1の同期ドメインにおける少なくとも1つの基地局の近傍基地局であり、前記少なくとも1つの同期ドメインは前記第1の同期ドメインを含み、補足検出が実行される前記基地局は、前記少なくとも1つの同期ドメインのいずれにも属さない、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
当該方法は:
前記少なくとも1つの同期ドメインにおける同期外れ接続線を決定する段階であって、同期外れ接続線を通じて接続された2つの同期ドメインは、相対的クロック同期外れ関係にある、段階と;
前記少なくとも1つの同期ドメインにおける同期外れ接続線の最大数を有する第3の同期ドメインを決定する段階と;
前記第2の同期ドメインにある前記基地局をサービス停止にする段階とを含む、
請求項1ないし8のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つの同期ドメインを決定するように構成された処理モジュールを有するサーバーであって、
前記同期ドメインにおける任意の2つの近傍基地局は、相対的クロック同期関係にあり、
前記処理モジュールは、前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて第1の同期ドメインを決定するようにさらに構成されており、前記第1の同期ドメインにおける各基地局は、同期基地局であり、
前記処理モジュールは、前記少なくとも1つの同期ドメインにあり、前記第1の同期ドメインとの相対的クロック同期外れ関係を有する第2の同期ドメインを決定するようにさらに構成されており、前記第2の同期ドメインにおける各基地局は同期外れ基地局である、
サーバー。
【請求項11】
当該サーバーはさらに:
複数の基地局によって報告された干渉イベントを受信して、干渉イベント・セットを得るように構成されたトランシーバ・モジュールを有しており、
前記処理モジュールはさらに、前記干渉イベント・セットに基づいて、複数の近傍局接続ドメインにおける複数の検出対象基地局およびそれらの検出対象基地局の近傍基地局を決定するように構成されており、前記近傍局接続ドメインは、干渉イベントを報告する基地局およびそれらの基地局の近傍基地局を含み;
前記処理モジュールはさらに、前記複数の検出対象基地局のそれぞれと該基地局の近傍基地局との間の相対的クロック同期関係および/または相対的クロック同期外れ関係を検出して、前記複数の基地局の間の前記相対的クロック同期/同期外れ関係のセットを取得するように構成されており;
前記処理モジュールはさらに、前記少なくとも1つの同期ドメインを、前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて決定するように構成されている、
請求項10に記載のサーバー。
【請求項12】
前記処理モジュールは具体的には:
前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期関係を有する2つの基地局が同じ同期ドメインに属すると決定し;
前記相対的クロック同期/同期外れ関係セットに基づいて、相対的クロック同期外れ関係を有する2つの基地局が異なる同期ドメインに属すると決定する
ように構成されている、
請求項10または11に記載のサーバー。
【請求項13】
前記処理モジュールがさらに:
相対的クロック同期外れ関係を有する基地局aおよび基地局bが1つの同期ドメインに存在し、基地局aおよび基地局bが近傍基地局である場合、基地局aに対して局分割を実行して、物理基地局aおよび仮想基地局aを得て;
仮想基地局aを、物理基地局aの近傍基地局および基地局bの近傍基地局として使用し;
近傍基地局としての基地局aと基地局bとの間の関係を解除するように構成されている、
請求項12に記載のサーバー。
【請求項14】
前記処理モジュールは具体的には:
前記少なくとも1つの同期ドメインに基づいて、前記第1の同期ドメインが位置する拡張接続ドメイン内の基地局重みの合計の割合が事前設定された割合よりも大きい前記第1の同期ドメインを決定するように構成されており、前記基地局重みの合計は、前記同期ドメインにおけるすべての基地局の重みの合計であり、前記拡張接続ドメインは、エア・インターフェース接続ドメインおよび前記複数の近傍局接続ドメインを含み、前記エア・インターフェース接続ドメインは、少なくとも1つの基地局を含み、前記エア・インターフェース接続ドメインにおける任意の2つの基地局は、互いに直接または間接的に通信することが可能である、
請求項10ないし13のうちいずれか一項に記載のサーバー。
【請求項15】
前記処理モジュールはさらに:
前記少なくとも1つの同期ドメインにおいて、基地局重みの合計の割合が前記事前設定された割合よりも大きい同期ドメインがない場合、補足検出が実行される基地局および該基地局の近傍基地局を決定し;
前記少なくとも1つの同期ドメインを、補足検出が実行される前記基地局および前記基地局の前記近傍基地局に基づいて組み合わせる、および/または拡張するように構成されている、
請求項14に記載のサーバー。
【請求項16】
補足検出が実行される前記基地局は、前記第1の同期ドメインにおける基地局であり、補足検出が実行される前記基地局の少なくとも1つの近傍基地局は、前記第2の同期ドメインにあり、前記少なくとも1つの同期ドメインは、前記第1の同期ドメインおよび前記第2の同期ドメインを含む、請求項15に記載のサーバー。
【請求項17】
補足検出が実行される前記基地局は、前記第1の同期ドメインにおける少なくとも1つの基地局の近傍基地局であり、前記少なくとも1つの同期ドメインは前記第1の同期ドメインを含み、補足検出が実行される前記基地局は、前記少なくとも1つの同期ドメインのいずれにも属さない、請求項15に記載のサーバー。
【請求項18】
前記処理モジュールはさらに:
前記少なくとも1つの同期ドメインにおける同期外れ接続線を決定する段階であって、同期外れ接続線を通じて接続された2つの同期ドメインは、相対的クロック同期外れ関係にある、段階と;
前記少なくとも1つの同期ドメインにおける同期外れ接続線の最大数を有する第3の同期ドメインを決定する段階と;
前記第2の同期ドメインにある前記基地局をサービス停止にする段階と
を実行するように構成されている、
請求項10ないし17のうちいずれか一項に記載のサーバー。
【請求項19】
コンピュータ可読記憶媒体であって、当該コンピュータ可読記憶媒体はプログラムを記憶し、該プログラムは、コンピュータ・デバイスが、請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載の方法を実行できるようにする、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
コンピュータ・プログラ
ムであって、当該コンピュータ・プログラ
ムは、コンピュータ実行可能命令を含み、前記コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されており、デバイスの少なくとも1つのプロセッサが、前記コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み、前記少なくとも1つのプロセッサが前記コンピュータ実行可能命令を実行して、前記デバイスが、請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載の方法を実行できるようにする、コンピュータ・プログラ
ム。
【請求項21】
通信装置であって、当該通信装置は、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、通信インターフェースとを有しており、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記メモリおよび前記通信インターフェースに結合され;
前記メモリは、命令を記憶するように構成され、前記プロセッサは、前記命令を実行するように構成され、前記通信インターフェースは、前記少なくとも1つのプロセッサの制御下で別の通信装置と通信するように構成され;
前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載の方法を実行できるようにされる、
通信装置。
【請求項22】
チップ・システムであって、当該チップ・システムは、プロセッサおよびメモリを有しており、前記メモリおよび前記プロセッサは線を通じて相互接続されており、前記メモリは命令を記憶しており、前記プロセッサは請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、チップ・システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
第2の側面によれば、本願はサーバーを提供する。サーバーは、第1の側面の任意の実装による方法を実行するように構成される。
【国際調査報告】