(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】加圧または真空密封コンタクトレンズパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 75/36 20060101AFI20241128BHJP
B65D 75/32 20060101ALI20241128BHJP
A45C 11/04 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
B65D75/36
B65D75/32
A45C11/04 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535896
(86)(22)【出願日】2022-12-15
(85)【翻訳文提出日】2024-07-24
(86)【国際出願番号】 IB2022062298
(87)【国際公開番号】W WO2023111939
(87)【国際公開日】2023-06-22
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ポプウェル・サム・ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ウォード・ダニエル・グラハム
(72)【発明者】
【氏名】サムズ・スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ハニー・ウィリアム・スティーブン
【テーマコード(参考)】
3B045
3E067
【Fターム(参考)】
3B045BA09
3B045CE08
3B045FC04
3E067AA13
3E067AB95
3E067BA07A
3E067BA33A
3E067BB14A
3E067BC02A
(57)【要約】
本発明は、改良されたコンタクトレンズパッケージならびに使用および製造/組立方法に関する。コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含むことができる。一態様では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、標準大気圧よりも高くてよい。別の態様では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、標準大気圧未満であってよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズパッケージであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含み、前記キャビティ内の絶対圧力は、前記パッケージが未開封状態にあるとき、標準大気圧よりも高い、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項2】
前記キャビティ内の前記絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPaより高い、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項3】
前記キャビティ内の前記絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPa~約601kPaの範囲内にある、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項4】
ベースと、前記ベースに接続された蓋と、をさらに含み、前記キャビティは、前記ベースと前記蓋との間に形成されている、請求項1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項5】
前記ベースおよび前記蓋は、集合的に前記キャビティを取り囲む、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項6】
前記ベースおよび前記蓋は、集合的に前記キャビティを画定している、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項7】
前記ベースは、可撓性であり、前記蓋は、可撓性である、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項8】
前記ベースは、箔層を含み、前記蓋は、箔層を含む、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項9】
前記ベースは、実質的に剛性であり、前記蓋は、可撓性である、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項10】
前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記コンタクトレンズの上に延びて、これを覆い、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記コンタクトレンズを覆わず、前記コンタクトレンズは、前記パッケージが前記未開封状態にあるときに前記コンタクトレンズの凸面が前記蓋に面するように、前記キャビティ内に配置されている、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項11】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記キャビティ内で前記コンタクトレンズを支持する支持面を含む、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項12】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記ベースと前記コンタクトレンズとの間に配置されている、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項13】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記ベースに接続されている、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項14】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記支持面は、前記コンタクトレンズの凹面に係合する、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項15】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記支持面は、凸面である、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項16】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記レンズ支持体の上に延びて、これを覆い、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記レンズ支持体を覆わない、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項17】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記ベースは、可撓性であり、前記蓋は、可撓性であり、前記レンズ支持体は、実質的に剛性である、請求項4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項18】
コンタクトレンズパッケージであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含み、前記パッケージが未開封状態にあるとき、陽圧環境が前記キャビティ内で維持される、コンタクトレンズパッケージ。
【請求項19】
前記キャビティ内の絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPaより高い、請求項18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項20】
前記キャビティ内の絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPa~約601kPaの範囲内にある、請求項18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項21】
ベースと、前記ベースに接続された蓋と、をさらに含み、前記キャビティは、前記ベースと前記蓋との間に形成されている、請求項18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項22】
前記ベースおよび前記蓋は、集合的に前記キャビティを取り囲む、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項23】
前記ベースおよび前記蓋は、集合的に前記キャビティを画定する、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項24】
前記ベースは、可撓性であり、前記蓋は、可撓性である、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項25】
前記ベースは、箔層を含み、前記蓋は、箔層を含む、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項26】
前記ベースは、実質的に剛性であり、前記蓋は、可撓性である、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項27】
前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記コンタクトレンズの上に延びて、これを覆い、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記コンタクトレンズを覆わず、前記コンタクトレンズは、前記パッケージが前記未開封状態にあるときに前記コンタクトレンズの凸面が前記蓋に面するように、前記キャビティ内に配置されている、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項28】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記キャビティ内で前記コンタクトレンズを支持する支持面を含む、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項29】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記ベースと前記コンタクトレンズとの間に配置されている、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項30】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記ベースに接続されている、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項31】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記支持面は、前記コンタクトレンズの凹面に係合する、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項32】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記支持面は、凸面である、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項33】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記レンズ支持体の上に延びて、これを覆い、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記レンズ支持体を覆わない、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項34】
前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記ベースは、可撓性であり、前記蓋は、可撓性であり、前記レンズ支持体は、実質的に剛性である、請求項21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【請求項35】
コンタクトレンズを包装する方法であって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を前記パッケージのキャビティ内に配置することと、
前記キャビティ内の絶対圧力が標準大気圧よりも高くなるように前記キャビティ内に陽圧環境を形成することと、
前記パッケージが未開封状態にあるときに前記陽圧環境が前記キャビティ内で維持されるように前記キャビティを封入することと、
を含む、方法。
【請求項36】
前記キャビティ内の前記絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPa~約601kPaの範囲内にある、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記パッケージは、ベースと、前記ベースに接続された蓋と、を含み、前記キャビティは、前記ベースと前記蓋との間に形成され、前記キャビティを封入することは、前記蓋を前記ベースに接続することを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記コンタクトレンズは、前記コンタクトレンズの凸面が前記蓋に面するように、前記キャビティ内に配置される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
レンズ支持体を前記キャビティ内に配置することをさらに含み、前記レンズ支持体は、前記キャビティ内で前記コンタクトレンズを支持する支持面を含む、請求項35に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来のコンタクトレンズパッケージでは、コンタクトレンズは、通常、ある体積の包装溶液中にコンタクトレンズを収容するキャビティ(または「ボウル」)を有する成型プラスチックベースに収まっている。その結果、コンタクトレンズをパッケージから眼に移すためのユーザーエクスペリエンスは、一般的に、ユーザーが指でボウルからコンタクトレンズを「引っ張り出す」ことを含む。このプロセスは、レンズに複数回触れることを必要とし、これは、汚染物質または病原体を手からレンズ、そして最終的には眼に運ぶ可能性がある。この取り扱い経験は不衛生であるだけでなく、過度に厄介で、面倒であり、かつレンズにとって機械的にストレスが多く、レンズは、過度に操作されると破れたり、裂けたり、歪んだりする。さらに、このような従来のパッケージは、一般に、コンタクトレンズと、保管および輸送中にレンズを浸漬した状態に保つのに十分な量の包装溶液(例えば、約0.5~1mLの溶液)と、を収容するよう十分に大きなプラスチックボウルを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
持続可能性および眼の健康を取り巻く意識の高まりと、より便利な体験に対する顧客の要望の点から見て、あまり面倒でなく、より生態学的責任を果たし、より衛生的なコンタクトレンズ取り扱いプロセスを可能にする、コンタクトレンズ包装の必要性が生じている。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本明細書に記載される1つ以上の態様を有するコンタクトレンズパッケージにおいて、前述の目的および関連する目的の一部またはすべてが達成され得ることが今や見出されている。特定の実施形態によれば、コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含み得る。特定の実施形態では、パッケージが未開封状態にあるとき、陽圧環境がキャビティ内で維持され得る。本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態では、キャビティ内の陽圧環境は、キャビティを囲むパッケージの部分の材料の量を最小限にすること、および/またはそのような部分に可撓性材料を使用することを可能にするとともに、依然としてコンタクトレンズに十分な保護を提供することができる。特定の実施形態では、パッケージが未開封状態にあるとき、真空がキャビティ内で維持され得る。本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態では、キャビティ内の真空は、包装溶液の量を最小限にすることを可能にするとともに、コンタクトレンズの十分な水和を依然として維持することができる。さらに、いくつかの実施形態では、キャビティ内の真空は、キャビティを囲むパッケージの部分の材料の量を最小限にすること、および/またはそのような部分に可撓性材料を使用することを可能にするとともに、依然としてコンタクトレンズに十分な保護を提供することができる。本開示は、コンタクトレンズパッケージ、コンタクトレンズを包装する方法、およびコンタクトレンズパッケージを開封する方法の様々な実施形態を提供する。
【0004】
一態様では、コンタクトレンズパッケージが提供される。コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含むことができ、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、標準大気圧よりも高い。
【0005】
いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、171kPaより高くてよい。いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、約171kPa~約601kPaの範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、パッケージはまた、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含み得、キャビティは、ベースと蓋との間に形成され得る。いくつかの実施形態では、ベースおよび蓋は、集合的にキャビティを取り囲むことができる。いくつかの実施形態では、ベースおよび蓋は、集合的にキャビティを画定し得る。いくつかの実施形態では、ベースは可撓性であってよく、蓋は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、ベースは箔層を含み得、蓋は箔層を含み得る。いくつかの実施形態では、ベースは実質的に剛性であってよく、蓋は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときに、コンタクトレンズの上に延びて、これを覆うことができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにコンタクトレンズを覆わなくてよく、コンタクトレンズは、パッケージが未開封状態にあるときにコンタクトレンズの凸面が蓋に面するように、キャビティ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、パッケージはまた、キャビティ内に配置されたレンズ支持体を含み得、レンズ支持体は、キャビティ内でコンタクトレンズを支持する支持面を含み得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体は、ベースとコンタクトレンズとの間に配置され得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体はベースに接続され得る。いくつかの実施形態では、支持面はコンタクトレンズの凹面に係合し得る。いくつかの実施形態では、支持面は凸面であってよい。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときに、レンズ支持体の上に延びて、これを覆うことができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにレンズ支持体を覆わなくてよい。いくつかの実施形態では、ベースは可撓性であってよく、蓋は可撓性であってよく、レンズ支持体は実質的に剛性であってよい。
【0006】
別の態様では、コンタクトレンズパッケージが提供される。コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含むことができ、パッケージが未開封状態にあるとき、陽圧環境がキャビティ内で維持される。
【0007】
いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるときに約171kPaより高くてよい。いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるときに約171kPa~約601kPaの範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、パッケージはまた、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含み得、キャビティは、ベースと蓋との間に形成され得る。いくつかの実施形態では、ベースおよび蓋は、集合的にキャビティを取り囲むことができる。いくつかの実施形態では、ベースおよび蓋は、集合的にキャビティを画定し得る。いくつかの実施形態では、ベースは可撓性であってよく、蓋は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、ベースは箔層を含み得、蓋は箔層を含み得る。いくつかの実施形態では、ベースは実質的に剛性であってよく、蓋は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときにコンタクトレンズの上に延びて、これを覆うことができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにコンタクトレンズを覆わなくてよく、コンタクトレンズは、パッケージが未開封状態にあるときにコンタクトレンズの凸面が蓋に面するように、キャビティ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、パッケージはまた、キャビティ内に配置されたレンズ支持体を含み得、レンズ支持体は、キャビティ内でコンタクトレンズを支持する支持面を含み得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体は、ベースとコンタクトレンズとの間に配置され得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体はベースに接続され得る。いくつかの実施形態では、支持面は、コンタクトレンズの凹面に係合し得る。いくつかの実施形態では、支持面は凸面であってよい。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときにレンズ支持体の上に延びて、これを覆うことができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにレンズ支持体を覆わなくてよい。いくつかの実施形態では、ベースは可撓性であってよく、蓋は可撓性であってよく、レンズ支持体は実質的に剛性であってよい。
【0008】
さらに別の態様では、コンタクトレンズを包装する方法が提供される。本方法は、パッケージのキャビティ内にコンタクトレンズおよび包装溶液を配置することと、キャビティ内の絶対圧力が標準大気圧よりも高くなるようにキャビティ内に陽圧環境を形成することと、パッケージが未開封状態にあるときに陽圧環境がキャビティ内で維持されるようにキャビティを封入することと、を含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるときに約171kPa~約601kPaの範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、パッケージは、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含み得、キャビティは、ベースと蓋との間に形成され得、キャビティを封入することは、蓋をベースに接続することを含み得る。いくつかの実施形態では、コンタクトレンズは、コンタクトレンズの凸面が蓋に面するように、キャビティ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、本方法はまた、キャビティ内にレンズ支持体を配置することを含み得、レンズ支持体は、キャビティ内でコンタクトレンズを支持する支持面を含む。
【0010】
さらに別の態様では、コンタクトレンズパッケージを開封する方法が提供される。本方法は、パッケージを保持することを含み得、パッケージは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含み、キャビティ内の絶対圧力が標準大気圧よりも高くなるように陽圧環境がキャビティ内で維持される。本方法はまた、陽圧環境がキャビティ内でもはや維持されなくなるように、パッケージを未開封状態から開封状態に移行させることと、コンタクトレンズに係合することと、係合を介してコンタクトレンズをパッケージから取り出すことと、を含み得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、約171kPa~約601kPaの範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、パッケージは、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含み得、キャビティは、ベースと蓋との間に形成され得、パッケージを未開封状態から開封状態に移行させることは、蓋をベースから少なくとも部分的に取り外すことを含み得る。いくつかの実施形態では、コンタクトレンズに係合することは、コンタクトレンズの凸面に係合することを含み得る。いくつかの実施形態では、パッケージは、キャビティ内に配置されたレンズ支持体を含み得、レンズ支持体は、キャビティ内でコンタクトレンズを支持する支持面を含み得、コンタクトレンズをパッケージから取り出すことは、コンタクトレンズをレンズ支持体から取り外すことを含み得る。
【0012】
一態様では、コンタクトレンズパッケージが提供される。コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含むことができ、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、標準大気圧未満である。
【0013】
いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、約91kPa未満であってよい。いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、約11kPa~約91kPaの範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、パッケージはまた、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含み得、キャビティは、ベースと蓋との間に形成され得る。いくつかの実施形態では、ベースおよび蓋は、集合的にキャビティを取り囲み得る。いくつかの実施形態では、ベースおよび蓋は、集合的にキャビティを画定し得る。いくつかの実施形態では、ベースは可撓性であってよく、蓋は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、ベースは箔層を含み得、蓋は箔層を含み得る。いくつかの実施形態では、ベースは実質的に剛性であってよく、蓋は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときにコンタクトレンズの上に延びて、これを覆うことができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにコンタクトレンズを覆わなくてよく、コンタクトレンズは、パッケージが未開封状態にあるときにコンタクトレンズの凸面が蓋に面するように、キャビティ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、パッケージはまた、キャビティ内に配置されたレンズ支持体を含み得、レンズ支持体は、キャビティ内でコンタクトレンズを支持する支持面を含み得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体は、ベースと蓋との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体はベースに接続され得る。いくつかの実施形態では、支持面は、コンタクトレンズの凹面に係合し得る。いくつかの実施形態では、支持面は凸面であってよい。いくつかの実施形態では、レンズ支持体は、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するボウルキャビティを含むボウルを含み得る。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときにレンズ支持体の上に延びて、これを覆うことができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにレンズ支持体を覆わなくてよい。いくつかの実施形態では、ベースは可撓性であってよく、蓋は可撓性であってよく、レンズ支持体は実質的に剛性であってよい。
【0014】
別の態様では、コンタクトレンズパッケージが提供される。コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含むことができ、パッケージが未開封状態にあるとき、真空がキャビティ内で維持される。
【0015】
いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、約91kPa未満であってよい。いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、約11kPa~約91kPaの範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、パッケージはまた、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含み得、キャビティは、ベースと蓋との間に形成され得る。いくつかの実施形態では、ベースおよび蓋は、集合的にキャビティを取り囲み得る。いくつかの実施形態では、ベースおよび蓋は、集合的にキャビティを画定し得る。いくつかの実施形態では、ベースは可撓性であってよく、蓋は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、ベースは箔層を含み得、蓋は箔層を含み得る。いくつかの実施形態では、ベースは実質的に剛性であってよく、蓋は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときにコンタクトレンズの上に延びて、これを覆うことができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときにコンタクトレンズを覆わなくてよく、コンタクトレンズは、パッケージが未開封状態にあるときにコンタクトレンズの凸面が蓋に面するように、キャビティ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、パッケージはまた、キャビティ内に配置されたレンズ支持体を含み得、レンズ支持体は、キャビティ内でコンタクトレンズを支持する支持面を含み得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体は、ベースと蓋との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体はベースに接続され得る。いくつかの実施形態では、支持面は、コンタクトレンズの凹面に係合し得る。いくつかの実施形態では、支持面は凸面であってよい。いくつかの実施形態では、レンズ支持体は、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するボウルキャビティを含むボウルを含み得る。いくつかの実施形態では、蓋は、パッケージが未開封状態にあるときにレンズ支持体の上に延びて、これを覆うことができ、蓋は、パッケージが開封状態にあるときに、レンズ支持体を覆わなくてよい。いくつかの実施形態では、ベースは可撓性であってよく、蓋は可撓性であってよく、レンズ支持体は実質的に剛性であってよい。
【0016】
さらに別の態様では、コンタクトレンズを包装する方法が提供される。本方法は、パッケージのキャビティ内にコンタクトレンズおよび包装溶液を配置することと、キャビティ内の絶対圧力が標準大気圧未満になるようにキャビティ内に真空を生成することと、パッケージが未開封状態にあるときに真空がキャビティ内で維持されるように、キャビティを封入することと、を含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるときに約11kPa~約91kPaの範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、パッケージは、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含み得、キャビティは、ベースと蓋との間に形成され得、キャビティを封入することは、蓋をベースに接続することを含み得る。いくつかの実施形態では、コンタクトレンズは、コンタクトレンズの凸面が蓋に面するように、キャビティ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、本方法はまた、キャビティ内にレンズ支持体を配置することを含み得、レンズ支持体は、キャビティ内でコンタクトレンズを支持する支持面を含み得る。
【0018】
さらに別の態様では、コンタクトレンズパッケージを開封する方法が提供される。本方法は、パッケージを保持することを含み得、パッケージは、コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含み、キャビティ内の絶対圧力が標準大気圧未満となるように真空がキャビティ内で維持される。本方法はまた、真空がキャビティ内でもはや維持されなくなるように、パッケージを未開封状態から開封状態に移行させることと、コンタクトレンズに係合することと、係合を介してコンタクトレンズをパッケージから取り出すことと、を含み得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、キャビティ内の絶対圧力は、パッケージが未開封状態にあるとき、約11kPa~約91kPaの範囲内であってよい。いくつかの実施形態では、パッケージは、ベースと、ベースに接続された蓋と、を含み得、キャビティは、ベースと蓋との間に形成され得、パッケージを未開封状態から開封状態に移行させることは、蓋をベースから少なくとも部分的に取り外すことを含み得る。いくつかの実施形態では、コンタクトレンズに係合することは、コンタクトレンズの凸面に係合することを含み得る。いくつかの実施形態では、パッケージは、キャビティ内に配置されたレンズ支持体を含み得、レンズ支持体は、キャビティ内でコンタクトレンズを支持する支持面を含み得、コンタクトレンズをパッケージから取り出すことは、コンタクトレンズをレンズ支持体から取り外すことを含み得る。
【0020】
本開示のこれらおよび他の態様および改良は、添付の図面および添付の特許請求の範囲と併せて考慮した場合、以下の詳細な説明を検討すれば、当業者に明らかになるであろう。
【0021】
本発明の前述および他の特徴および利点は、添付図面に示されるような、本開示の特定の実施形態に関する以下の、より具体的な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1A】本開示の実施形態による例示的なコンタクトレンズパッケージの側面斜視図であり、未開封状態にあるコンタクトレンズパッケージを示す。
【
図1B】開封状態にある
図1Aのコンタクトレンズパッケージの上面斜視図である。
【
図1C】
図1Aのコンタクトレンズパッケージのベース、蓋、レンズ支持体、およびコンタクトレンズの分解組立側面斜視図である。
【
図2A】本開示の実施形態による、
図1Aのコンタクトレンズパッケージを開封する例示的な方法を示す斜視図である。
図2Aは、ユーザーがコンタクトレンズパッケージを保持し、コンタクトレンズパッケージの蓋を把持する様子を示す。
【
図2B】本開示の実施形態による、
図1Aのコンタクトレンズパッケージを開封する例示的な方法を示す斜視図である。
図2Bは、ユーザーが蓋をコンタクトレンズパッケージのベースから少なくとも部分的に取り外して、コンタクトレンズパッケージのレンズ支持体によって支持されたコンタクトレンズを露出させる様子を示す。
【
図2C】本開示の実施形態による、
図1Aのコンタクトレンズパッケージを開封する例示的な方法を示す斜視図である。
図2Cは、ユーザーがレンズ支持体からの取り外しのためにコンタクトレンズに係合する様子を示す。
【
図3A】本開示の実施形態による例示的なコンタクトレンズパッケージの側面斜視図であり、未開封状態にあるコンタクトレンズパッケージを示す。
【
図3B】開封状態にある
図3Aのコンタクトレンズパッケージの上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、参照符号が特定の要素を示す添付図面に図示された代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、無数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではない。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義されるような、記載された実施形態の趣旨および範囲内に含まれ得るような代替物、修正物、および等価物をカバーすることを意図している。
【0024】
「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「いくつかの実施形態」、「例示的な実施形態(an example embodiment)」等への言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、態様、または特性を含み得ることを示すが、すべての実施形態が必ずしもその特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らない。さらに、このような表現は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、態様、または特性が一実施形態に関連して記載されている場合、明示的に記載されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性を実行することは当業者の知識の範囲内であることを具申する。
【0025】
レンズまたはコンタクトレンズとは、眼の上に存在する眼科用デバイスを指す。それらは、概ね半球状の形状を有し、光学的矯正、美容強化、UVカットおよび可視光線もしくはグレア軽減、創傷治癒を含む治療効果、薬物もしくは栄養補助食品の送達、診断評価もしくはモニタリング、またはそれらの任意の組み合わせを提供することができる。レンズという用語は、ソフトハイドロゲルコンタクトレンズを含み、これは、一般に、水和状態でパッケージに入れられて消費者に提供され、比較的低い弾性率(moduli)を有し、このことは、レンズが角膜に適合することを可能にする。本発明のパッケージと共に使用するのに適したコンタクトレンズは、従来のコンタクトレンズおよびシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを含む、すべての水和コンタクトレンズを含む。
【0026】
ハイドロゲルは、平衡状態で水を含有する水和架橋ポリマー系であり、水和状態で少なくとも約25%、または少なくとも35%の水を含有し得る。ハイドロゲルは、典型的には、酸素透過性で生体適合性があり、コンタクトレンズを製造するための優れた材料となる。
【0027】
従来のハイドロゲルコンタクトレンズは、シリコーン含有成分を含まず、一般にシリコーンハイドロゲルに比べて含水率が高く、酸素透過性、弾性率、形状記憶性が低い。従来のハイドロゲルは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)、N-ビニルピロリドン(「NVP」)またはポリビニルアルコールなどの親水性モノマーを主に含有するモノマー混合物から調製される。米国特許第4,495,313号、同第4,889,664号および同第5,039,459号は、従来のハイドロゲルの形成を開示している。従来のハイドロゲルは、イオン性または非イオン性で、ポリマコン、エタフィルコン、ネルフィルコン(nelfilcon)、オキュフィルコン(ocufilcon)、レネフィルコン(lenefilcon)などを含み得る。これらの従来のハイドロゲル材料の酸素透過性は、通常20~30バーラー(barrers)未満である。
【0028】
シリコーンハイドロゲル製剤は、バラフィルコン(balafilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)AおよびB、デルフィルコン(delfilcon)、ガリフィルコン(galyfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)A、BおよびC、ナラフィルコン(narafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、ステンフィルコン(stenfilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、カリフィルコン(kalifilcon)などを含む。「シリコーンハイドロゲル」とは、少なくとも1つの親水性成分と少なくとも1つのシリコーン含有成分とから作られるポリマーネットワークを指す。シリコーンハイドロゲルは、60~200、60~150または80~130psiの範囲の弾性率、20~60%の範囲の含水率を有することができる。シリコーンハイドロゲルの例は、アクアフィルコン(acquafilcon)、アスモフィルコン(asmofilcon)、バラフィルコン(balafilcon)、コムフィルコン(comfilcon)、デレフィルコン(delefilcon)、エンフィルコン(enfilcon)、ファンフィルコン(fanfilcon)、フォルモフィルコン(formofilcon)、ガリフィルコン(galyfilcon)、ロトラフィルコン(lotrafilcon)、ナラフィルコン(narafilcon)、リオフィルコン(riofilcon)、サムフィルコン(samfilcon)、セノフィルコン(senofilcon)、ソモフィルコン(somofilcon)、およびステンフィルコン(stenfilcon)、ベロフィルコン(verofilcon)を、それらの変種すべてを含めて含み、そして、米国特許第4,659,782号、同第4,659,783号、同第5,244,981号、同第5,314,960号、同第5,331,067号、同第5,371,147号、同第5,998,498号、同第6,087,415号、同第5,760,100号、同第5,776,999号、同第5,789,461号、同第5,849,811号、同第5,965,631号、同第6,367,929号、同第6,822,016号、同第6,867,245号、同第6,943,203号、同第7,247,692号、同第7,249,848号、同第7,553,880号、同第7,666,921号、同第7,786,185号、同第7,956,131号、同第8,022,158号、同第8,273,802号、同第8,399,538号、同第8,470,906号、同第8,450,387号、同第8,487,058号、同第8,507,577号、同第8,637,621号、同第8,703,891号、同第8,937,110号、同第8,937,111号、同第8,940,812号、同第9,056,878号、同第9,057,821号、同第9,125,808号、同第9,140,825号、同第9156,934号、同第9,170,349号、同第9,244,196号、同第9,244,197号、同第9,260,544号、同第9,297,928号、同第9,297,929号、ならびにWO03/22321、WO2008/061992、および米国特許出願公開第2010/0048847号において調製されたようなシリコーンハイドロゲルを含む。これらの特許は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。シリコーンハイドロゲルは、従来のコンタクトレンズよりも高い形状記憶性を有し得る。
【0029】
ハイドロゲルレンズは粘弾性材料である。コンタクトレンズは、レンズがパッケージまたはパッケージ内の気泡と相互作用すると、光学的歪みを形成し得る。光学的歪みの程度、および歪みが緩和されるのに必要な時間の長さは、レンズの化学的性質、および、比較的程度は低いが外形によって変わる。エタフィルコンAまたはポリマコンのようなポリヒドロキシエチルメタクリレートベースのレンズなどの従来のレンズ材料は、シリコーンハイドロゲルと比べて損失弾性率およびタンデルタが低く、包装との接触の結果として、より少数かつ少量の(fewer and less)深刻な光学的歪みを形成し得る。シリコーン(一般的にバルク弾性応答(bulk elastic response)を増加させる)、PVPのような湿潤剤(一般的に粘性応答を増加させる)、または従来のハイドロゲル材料のコーティング(レンズ界面での弾性応答を低下させ得る)を組み込むことで、レンズの粘弾性特性が変化し得る。短いかまたは硬い架橋剤および/または硬化剤を有する従来のハイドロゲルコンタクトレンズおよびシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、形状記憶性が短く、保管中に変形を受けにくい可能性がある。本明細書で使用されるように、高いかまたはより高い形状記憶性のハイドロゲルは、55℃で5週間加速エージングした後、少なくとも約0.18の、気泡またはパッケージとの接触による光学的歪みを示す。損失弾性率およびタンデルタを含む粘弾性特性は、動的機械分析を用いて測定され得る。
【0030】
コンタクトレンズは、どのような外形または度数のものであってもよく、概ね半球状の形状を有し得、使用時に眼に接する凹状の後側と、眼から離れる方を向き、まばたきの際にまぶたに接触する凸状の前側と、を有する。
【0031】
レンズの中心または頂点は、レンズ光学部の中心である。光学部は、光学的矯正を提供し、約7mm~約10mmの直径を有し得る。レンズ周辺部またはレンズ縁部は、前側と後側とが接する縁部である。
【0032】
実施形態は、言い換え可能にチャンバとも呼ばれる密封可能なキャビティに囲まれたレンズ支持体を含むことができる。キャビティは、任意の好都合な形態を有することができ、パッケージベースおよび少なくとも蓋を含み得、これらの各々について以下で詳細に説明する。本明細書で使用されるように、「蓋(the lid)」、「蓋(a lid)」、「ベース(the base)」および「ベース(a base)」という表現は、単数および複数の両方を包含する。蓋およびパッケージベースは、互いに対してシールされて、使用前の輸送および保管中にコンタクトレンズ、支持体および包装溶液を無菌状態で保持するキャビティを形成する。コンタクトレンズパッケージは、コンタクトレンズおよび溶液に適合し、レトルトで乾留可能であり(retortable)、生物学的に不活性である材料から作られる。
【0033】
「フィルム」または「多層フィルム」は、パッケージを密封するために使用されるフィルムであり、しばしばリッドストックと呼ばれる。従来のコンタクトレンズパッケージで使用されている多層フィルムは、ベース、蓋の構成要素、またはその両方として本発明のパッケージで使用され得る。多層フィルムは、箔層を含むバリア層、またはコーティング、フィルムをパッケージの残りの部分にシールするシール層を含む複数の層を含み、また、剥離開始層、積層、および剛性、耐温度性、印刷適性、穿刺抵抗、水または酸素に対するバリア抵抗などのような他のパッケージ特性を改善する層から選択される、追加の層を含み得る。多層フィルムは、蒸気滅菌可能な(レトルトで乾留可能な)シールを形成する。多層フィルムは、剛性および耐温度性を高めるPET、BON、もしくはOPPフィルム層、または、酸素もしくは水蒸気に対するバリア抵抗を改善するEVOHもしくはPVDCコーティングを含み得る。
【0034】
本明細書で使用されるような「未開封状態」または「未開封」とは、閉じられ、コンタクトレンズを溶液中に収容する、コンタクトレンズパッケージを指す。
【0035】
本明細書で使用されるような「開封状態」または「開封済み」とは、無菌シールが破られた後のコンタクトレンズパッケージを指す。本明細書に記載される文脈によっては、開封状態は、眼に移すためレンズをユーザーにとってアクセス可能にするようにユーザーがパッケージを操作したときのパッケージの状態にも及ぶ。
【0036】
本明細書で使用されるような「装用者」または「ユーザー」とは、コンタクトレンズパッケージを開封する人を指す。ユーザーは、一般に、パッケージを開封し、その中に入れられているコンタクトレンズを眼まで運ぶ人としてみなされる。しかし、文脈によっては、ユーザーは、アイケア提供者(「ECP」)、または装用者のために実演するかもしくは装用者を支援する別の個人など、装用者に代わってレンズパッケージを取り扱う人であってもよい。
【0037】
包装溶液は、選択されたレンズ材料および包装に適合する、任意の生理学的に適合する溶液である。包装溶液は、生理的pHを有する緩衝液、例えば緩衝生理食塩水を含む。包装溶液は、緩衝剤、pHおよび張度調整剤、潤滑剤、湿潤剤、栄養補助食品、医薬品、パッケージ内コーティング成分などを含む既知の成分を含有し得る。
【0038】
パッケージベースは、パッケージの底部を形成し得る。これは、プラスチックを含む、医療デバイスの包装に適した任意の材料から作られ得る。包装蓋は、一般的にパッケージの上方部分に存在し、ベースとシールして、レンズ支持体の少なくとも一部、レンズ、および包装溶液を収容するキャビティを形成する。蓋は、箔もしくはプラスチックの成形シート、ラミネートフィルム、またはプラスチックを含む、医療デバイスの包装に適した任意の材料から作られ得る。1つの構造のためのプラスチックと、その他の構造としての箔もしくはラミネートフィルムとを含むパッケージ、または蓋およびベースの外層として箔もしくはラミネートフィルムを含むパッケージは、当技術分野で知られており、適切な組み合わせの例である。
【0039】
射出成形プロセス、および射出成形に従来から適用されている材料の使用に対する、この説明全体を通しての言及は、例示的なものとして理解されたい。当業者であれば、代替成形プロセス、熱成形、3D印刷などを含むがこれらに限定されない、他の製造手段が、添付の特許請求の範囲内で可能であることを理解するであろう。同様に、ヒートシールおよびヒートシーリングへの言及は、本明細書に記載される実施形態に対して例示的である。包装構成要素を固定する他の手段は、接着剤、糊、熱接着、熱、超音波もしくはレーザー溶接などの溶接、または機械的トラップなどの使用を含め、当業者には明らかであろう。
【0040】
本発明の特定の態様は、重力、またはパッケージの外側から加えられる機械的圧力などの他の力により保管中または運搬中に生じ得る気泡またはレンズパッケージの内部との相互作用に起因するコンタクトレンズに対する著しい光学的損傷を低減または防止するのに役立ち得る。本明細書で使用されるように、著しい光学的損傷とは、約0.08μm以上の二乗平均平方根(RMS)値を意味する。
【0041】
ここで図面を参照すると、
図1A~
図1Cは、本開示の実施形態による例示的な加圧コンタクトレンズパッケージ100を示す。説明したように、コンタクトレンズパッケージ100は、ベース110と、レンズ支持体130と、蓋140と、コンタクトレンズ150と、包装溶液(図示せず)と、を含み得る。コンタクトレンズパッケージ100は、
図1Aに示すような未開封状態、および
図1Bに示すような開封状態を有し得る。コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、コンタクトレンズ150および包装溶液は、ベース110と蓋140との間に形成されるキャビティ122内に収容され得る。後述するように、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、陽圧環境がキャビティ122内で維持され得、これにより、ベース110および/または蓋140の材料の量を最小限に抑えること、また、ベース110および/または蓋140に可撓性材料を使用することを可能にするとともに、依然としてコンタクトレンズ150に十分な保護を提供することができる。このようにして、コンタクトレンズ150は、コンタクトレンズ150を取り出すためにコンタクトレンズパッケージ100が開封されるまで、ベース110と蓋140との間で保護され、包装溶液に曝され得る。所望の場合、ユーザーは、コンタクトレンズ150へのアクセスを可能にするためにベース110から蓋140を少なくとも部分的に取り外すことによりコンタクトレンズパッケージ100を開封することができる。このような蓋140の取り外しにより、ユーザーはコンタクトレンズ150に係合してキャビティ122から取り出すことができる。図示のように、レンズ支持体130は、キャビティ122内のコンタクトレンズ150の位置および向きを維持するように、キャビティ122内に配置され得る。
図1Bおよび
図1Cに示すように、コンタクトレンズ150は、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるときにコンタクトレンズ150の凸面が蓋140に面するように、キャビティ122内に収容され、レンズ支持体130によって支持され得る。このようにして、コンタクトレンズパッケージ100が開封されたとき、ユーザーは、コンタクトレンズ150の取り出し、およびその後のコンタクトレンズ150のユーザーの眼への配置のために、凸面に係合することができる。
【0042】
図示された実施例によれば、ベース110は、互いに反対側に配置された、第1の端部112(特定の実施形態では「後端部」とも呼ばれ得る)および第2の端部114(特定の実施形態では「前端部」とも呼ばれ得る)を有することができる。図示されるように、ベース110は、互いに反対側に配置され、それぞれが第1の端部112から第2の端部114まで延びる、第1の側面116(特定の実施形態では「上側」とも呼ばれ得る)および第2の側面118(特定の実施形態では「底側」とも呼ばれ得る)を有し得る。ベース110はまた、互いに反対側に配置され、それぞれが第1の端部112から第2の端部114まで延びる、一対の側部側面120を有し得る。いくつかの実施形態では、図示のように、ベース110は平面部材として形成され得る。他の実施形態では、ベース110は、曲線状の形状を有し得る。例えば、そのような実施形態では、ベース110は、コンタクトレンズパッケージ100のキャビティ122全体の一部を形成するベースキャビティを画定し得る。上述したように、ベース110は、任意の適切な材料で形成され得る。特定の実施形態では、ベース110は実質的に剛性であってよい。本明細書で使用する場合、「実質的に剛性」とは、材料がコンタクトレンズパッケージの典型的な保管および使用条件下で変形しないことを意味する。他の実施形態では、ベース110は、可撓性、例えば箔であってよい。本明細書で使用する場合、「可撓性」材料は、実質的に剛性でないものである。
【0043】
レンズ支持体130は、キャビティ122内に配置され得、キャビティ122内で所望の位置および向きでコンタクトレンズ150を支持することができる。図示のように、レンズ支持体130は、ベース110とコンタクトレンズ150との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体130は、例えば接着剤または他の取り付け手段によって、ベース110に接続され得る。図示のように、レンズ支持体130は、キャビティ122内でコンタクトレンズ150に係合してこれを支持する支持面134を含むことができる。特に、支持面134は、コンタクトレンズ150の凹面に係合することができる。いくつかの実施形態では、支持面134は凸面であってよいが、他の実施形態では支持面134の他の形状が使用され得る。図示のように、レンズ支持体130は、ベース110から上方に延びるドーム132を含み得、支持面134は、ドーム132の凸状外面であってよい。レンズ支持体130は、任意の適切な材料で形成され得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体130は実質的に剛性であってよい。実質的に剛性の材料を利用する実施形態では、そのような材料は、好ましくは、ASTM D1238-10(押し出しプラストメーターによる熱可塑性樹脂のメルトフローレートの標準試験法(Standard Test method for Melt Flow Rates of Thermoplastics by Extrusion Plastometer))に従って測定して約125℃のガラス転移温度(Tg)を有する。
【0044】
図示のように、蓋140は、ベース110に接続され得、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、ベース110の少なくとも一部の上に延び、コンタクトレンズ150および包装溶液をキャビティ122内に密封することができる。このように、ベース110と蓋140は、ユーザーがコンタクトレンズパッケージ100を開封して使用のためにコンタクトレンズ150を取り出すことを望むまでコンタクトレンズ150および包装溶液を収容するための、密封されたキャビティ122を形成することができる。いくつかの実施形態では、図示のように、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、蓋140は、レンズ支持体130とベース110のそれぞれの部分の上に延びて、これらを覆うことができる。コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、蓋140のそれぞれの部分は、レンズ支持体130を取り囲むベース110の部分など、ベース110のそれぞれの隣接する部分にシールされ得、レンズ支持体130、コンタクトレンズ150、および包装溶液は、ベース110および蓋140によって形成されるキャビティ122内に収容される。蓋140とベース110との間のシールは、コンタクトレンズパッケージ100がコンタクトレンズ150の取り出しのために未開封状態から開封状態に移行される際に、少なくとも部分的に破壊され得る。上述したように、蓋140は任意の適切な材料で形成され得る。特定の実施形態では、図示のように、蓋140は可撓性であってよい。
【0045】
上述したように、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、陽圧環境がキャビティ122内で維持され得る。言い換えれば、キャビティ122は、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるときにキャビティ122内の絶対圧力が局所大気圧よりも高くなるように、加圧され得る。いくつかの実施形態では、キャビティ122内の絶対圧力は、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるときに標準大気圧(101.325kPa)よりも高くてよい。いくつかの実施形態では、キャビティ122内の絶対圧力は、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、約171kPaより高くてもよい。いくつかの実施形態では、キャビティ122内の絶対圧力は、コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあるとき、約171kPa~約601kPaの範囲内であってよい。範囲の下端、すなわち約171kPaは、パッケージに加えられ、また別様にレンズを損傷させ得る、破砕力を打ち消すのに十分大きな圧力を表す。この171kPaのおおよその圧力点では、パックは、著しい光学的損傷を受けるレンズを損なうことなく、10~15Nの力を支えることができる。この範囲の上端、すなわち約601kPaは、本明細書に概ね記載されたコンタクトレンズ包装材料を使用して一般的に達成可能な材料および溶接の強度を表す。陽圧環境のため、キャビティ122内の圧力は、キャビティ122を形成するベース110および蓋140のそれぞれの部分に加えられる外力に抵抗することができ、それにより、キャビティ122内のコンタクトレンズ150をそのような外力から保護する。このようにして、ベース110および蓋140の一方または両方は、箔層などの比較的薄い可撓性材料層として形成されるとともに、依然としてコンタクトレンズ150に十分な保護を提供することができる。いくつかの実施形態では、ベース110は実質的に剛性であってよく、蓋140は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、ベース110は可撓性であってよく、蓋140は可撓性であってよい。
【0046】
本発明の範囲内の加圧コンタクトレンズパッケージは、レンズ支持体の使用の有無にかかわらず達成され得ることに留意されたい。開示された実施形態に描かれたレンズ支持体130のようなレンズ支持体を提供することは、圧力下で包装されたときに、シリコーンハイドロゲル材料のような特定のレンズ材料の形状および光学的完全性を保持するのに役立ち得る。しかしながら、より弾性の材料で構成されたレンズを収容するように設計されたパッケージなどの代替的な実施形態では、レンズは圧力下でその形状を保持することができるため、所望であれば、レンズ支持体を不要にし得る。さらに、レンズ支持体が提供される場合、レンズ支持体は、本明細書に開示される例示的な実施形態の従来のドーム形状以外の無数のデザインのいずれかをとることができる。例えば、他のいくつかの実施形態では、レンズ支持体は、特に、包装溶液をレンズから遠ざけるための手段を提供することによって、および/または、レンズ支持体とコンタクトレンズとの間の湿潤接触面積を最小化する形状を組み込むことによって、ワンタッチ移動を促進し得る特徴を備えることができる。このようなレンズ支持体のデザインのいくつかの単に例示的な例は、本明細書の付表Aに提供されている。
【0047】
図2A~
図2Cは、本開示の実施形態によるコンタクトレンズパッケージ100を開封する例示的な方法を示す。上述したように、コンタクトレンズパッケージ100は、ユーザーがパッケージ100の開封を望むまで、
図1Aに示すように、未開封状態で提供および保管され得る。コンタクトレンズパッケージ100が未開封状態にあると、ユーザーは、
図2Aに示すように、ベース110を持ち、蓋140の端部領域を把持することができる。ユーザーは、
図2Bに示すように、蓋140の端部領域をベース110から引き離すことによって、蓋140をベース110から少なくとも部分的に取り外すことができる。このようにして、蓋140とベース110との間のシールの少なくとも一部が破壊され得る。図示のように、蓋140は、コンタクトレンズ150およびレンズ支持体130が蓋140によってもはや覆われなくなるように、ベース110から取り外され得る。いくつかの実施形態では、蓋140は、ベース110から完全に取り外されてもよい。蓋140をベース110から少なくとも部分的に取り外した後、ユーザーは、
図2Cに示すように、コンタクトレンズ150がレンズ支持体130によって支持されている間に、コンタクトレンズ150に係合することができる。レンズ支持体130がコンタクトレンズ150の凹面を支持する図示の実施形態によれば、ユーザーは、コンタクトレンズ150の凸面に係合し、コンタクトレンズ150をレンズ支持体130から取り外すことができる。このように、ワンタッチで、コンタクトレンズ150は、レンズ支持体130から便利に取り外され、所望の凹面側を上にした向きでユーザーの指の上に保持され得、ユーザーの眼に位置付けられる準備ができる。
【0048】
次に、本発明の実施形態による加圧コンタクトレンズパッケージを製造するための1つの例示的なプロセスを説明する。まず、ベースおよび蓋が提供され得る。次に、オプションとして、レンズ支持体が提供され、生体適合性接着剤、熱接着、熱、超音波もしくはレーザー溶接などの溶接、または機械的トラップなどの使用を含む任意の数の手段によってベースに取り付けられ得る。次のステップでは、コンタクトレンズは、レンズ支持体上に配置され得る。軽微な代替的な順序付け(slight alternative ordering)では、コンタクトレンズは、レンズ支持体がベース上に配置される前に、レンズ支持体上に配置され得る。レンズ支持体が望まれないかまたは必要とされない場合、コンタクトレンズは、ベース材料上に直接配置され得る。レンズ材料、レンズ支持体、および/またはベース材料に、コンタクトレンズをレンズ支持体またはベース材料に結合させるのに十分なわずかな分量(fractional dose)の包装溶液を投与することが有益な場合がある。次のステップでは、部分的シールが、従来のヒートシーリングプロセスなどにより、ベースと蓋材料との間に形成され得る。部分的シールは、レンズ支持体またはコンタクトレンズを取り囲み、ベースと蓋との間にキャビティを形成することができ、キャビティは、ノズルを介した包装溶液の注入を可能にするチャネルを形成するのに十分な小さな開口部を除いて完全に密封される。包装溶液がノズルを通して注入されたときに、流体がノズルの側面に沿ってキャビティの周囲に逃げないように、ノズルは部分的シールを作成する前にチャネル内に配置されることが好ましい。
【0049】
その後、包装溶液は、所定の圧力、例えば約171kPa~約601kPaがパッケージ内部で得られるまで、ノズルを介してキャビティ内に送り込まれる。この圧力が得られたら、チャネルは、ノズルが挿入された小さな開口部が密封されるように、例えば第2のヒートシーリングステップによって、完全に密封され得る。これは、一態様では、ベース/蓋材料の縁部を完全には越えないように、すなわち、包装溶液を逃がしたり、ノズルがヒートシールを妨害したりすることなく、完全なシールが作成され得る点まで、パッケージキャビティからノズルを後退させることによって、達成され得る。
【0050】
図3A~
図3Bは、本開示の実施形態による例示的な真空密封コンタクトレンズパッケージ200を示す。説明したように、コンタクトレンズパッケージ200は、ベース210、レンズ支持体230、蓋240、コンタクトレンズ250、および包装溶液を含むことができる。コンタクトレンズパッケージ200は、
図3Aに示すような未開封状態と、
図3Bに示すような開封状態と、を有し得る。コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるとき、コンタクトレンズ250および包装溶液は、ベース210と蓋240との間に形成されたキャビティ222内に収容され得る。後述するように、コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるとき、真空(すなわち、陰圧環境)が、キャビティ222内で維持され得、これにより、包装溶液の量を最小限に抑えるとともに、依然としてコンタクトレンズ250の十分な水和を維持することができる。さらに、キャビティ222内の真空は、ベース210および/または蓋240の材料の量を最小化すること、ならびに、ベース210および/または蓋240に可撓性材料を使用することを可能にするとともに、依然としてコンタクトレンズ250に気泡からの十分な保護を提供することができる。コンタクトレンズ250は、コンタクトレンズ250を取り出すためにコンタクトレンズパッケージ200が開封されるまで、ベース210と蓋240との間で保護され、包装溶液に曝され得る。所望の場合、ユーザーは、コンタクトレンズ250へのアクセスを可能にするために蓋240をベース210から少なくとも部分的に取り外すことによりコンタクトレンズパッケージ200を開封することができる。このような蓋240の取り外しにより、ユーザーはコンタクトレンズ250に係合して、キャビティ222から取り出すことができる。図示のように、レンズ支持体230は、キャビティ222内のコンタクトレンズ250の位置および向きを維持するように、キャビティ222内に配置され得る。
図3Bに示すように、コンタクトレンズ250は、コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるときにコンタクトレンズ250の凸面が蓋240に面するように、キャビティ222内に収容され、レンズ支持体230によって支持され得る。このように、コンタクトレンズパッケージ200が開封されると、ユーザーは、コンタクトレンズ250の取り出しおよびその後のユーザーの眼へのコンタクトレンズ250の配置のために凸面に係合することができ、ワンタッチのユーザーエクスペリエンスを可能にし、上述したような特定の既存のコンタクトレンズパッケージの欠点を回避する。
【0051】
図示の実施例によれば、ベース210は、互いに反対側に配置された、第1の端部212(特定の実施形態では「後端部」とも呼ばれ得る)および第2の端部214(特定の実施形態では「前端部」とも呼ばれ得る)を有することができる。図示されるように、ベース210は、互いに反対側に配置され、それぞれが第1の端部212から第2の端部214まで延びる、第1の側面216(特定の実施形態では「上側」とも呼ばれ得る)および第2の側面218(特定の実施形態では「底側」とも呼ばれ得る)を有し得る。ベース210はまた、互いに反対側に配置され、それぞれが第1の端部212から第2の端部214まで延びる、一対の側部側面220を有し得る。いくつかの実施形態では、図示のように、ベース210は平面部材として形成され得る。他の実施形態では、ベース210は、曲線状の形状を有し得る。例えば、そのような実施形態では、ベース210は、コンタクトレンズパッケージ200のキャビティ222全体の一部を形成するベースキャビティを画定し得る。上述したように、ベース210は、任意の適切な材料で形成され得る。特定の実施形態では、ベース210は実質的に剛性であってよい。他の実施形態では、ベース210は可撓性であってよい。
【0052】
レンズ支持体230は、キャビティ222内に配置され得、キャビティ222内で所望の位置および向きでコンタクトレンズ250を支持することができる。図示のように、レンズ支持体230は、ベース210とコンタクトレンズ250との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体230は、例えば接着剤または他の取り付け手段によって、ベース210に接続され得る。図示のように、レンズ支持体230は、キャビティ222内でコンタクトレンズ250に係合してこれを支持する支持面234を含むことができる。特に、支持面234は、コンタクトレンズ250の凹面に係合することができる。いくつかの実施形態では、支持面234は凸面であってよいが、他の実施形態では支持面234の他の形状が使用され得る。図示のように、レンズ支持体230は、ベース210から上方に延びるドーム232を含み得、支持面234は、ドーム232の凸状外面であってよい。いくつかの実施形態では、レンズ支持体230はまた、コンタクトレンズ250および包装溶液を収容するボウルキャビティ238を有するボウル236を含むことができる。図示のように、ボウル236は、ベース210から上方に、また、ボウルキャビティ238内に配置されたコンタクトレンズ250を越えて、延びることができる。このようにして、ボウル236は、コンタクトレンズ250を取り囲んで保護することができる。レンズ支持体230は、任意の適切な材料で形成され得る。いくつかの実施形態では、レンズ支持体230は実質的に剛性であってよい。
【0053】
本発明の範囲内の真空密封コンタクトレンズパッケージは、レンズ支持体の使用の有無にかかわらず達成され得ることに留意すべきである。開示された実施形態に描かれたレンズ支持体230のようなレンズ支持体を提供することは、圧力下で包装されたときに、シリコーンハイドロゲル材料のような特定のレンズ材料の形状および光学的完全性を保持するのに役立ち得る。しかしながら、より弾性の材料で構成されたレンズを収容するように設計されたパッケージなどの代替的な実施形態では、レンズは陰圧下でその形状を保持することができ、そのため、所望であれば、レンズ支持体を不要にし得る。さらに、レンズ支持体が提供される場合、レンズ支持体は、本明細書に開示される例示的な実施形態の従来のドーム形状以外の無数のデザインのうちのいずれかをとることができる。
【0054】
図示のように、蓋240は、ベース210に接続され得、コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるとき、ベース210の少なくとも一部の上に延び、コンタクトレンズ250および包装溶液をキャビティ222内に密封することができる。このように、ベース210と蓋240は、ユーザーがコンタクトレンズパッケージ200を開封して使用のためにコンタクトレンズ250を取り出すことを望むまでコンタクトレンズ250および包装溶液を収容するための、密封されたキャビティ222を形成することができる。いくつかの実施形態では、図示のように、コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるとき、蓋240は、レンズ支持体230とベース210のそれぞれの部分の上に延びて、これらを覆うことができる。コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるとき、蓋240のそれぞれの部分は、レンズ支持体230を取り囲むベース210の部分など、ベース210のそれぞれの隣接する部分にシールされ得、レンズ支持体230、コンタクトレンズ250、および包装溶液は、ベース210および蓋240によって形成されるキャビティ222内に収容される。蓋240とベース210との間のシールは、コンタクトレンズパッケージ200がコンタクトレンズ250の取り出しのために未開封状態から開封状態に移行される際に、少なくとも部分的に破壊され得る。上述したように、蓋240は任意の適切な材料で形成され得る。特定の実施形態では、図示のように、蓋240は可撓性であってよい。
【0055】
上述したように、コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるとき、真空がキャビティ222内で維持され得る。換言すれば、キャビティ222は、コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるときにキャビティ222内の絶対圧力が局所大気圧未満となるように、加圧され得る。いくつかの実施形態では、キャビティ222内の絶対圧力は、コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるときに標準大気圧(101.325kPa)未満であってよい。いくつかの実施形態では、キャビティ222内の絶対圧力は、コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるときに約91kPa未満であってよい。いくつかの実施形態では、キャビティ222内の絶対圧力は、コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあるときに約11kPa~約91kPaの範囲内であってよい。真空により、キャビティ222内の上部空間の気泡の大きさは最小限に抑えられ得、それにより、包装溶液の量を最小限に抑えるとともに、依然としてコンタクトレンズ250の十分な水和を維持することができる。一般に、上部空間の気泡は、コンタクトレンズ包装の密封プロセスの結果である。例えば、箔をヒートシールする場合、一般的にシール領域を乾燥した状態に保つ必要がある。そうするためには、パック内の水位が溶接の高さより低く留まるように、パッケージの内側に特定の体積の空気が必要である。包装溶液が低圧環境でパッケージ内に分配される場合、空気は密度が低いため、必要な空気の体積は、より低い質量を有する。包装溶液を分配した後、圧力は通常に戻り、上部空間の気泡は収縮する。上部空間の気泡が小さくなれば、気泡をレンズから遠ざけるために必要なスペースが少ないため、より小さなパックを、したがって、より生態学的に持続可能なパッケージを設計することができる。したがって、上部空間の気泡を最小限に抑えるために、ベース210および蓋240の一方または両方が、箔層などの比較的薄い可撓性材料層として形成され得、よって、真空がキャビティ222内に生成されたときにレンズ支持体230およびコンタクトレンズ250の隣接する部分の形状に適合することができる。いくつかの実施形態では、ベース210は実質的に剛性であってよく、蓋240は可撓性であってよい。いくつかの実施形態では、ベース210は可撓性であってよく、蓋240は可撓性であってよい。
【0056】
コンタクトレンズパッケージ200は、
図2A~
図2Cに関してコンタクトレンズパッケージ100について上述したのと同様の方法で開封され得る。上述したように、コンタクトレンズパッケージ200は、ユーザーがパッケージ200の開封を望むまで、
図3Aに示すように、未開封状態で提供および保管され得る。コンタクトレンズパッケージ200が未開封状態にあると、ユーザーは、ベース210を持ち、蓋240の端部領域を把持することができる。ユーザーは、蓋240の端部領域をベース210から引き離すことによって、蓋240をベース210から少なくとも部分的に取り外すことができる。このようにして、蓋240とベース210との間のシールの少なくとも一部が破壊され得る。蓋240は、コンタクトレンズ250およびレンズ支持体230がもはや蓋240によって覆われなくなるように、ベース210から取り外され得る。いくつかの実施形態では、蓋240は、ベース210から完全に取り外されてもよい。蓋240をベース210から少なくとも部分的に取り外した後、ユーザーは、コンタクトレンズ250がレンズ支持体230によって支持されている間に、コンタクトレンズ250に係合することができる。レンズ支持体230がコンタクトレンズ250の凹面を支持する図示の実施形態によれば、ユーザーは、コンタクトレンズ250の凸面に係合し、コンタクトレンズ250をレンズ支持体230から取り外すことができる。このようにして、コンタクトレンズ250は、レンズ支持体230から便利に取り外され、所望の凹面側を上にした向きでユーザーの指に保持され得、ユーザーの眼に位置付けられる準備ができる。
【0057】
次に、本発明の実施形態による真空密封コンタクトレンズパッケージを製造するための例示的なプロセスを説明する。まず、ベースおよび蓋が提供され得る。一実施形態では、ベースおよび蓋は、第1の端部に沿って折り目を付けられた多層フィルムの単一の矩形シートである。あるいは、ベースおよび蓋は、第1の端部に沿ってヒートシールされた、同じような大きさの矩形の多層フィルムの2枚のシートであってもよい。次に、オプションとして、レンズ支持体が、生体適合性接着剤、熱接着、熱、超音波もしくはレーザー溶接などの溶接、または機械的トラップなどの使用を含む任意の数の手段によってベースに取り付けられ得る。次のステップでは、コンタクトレンズは、レンズ支持体上に配置され得る。軽微な代替的な順序付けでは、コンタクトレンズは、レンズ支持体がベース上に配置される前に、レンズ支持体上に配置され得る。レンズ支持体が望まれないかまたは必要とされない場合、コンタクトレンズは、ベース材料上に直接配置され得る。レンズ材料、レンズ支持体、および/またはベース材料に、コンタクトレンズをレンズ支持体またはベース材料に結合させるのに十分なわずかな分量の包装溶液を投与することが有益な場合がある。
【0058】
次に、ベースと蓋は、その左側および右側に沿ってシールされて、レンズおよびオプションのレンズ支持体を収容するキャビティを形成し、ここで、パッケージは、その第2の端部が開いたままとなる。ノズルが、開口端部に挿入され得、チャンバ封止デバイスが、パッケージの開口した第2の端部の端部の上にきて、ベース、蓋、およびそれらの間にあるノズルの縁部を覆うことができる。その後、チャンバシーラーが、キャビティ内の所定の陰圧、例えば約91kPA未満、好ましくは約11~91kPAが達成されるまで、キャビティから空気を排出するまで、起動され得る。所望の範囲内の陰圧が達成されると、包装溶液が、レンズを水和状態に維持するのに十分であるが、キャビティ内の圧力を所望の範囲より上に上昇させる体積よりも少ない体積で、ノズルを通してキャビティ内に供給される。最後に、ノズルが引き抜かれ、ヒートシールが第2の端部に沿って作成され、チャンバシーラーが解放され得る。
【0059】
前述の説明では、説明の目的で、記載された実施形態の完全な理解を提供するために特定の命名法を使用した。しかしながら、当業者には、説明した実施形態を実施するために具体的な詳細の多くが必須でないことは明らかであろう。したがって、本明細書に記載される特定の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示される。これらは、網羅的であること、または実施形態を開示された正確な形態に限定することを目標としていない。上記の教示に鑑みて、多くの修正および変形が可能であることが、当業者には明らかであろう。
【0060】
概要および要約のセクションは、本発明者らによって企図されるような本発明の、すべてではないが1つ以上の例示的な実施形態を示すことができ、したがって、本発明および添付の特許請求の範囲をいかなる形でも限定することを意図するものではない。
【0061】
具体的な実施形態に関する前述の説明は、本発明の一般的な性質を十分に明らかにするものであるため、他者は、当業者の技能の範囲内の知識を適用することにより、本発明の一般的な概念から逸脱せずに、過度な実験無しで、そのような具体的な実施形態を、様々な用途のために容易に修正および/または適合させることができる。したがって、このような適合および修正は、本明細書中に提示された教示および指針に基づいて、開示された実施形態の等価物の意義および範囲内にあることが意図される。本明細書の表現または用語は、説明を目的としており、限定する目的ではなく、本明細書の用語または表現は、教示および指針に照らして当業者によって解釈されるべきものであることを理解されたい。
【0062】
本発明のパッケージは、既知の材料およびプロセスを用いて製造され得る。包装材料は、未使用材料、リサイクル材料、またはそれらの組み合わせであってよい。パッケージキャビティ内の容積は、選択されたデザインによって変化し得る。
【0063】
本明細書に記載されたすべての特徴がすべてのパッケージに組み込まれる必要はなく、当業者は、本明細書の教示を使用して、特徴を組み合わせて多種多様な改良されたコンタクトレンズパッケージを提供することができる。要するに、本発明のコンタクトレンズパッケージは、いくつかの新規な機能性を組み込んでおり、これらの機能性は、本明細書で説明するような多種多様な組み合わせで組み合わせられて、所望の改良を提供することができる。本発明の広さおよび範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の請求項およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【0064】
〔実施の態様〕
(1) コンタクトレンズパッケージであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含み、前記キャビティ内の絶対圧力は、前記パッケージが未開封状態にあるとき、標準大気圧よりも高い、コンタクトレンズパッケージ。
(2) 前記キャビティ内の前記絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPaより高い、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(3) 前記キャビティ内の前記絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPa~約601kPaの範囲内にある、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(4) ベースと、前記ベースに接続された蓋と、をさらに含み、前記キャビティは、前記ベースと前記蓋との間に形成されている、実施態様1に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(5) 前記ベースおよび前記蓋は、集合的に前記キャビティを取り囲む、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0065】
(6) 前記ベースおよび前記蓋は、集合的に前記キャビティを画定している、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(7) 前記ベースは、可撓性であり、前記蓋は、可撓性である、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(8) 前記ベースは、箔層を含み、前記蓋は、箔層を含む、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(9) 前記ベースは、実質的に剛性であり、前記蓋は、可撓性である、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(10) 前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記コンタクトレンズの上に延びて、これを覆い、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記コンタクトレンズを覆わず、前記コンタクトレンズは、前記パッケージが前記未開封状態にあるときに前記コンタクトレンズの凸面が前記蓋に面するように、前記キャビティ内に配置されている、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0066】
(11) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記キャビティ内で前記コンタクトレンズを支持する支持面を含む、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(12) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記ベースと前記コンタクトレンズとの間に配置されている、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(13) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記ベースに接続されている、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(14) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記支持面は、前記コンタクトレンズの凹面に係合する、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(15) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記支持面は、凸面である、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0067】
(16) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記レンズ支持体の上に延びて、これを覆い、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記レンズ支持体を覆わない、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(17) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記ベースは、可撓性であり、前記蓋は、可撓性であり、前記レンズ支持体は、実質的に剛性である、実施態様4に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(18) コンタクトレンズパッケージであって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を収容するキャビティを含み、前記パッケージが未開封状態にあるとき、陽圧環境が前記キャビティ内で維持される、コンタクトレンズパッケージ。
(19) 前記キャビティ内の絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPaより高い、実施態様18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(20) 前記キャビティ内の絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPa~約601kPaの範囲内にある、実施態様18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0068】
(21) ベースと、前記ベースに接続された蓋と、をさらに含み、前記キャビティは、前記ベースと前記蓋との間に形成されている、実施態様18に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(22) 前記ベースおよび前記蓋は、集合的に前記キャビティを取り囲む、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(23) 前記ベースおよび前記蓋は、集合的に前記キャビティを画定する、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(24) 前記ベースは、可撓性であり、前記蓋は、可撓性である、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(25) 前記ベースは、箔層を含み、前記蓋は、箔層を含む、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0069】
(26) 前記ベースは、実質的に剛性であり、前記蓋は、可撓性である、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(27) 前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記コンタクトレンズの上に延びて、これを覆い、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記コンタクトレンズを覆わず、前記コンタクトレンズは、前記パッケージが前記未開封状態にあるときに前記コンタクトレンズの凸面が前記蓋に面するように、前記キャビティ内に配置されている、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(28) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記キャビティ内で前記コンタクトレンズを支持する支持面を含む、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(29) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記ベースと前記コンタクトレンズとの間に配置されている、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(30) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記レンズ支持体は、前記ベースに接続されている、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
【0070】
(31) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記支持面は、前記コンタクトレンズの凹面に係合する、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(32) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記支持面は、凸面である、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(33) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記蓋は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、前記レンズ支持体の上に延びて、これを覆い、前記蓋は、前記パッケージが開封状態にあるとき、前記レンズ支持体を覆わない、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(34) 前記キャビティ内に配置されたレンズ支持体をさらに含み、前記ベースは、可撓性であり、前記蓋は、可撓性であり、前記レンズ支持体は、実質的に剛性である、実施態様21に記載のコンタクトレンズパッケージ。
(35) コンタクトレンズを包装する方法であって、
コンタクトレンズおよび包装溶液を前記パッケージのキャビティ内に配置することと、
前記キャビティ内の絶対圧力が標準大気圧よりも高くなるように前記キャビティ内に陽圧環境を形成することと、
前記パッケージが未開封状態にあるときに前記陽圧環境が前記キャビティ内で維持されるように前記キャビティを封入することと、
を含む、方法。
【0071】
(36) 前記キャビティ内の前記絶対圧力は、前記パッケージが前記未開封状態にあるとき、約171kPa~約601kPaの範囲内にある、実施態様35に記載の方法。
(37) 前記パッケージは、ベースと、前記ベースに接続された蓋と、を含み、前記キャビティは、前記ベースと前記蓋との間に形成され、前記キャビティを封入することは、前記蓋を前記ベースに接続することを含む、実施態様35に記載の方法。
(38) 前記コンタクトレンズは、前記コンタクトレンズの凸面が前記蓋に面するように、前記キャビティ内に配置される、実施態様37に記載の方法。
(39) レンズ支持体を前記キャビティ内に配置することをさらに含み、前記レンズ支持体は、前記キャビティ内で前記コンタクトレンズを支持する支持面を含む、実施態様35に記載の方法。
【国際調査報告】