特表 2024-545287 検査室装置、検査室システム、および使用

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-12-05

(54)【発明の名称】検査室装置、検査室システム、および使用

(51)【国際特許分類】

   G01N 35/04 20060101AFI20241128BHJP

【ＦＩ】

G01N35/04 G

【審査請求】未請求

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2024537327

(86)(22)【出願日】2022-12-19

(85)【翻訳文提出日】2024-08-01

(86)【国際出願番号】 EP2022086788

(87)【国際公開番号】W WO2023118000

(87)【国際公開日】2023-06-29

(31)【優先権主張番号】21216494.1

(32)【優先日】2021-12-21

(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】501205108

【氏名又は名称】エフ ホフマン－ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト

(74)【代理人】

【識別番号】110001896

【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】アポダカ ルーハン、レオン フェリペ

(72)【発明者】

【氏名】ガットマン、ティモ

【テーマコード（参考）】

2G058

【Ｆターム（参考）】

2G058CB09

2G058CB16

(57)【要約】

本発明は、検査室装置（１）に関し、検査室装置（１）は、ハウジング（２）であって、前記ハウジング（２）が貫通開口部（３）を備え、前記貫通開口部（３）が、ハウジング（２）の内および／または外に検査室試料容器（５）を搬送するために搬送装置（４）を通過させるように構成されている、ハウジング（２）と、カバー（６）であって、前記カバー（６）が少なくとも２つのリングセグメント（７ａ、７ｂ）を備え、前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）は、通過した前記搬送装置（４）の周囲に前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）を配置するための、前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）の端部（７ａＥ、７ｂＥ）間に少なくとも１の距離（ＤＩａ、ＤＩｂ）を有する遠隔調整（ｄａ）と、通過した前記搬送装置（４）を取り囲むための、前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）の前記端部（７ａＥ、７ｂＥ）間に距離がほとんどないまたは全くない近接調整（ｎａ）との間で互いに調整可能であり、前記近接調整（ｎａ）にある前記カバー（６）は、通過した前記搬送装置（４）によって空いたままとなる前記貫通開口部（３）の一部（３ｆ）を覆うように構成されている、カバー（６）とを備え、前記検査室装置（１）は、分析前、分析、および／または分析後の検査室装置（１’）、特に選別モジュール（１”）である。

【特許請求の範囲】

【請求項1】

検査室装置（１）であって、前記検査室装置（１）が、
ハウジング（２）であって、前記ハウジング（２）が貫通開口部（３）を備え、前記貫通開口部（３）が、ハウジング（２）の内および／または外に検査室試料容器（５）を搬送するために搬送装置（４）を通過させるように構成されている、ハウジング（２）と、
カバー（６）であって、前記カバー（６）が少なくとも２つのリングセグメント（７ａ、７ｂ）を備え、前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）は、通過した前記搬送装置（４）の周囲に前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）を配置するための、前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）の端部（７ａＥ、７ｂＥ）間に少なくとも１の距離（ＤＩａ、ＤＩｂ）を有する遠隔調整（ｄａ）と、通過した前記搬送装置（４）を取り囲むための、前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）の前記端部（７ａＥ、７ｂＥ）間に距離がほとんどないまたは全くない近接調整（ｎａ）との間で互いに調整可能であり、前記近接調整（ｎａ）にある前記カバー（６）は、通過した前記搬送装置（４）によって空いたままとなる前記貫通開口部（３）の一部（３ｆ）を覆うように構成されている、カバー（６）と
を備え、
前記検査室装置（１）は、分析前、分析、および／または分析後の検査室装置（１’）、特に選別モジュール（１”）である、検査室装置（１）。

【請求項2】

前記カバー（６）が、特に前記近接調整（ｎａ）において、前記貫通開口部（３）に沿って変位可能であり、
特に、前記貫通開口部（３）が開口法線（３ｎ）を画定し、前記カバー（６）が前記開口法線（３ｎ）に対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向（ｙ、ｚ）に少なくとも沿って変位可能である、請求項１に記載の検査室装置（１）。

【請求項3】

前記カバー（６）が、前記遠隔調整（ｄａ）と前記近接調整（ｎａ）との間で前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）を調整するために、前記カバー（６）が前記貫通開口部（３）に対して装着されていない、特に、装着されておらず、かつ固定されていない、未装着状態、特に未装着かつ未固定状態（ｕｓ）、および／または、前記貫通開口部（３）に沿って前記カバー（６）を変位させるために、前記カバー（６）が前記貫通開口部（３）に対して装着されている、特に、装着され、かつ固定されていない、装着状態、特に、装着かつ未固定状態（ｍｓ）、および／または、前記貫通開口部（３）の前記一部（３ｆ）を覆うために、前記カバー（６）が前記貫通開口部（３）に対して固定されている、固定状態（ｆｓ）を含む、請求項１または２に記載の検査室装置（１）。

【請求項4】

前記検査室装置（１）が、装着および／または固定手段（８ａ、８ｂ、８ｃ）を備え、前記装着および／または固定手段（８ａ、８ｂ、８ｃ）が、前記カバー（６）を前記貫通開口部（３）に対して装着および／または固定するように構成され、前記装着および／または固定手段（８ａ、８ｂ、８ｃ）が、
前記カバー（６）にある、特に前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）のうちの少なくとも１つにある、および／または、前記カバー（６）のハウジング側（６ｈｓ）から前記カバー（６）の反対側（６ｏｓ）に延在する、複数の貫通孔（８ａ）と、
前記ハウジング（２）から離れるように、特に前記カバー（６）の前記ハウジング側（６ｈｓ）から前記カバー（６）の前記反対側（６ｏｓ）へと、前記複数の貫通孔（８ａ）を通過するように構成されている、複数のシャフト（８ｂ）と、
複数の停止要素（８ｃ）であって、前記複数の停止要素（８ｃ）が、前記カバー（６）上で、特にその反対側（６ｏｓ）で停止するように構成され、および、前記複数のシャフト（８ｂ）によって、特に前記複数の貫通孔（８ａ）を通過する前記複数のシャフト（８ｂ）によって、前記ハウジング（２）に向かって前記カバー（６）に力（ＦＯ）を加えるように構成されている、複数の停止要素（８ｃ）と
を備え、
特に、前記複数の貫通孔（８ａ）、前記複数のシャフト（８ｂ）、および前記複数の停止要素（８ｃ）が、前記装着状態（ｍｓ）および／または前記固定状態（ｆｓ）に合わせて寸法決めされている、請求項１から３のいずれか一項に記載の検査室装置（１）。

【請求項5】

前記カバー（６）が、前記貫通開口部（３）の前記一部（３ｆ）を覆うために、前記ハウジング（２）上で、特にその外側（２ｏｓ）において、停止するように構成されている、請求項１から４のいずれか一項に記載の検査室装置（１）。

【請求項6】

前記カバー（６）が、特に前記近接調整（ｎａ）における、カバープレート（６’）であり、および／または
前記ハウジング（２）が、特にその外側（２ｏｓ）が、その貫通開口部（３）の領域において平面である、請求項１から５のいずれか一項に記載の検査室装置（１）。

【請求項7】

前記遠隔調整（ｄａ）が、前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）の前記端部（７ａＥ、７ｂＥ）間が接合されていない非接合調整（ｕａ）であり、
前記近接調整（ｎａ）が、前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）の前記端部（７ａＥ、７ｂＥ）間の少なくとも１つの接合部（ｊｏ）による接合された調整（ｊａ）である、請求項１から６のいずれか一項に記載の検査室装置（１）。

【請求項8】

前記貫通開口部（３）が開口法線（３ｎ）を画定し、
前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）が、特にその端部（７ａＥ、７ｂＥ）によって、少なくとも、特に第１に、前記開口法線（３ｎ）に対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向（ｙ）に部分的に沿って、および／または、少なくとも、特に第２に、前記開口法線（３ｎ）に対して非直交の、特に平行な方向（ｘ）に部分的に沿って、前記遠隔調整（ｄａ）と前記近接調整（ｎａ）との間で互いに調整可能である、請求項１から７のいずれか一項に記載の検査室装置（１）。

【請求項9】

前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）のうちの少なくとも１つが、その端部（７ａＥ、７ｂＥ）にタブ（９）を備え、前記リングセグメント（７ｂ、７ａ）のうちの少なくとも別の１つが、その端部（７ｂＥ、７ａＥ）に、前記リングセグメント（７ａ、７ｂ）の前記端部（７ａＥ、７ｂＥ）を接合するために、特に前記接合された調整（ｊａ）のために、前記タブ（９）を受容するための対応するくぼみ（１０）を備える、請求項１から８のいずれか一項に記載の検査室装置（１）。

【請求項10】

前記検査室装置（１）が位置合わせ機構（１１）を備え、前記位置合わせ機構（１１）が、前記検査室装置（１）を支持するための支持体（１２）、特に地上床（１２’）に対して、前記ハウジング（２）、特にその貫通開口部（３）を位置合わせするように構成され、
特に、前記貫通開口部（３）が開口法線（３ｎ）を画定し、前記位置合わせ機構（１１）が、前記開口法線（３ｎ）に対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向（ｙ、ｚ）に少なくとも沿って前記ハウジング（２）を位置合わせするように構成されている、請求項１から９のいずれか一項に記載の検査室装置（１）。

【請求項11】

請求項１から１０のいずれか一項に記載の検査室装置（１）と、
搬送装置（４）であって、前記搬送装置（４）が、前記ハウジング（２）の内および／または外に検査室試料容器（５）を搬送するために、前記検査室装置（１）の前記ハウジング（２）の前記貫通開口部（３）を通過するように構成されている、搬送装置（４）と
を備える、検査室システム（１００）。

【請求項12】

前記搬送装置（４）が位置合わせ機構（１３）を備え、前記位置合わせ機構（１３）が、前記検査室装置（１）、特にそのハウジング（２）、特にその貫通開口部（３）に対して、および／または、前記搬送装置（４）を支持するための支持体（１２）、特に地上床（１２’）に対して、前記搬送装置（４）を位置合わせするように構成され、
特に、前記貫通開口部（３）が開口法線（３ｎ）を画定し、前記位置合わせ機構（１３）が、前記開口法線（３ｎ）に対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向（ｙ、ｚ）に少なくとも沿って前記搬送装置（４）を位置合わせするように構成されている、請求項１１に記載の検査室システム（１００）。

【請求項13】

前記搬送装置（４）が搬送面（１４）を備え、前記搬送面（１４）が、前記搬送面（１４）の上で検査室試料容器（５）を移動させるために前記検査室試料容器（５）を支持するように構成されている、請求項１１または１２に記載の検査室システム（１００）。

【請求項14】

請求項１から１０のいずれか一項に記載の検査室装置（１）および／または請求項１１から１３のいずれか一項に記載の検査室システム（１００）のハウジング（２）とのカバー（６）の使用。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、ハウジングおよびカバーを備える検査室装置、そのような検査室装置を備える検査室システム、ならびにそのような検査室装置および／またはそのような検査室システムのそのようなハウジングと共にそのようなカバーを使用することに関する。

【発明の概要】

【0002】

本発明の目的は、ハウジングと、改善された特性を含むカバーとを備え、特に容易な方法で安全性を可能にする検査室装置を提供することである。本発明のさらなる目的は、そのような検査室装置を備える検査室システムを提供すること、ならびにそのような検査室装置および／またはそのような検査室システムのそのようなハウジングと共にそのようなカバーを使用することを提供することである。

【0003】

この目的は、それぞれの独立請求項の特徴を有する検査室装置、検査室システム、および使用によって解決される。好ましい実施形態は、従属請求項において定義される。

【0004】

本発明は、検査室装置に関する。検査室装置は、ハウジングとカバーとを備える。ハウジングは、貫通開口部を備える。貫通開口部は、検査室試料容器をハウジングの内および／または外に搬送するための搬送装置を通過させるように構成されている。カバーは、少なくとも２つのリングセグメントを備える。リングセグメントは、通過した搬送装置の周りにリングセグメントを配置するために、リングセグメントの端部間に少なくとも１の距離を有する遠隔調整と、通過した搬送装置を取り囲むために、リングセグメントの端部間に距離がほとんどないまたは全くない近接調整との間で互いに調整可能である。近接調整にあるカバーは、通過した搬送装置によって空いたままとなる貫通開口部の一部を覆うように構成される。

【0005】

これにより、特に遠隔調整および近接調整が可能になり、ハウジングにおけるカバーの容易な組立てまたは取付けがそれぞれ可能になる。これに加えて、またはこれに代えて、特に貫通開口部の一部を覆うカバーにより、ハウジングまたは貫通開口部の外縁部のそれぞれと搬送装置との間に隙間をほとんどまたは全く残さないようにすることができる。したがって、これにより、特に不注意で、人が貫通開口部を介してハウジング内に到達するリスクを軽減または防止することが可能になる。したがって、これにより、特に不注意による、特に人の怪我、または特に検査室装置および／または搬送装置のワークフローにおける外部からの妨害のリスクを軽減または防止することが可能になる。

【0006】

特に、検査室装置は、検査室試料容器を取り扱うための検査室取扱い装置であってもよい。

【0007】

検査室試料容器はチューブであってもよい。追加的または代替的に、検査室試料容器は、検査室試料を収容するように構成されてもよい。

【0008】

検査室試料は、特に、身体の液体または流体それぞれであってもよく、特に血液試料であってもよい。

【0009】

「有する（ｈａｓ／ｈａｖｅ）」という用語は、「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅ／ｓ）」という用語と同義に使用され得る。

【0010】

「構成された（ｃｏｎｆｉｇｕｒｅｄ）」という用語は、「構成された（ａｄａｐｔｅｄ）」という用語と同義に使用され得る。

【0011】

「シールド」という用語は、「ハウジング」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、ハウジングは、検査室試料容器を収容するように構成されてもよい。追加的または代替的に、特に遠隔調整において、ハウジングとカバーはそれぞれ異なっていてもよく、または互いに特に完全に分離していてもよい。

【0012】

カバーは、ちょうど２つのリングセグメントを備えてもよい。追加的または代替的に、特に遠隔調整において、リングセグメントはそれぞれ異なっていてもよく、または互いに特に完全に分離していてもよい。追加的または代替的に、カバーまたはそのリングセグメントは、それぞれ剛性または安定した形状であってもよい。

【0013】

「位置決め可能」という用語は、「調整可能」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、「位置決め」という用語は、「調整」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、遠隔調整は、リングセグメントの端部間に、それぞれ少なくとも１の中断部または非接続部がある、それぞれ中断されたまたは接続されていない調整であってもよい。追加的または代替的に、近接調整は、リングセグメントの端部間に、それぞれ少なくとも１の中断部がなく、または少なくとも１の接続部がある、それぞれ中断されないまたは接続された調整であってもよい。特に、接続は機械的であってもよい。

【0014】

距離、特に距離の値は、０より大きくてもよい。

【0015】

遠隔調整は、リングセグメントの端部間に少なくとも、特にちょうど２つの距離を有するものとすることができる。

【0016】

リングセグメントの端部は、少なくとも２つ、特にちょうど４つのリングセグメントの端部であってもよい。

【0017】

複数のリングセグメント、特にそれぞれは、半円形である内部もしくは内側の形状または断面または縁部をそれぞれ含み得る。

【0018】

カバーまたはそのリングセグメントは、それぞれ、近接調整において、それぞれ連続的であってもよく、または閉じられていてもよく、あるいはそれぞれ閉じたリング形状を含むまたは形成してもよい。

【0019】

取り囲むこと（ｓｕｒｒｏｕｎｄｉｎｇ）は、それぞれ、連続的、または、中断されていない、または完全であってもよい。追加的または代替的に、「囲む（ｅｎｃｌｏｓｉｎｇ）」という用語は、「取り囲む（ｓｕｒｒｏｕｎｄｉｎｇ）」という用語と同義に使用され得る。

【0020】

遠隔調整において、リングセグメントは、通過させる搬送装置を取り囲むように構成されなくてもよく、または構成される必要もない。追加的または代替的に、近接調整では、リングセグメントは、通過させる搬送装置の周りにリングセグメントを配置するように構成されなくてもよく、または構成される必要もない。

【0021】

近接調整におけるカバーは、そのリングセグメントが近接調整にあることを示し得る。

【0022】

近接調整におけるカバーは、貫通開口部の一部のみを覆うように、および／またはその一部を完全に覆うように構成され得る。

【0023】

「閉じる（ｃｌｏｓｅ）」または「閉じ込める（ｓｈｕｔ）」という用語は、「カバー（ｃｏｖｅｒ）」という用語と同義に使用され得る。

【0024】

「一部（ｐｏｒｔｉｏｎ）」という用語は、「部分（ｐａｒｔ）」という用語と同義に使用され得る。

【0025】

通過した搬送装置によって空いたままとなる貫通開口部の部分は、ハウジングまたは貫通開口部の外縁部と、搬送装置との間の隙間を示し得る。言い換えれば、カバーは、接続された装置間の隙間を埋め得る。

【0026】

検査室装置は、分析前、分析、および／または分析後検査室装置、特に選別モジュールである。

【0027】

本発明の一実施形態によれば、特に近接調整において、カバーは、特に搬送装置が貫通開口部を通過することなく、貫通開口部に沿って変位可能である。特に、貫通開口部は、開口法線を画定する。カバーは、開口法線に対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向に少なくとも沿って変位可能である。これにより、ハウジング、特にその貫通開口部と、搬送装置、特に貫通開口部を通過する搬送装置との相互の位置合わせの公差をそれぞれ補償または克服することが可能になる。特に、カバーは、開口法線に対して非平行の、特に直交する特に正確に２つの方向に沿って変位可能であってもよい。

【0028】

本発明の一実施形態によれば、カバーは、遠隔調整と近接調整との間でリングセグメントを調整するために、カバーが貫通開口部に対して、特にハウジングに対して装着されていない、特に装着されておらず、かつ固定されていない、未装着状態、特に未装着かつ未固定状態を含む。追加的または代替的に、カバーは、カバーを貫通開口部に沿って変位させるために、貫通開口部に対して、特にハウジングに対して装着された、特に装着されており、かつ固定されていない、装着状態、特に装着かつ未固定状態を含む。追加的または代替的に、カバーは、貫通開口部の一部を覆うために、カバーが貫通開口部に対して、特にハウジングに対して固定された固定状態を含む。これにより、特に未装着状態により、遠隔調整と近接調整との間でリングセグメントを容易に調整することが可能になる。追加的または代替的に、これにより、特に装着状態により、貫通開口部に沿ってカバーを容易に変位させることが可能になる。追加的または代替的に、これにより、特に固定状態により、貫通開口部の一部を安全に覆うことが可能になる。特に、「係留（ｃａｐｔｉｖｅ）」または「保持」または「浮動（ｆｌｏａｔｉｎｇ）」という用語は、「装着された」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、「締め付けられた（ｆａｓｔｅｎ）」という用語は、「固定された（ｆｉｘｅｄ）」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、固定は、静止していることであってもよい。追加的または代替的に、固定状態のカバーは、貫通開口部に沿って変位可能でなくてもよく、または変位可能である必要はなく、特に少なくとも１つの方向は、開口法線に対して非平行であり、特に直交しており、および／または方向は開口法線に対して非直交であり、特に平行である。追加的または代替的に、装着状態のカバーは、開口法線に対して非直交方向、特に平行な方向に沿って変位可能でなくてもよく、または変位可能である必要はない。追加的または代替的に、装着状態、未装着状態および／または固定状態は、互いに異なっていてもよい。

【0029】

本発明の一実施形態によれば、検査室装置は、装着および／または固定手段を備える。装着および／または固定手段は、貫通開口部に対して、特にハウジングに対してカバーを装着および／または固定するように構成され、カバーの、特にリングセグメントのうちの少なくとも１つにある、および／またはカバーのハウジング側からカバーの反対側に延在する、複数の貫通孔と、複数のシャフトと、複数の停止要素とを備える。複数のシャフトは、ハウジングから離れるように、特にカバーのハウジング側からカバーの反対側へと、特に対応する複数の貫通孔を通過するように構成される。複数の停止要素は、カバー上に、特にその反対側で停止するように構成され、特に対応する複数のシャフトによって、特に複数の貫通孔を通過することによって、ハウジングに向かってカバーに力を加えるように構成される。特に、複数の貫通孔、複数のシャフト、および複数の停止要素は、装着状態および／または固定状態に合わせて寸法決めされる。特に、「締め付け（ｆａｓｔｅｎｉｎｇ）」という用語は、「固定（ｆｉｘｉｎｇ）」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、複数の貫通孔は、２つのリングセグメントにあってもよい。追加的または代替的に、複数のシャフトは、特に雄ねじ付きであってもよい。追加的または代替的に、ハウジングは、複数の雄ねじ付きシャフトをねじ込むための複数の、特に雌ねじを備えてもよく、および／または複数のシャフトはハウジングに固定されてもよい。追加的または代替的に、複数の停止要素は、複数のねじ頭、ナットおよび／またはワッシャであってもよい。追加的または代替的に、複数のシャフトおよび複数の停止要素は、複数のねじであってもよい。追加的または代替的に、複数の停止要素、特に複数のねじおよび／または複数のナットは、装着状態ではそれぞれ緩んでいてもよく締まってなくてもよく、および／または固定状態では締まっていてもよい。追加的または代替的に、複数の貫通孔の寸法、特に寸法の値は、特に貫通開口部に沿った複数のシャフトの寸法、特に寸法の値よりも特に２倍大きくてもよい。追加的または代替的に、複数の停止要素の寸法、特に寸法の値は、特に貫通開口部に沿った複数の貫通孔の寸法、特に寸法の値よりも大きくてもよい。追加的または代替的に、寸法は直径であってもよい。追加的または代替的に、力は、カバーをハウジングに向かって引っ張るための引張力であってもよい。追加的または代替的に、装着および／または固定手段は、貫通開口部に隣接する、特にその周りの側面に配置されてもよい。追加的または代替的に、複数の貫通孔は、延在してもよく、複数のシャフトは、複数の貫通孔を通過するように構成されてもよく、および／または複数の停止要素は、開口法線に対して非直交方向、特に平行な方向に沿って力を加えるように構成されてもよい。装着および／または固定および／または停止は、直接的であってもよい。

【0030】

本発明の一実施形態によれば、カバーは、貫通開口部の一部を覆うために、ハウジング上、特にその外側において停止するように構成される。これにより、ハウジングまたは貫通開口部の外縁部とカバーとの間に隙間をほとんどまたは全く残さないようにすることができる。特に、停止は直接的であってもよい。

【0031】

本発明の一実施形態によれば、カバーは、特に近接調整において、カバープレートである。追加的または代替的に、ハウジングは、特にその外側が、その貫通開口部の領域において平面である。特に、カバーおよび／またはそのリングセグメントは、特に、単に２次元であってもよく、および／または一定の厚さを含んでもよい。追加的または代替的に、「領域（ａｒｅａ）」または「範囲」という用語は、「領域（ｒａｎｇｅ）」という用語と同義に使用され得る。

【0032】

本発明の一実施形態によれば、遠隔調整は、リングセグメントの端部間が接合されていない非接合調整である。近接調整は、リングセグメントの端部間の少なくとも１つの接合部による接合された調整である。これにより、カバーを貫通開口部に沿って容易に変位させること、および／または貫通開口部の一部を安全に覆うことが可能になる。特に、接合は機械的であってもよい。

【0033】

本発明の一実施形態によれば、貫通開口部は、特に開口法線を画定する。特に端部を有するリングセグメントは、少なくとも、特に第一に、開口法線に非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向に沿って部分的に、および／または少なくとも、特に第二に、開口法線に非直交の、特に平行な方向に沿って部分的に、遠隔調整と近接調整との間で互いに調整可能である。これにより、特に、開口法線に対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向に沿って調整することにより、通過させる装置の周りにリングセグメントを配置することが可能になる。追加的または代替的に、特に開口法線に対して非直交方向、特に平行な方向に沿って調整することにより、リングセグメントの端部間に少なくとも１つの接合部を形成することが可能になる。特に、リングセグメントは、開口法線に対して非平行の、特に直交する特にちょうど２つの方向に沿って互いに調整可能であってもよい。

【0034】

本発明の一実施形態によれば、リングセグメントの少なくとも１つは、その端部にタブを備え、リングセグメントの少なくとも別の１つは、その端部に、リングセグメントの端部を接合するために、特に接合調整のために、タブを受容するための対応するくぼみを備える。これにより、特にジグソーパズルのように、容易かつ／または強固な接合が可能になる。特に、「インタージャム（ｉｎｔｅｒｊａｍｂ）」という用語は、「タブ」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、「ブランク」という用語は、「くぼみ」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、「相補的」という用語は、「対応する」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、「インターロック」という用語は、「接合」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、接合はアリ継手であってもよい。

【0035】

本発明の一実施形態によれば、検査室装置は位置合わせ機構を備える。位置合わせ機構は、検査室装置を支持するための支持体、特に地上床に対して、ハウジング、特にその貫通開口部と位置合わせするように構成されている。特に、貫通開口部は、特に開口法線を画定する。位置合わせ機構は、開口法線に対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向に少なくとも沿って、ハウジングを位置合わせするように構成されている。これにより、支持体の不均一性および／またはセットアップの不正確さを補償しまたは克服することがそれぞれ可能になる。特に、位置合わせ機構は、開口法線に対して非平行の、特に直交する特に正確に２つの方向に沿って、ハウジングを位置合わせするように構成されてもよい。

【0036】

本発明は、検査室システムにさらに関する。検査室システムは、上述の検査室装置と、特に搬送装置とを備える。搬送装置は、特に検査室試料容器をハウジングの内および／または外に搬送するために、検査室装置のハウジングの貫通開口部を通過するように構成されている。これにより、特にリングセグメントが遠隔調整と近接調整との間で調整可能なカバーにより、第一に、したがって搬送装置をハウジングの貫通開口部を通して容易に通過させることが可能になり、第二に、ハウジングにおけるカバーの容易な組立てが可能になる。特に、リングセグメントが近接調整されたカバーは、搬送装置の外部もしくは外側それぞれの形状または断面または縁部のそれぞれに形状嵌合するもしくは特に完全に対応する、内部もしくは内側それぞれの形状または断面または縁部をそれぞれ含み得る。言い換えれば、カバーは、少なくとも貫通開口部の外縁部から、特に外縁部を越えて、および／または搬送装置まで、特に搬送装置と接触するように、それぞれ突出または延在してもよい。特に、接触は直接的および／または物理的であってもよい。追加的または代替的に、「タッチ」という用語は、「接触」という用語と同義に使用され得る。追加的または代替的に、検査室システムは、検査室試料容器を備えてもよい。

【0037】

本発明の一実施形態によれば、搬送装置は、位置合わせ機構を備える。位置合わせ機構は、搬送装置を、検査室装置、特にそのハウジング、特にその貫通開口部、および／または搬送装置を支持するための、特に支持体、特に地上床に対して位置合わせするように構成されている。特に、貫通開口部は、特に開口法線を画定する。位置合わせ機構は、特に、開口法線に対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向に少なくとも沿って、搬送装置を位置合わせするように構成される。これにより、支持体の不均一性および／またはセットアップの不正確さを補償しまたは克服することがそれぞれ可能になる。特に、位置合わせ機構は、開口法線に対して非平行の、特に直交する特に正確に２つの方向に沿って、搬送装置を位置合わせするように構成されてもよい。

【0038】

本発明の一実施形態によれば、搬送装置は搬送面を含む。搬送面は、搬送面の上で検査室試料容器を移動させるために、特に検査室試料容器を支持するように構成されている。特に、搬送装置は、平坦なハウジングを備えてもよい。平坦なハウジングは、特に、それぞれ連続的または断続的または完全に、搬送面をそれぞれ収容または取り囲み得る。追加的または代替的に、搬送面、特に平坦なハウジングは、ハウジングの貫通開口部を通過するように構成されてもよい。追加的または代替的に、搬送面は、底部搬送面および／または停止面であってもよい。追加的または代替的に、搬送装置、特に搬送面は、欧州特許第２７７３９６８号明細書に開示されているように構成されてもよい。これに関しては、関連する技術文献を参照されたい。

【0039】

本発明は、上述の検査室装置のハウジングおよび／または上述の検査室システムと共にカバーを使用することにさらに関する。

【0040】

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図面の全体を通して、同じ要素は同じ参照番号で記される。

【図面の簡単な説明】

【0041】

【図1】本発明による検査室装置と搬送装置とを備える本発明による検査室システムの斜視図を概略的に示す。

【図2】近接調整におけるハウジングとカバーとを備える図１の検査室装置の概略斜視図である。

【図3】図２のカバーの概略斜視図である。

【図4】遠隔調整における図２のカバーの概略斜視図である。

【図5】近接調整されるハウジングおよびカバーと、装着および／または固定手段とを備える本発明による別の検査室装置の概略斜視図である。

【図6】図５の検査室装置の概略拡大図である。

【発明を実施するための形態】

【0042】

図１は、本発明による検査室システム１００の斜視図を概略的に示す。検査室システム１００は、図１および図２ならびに図５および図６に概略的に示されている本発明による検査室装置１と、搬送装置４とを備える。

【0043】

検査室装置１は、ハウジング２と、カバー６とを備え、カバー６は、図１～図４ならびに図５および図６に概略的に示されている。ハウジング２は、貫通開口部３を備える。貫通開口部３は、検査室試料容器５をハウジング２の内外に搬送するための搬送装置４を通過させるように構成されており、検査室試料容器５のうちの１つが図１に概略的に示されている。

【0044】

搬送装置４は、検査室試料容器５をハウジング２の内外に搬送し、特に搬送するために、検査室装置１のハウジング２の貫通開口部３を通過する、特に通過するように構成されている。

【0045】

カバー６は、少なくとも２つのリングセグメント７ａ、７ｂを備える。リングセグメント７ａ、７ｂは、図４に概略的に示されている、通過させる搬送装置４の周りにリングセグメントを配置するために、リングセグメント７ａ、７ｂの端部７ａＥ、７ｂＥ間に少なくとも１の距離ＤＩａ、ＤＩｂを有する遠隔調整ｄａと、図１～図３ならびに図５および図６に概略的に示されている、通過した搬送装置４を取り囲むために、リングセグメント７ａ、７ｂの端部７ａＥ、７ｂＥ間に距離がほとんどないまたは全くない近接調整ｎａとの間で互いに調整可能であり、特に調整される。近接調整ｎａにおけるカバー６は、通過した搬送装置４によって空いたままとなる貫通開口部３の一部３ｆを覆うように構成されている。

【0046】

図示の実施形態では、カバー６は、特に、リングセグメント７ａ、７ｂの正確に４つの端部７ａＥ、７ｂＥ間にちょうど２つの距離ＤＩａ、ＤＩｂを有する遠隔調整ｄａにおいて、ちょうど２つのリングセグメント７ａ、７ｂを備える。代替の実施形態では、カバーは、特にリングセグメントの少なくとも４つ、特に少なくとも６つの端部間に少なくとも２つ、特に少なくとも３つの距離を有する遠隔調整において、少なくとも３つのリングセグメントを含み得る。

【0047】

特に、カバー６またはそのリングセグメント７ａ、７ｂはそれぞれ、通過した搬送装置４の周りに配置され、通過した搬送装置４を取り囲む。

【0048】

近接調整ｎａにおけるカバー６は、貫通開口部３の一部３ｆを覆う。

【0049】

詳細には、カバー６は、特に近接調整ｎａにおいて、貫通開口部３に沿って変位可能であり、特に変位する。

【0050】

特に、貫通開口部３は、開口法線３ｎを画定する。

【0051】

カバー６は、開口法線３ｎに対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向ｙ、ｚに少なくとも沿って変位可能である。

【0052】

図示の実施形態では、１つの方向ｙは水平であり、１つの方向ｚは鉛直である。

【0053】

カバー６は、図４に概略的に示されている、リングセグメント７ａ、７ｂを遠隔調整ｄａと近接調整ｎａとの間で調整するために、貫通開口部３に対してカバー６が装着されていない、特に装着されておらず、かつ固定されていない、未装着状態、特に未装着かつ未固定状態ｕｓ、および／または、図２と図６に概略的に示されている、貫通開口部３に沿ってカバー６を変位させるために、貫通開口部３に対してカバー６が装着されている、特に装着され、かつ固定されていない、装着状態、特に装着かつ未固定状態ｍｓ、および／または、図１に概略的に示されている、貫通開口部３の一部３ｆを覆うために、カバー６が貫通開口部３に対して固定されている固定状態ｆｓを含む。

【0054】

検査室装置は、装着および／または固定手段８ａ、８ｂ、８ｃを備える。装着および／または固定手段８ａ、８ｂ、８ｃは、貫通開口部３に対してカバー６を装着および／または固定し、特に装着および／または固定するように構成され、カバー６、特にリングセグメント７ａ、７ｂのうちの少なくとも１つにある、および／またはカバー６のハウジング側６ｈｓからカバー６の反対側６ｏｓに延在する、複数の貫通孔８ａと、複数のシャフト８ｂと、複数の停止要素８ｃとを備える。複数のシャフト８ｂは、ハウジング２から離れるように、特にカバー６のハウジング側６ｈｓからカバー６の反対側６ｏｓに複数の貫通孔８ａを通過する、特に通過するように構成されている。複数の停止要素８ｃは、カバー６上に、特にその反対側６ｏｓで停止し、特に停止するように構成され、特に複数の貫通孔８ａを通過する複数のシャフト８ｂによってハウジング２に向かってカバー６に力ＦＯを加える、特に加えるように構成されている。特に、複数の貫通孔８ａ、複数のシャフト８ｂ、および複数の停止要素８ｃは、装着状態ｍｓおよび／または固定状態ｆｓに合わせて寸法決めされている。

【0055】

図１～図４に示す実施形態では、装着および／または固定手段８ａ、８ｂ、８ｃは、３つの貫通孔８ａ、３つのシャフト８ｂおよび３つの停止要素８ｃを含む。図５および図６に示す実施形態では、装着および／または固定手段８ａ、８ｂ、８ｃは、４つの貫通孔８ａ、４つのシャフト８ｂおよび４つの停止要素８ｃを備える。代替の実施形態では、装着および／または固定手段は、少なくとも２つの貫通孔、少なくとも２つのシャフト、および少なくとも２つの停止要素を備えてもよい。

【0056】

図１～図４に示す実施形態では、複数の貫通孔８ａは、方向ｙよりも方向ｚの方が寸法が長い。これにより、ハウジング２、特にその貫通開口部３と、特に貫通開口部３を通過する搬送装置４との方向ｚにおける互いに対する位置合わせの公差を、方向ｙよりも大きくすることが可能になる。これにより、ショベル運動で搬送装置４を貫通開口部３に通過させることが可能になる。

【0057】

カバー６は、貫通開口部３の一部３ｆを覆うために、ハウジング２、特にその外側２ｏｓにおいて、停止する、特に停止するように構成されている。

【0058】

カバー６は、特に近接調整ｎａでは、カバープレート６’である。

【0059】

ハウジング２は、特にその外側２ｏｓが、その貫通開口部３の領域において平面である。

【0060】

遠隔調整ｄａは、リングセグメント７ａ、７ｂの端部７ａＥ、７ｂＥ間が接合されていない非接合調整ｕａである。近接調整ｎａは、リングセグメント７ａ、７ｂの端部７ａＥ、７ｂＥ間の少なくとも１つの接合部ｊｏによる接合された調整ｊａである。

【0061】

図１～図４に示す実施形態では、接合された調整ｊａは、リングセグメント７ａ、７ｂの端部７ａＥ、７ｂＥ間にちょうど２つの接合部ｊｏを有する。代替の実施形態では、接合された調整は、リングセグメントの端部間に少なくとも１つの接合部または少なくとも３つの接合部を有してもよい。

【0062】

特に端部７ａＥ、７ｂＥを有するリングセグメント７ａ、７ｂは、少なくとも、特に第一に、開口法線３ｎに対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向ｙに沿って部分的に、および／または、少なくとも、特に第二に、開口法線３ｎに対して非直交の、特に平行である方向ｘに沿って部分的に、遠隔調整ｄａと近接調整ｎａとの間で互いに調整可能であり、特に調整される。

【0063】

図示の実施形態では、方向ｘは水平である。

【0064】

リングセグメント７ａ、７ｂの少なくとも１つは、その端部７ａＥ、７ｂＥにタブ９を備え、リングセグメント７ｂ、７ａの少なくとも別の１つは、その端部７ｂＥ、７ａＥに、特に接合された調整ｊａのために、リングセグメント７ａ、７ｂの端部７ａＥ、７ｂＥを接合するためのタブ９を受容するための、特に受容する対応するくぼみ１０を備える。

【0065】

図１～図４に示す実施形態では、各リングセグメント７ａ、７ｂは、その一方の端部７ａＥ、７ｂＥにタブ９を備え、そのもう一方の端部７ａＥ、７ｂＥにくぼみ１０を備える。代替の実施形態では、リングセグメントのうちの１つが、その端部に複数のタブを備えてもよく、および／またはリングセグメントの少なくとも別の１つが、その端部に複数のくぼみを備えてもよい。

【0066】

検査室装置１は、分析前、分析、および／または分析後検査室装置１’、特に選別モジュール１”である。

【0067】

検査室装置１は、位置合わせ機構１１を備える。位置合わせ機構１１は、検査室装置１を支持するための支持体１２、特に地上床１２’に対して、ハウジング２、特にその貫通開口部３を位置合わせする、特に位置合わせするように構成されている。特に、位置合わせ機構１１は、開口法線３ｎに対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向ｙ、ｚに少なくとも沿ってハウジング２を位置合わせするように構成されている。

【0068】

搬送装置４は、位置合わせ機構１３を備える。位置合わせ機構１３は、検査室装置１、特にそのハウジング２、特にその貫通開口部３、および／または搬送装置４を支持するための支持体１２、特に地上床１２’に対して搬送装置４を位置合わせする、特に位置合わせするように構成されている。特に、位置合わせ機構１３は、開口法線３ｎに対して非平行の、特に直交する少なくとも１つの方向ｙ、ｚに少なくとも沿って搬送装置４を位置合わせするように構成されている。

【0069】

搬送装置４は、搬送面１４を備える。搬送面１４は、搬送面の上で検査室試料容器５を移動させるために検査室試料容器５を支持する、特に支持するように構成されている。

【0070】

カバー６は、検査室装置１のハウジング２および／または検査室システム１００と共に使用される。

【0071】

詳細にはおよび／または換言すれば、図１～図４に示す実施形態では、ハウジング６自体は、２つのＰＭＭＡまたはプレキシガラスをそれぞれ備え、特にそれらから構成され、パズルのように組み合わされるセグメント７ａ、７ｂを備える。これにより、ハウジング２と搬送装置４とが位置合わせされた後にカバー６を取り付けることが可能になり、またはできる。カバー６を固定するために、それぞれ３つのスロット付き孔８ａが設けられており、または装備されている。スロット付き孔８ａは、ハウジング２と搬送装置４との間の公差と正確に同じ大きさである。カバー６をハウジング２に向かって固定するために、３つのアルミニウムディスク８ｃが使用される。これらのディスク８ｃは、スロット付き孔８ａよりもそれぞれわずかに大きく、または大きい。これにより、カバー６をあらゆる位置で適切に固定することが可能になる。次いで、ディスク８ｃ自体は、特に対応する中心または中央にシャフト８ｂを含む３つのねじでハウジング２に向かってそれぞれ固定される。

【0072】

図５および図６に示す実施形態では、複数の停止要素８ｃにはリングが設けられている。これらのリングは、プレキシガラスを所定の位置に保つ。これらのリングは、ディスク８ｃの力ＦＯまたは圧力をプレキシガラスにそれぞれ加えるために、プレキシガラスよりもそれぞれわずかに大きいかまたは厚い。ディスク８ｃは、リングをそれぞれ付勢または押圧し、リングを所定の位置に保持する役割を果たす。これらのディスクは、特にそれぞれ、中央のねじ１本のみで固定される。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【国際調査報告】