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特表2024-545240基板からフォトレジスト及びエッチング残渣を除去するための銅腐食防止剤を含む組成物並びにその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】基板からフォトレジスト及びエッチング残渣を除去するための銅腐食防止剤を含む組成物並びにその使用
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20241128BHJP
   C11D 7/32 20060101ALI20241128BHJP
   C11D 7/50 20060101ALI20241128BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
H01L21/304 647A
C11D7/32
C11D7/50
C11D17/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535841
(86)(22)【出願日】2022-11-30
(85)【翻訳文提出日】2024-06-19
(86)【国際出願番号】 US2022080658
(87)【国際公開番号】W WO2023114638
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/265,439
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517114182
【氏名又は名称】バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100210697
【弁理士】
【氏名又は名称】日浅 里美
(72)【発明者】
【氏名】ユアンメイ ツァオ
(72)【発明者】
【氏名】リーリー ワン
(72)【発明者】
【氏名】ライション ソン
(72)【発明者】
【氏名】アイピン ウー
【テーマコード(参考)】
4H003
5F157
【Fターム(参考)】
4H003BA12
4H003DA12
4H003DA15
4H003EA21
4H003EB04
4H003EB06
4H003EB13
4H003EB14
4H003EB19
4H003EB20
4H003ED02
4H003ED28
4H003ED29
5F157AA63
5F157AA64
5F157BD09
5F157BE12
5F157BE32
5F157BF22
5F157BF23
5F157BF32
5F157BF38
5F157BF39
5F157BF46
5F157BF58
5F157BF59
5F157BF60
5F157BF72
5F157DB03
(57)【要約】
【課題】フォトレジスト及びエッチング残渣を除去するための剥離剤溶液を提供する。
【解決手段】開示され特許請求される組成物は、フォトレジスト及びエッチング残渣を除去するための、トリアジン(例:ベンゾグアナミン)腐食防止剤を含む剥離剤溶液に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)アミン、第4級アンモニウムヒドロキシド、無機塩基、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む1又は複数の塩基成分、
(ii)1又は複数の有機溶媒、及び
(iii)式2の1又は複数のグアナミン化合物であって、
【化1】
式中、Rは、水素原子、酸素含有基、ヒドロキシル基、メルカプト基、窒素含有基、アミン、C~C10アルキル基で置換されたアミノ基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基、アルコキシ基、C~C20直鎖状アルキル基、C~C20分岐鎖状アルキル基、C~C10環状アルキル基、C~C12アリール基、C~C10直鎖状アルケニル基、C~C10分岐鎖状アルケニル基、C~C10直鎖状アルキニル基、C~C10分岐鎖状アルキニル基、ハライドで置換されたC~C20直鎖状アルキル基、及び
【化2】
で置換されたC~C20アルキルから選択される、
1又は複数のグアナミン化合物、
を含む、フォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項2】
(i)アミン、第4級アンモニウムヒドロキシド、無機塩基、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む1又は複数の塩基成分、
(ii)1又は複数の有機溶媒、及び
(iii)式2の1又は複数のグアナミン化合物であって、
【化3】
式中、Rは、水素原子、酸素含有基、ヒドロキシル基、メルカプト基、窒素含有基、アミン、C~C10アルキル基で置換されたアミノ基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基、アルコキシ基、C~C20直鎖状アルキル基、C~C20分岐鎖状アルキル基、C~C10環状アルキル基、C~C12アリール基、C~C10直鎖状アルケニル基、C~C10分岐鎖状アルケニル基、C~C10直鎖状アルキニル基、C~C10分岐鎖状アルキニル基、ハライドで置換されたC~C20直鎖状アルキル基、及び
【化4】
で置換されたC~C20アルキルから選択される、
1又は複数のグアナミン化合物、
から本質的に成る、フォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項3】
(i)アミン、第4級アンモニウムヒドロキシド、無機塩基、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む1又は複数の塩基成分、
(ii)1又は複数の有機溶媒、及び
(iii)式2の1又は複数のグアナミン化合物であって、
【化5】
式中、Rは、水素原子、酸素含有基、ヒドロキシル基、メルカプト基、窒素含有基、アミン、C~C10アルキル基で置換されたアミノ基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基、アルコキシ基、C~C20直鎖状アルキル基、C~C20分岐鎖状アルキル基、C~C10環状アルキル基、C~C12アリール基、C~C10直鎖状アルケニル基、C~C10分岐鎖状アルケニル基、C~C10直鎖状アルキニル基、C~C10分岐鎖状アルキニル基、ハライドで置換されたC~C20直鎖状アルキル基、及び
【化6】
で置換されたC~C20アルキルから選択される、
1又は複数のグアナミン化合物、
から成る、フォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項4】
が、水素、-OH基、フェニル基、置換フェニル基、アミン、カルボキシル基、C~C直鎖状アルキル基、及びC~C分岐鎖状アルキル基から選択される、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項5】
が、水素である、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項6】
が、-OH基である、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項7】
が、フェニル基である、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項8】
が、置換フェニル基である、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項9】
が、カルボキシル基である、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項10】
が、アミンである、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項11】
が、C~C直鎖状アルキル基である、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項12】
が、C~C分岐鎖状アルキル基である、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項13】
前記(i)1又は複数の塩基成分が、DMDPAH、TEAH、KOH、TMAH、ETMAH、コリンヒドロキシド、及びモノエタノールアミンのうちの1又は複数を含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項14】
前記(i)1又は複数の塩基成分が、DMDPAHを含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項15】
前記(i)1又は複数の塩基成分が、TEAHを含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項16】
前記(i)1又は複数の塩基成分が、KOHを含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項17】
前記(i)1又は複数の塩基成分が、TMAHを含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項18】
前記(i)1又は複数の塩基成分が、ETMAHを含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項19】
前記(i)1又は複数の塩基成分が、コリンヒドロキシドを含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項20】
前記(i)1又は複数の塩基成分が、モノエタノールアミンを含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項21】
前記(ii)1又は複数の有機溶媒が、DMSO、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、及び3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールのうちの1又は複数を含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項22】
(iv)1又は複数の第2の溶媒として水をさらに含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項23】
(iv)1又は複数の第2の溶媒として水をさらに含み、及び前記(ii)1又は複数の有機溶媒の量(重量%)が、前記(iv)1又は複数の第2の溶媒の量(重量%)よりも多い、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項24】
(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノール、BZT、ソルビトール、8-HQ、及び硝酸銅(II)のうちの1又は複数をさらに含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項25】
(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤としてレゾルシノールをさらに含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項26】
(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤としてBZTをさらに含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項27】
(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤としてソルビトールをさらに含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項28】
(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として8-HQをさらに含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項29】
(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として硝酸銅(II)をさらに含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項30】
(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノール、BZT、ソルビトール、8-HQ、及び硝酸銅(II)のうちの2つ又はそれより多くをさらに含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項31】
(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、BZTと、レゾルシノール、ソルビトール、8-HQ、及び硝酸銅(II)のうちの1又は複数とをさらに含む、請求項1~12の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項32】
(i)約10重量%~約15重量%のTEAH、
(ii)約62.5重量%の、DMSO、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、及び3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールのうちの1又は複数、
(iii)約0.25重量%~約0.75重量%のベンゾグアナミン、並びに
(iv)約24重量%の水、
を含む、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項33】
約13重量%のTEAHを含む、請求項32に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項34】
約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、請求項32に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項35】
約62.5重量%のDMSOを含む、請求項32に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項36】
約62.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項32に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項37】
約62.5重量%のジエチレングリコールモノブチルエーテルを含む、請求項32に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項38】
約62.5重量%のトリエチレングリコールモノメチルエーテルを含む、請求項32に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項39】
約62.5重量%の3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールを含む、請求項32に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項40】
(i)約10重量%~約15重量%のTEAH、
(ii)約46.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル、及び
(iii)約0.25重量%~約0.75重量%のベンゾグアナミン、
(iv)約40重量%の水、
を含む、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項41】
約13重量%のTEAHを含む、請求項40に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項42】
約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、請求項40に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項43】
(i)約1.75重量%~約2.0重量%のKOH、
(ii)約55重量%~約97.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル、
(iii)約0.25重量%~約0.75重量%のベンゾグアナミン、及び
(iv)残量の水、
を含む、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項44】
約97.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項43に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項45】
約82.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項43に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項46】
約72.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項43に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項47】
約57.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項43に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項48】
約1.8重量%のKOHを含む、請求項43に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項49】
約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、請求項43記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項50】
(i)約2.5重量%~約3.0重量%のDMDPAH、
(ii)約10.5重量%のプロピレングリコール、及び約45重量%~約86.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル、
(iii)約0.25重量%~約0.75重量%のベンゾグアナミン、並びに
(iv)残量の水、
を含む、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項51】
約86.4重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項52】
約71.4重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項53】
約61.9重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項54】
約61.4重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項55】
約46.4重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項56】
約2.6重量%のDMDPAHを含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項57】
約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項58】
実質的に水を含まない、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項59】
水を含まない、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項60】
約15重量%の水を含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項61】
約25重量%の水を含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項62】
約40重量%の水を含む、請求項50に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項63】
(i)約2.6重量%のDMDPAH、及び約6重量%のモノエタノールアミン、
(ii)約80重量%のDMSO、及び約10.5重量%のプロピレングリコール、並びに
(iii)約0.75重量%~約1.0重量%のベンゾグアナミン、
を含む、請求項1~3の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項64】
約0.8重量%のベンゾグアナミンを含む、請求項63に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項65】
約1重量%のベンゾグアナミンを含む、請求項63に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項66】
レゾルシノール、8-HQ、硝酸銅、ヒスチジン、及びソルビトールのうちの1又は複数をさらに含む、請求項63に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項67】
約0.1重量%のレゾルシノールをさらに含む、請求項63に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項68】
約0.8重量%のレゾルシノールをさらに含む、請求項63に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項69】
約0.5重量%の8-HQをさらに含む、請求項63に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項70】
約0.3重量%のヒスチジンをさらに含む、請求項63に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項71】
約1重量%のソルビトールをさらに含む、請求項63に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項72】
硝酸銅をさらに含む、請求項63に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液。
【請求項73】
基板からフォトレジスト又はエッチング残渣を除去する方法であって、
(i)前記基板を、請求項1~72の何れか一項に記載のフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液の1又は複数に、所望される量の前記フォトレジスト又はエッチング残渣を除去するのに充分な時間にわたって接触させる工程、
(ii)前記溶液から前記基板を取り出す工程、
(iii)前記基板から前記溶液をDI水又は溶媒ですすぎ落とす工程、及び
(iv)所望に応じて、前記基板を乾燥させる工程、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
【0002】
開示され特許請求される主題は、基板からフォトレジスト及びエッチング残渣を除去するための組成物、並びにそのような組成物を用いる方法に関する。開示され特許請求される組成物は、フォトレジスト及びエッチング残渣を除去するための、トリアジン腐食防止剤を含む剥離剤溶液である。
【背景技術】
【0003】
関連技術
【0004】
半導体ウェハ製造において、ウェハレベルパッケージング(WLP)とは、ダイシング前の基板に保護層及び電気接続を加えることを含む、ウェハレベルで集積回路をパッケージするために用いられる技術である。通常、相互接続は、フォトリソグラフィ及び金属堆積を含む様々なプロセスから製造される金属バンプである。フォトリソグラフィプロセスで深い穴を持つ構造が製造され、その後、はんだバンプ金属がこれらの穴に充填される。その後、フォトレジストマスク層を除去することによってバンプが形成される。
【0005】
フォトレジスト層は、通常、フォトレジスト剥離剤を用いたウェットプロセスで除去される。効果的なフォトレジスト剥離剤の要件は、フォトレジストの除去効率だけでなく、金属バンプ及び銅基板などの曝露される基板に対する良好な適合性も要件である。ウェハレベルパッケージングで使用されるフォトレジスト及びエッチング残渣を除去するためのフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤は、典型的には、溶媒、塩基、腐食防止剤、所望に応じて含まれる共溶媒、及び他の添加剤の異なる組み合わせから構成される。従来の除去剤は、溶媒としてDMSO(ジメチルスルホキシド)又はNMP(N-メチル-2-ピロリドン)、並びに塩基として第4級アンモニウムヒドロキシド又は無機塩基又はこれらの組み合わせを有する。塩基は、フォトレジスト及びエッチング残渣の除去に不可欠な成分である。しかし、フォトレジスト層を除去するプロセスの過程で、フォトレジスト剥離剤に曝露された銅基板は、望ましくないエッチングを受ける傾向がある。そのため、フォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤は、洗浄プロセス中に銅を浸食しないことが非常に重要であり、これは、効果的で強固な銅腐食防止剤を導入することで実現することができる。
【0006】
腐食防止剤は、曝露された銅基板のエッチングを抑制するために使用される。フォトレジスト剥離剤において良好な銅腐食防止剤を見出すために、多くの労力が払われてきた。ベンゾトリアゾールなどの公知の銅腐食防止剤は、水溶液中で有効である。しかし、それは、強塩基を含む有機溶媒リッチな剥離剤ではうまく作用しない。銅塩などの金属塩は、効果的な腐食防止剤として使用されるが、これらの塩は、フォトレジスト剥離剤における溶解度及び安定性という課題を有する。糖アルコールも銅腐食防止剤として使用されるが、このような有機溶媒リッチな剥離剤でのその効率は、銅保護の要件を満たさない可能性がある。
【0007】
トリアジン及びその誘導体は、銅腐食防止剤として選択的に使用されてきたに過ぎない。例えば、特開2003-213463(A)号公報は、金属配線を有する半導体デバイスを洗浄するためのアルカリ性又は酸性の水性洗浄液中において、銅又は銅合金の腐食防止剤としてトリアジン誘導体を使用することを開示した。特開2003-213463(A)号公報では、アルカリ性溶液は、アンモニア水溶液及び/又はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液である。
【0008】
したがって、高いフォトレジスト除去効率を伴って銅基板を効果的に保護するための、銅腐食防止剤を含むフォトレジスト剥離剤を開発することが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明の概要のセクションは、開示され特許請求される主題のすべての実施形態及び/又は増分的に(incrementally)新規な態様を特定するものではない。そうではなく、この発明の概要は、異なる実施形態、並びに従来技術及び公知技術に対する新規性の対応点についての予備的な考察を単に提供するだけである。開示され特許請求される主題及び実施形態の追加的な詳細並びに/又は考え得る観点については、読者は、以下でさらに考察される本開示の発明を実施するための形態のセクション及び対応する図面を参照されたい。
【0010】
開示され特許請求される主題は、(i)ポジ型又はネガ型のフォトレジスト、(ii)エッチングプロセス後のフォトレジストエッチング残渣、及び/又は(iii)エッチング残渣を、基板から除去又は剥離するためのフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液(まとめて「除去剤溶液」)に関する。開示され特許請求される除去剤組成物は、適用時のスピン速度が速い場合であっても、銅との適合性に特に優れている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
開示される主題は、
(i)アミン、第4級アンモニウムヒドロキシド、無機塩基、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む1又は複数の塩基成分、
(ii)1又は複数の有機溶媒、及び
(iii)式(I)の1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤であって、
【化1】
式中、各R、R、及びRは、各々独立して、水素原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基、アルコキシ基、又はアルキル基から選択される、
1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る除去剤溶液に関する。この実施形態の1つの態様では、R、R、及びRのうちの2つは、-NHである。
【0012】
さらなる態様において、溶液は、さらに、所望に応じて(iv)1又は複数の第2の溶媒を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。さらなる態様において、溶液は、さらに、所望に応じて(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。さらなる態様において、溶液は、さらに、所望に応じて(iv)1又は複数の第2の溶媒、及び(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、グアナミン化合物である。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、ベンゾグアナミンある。これらの実施形態の1つの態様では、(iv)1又は複数の第2の溶媒は、水を含む、本質的に水から成る、又は水から成る。
【0013】
開示され特許請求される主題は、さらに、開示され特許請求される化学配合物の使用及び合成にも関する。中でも、フォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液は、単層又はある特定の種類の二層レジストで存在するポリマーレジスト材料を除去するために用いることができる。例えば、二層レジストは、典型的には、第2のポリマー層で覆われた第1の無機層を有するか、又は2つのポリマー層を有していてもよい。
【0014】
別の実施形態では、開示され特許請求される主題は、別の非トリアジン腐食防止剤(例:(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤)の抗腐食特性を増強するための、トリアジン誘導体腐食防止剤の使用方法に関する。この実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、グアナミン化合物である。この実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、ベンゾグアナミンある。
【0015】
開示され特許請求される主題の他の特徴及び利点は、開示され特許請求される主題の原理を示す例としての解決策と併せて考慮することで、以下のより詳細な記述から明らかとなるであろう。
【0016】
開示され特許請求される主題の実施形態は、以下の有益性のうちの1又は複数を提供する:良好な洗浄性、高い充填能力(loading capacity)、銅、ケイ素、酸化ケイ素、及びポリイミドなどの不動態化材料との優れた適合性を有するフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤。
【0017】
本明細書で述べる様々な工程の考察の順序は、明確にするために示したものである。一般に、本明細書に開示される工程は、適切ないかなる順序で行われてもよい。加えて、本明細書に開示される異なる特徴、技術、構成などの各々は、本開示の異なる場所で考察される場合もあるが、概念の各々は、適宜互いに独立して又は互いに組み合わせて実行され得ることを意図している。したがって、開示され特許請求される主題は、多くの異なる方法で具体化及び考慮され得る。
【0018】
定義
次に、特許請求される内容の理解を促進する目的で、示される実施形態を参照し、特定の言語を用いてそれを記載する。しかしながら、特許請求される内容の範囲の限定を、それによって意図するものではなく、そこに示されるような変更、さらなる改変、及び特許請求される原理のさらなる適用は、本開示が関連する技術分野の当業者であれば通常考え付くものとして企図されることは理解されるであろう。
【0019】
本明細書に引用される刊行物、特許出願、及び特許を含むすべての参考文献は、各参考文献が参照により援用されると個別に及び具体的に示され、その全内容が本明細書に示されている場合と同程度に、参照により本明細書に援用される。
【0020】
開示され特許請求される主題を記載する文脈における(特に以下の特許請求の範囲の文脈における)「1つの(a)」及び「1つの(an)」及び「その(the)」の用語並びに類似の指示語(referents)の使用は、本明細書において特に断りのない限り又は文脈上明らかに矛盾することのない限り、単数及び複数の両方を包含するものと解釈されたい。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、及び「含む(containing)」の用語は、特に断りのない限り、非限定的用語(すなわち、「含むが、これらに限定されない」を意味する)として解釈されたい。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書において特に断りのない限り、その範囲内に含まれる各個別の値を別々に参照する簡潔な方法として用いられることを単に意図するものであり、各個別の値は、本明細書において別々に列挙されるかのごとく、本明細書に援用される。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書において特に断りのない限り又は文脈上明らかに矛盾することのない限り、適切ないかなる順序で行われてもよい。本明細書において提供されるあらゆる例又は例示的言語(例:「など」)の使用は、開示され特許請求される主題をより良く示すことを単に意図するものであり、特に他の主張のない限り、その主題の範囲に限定を課すものではない。本明細書中のいかなる言語も、請求されていない何らかの要素を、開示され特許請求される主題の実践に不可欠であると示すものとして解釈されるべきではない。
【0021】
開示され特許請求される主題の好ましい実施形態が、開示され特許請求される主題を実施するための本発明者らに公知の最良の様式を含めて、本明細書に記載される。これらの好ましい実施形態の変型例は、上記の記述を読むことで当業者に明らかとなるであろう。本発明者らは、当業者が適宜そのような変型例を用いることを予想しており、本発明者らは、開示され特許請求される主題が、本明細書に具体的に記載された以外の方法で実践されることを意図している。したがって、この開示され特許請求される主題は、適用法令によって認められる、本明細書に添付の特許請求の範囲に列挙される主題のすべての改変及び均等物を含む。さらに、上述の要素のすべての考え得る変型例における何れの組み合わせも、本明細書において特に断りのない限り又は文脈上明らかに矛盾することのない限り、開示され特許請求される主題に包含される。
【0022】
参照を容易にするため、「マイクロエレクトロニクスデバイス」又は「半導体基板」は、マイクロエレクトロニクス、集積回路、又はコンピュータチップ用途に用いるために製造された、半導体ウェハ、フラットパネルディスプレイ、相変化メモリデバイス、太陽電池基板を含む太陽電池パネル及び他の製品、光起電装置、並びに微小電気機械システム(MEMS)に相当する。「マイクロエレクトロニクスデバイス」の用語は、何ら限定することを意図するものではなく、最終的にマイクロエレクトロニクスデバイス又はマイクロエレクトロニクスアセンブリとなるいかなる基板も含むことは理解されたい。マイクロエレクトロニクスデバイス又は半導体基板は、low-k誘電体材料、バリア材料、及びAl、Cu、Cu合金、SnAg合金、W、Ti、TiNなどの金属、ポリイミド又はポリベンゾオキサゾールなどの1又は複数の不動態層、さらにはSi、SiO、及びそれらの上の他の材料を含み得る。
【0023】
本明細書で定められる場合、「low-k誘電体材料」は、層状マイクロエレクトロニクスデバイスの誘電体材料として用いられるいかなる材料にも相当し、この材料は、約3.5未満の誘電率を有する。好ましくは、low-k誘電体材料としては、ケイ素含有有機ポリマー、ケイ素含有ハイブリッド有機/無機材料、オルガノシリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、酸化ケイ素、及び炭素ドープ酸化物(CDO)ガラスなどの低極性材料が挙げられる。low-k誘電体材料が、様々な密度及び様々な多孔度を有し得ることは理解されたい。
【0024】
本明細書で定められる場合、「バリア材料」の用語は、銅の相互接続を例とする金属線を封止し、銅を例とする上記金属の誘電体材料中への拡散を最小限に抑えるために本技術分野で用いられるいかなる材料にも相当する。好ましいバリア層材料としては、タンタル、チタン、チタンタングステン、ルテニウム、ハフニウム、及び他の耐火金属、並びにこれらの窒化物及びケイ化物が挙げられる。
【0025】
「実質的に含まない」とは、本明細書において、およそ1重量%未満、より好ましくはおよそ0.5重量%未満、最も好ましくはおよそ0.2重量%未満と定義される。「実質的に含まない」には、およそ0.0重量%も含まれる。「含まない」の用語は、0.0重量%を意味する。
【0026】
いくつかの実施形態では、実質的に水を含まない組成物について述べる場合、水は不純物として成分と共に添加される場合があることを意味することを意図しているが、成分と共に添加される水の量は、およそ0.1重量%未満であるべきであり、しかし、水は、製造及び使用の過程で大気から吸収される場合もある。他の実施形態では、実質的に水を含まないとは、水がおよそ1重量%を超えて存在しない組成物を意味し得る。他の実施形態では、実質的に水を含まないとは、水がおよそ3重量%を超えて存在しない組成物を意味し得る。他の実施形態では、水は、原材料の一部として添加される可能性があり、水のレベルは、2重量%超であるが5%未満で存在し得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される主題は、アミドキシム化合物を含まない。いくつかの実施形態では、開示され特許請求される主題は、金属含有化合物を含まない。
【0028】
「約」又は「およそ」の用語は、測定可能な数値変数に関連して用いられる場合、変数の示された値と、示された値の実験誤差内(例:平均値に対して95%の信頼限界内)又は示された値のパーセント内(例:±10%、±5%)の何れか大きい方の変数のすべての値とを意味する。
【0029】
組成物の特定の成分が、ゼロの下限を含む重量パーセント範囲を参照して考察されるようなすべての組成物において、このような成分は、組成物の様々な特定の実施形態において存在しても又は存在しなくてもよいこと、及びこのような成分が存在する場合は、それらは、このような成分が用いられる組成物の総重量に基づいて、0.001重量パーセントという低い濃度で存在し得ることは理解される。成分の定められた重量パーセントはすべて、特に断りのない限り、組成物の総重量に基づいていることには留意されたい。さらに、特に断りのない限り、すべての重量パーセントは「無希釈(neat)」であり、組成物に添加される際に、それらが存在する水溶液を含まないことを意味する。「少なくとも1つの」のいかなる言及も、「1又は複数の」と置き換えることが可能である。「少なくとも1つの」及び/又は「1又は複数の」は、「少なくとも2つの」又は「2つ又はそれより多くの」及び「少なくとも3つの」及び「3つ又はそれより多くの」などを含む。
【0030】
本明細書において組成物(又は溶液)を重量%に関して言及する場合、不純物などの非必須成分を含む全成分の重量%が、いかなる場合でも合計で100重量%を超えてはならないことは理解される。列挙された成分「から本質的に成る」組成物において、そのような成分は、合計で組成物の100重量%であってよく、又は合計で100重量%未満であってもよい。成分が合計で100重量%未満となる場合、そのような組成物は、ある少量の非必須汚染物質又は不純物を含み得る。例えば、1つのそのような実施形態では、組成物は、2重量%以下の不純物を含み得る。別の実施形態では、組成物は、1重量%以下の不純物を含み得る。さらなる実施形態では、組成物は、0.05重量%以下の不純物を含み得る。他のそのような実施形態では、原料成分は、少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%、より好ましくは少なくとも99重量%、より好ましくは少なくとも99.5重量%、最も好ましくは少なくとも99.8重量%を形成してよく、ウェットエッチング液の性能に影響を与えない他の原料成分を含んでもよい。そうでなければ、著しい非必須不純物成分が存在しない場合、すべての必須構成成分の組成は、合計で本質的に100重量%になるものと理解される。
【発明を実施するための形態】
【0031】
上述の一般的な記述及び以下の詳細な記述は、何れも例示的で説明的なものであり、特許請求される主題を限定するものではないことは理解されたい。開示される主題の目的、特徴、利点、及び概念は、本明細書に提供される記述内容から当業者に明らかであり、開示される主題は、本明細書に見られる記述内容に基づいて、当業者によって容易に実践可能であろう。開示される主題を実施するための好ましい様式を示す「好ましい実施形態」及び/又は例の記述は、説明の目的で含まれるものであり、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。
【0032】
また、本明細書に開示される主題の趣旨及び範囲から逸脱することなく、開示される主題が本明細書に記載の態様に基づいてどのように実践されるかについての様々な改変が成され得ることも当業者に明らかであろう。
【0033】
上記で記載されるように、開示される主題は、
(i)アミン、第4級アンモニウムヒドロキシド、無機塩基、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む1又は複数の塩基成分、
(ii)1又は複数の有機溶媒、及び
(iii)式1の1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤であって、
【化2】
式中、各R、R、及びRは、各々独立して、水素原子、酸素含有基、ヒドロキシル基、メルカプト基、窒素含有基、アミン(すなわち、
【化3】
)、C~C10アルキル基で置換されたアミノ基(すなわち、
【化4】
)、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基、アルコキシ基、C~C20直鎖状アルキル基、C~C20分岐鎖状アルキル基、C~C10環状アルキル基、C~C12アリール基、C~C10直鎖状アルケニル基、C~C10分岐鎖状アルケニル基、C~C10直鎖状アルキニル基、C~C10分岐鎖状アルキニル基、ハライドで置換されたC~C20直鎖状アルキル基、及び
【化5】
で置換されたC~C20アルキルから選択される、
1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る除去剤溶液に関する。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、グアナミン化合物である(すなわち、式中、R、R、及びRのうちの少なくとも2つが-NHである)。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、ベンゾグアナミンある。
【0034】
さらなる態様において、溶液は、さらに、所望に応じて(iv)1又は複数の第2の溶媒を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。したがって、この実施形態の1つの態様では、溶液は、(i)、(ii)、(iii)、及び(iv)を含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、(i)、(ii)、(iii)、及び(iv)から本質的に成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(i)、(ii)、(iii)、及び(iv)から成る。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、グアナミン化合物である。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、ベンゾグアナミンある。
【0035】
さらなる態様において、溶液は、さらに、所望に応じて(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。したがって、この実施形態の1つの態様では、溶液は、(i)、(ii)、(iii)、及び(v)を含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、(i)、(ii)、(iii)、及び(v)から本質的に成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(i)、(ii)、(iii)、及び(v)から成る。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、グアナミン化合物である。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、ベンゾグアナミンある。
【0036】
さらなる態様において、溶液は、さらに、所望に応じて(iv)1又は複数の第2の溶媒、及び(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。したがって、この実施形態の1つの態様では、溶液は、(i)、(ii)、(iii)、(iv)、及び(v)を含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、(i)、(ii)、(iii)、(iv)、及び(v)から本質的に成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(i)、(ii)、(iii)、(iv)、及び(v)から成る。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、グアナミン化合物である。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、ベンゾグアナミンある。
【0037】
別の実施形態では、開示され特許請求される主題は、基板からフォトレジスト及び関連するポリマー材料を除去するための、開示され特許請求されるフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液の使用方法に関する。この実施形態の1つの態様では、フォトレジストは、上にフォトレジストを有する基板から、所望される量のフォトレジスト又はエッチング残渣を除去するのに充分な時間にわたって基板をフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液の1又は複数と接触させること、基板を剥離溶液から取り出すこと、基板から剥離溶液をDI水又は溶媒ですすぎ落とすこと、及び基板を乾燥させること、によって除去される。
【0038】
別の実施形態では、開示され特許請求される主題は、別の非トリアジン腐食防止剤(例:(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤)の抗腐食特性を増強するための、トリアジン誘導体腐食防止剤の使用方法に関する。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、グアナミン化合物である。これらの実施形態の1つの態様では、トリアジン腐食防止剤は、ベンゾグアナミンある。
【0039】
(i)塩基成分
【0040】
上述したように、開示され特許請求される主題の溶液は、アミン、第4級アンモニウムヒドロキシド、無機塩基、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む1又は複数の塩基成分を含む。
【0041】
A.アミン
【0042】
上述したように、1又は複数の塩基成分は、1又は複数のアミンを含み得る。適切なアミンとしては、ベンジルアミン、アルカノールアミン、及びアルキルアミンが挙げられる。適切なアルカノールアミンとしては、限定されるものではないが、エタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-エチルエタノールアミン、N-プロピルエタノールアミン、N-ブチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N-メチルイソプロパノールアミン、N-エチルイソプロパノールアミン、N-プロピルイソプロパノールアミン、2-アミノプロパン-1-オール、N-メチル-2-アミノプロパン-1-オール、N-エチル-2-アミノプロパン-1-オール、1-アミノプロパン-3-オール、N-メチル-1-アミノプロパン-3-オール、N-エチル-1-アミノプロパン-3-オール、1-アミノブタン-2-オール、N-メチル-1-アミノブタン-2-オール、N-エチル-1-アミノブタン-2-オール、2-アミノブタン-1-オール、N-メチル-2-アミノブタン-1-オール、N-エチル-2-アミノブタン-1-オール、3-アミノブタン-1-オール、N-メチル-3-アミノブタン-1-オール、N-エチル-3-アミノブタン-1-オール、1-アミノブタン-4-オール、N-メチル-1-アミノブタン-4-オール、N-エチル-1-アミノブタン-4-オール、1-アミノ-2-メチルプロパン-2-オール、2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール、1-アミノペンタン-4-オール、2-アミノ-4-メチルペンタン-1-オール、2-アミノヘキサン-1-オール、3-アミノヘプタン-4-オール、1-アミノオクタン-2-オール、5-アミノオクタン-4-オール、1-アミノプロパン-2,3-ジオール、2-アミノプロパン-1,3-ジオール、トリス(オキシメチル)アミノメタン、1,2-ジアミノプロパン-3-オール、1,3-ジアミノプロパン-2-オール、2-(2-アミノエトキシ)エタノール、4-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン、1-(2-ヒドロキシエチル)ピペリジン、及び1-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジンが挙げられる。適切なアルキルアミンとしては、限定されるものではないが、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、1,5-ジアミノ-2-メチルペンタン、1,3-ジアミノペンタン、ピペラジン、1-(2-アミノエチル)ピペラジン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ジアミノプロパン、1-(2-アミノエチル)ピペリジン、及びテトラエチレンペンタミン、ペンタメチルジエチレントリアミンが挙げられる。好ましいアルカノールアミンとしては、N-メチルエタノールアミン、N-エチルエタノールアミン、エタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、及びアミノエトキシエタノールが挙げられる。好ましいアルキルアミンとしては、ジエチレントリアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、及びトリエチレンテトラミンが挙げられる。
【0043】
1つの実施形態では、溶液は、約0.5重量%~約20重量%の1又は複数のアルカノールアミンを含む。1つの実施形態では、溶液は、約2.5重量%~約15重量%の1又は複数のアルカノールアミンを含む。1つの実施形態では、溶液は、約5重量%~約15重量%の1又は複数のアルカノールアミンを含む。1つの実施形態では、溶液は、約5重量%~約10重量%の1又は複数のアルカノールアミンを含む。1つの実施形態では、溶液は、約10重量%~約20重量%の1又は複数のアルカノールアミンを含む。
【0044】
1つの実施形態では、溶液は、約2.6重量%の無希釈のDMDPAH(ジメチルジプロピルアンモニウムヒドロキシド)及び約1重量%~約12重量%のモノエタノールアミン(MEA)を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約2重量%~約10重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3重量%~約9重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4重量%~約8重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約5重量%~約7重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.5重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3.5重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4.5重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約5重量%のMEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約6重量%のMEAを含む。
【0045】
1つの実施形態では、溶液は、約2.6重量%の無希釈のDMDPAH及び約1重量%~約12重量%のN-メチルジエタノールアミン(NMDEA)を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約2重量%~約10重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3重量%~約9重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4重量%~約8重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約5重量%~約7重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.5重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3.5重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4.5重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約5重量%のNMDEAを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約6重量%のNMDEAを含む。
【0046】
B.第4級アンモニウムヒドロキシド
【0047】
上述したように、1又は複数の塩基成分は、1又は複数の第4級アンモニウムヒドロキシドを含み得る。適切な第4級アンモニウムヒドロキシドとしては、限定されるものではないが、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド(TPAH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(ETMAH)、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(BTMAH)、コリンヒドロキシド、及びジメチルジプロピルアンモニウムヒドロキシド(DMDPAH)が挙げられる。いくつかの実施形態では、TEAHが優先的に含まれる。そのような実施形態では、TEAHは、水溶液、例えば35重量%水溶液として用いられる。他の実施形態では、DMDPAHが優先的に含まれる。そのような実施形態では、DMDPAHは、プロピレングリコール中の20重量%溶液として用いられる。いくつかの実施形態では、溶液は、TMAHを含まない。
【0048】
第4級アンモニウムヒドロキシドは、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量%~約20重量%、1重量%~約15重量%、又は約1重量%~約14重量%、又は約1重量%~約13重量%、又は約1重量%~約12重量%、又は約1重量%~約11重量%、又は約1重量%~約10重量%、又は約1重量%~約9重量%、又は約1重量%~約8重量%、又は約1重量%~約7重量%、又は約1重量%~約6重量%、又は約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約4重量%、又は約1重量%~約3重量%、又は約1重量%~約2重量%、又は約0.1重量%~約0.9重量%、又は約0.4重量%~約0.5重量%、又は約0.1重量%~約0.2重量%の範囲内のいかなる無希釈の量で存在してもよい。より好ましくは、第4級アンモニウムヒドロキシドは、存在するが、その量は20重量%以下である。ある特定の好ましい組成物では、第4級アンモニウムヒドロキシドは、約8重量%~15重量%で存在する。ある特定の好ましい組成物では、第4級アンモニウムヒドロキシドは、約8重量%~13重量%で存在する。ある特定の好ましい組成物では、第4級アンモニウムヒドロキシドは、約10重量%~15重量%で存在する。
【0049】
1つの実施形態では、溶液は、約7重量%~15重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約8重量%~約14重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約9重量%~約13重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約10重量%~約11重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約12重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約12.2重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約12.4重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約12.6重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約12.8重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約13重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約13.2重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約13.4重量%の無希釈のTEAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約13.6重量%の無希釈のTEAHを含む。
【0050】
1つの実施形態では、溶液は、約1重量%~5重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約1重量%~約4.5重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.5重量%~約4重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2重量%~約3.5重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2重量%~約3重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.1重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.2重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.3重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.4重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.6重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.8重量%の無希釈のDMDPAHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3重量%の無希釈のDMDPAHを含む。
【0051】
1つの実施形態では、溶液は、約8重量%~15重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約9重量%~約14重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約10重量%~約13重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約11重量%~約12重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約12重量%~約13重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約11.25重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約10.2重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約10.4重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約10.6重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約10.8重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約11重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約11.2重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約11.4重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約11.6重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約11.8重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約12重量%の無希釈のコリンヒドロキシドを含む。
【0052】
C.無機塩基
【0053】
上述したように、1又は複数の無機塩基を含む1又は複数の塩基成分。好ましくは、1つ以上の無機塩基は、少なくとも1つのアルカリ金属水酸化物又は異なるアルカリ金属水酸化物の混合物を含む。適切な無機塩基としては、限定されるものではないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、及び水酸化セシウムが挙げられる。いくつかの実施形態では、水酸化カリウムが優先的に含まれる。そのような実施形態では、水酸化カリウムは、水溶液、例えば48重量%水溶液として用いられる。他のそのような実施形態では、水酸化カリウムは、固体、例えば85重量%又は90重量%のフレークとして用いられる。
【0054】
金属水酸化物は、組成物の総重量に基づいて、約0.1%~約5%、又は約0.1重量%~約4重量%、又は約0.9重量%~約4重量%、又は約0.1重量%~約0.8重量%、又は約0.4重量%~約0.5重量%、又は約0.1重量%~約0.2重量%の範囲内のいかなる無希釈の量で存在してもよい。より好ましくは、金属水酸化物は、存在するが、その量は3.5重量%以下である。ある特定の好ましい組成物では、金属水酸化物は、約1.0重量%~2.5重量%で存在する。ある特定の好ましい組成物では、金属水酸化物は、約1.5重量%~2.25重量%で存在する。
【0055】
1つの実施形態では、溶液は、約0.5重量%~約3.5重量%の無希釈のKOHを含む。1つの実施形態では、溶液は、約1.0重量%~約2.5重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約1.75重量%~約2.25重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%~約2.1重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%~約2.05重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%~約2.0重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.25重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.5重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.8重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.9重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.0重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.05重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.1重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.15重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.2重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.25重量%の無希釈のKOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.3重量%の無希釈のKOHを含む。
【0056】
1つの実施形態では、溶液は、約1.0重量%~約2.5重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約1.75重量%~約2.25重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%~約2.1重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%~約2.05重量%のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%~約2.0重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.25重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.5重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.8重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.9重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.0重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.05重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.1重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.15重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.2重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.25重量%の無希釈のNaOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.3重量%の無希釈のNaOHを含む。
【0057】
1つの実施形態では、溶液は、約1.0重量%~約7.5重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約1.75重量%~約7.25重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%~約7重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%~約6.0重量%のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.75重量%~約5.0重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.5重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.0重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.5重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3.0重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3.5重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4.0重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4.5重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約5.0重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約5.5重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約6.0重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約6.5重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約7.0重量%の無希釈のCsOHを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約7.5重量%の無希釈のCsOHを含む。
【0058】
(ii)有機溶媒
【0059】
開示され特許請求される主題の溶液は、1又は複数の有機溶媒及び所望に応じて第2の溶媒を含む。
【0060】
1つの実施形態では、溶液は、約50重量%~約98重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約94重量%~約97重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約90重量%~約94重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約83重量%~約90重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約75重量%~約83重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約65重量%~約75重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約60重量%~約65重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約50重量%~約60重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約40重量%~約98重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約40重量%~約50重量%の1又は複数の有機溶媒を含む。この実施形態のさらなる態様では、1又は複数の有機溶媒の量(重量%)は、存在する何れの第2の溶媒の量(重量%)よりも多い。
【0061】
いくつかの実施形態では、溶媒は、エーテルアルコールから選択される。エーテルアルコール溶媒の1つの種類は、グリコールエーテルであってよい。適切なグリコールエーテル溶媒としては、限定されるものではないが、ジエチレングリコールブチルエーテル(DB)、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(TEGME)、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。グリコールエーテルではない他の適切な種類のエーテルアルコール溶媒(すなわち、エーテル基を有する他のアルコール)。例は、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(MMB)、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコールである。他の適切な溶媒は、DMSO、NMP、及びスルホランである。
【0062】
1つの実施形態では、溶媒は、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DE溶媒)を含む。この実施形態のさらなる態様では、溶媒は、約40重量%~約80重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテル(DE溶媒)である。別の実施形態では、溶媒は、DMSOを含む。この実施形態のさらなる態様では、溶媒は、約50重量%~約90重量%のDMSOを含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、溶液は、アミド含有溶媒を含まない又は本質的に含まない。本質的に含まないとは、1%未満、別の選択肢として0.1重量%未満、別の選択肢として0.01重量%未満、又は0.001重量%未満の量、又は含まない、を意味し、含まないとは、検出不能又は0のことである。
【0064】
他の実施形態では、溶液は、硫黄含有溶媒を含まなくてよい又は本質的に含まなくてよい。この実施形態のさらなる態様では、組成物は、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)を含まない又は本質的に含まない。この実施形態のさらなる態様では、組成物は、DMSOを含まない又は本質的に含まない。本質的に含まないとは、1%未満、別の選択肢として0.1重量%未満、別の選択肢として0.01重量%未満、又は0.001重量%未満の量、又は含まない、を意味し、含まないとは、検出不能又は0のことである。
【0065】
(iii)トリアジン誘導体腐食防止剤
【0066】
上述のように、開示され特許請求される主題の溶液は、式(I)の1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤を含み、
【化6】
式中、各R、R、及びRは、各々独立して、水素原子、酸素含有基、ヒドロキシル基、メルカプト基、窒素含有基、アミン(すなわち、
【化7】
)、C~C10アルキル基で置換されたアミノ基(すなわち、
【化8】
)、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基、アルコキシ基、C~C20直鎖状アルキル基、C~C20分岐鎖状アルキル基、C~C10環状アルキル基、C~C12アリール基、C~C10直鎖状アルケニル基、C~C10分岐鎖状アルケニル基、C~C10直鎖状アルキニル基、C~C10分岐鎖状アルキニル基、ハライドで置換されたC~C20直鎖状アルキル基、及び
【化9】
で置換されたC~C20アルキルから選択される。1つの実施形態では、R、R、及びRのうちの少なくとも1つは、フェニル基である。
【0067】
1つの実施形態では、R、R、及びRのうちの少なくとも1つは、アミンである。
【0068】
1つの実施形態では、R、R、及びRのうちの少なくとも2つは、アミンである。
【0069】
1つの実施形態では、R、R、及びRのうちの1つはフェニル基であり、R、R、及びRのうちの残りの2つは、アミンである。
【0070】
1つの実施形態では、R、R、及びRのうちの少なくとも1つは、置換フェニル基である。この実施形態の1つの態様では、フェニル基は、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、イミノ基、カルボキシル基、フェニル基、1~10個の炭素原子を有するアルコキシ基及びアルキル基、直鎖状又は分岐状基のうちの1又は複数で置換されている。
【0071】
1つの実施形態では、R、R、及びRのうちの少なくとも1つは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、及びブトキシ基のうちの1又は複数である1~10個の炭素原子を有するアルコキシ基である。
【0072】
1つの実施形態では、R、R、及びRのうちの少なくとも1つは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ノニル基、及びラウリル基のうちの1又は複数である1~20個の炭素を有するアルキル基である。この実施形態のさらなる態様では、1~20個の炭素を有するアルキル基は、ヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、イミノ基、カルボキシル基、フェニル基、及び1~10個の炭素原子を有するアルコキシ基のうちの1又は複数で置換されている。
【0073】
1つの実施形態では、1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤は、1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、及び1,3,5-トリアジン、並びに置換トリアジンのうちの1又は複数である。1,3,5-トリアジン及び置換1,3,5-トリアジンが、開示され特許請求される主題における好ましい銅腐食防止剤であり、具体例としては、限定されるものではないが、2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジン及び2,4-ジアミノ-1,3,5-トリアジン、2-アミノ-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-イソブチル-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-キシリル-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-アミノ-4-メトキシ-6-メチル-1,3,5-トリアジン、並びに2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジンが挙げられる。他の好ましいトリアジンとしては、2-アミノ-1,2,4-トリアジン及び3-アミノ-5,6-ジメチル-1,2,4-トリアジンが挙げられる。
【0074】
1つの好ましい実施形態では、1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤は、式2(式中、R及びRが-NHである)に示される1又は複数のグアナミン化合物である(すなわち、R、R、及びRのうちの2つが各々-NHである式1の化合物)。
【化10】
【0075】
1つの好ましい実施形態では、1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤は、式3(式中、R及びRが-NHである)に示される1又は複数のグアナミン化合物(すなわち、R、R、及びRのうちの2つが各々-NHである式1の化合物)であり、Rは、水素、-OH基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基、アミン、C~C直鎖状アルキル基、及びC~C分岐鎖状アルキル基から選択される。
【化11】
【0076】
1つの好ましい実施形態では、1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤は、R、R、及びRのうちの2つが-NHであり、R、R、及びRのうちの残りがフェニル基である、2,4-ジアミノ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン(「ベンゾグアナミン」)である又はそれを含む1又は複数のグアナミン化合物である。
【化12】
【0077】
別の実施形態では、1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤は、R、R、及びRの各々が-NHである1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン(メラミン)である。
【化13】
【0078】
1つの実施形態では、1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤は、約0.005重量%~約10重量%の範囲内のレベルで溶液中に存在する。1つの実施形態では、溶液は、約0.1重量%~約10重量%、又は約0.5重量%~約10重量%、又は約0.5重量%~約5重量%、又は約0.5重量%~約3重量%、又は0.1重量%~約4重量%、又は約0.25重量%~約2重量%、又は約0.01重量%~約4重量%、又は約0.05重量%~約4重量%、又は約0.1重量%~約4重量%で含み得る。1つの実施形態では、溶液は、約0.25重量%~約1重量%を含み得る。1又は複数の腐食防止剤は、以下の重量パーセント、0.005、0.02、0.08、0.1、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5、0.7、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10、から選択される終点によって定められるいかなる量で存在してもよい。
【0079】
(iv)第2の溶媒(所望に応じて)
【0080】
いくつかの実施形態は、上述したDMSO又はエーテルアルコール溶媒に加えて、第2の溶媒を含んでもよい。別の選択肢として、いくつかの実施形態では、剥離剤溶液は、第2の溶媒を含まなくてよい又は実質的に含まなくてよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、水、アルコール、ポリヒドロキシル化合物のうちの1つを含む。この実施形態の1つの態様では、(iv)第2の溶媒は水である。この実施形態の別の態様では、(iv)第2の溶媒は、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセロールのうちの1又は複数である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約13重量%~約40重量%の水である。別の実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約5重量%~約15重量%のプロピレングリコールである。
【0082】
1つの態様では、(iv)第2の溶媒は、添加された水(すなわち、他の原料成分中の不純物として存在するごく少量の水とは対照的に、溶媒として添加された水)を含む。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約0.1重量%~約45重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約0.2重量%~約45重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約5重量%~約35重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約0.5重量%~約25重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約0.2重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約0.5重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約1重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約2.5重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約5重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約7.5重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約10重量%の水である。1つの実施形態では、第2の溶媒は、約15重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約20重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約24重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約25重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約30重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約35重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約40重量%の水である。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約45重量%の水である。
【0083】
1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、水を含まない。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、水を実質的に含まない。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、約0.05重量%未満の水を含む。1つの実施形態では、(iv)第2の溶媒は、0.1重量%未満の水を含む。
【0084】
第2の有機溶媒アルコール又はポリヒドロキシ化合物は、直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族又は芳香族アルコールであってよい。組成物が含み得る第2のアルコールの例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、tert-ブチルアルコール、tert-アミルアルコール、3-メチル-3-ペンタノール、1-オクタノール、1-デカノール、1-ウンデカノール、1-ドデカノール、1-トリデカノール、1-テトラデカノール、1-ペンタデカノール、1-ヘキサデカノール、9-ヘキサデセン-1-オール、1-ヘプタデカノール、1-オクタデカノール、1-ノナデカノール、1-エイコサノール、1-ヘンエイコサノール、1-ドコサノール、13-ドコセン-1-オール、1-テトラコサノール、1-ヘキサコサノール、1-ヘプタコサノール、1-オクタコサノール、1-トリアコンタノール、1-ドトリアコンタノール、1-テトラトリアコンタノール、セテアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセロールが挙げられる。
【0085】
用いられる場合、(iv)第2の有機溶媒は、組成物の約0.02%~約50%、又は約0.08%~約38%、又は約0.1%~約35%、又は約0.2%~約33%、又は約0.3%~約20%、又は約5%~約15%で含まれ得る。別の選択肢としての実施形態では、第2の溶媒は、以下の重量パーセント、0.02、0.08、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.7、0.9、1、3、5、8、10、12、15、17、20、23、25、38、30、32、35、37、40、43、45、47、及び50、から選択される終点によって定められるいかなる量で存在してもよい。
【0086】
上記実施形態のさらなる態様では、1又は複数の有機溶媒の量(重量%)は、存在する第2の溶媒の量(重量%)よりも多い。
【0087】
(v)所望に応じて含まれる非トリアジン腐食防止剤
【0088】
さらなる態様では、溶液は、さらに、所望に応じて、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。適切な非トリアジン腐食防止剤としては、限定されるものではないが、有機腐食防止剤、例えば、カテコール及びレゾルシノール、アルキルカテコール(たとえばメチルカテコール、エチルカテコール及びt-ブチルカテコール)、フェノール、並びにピロガロールなどの芳香族ヒドロキシル化合物及び芳香族ポリヒドロキシル化合物;ベンゾトリアゾール(BZT)、アルキルベンゾトリアゾール及びメチルベンゾトリアゾール、アミノベンゾトリアゾール(たとえば1-アミノベンゾトリアゾール)などの芳香族トリアゾール;2-アミノベンゾチアゾール(ABT)などのチアゾール;グリセロール、キシリトール、及びソルビトールなどの糖アルコール、8-HQ(8-ヒドロキシキノリン)、ヒスチジン、並びに硝酸銅などの銅塩が挙げられる。
【0089】
1つの実施形態では、(v)1又は複数の所望に応じて含まれる非トリアジン腐食防止剤は、約0.005重量%~約10重量%の範囲内のレベルで溶液中に存在する。1つの実施形態では、溶液は、約0.005重量%~約5重量%、又は約0.025重量%~約4重量%、又は約0.05重量%~約4重量%、又は約0.1重量%~約4重量%、又は0.1重量%~約10重量%、又は約0.25重量%~約8重量%、又は約0.5重量%~約7重量%、又は約0.5重量%~約6重量%、又は約0.5重量%~約5重量%、又は約0.5重量%~約4重量%、又は約0.5重量%~約3重量%で含み得る。1又は複数の腐食防止剤は、以下の重量パーセント、0.005、0.02、0.08、0.1、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5、0.7、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10、から選択される終点によって定められるいかなる量で存在してもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤は、BZT、ソルビトール、レゾルシノール、セバシン酸、グリセロール、及び硝酸銅(II)のうちの1又は複数を含む。いくつかの実施形態では、これらの腐食防止剤は、約0.01重量%~約2重量%で(単独で又は組み合わせて)存在する。いくつかの実施形態では、これらの非トリアジン腐食防止剤は、約0.2重量%~約1重量%で(単独で又は組み合わせて)存在する。いくつかの実施形態では、これらの腐食防止剤は、約0.5重量%で(単独で又は組み合わせて)存在する。
【0091】
いくつかの実施形態では、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤は、BZTを含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、約0.1重量%~約1重量%のBZTを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.1重量%のBZTを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.5重量%のBZTを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.0重量%のBZTを含む。
【0092】
いくつかの実施形態では、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤は、ソルビトールを含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、約0.2重量%~約5重量%のソルビトールを含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、約0.2重量%~約3重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.2重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.5重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.0重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.5重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.0重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.5重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3.0重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3.5重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4.0重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4.5重量%のソルビトールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約5.0重量%のソルビトールを含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤は、レゾルシノールを含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、約0.2重量%~約2重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、約0.2重量%~約4重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.2重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.5重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.0重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.5重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.0重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約2.5重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3.0重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約3.5重量%のレゾルシノールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約4.0重量%のレゾルシノールを含む。
【0094】
いくつかの実施形態では、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤は、グリセロールを含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、約0.2重量%~約1重量%のグリセロールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.2重量%のグリセロールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.5重量%のグリセロールを含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.0重量%のグリセロールを含む。
【0095】
いくつかの実施形態では、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤は、セバシン酸を含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、約0.2重量%~約1重量%のセバシン酸を含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.2重量%のセバシン酸を含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.5重量%のセバシン酸を含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約1.0重量%のセバシン酸を含む。
【0096】
いくつかの実施形態では、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤は、硝酸銅を含む。この実施形態の1つの態様では、溶液は、約0.005重量%~約0.5重量%の硝酸銅を含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.01重量%の硝酸銅を含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.2重量%の硝酸銅を含む。この実施形態の別の態様では、溶液は、約0.5重量%の硝酸銅を含む。
【0097】
さらなる態様では、溶液は、さらに、所望に応じて、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。いくつかの実施形態では、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤は、BZT、ソルビトール、レゾルシノール、8-HQ、セバシン酸、グリセロール、ヒスチジン、及び硝酸銅(II)のうちの1又は複数を含む。いくつかの実施形態では、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤は、BZTと、ソルビトール、レゾルシノール、8-HQ、セバシン酸、グリセロール、ヒスチジン、及び硝酸銅(II)のうちの1又は複数とを含む。1つの実施形態では、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤は、BZT及びソルビトールを含む。1つの実施形態では、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤は、BZT及び硝酸銅(II)を含む。1つの実施形態では、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤は、BZT及びレゾルシノールを含む。1つの実施形態では、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤は、BZT及び8-HQを含む。1つの実施形態では、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤は、BZT及びヒスチジンを含む。1つの実施形態では、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤は、BZT及びグリセロールを含む。1つの実施形態では、(v)2つ又はそれより多くの非トリアジン腐食防止剤は、BZT及びセバシン酸を含む。
【0098】
例示的な実施形態
【0099】
以下の例示的な実施形態における数値は、特に断りのない限り、すべて無希釈の状態の値(neat values)である。
【0100】
実施形態1
【0101】
1つの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)DMDPAH、TEAH、KOH、TMAH、ETMAH、コリンヒドロキシド、モノエタノールアミン、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)DMSO、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の有機溶媒、並びに
(iii)式2の1又は複数のグアナミン化合物を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤であって、
【化14】
式中、Rは、水素原子、酸素含有基、ヒドロキシル基、メルカプト基、窒素含有基、アミン(すなわち、
【化15】
)、C~C10アルキル基で置換されたアミノ基(すなわち、
【化16】
)、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基、アルコキシ基、C~C20直鎖状アルキル基、C~C20分岐鎖状アルキル基、C~C10環状アルキル基、C~C12アリール基、C~C10直鎖状アルケニル基、C~C10分岐鎖状アルケニル基、C~C10直鎖状アルキニル基、C~C10分岐鎖状アルキニル基、ハライドで置換されたC~C20直鎖状アルキル基、及び
【化17】
で置換されたC~C20アルキルから選択される、
1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0102】
この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、DMDPAHを含む、本質的にDMDPAHから成る、又はDMDPAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、TEAHを含む、本質的にTEAHから成る、又はTEAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、KOHを含む、本質的にKOHから成る、又はKOHから成る(i)1又は複数の塩基成分。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、TMAHを含む、本質的にTMAHから成る、又はTMAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、ETMAHを含む、本質的にETMAHから成る、又はETMAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、コリンヒドロキシドを含む、本質的にコリンヒドロキシドから成る、又はコリンヒドロキシドから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、DMSOを含む、本質的にDMSOから成る、又はDMSOから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、プロピレングリコールを含む、本質的にプロピレングリコールから成る、又はプロピレングリコールから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にジエチレングリコールモノエチルエーテルから成る、又はジエチレングリコールモノエチルエーテルから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを含む、本質的にジエチレングリコールモノブチルエーテルから成る、又はジエチレングリコールモノブチルエーテルから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを含む、本質的にトリエチレングリコールモノメチルエーテルから成る、又はトリエチレングリコールモノメチルエーテルから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールを含む、本質的に3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールから成る、又は3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールから成る。
【0103】
この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(iv)1又は複数の第2の溶媒として、水を含む、本質的に水から成る、又は水から成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノールを含む、本質的にレゾルシノールから成る、又はレゾルシノールから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、BZTを含む、本質的にBZTから成る、又はBZTから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、ソルビトールを含む、本質的にソルビトールから成る、又はソルビトールから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、硝酸銅(II)を含む、本質的に硝酸銅(II)から成る、又は硝酸銅(II)から成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、8-HQを含む、本質的に8-HQから成る、又は8-HQから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノール、BZT、ソルビトール、8-HQ、及び硝酸銅(II)のうちの1又は複数を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノール、BZT、ソルビトール、8-HQ、及び硝酸銅(II)のうちの2つ又はそれより多くを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0104】
実施形態2
【0105】
別の好ましい実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)DMDPAH、TEAH、KOH、TMAH、ETMAH、コリンヒドロキシド、モノエタノールアミン、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)DMSO、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の有機溶媒、並びに
(iii)式3のグアナミン化合物を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤であって、
【化18】
式中、Rは、水素、-OH基、カルボキシル基、フェニル基、置換フェニル基、アミン、C~C直鎖状アルキル基、及びC~C分岐鎖状アルキル基から選択される、
1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0106】
この実施形態のさらなる態様では、式3のRは、水素である。この実施形態のさらなる態様では、式3のRは、-OH基である。この実施形態のさらなる態様では、式3のRは、カルボキシル基である。この実施形態のさらなる態様では、式3のRは、フェニル基である。この実施形態のさらなる態様では、式3のRは、置換フェニル基である。この実施形態のさらなる態様では、式3のRは、アミンである。この実施形態のさらなる態様では、式3のRは、C~C直鎖状アルキル基である。この実施形態のさらなる態様では、式3のRは、C~C分岐鎖状アルキル基である。
【0107】
この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、DMDPAHを含む、本質的にDMDPAHから成る、又はDMDPAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、TEAHを含む、本質的にTEAHから成る、又はTEAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、KOHを含む、本質的にKOHから成る、又はKOHから成る(i)1又は複数の塩基成分。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、TMAHを含む、本質的にTMAHから成る、又はTMAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、ETMAHを含む、本質的にETMAHから成る、又はETMAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、コリンヒドロキシドを含む、本質的にコリンヒドロキシドから成る、又はコリンヒドロキシドから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、モノエタノールアミンを含む、本質的にモノエタノールアミンから成る、又はモノエタノールアミンから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、DMSOを含む、本質的にDMSOから成る、又はDMSOから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、プロピレングリコールを含む、本質的にプロピレングリコールから成る、又はプロピレングリコールから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にジエチレングリコールモノエチルエーテルから成る、又はジエチレングリコールモノエチルエーテルから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを含む、本質的にジエチレングリコールモノブチルエーテルから成る、又はジエチレングリコールモノブチルエーテルから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを含む、本質的にトリエチレングリコールモノメチルエーテルから成る、又はトリエチレングリコールモノメチルエーテルから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールを含む、本質的に3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールから成る、又は3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールから成る。
【0108】
この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(iv)1又は複数の第2の溶媒として、水を含む、本質的に水から成る、又は水から成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノールを含む、本質的にレゾルシノールから成る、又はレゾルシノールから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、BZTを含む、本質的にBZTから成る、又はBZTから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、ソルビトールを含む、本質的にソルビトールから成る、又はソルビトールから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、硝酸銅(II)を含む、本質的に硝酸銅(II)から成る、又は硝酸銅(II)から成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノール、BZT、ソルビトール、8-HQ、及び硝酸銅(II)のうちの1又は複数を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノール、BZT、ソルビトール、8-HQ、及び硝酸銅(II)のうちの2つ又はそれより多くを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0109】
実施形態3
【0110】
別の好ましい実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)DMDPAH、TEAH、KOH、TMAH、ETMAH、コリンヒドロキシド、モノエタノールアミン、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)DMSO、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール、及びこれらの組み合わせのうちの1又は複数を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の有機溶媒、並びに
(iii)ベンゾグアナミンを含む、本質的にベンゾグアナミンから成る、又はベンゾグアナミンから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【化19】
【0111】
この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、DMDPAHを含む、本質的にDMDPAHから成る、又はDMDPAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、TEAHを含む、本質的にTEAHから成る、又はTEAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、KOHを含む、本質的にKOHから成る、又はKOHから成る(i)1又は複数の塩基成分。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、TMAHを含む、本質的にTMAHから成る、又はTMAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、ETMAHを含む、本質的にETMAHから成る、又はETMAHから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、コリンヒドロキシドを含む、本質的にコリンヒドロキシドから成る、又はコリンヒドロキシドから成る。この実施形態のさらなる態様では、(i)1又は複数の塩基成分は、モノエタノールアミンを含む、本質的にモノエタノールアミンから成る、又はモノエタノールアミンから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、DMSOを含む、本質的にDMSOから成る、又はDMSOから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、プロピレングリコールを含む、本質的にプロピレングリコールから成る、又はプロピレングリコールから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にジエチレングリコールモノエチルエーテルから成る、又はジエチレングリコールモノエチルエーテルから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを含む、本質的にジエチレングリコールモノブチルエーテルから成る、又はジエチレングリコールモノブチルエーテルから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを含む、本質的にトリエチレングリコールモノメチルエーテルから成る、又はトリエチレングリコールモノメチルエーテルから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールを含む、本質的に3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールから成る、又は3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールから成る。
【0112】
この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(iv)1又は複数の第2の溶媒として、水を含む、本質的に水から成る、又は水から成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノールを含む、本質的にレゾルシノールから成る、又はレゾルシノールから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、BZTを含む、本質的にBZTから成る、又はBZTから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、ソルビトールを含む、本質的にソルビトールから成る、又はソルビトールから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、硝酸銅(II)を含む、本質的に硝酸銅(II)から成る、又は硝酸銅(II)から成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、(v)1又は複数の非トリアジン腐食防止剤として、レゾルシノール、BZT、ソルビトール、及び硝酸銅(II)のうちの2つ又はそれより多くを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0113】
実施形態4
【0114】
別の好ましい実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)約2.6重量%のDMDPAH及び約6重量%のモノエタノールアミンを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)約80重量%のDMSO及び約10.5重量%のプロピレングリコールを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の有機溶媒、並びに
(iii)約0.75重量%~約1.0重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0115】
この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約0.8重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約1重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、レゾルシノール、8-HQ、硝酸銅(例:約18.7重量%硝酸銅溶液;「NADA」)、ヒスチジン、及びソルビトールのうちの1又は複数を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約0.1重量%のレゾルシノールを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約0.8重量%のレゾルシノールを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対レゾルシノールの比は、約4:1~約1:4である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対レゾルシノールの比は、約4:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対レゾルシノールの比は、約3:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対レゾルシノールの比は、約2:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対レゾルシノールの比は、約1:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対レゾルシノールの比は、約1:2である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対レゾルシノールの比は、約1:3である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対レゾルシノールの比は、約1:4である。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約0.8重量%のベンゾグアナミン及び約0.1重量%のレゾルシノールを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約0.8重量%のベンゾグアナミン及び約0.8重量%のレゾルシノールを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約0.5重量%の8-HQを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約0.01重量%のNADAを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約0.3重量%のヒスチジンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約1重量%のソルビトールを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対ソルビトールの比は、約4:1~約1:4である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対ソルビトールの比は、約4:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対ソルビトールの比は、約3:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対ソルビトールの比は、約2:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対ソルビトールの比は、約1:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対ソルビトールの比は、約1:2である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対ソルビトールの比は、約1:3である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対ソルビトールの比は、約1:4である。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約0.15重量%の硝酸銅を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対硝酸銅の比は、約4:1~約1:4である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対硝酸銅の比は、約4:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対硝酸銅の比は、約3:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対硝酸銅の比は、約2:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対硝酸銅の比は、約1:1である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対硝酸銅の比は、約1:2である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対硝酸銅の比は、約1:3である。この実施形態のさらなる態様では、ベンゾグアナミン対硝酸銅の比は、約1:4である。
【0116】
実施形態5
【0117】
別の好ましい実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)約1.75重量%~約2.0重量%のKOHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)約55重量%~約97.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の有機溶媒、及び
(iii)約0.25重量%~約0.75重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0118】
この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約10重量%~約45重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約41重量%以下の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、残量(すなわち、残部)の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約1.8重量%のKOHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約57.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約72.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約82.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約97.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、実質的に水を含まない。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約15重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約25重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約40重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。
【0119】
実施形態6
【0120】
別の好ましい実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)約2.5重量%~約3.0重量%のDMDPAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)約10.5重量%のプロピレングリコール及び約45重量%~約86.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の有機溶媒、並びに
(iii)約0.25重量%~約0.75重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0121】
この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約10重量%~約45重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約40重量%以下の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、残量(すなわち、残部)の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約2.6重量%のDMDPAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約46.4重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約61.4重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約61.9重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約71.4重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約86.4重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、実質的に水を含まない。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、水を含まない。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約15重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約25重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約40重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。
【0122】
実施形態7
【0123】
別の好ましい実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)約10重量%~約15重量%のTEAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)約45重量%~約65重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の有機溶媒、及び
(iii)約0.25重量%~約0.75重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0124】
この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約20重量%~約40重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約10重量%~約13.5重量%のTEAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約13重量%のTEAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約46.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約62.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、実質的に水を含まない。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約24重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約40重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。
【0125】
実施形態8
【0126】
別の好ましい実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)約10重量%~約15重量%のコリンヒドロキシドを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)約45重量%~約75重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の有機溶媒、及び
(iii)約0.25重量%~約0.75重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0127】
この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約15重量%~約45重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約11.25重量%のコリンヒドロキシドを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約48.25重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約63.25重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約73.25重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、実質的に水を含まない。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約15重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約25重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、開示され特許請求される溶液は、約40重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。
【0128】
実施形態9
【0129】
別の好ましい実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)約10重量%~約15重量%のTEAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)約62.5重量%のDMSO、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールを含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る1又は複数の有機溶媒、
(iii)約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
(iv)約24重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の第2の溶媒、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0130】
この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、約62.5重量%のDMSOを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、約62.5重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、約62.5重量%のジエチレングリコールモノブチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、約62.5重量%のトリエチレングリコールモノメチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、約62.5重量%の3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。
【0131】
この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約10重量%~約13.5重量%のTEAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、溶液は、約13重量%のTEAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。
【0132】
実施形態10
【0133】
別の好ましい実施形態では、開示され特許請求される溶液は、
(i)約1.5重量%~約2.0重量%のKOH、約2.5重量%~約3.0重量%のDMDPAH、10重量%~約15重量%のTEAH、5重量%~約15重量%のTMAH、5重量%~約15重量%のETMAH、及び約10重量%~約13重量%のコリンヒドロキシドのうちの1つを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の塩基成分、
(ii)約60重量%~約73重量%のジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の有機溶媒、
(iii)約0.5重量%のベンゾグアナミンを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数のトリアジン誘導体腐食防止剤、
(iv)約24重量%~約25重量%の水を含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る1又は複数の第2の溶媒、
を含む、本質的にそれらから成る、又はそれらから成る。
【0134】
この実施形態のさらなる態様では、(ii)1又は複数の有機溶媒は、さらに、約10.5重量%のプロピレングリコールを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る。この実施形態のさらなる態様では、約1.8重量%のKOHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る(i)1又は複数の塩基成分。この実施形態のさらなる態様では、約2.6重量%のDMDPAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る(i)1又は複数の塩基成分。この実施形態のさらなる態様では、約10重量%~約13.5重量%のTEAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る(i)1又は複数の塩基成分。この実施形態のさらなる態様では、約13重量%のTEAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る(i)1又は複数の塩基成分。この実施形態のさらなる態様では、約8重量%のTMAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る(i)1又は複数の塩基成分。この実施形態のさらなる態様では、約8重量%のETMAHを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る(i)1又は複数の塩基成分。この実施形態のさらなる態様では、約11.25重量%のコリンヒドロキシドを含む、本質的にそれから成る、又はそれから成る(i)1又は複数の塩基成分。
【0135】
他の所望に応じて含まれる又は除外される原料成分
【0136】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、窒素含有溶媒、ビス-コリン塩、トリ-コリン塩、オキソアンモニウム化合物、ヒドロキシルアミン及びその誘導体、過酸化水素、酸化剤、界面活性剤、硫黄含有化合物、無機酸、カルボン酸などの有機酸、並びにこれらの組み合わせのうちの1又は複数を、いかなる組み合わせでも、実質的に含まない、又は含まない(これらの用語は先に定義した通りである)。
【0137】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される組成物は、以下の化学化合物、すなわちアルキルチオール及び有機シランのうちの少なくとも1つを実質的に含まない又は含まないように配合される。
【0138】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、ハライド含有化合物の1又は複数を実質的に含まない又は含まないように配合され、例えば、溶液は、フッ素含有化合物、臭素含有化合物、塩素含有化合物、又はヨウ素含有化合物のうちの1又は複数を実質的に含まなくてよい又は含まなくてよい。
【0139】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される主題は、アミドキシム化合物を含まない。いくつかの実施形態では、開示され特許請求される主題は、金属含有化合物を含まない。
【0140】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、スルホン酸及び/若しくはリン酸及び/若しくは硫酸及び/若しくは硝酸及び/若しくは塩酸を実質的に含まない又は含まない。
【0141】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、エチルジアミン、ナトリウム含有化合物、及び/若しくはカルシウム含有化合物、及び/若しくはマンガン含有化合物、若しくはマグネシウム含有化合物、及び/若しくはクロム含有化合物、及び/若しくは硫黄含有化合物、及び/若しくはシラン含有化合物、及び/若しくはリン含有化合物のうちの1又は複数を実質的に含まない又は含まない。
【0142】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、界面活性剤を実質的に含まない又は含まない。
【0143】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、両性塩、及び/若しくはカチオン性界面活性剤、及び/若しくはアニオン性界面活性剤、及び/若しくは双性イオン性界面活性剤、及び/若しくは非イオン性界面活性剤を実質的に含まない又は含まない。
【0144】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、イミダゾール及び/若しくは無水物を含まない又は含まない。
【0145】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、ピロリドン及び/若しくはアセトアミドを実質的に含まない又は含まない。
【0146】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、過酸化化合物、及び/若しくは過酸化物、及び/若しくは過硫酸塩、及び/若しくは過炭酸塩、並びにそれらの酸、及びそれらの塩を実質的に含まない又は含まない。
【0147】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、ヨウ素酸塩、及び/若しくは過ホウ酸、及び/若しくは過炭酸塩、及び/若しくは過酸、及び/若しくはセリウム化合物、及び/若しくはシアン化物、及び/若しくは過ヨウ素酸、及び/若しくはモリブデン酸アンモニウム、及び/若しくはアンモニア、及び/若しくは研磨剤を実質的に含まない又は含まない。
【0148】
いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、銅塩(1又は複数)を実質的に含まない又は含まない。いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、糖アルコール(1又は複数)を実質的に含まない又は含まない。いくつかの実施形態では、開示され特許請求される溶液は、銅塩(1又は複数)及び糖アルコール(1又は複数)を実質的に含まない又は含まない。
【0149】
使用方法
【0150】
開示され特許請求される主題はさらに、開示され特許請求されるフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液の1又は複数を用いて、基板から1若しくは複数のフォトレジスト又はエッチング残渣又は同様の材料を、全体的に又は部分的に除去する方法も含む。上述したように、開示され特許請求されるフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液は、単層で又はある特定の種類の二層レジストで存在するポリマーレジスト材料を除去するために用いることができる。以下に教示される方法を用いることで、単一のポリマー層を有する標準的なウェハから、単一のポリマーレジスト層を効果的に除去することができる。同じ方法はまた、第1の無機層と第2の又は外側のポリマー層とから構成される二層を有するウェハから、単一のポリマー層を除去するためにも用いることができる。そしてさらに、2つのポリマー層から構成される二層を有するウェハから、2つのポリマー層を効果的に除去することができる。
【0151】
この実施形態の1つの態様では、基板からフォトレジスト又はエッチング残渣を除去するプロセス又は方法は、
(i)基板を、フォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液の1又は複数に、所望される量のフォトレジスト又は同様の材料を除去するのに充分な時間にわたって接触させる工程、
(ii)溶液から基板を取り出す工程、
(iii)基板から溶液をDI水又は溶媒ですすぎ落とす工程、及び
(iv)所望に応じて、基板を乾燥させる工程、
を含む。
【0152】
1つの実施形態では、工程(i)は、フォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液の1又は複数に基板を浸漬すること、並びに所望に応じてフォトレジストの除去を促進するために基板にかき混ぜを施すこと、を含む。そのようなかき混ぜは、機械的撹拌、循環、又は組成物を通しての不活性ガスのバブリングによって行われ得る。
【0153】
1つの実施形態では、工程(ii)は、基板を水又はアルコールですすぐことを含む。この実施形態の1つの態様では、水の好ましい形態は、DI水である。この実施形態の別の態様では、好ましい溶媒は、イソプロパノール(IPA)である。この実施形態の別の態様では、酸化を受ける成分は、不活性雰囲気下ですすがれる又はすすがれ得る。
【0154】
上記の方法(及びその変型例)を用いて、開示され特許請求されるフォトレジスト剥離剤及びエッチング残渣除去剤溶液は、厚い及び薄いポジティブトーン又はネガティブトーンフォトレジストの除去に用いることができる。厚いフォトレジストは、半導体デバイスの先進パッケージング用途における、約5μm~約100μm以上、又は約15μm~100μm、又は約20μm~約100μmのレジストであってよい。他の場合では、化学溶液は、約0.1μm~約100μm以上、又は約0.2μm~100μm、又は約0.3μm~約100μmのフォトレジストを除去するために用いられ得る。
【実施例
【0155】
次に、本開示のより具体的な実施形態及びそのような実施形態の裏付けを提供する実験結果を参照する。これらの例は、開示される主題をより充分に例証するために以下に示されるものであり、いかなる意味においても開示される主題を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0156】
開示される主題の趣旨又は範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される主題及び提供される具体例において様々な改変及び変更が成され得ることが、当業者に明らかであろう。したがって、以下の例によって提供される記述内容を含む開示される主題は、何れかの請求項及びそれらの均等物の範囲内に含まれる開示される主題の改変及び変更を包含することが意図される。
【0157】
材料及び方法:
【0158】
本特許で用いられるすべての材料は、Sigma Aldrichから購入したもの及び/又は入手可能なものであり、受け取ったままの状態で配合物に用いた。すべての表中の材料の量は、重量%値として報告しており、特に断りのない限り、適宜「無希釈の」値を反映している。配合物重量の残量は、原材料中に存在する水分に由来する。
【0159】
試験は、ブランケットCuウェハを用いて行った。浸漬プロセスでは、半導体ウェハの3つのクーポンサイズのサンプルをビーカー中で処理した。ビーカーに100グラムの剥離組成物を入れ、目標温度まで加熱した。剥離組成物が目標温度の70℃になった時点で、3つのクーポンをビーカー中のホルダー内に配置し、スターラーバーで僅かなかき混ぜを施した。温度は、プロセス全体を通して、表中のプロセス温度に維持した。10~30分間の合計処理時間の後、クーポンをビーカーから取り出し、DI水及びIPAですすぎ、窒素気流で乾燥させた。
【0160】
Cuのエッチング速度は、CDEの4点プローブRESMAPを用いて、配合物中での処理前後の膜厚を測定することによって決定する。典型的な開始層厚さは、銅基板では1000Åであった。銅基板を、調製した配合物中、70℃で、異なる撹拌速度で10~30分間にわたって処理し、その後、銅基板を水ですすぎ、窒素ガスを吹き付けることで乾燥した。
【0161】
以下の略語を、以下の表中の様々な組成物で用いる。
【表1】
【0162】
すべての表中の材料の量は、重量%値として報告しており、特に断りのない限り、適宜「無希釈の」値を反映している。例示的配合物及び比較配合物に対して列挙した原料成分はすべて、合計で100重量%である。比較例は、グアナミン(例:BZG)腐食防止剤を含まない。
【0163】
非水性の実施例及び比較例
【0164】
配合物1及び2は、以下の原料成分を組み合わせることによって調製した。
【表2】
【0165】
ストック配合物は、80.9%のDMSO、6.0%のモノエタノールアミン、及び13.10%のDMDPAH+PGから構成した。異なる銅腐食防止剤を、様々な異なる濃度でベース配合物に添加して、配合物1と比較した銅エッチングに対するそれらの保護について試験した。銅エッチング速度は、70℃で20分間にわたり、100rpm及び400rpmの2つの撹拌速度で試験した。
【0166】
表2は、試験した腐食防止剤の中で、2,4-ジアミノ-6-フェニル-1,3,5-トリアジン(ベンゾグアナミン)及びメラミンが、異なる撹拌速度において明らかに低い銅エッチング速度を示したことを示している。これら2つの腐食防止剤を含む配合物は、色の変化をまったく示さなかった。Cu面も、色の変化を示さなかった。これら2つの腐食防止剤のより高い濃度についても試験した。これを表3に列挙する。これらの結果から、これら2つの腐食防止剤が、広い濃度範囲で良好な銅腐食防止剤であったことが明らかに示された。レゾルシノール及びカテコールは何れも、ある特定の濃度では低い銅エッチング速度を示したが、それらの配合物は暗色への変色を示し、これらの腐食防止剤の不安定性が示唆された。
【表3】
【表4】
【0167】
銅腐食防止剤として銅塩も試験し、その結果を表4に示した。明らかに銅塩も良好な銅エッチング防止剤であった。しかし、処理の後、銅面の色が暗色に変化し、銅面への吸着が示唆された。また、これらの配合物は、時間の経過と共に沈殿を示し、それは銅塩の濃度が高い場合により明らかであった。銅腐食防止剤としての銅塩の不安定性を表4に示した。銅エッチング速度は、硝酸銅ではエージング時間と共に徐々に増加したが、ベンゾグアナミンでは、銅エッチング速度に大きな変化は見られず、銅面の色の変化も観察されなかった。
【表5】
【0168】
表5に示すように、他の腐食防止剤とベンゾグアナミンとの組み合わせも、銅エッチング防止について試験した。その結果から、他の腐食防止剤をベンゾグアナミンと組み合わせることで、銅エッチング速度が明らかに低下することが示された。これらの腐食防止剤の中で、レゾルシノールとベンゾグアナミンとの組み合わせが、最も低い銅エッチング速度を示した。
【表6】
【0169】
表6に示すように、(0.8重量%)ベンゾグアナミンと(0.8重量%)レゾルシノールとの組み合わせにおける銅エッチング速度の試験も、50℃の加速エージング試験で行った。示されるように、銅エッチング速度は、エージング時間によって大きな変化を示さず、これは、ベンゾグアナミンの安定した銅腐食防止挙動を示している。
【表7】
【0170】
表7は、配合物2を使用した場合の他の金属に対するエッチング速度を示している。
【表8】
【0171】
水を含む実施例及び比較例
【0172】
水を含む配合物を、表8(KOH)、表9(DMDPAH)、表10(TEAH)、表11(TEAH)、及び表12(各種)に示すように、異なる塩基を組み合わせて調製した。
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【0173】
配合物例の分析:腐食防止剤及びエッチング速度
【0174】
表8~表12は、Cuエッチング速度を測定するために浸漬プロセスを用いて試験した(i)比較剥離溶液、及び(ii)開示され特許請求される主題に従う溶液を示す。Cu層の厚さを、RESMAPを使用して、各クーポンについて処理の前後に測定し、厚さの変化及びエッチング速度を推定した。
【0175】
0重量%、15重量%、25重量%、及び40重量%の異なる水のレベルを試験して、DE溶媒及び強塩基のCuエッチング速度をモニタリングした。表8~表12に示す開示され特許請求される主題の例示的な溶液は、ベンゾグアナミンが、様々な強塩基を使用した場合において、水のレベルに関係なくCuエッチング速度を大きく低下させることを示した。TEAHと、DMSO、DE溶媒、DB溶媒、MMB、及びTEGMEなどの様々な溶媒とを含む配合物のCuエッチング速度を、トリアジン腐食防止剤を含む場合と含まない場合とで試験した。開示され特許請求される主題の例示的な溶液はまた、ベンゾグアナミンが、様々な異なる溶媒及び溶媒混合物の場合において、Cuエッチング速度を大きく低下させることも示した。実証されたように、開示され特許請求される主題の溶液は、ベンゾグアナミンの使用が、予想外なことには、強塩基に関係なく、Cuエッチング速度を大きく低下させることを示した。
【0176】
開示され特許請求される主題を、ある程度詳細に記載し、示してきたが、本開示が単なる例として成されたに過ぎないこと、並びに開示され特許請求される主題の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって、条件及び工程の順序の数多くの変更が行われ得ることが理解される。
【国際調査報告】