IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レイセオン カンパニーの特許一覧

特表2024-545216回転可能シャフト用クロックスプリング
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】回転可能シャフト用クロックスプリング
(51)【国際特許分類】
   F16M 13/00 20060101AFI20241128BHJP
【FI】
F16M13/00 R
F16M13/00 N
F16M13/00 T
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535366
(86)(22)【出願日】2022-10-17
(85)【翻訳文提出日】2024-06-13
(86)【国際出願番号】 US2022046900
(87)【国際公開番号】W WO2023113915
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】17/555,025
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524059674
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】カーパー,ブレント
(72)【発明者】
【氏名】ヒュールスマン,エリック ピー.
(57)【要約】
本明細書では、回転可能シャフトと回転可能に係合するように構成された位置決めスプリングが説明されている。回転可能シャフトは、位置決めスプリングに対して回転するように構成されている。位置決めスプリングは、第1の半径方向位置に位置付けられた第1の追従性ローブを含む。第1の追従性ローブは、回転可能シャフトの1つ以上の戻り止め面と係合して、回転可能シャフトの回転に抵抗し、1つ以上の角度位置にある回転可能シャフトを付勢するように構成される。第1の追従性ローブは、第1の追従性ローブが戻り止め面と接触しない表面位置で回転可能シャフトと係合すると屈曲するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置決めスプリングに対して回転するように構成された回転可能シャフトと回転可能に係合するように構成された前記位置決めスプリングであって、
第1の半径方向位置に位置付けられた第1の追従性ローブを含み、
前記第1の追従性ローブは、前記回転可能シャフトの1つ以上の戻り止め面と係合して前記回転可能シャフトの回転に抵抗し、1つ以上のクロック角度位置にある前記回転可能シャフトに付勢するように構成され、
前記第1の追従性ローブは、前記回転可能シャフトが前記1つ以上のクロック角度位置から外れて回転すると屈曲するように構成されている、位置決めスプリング。
【請求項2】
第2の半径方向位置において前記第1の追従性ローブから半径方向にオフセットされた第2の追従性ローブをさらに含み、
前記第2の追従性ローブは、前記回転可能シャフトの前記1つ以上の戻り止め面と係合して前記回転可能シャフトの回転に抵抗し、前記1つ以上のクロック角度位置にある前記回転可能シャフトを付勢するように構成されており、
前記第2の追従性ローブは、前記回転可能シャフトが前記1つ以上のクロック角度位置から外れて回転すると屈曲するように構成されている、請求項1に記載の位置決めスプリング。
【請求項3】
第3の半径方向位置において前記第1及び前記第2の追従性ローブから半径方向にオフセットされた第3の追従性ローブをさらに含み、
前記第3の追従性ローブが、前記回転可能シャフトの前記1つ以上の戻り止め面と係合して前記回転可能シャフトの回転に抵抗し、前記1つ以上のクロック角度位置にある前記回転可能シャフトを付勢するように構成されており、
前記第3の追従性ローブが、前記回転可能シャフトの前記1つ以上のクロック角度位置から外れる回転を屈曲するように構成されている、請求項2に記載の位置決めスプリング。
【請求項4】
前記第1、前記第2、及び前記第3の追従性ローブが、互いに等しい半径方向角度で半径方向にオフセットされている、請求項3に記載の位置決めスプリング。
【請求項5】
前記第1、前記第2、または前記第3の追従性ローブのうち1つ以上が、細長い曲げ可能部材の周りの不均等な半径方向の位置で互いに半径方向でオフセットされている、請求項3に記載の位置決めスプリング。
【請求項6】
第4の半径方向位置において前記第1、前記第2、及び前記第3の追従性ローブから半径方向にオフセットされた第4の追従性ローブをさらに含み、
前記第4の追従性ローブは、前記回転可能シャフトの前記1つ以上の戻り止め面と係合して前記回転可能シャフトの回転に抵抗し、前記1つ以上のクロック角度位置にある前記回転可能シャフトを付勢するように構成されており、
前記第4の追従性ローブは、前記回転可能シャフトが前記1つ以上のクロック角度位置から外れて回転すると屈曲するように構成されている、請求項3に記載の位置決めスプリング。
【請求項7】
前記第1の追従性ローブを形成するために形状化された細長い曲げ可能部材をさらに含む、請求項1に記載の位置決めスプリング。
【請求項8】
前記細長い曲げ可能部材が連続的である、請求項7に記載の位置決めスプリング。
【請求項9】
前記細長い曲げ可能部材が非連続的であり、互いに接続解除され、そこの間の間隙を画定する第1及び第2の端部を含む、請求項7に記載の位置決めスプリング。
【請求項10】
管状外側ハウジングと、
前記管状外側ハウジングの内面によって保持された第1の屈曲部であって、前記第1の追従性ローブを画定する前記第1の屈曲部と、をさらに含む、請求項1に記載の位置決めスプリング。
【請求項11】
前記管状外側ハウジングの前記内面によって保持された第2の屈曲部をさらに含み、
前記第2の屈曲部は、第2の半径方向位置において、前記第1の追従性ローブから半径方向にオフセットした第2の追従性ローブを画定し、前記第2の追従性ローブが前記回転可能シャフトの1つ以上戻り止め面に係合して、前記回転可能シャフトの回転に抵抗し、前記1つ以上のクロック角度位置にある前記回転可能シャフトを付勢するように構成されており、前記第2の追従性ローブは、前記戻り止め面との接触から外れる表面位置において前記回転可能シャフトと係合すると、前記第2の追従性ローブが屈曲するように構成されている、請求項10に記載の位置決めスプリング。
【請求項12】
1つ以上の戻り止め面を含む戻り止め部分を有する回転可能シャフトと、
位置決めスプリングに対して回転するように動作可能な前記回転可能シャフトと回転可能に係合するように構成された前記位置決めスプリングであって、
それぞれの半径位置に位置付けられた1つ以上の追従性ローブを含む前記位置決めスプリングと、を含む回転可能シャフト用位置決めシステムであって、
前記1つ以上の追従性ローブは、前記回転可能シャフトの前記戻り止め部分の前記1つ以上の戻り止め面と係合して前記回転可能シャフトの回転に抵抗し、1つ以上のクロック角度位置にある前記回転可能シャフトを付勢するように構成されており、
前記1つ以上の追従性ローブは、前記回転可能シャフトが前記1つ以上のクロック角度位置から外れて回転すると屈曲するように構成されている、回転可能シャフト用位置決めシステム。
【請求項13】
前記回転可能シャフトが、前記位置決めスプリングの前記追従性ローブの数と異なる数の戻り止め面を含む、請求項12に記載の位置決めシステム。
【請求項14】
前記1つ以上の追従性ローブが、前記1つ以上のクロック位置において前記1つ以上の戻り止め面と係合するときに、予備荷重がかけられている、請求項12に記載の位置決めシステム。
【請求項15】
前記回転可能シャフトが、1つ以上の戻り止め面を含む第2の戻り止め部分を含み、前記位置決めスプリングが、第1の位置決めスプリングを含み、前記位置決めシステムが、1つ以上の追従性ローブを含む第2の位置決めスプリングをさらに含み、
前記第2の位置決めスプリングの前記1つ以上の追従性ローブが、前記回転可能シャフトの前記第2の戻り止め部分の前記1つ以上の戻り止め面と係合して、前記回転可能シャフトの回転に抵抗し、前記1つ以上のクロック角度位置にある前記回転可能シャフトを付勢するように構成されており、
前記第2の位置決めスプリングの前記1つ以上の追従性ローブが、前記回転可能シャフトが前記1つ以上のクロック角度位置から外れて回転すると屈曲するように構成されている、請求項12に記載の位置決めシステム。
【請求項16】
前記第1の位置決めスプリング、及び前記第2の位置決めスプリングが、同じ数の追従性ローブを有する、請求項15に記載の位置決めシステム。
【請求項17】
前記第1の位置決めスプリング、及び前記第2の位置決めスプリングが異なる数の追従性ローブを有する、請求項15に記載の位置決めシステム。
【請求項18】
前記第1の位置決めスプリング及び前記第2の位置決めスプリングが、前記回転可能シャフト上で互いに軸方向にオフセットされており、前記第1の位置決めスプリングの前記1つ以上の追従性ローブが、前記第2の位置決めスプリングの前記1つ以上の追従性ローブと半径方向に整列していない、請求項15に記載の位置決めシステム。
【請求項19】
前記第1の位置決めスプリング及び前記第2の位置決めスプリングが、前記回転可能シャフト上で互いに軸方向にオフセットされており、前記第1の位置決めスプリングの前記1つ以上の追従性ローブが、前記第2の位置決めスプリングの前記1つ以上の追従性ローブと半径方向に位置合わせされている、請求項15に記載の位置決めシステム。
【請求項20】
前記回転可能シャフトの前記戻り止め部分の前記1つ以上の戻り止め面が、第1の軸方向位置に配置されており、前記回転可能シャフトが、第2の軸方向位置に配置された1つ以上の戻り止め面を含む第2の戻り止め部分を含み、前記位置決めスプリングが、前記第1または前記第2の戻り止め部分の少なくとも1つと共に動作可能になっている、請求項12に記載の位置決めシステム。
【請求項21】
前記第1の軸方向位置にある前記戻り止め部分の前記1つ以上の戻り止め面が、前記第2の軸方向位置にある前記第2の戻り止め部分の前記1つ以上の戻り止め面から半径方向にオフセットされている、請求項20に記載の位置決めシステム。
【請求項22】
位置決めスプリングに対して回転するように動作可能な回転可能シャフトと回転可能に係合するように構成された前記位置決めスプリングを構成する方法であって、
それぞれの半径方向位置に位置付けられた1つ以上の追従性ローブを含むように前記位置決めスプリングを構成することを含み、
前記1つ以上の追従性ローブが、前記回転可能シャフトの1つ以上の戻り止め面と係合して、前記回転可能シャフトの回転に抵抗し、1つ以上の角度位置にある前記回転可能シャフトを付勢するように構成されており、
前記1つ以上の追従性ローブが、前記回転可能シャフトが前記1つ以上のクロック角度位置から外れて回転すると湾曲するように構成されている、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
回転可能シャフトは、ロックピン、ターンテーブル、ドライブシャフトなどに使用されるものなど、現代の機械や製造現場で広く使われている。特定の用途において、回転可能シャフトを所定の角度位置で適切にロック及び/または角度的に位置決めするために、回転可能シャフトの正確な角度位置決めが望ましい。従って、回転可能シャフト及び回転可能シャフトに取り付けられた機構を所望の角度位置に角度的に位置決めするための様々な方法及び装置が開発されてきた。例えば、回転可能シャフトに取り付けられた回転機構のノッチと係合するスプリング搭載のスライド可能なピンは、位置追跡、角度ロック、及び回転可能シャフトの安定した位置決めを目的に開発されている。しかし、回転可能シャフトを所望の位置にロックするための現行の装置は、設置面積が大きく複数の部品を備えた大型の機構を必要とし、回転可能シャフトが頻繁に使用される、狭く密閉されたスペースでの使用は実用的ではない。従って、密閉空間内での回転可能シャフトの正確な角度位置決めを容易にするための、簡単で小型の位置決めスプリング及び機構の開発は、継続的な試みである。
【0002】
本発明の特徴及び利点は、本発明の特徴を例として示す添付図面と併せて、以下の発明を実施するための形態から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1a】本開示の一例による位置決めスプリングの等角図を示す。
図1b】本開示の一例による位置決めスプリングの上面図を示す。
図2a】本開示の一例による位置決めスプリングの等角図を示す。
図2b】本開示の一例による位置決めスプリングの上面図を示す。
図3a】本開示の一例による位置決めスプリングの等角図を示す。
図3b】本開示の一例による位置決めスプリングの上面図を示す。
図4a】本開示の一例による位置決めスプリング内に配置され得る回転可能シャフトの正面図を示す。
図4b】本開示の一例による位置決めスプリング内に配置され得る回転可能シャフトの断面図を示す。
図5図1a及び図1bの位置決めスプリング内での様々な角度位置にある図4bの回転可能シャフトを示す。
図6】本開示の一例による、単一ローブの位置決めスプリングの上面図を示す。
図7a】本開示の例による、様々な回転可能シャフトの断面図を示す。
図7b】本開示の例による、様々な回転可能シャフトの断面図を示す。
図7c】本開示の例による、様々な回転可能シャフトの断面図を示す。
図7d】本開示の例による、様々な回転可能シャフトの断面図を示す。
図8a】本開示の一例による位置決めスプリングの等角図を示す。
図8b】本開示の一例による位置決めスプリングの上面図を示す。
図9a】本開示の一例による位置決めスプリングの等角図を示す。
図9b】本開示の一例による位置決めスプリングの上面図を示す。
図10a】本開示の一例による位置決めスプリングの等角図を示す。
図10b】本開示の一例による位置決めスプリングの上面図を示す。
図11a】本開示の一例による位置決めスプリングの等角図を示す。
図11b】本開示の一例による位置決めスプリングの上面図を示す。
図12a】本開示の例による、回転可能シャフトと少なくとも1つの位置決めスプリングをそれぞれ含む、例示的な位置決めシステムの様々な分解組立図を示す。
図12b】本開示の例による、回転可能シャフトと少なくとも1つの位置決めスプリングをそれぞれ含む、例示的な位置決めシステムの様々な分解組立図を示す。
図12c】本開示の例による、回転可能シャフトと少なくとも1つの位置決めスプリングをそれぞれ含む、例示的な位置決めシステムの様々な分解組立図を示す。
図13a図12b及び図12cの回転可能シャフトの断面図を示す。
図13b】回転可能シャフトと係合する図12b及び図12cの位置決めスプリングを有する回転可能シャフトの断面図を示す。
図14a】本開示の例による位置決めシステムを含む例示的なロッキングピンの等角図を示す。
図14b】本開示の例による位置決めシステムを含む例示的なロッキングピンの断面側面図を示す。
図15a】本開示の例による位置決めシステムを含む例示的なターンテーブルの分解等角図を示す。
図15b】本開示の例による位置決めシステムを含む例示的なターンテーブルの分解側面図を示す。
図15c】本開示の例による位置決めシステムを含む例示的なターンテーブルの等角図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0004】
ここで例示的な実施形態を参照し、本明細書ではこれらを説明するために特定の言語が用いられる。しかしながら、それによって本発明の範囲を限定することは意図されていないことを理解されたい。
【0005】
本明細書で使用される場合、「実質的に」という用語は、完全もしくはほぼ完全な範囲、または動作、特徴、特性、状態、構造、項目、もしくは結果の程度を指す。例えば、「実質的に」囲まれた対象は、その対象が完全に囲まれているか、ほぼ完全に囲まれているかのいずれかを意味する。絶対的な完全性からの逸脱の正確な許容範囲は、特定の状況に応じて異なることがある。しかし、一般的に言えば、完全に近づくと、あたかも絶対的かつ全体的な完全性が得られたかのように、同じ全体的な結果が得られるようになる。「実質的に」の使用は、動作、特徴、特性、状態、構造、項目、または結果が完全またはほぼ完全に欠如していることを指す否定的な意味合いで使用される場合にも同様に適用される。
【0006】
本明細書で使用される場合、「隣接する」とは、2つの構造物または要素が近接していることを指す。特に、「隣接」していると識別される要素は、当接しているか、接続されているか、のいずれかであり得る。このような要素は、必ずしも相互に接触していなくても、互いに近接または接近していてもよい。近接性の正確な程度は、特定の文脈に依存することがある。
【0007】
本発明の概念の最初の概要を以下に示し、その後、特定の実施例をさらに詳細に説明する。この最初の概要は、読み手が実施例をより迅速に理解することを助けることを目的としているが、実施例の重要な特徴または本質的な特徴を特定することは意図しておらず、特許請求の範囲に記載された対象の範囲を限定することも意図していない。
【0008】
本明細書では、位置決めスプリングに対して回転するように構成された回転可能シャフトと回転可能に係合するように構成された位置決めスプリングが開示される。位置決めスプリングは、中心軸から測定して第1の半径方向位置または角度位置に位置決めされた第1の追従性ローブを備えることができる。第1の追従性ローブは、回転可能シャフトの1つ以上の戻り止め面と係合して、回転可能シャフトの回転に抵抗し、それぞれ1つ以上の半径方向または角度付きクロック位置にある回転可能シャフトを付勢するように構成され得る。第1の追従性ローブは、回転可能シャフトが1つ以上のクロック角度位置から外れて回転すると、屈曲(すなわち、回転可能シャフトがクロック角度位置にある位置で戻り止め面と係合した追従性ローブとの最も少ない、または最小の屈曲状態から屈曲する)するように構成され得る。実際、回転可能シャフトに力が加えられて、回転可能シャフトの回転を引き起こすことができる。この力は、第1の追従性ローブによって加えられる付勢を克服するのに十分であり、従って、回転可能シャフトの回転の程度に応じて、第1の追従性ローブを屈曲させる。第1の追従性ローブは、第1の追従性ローブが回転可能シャフトの外面、換言すれば、戻り止め面と接触しない回転可能シャフトの表面位置と係合すると、最大量で屈曲することができる。今、説明した付勢及び屈曲の機能は、第1の追従性ローブに関するものであるが、これらの同じ機能は、本明細書に記載のいずれの追従性ローブにも適用可能である。
【0009】
本明細書では、回転可能シャフトのための位置決めシステムが開示されている。このシステムは、1つ以上の戻り止め面が形成された回転可能シャフトを備えることができる。このシステムは、回転可能シャフトと回転可能に係合するように構成された位置決めスプリングをさらに備えることができる。回転可能シャフトは、位置決めスプリングに対して回転するように構成することができる。位置決めスプリングは、第1の半径方向位置または角度位置に位置決めされた追従性ローブを備えることができる。追従性ローブは、回転可能シャフトの1つ以上の戻り止め面と係合して、回転可能シャフトの回転に抵抗し、それぞれのクロック角度位置にある回転可能シャフトを付勢するように構成され得る。第1の追従性ローブは、屈曲するように構成され得、回転可能シャフトが位置決めスプリングに対して回転すると、最大屈曲状態と最小の、または最も少ない屈曲状態との間で移行して、追従性ローブを少なくとも1つの戻り止め面及び回転可能シャフトの外面に係合させる。実際、回転可能シャフトが位置決めスプリングに対して回転すると、追従性ローブは、(最大屈曲状態になる)回転可能シャフトの外面に接触することができ、回転可能シャフトをさらに回転させると、追従性ローブが、戻り止め面と接触して係合するようになり、その戻り止め面(追従性ローブが最大屈曲状態から最小の、または最も少ない屈曲状態に移行開始する)に沿ってスライドする。回転可能シャフトがさらに回転すると、回転可能シャフトがクロック角度位置に回転されると共に、追従性ローブが最小の、または最も少ない屈曲状態に入るようにする。位置決めスプリングに対して回転可能シャフトをさらに回転させると、回転可能シャフトが、クロック角度位置から外れるようにすることができ、追従性ローブが、回転可能シャフトの外面または別の戻り止め面に再び接触するまで戻り止め面に沿ってスライドし続けるようにすることができる。見て分かるように、回転可能シャフトが回転すると、位置決めスプリングは、追従性ローブと回転可能シャフトとの相互作用係合位置に応じて、(または、言い換えれば、半径方向の位置、及び追従性ローブの戻り止め面及び回転可能シャフトの外面との接触面に応じて)最大の屈曲状態と最も少ない、または最小の屈曲状態との間で屈曲及び弛緩する。追従性ローブは、最も少ない、または最小の屈曲状態にあるときに予荷重を含むように構成され得ることに留意されたい。位置決めスプリングは、異なる半径方向位置にある複数の追従性ローブを備えることができ、これらのローブは、第1の追従性ローブと同じ、または類似の方法で機能することができる。
【0010】
本明細書では、位置決めスプリングに対して回転するように構成された回転可能シャフトと回転可能に係合するように構成された位置決めスプリングを構成する方法が開示される。本方法は、中心軸から測定して第1の半径方向位置または角度位置に位置決めされた第1の追従性ローブを備えるように位置決めスプリングを構成することを含み得る。第1の追従性ローブは、回転可能シャフトの1つ以上の戻り止め面と係合して、回転可能シャフトの回転に抵抗し、それぞれのクロック角度位置にある回転可能シャフトを付勢するように構成され得る。第1の追従性ローブは、回転可能シャフトが1つ以上のクロック角度位置から外れて回転すると、湾曲するように構成され得る。本方法は、位置決めスプリングの中心軸に対して異なる角度位置または半径方向位置にある複数の追従性ローブを備えるように位置決めスプリングを構成することをさらに含むことができ、各追従性ローブは、第1の追従性ローブと同じまたは同様の方法で機能することができる。
【0011】
本技術をさらに説明するために、図面を参照しながら実施例をここに示す。図1a及び図1bを参照すると、本開示の一例による位置決めスプリング100が示されている。図1aは、位置決めスプリング100の形状に曲げられる所望の幅を有する細長い曲げ可能部材102備える位置決めスプリング100の等角図を示す。細長い曲げ可能部材102は、本明細書で教示されるような弾性スプリング部材を作製するのに適した任意の細長い材料片から作製されることができる。細長い曲げ可能部材102は、長くて平らな形状を有するように示されている。しかしながら、これに限定されることは決して意図されておらず、円筒形ワイヤ、材料の平坦なストリップなどの、あらゆる形状の細長い材料が使用されることができる。
【0012】
位置決めスプリング100は、ばね鋼、プラスチック、一般的な3Dプリント材料など、位置決めスプリング100に追従性特性を付加する任意の材料で作製され得る。位置決めスプリング100の文脈における追従性特性とは、位置決めスプリング100に力が作用して位置決めスプリングを元の形状から曲げる場合にスプリングからの力を解放すると、位置決めスプリング100が、(図1a及び図1bに示す)元の形状に弾性的に戻るように、位置決めスプリング100がそのサイズとされ、構成され、かつ材料で作製されていることを意味する。
【0013】
図1bは、位置決めスプリング100の上面図を示す。位置決めスプリング100は、第1の追従性ローブ104a、第2の追従性ローブ104b、第3の追従性ローブ104c、及び第4の追従性ローブ104dを含む複数の追従性ローブを備えることができ、位置決めスプリング100と共に動作可能な回転可能シャフトから加えられた負荷のもとで、それぞれが弾性的に変形する(すなわち、屈曲する)ように構成されている。追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dは、それぞれ、位置決めスプリング100の中心C(すなわち、図1bに示す図においてページ内に延在する中心軸C)の周りで、またはそれに対して異なる半径方向または角度位置に位置決めされている。図示されるように、位置決めスプリング100の追従性ローブ104a、104b、104c、104dは、互いに半径方向に90度オフセットされている。従って、位置決めスプリング100により、回転可能シャフト位置決めスプリング100内に配置され、位置決めスプリング100と係合することが可能になる。さらに、位置決めスプリング100により、回転可能シャフトが、それぞれ90度の間隔をあけた4つの異なるクロック角度位置に付勢されることが可能になる。回転可能シャフトが、例えば、半径方向に位置決めされるか、または回転可能シャフトの中心軸から測定されて互いに45度の間隔をあけて位置決めされるような複数の戻り止め面を備える場合、位置決めスプリング100に対する回転可能シャフトの多数の追加のクロック角度位置が実現可能である。従って、回転可能シャフトによって達成可能な位置決めスプリング100に対する角度付きクロック位置の数は、位置決めスプリング100上の追従性ローブの数及び構成、回転可能シャフト上の戻り止め面の数及び構成、またはそれら両方によって決定されることができる。位置決めスプリング100はさらに、回転可能シャフトの少なくとも一部分を収容するように構成された中央キャビティ112を画定することができる。
【0014】
本明細書で論じる「クロック角度位置」は、位置決めスプリングがその最も少ない、または最小の屈曲状態(すなわち、最も弛緩した状態)にあり、回転可能シャフトと相互作用して、かつ係合している、回転可能シャフトの位置を指す。回転可能シャフトがクロック角度位置にあると、位置決めスプリングが、回転可能シャフトの回転に抵抗し、回転可能シャフトをこの位置に付勢する。回転可能シャフトがクロック角度位置にあると、回転可能シャフトと係合するときに、位置決めスプリングに予備荷重がかけられ得ることに留意されたい。予備荷重の程度は、回転可能シャフトと係合したときの位置決めスプリングの最も少ない、または最小の弛緩した状態に同等になり得る。
【0015】
図1bに示されているように、細長い曲げ可能部材102は、識別された形状に曲げられることができ、細長い曲げ可能部材102の第1の端部106と、細長い曲げ可能部材102の第2の端部108とを互いに接続解除され(すなわち、開放端部)、それらの間に間隙110が形成される。間隙110は、位置決めスプリング100の中央キャビティ112内に位置付けられた回転可能シャフトの回転中に位置決めスプリング100の屈曲、拡張、及び/または弛緩もしくは退縮を容易にするために、位置決めスプリング100に加えられた半径方向の力の下で拡張または収縮することができる。従って、位置決めスプリング100は、それぞれの追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dが屈曲でき、位置決めスプリング100全体が(間隙110が拡幅して)屈曲でき、またはこれらの組み合わせになるように構成されることができる。
【0016】
図2a及び図2bを参照すると、本開示の一例による位置決めスプリング200が示されている。図2aは、位置決めスプリング200の形状に曲がった細長い曲げ可能部材202を含む位置決めスプリング200の等角図を示している。細長い曲げ可能部材202は、位置決めスプリング100に関して説明されているように、本明細書で教示されるような弾性スプリング部材を作製するのに適した任意の細長い材料片から作製されることができる。
【0017】
図2bは、位置決めスプリング200の上面図を示す。位置決めスプリング200は、それぞれが、位置決めスプリング200と共に動作することができる回転可能シャフトから加えられた荷重の下で弾力的に変形(すなわち、屈曲)するように構成されている第1の追従性ローブ204a、第2の追従性ローブ204b、第3の追従性ローブ204cを含む、複数の追従性ローブを含むことができる。追従性ローブ204a、204b、及び204cは、位置決めスプリング200の中心C(例えば、図面に示されたページ内に、かつページ外に延在する中心軸)の周りの異なる半径方向位置または角度位置でそれぞれ位置決めされている。図示されるように、位置決めスプリング200の追従性ローブ204a、204b、204cは、互いに120度オフセットされている。従って、位置決めスプリング200により、回転可能シャフトが位置決めスプリング200内に配置され、位置決めスプリング200と係合することが可能になる。さらに、位置決めスプリングにより、回転可能シャフトに形成されたいずれかの所与の戻り止め面が、それぞれ120度で間隔を空けた3つの異なるクロック角度位置で付勢される。回転可能シャフトが、例えば、半径方向に位置決めされるか、または回転可能シャフトの中心軸から測定されて互いに45度の間隔をあけて位置決めされるような複数の戻り止め面を備える場合、位置決めスプリング200に対する回転可能シャフトの多数のクロック角度位置が実現可能である。従って、回転可能シャフトによって達成可能な位置決めスプリング200に対する角度付きクロック位置の数は、位置決めスプリング200の構成、及び回転可能シャフト上の戻り止め面の構成の両方によって決定されることができる。位置決めスプリング200はさらに、回転可能シャフトの少なくとも一部分を収容するように構成された中央キャビティ212を画定することができる。
【0018】
図2bに示されているように、細長い曲げ可能部材202が識別された形状に曲げられて、細長い曲げ可能部材202の第1の端部206と細長い曲げ可能部材の第2の端部208が接続解除された状態、すなわち、それらの間に形成された間隙210を開いたままにすることができる。間隙210は、位置決めスプリング200の中央キャビティ212内に位置付けられた回転可能シャフトの回転中に位置決めスプリング200の屈曲及び/または拡張を容易にするために、位置決めスプリング200に加えられた方向の力の下で拡張または収縮することができる。従って、位置決めスプリング200は、それぞれの追従性ローブ204a、204b及び204cが屈曲でき、位置決めスプリング100全体が(間隙110が拡幅して)屈曲でき、またはこれらの組み合わせになるように構成されることができる。
【0019】
図3a及び図3bを参照すると、本開示の一例による位置決めスプリング300が示されている。図3aは、位置決めスプリング300の形状に曲がった細長い曲げ可能部材302を含む位置決めスプリング300の等角図を示している。細長い曲げ可能部材302は、位置決めスプリング100及び位置決めスプリング200に関して説明されたものと同様に、本明細書で教示されるような弾性スプリング部材を作製するのに適した任意の細長い材料片から作製されることができる。
【0020】
図3bは、位置決めスプリング300の上面図を示す。位置決めスプリング300は、位置決めスプリング300と共に動作することができる回転可能シャフトから加えられた荷重の下で弾力的に変形(すなわち、屈曲)するようにそれぞれ構成されている第1の追従性ローブ304a、第2の追従性ローブ304bを含む、複数の追従性ローブを含むことができる。追従性ローブ304a及び304bは、位置決めスプリング300の中心C(すなわち、図面に示されたページ内に延在する中心軸)の周りの異なる半径方向位置または角度位置でそれぞれ位置決めされている。図示されるように、位置決めスプリング300の追従性ローブ304a及び304bは、互いに180度オフセットされている。従って、位置決めスプリング300により、回転可能シャフトが位置決めスプリング300内に配置され、位置決めスプリング300と係合することが可能になる。さらに、位置決めスプリング300により、回転可能シャフトに形成されたいずれかの所与の戻り止め面が、それぞれ180度で間隔を空けた2つの異なるクロック角度位置で付勢される。回転可能シャフトが、例えば、半径方向に位置決めされるか、または回転可能シャフトの中心軸から測定されて互いに45度の間隔をあけて位置決めされるような複数の戻り止め面を備える場合、位置決めスプリング300に対する回転可能シャフトの多数のクロック角度位置が実現可能である。従って、回転可能シャフトによって達成可能な位置決めスプリング300に対する角度付きクロック位置の数は、位置決めスプリング300上の追従性ローブの構成、及び回転可能シャフト上の戻り止め面の構成の両方によって決定されることができる。位置決めスプリング300はさらに、回転可能シャフトの少なくとも一部分を収容するように構成された中央キャビティ312を画定することができる。
【0021】
図3bに示されているように、細長い曲げ可能部材302が1つの形状に曲げられて、細長い曲げ可能部材302の第1の端部306と細長い曲げ可能部材の第2の端部308が接続解除された状態、すなわち、それらの間に形成された間隙310を開いたままにすることができる。間隙310は、位置決めスプリング300の中央キャビティ312内に位置付けられた回転可能シャフトの回転中に位置決めスプリング300の屈曲及び/または拡張を容易にするために、位置決めスプリング300に加えられた方向の力の下で拡張または収縮することができる。従って、位置決めスプリング300は、それぞれの追従性ローブ304a及び304bが屈曲でき、位置決めスプリング100全体が(間隙110が拡幅して)屈曲でき、またはこれらの組み合わせになるように構成されることができる。
【0022】
図4aは、本明細書で論じる位置決めスプリングのいずれかと共に使用されることができる回転可能シャフト402の正面図を示しており、回転可能シャフトは、本開示の一例に従って形成及び構成される。図4bは、図4aの線AAに沿って見た回転可能シャフト402の断面図を示す。図4a~図4bに示されるように、回転可能シャフト402は、実質的に円形の断面を有する円筒部分404及び円筒形の外面406を備えることができる。さらに、回転可能シャフト402は、1つ以上の戻り止め面を含む戻り止め部分408を備えることができる。この例では、回転可能シャフト402は、4つの戻り止め面、すなわち、第1の戻り止め面410a、第2の戻り止め面410b、第3の戻り止め面410c及び第4の戻り止め面410dを備える。戻り止め面410a、410b、410c、及び410dは、円筒形の回転可能シャフト402内に形成される実質的に平坦な表面であり得る。しかし、これは限定を意図したものではない。戻り止め面は、ポケット、くぼみ、突起、または位置決めスプリングの1つ以上の部分を受け入れて係合するための任意の他の適切な形状として形成されることができる。戻り止め部分408ならびに戻り止め面410a、410b、410c及び410dは、回転可能シャフトと共に動作可能であるように意図された位置決めスプリングの高さよりも高い高さを備えるように構成されることができる。
【0023】
位置決めスプリングの機能を本明細書で図5を参照して、図1a及び図1bの位置決めスプリング100ならびに図4a及び図4bの回転可能シャフト402を例として使用して説明する。図5は、本開示の一例による、回転可能シャフト402の回転中に到達する一連の角度位置にある回転可能シャフト402を示す。図5に示すように、位置決めスプリング100は、回転可能シャフト402の戻り止め部分408を取り囲んで回転可能に係合するように配置されることができ、回転可能シャフト402と位置決めスプリング100が互いに向けて回転可能であるようにする。位置決めスプリング100は、追従性であることができ、回転可能シャフト402の位置決めスプリング100に対する回転に応じて戻り止め面410a、410b、410c、及び410dと係合するように構成された1つ以上の追従性ローブ(例えば、追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dを参照)を備えることができる。換言すれば、戻り止め面410a、410b、410c、及び410dは、位置決めスプリング100の追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dのいずれか1つを受け入れて係合するように構成されることができる。
【0024】
3つの角度位置P1、P2、及びP3が図5に示されており、位置決めスプリング100内での回転可能シャフト402の回転が示されており、回転可能シャフト402は位置決めスプリング100に対して回転する。角度位置P1では、指示線A(戻り止め面410aの位置を明確にする目的で使用される)は、回転可能シャフト402が位置決めスプリング100に対して配向され、追従性ローブ104aが戻り止め面410aと係合することを示している。図示されるように、回転可能シャフト402の中心から戻り止め面410a、410b、410c、及び410dのそれぞれの中点までの距離または半径は、回転可能シャフト402の中心から中点から離れる戻り止め面410a、410b、410c、及び410dのいずれかの点までの距離または半径よりも小さくなっており、同様に、回転可能シャフト401の中心から回転可能シャフト502の円筒形外面406上の点までの距離または半径よりも小さくなっている。位置P1では、位置決めスプリング100の追従性が、追従性ローブ104a、104b、104c、104dによって戻り止め面410a、410b、410c、410dに力が加えられるようにする。追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dと戻り止め面410a、410b、410c、及び410dとの係合により、回転可能シャフト402の回転は、位置決めスプリング100によって抵抗され、回転可能シャフト402は、位置決めスプリング100によって付勢され、指示線Aが図5では上向きに示されている第1のクロック角度位置P1に保持される。このクロック角度位置(及び任意のクロック角度位置)では、追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dは、最小の、または最も少ない屈曲状態にある。さらに、追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dは、戻り止め面410a、410b、410c、及び410dと本質的に線接触であるものを提供するように構成(例えば、この例では湾曲)されることができ、回転可能シャフト802の回転が、追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dを戻り止め面410a、410b、410c、及び410dに沿ってスライドさせるようにし、これらが回転可能シャフト402のそのような回転に適応するために外側に曲がるようにする。
【0025】
位置決めスプリング100内の回転可能シャフト402で回転を誘発し、追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dによって加えられる付勢に打ち勝つのに十分なトルクまたは回転力が加えられると、追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dは、それぞれ戻り止め面410a、410b、410c、及び410dに沿ってスライドするようになり、回転可能シャフトの中心から回転可能シャフト402上にある追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dの境界点までの距離の増加に適応するように(例えば、外側に)屈曲するようになる。この距離は、追従性ローブが戻り止め面と接触しておらず、代わりに、回転可能シャフト402の外面406と接触しているときに最大になる(例えば、(クロック角度位置ではない)角度位置P2を参照のこと)。従って、上述したように、追従性ローブが戻り止め面の中点で戻り止め面と接触しているとき(例えば、クロック角度位置P1を参照)、この距離は最小になるということになる。中間位置P2では、追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dは、戻り止め面410a、410b、410c、及び410dと接触しておらず、その代わり、回転可能シャフト402の円筒形の外面406と接触しているため、最大屈曲状態にある。
【0026】
クロック角度位置P3は、位置決めスプリング100の追従性ローブ104a、104b、104c、及び104dが、それらの元の屈曲前の位置(すなわち、それらの最も少ない、または最小の屈曲状態)にばねの力で戻り、戻り止め面410a、410b、410c、及び410dを係合してクランプするように回転可能シャフト402の回転が行われることを示している。戻り止め面410aは、追従性ローブ104bを受け入れて係合し、戻り止め面410bは、追従性ローブ104cを受け入れて係合し、戻り止め面410cは、追従性ローブ104dを受け入れて係合し、戻り止め面410dは、追従性ローブ104aを受け入れて係合する。換言すれば、追従性ローブ104bは、戻り止め面410aと係合する。追従性ローブと戻り止め面との間のこの係合によって、回転可能シャフト402は、戻り止め面410aが追従性ローブ104bと係合する新しいクロック角度位置P3に保持される。位置決めスプリング100の追従性により、追従性ローブ104a、104b、104c及び104dがそれぞれの戻り止め面に対して保持され、回転可能シャフト402の回転に抵抗し、回転可能シャフト402をクロック角度位置P3に付勢する。
【0027】
図示する位置決めスプリング100及び回転可能シャフト402により、回転可能シャフト402が、それぞれ90度離れた4つの異なるクロック角度位置で付勢されることが可能になる。しかし、これは限定を意図したものではない。本明細書で教示されるように、位置決めスプリングは、回転可能シャフトの任意の数の戻り止め面と係合するために任意の数の追従性ローブを有することができる。例えば、図6は、本開示の一例による位置決めスプリング600の上面図を示す。位置決めスプリング600は、位置決めスプリング600のローブ部分604に配置された単一の追従性ローブ602を備える。位置決めスプリング600の残りの部分606は、断面形状が円形であり得る。しかし、これは限定を意図したものではない。
【0028】
本明細書で説明する位置決めスプリングは、異なる数の戻り止め面を有するものなど、異なる構成の複数の異なる回転可能シャフトと共に使用されることができる。戻り止め面の数は、回転可能シャフトを付勢するためのクロック角度位置の所望の数に基づいて決定されることができる。論じたように、所与の回転可能シャフト上の戻り止め面の数と位置によって、回転可能シャフトのクロック角度位置の数と間隔が決定される。一態様では、所与の回転可能シャフト上の戻り止め面の数が、所与の回転可能シャフトの利用可能なクロック角度位置の数の唯一の決定要因となり得る(例えば、複数の戻り止め面を有する回転可能シャフトに対して動作可能な、1つだけの戻り止め面を有する位置決めスプリング)。別の態様では、回転可能シャフトの構成と、所与の回転可能シャフトと共に動作可能な位置決めスプリングの構成との両方が、所与の回転可能シャフト(例えば、複数の戻り止め面を有する位置決めスプリングと動作可能な複数の戻り止め面を有する回転可能シャフト)の利用可能なクロック角度位置の数を決定することができる。位置決めスプリングに対する回転可能シャフトのクロック角度位置の所望の数を達成するための、位置決めスプリングを構成する、もしくは回転可能シャフトを構成する、または、これらの両方を構成するこの概念は、当業者には明らかであることに留意されたい。
【0029】
図7a、図7b、図7c、及び図7dを参照すると、本開示の異なる例による様々な回転可能シャフトが示されている。図7aは、120度離れて実質的に三角形に配置された3つの戻り止め面702を有する回転可能シャフト700Aを示す。図7bは、180度離れて配置された2つの戻り止め面704を有する回転可能シャフト700Bを示す。図7cは、3つの戻り止め面706を有する回転可能シャフト700Cを示しており、1つ以上の戻り止め面706は、1つ以上の他の戻り止め面706から不均一な間隔で配置されている。図7dは、実質的に五角形に配置された5つの戻り止め面702を有する回転可能シャフト700Dを示す。明示的には示されていないが、多くの他の構成も可能である。回転可能シャフト上の戻り止め面の数は、いずれの場合も限定を意図したものではない。回転可能シャフトは、均一な半径方向位置、不均一な半径方向位置、またはそれらの任意の組み合わせで間隔をあけた任意の数の戻り止め面を有するように設計されることができる。
【0030】
位置決めスプリング上の追従性ローブと回転可能シャフト上の戻り止め面との角度間隔に応じて、特定の位置決めスプリングが、複数の異なる回転可能シャフトと係合するように構成されることができ、特定の回転可能シャフトが複数の異なる位置決めスプリングと共に使用されることができることが理解されよう。例えば、図2bの位置決めスプリング200と図6の位置決めスプリング600は両方とも、回転可能シャフト700Aと共に使用することができ、どちらの構成でも、回転可能シャフトが、約120度離れた回転可能シャフト700Aの3つのクロック角度位置を有するようになる。さらに、位置決めスプリング300は、図4bの回転可能シャフト402(90度離れている回転可能シャフト402のクロック角度位置になる)と図7bの回転可能シャフト700B(180度離れている回転可能シャフト700Bのクロック角度位置になる)の両方と共に使用することができる。位置決めスプリング600は、本明細書に記載のいずれの回転可能シャフトと共に使用することができる。単一の追従性ローブ602は、回転シャフトが、位置決めスプリング600に対して回転して、位置決めスプリング600と係合する回転シャフトのクロック角度位置が、回転シャフトの戻り止め面の位置と一致するような順序で、回転シャフトの各戻り止め面と係合するように構成される。
【0031】
また、当業者は、位置決めスプリング及び回転可能シャフトは相互に関連して設計されることができ、回転可能シャフトを付勢するクロック角度位置の任意の所望の構成になることを理解するであろう。実際、所与の位置決めスプリングは、対応する回転可能シャフト上の戻り止め面の数と等しい数の追従性ローブを有することができ、または所与の位置決めスプリングは、対応する回転可能シャフト上の戻り止め面の数とは異なる数の追従性ローブを有することができる。さらに、追従性ローブと戻り止め面は、それぞれ位置決めスプリングと回転可能シャフトの周りの任意の半径方向位置で間隔を空けられ得る。回転可能シャフトの戻り止め面は、等しい、または等しくない半径方向角度または角度で互いに半径方向にオフセットすることができ、位置決めスプリングの追従性ローブは、等しい、または等しくない半径方向角度または角度で互いに半径方向にオフセットすることができる。
【0032】
本明細書で説明した例のいずれにも修正が加えられることができる。例えば、位置決めスプリング100、200、及び300は、端部が接続されておらず、位置決めスプリングの少なくとも一部に形成された間隙110、210、及び310を画定する不連続なものとして示されている。位置決めスプリング100、200、及び300は、単一の細長い材料片から所望の形状に曲げることができる。しかし、連続的な例も可能である。例えば、連続的または閉じた位置決めスプリング800が、本開示の一例による図8a及び図8bに示されている。本明細書で説明される位置決めスプリングはいずれも、連続的(すなわち、開放端がなく、隙間がない)または不連続的(すなわち、第1の端部と第2の端部が接続されておらず、それらの間に隙間を画定する)のいずれかで作製されることができる。連続的位置決めスプリングの例は、単一片の材料から機械加工されることも、または、1つ以上の細長い材料片を曲げて、溶接などの製造プロセスによって、または接着剤によって、端部を接合して連続的位置決めスプリングを形成することによって作製されることもできる。さらに、図9a及び図9bの位置決めスプリング900に示すように、逃がしカットまたは逃がし間隙902を追従性ローブに形成して、そのような逃がしカットまたは間隙902を有さない同様の位置決めスプリングよりも低い負荷の下で位置決めスプリングの屈曲を容易にすることができる。
【0033】
位置決めスプリングの追加の例を、本開示の実施例に従って構成されている図10a~図11bを参照して説明する。前述の位置決めスプリングは単一部品の設計または構成で構成されているが、図10a及び図10bは、複数部品の位置決めスプリングアセンブリを示している。図10a及び図10bに示される位置決めスプリング1000は、管状の外側ハウジングまたはカラー1002と、管状の外側ハウジング1002の内面1006によって保持される1つ以上の屈曲部1004とを含むことができる。1つ以上の屈曲部004のそれぞれは、上述の例で説明したものと同様の追従性ローブを提供し、かつ画定する。屈曲部1004は、屈曲部1004を曲げるために負荷を加える管状外側ハウジング1002内に保持されることができ、屈曲部1004は、次いで管状外側ハウジング1002内に挿入され、管状外側ハウジング1002内の所定の位置に達すると、屈曲部が管状外側ハウジング1002内の所望の位置に維持される屈曲位置へと部分的に拡張されることができる。屈曲部は、多くの異なる方法で管状外側ハウジング1002内の所望の位置に維持されることができる。一例では、屈曲部1004は、管状外側ハウジング1002の内面に形成されたスロット内に嵌合されることができる。別の例では、屈曲部1004は、管状外側ハウジング1002内に接着、溶接、またはその他の方法で固定することができる。管状外側ハウジング内に屈曲部を固定する方法は、決して限定されることを意図したものではない。
【0034】
図11a~図11bは、本開示の一例による位置決めスプリング1100を示す。位置決めスプリング1110は、内面1106を有する管状の外側ハウジングまたはカラー1102を含むことができる。屈曲部1104は、管状外側ハウジング1102内に保持され得る。
【0035】
図10a及び図10bの位置決めスプリング1000では、屈曲部1004は、管状外側ハウジングと接触する第1の端部から管状外側ハウジング1002と接触する第2の端部へと、管状外側ハウジング1002の長手方向軸に垂直な方向で配向されている。図11a及び図11bの位置決めスプリング1100では、屈曲部1104は、管状外側ハウジング1102と接触する第1の端部から管状外側ハウジング1102と接触する第2の端部へと、管状外側ハウジング1102の長手方向軸に平行な方向で配向されている。1000及び1100と同様の位置決めスプリングは、任意の数の追従性ローブ/屈曲部を有することができ、本明細書に記載のいずれかの他の位置決めスプリングと同様の構成で製造されることができる。さらに、屈曲部1004及び1104は、他の例に関して本明細書で説明したものと同様の、または同一の方法で、回転可能シャフトの戻り止め面と接合する。
【0036】
位置決めシステムは、本明細書に記載の位置決めスプリングのいずれか(例えば、位置決めスプリング100、200、300、600、800、900、1000、1100、1202、1204、1212、1214、1222、1224を参照)及び本明細書に記載の回転可能シャフトのいずれか(例えば、回転可能シャフト402、700A、700B、700C、700D、1206、1216、1226を参照)を含むことができ、回転可能シャフトは、相互接続した位置決めスプリングの追従性ローブを受け入れるための1つ以上の戻り止め面を有している。さらに、本明細書に記載の位置決めシステムは、複数の戻り止め部分を有する回転可能シャフトと共に動作可能な複数の位置決めスプリングを含むことができ、各戻り止め部分は1つ以上の戻り止め面を備える。
【0037】
図12a~図12cは、本開示の例による測位システム1200、1210、及び1220をそれぞれ示す。位置決めシステム1200、1210、及び1220は、単一の回転可能シャフト上で互いに軸方向に間隔を空けるように(例えば、互いに隣接して、または積み重ねられて)配列された複数の位置決めスプリングを含むことができる。図12aは、回転可能シャフト1206と回転可能に係合するように構成された第1の位置決めスプリング1202及び第2の位置決めスプリング1204を含むことができる位置決めシステム1200を示しており、第1の位置決めスプリング1202及び第2の位置決めスプリング1204のそれぞれは、図1a及び図1bの位置決めスプリング100として構成されている。回転可能シャフト1206は、第1の位置決めスプリング1202を受け入れるように構成された第1の戻り止め部分1207と、第1の戻り止め部分1207から軸方向に間隔を空けて(例えば、互いに隣接して)第2の位置決めスプリング1204を受け入れるように構成された第2の戻り止め部分1208とを含むことができる。第1の戻り止め部分1207及び第2の戻り止め部分1208のそれぞれは、対応する位置決めスプリング1202及び1204(または本明細書で教示されるいずれかの他のもの)の追従性ローブを受け入れて係合するように構成された1つ以上の戻り止め面1209を含むことができる。第1の戻り止め部分1207の戻り止め面は、第2の戻り止め部分1208の戻り止め面から回転可能シャフト1206の中心軸に対して、半径方向にまたは角度的にオフセットされる(すなわち、半径方向に整列しない)ことができる。位置決めシステム1200では、第2の位置決めスプリング1204の追従性ローブは、(位置決めスプリング1202及び1204の共通の中心軸に対して)第1の位置決めスプリング1202の追従性ローブから半径方向または角度方向にオフセットされているか、または整列しておらず、第1の位置決めスプリング1202及び第2の位置決めスプリング1204が、互いに回転可能シャフト1206上で軸方向にオフセットされており、位置決めスプリング1201及び1204が、位置決めスプリング1202及び1204の共通の中心軸に対して半径方向または角度方向にオフセットされているか、または互いに整列されていない。
【0038】
図12bは、回転可能シャフト1216と係合するように構成された第1の位置決めスプリング1212及び第2の位置決めスプリング1214を含む位置決めシステム1210を示し、第1の位置決めスプリング1212及び第2の位置決めスプリング1214のそれぞれが、図1a及び図1bの位置決めスプリング100として構成されている。回転可能シャフト1216は、第1の位置決めスプリング1212及び第2の位置決めスプリング1214(すなわち、戻り止め部分1218は、互いの上に積み重ねられた第1の位置決めスプリング1214及び第2の位置決めスプリング1216と少なくとも同じ高さを備える)を受け入れるように構成された細長い戻り止め部分1218を含むことができる。戻り止め部分1218は、対応する位置決めスプリング1212及び1214の追従性ローブを受け入れるように構成された複数の戻り止め面1219を含むことができる。位置決めシステム1210では、第2の位置決めスプリング1214と第1の位置決めスプリング1212の追従性ローブは、第1の位置決めスプリング1202と第2の位置決めスプリング1204が回転可能シャフト1206上に積み重ねられたとき、互いに実質的に整列しており、すなわち、位置決めスプリング1212及び1214とその追従性ローブは互いに実質的に整列している。
【0039】
複数の位置決めスプリングを使用することで、位置決めシステムは、回転可能シャフトに作用する様々なばね力で構成されることができる。2本の同一のスプリングを使用することで、回転可能シャフトに2倍のばね力を発生させることができる。従って、回転可能シャフトは、クロック半径または角度位置にさらにしっかりと付勢され得、位置決めスプリング内で回転するためにより大きな力が必要となり得る。さらに、位置決めスプリングは、異なるばね定数、追従度を有する異なる材料で作製されることができ、異なる寸法及び厚さを有することもできる。回転可能シャフトに様々な程度の所望のばね力を形成するために、これらの違いを利用することができる。位置決めシステム1200、1210、及び1220は複数の同一の位置決めスプリングを使用するが、位置決めスプリングが互いに異なっていてもよく、同じまたは異なる数の追従性ローブを有してもよいことは当業者には明らかであろう。回転可能シャフト上の軸方向に間隔を空けた(それぞれが1つ以上の戻り止め面を有する)戻り止め部分は、互いに隣接する(すなわち、積み重なる)ことができ、また、それらはまた、回転可能シャフトの様々なクロック角度位置を所望の角度と間隔で半径方向に配置するために、同じまたは異なる数の戻り止め面を有するように形成されることもできる。さらに、単一の回転可能シャフト上の(それぞれが1つ以上の戻り止め面を有する)複数の戻り止め部分は、互いに隣接する必要はない。実際、回転可能シャフト上の複数の戻り止め部分は、回転可能シャフトに沿って間隔を空けた軸方向位置に配置することができ、それぞれが位置決めスプリングを受け入れて係合するように構成されている。
【0040】
位置決めシステムは、回転可能シャフト上に複数の戻り止め部分を含むことができ、複数の戻り止め部分のいずれか一方または両方で動作可能である単一の位置決めスプリングを備えていることに留意されたい。この例では、第1の戻り止め部分は、第2の戻り止め部分とは異なる数、及び/または場所の戻り止め面を備えることができ、回転可能シャフトの異なるクロック角度位置を実現するために、単一の位置決めスプリングが第1または第2の戻り止め部分のいずれかと共に動作可能である。
【0041】
図12cは、第1の位置決めスプリング1222及び第2の位置決めスプリング1224と、戻り止め部分1228を含む回転可能シャフト1226とを含むことができる位置決めシステム1220を示しており、第1の位置決めスプリング1222及び第2の位置決めスプリング1224のそれぞれは、図1a及び図1bの位置決めスプリング100として構成されている。図示されるように、位置決めスプリング1222及び1224は、位置決めスプリング1222の追従性ローブのそれぞれが、位置決めスプリング1224の2つの隣接する追従性ローブの半径方向位置の間の半径方向位置に位置決めされるように、互いに整列していなくてもよい。
【0042】
図13aは、図12cの戻り止め部分1228を通る回転可能シャフト1226の断面図を示す。図示されるように、回転可能シャフト1226は、8つの戻り止め面1230を含むことができる。図13bは、回転可能シャフト1226の戻り止め面1230と係合した第1の位置決めスプリング1222及び第2の位置決めスプリング1224を示す。図示するように、第1の位置決めスプリング1222の追従性ローブ1222a、1222b、1222c、及び1222dと、第2の位置決めスプリング1224の追従性ローブ1224a、1224b、1224c、及び1224dは、第1の位置決めスプリング1222及び第2の位置決めスプリング1224に対する回転可能シャフト1226の回転に応じて、回転可能シャフト1226の複数の戻り止め面のすべての戻り止め面1230と係合することができる。この構成によれば、回転可能シャフト1226は、互いに等間隔に位置付けられた8つのクロック角度位置を有する。図示するように、それぞれ4つの追従性ローブを有する複数の位置決めスプリングを使用することで、回転可能シャフト1226の8つのクロック角度位置の構成がそれぞれ得られる。
【0043】
本明細書で説明する位置決めシステムは、複数の異なる用途で使用されることができる。例えば、図14a及び図14bは、本開示の一例による位置決めシステムを組み込んだ例示的な保持ピン1400を示す。保持ピン1400は、ハンドル1402及び外側ハウジング1404を備えることができる。ハンドル1402は、ハウジング1404内に配置された回転可能シャフト1406を回転させることができる。回転可能シャフト1406は、本開示の一例による回転可能シャフトであることができる。回転可能シャフト1406は、本明細書で説明される位置決めスプリング1408と係合して、回転可能シャフト1406及びロックピン1400のクロック角度位置を提供することができる。
【0044】
別の例では、ターンテーブルは、本明細書で説明されるような位置決めシステムを利用することができる。図15a~図15cは、位置決めスプリング1506と係合する回転可能シャフト1504を含むテーブル1502を含むことができるターンテーブル1500を示す。回転可能シャフト1504及び位置決めスプリング1506は、本明細書に記載される、または本開示の精神内で当業者によって認識されるような、回転可能シャフト及び/または位置決めスプリングの任意の構成であり得る。回転可能シャフト1504は、ローラベアリング1508及びベース1510と回転可能に係合することができ、本明細書で教示されるように、回転可能シャフト1504と位置決めスプリング1506との境界面によって画定される、回転可能シャフト1504及びテーブル1502の複数のクロック角度位置を有する完全なターンテーブル1500を形成する。当然、これらの例示的用途は、いかなる形でも限定することを意図したものではない。実際、当業者であれば、本明細書で説明する位置決めシステムの1つまたは複数を実装できる様々な異なる用途を認識するであろう。
【0045】
位置決めスプリングに対して回転するように動作可能な回転可能シャフトと回転可能に係合するように構成された位置決めスプリングを構成する方法は、それぞれの半径方向位置に位置付けられた1つ以上の追従性ローブを備えるように位置決めスプリングを構成することを含むことができる。1つ以上の追従性ローブは、回転可能シャフトの1つ以上の戻り止め面と係合して、回転可能シャフトの回転に抵抗し、1つ以上のクロック角度位置にある回転可能シャフトを付勢するように構成され得る。1つ以上の追従性ローブは、回転可能シャフトの1つ以上のクロック角度位置から外れて回転すると湾曲するように構成され得る。本方法における位置決めスプリングの構成は、本明細書で説明するような位置決めスプリングのいずれかを構成することか(例えば、位置決めスプリング100、200、300、600、800、900、1000、1100、1202、1204、1212、1214、1222、1224)、または本開示の趣旨を理解する当業者には明らかな他のいずれかを構成することを含み得る。さらに、位置決めスプリングと共に動作可能な回転可能シャフトは、本明細書で説明した回転可能シャフト(例えば、回転可能シャフト402、700A、700B、700C、700D、1206、1216、1226を参照)のいずれか、または本開示の趣旨を理解する当業者には明らかな他のいずれかとして構成され得る。
【0046】
図面に例示した例を参照し、これらを説明するために本明細書では特定の言語を用いた。しかしながら、それによって本技術の範囲を限定することは意図されていないことを理解されたい。本明細書で例示した特徴の修正及びさらなる変更、ならびに本明細書で例示した例の追加用途は、説明の範囲内であると考えるべきである。
【0047】
本開示は、本明細書で説明したいくつかの実施形態または特徴が、本明細書で説明した他の実施形態または特徴と組み合わせられ得ることを明示的に開示していないことがあるが、本開示は、当業者によって実行可能な任意のそのような組み合わせを説明するために読まれるべきである。本開示において「または」を用いることは、本明細書において特に断りのない限り、非排他的または、すなわち、「及び/または」を意味すると理解すべきである。
【0048】
さらに、説明された特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施例において任意の好適な様式で組み合わせられることができる。前述の説明では、説明した技術の例の十分な理解を得るために、様々な構成の例など、多くの特定の詳細が提供された。しかし、本技術は、特定の詳細の1つまたは複数を用いずに、または他の方法、構成要素、装置などを用いて、実施され得ることが理解される。他の事例では、本技術の態様が不明瞭になることを避けるために、周知の構造または操作は図示することも、詳細に説明することもしていない。
【0049】
主題は、構造的特徴及び/または操作に固有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲で定義された主題が必ずしも説明された特定の特徴及び操作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上で説明した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実装する実施例的な形態として開示されている。説明した技術の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの変更及び代替的な配置が考えられ得る。
図1a
図1b
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6
図7a
図7b
図7c
図7d
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11a
図11b
図12a
図12b
図12c
図13a
図13b
図14a
図14b
図15a
図15b
図15c
【国際調査報告】