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特表2024-545264直接採血のための溶血低減アクセサリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-05
(54)【発明の名称】直接採血のための溶血低減アクセサリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/154 20060101AFI20241128BHJP
   A61M 39/10 20060101ALI20241128BHJP
【FI】
A61B5/154
A61M39/10 120
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024536200
(86)(22)【出願日】2022-12-01
(85)【翻訳文提出日】2024-08-08
(86)【国際出願番号】 US2022051560
(87)【国際公開番号】W WO2023121845
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】63/293,489
(32)【優先日】2021-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャダブ、アマールシン デェーリプラオ
(72)【発明者】
【氏名】カーン、モハメッド メータブ
(72)【発明者】
【氏名】マルヴィヤ、ラーフル
【テーマコード(参考)】
4C038
4C066
【Fターム(参考)】
4C038TA01
4C038UD04
4C066AA07
4C066CC01
4C066JJ03
4C066LL30
(57)【要約】
流量制限装置は、それぞれの第1及び第2の開口を形成する第1及び第2の端部分と、第1の端部分におけるハウジングの第1の開口から第2の端部分におけるハウジングの第2の開口まで延在する流体通路を規定する挿入本体を受け入れるように構成された空洞とを有するハウジングを含むことができ、但し、流体通路は、装置を通り抜けて移動する流体流れに対して抵抗を誘起するために、ハウジングの第1の端部分と第2の端部分との間の経路に沿って二方向以上に延在し、それによって、血液である流体の流量及び圧力を低減し、血液の溶血指数を低減する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部分、第2の端部分、前記第1の端部分と前記第2の端部分との間に空洞を形成する内面、前記第1の端部分を貫通する第1の開口、及び前記第2の端部分を貫通する第2の開口を有するハウジングと、
第1の端部、第2の端部、前記第1の端部及び前記第2の端部を貫通して延在する長手方向軸、並びに前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有する挿入本体であって、前記流体通路は、前記長手方向軸から遠ざかる第1の方向に延びる第1の部分と、前記長手方向軸に向かう第2の方向に延びる第2の部分と、前記第1の方向に延びる第3の部分とを有する、挿入本体とを備える流量制限装置であって、
前記挿入本体は、前記流体通路の第1の開口が前記ハウジングの前記第1の開口と流体結合され、前記流体通路の前記第2の開口が前記ハウジングの前記第2の開口と流体結合された状態で、前記空洞内に位置付けられている、流量制限装置。
【請求項2】
前記流体通路は、第3の方向に延びる第4の部分を有し、前記第3の方向は、前記第1の方向及び前記第2の方向とは異なる、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項3】
前記第3の方向は前記長手方向軸に平行である、請求項2に記載の流量制限装置。
【請求項4】
前記第4の部分は、前記流体通路の前記第1の部分及び前記第2の部分のうちのいずれかと前記第2の部分及び前記第3の部分との間に位置付けられる、請求項2に記載の流量制限装置。
【請求項5】
前記流体通路の前記第1の部分、前記第2の部分、前記第3の部分、及び前記第4の部分のうちのいずれかの少なくとも一部分は、前記挿入本体の外面を貫通して延在する、請求項2に記載の流量制限装置。
【請求項6】
前記流体通路の前記第1の部分、前記第2の部分、前記第3の部分、及び前記第4の部分のうちのいずれかの少なくとも一部分は、前記ハウジングの前記内面によって形成されている、請求項2に記載の流量制限装置。
【請求項7】
前記流体通路の前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分のいずれかの間の角度は、おおよそ45度とおおよそ180度との間である、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項8】
前記流体通路の前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分のいずれかの間の角度は、おおよそ90度である、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項9】
前記流体通路は、前記第2の方向に延びる第4の部分を有する、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項10】
前記ハウジングの少なくとも一部分は透明材料を含み、前記流体通路の前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分のいずれかは、前記流体通路が、前記ハウジングの外面を通して見えるように、前記透明材料を有する前記ハウジングの前記内面に押しつけて係合される、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項11】
前記挿入本体は、前記挿入本体の外面から遠ざかる方向に延びる高さと、前記挿入本体の前記外面を貫通して延びる前記流体通路の前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分のうちのいずれかの一部分の周りに延びる長さとを有する壁を含む、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項12】
前記流体通路は、前記挿入本体の前記第1の端部から前記挿入本体の前記第2の端部に向けて減少する断面積を有する、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項13】
前記流体通路は、前記挿入本体の前記第2の端部から前記挿入本体の前記第1の端部に向けて減少する断面積を有する、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項14】
第1の端部分、第2の端部分、前記第1の端部分と前記第2の端部分との間に空洞を形成する内面、前記第1の端部分を貫通する第1の開口、及び前記第2の端部分を貫通する第2の開口を有するハウジングと、
第1の端部、第2の端部、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する外面、及び前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有する挿入本体であって、前記流体通路は、前記挿入本体の前記第1の端部を貫通する第1の開口と、前記挿入本体の前記第2の端部を貫通する第2の開口と、前記外面を貫通する第3の開口とを有する、挿入本体とを備える流量制限装置であって、
前記挿入本体は、前記流体通路の前記第1の開口が前記ハウジングの前記第1の開口と流体結合され、前記流体通路の前記第2の開口が前記ハウジングの前記第2の開口と流体結合され、前記第3の開口が前記ハウジングの前記内面によって閉塞された状態で、前記空洞内に位置付けられている、流量制限装置。
【請求項15】
前記流体通路は、前記外面を貫通する第4の開口を有し、前記第4の開口は、前記挿入本体の前記第1の端部及び前記第2の端部を貫通して延在する長手方向軸と平行である方向に、前記第3の開口から間隔を空けて配置されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項16】
前記流体通路は前記外面を貫通する第4の開口を有し、前記第4の開口は、前記挿入本体の前記第1の端部及び前記第2の端部を貫通して延在する長手方向軸の周りに半径方向に、前記第3の開口から間隔を空けて配置されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項17】
前記流体通路の前記第3の開口に沿った部分は、前記ハウジングの前記内面によって形成されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項18】
前記流体通路は、前記外面を貫通する第4の開口及び前記外面を貫通する第5の開口を有し、前記第3の開口、前記第4の開口、及び前記第5の開口のうちのいずれかは、前記挿入本体の前記第1の端部及び前記第2の端部を貫通して延在する長手方向軸に対して相対的に互いに間隔を空けて配置されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項19】
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記第1の端部分と前記第2の端部分との間に、前記ハウジングの外面を通って延在する窓を有し、前記流体通路の前記第3の開口は、前記流体通路が前記窓を通して見えるように、前記窓と整合されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項20】
前記挿入本体は、前記ハウジングの外面から遠ざかる方向に延びる高さと、前記外面を貫通する前記第3の開口の周りに延びる長さとを有する壁を含む、請求項19に記載の流量制限装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年12月23日に出願された表題「直接採血のための溶血低減アクセサリ(HEMOLYSIS-REDUCTION ACCESSORIES FOR DIRECT BLOOD DRAW)」の米国仮出願第63/293,489号の利益を主張するものであり、その開示は、その全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に、採血、及び患者への非経口流体の投与に関し、より詳細には、流量制限装置を用いたPIVC採血において、溶血を低減するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
カテーテルは一般に、様々な注入治療のために使用される。例えば、カテーテルは、生理食塩水、様々な薬剤、及び完全な非経口的食物などの流体を患者に注入するために使用され得る。カテーテルはさらに、患者から血液を取り出すために使用され得る。
【0004】
一般的なタイプのカテーテルは、針経由末梢静脈内(「IV:intravenous」)カテーテル(PIVC:peripheral intravenous catheter)である。その名前が示唆するように、針経由カテーテルは、鋭利な遠位先端を有する誘導針の上に装着され得る。カテーテル・アセンブリは、カテーテル・ハブ、カテーテル・ハブから遠位に延在するカテーテル、及びカテーテルの中を通して延在する誘導針を含み得る。カテーテル及び誘導針は、誘導針の斜面が、患者の皮膚から遠ざかるように上を向いたまま、誘導針の遠位先端がカテーテルの遠位先端を越えて延びるように組み立てられてもよい。カテーテル及び誘導針は、一般に、皮膚を通して患者の脈管構造内に浅い角度で挿入される。
【0005】
血管内での誘導針及び/又はカテーテルの適正な配置を検証するため、臨床医は一般に、カテーテル・アセンブリのフラッシュバック・チャンバ内に、血液の「フラッシュバック」があることを確認する。針の配置が一旦確認されると、臨床医は、一時的に、脈管構造内の流れを塞ぎ、針を取り去り、将来の採血又は流体注入のためにカテーテルを適所に残しておくことができる。
【0006】
患者からの採血のため、又は患者から血液サンプルを採集するため、血液採集容器が使用されてもよい。血液採集容器はシリンジを含むことができる。代替的に、血液採集容器は、一端にゴム栓を備える試験管を含んでもよい。いくつかの事例では、試験管は、試験管から空気の全て又は一部分が取り除かれているので、試験管内の圧力は、周囲圧力よりも低い。そのような血液採集容器は、しばしば、内部真空又は真空管と呼ばれる。一般に使用される血液採集容器は、Becton Dickinson&Companyから入手可能なVACUTAINER(登録商標)血液採集管である。
【0007】
血液採集容器は、カテーテルに結合されてもよい。血液採集容器がカテーテルに結合されているとき、静脈内の圧力は、血液採集容器内の圧力よりも高い。そのことにより、血液は血液採集容器内に押し込まれ、こうして、血液採集容器は血液で一杯になる。血液採集容器内の真空度は、血液採集容器が満たされるにつれて減少し、血液採集容器内の圧力が静脈内の圧力と等しくなってついに、血液の流れが止まる。
【0008】
残念ながら、血液が血液採集容器内に採取されるとき、静脈と血液採集容器との間の高い初期圧力差のために赤血球は高い剪断応力状態になり、溶血を受けやすい。溶血は、血液サンプルの拒絶及び廃棄を招くことがある。高い初期圧力差はさらに、カテーテル先端のつぶれ、静脈のつぶれ、又は血液が血液採集容器を満たすのを妨げる若しくは制限する他の問題を招き得る。さらに、採血中及び/又は採血後に、一般に、血液のこぼれが生じる。
【0009】
背景技術セクションで行われる説明は、単に背景技術セクションで述べられている、又は単に背景技術セクションに関連付けられているというだけで、従来技術であるとみなされるべきではない。背景技術セクションは、主題技術の1つ又は複数の態様を説明する情報を含むことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示は、流量制限装置を提供するものであり、流量制限装置はハウジング及び挿入本体を備え、ハウジングは、第1の端部分、第2の端部分、第1の端部分と第2の端部分との間に空洞を形成する内面、第1の端部分を貫通する第1の開口、及び第2の端部分を貫通する第2の開口を有し、挿入本体は、第1の端部、第2の端部、第1及び第2の端部を貫通して延在する長手方向軸、並びに第1の端部と第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有し、流体通路は、長手方向軸から遠ざかる第1の方向に延びる第1の部分と、長手方向軸に向かう第2の方向に延びる第2の部分と、第1の方向に延びる第3の部分とを有し、挿入本体は、流体通路の第1の開口がハウジングの第1の開口と流体結合され、流体通路の第2の開口がハウジングの第2の開口と流体結合された状態で、空洞内に位置付けられている。
【0011】
いくつかの事例では、本開示は、流量制限装置を提供するものであり、流量制限装置はハウジング及び挿入本体を備え、ハウジングは、第1の端部分、第2の端部分、第1の端部分と第2の端部分との間に空洞を形成する内面、第1の端部分を貫通する第1の開口、及び第2の端部分を貫通する第2の開口を有し、挿入本体は、第1の端部、第2の端部、第1の端部と第2の端部との間に延在する外面、及び第1の端部と第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有し、流体通路は、挿入本体の第1の端部を貫通する第1の開口と、挿入本体の第2の端部を貫通する第2の開口と、外面を貫通する第3の開口とを有し、挿入本体は、流体通路の第1の開口がハウジングの第1の開口と流体結合され、流体通路の第2の開口がハウジングの第2の開口と流体結合され、第3の開口がハウジングの内面によって閉塞された状態で、空洞内に位置付けられている。
【0012】
いくつかの事例では、本開示は、患者からの採血中の溶血を制限するように構成された末梢静脈内カテーテル・アセンブリを提供するものであり、末梢静脈内カテーテル・アセンブリは、流量制限装置と、カテーテル・ハブと、流体コネクタとを備え、流量制限装置は、ハウジングと、挿入本体とを有し、ハウジングは、第1の端部分、第2の端部分、第1の端部分と第2の端部分との間に空洞を形成する内面、及び第1の端部分を貫通する第1の開口を有し、第1の端部分はカテーテル・アセンブリに結合されるように構成され、第2の端部分は流体採集装置に結合されるように構成されており、挿入本体は、第1の端部、第2の端部、第1及び第2の端部を貫通して延在する長手方向軸、並びに第1の端部と第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有し、流体通路は、長手方向軸から遠ざかる第1の方向に延びる第1の部分と、長手方向軸に向かう第2の方向に延びる第2の部分と、第1の方向に延びる第3の部分とを有し、挿入本体は、ハウジングの第1の端部分から、ハウジングの第2の端部分を介して、流体採集装置の中に患者から採取された血液の溶血を制限するために、流体通路の第1の開口がハウジングの第1の開口と流体結合され、流体通路の第2の開口がハウジングの第2の開口と流体結合された状態で、空洞内に位置付けられており、カテーテル・ハブは、近位端及び遠位端を有し、流体コネクタは、カテーテル・ハブを流量制限装置と流体結合する。
【0013】
主題の技術の他の構成が、下記の詳細な記述から当業者にとって容易に明らかとなることが理解され、主題の技術の様々な構成が図解によって示され、記述される。理解されるように、主題の技術は他の及び異なる構成とすることが可能であり、そのいくつかの詳細は、全て、主題の技術の範囲から逸脱することなく、様々な他の点において修正可能である。したがって、図面及び詳細な記述は、本質的には、例示的とみなされるべきであり、制限的とみなされるべきでない。
【0014】
以下の図面は、実施例のある特定の態様を図解するために含まれており、排他的な実施例とみなされるべきではない。開示されている主題は、当業者が思いつき、本開示の利益を有する形態及び機能において、かなりの修正、変更、組合せ、及び均等物が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置を含む末梢静脈内カテーテル(PIVC)アセンブリを含む脈管アクセス装置を示す図である。
図2】本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置の斜視図を示す図である。
図3】本開示のいくつかの実施例による、図2の流量制限装置の分解図を示す図である。
図4】本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置のための挿入本体の透視図を示す図である。
図5A】本開示のいくつかの実施例による、図2の流量制限装置の線5-5に沿った断面図を示す図である。
図5B】本開示のいくつかの実施例による、図2の流量制限装置の線5-5に沿った別の断面図を示す図である。
図6】本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置の透視図を示す図である。
図7】本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置のための挿入本体の斜視図を示す図である。
図8】本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置の断面図を示す図である。
図9】本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置のための挿入本体の斜視図を示す図である。
図10】本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置の断面図を示す図である。
図11】本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置のための挿入本体の断面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
下記に記載されている詳細説明は、主題の技術の様々な構成を記述しており、主題の技術が実践され得る構成のみを表すことを意図するものではない。詳細説明は、主題の技術の完全な理解を実現するための特定の詳細を含む。したがって、寸法はある特定の態様に関して非限定的な実例として与えられ得る。しかしながら、主題の技術は、これらの特定の詳細なしに実践され得ることが当業者には明らかであろう。いくつかの事例では、よく知られている構造及び構成要素は、主題の技術の概念を不明瞭にするのを避けるためにブロック図の形態で示されている。
【0017】
本開示が主題の技術の実例を含み、添付の請求項の範囲を制限するものではないことを理解されたい。次に、主題の技術の様々な態様は、限定的ではないが特定の実例によって開示されることとなる。本開示において記述される様々な実施例は、異なる様式及び変形形態において、並びに所望の用途又は実施に応じて実行され得る。
【0018】
脈管アクセス装置を介した採血は、静脈穿刺による従来の採血法と比較して、針刺しを最小限に抑えたこと及び改善された作業効率のおかげで益々高まる注目を引き寄せている。末梢静脈内カテーテル(PIVC)を用いた現在の採血は、いくつかの難題に遭遇しており、最も重大なものの1つは、溶血に関係した血液の質である。特に、(短い延長セット、及び針無コネクタなどの)標準接続と一緒に市場に現在存在するPIVC製品、及び(ヴァキュテーナーなどの)血液採集装置により、血球に作用する剪断応力は、溶血する寸前となる傾向がある。
【0019】
本開示の様々な実施例は、(本明細書では流量制限装置とも称される)溶血低減アクセサリを用いたPIVC採血において、溶血に対処するためのシステム及び方法を提供することを対象とするものであり、溶血低減アクセサリは、PIVCにあらかじめ取り付けること、及び、溶血のリスクを低減するために流量を減少させることができる。溶血低減アクセサリは、有利には、PIVC配置に適合しており、現行の操作のいずれかへの変更を必要としない。本明細書に記述された様々な実施例の溶血低減アクセサリは、潜在的に、幅広い種類のPIVC製品に適用でき、現行の血液採集装置及び注入使い捨て用品に適合している。
【0020】
本開示の様々な実施例は、(本明細書では流量制限装置とも称される)アドオンの溶血低減アクセサリを用いた効果的な流量低減に焦点を合わせており、溶血低減アクセサリは、血球がそこを通って進む全流体経路の全体的な流量を調節するものである。流量制限装置は、PIVCとともに組み立てられてもよく、又はPIVCと共通パッケージ化されてもよい。したがって、装置は、血液フラッシュバックを許容することができるので、カテーテル配置中にさらなる操作はない。臨床医は、血液採集装置をアクセサリのポート又は開口に採取することができ、次いで、対象とする体積に血液を吸い込むことができる。採血の後、臨床医は、流量制限装置及び血液採集装置を一緒に接続解除及び廃棄することができる。したがって、この流量制限装置は、単一の採血のためとすることができ、又は留置全体にわたってインラインのままとすることもできる。
【0021】
本明細書に記述された様々な実施例の流量制限装置及び関連する血液採集システムは、現在存在する血液採集システムに優るさらなる利点を提供する。例えば、本明細書に記述されたアドオンの流量制限装置は、PIVC採血のために、溶血低減機能を一体化させることを可能にする。さらに、本明細書に記述された流量制限装置は、PIVC配置に適合しており、挿入時のシームレスな採血を可能にする。さらに、流量制限装置は、アドオン式であるので、現行のPIVCにいかなる変更もせずに容易に組み込むことができ、臨床環境及び操作への影響は最小限である。
【0022】
図1は、本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置100を含む末梢静脈内カテーテル(PIVC)アセンブリ50を含む脈管アクセス装置10を示している。流量制限装置100は、脈管アクセス装置10を用いた血液採集中の溶血の可能性を低減するように構成され得る。いくつかの実施例では、脈管アクセス装置10は、カテーテル・アセンブリ50を含むことができる。カテーテル・アセンブリ50は、遠位端54、近位端56、並びに、遠位端及び近位端を通って延在するルーメンを含み得るカテーテル・ハブ52を含むことができる。カテーテル・アセンブリ50は、カテーテル・ハブ52内に固定することができ、カテーテル・ハブ52の遠位端54から遠位に延在することができるカテーテル58をさらに含むことができる。いくつかの実施例では、カテーテル・アセンブリ50は、末梢静脈内カテーテル(PIVC)であってもよい。
【0023】
いくつかの実施例では、カテーテル・アセンブリ50は、任意の好適なカテーテル・アセンブリ50を含んでも、又は、任意の好適なカテーテル・アセンブリ50に対応してもよい。いくつかの実施例では、カテーテル・アセンブリ50は、一体化され、延長管60を含むことができ、延長管60は、カテーテル・ハブ52のサイド・ポート59から延在し、そのサイド・ポート59と一体化され得る。一体化されたカテーテル・アセンブリの非限定的な実例は、Becton Dickinson and Companyから入手可能なBD NEXIVA(商標)のClosed IV Catheterシステムである。いくつかの実施例では、延長管60の近位端は、例えば、Y-アダプタ70などのアダプタに結合されてもよい。いくつかの実施例では、流量制限装置100は、Y-アダプタ70に流体結合されてもよい。
【0024】
いくつかの実施例では、カテーテル・アセンブリ50は、非一体化形式であってもよく、しかも延長管60を含まなくてもよい。これら及び他の実施例では、流量制限装置100は、カテーテル・ハブ52の近位端56に、又はカテーテル・アセンブリ50の別の好適な部分に結合されるように構成されてもよい。いくつかの実施例では、流量制限装置100は、カテーテル・アセンブリ50に直接結合されてもよく、それにより、延長管60が削除され、コンパクトなカテーテル・システムがもたらされる。
【0025】
図2は、本開示のいくつかの実施例による、流量制限装置100の斜視図を示す。図3は、第1の端部分及び第2の端部分を含むハウジングと、挿入本体とを有する流量制限装置100の分解図を示す。図4は、図3の挿入本体106の透視図を示す。図5A及び図5Bは、図2の流量制限装置の線5-5に沿った断面図を示す。
【0026】
図1への参照が継続された状態で、図2~5Bに示されるように、いくつかの実施例において、流量制限装置100は、第1の端部分150及び第2の端部分110を有するハウジング148を含む。第1の端部分150は、カテーテル・アセンブリ50に結合されるように構成されることが可能であり、第2の端部分110は、血液採集装置40などの流体採集装置に結合されるように構成されることが可能である。
【0027】
例えば、第2の端部分110は、血液採集装置40と一体化されてもよく、又は、単一ユニット若しくは単一部分として血液採集装置40と一体形成されてもよい。別の例としては、第2の端部分110は、血液採集装置40の雄のルア部分と結合することができる、雌のルア・コネクタ又は別の好適なコネクタの形態であってもよい。さらに、第1の端部分150は、カテーテル又はカテーテル・アセンブリの一部分と結合することができる、雄のルア・コネクタ又は別の好適なコネクタの形態であってもよい。
【0028】
第1の端部分150は、第1の開口154を形成する内部表面156を有することができる。第2の端部分110は、血液採集装置40の雄のルア部分に結合するためのそこを通って延在する第2の開口114を形成する内部表面115を含むことができる。第2の端部分の第2の開口114は、ハウジングの内面によって形成された空洞140を介して第1の端部分の第1の開口154に流体接続されることが可能である。
【0029】
本開示のいくつかの実施例では、ハウジングの第1の端部分150は、そこを通って延在する第1の開口154を有する雄及び/又は雌ルア・コネクタのうちのいずれかとして形成され得、ハウジングの第2の端部分110は、そこを通って延在する第2の開口114を有する雄及び/又は雌ルア・コネクタのうちのもう一方として形成されることが可能である。ハウジング148は、ポリカーボネート又は類似特性を有する別の材料などの熱可塑性ポリマーを含む材料を含むことができる。
【0030】
本開示の様々な実施例によると、第1の端部分150は、ハウジング148と一体形成されて、単一の一体部分を形成することができ、ハウジング148は、第2の端部分110に結合されることが可能である。第1及び第2の端部分150、110が組み立てられる、又は一体形成されると、第1の端部分の第1の開口154は、空洞140を通って第2の端部分の第2の開口に流体結合される。
【0031】
空洞140は、その中に挿入本体106を受け入れるように構成される。挿入本体106は、ハウジングの第1の開口154と第2の開口114との間の流体流れを案内し、一方、流体流れが挿入本体106を通って移動するとき、流体流れに対して抵抗を誘起する。流体流れに対して抵抗を誘起することにより、流体流れの速度は、流体が挿入本体106を通って移動するにつれて、低減される。流量制限装置100を通る血液などの流体の流量を低減することにより、血液の溶血指数を低減することができる。
【0032】
挿入本体106は、第1の端部164と、第2の端部166と、第1及び第2の端部164、166を通って延在する流体通路170を形成する内面168とを有する。流体通路170は、本体の第1の端部164と第2の端部166との間の経路に沿って延びており、挿入本体106を貫通する流体流れの速度を低減するように構成されている。挿入本体106の透視図は、図4に示されており、本体を透明に示すことにより、本開示と関連して、流体通路170を可視化することができる。
【0033】
本開示のいくつかの実施例では、挿入本体の第1の端部164及び挿入本体の第2の端部166は、それぞれ、本体の最近位面及び最遠位面を形成する。挿入本体106はさらに、第1及び第2の端部164、166を通って延在する長手方向軸A1を規定することができる。流体通路170は、挿入本体の第1の端部164と第2の端部166との間をまたいでおり、第1の端部164と第2の端部166との間の経路に沿って二方向以上に延びるように構成されている。経路が二方向以上に延びるので、流体通路170は、挿入本体の第1の端部164と第2の端部166との間に間接的に延在する。本体の第1の端部164と第2の端部166との間の間接経路は、本体の第1の端部164と第2の端部166との間の距離よりも大きい長さを有する可能性がある。
【0034】
流体通路170は、挿入本体の第1の端部164を通る第1の開口180と、挿入本体の第2の端部166を通る第2の開口182とを含む。第1の開口180と第2の開口182との間に、流体通路170は、挿入本体の外面186を通る第3の開口184を含むことができる。第3の開口184は、第1の端部164と第2の端部166との間のあるロケーションで、外面186を貫通して延在する。第3の開口184のロケーションは、第1及び第2の端部164、166のうちのいずれかの最外周が、第3の開口184によって途切れないように、第1及び第2の端部164、166から間隔を空けて配置され得る。
【0035】
本開示のいくつかの実施例では、流体通路170はさらに、挿入本体の外面186を貫通する第4の開口188を含むことができる。第3及び第4の開口184、188は、長手方向軸A1に対して相対的に挿入本体の外面186に沿って位置付けられる。本開示のいくつかの実施例では、第3及び第4の開口184、188は、第3及び第4の開口184、188が、挿入本体の長手方向軸A1の周りに半径方向に間隔を空けて配置されるように、挿入本体の外面186に沿って配置される。例えば、第3及び第4の開口184、188は、長手方向軸A1に対して相対的に、おおよそ10度とおおよそ180度との間の角度だけ間隔を空けて配置され得る。本開示のいくつかの態様では、第3及び第4の開口184、188は、おおよそ180度の角度だけ間隔を空けて配置される。
【0036】
流体通路170はさらに、挿入本体の外面186を貫通する第5の開口190を含むことができる。そのような実施例では、第3及び第5の開口184、190は、第4の開口188が第3の開口184と第5の開口190との間に位置付けられた状態で、挿入本体の長手方向軸A1に沿った方向に間隔を空けて配置され得る。
【0037】
挿入本体106は、互いに対して相対的にいずれかの半径方向の配向で位置付けられた第3、第4、及び第5の開口184、188、190によって構成され得る。図4及び5Aに図解された実施例などの、本開示のいくつかの実施例では、第3及び第5の開口184、190は、長手方向軸A1に対して相対的に半径方向に整列され、第4の開口188は、長手方向軸A1の周りに半径方向にある角度だけ間隔を空けて配置されている。第4の開口188は、おおよそ10度とおおよそ180度との間の角度だけ、第3及び第5の開口184、190のいずれかから間隔を空けて配置され得る。本開示のいくつかの態様では、第4の開口188は、おおよそ180度の角度だけ、第3及び第5の開口184、190から間隔を空けて配置される。
【0038】
図4~5Bを参照すると、流体通路170は、長手方向軸A1から遠ざかる第1の方向D1に延びる第1の部分172を含むことができる。流体通路の第2の部分174は、第1の部分172から長手方向軸A1に向かって第2の方向D2に延びる。流体通路の第2の部分174は、長手方向軸A1を過ぎて延びることができ、流体通路の第3の部分は、第2の部分174から長手方向軸A1に向かって第1の方向D1に延びる。
【0039】
本開示のいくつかの実施例では、流体通路170は、第3の部分176から長手方向軸A1に向かって第2の方向D2に延びる第4の部分178を含む。そのような実施例では、流体通路の第2の開口182は、第4の部分178と流体結合される。
【0040】
挿入本体の第1の端部164と第2の端部166との間の流体通路170の方向の変化は、流体通路170の1つ又は複数の部分間の角度によって設定され得る。いくつかの事例では、流体通路170は、おおよそ45度とおおよそ90度との間の角度だけ方向の変化を有し得る。流体通路170の方向の変化は、方形波などの周期波を表す線を形成することができる。流体通路の方向の変化は、流体に対する抵抗を誘起することによって、流体通路170を通って移動する流体、例えば、血液の圧力を低減するように最適化される。減少された血液流量により、血液の赤血球が受ける剪断応力の低減がもたらされるので、血液採集中の溶血のリスクは、有利には、低減され得る。
【0041】
本開示のいくつかの実施例では、流体通路170は、方向において8つの変化を含み、但し、方向における各変化はおおよそ90度である。図5A及び5Bを参照すると、第1、第2、第3、及び第4の部分172、174、176、178のいずれかと、流体通路170の第3、第4、及び第5の開口184、188、190のいずれかとの間の角度がおおよそ90度として示されている。第1の開口180における流体通路170と第1の部分172との間の角度AAはおおよそ90度であり、第1の部分172と第1の開口180に沿った流体通路170との間の角度ABはおおよそ90度であり、第3の開口184に沿った流体通路170と第2の部分174との間の角度ACはおおよそ90度であり、第2の部分174と第4の開口188に沿った流体通路170との間の角度ADはおおよそ90度であり、第4の開口188に沿った流体通路170と第3の部分176との間の角度AEはおおよそ90度であり、第3の部分176と第5の開口190に沿った流体通路170との間の角度AFはおおよそ90度であり、第5の開口190に沿った流体通路170と第4の部分178との間の角度AGはおおよそ90度であり、第4の部分178と第2の開口182における流体通路170との間の角度AEはおおよそ90度である。
【0042】
図5Bを参照すると、流量制限装置100を通り抜け、流体通路170の経路に沿った流体の移動が矢印によって示されている。矢印は、第1の端部分150から第2の端部分110の方向に流量制限装置100を通り抜ける流体の移動を示しているが、本開示は、流体が、第2の端部分110から第1の端部分150の方向に流量制限装置100を通り抜けて移動することができることを企図していると理解すべきである。
【0043】
挿入本体106が、ハウジングの空洞140内に位置付けられているとき、挿入本体の外面186の少なくとも一部分は、空洞140を形成するハウジングの内面に押しつけて係合する。流体通路170の、第3、第4、及び第5の開口184、188、190のいずれかでの区分は、ハウジング148の内面によって少なくとも部分的に形成される。
【0044】
ハウジング148、又はその一部分は、流体通路170内の流体の観察ができるように透明材料を含むことができる。透明材料を含むハウジングは、図6に示されており、但し、流体通路の第3の開口184、第4の開口188(図示せず)、及び第5の開口190は、ハウジングの外面を通して見える。
【0045】
いくつかの実施例では、ハウジング148の一部分は、ハウジングを貫通する窓を形成する透明材料を含む。窓は、ハウジングの第1の開口154と第2の開口114との間で、ハウジングの空洞140内に位置付けられた挿入本体の第3、第4、及び第5の開口184、188、190のいずれかと整合されているロケーションに位置させることができる。いくつかの実施例では、ハウジング148は、挿入本体の第3、第4、及び第5の開口184、188、190のそれぞれの開口とそれぞれ整合された3つの窓を含む。本開示のさらに他の実施例では、第3、第4、及び/又は第5の開口184、188、190が、ハウジングに対して相対的に挿入本体の任意の回転配向の窓とそれぞれ長手方向に整合されるように、窓は、ハウジングの外周の周りに延在することができる。
【0046】
本開示のいくつかの実施例において、挿入本体107は、挿入本体又はハウジングの他の部分に対して相対的に柔軟である材料を含むように構成することができる。柔軟材料は、挿入本体とハウジングとの間の封止を行うことができる。挿入本体107は、部分的に若しくは完全に、柔軟材料で形成され得る、又は、挿入本体107は、柔軟材料によってオーバーモールドされる。本開示のいくつかの態様では、柔軟材料は、シリコーン・ゴムなどのエラストマー、又は、挿入本体とハウジングとの間の流体封止を行うことができる類似の材料である。
【0047】
図7を参照すると、シリコーン材料で形成された挿入本体107が示されている。シリコーンは、挿入本体107の外面に沿って延びており、挿入本体107がハウジングの空洞140内に位置付けられるとき、ハウジング148の内面に押しつけて係合され得る。図8に示されるように、ハウジング148の内面に押しつけたシリコーン108の係合により、第3、第4、及び第5の開口184、188、190などの流体通路170の開口から流体が移動して出るのを阻止することができる封止がもたらされる。
【0048】
本開示のいくつかの実施例では、図9に示すように、挿入本体109は、挿入本体の外面から遠ざかる方向に延びる壁111を含むことができる。壁111は、挿入本体109がハウジングの空洞140内に位置付けられるとき、封止を行うようにハウジング148の内面に押しつけて係合されるように構成されており、封止は流体通路170の開口から流体が移動して出るのを阻止するものである。
【0049】
壁111は、第3、第4、及び第5の開口184、188、190などの流体通路170の開口の周りに延在するように位置付けられる。壁111は、挿入本体の外面から遠ざかる方向に延びる高さと、流体通路170の開口の周りに延在する長さとを有することができる。いくつかの態様では、挿入本体109は、挿入本体の第3の開口184の周りに延在する第1の壁111と、挿入本体の第5の開口190の周りに延在する第2の壁112と、挿入本体の第4の開口の周りに延在する第3の壁とを含む。
【0050】
図10に示されるように、挿入本体109がハウジングの空洞140内に位置付けられるとき、挿入本体の壁111、112のいずれかが、ハウジング148の内面に押しつけて係合して、流体が、第3、第4、及び第5の開口184、188、190などの流体通路170の開口から移動して出るのを阻止することができる。本開示のいくつかの実施例では、挿入本体109がハウジング148内に位置付けられると、壁111、112は圧縮される、又は押しつぶされる。
【0051】
本開示の流量制限装置100の別の態様は、挿入本体106、107、109に対する製造性の最適化である。挿入本体106、107、109は、コア・ピンが、流体通路170を形成するためにモールド内に位置付けられている効率的な成形工程を用いて製造され得る。コア・ピンは、流体通路を形成するように配置されることが可能である一方、挿入本体が成形された後、コア・ピンの容易な除去ができるようにされており、それにより、流体通路にもコア・ピンにも損傷を生じないようにさせることができる。本開示のいくつかの態様では、各コア・ピンは2つの突出部を有しており、但し、各突出部は、流体通路170の少なくとも一部分を形成するように構成されている。
【0052】
図11において、コア・ピンは、全体的に、挿入本体106に隣接して示されている。示されるように、第1及び第2のコア・ピンC1、C2は、第1及び第2の開口180、182をそれぞれ形成するためにモールド内に位置させることができる。第3のコア・ピンC3は、第1の部分172、挿入本体の第3の開口184、及び流体通路の第2の部分174を形成するために、モールド内の第1のコア・ピンC1と第2のコア・ピンC2との間に配置することができる。第4のコア・ピンC4は、第2の部分174、第4の開口188、及び流体通路の第3の部分176を形成するためにモールド内に配置することができる。第5のコア・ピンC5は、第3の部分176、第5の開口190、及び第4の部分178の第4の部分178を形成するためにモールド内に配置することができる。
【0053】
主題の技術の条項としての説明
主題の技術は、例えば、下記に記述された様々な態様に従って説明される。主題の技術の態様の様々な実例は便宜上番号付けされた条項(1、2、3など)として記述される。これらは実例として提供され、主題の技術を限定するものではない。従属条項のいずれもが任意の組合せで結合されて、それぞれの独立した条項、例えば、条項1又は条項5に入れることができる。他の条項も同様の方式で提示されることが可能である。
【0054】
条項1。ハウジング及び挿入本体を備える流量制限装置であって、ハウジングは、第1の端部分、第2の端部分、第1の端部分と第2の端部分との間に空洞を形成する内面、第1の端部分を貫通する第1の開口、及び第2の端部分を貫通する第2の開口を有し、挿入本体は、第1の端部、第2の端部、第1及び第2の端部を貫通して延在する長手方向軸、並びに第1の端部と第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有し、流体通路は、長手方向軸から遠ざかる第1の方向に延びる第1の部分と、長手方向軸に向かう第2の方向に延びる第2の部分と、第1の方向に延びる第3の部分とを有し、挿入本体は、流体通路の第1の開口がハウジングの第1の開口と流体結合され、流体通路の第2の開口がハウジングの第2の開口と流体結合された状態で、空洞内に位置付けられている、流量制限装置。
【0055】
条項2。流体通路は、第3の方向に延びる第4の部分を有し、第3の方向は、第1の方向及び第2の方向とは異なる、条項1の流量制限装置。
【0056】
条項3。第3の方向は長手方向軸に平行である、条項2の流量制限装置。
【0057】
条項4。第4の部分は、流体通路の第1の部分及び第2の部分のうちのいずれかと第2の部分及び第3の部分との間に位置付けられる、条項2の流量制限装置。
【0058】
条項5。流体通路の第1、第2、第3、及び第4の部分のうちのいずれかの少なくとも一部分は、挿入本体の外面を貫通して延在する、条項2の流量制限装置。
【0059】
条項6。流体通路の第1、第2、第3、及び第4の部分のうちのいずれかの少なくとも一部分は、ハウジングの内面によって形成されている、条項2の流量制限装置。
【0060】
条項7。流体通路の第1、第2、及び第3の部分のいずれかの間の角度は、おおよそ45度とおおよそ180度との間である、条項1から6のいずれかの流量制限装置。
【0061】
条項8。流体通路の第1、第2、及び第3の部分のいずれかの間の角度は、おおよそ90度である、条項1から7のいずれかの流量制限装置。
【0062】
条項9。流体通路は、第2の方向に延びる第4の部分を有する、条項1から8のいずれかの流量制限装置。
【0063】
条項10。流体通路の第1、第2、第3、及び第4の部分のそれぞれの間の角度は、おおよそ90度である、条項9の流量制限装置。
【0064】
条項11。流体通路の第1の開口は、挿入本体の第1の端部を貫通して延在し、流体通路の第2の開口は、挿入本体の第2の端部を貫通して延在する、条項1から10のいずれかの流量制限装置。
【0065】
条項12。ハウジングの少なくとも一部分は透明材料を含み、流体通路の第1、第2、及び第3の部分のいずれかは、流体通路が、ハウジングの外面を通して見えるように、透明材料を有するハウジングの内面に押しつけて係合される、条項1から11のいずれかの流量制限装置。
【0066】
条項13。ハウジングは、ハウジングの第1の端部分と第2の端部分との間に、ハウジングの外面を通って延在する窓を有し、流体通路の第1、第2、及び第3の部分のいずれかは、流体通路が窓を通して見えるように、窓で、ハウジングの内面に押しつけて係合される、条項1から12のいずれかの流量制限装置。
【0067】
条項14。窓はハウジングの透明部分によって形成されている、条項13の流量制限装置。
【0068】
条項15。挿入本体は、挿入本体の外面から遠ざかる方向に延びる高さと、挿入本体の外面を貫通して延びる流体通路の第1、第2、及び第3の部分のうちのいずれかの一部分の周りに延びる長さとを有する壁を含む、条項1から14のいずれかの流量制限装置。
【0069】
条項16。挿入本体の外面はシリコーン材料を含む、条項1から15のいずれかの流量制限装置。
【0070】
条項17。ハウジングの第1の端部分は、雄ルア又は雌ルアのうちのいずれかを形成し、ハウジングの第2の端部分は、雄ルア又は雌ルアのうちのもう一方を形成する、条項1から16のいずれかの流量制限装置。
【0071】
条項18。流体通路は、挿入本体の第1の端部から挿入本体の第2の端部に向けて減少する断面積を有する、条項1から17のいずれかの流量制限装置。
【0072】
条項19。流体通路は、挿入本体の第2の端部から挿入本体の第1の端部に向けて減少する断面積を有する、条項1から18のいずれかの流量制限装置。
【0073】
条項20。ハウジング及び挿入本体を備える流量制限装置であって、ハウジングは、第1の端部分、第2の端部分、第1の端部分と第2の端部分との間に空洞を形成する内面、第1の端部分を貫通する第1の開口、及び第2の端部分を貫通する第2の開口を有し、挿入本体は、第1の端部、第2の端部、第1の端部と第2の端部との間に延在する外面、及び第1の端部と第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有し、流体通路は、挿入本体の第1の端部を貫通する第1の開口と、挿入本体の第2の端部を貫通する第2の開口と、外面を貫通する第3の開口とを有し、挿入本体は、流体通路の第1の開口がハウジングの第1の開口と流体結合され、流体通路の第2の開口がハウジングの第2の開口と流体結合され、第3の開口がハウジングの内面によって閉塞された状態で、空洞内に位置付けられている、流量制限装置。
【0074】
条項21。流体通路は、外面を貫通する第4の開口を有し、第4の開口は、挿入本体の第1及び第2の端部を貫通して延在する長手方向軸と平行である方向に、第3の開口から間隔を空けて配置されている、条項20の流量制限装置。
【0075】
条項22。流体通路は、外面を貫通する第4の開口を有し、第4の開口は、挿入本体の第1及び第2の端部を貫通して延在する長手方向軸の周りに半径方向に、第3の開口から間隔を空けて配置されている、条項20及び21のいずれかの流量制限装置。
【0076】
条項23。第4の開口は、第3の開口から、おおよそ180度の角度だけ半径方向に間隔を空けて配置されている、条項22の流量制限装置。
【0077】
条項24。流体通路の第3の開口に沿った部分は、ハウジングの内面によって形成されている、条項20から23のいずれかの流量制限装置。
【0078】
条項25。流体通路は、外面を貫通する第4の開口及び外面を貫通する第5の開口を有し、第3、第4、及び第5の開口のうちのいずれかは、挿入本体の第1及び第2の端部を貫通して延在する長手方向軸に対して相対的に互いに間隔を空けて配置されている、条項20から24のいずれかの流量制限装置。
【0079】
条項26。ハウジングは、ハウジングの第1の端部分と第2の端部分との間に、ハウジングの外面を通って延在する窓を有し、流体通路の第3の開口は、流体通路が窓を通して見えるように、窓と整合されている、条項20から25のいずれかの流量制限装置。
【0080】
条項27。窓は、ハウジングの透明部分によって形成されている、条項26の流量制限装置。
【0081】
条項28。挿入本体は、ハウジングの外面から遠ざかる方向に延びる高さと、外面を貫通する第3の開口の周りに延びる長さとを有する壁を含む、条項26の流量制限装置。
【0082】
条項29。挿入本体の外面はシリコーン材料を含む、条項20から28のいずれかの流量制限装置。
【0083】
条項30。ハウジングの第1の端部分は、雄ルア又は雌ルアのうちのいずれかを形成し、ハウジングの第2の端部分は、雄ルア又は雌ルアのうちのもう一方を形成する、条項20から29のいずれかの流量制限装置。
【0084】
条項31。患者からの採血中に溶血を制限するように構成された末梢静脈内カテーテル・アセンブリであって、流量制限装置と、カテーテル・ハブと、流体コネクタとを備え、流量制限装置は、ハウジングと、挿入本体とを有し、ハウジングは、第1の端部分、第2の端部分、第1の端部分と第2の端部分との間に空洞を形成する内面、及び第1の端部分を貫通する第1の開口を有し、第1の端部分はカテーテル・アセンブリに結合されるように構成され、第2の端部分は流体採集装置に結合されるように構成されており、挿入本体は、第1の端部、第2の端部、第1及び第2の端部を貫通して延在する長手方向軸、並びに第1の端部と第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有し、流体通路は、長手方向軸から遠ざかる第1の方向に延びる第1の部分と、長手方向軸に向かう第2の方向に延びる第2の部分と、第1の方向に延びる第3の部分とを有し、挿入本体は、ハウジングの第1の端部分から、ハウジングの第2の端部分を介して、流体採集装置の中に患者から採取された血液の溶血を制限するために、流体通路の第1の開口がハウジングの第1の開口と流体結合され、流体通路の第2の開口がハウジングの第2の開口と流体結合された状態で、空洞内に位置付けられており、カテーテル・ハブは、近位端及び遠位端を有し、流体コネクタは、カテーテル・ハブを流量制限装置と流体結合する、末梢静脈内カテーテル・アセンブリ。
【0085】
本開示は、任意の当業者が本明細書に記述された様々な態様を実践することができるようにするために提供される。本開示は、主題の技術の様々な実例を提供するが、主題の技術はこれらの実例に限定されない。これらの態様に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかとなり、本明細書で規定される一般的な原理は他の態様に適用することができる。
【0086】
単数における要素への参照は、具体的にそのように述べられていない限り「ただ1つのもの」を意味すると意図されるのではなく「1つ又は複数」を意味すると意図されるものである。具体的に別様に述べられていない限り、用語「いくつか」は1つ又は複数を指す。男性の(例えば、彼の)に関する代名詞は、女性の、及び中性の(例えば、彼女の、及びそれの)を含み、逆もまた同様である。表題及び副題がある場合、便宜上使用されているだけであり、発明を限定するものではない。
【0087】
単語「例示的な」は、本明細書で「実例又は例示として機能すること」を意味するように使用される。本明細書で「例示的な」と記述される任意の態様又は設計は、他の態様又は設計よりも好ましい又は有利であると必ずしも解釈されるべきではない。1つの態様では、本明細書に記述される様々な代替構成及び操作が少なくとも等価であると考えられてもよい。
【0088】
本明細書において使用されるように、一連の項目に先行する語句「のうちの少なくとも1つ」は、項目のうちのいずれかを分離するために用語「又は」を用いて、リストの各項目ではなくリストを全体として修飾するものである。語句「のうちの少なくとも1つ」は、少なくとも1つの項目の選択を必要とするのではなく、むしろこの語句が、項目のうちの任意の項目のうちの少なくとも1つの項目、及び/又は項目の任意の組合せのうちの少なくとも1つの組合せ、及び/又は項目のうちの各項目のうちの少なくとも1つの項目を含むことを意味することを許容するものである。実例として、語句「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」は、Aのみ、Bのみ、若しくはCのみ、又はA、B、及びCの任意の組合せを指すことができる。
【0089】
「態様」などの語句は、そのような態様が主題の技術に対して必須であることも、そのような態様が主題の技術の全ての構成に当てはまることも含意しない。態様に関する開示は、全ての構成、又は1つ若しくは複数の構成に当てはまり得る。態様は1つ又は複数の実例を提供することができる。態様などの語句は1つ又は複数の態様を指すことができ、逆もまた同様である。「実施例」などの語句は、そのような実施例が主題の技術に対して必須であることも、そのような実施例が主題の技術の全ての構成に当てはまることも含意しない。実施例に関する開示は、全ての実施例、又は1つ若しくは複数の実施例に当てはまり得る。実施例は1つ又は複数の実例を提供することができる。実施例などの語句は1つ又は複数の実施例を指すことができ、逆もまた同様である。「構成」などの語句は、そのような構成が主題の技術に対して必須であることも、そのような構成が主題の技術の全ての構成に当てはまることも含意しない。構成に関する開示は、全ての構成、又は1つ若しくは複数の構成に当てはまり得る。構成は1つ又は複数の実例を提供することができる。構成などの語句は1つ又は複数の構成を指すことができ、逆もまた同様である。
【0090】
1つの態様において、別様に述べられていない限り、本明細書に明記されている全ての測定値、値、評点、位置、大きさ、サイズ、及び他の仕様は、下記の特許請求の範囲に含むものを含め、おおよそであり厳密ではない。1つの態様において、それらは、それらが関係する機能と、それらが関連する技術分野において慣例的なことと、首尾一貫した合理的な範囲を有すると意図される。
【0091】
開示されている工程又は方法におけるステップ又は操作の特定の順序又は階層は、例示的な手法の図解であることが理解される。実施上の優先度又はシナリオに基づいて、ステップ、操作、又は工程の特定の順序又は階層が再配置されてもよいことが理解される。ステップ、操作、又は工程のうちのいくつかは同時に実行されてもよい。いくつかの実施上の優先度又はシナリオでは、ある特定の操作が実行されてもよく、又は実行されなくてもよい。ステップ、操作、又は工程のうちのいくつか又は全ては、ユーザの介入なしに自動的に実行されてもよい。添付の方法請求項は、様々なステップ、操作、又は工程の要素をサンプル順序で提示しており、提示されている特定の順序又は階層に限定されることを意味していない。
【0092】
当業者に知られている、又は後で知られることになる、本開示全体にわたって記述されている様々な態様の要素に対する全ての構造的な及び機能上の均等物は、参照によって本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲に包含されることが意図される。その上、本明細書に開示されているいかなるものも、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に供されることが意図されていない。請求項のいかなる要素も、その要素が、語句「ための手段」を使用して明確に記載されていない限り、又は方法請求項の場合において、その要素が、「ためのステップ」という語句を使用して記載されていない限り、米国特許法第112条(f)の規定に基づいて解釈されるべきではない。さらに、用語「含む」、「有する」などが使用される限りにおいて、そのような用語は、「備える」が請求項の中の過渡的な単語として利用されるときに解釈されるように、用語「備える」と同様な方式で包括的であることが意図されている。
【0093】
本開示の発明の名称、背景技術、発明の概要、図面の簡単な説明、及び要約書はここに本開示に組み込まれ、限定的な記述としてではなく本開示の例示的な実例として提供される。本開示は、それらが請求項の範囲又は意味することを限定するために使用されるものではないという理解とともに提出される。さらに、発明を実施するための形態において、記述が例示的な実例を提供しており、様々な特徴が、本開示を合理化するために、様々な実施例において一緒にグループ化されていることが理解できる。この開示方法は、特許請求されている主題が各請求項において明確に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を示すものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が示すように、発明の主題は、単一の開示されている構成又は操作の全ての特徴よりも少ない特徴にある。以下の特許請求の範囲はここで発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は、別々に特許請求されている主題としてそれ自体に基づいている。
【0094】
特許請求の範囲は、本明細書に記述されている態様に限定されることを意図するものではなく、特許請求の範囲の文言と首尾一貫した完全な範囲が与えられるべきであり、全ての法的均等物を包含するものとする。しかしながら、請求項のいずれも、米国特許法第101条、第102条、又は第103条の要件を満たさない主題を包含することを意図しておらず、また、そのように解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-08-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部分、第2の端部分、前記第1の端部分と前記第2の端部分との間に空洞を形成する内面、前記第1の端部分を貫通する第1の開口、及び前記第2の端部分を貫通する第2の開口を有するハウジングと、
第1の端部、第2の端部、前記第1の端部及び前記第2の端部を貫通して延在する長手方向軸、並びに前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有する挿入本体であって、前記流体通路は、前記長手方向軸から遠ざかる第1の方向に延びる第1の部分と、前記長手方向軸に向かう第2の方向に延びる第2の部分と、前記第1の方向に延びる第3の部分とを有する、挿入本体とを備える流量制限装置であって、
前記挿入本体は、前記流体通路の第1の開口が前記ハウジングの前記第1の開口と流体結合され、前記流体通路の前記第2の開口が前記ハウジングの前記第2の開口と流体結合され、前記流体通路の第3の開口が前記挿入本体の外面を貫通して延在する前記流体通路の第4の部分によって形成され、前記流体通路の第4の開口が前記挿入本体の外面を貫通して延在する前記流体通路の第5の部分によって形成された状態で、前記空洞内に位置付けられており前記第4の開口が前記第3の開口から間隔を空けて配置されている、流量制限装置。
【請求項2】
前記第4の部分が第3の方向に延び、前記第3の方向は、前記第1の方向及び前記第2の方向とは異なる、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項3】
前記第3の方向は前記長手方向軸に平行である、請求項2に記載の流量制限装置。
【請求項4】
前記第4の部分は、前記流体通路の前記第1の部分及び前記第2の部分のうちのいずれかと前記第2の部分及び前記第3の部分との間に位置付けられる、請求項に記載の流量制限装置。
【請求項5】
前記流体通路の前記第4の部分の少なくとも一部分は、前記ハウジングの前記内面によって形成されている、請求項に記載の流量制限装置。
【請求項6】
前記流体通路の前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分のいずれかの間の角度は、おおよそ45度とおおよそ180度との間である、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項7】
前記流体通路の前記第1の部分、前記第2の部分、及び前記第3の部分のいずれかの間の角度は、おおよそ90度である、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項8】
前記流体通路は、前記第2の方向に延びる第の部分を有する、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項9】
前記ハウジングの少なくとも一部分は透明材料を含み、前記流体通路の前記第4の部分及び第5の部分のいずれかは、前記流体通路が、前記ハウジングの外面を通して見えるように、前記透明材料を有する前記ハウジングの前記内面に押しつけて係合される、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項10】
前記挿入本体は、前記挿入本体の外面から遠ざかる方向に延びる高さと、前記挿入本体の前記外面を貫通して延びる前記流体通路の前記第4の部分及び前記第5の部分のうちのいずれかの一部分の周りに延びる長さとを有する壁を含む、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項11】
前記流体通路は、前記挿入本体の前記第1の端部から前記挿入本体の前記第2の端部に向けて減少する断面積を有する、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項12】
前記流体通路は、前記挿入本体の前記第2の端部から前記挿入本体の前記第1の端部に向けて減少する断面積を有する、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項13】
前記流体通路の前記第4の部分及び前記第5の部分のいずれかは、前記挿入本体の前記第1の端部及び前記第2の端部から間隔を空けて配置されている、請求項1に記載の流量制限装置。
【請求項14】
第1の端部分、第2の端部分、前記第1の端部分と前記第2の端部分との間に空洞を形成する内面、前記第1の端部分を貫通する第1の開口、及び前記第2の端部分を貫通する第2の開口を有するハウジングと、
第1の端部、第2の端部、前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する外面、及び前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する流体通路を形成する内面を有する挿入本体であって、前記流体通路は、前記挿入本体の前記第1の端部を貫通する第1の開口と、前記挿入本体の前記第2の端部を貫通する第2の開口と、前記外面を貫通する第3の開口と、前記外面を貫通する第4の開口とを有前記第4の開口が前記第3の開口から間隔を空けて配置されている、挿入本体とを備える流量制限装置であって、
前記挿入本体は、前記流体通路の前記第1の開口が前記ハウジングの前記第1の開口と流体結合され、前記流体通路の前記第2の開口が前記ハウジングの前記第2の開口と流体結合され、前記第3の開口が前記ハウジングの前記内面によって閉塞された状態で、前記空洞内に位置付けられている、流量制限装置。
【請求項15】
前記第4の開口は、前記挿入本体の前記第1の端部及び前記第2の端部を貫通して延在する長手方向軸と平行である方向に、前記第3の開口から間隔を空けて配置されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項16】
、前記第4の開口は、前記挿入本体の前記第1の端部及び前記第2の端部を貫通して延在する長手方向軸の周りに半径方向に、前記第3の開口から間隔を空けて配置されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項17】
前記流体通路の前記第3の開口及び前記第4の開口のいずれかに沿った部分は、前記ハウジングの前記内面によって形成されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項18】
前記流体通路は前記外面を貫通する第5の開口を有し、前記第3の開口、前記第4の開口、及び前記第5の開口のうちのいずれかは、前記挿入本体の前記第1の端部及び前記第2の端部を貫通して延在する長手方向軸に対して相対的に互いに間隔を空けて配置されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項19】
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記第1の端部分と前記第2の端部分との間に、前記ハウジングの外面を通って延在する窓を有し、前記流体通路の前記第3の開口及び前記第4の開口のいずれかは、前記流体通路が前記窓を通して見えるように、前記窓と整合されている、請求項14に記載の流量制限装置。
【請求項20】
前記挿入本体は、前記ハウジングの外面から遠ざかる方向に延びる高さと、前記外面を貫通する前記第3の開口及び前記第4の開口のいずれかの周りに延びる長さとを有する壁を含む、請求項19に記載の流量制限装置。
【国際調査報告】