(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-12-06
(54)【発明の名称】マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム
(51)【国際特許分類】
H02K 41/02 20060101AFI20241129BHJP
【FI】
H02K41/02 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023529106
(86)(22)【出願日】2023-01-10
(85)【翻訳文提出日】2023-05-16
(86)【国際出願番号】 CN2023071749
(87)【国際公開番号】W WO2024113470
(87)【国際公開日】2024-06-06
(31)【優先権主張番号】202223186564.8
(32)【優先日】2022-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522237667
【氏名又は名称】エーエーシー テクノロジーズ (ナンジン) カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Technologies (Nanjing) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】8th Floor, R&D Building, Emerging Industry Incubation Base, Nanda Science Park, Yuanhua road, Xianlin University Town, Qixia district, Nanjing City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】朱学園
(72)【発明者】
【氏名】郭順
(72)【発明者】
【氏名】史衛領
(72)【発明者】
【氏名】銭林
【テーマコード(参考)】
5H641
【Fターム(参考)】
5H641BB06
5H641BB18
5H641GG03
5H641GG15
5H641GG26
5H641HH02
5H641JA09
(57)【要約】
【課題】本発明には、マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムが提供される。
【解決手段】固定子ユニット、ガイドレール、可動子ユニットを含み、固定子ユニットは、固定子と磁石鋼を含み、ガイドレールは固定子に貼り付けられるように設けられ、可動子ユニットは、可動子、巻線、駆動装置及び給電ユニットを含み、可動子は、ガイドレールと摺動可能に接続され、巻線は、磁石鋼と対向して間隔をあけて設置され、巻線は磁石鋼を駆動し、駆動装置は巻線に電気的に接続され、駆動装置は、制御システムと無線通信方式によってデータ接続を実現し、マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、導電バーをさらに含み、導電バーは、固定子ユニットと間隔をあけて、且つ固定子ユニットの延在方向に沿って平行して設置され、給電ユニットは移動可能なケーブルであり、給電ユニットの一端はそれぞれ巻線と駆動装置に電気的に接続され、給電ユニットの他端は導電バーに摺動可能に接続され、かつ移動可能な導電構造を形成する。ほん発明には、別の2つのマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムがさらに提供される。従来技術と比べて、本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの構造が簡単であり、制御及び使用が容易となる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部の制御システムとデータ接続されかつ外部の電源から給電され、
マルチセグメントが順次接続されて一体化されている固定子ユニットと、前記固定子ユニットに貼り付けられるように設けられるガイドレールと、前記ガイドレールと摺動可能に接続される複数の可動子ユニットとを含むマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムであって、
各前記固定子ユニットは、透磁体で製造される固定子と、前記固定子に固定される磁石鋼と、を含み、前記ガイドレールは前記固定子に貼り付けられるように設けられ、
各前記可動子ユニットは、透磁体で製造される可動子と、前記可動子に固定される巻線と、駆動装置と、給電ユニットと、を含み、前記可動子は、前記ガイドレールと摺動可能に接続され、前記巻線は、前記磁石鋼と対向して間隔をあけて設置され、前記巻線は、前記可動子ユニットが前記ガイドレールに沿って移動するように、前記磁石鋼を駆動し、前記駆動装置は、前記巻線に電気的に接続されることで、前記巻線の通電または遮断を制御し、前記駆動装置は、前記制御システムと無線通信方式によってデータ接続を実現し、
前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、前記電源に接続されるために用いられる導電バーをさらに含み、前記導電バーは、前記固定子ユニットと間隔をあけて、且つ前記固定子ユニットの延在方向に沿って平行して設置され、
前記給電ユニットは移動可能なケーブルであり、前記給電ユニットの一端はそれぞれ前記巻線と前記駆動装置に電気的に接続され、前記給電ユニットの他端は前記導電バーに摺動可能に接続され、かつ移動可能な導電構造を形成する、
ことを特徴とするマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項2】
各前記可動子ユニットは、前記可動子に固定される第1位置フィードバック装置をさらに含み、前記第1位置フィードバック装置は、前記給電ユニットに電気的に接続され、各前記固定子ユニットは、前記固定子に固定される第2位置フィードバック装置をさらに含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記制御システムとデータ接続され、
前記第2位置フィードバック装置が前記第1位置フィードバック装置の位置情報を感知して前記位置情報を前記制御システムに送信するように、前記第1位置フィードバック装置は前記第2位置フィードバック装置と対向して設置される、
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項3】
前記ガイドレールは2つあり、2つの前記ガイドレールは、前記固定子ユニットの延在方向に沿って平行しかつ間隔をあけて設置され、2つの前記ガイドレールは同じ水平面に位置し、前記第1位置フィードバック装置、前記第2位置フィードバック装置、前記巻線及び前記磁石鋼はいずれも2つの前記ガイドレールの間に位置する、
ことを特徴とする請求項2に記載のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項4】
前記給電ユニットは、前記可動子に固定された第1セグメントと、前記第1セグメントから、前記可動子から離れる方向へ折り曲がって延びる第2セグメントと、前記第2セグメントから折り曲がって延びる第3セグメントと、を含み、前記第3セグメントと前記導電バーとが摺動可能に接続される移動可能な導電構造を形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項5】
外部の制御システムとデータ接続され、
マルチセグメントが順次接続されて一体化されている固定子ユニットと、前記固定子ユニットに貼り付けられるように設けられるガイドレールと、前記ガイドレールと摺動可能に接続される複数の可動子ユニットとを含むマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムであって、
各前記固定子ユニットは、透磁体で製造される固定子と、前記固定子に固定される磁石鋼と、を含み、前記ガイドレールは前記固定子に貼り付けられるように設けられ、
各前記可動子ユニットは、透磁体で製造される可動子と、前記可動子に固定される巻線と、駆動装置と、給電ユニットと、を含み、前記可動子は、前記ガイドレールと摺動可能に接続され、前記巻線は、前記磁石鋼と対向して間隔をあけて設置され、前記巻線は、前記可動子ユニットが前記ガイドレールに沿って移動するように、前記磁石鋼を駆動し、前記駆動装置は、前記巻線に電気的に接続されることで、前記巻線の通電または遮断を制御し、前記駆動装置は、前記制御システムと無線通信方式によってデータ接続を実現し、
前記給電ユニットは電池であり、前記給電ユニットは、それぞれ前記巻線と前記駆動装置に電気的に接続される、
ことを特徴とするマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項6】
各前記可動子ユニットは、前記可動子に固定される第1位置フィードバック装置をさらに含み、前記第1位置フィードバック装置は、前記給電ユニットに電気的に接続され、各前記固定子ユニットは、前記固定子に固定される第2位置フィードバック装置をさらに含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記制御システムとデータ接続され、
前記第2位置フィードバック装置が前記第1位置フィードバック装置の位置情報を感知して前記位置情報を前記制御システムに送信するように、前記第1位置フィードバック装置は前記第2位置フィードバック装置と対向して設置される、
ことを特徴とする請求項5に記載のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項7】
前記ガイドレールは2つあり、2つの前記ガイドレールは、前記固定子ユニットの延在方向に沿って平行しかつ間隔をあけて設置され、2つの前記ガイドレールは同じ水平面に位置し、前記第1位置フィードバック装置、前記第2位置フィードバック装置、前記巻線及び前記磁石鋼はいずれも2つの前記ガイドレールの間に位置する、
ことを特徴とする請求項6に記載のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項8】
外部の制御システムとデータ接続され、
マルチセグメントが順次接続されて一体化されている固定子ユニットと、前記固定子ユニットに貼り付けられるように設けられるガイドレールと、前記ガイドレールと摺動可能に接続される複数の可動子ユニットとを含むマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムであって、
各前記固定子ユニットは、透磁体で製造される固定子と、前記固定子に固定される磁石鋼と、を含み、前記ガイドレールは前記固定子に貼り付けられるように設けられ、
各前記可動子ユニットは、透磁体で製造される可動子と、前記可動子に固定される巻線と、駆動装置と、給電ユニットと、を含み、前記可動子は、前記ガイドレールと摺動可能に接続され、前記巻線は、前記磁石鋼と対向して間隔をあけて設置され、前記巻線は、前記可動子ユニットが前記ガイドレールに沿って移動するように、前記磁石鋼を駆動し、前記駆動装置は、前記巻線に電気的に接続されることで、前記巻線の通電または遮断を制御し、前記駆動装置は、前記制御システムと無線通信方式によってデータ接続を実現し、
前記給電ユニットはワイヤレス充電可能な電池であり、前記給電ユニットは、それぞれ前記巻線と前記駆動装置に電気的に接続され、
前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、前記給電ユニットに対してワイヤレス充電を行うためのワイヤレス充電装置をさらに含み、前記給電ユニットが前記ガイドレールに沿って移動して延びるストロークの少なくとも一部は、前記ワイヤレス充電装置のワイヤレス充電範囲内にある、
ことを特徴とするマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項9】
各前記可動子ユニットは、前記可動子に固定される第1位置フィードバック装置をさらに含み、前記第1位置フィードバック装置は、前記給電ユニットに電気的に接続され、各前記固定子ユニットは、前記固定子に固定される第2位置フィードバック装置をさらに含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記制御システムとデータ接続され、
前記第2位置フィードバック装置が前記第1位置フィードバック装置の位置情報を感知して前記位置情報を前記制御システムに送信するように、前記第1位置フィードバック装置は前記第2位置フィードバック装置と対向して設置される、
ことを特徴とする請求項8に記載のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【請求項10】
前記ガイドレールは2つあり、2つの前記ガイドレールは、前記固定子ユニットの延在方向に沿って平行しかつ間隔をあけて設置され、2つの前記ガイドレールは同じ水平面に位置し、前記第1位置フィードバック装置、前記第2位置フィードバック装置、前記巻線及び前記磁石鋼はいずれも2つの前記ガイドレールの間に位置する、
ことを特徴とする請求項9に記載のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気音響変換の分野に関し、特に携帯型電子製品に適用されるマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
生産組立ラインでの流れ作業の応用がますます重要になってきたにつれて、マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは生産組立ラインで重要な生産設備となっている。
【0003】
従来技術では、マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、マルチセグメントで、前記固定子に取り付けられた複数の可動子および複数のドライバを含む。前記固定子はコイル巻線を含む。前記可動子は磁石鋼を含み、前記磁石鋼と前記コイル巻線とが対向して間隔をあけて設置され、前記コイル巻線が前記磁石鋼を駆動して前記可動子を移動させ、前記ドライバが前記コイル巻線と電気的に接続されることで、前記コイル巻線が前記磁石鋼を駆動するように制御する。
【0004】
しかしながら、従来技術では、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの前記可動子が異なる位置の前記固定子まで移動した場合、隣接する複数の前記固定子が前記固定子間の制御の切り替えを行う必要がある。その結果、前記可動子が通過する時に、前記可動子に正対する前記固定子が頻繁な通電、遮断の状態になっている。したがって、従来技術において、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムでは、前記固定子ごとに1つの前記ドライバを用意する必要があるため、従来技術のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムはその構造が複雑で、使用されたデバイスが多くなり、複数の前記ドライバを制御するための制御システムが複雑となっている。
【0005】
したがって、上記の技術的問題を解決するための新しいマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の技術的課題を克服するために、構造が簡単で、制御及び使用が容易であるマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を実現するために、第1面では、本発明の実施例には、外部の制御システムとデータ接続されかつ外部の電源から給電されるマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムが提供され、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、マルチセグメントが順次接続されて一体化されている固定子ユニットと、前記固定子ユニットに貼り付けられるように設けられるガイドレールと、前記ガイドレールと摺動可能に接続される複数の可動子ユニットとを含み、各前記固定子ユニットは、透磁体で製造される固定子と、前記固定子に固定される磁石鋼と、を含み、前記ガイドレールは前記固定子に貼り付けられるように設けられ、各前記可動子ユニットは、透磁体で製造される可動子と、前記可動子に固定される巻線と、駆動装置と、給電ユニットと、を含み、前記可動子は、前記ガイドレールと摺動可能に接続され、前記巻線は、前記磁石鋼と対向して間隔をあけて設置され、前記巻線は、前記可動子ユニットが前記ガイドレールに沿って移動するように、前記磁石鋼を駆動し、前記駆動装置は、前記巻線に電気的に接続されることで、前記巻線の通電または遮断を制御し、前記駆動装置は、前記制御システムと無線通信方式によってデータ接続を実現し、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、前記電源に接続されるために用いられる導電バーをさらに含み、前記導電バーは、前記固定子ユニットと間隔をあけて、且つ前記固定子ユニットの延在方向に沿って平行して設置され、前記給電ユニットは移動可能なケーブルであり、前記給電ユニットの一端はそれぞれ前記巻線と前記駆動装置に電気的に接続され、前記給電ユニットの他端は前記導電バーに摺動可能に接続され、かつ移動可能な導電構造を形成する。
【0008】
より好ましくは、各前記可動子ユニットは、前記可動子に固定される第1位置フィードバック装置をさらに含み、前記第1位置フィードバック装置は、前記給電ユニットに電気的に接続され、各前記固定子ユニットは、前記固定子に固定される第2位置フィードバック装置をさらに含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記制御システムとデータ接続され、前記第2位置フィードバック装置が前記第1位置フィードバック装置の位置情報を感知して前記位置情報を前記制御システムに送信するように、前記第1位置フィードバック装置は前記第2位置フィードバック装置と対向して設置される。
【0009】
より好ましくは、前記ガイドレールは2つあり、2つの前記ガイドレールは、前記固定子ユニットの延在方向に沿って平行しかつ間隔をあけて設置され、2つの前記ガイドレールは同じ水平面に位置し、前記第1位置フィードバック装置、前記第2位置フィードバック装置、前記巻線及び前記磁石鋼はいずれも2つの前記ガイドレールの間に位置する。
【0010】
より好ましくは、前記給電ユニットは、前記可動子に固定された第1セグメントと、前記第1セグメントから、前記可動子から離れる方向へ折り曲がって延びる第2セグメントと、前記第2セグメントから折り曲がって延びる第3セグメントと、を含み、前記第3セグメントと前記導電バーとが摺動可能に接続される移動可能な導電構造を形成する。
【0011】
第2面では、本発明の実施例には、外部の制御システムとデータ接続されるマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムが提供され、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、マルチセグメントが順次接続されて一体化されている固定子ユニットと、前記固定子ユニットに貼り付けられるように設けられるガイドレールと、前記ガイドレールと摺動可能に接続される複数の可動子ユニットとを含み、各前記固定子ユニットは、透磁体で製造される固定子と、前記固定子に固定される磁石鋼と、を含み、前記ガイドレールは前記固定子に貼り付けられるように設けられ、各前記可動子ユニットは、透磁体で製造される可動子と、前記可動子に固定される巻線と、駆動装置と、給電ユニットと、を含み、前記可動子は、前記ガイドレールと摺動可能に接続され、前記巻線は、前記磁石鋼と対向して間隔をあけて設置され、前記巻線は、前記可動子ユニットが前記ガイドレールに沿って移動するように、前記磁石鋼を駆動し、前記駆動装置は、前記巻線に電気的に接続されることで、前記巻線の通電または遮断を制御し、前記駆動装置は、前記制御システムと無線通信方式によってデータ接続を実現し、前記給電ユニットは電池であり、前記給電ユニットは、それぞれ前記巻線と前記駆動装置に電気的に接続される。
【0012】
より好ましくは、各前記可動子ユニットは、前記可動子に固定される第1位置フィードバック装置をさらに含み、前記第1位置フィードバック装置は、前記給電ユニットに電気的に接続され、各前記固定子ユニットは、前記固定子に固定される第2位置フィードバック装置をさらに含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記制御システムとデータ接続され、前記第2位置フィードバック装置が前記第1位置フィードバック装置の位置情報を感知して前記位置情報を前記制御システムに送信するように、前記第1位置フィードバック装置は前記第2位置フィードバック装置と対向して設置される。
【0013】
より好ましくは、前記ガイドレールは2つあり、2つの前記ガイドレールは、前記固定子ユニットの延在方向に沿って平行しかつ間隔をあけて設置され、2つの前記ガイドレールは同じ水平面に位置し、前記第1位置フィードバック装置、前記第2位置フィードバック装置、前記巻線及び前記磁石鋼はいずれも2つの前記ガイドレールの間に位置する。
【0014】
第3面では、本発明の実施例には、外部の制御システムとデータ接続されるマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムが提供され、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、マルチセグメントが順次接続されて一体化されている固定子ユニットと、前記固定子ユニットに貼り付けられるように設けられるガイドレールと、前記ガイドレールと摺動可能に接続される複数の可動子ユニットとを含み、各前記固定子ユニットは、透磁体で製造される固定子と、前記固定子に固定される磁石鋼と、を含み、前記ガイドレールは前記固定子に貼り付けられるように設けられ、各前記可動子ユニットは、透磁体で製造される可動子と、前記可動子に固定される巻線と、駆動装置と、給電ユニットと、を含み、前記可動子は、前記ガイドレールと摺動可能に接続され、前記巻線は、前記磁石鋼と対向して間隔をあけて設置され、前記巻線は、前記可動子ユニットが前記ガイドレールに沿って移動するように、前記磁石鋼を駆動し、前記駆動装置は、前記巻線に電気的に接続されることで、前記巻線の通電または遮断を制御し、前記駆動装置は、前記制御システムと無線通信方式によってデータ接続を実現し、前記給電ユニットはワイヤレス充電可能な電池であり、前記給電ユニットは、それぞれ前記巻線と前記駆動装置に電気的に接続され、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、前記給電ユニットに対してワイヤレス充電を行うためのワイヤレス充電装置をさらに含み、前記給電ユニットが前記ガイドレールに沿って移動して延びるストロークの少なくとも一部は、前記ワイヤレス充電装置のワイヤレス充電範囲内にある。
【0015】
より好ましくは、各前記可動子ユニットは、前記可動子に固定される第1位置フィードバック装置をさらに含み、前記第1位置フィードバック装置は、前記給電ユニットに電気的に接続され、各前記固定子ユニットは、前記固定子に固定される第2位置フィードバック装置をさらに含み、前記第2位置フィードバック装置は、前記制御システムとデータ接続され、前記第2位置フィードバック装置が前記第1位置フィードバック装置の位置情報を感知して前記位置情報を前記制御システムに送信するように、前記第1位置フィードバック装置は前記第2位置フィードバック装置と対向して設置される。
【0016】
より好ましくは、前記ガイドレールは2つあり、2つの前記ガイドレールは、前記固定子ユニットの延在方向に沿って平行しかつ間隔をあけて設置され、2つの前記ガイドレールは同じ水平面に位置し、前記第1位置フィードバック装置、前記第2位置フィードバック装置、前記巻線及び前記磁石鋼はいずれも2つの前記ガイドレールの間に位置する。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比べて、本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、前記固定子ユニットに磁石鋼を設置し、前記可動子ユニットに巻線を設置し、前記巻線を前記磁石鋼と対向させて間隔をあけて設置し、前記巻線は、前記可動子ユニットが前記ガイドレールに沿って移動するように、前記磁石鋼を駆動する。この構造では、使用デバイスが少なく、構造が簡単で、コストの削減に役立つ。本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムでは、前記多可動子ユニットに駆動装置と給電ユニットを設けており、この構成では前記可動子ユニットによって前記巻線の通電または遮断を直接制御することで、制御システムが簡単になり、本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御と使用が簡単になるのに役立つ。より好もしくは、前記給電ユニットが移動可能なケーブル、電池およびワイヤレス充電可能電池を含んだ各種形式で給電することで、本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御と使用が容易になるのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下説明される図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、進歩的な労働をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【
図1】
図1は、本発明の実施例1に係るマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例1に係るマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの一部の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施例1に係るマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの別の視点からの構成を示す図である。
【
図4】
図4は、実施例1に係るマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの適用関係構成のブロック図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施例2に係るマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの斜視図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施例2に係るマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの別の視点からの構成を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施例3に係るマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの斜視図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施例3に係るマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの別の視点からの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例における添付図面と組み合わせて本発明の実施例における技術考案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施例は本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が進歩的な労働を行わずに得られる他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護の範囲に含まれる。
(実施例1)
【0020】
本発明の実施例には、マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100が提供される。前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100は、外部の制御システム200とデータ接続される。前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100は、外部の電源300から給電される。
【0021】
図1~4に示すように、具体的には、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100は、固定子ユニット1と、ガイドレール2と、可動子ユニット3と、導電バー4と、を含む。
【0022】
前記固定子ユニット1は、マルチセグメントが順次接続されて一体化されている。
【0023】
各前記固定子ユニット1は、固定子11と、磁石鋼12と、第2位置フィードバック装置13と、を含む。
【0024】
前記固定子11は、透磁体で製造される。
【0025】
前記磁石鋼12は前記固定子11に固定される。前記磁石鋼12は、前記固定子11の前記可動子ユニット3に近い側に位置し、即ち、前記磁石鋼12と前記ガイドレール2とが前記固定子11の同じ側に位置する。前記磁石鋼12は複数あり、複数の前記磁石鋼12が順次接続されて一体化される。
【0026】
前記第2位置フィードバック装置13は、前記固定子11に固定される。前記第2位置フィードバック装置13は、前記制御システム200とデータ接続される。前記第2位置フィードバック装置13は、前記可動子ユニット3の位置を感知して外部の制御システム200に提供するために用いられる。
【0027】
前記ガイドレール2は、前記固定子ユニット1に貼り付けられるように設けられる。具体的には、前記ガイドレール2は前記固定子11に貼り付けられるように設けられる。
【0028】
前記ガイドレール2は2つある。2つの前記ガイドレール2は、前記固定子ユニット1の延在方向に沿って平行しかつ間隔をあけて設置される。2つの前記ガイドレール2は同じ水平面に位置し、2つの前記ガイドレール2は前記可動子ユニット3を穏やかに移動させることに有利となる。
【0029】
前記可動子ユニット3は、前記ガイドレール2と摺動可能に接続される。
【0030】
前記可動子ユニット3は複数ある。複数の可動子ユニット3は、マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100の使用効率の向上に役立つ。もちろん、これに限定されず、前記可動子ユニット3は1つだけ設けられてもよい。
【0031】
具体的には、各前記可動子ユニット3は、可動子31と、巻線32と、駆動装置33と、給電ユニット34と、第1位置フィードバック装置35と、を含む。
【0032】
前記可動子31は、透磁体で製造される。前記可動子31は、前記ガイドレール2と摺動可能に接続される。
【0033】
前記巻線32は前記可動子31に固定される。前記巻線32は、前記磁石鋼12と対向して間隔をあけて設置される。前記巻線32は、前記可動子ユニット3が前記ガイドレール2に沿って移動するように、前記磁石鋼12を駆動する。
【0034】
前記駆動装置33は、前記巻線32に電気的に接続されることで、前記巻線32の通電または遮断を制御する。前記駆動装置33は、前記制御システム200と無線通信方式によってデータ接続を実現する。この構造によって、従来技術における固定子が頻繁な通電と遮断の状態にあることを避け、直接前記可動子ユニット3で巻線32の通電または遮断を制御することで、制御システム200が簡単になり、本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100の制御と使用が容易になるのに役立つとともに、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100の使用デバイスが少なくなり、構造が簡単になり、コストの削減に役立つ。
【0035】
前記給電ユニット34は、前記電源300と接続するために用いられる。前記電源300は、前記給電ユニット34を介して前記可動子ユニット3に給電する。
【0036】
本実施例1では、前記給電ユニット34は移動可能なケーブルである。前記給電ユニット34の一端はそれぞれ前記巻線32と前記駆動装置33に電気的に接続され、前記給電ユニット34の他端は前記導電バー4に摺動可能に接続され、かつ移動可能な導電構造を形成する。移動可能な導電構造は、前記巻線32の通電または遮断を制御することを実現でき、制御システム200が簡単になり、本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100の制御と使用が容易になるのに役立つ。
【0037】
具体的には、前記給電ユニット34は、前記可動子31に固定された第1セグメント341と、前記第1セグメント341から、前記可動子31から離れる方向へ折り曲がって延びる第2セグメント342と、前記第2セグメント342から折り曲がって延びる第3セグメント343と、を含み、前記第3セグメント343と前記導電バー4とが摺動可能に接続される移動可能な導電構造を形成する。この構造によって、前記給電ユニット34が前記可動子ユニット3に追従して移動することを実現するのに役立つとともに、構造も簡単である。
【0038】
前記第1位置フィードバック装置35は、前記可動子31に固定される。前記第1位置フィードバック装置35は、前記給電ユニット34に電気的に接続される。
【0039】
前記第1位置フィードバック装置35、前記第2位置フィードバック装置13、前記巻線32及び前記磁石鋼12はいずれも2つの前記ガイドレール2の間に位置する。前記第2位置フィードバック装置13が前記第1位置フィードバック装置35の位置情報を感知して前記位置情報を前記制御システム200に送信するように、前記第1位置フィードバック装置35は前記第2位置フィードバック装置13と対向して設置される。
【0040】
前記導電バー4は、前記電源300に接続されるために用いられる。前記導電バー4は、前記固定子ユニット1と間隔をあけて、且つ前記固定子ユニット1の延在方向に沿って平行して設置される。
(実施例2)
【0041】
本発明の実施例2には、マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aがさらに提供される。前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aは、実施例1の前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100と基本的に同じ構造であり、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aと実施例1の前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100との区別は下記の通りである。
【0042】
図5~6に示すように、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aの給電ユニット34aは、実施例1のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100の給電ユニット34と異なる。
【0043】
本発明の実施例2のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aの前記給電ユニット34aは電池である。前記電池は電気量を持った電池であり、直接取り付けることができ、余計に充電する必要がなく、例えば、リチウム電池またはアキュムレータなどである。
【0044】
ここで、前記給電ユニット34aは、それぞれ前記巻線32aと前記駆動装置33aに電気的に接続される。
【0045】
もちろん、前記給電ユニット34aは電池を採用しているため、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aの給電ユニット34aには、実施例1における前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100の前記導電バー4を設ける必要はない。
【0046】
本発明の実施例2におけるマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aは、実施例1の前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100の実施例における各実施形態と相応する有益な効果を実現することができる。重複を避けるため、ここで繰り返して説明する必要はない。
(実施例3)
【0047】
本発明の実施例3には、マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100bがさらに提供される。前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100bは、実施例2の前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aと基本的に同じ構成であり、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100bと実施例2の前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aとの区別は下記の通りである。
【0048】
図7~8に示すように、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100bの給電ユニット34bは、実施例2の前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aの給電ユニット34aと異なる。
【0049】
前記給電ユニット34bは、ワイヤレス充電可能な電池である。ここで、前記給電ユニット34bは、それぞれ前記巻線32bと前記駆動装置33bに電気的に接続される。
【0050】
前記給電ユニット34bのワイヤレス充電を実現するために、本発明の実施例3のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100bは、実施例2の前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100aと比べて、充電設備を1台追加している。具体的には、前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100bは、前記給電ユニット34bに対してワイヤレス充電を行うためのワイヤレス充電装置5をさらに含み、前記給電ユニット34bが前記ガイドレール2bに沿って移動して延びるストロークの少なくとも一部は、前記ワイヤレス充電装置5のワイヤレス充電範囲内にある。
【0051】
本発明の実施例3のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100bは、実施例1の前記マルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステム100の実施例における各実施形態と相応する有益な効果を実現することができる。重複を避けるため、ここで繰り返して説明する必要はない。
【0052】
従来技術と比べて、本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムは、前記固定子ユニットに磁石鋼を設置し、前記可動子ユニットに巻線を設置し、前記巻線を前記磁石鋼と対向させて間隔をあけて設置し、前記巻線は、前記可動子ユニットが前記ガイドレールに沿って移動するように、前記磁石鋼を駆動する。この構造では、使用デバイスが少なく、構造が簡単で、コストの削減に役立つ。本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムでは、前記多可動子ユニットに駆動装置と給電ユニットを設けており、この構成では前記可動子ユニットによって前記巻線の通電または遮断を直接制御することで、制御システムが簡単になり、本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御と使用が簡単になるのに役立つ。より好もしくは、前記給電ユニットが移動可能なケーブル、電池およびワイヤレス充電可能電池を含んだ各種形式で給電することで、本発明のマルチ可動子ダイレクトドライブトランスミッションシステムの制御と使用が容易になるのに役立つ。
【0053】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、ここで、当業者にとって、本発明の発明構想から逸脱しないかぎり、改良を行うことができるが、これらはいずれも本発明の保護の範囲に含まれるものとする。
【国際調査報告】